特許第6140783号(P6140783)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6140783ゲージが細く、高強度のチョークでかつ湿式先端のマイクロ波焼灼アンテナ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6140783
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年5月31日
(54)【発明の名称】ゲージが細く、高強度のチョークでかつ湿式先端のマイクロ波焼灼アンテナ
(51)【国際特許分類】
   A61B 18/18 20060101AFI20170522BHJP
【FI】
   A61B18/18 100
【請求項の数】7
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-204490(P2015-204490)
(22)【出願日】2015年10月16日
(62)【分割の表示】特願2014-81557(P2014-81557)の分割
【原出願日】2010年5月26日
(65)【公開番号】特開2016-5820(P2016-5820A)
(43)【公開日】2016年1月14日
【審査請求日】2015年10月16日
(31)【優先権主張番号】12/472,831
(32)【優先日】2009年5月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ ディー. ブラナン
(72)【発明者】
【氏名】ケンリン エス. ボン
【審査官】 毛利 大輔
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−532024(JP,A)
【文献】 特表2004−518471(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
焼灼プローブを製造す方法であって、前記方法は、
遠位放射セクションシリンダを同軸フィードラインの内側伝導体の遠位端に結合することと、
遠位先端部を前記遠位放射セクションシリンダに結合することと、
前記同軸フィードラインの外側伝導体上に伝導性材料を含むバルン短絡を配置することであって、前記外側伝導体は、前記内側伝導体にわたって配置され、誘電体は、前記外側伝導体と前記内側伝導体との間に配置される、ことと、
前記バルン短絡内に長手方向のノッチを形成することと、
前記外側伝導体の外側表面上に少なくとも1つの流体導管部材を配置することであって、前記導管部材は、前記ノッチ内に長手方向に配置される、ことと、
前記バルン短絡が前記外側伝導体と伝導管との間の電気接続を提供するように前記バルン短絡の周りに前記伝導管を配置し、前記伝導管の周りに導管を配置することであって、前記導管の遠位端は、前記遠位先端部の近位端に取り付けられる、ことと
を含む、方法。
【請求項2】
前記伝導管の遠位端は、前記バルン短絡から1/4波長遠位の距離に配置される、請求項1に記載方法。
【請求項3】
前記遠位先端部の近位先端延長部の上に少なくとも1つのo−リングを配置することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
焼灼プローブを製造す方法であって、前記方法は、
遠位放射セクションシリンダを同軸フィードラインの内側伝導体の遠位端に結合することと、
遠位先端部を前記遠位放射セクションシリンダに結合することと、
伝導性材料を含むバルン短絡を前記同軸フィードラインの外側伝導体上に配置することであって、前記外側伝導体は、前記内側伝導体にわたって配置され、誘電体は、前記外側伝導体と前記内側伝導体との間に配置される、ことと、
前記バルン短絡内に一対の半径方向に対向する長手方向のノッチを形成することと、
前記一対の半径方向に対向するノッチのうちの少なくとも1つ内に少なくとも1つのリブを配置することと、
前記バルン短絡が前記外側伝導体と伝導管との間の電気接続を提供するように前記バルン短絡の周りに前記伝導管を配置することと、
前記伝導管の周りに導管を配置することであって、前記導管の遠位端は、前記遠位先端部の近位端に取り付けられる、ことと
を含む、方法。
【請求項5】
少なくとも1つのリブを配置することは、半径方向に対向する長手方向のノッチのそれぞれの対のそれぞれの内部に一対のリブを配置することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記伝導管の遠位端は、前記バルン短絡から1/4波長遠位の距離に配置される、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記遠位先端部の近位先端延長部の上に少なくとも1つのo−リングを配置することをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、生体組織にエネルギーを供給するためのシステムおよび方法、より具体的には、同軸の管状構造と円錐状の遠位先端部とを有するマイクロ波焼灼外科用プローブ、および、そのための使用および製造の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エネルギーベースの組織の処置は当該分野で周知である。種々のタイプのエネルギー(例えば、電気エネルギー、超音波エネルギー、マイクロ波エネルギー、極低温エネルギー、熱エネルギー、レーザエネルギーなど)が、所望の結果を達成するために組織に適用される。マイクロ波エネルギーは、アンテナプローブを用いて組織に送達され得る。現在、使用されているマイクロ波プローブには、いくつかのタイプ(例えば、単極性プローブ、双極性プローブおよびらせんプローブ)が存在する。1つのタイプは、単極性アンテナプローブであり、これは、プローブの端部に露出された単一の細長いマイクロ波伝導体から構成される。プローブは、代表的には、誘電体スリーブによって囲まれる。一般に使用されている第2のタイプのマイクロ波プローブは、双極性アンテナであり、これは、内側伝導体および外側伝導体を有し、誘電体接合部が内側伝導体の一部を隔てている同軸構造から構成される。内側伝導体は、第1の双極性放射部分に対応する部分に連結され得、そして、外側伝導体の一部が第2の双極性放射部分に連結され得る。双極性放射部分は、一方の放射部分が誘電体接合部の近位に位置し、そして、もう一方の部分が誘電体接合部の遠位に位置するように構成され得る。単極性および双極性のアンテナプローブにおいて、マイクロ波エネルギーは、一般に、伝導体の軸から直交方向に放射する。
【0003】
代表的なマイクロ波アンテナは、プローブの軸に沿って延びる長くて薄い内側伝導体を有し、そして、この内側伝導体は、誘電性物質によって取り囲まれ、そしてさらに、誘電性物質の周りで外側伝導体によって取り囲まれ、その結果、外側伝導体もまたプローブの軸に沿って延びる。エネルギーまたは熱の効率的な外側への放射を提供する別のバリエーションのプローブでは、外側伝導体の部分は選択的に取り外され得る。このタイプの構造は、代表的には、「漏出導波管」または「漏出同軸」アンテナと呼ばれる。マイクロ波プローブの別のバリエーションは、効率的な放射のために必須の構成を提供するために、らせんのような均一な渦巻きパターンで形成された先端部を有することを含む。このバリエーションは、エネルギーを、特定の方向、例えば、軸に対して直交方向、前進方向(すなわち、アンテナの遠位端に向かう方向)またはこれらの組み合わせに方向付けるために使用され得る。
【0004】
マイクロ波アンテナプローブが自然な身体開口部を通して処置の地点へと直接挿入され得るか、または経皮的に挿入され得る、侵襲性の処置およびデバイスが開発されている。このような侵襲性の処置およびデバイスは、潜在的に、処置される組織の良好な温度制御を提供する。悪性細胞を変性させるために必要とされる温度と、健康な細胞にとって害になる温度との差が小さいので、加熱が処置される組織に限定されるように、既知の加熱パターンと予測可能な温度制御とが重要である。例えば、約41.5℃の閾値温度における過温症の処置は、一般に、細胞の最も悪性の成長に対してほとんど効果を有さない。しかしながら、43℃〜45℃の接近した範囲をわずかに上回る温度では、慣用的に、ほとんどのタイプの正常細胞に対する熱的損傷が観察されている。したがって、健康な組織においてこれらの温度を超えないように、最大限の注意が払われなければならない。
【0005】
組織を焼灼する場合、特定のサイズおよび形状を有し得る焼灼の容量(ablatio
n volume)を生じるため、約500MHz〜約10GHzの範囲の高い無線周波数の電流が標的組織部位に適用される。焼灼の容量は、アンテナのデザイン、アンテナの性能、アンテナのインピーダンスおよび組織のインピーダンスと相関関係にある。特定のタイプの組織焼灼処置は、所望の外科的成果を達成するための特定の焼灼の容量を指示し得る。一例として、限定はしないが、脊髄の焼灼処置は、より長くより狭い焼灼の容量を必要とし得るのに対し、前立腺の焼灼の容量では、より球状の焼灼の容量が必要とされ得る。
【0006】
いくつかの外科処置では、マイクロ波アンテナプローブは、例えば、患者の胸壁内へと経皮的に挿入され得る。このような処置の間、例えば、線維性の胸部組織および肋骨を通してプローブを迂回させることは、プローブに対して過度のストレスをかけ得る。さらに、マイクロ波エネルギーは皮膚内へと拡散され得、皮膚の火傷のような合併症の可能性を増加させ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の項目を提供する:
(項目1) 焼灼プローブであって、以下:
内側伝導体と、この内側伝導体の周りに同軸性に配置された外側伝導体と、この内側伝導体とこの外側伝導体との間に配置された誘電体とを有する同軸フィードラインであって、この内側伝導体と誘電体とは、その遠位端においてこの外側伝導体を超えて延びる、同軸フィードライン;
この内側伝導体の遠位端に作動可能に連結された近位端を有する放射セクション;
この放射セクションの遠位端に連結された遠位先端部であって、この遠位先端部は、その周囲に少なくとも1つのo−リングが配置されたほぼ円筒状の近位先端延長部を備える、遠位先端部;
この外側伝導体の周りに電気的に連絡した状態で配置されたバルン短絡;
このバルン短絡の周りに同軸性に配置された伝導管;
この伝導管内に長手方向に画定された少なくとも1つの流体導管;および
この伝導管の周りに同軸性に配置されたカテーテルであって、このカテーテルの遠位端は、この遠位先端部の近位端に接合され、内部に冷却液チャンバを画定している、カテーテル
を備える、焼灼プローブ。
【0008】
(項目2) 上記カテーテルが、低電導性および誘電性からなる群より選択される電気的特性を有する高周波透過性材料から形成される、上記項目に記載の焼灼プローブ。
【0009】
(項目3) 上記項目のいずれかに記載の焼灼プローブであって、
上記バルン短絡が、流入管を受容するように適合された、内部に画定された第1ノッチと、内部に画定された少なくとも1つの第2ノッチとを備え;そして
上記少なくとも1つの流体導管が、上記外側伝導体に沿って長手方向に配置され、かつ、少なくとも部分的にこの第1ノッチ内に位置決めされた流入管を備える、
焼灼プローブ。
【0010】
(項目4) 上記流入管の遠位端が、上記冷却液チャンバと流体連絡している、上記項目のいずれかに記載の焼灼プローブ。
【0011】
(項目5) 上記項目のいずれかに記載の焼灼プローブであって、
上記バルン短絡が、リブ部材を受容するように適合された、内部に画定された少なくとも2つの第1ノッチと、この少なくとも2つの第1ノッチの間で半径方向に画定された少
なくとも2つの第2ノッチとを備え;そして
少なくとも2つのリブ部材が上記外側伝導体に沿って長手方向に配置され、このリブ部材の各々は、少なくとも部分的に第1ノッチ内に位置決めされ、上記伝導管内に少なくとも2つの流体導管を画定する、
焼灼プローブ。
【0012】
(項目6) 上記伝導管の遠位端が、上記バルン短絡から約1/4波長遠位に位置決めされる、上記項目のいずれかに記載の焼灼プローブ。
【0013】
(項目7) 上記遠位先端部が、実質的に円錐形、実質的に円筒形、実質的に丸い形状、実質的に放物線状、実質的に平坦、実質的にナイフ様、および実質的にフレア状からなる群より選択される形状を有する、上記項目のいずれかに記載の焼灼プローブ。
【0014】
(項目8) 上記カテーテルの外側表面上に配置された潤滑層をさらに備える、上記項目のいずれかに記載の焼灼プローブ。
【0015】
(項目9) 上記遠位先端部の外側表面上に配置された潤滑層をさらに備える、上記項目のいずれかに記載の焼灼プローブ。
【0016】
(項目10) 上記近位先端延長部と上記カテーテルとの間に配置されたシーリング化合物をさらに備える、上記項目のいずれかに記載の焼灼プローブ。
【0017】
(項目11) 焼灼システムであって、以下:
マイクロ波焼灼エネルギー源;
このマイクロ波焼灼エネルギー源に作動可能に連結された同軸フィードラインであって、この同軸フィードラインは、内側伝導体と、この内側伝導体の周りに同軸性に配置された外側伝導体と、この内側伝導体とこの外側伝導体との間に配置された誘電体とを備え、この内側伝導体と誘電体とは、その遠位端においてこの外側伝導体を超えて延びる、同軸フィードライン;
この内側伝導体の遠位端に作動可能に連結された近位端を有する放射セクション;
この放射セクションの遠位端に連結された遠位先端部であって、この遠位先端部は、その周囲に少なくとも1つのo−リングが配置されたほぼ円筒状の近位先端延長部を備える、遠位先端部;
この外側伝導体の周りに電気的に連絡した状態で配置されたバルン短絡;
このバルン短絡の周りに同軸性に画定された伝導管;
この伝導管内に長手方向に画定された少なくとも1つの流体導管;および
この伝導管の周りに同軸性に配置されたカテーテルであって、このカテーテルの遠位端は、この遠位先端部の近位端に接合され、その内部に冷却液チャンバを画定している、カテーテル
を備える、焼灼システム。
【0018】
(項目12) 上記カテーテルが、低電導性および誘電性からなる群より選択される電気的特性を有する高周波透過性材料から形成される、上記項目のいずれかに記載の焼灼システム。
【0019】
(項目13) 上記項目のいずれかに記載の焼灼システムであって、
上記バルン短絡が、流入管を受容するように適合された、内部に画定された第1ノッチと、内部に画定された少なくとも1つの第2ノッチとを備え;そして
上記少なくとも1つの流体導管が、上記外側伝導体に沿って長手方向に配置され、かつ、少なくとも部分的にこの第1ノッチ内に位置決めされた流入管を備える、焼灼システム
【0020】
(項目14) 上記流入管の遠位端が、上記冷却液チャンバと流体連絡している、上記項目のいずれかに記載の焼灼システム。
【0021】
(項目15) 上記項目のいずれかに記載の焼灼システムであって、
上記バルン短絡が、リブ部材を受容するように適合された、内部に画定された少なくとも2つの第1ノッチと、この少なくとも2つの第1ノッチの間で半径方向に画定された少なくとも2つの第2ノッチとを備え;そして
少なくとも2つのリブ部材が上記外側伝導体に沿って長手方向に配置され、このリブ部材の各々は、少なくとも部分的に第1ノッチ内に位置決めされ、上記伝導管内に少なくとも2つの流体導管を画定する、
焼灼システム。
【0022】
(項目16) 上記伝導管の遠位端が、上記バルン短絡から約1/4波長遠位に位置決めされる、上記項目のいずれかに記載の焼灼システム。
【0023】
(項目17) 上記遠位先端部が、実質的に円錐形、実質的に円筒形、実質的に丸い形状、実質的に放物線状、実質的に平坦、実質的にナイフ様、および実質的にフレア状からなる群より選択される形状を有する、上記項目のいずれかに記載の焼灼システム。
【0024】
(項目18) 上記カテーテルの外側表面上に配置された潤滑層をさらに備える、上記項目のいずれかに記載の焼灼システム。
【0025】
(項目19) 焼灼プローブの製造方法であって、この方法は、以下:
内側伝導体と、外側伝導体と、この内側伝導体とこの外側伝導体との間に配置された誘電体とを有する同軸フィードラインを提供する工程;
この内側伝導体の遠位端に、遠位放射セクションシリンダを接合する工程;
この遠位放射セクションシリンダに遠位先端部を接合する工程;
この外側伝導体上にバルン短絡を位置決めする工程;
この外側伝導体の外側表面上に少なくとも1つの流体導管部材を位置決めする工程であって、この導管部材は、このバルン短絡内に画定されたノッチ内に長手方向に配置される、工程;
このバルン短絡の周りに伝導管を位置決めする工程;ならびに
このバルン短絡および同軸フィードラインの少なくとも一方を覆って導管を位置決めする工程であって、この導管の遠位端は、この遠位先端部の近位端に固定される、工程
を包含する、方法。
【0026】
(項目20) 上記伝導管の遠位端は、上記バルン短絡から1/4波長の距離遠位に位置決めされる、上記項目のいずれかに記載の焼灼プローブの製造方法。
【0027】
(摘要)
同軸フィードラインと冷却チャンバとを有する電磁性外科用焼灼プローブが開示される。開示されるプローブは、放射セクションと、放射セクションの遠位端に連結された遠位先端部と、リング様のバルン短絡またはチョーク(これが、プローブの放射パターンを制御し得る)とを有する双極性アンテナ配置を備える。バルン短絡の周りに同軸性に配置された伝導管は、脱イオン水のような冷却液をプローブ内に画定された冷却チャンバに提供する少なくとも1つの流体導管を備える。高周波透過性カテーテルがプローブの外側表面を形成し、そして、潤滑コーティングを備え得る。
【0028】
(概要)
本開示は、冷却され、誘電的に緩衝されたアンテナアセンブリを有する電磁性外科用焼灼プローブを提供する。ケーブルは、電力の送達性能および電力の取り扱いを改善し、そして、構成要素の温度を下げるために、同軸性の伝導体を介してプローブに電磁エネルギーを提供し、そして/または、流体導管を介して冷却液を提供する。適切な冷却液としては、脱イオン水、滅菌水または生理食塩水が挙げられる。
【0029】
プローブは、2つの同軸性に配置された円筒形の管を備える。外側の管は、エポキシガラス複合材料のような高周波透過性材料から形成されたカテーテルであり、近位のデバイスのハンドルからプローブの遠位先端部へと延びる。カテーテルの高周波透過性材料はさらに、低伝導性または誘電性特性を有し得る。ある実施形態では、カテーテルの材料は、プローブの作動周波数(例えば、915MHz〜2.45GHz)において低電導性または誘電性の特性を呈し得る。内側の管は、伝導性材料(例えば、ステンレス鋼のような金属)から形成され、デバイスのハンドルから放射セクションの近位端へと延びる。外側の管の内径は、内側の管の外径と実質的に等しい。
【0030】
金属またはプラスチック製の先端部が、カテーテルの遠位端に位置決めされ得る。先端部は、プローブの組織内への挿入の容易さを向上するために、トロカール幾何学(例えば、実質的に円錐形)で作製され得る。先端部およびカテーテルは、非粘着性の熱収縮性材料および/または潤滑コーティングでコーティングされ得る。
【0031】
同軸フィードラインの内側の金属管と外側伝導体との間には、内側の金属管の遠位端から約1/4波長(γ/4)近位の距離に電気的接続が設けられ、短絡バルンが形成される。あるいは、バルンは、内側の金属管の遠位端から1/4波長の任意の奇数倍(例えば、3γ/4、5γ/4など)の距離に位置決めされ得る。本明細書中で使用される場合、用語「波長」は、開示されるアンテナの作動周波数に対応する電磁エネルギー(例えば、マイクロ波焼灼エネルギー)の波長をいう。循環する冷却液(好ましくは、低電導性を有する)は、バルンの誘電性絶縁体を形成する。
【0032】
アンテナの放射セクションは、双極性の構造を有する。双極性フィードは、同軸性の外側伝導体を開き(例えば、剥がす)、そして、同軸フィードラインの延長された誘電体および内側伝導体を遠位に露出させることによって構築される。同軸性の誘電体の切断部は、円筒状の放射セクションにおいて直径が増加する内側伝導体とぴったり合い、この円筒状の放射セクションは、アンテナの遠位先端部に向かってさらに遠位に延びている。内側伝導体は、アンテナの先端部に対し遠位に連結され得る。内側伝導体はまた、放射性能を向上させ、そして、さらなる機械的強度を提供するために、フレア状であっても、らせん状であっても、ディスクが充填されていてもよい。
【0033】
バルン短絡内のノッチは、冷却および誘電性の緩衝のためにバルン構造を通して放射セクション内へと流体を循環させることを可能にする。遮蔽またはメッシュもまた、バルン短絡のために使用され得る。流体の流入および流出の制御は、短絡を通って放射セクション内へと通過する流入管および/もしくは流出管を用いるか、または、円筒形の幾何学を流入および流出のための2つのセクションへと分割するための突出した低電導性構造を用いるかのいずれかによって達成され得る。この構造は、さらに、カテーテル管内に同軸フィードラインおよびアンテナ放射構造を中心に配置し得る。
【0034】
本開示によるマイクロ波焼灼アンテナは、大きな焼灼直径を迅速に達成すること、ほぼ球状の焼灼形状、低い反射電力、プローブシャフトの冷却、皮下処置において使用するためのより狭いゲージの針サイズ(15g)を有することなどの利点を有し得る。金属製の伝導管は、増大した強度および剛性を提供し得、例えば、胸壁を通した難しい挿入を可能
にする。バルン短絡は、多くの放射をプローブの遠位先端部へと限定し、皮膚の火傷を引き起こし得る複数のアンテナの相互作用からの合併症の可能性を低下させ得る。
【0035】
一実施形態では、本開示による電磁性外科用焼灼プローブは、内側伝導体と、外側伝導体と、内側伝導体と外側伝導体との間に配置された誘電体とを有する同軸フィードラインを備える。外側伝導体は先が切られて(例えば、剥がされて)おり、それによって、内側伝導体と誘電体とが、外側伝導体を超えて延びる。放射セクションは、内側伝導体の遠位端に連結され、そして、遠位先端部は、放射セクションの遠位端に連結される。先端部は、その周囲に少なくとも1つのo−リングが配置されたほぼ円筒形の近位先端延長部を備え、これは、冷却液チャンバの流体の漏れからの密封を助け得る。本開示のプローブはまた、外側伝導体の周りに電気的に連絡した状態で配置されたリング様のバルン短絡を備え、これは、プローブの放射パターンの制御を助け得る。その中を通して伝導管が配置される。遠位先端部の近位端に接合された高周波透過性カテーテルが、プローブを取り囲み、そして、プローブ内に冷却液チャンバを画定する。
【0036】
また、同軸フィードラインによって前述のプローブに作動可能に連結されたマイクロ波焼灼エネルギー源を備える電磁性外科用焼灼システムも開示される。
【0037】
本開示はまた、焼灼プローブの製造方法にも関しており、この方法は、内側伝導体と、外側伝導体と、内側伝導体と外側伝導体との間に配置された誘電体とを有する同軸フィードラインを提供する工程を包含する。遠位放射セクションシリンダが、内側伝導体の遠位端に接合され、そして、遠位先端部が遠位放射セクションシリンダに接合される。内部に少なくとも1つのノッチが画定されたバルン短絡が外側伝導体上に位置決めされ、そして、少なくとも1つの流体導管部材が外側伝導体の外側表面上に位置決めされ、その結果、流体導管部材は、バルン短絡上に設けられたノッチ内に長手方向に配置される。伝導管がバルン短絡の周りに位置決めされ、そして、高周波透過性導管がアセンブリを覆って位置決めされる。高周波透過性導管の遠位端は、遠位先端部の近位端に固定される。
【0038】
本開示の上記および他の局面、特徴および利点は、添付の図面と組み合わせて以下の詳細な説明を考慮すればより明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1図1は、本開示による電磁性外科用焼灼プローブを有するマイクロ波焼灼システムの図を示す。
図2図2は、本開示による電磁性外科用焼灼プローブの一実施形態の断面図を示す。
図3A図3A〜3Eは、組み立ての種々の段階における、本開示による電磁性外科用焼灼プローブの一実施形態の斜視図を示す。
図3B図3A〜3Eは、組み立ての種々の段階における、本開示による電磁性外科用焼灼プローブの一実施形態の斜視図を示す。
図3C図3A〜3Eは、組み立ての種々の段階における、本開示による電磁性外科用焼灼プローブの一実施形態の斜視図を示す。
図3D図3A〜3Eは、組み立ての種々の段階における、本開示による電磁性外科用焼灼プローブの一実施形態の斜視図を示す。
図3E図3A〜3Eは、組み立ての種々の段階における、本開示による電磁性外科用焼灼プローブの一実施形態の斜視図を示す。
図4A図4A〜4Bは、組み立ての種々の段階における、本開示による電磁性外科用焼灼プローブの別の実施形態の図を示す。
図4B図4A〜4Bは、組み立ての種々の段階における、本開示による電磁性外科用焼灼プローブの別の実施形態の図を示す。
図5A図5A〜5Cは、組み立ての種々の段階における、本開示による電磁性外科用焼灼プローブのなお別の実施形態の図を示す。
図5B図5A〜5Cは、組み立ての種々の段階における、本開示による電磁性外科用焼灼プローブのなお別の実施形態の図を示す。
図5C図5A〜5Cは、組み立ての種々の段階における、本開示による電磁性外科用焼灼プローブのなお別の実施形態の図を示す。
図6図6は、本開示による電磁性外科用焼灼プローブの一実施形態の外部の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
詳細な説明
以下に、本開示の特定の実施形態が、添付の図面を参照して記載される;しかしながら、開示される実施形態が本開示の単なる例示に過ぎず、本開示は種々の形態で実施され得ることが理解されるべきである。不必要な細部で本開示を曖昧にすることを回避するため、周知の機能または構造は詳細には記載されない。それゆえ、本明細書中に開示される特定の構造および機能の詳細は、限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に、請求の範囲のための基礎として、また、実質的にあらゆる適切な詳細な構造において本開示を多様に用いることを当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。
【0041】
図面および以下の説明において、用語「近位」は、従来どおり、使用者により近い側の機器の端部を指し、一方で、用語「遠位」は、使用者からより遠い側の端部を指す。
【0042】
図1は、本開示によるマイクロ波焼灼システム10の一実施形態を示す。マイクロ波焼灼システム10は、ケーブル15によってコネクタ16に接続された電磁性外科用焼灼プローブ100を備え、このコネクタ16は、さらに、プローブ100を発電機アセンブリ20へと作動可能に接続し得る。発電機アセンブリは、焼灼エネルギー源(例えば、約915MHz〜約2.45GHzの範囲のマイクロ波またはRFエネルギー源)であり得る。ケーブル15は、さらに、または、代替的に、冷却液供給源18から電磁性外科用焼灼プローブ100へと冷却液を提供するように構成された導管(はっきりとは示されない)を提供し得る。
【0043】
より詳細に述べると、また、図2および図3A〜3Dを参照すると、電磁性外科用焼灼プローブ100の一実施形態は、シャフトアセンブリ101を備え、シャフトアセンブリ101は、シャフト101の長手方向軸を通して配置された同軸フィードライン102を有する。フィードライン102は、外側伝導体105内に同軸性に配置された内側伝導体103と、内側伝導体103と外側伝導体105との間に同軸性に配置された誘電体(例えば、絶縁体)104とを備える。ある実施形態では、フィードライン102は、約50Ωの公称インピーダンスを有する。内側伝導体103および誘電体104は、フィードライン102の遠位端において外側伝導体105を超えて延びる。
【0044】
遠位放射セクションシリンダ124は、内側伝導体103の遠位端に連結される。遠位先端部120はその近位端121において近位先端延長部131に連結される。一実施形態では、近位先端延長部131と遠位先端部120とは、一体的に形成され得る。なお別の実施形態では、遠位放射セクションシリンダ124は、2つのセクションから形成され得、ここで、近位セクションは、内側伝導体103の遠位端に連結され、そして、遠位セクションは、近位先端延長部131と一体的に形成される。内側伝導体103、遠位放射セクションシリンダ124、近位先端延長部131および遠位放射セクションコーン120は、それぞれ、任意の適切な接着様式(溶接、はんだ付け、クリンプまたはねじ切り締め付けが挙げられるがこれらに限定されない)によって連結され得る。フィードライン102の近位端は、約800MHz〜約5GHzの範囲のマイクロ波焼灼エネルギーを生成
するように構成された発電機20へと作動可能に連結され得る。
【0045】
一実施形態では、遠位先端部120は、その遠位端122に先端を有するほぼ円錐形の形状を有する。しかしながら、遠位先端部120が、任意の形状(円筒形の形状、丸い形状、放物線状の形状、平坦な形状、ナイフ様の形状、および/またはフレア状の形状が挙げられるがこれらに限定されない)を有し得る実施形態も想定される。遠位先端部120は、あらゆる適切な材料(金属材料、非金属材料およびポリマー材料が挙げられる)から形成され得る。
【0046】
具体的に図3Dを参照すると、少なくとも1つのo−リング126が遠位放射セクションシリンダ124および/またはその遠位セグメント(遠位先端部120と一体的に形成されている)の周りに位置決めされる。o−リング126は、あらゆる適切な耐熱性材料から形成され得、そして、さらに、または代替的には、遠位放射セクションシリンダ124および/またはその遠位セグメント(遠位先端部120と一体的に形成されている)と一体的に形成され得る。o−リング126の外径は、図4Cおよび5Bに示され、そして、以下により詳細に記載されるように、カテーテル130の内径と流体シールを提供するような寸法である。遠位先端部120は、その遠位端に、伝導管116の内径と係合するような寸法の外径を有する肩部123を備え得る。さらに、または、代替的に、肩部123がo−リング126を備え得る。一実施形態では、エラストマーポリマーまたはエポキシのようなシーラント(はっきりとは示されない)が、o−リング126および/または肩部123に隣接する領域125に含められ得る。
【0047】
再度図2および図6を参照すると、管状カテーテル130は、遠位先端部120の近位端121から近位に延びる。カテーテル130は、伝導管116および肩部123の外径と実質的に等しい内径を有する。カテーテル130の外径は、遠位先端部120の基部(例えば、近位)の直径の外径に実質的に対応する外径を有する。カテーテル130は、高周波透過性材料から形成される。カテーテル130は、低電導性もしくは誘電性の特性を有する材料から形成され得る。一実施形態では、カテーテル130の材料は、プローブの作動周波数範囲(例えば、約915MHz〜約2.45GHzの作動範囲)において、低電導性もしくは誘電性の特性を有し得る。カテーテル130は、エポキシガラス複合材料、カーボンファイバーなど(これらに限定されない)のような複合材料から形成され得る。一実施形態では、カテーテル130は、高周波エネルギーに対して完全に透過性でなくてもよく、その代わりに、ほぼ透過性であるか、または実質的に透過性であってもよい。使用の際、カテーテル130の誘電率が一定であることは、プローブおよびプローブと接する組織の合わせたインピーダンスを、同軸フィードライン102のインピーダンスとマッチさせることの助けとなり得、これは次いで、組織へのエネルギー送達を向上させ得る。さらに、カテーテル130の低い電導性は、高周波および/またはマイクロ波エネルギーの所望されない反射を低減させ得る。
【0048】
本開示のプローブは、図3Eにおいて最もよく理解されるように、外側伝導体の周りに同軸性に配置され、外側伝導体の遠位端119の近位に位置する、バルン短絡110を備える。有利なことに、バルン短絡110は、伝導管116の遠位端119から1/4波長の距離に位置決めされ得る。バルン短絡110は、伝導性材料(例えば、金属材料または伝導性のポリマー材料)から形成され、外側伝導体105と伝導管116との間の電気接続を形成し得る。バルン短絡110は、内部に画定された少なくとも1つのノッチ111を備え、これは、使用中にプローブ100を冷却する補助となり得る。冷却液チャンバ117は、カテーテル130の内側表面、o−リング126、バルン短絡110および外側伝導体105の外側表面によって画定され得る。バルン短絡110は、さらに、または代替的に、伝導性の遮蔽、メッシュまたは織られた材料から形成され得る。ある実施形態では、冷却は、熱対流(例えば、少なくとも1つのノッチ111によって提供される通気)
によって受動的に、または、ここに記載されるように、プローブ100内の冷却液の流れによって能動的に達成され得る。カテーテル130および/または遠位先端部120は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFEまたはTeflon(登録商標)(E.I.du
Pont de Nemours and Co.、Wilmington,Delaware,USAによって製造)としても知られる)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などから形成された潤滑(例えば、非粘着性)コーティングのようなコーティング(はっきりとは示されない)を備え得る。さらに、または、代替的に、カテーテル130および/または遠位先端部120は、ポリオレフィンチュービングまたは任意の適切な熱収縮性材料のような熱収縮性コーティングを備え得る。
【0049】
図4Aおよび4Bに示される実施形態では、流入管140が本発明の伝導体105の外側表面に沿って長手方向に配置される。流入管140は、冷却液流体を冷却液チャンバ117へと送達するように構成された開いた遠位端141を備える。流入管140は、その近位端(はっきりとは示されない)において、冷却液ポンプまたはドリップバッグ(これらに限定されない)のような冷却液供給源18と流体連絡していてもよい。任意の適切な媒体が冷却液として使用され得る。ある実施形態では、脱イオン水、滅菌水または生理食塩水が冷却液として使用され得る。一局面では、冷却液は、誘電性特性を有し得、改善された焼灼の容量および形状を提供し得、そして/または、プローブ100と組織との間の改善されたインピーダンスの調和を提供し得る。使用中、冷却液は、流入管140を通って遠位に流れ、そして、流入管の開いた遠位端141において冷却液チャンバ117内へと導入される。図4Aにおいて最もよく理解されるように、流入管140は、バルン短絡110内に画定されたノッチ111内に位置決めされる。バルン短絡110は、流出ノッチ112を備え、この流出ノッチ112を通って冷却液が冷却液チャンバ117から出てもよい。
【0050】
図5A、5Bおよび5Cに示される別の実施形態では、リブ151が外側伝導体105の外側表面と伝導管116との間に長手方向に配置され、同軸フィードライン102を伝導管内に同軸性に位置決めする。リブ151は、好ましくは、低電導性または絶縁性の材料から形成される。流入チャネル152および流出チャネル153を形成するために第2の長手方向リブ151が設けられ得る。リブ151は、半径方向に対向していてもよく(例えば、同軸フィードライン102および/または伝導管116の円形断面に対して示される場合におよそ180°の間隔でずれる)、そして、伝導管116と、外側伝導体105との間に、実質的に同様のサイズの流入チャネル152および流出チャネル153を画定するような寸法であり得る。リブ151が180°より大きく、または、180°より小さく間隔を空けて位置決めされる実施形態もまた、本開示の範囲内で想定される。3以上のリブを有する実施形態が企図され、この場合、3つ以上のチャネル(はっきりとは示されない)が形成される。追加のチャネルは、例えば、異なる誘電性および/または熱特性を有する異なるタイプの冷却液を循環させるために使用され得る。さらに、チャネルは、医薬品、生体接着剤、放射性同位体、および/または他の有用な治療化合物をプローブおよび/または組織に送達し得る。具体的に図5Aを参照すると、本実施形態は、リブ151を位置決めしかつ保持するように適合されたリブノッチ115を有するバルン短絡113を備える。バルン短絡113はさらに、容易に理解されるように、バルン短絡113を通過する冷却液の流れを容易にするように適合された冷却液ノッチ114を備える。ある実施形態では、バルン短絡113は、有孔性の金属、金属メッシュまたは遮蔽材料から構築され得る。
【0051】
ここで、図3A〜3Eを参照して、本開示による高強度のマイクロ波焼灼プローブ100の製造方法が示される。本明細書中に提供される方法の工程は、本開示の範囲および趣旨から逸脱することなく、組み合わせて、そして、本明細書中に示されるものとは異なる順序で実施され得ることが理解されるべきである。
【0052】
図3Aを参照すると、内側伝導体103、誘電体104および外側伝導体105を有する同軸フィードライン102が提供される。図3Bに示されるように、内側伝導体103および誘電体104は、その遠位端において、外側伝導体105を超えて延び得る。本開示の方法の一実施形態では、外側伝導体105の遠位部分を取り除いて、内側伝導体103および誘電体104を露出するために、ストリッピングツールが使用され得る。図3Cにおいて認められるように、遠位放射セクションシリンダ124が提供され、そして、任意の適切な様式の取り付けによって(例えば、レーザ溶接によってであるが、これに限定されない)内側伝導体103に固定される。図3Dに示されるように、ほぼ円錐形の形状を有し、かつ、遠位放射セクションシリンダ124の遠位表面129に連結するような寸法の近位先端延長部131を備える遠位先端部120が提供される。遠位先端部120は、任意の適切な様式の接着によって(例えば、レーザ溶接またはねじ切り締め付けによってであるが、これらに限定されない)遠位放射セクションシリンダ124に固定される。少なくとも1つのo−リング126が近位先端延長部131上に位置決めされる。図3Eに示される工程では、内部にノッチ111が画定されたバルン短絡110が、外側伝導体105に対して位置決めされ、そして、電気的に連結される。
【0053】
図4Aにおいて最もよく示される実施形態では、流入管140は、外側伝導体105に沿って長手方向に配置され、そして、ノッチ111内に位置決めされる。図4Bにおいて認められるように、伝導管116は、アセンブリ139を覆って位置決めされる。伝導管116の遠位端119は、そこから約1/4波長の距離において、バルン短絡110の遠位に位置決めされる。図6に示される工程では、カテーテル130は、アセンブリ139を覆って位置決めされ、そして、先端部120の近位端121に接合される。カテーテル130の内径は、肩部123の外径を係合するような寸法であり得る。さらに、または代替的に、シーラント(はっきりとは示されない)が、o−リング126および/または肩部123に隣接する領域125に適用され得る。
【0054】
図5Aに最もよく示される実施形態では、内部に画定された2対の半径方向に対向するノッチ114、115を有するバルン短絡113は、外側伝導体105に対して位置決めされ、そして、電気的に連結される。一対のリブ151が、それぞれのノッチ115内に長手方向に位置決めされる。伝導管116の遠位端119は、そこから約1/4波長の距離において、バルン短絡110の遠位に位置決めされる。図6に示される工程では、カテーテル130は、アセンブリを覆って位置決めされ、そして、先端部120の近位端121に接合される。カテーテル130の内径は、肩部123の外径を係合するような寸法であり得る。さらに、または代替的に、シーラント(はっきりとは示されない)が、o−リング126および/または肩部123に隣接する領域125に適用され得る。
【0055】
本開示の記載される実施形態は、限定的なものではなく例示的であることが意図され、また、本開示の個別の実施形態を代表することは意図されない。上に開示される実施形態のさらなるバリエーション、ならびに、他の特徴および機能またはその代替物は、添付の特許請求の範囲において実際に示されるもの、そして、法律上等価であると認められるものの両方の本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく、多くの他の異なるシステムまたは用途においてなされ、または、所望のように組み合され得る。
【符号の説明】
【0056】
10 マイクロ波焼灼システム
15 ケーブル
100 プローブ
102 同軸フィードライン
103 内側伝導体
104 誘電体
105 外側伝導体
110、113 バルン短絡
111 ノッチ
114 冷却液ノッチ
115 リブノッチ
116 伝導管
117 冷却液チャンバ
119 外側伝導体の遠位端
120 遠位先端部
121 遠位先端部の近位端
122 遠位先端部の遠位端
123 肩部
124 遠位放射セクションシリンダ
126 o−リング
130 カテーテル
131 近位先端延長部
140 流入管
141 流入管の遠位端
151 リブ
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図6