特許第6140902号(P6140902)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ シャオミ・インコーポレイテッドの特許一覧

特許6140902アップグレード方法、装置、デバイス、プログラム及び記録媒体
<>
  • 特許6140902-アップグレード方法、装置、デバイス、プログラム及び記録媒体 図000003
  • 特許6140902-アップグレード方法、装置、デバイス、プログラム及び記録媒体 図000004
  • 特許6140902-アップグレード方法、装置、デバイス、プログラム及び記録媒体 図000005
  • 特許6140902-アップグレード方法、装置、デバイス、プログラム及び記録媒体 図000006
  • 特許6140902-アップグレード方法、装置、デバイス、プログラム及び記録媒体 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6140902
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】アップグレード方法、装置、デバイス、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/00 20060101AFI20170529BHJP
   G06F 9/445 20060101ALI20170529BHJP
【FI】
   G06F9/06 630A
   G06F9/06 650A
【請求項の数】19
【全頁数】28
(21)【出願番号】特願2016-546137(P2016-546137)
(86)(22)【出願日】2015年3月18日
(65)【公表番号】特表2016-532986(P2016-532986A)
(43)【公表日】2016年10月20日
(86)【国際出願番号】CN2015074441
(87)【国際公開番号】WO2016033955
(87)【国際公開日】20160310
【審査請求日】2015年5月15日
(31)【優先権主張番号】201410452434.5
(32)【優先日】2014年9月5日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513309030
【氏名又は名称】シャオミ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】ファン ジアリン
(72)【発明者】
【氏名】チュー ヘン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ポンフェイ
【審査官】 多賀 実
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−084118(JP,A)
【文献】 特開2010−140220(JP,A)
【文献】 特開2003−256212(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第102289382(CN,A)
【文献】 特開2011−170466(JP,A)
【文献】 特開2004−194298(JP,A)
【文献】 特開2003−330719(JP,A)
【文献】 特開2002−099418(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F11/00
G06F 9/44
G06F 9/445
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得するステップと、
前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、前記現バージョンを前記基準バージョンにアップグレードするステップと、
前記基準バージョンを基に、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、複数の前記アップグレード待ちのバージョンの中で最高バージョンである目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行うステップと
取得した複数の前記アップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルに基づいて、アップグレード起動通知を生成するステップと、
前記アップグレード起動通知に基づいて入力したアップグレード操作を受け付けたか否かを判断するステップと、
前記アップグレード操作を受け付けたとき、前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、前記現バージョンを前記基準バージョンにアップグレードするステップを実行するステップとを含み、
前記アップグレード起動通知は、ユーザに選択されるための、前記アップグレード待ちのバージョンそれぞれのバージョン名称を含み、
ユーザが前記アップグレード起動通知におけるバージョン名称を選択しなかった場合、最高バージョンを目標バージョンと認定し、
ユーザが前記アップグレード起動通知における前記バージョン名称のうち、一つの前記バージョン名称を選択する操作を入力した場合、該操作を受け付け、該操作における、ユーザが選択した前記バージョン名称に対応するバージョンを取得し、該バージョンを目標バージョンとして確定することを特徴とするアップグレード方法。
【請求項2】
更に、
前記現バージョンを前記目標バージョンにアップグレードしたとき、アップグレード完成通知を生成するステップと、
前記アップグレード完成通知を表示するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載のアップグレード方法。
【請求項3】
前記アップグレード完成通知を表示するステップは、
前記アップグレード完成通知をローカルの表示インタフェースに表示するステップ、又は、前記アップグレード完成通知が、予め設定された移動端末上に表示されるように、前記予め設定された移動端末に前記アップグレード完成通知をプッシュ通知するステップを含むことを特徴とする請求項に記載のアップグレード方法。
【請求項4】
前記現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得するステップは、
前記現バージョンをアップデートする必要があるか否かを検出するステップと、
前記現バージョンをアップデートする必要があるときに限り、バージョンアップデート通知を生成するステップと、
前記バージョンアップデート通知に基づいて入力したアップデート操作を受け付けたか否かを判断するステップと、
前記アップデート操作を受け付けたとき、アップグレード・ファイル取得要求を生成してサーバに送信するステップと、
前記サーバが前記アップグレード・ファイル取得要求に基づいて送信する、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを受信するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載のアップグレード方法。
【請求項5】
前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択するステップは、
前記現バージョンとそれぞれの前記アップグレード待ちのバージョンの、バージョン番号及び/又はバージョン生成時間を含むバージョン情報を取得するステップと、
前記現バージョンのバージョン情報と、それぞれの前記アップグレード待ちのバージョンのバージョン情報を比較するステップと、
前記現バージョンのバージョン情報と隣接し、かつ前記現バージョンより上の一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載のアップグレード方法。
【請求項6】
前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択するステップは、
予め設定されたバージョンアップグレードリストが含まれる前記アップグレード・ファイルの中から、複数の前記アップグレード待ちのバージョンのアップグレード順序が含まれている前記予め設定されたバージョンアップグレードリストを取得するステップと、
前記予め設定されたバージョンアップグレードリストに基づいて、アップグレード順序の下から上の順のとおり、前記現バージョンの次のアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載のアップグレード方法。
【請求項7】
前記基準バージョンを基に、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択するステップは、
前記基準バージョンへのアップグレードが完成したか否かを検出するステップと、
前記基準バージョンへのアップグレードが完成したとき、前記現バージョンを再起動して前記基準バージョンに入るように制御するステップと、
前記再起動が完成したか否かを検出するステップと、
前記再起動が完成したとき、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載のアップグレード方法。
【請求項8】
前記基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、前記目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行うステップは、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するか否かを判断するステップと、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するとき、前記次の基準パージョンより上のアップグレード待ちのバージョンに逐次アップグレードし、かつ、前記複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するか否かを判断するステップと、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在しないとき、前記次の基準バージョンを前記目標バージョンとして確定し、アップグレードを終了するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載のアップグレード方法。
【請求項9】
現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得するための取得ユニットと、
前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、前記現バージョンを前記基準バージョンにアップグレードするための第1アップグレードユニットと、
前記基準バージョンを基に、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択するための第2アップグレードユニットと、
前記基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、複数の前記アップグレード待ちのバージョンの中で最高バージョンである目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行うための第3アップグレードユニットと
取得した複数の前記アップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルに基づいて、アップグレード起動通知を生成するための第1生成ユニットと、
前記アップグレード起動通知に基づいて入力したアップグレード操作を受け付けたか否かを判断するための判断ユニットと、
前記アップグレード操作を受け付けたとき、前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、前記現バージョンを前記基準バージョンにアップグレードするステップを実行するための第4アップグレードユニットとを備え
前記アップグレード起動通知は、ユーザに選択されるための、前記アップグレード待ちのバージョンそれぞれのバージョン名称を含み、
ユーザが前記アップグレード起動通知におけるバージョン名称を選択しなかった場合、最高バージョンを目標バージョンと認定し、
ユーザが前記アップグレード起動通知における前記バージョン名称のうち、一つの前記バージョン名称を選択する操作を入力した場合、該操作を受け付け、該操作における、ユーザが選択した前記バージョン名称に対応するバージョンを取得し、該バージョンを目標バージョンとして確定することを特徴とするアップグレード装置。
【請求項10】
更に、
前記現バージョンを前記目標バージョンにアップグレードしたとき、アップグレード完成通知を生成するための第2生成ユニットと、
前記アップグレード完成通知を表示するための表示ユニットとを備えることを特徴とする請求項に記載のアップグレード装置。
【請求項11】
前記表示ユニットは、
前記アップグレード完成通知をローカルの表示インタフェースに表示するための第1表示サブユニットと、
前記アップグレード完成通知が、予め設定された移動端末上に表示されるように、前記予め設定された移動端末に前記アップグレード完成通知をプッシュ通知するための第2表示サブユニットとを有することを特徴とする請求項10に記載のアップグレード装置。
【請求項12】
前記取得ユニットは、
前記現バージョンをアップデートする必要があるか否かを検出するための第1検出サブユニットと、
前記現バージョンをアップデートする必要があるときに限り、バージョンアップデート通知を生成するための第1生成サブユニットと、
前記バージョンアップデート通知に基づいて入力したアップデート操作を受け付けたか否かを判断するための第1判断サブユニットと、
前記アップデート操作を受け付けたとき、アップグレード・ファイル取得要求を生成するための第2生成サブユニットと、
前記アップグレード・ファイル取得要求をサーバに送信するための送信サブユニットと、
前記サーバが前記アップグレード・ファイル取得要求に基づいて送信する、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを受信するための受信サブユニットとを有することを特徴とする請求項に記載のアップグレード装置。
【請求項13】
前記第1アップグレードユニットは、
前記現バージョンとそれぞれの前記アップグレード待ちのバージョンの、バージョン番号及び/又はバージョン生成時間を含むバージョン情報を取得するための第1取得サブユニットと、
前記現バージョンのバージョン情報と、それぞれの前記アップグレード待ちのバージョンのバージョン情報を比較するための比較サブユニットと、
前記現バージョンのバージョン情報と隣接し、かつ前記現バージョンより上の一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定するための第1確定サブユニットとを有することを特徴とする請求項に記載のアップグレード装置。
【請求項14】
前記第1アップグレードユニットは、
予め設定されたバージョンアップグレードリストが含まれる前記アップグレード・ファイルの中から、複数の前記アップグレード待ちのバージョンのアップグレード順序が含まれている前記予め設定されたバージョンアップグレードリストを取得するための第2取得サブユニットと、
前記予め設定されたバージョンアップグレードリストに基づいて、アップグレード順序の下から上の順のとおり、前記現バージョンの次のアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定するための第2確定サブユニットとを有することを特徴とする請求項に記載のアップグレード装置。
【請求項15】
前記第2アップグレードユニットは、
前記基準バージョンへのアップグレードが完成したか否かを検出するための第2検出サブユニットと、
前記基準バージョンへのアップグレードが完成したとき、前記現バージョンを再起動して前記基準バージョンに入るように制御するための制御サブユニットと、
前記再起動が完成したか否かを検出するための第3検出サブユニットと、
前記再起動が完成したとき、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択するための選択サブユニットとを有することを特徴とする請求項に記載のアップグレード装置。
【請求項16】
前記第3アップグレードユニットは、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するか否かを判断するための第2判断サブユニットと、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するとき、前記次の基準パージョンより上のアップグレード待ちのバージョンに逐次アップグレードし、かつ、前記複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するか否かを判断するステップを実行するためのアップグレードサブユニットと、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在しないとき、前記次の基準バージョンを前記目標バージョンとして確定し、アップグレードを終了するための第3確定サブユニットとを有することを特徴とする請求項に記載のアップグレード装置。
【請求項17】
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な指令を記憶するためのメモリとを備え、
前記プロセッサは、
現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得し、
前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、前記現バージョンを前記基準バージョンにアップグレードし、
前記基準バージョンを基に、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、複数の前記アップグレード待ちのバージョンの中で最高バージョンである目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行い、
取得した複数の前記アップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルに基づいて、アップグレード起動通知を生成し、
前記アップグレード起動通知に基づいて入力したアップグレード操作を受け付けたか否かを判断し、
前記アップグレード操作を受け付けたとき、前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、前記現バージョンを前記基準バージョンにアップグレードする処理を実行し、
前記アップグレード起動通知は、ユーザに選択されるための、前記アップグレード待ちのバージョンそれぞれのバージョン名称を含み、
ユーザが前記アップグレード起動通知におけるバージョン名称を選択しなかった場合、最高バージョンを目標バージョンと認定し、
ユーザが前記アップグレード起動通知における前記バージョン名称のうち、一つの前記バージョン名称を選択する操作を入力した場合、該操作を受け付け、該操作における、ユーザが選択した前記バージョン名称に対応するバージョンを取得し、該バージョンを目標バージョンとして確定するように構成されることを特徴とするアップグレードデバイス。
【請求項18】
プロセッサに実行されることにより、請求項1から請求項のいずれかに記載のアップグレード方法を実現する記録媒体に記録されたプログラム。
【請求項19】
請求項18に記載のプログラムが記録された記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ技術分野に関わり、特にアップグレード方法、装置デバイス、プログラム及び記録媒体に関わる。
【背景技術】
【0002】
現在、ルータは、人間の生活と仕事に欠かせない一部分となっている。しかしながら、ルータはオペレーティングシステムを配備しないと動作できない。ところが、技術の発展に伴い、ルータのオペレーティングシステムを最適化するために、デバイス業界は徐々に、新たな機能を含む新しいバージョンのオペレーティングシステムを作り出している。そのため、ルータのオペレーティングシステムはアップグレードする必要がある。
【0003】
関連技術において、現バージョンのオペレーティングシステムと最新バージョンのオペレーティングシステムの間に中間バージョンであるオペレーティングシステムが存在するとき、まず現バージョンのオペレーティングシステムを中間バージョンのオペレーティングシステムにアップグレードしてから、中間バージョンのオペレーティングシステムを最新バージョンのオペレーティングシステムにアップグレードしなければならない。このように、現バージョンのオペレーティングシステムから最新バージョンのオペレーティングシステムへのアップグレードが完成させることができる。
【0004】
このように、あるバージョンから該バージョンより上の最も近いバージョンにアップグレードするごとに、ユーザの確認が必要になり、特に現バージョンと最終バージョンの間に多くのバージョンが存在するとき、全体のアップグレードプロセスにおいて、ユーザが複数回確認する必要があり、アップグレードのステップが煩雑なため、オペレーティングシステムをアップグレードする効率を低下させている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
関連技術に存在する問題を解決するために、本発明はアップグレード方法、装置デバイス、プログラム及び記録媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例の第1の態様によれば、アップグレード方法であって、
現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得するステップと、
前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、前記現バージョンを前記基準バージョンにアップグレードするステップと、
前記基準バージョンを基に、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、複数の前記アップグレード待ちのバージョンの中で最高バージョンである目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行うステップとを含むアップグレード方法を提供する。
【0007】
第1の態様と組み合わせ、第1の態様の第1の可能な実現形態においては、
前記方法は更に、
取得した複数の前記アップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルに基づいて、アップグレード起動通知を生成するステップと、
前記アップグレード起動通知に基づいて入力したアップグレード操作を受け付けたか否かを判断するステップと、
前記アップグレード操作を受け付けたとき、前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、前記現バージョンを前記基準バージョンにアップグレードするステップとを含んでいる。
【0008】
第1の態様と組み合わせ、第1の態様の第2の可能な実現形態においては、
前記方法は更に、
前記現バージョンを前記目標バージョンにアップグレードしたとき、アップグレード完成通知を生成するステップと、
前記アップグレード完成通知を表示するステップとを含んでいる。
【0009】
第1の態様の第2の可能な実現形態と組み合わせ、第1の態様の第3の可能な実現形態においては、
前記アップグレード完成通知を表示するステップは、
前記アップグレード完成通知をローカルの表示インタフェースに表示するステップ、又は、前記アップグレード完成通知が、予め設定された移動端末上に表示されるように、前記予め設定された移動端末に前記アップグレード完成通知をプッシュ通知するステップを含んでいる。
【0010】
第1の態様と組み合わせ、第1の態様の第4の可能な実現形態においては、
前記端末の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得するステップは、
前記現バージョンをアップデートする必要があるか否かを検出するステップと、
前記現バージョンをアップデートする必要があるとき、バージョンアップデート通知を生成するステップと、
前記バージョンアップデート通知に基づいて入力したアップデート操作を受け付けたか否かを判断するステップと、
前記アップデート操作を受け付けたとき、アップグレード・ファイル取得要求を生成してサーバに送信するステップと、
前記サーバが前記アップグレード・ファイル取得要求に基づいて送信する、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを受信するステップとを含んでいる。
【0011】
第1の態様と組み合わせ、第1の態様の第5の可能な実現形態においては、
前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択するステップは、
前記現バージョンとそれぞれの前記アップグレード待ちのバージョンの、バージョン番号及び/又はバージョン生成時間を含むバージョン情報を取得するステップと、
前記現バージョンのバージョン情報と、それぞれの前記アップグレード待ちのバージョンのバージョン情報を比較するステップと、
前記現バージョンのバージョン情報と隣接し、かつ前記現バージョンより上の一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定するステップとを含んでいる。
【0012】
第1の態様と組み合わせ、第1の態様の第6の可能な実現形態においては、
前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択するステップは、
予め設定されたバージョンアップグレードリストが含まれる前記アップグレード・ファイルの中から、複数の前記アップグレード待ちのバージョンのアップグレード順序が含まれている前記予め設定されたバージョンアップグレードリストを取得するステップと、
前記予め設定されたバージョンアップグレードリストに基づいて、アップグレード順序の下から上の順のとおり、前記現バージョンの次のアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定するステップとを含んでいる。
【0013】
第1の態様と組み合わせ、第1の態様の第7の可能な実現形態においては、
前記基準バージョンを基に、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択するステップは、
前記基準バージョンへのアップグレードが完成したか否かを検出するステップと、
前記基準バージョンへのアップグレードが完成したとき、前記現バージョンを再起動して前記基準バージョンに入るように制御するステップと、
前記再起動が完成したか否かを検出するステップと、
前記再起動が完成したとき、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択するステップとを含んでいる。
【0014】
第1の態様と組み合わせ、第1の態様の第8の可能な実現形態においては、
前記基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、前記目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行うステップは、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するか否かを判断するステップと、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するとき、前記次の基準パージョンより上のアップグレード待ちのバージョンに逐次アップグレードし、かつ、前記複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するか否かを判断するステップと、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在しないとき、前記次の基準バージョンを前記目標バージョンとして確定し、アップグレードを終了するステップとを含んでいる。
【0015】
本発明の実施例の第2の態様によれば、アップグレード装置であって、
現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得するための取得ユニットと、
前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、前記現バージョンを前記基準バージョンにアップグレードするための第1アップグレードユニットと、
前記基準バージョンを基に、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択するための第2アップグレードユニットと、
前記基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、複数の前記アップグレード待ちのバージョンの中で最高バージョンである目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行うための第3アップグレードユニットとを備えるアップグレード装置を提供する。
【0016】
第2の態様と組み合わせ、第2の態様の第1の可能な実現形態においては、
前記装置は更に、
取得した複数の前記アップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルに基づいて、アップグレード起動通知を生成するための第1生成ユニットと、
前記アップグレード起動通知に基づいて入力したアップグレード操作を受け付けたか否かを判断するための判断ユニットと、
前記アップグレード操作を受け付けたとき、前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、前記現バージョンを前記基準バージョンにアップグレードするステップを実行するための第4アップグレードユニットとを備えている。
【0017】
第2の態様と組み合わせ、第2の態様の第2の可能な実現形態においては、
前記装置は更に、
前記現バージョンを前記目標バージョンにアップグレードしたとき、アップグレード完成通知を生成するための第2生成ユニットと、
前記アップグレード完成通知を表示するための表示ユニットとを備えている。
【0018】
第2の態様の第2の可能な実現形態と組み合わせ、第2の態様の第3の可能な実現形態においては、
前記表示ユニットは、
前記アップグレード完成通知をローカルの表示インタフェースに表示するための第1表示サブユニットと、
前記アップグレード完成通知が、予め設定された移動端末上に表示されるように、前記予め設定された移動端末に前記アップグレード完成通知をプッシュ通知するための第2表示サブユニットとを有している。
【0019】
第2の態様と組み合わせ、第2の態様の第4の可能な実現形態においては、
前記取得ユニットは、
前記現バージョンをアップデートする必要があるか否かを検出するための第1検出サブユニットと、
前記現バージョンをアップデートする必要があるとき、バージョンアップデート通知を生成するための第1生成サブユニットと、
前記バージョンアップデート通知に基づいて入力したアップデート操作を受け付けたか否かを判断するための第1判断サブユニットと、
前記アップデート操作を受け付けたとき、アップグレード・ファイル取得要求を生成するための第2生成サブユニットと、
前記アップグレード・ファイル取得要求をサーバに送信するための送信サブユニットと、
前記サーバが前記アップグレード・ファイル取得要求に基づいて送信する、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを受信するための受信サブユニットとを有している。
【0020】
第2の態様と組み合わせ、第2の態様の第5の可能な実現形態においては、
前記第1アップグレードユニットは、
前記現バージョンとそれぞれの前記アップグレード待ちのバージョンの、バージョン番号及び/又はバージョン生成時間を含むバージョン情報を取得するための第1取得サブユニットと、
前記現バージョンのバージョン情報と、それぞれの前記アップグレード待ちのバージョンのバージョン情報を比較するための比較サブユニットと、
前記現バージョンのバージョン情報と隣接し、かつ前記現バージョンより上の一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定するための第1確定サブユニットとを有している。
【0021】
第2の態様と組み合わせ、第2の態様の第6の可能な実現形態においては、
前記第1アップグレードユニットは、
予め設定されたバージョンアップグレードリストが含まれる前記アップグレード・ファイルの中から、複数の前記アップグレード待ちのバージョンのアップグレード順序が含まれている前記予め設定されたバージョンアップグレードリストを取得するための第2取得サブユニットと、
前記予め設定されたバージョンアップグレードリストに基づいて、アップグレード順序の下から上の順のとおり、前記現バージョンの次のアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定するための第2確定サブユニットとを有している。
【0022】
第2の態様と組み合わせ、第2の態様の第7の可能な実現形態においては、
前記第2アップグレードユニットは、
前記基準バージョンへのアップグレードが完成したか否かを検出するための第2検出サブユニットと、
前記基準バージョンへのアップグレードが完成したとき、前記現バージョンを再起動して前記基準バージョンに入るように制御するための制御サブユニットと、
前記再起動が完成したか否かを検出するための第3検出サブユニットと、
前記再起動が完成したとき、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択するための選択サブユニットとを有している。
【0023】
第2の態様と組み合わせ、第2の態様の第8の可能な実現形態においては、
前記第3アップグレードユニットは、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するか否かを判断するための第2判断サブユニットと、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するとき、前記次の基準パージョンより上のアップグレード待ちのバージョンに逐次アップグレードし、かつ、前記複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するか否かを判断するステップを実行するためのアップグレードサブユニットと、
複数のアップグレード待ちのバージョンの中に前記次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在しないとき、前記次の基準バージョンを前記目標バージョンとして確定し、アップグレードを終了するための第3確定サブユニットとを有している。
【0024】
本発明の実施例の第3の態様によれば、アップグレードデバイスであって、
プロセッサと、
プロセッサが実行可能な指令を記憶するためのメモリとを備え、
前記プロセッサは、
現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得し、
前記現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、前記現バージョンを前記基準バージョンにアップグレードし、
前記基準バージョンを基に、前記基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択し、前記基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、複数の前記アップグレード待ちのバージョンの中で最高バージョンである目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行うように構成されるアップグレードデバイスを提供する。
本発明の実施例の第4の態様によれば、プロセッサに実行されることにより、前記アップグレード方法を実現する記録媒体に記録されたプログラムを提供する。
本発明の実施例の第5の態様によれば、前記プログラムが記録された記録媒体を提供する。
【0025】
本発明の実施例が提供する技術方案は下記のような有益な効果を含むことができる。
本発明の実施例が提供する該方法は、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得することで、現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、現バージョンを基準バージョンにアップグレードする。基準バージョンを基に、基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択し、目標バージョンにアップグレードするまで、基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードする。
【0026】
本発明の実施例が提供するアップグレード方法において、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンが存在するとき、直接に現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得し、取得したアップグレード・ファイルに基づいて、現バージョンから目標バージョンまで逐次アップグレードし、ユーザの確認も必要なく、アップグレードプロセスを簡略化し、アップグレードの効率を向上させる。
【0027】
ユーザがアップグレードのタイムリーな状況を把握し、かつアップグレードの開始時刻を制御すべきであることを考慮すると、該方法は更に、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得した後、アップグレード起動通知を生成することができ、該アップグレード起動通知を通じて、ユーザは直ちにアップグレードするか又はその後の適切な時間にアップグレードするかを選択することができる。例えば、アップグレードプロセスは更に大量のメモリ資源を占有しなければならず、ユーザは端末のメモリ資源占有量が比較的に低い状況において端末がアップグレードを開始するように選択することができる。このように、ユーザの端末の正常な使用に影響しない。また、アップグレードプロセスにおいてアップグレードを開始するときのみユーザの確認が必要になり、即ち全体のアップグレードプロセスにおいてユーザの確認が一回のみ必要になり、従ってアップグレード効率が高い。
また、一般的な説明及び以下の詳細な説明は単なる例示及び解釈に過ぎず、本発明を限定するものではないことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本願の図面は明細書に取り込まれて明細書の一部を構成し、本発明に合致する実施例を示し、また、明細書と共に本発明の原理の解釈に用いられる。
【0029】
図1図1は一つの例示的な実施例にかかるアップグレード方法のフローチャートである。
図2図2は一つの例示的な実施例にかかる一つの場面の模式図である。
図3図3は他の一つの例示的な実施例にかかるアップグレード方法のフローチャートである。
図4図4は他の一つの例示的な実施例にかかるアップグレード装置の構成模式図である。
図5図5は他の一つの例示的な実施例にかかるアップグレードデバイスの構成模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
ここで例示的な実施例について詳細に説明を行うが、その例示は図面において示されている。以下の説明が図面に関する場合、特に示さない限り、異なる図面の中の同一の数字は同一又は類似の要素を表す。また、以下の例示的な実施例で説明する実施形態は、本発明と一致する全ての実施形態を代表するものではなく、これらは特許請求の範囲において詳述した、本発明の一部の態様と一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0031】
図1は一つの例示的な実施例にかかるアップグレード方法のフローチャートである。図1に示すように、前記アップグレード方法は、例えばルータ、携帯電話及びタブレットPCなどのような端末に使うことが可能である。本発明が提供するアップグレード方法はアップグレード効率を向上させることができ、該方法は以下のようなステップを含む。
【0032】
ステップS11において、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得する。
該ステップにおいて、端末は能動的にサーバをアクセスすることができ、アップデートする必要があることを確定したとき、サーバから、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルの取得を要求する。また、サーバは能動的に端末にアップデート通知をプッシュ通知することも可能であり、端末は該アップデート通知に基づいて、サーバから、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルの取得を要求する。
【0033】
本発明の実施例において、ルータのオペレーティングシステムをアップデートすることを例として、ルータのオペレーティングシステムに四つのバージョンがある場合、現バージョンをバージョン1とし、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンをバージョン2、バージョン3及びバージョン4とし、また、バージョン3はバージョン2より上で、バージョン4はバージョン3より上であると仮定する。このように、該ステップにおいて、アップグレード・ファイル12、アップグレード・ファイル23及びアップグレード・ファイル34を取得することができる。ここで、アップグレード・ファイル12は、バージョン1を基にバージョン2へアップグレードするために使われ、アップグレード・ファイル23は、バージョン2を基にバージョン3へアップグレードするために使われ、アップグレード・ファイル34は、バージョン3を基にバージョン4へアップグレードするために使われる。
【0034】
現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得する際、一つの方法としては、それぞれのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを単独で取得することができる。例えば、それぞれのアップグレード・ファイルはいずれも一つのキャビネットファイルであり、該ステップにおいては三つのキャビネットファイルをそれぞれ取得する。もう一つの方法としては、サーバは全てのアップグレード・ファイルを一つのキャビネットファイルに圧縮することができ、このように、該ステップにおいて一つのキャビネットファイルを利用して、現バージョンより上の複数のアップグレードバージョンに対応するアップグレード・ファイル全てを同時に取得することができる。
【0035】
ステップS12において、現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、現バージョンを基準バージョンにアップグレードする。
バージョンがアップデートされるとき、通常、新しいバージョンは直前のバージョンの続きであるため、ソフトウェア又はオペレーティングシステムにおいて、通常、新しいバージョンは、新しいバージョンより一つ下のバージョンを基にアップグレードすることで得る。従って、実際のアップグレードプロセスにおいて、あるバージョンをアップグレードしようとする場合、通常は該バージョンを基に該バージョンより一つ上のバージョンにアップグレードし、かつ逐次にアップグレードすることで最高バージョンまで至ることができ、現バージョンと最高バージョンとの間の複数バージョンを通り越して直接最高バージョンにアップグレードすることはできない。
【0036】
本発明の実施例において、現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンは、通常、現バージョンの次のバージョンのことを指し、バージョン番号を識別情報とする複数のバージョンにとって、最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンは、現バージョンのバージョン番号の次のバージョン番号に対応するバージョンのことを指す。例えば、現バージョンのバージョン番号がv1.1である場合、v1.2、v1.3及びv1.4がそれぞれ対応するバージョンの中から、v1.2に対応するバージョンを最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンとして確定しなければならない。
【0037】
また、バージョンの生成時間を識別情報とする複数のバージョンにとって、最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンは、現バージョンの生成時間の後の、間隔が最も短い生成時間に対応するバージョンのことを指す。例えば、現バージョンのバージョン生成時間が20130303である場合、バージョン生成時間20130504、バージョン生成時間20130607及びバージョン生成時間20130910がそれぞれ対応するバージョンの中から、バージョン生成時間20130504に対応するバージョンを最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンとして確定しなければならない。
【0038】
上記ルータのオペレーティングシステムを例として、バージョン1からバージョン4にアップグレードしようとする場合、バージョン1とバージョン4の間にバージョン2及びバージョン3が介在しているため、アップグレードするとき、バージョン2及びバージョン3を利用してバージョン1から逐次にバージョン4までアップグレードしなければならない。即ち、バージョン1を基にバージョン2にアップグレードし、またバージョン2を基にバージョン3にアップグレードし、最後にバージョン3を基にバージョン4にアップグレードする。
【0039】
バージョン2をバージョン1に最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンとして選択し、バージョン2を基準バージョンにして、バージョン2に対応するアップグレード・ファイル12を利用して、バージョン1をバージョン2にアップグレードする。
【0040】
ステップS13において、基準バージョンを基に、基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択し、基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行う。
【0041】
目標バージョンは複数のアップグレード待ちのバージョンの中で最高バージョンである。
上記ルータのオペレーティングシステムを例として、バージョン3はバージョン2より一つ上であり、バージョン4はバージョン2より二つ上であり、バージョン4はバージョン3より一つ上である。
【0042】
バージョン2へのアップグレードが完成した後、バージョン2をアップグレードしようとする場合、バージョン2を基にバージョン2より一つ上のバージョンであるバージョン3にアップグレードするしかない。従って、バージョン2より一つ上のバージョンであるバージョン3を次の基準バージョンとして選択し、アップグレード・ファイル23を利用して、バージョン2を次の基準バージョンであるバージョン3にアップグレードする。
【0043】
バージョン3へのアップグレードが完成した後、バージョン3より一つ上のバージョンであるバージョン4を選択し、アップグレード・ファイル34を利用して、バージョン3をバージョン4にアップグレードする。このように、バージョン1からバージョン4へのアップグレードを実現する。
【0044】
図1に示す実施例において、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得することで、現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、現バージョンを基準バージョンにアップグレードする。基準バージョンを基に、基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択し、基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行う。
【0045】
本発明の実施例が提供するアップグレード方法において、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンが存在するとき、直接に現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得し、取得したアップグレード・ファイルに基づいて、現バージョンから目標バージョンに逐次アップグレードし、ユーザの確認が必要なく、アップグレードプロセスを簡略化し、アップグレードの効率を向上させる。
【0046】
ユーザがアップグレードのタイムリーな状況を把握し、かつアップグレードの開始時刻を制御すべきであることを考慮すると、該方法は更に、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得した後、アップグレード起動通知を生成することができ、該アップグレード起動通知を通じて、ユーザは直ちにアップグレードするか又はその後の適切な時間にアップグレードするかを選択することができる。例えば、アップグレードプロセスは更に大量のメモリ資源を占有しなければならず、ユーザは端末のメモリ資源占有量が比較的に低い状況において端末がアップグレードを開始するように選択することができる。このように、ユーザの端末の正常な使用に影響しない。また、アップグレードプロセスにおいてアップグレードを開始するときのみユーザの確認が必要になり、即ち全体のアップグレードプロセスにおいてユーザの確認が一回のみ必要になり、従ってアップグレード効率が高い。
【0047】
本発明の一つの好ましい実施例において、ステップS11の後、ステップS12の前に、本発明が提供する方法は更に以下のようなステップを含むことができる。
ステップ11)、取得した複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルに基づいて、アップグレード起動通知を生成する。
ステップ12)、該アップグレード起動通知に基づいて入力したアップグレード操作を受け付けたか否かを判断する。
ステップ13)、該アップグレード操作を受け付けたとき、ステップS12を実行する。
【0048】
図2に示すように、図面には端末1及び表示インタフェース2が含まれており、表示インタフェース2においてアップグレード起動通知はメッセージボックス3の形成でユーザに表示される。またその他の実施例において、ユーザの操作の便宜性のために、図2に示すように、メッセージボックス3の中に更に「はい」と「いいえ」、及び「後で再通知」などの操作ウィジェットを追加することができ、ユーザが該アップグレード起動通知に基づいて対応する操作を素早く入力できるようにした。
【0049】
アップグレード起動通知はユーザにアップグレードが可能であることを通知するために使われ、ユーザが該アップグレード起動通知に基づいて直ちにアップグレードするか又はその後の適切な時間にアップグレードするかを選択することができるようにした。例えば、ユーザは端末のメモリ資源占有量が比較的に低い状況において端末がアップグレードを開始するように選択することができる。
【0050】
例えば、ユーザがゲーム中である場合、該ゲームは端末の大量のメモリ資源を占有しており、このとき直ちに自動アップグレードする場合、アップグレードプロセスもメモリ資源のかなり一部を占有するため、ユーザのゲームのスムーズ性に影響する。しかし、該アップグレード起動通知を利用すると、ユーザがゲームを終了したときに端末をアップグレードするようにすることができ、このようにユーザのゲームのスムーズ性を保証する。即ち、アップグレードプロセスによるメモリ資源の過度に占有することで、ユーザのゲームに影響することはない。
【0051】
また、メッセージボックス3は更に、現バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンそれぞれのバージョン名称を含むことができ、ユーザがメッセージボックス3の中からアップグレード待ちのバージョンを選択しなかった場合、端末は最高バージョンを目標バージョンと認定する。ユーザがメッセージボックス3において、一つのアップグレード待ちのバージョンを選択する操作を実行した場合、端末は該操作を受け付け、該操作における、ユーザが選択したバージョンを取得し、該バージョンを目標バージョンとして確定する。
【0052】
本発明の他の一つの好ましい実施例において、ステップS13の後、本発明が提供する方法は更に以下のようなステップを含むことができる。
ステップ21)、目標バージョンまでアップグレードしたか否かを判断する。
通常、目標バージョンはサーバに記憶されている最高バージョンである。このとき、アップグレードが完成したバージョンのバージョン情報(Revision ID)が最高バージョンのバージョン情報と一致するか否かを判断し、一致する場合、目標バージョンまでアップグレードしたと確定し、一致しない場合、まだ目標バージョンまでアップグレードしていないと確定する。
【0053】
また、目標バージョンはユーザがメッセージボックス3において選択した、現バージョンより高く、かつ最高バージョンより低いあるバージョンであってもよい。上述したルータのオペレーティングシステムを例として、ネットワークトラフィックに限界があるなどの問題で、ユーザがバージョン1をバージョン3にアップグレードし、バージョン4までアップグレードしたくないと仮定する場合、メッセージボックス3においてバージョン3を選択する操作を実行することができ、端末はユーザの操作を受け付け、該操作における、ユーザが選択したバージョン3を取得し、バージョン3を目標バージョンとして確定する。
【0054】
ステップ22)、目標バージョンにアップグレードしたとき、アップグレード完成通知を生成する。
ステップ23)、該アップグレード完成通知を表示する。
ここで、アップグレード完成通知を表示するとき、以下のような方法を採用することができる。該アップグレード完成通知をローカルの表示インタフェースに表示し、又は、該アップグレード完成通知が、予め設定された移動端末の表示インタフェースに表示されるように、該アップグレード完成通知を予め設定された移動端末にプッシュ通知する。表示インタフェースはディスプレイなどであってもよい。また、ローカルの表示インタフェースにおいてアップグレード完成通知を表示するとき、図2に示すように、メッセージボックスの形式を採用して表示することができる。
【0055】
実際に応用する際、例えば携帯電話又はタブレットPCなどのように、端末に表示インタフェースが配備されている場合、直接、該アップグレード完成通知を該ローカルの表示インタフェースに表示することができる。例えばルータ又は交換機などのように、端末に表示インタフェースが配備されていない場合は、該アップグレード完成通知が、予め設定された移動端末の表示インタフェースに表示されるように、該アップグレード完成通知を、表示インタフェースが配備されている予め設定された移動端末にプッシュ通知することができる。
【0056】
本発明の他の一つの好ましい実施例において、図3に示すように、ステップS11は以下のようなステップS111〜S115を通じて実現することができる。
ステップS111において、現バージョンをアップデートする必要があるか否かを検出し、必要がある場合、ステップS112を実行し、必要がない場合は、プロセスを終了する。
【0057】
ここで、端末はサーバに検出要求を送信し、該検出要求は現バージョンのバージョン情報を携帯しており、バージョン情報はバージョン番号であってもよく、又はバージョンの生成時間であってもよい。
サーバは該検出要求を受信して、該検出要求から現バージョンのバージョン情報を抽出し、現バージョンのバージョン情報と、サーバのローカルに記憶された最高バージョンのバージョン情報を比較する。
【0058】
最高バージョンのバージョン番号が現バージョンのバージョン番号より大きい場合、又は、最高バージョンのバージョン生成時間が現バージョンのバージョン生成時間より遅い場合、現バージョンをアップグレードする必要があることを確定し、第1指示情報を生成して端末に送信し、第1指示情報は端末に現バージョンをアップデートする必要があることを指示するために使われる。最高バージョンのバージョン番号が現バージョンのバージョン番号以下である場合、又は、最高バージョンのバージョン生成時間が現バージョンのバージョン生成時間以前である場合、現バージョンをアップグレードする必要がないことを確定し、第2指示情報を生成して端末に送信し、第2指示情報は端末に現バージョンをアップデートする必要がないことを指示するために使われる。
【0059】
端末はサーバから送信される指示情報を受信し、該指示情報が第1指示情報である場合、現バージョンをアップデートする必要があることを確定し、該指示情報が第2指示情報である場合、現バージョンをアップデートする必要がないことを確定して操作を終了する。
例えば、バージョン1のバージョン番号をV1.1とし、バージョン生成時間を20130303とし、バージョン2のバージョン番号をV1.2とし、バージョン生成時間を20130504とし、バージョン3のバージョン番号をV1.3とし、バージョン生成時間を20130607とし、バージョン4のバージョン番号をV1.4とし、バージョン生成時間を20130910と仮定する。
【0060】
端末はサーバに検出要求を送信し、該検出要求はバージョン1のバージョン情報を伝搬する。
バージョン情報がバージョン番号であることを例として説明する。即ち、バージョン1のバージョン情報はバージョン番号V1.1である。
【0061】
サーバは該検出要求を受信し、該検出要求からバージョン1のバージョン番号V1.1を抽出し、ローカルに記憶された最高バージョンであるバージョン4のバージョン番号V1.4を取得して、バージョン1のバージョン番号V1.1とバージョン4のバージョン番号V1.4を比較する。ここで、バージョン1のバージョン番号V1.1はバージョン4のバージョン番号V1.4より小さく、バージョン1をアップグレードする必要があることを確定し、第1指示情報を生成して端末に送信する。第1指示情報は端末にバージョン1をアップグレードする必要があることを指示するために使われる。
【0062】
バージョン情報がバージョン生成時間であることを例として説明する。即ち、バージョン1のバージョン情報はバージョン生成時間20130303である。
サーバは該検出要求を受信し、該検出要求からバージョン1のバージョン生成時間20130303を抽出し、ローカルに記憶された最高バージョンであるバージョン4のバージョン生成時間20130910を取得して、バージョン1のバージョン生成時間20130303とバージョン4のバージョン生成時間20130910を比較する。ここで、バージョン1のバージョン生成時間20130303はバージョン4のバージョン生成時間20130910より早く、バージョン1をアップグレードする必要があることを確定し、第1指示情報を生成して端末に送信する。第1指示情報は端末にバージョン1をアップグレードする必要があることを指示するために使われる。
【0063】
端末はサーバから送信される第1指示情報を受信し、バージョン1をアップデートする必要があることを確定する。
ステップS112において、バージョンアップデート通知を生成する。
現バージョンをアップデートする必要があるとき、図2に示すようなバージョンアップデート通知を生成することができ、該バージョンアップデート通知を端末のローカルの表示インタフェースに表示する。または、該バージョンアップデート通知を予め設定された移動端末にプッシュ通知し、予め設定された移動端末は該バージョンアップデート通知を受信して、該バージョンアップデート通知を予め設定された移動端末のローカルの表示インタフェースに表示する。
【0064】
ステップS113において、バージョンアップデート通知に基づいて入力したアップデート操作を受け付けたか否かを判断し、受け付けた場合、ステップS114を実行して、受け付けなかった場合は、プロセスを終了する。
例えば、ユーザは図2に示すバージョンアップデート通知において、「はい」ボタンをトリガーすることでアップデート操作を入力することができる。
【0065】
ステップS114において、アップグレード・ファイル取得要求を生成してサーバに送信する。
端末がアップデート操作を受信したとき、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得するための取得要求を生成して、該取得要求をサーバに送信し、該取得要求は現バージョンのバージョン情報を伝搬する。
【0066】
サーバは該取得要求を受信して、該取得要求から現バージョンのバージョン情報を抽出し、ローカルから現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンのバージョン情報を取得して、現バージョンのバージョン情報と現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンのバージョン情報に基づいて、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得して、取得したアップグレード・ファイルを端末に送信する。
【0067】
上述したルータのオペレーティングシステムを例として、端末は、バージョン1より上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得するための取得要求を生成して、該取得要求をサーバに送信する。該取得要求はバージョン1のバージョン情報を伝搬する。
【0068】
サーバは該取得要求を受信して、該取得要求からバージョン1のバージョン情報を抽出し、バージョン1のバージョン情報に基づいて、バージョン1より上のアップグレード待ちのバージョンであるバージョン2、バージョン3及びバージョン4のバージョン情報を取得し、またバージョン3はバージョン2より上で、バージョン4はバージョン3より上である。
【0069】
バージョン1のバージョン情報、バージョン2のバージョン情報、バージョン3のバージョン情報及びバージョン4のバージョン情報に基づいて、バージョン1を基にバージョン2にアップグレードするアップグレード・ファイル12、バージョン2を基にバージョン3にアップグレードするアップグレード・ファイル23、及びバージョン3を基にバージョン4にアップグレードするアップグレード・ファイル34を取得する。かつ、アップグレード・ファイル12、アップグレード・ファイル23及びアップグレード・ファイル34を端末に送信する。
【0070】
ステップS115において、サーバがアップグレード・ファイル取得要求に基づいて送信する、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを受信する。
例えば、端末はサーバから送信されるアップグレード・ファイル12、アップグレード・ファイル23及びアップグレード・ファイル34を受信する。
【0071】
本発明の実施例において、現バージョンをアップグレードする必要があることが検出されるごとに、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得して、取得したアップグレード・ファイルに基づいてアップグレードを行う。即ち、現バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在する限り、対応するアップグレード・ファイルを取得して、アップグレード・ファイルに基づいて現バージョンを最高バージョンにアップグレードする。このように、バージョンがほとんどの時間で最高バージョンであることを保証し、ユーザのニーズを更に満たすことができる。
【0072】
本発明の他の一つの好ましい実施例において、ステップS12は以下のような二つの方法を通じて実現することができる。
【0073】
ここで、一つの方法は、以下のようなステップ31〜33を通じて実現することができる。
ステップ31)、現バージョンとそれぞれのアップグレード待ちのバージョンのバージョン情報を取得し、バージョン情報はバージョン番号及び/又はバージョン生成時間である。
例えば、バージョン1のバージョン番号をV1.1と、バージョン生成時間を20130303と、バージョン2のバージョン番号をV1.2と、バージョン生成時間を20130504と、バージョン3のバージョン番号をV1.3と、バージョン生成時間を20130607と、バージョン4のバージョン番号をV1.4と、バージョン生成時間を20130910と仮定する。
【0074】
ステップ32)、現バージョンのバージョン情報と、それぞれのアップグレード待ちのバージョンのバージョン情報を比較する。
例えば、バージョン情報がバージョン生成時間である場合、バージョン1のバージョン生成時間20130303を、バージョン2の生成時間20130504、バージョン3の生成時間20130607及びバージョン4の生成時間20130910のそれぞれと比較する。バージョン1の生成時間20130303とバージョン2の生成時間20130504の時間間隔が最も短いという結論を得ることができる。
【0075】
ステップ33)、現バージョンのバージョン情報と隣接し、かつ現バージョンより上の一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定する。
例えば、バージョン1の生成時間20130303とバージョン2の生成時間20130504の時間間隔が最も短いため、バージョン2を基準バージョンとして確定する。
【0076】
ここで、他の一つの方法は、以下のようなステップ41及び42を通じて実現することができる。
ステップ41)、アップグレード・ファイルの中から予め設定されたバージョンアップグレードリストを取得し、アップグレード・ファイルは、予め設定されたバージョンアップグレードリストを含み、予め設定されたバージョンアップグレードリストには複数の前記アップグレード待ちのバージョンのアップグレード順序が含まれている。
【0077】
ここで、予め設定されたバージョンアップグレードリストは以下の表1に示すようなものであってもよい。該バージョンアップグレードリストはバージョン2、バージョン3及びバージョン4のバージョン名称を含む。また、バージョン2、バージョン3及びバージョン4のアップグレード順序は、バージョン2、バージョン3及びバージョン4のとおりである。
【0078】
【表1】
【0079】
ステップ42)、予め設定されたバージョンアップグレードリストに基づいて、アップグレード順序の下から上の順のとおり、現バージョンの次のアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定する。
例えば、現バージョンであるバージョン1の次のアップグレード待ちのバージョンであるバージョン2を基準バージョンとして確定する。
【0080】
該方法において、それぞれのアップグレード待ちのバージョンのバージョン情報を取得する必要がなく、それぞれのアップグレード待ちのバージョンのバージョン情報に基づいてアップグレード順序を確定する必要がない。直接に予め設定されたバージョンアップグレードリストに基づいてアップグレード順序を確定することができるため、アップグレードのステップを簡略化し、アップグレードの効率を向上させた。
【0081】
本発明の他の一つの好ましい実施例において、ステップS13において、基準バージョンを基に、基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択するステップは以下のようなステップ51〜54で実現することができる。
ステップ51)、基準バージョンへのアップグレードが完成したか否かを検出する。
上述した図1に示す実施例におけるルータのオペレーティングシステムを例として、該ステップにおいて、基準バージョンへのアップグレードが完成したか否かを検出することは、バージョン2へのアップグレードが完成したか否かを検出することであってもよい。
【0082】
ステップ52)、基準バージョンへのアップグレードが完成したとき、現バージョンを再起動して基準バージョンに入るように制御する。
バージョン2へのアップグレードが完成したとき、ルータがバージョン2のオペレーティングシステムを運行するように、バージョン1を制御して再起動することができる。
【0083】
ステップ53)、再起動が完成したか否かを検出する。
ステップ54)、再起動が完成したとき、基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択する。
例えば、再起動が完成したとき、基準バージョンであるバージョン2に最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンであるバージョン3を次の基準バージョンとして選択する。
【0084】
本発明の他の一つの好ましい実施例において、ステップS13において、基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行うステップは以下のようなステップで実現することができる。
ステップ61)、複数のアップグレード待ちのバージョンの中に次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するか否かを判断し、存在する場合、ステップ62)を実行し、存在しない場合は、ステップ63)を実行する。
【0085】
上述した図1に示す実施例におけるルータのオペレーティングシステムを例として、該ステップにおいて、基準バージョンであるバージョン2を次の基準バージョンであるバージョン3にアップグレードする。具体的なアップグレードステップについては繰り返し説明しない。予め設定されたバージョンアップグレードリストに基づいて、次の基準バージョンであるバージョン3より上のアップグレード待ちのバージョンであるバージョン4がまだ存在するという結論を得ることができる場合、S132を実行する。
【0086】
ステップ62)、次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンに逐次アップグレードし、ステップ61)に戻る。
例えば、次の基準バージョンであるバージョン3をアップグレード待ちのバージョンであるバージョン4にアップグレードし、ステップ61)に戻る。
【0087】
ステップ63)、次の基準バージョンを目標バージョンとして確定して、アップグレードを終了する。
例えば、バージョン4を目標バージョンとして確定して、アップグレードを終了する。
【0088】
図4は一つの例示的な実施例にかかる一つのアップグレード装置の構成模式図である。本発明の提供するアップグレード装置はアップグレード効率を向上させることができる。図4に示すように、該装置は、取得ユニット21、第1アップグレードユニット22、第2アップグレードユニット23及び第3アップグレードユニット24を備える。
取得ユニット21は、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得するように構成される。
【0089】
第1アップグレードユニット22は、現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、現バージョンを基準バージョンにアップグレードするように構成される。
【0090】
第2アップグレードユニット23は、基準バージョンを基に、基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択するように構成される。
第3アップグレードユニット24は、基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、複数のアップグレード待ちのバージョンの中で最高バージョンである目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行うように構成される。
【0091】
図4に示す実施例において、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得することで、現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、現バージョンを基準バージョンにアップグレードする。基準バージョンを基に、基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択し、基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行う。
【0092】
本発明の実施例が提供するアップグレード方法において、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンが存在するとき、直接に現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得して、取得したアップグレード・ファイルに基づいて、現バージョンから目標バージョンに逐次アップグレードし、ユーザの確認も必要なく、アップグレードプロセスを簡略化し、アップグレードの効率を向上させる。
【0093】
ユーザがアップグレードのタイムリーな状況を把握し、かつアップグレードの開始時刻を制御すべきであることを考慮すると、該方法は更に、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得した後、アップグレード起動通知を生成することができ、該アップグレード起動通知を通じて、ユーザは直ちにアップグレードするか又はその後の適切な時間にアップグレードするかを選択することができる。例えば、アップグレードプロセスは更に大量のメモリ資源を占有しなければならず、ユーザは端末のメモリ資源占有量が比較的に低い状況において端末がアップグレードを開始するように選択することができる。このように、ユーザの端末の正常な使用に影響しない。また、アップグレードプロセスにおいてアップグレードを開始するときのみユーザの確認が必要になり、即ち全体のアップグレードプロセスにおいてユーザの確認が一回のみ必要になり、従ってアップグレード効率が高い。
【0094】
本発明の他の一つの好ましい実施例において、該装置は更に、第1生成ユニット、判断ユニット及び第4アップグレードユニットを備える。
第1生成ユニットは、取得した複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルに基づいて、アップグレード起動通知を生成するように構成される。
判断ユニットは、アップグレード起動通知に基づいて入力したアップグレード操作を受け付けたか否かを判断するように構成される。
第4アップグレードユニットは、アップグレード操作を受け付けたとき、現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、現バージョンを基準バージョンにアップグレードするステップを実行するように構成される。
【0095】
本発明の他の一つ好ましい実施例において、装置は更に、第2生成ユニッ及び表示ユニットを備える。
第2生成ユニットは、現バージョンを目標バージョンにアップグレードしたとき、アップグレード完成通知を生成するように構成される。
表示ユニットは、アップグレード完成通知を表示するように構成される。
【0096】
本発明の他の一つの好ましい実施例において、表示ユニットは第1表示サブユニット及び第2表示サブユニットを有する。
第1表示サブユニットは、アップグレード完成通知をローカルの表示インタフェースに表示するように構成される。
第2表示サブユニットは、アップグレード完成通知が、予め設定された移動端末上に表示されるように、予め設定された移動端末にアップグレード完成通知をプッシュ通知するように構成される。
【0097】
本発明の他の一つ好ましい実施例において、取得ユニット21は第1検出サブユニット、第1生成サブユニット、第1判断サブユニット、第2生成サブユニット、送信サブユニット及び受信サブユニットを有する。
第1検出サブユニットは、現バージョンをアップデートする必要があるか否かを検出するように構成される。
第1生成サブユニットは、現バージョンをアップデートする必要があるとき、バージョンアップデート通知を生成するように構成される。
第1判断サブユニットは、バージョンアップデート通知に基づいて入力したアップデート操作を受け付けたか否かを判断するように構成される。
第2生成サブユニットは、アップデート操作を受け付けたとき、アップグレード・ファイル取得要求を生成するように構成される。
送信サブユニットは、アップグレード・ファイル取得要求をサーバに送信するように構成される。
受信サブユニットは、サーバがアップグレード・ファイル取得要求に基づいて送信する、現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを受信するように構成される。
【0098】
本発明の他の一つの好ましい実施例において、第1アップグレードユニット22は、第1取得サブユニット、比較サブユニット及び第1確定サブユニットを有する。
第1取得サブユニットは、現バージョンとそれぞれのアップグレード待ちのバージョンのバージョン情報を取得するように構成され、バージョン情報はバージョン番号及び/又はバージョン生成時間を含む。
比較サブユニットは、現バージョンのバージョン情報と、それぞれのアップグレード待ちのバージョンのバージョン情報を比較するように構成される。
第1確定サブユニットは、現バージョンのバージョン情報と隣接し、かつ現バージョンより上の一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定するように構成される。
【0099】
本発明の他の一つの好ましい実施例において、第1アップグレードユニット22は、第2取得サブユニット及び第2確定サブユニットを有する。
第2取得サブユニットは、アップグレード・ファイルの中から予め設定されたバージョンアップグレードリストを取得するように構成され、アップグレード・ファイルは、予め設定されたバージョンアップグレードリストを含み、予め設定されたバージョンアップグレードリストには複数の前記アップグレード待ちバージョンのアップグレード順序が含まれている。
第2確定サブユニットは、予め設定されたバージョンアップグレードリストに基づいて、アップグレード順序の下から上の順のとおり、現バージョンの次のアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして確定するように構成される。
【0100】
本発明の他の一つの好ましい実施例において、第2アップグレードユニット23は、第2検出サブユニット、制御サブユニット、第3検出サブユニット及び選択サブユニットを有する。
第2検出サブユニットは、基準バージョンへのアップグレードが完成したか否かを検出するように構成される。
制御サブユニットは、基準バージョンへのアップグレードが完成したとき、現バージョンを再起動して基準バージョンに入るように制御するように構成される。
第3検出サブユニットは、再起動が完成したか否かを検出するように構成される。
選択サブユニットは、再起動が完成したとき、基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択するように構成される。
【0101】
本発明の他の一つの好ましい実施例において、第3アップグレードユニット24は、第2判断サブユニット、アップグレードサブユニット及び第3確定サブユニットを有する。
第2判断サブユニットは、複数のアップグレード待ちのバージョンの中に次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するか否かを判断するように構成される。
アップグレードサブユニットは、複数のアップグレード待ちのバージョンの中に次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するとき、次の基準パージョンより上のアップグレード待ちのバージョンに逐次アップグレードし、かつ、複数のアップグレード待ちのバージョンの中に次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在するか否かを判断するステップを実行するように構成される。
第3確定サブユニットは、複数のアップグレード待ちのバージョンの中に次の基準バージョンより上のアップグレード待ちのバージョンが存在しないとき、次の基準バージョンを目標バージョンとして確定し、アップグレードを終了するように構成される。
【0102】
上述した実施例における装置に関しては、それぞれのモジュールが操作を実行する具体的な方法は既に関連する実施例において詳細な説明を行っており、ここでは繰り返し説明しない。
図5は一つの例示的な実施例にかかるアップグレードデバイス800のブロック図である。例えば、デバイス800は、携帯電話、コンピューター、デジタル放送端末、メッセージ送受信デバイス、ゲームコンソール、タブレットデバイス、医療デバイス、健康デバイス、パーソナルデジタルアシスタント等であってもよい。
【0103】
図5を参照して、デバイス800は、プロセス部材802、メモリ804、電源部材806、マルチメディア部材808、オーディオ部材810、入出力(I/O)インターフェイス812、センサ部材814、及び通信部材816のような一つ以上の部材を含んでよい。
プロセス部材802は、一般的にはデバイス800の全体の操作を制御するものであり、例えば、表示、電話呼び出し、データ通信、カメラ操作、及び記録操作と関連する操作を制御する。プロセス部材802は、一つ以上のプロセッサ820を含み、これらによって命令を実行することにより、上記の方法の全部、或いは一部のステップを実現するようにしてもよい。なお、プロセス部材802は、一つ以上のモジュールを含み、これらによってプロセス部材802と他の部材の間のインタラクションを容易にするようにしてもよい。例えば、プロセス部材802は、マルチメディアモジュールを含み、これらによってマルチメディア部材808とプロセス部材802の間のインタラクションを容易にするようにしてもよい。
【0104】
メモリ804は、各種類のデータを記憶することによりデバイス800の操作を支援するように構成される。これらのデータの例は、デバイス800において操作されるいずれのアプリケーションプログラム又は方法の命令、連絡対象データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオ等を含む。メモリ804は、いずれの種類の揮発性、不揮発性記憶デバイスまたはそれらの組み合わせによって実現されてもよく、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、PROM(Programmable ROM)、ROM、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、或いは光ディスクである。
電源部材806は、デバイス800の多様な部材に電力を供給する。電源部材806は、電源管理システム、一つ以上の電源、及びデバイス800のための電力の生成、管理及び割り当てに関連する他の部材を含んでもよい。
【0105】
マルチメディア部材808は、前記デバイス800とユーザの間に一つの出力インターフェイスを提供するスクリーンを含む。上記の実施例において、スクリーンは液晶モニター(LCD)とタッチパネル(TP)を含んでもよい。スクリーンがタッチパネルを含むことにより、スクリーンはタッチスクリーンを実現することができ、ユーザからの入力信号を受信することができる。タッチパネルは一つ以上のタッチセンサを含んでおり、タッチ、スライド、及びタッチパネル上のジェスチャを検出することができる。前記タッチセンサは、タッチ、或いはスライドの動作の境界だけでなく、前記のタッチ、或いはスライド操作に係る継続時間及び圧力も検出できる。上記の実施例において、マルチメディア部材808は、一つのフロントカメラ、及び/又はリアカメラを含む。デバイス800が、例えば撮影モード、或いはビデオモード等の操作モードにある場合、フロントカメラ、及び/又はリアカメラは外部からマルチメディアデータを受信できる。フロントカメラとリアカメラのそれぞれは、一つの固定型の光レンズ系、或いは可変焦点距離と光学ズーム機能を有するものであってもよい。
【0106】
オーディオ部材810は、オーディオ信号を入出力するように構成されてもよい。例えば、オーディオ部材810は、一つのマイク(MIC)を含み、デバイス800が、例えば呼出しモード、記録モード、及び音声認識モード等の操作モードにある場合、マイクは外部のオーディオ信号を受信することができる。受信されたオーディオ信号は、さらにメモリ804に記憶されたり、通信部材816を介して送信されたりされる。上記の実施例において、オーディオ部材810は、オーディオ信号を出力するための一つのスピーカーをさらに含む。
【0107】
I/Oインターフェイス812は、プロセス部材802と周辺インターフェイスモジュールの間にインターフェイスを提供するものであり、上記周辺インターフェイスモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタン等であってもよい。これらのボタンは、ホームページボタン、ボリュームボタン、起動ボタン、ロッキングボタンを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0108】
センサ部材814は、デバイス800に各方面の状態に対する評価を提供するための一つ以上のセンサを含む。例えば、センサ部材814は、デバイス800のON/OFF状態、デバイス800のディスプレイと小さなキーパッドのような部材の相対的な位置決めを検出できる。また、例えば、センサ部材814は、デバイス800、或いはデバイス800の一つの部材の位置変更、ユーザとデバイス800とが接触しているか否か、デバイス800の方位、又は加速/減速、デバイス800の温度の変化を検出できる。センサ部材814は、何れの物理的接触がない状態にて付近の物体の存在を検出するための近接センサを含んでもよい。センサ部材814は、撮影アプリケーションに適用するため、CMOS、又はCCDイメージセンサのような光センサを含んでもよい。上記の実施例において、当該センサ部材814は、加速度センサ、ジャイロスコープセンサ、磁気センサ、圧力センサ、及び温度センサをさらに含んでもよい。
【0109】
通信部材816は、デバイス800と他の機器の間に有線、又は無線形態の通信を提供する。デバイス800は、例えばWiFi(登録商標)、2G、3G、或いはこれらの組み合わせのような、通信規格に基づいた無線ネットワークに接続されてもよい。一つの例示的な実施例において、通信部材816は、放送チャンネルを介して外部の放送管理システムからの放送信号、又は放送に関連する情報を受信する。一つの例示的な実施例において、前記通信部材816は、近距離無線通信(NFC)モジュールをさらに含むことにより、近距離通信を推進するようにする。例えば、NFCモジュールは、RFID(Radio Frequency Identification)技術、IrDA(Infrared Data Association)技術、UWB(Ultra WideBand)技術、BT(Bluetooth(登録商標))技術、他の技術に基づいて実現できる。
【0110】
例示的な実施例において、デバイス800は、一つ以上のASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、DSPD(Digital Signal Processing Device)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の電子部品によって実現されるものであり、上記方法を実行する。
【0111】
例示的な実施例において、さらに、命令を含むコンピュータ読取り可能な非一時的な記録媒体、例えば命令を含むメモリ804を提供しており、デバイス800のプロセッサ820により上記命令を実行して上記方法を実現する。例えば、前記コンピュータ読取り可能な非一時的な記録媒体は、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ記憶デバイス等である。
【0112】
コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体は、前記記憶媒体の指令がデバイス800のプロセッサによって実行されるとき、デバイス800がアップグレード方法を実行できるようにする。前記方法は、
現バージョンより上の複数のアップグレード待ちのバージョンに対応するアップグレード・ファイルを取得するステップと、
現バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを基準バージョンとして選択し、基準バージョンに対応するアップグレード・ファイルを利用して、現バージョンを基準バージョンにアップグレードするステップと、
基準バージョンを基に、基準バージョンに最も近い一つのアップグレード待ちのバージョンを次の基準バージョンとして選択し、基準バージョンを次の基準バージョンにアップグレードすることを、複数の前記アップグレード待ちのバージョンの中で最高バージョンである目標バージョンにアップグレードするまで繰り返して行うステップとを含む。
【0113】
当業者は明細書を検討し、ここで開示した発明を実践した後、本発明のその他の実施方案を容易に思いつくことができる。本願は本発明の全ての変更、用途又は適応性の変化を含む。これらの変更、用途又は適応性の変化は本発明の一般的な原理に従っており、本発明に未開示の本技術分野における周知技術又は慣用技術手段を含む。明細書及び実施例は例示的なものに過ぎず、本発明の真の範囲及び主旨は以下の特許請求の範囲によって示される。
【0114】
本発明は、上記で説明した、また図面において示した寸分違わぬ構成に限定されず、その範囲を逸脱しない前提のもとで種々の変更及び修正を行うことができることを理解すべきである。本発明の範囲は付された特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0115】
本願は、出願番号が201410452434.5であり、出願日が2014年9月5日である中国特許出願に基づき、優先権を主張し、当該中国特許出願の全ての内容を本願に援用する。
図1
図2
図3
図4
図5