(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6141102
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】加熱調理用受皿セット及び加熱調理器
(51)【国際特許分類】
F24C 15/16 20060101AFI20170529BHJP
F24C 7/04 20060101ALI20170529BHJP
A47J 37/06 20060101ALI20170529BHJP
【FI】
F24C15/16 B
F24C7/04 A
A47J37/06 331
A47J37/06 361
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-110693(P2013-110693)
(22)【出願日】2013年5月27日
(65)【公開番号】特開2014-228247(P2014-228247A)
(43)【公開日】2014年12月8日
【審査請求日】2015年6月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085198
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 久夫
(74)【代理人】
【識別番号】100098604
【弁理士】
【氏名又は名称】安島 清
(74)【代理人】
【識別番号】100087620
【弁理士】
【氏名又は名称】高梨 範夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125494
【弁理士】
【氏名又は名称】山東 元希
(74)【代理人】
【識別番号】100141324
【弁理士】
【氏名又は名称】小河 卓
(74)【代理人】
【識別番号】100153936
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 健誠
(74)【代理人】
【識別番号】100160831
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 元
(72)【発明者】
【氏名】横井川 裕司
【審査官】
渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−275301(JP,A)
【文献】
特開2010−249330(JP,A)
【文献】
特表平07−502668(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3008016(JP,U)
【文献】
特開2008−307077(JP,A)
【文献】
特開2011−254955(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24C 1/00
F24C 7/04− 7/06
F24C 15/16−15/36
A47J 37/00−37/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱物を載せる複数枚の焼き網と、前記複数枚の焼き網にそれぞれ設けられた延長用焼き網と、前記複数枚の焼き網が載置される受皿とを有し、
前記受皿は、上方が開口する箱状に形成され、その開口縁部である奥側フランジと手前側フランジとが左右の両側フランジに比べて高さが低くなるように形成され、
前記複数枚の焼き網は、それぞれ前記受皿の左右の開口縁部に亘る長さを有するとともに、その受皿奥行き方向の幅がそれぞれ前記受皿の奥行き寸法の1/2以下であり、また、前記受皿奥行き方向の両端部に、前記延長用焼き網の奥行き方向の両端部をスライド自在に支持する支持部が取り付けられていることを特徴とする加熱調理用受皿セット。
【請求項2】
前記受皿の開口縁部には、焼き網係止用の突起が周方向の複数箇所に設けられていることを特徴とする請求項1記載の加熱調理用受皿セット。
【請求項3】
請求項1又は2記載の加熱調理用受皿セットを、加熱手段を備えた調理室内に出し入れ自在に収容したことを特徴とする加熱調理器。
【請求項4】
前記調理室には、吸込口と吹出口が形成され、
前記吸込口と前記吹出口との間には、前記調理室内の加熱空気を前記吸込口から吸い込み、前記吹出口から前記調理室内に吹き出すファンが設けられていることを特徴とする請求項3記載の加熱調理器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受皿と焼き網でなる加熱調理用受皿セット及びこの加熱調理用受皿セットを用いた加熱調理器に関する。
【背景技術】
【0002】
コンベクションオーブンのような加熱調理器は、熱風を加熱庫内に強制的に循環させるファンを有し、この熱気循環用のファンによって加熱庫内に熱風循環を発生させて調理を行うものである。加熱調理器は、機器によってオーブン調理機能のほか、電磁波加熱調理機能、電磁誘導加熱調理機能、スチーム調理機能、およびオーブン・電磁波加熱・電磁誘導加熱・スチームの複合調理機能を有する。
【0003】
このような加熱調理器において、熱風循環にて調理を行う場合は、一般に、調理室内に出し入れ自在に収容した受皿の上に焼き網を載置し、焼き網の上に調理物を載せて加熱を行っている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−029622号公報(
図1、
図4)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、加熱調理器は、調理室が大型化する傾向にあり、それに伴い受皿と焼き網でなる加熱調理用受皿セットも大型化する傾向にある。そのようなものにおいては、少ない調理であっても、大きな受皿と焼き網を使用せざるを得ない。さらに、このように大型化された受皿と焼き網は、家庭用の食器洗浄機には収まらないため、調理後に手洗いする必要があり、洗浄作業が煩わしいものとなっている。特に焼き網は、手洗いによる清掃性が悪く、大型化は好まれない。
【0006】
さらに、従来の焼き網は、受皿の大部分を覆う大きさを有している。そのため、このような受皿と焼き網でなる加熱調理用受皿セットを備えた加熱調理器では、焼き網を必要とする調理と、例えば背の高い容器を用いる調理(焼き網を取り外して行う調理)とを同時に行うことはできなかった。
【0007】
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたもので、焼き網の清掃性を改善でき、かつ焼き網を必要とする調理と、焼き網を取り外して行う調理とを同時に行うことができる加熱調理用受皿セット及び加熱調理器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る加熱調理用受皿セットは、被加熱物を載せる複数枚の焼き網と、
複数枚の焼き網にそれぞれ設けられた延長用焼き網と、複数枚の焼き網が載置される受皿とを有し、受皿は、上方が開口する箱状に形成され、その開口縁部である奥側フランジと手前側フランジとが左右の両側フランジに比べて高さが低くなるように形成され、複数枚の焼き網は、それぞれ受皿の左右の開口縁部に亘る長さを有するとともに、その受皿奥行き方向の幅がそれぞれ受皿の奥行き寸法の1/2以下であり
、また、受皿奥行き方向の両端部に、延長用焼き網の奥行き方向の両端部をスライド自在に支持する支持部が取り付けられている。
【0009】
また、本発明に係る加熱調理器は、加熱手段を備えた調理室内に前記の加熱調理用受皿セットを備えたものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数枚の焼き網が、受皿の左右の開口縁部に亘る長さを有するとともに、その受皿奥行き方向の幅がそれぞれ受皿の奥行き寸法の1/2以下であるので、焼き網の大きさを、単一構成で受皿の大部分を覆う従来の焼き網に比べて小さくできる。このため、焼き網を食器洗浄機に収めることができ、焼き網の清掃性を改善できる。
【0011】
また、複数枚の焼き網は、それぞれ1個単位で取り付け、取り外しができるので、部分的に取り付け、取り外しすることで、受皿上に、焼き網のある部分と、焼き網の無い空きスペースを確保することができる。そのため、前記の加熱調理用受皿セットを備えた加熱調理器においては、焼き網を必要とする調理と、焼き網を取り外して行う調理とを同時に行うことができ、調理の幅を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施形態1に係る加熱調理用受皿セットを用いた加熱調理器の上壁を取り外して内部を示す斜視図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係る加熱調理用受皿セットを用いた調理例1を示す斜視図である。
【
図3】本発明の実施形態1に係る加熱調理用受皿セットを用いた調理例2を示す斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態1に係る加熱調理用受皿セットを用いた調理例3を示す斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態2に係る加熱調理用受皿セットのスライド式の焼き網を示すもので、延長用焼き網を縮退させた状態の斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態2に係る加熱調理用受皿セットのスライド式の焼き網を示すもので、延長用焼き網を伸長させた状態の斜視図である。
【
図7】本発明の実施形態3に係る加熱調理用受皿セットの焼き網と焼き網係止用の突起との関係を示す斜視図である。
【
図8】本発明の実施形態3に係る加熱調理用受皿セットの焼き網と焼き網係止用の突起との関係を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図示実施形態に基づき本発明を説明する。なお、以下に示す図面の形態によって本発明が限定されるものではない。また、各図において、同一の構成には同一の符号を付している。
【0014】
実施形態1.
図1は本発明の実施形態1に係る加熱調理用受皿セットを用いた加熱調理器の上壁を取り外して内部を示す斜視図である。
図1において、加熱調理器100は、食材等の被加熱物Aを収容する調理室20を内部に有し、被加熱物Aを出し入れする前面開口部20aが設けられている。この調理室20の前面開口部20aは、図示しない扉によって開閉自在に覆われる。調理室20の後壁203には、上部に吸込口25が設けられ、それよりも低い位置に吹出口26が設けられている。調理室20の内部の上方には、調理室20内を上方から加熱する加熱手段である上ヒーター22が設けられている。調理室20の背面には、コンベクションユニット40が設けられている。調理室20の内部の下方には、被加熱物を載せる焼き網24と、上方が開口する箱状に形成されて焼き網24を載置する受皿23とを備えた加熱調理用受皿セット60が出し入れ自在に収容されている。
【0015】
上ヒーター22は、抵抗発熱体であるシーズヒーターである。この上ヒーター22は、
図1のように幅方向及び奥行き方向に複数回折り曲げられた形状を有しており、調理室20内の幅方向及び奥行き方向において広範囲に加熱することができる。上ヒーター22は、電子回路基板(図示せず)に配線接続され、上ヒーター22の加熱の有無又は加熱量は、制御手段によって制御される。
【0016】
なお、ここでは、調理室20内を上方から加熱する加熱手段としてシーズヒーターからなる上ヒーター22を設ける例を示したが、シーズヒーターに代えて、遠赤外線ヒーター、近赤外線ヒーター、又はカーボンヒーターを用いてもよい。また、調理室20内に上ヒーター22を設けるのではなく、調理室20の上壁(図示せず)の上側にフラットヒーター又は誘導加熱コイルを設け、これらによって調理室20の上壁を加熱してもよい。調理室20内の被加熱物を、放射又は空気の熱伝達で上方から加熱できる手段であれば、上ヒーター22として任意の構成を採用することができる。
【0017】
コンベクションユニット40は、吸込口25及び吹出口26を介して調理室20の内部と連通している。吸込口25は、調理室20内の空気を、コンベクションユニット40に流入させる開口部である。吹出口26は、コンベクションユニット40から送られる熱気を調理室20内に吹き出す開口部である。吹出口26は、例えば複数のパンチング穴で形成されており、これら複数のパンチング穴から調理室20内に吹き出された熱気によって、被加熱物が加熱される。
【0018】
コンベクションユニット40は、調理室20内の空気を吸い込んで加熱し、加熱した空気を再び調理室20に供給するものである。コンベクションユニット40は、内部に収容空間を有する加熱室42と、加熱室42内に収容されるコンベクションファン43及びコンベクションヒーター(図示せず)と、コンベクションファン43を回転させるモーター(図示せず)とを備える。
【0019】
コンベクションファン43は、遠心ファンであり、空気を吸引する中央部分が、調理室20の後壁203に設けられた吸込口25に対面するようにして、加熱室42内に配置されている。すなわち、コンベクションファン43は、調理室20の背面側に配置されて、調理室20の後壁203と対向する垂直面内で回転する。コンベクションファン43が回転すると、その中央部から空気が吸引され、吸引された空気は羽根の外周部から加熱室42内に送出され、吹出口26を介して調理室20へ送られる。つまり、コンベクションファン43は、吸込口25から吸い込んだ調理室20内の空気を、吹出口26を介して調理室20へ送る送風手段として機能する。
【0020】
コンベクションヒーターは、加熱室42内を加熱することで、コンベクションファン43によって吸引された調理室20からの空気を再加熱する再加熱手段である。コンベクションヒーターは、シーズヒーター、セラミックヒーター、ニクロム線ヒーター、ハロゲンランプヒーター、カーボンヒーター等のガラス管ヒーターを使用することができる。なお、コンベクションヒーターは、吸込口25から吹出口26に至る風路が短ければ、加熱空気の温度低下が抑えられるので不要とすることができる。コンベクションヒーターは、電子回路基板(図示せず)に配線接続され、コンベクションヒーターの加熱の有無又は加熱量は、制御手段によって制御される。
【0021】
図2は本発明の実施形態1に係る加熱調理用受皿セットを用いた調理例1を示す斜視図である。
図2に示すように、加熱調理用受皿セット60は、被加熱物Bを載せる焼き網24が、受皿23の開口縁部である両側フランジ23a,23bに亘る長さを有しているとともに、その受皿奥行き方向の幅が受皿23の奥行き寸法の1/2以下に設定されている。実施形態1では、加熱調理用受皿セット60は、被加熱物Bを載せる焼き網24が、受皿23の開口縁部である平面状の両側フランジ23a,23bに亘る長さを有するように構成し、焼き網24を両側フランジ23a、23bの上に載置するように構成したが、両側フランジ23a、23bに内側部が低く外側部が高い段部を形成し、焼き網24を内側部に載せるように構成してもよい(下図参照)。また、焼き網24の両側に脚部を設け、焼き網24は、両側脚部がそれぞれ受皿23の開口縁部の内側に連なる内壁と近接するような幅寸法を有し、脚部が受皿23の底面に載置されるように構成してもよい。したがって、焼き網24は、複数枚(ここでは3枚)使用することができるとともに、それぞれ1個単位で取り付け、取り外しができる。以下、この小サイズの焼き網24を分割焼き網と称し、符号24a,24b,24cを付して説明する。分割焼き網24a,24b,24cは、例えばいずれも左右方向に延びる棒状のステンレス鋼を複数並べて構成された、いわゆるストレートタイプの焼き網で構成されている。分割焼き網24a,24b,24cの素材は、耐熱性のある素材で調理に適した毒性のない素材であればステンレス鋼以外でもよく、また、素材の表面に非粘着性又は防汚性を備えた無機セラミックコーティング剤等を塗布してもよい。
【0022】
分割焼き網24a,24b,24cは、両端部が、受皿23の両側フランジ23a,23bに載置されセットされる。
図2の調理例1は、例えばサンマのような長い被加熱物Bを調理する場合に、3枚の分割焼き網24a,24b,24cを使用する例を示している。なお、受皿23は、開口縁部である奥側フランジ23cと手前側フランジ23dとが、両側フランジ23a,23bに比べて高さが低くなるように形成されている。これによって、吹出口26から吹き出された熱気が焼き網24の下面側を通りやすくなり、被加熱物Bを下面側から加熱できる。
【0023】
図3は本発明の実施形態1に係る加熱調理用受皿セットを用いた調理例2を示す斜視図である。
図3の調理例2は、魚の切り身のように短い被加熱物Aを調理する場合に、加熱調理用受皿セット60における手前側の分割焼き網24cを取り外し、2枚の分割焼き網24a,24bを使用して調理する例を示している。
【0024】
図4(及び
図1)は本発明の実施形態1に係る加熱調理用受皿セットを用いた調理例3を示す斜視図である。
既述したように加熱調理用受皿セット60は、複数枚の分割焼き網24a,24b,24cが、それぞれ1個単位で取り付け、取り外しができる。
図4は
図3のように手前側の分割焼き網24cを取り外した受皿23の空きスペースに背の高い容器70を載置し、奥側の分割焼き網24a,24bの上に載置した被加熱物Aの調理と背の高い容器70を用いる調理(焼き網を取り外して行う調理)とを同時に行う例を示している。
【0025】
[実施形態1の効果]
このように、本発明の実施形態1に係る加熱調理用受皿セット60は、焼き網24が、受皿23の開口縁部である両側フランジ23a,23bに亘る長さを有しているとともに、その受皿奥行き方向の幅が受皿23の奥行き寸法の1/2以下に設定された分割焼き網24a,24b,24cで構成されている。そのため、1個当たりの分割焼き網24a,24b,24cの大きさを、単一構成で受皿23の大部分を覆う従来の焼き網に比べて小さくできる。このため、分割焼き網24a,24b,24cを食器洗浄機に収めることができ、焼き網24の清掃性を改善できる。また、魚の切り身のように短い調理物あるいは少ない調理物の場合は、少ない焼き網数で調理できるので、清掃量を減らせる。
【0026】
また、本発明の実施形態1に係る加熱調理用受皿セット60を備えた加熱調理器100においては、焼き網を必要とする調理と、焼き網を取り外して行う調理とを同時に行うことができ、調理の幅を広げることができる。
【0027】
実施形態2.
図5は本発明の実施形態2に係る加熱調理用受皿セットのスライド式の焼き網を示すもので、延長用焼き網を縮退させた状態の斜視図である。
図6は本発明の実施形態2に係る加熱調理用受皿セットのスライド式の焼き網を示すもので、延長用焼き網を伸長させた状態の斜視図である。各図中、前述の実施形態1と同一部分には同一符号を付してある。なお、説明にあたっては、
図1を参照するものとする。
本発明の実施形態2に係る加熱調理用受皿セット60(
図1参照)は、
図5及び
図6のように焼き網240が、分割焼き網241と、分割焼き網241に支持部243a,243bを介してスライド自在に取り付けられた延長用焼き網242とで構成され、長さを変更できるようにしている。それ以外の構成は実施形態1のものと同様である。
【0028】
[実施形態2の効果]
本発明の実施形態2に係る加熱調理用受皿セット60においては、分割焼き網241を延長用焼き網242によって伸長させることができるので、焼き網240を、大型の加熱調理器100、つまり横幅が大きくなった受皿23へも適用させることができる。つまり、焼き網240に汎用性を持たせることができ、異なる機種間で加熱調理用受皿セット60の部品の共通化が図れる。また、奥行き方向に長い受皿23において、分割焼き網241を延長用焼き網242によって伸長させて奥行き方向に配置することもでき、焼き網240の使い勝手がよくなる。
【0029】
実施形態3.
図7は本発明の実施形態3に係る加熱調理用受皿セットの焼き網と焼き網係止用の突起との関係を示す斜視図であり、受皿中央部で分割焼き網を2枚使用する態様を示している。
図8は本発明の実施形態3に係る加熱調理用受皿セットの焼き網と焼き網係止用の突起との関係を示す斜視図であり、受皿全面で分割焼き網を3枚使用する態様を示している。各図中、前述の実施形態1と同一部分には同一符号を付してある。なお、説明にあたっては、
図1を参照するものとする。
本発明の実施形態3に係る加熱調理用受皿セット60は、
図7及び
図8のように受皿230の開口縁部である両側フランジ230a,230bの上面に周方向に等間隔(分割焼き網の短辺の長さよりも短い間隔)毎に焼き網係止用の突起231を設けたものである。それ以外の構成は実施形態1のものと同様である。
【0030】
[実施形態3の効果]
本発明の実施形態3に係る加熱調理用受皿セット60においては、使用する分割焼き網24a,24b,24cを、受皿230の両側フランジ230a,230bの上の置きたい場所に載置する。これによって、受皿230が載置された位置にある突起231と係合し、その位置に固定される。そのため、分割焼き網24a,24b,24cをセットする作業が容易となる。
【0031】
また、突起231は、分割焼き網24a,24b,24cの短辺の長さよりも短い間隔毎に配置されている。そのため、受皿230の奥行き方向のどの位置に分割焼き網24a,24b,24cを置いても、分割焼き網24a,24b,24cの短辺の範囲内に2個の突起231が存在する。すなわち、分割焼き網24a,24b,24cは、受皿230の両側フランジ230a,230bの上に載置されると、両側で合計4個の突起231と係合して位置決めされ、その場に固定される。そのため、分割焼き網24a,24b,24cは、受皿230の上でぐらつくことがなく、安定する。そのため、被加熱物を載置する作業が容易となる。
【符号の説明】
【0032】
20 調理室、20a 前面開口部、22 上ヒーター(加熱手段)、23,230 受皿、23a,23b,230a,230b 両側フランジ、23c 奥側フランジ、23d 手前側フランジ、24,240 焼き網、24a,24b,24c,241 分割焼き網、25 吸込口、26 吹出口、40 コンベクションユニット、42 加熱室、43 コンベクションファン(ファン)、60 加熱調理用受皿セット、70 背の高い容器、100 加熱調理器、202 側壁、203 後壁、231 突起、242 延長用焼き網、243a,243b 支持部、A,B 被加熱物。