(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ディスプレイが、無機LED、有機LED、LCDディスプレイ、TFTディスプレイ、白熱球、プラズマディスプレイ、およびCRTディスプレイのうちの1つ以上を備える、請求項1に記載の通信ステアリングホイール。
前記無線送受信機が、ブルートゥース(登録商標)プロトコルを使用して前記無線デバイスと通信するように構成されている、請求項1に記載の通信ステアリングホイール。
前記センサが、ステアリングホイール角、ステアリングホイール角速度、傾斜、および慣性のうちの少なくとも1つを測定するように構成されている、請求項1に記載の通信ステアリングホイール。
前記信号が、電話のコマンド、発信者のID情報、音響、文字、ビデオ、画像、ナビゲーション情報、ターンバイターン指示、対象とする地点の情報、車両情報、または金融情報のうちのいずれか1つの情報を伝達することができる、請求項1に記載の通信ステアリングホイール。
前記無線送受信機を介して前記無線デバイスから入力を受信するように構成されたナビゲーションシステムをさらに備える、請求項1に記載の通信ステアリングホイール。
前記ディスプレイが、無機LED、有機LED、LCDディスプレイ、TFTディスプレイ、白熱球、プラズマディスプレイ、およびCRTディスプレイのうちの1つ以上を備える、請求項13に記載の車両通信システム。
前記操舵センサが、ステアリングホイール角、ステアリングホイール角速度、傾斜、および慣性のうちの少なくとも1つを測定するように構成されている、請求項13に記載の車両通信システム。
前記信号が、電話のコマンド、発信者のID情報、音響、文字、ビデオ、画像、ナビゲーション情報、ターンバイターン指示、対象とする地点の情報、車両情報、または金融情報のうちのいずれか1つの情報を伝達することができる、請求項13に記載の車両通信システム。
前記メッセージが、運転者に過剰な速度、過剰な加速、過剰な制動、不十分な制動、アンダーステアまたはオーバーステアを警告するように構成されている、請求項23に記載の方法。
【背景技術】
【0003】
従来の車両のナビゲーションシステムは、次のナビゲーション事象(たとえば操縦また
は旋回)および事象への距離を運転者に知らせるために様々なディスプレイを使用する。
単純なアイコン情報に基づいた運転者のナビゲーションは、しばしば「ターンバイターン
(Turn−by−Turn)」ナビゲーションと呼ばれている。ターンバイターンのア
イコンは、従来、運転者のインストルメントパネル(IP)またはステアリングホイール
リムに小さなディスプレイに示されている。アイコンは、一般に、運転者が必要な旋回を
終了する場合、または新しい操縦事象が指定された範囲内にある場合にのみ更新される。
【0004】
車両のナビゲーションシステムの質、信頼性、および普及率、ならびにマップ解像度、
および道路属性は急速に向上し続けている。米国高速道路交通安全事業団(NHTSA)
は、2013年までに全ての米国の車両に電子安定制御(ESC)システムの使用を義務
付ける新しい規制を開始した。従来のESCシステムは、操舵角センサを使用して、運転
者の操舵入力のリアルタイムの状態を追跡する。車両の慣性および車輪速度センサは、車
両の動きに関するリアルタイムの情報を提供することができる。レーダ、光検知測距(L
IDER)、および視覚センサなどの予測的なセンサは、車両の経路に何があるかの事前
の情報を提供することができる。地図およびGPSに基づいたナビゲーションシステムは
、現在および差し迫った道路の幾何学的形状、特徴、および属性に関する情報を提供する
ことができる。車両間通信および車両とインフラストラクチャ間の通信などの高度道路交
通システムは、道路および交通の状態に関するさらなる情報を提供することができる。こ
れらのセンサおよびデータ源のそれぞれは、安全または運転者の補助を向上させるために
有用である広範囲の情報を提供できる。
【0005】
主にアイコンによって運転者に様々な情報メッセージ(informational
message)が表示できる通信ステアリングホイールデバイスが開発されている。こ
れらの情報には、様々な警告メッセージ、接近しつつある対象物についての情報メッセー
ジ、ナビゲーションコマンドなどが含まれる。通信ステアリングホイールは、接近しつつ
ある道路を見ている場合に運転者の周囲の視野内に運転者への警告、補助、および診断的
情報を運転者に示すように構成することができる。現在、この情報は、ステアリングホイ
ールと車両の有線ネットワーク(CANbus、または任意のその他の車両バス)との間
の有線接続を介して送られる。既存の接続は、ステアリングカラムとステアリングホイー
ルの間にあることができる物理的な接続の数が限られているので、一般に冗長でない。し
たがって、車両の使用者に役立つ情報およびサービスを提供するために、通信ステアリン
グホイールを介して、有線車両ネットワークに接続されていない他の車両システムとの通
信を容易にすることができるシステムが必要である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の実施形態が、添付の図面を参照して下記に説明される。以下の説明は例示の実
施形態を説明するためのものであり、特許請求の範囲に記載された主題を限定するためも
のもではないことを理解されたい。
【0013】
図1を参照すると、車両の運転者は、車両を運転席1から操作できる。運転席1は、通
信ステアリングホイール10を備える。運転者は、通信ステアリングホイール10を回転
させて、車両の車輪を回し、車両を所望の方向に操舵することができる。通信ステアリン
グホイール10は、現在の車両の状態、道路の幾何学的形状または状態、予測された車両
の状態、またはそれらの任意の組み合わせに関連するメッセージ(たとえば視覚的なメッ
セージ、可聴式のメッセージなど)を運転者に提供するように構成することもできる。メ
ッセージは、車両および道路に関連するデータに基づいて制御装置(図示されない)によ
って生成できる。たとえば、メッセージは、過剰または不十分な速度、加速または制動、
あるいはアンダーステアまたはオーバーステアの警告メッセージであることができる。メ
ッセージは、たとえばどのようにコーナー、障害物、または道路状態をうまく通り過ぎま
たは操縦するかなどの、行うべき行動に関する指示も含むことができる。様々な例示の実
施形態によれば、通信ステアリングホイール10は、車両を操舵するために運転者によっ
て使用可能であり、運転者にメッセージを提供することが可能な任意のステアリングホイ
ールであることができる。
【0014】
図2は、1つの実施形態による車両通信システムのブロック図である。通信ステアリン
グホイール10は、ディスプレイ20、無線送受信機30、操舵センサ40、および制御
装置50を備える。好ましくは、通信ステアリングホイール10は、ナビゲーションデバ
イス60(たとえば電気コンパス、GPSなど)も備える。あるいは、またはそれに加え
て、外部のナビゲーションデバイス70が通信ステアリングホイール10に作動可能に接
続される。さらに、無線デバイス80および車両センサ90も、通信ステアリングホイー
ル10に作動可能に接続される。
【0015】
通信ステアリングホイール10は、信号を(無線式およびワイヤを介して)信号を出力
および受信するように構成される。1つの実施形態によれば、通信ステアリングホイール
10は、無線デバイス80に信号を出力し、無線送受信機30を介して無線デバイス80
から信号を受信するように構成される。信号は、それには限定されないが、電話のコマン
ド、発信者のID情報、音響、文字、ビデオ、画像、ナビゲーション情報、ターンバイタ
ーン指示、対象とする地点の情報、車両情報、または金融情報を含む、任意のタイプの情
報を伝達することができる。
【0016】
ディスプレイ20(下記にさらに詳細に説明される)に加えて、通信ステアリングホイ
ール10は、使用者が通信ステアリングホイールと対話できるようにする他の入力および
出力デバイスを備えることができる。1つの実施形態によれば、通信ステアリングホイー
ル10は、スピーカ、マイクロフォン、照明、ボタン、またはスイッチのうちのいずれか
1つを備えることができる。
【0017】
ディスプレイ20は、運転者に情報を出力するように構成されている。ディスプレイ2
0は、
図3に示される通信ステアリングホイールに組み込まれている。1つの実施形態に
よれば、ディスプレイは、無機LED、有機LED、LCDディスプレイ、TFTディス
プレイ、白熱球、プラズマディスプレイ、CRTディスプレイのうちのいずれか1つであ
ることができる。さらに、ディスプレイは、使用者がディスプレイに接触することによっ
て情報を入力できるようにするタッチスクリーンであることができる。
【0018】
1つの実施形態によれば、通信ステアリングホイール10は、無線デバイス80に作動
可能に接続するように構成された無線送受信機30を備える。無線送受信機30は、短距
離低電力通信プロトコルを使用して無線デバイス80と通信できる。好ましくは、無線送
受信機30は、既知のブルートゥース(登録商標)プロトコルを使用して無線デバイス8
0と通信する。ブルートゥースは、通常、「ハンズフリー」電話に関する自動車の用途に
おいて支持されている。代替として、無線送受信機30は、ワイヤレスフィデリティプロ
トコル (wireless fidelity protocol)を使用して無線デ
バイス80と通信することができる。
【0019】
1つの実施形態によれば、通信ステアリングホイール10は、ナビゲーションデバイス
60を備える。好ましくは、ナビゲーションデバイス60は、通信ステアリングホイール
モジュール内に収容される。代替として、またはそれに加えて、ナビゲーションデバイス
70は外部のデバイスであり、通信ステアリングホイール10に作動可能に(好ましくは
無線接続を介して)接続される。ナビゲーションデバイスは、電子コンパス、GPS、ま
たは既知のナビゲーションシステムのうちの任意の1つであることができる。ナビゲーシ
ョンデバイス60は、使用者の所望の目的地の位置を特定するために使用することができ
る。1つの実施形態によれば、所望の目的地の住所および/または位置は、無線デバイス
80を使用してナビゲーションデバイス60、70に送信できる。ディスプレイを介して
、ナビゲーションデバイス60は、使用者にターンバイターン指示を提供するために使用
される。別の実施形態によれば、ナビゲーションデバイス60、70は、ステアリングホ
イールセンサ40および/または車両センサ90(下記にさらに詳細に説明される)によ
って得られる車両センサデータを使用して、車両位置の推測航法型分析を行うことができ
る。
【0020】
1つの実施形態によれば、通信ステアリングホイール10は、無線デバイス80と通信
するように構成されている。特に、無線デバイス80は、データを制御装置50に入力す
るように構成されている。無線デバイス80は、携帯電話、PDA、ラップトップ、また
は他の携帯電子デバイスのうちのいずれか1つである。1つの実施形態によれば、無線デ
バイス80は車両に組み込むことができる。代替として、無線デバイス80は、外部のサ
ードパーティーデバイス(third party device)である。さらに別の
実施形態では、無線デバイス80および外部のナビゲーションデバイス70は、同じ物理
モジュールで具体化できる。無線デバイス80は、通信ステアリングホイール10の送受
信機30との通信を容易にする送受信機(図示されない)も備える。1つの実施形態によ
れば、無線デバイス10は、無線送信(ブルートゥース(登録商標))を介してナビゲー
ションデバイス60、70に目的地情報を送信するために使用者によって使用でき、それ
によって1つの実施形態によれば、通信ステアリングホイール10がかさばる入力デバイ
ス(たとえばキーパッド、トラックボール、スイッチなど)を備える必要がなくなる。ナ
ビゲーション情報は、それには限定されないが、通りの住所の直接文字入力、レストラン
、公園、娯楽施設、など予めプログラムされたリストからの対象とする地点の選択、また
はGPS座標の直接入力を含むいくつかの様式で入力できる。
【0021】
1つの実施形態によれば、操舵センサ40および/または車両センサ90を含む様々な
他のセンサからナビゲーションデバイス60、70に情報を提供することもできる。1つ
の実施形態によれば、ステアリングホイールセンサ40、車両センサ90、およびナビゲ
ーションデバイス60、70は、情報がデータバスを介してナビゲーションシステムに、
またはそこから送ることができるように、CANbusに接続できる。あるいは、車両セ
ンサのデータは、自動車のネットワーク(たとえばデータバス)を介して通信ステアリン
グホイール10に送り、無線プロトコル(たとえばブルートゥースなど)を使用してナビ
ゲーションシステムに送信し/交換することができる。
【0022】
図4に示されるように、センサ40、90から集められた情報は、メッセージを運転者
に表示するために、ナビゲーションデータと共に使用することができる。1つの実施形態
によれば、制御装置50は、無線送受信機30を介して無線デバイス80からナビゲーシ
ョン情報を受信する(ステップ310)。ステップ320に示されるように、制御装置5
0は、1つ以上のセンサ40、90からデータを受信する。次に、制御装置50は、受信
されたナビゲーション情報および受信されたデータに基づいて現在の車両の進行方向が正
確であるかどうか判定する(ステップ330)。次いで、制御装置50は、ディスプレイ
20に信号を送信し、それによって、ディスプレイが現在の進行方向の精度に基づいて運
転者にメッセージを提示する(ステップ340)。1つの実施形態によれば、メッセージ
は、運転者に過剰な速度、過剰な加速、過剰な制動、不十分な制動、アンダーステアまた
はオーバーステアを警告するように構成されている。別の実施形態によれば、メッセージ
は、運転者に誤った進行方向または誤った旋回を警告するように構成されている。操舵セ
ンサ40および車両センサ90は、下記により詳細に説明される。
【0023】
1つの実施形態によれば、(1つ以上の)操舵センサ40は、車両のナビゲーション中
の通信ステアリングホイール10の使用者の操作(たとえば旋回)に基づいた方向的な操
舵情報を得るように構成されている。(1つ以上の)操舵センサ40は、ステアリングホ
イール角、ステアリングホイール角速度、傾斜、および慣性のうちの少なくとも1つを測
定するように構成されている。1つの実施形態によれば、(1つ以上の)操舵センサ40
を使用して、通信ステアリングホイール10は、ステアリングホイールが垂直、または1
2時の真っ直ぐな位置から離れて回された場合に、通信ステアリングホイール10のディ
スプレイ20の鮮明度を低下させる。
【0024】
たとえば、ディスプレイ20は、運転者の注意散漫を軽減するために通信ステアリング
ホイール10を回す時に鮮明度を低下させることができ、ステアリングホイールが真っ直
ぐまたは垂直の位置に戻された時に表示輝度を上げることができる。さらに、ナビゲーシ
ョンデバイス60、70の入力を使用して、ディスプレイ20の輝度は、運転者の注意を
引く必要がある接近しつつある旋回、または他の問題に関して運転者に合図を送るために
調整または変更することができる。
【0025】
別の実施形態では、運転者は、操舵センサ40によって提供された情報に基づいてナビ
ゲーションセグメントを実現するために、適切な操舵角を得るために警告され、または指
導されうる(ディスプレイ20を介して(たとえば輝度など))。たとえば、通信ステア
リングホイール10は、ディスプレイ20を備えることができ、運転者が理想的な角度で
回している場合に輝度が増加し、運転者がステアリングホイールを理想的な角度からはず
れて動かす場合に鮮明度が低下する。同様に、ディスプレイ20の色は、(たとえば、正
確な操舵角が得られた場合に色が緑色に変わり、間違った角度で回している場合に黄色、
次いで赤色に変わるなど)のような様式で使用することができる。ナビゲーションデバイ
ス60、70からのデータは、ディスプレイ20が運転者にステアリングホイールの適切
または不適切な動きを警告できるように、制御装置50に入力することもできる。
【0026】
1つの実施形態によれば、車両通信システムは、通信ステアリングホイール10および
/または外部のナビゲーションデバイス70に対して、車両についてのセンサ情報を収集
および提供するように構成された、少なくとも1つの車両センサ90を備える。センサ9
0は、それには限定されないが、車両の進行方向、加速、制動、速度、ヨー、およびピッ
チを含む情報を得ることができる。
【0027】
図2に示されるように、制御装置50は、無線送受信機30および操舵センサ40から
入力を受信し、受信された入力に基づいてディスプレイ20に信号を出力するように構成
されている。さらに、制御装置50は、ナビゲーションデバイス60、70、および車両
センサ90からの入力を使用することができる。制御装置50は、アナログ制御装置、デ
ジタル制御装置、ソフトウェア制御装置、またはそれらの任意の組み合わせであることが
できる。別の実施形態によれば、制御装置は、無線デバイス80を使用してサードパーテ
ィーデバイスと通信を開始するように構成されている。
【0028】
好ましくは、制御装置50は、無線通信機能を有する任意の外部デバイスが、通信ステ
アリングホイール10と共に動作し、かつ/または通信ステアリングホイール10と情報
を交換できるようにするソフトウェアを実行するように構成されている。好ましくは、ソ
フトウェアは、ブルートゥースAPIと接続し、ハンズフリー電話、音響(たとえばmp
3、mp4など)、ならびに文字データ交換、ビデオおよび画像(たとえばmpeg、j
pegなど)データ交換のうちのいずれか1つに対して使用することができる。さらに、
操舵センサ40、車両センサ90、およびナビゲーションデバイス60、70と共に、制
御装置50の機能が、ナビゲーション情報、対象とする地点の情報、車両動作ステータス
、決済または金融データ、および情報検索に適用することができる。
【0029】
たとえば、携帯電話またはPDAなどの無線デバイス80が使用可能になった後に、電
話に直接触れて応対することなく、通信ステアリングホイール10を使用して通話を受け
/通話を行うために、運転者は、携帯電話またはPDA/Blackberryに応対す
ることが可能になる。すなわち、運転者は、通信ステアリングホイール10の入力デバイ
ス(たとえばタッチスクリーン、音声認識ソフトウェアを介したマイクロフォン、物理的
なボタンまたはスイッチなど)を使用して無線デバイス80によってなされる通話を開始
することができる。同様にして、運転者は、通信ステアリングホイール10の入力デバイ
ス(たとえばタッチスクリーン、音声認識ソフトウェアを介したマイクロフォン、物理的
なボタンまたはスイッチなど)を同じく使用して無線デバイス80に入る通話を受け入れ
ることができる。たとえば、発信者のID情報は、使用者が無線デバイス80に入る通話
に応答するかどうか判断することができるように、ディスプレイ20を介して表示するこ
とができる。
【0030】
前述の説明は、例示および説明の目的で提示されてきた。それは、網羅的であり、また
は開示された詳細な型式に限定されることを意図するものではなく、修正形態および変形
形態が、上記の教示に照らして可能であり、本開示の実践から得られることができる。上
記に参照した実施形態は、本開示の原理を説明する目的で、当業者が様々な実施形態で、
また企図される特定の用途に適した様々な修正形態によって、本開示を利用可能にするた
めの実際の適用として選択され、説明された。以下の説明は例示の実施形態を説明するた
めのものであり、特許請求の範囲に記載された主題を限定するためものもではないことを
理解されたい。