【文献】
Design and Ecaluation of Interaction Models for Multi-touch Mice,GI'10 Proceedings of Graphics Interface 2010,2010年 5月31日,pp.253-260
【文献】
Design and evaluation of interaction models for multi-touch mice,URL,http://dl.acm.org/citation.cfm?id=1839259
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記提示部は、前記入力データに少なくとも部分的に基づいて前記第1の事象を前記ディスプレイにマップするように構成されたマッピング部を含む、請求項1に記載のシステム。
前記センサ表面により検出された、受領された第2の事象に少なくとも部分的に基づいて、前記ディスプレイに提示されたユーザインタフェース内のオブジェクトの連動を提供するように構成された実行部、を含む請求項1に記載のシステム。
【発明を実施するための形態】
【0014】
請求される対象事項が、ここから図面を参照しながら説明される。図面において、概して全体にわたって同様の参照番号を用いて同様の要素を示す。下記説明において例示の目的で、多数の具体的な詳細が、請求される対象事項の十分な理解を与えるために説明される。しかしながら、請求される対象事項は上記の具体的な詳細の範囲外で実施できることが明白であろう。他の例として、構造及び装置が、請求される対象事項の説明を容易にするためにブロック図形式で図示される。
【0015】
いくつかの応用において、直接的対話装置(例えば、タッチスクリーン技術の活用)は間接的対話装置(例えば、カーソル及びキーインタフェースの活用)よりもさらに有利となりうることが、十分理解されよう。例えば、直接的対話装置は、例えば販売時点管理(point-of-sale)装置、キオスクの応用例、GPSナビゲーション装置、並びに/又は産業用及び家庭用自動化システムに特に適するであろう(なぜならば、例えば、トランザクションが比較的短いため、データ入力/ユーザ対話が限定されるため、など)。しかしながら、他の応用において、間接的対話装置がより有利となりうる。例えば、グラフィックデザイン、オーディオ編集及びビデオ編集、スプレッドシート操作、並びにワープロアプリケーションなどは、間接的対話装置がうまく役立つであろう(例えば、実質的なユーザ対話が、延長された期間維持されるなど)。さらに、手及び指がユーザインタフェースの比較的小さい要素をふさぐ場合があり、ディスプレイの提示表面上の残余、不鮮明部分等をそのまま残す可能性があるため、直接的タッチ装置はいくらか不明確となりうる。
【0016】
とりわけ、1つ又は複数のシステム及び/又は技術が、直接的タッチ装置の便益の少なくとも一部を提供しながらさらに直接的タッチ装置の欠陥の少なくとも一部を軽減する1つ又は複数の様式で間接的対話装置(例えばタッチパッド又は他の入力装置)を活用することについて提供される。例えば、間接的対話装置との対話が、直接的対話装置(例えば、ユーザ自身の指がディスプレイ上でオブジェクトを重ねるものなどの直接的タッチシステムを介して、ユーザがディスプレイと直接的に対話することができるもの)の視覚化に類似する様式で視覚化される。「間接的対話」及び/又は同様のものが、本明細書において広い意味で用いられて、実体(例えばユーザ)がディスプレイ以外の装置と対話してディスプレイ上のユーザインタフェースに変化をもたらすところの対話の一形式を説明していることを十分理解されたい。例えば、ラップトップコンピュータのタッチパッドは、ユーザがタッチパッドと対話してラップトップのディスプレイ/モニタ上に提示されたポインタを制御することができるため、間接的対話装置の一例となりうる。
【0017】
いくつかの応用において、直接的対話装置は間接的対話装置として使用することができることを十分理解されたい。一例として、タッチスクリーンを含むモバイル装置がテレビ受像機を制御するリモコンとして使用される場合、例えば、上記モバイル装置のタッチスクリーンは間接的対話装置として使用されてテレビ受像機上に表示されているユーザインタフェース(例えば、タッチスクリーン上の対象、カーソルなど)を操作することができる。
【0018】
図1は、間接的対話装置(例えば、タッチパッド、又は他のタッチセンサ式表面、熱センサ式表面など)から受領した情報に基づいてディスプレイ上に対象(target)(例えばポインタ)を提示する例示的な方法100を図示する。上記間接的対話装置を実体(例えばユーザ)が使用して、ディスプレイ上に提示されたユーザインタフェースのオブジェクトを操作することができる。上記の方法100は、タッチスクリーンを一般的に含まないラップトップコンピュータ及び/又はデスクトップコンピュータに特に適用可能性を見出すことができるが、そうしたものに限定されることは意図されない。例えば、別の実施形態において、例示的な方法100はタッチスクリーンと関連して使用することができ、この場合、間接的対話装置はタッチスクリーンを補うことができる(例えば、通常タッチスクリーンを介して達成できない精度が所望されるようなアプリケーションにおいてなど)。
【0019】
例示的な方法100は、102において始まり、コンピュータシステムに接続された間接的対話装置が104において検出される。例として、タッチパッドを、有線接続(例えばユニバーサル・シリアル・バス(USB)など)及び/又は無線接続(例えば、ブルートゥース接続、赤外線接続など)を介してコンピュータシステムに接続することができる。さらに、例えば、間接的対話装置はコンピュータシステムが製造されるときにコンピュータシステムに接続することができ、したがって間接的対話装置はコンピュータシステムの最初の起動において検出されることができることを十分理解されたい。代替的に、間接的対話装置は、例えばエンドユーザによりコンピュータシステムに接続することができ、例えば間接的対話装置が接続されたとき及び/又はその後の再起動のときに検出されることができる。
【0020】
間接的対話装置を検出すると、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの構成要素は、間接的対話装置とコンピュータシステムとの間のデータの移転を提供するように構成された、かつ/あるいはそうでなければ、例えば、間接的対話装置との対話のためにコンピュータシステムを準備し、及び/又はその反対をなすように構成されたドライバをインストールするように、構成することができる。
【0021】
例示的な方法100は、さらに106において、選択した対話方法に少なくとも部分的に基づいて、間接的対話装置をコンピュータシステムとマップすることを含む。すなわち、別の言い方をすると、間接的対話装置のセンサ性表面(sensory surface)上に含まれるタッチセンサ、熱センサ、又は他の種類のセンサが、選択した対話方法により指定されたマッピング手法に基づいてディスプレイにマップされる(上記の対話方法は、例えば、オペレーティングシステム製造業者、コンピュータ製造業者、ユーザなどが選択することができる)。一例として、対話方法は、絶対的、相対的、及び/又は異種的(例えば、絶対的と相対的との組み合わせの)マッピング手法を用いて間接的対話装置とコンピュータシステムとのマッピングを提供することができる。
【0022】
絶対的マッピング手法は概して、間接的対話装置の軸をディスプレイの対応する軸に拡大縮小する(scale)ように構成される。例えば、間接的対話装置のx軸は、x方向において間接的対話装置のセンサ性表面上のそれぞれのポイントがディスプレイ上の単一のポイント(例えば、又は特定数のポイント)にマップされるように、ディスプレイの対応するx軸に合わせて拡大縮小されることができる。同様にして、間接的対話装置のy軸は、y軸において間接的対話装置のセンサ性表面上のそれぞれのポイントがディスプレイ上の単一のポイント(例えば、又は特定数のポイント)にマップされるように、ディスプレイの対応するy軸に合わせて拡大縮小されることができる。このようにして、センサ性表面上のポイントは概してディスプレイ上のそれぞれの点に対応する。すなわち、例えば、間接的対話装置のセンサ性表面の端が、センサ性表面がディスプレイの(ミニチュア)表現となるように、ディスプレイのそれぞれの端に対応する。例えば、接点(例えば、指)が間接的対話装置のセンサ性表面の右上角をタッチする場合、センサ性表面の右上角がディスプレイの右上角にマップされるため、ディスプレイにおいて上記接点を表すポインタを右上角に位置付けることができる。従来、タッチスクリーン及び/又はペン・ディジタイザは絶対的マッピング手法を活用してきた。
【0023】
相対的マッピング手法は、センサ性表面が概してディスプレイの移動可能な小領域(例えば、ユーザに対して示されないもの)にマップされることが、絶対的マッピング手法とは異なる。すなわち、上記マッピングは、接点(例えば、指)がセンサ性表面により検出された時点における、ディスプレイ上での対象(例えばポインタ)の現在の場所の関数であり、対象の場所の変化に基づいて変化することができる。例えば、ある接点が検出されたときに対象がディスプレイの右上の象限の中心にある場合、センサ性表面は、センサ性表面の中心ポイントが対象の場所に対応するようにマップされることができる(例えば、ディスプレイの全体よりも少ないポイントがセンサ性表面上のポイントにマップされることをもたらす)(例えば、右上の象限だけを例えばマップすることができる)。ある期間、接点がセンサ性表面によりまったく検出されない場合、再び接点が検出されるとき、マッピングは、例えば対象の位置がセンサ性表面の中心ポイントにマップされるように、変更されることができる。したがって、センサ性表面が相対的マッピング手法を用いてマップされる場合、マッピングは時々変化することができる(例えば、ディスプレイ、及び/又は間接的対話装置のセンサ性表面に変化がない限りマッピングが典型的に変化しない絶対的マッピングとは反対である)。従来、マウス、及び/又はマウスをエミューレートするトラックパッドは相対的マッピング手法を活用してきた。
【0024】
異種的マッピング手法は、絶対的マッピングの観念と相対的マッピングの観念とを組み合わせる。例えば、間接的対話装置のセンサ性表面のそれぞれの軸を独立してマップすることができ、第1の軸を絶対的マッピング手法を用いてマップし、第2の軸を相対的マッピング手法を用いてマップすることができる。例えば、相対的マッピング手法をセンサ性表面のy軸に適用することができ、かつ絶対的マッピング手法をセンサ性表面のx軸に適用することができ、あるいはその逆とすることができる。
【0025】
絶対的、相対的、及び異種的マッピング手法を本明細書において説明しているが、例えば他のマッピング手法もまた考えられ、添付の請求項の範囲から除外されるべきではないことを十分理解されたい。
【0026】
例示的な方法100の108において、入力データが、間接的対話装置から、又は間接的対話装置のセンサ性表面から受領される。例えば、ユーザは、センサ性表面に1つ又は複数の指を置くことができ、入力データを生成させることができる。一般的に言えば、入力データは、接点(群)が接している、センサ性表面上の場所(群)を示す。入力データはさらに、センサ性表面から取得することができる他の情報を示すこともできる。
【0027】
例として、入力データは、センサ性表面と接する1つ又は複数の指の場所及び/又は場所群を特徴付けることができ、したがって、指の動作(例えば、センサ性表面に対する動き)を、例示的な方法100の106において生成したマップに少なくとも部分的に基づいてディスプレイにマップすることができる。さらに、一実施形態において、入力データはさらに、1つ又は複数の指によりセンサ性表面にそれぞれ加えられた圧力の量に関する情報を含むことができる。以下でより詳細に説明していくが、一実施形態において、そうした圧力情報を使用して、例えば表示されているユーザインタフェースのオブジェクトに対して上に重ね合わせている(hover)のか、及び/又は連動している(engage)のかを決定することができる。
【0028】
例示的な方法100の110において、入力データは、選択した対話モデルに少なくとも部分的に基づいて処理される。対話モデルは、入力データを扱う方法及び/又は入力データをコンピュータシステムにとってより有用な情報に変換する方法に関する案内及び/又は指示を提供する。例えば、上述したように、対話モデルは、間接的対話装置のセンサ性表面に対して適用されたある接点(群)(例えば、ある事象)の位置及び/又は動きのマッピングを提供することができる。したがって、1つ又は複数の接点がセンサ性表面において右に移動される場合、上記接点にそれぞれ対応する対象又は対象群(例えば、マウスポインタ(群))をディスプレイのユーザインタフェース上で右に移動することができる。
【0029】
図2〜
図4に関連して以下でより詳細に説明していくが、入力データを使用して、コンピュータシステム(例えば、又はコンピュータシステムの一部分)が対話モデルの仕様に従って重ね合わせモードに入るべきか、かつ/あるいは連動モードに入るべきかを決定することができる。すなわち、対話モデルは、対象が単にコンピュータシステムのユーザインタフェースの要素の上に重なり合うべきなのか、かつ/あるいはユーザインタフェースの要素に連動するべきなのかを、指定するように構成することができる。したがって、選択対話モードは、接点(群)のどの動作を構成してコンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分(例えば、ディスプレイに提示されるポインタなど)に重ね合わせモードに入らせるか、かつ/あるいはどの動作を構成してコンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分に連動モードに入らせる(例えば、ユーザインタフェースのオブジェクトに連動させる)かを、指定するように構成することができる。
【0030】
例示的な方法100の112において、対象(群)が、処理された入力データに基づいて提供されたとおり、コンピュータシステムのディスプレイ上に位置付けられ、及び/又は移動される。さらに、処理された入力データが、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分が連動モードに入るべきであることを示す場合、コンピュータシステム上に表示される対象は、ディスプレイ上に提示されたユーザインタフェースのオブジェクトに連動するように構成することができる。こうした連動には、例えば、限定はされないが、ディスプレイ上に提示されたオブジェクトのスケールを操作すること、オブジェクトをパンすること、オブジェクトをドラッグすること、オブジェクトを回転すること、及び/又はオブジェクトを選択すること(例えば、ボタンを「クリック」すること)を含むことができる。
【0031】
1つより多くの対象を、例示的な方法100の112においてコンピュータシステムのディスプレイ上に提示することができることを十分理解されたい。一例として、対象を、間接的対話装置のセンサ性表面により検出されたそれぞれの接点について提示することができる。したがって、例えば、2つ以上の指がセンサ性表面(例えば、2つ以上の指がセンサ性表面により検出されるようなもの)に対して適用された場合、2つ以上の対象をディスプレイに提示することができる。対象は、第1の接点が第1の対象の位置/動きを制御し(例えば、かつ/あるいは、第1の対象に重ね合わせモード及び/又は連動モード間を切り替えさせ)、第2の接点が第2の対象の位置/動きを制御する(例えば、かつ/あるいは、第2の対象に重ね合わせモード及び/又は連動モード間を切り替えさせる)などのように、それぞれの接点により制御することができる。したがって、検出された接点の数と提示される対象の数との間に1対1の比率が存在することができるが、他の比率もまた考えられる。例えば、別の例において、1つの対象を、検出された2つの接点(例えば、指、スタイラスなど)ごとについて提示することができる。
【0032】
いくつかの実施形態において、検出された接点の数が変化するにつれてディスプレイに提示される対象の数を変化させることができることを十分理解されたい。一例として、一実施形態において(例えば、間接的対話装置が絶対的にマップされる場合)、接点がまったく検出されないときに対象の表示をゼロ個とすることができ、1つの接点が検出されたときに1つの対象を表示することができ、2つの接点が検出されたときに2つの対象を表示することなどができる。別の実施形態において(例えば、間接的対話装置が相対的にマップされる場合)、接点がまったく検出されない場合でさえ1つ又は複数の接点を表示することができる。例えば、検出された接点がゼロ個又は1つであるときに1つの対象を表示することができ、2つの接点が検出されたときに2つの対象を表示することなどができる。
【0033】
したがって、一実施形態において、コンピュータシステムは、間接的対話装置により検出されたそれぞれの接点についてディスプレイに対象を提示するように構成することができる。さらに、対象の位置/動きを、それぞれの接点により制御することができる。すなわち、第1の接点は第1の対象の位置/動きを制御することができ、第2の接点は第2の対象の位置/動きを制御することができる。一実施形態において、それぞれの対象は、他の対象とは独立して位置付けられる/移動されることができる。例えば、ユーザが仮にタッチパッド上で第1の指を動かしながら別の指は固定したままとする場合、第1の指に対応する対象が移動し、一方で第2の指に対応する対象は固定されたままとなる。同様にして、ユーザが第2の指を用いたセンサ性表面の「接点」を拾い上げ、及び/又は他の方法で中止する場合、第2の対象は消え、及び/又はディスプレイ上に別の様式で提示されることができる。
【0034】
間接的対話装置のセンサ性表面により検出されたそれぞれの接点の対象を表示することにより、ユーザの動きを、例えば、直接的対話装置上で生じる視覚化(visualization)に類似する様式で視覚化することができることを十分理解されたい。すなわち、それぞれの対象は、例えば、タッチスクリーンにタッチする指に類似する様式で応答することができる。ちょうどユーザが直接的対話装置上に2つの指を置くことができるように(例えば、ユーザインタフェース上の複数のオブジェクトに対して対話し、かつ/あるいは隠す)、ユーザは、例えば、ユーザがディスプレイとの物理的な接点を有していない(例えば、しかしながらむしろ間接的対話装置を介して対象を制御する)場合でさえ、(例えば、ユーザ自身の指が対象により表現される)ディスプレイ上でユーザ自身の指を視覚化することができる。
【0035】
例示的な方法100は114において終了する。
【0036】
図2は、間接的対話装置を用いて例えばコンピュータシステムと対話するための例示的な間接的対話方法200を図示する。より詳細には、例示的な方法200は、選択した対話モデル(例えば、
図1の110)に基づいて入力データを処理する例示的な手法である。一例として、方法200は、ユーザが直接的対話装置(例えば、タッチスクリーンなど)と対話するときにユーザに提供される視覚化に似た重ね合わせ視覚化及び/又は連動視覚化を提供するように構成することができる。
図2は単に間接的対話方法の簡素化されたフロー図を提供することが意図されたものであり、
図3〜
図4が入力データを間接的対話装置から受領するときに生じうる動作に関連するより具体的な詳細を提供しうることを十分理解されたい。上記動作は、選択されている対話モデルに少なくとも部分的に基づくことができる。
【0037】
例示的な方法200は202において始まり、204において間接的対話装置により検出された第1の事象を示す第1の入力データを受領する。事象は、一般に接点(群)により行われ、例えば、間接的対話装置のセンサ性表面に接点(例えば、指、スタイラスなど)をタッチすること、上記接点を上記センサ性表面上で移動させることなどを含むことができる。一例として、第1の事象には、間接的対話装置のセンサ性表面(例えば、タッチセンサ式表面、熱センサ式表面など)の上又は近傍において第1の指を検出すること、及び/又はセンサ性表面の第1の指の動きを検出することを含むことができる。上記のような事象が、次いで(例えば、間接的対話装置により)、記録され、及び/又はコンピュータシステムにより受領されるように構成された入力データに変換される。
【0038】
例示的な方法200の206において、第1の対象が、第1の入力に基づいてコンピュータシステムデータのディスプレイに提示されるように提供される。すなわち、別の言い方をすると、第1の事象はマッピング手法に従ってディスプレイにマップされる(例えば、上記マッピング手法は選択した対話モデル内で指定されることができる)。例えば、マッピング手法には、絶対的マッピング手法、相対的マッピング手法、及び/又は異種的マッピング手法を含むことができる。一例として、第1の事象がセンサ性表面に接している指を右にスライドさせることを含む場合、ディスプレイへの第1の事象のマッピングには対象(例えば、ポインタ)を右に移動させることを含むことができる。
【0039】
一般的に言えば、206において、対象は重ね合わせ視覚化として提示される。すなわち、対象は、ディスプレイに関して動かされ、ユーザインタフェースのオブジェクトに連動することなく上記オブジェクトの上に重なり合うことができる。例えば、対象は、アプリケーションの選択、アプリケーションの初期化、及び/又はアプリケーション(例えば、若しくはむしろディスプレイ上に提示されたアプリケーションの表現)の操作をなすことなく、アプリケーションの上で動かされることができる。このようにして、対象は従来のポインタと類似して動作する(例えばこの場合、ポインタは、ユーザが例えばマウスのボタンをタップ又はクリックするまで、ユーザインタフェースの上に重なり合うことができる)。
【0040】
例示的な方法200の208において、間接的対話装置により検出された第2の事象を示す第2の入力データを208において受領する。第2の事象には、とりわけ、接点により加えられた圧力の量における(例えば、第1の事象が検出されたときに加えられた圧力に対しての)変化の検出、センサ性表面の上若しくは付近での第2の接点の検出、及び/又はボタン若しくは他の連動機構の連動の検出を含むことができる(例えば、上記の連動機構は間接的対話装置の一部である)(例えば、重ね合わせモードから連動モードへのコンピュータシステムの推移を引き起こすように構成される)。
【0041】
例示的な方法200の210において、ディスプレイに提示された1つ又は複数のオブジェクトが、オブジェクトに対する第1の対象の位置と受領した第2のデータとに少なくとも部分的に基づいて連動される。すなわち、第2の入力データを受領すると、1つ又は複数の対象は、重ね合わせ視覚化(例えば、1つ又は複数の対象が単にオブジェクトの上に重なり合っている状態)から連動視覚化(例えば、1つ又は複数の対象が、それぞれの対象が上に重ね合わせされていたオブジェクトに連動する状態)へと推移することができる。
【0042】
例えば、ある画像がコンピュータシステムに提示されたユーザインタフェース内に表示され、ユーザが間接的対話装置(例えば、タッチパッド)を用いて上記画像と対話したいと仮定する。ユーザは、タッチパッドのセンサ性表面に指を1つ置き、センサ性表面上で上記指を動かすことにより開始することができる。この事象(例えば、センサ性表面への指の配置、及び/又は指の動き)は、第1の入力データが例えば間接的対話装置により204において生成され、コンピュータシステムに送信されることをもたらすことができる。今度はコンピュータシステムが206において第1の入力データを解析し(例えば、事象をディスプレイにマッピングする)、指の配置及び/又は動きに実質的に対応する様式で対象を位置付け、及び/又は動かすことをもたらすディスプレイに対する情報を提供することができる。いったん対象がユーザにとって所望の位置に配置されると(例えば、ユーザは連動したいオブジェクト(例えば、上記画像)の上に重ね合わせる)、ユーザはより大きな圧力を第1の指を介してセンサ性表面に加えることができ、センサ性表面に第2の指を置くことができ、かつ/あるいは連動要素(例えば、間接的対話装置のボタン)を選択することができる。こうした事象に応じて、第2の入力データが、間接的対話装置により生成され、かつ/あるいはコンピュータシステムに送信されることができる。第2の入力データ(例えば、第2の事象を示すもの)と第2の事象が発生したときの対象の位置とに基づいて、対象に近接する(例えば、上記対象が少なくとも部分的に重なっている)ユーザインタフェースのオブジェクト(例えば、上記画像)が連動されることができる(例えば、上記画像を「掴む」ことができ、その結果、上記画像を例えばドラッグ・アンド・ドロップすることができる)。
【0043】
連動及び/又は同様のものは、本明細書において広い意味で使用されてオブジェクトに生じうる1つ又は複数の動作/操作を特徴づけることを十分理解されたい。例えば、オブジェクトのスケールを操作することができ、オブジェクトをパンすることができ、オブジェクトを他の場所にドラッグすることができ、オブジェクトを回転させることができ、かつ/あるいはオブジェクトを他の方法で選択すること(例えば、オブジェクトに関連付けられたアプリケーションを初期化させること、起動させることなどをもたらし、かつ/あるいはユーザインタフェースをオブジェクトとの連動に基づいて変化させることをもたらす(例えば、オブジェクトに関連付けられたメニューを開くことができる))などができる。
【0044】
さらに、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分(例えば、特定の対象)を重ね合わせ視覚化から連動視覚化へと推移させるように構成された特定の動作は、指定した対話モデル内で提供されることができることを十分理解されたい。例えば、以下でより詳細に説明するが、一実施形態において、第2の接点の検出が第1の接点に関連付けられた対象を重ね合わせ視覚化から連動視覚化へ推移させることができる。しかしながら、別の例において、第2の接点の検出は、単に対象が表示されることをもたらすことができ、この場合、それぞれの対象は重ね合わせ視覚化の状態にある(例えば、したがって単に第2の接点の検出が自動的に1つ又は複数の対象を重ね合わせ視覚化から連動視覚化へ推移させる訳ではない)。
【0045】
さらに、オブジェクトを連動させない、第1の事象と第2の事象との間の介在事象が存在しうることを十分理解されたい。例えば、第3の事象が第1の事象と第2の事象との間に生じる場合があり、上記第3の事象はセンサ性表面に対する接点の動きなどであり、対象を移動させるが必ずしもオブジェクトを連動させない(例えば、なぜならば第3の事象は、対象を重ね合わせモードから連動モードに推移させるように対話モデル内に指定された種類の事象ではなかったためである)。
【0046】
図3は例示的な対話モデル300を図示し、上記対話モデル300を用いてアイドル302、重ね合わせ304、及び/又は連動306のモード間を推移することができる。より詳細には、
図3は、本明細書において基本対話モデルと呼ぶことができるものを図示する。このような対話モデルを提供して、事象(例えば、間接的対話モデルのセンサ性表面に対する接点の検出)を絶対的、相対的、及び/又は異種的に(heterogeneously)マッピングすることができる。
【0047】
典型的に、間接的対話装置のセンサ性表面が、間接的対話装置のセンサ性表面に対して適用されている接点(例えば、指)がゼロ個であることを検出するとき、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分はアイドルモード302である。コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分がアイドルモードであるときに表示される対象の数は、とりわけ、コンピュータシステムにより用いられるように指定された対話モデルの種類に依存しうる。例えば、事象が相対的にマップされることになる場合、コンピュータシステム(例えば、又はコンピュータシステムの一部分)がアイドルモードである間に少なくとも1つの対象をディスプレイに提示して、ユーザがセンサ性表面と対話して例えば中心の左及び/又は右に接点を動かす場合に対象が移動することになる場所についてのいくつかの前後関係を(例えば、ユーザに対して)提供することができる。
【0048】
事象が絶対的にマップされるとき(例えば、センサ性表面がディスプレイに対して絶対的にマップされるとき)(例えば、したがって、センサ性表面上のポイントが実質的に固定されたディスプレイ上の対応するポイントにマップされる)、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分がアイドルモード302である間にゼロ個以上の対象をディスプレイに提示することができる。すなわち、別の言い方をすると、ユーザは、コンピュータシステムがアイドルモード302であるときに対象の現在の配置を認識する必要がなくてよい。なぜならば、ユーザは、接点がセンサ性表面に対して適用されたときに対象が現れるであろう場所を上記のような先験的な情報を用いることなく認識することができるからである(例えば、対象は、タッチされたセンサ性表面の領域に実質的に対応するディスプレイの領域に現れることになる)。
【0049】
第1の接点が間接的対話装置のセンサ性表面に対して適用されたとき(例えば、第1の指がタッチパッドにタッチしたとき)、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分は矢印308により図示されるようにアイドルモード302から重ね合わせモード304に推移することができ、かつ/あるいは対象が重ね合わせ視覚化において表示されることができる。重ね合わせモード304は、ディスプレイに提示されるユーザインタフェースのオブジェクト(群)の上に重なり合う対象の視覚化をユーザに提供するように構成される。一例として、ユーザは、センサ性表面上で接点を動かして対象を画面に関して移動させることができ、対象がオブジェクトの上に重なり合っている(例えば、しかしながら連動はしていない)かのように対象を出現させることができる。すなわち、別の言い方をすると、対象は、オブジェクトに連動することなく、提示されたユーザインタフェースの1つ又は複数のオブジェクトに重なることができる。重ね合わせモード304は、ポインタがユーザインタフェースの面(aspects)に連動することなくユーザインタフェースに関して自由に移動する(例えば、上記のことはボタンが選択されない限りのことであり、ボタンが選択されたときはもはやオブジェクトの上に重なり合っている状態ではなくなる)ところのマウスを用いることに類似しうることを十分理解されたい。しかしながら、要素の上に単に重なり合うことは、要素に連動しないとしても要素の「反応」(例えば、発光する、色を変化させるなど)をもたらすことができる。
【0050】
第2の接点が第1の接点と実質的に同時にセンサ性表面に対して適用されるとき(例えば、第2の指がタッチパッドにタッチするとき)(例えば、したがって、2つの指がタッチパッドに接する)、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分は矢印310により図示するように重ね合わせモード304から連動モード306へ推移することができ、かつ/あるいは対象が連動視覚化において表示されることができる。一実施形態において、コンピュータシステム(例えば、又はコンピュータシステムの一部分)はセンサ性表面に対して適用されたそれぞれの接点について対象を表示するように構成することができることを十分理解されたい。例えば、2つの接点がセンサ性表面に対して適用された場合は2つの対象をディスプレイに提示することができ、3つの接点がセンサ性表面に対して適用された場合は3つの対象をディスプレイに提示することなどができる。
【0051】
連動モード306は、対象を、対象(群)に近接するオブジェクトに連動させる(例えば、対象をそれぞれに少なくとも部分的に重なっているオブジェクトに連動させる)ように構成される。オブジェクトに連動することには、とりわけ、オブジェクトのスケールを操作すること、オブジェクトをパンすること、オブジェクトをドラッグすること、オブジェクトを回転させること、及び/又は他の方法でオブジェクトを選択してオブジェクトにいくつかの変化(例えば、オブジェクトに関連付けられたアプリケーションを初期化すること、及び/又はオブジェクトに関連付けられたメニューの提示を提供することなど)をもたらすことを含んでよい。
【0052】
限定ではなく例として、2つ以上の接点をセンサ性表面上で互いに向かって移動させることによりディスプレイのサイズに対してオブジェクトのスケールを減少させることができる。同様にして、2つ以上の接点をセンサ性表面上で互いから離すように移動させることによりディスプレイのサイズに対してオブジェクトのスケールを増大させることができる。互いに隣接する2つ以上の接点を移動させることは、オブジェクトがパン可能なオブジェクトである場合にパン操作をもたらすことができ、かつ/あるいはオブジェクトがドラッグ可能である場合にドラッグ操作をもたらすことができる。2つ以上の指を回転する方式で動かすことにより接点の回転に類似する様式でオブジェクトを回転させることができる。したがって、基本モデル300において、2つ以上の接点を使用して、オブジェクトに連動し、及び/又はオブジェクトの操作を提供することができる(例えば、2つ以上の接点が間接的対話装置により検出されていることを入力データが示す場合、対象(群)は重ね合わせモードから連動モードに推移される)。
【0053】
例示的なモデル300の矢印312により図示するように、一実施形態において、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分はアイドルモード302から連動モード306へと(例えば、重ね合わせモード304を飛び越えて進んで)直接的に推移することができることを十分理解されたい。一例として、入力データは、センサ性表面がゼロ個の接点の検出から2つ以上の接点の検出へと推移することを示すことができ、したがってコンピュータシステムに重ね合わせモード304を飛び越えて進ませることができる。
【0054】
さらに、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分は、連動モード306である場合に重ね合わせモード304へ戻り、かつ/あるいは重ね合わせモード304及び/又は連動モード306である場合にアイドルモード302へ戻るように(例えば、逆の手法を用いて)推移することができることを十分理解されたい。例えば、センサ性表面が2つ以上の接点の検出から単に1つの接点の検出へと推移するとき、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分は矢印314により図示するように連動モード306から重ね合わせモード304へと推移されることができる。同様にして、センサ性表面が1つの接点の検出からゼロ個の接点の検出へと推移するとき、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分は矢印316により図示されるように重ね合わせモード304からアイドルモード302へと推移されることができる。センサ性表面が2つ以上の接点の検出からゼロ個の接点の検出へと推移する場合、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分は矢印318により図示するように連動モード306からアイドルモード302へと(例えば、重ね合わせモード304を飛び越えて進んで)推移されることができる。
【0055】
図4は別の例示的な対話モデル400を図示し、上記対話モデルを使用してアイドル402(例えば、
図3の302)、重ね合わせ404(例えば、
図3の304)、及び/又は連動406(例えば、
図3の306)のモード間を推移することができる。より詳細には、
図4は、本明細書において改良型対話モデルと呼ぶことができるものを図示する。このような対話モデルを提供して、事象(例えば、間接的対話モデルのセンサ性表面に対する接点の検出)を絶対的、相対的、及び/又は異種的にマッピングすることができる。
【0056】
典型的に、間接的対話装置のセンサ性表面が間接的対話装置のセンサ性表面に対して適用されている接点(例えば、指)がゼロ個であることを検出するとき、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分はアイドルモード402である。コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分がアイドルモードであるときに表示される対象の数は、とりわけ、コンピュータシステムにより用いられるように指定された対話モデルの種類に依存しうる。例えば、事象が相対的にマップされることになる場合、コンピュータシステム(例えば、又はコンピュータシステムの一部分)がアイドルモードである間に少なくとも1つの対象をディスプレイに提示して、ユーザがセンサ性表面と対話して例えば中心の左及び/又は右に接点を動かす場合に対象が移動することになる場所についてのいくつかの前後関係を(例えば、ユーザに対して)提供することができる。
【0057】
事象が絶対的にマップされるとき(例えば、センサ性表面がディスプレイに対して絶対的にマップされるとき)(例えば、したがって、センサ性表面上のポイントが実質的に固定されたディスプレイ上の対応するポイントにマップされる)、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分がアイドルモード402である間にゼロ個以上の対象をディスプレイに提示することができる。すなわち、別の言い方をすると、ユーザは、コンピュータシステムがアイドルモード402であるときに対象の現在の配置を認識する必要がなくてよい。なぜならば、ユーザは、接点がセンサ性表面に対して適用されたときに対象が現れるであろう場所を上記のような先験的な情報を用いることなく認識することができるからである(例えば、対象は、タッチされたセンサ性表面の領域に実質的に対応するディスプレイの領域に現れることになる)。
【0058】
第1の接点が間接的対話装置のセンサ性表面に対して適用されたとき(例えば、第1の指がタッチパッドにタッチしたとき)、第1の接点により加えられた圧力の量を決定することができる。圧力の量が指定した範囲内である場合、コンピュータシステム(例えば、又はコンピュータシステムの一部分)は矢印408により図示するようにアイドルモード402から重ね合わせモード404へと推移することができ、かつ/あるいは対象が重ね合わせ視覚化において表示されることができる。センサ性表面に対して加えられた圧力の量が指定した範囲より大きい及び/又は小さい場合、コンピュータシステム(例えば、又はコンピュータシステムの一部分)は矢印412により図示するように(例えば、重ね合わせモード404を飛び越えて進んで)アイドルモード402から連動モード406へと推移することができる。
【0059】
第1の接点がセンサ性表面に対して適用されている様式における変化が存在するとき(例えば、圧力が指定した閾値だけ増加及び/又は減少するとき)、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分は矢印410により図示するように重ね合わせモード404から連動モード406へと推移することができる。
【0060】
連動モード406は、対象を、対象(群)に近接するオブジェクトに連動させる(例えば、対象をそれぞれに少なくとも部分的に重なっているオブジェクトに連動させる)ように構成される。オブジェクトに連動することには、とりわけ、オブジェクトのスケールを操作すること、オブジェクトをパンすること、オブジェクトをドラッグすること、オブジェクトを回転させること、及び/又は他の方法でオブジェクトを選択してオブジェクトにいくつかの変化(例えば、オブジェクトに関連付けられたアプリケーションを初期化すること、及び/又はオブジェクトに関連付けられたメニューの提示を提供すること)をもたらすことを含んでよい。
【0061】
図3に図示した基本モデル300は概して、連動モード306に入る、及び/又はオブジェクトを操作するために2つの接点を使用していたことに対し、改良型モデル400は、連動モード406に入るために単に1つの接点(例えば、指)を使用しうることを十分理解されたい。限定ではなく例として、連動モードである間に1つの方向に及び/又はパターンで接点を移動させることによりディスプレイのサイズに対してオブジェクトのスケールを減少させることができ、一方、反対の方向に及び/又はパターンで接点を移動させることによりディスプレイのサイズに対してオブジェクトのスケールを増大させることができる。同様にして、さらに別の方向に接点を移動させることによりオブジェクトのパン操作及び/又はドラッグ操作をもたらすことができる。センサ性表面上で接点を回転させることにより接点の回転に類似する様式でオブジェクトを回転させることができる。したがって、改良型モデル400において、1つの接点だけを使用して、オブジェクトに連動し、及び/又はオブジェクトの操作を提供することができる。
【0062】
コンピュータシステム及び/又はその一部分は、連動モード406である場合に重ね合わせモード404へと戻り、かつ/あるいは重ね合わせモード404及び/又は連動モード406である場合にアイドルモード402へと戻るように(例えば、逆の手法を用いて)推移することができる。例えば、接点により加えられた圧力が指定した範囲内に戻ったとき、コンピュータシステム又はコンピュータシステムの一部分は矢印414により図示されるように連動モード406から重ね合わせモード404へと推移されることができる。コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分が重ね合わせモード404である間に、加えられた圧力が指定した閾値を下回る(例えば、実質的にゼロまで降下する)場合、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分は矢印416により図示するようにアイドルモード402へと推移することができる。同様にして、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分は、システムが連動モード406である間に圧力が指定した閾値を下回る(例えば、実質的にゼロまで降下する)場合、矢印418により図示するように(重ね合わせモード404を飛び越えて進んで)連動モード406からアイドルモード402へと推移することができる。
【0063】
図3に関連して説明した基本モデル300と
図4に関連して説明した改良型モデル400とが特定の事象(例えば、複数の接点の検出、及び/又は接点により加えられた圧力における変化)に基づいてモード間を推移させることを提供することに対し、種々のモード間を推移するときを決定するための他の手法もまた考えらえることを十分理解されたい。例えば、一実施形態において、基本モデル及び/又は改良型モデルにおけるモード間の推移は、例えば連動ボタン及び/又はスイッチが(例えば、間接的対話装置上で)活性化されたことを示す入力データに基づいて開始することができる。したがって、例えば、受領したデータが、単一の接点がセンサ性表面上で検出されていることを示し、かつ連動ボタンが間接的対話装置上で選択されている(例えば、押下されている)ことを示すときに、重ね合わせモードから連動モードへの推移が生じうる。
【0064】
さらに、基本モデル300は単に2つの接点に言及したが、2つより多くの接点を間接的対話装置のセンサ性表面に対して適用することができることを十分理解されたい。同様にして、改良型モデル400が(例えば、コンピュータ製造業者、ユーザなどにより)指定されたとき、1つより多くの接点を間接的対話装置のセンサ性表面に対して適用することができる。一例として、改良型モデルにおいて、それぞれの接点は重ね合わせモードから連動モードへと独立して推移することができる(例えば、したがって、提示されたユーザインタフェース内の同一の及び/又は異なるオブジェクトに独立して連動することができる)。例えば、第1の接点に加えられる圧力が増加するとき、第1の接点に対応する第1の対象は重ね合わせモードから連動モードへと推移することができ、一方、センサ性表面に対して加えられる圧力が増加しない第2の接点に対応する第2の対象は重ね合わせモードのままとすることができる(例えば、第1の対象があるオブジェクトに連動する間に、第2の対象はオブジェクトの上に重ね合わせ続けることができる)。別の例において、複数の対象がモード間を同時に推移する。例えば、連動ボタンが選択されたとき、複数の対象(例えば、センサ性表面に対して適用されたそれぞれの接点に対応するもの)は重ね合わせモードから連動モードへと推移することができる(例えば、それぞれの対象に近接するオブジェクトが連動されることをもたらす)。例えば、複数のアプリケーションを起動することができ、複数の画像を「掴む」ことなどができる。
【0065】
図5は、間接的対話システム504の例示的環境500の構成要素ブロック図を図示する。より詳細には、
図5は、間接的対話装置502(例えば、タッチパッド、タッチセンサ式マウスなど)から受領した入力データに少なくとも部分的に基づいてディスプレイ514に提示されるオブジェクトと対話することを提供するように構成されたシステム504の例示的な環境500を図示する。このようなシステムは、ユーザインタフェース内で正確な動きを望まれるパーソナルコンピュータ及び/又は他のコンピューティング環境に関して特定の適用可能性を見出すことができるが、他の用途も同様に考えられる。
【0066】
例示的システム504は、間接的対話装置502からの入力を受領するように構成されることができる入力受領部構成要素506を含む。一例として、間接的対話装置502(例えば、タッチパッド、熱センサ式表面などのタッチセンサ式表面を含むことができる)は、特定の種類の事象を検出し、及び/又はこうした事象を入力データに変換するように構成することができる。事象及び/又は同様のものは本明細書において広い意味で用いられて、とりわけ、1つ又は複数の接点の検出、接点の動き、接点の変化(例えば、それぞれの接点の圧力変化など)などを特徴付けることを十分理解されたい。例えば、間接的対話装置502は、センサ性表面に対して適用される1つ又は複数の接点を検出し、かつ1つ又は複数の接点の検出に基づいて入力データを生成するように構成することができる。このような入力データは、とりわけ、センサ性表面に対して適用される接点(群)の場所、それぞれの接点により加えられる圧力の量などに関する(例えば、それらを示す)情報を提供することができる。接点がセンサ性表面に対して移動される場合、例えば、入力データもまたそうした動きを示すことができる。
【0067】
例示的システム504はさらに、入力データにおいて提供された事象を1つ又は複数のマッピング手法(例えば、絶対的マッピング手法、相対的マッピング手法、及び/又は異種的マッピング手法(例えば、上述したようなもの))を用いてディスプレイ514に対してマップするように構成された、マッピング構成要素508を含む。使用される特定のマッピング手法はユーザ指定、製造業者指定などの対話モデルにおいて提供されてよいことを十分理解されたい。例えば、一実施形態において、システム504が間接的対話装置502上に生じる事象をディスプレイ514に絶対的にマップするようにすることを、オペレーティングシステム製造業者が指定することができる(例えば、製造業者はユーザに対し、基本の絶対的な対話モデル、及び/又は改良型の絶対的な対話モデルを選択する)。別の実施形態において、システム504のユーザが、対話モデルを指定することができる(例えば、したがって、どの事象が相対的にマップされることになり、絶対的にマップされることになり、かつ/あるいは異種的にマップされるることになるのかを指定することができる)。
【0068】
例示的システム504は、さらに、入力受領部構成要素506により受領した入力データと選択した対話モデルとに少なくとも基づいてディスプレイ514に提示するための1つ又は複数の対象を提供するように構成された、提示構成要素510を含む。より詳細には、提示構成要素は、1つ又は複数の対象をディスプレイ514に提示されたユーザインタフェースに挿入するように構成される。例えば、ディスプレイ514の境界に対する1つ若しくは複数の対象の位置、及び/又は1つ若しくは複数の対象の動きを、受領した入力データに基づいてマッピング構成要素508により決定することができる。
【0069】
提示構成要素510は、さらに、受領した入力データ及び/又は指定の対話モデルに少なくとも部分的に基づいて、例えば、アイドルモード(
図3の302)、重ね合わせモード(
図3の304)、及び/又は連動モード(
図3の306)の間でコンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分(例えば、それぞれの対象)を推移させるように構成することができる。
【0070】
例として、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分にモード間を推移させることができる特定の事象を指定している基本対話モデル(例えば、
図3の300)を提示構成要素510が用いて、いつモード間で推移すべきかを決定することができる。一例として、基本対話モデルは、少なくとも2つの接点が間接的対話装置502のセンサ性表面に対して適用されていることを入力受領部構成要素506により受領された入力データが示すとき、提示構成要素510が対象(群)を重ね合わせ視覚化(例えば、対象がユーザインタフェースのオブジェクトの上に重なり合うように構成される場合)から連動視覚化(例えば、対象がユーザインタフェースのオブジェクトに連動するように構成される場合)へと推移させることを、提供することができる。別の例として、基本対話モデルは、入力受領部構成要素506により受領された入力データが、少なくとも1つの接点が間接的対話装置502のセンサ性表面に対して適用されていることを示し、かつ連動すべき意図(例えば、連動ボタンの押下)を示すとき、提示構成要素510が対象(群)を重ね合わせ視覚化から連動視覚化へと推移させるようにすることを、提供することができる。したがって、入力データが、2つの接点が提供されていることを示すとき、かつ/あるいは1つの接点が適用されていることと連動する意図とを示すとき、提示構成要素510は、対象を重ね合わせ視覚化から連動視覚化に推移させるように構成することができる(例えば、あるいは対象が事前に重ね合わせモードになかった場合、アイドルモードから連動モードへとなる)。同様にして、入力データが、単に1つの接点を示すとき、かつ/あるいは連動する意図を示さないとき、提示構成要素510は、例えば、対象を連動視覚化から重ね合わせ視覚化へと推移させるように構成することができる(例えば、あるいは対象が事前にアイドルモードであった場合、アイドルモードから重ね合わせモードへとなる)。
【0071】
別の例として、コンピュータシステム及び/又はコンピュータシステムの一部分にモード間を推移させることができる特定の事象を指定している改良型対話モデル(例えば、
図4の400)を提示構成要素510が用いて、いつモード間で推移すべきかを決定することができる。一例として、改良型対話モデルは、入力受領部構成要素506により受領した入力データが接点により加えられた圧力の増加を示すとき、提示構成要素510が接点に関連付けられた対象を重ね合わせ視覚化から連動視覚化へ推移させるようにすることを、提供することができる。別の例として、改良型対話モデルは、入力受領部構成要素506により受領された入力データが、少なくとも1つの接点が間接的対話装置502のセンサ性表面に対して適用されていることを示し、かつ連動する意図(例えば、連動ボタンの押下)を示すとき、提示構成要素510が対象(群)を重ね合わせ視覚化から連動視覚化へと推移させるようにすることを、提供することができる。したがって、入力データが、1つ又は複数の接点によりセンサ性表面に適用される圧力の変化を示すとき、かつ/あるいは1つの接点が適用されていることと連動する意図とを示すとき、提示構成要素510は、対象を重ね合わせ視覚化から連動視覚化へと推移させるように構成することができる(例えば、あるいは対象が事前に重ね合わせモードになかった場合、アイドルモードから連動モードへとなる)。同様にして、入力データが、接点に適用されている圧力が指定された量よりも少ないことを示し、かつ連動する意図を示さないとき、提示構成要素510は、例えば、対象を連動視覚化から重ね合わせ視覚化へと推移させるように構成することができる(例えば、あるいは対象が事前にアイドルモードにあった場合、アイドルモードから重ね合わせモードへとなる)。
【0072】
一実施形態において、提示構成要素510はさらに、入力受領部構成要素506により受領された入力データが、2つ以上の接点が間接的対話装置502のセンサ性表面に対して適用されていることを示す(例えば、2つ以上の接点がセンサ性表面により検出されていることを示す)とき、ディスプレイ514に少なくとも2つの対象の提示を提供するように構成することができる。一例として、2つの接点が適用されていることを入力データが示す場合、提示構成要素510はディスプレイ514に2つの対象の提示を提供するように構成することができ、3つの接点が適用されていることを入力データが示す場合、提示構成要素510はディスプレイに3つの対象の提示を提供するように構成することなどができる。別の実施形態において、提示構成要素510は、上述した1対1の比率以外の、対象と検出される接点とのいくつかの異なる比率を提供するように構成することができる。例えば、別の実施形態において、提示構成要素510は、間接的対話装置502のセンサ性表面により検出される2つの接点につき1つの対象の提示を提供するように構成することなどができる。
【0073】
提示構成要素510が複数の対象の提示を提供する場合、対象は互いから独立して機能することができることを十分理解されたい。例えば、対象がそれぞれの接点に対応する場合、センサ性表面の第1の接点の動きはディスプレイ上の第1の対応する対象の動きを引き起こしながら、他の移動しない接点に関連付けられた対象は固定したままとすることができる。さらに、一実施形態において、提示構成要素510は、それぞれの対象を重ね合わせモードと連動モードとの間で独立して推移させるように構成することができる。例えば、一実施形態において(例えば、提示構成要素510が改良型対話モデルを使用する場合など)、それぞれの対象はそれぞれの接点によりセンサ性表面に加えられる圧力に基づいて重ね合わせモードと連動モードとの間で推移することができる。例えば、第1の対象に対応する第1の接点が、指定した閾値を超える圧力を加える場合があり、第1の対象を連動モードに入らせることになる。同時に、第2の対象に対応する第2の接点が、指定した閾値よりも小さい圧力を加える場合があり、第2の対象を重ね合わせモードに入らせる/とどまらせることになる。
【0074】
例示的システム500はさらに、連動モードに入っている対象に基づいて(例えば、使用されている対話モデル内に指定された事象(群)に基づいて)ディスプレイ514に提示されたユーザインタフェース内のオブジェクトの連動を提供するように構成された、連動構成要素512を含む。一例として、連動構成要素は、対象が(例えば、オブジェクトに少なくとも部分的に重なっていることにより)連動しているオブジェクトのサイズを操作し、オブジェクトをパンし、オブジェクトをドラッグし、オブジェクトを回転させ、及び/又は他の方法でオブジェクトを操作するように構成することができる。
【0075】
さらに別の実施形態には、本明細書において提示した手法のうち1つ又は複数を実施するように構成されたプロセッサ実行可能命令を含むコンピュータ読取可能媒体を含む。こうした方法で考案されうる代表的なコンピュータ読取可能媒体を
図6に図示する。ここで、実装600にはコンピュータ読取可能媒体616(例えば、CD−R、DVD−R、又はハードディスクドライブのプラッタ)を含み、コンピュータ読取可能媒体616上にコンピュータ読取可能データ614が符号化される。今度はこのコンピュータ読取可能データ614が、本明細書において説明した原理のうち1つ又は複数に従い動作するように構成された一式のコンピュータ命令612を含む。1つのこうした実施形態600において、プロセッサ実行可能コンピュータ命令612は、例えば
図1の代表的な方法100及び/又は
図2の代表的な方法200のうち少なくとも一部などの、方法610を実行するように構成することができる。別のこうした実施形態において、プロセッサ実行可能命令612は、例えば
図5の代表的なシステム500のうち少なくとも一部などの、システムを実施するように構成することができる。本明細書において提示した手法に従い動作するように構成された多くのこうしたコンピュータ読取可能媒体616を当業者は考案することができるであろう。
【0076】
本対象事項を、構造的特徴及び/又は方法論的動作に特有の文言で説明してきたが、添付の特許請求の範囲で定められる対象事項は、前述の特定の特徴又は動作に必ずしも限定されないことを理解されたい。そうではなくて、前述の特定の特徴及び動作は、特許請求の範囲を実施する例示的形態として開示される。
【0077】
本願において、「構成要素」、「モジュール」、「システム」、「インタフェース」という用語及び同様のものは、一般に、コンピュータ関連実体、ハードウェア、ハードウェア及びソフトウェアの組合せ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアのうちいずれかを指すものである。例えば、構成要素は、プロセッサで実行するプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行のスレッド、プログラム、及び/又はコンピュータであってよいが、それらであることに限定されない。例示として、コントローラ上で動作するアプリケーションとそのコントローラとの双方が構成要素であってよい。1つ又は複数の構成要素が実行中のプロセス及び/又はスレッド内に存在してよく、ある構成要素が1つのコンピュータ上に置かれ、かつ/あるいは2つ以上のコンピュータ間で分散されてよい。
【0078】
さらに、請求される対象事項は、標準プログラミング及び/又はエンジニアリング手法を用いてソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、又はそれらの任意の組合せを作り出してコンピュータを制御して本開示された対象を実施する、方法、装置、又は製造品として実装されうる。本明細書において「製造品」という用語は、任意のコンピュータ読取可能装置、搬送波、又は媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するものである。もちろん、多数の変更が、請求される対象事項の範囲及び趣旨を逸脱することなくこの構成に行われうることが、当業者には理解されよう。
【0079】
図7及び以下の考察は、本明細書おいて説明したもののうちの1つ又は複数の実施形態を実装するための適切なコンピューティング環境の簡潔な概要を提供する。
図7の動作環境は、適切な動作環境の単に一例であり、その動作環境の使用又は機能性の範囲に関していかなる限定も示唆するものではない。例示的コンピューティング装置には、パーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ、ハンドヘルド又はラップトップ装置、モバイル装置(携帯電話、パーソナル・デジタル・アシスタント(Personal Digital Assistants:PDA)、メディアプレーヤ、及び同様のものなど)、マルチプロセッサシステム、家庭用電化製品、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ、前述のシステム又は装置のいずれかを含む分散コンピューティング環境、及び同様のものを含むが、これらに限定されない。
【0080】
必須ではないが、実施形態は、「コンピュータ読取可能命令」が1つ又は複数のコンピューティング装置により実行されるという一般的背景において説明される。コンピュータ読取可能命令は、コンピュータ読取可能媒体(以下に論じる)を介して分散されることができる。コンピュータ読取可能命令は、特定のタスクを実行する、又は特定の抽象データ型を実装する、関数、オブジェクト、アプリケーション・プログラミング・インタフェース(Application Programming Interface:API)、データ構造体、及び同様のものなどのプログラムモジュールとして実装されることができる。典型的には、コンピュータ読取可能命令の機能性は、様々な環境で要望に応じて結合又は分散されることができる。
【0081】
図7は、本明細書において提供される1つ又は複数の実施形態を実装するように構成されたコンピューティング装置712を備えるシステム710の一例を示す。1つの構成において、コンピューティング装置712は、少なくとも1つの処理ユニット716及びメモリ718を含む。コンピューティング装置の正確な構成及びタイプに応じて、メモリ718は、揮発性(例えば、RAMなど)、不揮発性(例えば、ROM、フラッシュメモリなど)、又は上記2つの何らかの組合せであってよい。この構成は、破線714により
図7に図示される。
【0082】
他の実施形態において、装置712には、さらなる特徴及び/又は機能性を含むことができる。例えば、装置712はさらに、磁気記憶装置、光学記憶装置、及び同様のものを含むがこれらに限定されない、追加の記憶装置(例えば、取外し可能及び/又は取外し不能)を含むことができる。そのような追加の記憶装置を、記憶装置720により
図7に図示する。一実施形態において、本明細書で提供される1つ又は複数の実施形態を実装するためのコンピュータ読取可能命令が、記憶装置720内に存在してよい。記憶装置720はまた、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、及び同様のものを実装するための他のコンピュータ読取可能命令も記憶することができる。例えば、コンピュータ読取可能命令は、処理ユニット716による実行のためにメモリ718内にロードされることができる。
【0083】
本明細書において「コンピュータ読取可能媒体」という用語は、コンピュータ記憶媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ読取可能命令又は他のデータなどの情報の記憶のための任意の方法又は技術で実装された、揮発性及び不揮発性の、取外し可能及び取外し不能な媒体を含む。メモリ718及び記憶装置720は、コンピュータ記憶媒体の例である。コンピュータ記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD−ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)若しくは他の光学記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又は所望の情報を記憶するために使用でき、装置712がアクセスできる任意の他の媒体を含むが、これらに限定されない。任意のそのようなコンピュータ記憶媒体は、装置712の部分であってよい。
【0084】
装置712はまた、装置712が他のデバイスと通信できるようにする通信接続(群)726を含むことができる。通信接続(群)726は、モデム、ネットワークインタフェースカード(Network Interface Card:NIC)、統合ネットワークインタフェース、無線周波数送信機/受信機、赤外線ポート、USB接続、又はコンピューティング装置712を他のコンピューティング装置に接続するための他のインタフェースを含むことができるが、これらに限定されない。通信接続(群)726には、有線接続又は無線接続を含むことができる。通信接続(群)726は、通信媒体を送信及び/又は受信することができる。
【0085】
「コンピュータ読取可能媒体」という用語は、通信媒体を含むことができる。通信媒体は、典型的には、搬送波又は他の移送機構などの「変調されたデータ信号」においてコンピュータ読取可能命令又は他のデータを具体化し、任意の情報配信媒体を含む。「変調されたデータ信号」という用語には、その特性のうち1つ又は複数が信号内の情報を符号化するための様式で設定又は変更された信号を含むことができる。
【0086】
装置712には、キーボード、マウス、ペン、音声入力装置、タッチ入力装置、赤外線カメラ、ビデオ入力装置、及び/又は任意の他の入力装置などの入力装置(群)724を含むことができる。1つ若しくは複数のディスプレイ、スピーカ、プリンタ、及び/又は任意の他の出力装置などの出力装置(群)722もまた、装置712に含むことができる。入力装置(群)724及び出力装置(群)722は、有線接続、無線接続、又はそれらの任意の組合せを介して装置712に接続されることができる。一実施形態において、別のコンピューティング装置の入力装置又は出力装置を、コンピューティング装置712のための入力装置(群)724又は出力装置(群)722として使用することができる。
【0087】
コンピューティング装置712の構成要素は、バスなどの様々な相互接続によって接続されることができる。そのような相互接続には、PCIエクスプレス、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、ファイアワイヤ(IEEE1394)、光学バス構造、及び同様のものなどの周辺構成要素相互接続(Peripheral Component Interconnect:PCI)を含むことができる。別の実施形態において、コンピューティング装置712の構成要素はネットワークによって相互接続されることができる。例えば、メモリ718は、ネットワークによって相互接続された異なる物理的場所に配置された複数の物理的メモリユニットで構成されることができる。
【0088】
コンピュータ読取可能命令を記憶するために使用される記憶装置はネットワークを介して分散されうることが、当業者には理解されよう。例えば、ネットワーク728を介してアクセス可能なコンピューティング装置730は、本明細書で提供される1つ又は複数の実施形態を実装するためにコンピュータ読取可能命令を記憶することができる。コンピューティング装置712は、コンピューティング装置730にアクセスし、実行のためにそのコンピュータ読取可能命令の一部又はすべてをダウンロードすることができる。別法として、コンピューティング装置712は、必要に応じ、複数のコンピュータ読取可能命令をダウンロードすることができ、あるいはいくつかの命令はコンピューティング装置712で実行し、いくつかはコンピューティング装置730で実行することができる。
【0089】
実施形態の様々な動作が本明細書において提供される。一実施形態において、記載された動作のうちの1つ又は複数が、1つ又は複数のコンピュータ読取可能媒体に記憶されたコンピュータ読取可能命令を構成することができ、上記コンピュータ読取可能命令は、コンピューティング装置によって実行された場合に記載された動作を上記コンピューティング装置に実行させることになる。上記の動作のうちのいくつか又はすべてが記載された順序は、これらの動作が必ず順序依存であることを示唆するものとして解釈されるべきではない。代替順序が、本明細書の助けを借りて、当業者には理解されよう。さらに、すべての動作が、本明細書で提供される各実施形態に必ずしも存在する訳ではないことが、理解されよう。
【0090】
さらに、「代表的」という言葉は、例、事例又は例証の役割を果たすことを意味するために、本明細書で使用される。本明細書に「代表的」として記載される態様又は設計は、他の態様又は設計を上回って有利であるとして必ずしも解釈されるものではない。そうではなくて、代表的という言葉の使用は、具体的な形で本概念を提示することを意図する。本願において、「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなくて包括的な「又は」を意味するものである。すなわち、他に指定のない限り、又は文脈から明らかであれば、「XはA又はBを使用する」は、自然な包含的順列のいずれかを意味するものである。すなわち、XがAを使用する、XがBを使用する、あるいはXがA及びBの双方を使用する場合、「XはA又はBを使用する」は前述の例のいずれの下でも満たされる。加えて、本願及び添付の特許請求の範囲において使用される冠詞「a(1つの)」及び「an(1つの)」は、概して、他に指定のない限り又は単数形を対象とすることが文脈から明らかでなければ、「1つ又は複数の」を意味するものとして解釈されうる。また、A及びBのうちの少なくとも1つあるいは同様のものは、概して、A又はB、あるいはA及びBの両方を意味する。
【0091】
本開示は1つ又は複数の実装形態に関して示され、説明されたが、均等な代替及び変更が、本明細書及び添付の図面を読み、理解することに少なくとも部分的に基づいて、当業者には想到されよう。本開示は、すべてのそのような変更及び代替を含み、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。前述の構成要素(例えば、要素、リソースなど)によって実行される様々な機能に特に関して、そのような構成要素を記載するために使用される用語は、他に指示のない限り、たとえ本開示の本明細書に示された代表的実装における機能を実行する開示された構造と構造的に同等でなくても、記載された構成要素の指定された機能を実行する(例えば、機能的に同等な)任意の構成要素に相当するものとする。加えて、本開示の具体的な特徴がいくつかの実装のうちの1つのみに関して開示されることがあるが、そのような特徴は、任意の所与の又は特定の適用例のために求められうる及び有利でありうるように、他の実装形態の1つ又は複数の他の特徴と組み合わせることができる。さらに、「含む」、「有した」、「有する」、「もつ」という用語又はそれらの変化形が詳細な説明又は特許請求の範囲のいずれかで使用される限りにおいて、そのような用語は、「備える」という用語と同様の形で包括的なものとする。