【実施例】
【0091】
1H−NMR分光法:内部標準=テトラメチルシラン;DMSO−d
6=重水素化ジメチルスルホキシド;(s)=一重項;(d)=二重項;(t)=三重項;(br)=ブロード;(dd)=二重二重項;(dt)=二重三重項;(ddd)=二重二重二重項;(dtd)=二重三重二重項;(m)=多重項;J=結合定数;δ=化学シフト(ppm)。
【0092】
(式(I)の化合物の調製)
式(I)の化合物は、当業者に知られる方法により、例えば下記の方法A〜Dにより得ることができる。
【0093】
(方法A)
【化4】
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt、7.40g、54.8ミリモル)およびN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、11g、53.3ミリモル)を、DMF(200ml)中の好都合な置換1H−インダゾール−3−カルボン酸(化合物i、12g、49.8ミリモル)の溶液に0℃で添加した。1時間後、DMF(100ml)中の好都合な1−置換[ピペリジン−4−イル]メタンアミン(化合物ii、10g、58.1ミリモル)の溶液を同じ温度で添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した後、夜間室温に達するまで放置した。混合物をAcOEtで希釈した後、固体を濾過により除去した。溶液を塩酸(HCl)2Nで3回抽出した。酸相のpHを5NのNaOHで増加させ(約13)、溶液をジクロロメタン(DCM)で3回抽出した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させた。
【0094】
溶媒を濾過し、減圧下で蒸発させ、残渣を適切に精製した。
【0095】
例えば、化合物(19)は方法Aに従って後述するように調製することができる。
【0096】
化合物(19)
【化5】
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt、7.40g、54.8ミリモル)およびN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、11g、53.3ミリモル)を、DMF(200ml)中の5−ブロモ−1H−インダゾール−3−カルボン酸(化合物iii、12g、49.8ミリモル)の溶液に0℃で添加した。1時間後、DMF(100ml)中の1−[1−(2−メトキシエチル)ピペリジン−4−イル]メタンアミン(化合物iv、10g、58.1ミリモル)の溶液を同じ温度で添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した後、夜間室温に達するまで放置した。混合物をAcOEtで希釈した後、固体を濾過により除去した。溶液を2NのHClで3回抽出した。酸相のpHを5NのNaOHで増加させ(約13)、溶液をDCMで3回抽出した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させた。
【0097】
溶媒を濾過し、減圧下で蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2、CHCl
3/MeOH=85/15)により精製した。
【0098】
こうして得られた化合物(19)を表2に開示するように精製し、9.5gの固体を得た。
【0099】
(方法B)
第1ステップ:
【化6】
トルエン(50ml)中の好都合な化合物(v)(2.13g;0.0061モル)の懸濁液に、トルエン(10ml)中の、国際公開第WO94/10174号に記載されるように調製された、1−(1−ベンジルピペリジン−4−イル)メタンアミン(化合物vi;2.52g;0.012モル)、およびトリエチルアミン(TEA;3.2ml;0.023モル)の溶液を滴下した。反応混合物を12時間還流した後、濾過した。溶媒を減圧下で蒸発により除去し、残渣を酢酸エチルで抽出した。有機相を分液漏斗に移し、飽和NaHCO
3溶液および水で洗浄し、分離し、Na
2OH
4で乾燥させた。
【0100】
得られた生成物(vii)を適切に結晶化した。
【0101】
第2ステップ:
【化7】
無水エタノール(8ml)および氷酢酸(0.8ml)中の好都合なN−[(1−ベンジルピペリジン−4−イル)メチル]−1H−インダゾール−3−カルボキサミド(化合物vii;0.506g;1.34mmol)の溶液を、カートリッジとしてCartCart Pd/C10%を用いるマイクロリアクター連続フローシステム(H−Cube)において水素化した。H−Cubeの主なパラメーターを下記のとおり設定した:温度80℃;圧力10バール;フロー1ml/分。
【0102】
3時間後、溶液を減圧により濃縮し、水で希釈し、分液漏斗に移した。水相を次に酢酸エチルで洗浄し、1NのNaOHでアルカリ性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を回収し、Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発により除去した。
【0103】
こうして得られた固体を真空下のストーブにおいて乾燥させ、0.27gの所望の置換N−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−インダゾール−3−カルボキサミド(viii)を得、これをさらなる精製なしで用いた。
【0104】
第3ステップ:
【化8】
85℃で撹拌したメチル−エチル−ケトン(MEK;9ml)中の(viii)(0.75mmol;215mg)の溶液に、好都合なハロゲン化化合物(ix;1.05当量)およびトリエチルアミン(TEA;210μl;2当量)を滴下した。反応混合物を8時間還流した後、冷却し、酢酸エチルで希釈した。有機層を飽和NH
4Cl溶液および水で洗浄した。有機相を分離し、Na
2SO
4で乾燥させた。
【0105】
溶媒を減圧下で蒸発させることにより除去し、生成物(I)を後述するように精製した。
【0106】
例えば、化合物(2)は方法Bに従って後述するように調製することができる。
【0107】
【化9】
無水エタノール(8ml)および氷酢酸(0.8ml)中のN−[(1−ベンジルピペリジン−4−イル)メチル]−5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキサミド(化合物x;0.506g;1.34mmol)の溶液を、カートリッジとしてCartCart Pd/C10%を用いるマイクロリアクター連続フローシステム(H−Cube)において水素化した。H−Cubeの主なパラメーターを下記のとおり設定した:温度80℃;圧力10バール;フロー1ml/分。
【0108】
3時間後、溶液を減圧により濃縮し、水で希釈し、分液漏斗に移した。水相を次に酢酸エチルで洗浄し、1NのNaOHでアルカリ性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を回収し、Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を減圧下で蒸発により除去した。
【0109】
こうして得られた固体を真空下のストーブにおいて乾燥させ、0.27gの所望の5−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−インダゾール−3−カルボキサミド(xi)を得、これはさらなる精製なしで用いた。
【0110】
1H NMR(DMSO−d
6−300MHz):δ13.43(br.s.,1H),8.27(t,J=6.13Hz,1H),7.56(d,J=2.01Hz,1H),7.51(dd,J=0.55,8.96Hz,1H),7.06(dd,J=2.47,9.06Hz,1H),6.81(br.s.,1H),3.81(s,3H),3.19(t,J=6.22Hz,2H),3.04(d,J=5.12Hz,2H),2.93(s,3H),2.85(d,J=11.34Hz,2H),2.38(t,J=6.77Hz,2H),1.91(t,J=10.61Hz,2H),1.45−1.72(m,3H),1.04−1.34(m,2H)
【0111】
[M.M.+H
+]計算値289.1665;[M.M.+H
+]測定値289.1648
【0112】
【化10】
85℃で撹拌したメチル−エチル−ケトン(MEK;9ml)中の(xi)(0.75mmol;215mg)の溶液に、1−クロロ−2−メトキシ−エタン(xii;1.05当量)およびトリエチルアミン(TEA;210μl;2当量)を滴下した。反応混合物を8時間還流した後、冷却し、酢酸エチルで希釈した。有機層を飽和NH
4Cl溶液および水で洗浄した。有機相を分離し、Na
2SO
4で乾燥させた。
【0113】
溶媒を減圧下で蒸発させることにより除去し、化合物(2)を表2に後述するように精製した。
【0114】
(方法C)
第1ステップ:
【化11】
塩化チオニル(SOCl
2;9.3ml;0.128モル)を、トルエン(77ml)中の好都合な置換1H−インダゾール−3−カルボン酸(化合物i;2.36g;0.0123モル)の懸濁液に添加し、反応混合物を4時間還流した。溶媒を減圧下で蒸発により除去し、残渣をトルエンに2回抽出し、2.13gの所望の生成物(xiii)2,10−置換7H,14H−ピラジノ[1,2−b:4,5−b’]ジ−インダゾール−7,14−ジオンを得た。
【0115】
第2ステップ;
【化12】
トルエン(40ml)中の(xiii)(5.2mmol)の懸濁液に、好都合なアミン(ii;2.1当量)およびトリエチルアミン(TEA;3.6当量;2.6ml)の溶液を滴下した。混合反応物を8時間還流した後、冷却し、2NのHCl(20ml)中で8時間撹拌した。懸濁液を分液漏斗に移し、水相を分離し、1NのNaOHでアルカリ性にした。
【0116】
溶媒を減圧下で蒸発させることにより除去し、生成物(I)を後述するように精製した。
【0117】
(方法D)
【化13】
1,4−ジオキサンおよび水(3:1比)中の生成物(xiv)、好都合に置換したアリールボロン酸(化合物xv)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]−ジクロロ−パラジウム(II)[Pd(dppf)Cl
2]、炭酸セシウムの溶液にマイクロ波照射を行った。
【0118】
プログラムを下記のとおり設定した:
−3’:T
1=160℃、T
2=130℃;最大電力300W
−45’:T
1=160℃、T
2=130℃;最大電力300W
−5’;T
1=20℃、T
2=15℃。
【0119】
マイクロ波照射の1サイクル後、溶媒を減圧下で蒸発させることにより除去し、反応混合物を2:1比のクロロホルムおよびメタノールの溶液で希釈し、濾過した。
【0120】
こうして得られた生成物(I)を後述するように精製した。
【0121】
(精製方法)
以前に開示した方法A〜Dの1つに従って得られた式(I)の化合物は、下記の技術(a)〜(c)の1つで精製することができる。
【0122】
(a)シリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィー
20〜45μMシリカカートリッジ上のBiotage Flash Master Personalシステム、または40μMシリカカートリッジを用いるGrace Revelerisフラッシュクロマトグラフィーシステムでフラッシュクロマトグラフィーを行った。
【0123】
フロー=60ml/分。
【0124】
溶離液として用いられる溶媒はメタノールおよびクロロホルムである。
【0125】
(b)結晶化
精製する化合物に応じて異なる結晶化溶媒を用いた。溶媒は下記の表2に示す。
【0126】
(c)予備LC/MSシステム
LC/MSシステムは、Waters2767サンプルマネージャ、Waters2478デュアルλ吸光検出器およびエレクトロスプレーイオン化(ESI)源を用いるWaters Micromass ZQシングル四重極型質量分析計で構成される。用いたカラムは、X−Bridge Prep C18 5μmと19×10mm(Waters)プレカラムだった。分画回収はシステムソフトウェアMassLynx(商標)v.4.1から得ることができた。検出波長は230nmおよび温度は25℃に設定した。
【0127】
試料を1:1比のDMSO/CH
3CNに溶解した(50mg/ml)。移動相は下記のとおりだった:
チャネルA=CH
3CN+0.1%ギ酸(溶離液A)
チャネルB=H
2O+0.1%ギ酸(溶離液B)
フロー=40ml/分
勾配=15分で達する溶離液Aの最小および最大パーセントは下記の表2に示す。
【0128】
下記の表2は、表1に挙げたような式(I)の各化合物の調製および精製方法の両方ならびに各化合物のモノアイソトピック質量を示す。
【0129】
【表2】
【0130】
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【0131】
化合物20〜44をここで後述するように調製した。
【0132】
(化合物20:[4−({[(5−ブロモ−6−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸エチルの合成)
20a)[4−(アミノメチル)ピペリジン−1−イル]酢酸エチル
無水エタノール(150ml)中のN−[フェニルメチリデン]−1−(ピペリジン−4−イル)メタンアミン(22g、0.109モル、国際公開第WO2004/101548号に記載されるように調製)の撹拌溶液に、ブロモ酢酸エチル(12mL、0.109モル)および炭酸カリウム(33g、0.24モル)を添加した。溶液を8時間加熱して還流した後、冷却し、溶媒を減圧下で蒸発させることにより濃縮した。反応混合物を3NのHCl(150mL)で希釈し、室温で2時間撹拌した。酸溶液を次に酢酸エチルで洗浄し、Na
2CO
3を添加することによりアルカリ性にした。水相を3部分のジクロロメタンで抽出し、これらを再度合わせてNa
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させることにより除去し、得られた生成物[4−(アミノメチル)ピペリジン−1−イル]酢酸エチル20aをさらなる精製なしでそのまま用いた。
【0133】
MS:201m/z(M+H+)
【0134】
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt、2.43g、14.2ミリモル)およびN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、2.93g、14.2ミリモル)を、DMF(40mL)中の5−ブロモ−6−メトキシ−1H−インダゾ−ル−3−カルボン酸(3.5g、12.9ミリモル)の溶液に0℃で添加した。1時間後、DMF(25ml)中の化合物20a(2.6g、12.9ミリモル)の溶液を同じ温度で添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した後、夜間室温に達するまで放置した。混合物をEtOAcで希釈し、固体を濾過により除去した。溶液を塩酸(HCl)2Nで3回抽出した。酸相のpHを5NのNaOHで増加させ(約13)、溶液をジクロロメタン(DMC)で3回抽出した。有機相を無水Na
2SO
4で乾燥させ、溶媒を濾過し、減圧下で蒸発させ、1.6g(3.5ミリモル、27%収率)の[4−({[(5−ブロモ−6−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸エチル(化合物20)をもたらした。
【0135】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.46(br.s.,1H),8.35(t,J=6.2Hz,1H),8.30(s,1H),7.12(s,1H),4.07(q,J=7.3Hz,2H),3.93(s,3H),3.16(s,4H),2.81(d,J=11.0Hz,2H),2.19−2.03(m,2H),1.70−1.44(m,3H),1.31−1.04(m,5H)
【0136】
MS:453m/z(M+H)
+
【0137】
(化合物21:{4−[({[6−メトキシ−5−(ピリジン−3−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸ギ酸塩水和物の合成)
1,4−ジオキサンおよび水(3:1比、8mL)中の化合物20(200mg、0.44ミリモル)、ピリジン−3−イルボロン酸(217mg、1.77ミリモル)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]−ジクロロ−パラジウム(II)[Pd(dppf)Cl
2](81mg、0.11ミリモル)および炭酸セシウム(575mg、1.76ミリモル)の溶液に、下記のとおりマイクロ波照射を行った:
時間=3’;T
1=160℃、T
2=130℃;最大電力300W
時間=45’;T
1=160℃、T
2=130℃;最大電力300W
時間=5’;T
1=20℃、T
2=15℃。
【0138】
マイクロ波照射の1サイクル後、溶媒を減圧下で蒸発させることにより除去し、反応混合物をメタノール(20mL)の溶液で希釈し、セライトで濾過し、真空下で乾燥させた。粗生成物をシリカカートリッジ上で濾過し、1:1比のクロロホルムおよびメタノールで洗浄した。得られた固体をDMSOに溶解し、予備HPLC(チャネルA=CH
3CN+0.1%ギ酸;チャネルB=H
2O+0.1%ギ酸;フロー=40ml/分;勾配=15分で溶離液Aの2%〜40%)によって精製し、{4−[({[6−メトキシ−5−(ピリジン−3−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸ギ酸塩水和物21(67mg、36%収率)をもたらした。
【0139】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.44(br.s.,1H),8.66(dd,J=0.9,2.4Hz,1H),8.54(dd,J=1.8,4.8Hz,1H),8.42(t,J=6.2Hz,1H),8.01(s,1H),7.91−7.85(m,1H),7.45(ddd,J=0.9,4.8,7.8Hz,1H),7.13(s,1H),3.86(s,3H),3.41(br.s.,1H),3.30−3.00(m,6H),2.54(s,2H),1.73(d,J=11.0Hz,3H),1.52−1.28(m,2H)
【0140】
MS:424m/z(M+H)
+
【0141】
(化合物22:{4−[({[6−メトキシ−5−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物の合成)
{4−[({[6−メトキシ−5−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物22を、化合物21について記載した手順に従い、(5−メトキシピリジン−3−イル)ボロン酸から出発し、精製に下記の予備HPLCパラメーターを用いて調製した:チャネルA=CH
3CN+0.1%ギ酸;チャネルB=H
2O+0.1%ギ酸;フロー=40ml/分;勾配=15分で溶離液Aの10%〜45%。収率:33mg、17%。
【0142】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.46(br.s.,1H),8.42(t,J=6.0Hz,1H),8.26(dd,J=2.0,6.8Hz,2H),8.02(s,1H),7.43(dd,J=1.6,2.7Hz,1H),7.13(s,1H),3.88(s,3H),3.86(s,3H),3.98(br.s.,1H),3.30−3.01(m,6H),2.66−2.53(m,2H),1.73(d,J=10.6Hz,3H),1.40(q,J=11.6Hz,2H)
【0143】
MS:454m/z(M+H)
+
【0144】
(化合物23:{4−[({[5−(2,3−ジフルオロフェニル)−6−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物の合成)
{4−[({[5−(2,3−ジフルオロフェニル)−6−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物23を、化合物21について記載した手順に従い、(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸から出発し、精製に下記の予備HPLCパラメーターを用いて調製した:チャネルA=CH
3CN+0.1%ギ酸;チャネルB=H
2O+0.1%ギ酸;フロー=40ml/分;勾配=15分で溶離液Aの15%〜50%。収率:48mg、24%。
【0145】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.50(br.s.,1H),8.42(t,J=6.0Hz,1H),7.97(s,1H),7.53−7.36(m,1H),7.33−7.16(m,2H),7.13(s,1H),4.13(br.s.,1H),3.84(s,3H),3.30−3.08(m,6H),2.65−2.53(m,2H),1.72(d,J=11.0Hz,3H),1.40(q,J=11.7Hz,2H)
【0146】
MS:459m/z(M+H)
+
【0147】
(化合物24:4−[4−({[(5−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]ブタン酸の合成)
24a)4−({[(5−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
4−({[(5−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル24aを、化合物20について記載した手順に従い、5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボン酸および4−(アミノメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから調製した。収率:35.2g、96%。
【0148】
MS:389m/z(M+H)
+
【0149】
24b)塩酸5−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−インダゾール−3−カルボキサミド
Et
2O(1.8L)中の2MのHClを、MeOH(500mL)中の化合物24a(92.8g、0.24モル)の溶液に添加した。混合物を3時間室温で撹拌した後、得られた固体を濾過し、乾燥させ、塩酸5−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−インダゾール−3−カルボキサミド24b(61.1g、89%収率)を得た。
【0150】
MS:289m/z(M+H)
+
【0151】
24c)4−[4−({[(5−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]ブタン酸エチル
アセトン(250mL)中の化合物24b(8g、24.6ミリモル)および炭酸カリウム(17g、123ミリモル)の混合物を1時間還流した後、4−クロロブタン酸エチル(3.62mL、25.9ミリモル)を滴下した。混合物を一晩還流した後、冷却し、濾過した。得られた固体を乾燥させ、予備HPLC(チャネルA=CH
3CN+0.1%ギ酸;チャネルB=H
2O+0.1%ギ酸;フロー=40ml/分;勾配=15分で溶離液Aの10%〜45%)によって精製し、0.9g(9%収率)の4−[4−({[(5−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]ブタン酸エチル24cをもたらした。
【0152】
MS:403m/z(M+H)
+
【0153】
MeOH(10mL)中の化合物24c(744mg、1.85ミリモル)の溶液に、水性NaOH(1M、3.7mL)を添加した。溶液を一晩還流した後、有機溶媒を真空下で除去し、残渣をH
2Oで希釈し、1MのHClを添加することによりpHを5に調節した。混合物を一晩4℃で保持した後、得られた固体を濾過し、清浄水で洗浄し、真空下で乾燥させ、4−[4−({[(5−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]ブタン酸24(72mg、10%収率)を得た。
【0154】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.54(br.s.,1H),11.25(br.s.,1H),8.46(t,J=6.1Hz,1H),7.55(d,J=2.3Hz,1H),7.52(d,J=8.9Hz,1H),7.05(dd,J=2.3,8.9Hz,1H),3.80(s,3H),3.37(d,J=12.2Hz,2H),3.23(t,J=6.1Hz,2H),3.00−2.89(m,2H),2.81(t,J=11.4Hz,2H),2.32(t,J=7.1Hz,2H),2.01−1.70(m,5H),1.64−1.41(m,2H)
【0155】
MS:375m/z(M+H)
+
【0156】
(化合物25:{4−[({[5−(ピリミジン−5−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物の合成)
25a)4−({[(5−ブロモ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル
4−({[(5−ブロモ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル25aを、化合物20について記載した手順に従い、5−ブロモ−1H−インダゾール−3−カルボン酸および4−(アミノメチル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルから調製した。収率:40.6g、87%。
【0157】
MS:437m/z(M+H)
+
【0158】
25b)塩酸5−ブロモ−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−インダゾール−3−カルボキサミド
塩酸5−ブロモ−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−インダゾール−3−カルボキサミド25bを、化合物24bについて記載した手順に従い、化合物25aから出発して調製した。収率:23.8g、76%
【0159】
MS:337m/z(M+H)
+
【0160】
25c)[4−({[(5−ブロモ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸エチル
DMF(45mL)中の化合物25b(2g、5.4ミリモル)および炭酸カリウム(2.3g、16.6ミリモル)の混合物を1時間70℃で撹拌した。DMF(5mL)中のブロモ酢酸エチル(0.89mL、8ミリモル)の溶液を滴下した。70℃で3時間後、反応混合物を冷却し、水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。再度合わせた有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、真空下で濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、CHCl
3:MeOH 95:5)によって精製し、710mg(31%収率)の[4−({[(5−ブロモ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸エチル25cをもたらした。
【0161】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.74(s,1H),8.43(t,J=6.0Hz,1H),8.32(dd,J=0.6,1.9Hz,1H),7.61(dd,J=0.6,8.9Hz,1H),7.53(dd,J=1.9,8.9Hz,1H),4.07(q,J=7.1Hz,2H),3.20(t,J=6.4Hz,2H),3.17(s,2H),2.81(d,J=11.2Hz,2H),2.22−2.03(m,2H),1.72−1.46(m,3H),1.31−1.08(m,5H)
【0162】
MS:423m/z(M+H)
+
【0163】
4−[({[5−(ピリミジン−5−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物25を、化合物21について記載した手順に従い、化合物25cおよびピリミジン−5−イルボロン酸から調製した。生成物をMeOH中での結晶化により精製した。収率:43mg、18%。
【0164】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.90(br.s.,1H),9.20(s,1H),9.15(s,2H),8.54(t,J=6.0Hz,1H),8.48(s,1H),8.00−7.56(m,2H),4.63(br.s.,1H),3.45−3.01(m,6H),2.60(t,J=11.3Hz,2H),1.76(d,J=11.3Hz,3H),1.44(q,J=11.3Hz,2H)
【0165】
MS:395m/z(M+H)
+
【0166】
(化合物26:{4−[({[5−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物の合成)
{4−[({[5−(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物26を、化合物21について記載した手順に従い、化合物25cおよび(3,5−ジメチルイソキサゾール−4−イル)ボロン酸から調製した。生成物をMeOH中での結晶化により精製した。収率:55mg、23%。
【0167】
1H NMR (300MHz, DMSO−d6) δ=13.84 (br. s., 1H), 8.50(t,J=5.9Hz,1H),8.10(s,1H),7.72(d,J=8.6Hz,1H),7.40(dd,J=1.5,8.8Hz,1H),4.10(br.s.,1H),3.36−3.03(m,6H),2.60(t,J=11.2Hz,2H),2.41(s,3H),2.22(s,3H),1.75(d,J=11.2Hz,3H),1.42(q,J=11.4Hz,2H)
【0168】
MS:412m/z(M+H)
+
【0169】
(化合物27:{4−[({[5−(2,3−ジクロロフェニル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物の合成)
{4−[({[5−(2,3−ジクロロフェニル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物27を、化合物21について記載した手順に従い、化合物25cおよび(2,3−ジクロロフェニル)ボロン酸から、精製に下記の予備HPLCパラメーターを用いて調製した:チャネルA=CH
3CN+0.1%ギ酸;チャネルB=H
2O+0.1%ギ酸;フロー=40ml/分;勾配=15分で溶離液Aの20%〜55%。収率:42mg、15%。
【0170】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.81(br.s.,1H),8.50(t,J=6.0Hz,1H),8.17(dd,J=0.9,1.6Hz,1H),7.78−7.60(m,2H),7.54−7.34(m,3H),4.08(br.s.,1H),3.38−2.96(m,6H),2.58(t,J=11.0Hz,2H),1.74(d,J=11.0Hz,3H),1.42(q,J=11.6Hz,2H)
【0171】
MS:461m/z(M+H)
+
【0172】
(化合物28:{4−[({[5−(3−フルオロフェニル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物の合成)
{4−[({[5−(3−フルオロフェニル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸水和物28を、化合物21について記載した手順に従い、化合物25cおよび(3−フルオロフェニル)ボロン酸から、精製に下記の予備HPLCパラメーターを用いて調製した:チャネルA=CH
3CN+0.1%ギ酸;チャネルB=H
2O+0.1%ギ酸;フロー=40ml/分;勾配=15分で溶離液Aの15%〜50%。収率:87mg、36%。
【0173】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.71(br.s.,1H),8.45(t,J=6.0Hz,1H),8.41(s,1H),7.86−7.66(m,2H),7.63−7.41(m,3H),7.19(dddd,J=2.4,2.6,6.5,9.0Hz,1H),4.75(br.s.,1H),3.34−3.07(m,6H),2.64−2.53(m,2H),1.75(d,J=11.0Hz,3H),1.42(q,J=11.5Hz,2H)
【0174】
MS:411m/z(M+H)
+
【0175】
(化合物29:{4−[({[5−(2,3−ジフルオロフェニル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸の合成)
{4−[({[5−(2,3−ジフルオロフェニル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸29を、化合物21について記載した手順に従い、化合物25cおよび(2,3−ジフルオロフェニル)ボロン酸から出発し、精製に下記の予備HPLCパラメーターを用いて調製した:チャネルA=CH
3CN+0.1%ギ酸;チャネルB=H
2O+0.1%ギ酸;フロー=40ml/分;勾配=15分で溶離液Aの15%〜50%。収率:20mg(11.7%)。
【0176】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.68(br.s.,1H),8.51(t,J=6.1Hz,1H),8.35(d,J=0.6Hz,1H),7.74(dd,J=0.7,8.8Hz,1H),7.61(td,J=1.7,8.7Hz,1H),7.51−7.25(m,3H),3.33−3.10(m,6H),2.64−2.53(m,2H),1.74(d,J=10.5Hz,3H),1.54−1.29(m,2H)
【0177】
(化合物30:{4−[({[5−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸の合成)
{4−[({[5−(5−メトキシピリジン−3−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸30を、化合物21について記載した手順に従い、化合物25cおよび(5−メトキシピリジン−3−イル)ボロン酸から出発し、精製に下記の予備HPLCパラメーターを用いて調製した:チャネルA=CH
3CN+0.1%ギ酸;チャネルB=H
2O+0.1%ギ酸;フロー=40ml/分;勾配=15分で溶離液Aの2%〜40%。収率:47mg(27.8%)。
【0178】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.73(br.s.,1H),8.54−8.49(m,1H),8.48(d,J=1.6Hz,1H),8.44−8.39(m,1H),8.30(d,J=2.7Hz,1H),7.81−7.76(m,1H),7.76−7.69(m,J=0.7Hz,1H),7.61(dd,J=1.8,2.7Hz,1H),3.93(s,3H),3.29−3.12(m,6H),2.69−2.55(m,2H),1.75(d,J=11.0Hz,3H),1.58−1.27(m,2H)
【0179】
(化合物31:[4−({[(5−エチル−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸の合成)
トルエン/エタノール(1:1比、10mL)中の生成物25c(170mg、0.4mmol)、ビニル−ボロン酸ピナコールエステル(0.53mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]−ジクロロ−パラジウム(II)(50mg、0.06mmol)、炭酸ナトリウム飽和溶液(1.7mL)の混合物を、マイクロ波オーブンにおいて150℃、500Wで2時間加熱した。セライトでの濾過後、溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をシリカゲルカートリッジを通してクロロホルム/エタノール1:1比の混合物で溶離した。溶媒を減圧下で除去し、得られた粗中間体をエタノール(20mg/mL)に溶解し、Thales Nano H−CUBE水素化反応装置において10%Pd/Cカートリッジで30℃、1mL/分で水素化し、下記の予備HPLCパラメーターを用いて精製した、[4−({[(5−エチル−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸31を得た:チャネルA=CH
3CN+0.1%ギ酸;チャネルB=H
2O+0.1%ギ酸;フロー=40ml/分;勾配=15分で溶離液Aの10〜45%。収率:170mg(41.0%)。
【0180】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.48(br.s.,1H),8.38(t,J=6.1Hz,1H),7.97(s,1H),7.52(d,J=8.6Hz,1H),7.28(dd,J=1.6,8.6Hz,1H),4.38(br.s.,1H),3.33−3.09(m,6H),2.73(q,J=7.5Hz,2H),2.65−2.53(m,2H),1.83−1.60(m,3H),1.54−1.31(m,2H),1.23(t,J=7.5Hz,3H)
【0181】
(化合物32:{4−[({[5−(プロパン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸の合成)
{4−[({[5−(プロパン−2−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸32を、化合物31について記載した手順に従い、1−メチルエチレン−ボロン酸ピナコールエステルから出発して調製した。収率=33mg(7.7%)。
【0182】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.45(br.s.,1H),8.38(t,J=6.1Hz,1H),8.10−7.86(m,1H),7.52(dd,J=0.5,8.6Hz,1H),7.32(dd,J=1.6,8.8Hz,1H),4.65(br.s.,1H),3.29−3.13(m,6H),3.02(quind,J=6.8,13.7Hz,1H),2.57(t,J=11.3Hz,2H),1.73(d,J=10.8Hz,3H),1.55−1.32(m,2H),1.26(d,J=7.0Hz,6H)
【0183】
(化合物33:{4−[({[5−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸の合成)
{4−[({[5−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−インダゾール−3−イル]カルボニル}アミノ)メチル]ピペリジン−1−イル}酢酸33を、化合物31について記載した手順(水素化ステップなし)に従い、4−メチル−3,6−ジヒドロ−2H−ピラニル−ボロン酸ピナコールエステルから出発して調製した。収率=150mg(37.7%)。
【0184】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.65(br.s.,1H),8.44(t,J=5.9Hz,1H),8.15(s,1H),7.71−7.47(m,2H),6.27(br.s.,1H),5.78−4.52(m,1H),4.25(d,J=2.2Hz,2H),3.86(t,J=5.3Hz,2H),3.34−3.05(m,6H),2.68−2.54(m,4H),1.74(d,J=10.9Hz,3H),1.42(q,J=11.5Hz,2H)
【0185】
(化合物34:[4−({[(5−シクロへキシル−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸の合成)
[4−({[(5−シクロへキシル−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸34を、化合物31について記載した手順に従い、シクロへキセニル−ボロン酸ピナコールエステルから出発して調製した。収率=158mg(39.6%)。
【0186】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.48(br.s.,1H),8.38(t,J=6.0Hz,1H),7.98(s,1H),7.51(d,J=8.8Hz,1H),7.30(dd,J=1.2,8.7Hz,1H),4.67(br.s.,1H),3.24(d,J=4.8Hz,6H),2.68−2.53(m,3H),1.96−1.58(m,8H),1.54−1.14(m,7H)
【0187】
(化合物35:[4−({[(5−ペンチル−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸の合成)
[4−({[(5−ペンチル−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸35を、化合物31について記載した手順に従い、5−ペンチル−ボロン酸ピナコールエステルから出発して調製した。収率:176mg(45.6%)。
【0188】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.49(br.s.,1H),8.38(t,J=5.9Hz,1H),7.95(s,1H),7.51(dd,J=0.7,8.6Hz,1H),7.25(dd,J=1.5,8.8Hz,1H),3.20(s,6H),2.69(t,J=7.4Hz,2H),2.59(t,J=11.1Hz,2H),1.86−1.15(m,11H),0.93−0.77(m,3H)
【0189】
(化合物36:5−メトキシ−N−[(1−{3−[(フェニルカルボニル)アミノ]プロピル}ピペリジン−4−イル)メチル]−1H−インダゾール−3−カルボキサミドの合成)
36a){3−[4−({[(5−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]プロピル}カルバミン酸tert−ブチル
DMF(45ml)およびトリエチルアミン(1.3ml、9.5mmol)中の化合物24b(1.37g、4.36mmol)の溶液を80℃で1時間撹拌した後、(3−ブロモプロピル)カルバミン酸tert−ブチル(1.7g、7.1mmol)で処理した。混合物を一晩同じ温度で撹拌した。混合物を次に室温まで冷却し、溶媒を減圧下で蒸発により除去した。粗{3−[4−({[(5−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]プロピル}カルバミン酸tert−ブチル36aをさらなる精製なしでその後のステップに用いた。
【0190】
LC−MS:446.3(M+H)
+
【0191】
36b)N−{[1−(3−アミノプロピル)ピペリジン−4−イル]メチル}−5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキサミド
CH
2Cl
2(15ml)中の粗{3−[4−({[(5−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]プロピル}カルバミン酸tert−ブチル36a(約1.8g)の溶液を、トリフルオロ酢酸(7ml)で室温で一晩処理した。溶液を次に水(50ml)に注ぎ、CH
2Cl
2(3×20ml)で洗浄した。酸相を塩基性化し、減圧下で濃縮した。固体残渣を8/2比のCH
3Cl/CH
3OHの混合物(3×20ml)で抽出し、溶媒を減圧下で蒸発させた。粗N−{[1−(3−アミノプロピル)ピペリジン−4−イル]メチル}−5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキサミド36bをさらなる精製なしで次のステップに用いた。
【0192】
LC−MS:346.2(M+H)
+
【0193】
DMSO(1.5mL)およびCH
2Cl
2(10mL)中の粗N−{[1−(3−アミノプロピル)ピペリジン−4−イル]メチル}−5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキサミド36b(約350mg、1mmol)の溶液に、塩化ベンゾイル(71μl、0.61mmol)を添加した。溶液を次に室温で2時間撹拌した。混合物を次に水(20ml)に添加し、CH
2Cl
2(3×10ml)で抽出した。複合有機相を減圧下で濃縮し、CHCl
3/CH
3OH=9:1の混合物を溶離液として用い、粗生成物をシリカゲル上でのフラッシュクロマトグラフィーにより精製した。5−メトキシ−N−[(1−{3−[(フェニルカルボニル)アミノ]プロピル}ピペリジン−4−イル)メチル]−1H−インダゾール−3−カルボキサミド36を得た(71mg)。
【0194】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.43(s,1H),8.59−8.47(t,J=5.31Hz,1H),8.38−8.24(t,J=6.04Hz,1H),7.90−7.74(m,2H),7.61−7.35(m,5H),7.10−6.99(dd,J=9.15,2.56Hz,1H),3.89−3.69(s,3H),3.39−3.12(m,6H),3.11−2.94(m,2H),2.25−1.89(m,2H),1.83−1.53(m,5H),1.36−1.12(d,J=11.34Hz,2H)
【0195】
LC−MS:450.25(MH+)
【0196】
(化合物37:N−({1−[3−(ブタノイルアミノ)プロピル]ピペリジン−4−イル}メチル)−5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキサミドの合成)
N−({1−[3−(ブタノイルアミノ)プロピル]ピペリジン−4−イル}メチル)−5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキサミド37を、化合物36について記載した手順に従い、塩化ブタノイルから出発して調製した。収率=75mg(36.8%)。
【0197】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.44(s,1H),8.41−8.26(t,J=6.11Hz,1H),7.89−7.69(t,J=5.12Hz,1H),7.58−7.54(d,J=2.31,1H),7.53−7.47(dd,J=8.92,0.66Hz,1H),7.11−6.96(dd,J=9.08,2.48Hz,1H),3.80(s,3H),3.52−2.77(m,10H),2.10−1.92(t,J=7.27Hz,2H),1.81−1.12(m,9H),0.91−0.77(t,J=7.27,3H)
【0198】
LC−MS:416.27(MH+)
【0199】
(化合物38:N−[(1−{3−[(2E)−ブト−2−エノイルアミノ]プロピル}ピペリジン−4−イル)メチル]−5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキサミドの合成)
N−[(1−{3−[(2E)−ブト−2−エノイルアミノ]プロピル}ピペリジン−4−イル)メチル]−5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキサミド38を、化合物36について記載した手順に従い、塩化(2E)−ブト−2−エノイルから出発して調製した。収率=45mg(51.4%)。
【0200】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.44(s,1H),8.45−8.25(m,1H),8.00−7.75(m,1H),7.60−7.53(d,J=2.40Hz,1H),7.53−7.47(d,J=8.90Hz,1H),7.09−7.01(dd,J=2.70,2.30Hz,1H),6.67−6.50(m,1H),5.75−6.00(m,1H),3.80(s,3H),3.50−1.00(m,20H)
【0201】
LC−MS:414.25(M−H+)
【0202】
(化合物39:5−メトキシ−N−({1−[3−(プロパノイルアミノ)プロピル]ピペリジン−4−イル}メチル)−1H−インダゾール−3−カルボキサミドの合成)
5−メトキシ−N−({1−[3−(プロパノイルアミノ)プロピル]ピペリジン−4−イル}メチル)−1H−インダゾール−3−カルボキサミド39を、化合物36について記載した手順に従い、塩化プロパノイルから出発して調製した。収率=90mg(68.8%)。
【0203】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.28(s,1H),8.17−8.00(m,1H),7.65−7.55(m,1H),7.58−7.54(d,J=2.20Hz,1H),7.52−7.45(d,J=9.20Hz,1H),7.10−7.00(dd,J=9.15,2.60Hz,1H),3.81(s,3H),3.30−2.85(m,8H),2.11−2.00(q,J=7.70Hz,2H),1.80−1.52(m,6H),1.40−1.15(m,3H),1.03−0.95(t,J=7.70Hz,3H)
【0204】
LC−MS:402.25(M−H+)
【0205】
(化合物40:N−({1−[3−(ブト−2−イノイルアミノ)プロピル]ピペリジン−4−イル}メチル)−5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキサミドの合成)
N−({1−[3−(ブト−2−イノイルアミノ)プロピル]ピペリジン−4−イル}メチル)−5−メトキシ−1H−インダゾール−3−カルボキサミド40を、化合物36について記載した手順に従い、塩化2−ブチノイルから出発して調製した。収率=17mg(17.1%)。
【0206】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.34(s,1H),8.52−8.42(t,J=5.31Hz,1H),8.27−8.18(t,J=6.04Hz,1H),7.56−7.52(d,J=2.20Hz,1H),7.52−7.47(d,J=8.78Hz,1H),7.05−6.99(dd,J=8.96,2.38Hz,1H),3.80(s,3H),3.21−3.13(t,J=6.40Hz,2H),3.11−3.01(q,J=6.59Hz,2H),2.87−2.75(d,J=11.34Hz,2H),2.30−2.18(t,J=6.95Hz,2H),1.94(s,3H),1.88−1.73(t,J=10.61Hz,2H),1.70−1.45(m,5H),1.30−1.10(m,2H)
【0207】
LC−MS:412.23(M−H+)
【0208】
(化合物41:[4−({[(5−ブロモ−6−ヒドロキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸の合成)
−78℃まで冷却したCH
2Cl
2(15ml)中の化合物20(200mg、0.44mmol)の溶液に、CH
2Cl
2中の1MのBBr
3の溶液(2.2ml、2.2mmol)をゆっくり添加した(約1時間)。混合物を室温に達するまで放置し、この温度で2日間撹拌した。混合物を次にNaHCO
3の飽和溶液に注ぎ、CH
2Cl
2(3×100ml)で抽出した。塩基相を1NのHClで酸性化し、減圧下で濃縮した。残渣を次にDMSO(6ml)で処理し、[4−({[(5−ブロモ−6−ヒドロキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸41を下記の予備HPLCパラメーターを用いて精製した:チャネルA=CH
3CN+0.1%ギ酸;チャネルB=H
2O+0.1%ギ酸;フロー=40ml/分;勾配=15分で溶離液Aの10%〜45%。収率36mg。
【0209】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.27(br.s.,1H),12.53−8.62(m,0H),8.39(t,J=6.0Hz,1H),8.27−8.14(m,1H),7.08(s,1H),6.74−3.42(m,2H),3.34−3.07(m,6H),2.62(t,J=11.2Hz,2H),1.74(d,J=11.0Hz,3H),1.42(q,J=11.7Hz,2H)
【0210】
(化合物42:[4−({[(5−ブロモ−6−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸の合成)
[4−({[(5−ブロモ−6−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸42を、化合物41の調製において記載した精製ステップにより得た。収率35mg。
【0211】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.66(br.s.,1H),8.45(t,J=6.1Hz,1H),8.30(s,1H),7.15(s,1H),6.80−4.69(m,1H),3.93(s,3H),3.33−3.10(m,6H),2.64(t,J=11.2Hz,2H),1.75(d,J=10.9Hz,3H),1.43(q,J=11.6Hz,2H)
【0212】
(化合物44:[4−({[(5−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸エチル
[4−({[(5−メトキシ−1H−インダゾール−3−イル)カルボニル]アミノ}メチル)ピペリジン−1−イル]酢酸エチルを、化合物25cについて記載した手順に従い、塩酸5−メトキシ−N−(ピペリジン−4−イルメチル)−1H−インダゾール−3−カルボキサミド24bから出発して調製した(65%)。
【0213】
1H NMR(300MHz,DMSO−d6)δ=13.54(s,1H),8.30(t,J=6.06Hz,1H),7.56(s,1H),7.51(d,J=8.91Hz,1H),7.05(d,J=8.91Hz,1H),4.00(q,J=7.13Hz,2H),3.81(s,3H),3.34(s,2H),3.17−3.24(m,2H),2.81−2.95(m,4H),1.50−1.75(m,3H),1.16−1.36(m,2H),1.11(t,J=7.13Hz,3H)
【0214】
LC−MS:375.2(M−H+)
【0215】
下記の表1Aは、上述した化合物20〜44の化学名および構造をまとめる。
【表1A-1】
【表1A-2】
【表1A-3】
【表1A-4】
【表1A-5】
【0216】
(薬理学的特性)
本発明において有用な式(I)の化合物の薬理学的特性を下記のセクションに記載する方法により評価した。
【0217】
(試験I:ヒトGSK−3βに対する活性(インビトロ試験))
ヒトGSK−3βに対する活性を(Meijer et al., Chem.Biol.,2003−10:1255−1266に従って)下記の方法を用いて評価した。
【0218】
第1スクリーニングアッセイでは、化合物を10μMの濃度で2回試験した。
【0219】
ヒト組換え酵素GSK−3βを、ATPプラス100nMの非リン酸化特異的基質ペプチド(Ulight−CFFKNIVTPRTPPPSQGK−アミド)を含有する反応緩衝液中で化合物または担体の存在下22℃で90分間インキュベートした。基質リン酸化をLANCE技術(PerkinElmer、米国コネチカット州)により測定した。
【0220】
結果は、下記の表4に報告するが、試験化合物の存在下で得られる対照比活性の阻害のパーセントとして(10μMでの阻害%として)表す。
【0221】
第2アッセイでは、同じ化合物を10倍希釈の100μM〜10nMの範囲の5つの濃度で2回試験した。化合物1〜15は同じ第1アッセイを用いて試験し、化合物16〜41は、製造業者の指示(Life Technologies、イタリア)に従ってLanthaScreen(商標)TR−FRET技術EuKinaseアッセイパケットを用いるAlexaFluor(登録商標)647標識ATP競合キナーゼ阻害剤骨格の結合および置換に基づく別のアッセイで試験した。2つのアッセイの結果は比較可能である。
【0222】
IC
50値(対照比活性の最大半減阻害をもたらす濃度)は、表4に報告するが、平均繰り返し値でヒル式曲線適合を用いて作成した阻害曲線の非線形回帰分析により決定した。
【表4】
【0223】
結果は、本発明による化合物がこのアッセイにおいて良好な阻害活性を有した:10μMでの阻害%は70%より大きく、IC
50が4.00μM未満の各化合物で得られることを示した。ほとんどの化合物は1.50μMより低いIC50値を示した。
【0224】
(試験II:GSK−3βに対する選択性(インビトロ試験))
(a)化合物1および2を、それらの選択性を評価するため、60キナーゼのパネルに対して試験した。アッセイはアッセイファミリーの多様性を考慮して選択した。
【0225】
試験したキナーゼは下記のキナーゼサブファミリーを代表した:
−タンパク質−セリン/スレオニンキナーゼ;
−タンパク質−チロシンキナーゼ;
−その他のキナーゼ;および
−異型キナーゼ。
【0226】
ヒト組換えキナーゼを特異的ペプチド基質プラスATPの存在下で異なる時間(10、15、30、60または90分)22℃でインキュベートした。リン酸化基質をLANCEまたはHTRF技術(CISBIO、米国マサチューセッツ州)により検出した。化合物は10μMで2回試験した。
【0227】
結果は、試験化合物の存在下で得られる対照比活性の阻害のパーセントとして表し、下記の表5に報告する。
【表5-1】
【表5-2】
【0228】
結果は、試験した化合物がGSK−3βに対する阻害活性を有すること、およびそれらが他のキナーゼと比べてより高いGSK−3βに対する親和性を有し、良好な選択性プロファイルを示すことの両方を確認した。
【0229】
(b)化合物3、8、29および31を、化合物1および2について上述した同じ条件下、同じ60キナーゼのパネルに対して試験した。
【0230】
結果は、試験化合物の存在下で得られる対照比活性の阻害のパーセントとして表し、下記の表6に報告する。
【表6-1】
【表6-2】
【0231】
結果は、化合物3および31がGSK−3βに対する阻害活性およびすべての他のキナーゼと比べてより高いGSK−8βに対する親和性を有し、良好な選択性プロファイルを示すこと、ならびに化合物8および29がGSK−3βに対する阻害活性ならびに同じファミリーの他のキナーゼのほとんどおよび異なるファミリーのキナーゼと比べて良好なGSK−3βに対する親和性を有することも確認した。