特許第6141532号(P6141532)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6141532支援データを形成するためのアクセスポイントからのブロードキャスト位置および送信電力の使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6141532
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】支援データを形成するためのアクセスポイントからのブロードキャスト位置および送信電力の使用
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/18 20090101AFI20170529BHJP
   H04W 64/00 20090101ALI20170529BHJP
   G01S 5/02 20100101ALI20170529BHJP
   G01S 19/46 20100101ALI20170529BHJP
【FI】
   H04W16/18 110
   H04W64/00 173
   G01S5/02 A
   G01S19/46
【請求項の数】24
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2016-531699(P2016-531699)
(86)(22)【出願日】2014年8月18日
(65)【公表番号】特表2016-536890(P2016-536890A)
(43)【公表日】2016年11月24日
(86)【国際出願番号】US2014051551
(87)【国際公開番号】WO2015041783
(87)【国際公開日】20150326
【審査請求日】2016年5月13日
(31)【優先権主張番号】61/880,077
(32)【優先日】2013年9月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/096,853
(32)【優先日】2013年12月4日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】ベンカトラマン、サイ・プラディープ
(72)【発明者】
【氏名】ガオ、ウェイファ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン、ゲンシェン
【審査官】 三浦 みちる
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−172451(JP,A)
【文献】 特開2013−015418(JP,A)
【文献】 特開2010−038895(JP,A)
【文献】 特開2011−247679(JP,A)
【文献】 特表2013−517679(JP,A)
【文献】 特開2011−050043(JP,A)
【文献】 特表2012−523761(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
G01S 5/02
G01S 19/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支援データを準備するためのロケーションサーバにおける方法であって、
アクセスポイントについてのクラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算することであって、ここにおいて、前記アクセスポイントについての前記クラウドソースデータベースは、複数のモバイルデバイスによって測定された前記アクセスポイントについてのレンジング情報と、前記複数のモバイルデバイスにおける各モバイルデバイスのロケーションと、を含み、前記クラウドソース位置は、前記複数のモバイルデバイスによって測定された前記レンジング情報および各モバイルデバイスの前記ロケーションに基づいて計算される、クラウドソース位置を計算することと、
前記アクセスポイントが前記アクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定することと、
前記決定に応答して、前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの位置を設定することと、
支援データデータベースに前記アクセスポイントの前記位置を保存することと、を備える方法。
【請求項2】
前記クラウドソース位置は、緯度、経度、および不確定性を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のモバイルデバイスによって測定された前記レンジング情報は、前記複数のモバイルデバイスからの各モバイルデバイスについて、前記アクセスポイントと前記モバイルデバイスとの間の経路損失をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のモバイルデバイスによって測定された前記レンジング情報は、前記複数のモバイルデバイスからの各モバイルデバイスについて、受信される電力または往復時間測定値を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アクセスポイントについての前記クラウドソースデータベースは、前記アクセスポイントからの前記ブロードキャスト位置をさらに備え、前記クラウドソース位置は、各モバイルデバイスの前記ロケーションおよび前記レンジング情報または経路損失値に基づいて決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することは、
前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間の重複エリアを決定することと、および
前記重複エリア内の前記アクセスポイントの前記位置を設定することと、を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することは、
前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間の重複エリアを決定することと、および
前記アクセスポイントの前記位置を、不確定性の低さに基づいて、前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置の一方に設定することと、を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することは、
重複エリアが、前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間に存在しないと決定することと、および
前記アクセスポイントの前記位置を前記クラウドソース位置に設定することと、を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することは、
前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置との間の差を計算することと、
位置を設定するために前記差をしきい値と比較することと、および
前記比較に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することと、を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記比較に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することは、
前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置との間の前記差が前記しきい値以内にあると決定することと、および
より低い不確定性を有する、前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置との間の前記位置を選択することと、を備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記支援データデータベースから前記支援データを形成することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
モバイルデバイスに前記支援データを送ることをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
支援データを準備するためのロケーションサーバであって、
複数のアクセスポイントについてのクラウドソースデータベースであって、ここにおいて、アクセスポイントについての前記クラウドソースデータベースは、複数のモバイルデバイスによって測定された前記アクセスポイントについてのレンジング情報および前記複数のモバイルデバイスにおける各モバイルデバイスのロケーションを含む、クラウドソースデータベースレポートと、
前記複数のアクセスポイントの各々の位置を含む支援データデータベースと、および
前記クラウドソースデータベースおよび前記支援データデータベースに結合されたプロセッサであって、
各アクセスポイントについて前記クラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算することであって、ここにおいて、前記クラウドソース位置は、前記複数のモバイルデバイスによって測定された前記レンジング情報および各モバイルデバイスの前記ロケーションに基づいて計算される、クラウドソース位置を計算し、
前記アクセスポイントが前記アクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定し、
前記決定に応答して、前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定し、
前記支援データデータベースに前記アクセスポイントの位置を保存する、
ように構成されたプロセッサと、を備えるロケーションサーバ。
【請求項14】
トランシーバをさらに備え、ここにおいて、前記トランシーバは、カバレッジレポートを受信するために複数のモバイルデバイスに結合するように構成される、請求項13に記載のロケーションサーバ。
【請求項15】
前記プロセッサは、前記支援データデータベースから前記支援データを形成するようにさらに構成される、請求項13に記載のロケーションサーバ。
【請求項16】
前記プロセッサは、モバイルデバイスに前記支援データを送るようにさらに構成される、請求項15に記載のロケーションサーバ。
【請求項17】
支援データを準備するためのロケーションサーバであって、
アクセスポイントについてのクラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算するための手段であって、ここにおいて、前記アクセスポイントについての前記クラウドソースデータベースは、複数のモバイルデバイスによって測定された前記アクセスポイントについてのレンジング情報と、前記複数のモバイルデバイスにおける各モバイルデバイスのロケーションと、を含み、前記クラウドソース位置は、前記複数のモバイルデバイスによって測定された前記レンジング情報および各モバイルデバイスの前記ロケーションに基づいて計算される、クラウドソース位置を計算するための手段と、
前記アクセスポイントが前記アクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定するための手段と、
前記決定に応答して、前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの位置を設定するための手段と、
支援データデータベースに前記アクセスポイントの前記位置を保存するための手段と、を備えるロケーションサーバ。
【請求項18】
前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの位置を設定するための前記手段は、
前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間の重複エリアを決定するための手段と、および
前記重複エリア内の前記アクセスポイントの前記位置を設定するための手段と、を備える、請求項17に記載のロケーションサーバ。
【請求項19】
前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの位置を設定するための前記手段は、
前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間の重複エリアを決定するための手段と、および
前記アクセスポイントの前記位置を、不確定性の低さに基づいて、前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置の一方に設定するための手段と、を備える、請求項17に記載のロケーションサーバ。
【請求項20】
前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定するための手段は、
前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間に重複エリアが存在しないと決定するための手段と、および
前記アクセスポイントの前記位置を前記クラウドソース位置に設定するための手段と、を備える、請求項17に記載のロケーションサーバ。
【請求項21】
前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定するための手段は、
前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置との間の差を計算するための手段と、
位置を設定するために前記差をしきい値と比較するための手段と、および
前記比較に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定するための手段と、を備える、請求項19に記載のロケーションサーバ。
【請求項22】
ロケーションサーバ内に支援データを準備するための非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
アクセスポイントについてのクラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算することであって、ここにおいて、前記アクセスポイントについての前記クラウドソースデータベースは、複数のモバイルデバイスによって測定された前記アクセスポイントについてのレンジング情報と、前記複数のモバイルデバイスにおける各モバイルデバイスのロケーションと、を含み、前記クラウドソース位置は、前記複数のモバイルデバイスによって測定された前記レンジング情報および各モバイルデバイスの前記ロケーションに基づいて計算される、クラウドソース位置を計算し、
前記アクセスポイントが前記アクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定し、
前記決定に応答して、前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの位置を設定し、
支援データデータベースに前記アクセスポイントの前記位置を保存する、ためのプログラムコードを備える、その上に格納されたプログラムコードを含むコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項23】
前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定するための前記プログラムコードは、前記位置を前記クラウドソース位置に設定するためのプログラムコードを備える、請求項22に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項24】
前記ロケーションサーバによって計算された前記クラウドソース位置および前記アクセスポイントによってブロードキャストされた前記ブロードキャスト位置に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定するための前記プログラムコードは、前記位置を前記ブロードキャスト位置に設定するためのプログラムコードを備える、請求項22に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001]本願は、2013年12月4日に出願され、「Using broadcast position and transmit power from access points to form assistance data」という名称の米国出願第14/096853号の優先権と利益を主張し、米国出願第14/096853号は、2013年9月19に出願され、「Using broadcast position and transmit power from access points to form assistance data」という名称の米国仮出願第61/880077号の米国特許法第119条(e)に基づく優先権と利益を主張し、そのどちらも、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[0003]本開示は、一般には、有効な支援データを生成するためのシステム、装置、および方法に関し、より詳細には、支援データ内のアクセスポイントの位置を改善するために、アクセスポイントのクラウドソース位置(crowd-sourced position)とブロードキャスト位置の両方、および/またはアクセスポイントによってブロードキャストされる送信電力レベルを利用することに関する。
【背景技術】
【0003】
[0005]支援データは、アクセスポイントの可変位置を含まず、むしろアクセスポイントの静的位置を含む。すなわち、支援データがモバイルデバイスに送られるごとに、同一の固定位置がアクセスポイントの位置として使用される。複数のモバイルデバイスからのクラウドソース情報は、アクセスポイントの位置を計算および改善するために使用されない。実際に、アクセスポイント自体によってブロードキャストされるブロードキャスト位置は、クラウドソース情報によってサニティチェックまたは変更されない。さらに、アクセスポイントによる送信電力レベルブロードキャストは、アクセスポイントの位置を改善するために使用されない。求められているのは、アクセスポイントのブロードキャスト位置、アクセスポイントのブロードキャスト送信レベル、アクセスポイントと複数のモバイルデバイスとの間の経路損失、および複数のモバイルデバイスのGNSSロケーションに基づいて、アクセスポイントの支援データデータベース内の位置を改善するための手段である。
【発明の概要】
【0004】
[0006]支援データを準備するためのシステム、装置、および方法が開示される。
【0005】
[0007]いくつかの態様によれば、支援データを準備するためのロケーションサーバにおける方法であって、アクセスポイントについてのクラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算することと、アクセスポイントがアクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定することと、クラウドソース位置およびブロードキャスト位置の情報に基づいてアクセスポイントの位置を設定することと、支援データデータベースにアクセスポイントの位置を保存することと、を備える方法が開示される。
【0006】
[0008]いくつかの態様によれば、支援データを準備するためのロケーションサーバであって、複数のアクセスポイントについての複数のモバイルデバイスレポートを含むクラウドソースデータベースであって、複数のモバイルデバイスレポートからの各モバイルデバイスレポートが、モバイルデバイスのロケーションおよびアクセスポイントの識別子を含むクラウドソースデータベースと、複数のアクセスポイントの各々の位置を含む支援データデータベースと、クラウドソースデータベースおよび支援データデータベースに結合されたプロセッサであって、各アクセスポイントについてクラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算し、アクセスポイントがアクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定し、クラウドソース位置およびブロードキャスト位置の情報に基づいてアクセスポイントの位置を設定し、支援データデータベースにアクセスポイントの位置を保存するように構成された、プロセッサと、を備えるロケーションサーバが開示される。
【0007】
[0009]いくつかの態様によれば、支援データを準備するためのロケーションサーバであって、アクセスポイントについてのクラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算するための手段と、アクセスポイントがアクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定するための手段と、クラウドソース位置およびブロードキャスト位置の情報に基づいてアクセスポイントの位置を設定するための手段と、支援データデータベースにアクセスポイントの位置を保存するための手段と、を備えるロケーションサーバが開示される。
【0008】
[0010]いくつかの態様によれば、ロケーションサーバ内に支援データを準備するための非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、アクセスポイントについてのクラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算し、アクセスポイントがアクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定し、クラウドソース位置およびブロードキャスト位置の情報に基づいてアクセスポイントの位置を設定し、支援データデータベースにアクセスポイントの位置を保存するためのプログラムコードを備える、その上に格納されたプログラムコードを含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体が開示される。
【0009】
[0011]様々な態様が例として図示され、説明される以下の詳細な説明から、他の態様が当業者には容易に明らかとなることを理解されたい。図面および詳細な説明は、限定的な性質のものではなく、例示的な性質のものと見なされるべきである。
【0010】
[0012]本発明の実施形態が、単に例として、図面を参照しながら説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】[0013]図1は、アクセスポイントの間のモバイルデバイスの一例を示している。
図2】[0014]図2は、本発明のいくつかの実施形態による、カバレッジレポートメッセージの例示的内容を示している。
図3】[0015]図3は、単一のアクセスポイントから信号を受信する複数のモバイルデバイスを示している
図4】[0016]図4は、本発明のいくつかの実施形態による、支援データデータベースを形成するためにカバレッジレポートメッセージを変換するプロセスを示している
図5】[0017]図5は、複数のアクセスポイントからのブロードキャストを示している。
図6】[0018]図6は、本発明のいくつかの実施形態による、複数のアクセスポイントからのブロードキャストを示している。
図7】[0019]図7は、本発明のいくつかの実施形態による、アクセスポイントの間のモバイルデバイスの一例を示している。
図8】[0020]図8は、本発明のいくつかの実施形態による、カバレッジレポートメッセージの例示的内容を示している。
図9】[0021]図9は、本発明のいくつかの実施形態による、単一のアクセスポイントについてのカバレッジレポートメッセージ内に含まれる情報要素を示している。
図10】[0022]図10は、本発明のいくつかの実施形態による、支援データデータベースについてのカバレッジレポートメッセージを変換するプロセスを示している。
図11】[0023]図11は、本発明のいくつかの実施形態による、アクセスポイントの位置を決定する方法を示している。
図12図12は、本発明のいくつかの実施形態による、アクセスポイントの位置を決定する方法している。
図13図13は、本発明のいくつかの実施形態による、アクセスポイントの位置を決定する方法を示している。
図14】[0024]図14は、本発明のいくつかの実施形態による、相対位置を示している。
図15図15は、本発明のいくつかの実施形態による、相対位置を示している。
図16】[0025]図16は、本発明のいくつかの実施形態による、ロケーションサーバにおける方法を示している。
図17】[0026]図17は、本発明のいくつかの実施形態による、ロケーションサーバの要素を示している。
図18】[0027]図18は、本発明のいくつかの実施形態による、モバイルデバイスにおける方法を示している。
図19】[0028]図19は、本発明のいくつかの実施形態による、モバイルデバイスの要素を示している。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0029]添付の図面とともに以下で示される詳細な説明は、本開示の様々な態様の説明として意図され、本開示が実施され得る態様のみを表すことは意図されない。この開示で説明される各態様は、単に本開示の一例または例示として与えられるものであり、他の態様よりも好ましいまたは有利なものと必ずしも解釈されるべきでない。詳細な説明は、本開示の完全な理解を与えることの目的のために特定の詳細を含む。しかしながら、本開示が、これらの特定の詳細なしで実施され得ることは当業者には明らかであろう。いくつかの例では、周知の構造およびデバイスは、本開示の概念を不明瞭にしないようにするために、ブロック図形式で示される。頭字語および他の記述的な用語は、単に便宜上および明快のために使用され得るものであり、本開示の範囲を限定することは意図されない。
【0013】
[0030]本明細書で説明されるロケーションおよび位置決定技法は、ワイヤレス広域ネットワーク(WWAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)などの様々なワイヤレス通信ネットワークに関連して実装され得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワーク、Long Term Evolution(LTE(登録商標))などであり得る。CDMAネットワークは、cdma2000、広帯域CDMA(W−CDMA(登録商標))などの1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実装し得る。cdma2000は、IS−95規格、IS−2000規格、およびIS−856規格を含む。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、Digital Advanced Mobile Phone System(D−AMPS)、または何らかの他の無線アクセス技術(RAT)を実装し得る。GSMおよびW−CDMAは、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP(登録商標))という名称の組織からの文書で説明されている。cdma2000は、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称の組織からの文書で説明されている。3GPPおよび3GPP2の文書は公に入手可能である。WLANは、IEEE802.11xネットワークであり得、WPANは、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、IEEE802.15x、または何らかの他のタイプのネットワークであり得る。本技法はまた、WWAN、WLAN、および/またはWPANの任意の組合せとともに実装され得る。
【0014】
[0031]衛星測位システム(SPS)は通常、エンティティに、送信機から受信した信号に少なくとも部分的に基づいて地球上または地球の上のエンティティのロケーションを決定することを可能とするようにロケーションされた送信機のシステムを含む。そのような送信機は通常、チップの設定数の反復的な擬似無秩序雑音(PN)コードでマークされた信号を送信し、地上ベースの制御局、ユーザ機器、および/または宇宙飛行体上に配置され得る。特定の例では、そのような送信機は地球軌道衛星ビークル(SV)上に配置され得る。たとえば、全地球測位システム(GPS)、ガリレオ、GLONASS、またはCompassなどの全地球航法衛星システム(GNSS)の一群におけるSVは、(たとえば、GPSにおけるように衛星ごとに異なるPNコードを使用し、またはGLONASSにおけるように異なる周波数上で同一のコードを使用して)その一群における他のSVによって送信されたPNコードと区別可能であるPNコードでマークされた信号を送信することができる。いくつかの態様によれば、本明細書で提示される技術は、SPSのためのグローバルシステム(たとえばGNSS)に制限されない。たとえば、本明細書で提供される技術は、たとえば、日本を覆う準天頂衛星システム(QZSS)、インドを覆うインド地域航法衛星システム(IRNSS)、中国を覆うBeidouなどの様々な地域システムに、ならびに/あるいは1つまたは複数のグローバル航行衛星システムおよび/または地域航行衛星システムに関連付けられ得、またはそれとともに使用するために動作可能にされ得る様々なオーグメンテーションシステム(たとえば衛星ベースのオーグメンテーションシステム(SBAS))に、適用され得、またはそれに使用するために動作可能にされ得る。限定ではなく例として、SBASは、たとえば、広域オーグメンテーションシステム(WAAS)、欧州静止軌道航法オーバレイサービス(EGNOS:European Geostationary Navigation Overlay Service)、多機能衛星オーグメンテーションシステム(MSAS:Multi-functional Satellite Augmentation System)、GPS支援ジオオーグメンテッド航法またはGPSおよびジオオーグメンテッド航法システム(GAGAN:GPS Aided Geo Augmented Navigation or GPS and Geo Augmented Navigation System)、等々などの、完全性情報、差分補正などを提供する一つ(または複数の)オーグメンテーションシステムを含むことができる。したがって、本明細書に使用されるように、SPSは、1つまたは複数のグローバル航海衛星方式および/または地域航海衛星方式ならびに/またはオーグメンテーションシステムの任意の組合せを含むことができ、SPS信号は、SPS信号、SPSのような信号、および/またはそのような1つまたは複数のSPSに関連する他の信号を含むことができる。
【0015】
[0032]本明細書に使用されるように、セルラー電話、モバイル電話、または他のワイヤレス通信デバイス、パーソナル移動通信システム(PCS)デバイス、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)、パーソナルインフォメーションマネージャ(PIM)、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス通信および/またはナビゲーション信号を受信することのできるラップトップまたは他の適切なモバイルデバイスなどの、移動局(MS)またはユーザ装置(UE)のようにときどき呼ばれるモバイルデバイス。さらに、「モバイルデバイス」という用語は、近距離ワイヤレス接続、赤外線接続、ワイヤーライン接続、他の接続などによってパーソナルナビゲーションデバイス(PND)と通信するデバイス−衛星信号受信、支援データ受信、および/またはロケーション関連処理がデバイスで行われるか、それともPNDで行われるかの如何にかかわらず−を含むものとする。さらに、「モバイルデバイス」は、インターネット、WiFi(登録商標)、他のネットワークなどを介してサーバと通信することができ、サテライト信号受信、支援データ受信、および/またはロケーション関連処理がデバイスで行われるか、サーバで行われるか、それともネットワークに関連する別のデバイスで行われるかの如何にかかわらず、ワイヤレス通信デバイス、コンピュータ、ラップトップなどを含むすべてのデバイスを含むものとする。上記の任意の動作可能な組合せも「モバイルデバイス」と見なされる。
【0016】
[0033]図1は、アクセスポイント200の間のモバイルデバイス100の一例を示す。モバイルデバイス100(MS100またはMS1100とも呼ばれる)は、いくつかのアクセスポイント200(AP1、AP2、AP3、AP4、AP5、およびAP2 200とも呼ばれる)を「認識する」。各アクセスポイント200は、そのSSID(SSID1、SSID2、SSID3、SSID4、およびSSID5として示されるサービスセット識別)およびそのMACアドレス(MAC1、MAC2、MAC3、MAC4、およびMAC5として示されるメディアアクセス制御アドレス)をブロードキャストする。SSIDはネットワーク名であり、これは一般には、人間が読むことのできるテキスト文字列である。MACアドレスは、アクセスポイント200に割り当てられる一意識別子である。モバイルデバイス100は、モバイルデバイス100がどのアクセスポイント200を受信するかをレポートするロケーションサーバ300にカバレッジレポートメッセージ120を送り得る。
【0017】
[0034]図2は、本発明のいくつかの実施形態による、カバレッジレポートメッセージ120の例示的内容を示す。カバレッジレポートメッセージ120は、アクセスポイント200またはセルラー基地局を通じてロケーションサーバ300に、モバイルデバイス100によって送信される。カバレッジレポートメッセージ120は、受信可能な信号を有する各アクセスポイントについて、SSIDおよび/またはMACアドレスを含む。カバレッジレポートメッセージ120はまた、アクセスポイント200とモバイルデバイス100との間で送られるWLANパケットのRSSI(受信信号強度指示)および/またはRTT(往復時間測定値)などのレンジング情報をも含み得る。カバレッジレポートメッセージ120はまた、たとえば、GPS受信機(全地球測位システム受信機)によって決定されるような、GNSSロケーション110(グローバルナビゲーション衛星システムロケーション)などのモバイルデバイス100についての情報をも含む。
【0018】
[0035]図3は、単一のアクセスポイント200から信号を受信する複数のモバイルデバイス100を示す。ロケーションサーバ300は、カバレッジレポートメッセージ120のラージサンプリングから、どのモバイルデバイス100が特定のアクセスポイント200(たとえば、AP2 200)から信号を受信したかを決定し得る。図示される例では、10個のモバイルデバイス100(MS1 100、MS2、MS3、MS4、MS5、MS6、MS7、MS8、MS9、およびMS10)が、AP2 200がSSID2およびMACアドレス(MAC2)をブロードキャストしていることを示すカバレッジレポートメッセージ120を最近送った。モバイルデバイス100の様々なレポートされるGNSSロケーション110に基づいて、ロケーションサーバ300は、アクセスポイント200(AP2 200)の位置230を決定し得る。決定された位置230は、モバイルデバイス100についての支援データ322を形成するために、同様に決定された複数の位置230とともに集約される。
【0019】
[0036]図4は、本発明のいくつかの実施形態による、支援データデータベース320を形成するためにカバレッジレポートメッセージ120を変換するプロセスを示す。プロセスはロケーションサーバ300内で行われる。カバレッジレポートメッセージ120が、複数のモバイルデバイス100からロケーションサーバ300で受信される。ロケーションサーバ300は、クラウドソースデータベース310内の、モバイルデバイス100によってではなく、個々のアクセスポイント200に基づいてカバレッジレポートメッセージ120を再編成する。1からNまでの各アクセスポイント200(たとえば、AP2 200)について、クラウドソースデータベース310は、SSIDおよび/またはMACアドレス(たとえば、SSID2およびMAC2)を含む。クラウドソースデータベース310はまた、時間期間内にカバレッジレポートメッセージ120を送った各モバイルデバイス100についてのエントリをも含む。たとえば、各モバイルデバイス100についてのエントリは、RTTおよび/またはRSSI(たとえば、RSSI、RSSI、...、RSSIN)などのレンジング情報と、GNSSロケーション110と、を含み得る。
【0020】
[0037]次に、ロケーションサーバ300は、クラウドソースデータベース310から、各々の個々のアクセスポイント200についてのクラウドソース位置210を計算する。ロケーションサーバ300は、所望の精度と、クラウドソースデータベース310内で利用可能な情報とに応じて、アクセスポイント200についてのクラウドソース位置210を計算するためにいくつかの方式のうちの1つを使用し得る。ロケーションサーバ300は、各モバイルデバイス100のGNSSロケーション110を平均し得る。ロケーションサーバ300は、受信したレンジング情報の逆数によって、各モバイルデバイス100のGNSSロケーション110を重み付けし得る。たとえば:
[0038]
【0021】
【数1】
【0022】
[0039]クラウドソース位置210を計算する前に、ロケーションサーバ300は、最大のレンジング情報を有するモバイルデバイス100(たとえば、RTT>しきい値)などの任意のアウトライアを除去し得る。
【0023】
[0040]次に、ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210から位置230を決定する。たとえば、ロケーションサーバ300は、決定された位置230としてクラウドソース位置210を単に使用し得る。あるいは、ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210を、(たとえば、アクセスポイントのリストからの)考えられる位置と組み合わせ、またはそれらを平均し得る。あるいは、ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210と、考えられる位置との間の距離がしきい値よりも大きいとき、およびそれらの位置間の距離がしきい値未満であるとき、決定された位置230としてクラウドソース位置210を使用し得る。
【0024】
[0041]最後に、ロケーションサーバ300は、支援データデータベース320に、決定された位置230を保存する。支援データデータベース320は、各アクセスポイント200について、決定された位置230とともにSSIDおよび/またはMACアドレスを含む。後に、支援データデータベース320が支援データ322を準備するために使用されるとき、ロケーションサーバ300は、選択されたアクセスポイント200から情報を読み取る。カバレッジレポートメッセージ120、クラウドソースデータベース310、支援データデータベース320、および/または支援データ322内の情報は、SSIDを伴わずにMACアドレスだけを含み得る。あるいは、メッセージおよびデータベースは、MACアドレスとSSIDの両方を含み得る。
【0025】
[0042]図5は、複数のアクセスポイント200からのブロードキャストを示す。各アクセスポイントは、SSIDおよびMACアドレスを含むビーコン信号をブロードキャストし得る。図示されるように、第1、第2、第3、第4、および第5のアクセスポイント200(AP1、AP2、AP3、AP4、およびAP5)はそれぞれ、SSIDおよびMACアドレス(それぞれSSID1/MAC1、SSID2/MAC2、SSID3/MAC3、SSID4/MAC4、SSID5/MAC5)をブロードキャストする。
【0026】
[0043]図6は、本発明のいくつかの実施形態による、複数のアクセスポイント200からのブロードキャストを示す。SSIDおよびMACアドレスをブロードキャストすることに加えて、アクセスポイント200は、位置220、送信電力レベル、またはその両方をブロードキャストし得る。ブロードキャスト位置220は、非常に正確、ある程度正確、または任意でよい。たとえば、アクセスポイント200の設置者は、非常に正確なGPS調査ツールを用いてアクセスポイントアンテナの地点で調査を実施し得る。次いで、新しいアクセスポイント200は、非常に正確なブロードキャスト位置220をブロードキャストする。設置者は、不確定性が大きいGPSロケーション、および/またはアクセスポイントアンテナサイトから離れた地点を使用し得る。ブロードキャスト位置220としてのこのロケーションのブロードキャストは、ある程度正確であると見なされ得る。あるいは、設置者が、アクセスポイント200にGPSロケーションを誤って入力し得、またはアクセスポイント200が、ブロードキャスト位置220として工場デフォルト位置をブロードキャストしていることがあり得る。
【0027】
[0044]アクセスポイント200のネットワークが、図示されるような情報に類似の情報または様々な組合せをブロードキャストし得る。図6図8および図10で使用されるこの例では、第1のアクセスポイント(AP1)を含むアクセスポイント200の各々が、そのSSIDおよびそのMACアドレスをブロードキャストする。第2のアクセスポイント200(AP2)もまたその位置220をブロードキャストし、この位置220はたまたま、非常に正確である有効な位置から、ある程度正確な有効な位置までである。第3のアクセスポイント200(AP3)も、その送信電力レベルをブロードキャストする。送信電力レベルは、アクセスポイント200内の送信機での出力電力レベルを示す。第4のアクセスポイント200(AP4)は、その位置220とその送信電力レベルの両方をブロードキャストする。第5のアクセスポイント200(AP5)もまた、その位置220をブロードキャストし、この位置220はたまたま、未設定であり、未較正であり、工場デフォルトであり、誤りがあり、および/または任意である無効な位置である。無効な位置は、その実際の位置から、しきい値距離を超えて離れているものであり得る。たとえば、無効な位置は、アクセスポイント200のアンテナ(複数のアンテナ)から、一ブロック以上離れているものであり得る。
【0028】
[0045]図7は、本発明のいくつかの実施形態による、アクセスポイント200の間のモバイルデバイス100の一例を示す。モバイルデバイス100(MS1 100)は、複数のアクセスポイント200(AP1、AP2、AP3、AP4、およびAP5)を「認識し」、またはそれらから信号を受信する。各アクセスポイント200は、その構成済みSSIDおよびその固有MACアドレス、ならびに可能性のあるその位置230および可能性のあるその送信電力レベルをブロードキャストする。すなわち、この例での各アクセスポイントは、図6に略述されるように信号をブロードキャストする。
【0029】
[0046]図8は、本発明のいくつかの実施形態による、カバレッジレポートメッセージ120の例示的内容を示す。カバレッジレポートメッセージ120は、各受信したアクセスポイント200についてのMACアドレスおよび/またはそのSSIDを含む。カバレッジレポートメッセージ120はまた、アクセスポイント200についてのブロードキャスト位置220および/またはブロードキャスト送信電力レベルなどの他の情報要素をも含み得る。ブロードキャスト位置220は、前述のように有効または無効であり得る。カバレッジレポートメッセージ120はまた、アクセスポイントとモバイルデバイス100との間のRTT値またはRSSI値などのレンジング情報および/または経路損失をも含み得る。カバレッジレポートメッセージ120はまた、モバイルデバイス100のGNSSロケーション110をも含む。
【0030】
[0047]この例では、カバレッジレポートメッセージ120情報要素の様々な可能な組合せ:第1のアクセスポイント200(AP1)についてのSSID1、MACアドレス(MAC1)、およびRSSI1値;第2のアクセスポイント200(AP2)についてのSSID2、MACアドレス(MAC2)、有効なブロードキャスト位置220、およびRSSI2値;第3のアクセスポイント200(AP3)についてのSSID3、MACアドレス(MAC3)、および経路損失値;第4のアクセスポイント200(AP4)についてのSSID4、MACアドレス(MAC4)、ブロードキャスト位置220、および経路損失値;ならびにSSID5、MACアドレス(MAC5)、無効なブロードキャスト位置220。
【0031】
[0048]図9は、本発明のいくつかの実施形態による、単一のアクセスポイント200についてのカバレッジレポートメッセージ120内に含まれる情報要素を示す。公式には、カバレッジレポートメッセージ120は、汎用アクセスポイント(APM)を含み、一般には(SSIDMおよび/またはMACアドレス(MACM))と、恐らくはレンジング情報および/またはブロードキャスト位置220および/またはブロードキャスト送信電力レベルおよび/または経路損失とを含み得る。最小限では、特定のアクセスポイント200についてのカバレッジレポートメッセージ120は、MACアドレスまたはアクセスポイント200を一意に識別するための同等のアドレスを含む。アクセスポイント200が送信電力レベルもブロードキャストする場合、特定のアクセスポイント200についてのカバレッジレポートメッセージ120は、経路損失、またはアクセスポイント200からのメートル数などの、距離の他の標識を含み得る。
【0032】
[0049]図10は、本発明のいくつかの実施形態による、支援データデータベース320のためにカバレッジレポートメッセージ120を変換するプロセスを示す。プロセスは、ロケーションサーバ300内で行われる。カバレッジレポートメッセージ120は、複数のモバイルデバイス100からロケーションサーバ300で受信され、クラウドソースデータベース310に保存される。
【0033】
[0050]まず、ロケーションサーバ300は、クラウドソースデータベース310を形成するためにカバレッジレポートメッセージ120を認識する。ロケーションサーバ300は、共通のアクセスポイント200についての情報をともにグループ化する。たとえば、1つのアクセスポイント200が、同一または異なるモバイルデバイス100からのいくつかのカバレッジレポートメッセージ120内に含まれるだろう。共通のアクセスポイント200についてのエントリを含む各カバレッジレポートメッセージ120が、ともにグループ化される。図示される例では、共通のアクセスポイント200(たとえば、AP2 200)についての記録は、共通のアクセスポイント200についてのSIDD2やMACアドレス(MAC2)などの一意識別子を含む。記録はまた、MS1、MS2、...、およびMSNから別々に受信された情報をも含む。MS1についての行は、MS1で受信されたAP2についてのRSSI2と、MS1で受信されたAP2についてのブロードキャスト位置220と、MS1のGNSSロケーション110とを含む。AP2のブロードキャストモードがカバレッジレポートメッセージ120の受信を通じて一貫していたか、それとも途中で変更されたかに応じて、各モバイルデバイス100についての行は同様であり得るか、または異なるものであり得る。図示される例では、MS2からMSNは、同様のカバレッジレポートメッセージ120を有する。
【0034】
[0051]再び、図4を参照しながら上記で説明したように、ロケーションサーバ300は、各々の個々のアクセスポイント200について、クラウドソースデータベース310からクラウドソース位置210を計算する。ロケーションサーバ300は、前述のようにクラウドソース位置210を計算するためにいくつかの方式のうちの1つを使用し得る。次に、ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210から位置230を決定する。最後に、ロケーションサーバ300は、決定した位置を支援データデータベース320に保存する。ロケーションサーバ300は、支援データ322を生成し、モバイルデバイス100に送るために、支援データデータベース320を使用し得る。
【0035】
[0052]図4の実施形態とは異なり、図10の実施形態は、ブロードキャスト位置220および/または送信電力レベルを含み得る。言い換えれば、アクセスポイントは、(1)ブロードキャスト位置および送信電力レベルのいずれも用いずに、(2)ブロードキャスト位置220を用いるが、送信電力レベルを用いずに、(3)ブロードキャスト位置を用いずに、送信電力レベルビットを用いて、(4)ブロードキャスト位置220と送信電力レベルの両方を用いて、ビーコンをブロードキャストし得る。得られるカバレッジレポートメッセージ120およびクラウドソースデータベース310は、同様に、ブロードキャスト位置220および/または送信電力レベルのどちらも含まず、一方を含み、または両方を含み得る。
【0036】
[0053]送信電力レベルがビーコン内に含まれる場合、モバイルデバイス100は、送信電力レベルをレポートするのではなく、送信電力レベルと受信した電力レベル(たとえば、RSSI)との差から経路損失を計算し、レポートし得る。同等に、モバイルデバイス100は、経路損失を距離(たとえば、メートル単位)に変換し、経路損失ではなく、この距離をレポートし得る。
【0037】
[0054]前述のように、ロケーションサーバ300がカバレッジレポートメッセージ120を受信すると、ロケーションサーバ300は、カバレッジレポートメッセージ120を再認識し、アクセスポイントでソートされたクラウドソースデータベース310内にソートする。ロケーションサーバ300は、前述のように、このクラウドソースデータベース310を使用してクラウドソース位置210を計算し得る。
【0038】
[0055]アクセスポイント200が送信電力レベルをブロードキャストする場合、ロケーションサーバ300は、任意の受信したレンジング情報(たとえば、経路損失、RSSI、およびRTT)を距離に変換する。アクセスポイント200がその送信電力レベルをブロードキャストせず、送信電力レベルがロケーションサーバ300にとって既知である場合、ロケーションサーバ300はRSSIなどを距離に変換する。この距離およびモバイルデバイス100のGNSSロケーション110が、アクセスポイント200がそれに沿って位置する円(または球)を形成する。複数のモバイルデバイス100からの距離GNSSロケーション対が、アクセスポイント200の位置を三辺測量するために使用され得る。
【0039】
[0056]いくつかの実施形態では、モバイルデバイス100の第1のサブセットだけが特定のアクセスポイント200についての経路損失(または他のレンジング情報)をレポートし、モバイルデバイス100の第2のサブセットが特定のアクセスポイント200についての経路損失をレポートしない場合、第1のサブセットからのデータだけが、アクセスポイント200のクラウドソース位置210を決定するためにロケーションサーバ300によって使用され得る。別の実施形態では、平均または重み付き平均位置が、経路損失をレポートするモバイルデバイス100の第1のサブセットと、経路損失レポートのないモバイルデバイス100の第2のサブセットの両方から、決定される。
【0040】
[0057]いくつかの実施形態では、ただ1つの距離しきい値が使用される。この第1の距離しきい値は、受け入れられるブロードキャスト位置220から、誤りのあるブロードキャスト位置220を区別するために使用される。いくつかの実施形態では、アクセスポイント200を考慮するとき、ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210をブロードキャスト位置220と比較する。2つの位置が(第1の距離しきい値よりも)離れ過ぎている場合、ブロードキャスト位置220は誤りがあると見なされ、無視される。いくつかの実施形態では、2つの位置がより近い(第1の距離しきい値未満)場合、ロケーションサーバ300は、アクセスポイント200の決定された位置230を決定する際にブロードキャスト位置220を考慮し得る。たとえば、ロケーションサーバ300は、決定された位置230をブロードキャスト位置220に設定し得る。あるいは、ロケーションサーバ300は、決定された位置230をクラウドソース位置210に設定し得る。さらに別の実施形態では、ロケーションサーバ300は、アクセスポイント200の決定された位置230を決定するとき、クラウドソース位置210とブロードキャスト位置220の両方を平均し、または重み付けする。
【0041】
[0058]いくつかの実施形態では、第1の距離しきい値は、前述のように、誤りのないブロードキャスト位置220から、誤りのあるブロードキャスト位置220を区別するために使用され、第2の距離しきい値は、非常に良好な(調節不可能な)ブロードキャスト位置220から、良好で調節可能なブロードキャスト位置220を区別するために使用される。良好で調節可能なブロードキャスト位置220は補正可能であり、クラウドソース位置210に近いが不完全である(第1の距離しきい値以内であるが、第2の距離しきい値の外にある)。言い換えれば、決定された位置230は、クラウドソース位置210とブロードキャスト位置220の両方の平均または重み付き組合せである。一方、決定された位置230は、クラウドソース位置210によって影響を受けない。言い換えれば、決定された位置230は、ブロードキャスト位置220に等しい。
【0042】
[0059]要約すると、ロケーションサーバ300は、クラウドソースデータベース310を形成するために、複数のモバイルデバイス100からカバレッジレポートメッセージ120をプールし、ソートする。次いでロケーションサーバ300は、クラウドソースデータベース310からアクセスポイント200についてのクラウドソース位置210を計算する。ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210とブロードキャスト位置220との間の距離を比較することから、アクセスポイント200の決定された位置230を決定する。距離に応じて、ロケーションサーバ300は、決定された位置230を、(1)クラウドソース位置210(距離>第1の距離しきい値)、(2)クラウドソース位置210およびブロードキャスト位置220の平均または重み付け平均(第1の距離しきい値>距離または第1の距離しきい値>距離>第2の距離しきい値)、または(3)ブロードキャスト位置220(第2の距離しきい値>距離)、に設定する。ロケーションサーバ300は、この決定された位置230を支援データデータベース320内にポピュレートする。ロケーションサーバ300は、支援データデータベース320のターゲット部分を取り、支援データ322を必要とするモバイルデバイス100に送る。
【0043】
[0060]図11図13は、本発明のいくつかの実施形態による、アクセスポイント200の位置230を決定する方法を示す。図11では、方法400は410で始まり、アクセスポイント200がその位置220をブロードキャストしているかどうかをロケーションサーバ300が決定する。420で、アクセスポイント200がその位置をブロードキャストしていない場合、ロケーションサーバ300は、決定された位置230をクラウドソース位置210に設定する。しかし、430で、アクセスポイント200がその位置220をブロードキャストしている場合、ロケーションサーバ300は、決定された位置230をブロードキャスト位置220に設定する。
【0044】
[0061]図12では、方法402は再び410で、アクセスポイント200がその位置220をブロードキャストしているかどうかを決定することで始まる。アクセスポイント200がその位置をブロードキャストしていない場合、方法402は前述の420に進む。アクセスポイント200がその位置220をブロードキャストしている場合、方法402は412に進む。412で、ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210とブロードキャスト位置220との間の差を計算する。距離が遠い(距離>第1の距離しきい値)場合、方法402は420に進む。距離が近い(第1の距離しきい値>距離)場合、方法402は、やはり前述の430に進む。
【0045】
[0062]図13では、方法404は再び410で、アクセスポイント200がその位置220をブロードキャストしているかどうかを決定することで始まる。アクセスポイント200がその位置をブロードキャストしていない場合、方法404は前述の420に進む。アクセスポイント200がその位置220をブロードキャストしている場合、方法404は、やはり前述の412に進む。412で、距離が遠い(距離>第1の距離しきい値)場合、方法404は420に進む。距離が近い(第1の距離しきい値>距離)場合、方法402は414に進む。414で、ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210の不確定性が第2のしきい値よりも小さいかどうかを決定する。あるいは、414で、ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210の不確定性がブロードキャスト位置220の不確定性よりも小さいかどうかを決定する。どちらのケースでも、クラウドソース不確定性の方が小さい場合、方法404は前述の420に進み、クラウドソース不確定性の方が大きい場合、方法404は前述の430に進む。最後に、440で、ロケーションサーバ300は、決定された位置230に、支援データデータベース320内のアクセスポイント200の位置を設定し得る。要求されるとき、または必要なとき、ロケーションサーバ300は、決定された位置230を有する支援データをモバイルデバイス100に送り得る。
【0046】
[0063]図14図15は、本発明のいくつかの実施形態による相対位置を示す。図14では、ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210とブロードキャスト位置220との間の距離を考慮し、この距離を第1の距離しきい値と比較する。図示されるように距離が遠い(距離>第1の距離しきい値)とき、ロケーションサーバ300は、決定された位置230をクラウドソース位置210に設定し、ブロードキャスト位置220が無視される。距離が近い(第1の距離しきい値>距離)とき、ロケーションサーバ300は、決定された位置230をクラウドソース位置210とブロードキャスト位置220の組合せに設定する。
【0047】
[0064]図15では、ロケーションサーバ300は、2つの異なる方法の一方を使用して、決定された位置230を計算する。第1の方法では、ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210とブロードキャスト位置220との間の距離を比較する。ロケーションサーバ300は、距離を第1の距離しきい値および第2の距離しきい値と比較する。ブロードキャスト位置220が(図14に示されるように)第1の距離しきい値よりも大きいとき、ブロードキャスト位置220は無視され、クラウドソース位置210が、決定された位置230として使用される。ブロードキャスト位置220が図示されるように第1の距離しきい値未満であり且つ第2の距離しきい値よりも大きいとき、ブロードキャスト位置220は受け入れられるが調節可能であると見なされる。すなわち、決定された位置230が、クラウドソース位置210とブロードキャスト位置220との組合せに設定される。ブロードキャスト位置220が第2の距離しきい値未満であるとき、ブロードキャスト位置220は十分に正確であると見なされ、調節されない。すなわち、決定された位置230はブロードキャスト位置220に設定される。
【0048】
[0065]第2の方法では、ロケーションサーバ300は、重複する不確定性を考慮する。不確定性がクラウドソース位置210の不確定性とブロードキャスト位置220の不確定性との間で重複するとき、ロケーションサーバ300は、この重複エリア内に決定された位置230を設定する。ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210とブロードキャスト位置220との間の直線に沿う地点に、決定された位置230を設定する。地点は、重複エリア内の直線の中点であり得る。あるいは、地点は、直線に沿うが、不確定性によって重み付けされ得る。あるいは、地点は、不確定性の低い位置を支持する、重複エリア内の直線の一端であり得る。
【0049】
[0066]図16は、本発明のいくつかの実施形態による、ロケーションサーバ300内の方法500を示す。510で、ロケーションサーバ300は、特定のアクセスポイント200についてのクラウドソースデータベース310からクラウドソース位置210を計算する。たとえば、ロケーションサーバ300は、(1)緯度および経度、(2)緯度、経度、および高度、(3)緯度、経度、および不確定性、あるいは(4)緯度、経度、高度、および不確定性、を計算し得る。
【0050】
[0067]ロケーションサーバ300は、複数のモバイルデバイス100から受信されたカバレッジレポートメッセージ120から、クラウドソースデータベース310を先にポピュレートしていることがある。カバレッジレポートメッセージ120は、モバイルデバイス100によって認識されるアクセスポイントについての情報、ならびにモバイルデバイス100のGNSSロケーション110を含む。カバレッジレポートメッセージ120は、アクセスポイント200とモバイルデバイス100との間の経路損失を含み得る。代替または追加として、カバレッジレポートメッセージ120は、受信した電力(たとえば、RSSI)を含み得る。カバレッジレポートメッセージ120は、アクセスポイント200のブロードキャスト位置220を含み得る。
【0051】
[0068]520で、ロケーションサーバ300は、アクセスポイント200がアクセスポイント200のブロードキャスト位置220をブロードキャストしていると決定する。クラウドソースデータベース310は、アクセスポイント200が、いくつかのモバイルデバイス100に関連付けられ、またはアクセスポイント200について1度要約され得る、フラグまたはブロードキャスト位置220自体によって、その位置220をブロードキャストしているかどうかを示し得る。
【0052】
[0069]530で、ロケーションサーバ300は、クラウドソース位置210およびブロードキャスト位置220の情報に基づいて、アクセスポイント200の位置230を決定する。決定された位置230は、(1)クラウドソース位置210、(2)ブロードキャスト位置220、または(3)クラウドソース位置210とブロードキャスト位置220の組合せ、であり得る。決定された位置230は、たとえば、第1の距離しきい値、または第1の距離しきい値および第2の距離しきい値と比較した、位置間の距離、位置の平均または重み付け平均、不確定性の重複エリア、不確定性のサイズ、または不確定性のサイズに基づくものであり得る。
【0053】
[0070]540で、ロケーションサーバ300は、アクセスポイント200の決定された位置230を支援データデータベース320に保存する。550で、ロケーションサーバ300は、支援データデータベース320から支援データ322を任意選択の形成し得る。560で、任意選択で、ロケーションサーバ300は、モバイルデバイス100に支援データ322を送り得る。
【0054】
[0071]図17は、本発明のいくつかの実施形態による、ロケーションサーバ300の要素を示す。ロケーションサーバ300は、クラウドソースデータベース310と、支援データデータベース320と、トランシーバ340と、プロセッサ350と、を含む。クラウドソースデータベース310は、複数のモバイルデバイス100からのカバレッジレポートメッセージ120についての貯蔵所である。プロセッサ350は、クラウドソースデータベース310から個々のアクセスポイント200についてのクラウドソース位置210を計算する。プロセッサ350はまた、個々のアクセスポイント200の位置230を決定するために、クラウドソース位置210とブロードキャスト位置220とを比較する。プロセッサ350は、決定された位置230を支援データデータベース320に保存する。後に、プロセッサ350は、特定のモバイルデバイス100を送るための支援データ322を形成するために、支援データデータベース320にアクセスする。トランシーバ340は、複数のモバイルデバイス100からカバレッジレポートメッセージ120を受信し、ここで、カバレッジレポートメッセージはプロセッサ350に転送される。トランシーバ340は、プロセッサ350から個々のモバイルデバイス100に支援データ322を送信する。
【0055】
[0072]図18は、本発明のいくつかの実施形態による、モバイルデバイス100内の方法600を示す。610で、モバイルデバイス100は、アクセスポイント200自体からアクセスポイント200のブロードキャスト位置220を受信する。620で、モバイルデバイス100は、モバイルデバイスのロケーションを決定する。ステップ610および620は、順次に、逐次に、または部分的もしくは完全に重複して実施され得る。
【0056】
[0073]点線のボックスで示されているが、モバイルデバイス100は、任意選択で、送信電力レベルを受信および処理し得る。640で、モバイルデバイス100は、アクセスポイントから送信電力レベルを受信する。650で、モバイルデバイス100は、受信した電力レベルを決定する。660で、モバイルデバイス100は、経路損失値を得るために、送信電力レベルと受信した電力レベルとの間の差を計算する。
【0057】
[0074]送信電力レベルが受信され、処理されたか否かにかかわらず、630で、モバイルデバイス100は、カバレッジレポートメッセージ120で、モバイルデバイス100のブロードキャスト位置220およびGNSSロケーション110をロケーションサーバ300に送る。利用可能である場合、モバイルデバイス100はまた、カバレッジレポートメッセージ120で、経路損失値および/または受信した電力レベルをロケーションサーバ300に送る。
【0058】
[0075]図19は、本発明のいくつかの実施形態による、モバイルデバイス100の要素を示す。モバイルデバイス100は、プロセッサ130と、アクセスポイント受信機140と、GNSS受信機と、送信機160とを含む。アクセスポイント受信機140は、複数のアクセスポイント200の各々から、RTTおよび/またはRSSIなどのレンジング情報を測定し得る。アクセスポイント受信機140は、複数のアクセスポイント200のうちの1つまたは複数から、ブロードキャスト位置220および/または送信電力レベルなどのブロードキャスト情報を受信する。アクセスポイント受信機140は、この情報をプロセッサ130に転送する。プロセッサ130はまた、GNSS受信機からモバイルデバイス100のGNSSロケーション110を受信する。プロセッサ130は、カバレッジレポートメッセージ120を生成し、送信機160を介してロケーションサーバ300に送る。カバレッジレポートメッセージ120は、モバイルデバイス100のGNSSロケーション110、ならびに受信されたブロードキャスト位置220、経路損失、および/または受信された電力レベルを含む。アクセスポイント受信機140および送信機160が、1つのトランシーバに組み合わされ得る。
【0059】
[0076]本明細書で説明される方法は、アプリケーションに応じて様々な手段によって実装され得る。たとえば、これらの方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ハードウェア実装では、処理装置は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理装置(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明される機能を実施するように設計された他の電子ユニット、あるいはそれらの組合せの中に実装され得る。
【0060】
[0077]ファームウェアおよび/またはソフトウェア実装では、方法は、本明細書で説明される機能を実施するモジュール(たとえば、手順、機能など)とともに実装され得る。命令を有形に実施する任意の機械可読媒体が、本明細書で説明される方法を実装する際に使用され得る。たとえば、ソフトウェアコードがメモリに記憶され、プロセッサユニットによって実行され得る。メモリは、プロセッサユニット内に、またはプロセッサユニットの外部に実装され得る。本明細書では、「メモリ」という用語は、任意のタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性、または他のメモリを指し、何らかの特定のタイプのメモリまたは特定の数のメモリ、あるいはメモリがその上に格納される特定のタイプの媒体に限定されない。
【0061】
[0078]ファームウェアおよび/またはソフトウェアに実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして記憶され得る。例としては、データ構造で符号化されたコンピュータ可読媒体、およびコンピュータプログラムで符号化されたコンピュータ可読媒体がある。コンピュータ可読媒体は物理的コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の入手可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのような記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気記憶デバイス、または所望のプログラムコードを命令もしくはデータ構造の形で記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスすることのできる任意の他の媒体を含み得、本明細書では、ディスク(disk)およびディスク(disc)には、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)、およびブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)が含まれ、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)はデータをレーザによって光学的に再現する。上述の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0062】
[0079]コンピュータ可読媒体上のストレージに加えて、命令および/またはデータは、通信装置内に含まれる伝送媒体上の信号として提供され得る。たとえば、通信装置は、命令およびデータを示す信号を有するトランシーバを含み得る。命令およびデータは、1つまたは複数のプロセッサに、特許請求の範囲で略述された機能を実装させるように構成される。すなわち、通信装置は、開示される機能を実行するために、情報を示す信号を有する送信媒体を含む。最初に、通信装置内に含まれる送信媒体は、開示される機能を実施するための情報の第1の部分を含み得、2回目に、通信装置内に含まれる送信媒体は、開示される機能を実施するための情報の第2の部分を含み得る。
【0063】
[0080]開示される態様の前の記述は、当業者が本開示を作成または使用することが可能となるように提供される。これらの態様に対する様々な変更は、当業者に容易に明らかとなり、本明細書で定義される一般的な原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく、他の態様に適用され得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(1) 支援データを準備するためのロケーションサーバにおける方法であって、
アクセスポイントについてのクラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算することと、
前記アクセスポイントが前記アクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定することと、
前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの位置を設定することと、
支援データデータベースに前記アクセスポイントの前記位置を保存することと、
を備える方法。
(2) 前記クラウドソース位置は、緯度、経度、および不確定性を備える、(1)に記載の方法。
(3) 前記アクセスポイントについての前記クラウドソースデータベースは、複数のモバイルデバイスからの各モバイルデバイスについて、前記モバイルデバイスのロケーションを備える、(1)に記載の方法。
(4) 前記アクセスポイントについての前記クラウドソースデータベースは、前記複数のモバイルデバイスからの各モバイルデバイスについて、前記アクセスポイントと前記モバイルデバイスとの間の経路損失をさらに備える、(3)に記載の方法。
(5) 前記アクセスポイントについての前記クラウドソースデータベースは、前記複数のモバイルデバイスからの各モバイルデバイスについて、前記アクセスポイントと前記モバイルデバイスとの間で受信される電力をさらに備える、(3)に記載の方法。
(6) 前記アクセスポイントについての前記クラウドソースデータベースは、前記アクセスポイントからの前記ブロードキャスト位置をさらに備える、(3)に記載の方法。
(7) 前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することは、
前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間の重複エリアを決定することと、および
前記重複エリア内の前記アクセスポイントの前記位置を設定することと、
を備える、(1)に記載の方法。
(8) 前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することは、
前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間の重複エリアを決定することと、および
前記アクセスポイントの前記位置を、不確定性の低さに基づいて、前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置の一方に設定することと、
を備える、(1)に記載の方法。
(9) 前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することは、
重複エリアが、前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間に存在しないと決定することと、および
前記アクセスポイントの前記位置を前記クラウドソース位置に設定することと、
を備える、(1)に記載の方法。
(10) 前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することは、
前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置との間の差を計算することと、
比較を設定するために前記差をしきい値と比較することと、および
前記比較に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することと、
を備える、(1)に記載の方法。
(11) 前記比較に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定することは、
前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置との間の差が前記しきい値以内にあると決定することと、および
より低い不確定性を有する、前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置との間の前記位置を選択することと、
を備える、(10)に記載の方法。
(12) 前記支援データデータベースから前記支援データを形成することをさらに備える、(1)に記載の方法。
(13) モバイルデバイスに前記支援データを送ることをさらに備える、(12)に記載の方法。
(14) 支援データを準備するためのロケーションサーバであって、
複数のアクセスポイントについての複数のモバイルデバイスレポートを含むクラウドソースデータベースであって、ここにおいて、前記複数のモバイルデバイスレポートからの各モバイルデバイスレポートは、モバイルデバイスのロケーションおよびアクセスポイントの識別子を含む、クラウドソースデータベースと、
前記複数のアクセスポイントの各々の位置を含む支援データデータベースと、および
前記クラウドソースデータベースおよび前記支援データデータベースに結合されたプロセッサであって、
各アクセスポイントについて前記クラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算し、
前記アクセスポイントが前記アクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定し、
前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定し、
前記支援データデータベースに前記アクセスポイントの位置を保存する、
ように構成されたプロセッサと、
を備えるロケーションサーバ。
(15) トランシーバをさらに備え、ここにおいて、前記トランシーバは、カバレッジレポートを受信するために複数のモバイルデバイスに結合するように構成される、(14)に記載のロケーションサーバ。
(16) 前記アクセスポイントについての前記クラウドソースデータベースは、複数のモバイルデバイスからの各モバイルデバイスについて、前記モバイルデバイスのロケーションを備える、(14)に記載のロケーションサーバ。
(17) 前記プロセッサは、前記支援データデータベースから前記支援データを形成するようにさらに構成される、(14)に記載のロケーションサーバ。
(18) 前記プロセッサは、モバイルデバイスに前記支援データを送るようにさらに構成される、(17)に記載のロケーションサーバ。
(19) 支援データを準備するためのロケーションサーバであって、
アクセスポイントについてのクラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算するための手段と、
前記アクセスポイントが前記アクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定するための手段と、
前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの位置を設定するための手段と、
支援データデータベースに前記アクセスポイントの前記位置を保存するための手段と、
を備えるロケーションサーバ。
(20) 前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの位置を設定するための前記手段は、
前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間の重複エリアを決定するための手段と、および
前記重複エリア内の前記アクセスポイントの前記位置を設定するための手段と、
を備える、(19)に記載のロケーションサーバ。
(21) 前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの位置を設定するための前記手段は、
前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間の重複エリアを決定するための手段と、および
前記アクセスポイントの前記位置を、不確定性の低さに基づいて、前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置の一方に設定するための手段と、
を備える、(19)に記載のロケーションサーバ。
(22) 前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定するための手段は、
前記クラウドソース位置の不確定性エリアと、前記ブロードキャスト位置の不確定性エリアとの間に重複エリアが存在しないと決定するための手段と、および
前記アクセスポイントの位置を前記クラウドソース位置に設定するための手段と、
を備える、(19)に記載のロケーションサーバ。
(23) 前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定するための手段は、
前記クラウドソース位置と前記ブロードキャスト位置との間の差を計算するための手段と、
比較を設定するために前記差をしきい値と比較するための手段と、および
前記比較に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定するための手段と、
を備える、(19)に記載のロケーションサーバ。
(24) ロケーションサーバ内に支援データを準備するための非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、
アクセスポイントについてのクラウドソースデータベースからクラウドソース位置を計算し、
前記アクセスポイントが前記アクセスポイントのブロードキャスト位置をブロードキャストしていると決定し、
前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置の情報に基づいて前記アクセスポイントの位置を設定し、
支援データデータベースに前記アクセスポイントの前記位置を保存する、
ためのプログラムコードを備える、その上に格納されたプログラムコードを含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
(25) 前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定するための前記プログラムコードは、前記位置を前記クラウドソース位置に設定するためのプログラムコードを備える、(24)に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
(26) 前記クラウドソース位置および前記ブロードキャスト位置に基づいて前記アクセスポイントの前記位置を設定するための前記プログラムコードは、前記位置を前記ブロードキャスト位置に設定するためのプログラムコードを備える、(24)に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
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図17
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図19