特許第6141698号(P6141698)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6141698
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】折り畳み式テーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 3/00 20060101AFI20170529BHJP
【FI】
   A47B3/00 A
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-131463(P2013-131463)
(22)【出願日】2013年6月24日
(65)【公開番号】特開2015-2942(P2015-2942A)
(43)【公開日】2015年1月8日
【審査請求日】2016年6月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】500010967
【氏名又は名称】株式会社ニューテックジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100067644
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100125313
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 浩幸
(72)【発明者】
【氏名】白石 徳宏
【審査官】 蔵野 いづみ
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−223861(JP,A)
【文献】 実開昭51−111803(JP,U)
【文献】 実開昭55−177756(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00−41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いの一縁を軸線として回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材と、該2枚の天板部材を左右に展開して形成される天板の下面に、該天板を支えるために配置される複数の脚部材と、を備えた折り畳み式テーブルであって、天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材を相互に離間するための離間付勢手段と、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結するための移動連結手段と、を備えることにより、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動にともない脚部材が天板の下面に沿って左右に展開することを特徴とする折り畳み式テーブル。
【請求項2】
離間付勢手段は、2つの脚部材を弾性体で連結し、該弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする請求項1記載の折り畳み式テーブル。
【請求項3】
離間付勢手段は、弾性体で形成する2つの脚部材の一部を互いに連結し、該弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする請求項1記載の折り畳み式テーブル。
【請求項4】
離間付勢手段は、2つの脚部材を形成する棒状弾性体の両端を屈曲し、一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端と他方の脚部材の上端又は下端から延び出る上端延出部又は下端延出部の先端とを水平回動可能に連結した第1回動連結部と、一方の脚部材の上端から延び出る上端延出部の先端と他方の脚部材の下端又は上端から延び出る下端延出部又は上端延出部の先端とを水平回動可能に連結した第2回動連結部とを、天板部材が回動する軸線に沿って離れて配置することにより、2つの脚部材が近づくと棒状弾性体に弾性力が発生し、該弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする請求項3記載の折り畳み式テーブル。
【請求項5】
移動連結手段は、天板部材の下面に、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ延びる貫通孔を備えたガイド部材を設け、脚部材の上端から延び出る上端延出部を貫通孔に挿通することにより、脚部材を天板部材に移動可能に連結することを特徴とする請求項4記載の折り畳み式テーブル。
【請求項6】
回動する2枚の天板部材に軸線を挟んで2つのガイド部材を設け、該2つのガイド部材の近接する対向部分を回動可能に連結することにより、2枚の天板部材の下面側を対面させて天板を折り畳み自在としたことを特徴とする請求項5記載の折り畳み式テーブル。
【請求項7】
天板部材の下面に、回動の軸線とは反対側の縁に沿って側壁を設けることにより、天板部材を回動して天板を折り畳むと、天板部材と側壁で囲まれた空間内に脚部材、離間付勢手段、及び移動連結手段が収容されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の折り畳み式テーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2枚の天板部材を左右に展開して形成される天板と、天板の下面に天板を支えるための複数の脚部材とを備える折り畳み式テーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、アウトドアなどのレジャーにおいては、屋外で料理あるいは飲食する際、調理器具や飲食物を置くための携帯可能な折り畳み式テーブルが使用されることが多い。そして、従来の携帯可能な折り畳み式テーブルとしては、2つ折りの天板を左右に展開し、天板に脚部材を取り付けたり(例えば、特許文献1)、天板に回動可能に取り付けられた脚部材を引き出してテーブルを設置するものが一般的である(例えば、特許文献2)。
【0003】
しかしながら、このような折り畳み式テーブルは、テーブルの天板を分割あるいは折り曲げるなどして小さく収容することができるとしても、テーブルを組み立て又は片づける際には、定まった手順に従い、複数の操作を行う必要があることから、屋外における組み立て等の作業が必ずしも容易であるとはいえなかった。
【0004】
また、従来の折り畳み式テーブルは、構成する部品の数が多いため、組み立て等の作業が煩雑であるばかりでなく、テーブルの重量も大きく、持ち運びに不便なものが多かった。
【0005】
したがって、屋外でのレジャーを快適に楽しむため、誰もが簡単に設置することができ、しかも、持ち運びが容易な折り畳み式テーブルの開発が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012−143378号公報
【特許文献2】特開2011−15945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、持ち運びに優れ、組み立てが容易でありながら、野外での使用において十分な強度を有する折り畳み式テーブルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために本発明者が検討を行った結果、2枚の天板部材を左右に展開して形成される天板と、天板の下面に天板を支えるための複数の脚部材を備える折り畳み式テーブルにおいて、天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材を相互に離間するための離間付勢手段と、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結するための移動連結手段と、を備えることにより、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動にともない脚部材が天板の下面に沿って左右に展開し、テーブルを容易に組み立てることができることを見出し本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち本発明は、互いの一縁を軸線として回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材と、該2枚の天板部材を左右に展開して形成される天板の下面に、該天板を支えるために配置される複数の脚部材と、を備えた折り畳み式テーブルであって、天板部材が回動する軸線を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材を相互に離間するための離間付勢手段と、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結するための移動連結手段と、を備えることにより、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動にともない脚部材が天板の下面に沿って左右に展開することを特徴とする折り畳み式テーブルである。
【0010】
さらに本発明は、離間付勢手段が、2つの脚部材を弾性体で連結し、該弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする折り畳み式テーブルである。
【0011】
また本発明は、離間付勢手段が、弾性体で形成した2つの脚部材の一部を互いに連結し、該弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする折り畳み式テーブルである。
【0012】
さらに本発明は、離間付勢手段が、2つの脚部材を形成する棒状弾性体の両端を屈曲し、一方の脚部材の下端から延び出る下端延出部の先端と他方の脚部材の上端又は下端から延び出る上端延出部又は下端延出部の先端とを水平回動可能に連結した第1回動連結部と、一方の脚部材の上端から延び出る上端延出部の先端と他方の脚部材の下端又は上端から延び出る下端延出部又は上端延出部の先端とを水平回動可能に連結した第2回動連結部とを、天板部材が回動する軸線に沿って離れて配置することにより、2つの脚部材が近づくと棒状弾性体に弾性力が発生し、該弾性力で2つの脚部材を相互に離間することを特徴とする折り畳み式テーブルである。
【0013】
さらに本発明は、移動連結手段が、天板部材の下面に、回動の軸線となる天板部材の一縁側から反対縁側へ延びる貫通孔を備えたガイド部材を設け、脚部材の上端から延び出る上端延出部を貫通孔に挿通することにより、脚部材を天板部材に移動可能に連結することを特徴とする折り畳み式テーブルである。
【0014】
さらに本発明は、回動する2枚の天板部材に軸線を挟んで2つのガイド部材を設け、該2つのガイド部材の近接する対向部分を回動可能に連結することにより、2枚の天板部材の下面側を対面させて天板を折り畳み自在としたことを特徴とする折り畳み式テーブルである。
【0015】
さらに本発明は、天板部材の下面に、回動の軸線とは反対側の縁に沿って側壁を設けることにより、天板部材を回動して天板を折り畳むと、天板部材と側壁で囲まれた空間内に脚部材、離間付勢手段、及び移動連結手段が収容されることを特徴とする折り畳み式テーブルである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の折り畳み式テーブルによれば、天板部材を回動して天板を展開すると、天板部材の回動にともない脚部材が天板の下面で左右に展開し、テーブルの組み立てを容易に行うことができる。
【0017】
また、天板部材を回動して天板を折り畳むと、2枚の天板部材間に脚部材が収容できるため、テーブルの持ち運びを容易に行うことができる。特に、天板部材の下面に、回動の軸線とは反対側の縁に沿って側壁を設けることにより、天板を折り畳むと、2枚の天板部材と天板部材に設けた側壁で囲まれた空間内に脚部材、離間付勢手段、及び移動連結手段がすべて収容することができるため、すぐれた携帯性を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】折り畳み式テーブルの斜視図
図2】折り畳み式テーブルの下面拡大図((a)側面図、(b)底面図)
図3】離間付勢手段の構造を示す図((a)組み立てた状態、(b)分解した状態)
図4】離間付勢手段の動作を示す図((a)脚部材が展開した状態、(b)脚部材がやや収束した状態)
図5】折り畳み式テーブルの展開動作を示す図((a)収束した状態、(b)乃至(d)展開(又は収束)途中の状態、(e)展開した状態)
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の折り畳み式テーブルについて、図を参照して以下に説明する。
【0020】
図1に示すように、折り畳み式テーブル(1)は、互いの一縁を軸線として回動可能に連結し、下面側を対面させて折り畳み自在とした2枚の天板部材(3,4)と、2枚の天板部材を左右に展開して形成される天板(2)の下面に、天板を支えるために配置される複数の脚部材と、を備えるとともに、天板部材(3,4)が回動する軸線(7)を挟んで対向する位置にある天板下面の2つの脚部材(5,6)を相互に離間するための離間付勢手段(8)と、
回動の軸線(7)となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結するための移動連結手段(9)と、を備えることを特徴とする。図1では、4つの脚部材を備えたテーブルを例示するが、これに限定されるものではなく、天板(2)の大きさにより適切な数の脚部材を配置することができる。
【0021】
このように離間付勢手段(8)で、天板部材(3,4)が回動する軸線(7)を挟んで対向する位置にある2つの脚部材(5,6)を相互に離間するよう付勢し、移動連結手段(9)で、回動の軸線(7)となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結することにより、天板部材(3,4)を回動して天板(2)を展開すると、天板部材(3,4)の回動にともない、付勢された2つの脚部材(5,6)は、天板(2)下面を連結位置を移動させながら左右に展開し、折り畳み式テーブルを展開設置することができる。また、天板部材(3,4)を回動して天板を折り畳むと、2枚の天板部材の下面により左右から押圧された2つの脚部材は付勢する力に抗しながら中央に収束し、2枚の天板部材(3,4)間に収容することができ、折り畳み式テーブルを収納することができる(図5(a)乃至(e))。
【0022】
離間付勢手段(8)は、2つの脚部材(5,6)を相互に離間して左右に展開するよう付勢する機能を備えるものであれば、その形状あるいは材質は特に限定されるべきものではない。したがって、離間付勢手段(8)としては、例えば、2つの脚部材(5,6)を弾性体で連結し、かかる弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間するなどの手段を採用することも可能ではあるが、弾性体で形成した2つの脚部材の一部を互いに連結し、かかる弾性体の弾性力で2つの脚部材を相互に離間するなどの手段を採用すれば、離間付勢手段を脚部材とともに一体的に形成することができ、部品数を少なくすることができる。これにより、強度にすぐれ、しかも重量が軽く携帯性にすぐれた折り畳み式テーブルとすることができる。
【0023】
また離間付勢手段(8)は、図3に示すように、2つの脚部材(5,6)を形成する棒状弾性体(例えば、弾性を有する金属棒)の両端を屈曲し、一方の脚部材(5)の下端(5b)から延び出る下端延出部(5d)の先端と他方の脚部材(6)の上端(6a)から延び出る上端延出部(6c)の先端とを水平回動可能に連結した第1回動連結部(10)と、一方の脚部材(5)の上端(5a)から延び出る上端延出部(5c)の先端と他方の脚部材(6)の下端(6b)から延び出る下端延出部(6d)の先端とを水平回動可能に連結した第2回動連結部(11)とを、天板部材(3,4)が回動する軸線(7)に沿って離れて配置することができる(図2)。
【0024】
第1回動連結部(10)と第2回動連結部(11)には、図3(b)に示すように、円筒形状のパイプを使用することができ、第1回動連結部(10)の両端開口に、上端延出部(6c)の屈曲させた先端と下端延出部(5d)の屈曲させた先端を上下方向から挿入し、第2回動連結部(11)の両端開口に上端延出部(5c)の屈曲させた先端と下端延出部(6d)の屈曲させた先端を上下方向から挿入することにより、上端延出部(6c)と下端延出部(5d)、上端延出部(5c)と下端延出部(6d)をそれぞれ水平方向に回動可能に連結することができる。
【0025】
このような離間付勢手段(8)においては、図4に示すように、2つの脚部材(5,6)が互いに近づくと第1回動連結部(10)と第2回動連結部(11)とが近接するとともに、脚部材の両端にある上端延出部と下端延出部との相対位置が変化することで棒状弾性体(例えば、弾性を有する金属棒)に弾性力(もとの位置に戻ろうとする反発力)が発生し、かかる弾性力で2つの脚部材(5,6)を相互に離間することが可能となる。ここで、2つの脚部材(5,6)が近づくことにより発生する主な弾性力(反発力)は、脚部材(5)に着目すると、脚部材(5)の軸心を中心として上端延出部(5c)と下端延出部(5d)が相対的に回動することによる、棒状弾性体に与えられるねじり動作に抗して生じるものといえる。
【0026】
また図3では、一方の脚部材(5)の下端(5b)から延び出る下端延出部(5d)の先端と他方の脚部材(6)の上端(6a)から延び出る上端延出部(6c)の先端とを水平回動可能に連結して第1回動連結部(10)とし、一方の脚部材(5)の上端(5a)から延び出る上端延出部(5c)の先端と他方の脚部材(6)の下端(6b)から延び出る下端延出部(6d)の先端とを水平回動可能に連結した第2回動連結部(11)とした態様を例示するが、2つの脚部材(5,6)の上端(5a,6a)から延び出る上端延出部(5c,6c)の先端どうしを水平回動可能に連結して第1回動連結部とし、2つの脚部材(5,6)の下端(5b,6b)から延び出る下端延出部(5d,6d)の先端どうしを水平回動可能に連結して第2回動連結部とし、第1回動連結部と第2回動連結部とを天板部材(3,4)が回動する軸線(7)に沿って離れて配置しても(図示せず)、脚部材を離間するよう付勢するための弾性力を得ることができる。
【0027】
移動連結手段(9)としては、図2に示すように、天板部材(3,4)の下面に、回動の軸線(7)となる天板部材の一縁側から反対縁側へ延び、天板(2)の下表面と略垂直の開口面を有する貫通孔(13,15)を備えたガイド部材(14,16)を設けることができる。ガイド部材(14,16)の貫通孔(13,15)に脚部材(5,6)の上端(5a,6a)から延び出る上端延出部(5c,6c)を挿通することにより、回動の軸線(7)となる天板部材の一縁側から反対縁側へ移動可能に脚部材を天板部材に連結することが可能となる。
【0028】
ガイド部材は、ガイド部材に設けた貫通孔に脚部材の上端延出部を挿通することで、脚部材を天板部材の下面に沿って移動可能に連結するものであるため、貫通孔は各脚部材ごとに少なくとも一つ必要なものであるが、脚部材の上端延出部の異なる箇所をガイド部材に設けた複数の貫通孔に挿通することで、上端延出部の移動する方向をより確実に規制することが可能となる。図2に示すガイド部材(14)では、貫通孔(13)のほかに貫通孔(21)が設けられ、脚部材(5)の上端延出部(5c)をこれらの貫通孔(13,21)に挿通することにより、上端延出部(5c)が天板部材の下面に沿いながら、確実に水平展開することを可能としている。
【0029】
このような移動連結手段(9)を備えることにより、天板部材(3,4)を回動して天板(2)を展開すると、天板部材(3,4)の回動にともない、付勢された2つの脚部材(5,6)は、ガイド部材(14,16)の貫通孔(13,15)を通る上端延出部(5c,6c)を移動させながら左右に展開し、折り畳み式テーブルを設置することができる(図5(a)乃至(e))。また、天板部材(3,4)を回動して天板(2)を折り畳むと、2枚の天板部材の下面により左右から押圧された2つの脚部材(5,6)は離間付勢手段(8)の力に抗しながら、上端延出部(5c,6c)が貫通孔(13,15)内を移動して中央に収束され、2枚の天板部材(3,4)間に収容されることで、折り畳み式テーブルを小さく折り畳むことができる。
【0030】
2枚の天板部材(3,4)は、蝶番などの連結器具を取り付けて連結したり、連結する2枚の天板部材のそれぞれの辺部分に筒状部を設置し、かかる筒状部に軸芯部材を挿通して蝶番構造を形成するなどして回動可能に連結することができるが、回動する2枚の天板部材(3,4)に軸線(7)を挟んで設けた2つのガイド部材(14,16)の近接する対向部分を回動可能に連結することにより、2枚の天板部材の下面側を対面させて天板を折り畳み自在とすることもできる。
【0031】
このように天板部材(3,4)に設置したガイド部材(14,16)を利用して、2枚の天板部材を回動自在に連結すれば、部品数を少なくできることから、強度にすぐれ、しかも重量を軽くすることで携帯性にもすぐれたものとすることができる。
【0032】
天板部材(3,4)の下面には、回動する天板部材の軸線(7)となる一縁と反対縁に沿って側壁(17,18,19,20)を設け、天板部材の下面に側壁とガイド部材で囲まれた浅い凹部を形成することができる。このように天板部材の下面に浅い凹部(22)を形成すれば、天板部材の強度が向上するため、天板部材を肉薄にして重量を軽くし、持ち運びにすぐれたテーブルを得ることができる。
【0033】
また、天板部材(3,4)の下面に、回動の軸線(7)とは反対側の縁に沿って側壁(18,20)を設けることにより、2枚の天板部材(3,4)を回動して天板を折り畳むと、2つの天板部材(3,4)と側壁(18,20)により囲まれた空間内に脚部材(5,6)、離間付勢手段(8)及び移動連結手段(9)を収容することができ、さらに持ち運びが容易なテーブルとなる。
【0034】
天板部材(3,4)は金属素材で形成することが好ましい。金属製とすることで天板部材を肉薄にすることができ、折り畳んだ際の厚さを小さくして持ち運びにすぐれたテーブルとすることができる。また、天板部材(3,4)と側壁(17,18,19,20)とを一体的に成形することができるため、生産性を向上させることも可能である。さらに、天板部材(3,4)を金属製とすれば、天板上面に調理用バーナーを載置して長時間調理したとしても、熱により天板部材が変形したり、燃焼するなどのトラブルが生じることがなく、快適かつ安全にレジャーを楽しむことが可能となる。
【符号の説明】
【0035】
1 折り畳み式テーブル
2 天板
3 天板部材
4 天板部材
5 脚部材
5a 上端
5b 下端
5c 上端延出部
5d 下端延出部
6 脚部材
6a 上端
6b 下端
6c 上端延出部
6d 下端延出部
7 回動の軸線
8 離間付勢手段
9 移動連結手段
10 第1回動連結部
11 第2回動連結部
13 貫通孔
14 ガイド部材
15 貫通孔
16 ガイド部材
17 側壁
18 側壁
19 側壁
20 側壁
21 貫通孔
22 凹部
F 弾性力(反発力)
図1
図2
図3
図4
図5