特許第6141888号(P6141888)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6141888液体の超過圧力の解放を伴う、容器をブロー成形し充填するための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6141888
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】液体の超過圧力の解放を伴う、容器をブロー成形し充填するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 49/46 20060101AFI20170529BHJP
   B29C 49/06 20060101ALI20170529BHJP
【FI】
   B29C49/46
   B29C49/06
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-560308(P2014-560308)
(86)(22)【出願日】2013年2月27日
(65)【公表番号】特表2015-512810(P2015-512810A)
(43)【公表日】2015年4月30日
(86)【国際出願番号】EP2013053903
(87)【国際公開番号】WO2013131793
(87)【国際公開日】20130912
【審査請求日】2016年1月27日
(31)【優先権主張番号】12158583.0
(32)【優先日】2012年3月8日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】514318149
【氏名又は名称】ディスクマ アーゲー
【氏名又は名称原語表記】DISCMA AG
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ショーヴァン, ギヨーム
(72)【発明者】
【氏名】カネンギセール, ダミアン
(72)【発明者】
【氏名】ツィンマー, ヨハネス
【審査官】 内藤 康彰
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−526852(JP,A)
【文献】 特表2010−531757(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C49/00−51/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填成形装置においてプリフォーム(16)から容器(22)をブロー成形し充填する方法であって、前記充填成形装置は、金型(12)と、前記プリフォームが前記金型内に配置されたときに、圧力下で液体を前記プリフォーム(16)内に注入することができる加圧液体注入回路(18)とを含み、前記方法は、
プリフォーム(16)を前記金型(12)内に配置するステップと、
前記金型(12)内に配置された前記プリフォーム(16)を延伸するステップと、
前記加圧液体注入回路(18)を通して前記プリフォーム内に所定量の液体を注入する
ことを含む注入段階を開始するステップと、
液体注入が停止される充填段階の終わりに、前記加圧液体注入回路(18)内に逆圧を生じさせる、前記加圧液体注入回路(18)を通した前記プリフォームへの前記液体の注入を停止することによって、前記注入段階を停止するステップと、
を含む方法において、前記方法は、
ブロー成形され充填された前記容器(22)が前記金型から取り外される前に、液体注入が停止される充填段階の終わりに、前記加圧液体注入回路(18)内に生じる逆圧を解放するステップをさらに含み、
前記注入段階を停止するステップは、注入バルブ機器(24、124)を閉じるステッ
プとをさらに含み、
前記注入バルブ機器(24、124)を閉じるステップは、
前記加圧液体注入回路(18)と、前記液体注入が停止される充填段階の終わりに、前記加圧液体注入回路(18)内に生じる逆圧が解放される少なくとも1つの放出チャネル(128)との間の液体連通を可能にし、
前記加圧液体注入回路(18)内の前記液体が前記注入バルブ機器を通して流れて前記プリフォーム内に注入されるのを妨げると共に、前記加圧液体注入回路(18)と前記少なくとも1つの放出チャネル(128)との間の液体連通を可能にする、方法。
【請求項2】
前記加圧液体注入回路(18)に結合されたバルブ機器(60、102)を開いて、前記液体注入が停止される充填段階の終わりに、前記加圧液体注入回路(18)内に生じる逆圧を解放するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
膨張タンク(112)を通して放出することによって、前記液体注入が停止される充填段階の終わりに、前記加圧液体注入回路(18)内に生じる逆圧を解放するステップを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記注入段階を開始するステップは、前記注入バルブ機器(24、124)を開いて、前記加圧液体注入回路(18)内に押し出された前記液体が、開かれた前記注入バルブ機器を通して流れて前記プリフォーム内に注入されるのを可能にするステップを含む、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記注入段階は、前記延伸の段階が開始した後に開始する、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
プリフォーム(16)から容器(22)をブロー成形し充填するための装置であって、前記装置は、
プリフォーム(16)を封入するための金型(12)と、
前記金型(12)内に配置された前記プリフォーム(16)を延伸するための延伸手段と、
前記プリフォーム(16)が前記金型内に配置されたときに、圧力下で液体を前記プリフォーム内に注入することができる加圧液体注入回路(18)と、
前記加圧液体注入回路(18)を通して前記プリフォーム内に所定量の液体を注入し、かつ、ブロー成形され充填された容器(22)が得られたときに、前記加圧液体注入回路を通した前記プリフォームへの前記液体の注入を停止するように適合された注入手段と、を含み、前記加圧液体注入回路を通した前記プリフォームへの前記液体の注入の前記停止は、液体注入が停止される充填段階の終わりに、前記加圧液体注入回路(18)内に逆圧を生じさせる、装置において、
前記装置は、液体注入が停止される充填段階の終わりに、前記加圧液体注入回路(18)内に生じる逆圧を解放するための解放手段をさらに含み、
前記注入手段は、少なくとも1つの放出チャネル(128)を含み、かつ、開位置と閉位置の間で移動するのに適した、注入バルブ機器(24、124)を含み、前記開位置は、前記加圧液体注入回路(18)を通して注入される前記液体が、開かれた前記注入バルブ機器を通して流れて前記プリフォーム(16)内に注入されることを許容し、前記少なくとも1つの放出チャネル(128)は前記加圧液体注入回路と連通せず、前記閉位置は、閉じられた前記注入バルブ機器を通して前記液体が流れることをもはや許容せず、前記少なくとも1つの放出チャネル(128)を通した前記液体注入が停止される充填段階の終わりに、前記加圧液体注入回路内に生じる逆圧の解放のために、前記加圧液体注入回路と前記少なくとも1つの放出チャネル(128)との間の連通を可能にする、装置。
【請求項7】
前記解放手段は、前記加圧液体注入回路(18)に結合され、かつ、開かれて前記液体注入が停止される充填段階の終わりに、前記加圧液体注入回路(18)内に生じる逆圧を解放するようになっている、少なくとも1つのバルブ機器(60、102)を含む、請求項に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つのバルブ機器(60、102)は、所定の液圧の場合に自動的に開くように設計される、請求項に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つのバルブ機器は制御バルブ(102)である、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記解放手段は、前記加圧液体注入回路(18)に結合された膨張タンク(112)を含む、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記注入バルブ機器(24、124)は、前記開位置と前記閉位置の間で長手方向軸線に沿って動くのに適しており、前記加圧液体注入回路(18)は、前記長手方向軸線に対して横方向に前記注入バルブ機器に結合される、請求項に記載の装置。
【請求項12】
前記注入バルブ機器はピストン機器である、請求項又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記注入手段は、前記金型(12)の上方にこれと密閉係合状態で配置された注入ヘッド(122)を含み、前記注入バルブ機器(124)が前記注入ヘッド内に取り付けられる、請求項6、11及び12のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリフォームから容器をブロー成形し充填するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水のボトルなどのプラスチック容器は、ブロー成形又は延伸ブロー成形を含む様々な方法によって製造され充填される。
【0003】
これらの周知の方法の1つによれば、初めにプラスチックプリフォームが、成形プロセスによって製造され、次いで加熱された後にブロー成形金型の内部に配置される。
プリフォームは、通常、その底部端が閉じ、その反対端が開いた円筒管の形態をとる。
ひとたびプリフォームが金型内に配置されると、該プリフォームの開放端のみが金型の上から見える。
上述の方法は、プリフォームの開放端に下向きに係合してその閉鎖底部端に当接する延伸ロッドを使用する。延伸ロッドは、閉鎖端に押し付けられるようにさらに動かされ、これによりプリフォームが延伸される。
【0004】
延伸段階が開始された後、例えば、本出願人の欧州特許第1 529 620 B1号に開示されるように、充填段階の間、液体がプリフォーム内にその開放端を通して注入される。この液体注入により、プリフォームは金型の内壁に接触するまで膨張され、これによりボトルの最終形状が達成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願人は、液体がほぼ非圧縮性であることが原因で、逆圧が、液体注入が停止される充填段階の終わりに加圧液体注入回路内に生じることに気付いた。
この逆圧現象は機械的応力を発生させ、液体注入回路と関連して用いられる様々な構成要素に損傷を与える可能性がある。
より具体的には、上述のブロー及び充填方法は、液体をプリフォーム内に注入するために、液体を液体注入回路全体にわたって押し出すためのピストン機器を利用する。
【0006】
液体でのプリフォームの充填が行われ、これには、充填段階の終わりに充填速度の低減が必要である。
しかしながら、減速の制御は、今日の油圧技術、圧縮空気技術又は電気技術によっては非常に難しいことが分かる。
特に、慣性のために、ピストン機器は、常に、要求される停止点を超えて動いている。
【0007】
液体はほぼ非圧縮性であるため、これにより液体が高圧になり、その結果、液体注入回路内に逆圧現象が引き起こされる。
従って、液体回路と関連した機械的構成要素は、逆圧に起因する機械的応力を受ける。
構成要素に対するこれらの応力及びそれらの衝撃は長期にわたって繰り返され、従って、そのことは、これらの構成要素の耐用年数を低減させる。
また、液体充填の減速の非効率的な制御が、容器の破損を引き起すこともある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この点に関して、本発明は請求項1に記載されるような方法である。
従って、加圧液体注入回路から超過圧力が排出又は放出され、それにより、この回路と関連した構成要素に繰り返し加えられる応力、及び時間の経過と共に起こり得る破損が回避される。
さらに、本発明は、注入段階の終わり頃に高速で容器を充填することも可能にする。
【0009】
可能な特徴によると、本方法は、加圧液体注入回路に結合されたバルブ機器を開いて、液体の超過圧力を解放するステップを含む。
これは、加圧液体注入回路から液体の超過圧力を排出又は放出する簡単で効率的な方法である。
バルブ機器を通した放出は、ひとたび所定の閾値の圧力に達すると又は命令時に、自動的に作動することができる。
【0010】
更に別の可能な特徴によると、バルブ機器は、液体がプリフォーム内に注入される場所の近くに配置される。例えば、バルブ機器は、液体をプリフォーム内に注入するのに使用される注入ヘッドの近くに配置されるか、又はさらにそれに取り付けられる。
【0011】
別の可能な特徴によると、本方法は、膨張タンクを通して液体を放出することによって液体の超過圧力を解放するステップを含む。
これは、液体の超過圧力を排出又は放出する別の簡単で効率的な方法である。超過圧力を解放するこの方法は、ひとたび所与の圧力レベルに達すると、自動的に実施され得る。
【0012】
可能な特徴によると、注入段階の停止は、注入バルブ機器を閉じるステップをさらに含み、この注入バルブ機器を閉じるステップは、加圧液体注入回路と、超過圧力が解放される少なくとも1つの放出チャネルとの間の液体連通を可能にする。
従って、超過圧力を解放する別の方法は、注入バルブ機器を閉じることによって自動的に実施することができる。超過圧力を解放するために、別個のアクションを行う必要はない。
注入バルブ機器の一回の閉鎖が超過圧力の解放を引き起こす。従って、これは、本方法の実施を容易、確実及び効率的にする。
【0013】
更に別の可能な特徴によると、注入バルブ機器を閉じるステップは、加圧液体注入回路内の液体が注入バルブ機器を通して流れてプリフォーム内に注入されるのを妨げると共に、加圧液体注入回路と少なくとも1つの放出チャネルとの間の液体連通を可能にする。
【0014】
別の可能な特徴によると、注入段階を開始するステップは、注入バルブ機器を開いて、加圧液体注入回路内に押し出された液体が、開かれた注入バルブ機器を通して流れてプリフォーム内に注入されるのを可能にするステップを含む。
【0015】
可能な特徴によると、注入段階は、延伸段階が開始した後に開始する。
【0016】
別の態様によると、本発明は、請求項8に従った装置である。
この装置は、上述の欠点の少なくとも1つを改善するための簡単な解決策を提供する。
具体的には、ブロー及び充填された容器が金型から取り外される又は引き出される前に、液体超過圧力解放手段が作動又は活性化される。
【0017】
別の可能な特徴によると、解放手段は、加圧液体注入回路に結合され、開かれて液体の超過圧力を解放するようになっている少なくとも1つのバルブ機器を含む。
加圧液体注入回路と関連した単なるバルブ機器(又は幾つかのバルブ機器)を配置することにより、液体の超過圧力の容易で効率的な解放が可能になる。
【0018】
可能な特徴によると、前述の少なくとも1つのバルブ機器は、所定の液体圧力の場合に自動的に開くように設計される。
【0019】
可能な特徴によると、前述の少なくとも1つのバルブ機器は、制御バルブである。
【0020】
可能な特徴によると、解放手段は、加圧液体注入回路に結合された膨張タンクを含む。
【0021】
別の可能な特徴によると、注入手段は、少なくとも1つの放出チャネルを含み、かつ、開位置と閉位置との間で移動するのに適した、注入バルブ機器を含み、開位置は、加圧液体注入回路を通して注入される液体が、開かれた注入バルブ機器を通して流れてプリフォーム内に注入されるのを許容し、少なくとも1つの放出チャネルは加圧液体注入回路と連通せず、閉位置は、閉じられた注入バルブ機器を通して液体が流れることをもはや許容せず、少なくとも1つの放出チャネルを通した超過圧力の解放のために、加圧液体注入回路と少なくとも1つの放出チャネルとの間の連通を可能にする。
従って、注入バルブ機器は、閉位置にあるとき2つの異なる機能を果たす、即ち、液体のさらなる流れがバルブ機器を通過してプリフォーム内に注入されるのを禁止し、同時に少なくとも1つの放出チャネルを通して超過圧力を解放又は放出する。
これらの解放手段は非常に簡単で効率的である。
【0022】
可能な特徴によると、注入バルブ機器は、開位置と閉位置との間で長手方向軸線に沿って動くのに適しており、加圧液体注入回路は、長手方向軸線に対して横方向に注入バルブ機器に結合される。
従って、注入バルブ機器への液体入口は横向きである。
【0023】
可能な特徴によると、注入バルブ機器はピストン機器である。
【0024】
さらに別の可能な特徴によると、注入手段は、金型の上方にこれと密閉係合状態で配置された注入ヘッドを含み、注入バルブ機器がこの注入ヘッド内に取り付けられる。
加圧液体注入回路は、注入ヘッドの長手方向軸線に対して横方向に注入ヘッドに結合される。注入バルブ機器は、開位置と閉位置の間で長手方向軸線に沿って軸線方向に動くことができることに留意されたい。
【0025】
ここで、添付図面を参照して、単なる例として本発明の実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1の実施形態によるシステムの全体概略図である。
図2図1の注入ヘッド及び金型の概略的部分拡大図である。
図3】注入ピストン機器の概略図である。
図4】プリフォームに注入される液体の容積の時間的変化を表す曲線を概略的に示す。
図5】本発明の第1の変形実施形態によるシステムの全体概略図である。
図6】本発明の第2の変形実施形態によるシステムの全体概略図である。
図7A】本発明の第2の実施形態によるシステムの全体概略図である。
図7B】注入ノズルの開位置における、図7Aのシステムの注入ヘッドの概略的部分拡大図である。
図7C】注入ノズルの閉位置における、図7Aのシステムの注入ヘッドの概略的部分拡大図である。
図8】容器本体の典型的な重量をその容積の関数として表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1は、本発明の1つの実施形態による、プリフォームからボトルなどの容器を同時にブロー成形し充填するための装置10を概略的に示す。
これらのプリフォームは、熱可塑性ポリマー製とすることができる。
装置10は、プリフォームを封入するための金型12を含む。
金型12は、例えば、互いに組み立てられたときに2つの部分12a、12bが内部キャビティ14を定める2部分(tow−part)金型である。
【0028】
図1に示されるように、プリフォーム16は、本発明によるブロー成形及び充填方法の初めに又はその直前にキャビティ14内に挿入される。
キャビティの形状は得られる容器の形状に対応し、ブロー成形及び充填方法の最後に、形成された容器で完全に占められる。
代替的に、金型12は、製造プロセスに応じて、2より多い部分から構成できることに留意されたい。
例えば、第3の部分(基部金型)を金型の底部に加えて、内部キャビティ底部の少なくとも一部分を構成することができる。
【0029】
装置10は、加圧液体注入回路18と、液体をプリフォーム16内に注入するための注入手段とをさらに含む。
注入手段は、金型12及びプリフォーム16と密閉接触する(液密性のために)注入ヘッド20を含む。
【0030】
図2は、金型12の上に配置された注入ヘッド20の概略的な部分拡大図である。
金型12は、ブロー成形及び充填方法によってプリフォーム16から得られたブロー成形され充填された容器22(本明細書では、例えば水で充填されたボトル)を封入する。
注入ヘッドは、内部ハウジング26内に取り付けられた注入ノズル28を含む注入バルブ機器24を含む。
注入ヘッド20は、図2に部分的に示されるように形状が略円筒形であり、内部ハウジング26も形状が円筒形であり、両者は同軸である。
【0031】
注入バルブ機器24、より具体的には注入ノズル28は、長手方向軸線Aに沿って、液体をプリフォーム内に注入することを可能にする注入位置(開位置)と、注入ノズル28が密閉係合状態で注入ヘッドの内面26aに押し当たり、液体が注入ヘッドからプリフォーム内に流れるのを防止する静止位置(閉位置)との間を移動可能である。
長手方向軸線Aは、本明細書では、これに沿って注入ヘッド20及び金型12が実質的に整列される垂直軸線である。
軸線Aは、容器22の対称軸線である。
【0032】
図2に示されるように、注入ノズル28は、製造方法の最後に容器がブロー成形され充填されたときに占める閉位置(下部位置)にある。
開位置において、注入ノズル28は、内面26aからある距離をおいた上部位置にある。この上部位置は、明確にするために図中には示されていないが、注入ヘッド20の周壁32内に設けられた横断方向チャネル30(点線で示される)の上方に配置される。
この供給チャネルは、加圧液体注入回路18に接続される。
注入ノズル28を内面26aから離れるようにチャネル30の上方に動かすことにより、回路18内にある液体がチャネル30からプリフォームに流れることが可能になる(図2においては、プリフォームが、形成された容器22に置き換えられている。)。
【0033】
図3は、注入バルブ機器24の一例を概略的に示す。
注入バルブ機器24は、例えば空気などの流体によって作動される注入ピストン機器である。代替的に、他の流体を使用することもできる。
流体作動式ピストン機器24は、円筒形ハウジング36内で長手方向に(軸線Aに沿って)摺動するピストン34と、その端部に注入ノズル28が設けられたロッド35とを含む。
流体は、ピストン機器24への流体の供給を制御するための制御手段(図示せず)を含む流体供給システム(図示せず)によってピストン機器24に供給される。
流体供給の制御は、開位置又は閉位置を占めるための、軸線Aに沿った注入ノズル28の適切な上方移動及び下方移動を可能にする。
【0034】
図1に戻ると、装置10はまた、金型12内に封入されたときにプリフォーム16を延伸するための延伸手段38も含む。
延伸手段は、注入ノズル28と摺動結合状態にある延伸ロッド38を含む。
図2には、明確にするために延伸ロッドは示されていない。例えば、延伸ロッド38は、軸線Aと整列してもよく、液密方式で注入ノズル28を貫通してもよい。
図1の実施形態の延伸ロッド38は、充填液体がプリフォーム内に注入される間、該プリフォーム16内に下向きに挿入されてこれを延伸させるように、命令によって作動される。
延伸ロッド38を作動させるための作動手段は、明確にするために図示されていない。
【0035】
装置10は、開放時に液体が回路18を通して流れるのを可能にし、閉鎖時に液体がバルブ機器を通して下流に流れるのを防止するバルブ機器40を含む。
バルブ機器40は、命令によって作動される。
【0036】
プリフォーム内に注入される液体、例えば水が、液体を装置10のポンプ機器42に供給する液体源Sから供給される。
ポンプ機器42は、バルブ機器40の上流に配置される。
そうしたポンプ機器は、例えば3バールから7バールまでの間といった一定の圧力を送るのに適している。
ポンプ機器42は、所定量の液体を供給し、それを、液体注入回路18を通して押し出す又は注入するのに適している。ポンプ機器42は装置10の注入手段の一部分であり、液体押出手段として働く。
【0037】
図1にさらに示されるように、フローバルブ44が、安全バルブとしてポンプ機器42に並列に取り付けられる。
このバルブは、例えば、液圧が増大するとき又は製造される容器がない場合、ポンプ機器を保護するための放出バルブとして働く。
【0038】
装置10は、一方の端部がポンプ機器42に結合され、反対の端部が注入ヘッド20に結合されたダクト46を含む。バルブ機器40は、ダクト46に取り付けられる。ダクト46は、液体注入回路18の一部分であることに留意されたい。
【0039】
図1に点線で示される変形実施形態において、液体押出手段52をポンプ機器42の代替物として使用することができる。
押出手段52は、本明細書では、所定量の液体を、液体注入回路18を通して、より具体的にはダクト46を通して移動させることが可能なピストン機器で表される。
ある量の液体を移動させることが可能な他のいずれかの手段を代替的に使用してもよいことに留意されたい。
【0040】
装置10はまた、液体注入回路18に、本明細書では、より具体的にはダクト46に結合されたバルブ機器60を含む。
図1に示されるように、バルブ機器60は、注入ヘッド20の近くに配置される。特に、バルブ機器60は、できる限り死容積を減らすために、できる限り注入ヘッド20の近くに配置される。
【0041】
本発明の1つの実施形態によるブロー成形及び充填方法の実行の過程で、延伸ロッド38は延伸段階の際に作動されるのに対して、バルブ機器40は閉位置にあり、これにより、液体がプリフォーム16内に注入されるのが防止される。
延伸ロッド38は、その閉鎖底部端に接触するようにプリフォーム16の開放端に下向きに係合される。次に、延伸ロッドは、閉鎖端を下向きに押し付け、それに応じて制御された方法でプリフォームを延伸するようにさらに作動される。
【0042】
延伸段階の開始後に所定の時間が経過した後、液体をプリフォーム内に注入するための注入段階が開始し、容器を形成するとともに容器を充填する。
注入段階は、バルブ機器40の開放と、ポンプ機器42(又は、代替的にピストン機器52)の作動とによって開始する。バルブ機器40の作動は、プロセッサ若しくはコンピュータによって又は手動で制御することができる。
【0043】
また、注入ノズル28は、その上部位置(開位置)に引き上げられるように作動される。
ポンプ機器42(又はピストン機器52)は、所定の注入又は充填曲線に従って、液体が液体注入回路18及び注入ヘッド20を通してプリフォーム16に押し出される又は注入される(その中に注入される)ように、制御された方法で作動される。
【0044】
図4は、注入段階中にポンプ機器42によって注入又は移動される液体の容積の経時変化を示す。
(a)として示される曲線は、時間経過に伴う液体注入の望ましい理論曲線を表す。この曲線は、液体の容積が増大する第1の部分と、容積が最大値に達して一定に保たれる第2の平坦部分とを含む。
この液体注入は、延伸ロッドの移動と共に、金型の内壁に接触するまでプリフォーム16を膨張させる。従って、容器の最終段階が達成される(図2)。
注入段階の初めに、バルブ機器60は閉位置にある。
図4に示されるように、液体注入回路18を通って移動される液体の容積は、容器を充填するのに必要な容積より大きい。液体のこの付加的な容積が、曲線上の(b)として示される。
【0045】
注入段階のタイミングを適切に制御することにより、注入ノズル28が下方に動かされて液体注入バルブを閉じ、ポンプ機器42(又はピストン機器52)が、回路18を通って液体を押し出す又は注入するのを停止するように命令される。
回路18、従ってダクト46内に押し出される又は注入される付加的な容積は、注入ノズル28が閉鎖しているために、回路18内の圧力上昇(過剰圧力)をもたらす。
回路18内の逆圧現象を回避するために、バルブ機器60は、プロセッサ若しくはコンピュータにより又は手動で、図4の時間ベースの容積曲線に関連する適切な時間に(例えば、所与の時間後又は時間遅延が経過した後)開くように命令される。具体的には、必要量の液体(容積)がプリフォーム/容器内に注入されたときにバルブ機器60が開く。代替的に、バルブ機器60は、ピストン機器52の位置に応じて開くように作動される。
【0046】
液体の超過圧力を解放するように、ダクト46内の過剰な容積の液体はバルブ機器60を通して放出される。次に、放出された液体を回収し、このプロセス内で再利用することができる。
従って、バルブ機器60は、(注入段階の終わりに)液体の超過圧力を液体注入回路の外に解放するのを可能にする解放手段として働く。
注入段階中に大量の液体を移動させ、この余分な量の液体を、バルブ機器60(放出バルブ)を通して放出することにより、図4の曲線(a)の平坦部分を得ることができる。また、容器の充填を高速で又は充填速度で完了することも可能である。
【0047】
図5は、本発明の第1の変形実施形態による、容器をブロー成形し充填するための装置100を示す。
装置100は、バルブ機器60に取って代わった制御バルブ102が、図1の装置10とは異なる。装置100の全ての他の要素は、装置10のものと同一であり、同じ参照番号を有する。
【0048】
制御バルブ102はバルブ機器60と同じ機能を果たす、即ち、加圧液体注入回路の外に液体の超過圧力を解放する。
従って、制御バルブ102は、放出バルブとして動作する。
制御バルブ102は、ひとたび所定量の液体がプリフォーム/容器内に注入され、所定の液体圧力レベルが液体注入回路内で達成されると、液体の超過圧力を自動的に解放する。
制御バルブ102は、前もって適切な設定により予め設定し、回路内の液圧の量に応じて開くようにすることができる。
代替的に、制御バルブ102は、圧力スイッチに基づいて作動させることができる。
【0049】
図6は、本発明による装置110の第2の変形実施形態を示す。
装置110は、バルブ機器60に取って代わった膨張タンク112が装置10とは異なる。システム110の全ての他の要素は装置10のものと同一であり、同じ参照番号を有する。
【0050】
膨張タンク112は、バルブ機器60と同じ機能を果たす、即ち、膨張タンク112は、液体注入回路18内の圧力が所定の値又はレベル(閾値)に達すると直ぐに、液体注入回路の外に液体の過剰圧力を解放し、従って、この過剰な圧力から液体注入回路を解放する。
【0051】
図7Aは、本発明による、容器をブロー成形し充填するための装置120の第2の実施形態を示す。
装置120は、放出バルブ機器60が取り除かれ、注入ヘッド20(図2に部分的に示される)が図7B及び図7Cに示されるように修正されている点を除いて、図1の装置10とほぼ同じである。
【0052】
装置120は、新しい注入バルブ機器構成124を有する修正された注入ヘッド122を含む。
注入バルブ機器124が取り付けられた囲繞体又はケーシングは、図2を参照して説明されたものと同じである。注入ヘッド122と金型12との間の構成の説明図は、明確にするために任意に簡略化されている。
より具体的には、注入バルブ機器124の注入ノズル126は、上部126aに放出チャネル128が設けられる本体を形成する。
本体の下部126bは、図2の注入ノズル28のものと同じままである。この下部は、注入ノズル126が下部閉位置にあり(図7C)、内面26aに当たっているときに果たされる液密機能を有する。注入ノズルの上部開位置においては(図7B)、下部126bはこの目的を果たさない。
【0053】
図7Bに示されるように、放出チャネル128は、2つの互いに反対側の端部、即ち、注入ノズル本体の横面即ち側面126cに開いた第1の端部128aと、本体の上面126dに開いた第2の端部128bとを有する。
放出チャネル128は、その2つの互いに反対側の端部の間に屈曲部を形成する。図7Bに示される屈曲部は直角である。しかしながら、代替的に、より滑らかな曲率を有する屈曲部を用いてもよい。チャネルは、代わりに側面126cから上面126dへ直線的に傾斜した形状を有してもよいことに留意されたい。
【0054】
図7Bにおいて、放出チャネル128は、内部ハウジング26の内壁に面する。
流量を増大させるために、単一の放出チャネルの代わりに幾つかの放出チャネルを用いてもよいことに留意されたい。図7Bに示されるように、注入ノズル126が上部開位置に引き上げられ、その結果、ポンプ機器42によって押し出される液体が加圧液体注入回路18及びチャネル30を通り、矢印Fで示されるように開バルブを通って流れることを許容する。通過が許容される液体は、注入段階の操作過程で、キャビティ14内に配置されたプリフォーム内に注入される。
【0055】
注入段階が終了すると、注入ノズル126は、図7Cの下部閉位置に下げられるように命令され、下部126bが内面26aと密閉係合するようになる。
また、ポンプ機器42は、ある量の液体を液体注入回路18内に押し出す又は注入するのを停止するように命令される。
従って、注入ノズル126は、図7Cに示される軸線方向位置を占め、それにより、これ以上の液体流が、形成された容器内に注入されるのを妨げる。
【0056】
この軸線方向位置において、放出チャネル128は、ダクト46に結合された供給チャネル30に面する。従って、チャネル30と放出チャネル128との間に連通が確立され、放出チャネル128を通る液体の流通が可能になる。この液体放出により、液体注入回路18内に存在する液体の超過圧力を解放することが可能になる。
液体放出は、回収すること、場合によっては再利用することを目的として、注入ノズルの上部から排出される。
放出チャネル又は回路が大気圧に通気された場合に容器内の圧力が大気圧となると、液体の放出は自然に停止する。
【0057】
放出チャネル128の位置は、液体過圧を効率的に解放するように注入ノズル本体の高さ又は軸線方向延長部(軸線A)に沿って調節される。
変形実施形態において、放出チャネル128は、下部位置に配置することができる、即ち、その横方向開口端128aを下げることができ、それによりチャネルが延長される。この曲率は、図7Cに示されるものと同じであってもよく、又は異なっていてもよい。
【0058】
一例として、このチャネルの直径は、6mmである。
より一般的には、直径は、4mmから8mmまでの間にあることが可能である。
【0059】
本発明による装置は、軽量熱可塑性ポリマー容器を製造するのに特に適している。
軽量プリフォームを、図8のグラフに関して定めることができる。
このグラフは、グラム(g)で表された、プリフォーム又は容器本体の典型的な重量を、センチリットル(cl.)で表された容器本体の容積の関数として示す。
軽量プリフォーム又は容器は、曲線Cの下方に位置する。
【0060】
本実施形態において、ブロー成形され充填される容器は、静水で充填されたボトルである。
しかしながら、他の容器、並びに他の液体を想定することもできる。
当業者により、他の液体で充填されることが意図される軽量容器を定めるための他のグラフを容易に得ることができる。
【0061】
当業者には、本明細書で説明される本発明の好ましい実施形態に対する種々の変更及び修正が明白となることを理解されたい。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、かつ、その付随する利点を損なうことなく、そうした変更及び修正をなすことができる。従って、そうした変更及び修正は、添付の特許請求の範囲により網羅されることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8