(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
EUVフォトレジストの開発は、EUVリソグラフィ(EUVL)技術の実施のためには困難な問題となり続けている。低いライン幅ラフネス(LWR)およびウェハ処理量を得るために十分な感受性といった高解像度の微細なフィーチャを提供できる材料の開発が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、今般、フォトレジスト組成物構成成分として特に有用な新規な酸発生剤化合物を見出した。好ましい態様において、本発明の酸発生剤化合物およびフォトレジストは、EUV像形成に特に有用である。
第1の態様において、以下の式(I)に対応する酸発生剤化合物が提供される:
【化1】
式中、R
1は、酸不安定部分を提供する非水素置換基であり;
Aは水素または非水素置換基であり;eは0〜4の整数であり;
R
2およびR
3は同じかまたは異なる非水素置換基であり、並びにR
2およびR
3は一緒になって芳香族または非芳香族環を形成していてもよく;並びにZは対アニオンである。特定の態様において、R
2およびR
3がそれぞれ非置換フェニルであり;−(C=O)OR
1がパラ置換基であり;R
1がt−ブチルまたは−C(CH
3)
2(C
6H
5)であり;並びにeが0である2つの化合物が式(I)から除かれる。
【0007】
別の態様において、以下の式(II)に対応する酸発生剤化合物が提供される:
【化2】
式中、R
1は、酸不安定部分を提供する非水素置換基であり;
A、BおよびCはそれぞれ独立に、水素または非水素置換基であり;
Dは、単結合;>C=O;>S(O);>S(O)
2;−C(=O)O−;−C(=O)NH−;−C(=O)−C(=O)−;−O−;CHOH;CH
2;またはSであり;
e、fおよびgは、それぞれ独立に0〜4の整数であり;並びにZ
−は対アニオンである。
【0008】
さらなる態様において、以下の式(III)に対応する酸発生剤化合物が提供される:
【化3】
式中、R
1は、酸不安定部分を提供する非水素置換基であり;
XおよびYは独立に、水素または非水素置換基であり;
Aは、水素または非水素置換基であり;
R
2およびR
3は、同じかまたは異なる非水素置換基であり、並びにR
2およびR
3は一緒になって芳香族または非芳香族環を形成していてもよく;
nは、正の整数であり;eは、0〜4の整数であり;並びに
Z
−は対アニオンである。
【0009】
なおさらなる態様において、以下の式(IV)に対応する酸発生剤化合物が提供される:
【化4】
式中、R
1は、酸不安定部分を提供する非水素置換基であり;
XおよびYは独立に、水素または非水素置換基であり;
A、BおよびCは、それぞれ独立に水素または非水素置換基であり;
Dは、単結合;>C=O;>S(O);>S(O)
2;−C(=O)O−;−C(=O)NH−;−C(=O)−C(=O)−;−O−;−CH(OH)−;−CH
2−または−S−であり;
nは、正の整数であり;e、fおよびgは同じかまたは異なる0〜4の整数であり;並びに
Z
−は対アニオンである。
【0010】
特定の好ましい態様において、上記式においては、R
1は、エステル部分、例えば、酸不安定エステル部分を含んでいてもよい。例えば、例示的に好ましいR
1基としては、t−ブチルが挙げられ、またはより好ましくはR
1は、さらなるエステル結合を含むさらなる酸不安定基を提供し、例えばR
1は、−(CH
2)
n(C=O)O−ALGであり、ここで式(I)および(II)の場合は、nが正の整数であり、式(III)および(IV)の場合はnが整数、例えば0〜12の整数であり、好ましくはnは式(I)から(IV)のそれぞれについて8、6、4もしくはそれ未満であり、ALGは、酸不安定部分をもたらす(例えばエステルに結合された第四級炭素を提供する)基であり、例えばALGはt−ブチルまたは結合第四級炭素を有する環系、例えば1−エチルシクロペンチルまたはメチルアダマンチルである。
【0011】
式(II)および(IV)において、好ましくはDは、単結合(5員環を提供するために)、>C=O、または−CH
2−であってもよい。
【0012】
上記式(I)および(III)のそれぞれにおいて、R
2およびR
3は、好適には同じかまたは異なり、好適には、場合により置換された環式または非環式基、例えば場合により置換されたC
1−20アルキル、C
1−20アルコキシまたは場合により置換された環式基、例えば場合により置換されたC
5−30環式アルキル(例えばシクロヘキシル、アダマンチル)、場合により置換された炭素環式アリール、例えばフェニル、ナフチル、アントラセニルまたは1〜3個のN、OまたはS環メンバーを有する、場合により置換されたヘテロ芳香環であってもよい。特定の実施形態において、R
2およびR
3の一方または両方は、場合により置換されたフェニルであり、例えば、R
2およびR
3の一方または両方はそれぞれ非置換フェニルである。
【0013】
なおさらなる態様において、−(5−((2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)カルボニル)−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムのカチオン構成成分を含む酸発生剤化合物が提供される。
【0014】
別の態様において、以下からなる群から選択される酸発生剤化合物が提供される:
(i)5−(5−((2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)カルボニル)−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム3−ヒドロキシアダマンタン−アセトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロブタン−1−スルホネート;
(ii)5−(5−((2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)カルボニル)−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム1,1−ジフルオロ−2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホネート;および
(iii)5−(5−((2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)カルボニル)−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム4−((4R)−4−((8R,9S,10S,13R,14S,17R)−10,13−ジメチル−3,7,12−トリオキソヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−17−イル)ペンタノイルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロブタン−1−スルホネート。
【0015】
なおさらなる態様において、以下の式(V)に対応する酸発生剤化合物が提供される:
【化5】
式中:
Zは対アニオンであり;
RおよびR’は、同じかまたは異なる非水素置換基であり;
X、X
1およびX
2のそれぞれは同じかまたは異なっており、かつそれぞれ水素または非水素置換基であり;
pは0(Xとして水素が存在する場合)、1、2、3または4であり;並びに
p
1およびp
2は、それぞれ独立に0(X
1およびX
2基としてそれぞれ水素が存在する場合)、1、2、3または4である。
【0016】
特定の好ましい実施形態において、式(V)のR、R’、X、X
1およびX
2の1つ以上は、酸不安定基である。好適な酸不安定基は、酸不安定エステルおよびアセタール、例えば場合により置換されたエチルシクロペンチルエステル、メチルアダマンチルエステル、エチルアダマンチルエステル、t−ブチルエステル、フェニルエステル、ナフチルエステルなどをはじめとする種々の部分であってもよい。特定の好ましい態様において、式(V)の化合物は、1または2つの共有結合した酸不安定基を含有する。
【0017】
本発明の化合物(上記式(I)から(V)のいずれかの化合物を含む)において、アニオンZは、好適には無機または有機基であることができる。好適な無機基としては、例えばハロゲン、例えばI
−またはBr
−が挙げられる。好適な有機化合物としては、芳香族および非芳香族基を挙げることができ、例えば、フェニル含有アニオン、および脂肪族アニオン、例えば1つ以上の酸基(−COO
−、SO
3−)などを好適に含有してもよいC
1−30アルキル基が挙げられる。好ましい有機アニオンは、1つ以上の電子求引性基、例えばフッ素を有する。本発明の酸発生剤化合物の特に好ましい対アニオン(例えば上記式IおよびIIのZ)には、1〜20個の炭素原子および1つ以上のフッ素原子を有するアニオンが挙げられる。特に好ましいアニオン(例えば、上記式IおよびIIのZ)は、フッ素化されたスルホン酸、例えば1〜20個の炭素原子および1つまたは好ましくはそれ以上のフッ素原子、例えば1〜12個のフッ素原子を有するスルホン酸、特に−SO
3−部分に対してαおよびβの炭素原子(単一または複数)上にフッ素置換基を有するものである。
【0018】
特定の好ましい態様において、本発明の酸発生剤はポリマーに共有結合されていてもよい。こうしたポリマーは、フォトレジスト組成物の構成成分として好適に利用されてもよい。ポリマーは、共有結合した酸発生剤化合物に加えて酸不安定基を含んでいてもよい。こうした態様において、本発明のイオン性酸発生剤化合物のカチオン構成成分ではなく、好適にはアニオン構成成分がポリマーに共有結合されていてもよく、または酸発生剤のアニオン構成成分ではなくカチオン構成成分がポリマーに共有結合されていてもよく、または酸発生剤のアニオンおよびカチオン構成成分のそれぞれがポリマーに共有結合されていてもよい。
【0019】
好ましい態様において、酸発生剤化合物は、共有結合した酸不安定基を有するカチオン構成成分を含んでいてもよく、ここで酸不安定基の開裂生成物は、相対的に嵩高い部分、例えば炭素脂環式(環原子がすべて炭素である非芳香族環)、ヘテロ脂環式(環原子の1つ以上がN、OまたはSである非芳香族環)、芳香族基、例えば場合により置換されているフェニル、ナフチルおよびアントラセンを含む。例えば場合により置換されたシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、アダマンチル、フェニル、ナフチルまたは単一または複数の環構造において5〜20個、またはそれより多い環原子を有する他の基を含むような酸不安定基が好ましい。
【0020】
理論に拘束されないが、こうした嵩高い部分の酸不安定基の使用は、こうした嵩高い部分を含んでいない同等のシステムに対して向上したコントラストを提供することによって、酸発生剤化合物を含むフォトレジストのリソグラフィ性能を向上させることができると考えられる。
【0021】
本発明の特に好ましいフォトレジストは、本明細書に開示されるような1種以上の酸発生剤化合物の像形成に有効な量および好適なポリマー構成成分を含んでいてもよい。本発明のフォトレジストはまた、異なる酸発生剤化合物の混合物、通常2または3種の異なる酸発生剤化合物の混合物、より典型的には合計で2種の異なる酸発生剤化合物からなる混合物を含んでいてもよい。
【0022】
本発明のフォトレジスト組成物のレリーフ像(例えば、サブ50nmまたはサブ20nm寸法を有するパターン形成されたライン)を形成するための方法も提供される。本発明のフォトレジスト組成物がその上にコーティングされた基体、例えばマイクロエレクトロニクスウェハも提供される。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本明細書にあるように、酸発生剤化合物は、活性化放射線、例えばEUV放射線、eビーム放射線または他の放射線源、例えば193nm波長の放射線に曝露される場合に、酸を生成することができる。本明細書にあるような酸発生剤化合物はまた、光酸発生剤化合物とも称されうる。
【0024】
酸発生剤化合物
上記で議論されるように、好ましい酸発生剤化合物は、上記で定義されるような式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)のものを含む。
【0025】
上記式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)のものにおいて、好適な非水素置換基(例えば、式(I)から(IV)の置換基A、BおよびCなど)は、例えばハロ(F、Cl、BrまたはI)、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、場合により置換されたC
1−20アルキル、場合により置換されたC
1−20アルコキシ、例えば場合により置換されたアルキル(例えば場合により置換されたC
1−10アルキル)、場合により置換されたアルケニルまたはアルキニル、好ましくは2〜約20個の炭素原子を有する、例えばアリル;場合により置換されたケトン、好ましくは1〜約20個の炭素原子を有する;場合により置換されたアルキルチオ、好ましくは1〜約20個の炭素原子を有する;場合により置換されたアルキルスルフィニル、好ましくは1〜約20個の炭素原子を有する;場合により置換されたアルキルスルホニル、好ましくは1〜約20個の炭素原子を有する;場合により置換されたカルボキシ、好ましくは1〜約20個の炭素原子を有し、(これには、−COOR’のような基を含み、式中R’はHまたはC
1−8アルキルであり、光酸と実質的に非反応性であるエステルが挙げられる);場合により置換されたアルカリール、例えば場合により置換されたベンジル、場合により置換された炭素環式アリール、例えば場合により置換されたフェニル、ナフチル、アセナフチルまたは場合により置換されたヘテロ脂環式またはヘテロ芳香族基、例えばピリジル、フラニル、ピロール、チオフェン、フラン、イミダゾール、ピラゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、トリアゾール、フランザン、オキサジアゾール、チアジアゾール、ジチアゾール、テラゾール、ピラン、チオピラン、ジアジン、オキサジン、チアジン、ジオキシン、ジチン、およびトリアジン、ならびに1つ以上のこうした部分を含有するポリ芳香族基であってもよい。
【0026】
上記式の酸発生剤化合物は、1つ以上の酸不安定基によって利用可能な位置にて好適に置換されてもよい。例えば、式(I)から(IV)において1つ以上の置換基A、BおよびCは酸不安定基であってもよい。好適な酸不安定基は、種々の部分、例えば、酸不安定エステルおよびアセタール、例えば場合により置換されたエチルシクロペンチルエステル、メチルアダマンチルエステル、エチルアダマンチルエステル、t−ブチルエステル、フェニルエステル、ナフチルエステルおよびその他であってもよい。特定の好ましい態様において、本発明の酸発生剤化合物は、1または2個の共有結合した酸不安定基を含有する。本明細書にあるように、酸不安定部分または基(酸不安定エステルおよびアセタールなど)は、典型的なリソグラフィ処理(放射線露光後の熱曝露を含む)中、(レジスト中の酸発生剤化合物からの)発生した酸の存在下で反応する。本明細書にあるような酸不安定基はまた、光酸不安定基と称される場合がある。
【0027】
上記で議論したように、特定の態様において、上記式(I)から、R
2およびR
3がそれぞれ非置換フェニルであり、−(C=O)OR
1がパラ置換基であり、R
1がt−ブチルまたは−C(CH
3)
2(C
6H
5)であり、並びにeが0である化合物が除かれる。特定の態様においてまた、上記式(I)から、R
2およびR
3がそれぞれ非置換フェニルであり、−(C=O)OR
1がパラ置換基であり、ならびにeが0である化合物が除かれる。特定の追加態様において、式(I)からまた、R
2およびR
3がそれぞれフェニルであり、並びにeが0である化合物が除かれる。特定のさらなる追加態様においては、上記式(I)から、R
2およびR
3がそれぞれフェニルであり、並びにeが0または正の整数である化合物が除かれる。
【0028】
議論したように、酸発生剤化合物および他の物質の様々な部分が場合により置換されうる。「置換された」置換基は、1つ以上の利用可能な位置、典型的には1、2または3箇所において、1つ以上の好適な基、例えばハロゲン(特にF、ClまたはBr);シアノ;ニトロ;C
1−8アルキル;C
1−8アルコキシ;C
1−8アルキルチオ;C
1−8アルキルスルホニル;C
2−8アルケニル;C
2−8アルキニル;ヒドロキシル;ニトロ;アルカノイル、例えばC
1−6アルカノイル、例えばアシル、ハロアルキル、特にC
1−8ハロアルキル、例えばCF
3;−CONHR;−CONRR’(式中、RおよびR’は場合により置換されたC
1−8アルキルである);−COOH、COC、>C=Oなどによって置換されてもよい。
【0029】
特に好ましい酸発生剤化合物には、以下の1種以上のカチオン構成成分を有するものが挙げられる:
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【0030】
本発明の酸発生剤化合物は容易に調製できる。例示的に好ましい合成を以下の実施例に示す。故に、例えばジベンゾチオフェンオキシドは、例えばEaton試薬の存在下で好適に置換されたフェニル試薬との反応によって、スルホニウム塩を提供するために官能化されることができる。こうして形成されたスルホニウム塩はさらに、所望によりさらに官能化されることができ、例えば1つ以上の共有結合した酸不安定基を提供することができる。
【0031】
フォトレジスト組成物
上記で議論されたように、本明細書に開示されるような酸発生剤化合物は、ポジ型およびネガ型化学増幅型レジスト組成物の双方をはじめとするフォトレジスト組成物における放射線感受性構成成分として有用である。
【0032】
本発明のフォトレジストは、典型的には、本明細書に開示されるようなポリマーおよび1種以上の酸発生剤化合物を含む。好ましくはポリマーは、レジスト組成物に水性アルカリ現像性を付与する官能基を有する。例えば、極性官能基、例えばヒドロキシルまたはカルボキシレートまたはリソグラフィ処理時にこうした極性部分を放出できる酸不安定基を含むポリマーが好ましい。好ましくはポリマーは、アルカリ水溶液によりレジストを現像可能にするのに十分な量でレジスト組成物において使用される。
【0033】
本発明の酸発生剤化合物はまた、好適には芳香族基、例えば場合により置換されたフェニル(例えば、フェノール)、場合により置換されたナフチル、および場合により置換されたアントラセンを含有する繰り返し単位を含むポリマーと共に使用される。場合により置換されたフェニル(例えば、フェノール)含有ポリマーは、EUVおよびeビーム放射線により像形成されたものをはじめとする、多くのレジストシステムに特に好適である。
【0034】
ポジ型レジストに関して、ポリマーはまた、好ましくは、酸不安定基を含む1種以上の繰り返し単位を含有する。例えば、場合により置換されたフェニルまたは他の芳香族基を含有するポリマーの場合、ポリマーは、1つ以上の酸不安定部分を含有する繰り返し単位、例えば酸不安定エステル(例えばt−ブチルアクリレートまたはt−ブチルメタクリレート)を含むアクリレートまたはメタクリレート化合物のモノマーの重合によって形成されるポリマーを含んでいてもよい。こうしたモノマーは、芳香族基、例えば場合によりフェニル、例えばスチレンまたはビニルフェノールモノマーを含む1種以上の他のモノマーと共重合されてもよい。
【0035】
こうしたポリマーの形成のために使用される好ましいモノマーとしては:以下の式(V)を有する酸脱保護可能なモノマー、式(VI)のラクトン含有モノマー、アルカリ現像剤において溶解速度を調節するための式(VII)の塩基可溶性モノマー、および式(VIII)の光酸発生モノマー、または少なくとも1種の前述のモノマーを含む組み合わせが挙げられる:
【化10】
式中、各R
aは、独立に、H、F、−CN、C
1−10アルキルまたはC
1−10フルオロアルキルである。式(V)の酸脱保護可能なモノマーにおいて、R
bは、独立にC
1−20アルキル、C
3−20シクロアルキル、C
6−20アリール、またはC
7−20アラルキルであり、各R
bは互いに結合していないか、または少なくとも1つのR
bは隣のR
bに結合されて環式構造を形成している。式(VI)のラクトン含有モノマーにおいて、Lは、単環式、多環式、または縮合多環式C
4−20ラクトン含有基である。式(VII)の塩基可溶性モノマーにおいて、Wは、12以下のpKaを有する、ハロゲン化されたまたはハロゲン化されていない、芳香族または非芳香族C
2−50ヒドロキシル含有有機基である。式(VIII)の光酸発生モノマーにおいて、Qは、エステル含有またはエステル非含有であり、およびフッ素化されているかまたはフッ素化されておらず、かつC
1−20アルキル、C
3−20シクロアルキル、C
6−20アリール、またはC
7−20アラルキル基である。Aは、エステル含有またはエステル非含有であり、およびフッ素化されているかまたはフッ素化されておらず、かつC
1−20アルキル、C
3−20シクロアルキル、C
6−20アリール、またはC
7−20アラルキルである。Z
−はカルボキシレート、スルホネート、スルホンアミドのアニオン、またはスルホンイミドのアニオンを含むアニオン性部分であり、並びにG
+は、スルホニウムまたはヨードニウムカチオンである。
【0036】
例示的な酸脱保護性モノマーとしては、以下のもの、またはそれらの少なくとも1種を含む組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない:
【化11】
式中、R
aは、H、F、−CN、C
1−6アルキルまたはC
1−6フルオロアルキルである。
【0037】
好適なラクトンモノマーは、以下の式(IX)のものであってよい:
【化12】
式中、R
aは、H、F、−CN、C
1−6アルキルまたはC
1−6フルオロアルキルであり、Rは、C
1−10アルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり、wは0〜5の整数である。式(IX)において、Rは、ラクトン環に直接結合しており、もしくはラクトン環および/または1つ以上のR基に共通して結合しており、エステル部分は、ラクトン環に直接、またはRを通して間接的に結合している。
【0038】
例示的なラクトン含有モノマーとしては、以下のものまたはそれらモノマーの少なくとも1種を含む組み合わせが挙げられる:
【化13】
式中、R
aは、H、F、−CN、C
1−10アルキルまたはC
1−10フルオロアルキルである。
【0039】
好適な塩基可溶性モノマーは、以下の式(X)のものであってよい:
【化14】
式中、各R
aは、独立に、H、F、−CN、C
1−10アルキルまたはC
1−10フルオロアルキルであり、Aは、ヒドロキシル含有またはヒドロキシル非含有で、エステル含有またはエステル非含有で、フッ素化されているかまたはフッ素化されていないC
1−20アルキレン、C
3−20シクロアルキレン、C
6−20アリーレン、またはC
7−20アラルキレンであり、並びにxは0〜4の整数であり、ここでxが0である場合、Aはヒドロキシル含有C
6−20アリーレンである。
【0040】
例示的な塩基可溶性モノマーとしては、以下の構造を有するものまたはそれらの少なくとも1種を含む組み合わせが挙げられる:
【化15】
式中、R
aは、H、F、−CN、C
1−6アルキルまたはC
1−6フルオロアルキルである。
【0041】
好ましい光酸発生モノマーとしては、以下の式(XI)または(XII)のものが挙げられる:
【化16】
式中、各R
aは、独立に、H、F、−CN、C
1−6アルキルまたはC
1−6フルオロアルキルであり、Aは、フッ素置換されたC
1−30アルキレン基、フッ素置換されたC
3−30シクロアルキレン基、フッ素置換されたC
6−30アリーレン基、またはフッ素置換されたC
7−30アルキレン−アリーレン基であり、並びにG
+はスルホニウムまたはヨードニウムカチオンである。
【0042】
好ましくは、式(XI)および(XII)において、Aは、−[(C(R
1)
2)
xC(=O)O]
b−C((R
2)
2)
y(CF
2)
z−基、またはo−、m−もしくはp−置換された−C
6F
4−基であり、ここで各R
1およびR
2は、それぞれ独立にH、F、−CN、C
1−6フルオロアルキルまたはC
1−6アルキルであり、bは0または1であり、xは1〜10の整数であり、yおよびzは独立に0〜10の整数であり、並びにy+zの合計は少なくとも1である。
【0043】
例示的に好ましい光酸発生モノマーとしては、以下またはそれらの少なくとも1種を含む組み合わせが挙げられる:
【化17】
式中、各R
aは、独立に、H、F、−CN、C
1−6アルキルまたはC
1−6フルオロアルキルであり、kは0〜5の整数であり、並びにG
+はスルホニウムまたはヨードニウムカチオンである。
【0044】
好ましい光酸発生モノマーは、スルホニウムまたはヨードニウムカチオンを含んでいてもよい。好ましくは、式(IV)において、G’は式(XIII)のものである:
【化18】
式中、XはSまたはIであり、各R
0は、ハロゲン化されているかもしくはハロゲン化されておらず、かつ独立にC
1−30アルキル基、多環式もしくは単環式C
3−30シクロアルキル基、多環式もしくは単環式C
4−30アリール基または前述のものの少なくとも1種を含む組み合わせであり、ここでXがSである場合、R
0基の1つは場合により、単結合によって1つの隣のR
0基に結合されており、並びにaは2または3であり、ここでXがIである場合、aは2であり、またはXがSである場合、aは3である。
【0045】
例示的な酸発生モノマーとしては、以下の式を有するものが挙げられる:
【化19】
式中、R
aは、H、F、−CN、C
1−6アルキルまたはC
1−6フルオロアルキルである。
【0046】
本発明のポジ型化学増幅型フォトレジストに使用するための酸不安定脱ブロック基を有する特に好適なポリマーは、欧州特許出願公開第0829766A2号(アセタールおよびケタールポリマーを有するポリマー)および欧州特許出願公開第EP0783136A2((1)スチレン、(2)ヒドロキシスチレン、および(3)酸不安定基、特にアルキルアクリレート酸不安定基の単位を含むターポリマーおよび他のコポリマー)に開示されている。
【0047】
本発明のフォトレジストに使用するためのポリマーは、分子量および多分散度が好適には広範囲に変動し得る。好適なポリマーとしては、約1,000〜約50,000、より典型的には約2,000〜約30,000のM
wを有し、約3以下の分子量分布、より典型的には約2以下の分子量分布を有するものが挙げられる。
【0048】
本発明の好ましいネガ型組成物は、酸への曝露時に硬化、架橋または硬質化する材料および本発明の光活性構成成分の混合物を含む。好ましいネガ型組成物は、ポリマーバインダー、例えばフェノール系または非芳香族ポリマー、架橋剤構成成分および本発明の光活性構成成分を含む。こうした組成物およびそれらの使用は、欧州特許出願公開第0164248号および米国特許第5,128,232号(Thackerayらへの)に開示されている。ポリマーバインダー構成成分として使用するのに好ましいフェノール系ポリマーとしては、ノボラックおよびポリ(ビニルフェノール)、例えば上記で議論されたようなものが挙げられる。好ましい架橋剤としては、アミン系材料、例えば、メラミン、グリコールウリル、ベンゾグアナミン系材料および尿素系材料が挙げられる。メラミン−ホルムアルデヒドポリマーは、多くの場合特に好適である。こうした架橋剤は市販されており、例えばメラミンポリマー、グリコールウリルポリマー、尿素系ポリマーおよびベンゾグアナミンポリマー、例えば商品名Cymel 301、303、1170、1171、1172、1123および1125、並びにBeetle 60、65および80でCytecによって販売されるものがある。
【0049】
本発明のフォトレジストはまた、他の材料を含有できる。例えば他の任意成分である添加剤としては、化学線およびコントラスト染料、アンチストリエーション剤(anti−striation agents)、可塑剤、速度向上剤、増感剤、光破壊性塩基などが挙げられる。このような任意成分である添加剤は、典型的にはフォトレジスト組成物中に半分未満の濃度で存在し得る。
【0050】
塩基材料、好ましくは光分解性カチオンのカルボキシレートまたはスルホネート塩を含むことにより、酸分解性基からの酸を中和するための機構を提供し、光発生した酸の拡散を制限し、それによってフォトレジストの改善されたコントラストを提供する。
【0051】
光破壊性塩基としては、光分解性カチオン、好ましくは弱酸(pKa>2)のアニオンと対になった酸発生剤化合物を調製するのに有用なもの、例えばC
1−20カルボン酸が挙げられる。例示的なこうしたカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酒石酸、コハク酸、シクロヘキシルカルボン酸、安息香酸、サリチル酸、およびその他のこうしたカルボン酸が挙げられる。
【0052】
代替的にまたは追加的に、他の添加剤としては、非光破壊性塩基であるクエンチャー、例えば水酸化物、カルボキシレート、アミン、イミンおよびアミドに基づくものを挙げることができる。好ましくはこうしたクエンチャーとしては、C
1−30有機アミン、イミン、もしくはアミドが挙げられ、または強塩基(例えばヒドロキシドまたはアルコキシド)または弱塩基(例えばカルボキシレート)のC
1−30第四級アンモニウム塩であってもよい。例示的なクエンチャーとしては、アミン、例えばトリプロピルアミン、ドデシルアミン、1,1’,1’’−ニトリロトリプロパン−2−オール、1,1’,1’’,1’’’−(エタン−1,2−ジイルビス(アザントリイル))テトラプロパン−2−オール;アリールアミン、例えばジフェニルアミン、トリフェニルアミン、アミノフェノールおよび2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、トレーガー塩基、ヒンダードアミン、例えばジアザビシクロウンデセン(DBU)またはジアザビシクロノネン(DBN)、またはイオン性クエンチャー、例えば、第四級アルキルアンモニウム塩、例えばテトラブチルアンモニウムヒドロキシド(TBAH)またはテトラブチルアンモニウムラクテートが挙げられる。
【0053】
界面活性剤としては、フッ素化および非フッ素化界面活性剤が挙げられ、かつ好ましくは非イオン性である。例示的なフッ素化非イオン性界面活性剤としては、ペルフルオロC
4界面活性剤、例えば3M Corporationから入手可能なFC−4430およびFC−4432界面活性剤;およびフルオロジオール、例えばPOLYFOX PF−636、PF−6320、PF−656およびFC−6520フルオロ界面活性剤(Omnova製)が挙げられる。
【0054】
フォトレジストはさらに、フォトレジスト中に使用される構成成分を溶解、分配およびコーティングするのに一般に好適な溶媒を含む。例示的な溶媒としては、アニソール、アルコール、例えば、エチルラクテート、1−メトキシ−2−プロパノール、および1−エトキシ−2プロパノールなど、エステル、例えば、n−ブチルアセテート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、メトキシエトキシプロピオネート、エトキシエトキシプロピオネートなど、ケトン、例えば、シクロヘキサノンおよび2−ヘプタノンなど、並びに前述の溶媒の少なくとも1種を含む組み合わせが挙げられる。
【0055】
こうしたフォトレジストは、固形分の全重量に基づいて50〜99重量%、具体的に55〜95重量%、より具体的には60〜90重量%、さらにより具体的には65〜90重量%の量のコポリマーを含んでいてもよい。光破壊性塩基は、固形分の全重量に基づいて0.01重量%〜5重量%、具体的に0.1〜4重量%、さらにより具体的には0.2〜3重量%の量でフォトレジストに存在してもよい。界面活性剤は、固形分の全重量に基づいて0.01重量%〜5重量%、具体的に0.1〜4重量%、さらにより具体的には0.2〜3重量%の量で含まれてもよい。クエンチャーは、固形分の全重量に基づいて0.03〜5重量%の比較的少量で含まれていてもよい。他の添加剤は、例えば固形分の全重量に基づいて30重量%以下、具体的には20重量%以下、またはより具体的には10重量%以下の量で含まれてもよい。フォトレジスト組成物の全固形分含有量は、固形分および溶媒の全重量に基づいて、0.5〜50重量%、具体的には1〜45重量%、より具体的には2〜40重量%、さらにより具体的には5〜30重量%であってもよい。酸発生剤化合物は、レジストのコーティング層に潜像の発生を可能にするのに十分な量で存在すべきである。より具体的には、1種以上の酸発生剤化合物は、好適にはレジストの全固形分の約1〜50重量%の量で存在するであろう。固形分は、溶媒以外の、コポリマー、光破壊性塩基、クエンチャー、界面活性剤、いずれかの添加されるPAG、およびいずれかの任意成分である添加剤を含むことが理解される。
【0056】
コーティングされた基体は、レジストのコーティング層に潜像の発生を可能にするのに十分な量で存在すべき酸発生剤化合物(単一または複数種)を含有するフォトレジストから形成されてもよい。こうしたコーティングされた基体は(a)その表面上にパターン形成される1以上の層を有する基体、および(b)前記パターン形成される1以上の層上の、酸発生剤化合物を含むフォトレジスト組成物の層を含む。EUVまたはeビーム像形成のために、フォトレジストは、好適には酸発生剤化合物(1種または複数種)の相対的に高い含有量を有していてもよく、例えば1種以上の酸発生剤化合物は、レジストの全固形分の5から10〜約65重量パーセントを構成する。典型的には、光活性構成成分の量が少ないことは、化学増幅型レジストに好適であろう。
【0057】
本発明のフォトレジストは、本発明の1種以上の酸発生剤化合物が、こうしたフォトレジストの形成に使用される従来の光活性化合物と置き換えられる以外は、一般に、以下の既知の手順に従って調製される。本発明のフォトレジストは、既知の手順に従って使用できる。
【0058】
基体は、どのような寸法および形状であってもよく、好ましくはフォトリソグラフィに有用なものであり、例えばケイ素、二酸化ケイ素、シリコン−オン−インシュレーター(SOI)、ストレインドシリコン、ガリウムヒ素、コーティングされた基体、例えば、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、窒化チタン、窒化タンタル、極薄ゲート酸化物、例えば酸化ハフニウムでコーティングされたものなど、金属または金属コーティングされた基体、例えば、チタン、タンタル、銅、アルミニウム、タングステン、それらの合金でコーティングされたものなど、並びにこれらの組み合わせである。好ましくは、本明細書の基体の表面は、例えば半導体製造のための基体上に1つ以上のゲートレベル層または他の限界寸法層をはじめとするパターン形成されるべき限界寸法層を含む。こうした基体は、好ましくはケイ素、SOI、ストレインドシリコン、および他のこうした基体材料、例えば直径20cm、30cmまたはそれより大きい寸法、またはウェハ製作製造に有用な他の寸法を有する円形ウェハとして形成されるものであってもよい。
【0059】
さらに、電子デバイスを形成する方法は、(a)基体の表面上にフォトレジスト組成物の層を適用し、(b)前記フォトレジスト組成物層を活性化放射線にパターン様露光し、および(c)露光されたフォトレジスト組成物層を現像して、レジストレリーフ像を提供することを含む。
【0060】
適用は、どのような好適な方法、例えば、スピンコーティング、噴霧コーティング、浸漬コーティング、ドクターブレーディングなどによって達成されてもよい。フォトレジストの層を適用することは、好ましくは、コーティングトラックを用いて、溶媒中のフォトレジストをスピンコーティングすることによって達成され、ここでフォトレジストは、回転するウェハ上に分配される。分配中、ウェハは、4,000rpmまで、好ましくは約500〜3,000rpm、より好ましくは1,000rpm〜2,500rpmの速度にて回転されてもよい。コーティングされたウェハは、回転されて溶媒を除去し、ホットプレートにてベークされ、フィルムから残留溶媒および自由体積を除去して、均一に稠密にする。
【0061】
次いでパターン様露光は、ステッパのような露光ツールを用いて行われ、ここでフィルムはパターンマスクを通して照射され、それによってパターン様に露光される。この方法は、好ましくは、極紫外線(EUV)またはeビーム放射線をはじめとする高解像度が可能な波長にて活性化放射線を発生させる先進的な露光ツールを使用する。活性化放射線を用いる露光は、露光された領域にてPAGを分解し、酸および分解副生成物を生じ、次いで酸は、ポリマー中の化学的変化をもたらすことが理解される(酸感受性基を脱ブロックし、塩基可溶性基を生じ、あるいは露光された領域において架橋反応を触媒する)。こうした露光ツールの解像度は30nm未満であってもよい。
【0062】
露光されたフォトレジスト層の現像は、次いでフィルムの露光された部分を選択的に除去できる好適な現像剤で露光された層を処理して(フォトレジストがポジ型トーンである場合)またはフィルムの露光されていない部分を除去して(フォトレジストが露光された区域において架橋性である、すなわちネガ型トーン)達成される。好ましくはフォトレジストは、酸感受性(脱保護性)基を有するポリマーに基づくポジ型トーンであり、現像剤が、好ましくは金属−イオンフリーのテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド溶液、例えば水性0.26Nテトラメチルアンモニウムヒドロキシドである。パターンは、現像によって生じる。
【0063】
さらに、ポジ型レジストに関して、未露光区域が、ネガ型トーンの現像のために好適な非極性溶媒での処理によって選択的に除去されうる。ポジ型フォトレジストのネガ型トーン現像のための好適な手順に関して、米国特許出願公開第2011/0294069号を参照のこと。ネガ型トーン現像のために典型的な非極性溶媒は、有機現像剤、例えばケトン、エステル、炭化水素、およびこれらの混合物から選択される溶媒、例えばアセトン、2−ヘキサノン、メチルアセテート、ブチルアセテート、およびテトラヒドロフランである。
【0064】
フォトレジストは、1つ以上のこうしたパターン形成プロセスに使用される場合、電子および光電子デバイス、例えばメモリデバイス、プロセッサチップ(CPU)、グラフィックスチップ、および他のこうしたデバイスを製作するために使用されてもよい。
【0065】
実施例1〜18:酸発生剤化合物の合成
【0066】
実施例1:5−フェニル−5H−ジベンゾ[b,d]−チオフェニウム3−ヒドロキシアダマンタン−アセトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロブタン−1−スルホネートの合成
【0068】
5−フェニル−5H−ジベンゾ[b,d]−チオフェニウムブロミド(28.0g、82.04mmol)、3−ヒドロキシアダマンタン−アセトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロブタン−1−スルホネートナトリウム塩(35.68g、83.7mmol)をジクロロメタン(500mL)および水(500mL)に溶解し、室温で16時間撹拌した。ジクロロメタン層を分離させ、水相をジクロロメタン(3×300mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(4×500mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して残留水をアセトニトリル(2×350mL)との共沸により除去し、標題化合物(54.00g、99%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,(CD
3)
2CO)δ:8.55(d,J=8Hz,2H),8.41(d,J=8Hz,2H),8.02(dt,J=7.5,0.5Hz,2H),7.77−7.84(m,5H),7.67(t,J=7.5Hz,2H),4.31(t,J=6.5Hz,2H),3.63(s,1OH),2.71(tt,J=14,6.5Hz,2H),1.52−1.80(m,12H)。
【0069】
実施例2:5−フェニル−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム1,1−ジフルオロ−2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホネートの合成
【0071】
5−フェニル−5H−ジベンゾ[b,d]−チオフェニウムブロミド(80.0g、234mmol)およびトリエチルアンモニウム1,1−ジフルオロ−2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホネート(78.5g、238mmol)をH
2O(750mL)およびジクロロメタン(750mL)中に溶解し、室温で18時間撹拌した。ジクロロメタン層を分離させ、水相をジクロロメタン(3×500mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(3×1L)で洗浄し、減圧下で濃縮して標題化合物(109g、95%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,(CD
3)
2CO)δ:8.56(dd,J=7.5,1Hz,2H),8.42(d,J=8Hz,2H),8.05(dt,J=8,1Hz,2H),7.77−7.87(m,5H),7.69(dt,J=8,1Hz,2H),6.14−6.16(m,1H),5.66−5.69(m,1H),4.75(dd,J=15,15Hz,2H),1.93−1.94(m,3H)。
【0072】
実施例3:1−エチルシクロペンチル2−ブロモアセテートの合成
【0074】
ピリジン(67.5g、0.854mol)を、エチルシクロプロパノール(75.0g、675mmol)の無水ジクロロメタン(750mL)の溶液に、N
2下、0℃で滴下し、5分間撹拌した。ジクロロメタン(75mL)中のブロモアセチルブロミド(172g、74.4mL、854mmol)を滴下し、この溶液を0℃で20時間撹拌した。ピリジニウムブロミドを濾過し、ジクロロメタン(2×300mL)で洗浄し、固体のビリジニウムブロミドを廃棄した。合わせた有機層を水(4×750mL)で洗浄し、減圧下で濃縮した。粗油をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(TEAで中和、1:0〜99:1のヘプタン:エチルアセテート)を介して精製した。濃縮後、油を濾過し、標題化合物(130g、84%)を淡橙色油として得た。NMR(500MHz,(CD
3)
2SO)δ:3.93(s,2H),2.07−2.14(m,2H),2.00(q,J=7Hz,2H),1.59−1.77(m,4H),0.89(t,J=7Hz,3H)。
【0075】
実施例4:5−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムブロミドの合成
【0077】
Eaton試薬(100mL)を、ジベンゾチオフェンオキシド(15.0g、74.9mmol)および2,6−ジメチルフェノール(9.15g、74.9mmol)のジクロロメタン(200mL)の溶液に、0℃で滴下した。反応を室温まで加温し、4時間撹拌し、次いで0℃に冷却し、水(200mL)を徐々に添加してクエンチし、反応温度を20℃未満に維持した。水相をエチルアセテート(3×100mL)で抽出し、水(50mL)中の臭化カリウム(17.9g、0.150mmol)を激しく撹拌しながら水層に添加した。スラリーを室温で1時間撹拌し、濾過し、水(3×200mL)、MTBE(3×200mL)で洗浄し、残渣を減圧下で乾燥させ、標題化合物(10.1g、35%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H NMR(300MHz,(CD
3)
2CO)δ:9.77(brs,1OH),8.52(d,J=8.1Hz,2H),8.27(8.1Hz,2H),7.95(t,J=7.8Hz,2H),7.74(t,J=7.8Hz,2H),7.20(s,2H),2.12(s,6H)。
【0078】
実施例5:5−(4−(2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムブロミドの合成
【0080】
1−エチルシクロペンチル2−ブロモアセテート(4.03g、17.1mmol、1.1当量)を、5−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムブロミド(6.00g、15.6mmol)およびセシウムカーボネート(10.15g、31.1mmol、2当量)のジメチルホルムアミド(150mL)の溶液に、N
2下、0℃で滴下した。溶液を徐々に室温まで加温し、16時間撹拌した。反応混合物を水(400mL)およびジクロロメタン(400mL)で希釈した。有機層を分離させ、水層を、ジクロロメタン(4×150mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2×300mL)で抽出し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮し、残留DMF(約100mL)まで濃縮した。この非粘稠溶液を徐々にMTBE(700mL)に激しく撹拌しながら注いだ。沈殿物を濾過し、MTBE(3×200mL)で洗浄し、残渣を減圧下で乾燥させ、標題化合物(7.92g、94%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,d−DMSO)δ:8.51(d,J=8Hz,2H),8.32(d,J=7.5Hz,2H),7.96(t,J=7.5Hz,2H),7.75(t,J=7.5Hz,2H),7.31(s,2H),4.51(s,2H),2.21(s,6Hz),1.93−2.03(m,2H),1.92(q,J=7Hz,2H),1.49−1.69(m,6H),0.79(t,J=7Hz,3H)。
【0081】
実施例6:5−(4−(2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム3−ヒドロキシアダマンタン−アセトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロブタン−1−スルホネートの合成
【0083】
5−(4−(2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムブロミド(2.00g、3.71mmol)およびナトリウム3−ヒドロキシアダマンタン−アセトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロブタン−1−スルホネート(1.61g、3.78mmol)をジクロロメタン(100mL)および水(100mL)中に溶解し、室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン層を分離させ、水相をジクロロメタン(3×100mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(4×200mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して残留水をアセトニトリル(2×200mL)との共沸により除去し、標題化合物(2.90g、91%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,(CD
3)
2CO)δ:8.52(d,J=8Hz,2H),8.34(d,J=8.5Hz,2H),8.01(t,J=7.5Hz,2H),7.08(d,J=7.5Hz,2H),7.51(s、2H),4.55(s,2H),4.32(t,J=6.5Hz,2H),3.60(brs,OH),2.72(tt,J=14.65Hz,2H),2.29(s,6H),2,12−2.20(m,2H),2.00(q,J=7Hz,2H),1.50−1.82(m,12H),0.84(t,J=7Hz,3H)。
【0084】
実施例7:5−(4−(2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム4−((4R)−4−((8R,9S,10S,13R,14S,17R)−10,13−ジメチル−3,7,12−トリオキソヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−17−イル)ペンタノイルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロブタン1−スルホネートの合成
【0086】
5−(4−(2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムブロミド(4.20g、7.79mmol)およびナトリウム4−((4R)−4−((8R,9S,10S,13R,14S,17R)−10,13−ジメチル−3,7,12−トリオキソヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−17−イル)ペンタノイルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロブタン1−スルホネート(4.78g、7.56mmol)をジクロロメタン(225mL)および水(225mL)に溶解し、室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン層を分離させ、水相をジクロロメタン(3×250mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(4×250mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して残留水をアセトニトリル(2×250mL)との共沸により除去し、標題化合物(6.48g、80%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,(CD
3)
2CO)δ:8.53(d,J=8Hz,2H),8.37(d,J=8Hz,2H),8.04(t,J=7.5Hz,2H),7.85(t,J=7.5Hz,2H),7.52(s,2H),4.57(s,2H),4.32(t,J=7Hz,2H),3.06−3.17(m,3H),2.95(t,J=12.5Hz,1H),2.66−2.83(m,3H),2,2−2.54(m,8H),1.57−2.14(m,13H),1.48(s,3H),1.25−1.41(m,7H),1.90−1.12(m,6H),0.82−0.89(m,9H)。
【0087】
実施例8:5−(4−(2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム1,1−ジフルオロ−2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホネートの合成
【0089】
5−(4−(2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)−3,5−ジメチルフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムブロミド(20.0g,37.1mmol)およびトリエチルアンモニウム1,1−ジフルオロ−2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホネート(1.1当量、40.8mmol、13.5g)をジクロロメタン(250mL)および水(250mL)に溶解し、室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン層を分離させ、水相をジクロロメタン(3×250mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(4×250mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して残留水をアセトニトリル(2×250mL)との共沸により除去し、標題化合物(23.8g、93%)を白色固体として得た。
1H NMR(300MHz,(CD
3)
2CO)δ:8.53(d,J=7.8Hz,2H),8.36(d,J=7.8Hz,2H),8.04(t,J=7.5Hz,2H),7.83(t,J=7.8Hz,2H),7.51(visual s,2H),6.14−6.16(m,2H),5.66−5.69(m,2H),4.75(dd,J=15.6,15.6Hz,2H),4.57(s,2H),2.30(s,6H),2,03−2.11(m,2H),2.02(q,J−7.8Hz,2H),1.93−1.95(m,3H),1.55−1.6(m,6H),0.84(t,J=7.5Hz,3H)。
【0090】
実施例9:5−(5−カルボキシ−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムヨージドの合成
【0092】
ジベンゾチオフェンオキシド(57g、285mmol)および4−メトキシ安息香酸(47.7g、314mmol、1.1当量)をジクロロメタン(400mL)中に懸濁させ、0℃に冷却し、ここでEaton試薬(285mL)を滴下した。この溶液が氷から取り出され、室温で一晩撹拌した。反応混合物を0℃に冷却して戻し、水(800mL)を徐々に添加しながらクエンチし、続いてエチルアセテート(500mL)を添加した。沈殿物を濾過し、層を分離させた。水層をエチルアセテート(2×500mL)で抽出し、合わせた有機層を水(500mL)で洗浄した。水(500mL)中のヨウ化ナトリウム(341.6g、2.28mmol、4当量)を、この合わせた水層に徐々に注いだ。追加の水を、粘稠油の沈澱が停止するまで徐々に添加した。粗油をアセトンから再結晶させ、標題化合物(72.0g、55%)を白色固体として得た。
1H NMR(300MHz,(d−DMSO)δ:12.0−13.0(brs,1H),8.54(d,J=7.8Hz,2H),8.35(d,J=8.1Hz,2H),8.21(dd,J=8.7,2.1Hz,1H),7.99(t,J=7.8Hz,2H),7.79(t,J=7.8Hz,2H),7.51(d,J=8.7Hz,1H),7.44(d,J=2.1Hz,1H),4.08(s,3H)。
【0093】
実施例10:5−(5−((2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)カルボニル)−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムヨージドの合成
【0095】
5−(5−カルボキシ−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムヨージド(40.7g、88.0mmol)およびセシウムカーボネート(39.1g、0.120mmol、1.5当量)をジメチルホルムアミド(500mL)中に懸濁させ、0℃に冷却し、ここで1−エチルシクロペンチル2−ブロモアセテート(22.8g、96.8mmol、1.1当量)を滴下した。反応系を氷から取り外し、4時間撹拌し、水(1L)で希釈し、ジクロロメタン(4×500mL)で抽出した。水層を廃棄した。合わせた有機層を水(3×500mL)で洗浄し、合わせた水性抽出物をジクロロメタン(2×400mL)で逆抽出した。合わせた有機層を残留ジメチルホルムアミドまで濃縮し、MTBE(1.75L)上に徐々に注ぎ、激しく撹拌して、沈殿物を形成し、これを濾過し、MTBE(2×500mL)で洗浄し、標題化合物(52.9g、97%)を白色固体として得た。
1H NMR(300MHz,(CD
3)
2CO)δ:8.52−8.59(m,4H),8.38(dd,J=8.7,2.1Hz,1H),8.05(t,J=8.1Hz,2H),7.96(d,J=2.1Hz,1H),7.85(t,J=8.1Hz,2H),7.60(d,J=8.1Hz,1H),4.75(s,2H),4.12(s,3H),2,02−2.12(m,2H),1.97(q,J=6.6Hz,2H),1.55−1.70(m,6H),0.86(t,J=6.6Hz,3H)。
【0096】
実施例11:5−(5−((2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)カルボニル)−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム3−ヒドロキシアダマンタン−アセトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロブタン−1−スルホネートの合成
【0098】
5−(5−((2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)カルボニル)−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムヨージド(10.0g、16.2mmol)およびナトリウム3−ヒドロキシアダマンタン−アセトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロブタン−1−スルホネート(7.26g、17.0mmol、1.05当量)をジクロロメタン(200mL)および水(200mL)中に溶解させ、室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン層を分離させ、水相を、ジクロロメタン(3×250mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(3×250mL)で洗浄し、減圧下で濃縮し、アセトニトリル(2×100mL)と共に共沸させ、標題化合物(13.3g、92%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,(CD
3)
2CO)δ:8.56(d,J=8Hz,2H),8.44(d,J=8Hz,2H),8.40(dd,J=9,2Hz,1H),8.06(t,J=8Hz,2H),7.99(d,J=2Hz,1H),7.86(t,J=8Hz,2H),7.60(d,J=9Hz,1H),4.76(s,2H),4.31(t,J=6.5Hz,2H),4.10(s,3H),3.56(s,1H),2.69(tt,J=18.5,7Hz,2H),2.01−2.07(m,2H),1.97(q,J=7.5Hz,2H),1.55−1.81(m,18H),0.86(t,J=7.5Hz,3H)。
【0099】
実施例12:5−(5−((2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)カルボニル)−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム4−((4R)−4−((8R,9S,10S,13R,14S,17R)−10,13−ジメチル−3,7,12−トリオキソヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−17−イル)ペンタノイルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロブタン1−スルホネートの合成
【0101】
5−(5−((2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)カルボニル)−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムヨージド(5.00g、8.80mmol)およびナトリウム4−((4R)−4−((8R,9S,10S,13R,14S,17R)−10,13−ジメチル−3,7,12−トリオキソヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−17−イル)ペンタノイルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロブタン1−スルホネート(5.84g、9.24mmol)をジクロロメタン(250mL)および水(250mL)に溶解し、室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン層を分離させ、水相をジクロロメタン(3×250mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(4×250mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して残留水をアセトニトリル(2×250mL)との共沸により除去し、標題化合物(8.10g、84%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,(CD
3)
2CO)δ:8.56(d,J=7.5Hz,2H),8.44(d,J=8.5Hz,2H),8.40(dd,J=8.2Hz,1H),8.06(t,J=8Hz,2H),7.99(vis s,1H),7.86(t,J=8Hz,2H),7.60(d,J=8.5Hz,1H),4.75(s,2H),4.31(t,J=6.5Hz,2H),4.10(s,3H),3.06−3.17(m,2H),2.94(t,J=13Hz,1H),2.64−2.82(m,4H),2.20−2.52(m,7H),1.73−2.10(m,14H),1.55−1.69(m,7H),1.48(s,3H),1.28−1.39(m,5H),1.11(s,3H),0.83−0.89(m,6H)。
【0102】
実施例13:5−(5−((2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)カルボニル)−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム1,1−ジフルオロ−2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホネート
【0104】
5−(5−((2−(1−エチルシクロペンチルオキシ)−2−オキソエトキシ)カルボニル)−2−メトキシフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムヨージド(10.0g、16.2mmol)およびトリエチルアンモニウム1,1−ジフルオロ−2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホネート(5.64g、17.0mmol、1.05当量)をジクロロメタン(200mL)および水(200mL)中に溶解させ、室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン層を分離させ、水相を、ジクロロメタン(3×250mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(3×250mL)で洗浄し、減圧下で濃縮し、アセトニトリル(2×100mL)と共に共沸させ、標題化合物(10.1g、86%)を白色の含水固体として得た。
1H NMR(300MHz,(d−DMSO)δ:8.52(d,J=7.8Hz,2H),8.35(d,J=7.8Hz,2H),8.27(dd,J=8.1,2.1Hz,1H),7.98(t,J=7.8Hz,2H),7.78(t,J=7.8Hz,2H),7.55(d,J=2.1Hz,1H),7.54(d,J=7.8Hz,1H),6.09−6.13(m,1H),5.76−5.79(m,1H),4.74(s,2H),4.62(dd,J=15.6,15.6Hz,2H),4.05(s,3H),1.83−1.98(m,7H),1.45−1.65(m,6H),0.79(t,J=6.6Hz,3H)。
【0105】
実施例14:2−フェニルプロパン−2−イル2−ブロモアセテート
【0107】
ピリジン(3.84mL、47.7mol)、続いてブロモアセチルブロミド(4.16mL、47.7mmol)を、2−フェニルプロパン−2−オール(5.00g、36.7mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、0℃にて添加し、室温に加温し、一晩撹拌した。反応混合物を、水(3×100mL)、飽和水性重炭酸ナトリウム(3×100mL)、水(2×100mL)で洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濃縮した。粗残渣をシリカゲルのフラッシュカラムクロマトグラフィ(TEAで中和,ヘプタン)によって精製し、標題化合物(2.8g(最適化されていない)、30%)を無色の油として得た。
1H NMR(300MHz,((CD
3)
2CO)δ:7.44(d,J=7.2Hz,2H),7.34(t,J=7.2Hz,2H),7.25(t,J=7.2Hz,1H),4.01(s,2H),1.78(s,6H)。
【0108】
実施例15:5−(3,5−ジメチル−4−(2−オキソ−2−(2−フェニルプロパン−2−イルオキシ)エトキシ)フェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムブロミド
【0110】
2−フェニルプロパン−2−イル2−ブロモアセテート(1.96g、7.63mmol)を、5−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]−チオフェニウムヨージド(3.00g、6.94mmol)およびセシウムカーボネート(2.94g、9.02mmol)のDMF(40mL)の溶液に0℃で添加し、室温まで加温し、一晩撹拌した。反応混合物を水(200mL)で希釈し、DCM(3×200mL)で洗浄した。有機層を水(3×300mL)で洗浄し、濃縮し、MTBE上に注いだ。沈殿物を濾過し、乾燥して標題化合物(3.80g、97%)を白色固体として得た。
1H NMR(300MHz,((CD
3)
2SO)δ:8.52(d,J=7.5Hz,2H),8.33(d,J=7.5Hz,2H),7.96(t,J=7.2Hz,2H),7.5(d,J=7.9Hz,2H),7.20−7.39(m,5H),4.61(s,2H),2.19(s,6H),1.71(s,6H)。
【0111】
実施例16:5−(3,5−ジメチル−4−(2−オキソ−2−(2−フェニルプロパン−2−イルオキシ)エトキシ)フェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム3−ヒドロキシアダマンタン−アセトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロブタン−1−スルホネート
【0113】
5−(3,5−ジメチル−4−(2−オキソ−2−(2−フェニルプロパン−2−イルオキシ)エトキシ)フェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムブロミド(1.8g、3.21mmol)およびナトリウム3−ヒドロキシアダマンタン−アセトキシ−1,1,2,2−テトラフルオロブタン−1−スルホネート(1.44g、3.37mmol)をジクロロメタン(100mL)および水(100mL)中に溶解させ、室温にて一晩撹拌した。ジクロロメタン層を分離させ、水相をジクロロメタン(3×100mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(6×200mL)で洗浄し、減圧下で濃縮し、標題化合物(2.44g、86%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,((CD
3)
2SO)δ:8.53(d,J=8Hz,2H),8.35(d,J=8Hz,2H),8.03(t,J=7Hz,2H),7.83(d,J=8Hz,2H),7.51(s,2H),7.40(d,J=8Hz,2H),7.31(dt,J=8,0.5Hz,2H),7.24(dt,J=7.5,1Hz,1H),4.65(s,2H),4.31(t,J=6.5Hz,2H),2.80−2.82(m,2H),2.65(tt,J=14,6.5Hz,2H),2.29(s,6H),1.72−1.81(m,10H),1.65−1.67(m,4H),1.56−1.59(m,2H)。
【0114】
実施例17:5−(3,5−ジメチル−4−(2−オキソ−2−(2−フェニルプロパン−2−イルオキシ)エトキシ)フェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム4−((4R)−4−((8R,9S,10S,13R,14S,17R)−10,13−ジメチル−3,7,12−トリオキソヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−17−イル)ペンタノイルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロブタン1−スルホネートの合成
【0116】
5−(3,5−ジメチル−4−(2−オキソ−2−(2−フェニルプロパン−2−イルオキシ)エトキシ)フェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムブロミド(1.8g、3.21mmol)およびナトリウム4−((4R)−4−((8R,9S,10S,13R,14S,17R)−10,13−ジメチル−3,7,12−トリオキソヘキサデカヒドロ−1H−シクロペンタ[a]フェナントレン−17−イル)ペンタノイルオキシ)−1,1,2,2−テトラフルオロブタン1−スルホネート(2.13g、3.37mmol)をジクロロメタン(50mL)および水(50mL)に溶解し、室温で一晩撹拌した。ジクロロメタン層を分離させ、水相をジクロロメタン(3×50mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(4×100mL)で洗浄し、減圧下で濃縮して残留水をアセトニトリル(2×100mL)との共沸により除去し、標題化合物(2.77g、79%)を白色固体として得た。
1H NMR(500MHz,(CD
3)
2CO)δ:8.53(d,J=8Hz,2H),8.35(d,J=8Hz,2H),8.04(t,J=7.5Hz,2H),7.83(t,J=7.5Hz,2H),7.50(s,2H),7.40(d,J=8Hz,2H),7.31(t,J=8Hz,2H),7.24(t,J=8Hz,1H),4.65(s,2H),4.32(t,J=6.5Hz,2H),3.05−3.17(m,2H),2.94(t,J=12.5Hz,1H),2.64−2.82(m,5H),2.21−2.53(m,12H),1.72−2.10(m,17H),1.56−1.65(m,1H),1.47(s,3H),1.28−1.38(m,5H),1.10(s,3H),0.83−0.87(m,3H)。
【0117】
実施例18:5−(3,5−ジメチル−4−(2−オキソ−2−(2−フェニルプロパン−2−イルオキシ)エトキシ)フェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウム1,1−ジフルオロ−2−(メタクリロイルオキシ)エタンスルホネートの合成
【0119】
5−(3,5−ジメチル−4−(2−オキソ−2−(2−フェニルプロパン−2−イルオキシ)エトキシ)フェニル)−5H−ジベンゾ[b,d]チオフェニウムブロミド(7.00g、12.5mmol)およびトリエチルアンモニウム1,1−ジフルオロ−2−(メタアクリロイルオキシ)エタンスルホネート(4.21g、12.7mmol)をジクロロメタン(100mL)および水(100mL)中に溶解させ、室温にて一晩撹拌した。ジクロロメタン層を分離させ、水相をジクロロメタン(3×100mL)で洗浄した。合わせた有機層を水(4×100mL)で洗浄し、減圧下で濃縮し、残留水をアセトニトリル(2×100mL)と共に共沸により除去し、標題化合物(7.07g、80%)を白色固体として得た。
1H NMR(300MHz,(CD
3)
2CO)δ8.53(d,J=7.8Hz,2H),8.37(d,J=7.8Hz,2H),8.03(t,J=7.8Hz,2H),7.82(t,J=7.8Hz,2H),7.52(s,2H),7.40(d,J=8.1Hz,2H),7.32(t,J=8.1Hz,2H),7.26(t,J=8.1Hz,1H),6.12−6.19(m,1H),5.68−5.71(m,1H),4.76(t,J=15.6Hz,2H),4.66(s,2H),2.28(s,6H),1.94(s,3H),1.77(s,6H)。
【0120】
実施例19:酸発生剤単位を有するポリマーの調製
ヒール溶液は、2−フェニルプロパン−2−イルメタクリレート(0.39g)、2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルメタクリレート(0.33g)、3,5−ビス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)シクロヘキシルメタクリレート(0.57g)および実施例8のモノマー(0.31g)を、12.81gのアセトニトリル/テトラヒドロフラン(2/1 v/v)に溶解させることによって製造された。フィード溶液は、2−フェニルプロパン−2−イルメタクリレート(185.54g、0.967mol)、2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルメタクリレート(204.27、1.26mol)、3,5−ビス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒロドキシプロパン−2−イル)シクロヘキシルメタクリレート(127.98g、0.29mol)および実施例8のモノマー(81.5g、0.132mol)を606gのエチルラクテート:γ−ブチルラクトン(30/70v/v)中に溶解させることによって調製された。開始剤溶液は、65.96gの開始剤(V−65)を66gのアセトニトリル/テトラヒドロフラン(2/1v/v)中に溶解させることによって調製した。重合を、水冷却器およびフラスコ中の反応をモニターするための温度計を備えた2Lの3ッ口丸底フラスコにて行った。内容物をオーバーヘッド攪拌機を用いて撹拌した。反応器に、ヒール溶液を充填し、内容物を75℃で加熱した。フィード溶液および開始剤溶液をシリンジポンプを用いて4時間の期間にわたって反応器に供給した。次いで内容物をさらに2時間撹拌し、それによって反応をヒドロキノン(2.0g)を用いてクエンチした。内容物を室温まで冷却し、10×(重量による)のIPE/MeOH95/5(w/w)から2回沈澱させた。得られたポリマーを各沈澱工程の後に減圧下、50℃で24時間乾燥させ、500gのポリマーを得た。
【0121】
実施例20:酸発生剤単位を有するポリマーのさらなる調製
実施例8のモノマーの代わりに実施例2のモノマーを用いることを使用した以外、ポリマーの調製において、実施例19で使用されたのと同じプロセスを使用した。
【0122】
実施例21:酸発生剤単位を有するポリマーのさらなる調製
実施例8のモノマーの代わりに、実施例13のモノマーを用いることを使用した以外、ポリマーの調製において、実施例19で使用されたのと同じプロセスを使用した。
【0123】
実施例22:酸発生剤単位を有するポリマーの調製
ヒール溶液は、2−フェニルプロパン−2−イルメタクリレート(1.94g)、2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルメタクリレート(1.7g)、3,5−ビス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシプロパン−2−イル)シクロヘキシルメタクリレート(2.81g)を、72gのエチルラクテート:γ−ブチルラクトン(30/70v/v)中に溶解させることによって製造された。フィード溶液は、2−フェニルプロパン−2−イルメタクリレート(33.08g)、2−オキソテトラヒドロフラン−3−イルメタクリレート(35.97)、3,5−ビス(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−ヒロドキシプロパン−2−イル)シクロヘキシルメタクリレート(23.91g)を、94gのエチルラクテート:γ−ブチルラクトン(30/70v/v)中に溶解させることによって調製された。開始剤溶液は、11gの開始剤(V−65)を11gのアセトニトリル/テトラヒドロフラン(2/1v/v)中に溶解させることによって調製した。重合を、水冷却器およびフラスコ中の反応をモニターするための温度計を備えた2Lの3ッ口丸底フラスコにて行った。内容物をオーバーヘッド攪拌機を用いて撹拌した。反応器にヒール溶液を充填し、内容物を75℃に加熱した。フィード溶液および開始剤溶液をシリンジポンプを用いて4時間の期間にわたって反応器に供給した。次いで内容物をさらに2時間撹拌し、それによって反応をヒドロキノン(1.0g)を用いてクエンチした。内容物を室温まで冷却し、10×(重量による)のIPE/MeOH95/5(w/w)から2回沈澱させた。得られたポリマーを各沈澱工程の後に減圧下、50℃で24時間乾燥させ、100gのポリマーを得た。
【0124】
実施例23:フォトレジスト組成物の調製および処理
ポジ型トーンフォトレジスト組成物は、実施例20のポリマーのエチルラクテート中の10重量%溶液21.088g、上記実施例1の酸発生剤化合物のエチルラクテート中の2重量%溶液18.979g、1,1’,1’’,1’’’−(エタン−1,2−ジイルビス(アザントリイル)テトラプロパン−2−オールのエチルラクテート中の0.5重量%溶液1.898g、フッ素化界面活性剤(OmnovaPF656)のエチルラクテート中の0.5重量%溶液0.422g、47.342gのエチルラクテートおよび29.250gの2−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステルを一緒にすることによって調製された。配合されたレジストは、0.01μmPTFEフィルターを通された。こうして調製されたレジストは、シリコンウェハ上にスピンコーティングされ、ソフトベークされて、キャリア溶媒を除去し、フォトマスクを通してEUV放射線に露光される。次いで像形成されたレジスト層は、110℃で60秒間ベークされ、次いで水性アルカリ性組成物で現像される。
【0125】
実施例24:フォトレジスト組成物のさらなる調製および処理
ポジ型トーンフォトレジスト組成物は、実施例19からのポリマーのエチルラクテート中の10重量%溶液24.038g、上記実施例6の酸発生剤化合物のエチルラクテート中の2重量%溶液40.865gの、1,1’,1’’,1’’’−(エタン−1,2−ジイルビス(アザントリイル))テトラプロパン−2−オールのエチルラクテート中の0.5重量%溶液5.288gの、フッ素化界面活性剤(OmnovaPF656)のエチルラクテート中の0.5重量%溶液0.481gの、21.302gのエチルラクテートおよび38.025gの2−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステルを一緒にすることによって調製された。配合されたレジストは、0.01μmPTFEフィルターを通された。こうして調製されたレジストは、シリコンウェハ上にスピンコーティングされ、ソフトベークされて、キャリア溶媒を除去し、フォトマスクを通してEUV放射線に露光される。次いで像形成されたレジスト層は、110℃で60秒間ベークされ、次いで水性アルカリ性組成物で現像される。
【0126】
実施例25:フォトレジスト組成物のさらなる調製および処理
ポジ型トーンフォトレジスト組成物は、実施例19からのポリマーのエチルラクテート中の10重量%溶液6.997g、上記実施例6の酸発生剤化合物のエチルラクテート中の2重量%溶液11.889g、1,1’,1’’−ニトリロトリプロパン−2−オールのエチルラクテート中の0.5重量%溶液9.232gの、フッ素化界面活性剤(OmnovaPF656)のエチルラクテート中の0.5重量%溶液0.140g、0.041gのエチルラクテートおよび11.705gの2−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステルを一緒にすることによって調製された。配合されたレジストは、0.01μmPTFEフィルターを通された。こうして調製されたレジストは、シリコンウェハ上にスピンコーティングされ、ソフトベークされて、キャリア溶媒を除去し、フォトマスクを通してEUV放射線に露光される。次いで像形成されたレジスト層は、110℃で60秒間ベークされ、次いで水性アルカリ性組成物で現像される。
【0127】
実施例26:フォトレジスト組成物のさらなる調製および処理
ポジ型トーンフォトレジスト組成物は、実施例19からのポリマーのエチルラクテート中の10重量%溶液4.757g、上記実施例7の酸発生剤化合物のエチルラクテート中の2重量%溶液10.021g、1,1’,1’’−ニトリロトリプロパン−2−オールのエチルラクテート中の0.5重量%溶液6.279g、フッ素化界面活性剤(OmnovaPF656)のエチルラクテート中の0.5重量%溶液0.095g、0.060gのエチルラクテートおよび8.788gの2−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステルを一緒にすることによって調製された。配合されたレジストは、0.01μmPTFEフィルターを通された。こうして調製されたレジストは、シリコンウェハ上にスピンコーティングされ、ソフトベークされて、キャリア溶媒を除去し、フォトマスクを通してEUV放射線に露光される。次いで像形成されたレジスト層は、110℃で60秒間ベークされ、次いで水性アルカリ性組成物で現像される。
【0128】
実施例27:フォトレジスト組成物のさらなる調製および処理
ポジ型トーンフォトレジスト組成物は、実施例19からのポリマーのエチルラクテート中の10重量%溶液8.012g、上記実施例11の酸発生剤化合物のエチルラクテート中の2重量%溶液9.690gの、1,1’,1’’,1’’’−(エタン−1,2−ジイルビス(アザントリイル))テトラプロパン−2−オールのエチルラクテート中の0.5重量%溶液0.833g、フッ素化界面活性剤(OmnovaPF656)のエチルラクテート中の0.5重量%溶液0.160gの、9.604gのエチルラクテートおよび11.700gの2−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステルを一緒にすることによって調製された。配合されたレジストは、0.01μmPTFEフィルターを通された。こうして調製されたレジストは、シリコンウェハ上にスピンコーティングされ、ソフトベークされて、キャリア溶媒を除去し、フォトマスクを通してEUV放射線に露光される。次いで像形成されたレジスト層は、110℃で60秒間ベークされ、次いで水性アルカリ性組成物で現像される。
【0129】
実施例28:フォトレジスト組成物のさらなる調製および処理
ポジ型トーンフォトレジスト組成物は、実施例21からのポリマーのエチルラクテート中の10重量%溶液4.815g、上記実施例11の酸発生剤化合物のエチルラクテート中の2重量%溶液13.002g、1,1’,1’’,1’’’−(エタン−1,2−ジイルビス(アザントリイル))テトラプロパン−2−オールのエチルラクテート中の0.5重量%溶液1.589g、フッ素化界面活性剤(OmnovaPF656)のエチルラクテート中の0.5重量%溶液0.096g、1.723gのエチルラクテートおよび8.775gの2−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステルを一緒にすることによって調製された。配合されたレジストは、0.01μmPTFEフィルターを通された。こうして調製されたレジストは、シリコンウェハ上にスピンコーティングされ、ソフトベークされて、キャリア溶媒を除去し、フォトマスクを通してEUV放射線に露光される。次いで像形成されたレジスト層は、110℃で60秒間ベークされ、次いで水性アルカリ性組成物で現像される。
【0130】
実施例29:フォトレジスト組成物のさらなる調製および処理
ポジ型トーンフォトレジスト組成物は、実施例19からのポリマーのエチルラクテート中の10重量%溶液5.198g、上記実施例17の酸発生剤化合物のエチルラクテート中の2重量%溶液11.173g、1,1’,1’’,1’’’−(エタン−1,2−ジイルビス(アザントリイル))テトラプロパン−2−オールのエチルラクテート中の0.5重量%溶液1.247g、フッ素化界面活性剤(OmnovaPF656)のエチルラクテート中の0.5重量%溶液0.104g、3.503gのエチルラクテートおよび8.775gの2−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステルを一緒にすることによって調製された。配合されたレジストは、0.01μmPTFEフィルターを通された。こうして調製されたレジストは、シリコンウェハ上にスピンコーティングされ、ソフトベークされて、キャリア溶媒を除去し、フォトマスクを通してEUV放射線に露光される。次いで像形成されたレジスト層は、110℃で60秒間ベークされ、次いで水性アルカリ性組成物で現像される。
【0131】
実施例30:フォトレジスト組成物のさらなる調製および処理
ポジ型トーンフォトレジスト組成物は、実施例19からのポリマーのエチルラクテート中の10重量%溶液4.938g、1,1’,1’’,1’’’−(エタン−1,2−ジイルビス(アザントリイル))テトラプロパン−2−オールのエチルラクテート中の0.5重量%溶液0.148g、フッ素化界面活性剤(OmnovaPF656)のエチルラクテート中の0.5重量%溶液0.099g、15.964gのエチルラクテートおよび8.852gの2−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステルを一緒にすることによって調製された。配合されたレジストは、0.01μmPTFEフィルターを通された。こうして調製されたレジストは、シリコンウェハ上にスピンコーティングされ、ソフトベークされて、キャリア溶媒を除去し、フォトマスクを通してEUV放射線に露光される。次いで像形成されたレジスト層は、110℃で60秒間ベークされ、次いで水性アルカリ性組成物で現像される。
【0132】
実施例31:フォトレジスト組成物のさらなる調製および処理
ポジ型トーンフォトレジスト組成物は、実施例22からのポリマーのエチルラクテート中の10重量%溶液19.979g、上記実施例6の酸発生剤化合物のエチルラクテート中の2重量%溶液42.755g、1,1’,1’’,1’’’−(エタン−1,2−ジイルビス(アザントリイル))テトラプロパン−2−オールのエチルラクテート中の0.5重量%溶液3.996g、フッ素化界面活性剤(OmnovaPF656)のエチルラクテート中の0.5重量%溶液0.400g、21.233gのエチルラクテートおよび36.638gの2−ヒドロキシイソ酪酸メチルエステルを一緒にすることによって調製された。配合されたレジストは、0.01μmPTFEフィルターを通された。こうして調製されたレジストは、シリコンウェハ上にスピンコーティングされ、ソフトベークされて、キャリア溶媒を除去し、フォトマスクを通してEUV放射線に露光される。次いで像形成されたレジスト層は、110℃で60秒間ベークされ、次いで水性アルカリ性組成物で現像される。
【0133】
実施例32:LWR分析
上に記載されたフォトレジスト組成物の現像されたレリーフ像は、ライン幅ラフネス(LWR)について評価され、その結果を以下の表1に示す。LWR値は、800ボルト(V)の加速電圧、8.0ピコアンペア(pA)のプローブ電流にて操作し、1.0デジタルズームで200K×倍率を用いて、64に設定されたフレーム数を用いてHitachi9380CD−SEMを用いるトップダウン型走査電子顕微鏡観察(SEM)によって決定された。LWRは、40nmのステップにて2μmのライン長さにわたって測定され、測定された領域について平均LWRとして報告された。