特許第6142093号(P6142093)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6142093強化ガラス製造装置の板ガラス積載用治具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6142093
(24)【登録日】2017年5月12日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】強化ガラス製造装置の板ガラス積載用治具
(51)【国際特許分類】
   C03C 21/00 20060101AFI20170529BHJP
【FI】
   C03C21/00 101
【請求項の数】3
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-541598(P2016-541598)
(86)(22)【出願日】2014年12月15日
(65)【公表番号】特表2017-500268(P2017-500268A)
(43)【公表日】2017年1月5日
(86)【国際出願番号】KR2014012366
(87)【国際公開番号】WO2015093803
(87)【国際公開日】20150625
【審査請求日】2016年6月16日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0156226
(32)【優先日】2013年12月16日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】516180184
【氏名又は名称】キム, ホ グォン
【氏名又は名称原語表記】KIM, Ho Kwon
(74)【代理人】
【識別番号】100101340
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英一
(74)【代理人】
【識別番号】100205730
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 重輝
(72)【発明者】
【氏名】キム, ホ グォン
【審査官】 宮崎 大輔
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第10−2011−0135573(KR,A)
【文献】 韓国登録特許第10−1302191(KR,B1)
【文献】 韓国公開特許第10−2011−0119927(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C21/00
B65D19/00−19/44,
85/30−85/48,
85/86−85/90
B65G49/00−49/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
強化ガラス製造装置において、板ガラス(110)積載用に用いられる複数の支持台で枠組みして形成された上、下板フレーム(102、103)と、前記上、下板フレーム(102、103)を連結する複数個の支持台からなる側板フレーム(101)で構成された直六面体のフレーム構造を有する板ガラス積載用治具(100)において、
前記下板フレーム(102)の内側に一定間隔をおいて配置される複数のガイドレール(104)と、
前記ガイドレール(104)に対して直交して嵌合されガイドレール(104)に沿って移動可能に配置されるとともに、板ガラス(110)の幅の長さに合わせて複数の支持点で支持できるように支持点の幅の調節が可能であるように配置され、板ガラス(110)の下端面を差し込んで固定できる複数の装着溝(124)がそれぞれ具備された複数個の幅調節手段(120)と、
前記幅調節手段(120)に対して水平に側板フレーム(101)の上部の両側面にそれぞれ対向するように具備され、複数のスロット溝(135)が形成された側面スロットバー(131)、前記側面スロットバー(131)に対して直交するように側板フレーム(101)に沿って垂直に配置されながら複数の高さ調節孔(137)が一定間隔で形成された高さ調節ガイド台(136)、この高さ調節ガイド台(136)に移動可能に組み立てられて側面スロットバー(131)の位置を可変固定する固定ポート(132)からなる高さ調節手段(130)と、
前記側板フレーム(101)の両側面にそれぞれ対向配置された側面スロットバー(131)のスロット溝(135)にそれぞれかけられるように差し込まれて板ガラス(110)の上端を密着支持する支持ピン棒(140)を含むことを特徴とする、強化ガラス製造装置の板ガラス積載用治具。
【請求項2】
前記幅調節手段(120)は板ガラス(110)の下端が嵌合挿入される複数の装着溝(124)が一定間隔で形成された幅調節スロットバー(122)と、前記幅調節スロットバー(122)の装着溝(124)側面に密着固定されて板ガラス(110)の下端を接触支持する丸棒(123)と、前記幅調節スロットバー(122)と丸棒(123)が並んで結合された状態でガイドレール(104)に沿って移動できるように複数のガイド溝(125)が形成された移動バー(121)で構成されたことを特徴とする、請求項1に記載の強化ガラス製造装置の板ガラス積載用治具。
【請求項3】
前記固定ポート(132)を高さ調節孔(137)に一致させて固定する方式は、固定ポート(132)と高さ調節孔(137)の間に嵌合固定される固定ピン(133)挿入方式を用いることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の強化ガラス製造装置の板ガラス積載用治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は強化ガラス製造装置の板ガラス積載用治具に関するもので、より詳細には強化が必要な板ガラスを強化ガラス製造装置内で移送しようとする時、板ガラスを積載しておく治具内部に板ガラスの規格に沿って上下左右の幅を変えることができる高さ調節手段と幅調節手段とを備えることによって、板ガラスの規格変化にかかわらず、一つの治具で板ガラスを安定的に積載することができるようにした強化ガラス製造装置の板ガラス積載用治具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、強化ガラスはディスプレイ装置の画面に多く用いられるもので、硬度および強度が優秀な強化ガラスを製造するためにはガラスの強化工程が必要である。
【0003】
通常、ガラスの強化は物理的強化と化学的強化に大別されるが、一般的に物理的強化は厚さ5mm以上のガラスを用い、550℃〜700℃の温度でガラスを加熱して急冷する方式でガラスの内部強度を強化する方式であり、これは強化ガラスドア、自動車用ガラスなどに主に用いられる。
【0004】
一方、化学的強化は、薄板ガラスを450℃の硝酸カリウム溶液が入っている強化炉にて3時間以上浸漬させることによって、ガラスに含まれたナトリウムイオンと硝酸カリウム溶液のカリウムイオンとを互いに置換させてガラスを強化するものであり、主に2.0mm以下の薄板ガラスを強化する際に用いられる。
【0005】
最近では、溶融カリウム塩を含有した溶融物の中に溶融石英を微量含有させてイオン交換させることによって、ガラス表面層のナトリウムイオンとカリウムイオンのイオン交換反応速度を促進させる方法を通じて強化ガラスを製造できる製造装置が提案されている。
【0006】
図1はこのような硝酸カリウム溶液を利用して化学的に強化ガラスを製造する強化ガラス製造装置の斜視図である。
【0007】
メインフレーム1と上部左右両側に平行するように設置されるガイドレールおよび動力を伝達するラックギア12が設置されており、ガイドレール11に沿ってローディングロボット2、アンローディングロボット3が複数個のガラスが積載されたラックギア12を水平方向に順次移送させ、予熱槽4、強化槽5、徐冷槽6、温水槽7、熱水槽8に移送されたガラスを強化処理し、強化処理済の強化ガラスが積載されたラックギア12を外部に搬出する強化ガラス製造装置であり、強化ガラス製造装置を全体的に管理するためのコントロールボックス13を具備する。
【0008】
このように強化ガラス製造装置は,基本骨格として、メインフレーム1、前記メインフレーム1上部の左右両側に平行に設置されてロボットが平行移動できるガイドレール11、メインフレーム1内側の下部にガラスを強化させる前にガラスを1次加熱して強化時の熱変形とクラックを防止する予熱槽4、内部に硝酸カリウム(KNO)を加熱し溶融させて硝酸カリウムを溶融状態に維持することによって強化温度を調節する強化槽5、前記強化槽5で強化されたガラスの温度を徐々に冷却して応力を除去する徐冷槽6、徐冷槽6で冷却された強化ガラスを洗浄する温水槽7と熱水槽8を具備する。
【0009】
図1に図示されたように、強化ガラス製造装置は長さ方向に6つの槽(bath)が相互離隔設置され、それぞれの槽には内部にヒーターが内蔵された内部加熱部があり、前記各槽には上部に設置されたドアレールに沿って折畳み式で開閉されるドアが具備されて温度維持または不純物の混入を防止する。
【0010】
原板ガラスの強化処理には、メインフレーム上端に設置されたガイドレールに沿ってローディングロボットが原板ガラスが積載されたラックをモーター動力で水平に移動させる過程によって、予熱槽4で予熱された原板ガラスを強化槽5に浸漬させる。
【0011】
原板ガラス強化工程を進めると、予熱で380℃〜500℃の温度に上昇させた後、30分〜120分間温度を維持させ、強化槽5で450℃に加熱された硝酸カリウム溶液(KNO)に4〜6時間浸漬させて強化がさなれるようにし、徐冷槽6に移動させて強化済のガラスを100℃に達するように徐々に冷却させて応力を除去し、温水槽および熱水槽で1次、2次洗浄をすることになる。
【0012】
前記原板ガラスの強化処理工程で移送される強化対象原板ガラスは、治具に積載されてローディングロボットによって工程順序に沿って移動する。
【0013】
ここで、前記原板ガラスを積載する治具の構造は、固定された形状でなされており、原板ガラスの規格や大きさによって複数個を具備しなければならない問題点があった。
【0014】
一方、大韓民国登録特許公報第1061650号(2011.9.1.公告)および大韓民国公開特許公報第2011−0135573号(2011.12.19.公開)には強化ガラス製造装置に用いられる治具関連技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】大韓民国登録特許公報第1061650号
【特許文献2】韓民国公開特許公報第2011−0135573号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は前記のような強化ガラス製造装置に用いられる治具の問題点を改善するために研究開発されたもので、本発明の目的は強化が必要な板ガラスを強化ガラス製造装置内で移送しようとする時、板ガラスを積載する治具内部に板ガラスの規格に沿って上下左右の幅を変えることができる高さ調節手段と幅調節手段とを備えることによって、板ガラスの規格変化にかかわらず、一つの治具で板ガラスを安定的に積載することができるようにした強化ガラス製造装置の板ガラス積載用治具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記のような目的を達成するための本発明は、強化ガラス製造装置で板ガラス積載用に用いられる複数の支持台で枠組みして形成された上、下板フレームと、前記上、下板フレームを連結する複数個の支持台からなる側板フレームで構成された直六面体のフレーム構造を有する板ガラス積載用治具において、前記下板フレームの内側に一定間隔をおいて配置される複数のガイドレールと、前記ガイドレールに対して直交して嵌合されガイドレールに沿って移動可能に配置されるとともに、板ガラスの幅の長さに合わせて複数の支持点で支持できるように支持点の幅の調節が可能であるように配置され、板ガラスの下端面を差し込んで固定できる複数の装着溝がそれぞれ具備された複数個の幅調節手段と、前記幅調節手段に対して水平に側板フレームの上部の両側面にそれぞれ対向するように具備され複数のスロット溝が形成された側面スロットバー、前記側面スロットバーに対して直交するように側板フレームに沿って垂直に配置されながら複数の高さ調節孔が一定間隔で形成された高さ調節ガイド台、この高さ調節ガイド台に移動可能に組み立てられて側面スロットバーの位置を可変固定する固定ポートからなる高さ調節手段と、前記側板フレームの両側面にそれぞれ対向配置された側面スロットバーのスロット溝にそれぞれかけられるように差し込まれて板ガラスの上端を密着支持する支持ピン棒を含む強化ガラス製造装置の板ガラス積載用治具を提供することにその特徴を有する。
【0018】
ここで、前記幅調節手段は、板ガラスの下端が嵌合される複数の装着溝が一定間隔で形成された幅調節スロットバーと、前記幅調節スロットバーの装着溝の側面に密着固定されて板ガラスの下端を面接触支持する丸棒と、前記幅調節スロットバーと丸棒が並んで結合された状態でガイドレールに沿って移動できるように複数のガイド溝が形成された移動バーで構成されたことを特徴とする。
【0019】
このとき、前記固定ポートを高さ調節孔に一致させて固定する方式は固定ポートと高さ調節孔に差し込み固定される固定ピン挿入方式を使うことが好ましい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、板ガラスを積載しておく治具内部に板ガラスの規格に沿って上下左右の幅を変えることができる高さ調節手段と幅調節手段とを備えることによって、強化が必要な板ガラスを強化ガラス製造装置内で移送しようとする時、板ガラスの規格変化にかかわらず、一つの治具で板ガラスを安定的に積載できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】従来技術に係る化学的に強化ガラスを製造する強化ガラス製造装置の一実施例を示している斜視図。
図2】本発明に係る化学的に強化ガラスを製造する強化ガラス製造装置の好ましい実施例を示す構成図。
図3】本発明に係る板ガラスを積載できる治具の構成を示している斜視図。
図4】本発明に係る図3に図示された治具内部に板ガラスが積載された状態を一側面から見た概略的な側面図。
図5】本発明に係る図3に図示された治具内部に板ガラスが積載された状態を他側面から見た概略的な側面図。
図6】本発明に係る図3に図示された治具の上部から見た平面図。
図7】本発明に係る図4に図示された高さ調節手段を示すためのA部分の拡大図。
図8】本発明に係る図4に図示された幅調節手段を示すためのB部分の拡大図。
図9】本発明に係る図5に図示された高さ調節手段を示すためのC部分の拡大図。
図10】本発明に係る図5に図示された幅調節手段を示すためのD部分の拡大図。
図11】本発明に係る図4に図示された板ガラスの規格が可変されるにつれて幅調節手段と高さ調節手段の位置を調節した状態を示している使用例示図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施例について添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。
【0023】
このとき、本発明の好ましい実施例を説明するために、添付された図面に図示された線の厚さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便宜性のために誇張されるか省略され得、図面に併記された図面番号により付与される用語は本発明での機能を考慮して定義された用語であって、これは使用者、運用者の意図または慣例により異なり得る。
【0024】
図2に図示された通り、本発明に係る板ガラス積載用治具が適用される強化ガラス製造装置は、大きく、移送ユニット部20、30、第1、2次予熱部40、50、化学強化部60、第1、2次徐冷部70、80、洗滌部90のような各工程を遂行するために必要な一連の装置を一列で順次配置する構造物10を含む。
【0025】
前記構造物10の1階には、第1、2次予熱部40、50、化学強化部60、第1、2次徐冷部70、80、洗滌部90が上部に出入口を有する箱状に形成されて一列に並んで配置され、前記構造物10の1階の上部である2階には第1ガイドレール13を水平に設置して下部に出入口を有する箱状に形成されたケーシング21、31を含む移送ユニット部20、30が第1ガイドレール13に沿って移動できるように左右側に対向して配置される。
【0026】
そして、前記構造物10の1階と2階間には第2ガイドレールに沿って移動する開閉ドア(図示されず)を設置して、第1、2次予熱部40、50、化学強化部60、第1、2次徐冷部70、80の各出入口を選択的に開閉することができるように設置されている。
【0027】
ここで、前記移送ユニット部20、30は図2に図示された通り、強化させようとする板ガラス110を第1、2次予熱部40、50、化学強化部60、第1、2次徐冷部70、80、洗滌部90に順次移送させるための部分であり、概略矩形状の金属材の移送ケーシング21、31内に板ガラス110積載用治具100を位置させた状態で順次的な工程にしたがって各工程部位に板ガラス110を昇下降移動させることができるように構成される。
【0028】
このような移送ユニット部20、30は移送ケーシング21、31、ガイド移送ブロック22、32、治具100、治具吊り下げ台23、33、そして昇下降牽引部24、34を含む。
【0029】
前記昇下降牽引部24、34は図2に図示された通り、ガイド移送ブロック22、32上端面に固定設置されてモーターの駆動力によって治具吊り下げ台23、33を通じて治具100を吊り下げて移送ケーシング21、31の上下方向に移送させる役割をする部位である。
【0030】
したがって、図2に図示された本発明に係る強化ガラス製造装置によれば、治具100によって複数個の強化ガラス対象用板ガラス110が積載され、図2に図示された移送ユニット部20、30は第1ガイドレール13に沿って移動しながら治具100を強化ガラス製造工程のために各工程部位に移動させることになるのである。
【0031】
前記のような構成を有している強化ガラス製造装置において、本発明は板ガラス110を積載して支持する積載用治具100を板ガラスの規格にかかわらず汎用的に用いることができるように構成することにその特徴がある。
【0032】
すなわち、本発明の治具100は板ガラスの規格変化にかかわらず、一つの治具100だけで多様な板ガラスの規格に合わせて積載幅と積載高さを調節して板ガラスを安定的に積載できるように構成することによって、強化ガラスを製造する時、板ガラスの規格が多様であっても治具を取り替えることなく、一つの治具だけで化学的強化を実施できるようにすることにその特徴がある。
【0033】
このために本発明に係る治具100は、図3図6に図示されたようなフレーム構造を有している。
【0034】
すなわち、図3図6に図示された通り、前記治具100は強化ガラス製造装置の各工程によって強化される多様な規格の板ガラス110を、揺れがないようにることなく堅固に積載して支持する部分であり、互いに向き合うように位置された複数の支持台で枠組みして形成された一対の矩形状の上、下板フレーム102、103と、前記上、下板フレーム102、103を連結する複数個の支持台からなる側板フレーム101で構成された6個の側面を有する直六面体状のフレーム構造を有する。
【0035】
このとき、前記上、下板フレーム102、103はフレーム構造の堅固性のために長方形内部に横、縦方向に少なくとも一つ以上の四角断面の支持台を結合して骨組みを形成することが好ましい。
【0036】
また、図3に図示された通り、上、下板フレーム102、103の間の中央部位には治具100のフレーム構造を強化するための補強フレーム105を構成することが好ましい。
【0037】
そして、長方形構造を有する上板フレーム103の側面のうち短い長さを有する両側面には昇下降牽引部24、34により治具100を持ち上げるためのフックをかけることができる軸106が突出具備されている。
【0038】
前記のような直六面体のフレーム構造を有する板ガラス積載用治具100において、本発明によれば、治具100内部に板ガラス110を積載する時、板ガラス110の規格によって板ガラス110を積載する部位の高さおよび幅を適切に調節することができるように構成している。
【0039】
このために、治具100内部に板ガラスに規格によって可変して積載できる幅調節手段120と高さ調節手段130を備えている。
【0040】
前記幅調節手段120は治具100内部に積載される板ガラス110の下端面を支える部位であって、板ガラス110の幅の長さにしたがって支持点位置を変えることができるように位置移動可能な複数の幅調節スロットバー122と、前記幅調節スロットバー122の側面に密着固定されて板ガラス100の下端を面接触支持する丸棒123と、前記幅調節スロットバー122と丸棒123を支持しながらガイドレール104に沿って移動できるように複数のガイド溝125が形成された移動バー121で構成されている。
【0041】
図3に図示された通り、前記ガイドレール104は下板フレーム102の長手方向(長方形フレームの長手方向)にかけて配置されるところ、本発明の好ましい実施例では下板フレーム102の中心線を基準として3つのガイドレール104がセットとなって左右対称に配置されている。
【0042】
図3図5図8および図10に図示された通り、前記移動バー121は四角の断面構造を有しており、前記下板フレーム102の内部に長手方向(あるいは長方形の長さが長い方向を意味する)に配置された複数のガイドレール104に対して直交する構造で配置されガイドレール104に沿って移動できるように複数のガイドレール104上にそれぞれ嵌合される複数のガイド溝125が形成された構造を有する。
【0043】
前記幅調節スロットバー122は移動バー121に一体結合された状態で、板ガラス110が容易に嵌合されるように所定の角度を有する略V状の装着溝124が長さ方向に沿って複数個繰り返し形成されている構造を有する。
【0044】
前記装着溝124は、板ガラス110の強化工程時に板ガラス110を揺れがないように支持しながら板ガラス110が離脱しないように積載するとともに、線接触を通じて板ガラス110の表面が損傷することを防止する。
【0045】
すなわち、前記装着溝124は板ガラス110が接触する面を最小化して板ガラス110の運搬および強化時に発生し得る、疵および不良を最小化できるようになっている。
【0046】
そして、前記幅調節スロットバー122の装着溝124側面には、装着溝124に嵌合されて積載される板ガラス110の下端を接触支持する円形断面を有する丸棒123が密着固定されている。
【0047】
したがって、前記板ガラス110が装着溝124に嵌合されて積載される時、板ガラス110の下端が丸棒123の上に置かれるため、板ガラス110の下端部位を略V状の装着溝124に遊嵌状態で積載することができるだけでなく、板ガラス110の規格が大きく、自体荷重が非常に重くても丸棒123で十分な強度を有して安定的に支持して積載することができるのである。
【0048】
このとき、前記幅調節スロットバー122と丸棒123とは四角断面を有する移動バー121の上端部位に一体結合固定されて支持されることになる。
【0049】
そして、前述した通り、移動バー121の底面にはガイドレール104に嵌合組み立てられてガイドレール104に沿って移動できるようにガイド溝125が形成されており、前記ガイド溝125は下板フレーム102の内側部位に一定間隔をおいて配置されたガイドレール104の間隔に合わせて一対一対応する構造で複数個形成されている。
【0050】
本発明の好ましい実施例においては、下板フレーム102の内側に6つのガイドレール104と8つの幅調節手段120がそれぞれ分離配置構成されており、特に3つのガイドレール104に4つの幅調節手段120が配置される構造として、下板フレーム102の内側で左右対称に配置される構造が図示されているが、これに限定されるものではない。すなわち、ガイドレール104および幅調節手段120の個数は必要に応じて選択的に多様に調整できるものである。
【0051】
換言すれば、前記幅調節手段120の設置個数は板ガラス110の下端積載支持点を何箇所にするかという設計仕様によって多様に構成できるものである。
【0052】
また、本発明に係る高さ調節手段130は板ガラス110の高さ(縦長さ)により積載高さを変更しなければならない場合、移動可能に設置されている。
【0053】
前記高さ調節手段130は幅調節手段120に対して水平に側板フレーム101の上部の両側面にそれぞれ対向するように具備される。
【0054】
このとき、前記高さ調節手段130は、複数のスロット溝135が形成された側面スロットバー131と、前記側面スロットバー131に対して直交するように側板フレーム101に沿って垂直に配置されて複数の高さ調節孔137が一定間隔で形成された高さ調節ガイド台136と、この高さ調節ガイド台136に移動可能に組み立てられて側面スロットバー131の位置を可変固定する固定ポート132で構成されている。
【0055】
前記側面スロットバー131に形成された複数のスロット溝135は図9に図示された通り、板ガラス110の上端を密着支持する支持ピン棒140を差し込んで固定する溝であって、略丸いラウンド状の溝構造を有している。
【0056】
前記支持ピン棒140は側板フレーム101の両側面にそれぞれ対向配置された側面スロットバー131のスロット溝135にそれぞれかけられるように差し込まれて板ガラス110の上端を密着支持する役割をする。
【0057】
前記高さ調節ガイド台136は側面スロットバー131の高さ調節を案内する部材であって、側面フレーム101を形成する四方の辺上にそれぞれ対向する構造で垂直に具備され、板ガラス110の高さ(横長さ)に合わせて側面スロットバー131の設置高さを調節できるように一定間隔をおいて複数の高さ調節孔137が形成されている。
【0058】
前記高さ調節ガイド台136には側面スロットバー131の両端をそれぞれ支持固定する固定ポート132が具備され、前記固定ポート132上には高さ調節孔137に一致した状態で嵌合固定される固定ピン133が着脱可能に具備される。
【0059】
前記固定ピン133は固定ポート132の位置を選択された高さ調節孔137に嵌合固定する役割をする。特に、前記固定ピン133の一側端には図7に図示された通り、ピン折り曲げ部134が形成されて回動折り曲げられてストッパー機能をすることができるようになっている。
【0060】
すなわち、前記固定ピン133が固定ポート132と一致する高さ調節孔137に嵌合された後、ピン折り曲げ部134を回動させて折り曲げると、前記ピン折り曲げ部134をまっすぐに広げない限り、高さ調節孔137から固定ピン133が離脱しなくなる。
【0061】
以上で説明した通り、本発明にしたがって、治具100上に幅調節手段120と高さ調節手段130とを備えることによって、図4および図11に図示された通り、板ガラス110の規格が変わる場合、板ガラスの規格に合わせて幅調節手段120と高さ調節手段130の位置を可変させることによって、治具100を取り替えることなく、多様な規格の板ガラス100を安定的に積載することができるようになる。
【0062】
また、前記治具100を構成する上、下板フレーム102、103および側板フレーム101をなす複数の支持台は強化ガラス製造工程で熱変形を最小化できる材質を用いることが好ましい。
【0063】
以上においで、本発明は記載された具体的な実施例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想範囲内で多様な変形および修正が可能であることは当業者にとって明白であり、このような変形および修正が添付された特許請求範囲に属することは言うまでもない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11