特許第6142149号(P6142149)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6142149
(24)【登録日】2017年5月19日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】ビジョンインタフェースシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20170529BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20170529BHJP
【FI】
   G06F3/041 500
   G06F3/041 412
   G06F3/044 120
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-528827(P2014-528827)
(86)(22)【出願日】2011年9月13日
(65)【公表番号】特表2014-529134(P2014-529134A)
(43)【公表日】2014年10月30日
(86)【国際出願番号】CN2011079576
(87)【国際公開番号】WO2013037103
(87)【国際公開日】20130321
【審査請求日】2014年3月18日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517036345
【氏名又は名称】祥▲ほん▼科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100076831
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 捷雄
(72)【発明者】
【氏名】蔡 熊光
【審査官】 円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−005415(JP,A)
【文献】 特開平07−036017(JP,A)
【文献】 特開平06−230884(JP,A)
【文献】 特開平08−106358(JP,A)
【文献】 特開平03−294919(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
G06F 3/044
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作デバイスと、
マトリックス表示装置とを備え、
前記操作デバイスは前記マトリックス表示装置の外部に位置しており、
前記マトリックス表示装置は、表示面と、基板及びマトリックスを有するマトリックス基板とから成り、前記マトリックスが前記基板の一側に設置され、前記表示面が前記基板の他側に設置され、前記マトリックスは、複数の走査線、複数のデータ線、複数のトランジスタ、および複数の画素電極を備え、前記複数の走査線と前記複数のデータ線は交差して設置されると共に、前記複数のトランジスタは、前記複数の走査線、前記複数のデータ線、および前記複数の画素電極にそれぞれ電気的に接続されており、
前記操作デバイスが前記表示面において操作される時、エンコーダ信号が前記マトリックス基板における前記複数の走査線および前記複数のデータ線から前記操作デバイスにカップリングされて、前記操作デバイスが前記エンコーダ信号を受信して転送信号を得ると共に、前記エンコーダ信号はさらに時間の基準点を有することを特徴とするビジョンインタフェースシステム。
【請求項2】
操作デバイスと、
マトリックス表示装置とを備え、
前記操作デバイスは前記マトリックス表示装置の外部に位置しており、
前記マトリックス表示装置は、表示面と、基板及びマトリックスを有するマトリックス基板とから成り、前記マトリックスが前記基板の一側に設置され、前記表示面が前記基板の他側に設置され、前記マトリックスは、複数の走査線、複数のデータ線、複数のトランジスタ、および複数の画素電極を備え、前記複数の走査線と前記複数のデータ線は交差して設置されると共に、前記複数のトランジスタは、前記複数の走査線、前記複数のデータ線、および前記複数の画素電極にそれぞれ電気的に接続されており、
前記操作デバイスが前記表示面において操作される時、エンコーダ信号が前記マトリックス基板における前記複数の走査線および表示信号が印加された前記複数のデータ線から前記操作デバイスにカップリングされて、前記操作デバイスが前記表示信号を重ね合わせたところの当該表示信号より周波数の高い前記エンコーダ信号を受信して転送信号を得ることを特徴とすることを特徴とするビジョンインタフェースシステム。
【請求項3】
前記転送信号は前記マトリックス表示装置に転送され、前記転送信号は、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報またはファイル情報を含み、前記マトリックス表示装置は、前記転送信号を処理して情報信号を得て、前記情報信号は、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報またはファイル情報を含むことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のビジョンインタフェースシステム。
【請求項4】
前記転送信号を処理して中継処理信号を得る少なくとも一つの中継デバイスを備えることを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のビジョンインタフェースシステム。
【請求項5】
前記中継処理信号は、前記マトリックス表示装置に転送され、前記マトリックス表示装置は中継処理信号を処理して情報信号を得て、前記情報信号は、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報またはファイル情報を含むことを特徴とする請求項4に記載のビジョンインタフェースシステム。
【請求項6】
前記転送信号は、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を含み、前記中継処理信号は、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報またはファイル情報を含むことを特徴とする請求項4に記載のビジョンインタフェースシステム。
【請求項7】
ユーザまたは前記操作デバイスによって触発され、前記マトリックス表示装置を起動してタスクモードにし、前記エンコーダ信号を送信するモード触発装置をさらに備えることを特徴とする請求項1、2または請求項4のいずれか1項に記載のビジョンインタフェースシステム。
【請求項8】
前記操作デバイスがユーザである場合、前記ビジョンインタフェースシステムはさらに感知装置を備え、前記ユーザが同時に前記表示面と前記感知装置に接触することにより、前記転送信号は前記感知装置に転送されることを特徴とする請求項1、2または請求項4のずれか1項に記載のビジョンインタフェースシステム。
【請求項9】
前記複数のデータ線には表示信号が印加されており、前記エンコーダ信号は、前記複数のデータ線のスキャン期間内に前記表示信号の印加時間を短縮することで発生した帰線期間において転送されることを特徴とする請求項1に記載のビジョンインタフェースシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒューマンマシンインタフェースシステムに関し、特に、ビジョンインタフェースシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、タッチパネルはすでにモバイル通信機器、デジタルカメラ、デジタル音楽プレーヤー(MP3)、個人用携帯情報端末(PDA)、衛星測位器(GPS)、携帯情報端末(hand-held PC)、さらにはウルトラモバイルPC(Ultra Mobile PC, UMPC)等の一般の大衆消費電子機器に幅広く応用されている。上述のタッチパネルは、いずれも表示スクリーンに結合されてタッチコントロール式表示装置となる。一般に知られるタッチコントロール式表示装置の製造方法は、直接にタッチパネルを表示モジュールにおける表示パネルに設置するが、この製造方法では製品の重量やサイズが大きくなる外、タッチパネルの追加によりタッチコントロールモジュールの製造コストの増加を招いてしまう。
【0003】
一方で、大衆消費電子機器の適用性を広げるために、これらの製品に近距離無線通信(Near Field Communication, NFC)機能を追加する場合も多くなっている。これらの製品は、アクセス制御システム、乗車券、入場チケット、またはクレジットカードによる消費等の大量にICカードを使用する場合に取って代われるほか、音楽コンテンツ、画像、または名刺の交換等、二つの電子機器の間でのデータ交換を可能にする。このため、多種類の機能が追加される上で、いかにシンプルな構造を維持しつつ、これまでにない方式によって製品を実現するかについての研究がなされている。
【0004】
したがって、いかにして別のタッチパネルを使用せずにタッチコントロール機能を達成すると同時に、製品の軽量化、薄型化によりコストの削減を図り、さらに近距離無線通信機能を結合させることで適用性を拡大するビジョンインタフェースシステムを提供するかが課題となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明は、別のタッチパネルを使用せずに、手書き機能やタッチコントロール機能を達成すると同時に、近距離無線通信機能に応用することが可能なビジョンインタフェースシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の技術を採用することで上記課題を解決する。
【0007】
本発明のビジョンインタフェースシステムは、操作デバイスとマトリックス表示装置を備える。マトリックス表示装置は、表示面とマトリックス基板とから成る。マトリックス基板は、基板とマトリックスを有する。マトリックスは基板の一側に設置され、表示面は基板の他側に設置される。操作デバイスが表示面において操作される時、エンコーダ信号がマトリックス基板から操作デバイスにカップリングされて、操作デバイスがエンコーダ信号を受信して転送信号を得ることを特徴とする。
【0008】
一実施例において、エンコーダ信号は、マトリックス基板からコンデンサカップリングによって操作デバイスにカップリングされる。
【0009】
一実施例において、転送信号は、ビジョンインタフェースシステム以外のその他のデバイスに転送されるか、または、マトリックス表示装置に戻される。このうち、転送信号は、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を含む。または、ビジョンインタフェースシステム以外のその他のデバイスまたはマトリックス表示装置が転送信号を処理して情報信号を得て、情報信号はタッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を含む。
【0010】
一実施例において、ビジョンインタフェースシステムはさらに少なくとも一つの中継デバイスを備える。中継デバイスは、転送信号を処理して中継処理信号を得て、中継処理信号がビジョンインタフェースシステム以外のその他のデバイスまたはマトリックス表示装置に転送される。このうち、転送信号は、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を含み、中継処理信号は、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を含む。または、ビジョンインタフェースシステム以外のその他のデバイスまたはマトリックス表示装置によって中継処理信号を処理して情報信号を得て、情報信号はタッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を含む。従って、本発明の一実施例において、転送信号はマトリックス表示装置に転送され、転送信号は、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報またはファイル情報を含み、マトリックス表示装置は、転送信号を処理して情報信号を得て、情報信号は、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報またはファイル情報を含むことを特徴とする。また、本発明の一実施例において、中継処理信号は、マトリックス表示装置に転送され、マトリックス表示装置は中継処理信号を処理して情報信号を得て、情報信号は、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報またはファイル情報を含むことを特徴とする。
【0011】
一実施例において、ビジョンインタフェースシステムは、さらにモード触発装置を備え、ユーザまたは操作デバイスがこのモード触発装置を触発することで、マトリックス表示装置を起動してタスクモードにし、エンコーダ信号を送信する。
【0012】
一実施例において、操作デバイスがユーザである場合、ビジョンインタフェースシステムは、感知装置を備える。ユーザが同時に表示面と感知装置に接触することにより、転送信号が感知装置に転送される。感知装置は、ビジョンインタフェースシステム以外のその他のデバイスまたはマトリックス表示装置に電気的に接続される。
【0013】
一実施例において、マトリックス表示装置のマトリックスは、さらに複数の電極と複数の電極を備え、複数の電極と複数の電極は交差して設置され、エンコーダ信号は複数の電極または複数の電極に印加される。
【0014】
一実施例において、マトリックス表示装置のマトリックスは、さらに複数のトランジスタと複数の画素電極を備え、複数のトランジスタは、それぞれ複数の電極、複数の電極、及び複数の画素電極に電気的に接続される。
【0015】
このように、本発明のビジョンインタフェースシステムは、操作デバイスが表示面において操作されると、エンコーダ信号がマトリックス基板から操作デバイスにカップリングされて、操作デバイスがエンコーダ信号を受信して転送信号を得る。転送信号は、ビジョンインタフェースシステム以外のその他のデバイスまたは少なくとも一つの中継デバイスに転送されるか、または、マトリックス表示装置に戻され、且つ、その過程において、操作デバイスの処理と、少なくとも一つの中継デバイスの処理と、マトリックス表示装置の処理の全てまたはいずれかを介して、エンコーダ信号/中継処理信号/転送信号に含まれる情報を得る。前記情報は、例えば、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報である。
【発明の効果】
【0016】
上述の内容から、本発明のビジョンインタフェースシステムは、直接に、例えば、薄膜トランジスタ液晶表示パネル、有機発光ダイオードパネル、発光ダイオードパネル、電気泳動表示パネルまたはMEMS表示パネル等の、マトリックス構造を含むシステムに応用されて、表示と、タッチコントロールと、データ転送を統合して、製品の軽量化、薄型化を図り、コストを削減して製品の競争力を高めることが明らかである。また、本発明は、エンコーダ信号を外部の操作デバイスに結合させ、マトリックス基板が直接にエンコーダ信号を読み取るわけではないため、マトリックス基板に対してレイアウトの変更をする必要がない。例えば、タッチコントロールの応用において、表示パネル内に静電容量感知素子を追加して外界の静電容量の変化を測定する必要がなく、コストの削減と製造工程の短縮を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第一実施例におけるビジョンインタフェースシステムを示したブロック図である。
図2】本発明の第一実施例におけるマトリックス表示装置の側面図である。
図3】本発明の第一実施例が使用する薄膜トランジスタ基板を示した図である。
図4図3に示した薄膜トランジスタ基板のうちの二つの電極と二つの電極の信号を示した図である。
図5】本発明の第一実施例における各電極が転送するエンコーダ信号のシーケンス図である。
図6】本発明の第一実施例に係るビジョンインタフェースシステムにおけるマトリックス表示装置の外観を示した図である。
図7】本発明の第一実施例におけるビジョンインタフェースシステムのマトリックス表示装置及びユーザを操作デバイスとする場合を示した図である。
図8】本発明の第二実施例におけるビジョンインタフェースシステムを示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0018】
以下に、図を参照しながら本発明のビジョンインタフェースにおける好適な実施例について説明する。このうち同じ構成要素は同じ符号を付して説明する。
【0019】
図1は、本発明の第一実施例におけるビジョンインタフェースシステム1のブロック図である。ビジョンインタフェースシステム1は、操作デバイス11及びマトリックス表示装置12を備える。操作デバイス11とマトリックス表示装置12は相互にカップリングされる。例えば、コンデンサカップリングによってカップリングされることで信号が転送される。そのため、非接触による信号転送である。
【0020】
本実施形態において、操作デバイス11は、例えば、タッチペン、ICカード、近距離無線リーダ、またはユーザ自身(一般にはユーザの手を指す)である。操作デバイス11が電子機器である場合、その内部には処理制御回路、保存回路または転送回路等の機能回路を有する。ここでは、「回路」は、ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェア、またはその組合せである。操作デバイス11がユーザである場合、ユーザ自身(操作デバイス)が導体となって信号を転送する。
【0021】
図2は、マトリックス表示装置12の側面図である。図2に示したとおり、マトリックス表示装置12は、表示面121及びマトリックス基板122を備える。マトリックス基板122は、基板123及びマトリックス124を有する。マトリックス124は、基板123の一側に設置され、表示面121は基板12の他側に設置される。本実施例において、表示面121は、ユーザがマトリックス表示装置12の表示画像を見る時、マトリックス表示装置12の最もユーザに近い表面を指す。ここで、マトリックス表示装置12はさらに保護ガラス125を備える。保護ガラス125は、基板123におけるマトリックス124と反対の一側に設置され、表示面121は保護ガラス125におけるユーザから最も近い表面である。また、基板123において、保護ガラス125の側に近い位置には偏光板またはスチールフレーム等、その他の構成素子を備える。
【0022】
本実施例において、マトリックス基板122は画素マトリックスを有し、画像を表示する基板として用いられる。マトリックス基板は、例えば、液晶表示パネル中の薄膜トランジスタ基板、有機発光ダイオードパネル、発光ダイオードパネル、電気泳動表示パネルまたはMEMS表示パネル等である。マトリックス124は、複数の電極、複数の電極、及び複数の画素電極を備える。電極と電極は交差して設置される。また、マトリックス124は、アクティブマトリックスまたはパッシブマトリックスである。ここで、マトリックス124は、アクティブマトリックスの場合を例とする。マトリックス124は、さらに複数のトランジスタを備え、前記トランジスタは、それぞれ電極、電極及び画素電極に電気的に接続される。
【0023】
以下に、タッチコントロールの用途を例にして本実施例の実施方式について説明する。図1及び図2に示したように、操作デバイス11を表示面121において操作する時、エンコーダ信号ESがマトリックス基板122から操作デバイス11にカップリングされて、操作デバイス11がエンコーダ信号ESを受信して転送信号TSを得る。ここでは、エンコーダ信号ESは、マトリックス表示装置12の表示スクリーンに関する座標情報を含むため、転送信号TSも必然的に座標情報を含む。マトリックス基板122がエンコーダ信号ESを操作デバイス11に転送する時、そのカップリング方式は、多くの場合、無線による方式で近距離(Near Field)の信号を形成して転送する。当然、その他の応用がなされる場合、エンコーダ信号は任意の転送すべき情報から構成される。例えば、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報またはファイル情報(例えば、音楽、写真、文字等)等の情報から構成されて、転送信号TSにもその対応する情報を含ませることが可能である。
【0024】
エンコーダ信号ESは、マトリックス基板122上に印加され、マトリックス基板122上には、当然、表示用のデータ信号も別に印加されて画像を表示する。エンコーダ信号ESは、例えば、データ表示信号を印加する時の帰線期間(blanking time)で印加される。帰線期間は、例えば、二つのフレーム(frame)の間の帰線期間、または、二つの列電極走査の間の帰線期間、または、表示信号の印加時間を短縮する際に発生した帰線期間であり、あるいはまた、表示信号に表示信号より周波数の高い信号を直接に重ね合わせることでエンコーダ信号ESを印加する。
【0025】
以下に、液晶表示装置の薄膜トランジスタ基板(TFT substrate)をマトリックス基板122とした場合におけるエンコーダ信号ESと転送信号TSについて説明する。
【0026】
図3は、本実施例において使用される薄膜トランジスタ基板を示した図である。図2図3を同時に参照しながら説明する。マトリックス124は、複数の電極S〜S、複数の電極D〜D、及び複数の画素電極E11〜EMNを備える。前記電極と前記電極は交差して設置され、実質上は、相互に垂直または角度を挟んで設置される。また、マトリックス124は、さらに複数のトランジスタT11〜TMNを備え、トランジスタT11〜TMNはそれぞれ電極S〜S電極D〜D、及び画素電極E11〜EMNに電気的に接続される。ここでは、電極S〜Sはすなわち走査線であり、電極D〜Dはすなわちデータ線である。また、基板123上にはさらに駆動モジュールが設置され、この駆動モジュールは、データ駆動回路、スキャン駆動回路、タイミング制御回路(図示はされない)及びガンマ補正回路(図示はされない)を含み、駆動モジュールの駆動を介して、液晶表示パネルに画像を表示させる。駆動モジュールの画像の駆動に関する技術は周知の技術であるため、ここでは説明しない。また、この態様のマトリックス基板は一例として挙げたものに過ぎず、本発明の範囲を制限するものではない。本実施例の特徴は、電極S〜S電極D〜Dの両方またはいずれかを利用し、マトリックス基板からエンコーダ信号を操作デバイスに転送して、転送信号を生成する点にある。特に注目すべきは、エンコーダ信号が異なるメッセージを含み、それぞれ異なる応用に対応して、表示スクリーンの参考座標から個人データ、音楽、写真等の各種形式のファイルデータまで、全てエンコーダ信号に含まれて転送される点である。
【0027】
本実施例において、電極D〜Dは、表示画面のデータ信号を転送する外、エンコーダ信号をも転送する。例えば、表示信号に直接に表示信号より周波数の高いエンコーダ信号を重ね合わせるか、または、データ表示信号を転送する際に発生した帰線期間において転送する。帰線期間は、例えば、全ての電極S〜Sがスキャンを終了した後、次のスキャンの前の期間(フレームとフレームの間の帰線期間)であり、または、一本の電極がスキャンを完了し、且つ、次の電極がスキャンを開始する前の期間であり、または、全ての電極のスキャン期間内に、表示信号の印加時間を短縮して、データ表示信号を転送する前に発生した期間等である。ここでは、エンコーダ信号は、タイミングコントロール(T-con)の回路機能を拡大して、さらに、データ駆動回路またはスキャン駆動回路を拡大して提供することにより、回路設計を簡潔にする。
【0028】
図4は、隣接し合う二つの電極と隣接し合う二つの電極の信号を示した図である。電極S〜Sは、それぞれスキャン信号SSを転送して、順に各列のトランジスタ回路を開き、各列のトランジスタが開かれる時間において、各電極D〜Dはそれぞれエンコーダ信号ESとデータ表示信号DSを転送する。以下に、電極方向に垂直な方向への一次元タッチコントロールの場合のみを例として、同時に、タイミングコードの方式によってエンコーダ信号ESを説明する。同様の方法は、電極に垂直な方向上でも実行することが可能である。このようにして、完全な二次元平面タッチコントロールが構成される。本実施例において、図4に示したように、ある一つの電極がそのスキャン信号を転送する時、一つの電極のみがエンコーダ信号ESを転送する。図4において、このエンコーダ信号ESは、レベルがデータ表示信号DSと異なる方式で表示されるが、実施時には同一レベルで進行させることもできる。
【0029】
電極が転送するエンコーダ信号のシーケンス図は図5に示したとおりである(表示用のデータ信号は省略する)。電極D〜Dは、電極がスキャン信号を転送するのに伴って、それぞれエンコーダ信号ES1〜ESNを転送する。さらに説明すると、上述のエンコーダ信号は、それぞれ異なる電極において転送されることができ、複数の電極において同一のエンコーダ信号を転送することも可能である。例えば、電極D〜Dは全てエンコーダ信号ES1を転送することが可能である。同じことは、電極が転送するエンコーダ信号にも適用される。また、電極と電極が転送するエンコーダ信号は、それぞれ一つのシステムとして独立させることが可能である。電極は、順にエンコーダ信号ESを転送するため、時間の基準点を必要とし、その時間の基準点を比較することで、電極の位置を知り得る。この基準点は、同じ方式で転送される特殊コードであり、例えば、全ての電極は、それぞれ二つの1を転送した後に、順にエンコーダ信号を転送する。上述の方式によって、操作デバイスが生成したエンコーダ信号が、例えば、110010000であれば、すなわち、操作デバイスが三本目の電極に位置することを知り得るということであり、したがって、操作デバイスの座標値(X座標)を算出することが可能となる。同様の方法を使用して、操作デバイスのY座標は他の電極に印加される他のエンコーダ信号によって知り得る。また、電極が表示信号を駆動するために印加されたスキャン信号自体が順に生成されたものであるので、スキャン信号を本発明に係る電極のエンコーダ信号と見なすことができる。電極のエンコーダ信号が必要とする基準点は、電極と共用することが可能であり、例えば、全て表示画面用の水平同期信号または垂直同期信号を使用することができる。当然、電極D〜D電極S〜Sは、さらなる複雑なエンコーダ信号を転送することも可能であるが、ここでは記述しない。
【0030】
また、本実施例におけるエンコーダ信号のデューティサイクル(duty cycle)をデータ信号のデューティサイクルより小さくすることで、表示クォリティーが維持される。
【0031】
ユーザが操作デバイス11を持って、マトリックス表示装置12の表示面121上で操作すると(例えば、表示面に触れたり、表示面に近づいたりする)、エンコーダ信号がマトリックス基板122からコンデンサカップリングによって操作デバイス11にカップリングされる。本実施例では、電極D〜Dによってエンコーダ信号ESが転送される場合を例としているため、電極はコンデンサカップリングのうちの一方の電極となり、操作デバイス11にはコンデンサカップリングのもう一方の電極が設けられることになる。例えば、操作デバイス11がタッチペンである場合、ペン先には導体を設けて、コンデンサカップリングのもう一つの電極とする。
【0032】
操作デバイス11がコンデンサカップリングによってエンコーダ信号ESを受信した後、操作デバイス11は、エンコーダ信号ESに基づき処理を行って転送信号TSを得る。前述の処理は、エンコーダ信号ESに対して増幅とデコードの両方またはいずれかを実行して、どの電極がタッチコントロールされたかを読み取るか、タッチコントロールされた位置を読み取るか、タッチコントロール時の手の動作(ジェスチャ)を読み取るか、または、タッチコントロールに対応する機能指令を読み取ることを含む。注意すべき点は、エンコーダ信号ESは、コンデンサカップリングによって操作デバイス11にカップリングされ、このコンデンサの容量は操作デバイス及び表示面の間の距離に関係することである。すなわち、信号の強さによってZ軸のデータ得ることができるため、操作デバイス11は平面の二次元座標を得るのみならず、平面との距離を示すZ座標をも得ることができる。以上により、いわゆる転送信号TSがカバーする範囲は、エンコーダ信号ESを単純に増幅することから、最後に処理して動作指令となるまでを含むことが可能である。
【0033】
次に、操作デバイス11が転送信号TSを生成した後、操作デバイス11は、有線方式、無線方式、または電気的にカップリングする方式(コンデンサカップリングを含む)、または光学的にカップリングする方式によって、転送信号TSをマトリックス表示装置12、その他の中継デバイス、またはこのビジョンインタフェースシステム以外のその他のデバイスに転送する。ここでは、直接にマトリックス表示装置12に転送する場合を例とする。
【0034】
本発明がその他の非接触用途に応用される場合、まず、転送すべきメッセージが特定の原則に従ってエンコーダ信号ESとして符号化され、そして、マトリックス基板122(例えば、携帯電話またはタブレットパソコンに含まれる)からコンデンサカップリングによって操作デバイス11(例えば、壁に固定された近距離無線リーダ)にカップリングされる。同様に、操作デバイス11が、設定された原則に基づきエンコーダ信号ESを処理して(例えば、データのデコードと修正の両方またはいずれか)転送信号TSを得た上、さらに、それぞれの用途に基づき転送信号TSを応用することができる。例えば、アクセス制御システム、ショッピング、金融取引、または、ファイルの転送等への応用を含む。
【0035】
上述の操作デバイス11によって処理されて得られた転送信号TSは、すでにタッチコントロール情報、指令情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報等の情報を有している。また、その他の実施例において、マトリックス表示装置12は、転送信号TSを処理して、情報信号を得ることができ、前記情報信号はタッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を含む。すなわち、情報信号は、完全な情報を含んでいるということである。
【0036】
さらに、図1に示したように、エンコーダ信号ESが操作デバイス11にカップリングされて転送信号TSを生成し、転送信号TSがマトリックス表示装置12に転送されて、情報信号を得る過程において、信号にはある処理が行われている。この処理は、例えば、増幅とデコードであり、これらの処理の過程は、操作デバイス11またはマトリックス表示装置12に集中または分散させるようにし、その場合、転送信号TSにタッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を有させるか、または情報信号にタッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を有させるようにする。
【0037】
また、操作デバイス11とマトリックス表示装置12の間では、応答(Response)信号RSを転送させることもできる。応答信号RSはメッセージであり、マトリックス表示装置12に操作デバイス11の受信状態を通知するようにする。また、もう一つのメッセージとしては、操作デバイス11に信号を受信する準備をするよう通知するものである。また、操作デバイス11とマトリックス表示装置12の間の同期用信号とすることもできる。このように、信号の送信と受信の間に相互にハンドシェイクを行なう仕組みを確立するのである。また、応答信号RSは、両者の同期機能をも兼ね備えることで、情報のハンドシェイク(information handshaking)過程を構成する。
【0038】
図6は、本発明の第一実施例に係るビジョンインタフェースシステムにおけるマトリックス表示装置12の外観を示した図である。図6に示したように、ビジョンインタフェースシステムは、モード触発装置127を備え、ユーザまたは操作デバイスがこのモード触発装置127を触発することで、マトリックス表示装置12を起動してタスクモードにし、エンコーダ信号ESを送信する。タッチコントロールの場合を例にすると、ユーザがタッチコントロール機能を利用する必要がある時、モード触発装置127を触発することで、マトリックス表示装置12を起動して、タッチコントロールモードに切り替える。この時、電極または電極がエンコーダ信号を転送し、その他の時間においては、ビジョンインタフェースシステムはマトリックス表示装置12のタッチコントロール機能を全部または一部シャットダウンすることにより、スクリーンに触れて誤動作を起こすのを防止すると同時に、電力を節約する効果を有する。ここで注目すべきは、このモード触発装置127のタスクモードは、複数の態様があるということである。例えば、一度触発した後ある一定の時間を経過すると前の状態に戻る、毎回触発する度にステータスが変更される、または触発が継続している時のみステータスが維持される等の方式がある。注目すべき点は、モード触発装置127は、操作デバイス上(例えば、タッチペン上のスイッチ)に設置されるという点である。この状況において、モード触発装置127が触発された後、操作デバイス11は触発信号をマトリックス表示装置12に送信し、タッチコントロールモードに切り替える。注目すべきは、ここで言うところのモード触発装置127の機能は、一度触発することによってタッチコントロールモードに切り替えるものであるが、ユーザが接触を保持する方式によりタッチコントロールモードに切り替えることも可能である。また、アクセス制御システム、入場カード、クレジットカード、またはファイル転送の場合を例とすると、ユーザはこのモード触発装置を触発し、エンコーダ信号によって身分を確認するためのデータ転送機能を実行できる。例えば、データをカードリーダまたは他の受信機を有する装置に転送するものである。モード触発装置127は、例えば、機械式スイッチまたはタッチコントロールスイッチ等である。
【0039】
図7は、本発明の第一実施例におけるビジョンインタフェースシステム1のマトリックス表示装置12及びユーザを操作デバイス11とする場合を示した図である。このうち、ビジョンインタフェースシステム1は、感知装置128を備える。感知装置128はマトリックス表示装置12に電気的に接続され、ユーザである操作デバイス11が同時にマトリックス表示装置12の表示面121及び感知装置128に接触することで、転送信号TSがマトリックス表示装置12に転送される。これはすなわち、ユーザが導体となって、転送信号TSをマトリックス表示装置12に転送させることである。その実際の動作は、例えば、ユーザの右手で表示面121を操作して、左手で感知装置128を押さえることである。このようにして、エンコーダ信号ESがユーザの右手から進入して、転送信号TSが左手から転送されて出て行く。感知装置128は、さらにモード触発装置127の機能を有することも可能である。例えば、左手が感知装置128を押さえていることを検知するとタスクモードを起動し、その他の時間はタスクモードを起動しないようにする。このようにして、大幅にパワーの消耗を低く抑え、誤触等の状況を回避することができる。
【実施例2】
【0040】
図8は、本発明の第二実施例におけるビジョンインタフェースシステム1aのブロック図である。ビジョンインタフェースシステム1aは、操作デバイス11及びマトリックス表示装置12を備える。第一実施例と異なるのは、ビジョンインタフェースシステム1aがさらに少なくとも一つの中継デバイス13を備える点である。転送信号TSは、中継デバイス13を介してビジョンインタフェースシステム1a以外のその他のデバイスまたはマトリックス表示装置12に転送される。ここでは、ユーザの手によって転送信号TSを一つの中継デバイス13に転送し、転送信号TSが中継デバイス13によって処理された後、中継処理信号ISをマトリックス表示装置12に戻す場合を例とするが、以下に説明する技術的特徴はいずれも、複数の中継デバイスを使用した場合に類推することが可能である。当然、操作デバイス11がユーザである場合、ユーザは、転送信号TSを中継デバイス13に転送することで信号の転送を実行して、再びマトリックス表示装置12に信号を戻す必要はない。この時、中継デバイス13は、例えば、携帯電話などのモバイル通信デバイスであるため、ユーザを媒介としてマトリックス表示装置12が送信したエンコーダ信号を中継デバイス13に転送し、ファイルデータの転送に用いることができる。
【0041】
中継デバイス13は、転送信号TSを処理して中継処理信号ISを得て、中継処理信号ISをマトリックス表示装置12に転送する。エンコーダ信号ESを操作デバイス11にカップリングさせて転送信号TSが生成され、中継デバイス13はエンコーダ信号ESを処理して中継処理信号ISを得て、さらに、中継処理信号ISをマトリックス表示装置12に転送して、データ信号を得る過程において、信号にはある処理が行われている。この処理は、例えば、増幅、デコード、修正、読み取り等である。これらの処理の過程は、操作デバイス11、マトリックス表示装置12または中継デバイス13に集中または分散される。結果として、転送信号TSは、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を有することになる。または、中継処理信号ISに、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を有させる。または、データ情報にタッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報を有させることとなる。
【0042】
また、第一実施例における応答信号RSは、さらに本実施例に係る操作デバイスと中継デバイスとマトリックス表示装置の全てまたはいずれかに応用することが可能であり、信号の送信と受信の間に相互にハンドシェイクを行なう仕組みを確立させる。同時に、応答信号RSは、三者の同期機能を兼ね備えることで、3ウェイ・ハンドシェイク(three-way handshake)過程を構成する。
【0043】
以上により、本発明のビジョンインタフェースシステムは、操作デバイスが表示面において操作されると、エンコーダ信号がマトリックス基板から操作デバイスにカップリングされて、操作デバイスがエンコーダ信号を受信して転送信号を得る。タッチコントロールの場合を例にすると、転送信号は、直接的にまたは間接的にマトリックス表示装置に転送することができ、その過程において、操作デバイスの処理と少なくとも一つの中継デバイスの処理とマトリックス表示装置の処理の全てまたはいずれかを介して、マトリックス表示装置はエンコーダ信号と転送信号に含まれる情報を得ることができる。前記情報は、例えば、タッチコントロール情報、指令情報、識別情報、取引情報、ファイル情報またはその他の情報である。
【0044】
上述の内容から、本発明のビジョンインタフェースシステムは、直接に、例えば、薄膜トランジスタ液晶表示パネル、有機発光ダイオードパネル、発光ダイオードパネル、電気泳動表示パネルまたはMEMS表示パネル等の、マトリックス構造を含むシステムに応用されて、表示と、タッチコントロールと、データ転送とを統合して、製品の軽量化、薄型化を図り、コストを削減して製品の競争力を高め得ることが明らかである。また、本発明は、エンコーダ信号を外部の操作デバイスにカップリングさせる。マトリックス基板によって直接にエンコーダ信号を読み取るわけではないため、マトリックス基板に対してレイアウトの変更をする必要がない。例えば、タッチコントロールの応用において、表示パネル内に静電容量感知素子を追加して外界の静電容量の変化を測定する必要がなく、コストの削減と製造工程の短縮を可能にする。
【0045】
以上、本発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は、これらの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更などがあっても、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0046】
1、1a ビジョンインタフェースシステム
11 操作デバイス
12 マトリックス表示装置
121 表示面
122 マトリックス基板
123 基板
124 マトリックス
125 保護ガラス
127 モード触発装置
128 感知装置
13 中継デバイス
〜D 電極
DS データ表示信号
11〜EMN 画素電極
ES、ES1〜ESN エンコーダ信号
IS 中継処理信号
RS 応答信号
〜S 電極
SS スキャン信号
11〜TMN トランジスタ
TS 転送信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8