(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る接続状態確認システム及び接続状態確認方法の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
【0016】
本実施形態に係る接続状態確認システム1は、
図1に示すように、遊技機PK、台間機DK、台間表示器DH、呼出ランプY、台コンピュータDC、島コンピュータSC、ホールコンピュータHC、及び景品交換装置POSなどの遊技場に設置される遊技用装置等で構成されている。
【0017】
遊技機PK、台間機DK、台間表示器DH、及び呼出ランプYは、それぞれ予め定められた設置場所である設置スペースSPごとに配置されている。各設置スペースSPには、当該設置スペースSPを識別可能な情報として、例えば、台番号(数字)が付されており、この台番号により、遊技場における設置スペースSPごとの位置、設置スペースSPに設置された遊技機PKの機類(パチンコ、スロットマシンなど)、及び機種(機種名)等を特定することができるようになっている。
【0018】
これらの遊技用装置は、それぞれ通信手段を備え、所定のネットワーク(例えば、ローカル・エリア・ネットワーク)を介してデータ通信可能に接続され、遊技機PK及び台間機DKから出力される遊技信号が、呼出ランプY、台コンピュータDC、及び島コンピュータSCを中継して、ホールコンピュータHCに伝送されることにより、ホールコンピュータHCにおいて、遊技機ごとの遊技データを一括管理するようになっている。
つまり、本実施形態に係る接続状態確認システム1は、遊技データ収集システムとして構成されながら、接続状態確認システム1として動作するようになっている。
以下、接続状態確認システム1を構成する各装置について詳述する。
【0019】
遊技機PKは、例えば、遊技球を遊技媒体とするパチンコ機であり、遊技盤に配置された入賞口への遊技球の入賞に伴い、所定数の遊技球を払い出すように構成されている。
また、遊技機PKは、稼動に伴って生成される遊技信号を出力可能に構成され、例えば、
図2に示すように、遊技機PKに投入された遊技球の数を示すアウト信号、遊技機PKから払い出された遊技球の数を示すセーフ信号、所定の大当り状態を示す大当り信号、大当りの抽選確率がアップした遊技状態を示す確変信号、所定の可変表示装置における図柄の変動時間が通常の変動時間よりも短縮した遊技状態を示す時短信号、可変表示装置の変動・停止ごとに出力されるスタート信号などの複数種類の遊技信号を出力する。
これらの遊技信号は、信号線を介して、例えば、呼出ランプYに入力されるようになっている。
【0020】
呼出ランプYは、中央演算処理装置(CPU)などの制御手段、ROM、RAM、ハードディスク等の記憶手段、通信手段等を備える情報処理装置であって、7セグメントLED、液晶表示器などの表示手段から構成された表示部YHと、LEDなどの発光手段から構成された発光部を備え、表示部YHにおいて呼出ランプYと接続された遊技機PKの遊技データ(例えば、スタート信号の入力回数を累計したスタート回数、大当り信号の入力回数を累計した大当り回数、スタート回数と大当り回数から算出される大当り発生確率など)を表示するとともに、遊技者による操作に基づいて発光部が所定の呼出演出(例えば、LEDの点灯)を行うように構成されている。
また、呼出ランプYは、本発明に係る接続部として動作し、遊技機PKから出力される遊技信号をそのまま台コンピュータDCに入力させながらも、自らも入力された遊技信号を集計して接続された遊技機PKの遊技データを集計することができる。
すなわち、表示部YHにおいて表示される遊技データは、呼出ランプY自らが遊技信号を集計した遊技データ、又は、遊技機PKから出力される遊技信号を呼出ランプYがそのまま台コンピュータDCに受け渡すことにより、台コンピュータDC等において集計されこれより貰い受けた遊技データのいずれかとなっている。
【0021】
台間機DKは、例えば、所定数の遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出装置からなり、現金、ICコイン、プリペイドカード、会員カード(例えば、獲得した遊技媒体を預け入れ又は引き出し可能な貯玉会員カード)などの投入に基づいて所定数の遊技媒体(例えば、遊技球)を貸し出し可能に構成されている。
また、台間機DKは、遊技媒体の貸し出しに伴い(会員カードを用いた貯玉からの引き出しを含む)、
図2に示すように、貸し出し数又は投入金額を示す遊技信号である売上信号を出力する。この売上信号は、信号線を介して、例えば、台コンピュータDCに入力されるようになっている。
【0022】
台間表示器DHは、台間機DKごとに設けられる液晶表示器などの表示手段であって、併設される遊技機PKの遊技データ、遊技場のイベント情報などを液晶画面を介して閲覧できるようになっている。
【0023】
台コンピュータDCは、中央演算処理装置(CPU)などの制御手段、ROM、RAM、ハードディスク等の記憶手段、通信手段等を備える情報処理装置であって、遊技機PK及び台間機DKから入力される遊技信号、売上信号を収集するとともに、遊技機PKごとの遊技データ(例えば、アウト数、セーフ数、スタート回数、大当り回数、確変回数、時短回数、売上金額などの累計値、及び大当り発生確率など)を集計する。
本実施形態の台コンピュータDCは、2台の遊技機PKごとに1台ずつ設けられるとともに、二つの入力ポートP1,P2をそれぞれ備え、各入力ポートP1,P2からそれぞれ台コンピュータDCよりも下位側に位置する一組の遊技機PK及び台間機DKから出力される遊技信号、売上信号を受信しながら、これらの信号を遊技データに加工する。
この遊技データは、台コンピュータDCに備える記憶手段(例えば、ハードディスクなど)に蓄積・記憶するとともに、所定の周期ごと、又は、島コンピュータSCからの要求に応じて島コンピュータSCに送信される。
【0024】
島コンピュータSCは、遊技機島ごとに配置される、中央演算処理装置(CPU)などの制御手段、ROM、RAM、ハードディスク等の記憶手段、通信手段等を備える情報処理装置であって、複数の台コンピュータDCと接続される台コンピュータDCよりも上位の情報処理装置であり、台コンピュータDCから送信される遊技データを遊技機PKごとに蓄積・記憶するとともに、遊技機島(複数の台コンピュータDCに対応する複数の遊技機PKを示す単位)ごとに遊技データを集計する。
この遊技データは、所定の周期ごと、又は、ホールコンピュータHCからの要求に応じてホールコンピュータHCに送信される。
【0025】
ホールコンピュータHCは、遊技場の管理室等に配置される、中央演算処理装置(CPU)などの制御手段、ROM、RAM、ハードディスク等の記憶手段、通信手段等を備える情報処理装置であって、複数の島コンピュータSCと接続される最上位の情報処理装置であり、島コンピュータSCから送信される遊技データを、遊技機PK及び遊技機島ごとに蓄積・記憶するとともに、遊技場全体の遊技データを集計する。
また、ホールコンピュータHCは、キーボード、マウス等の入力手段、液晶表示器などの表示手段からなるモニター1を備え、入力手段を操作しながら所望する遊技機PKの遊技データをモニター1を介して閲覧することができるようになっている。
【0026】
景品交換装置POSは、遊技場の景品カウンタ等に配置される、中央演算処理装置(CPU)などの制御手段、ROM、RAM、ハードディスク等の記憶手段、通信手段等を備える情報処理装置であって、所定の記録媒体(例えば、レシート)から遊技者の獲得した遊技媒体の数量を読み取るとともに、この数量に対応する所定の景品との交換処理を行う景品交換装置である。
具体的には、景品交換装置POSは、キーボード、マウス等の入力手段、記録媒体から遊技媒体の数量を読み取るバーコードリーダー等の読取手段、液晶表示器などの表示手段からなるモニター2を備え、読取手段を介して読み取った遊技媒体の数量と、遊技者の希望する景品に対応する景品数とをモニター2に表示させながらこれらを比較するとともに、入力手段の操作により決済処理を行うようになっている。
また、景品交換装置POSは、ホールコンピュータHCに要求することにより、ホールコンピュータHCから遊技データ(後述の受信済み情報を含む)を受信し、これをモニター2に表示させることもできる。
【0027】
このように構成された接続状態確認システム1では、台コンピュータDC、島コンピュータSC、及びホールコンピュータHCがネットワーク上において階層的に接続されており、例えば、
図3(a)に示すように、ホールコンピュータHCが複数の島コンピュータSCを管理し、各島コンピュータSC(SC1)が5台の台コンピュータDC(DC1〜DC5)を管理し、さらに1台の台コンピュータDCが入力ポートP1,P2を介して二つの台番号(設置スペースSP)にある2台の遊技機PK及び台間機DKを管理するという、階層管理システムとして構成されている。
これらは相互にデータ通信可能であり、例えば、ホールコンピュータHCが蓄積・管理する遊技データ等(後述の受信済み情報を含む)を、島コンピュータSC、及び台コンピュータDCを介して、呼出ランプYの表示部YH、台間表示器DHから閲覧することができるようになっている。
このような構成により、一の入力ポートPと一の設置スペースSP(台番号)とが一対の接続ペアとなり、例えば、島コンピュータSC1の下位に位置する台コンピュータDC1の入力ポートP1(ポート番地:01−001−P1)は、台番号1すなわち設置スペースSP1に設置される遊技機PK1と接続ペアとなる。
なお、本実施形態では、遊技機PKと台コンピュータDCは、設置スペースSPごとに設けられた呼出ランプYを介して接続されることから、一の入力ポートPと接続された呼出ランプYと、この呼出ランプYと同じ設置スペースSP(台番号)に設置される遊技機PKとが一対の接続ペアとなる。つまり、同じ設置スペースSPに属する呼出ランプYと遊技機PKが正規の接続ペアとなる。
【0028】
また、接続部として動作する呼出ランプYには、遊技機PKから出力される複数種類の遊技信号それぞれに対応して設けられる複数の入力端子が設けられている。本実施形態では、遊技機PK及び台間機DKから、遊技信号として、アウト信号、セーフ信号、大当り信号、確変信号、時短信号、スタート信号、及び売上信号が出力されることから、これらに対応して、
図3(b)に示すように、入力端子番号1〜7の7つの入力端子が設けられ、一の入力端子と一の遊技信号とが一対の接続ペアとなっている。
例えば、アウト信号は、入力端子番号1(入力端子名:アウト信号入力用端子)と接続ペアとなっている。つまり、同じ名称の遊技信号と入力端子が正規の接続ペアとなる。
なお、売上信号は、呼出ランプYでははく、台コンピュータDCに直接入力されるものの、説明の都合上、呼出ランプYに設けられる入力端子に入力される信号として扱うことにする。
【0029】
ところで、このような接続状態確認システム1では、例えば、新装開店や新台入替えに伴う接続作業において、遊技機PK(又は呼出ランプY)から延びる遊技信号に係る信号線と入力端子の接続ペアを取り違えたり、遊技機PKと呼出ランプY(接続部)の接続ペアを取り違えて接続するといった誤接続を行うことがある。
具体的には、例えば、遊技機PKから延びる大当り信号に係る信号線は、本来、大当り信号入力用端子(入力端子番号3)に接続しなければならないが、接続ペアを取り違えて、確変信号入力用端子(入力端子番号4)に接続してしまうといった誤接続を行うことがあり、このような接続ペアの取り違えにより、確変信号入力用端子(入力端子番号4)に入力される大当り信号を、確変信号として収集することになる。
また、設置スペースSP3に設置されている遊技機PK3は、設置スペースSP3に配置される呼出ランプY3に接続しなければならないが、ペアを取り違えて、設置スペースSP4に配置されている呼出ランプY4に接続してしまうといった誤接続を行うことがあり、このような接続ペアの取り違えにより、遊技機PK3からの遊技信号を設置スペースSP4に設置されている遊技機PK4からの遊技信号として収集することになる。
【0030】
このような接続ペアの取り違えを見過ごしてしまうと、認識している遊技信号及び遊技機と、実際に収集している遊技信号及び遊技機が異なることになるので、遊技機本来の特性を有する遊技データ(例えば、遊技機メーカーの公開するデータ)と乖離した遊技データが集計されることから、データ収集に混乱を生じさせることになる。
そこで、本実施形態では、ネットワーク接続された各遊技用装置が、本発明に係る遊技信号受信手段、受信済み情報記憶手段、及び受信済み情報表示手段としての特徴的な動作することにより、誤接続を防止できるようになっている。
【0031】
具体的には、本実施形態では、階層的に接続された、台コンピュータDC、島コンピュータSC、及びホールコンピュータHCが、それぞれ遊技信号受信手段として動作することにより、遊技機PKの設置される設置スペースSPに対応して設けられるとともに当該設置スペースSPに設置される遊技機PKと接続されるとみなされ、遊技機PK及び台間機DKから出力される複数種類の遊技信号それぞれに対応して設けられる複数の入力端子を有する呼出ランプYを介して、接続された遊技機PK及び台間機DKからこれらの遊技信号をそれぞれ受信する。
遊技信号受信手段としての動作では、台コンピュータDC、島コンピュータSC、及びホールコンピュータHCは、それぞれ受信した遊技信号から遊技データを集計(加工)するか否かにかかわらず、少なくとも下位の情報処理装置は、上位の情報処理装置に対して受信した遊技信号(例えば、波形整形された信号)をリアルタイムに送信することが好ましい。
また、台コンピュータDCのみを遊技信号受信手段として動作させ、後述の受信済み情報を、島コンピュータSC及びホールコンピュータHCに送信することにより、受信済み情報をネットワーク上で共有することもできる。
【0032】
また、台コンピュータDC、島コンピュータSC、及びホールコンピュータHCは、自らが備えるRAM、ハードディスクなどの記憶手段を、受信済み情報記憶手段として動作させ、受信した遊技信号の入力元を示す入力端子及び当該入力端子を有する呼出ランプYを特定可能な情報として受信済み情報を記憶する。
この受信済み情報記憶手段として動作では、異なる呼出ランプY及び異なる入力端子から遊技信号を受信するごとに(すなわち、一の入力端子からの最初の1パルスの遊技信号の受信を有効な受信とする)、受信した遊技信号の入力元を示す入力端子を特定可能な情報として、例えば、入力端子番号(又は、入力端子名)を記憶し、呼出ランプY(接続部)を特定可能な情報として、例えば、台番号(又は、ポート番地)を記憶する。また、入力端子から遊技信号を受信した受信時間(又は受信順序)を記憶することが好ましい。本実施形態では、入力端子名、台番号、及び受信時間を、受信済み情報として記憶する。
なお、少なくとも下位の情報処理装置は、上位の情報処理装置に対して受信した遊技信号を送信するときに、受信済み情報を付して送信する。
また、台コンピュータDCのみを遊技信号受信手段として動作させる場合には、台コンピュータDCの記憶手段に記憶された受信済み情報を上位の情報処理装置に対して送信すれば足り、島コンピュータSC及びホールコンピュータHCは、遊技信号を受信することなく、台コンピュータDCから送信された受信済み情報を記憶するだけでよい。
【0033】
さらに、台コンピュータDC、島コンピュータSC、ホールコンピュータHC、及び景品交換装置POSは、呼出ランプYに備える表示部YH、台間機DKに備える台間表示器DH、ホールコンピュータHCに備えるモニター1、及び景品交換装置POSに備えるモニター2などの表示手段を、受信済み情報表示手段として動作させ、ネットワーク上で共有される受信済み情報を表示させる。
受信済み情報表示手段としての具体的な動作については、後述する表示画面9〜13をこれらの表示手段に表示させることで実現される。
【0034】
また、台コンピュータDC、島コンピュータSC、及びホールコンピュータHCは、本発明に係る特徴的な動作を行うにあたり、少なくとも台コンピュータDCを遊技信号受信手段として動作させながらも、それぞれ受信した遊技信号に基づいて遊技データを集計するか否かにかかわらず、自らが備えるRAM、ハードディスクなどの記憶手段を受信済み情報記憶手段として動作させて受信済み情報を記憶するとともに、表示部YH、台間表示器DH、モニター1、及びモニター2などの表示手段を、受信済み情報表示手段として動作させるという、遊技信号受信手段が受信する遊技信号から、遊技機PKと台コンピュータDC、島コンピュータSC、及びホールコンピュータHCなどの遊技用装置との接続状態を確認する接続状態確認モードに移行する。
このような接続状態確認モードへの移行のみならず、遊技信号受信手段、受信済み情報記憶手段、及び受信済み情報表示手段としての動作は、例えば、台コンピュータDC、島コンピュータSC、ホールコンピュータHC、及び景品交換装置POSのROM、ハードディスクなどの記憶手段に記憶されるプログラム及びデータを中央演算処理装置(CPU)などの制御手段が実行することにより、実現されるようになっている。
【0035】
以下、受信済み情報表示手段としての具体的な動作について説明するが、遊技機PK及び台間機DKから出力される遊技信号は、遊技機PK及び台間機DKを試験的に稼働させたり、遊技機PK及び台間機DKに備えられる遊技信号を出力する接続端子板(不図示)を強制的にショートさせたり、接続端子板に所定の発振器を接続して出力させるなどの方法により、各設置スペースSPで接続作業を行う作業者の操作により出力されるものの、隣接する複数の設置スペースSPで同時に並行して接続作業を行うことなく、予め定められた順序に従って、例えば、一人の作業者が一の遊技機島(又は遊技機島の一方の川)において一の設置スペースSPから他の設置スペースSPへ移動しながら接続作業を行うこと、及び複数の遊技信号を同時に出力させることなく、予め定められた順序に従って順次出力させることが前提となっている。
【0036】
[端子別接続状態表示画面]
例えば、受信済み情報表示手段としての動作により、呼出ランプYに備える表示部YH、台間表示器DH、ホールコンピュータHCに備えるモニター1、及び景品交換装置POSに備えるモニター2などの表示手段に、
図4に示すような端子別接続状態表示画面9を表示させることができる。
【0037】
端子別接続状態表示画面9は、受信済み情報として、ある設置スペースSP(台番号××)に配置された呼出ランプY(接続部)における遊技信号の受信の有無を、入力端子ごとに表示させた画面である。
この例では、アウト信号入力用端子(入力端子番号1)、セーフ信号入力用端子(入力端子番号2)、及び確変信号入力用端子(入力端子番号3)を入力元とする入力端子では、遊技信号の受信済みを示す「●」が表示され、それ以外の入力端子では、未だ遊技信号が受信されない未受信を示している。
このように、端子別接続状態表示画面9では、受信済み情報として、遊技信号の受信の有無(受信済み/未受信)を入力端子ごとに表示することにより、遊技信号を受信した受信済みの入力端子と、未受信の入力端子とを容易に識別することができ、接続作業の効率化が図られる。
【0038】
また、遊技信号を出力させる順序を予め定めることにより、端子別接続状態表示画面9から、遊技信号と入力端子の接続ペアを取り違える誤接続を判断できる。
例えば、一の遊技機PK及び台間機DKから、アウト信号、セーフ信号、大当り信号、確変信号、時短信号、スタート信号、及び売上信号の順に遊技信号をこの順序で一つずつ出力させる場合、これらの遊技信号の接続ペアとなる、アウト信号入力用端子(入力端子番号1)、セーフ信号入力用端子(入力端子番号2)、大当り信号入力用端子(入力端子番号3)、確変信号入力用端子(入力端子番号4)、時短信号入力用端子(入力端子番号5)、スタート信号入力用端子(入力端子番号6)、及び売上信号(入力端子番号7)の順に受信済み「●」となるはずである。
【0039】
ところが、上記のような順序で遊技信号を一つずつ出力させたにもかかわらず、
図4に示すように、大当り信号入力用端子(入力端子番号3)が「●」とならずに、確変信号入力用端子(入力端子番号4)が「●」となったときには、大当り信号を、確変信号入力用端子(入力端子番号4)に入力させたことに他ならないことから、大当り信号に係る信号線を、確変信号入力用端子(入力端子番号4)に接続した誤接続であると判断できる。
特に、端子別接続状態表示画面9を、遊技信号を受信ごとにリアルタイムで、表示部YH、台間表示器DHに表示させることにより、作業者は、自ら遊技信号を出力させた順序を認識しながら、近傍にある表示部YH、台間表示器DHにおいて受信順序を確認できるので、異なる順序で受信済みとなったときには、その場で誤接続を判断できる。
また、後述する受信順序表示画面11のように、受信済みを示す「●」に代えて受信済み情報に含まれる受信時間の早いものから順に番号を付して表示させたり、後述する受信順序コマ送り表示画面12のように、遊技信号を受信した順序に従って「●」を表示(点灯)させたりすることもできる。
これらの画面11,12は、記憶された受信済み情報に基づいて表示されることから、接続作業後であっても確認できる。すなわち、接続作業場所から離れたモニター1、モニター2からでも誤接続を判断することができる。
【0040】
また、表示部YH、台間表示器DHがホールコンピュータHCからの指示により、端子別接続状態表示画面9を表示させるとすると、ある設置スペースSPにおいて作業者自らの操作により出力させた遊技信号が、台コンピュータDC及び島コンピュータSCを経由して、ホールコンピュータHCに受信済み情報として伝送され、ホールコンピュータHCが、島コンピュータSC及び台コンピュータDCを経由して、呼出ランプY及び台間表示器DHに受信済み情報を送信して、端子別接続状態表示画面9を表示部YH、台間表示器DHに表示させることになり、入力先と出力先が一巡する形になるので、ネットワーク上の断線の有無も設置スペースSPに居ながらにして確認されることになる。
【0041】
[設置スペース別接続状態表示画面]
例えば、受信済み情報表示手段としての動作により、呼出ランプYに備える表示部YH、台間表示器DH、ホールコンピュータHCに備えるモニター1、及び景品交換装置POSに備えるモニター2などの表示手段に、
図5に示すような設置スペース別接続状態表示画面10を表示させることができる。
【0042】
設置スペース別接続状態表示画面10は、受信済み情報として、入力端子ごとの遊技信号の受信の有無を、設置スペースSP(接続部)ごと、すなわち、台番号ごとに表示させた画面である。
本実施形態の設置スペース別接続状態表示画面10では、遊技場の設置スペースレイアウトに従って台番号を配置しており、例えば、本実施形態の遊技場では、3つの遊技機島が設けられ、各遊技機島には、遊技機PK20台分の設置スペースSPを有するものとし、合計60台の遊技機PKからの遊技信号の受信の有無を設置スペースSPごと及び入力端子ごとに表示させるようになっている。
【0043】
図5(a)に示す例は、台番号に該当する欄がすべて空欄となっていることで、いずれの台番号に配置された呼出ランプYの入力端子(例えば、アウト信号入力用端子)を介して遊技信号が受信されていない状態を示す未受信状態の表示画面である。
一方、
図5(b)は、遊技信号が受信された状態を示す表示画面であって、例えば、台番号1〜4に配置された呼出ランプY1〜4のアウト信号入力用端子を介して遊技信号が受信された状態であり、この場合には、遊技信号を受信した台番号1〜4に該当する欄には、遊技信号の受信済みを示す「●」が表示されるようになっている。
このように、台番号とともに設置スペースSPごとの遊技信号の受信の有無(受信済み/未受信)を入力端子ごとに表示することにより、遊技信号を受信した受信済みの設置スペースSPと、未受信の設置スペースSPとを容易に識別することができ、接続作業の効率化が図られる。
【0044】
また、前述したように予め定められた順序に従って、一の設置スペースSPから他の設置スペースSPへ移動しながら接続作業を行うことにより、設置スペース別接続状態表示画面10から、遊技信号と入力端子の接続ペアを取り違える誤接続を判断できる。
例えば、遊技機PKと呼出ランプYとの接続作業にあたり、作業者が台番号の若い設置スペースSPから順に一の遊技信号に係る信号線のみをこれに対応する入力端子に接続する、例えば、アウト信号に係る信号線をアウト信号入力用端子(入力端子番号1)に接続する接続作業を行った場合、遊技機PKと呼出ランプYの接続ペアとなる、台番号1、台番号2、台番号3、台番号4という順に、アウト信号入力用端子(入力端子番号1)が受信済み「●」となるはずである。
ところが、特に図示しないが、例えば、台番号3のアウト信号入力用端子(入力端子番号1)が受信済み「●」とならずに、台番号3のセーフ信号入力用端子(入力端子番号2)が受信済み「●」となったときには、台番号3において、アウト信号を、セーフ信号入力用端子(入力端子番号2)に入力させたことに他ならないことから、台番号3において、アウト信号に係る信号線を、セーフ信号入力用端子(入力端子番号2)に接続した誤接続であると判断できる。
このような場合、特に、設置スペース別接続状態表示画面10を、遊技信号を受信ごとにリアルタイムで、表示部YH、台間表示器DHに表示させることにより、作業者は、近傍にある表示部YH、台間表示器DHを確認しながら誤接続を判断できる。
【0045】
[受信順序表示画面]
また、受信済み情報表示手段としての動作により、呼出ランプYに備える表示部YH、台間表示器DH、ホールコンピュータHCに備えるモニター1、及び景品交換装置POSに備えるモニター2などの表示手段に、
図6に示すような受信順序表示画面11を表示させることもできる。
図6に示す受信順序表示画面11は、同一の画面上において、接続部である呼出ランプYごと、すなわち設置スペースSP(台番号)ごとの欄に、各呼出ランプYの一の入力端子(例えば、アウト信号入力用端子)からの遊技信号の受信した順序を数字により表示した表示画面であり、これにより、各呼出ランプYからの遊技信号を受信した順序を台番号ごとに比べられるので、遊技機PKと呼出ランプYの接続ペアを取り違える誤接続を判断できる。
【0046】
例えば、遊技機PKと呼出ランプYとの接続作業にあたり、作業者が台番号の若い設置スペースSPから順に接続作業を行ったとすると、
図6(a)に示す例では、接続作業の順序通りに呼出ランプYからの遊技信号が受信されていることになり、同じ設置スペースSPに設置された遊技機PKと呼出ランプYが正規の接続ペアで正しく接続されていることが分かる。
一方、
図6(b)に示す例では、台番号3の受信順序「4」に対して台番号4の受信順序が「3」を示していることから、台番号4が台番号3より早く受信していることを示している。作業者は台番号の若い設置スペースSPから順に接続作業を行っているにもかかわらず、台番号3より台番号4に配置された呼出ランプY4からの遊技信号を早く受信しているので、設置スペースSP3(台番号3)に設置した遊技機PK3を、設置スペースSP4(台番号4)に配置された呼出ランプY4に接続した、接続ペアを取り違えた誤接続に他ならないと判断することができる。
このような受信順序の表示は、受信済み情報に含まれる受信時間の早いものから順に番号を付して表示させることにより実現可能である。また、受信済み情報として、入力端子名及び台番号を記憶する際に、受信時間に代えて、受信順に番号を付して記憶することによっても実現可能である。
なお、数字が表示されている設置スペースSP(台番号)の欄は、遊技信号の受信済みを示し、空欄は、遊技信号の未受信を示すものとする。
また、このような受信順序の表し方は、数字に限らず、五十音順、アルファベット順でもよく、また、以下に示すように、受信順序ごとに「●」を順次表示させる方法も採用することができる。
【0047】
[受信順序コマ送り表示画面]
具体的には、受信済み情報表示手段としての動作により、呼出ランプYに備える表示部YH、台間表示器DH、ホールコンピュータHCに備えるモニター1、及び景品交換装置POSに備えるモニター2などの表示手段に、
図7に示すよう受信順序コマ送り表示画面12を表示させることもできる。
受信順序コマ送り表示画面12は、同一画面上において、遊技信号を受信した順序に従って遊技信号の受信済みを示す「●」を、接続部である呼出ランプYごと、すなわち設置スペースSP(台番号)ごとに順次表示(点灯)させたもので、例えば、
図7に示す受信順序コマ送り表示画面12は、遊技信号を受信した順序を、時間T0〜T4の経過に従って表示させた例である。
【0048】
この例では、作業者が台番号の若い設置スペースSPから順に接続作業を行ったものとすると、T3において、台番号4が台番号3よりも早く「●」が表示(点灯)されていることから、台番号4が台番号3よりも早く遊技信号を受信していることが分かる。これにより、作業者は台番号の若い設置スペースSPから順に接続作業を行っているにもかかわらず、台番号3より台番号4の呼出ランプY4からの遊技信号を早く受信しているので、設置スペースSP3(台番号3)に設置した遊技機PK3を、設置スペースSP4(台番号4)に配置された呼出ランプY4に接続した、接続ペアを取り違えた誤接続に他ならないと判断することができる。なお、時間T0〜T4の経過に従った表示は、再生ボタン12aの操作(キーボード操作、表示画面のタッチ操作)に基づいて実行される。
このように同一画面上において遊技信号の受信順序を設置スペースSP(台番号)ごとに表示することにより、接続作業の順序と異なる順序で遊技信号を受信したときには、遊技機PKと呼出ランプY4の接続ペアを取り違えた誤接続と判断することができる。
特に、受信順序表示画面11及び受信順序コマ送り表示画面12は、記憶された受信済み情報に基づいて表示されることから、接続作業後であっても確認できる。すなわち、接続作業場所から離れたモニター1、モニター2からでも誤接続を判断することができる。
【0049】
[入力元同時表示画面]
また、受信済み情報表示手段としての動作により、呼出ランプYに備える表示部YH、台間表示器DH、ホールコンピュータHCに備えるモニター1、及び景品交換装置POSに備えるモニター2などの表示手段に、
図8に示すような入力元同時表示画面13を表示させることもできる。
図8に示す入力元同時表示画面13は、例えば、表示部YH及び台間表示器DHに、遊技信号の入力元の入力端名子及びこの入力端子を有する呼出ランプYに対応する台番号を表示した画面表示である。
この例は、設置スペースSP1(台番号1)において接続作業中に、台番号1に設置された表示部YH1及び台間表示器DH1と、台番号2に設置された表示部YH2及び台間表示器DH2とに表示された入力元同時表示画面13の表示例である。
この例では、最初に大当り信号入力用端子、次いでセーフ信号入力用端子から遊技信号が受信され、間近にアウト信号入力用端子から遊技信号が受信された場合を示し、表示されていない入力端子は、遊技信号の未受信を示すものとする。
【0050】
図8(a)に示す入力元同時表示画面13は、現在接続作業中の台番号1に設けられた呼出ランプYからの遊技信号の受信を示す表示画面(例えば、1番台:アウト信号入力用端子受信)が、表示部YH1,2、台間表示器DH1,2にそれぞれ同時に、しかも遊技信号の受信と同時にリアルタイムに表示された例である。
これにより、台番号1において接続作業中の作業者は、同じ設置スペースSP1(台番号1)に属する遊技機PK1と呼出ランプY1とが正規の接続ペアで正しく接続されたことを確認することができる。
【0051】
また、入力元同時表示画面13では、既に受信済みの入力端子名(大当り信号入力用端子が最初、次いでセーフ信号入力用端子)を画面の下部に残して表示させながら、間近に遊技信号を受信した入力端子名(アウト信号入力用端子)を表示画面の最上部に表示させてある(間近の受信と既受信を区別して表示)。
これにより、接続作業を行った遊技信号とペアとなる入力端子名と異なる入力端子名が最上部に表示されると、遊技信号と入力端子の接続ペアを取り違えた誤接続であると判断することができる。
このように、間近に受信した遊技信号の入力元を示す入力端子を特定可能な受信済み情報としての入力端子名を、この入力端子に対応する設置スペース、及びこの設置スペースに隣接する設置スペースそれぞれに設けられた表示部YH、台間表示器DHに表示することにより、作業者は、接続作業を行いながら、遊技信号と入力端子の接続ペアを取り違える誤接続を判断できる。
また、既に接続が完了した遊技信号と入力端子の接続ペアを確認できることから、接続すべき残りの接続ペアを容易に判断することができる。
【0052】
一方、
図8(b)に示す入力元同時表示画面13は、設置スペースSP1(台番号1)で現在接続作業中にもかかわらず、現在接続作業中ではない台番号2に設けられた呼出ランプYからの遊技信号の受信を示す表示画面(例えば、2番台:アウト信号入力用端子受信)が、表示部YH1,2、台間表示器DH1,2にそれぞれ同時に、しかも遊技信号の受信と同時に表示された例である。
これにより、台番号1において接続作業中の作業者は、設置スペースSP1(台番号1)に属する遊技機PK1と、設置スペースSP1(台番号2)に属する呼出ランプY2とが接続された、接続ペアを取り違えた誤接続であることを確認することができる。
このように、間近に受信した遊技信号の入力元を示す呼出ランプYを特定可能な受信済み情報としての台番号を、この呼出ランプYに対応する設置スペースSP、及びこの設置スペースSPに隣接する設置スペースSPそれぞれに設けられた表示部YH、台間表示器DHに表示することにより、作業者は、接続作業中の台番号と同じ台番号が表示されると、正しい接続と判断でき、接続作業中の台番号と異なる台番号が表示されると、遊技機PKと呼出ランプYの接続ペアを取り違えた誤接続と判断することができるので、誤接続かどうかを確認しながら接続作業を行うことができるので作業効率が向上する。
【0053】
以上説明したような本発明の特徴的な動作は、例えば、ホールコンピュータHCのハードディスク等の記憶手段に記憶された動作手順(プログラム)からなる接続確認処理1,2の実行に基づいて実現される。
以下、これらの処理についてフローチャートを参照しながら説明する。
【0054】
接続確認処理1は、端子別接続状態表示画面9、設置スペース別接続状態表示画面10、受信順序表示画面11、及び受信順序コマ送り表示画面12を表示させる場合の動作手順(方法)を示すフローチャートである。
最初に、キーボード等の入力手段を介して行われる、接続状態確認システム1の状態を通常の遊技データ集計モードから接続状態確認モードに切り替える切り替え操作の有無を判定する(S1)。
切り替え操作があると(S1−Yes)、ホールコンピュータHC等の状態を接続状態確認モードに切り替え(S2)、遊技信号の受信待ちとなる(S3−No)。
遊技信号を受信すると(S3−Yes:受信工程)、受信した遊技信号の入力元を示す入力端子名(又は、入力端子番号)、この入力端子を有する呼出ランプYに対応する台番号(又は、ポート番地)、受信時間(又は受信順序)を含む受信済み情報を、例えば、ハードディスク等の記憶手段に記憶する(S4)。
【0055】
記憶した受信済み情報に基づいて、端子別接続状態表示画面9、設置スペース別接続状態表示画面10、受信順序表示画面11、及び受信順序コマ送り表示画面12を、例えば、ホールコンピュータHCのモニター1に表示させる(S5:表示工程)。また、受信済み情報を、島コンピュータSC、台コンピュータDCを介して、呼出ランプY及び台間表示器DHに送信して、表示部YH、台間表示器DHに表示画面9〜12を表示させることもできる(表示工程)。
また、受信順序表示画面11、受信順序コマ送り表示画面12では、受信時間(又は受信順序)に基づいて、接続部である呼出ランプY、すなわち設置スペースSP(台番号)ごと及び入力端子ごとの受信順序を表示する。
【0056】
また、このような表示画面9〜12は、異なる呼出ランプY及び異なる入力端子から遊技信号を受信する度に表示内容が上書き更新される。
さらに、このような表示画面9〜12の表示は、接続状態確認モードの切り替え操作が行われるまで繰り返し実行され(S6−No)、切り替え操作により(S6−Yes)、接続状態確認モードが終了し(S7)、通常の遊技データ集計モードに移行することになる。
【0057】
接続確認処理2は、入力元同時表示画面13を表示させる場合の動作手順(方法)を示すフローチャートである。
最初に、キーボード等の入力手段を介して行われる、接続状態確認システム1の状態を通常の遊技データ集計モードから接続状態確認モードに切り替える切り替え操作の有無を判定する(S10)。
切り替え操作があると(S10−Yes)、ホールコンピュータHC等の状態を接続状態確認モードに切り替え(S11)、遊技信号の受信待ちとなる(S12−No)。
遊技信号を受信すると(S12−Yes:受信工程)、受信した遊技信号の入力元を示す入力端子名(又は、入力端子番号)、この入力端子を有する呼出ランプYに対応する台番号(又は、ポート番地)、受信時間(又は受信順序)を含む受信済み情報を、例えば、ハードディスク等の記憶手段に記憶する(S13)。
【0058】
次いで、表示部YH及び台間表示器DHに、入力元同時表示画面13を表示させる(表示工程)。
具体的には、遊技信号を受信する度に、間近に受信した遊技信号の入力元を示す入力端子及びこの入力端子を有する呼出ランプYを特定可能な受信済み情報を、この呼出ランプYに対応する設置スペースSP(台番号)、及びこの設置スペースSP(台番号)に隣接する設置スペースSP(台番号)それぞれに設けられた呼出ランプY及び台間表示器DHに送信して(S14)、これらの表示部YH及び台間表示器DHに、入力端子名及び台番号を同時に表示させる(S15:
図8参照)。
【0059】
この場合、隣接する設置スペースSPとは、間近に受信した遊技信号の入力元を示す呼出ランプYに対応する設置スペースSP(台番号)の、少なくとも、例えば、両隣の設置スペースSP、及び背中合わせの設置スペースSPとその両隣の設置スペースSPである。例えば、
図6(a)を用いて説明すると、台番号3を、間近に受信した遊技信号の入力元を示す呼出ランプYに対応する設置スペースSP(台番号)とすると、入力元同時表示画面13を表示させる表示部YH及び台間表示器DHは、台番号3を含む台番号2〜4と、これらの背中合わせに配置される台番号17〜19の表示部YH及び台間表示器DHとなる。
【0060】
これにより、誤接続を行った接続作業者は、台番号3において接続作業を行っているとは限らず、台番号3の隣接する設置スペース(台番号2〜4、台番号17〜19)にて作業を行っていることから、接続作業を行っている設置スペースに設けられた表示部YH及び台間表示器DHに、接続作業を行っている台番号と異なる台番号が表示されることで、自ら行った接続作業が誤接続であることを容易に判断できるのである。
また、入力元同時表示画面13を表示させる表示部YH及び台間表示器DHを、隣接する設置スペースSPに設けられた表示部YH及び台間表示器DHに限定することにより、遊技場内において接続作業を複数の作業者で分担しながら行うことができる。すなわち、例えば、一の作業者の割り当てを遊技機島単位(例えば、台番号1〜20を一の遊技機島とする)とした場合、一の作業者の接続による入力元同時表示画面13は、他の作業者が作業中の設置スペースに設けられた表示部YH及び台間表示器DHには表示されないので、各作業者はそれぞれ作業中の設置スペースSPに設けられた表示部YH及び台間表示器DHにおいて作業中の遊技機の接続状態を確認できる。
また、入力元同時表示画面13に表示された間近に受信した遊技信号の入力元を示す入力端子名と、実際に接続作業を行った入力端子名とが異なる場合には、遊技信号と入力端子の接続ペアを取り違えた誤接続と判断できる。
【0061】
この入力元同時表示画面13は、接続作業者による表示画面を消去するクリア操作が行われるまで表示され(S16−No)、クリア操作が行われると(S16−Yes)、入力元同時表示画面13が消去(クリア)される(S17)。なお、入力元同時表示画面13は、例えば、呼出ランプYに設けられた操作ボタンの操作、または、呼出ランプYに赤外線受信部を設けるとともに遊技場の店員に赤外線を出射するリモコンを携行させ、そのリモコンの操作などをクリア操作とし、これらを契機に消去することもできる。
また、入力元同時表示画面13は、クリア操作が行われず、異なる呼出ランプY及び異なる入力端子から遊技信号を受信する度に表示内容が上書き更新される(例えば、間近に遊技信号を受信した入力端子名が最上部に表示される)。
さらに、このような入力元同時表示画面13の表示は、接続状態確認モードの切り替え操作が行われるまで繰り返し実行される(S18−No)。
すなわち、遊技信号を受信する度に、遊技信号の入力元の設置スペース(台番号)、及びこれに隣接する設置スペース(台番号)に、受信済み情報を送信して、入力元同時表示画面13を同時に表示させる。
切り替え操作があると(S18−Yes)、接続状態確認モードが終了し(S19)、通常の遊技データ集計モードに移行することになる。
【0062】
以上説明したように、本実施形態の接続状態確認システム1及び接続状態確認方法によれば、受信した遊技信号の入力元を示す入力端子及びこの入力端子を有する接続部を特定可能な情報として受信済み情報を表示することにより、作業者の想定した入力端子及び接続部と異なる入力端子及び接続部に係る受信済み情報が表示されたときには、遊技信号と入力端子の接続ペアを取り違えて接続した誤接続、又は、遊技機と接続部の接続ペアを取り違えて接続した誤接続であると判断できるので、正規の接続ペア同士を確実に接続することができる。
例えば、上述した特許文献1記載の接続確認方法では、予測される大小関係に逆転が生じたとしても、カウントされる各遊技信号の発生状況は偶然性に左右されることから、必ずしも接続ペアを取り違えて接続したものと断定することはできないため、正規な接続ペア同士の接続か否かを判断する材料としての信憑性に欠けていた。
また、遊技機は専用の設置スペースに配置され、接続部(例えば、呼出ランプ)は、このような設置スペースに対応して配置されている。原則として、同じ設置スペースに配置された接続部と遊技機同士が信号線を介して接続されることになる。つまり、同じ設置スペースに属する接続部と遊技機同士は、前述の信号線と入力端子と同様に、一対の接続ペアとして関係付けられている。
ところが、各接続部から延びる信号線は比較的長めに設定されていることから、設置スペースのそれぞれ異なる隣接する設置スペースに配置された接続部と遊技機とを接続してしまうことがあった。つまり、接続ペアを取り違えて、隣接する設置スペースの遊技機と接続部とを接続する誤接続を行うことがあった。
遊技データ収集システムでは、遊技機から出力される遊技信号を、入力端子ごと及び接続部(設置スペース)ごとに管理しているものの、遊技信号と入力端子の接続ペア、遊技機と接続部の接続ペアを取り違えて接続する誤接続により、例えば、Aという信号を収集しているつもりでも、実際にはBという信号を収集していたり、ある一の設置スペースに設置されている遊技機からの遊技信号を収集しているつもりでも、実際にはそれとは異なる、その設置スペースの隣の遊技機や、背中合わせに配置された遊技機からの遊技信号を収集していることになる。
そうすると、遊技データ収集システムにおいて認識している遊技信号及び遊技機と、実際に収集している遊技信号及び遊技機が異なることになるので、遊技機本来の特性を有する遊技データ(例えば、遊技機メーカーの公開するデータ)と乖離した遊技データが集計されることから、データ収集に混乱を生じさせることになる。
これに対して、本発明によれば、受信した遊技信号の入力元を示す入力端子を特定可能な情報として受信済み情報を表示することにより、作業者の想定した入力端子と異なる入力端子に係る受信済み情報が表示されたときには、遊技信号と入力端子の接続ペアを取り違えて接続した誤接続であると判断できるので、正規の接続ペア同士を確実に接続することができる。
したがって、遊技信号と入力端子の接続ペア、遊技機と接続部の接続ペアを、それぞれ取り違えて接続するといった誤接続を防止することができる。
【0063】
以上、本発明の接続状態確認システム及び接続状態確認方法の好ましい実施形態について説明したが、本発明に係る接続状態確認システム及び接続状態確認方法は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
【0064】
例えば、上述した接続確認処理1、2では、ホールコンピュータHCに備えるキーボード等の入力手段を介した入力により、接続状態確認システム1の状態を接続状態確認モードに切り替えたが、例えば、呼出ランプY、台間機DK、台間表示器DHからの入力により、接続状態確認システム1の状態を接続状態確認モードに切り替えることもできる。
具体的には、これらに入力手段(操作ボタン、店員の携行するリモコンから出射される赤外線の赤外線受信部など)を設け、この入力をネットワークを介してホールコンピュータHCに伝送することで、接続状態確認システム1の状態を接続状態確認モードに切り替えることもできる。
【0065】
また、接続確認処理1、2を、ホールコンピュータHCで実行させる処理として説明したが、景品交換装置POS、島コンピュータSC、台コンピュータDC、呼出ランプYにおいて実行させることもできる。
すなわち、これらはネットワーク接続されていることから、ホールコンピュータHCに集まった受信済み情報に基づいて接続確認処理1、2を実行することができる。また、端子別接続状態表示画面9、設置スペース別接続状態表示画面10、受信順序表示画面11、受信順序コマ送り表示画面12、及び入力元同時表示画面13を表示させる表示手段は、モニター1、モニター2、表示部YH、台間表示器DHのいずれでもよい。
【0066】
また、島コンピュータSC、台コンピュータDCにおいては、自ら収集する遊技信号に基づいて接続確認処理1、2を実行することができる。この場合、台コンピュータDCは、自らが管理する2台の遊技機PKと台間機DKから出力される遊技信号に基づいて接続確認処理1、2を実行し、島コンピュータSCは、自らが管理する例えば10台の遊技機PKと台間機DKから出力される遊技信号に基づいて接続確認処理1、2を実行することとなる。
【0067】
また、本実施形態では、接続部を呼出ランプYとしたが、台コンピュータDCを接続部とすることもできる。また、接続部は、これらに限らず、遊技機の設置される設置スペースに対応して設けられ当該設置スペースに設置される遊技機と接続されるとみなされる接続部であればその形態は問わず、呼出ランプYのように設置スペースごとに設けられる接続部のみならず、複数の遊技機に跨って配置されている、本実施形態の台コンピュータDCのポートP1,P2を接続部とし、これらに遊技機PKを直接接続することもできる。
また、本発明の遊技機には、遊技機PK本体のみならず、遊技機PKに併設されアウト信号を出力するアウトタンク(不図示)、売上信号を出力する台間機DKなど、遊技機の稼働に伴って遊技信号を出力する遊技用装置も含まれるものとする。
【0068】
また、本実施形態では、1台に遊技機PK2台を接続可能な台コンピュータDCを採用したが、遊技機PK3台以上を接続可能な台コンピュータDCを採用することもできる。
また、現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いて遊技を実行可能な、いわゆる封入式遊技機の場合、端子のショート等を行うことなく遊技信号を強制的に出力(テスト出力)することもできるので、本発明は、このような封入式遊技機と遊技用装置との接続確認にも適用できる。
【0069】
また、接続作業者の携行する通信端末(例えば、スマートフォン)と、本実施形態の接続状態確認システム1を構成する少なくとも一の遊技用装置(例えば、ホールコンピュータHC)とを無線通信可能に接続することにより、通信端末の表示画面に、表示画面9〜13を表示させることもできる。