(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6142194
(24)【登録日】2017年5月19日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】蒸着マスクの製造方法及び蒸着マスク
(51)【国際特許分類】
C23C 14/24 20060101AFI20170529BHJP
C23C 14/04 20060101ALI20170529BHJP
H05B 33/10 20060101ALI20170529BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20170529BHJP
【FI】
C23C14/24 G
C23C14/04 A
H05B33/10
H05B33/14 A
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-250972(P2012-250972)
(22)【出願日】2012年11月15日
(65)【公開番号】特開2014-98194(P2014-98194A)
(43)【公開日】2014年5月29日
【審査請求日】2015年10月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】500171707
【氏名又は名称】株式会社ブイ・テクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(72)【発明者】
【氏名】水村 通伸
【審査官】
吉野 涼
(56)【参考文献】
【文献】
特開2004−190057(JP,A)
【文献】
特開2008−024956(JP,A)
【文献】
特開2008−121060(JP,A)
【文献】
特開2010−106358(JP,A)
【文献】
特開2012−077328(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C23C 14/00−14/58
H01L 51/50
H05B 33/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に複数の薄膜パターンを蒸着形成するための蒸着マスクの製造方法であって、
前記複数の薄膜パターン及び前記基板に予め設けられた複数の基板側アライメントマークに対応した位置に該薄膜パターン及び基板側アライメントマークよりも形状寸法の大きい複数の第1及び第2貫通孔を設けた磁性金属部材と樹脂製のフィルムとを密接させたマスク用部材を形成する第1ステップと、
前記磁性金属部材の複数の前記第1及び第2貫通孔を内包する大きさの開口を設けた枠状のフレームの一端面に前記マスク用部材を張架して、該フレームの一端面に前記磁性金属部材の周縁部を接合する第2ステップと、
前記第1貫通孔内の前記薄膜パターンに対応した位置の前記フィルム部分にレーザ光を照射して前記薄膜パターンと形状寸法の同じ開口パターンを形成すると共に、前記第2貫通孔内の前記基板側アライメントマークに対応した位置の前記フィルム部分にレーザ光を照射してマスク側アライメントマークを形成する第3ステップと、
を行なうことを特徴とする蒸着マスクの製造方法。
【請求項2】
前記第3ステップは、
前記レーザ光の照射位置を予め定められた距離だけステップ移動しながら、複数の前記第1貫通孔内の前記フィルム部分に夫々開口パターンを形成すると共に、XY平面内の各開口パターンの座標を読み取り保存するステップと、
前記保存された前記各開口パターンの座標を読み出して平均値を算出し、複数の前記開口パターンが形成された開口パターン形成領域内の中心位置座標を算出するステップと、
前記算出された中心位置座標を基準にして一定距離はなれた前記第2貫通孔内の位置に前記マスク側アライメントマークを形成するステップと、
を行うことを特徴とする請求項1記載の蒸着マスクの製造方法。
【請求項3】
前記第3ステップは、複数の前記第2貫通孔のうちの選択された1つの第2貫通孔内の前記フィルム部分に前記マスク側アライメントマークを形成するステップと、
形成された前記マスク側アライメントマークを基準にして、予め定められた距離だけ前記レーザ光の照射位置をステップ移動しながら、複数の前記第1貫通孔内のフィルム部分に夫々前記開口パターンを形成すると共に、他の前記第2貫通孔内のフィルム部分に他のマスク側アライメントマークを形成するステップと、
を行うことを特徴とする請求項1記載の蒸着マスクの製造方法。
【請求項4】
複数の前記第1貫通孔は、矩形状を有して前記磁性金属部材に一定間隔でマトリクス状に設けられ、複数の前記開口パターンは、複数の前記第1貫通孔内に夫々1つずつ形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸着マスクの製造方法。
【請求項5】
複数の前記第1貫通孔は、ストライプ状の形状を有して前記磁性金属部材に一定間隔で平行に設けられ、複数の前記開口パターンは、ストライプ状の形状を有して複数の前記第1貫通孔内に夫々1つずつ形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸着マスクの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板上に蒸着される複数の薄膜パターンに対応して開口パターンを有する蒸着マスクの製造方法に関し、特に開口パターン及びアライメントマークを位置精度よく形成し得る蒸着マスクの製造方法及び蒸着マスクに係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来の蒸着マスクの製造方法は、複数の開口パターンを有するニッケル又はニッケル合金からなるマスクシートの端部をフレームにスポット溶接して固定するようになっていた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−241547号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような従来の蒸着マスクの製造方法においては、フレームに固定する前にマスクシートに開口パターン及びアライメントマークが形成されているため、マスクシートをフレームの端部に張架してフレームに固定する際に、マスクシートが延びて開口パターン及びアライメントマークの位置がずれるという問題があった。したがって、蒸着マスクを蒸着基板に対して精度よくアライメントすることができず、薄膜パターンを位置精度よく形成することができなかった。
【0005】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、開口パターン及びアライメントマークを位置精度よく形成し得る蒸着マスクの製造方法及び蒸着マスクを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、第1の発明による蒸着マスクの製造方法は、基板上に複数の薄膜パターンを蒸着形成するための蒸着マスクの製造方法であって、前記複数の薄膜パターン及び前記基板に予め設けられた複数の基板側アライメントマークに対応した位置に該薄膜パターン及び基板側アライメントマークよりも形状寸法の大きい複数の第1及び第2貫通孔を設けた磁性金属部材と樹脂製のフィルムとを密接させたマスク用部材を形成する第1ステップと、前記磁性金属部材の複数の前記第1及び第2貫通孔を内包する大きさの開口を設けた枠状のフレームの一端面に前記マスク用部材を張架して、該フレームの一端面に前記磁性金属部材の周縁部を接合する第2ステップと、前記第1貫通孔内の前記薄膜パターンに対応した位置の前記フィルム部分にレーザ光を照射して前記薄膜パターンと形状寸法の同じ開口パターンを形成すると共に、前記第2貫通
孔内の前記基板側アライメントマークに対応した位置の前記フィルム部分にレーザ光を照射してマスク側アライメントマークを形成する第3ステップと、を行なうものである。
【0007】
好ましくは、前記第3ステップは、前記レーザ光の照射位置を予め定められた距離だけステップ移動しながら、複数の前記第1貫通孔内の前記フィルム部分に夫々開口パターンを形成すると共に、XY平面内の各開口パターンの座標を読み取り保存するステップと、前記保存された前記各開口パターンの座標を読み出して平均値を算出し、複数の前記開口パターンが形成された開口パターン形成領域内の中心位置座標を算出するステップと、前記算出された中心位置座標を基準にして一定距離はなれた前記第2貫通孔内の位置に前記マスク側アライメントマークを形成するステップと、を行うのが望ましい。
【0008】
又は、前記第3ステップは、複数の前記第2貫通孔のうちの選択された1つの第2貫通孔内の前記フィルム部分に前記マスク側アライメントマークを形成するステップと、形成された前記マスク側アライメントマークを基準にして、予め定められた距離だけ前記レーザ光の照射位置をステップ移動しながら、複数の前記第1貫通孔内のフィルム部分に夫々前記開口パターンを形成すると共に、他の前記第2貫通孔内のフィルム部分に他のマスク側アライメントマークを形成するステップと、を行ってもよい。
【0009】
さらに好ましくは、複数の前記
第1貫通孔は、矩形状を有して前記磁性金属部材に一定間隔でマトリクス状に設けられ、複数の前記開口パターンは、複数の前記
第1貫通孔内に夫々1つずつ形成されるのが望ましい。
【0010】
又は、複数の前記
第1貫通孔は、ストライプ状の形状を有して前記磁性金属部材に一定間隔で平行に設けられ、複数の前記開口パターンは、ストライプ状の形状を有して複数の前記
第1貫通孔内に夫々1つずつ形成されてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数の第1及び第2貫通孔を形成した磁性金属部材に樹脂製のフィルムを密接させたマスク用部材をフレームに張架した後に、第1貫通孔内に開口パターンを形成し、第2貫通孔内にマスク側アライメントマークを形成するようにしているので、マスク用部材をフレームに張架する際に、マスク用部材が延びて第1及び第2貫通孔の位置がずれたとしても、開口パターン及びマスク側アライメントマークを設計値通りに形成することができる。したがって、開口パターン及びマスク側アライメントマークの形成位置精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明による蒸着マスクの製造方法の実施形態を示すフローチャートである。
【
図2】本発明の製造方法により製造される蒸着マスクを示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【
図3】マスク用部材の形成について説明する工程図である。
【
図4】フレームへのマスク用部材の接合について説明する工程図である。
【
図5】フィルムに対する開口パターン及びマスク側アライメントマークの形成について示す説明図である。
【
図6】フィルムに対する開口パターン及びマスク側アライメントマークの他の形成例について示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による蒸着マスクの製造方法の実施形態を示すフローチャートである。この蒸着マスクの製造方法は、基板上に複数の薄膜パターンを蒸着形成するためのもので、磁性金属部材と樹脂製のフィルムとを密接させたマスク用部材を形成する第1ステップS1と、マスク用部材をフレームに接合する第2ステップS2と、フィルムに開口パターン及びマスク側アライメントマークを形成する第3ステップ
S3とを含んでいる。以下、各ステップを詳細に説明する。
【0015】
図2は、本発明の製造方法により製造される蒸着マスクを示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
この蒸着マスクは、基板に形成しようとする複数の薄膜パターンに対応して該薄膜パターンと同じ配列ピッチで薄膜パターンよりも形状寸法の大きい矩形状の第1貫通孔1をマトリクス状に有すると共に、基板に予め形成された基板側アライメントマークに対応して該基板側アライメントマークよりも形状寸法の大きい第2貫通孔2を有する磁性金属部材3と、複数の薄膜パターンに対応して該薄膜パターンと同じ配列ピッチで薄膜パターンと形状寸法の同じ開口パターン4をマトリクス状に有すると共に、基板に予め形成された基板側アライメントマークに対応して該基板側アライメントマークに対して位置合わせするためのマスク側アライメントマーク5を有するフィルム6とが、上記開口パターン4が上記第1貫通孔1内に位置し、マスク側アライメントマーク5が上記第2貫通孔2内に位置するように密接され、磁性金属部材3の周縁部に枠状のフレーム7の一端面7aを接合した構造となっている。
【0016】
上記第1ステップ
S1は、複数の薄膜パターン及び基板に予め設けられた複数の基板側アライメントマークに対応した位置に該薄膜パターン及び基板側アライメントマークよりも形状寸法の大きい複数の第1及び第2貫通孔1,2を設けた磁性金属部材3と樹脂製のフィルム6とを密接させたマスク用部材11を形成する工程である。
【0017】
より詳細には、
図3(a)に示すように、厚みが30μm〜50μmのニッケル、ニッケル合金、インバー又はインバー合金等の材料からなる磁性金属シート8の一面8aに例えばポリイミド又はポリエチレンテレフタレート(PET)等の樹脂液を塗布して乾燥させ、厚みが10μm〜30μmの可視光を透過する樹脂製のフィルム6を形成する。この場合、磁性金属シート8の周縁領域の内側に上記樹脂液をスクリーン印刷により塗布してもよい。
【0018】
次に、
図3(b)に示すように、磁性金属シート8の他面8bにレジストを例えばスプレー塗布した後、これを乾燥させてレジストフィルムを形成し、次に、フォトマスクを使用してレジストフィルムを露光
した後、現像して複数の薄膜パターンに対応した位置に該薄膜パターンよりも形状寸法の大きい複数の第1の開口9を形成すると共に、基板に設けられた基板側アライメントマークに対応した位置に該基板側アライメントマークよりも形状寸法の大きい図示省略の第2の開口を形成したレジストマスク10を形成する。
【0019】
続いて、
図3(c)に示すように、上記レジストマスク10を使用して磁性金属シート8をウェットエッチングし、レジストマスク10の第1の開口9に対応した部分の磁性金属シート8を除去して第1貫通孔1を形成すると共に、第2の開口に対応した部分の磁性金属シート8を除去して第2貫通孔2を形成することにより磁性金属部材3を形成する。これにより、磁性金属部材3と樹脂製のフィルム6とを密接させたマスク用部材11が形成される。なお、磁性金属シート8をエッチングするためのエッチング液は、使用する磁性金属シート8の材料に応じて適宜選択され、公知の技術を適用することができる。
【0020】
上記第2ステップ
S2は、磁性金属部材3の複数の第1及び第2貫通孔1,2を内包する大きさの開口12を設けたインバー又はインバー合金等からなる枠状のフレーム7の一端面7aにマスク用部材11を張架して、該フレーム7の一端面7aに磁性金属部材3の周縁部を接合する工程である。
【0021】
より詳細には、
図4(a)に示すように、マスク用部材11を該マスク用部材11の面に平行な側方(矢印方向)にマスク用部材11が撓まない程度の大きさのテンションをかけた状態でフレーム7の上方に位置付ける。
【0022】
次に、
図4(b)に示すように、マスク用部材11をその面に平行な側方にテンションをかけた状態でフレーム7の一端面7aに張架し、磁性金属部材3の周縁部とフレーム7とをスポット溶接する。
【0023】
なお、マスク用部材11をフレーム7に接合する前に、開口パターン4及びマスク側アライメントマーク5をフィルム6に形成してもいが、この場合には、上述のようにマスク用部材11の面に平行な側方にマスク用部材11が撓まない程度の大きさのテンションをかけたとしても、マスク用部材11の厚みが数10μmと薄いものであるため、若干の延びが生じることがある。したがって、フレーム7への接合後には、開口パターン4及びマスク側アライメントマーク5が正規の位置からずれ、基板に対するアライメントをとることができない場合が生じる。本発明は、このような問題を解決するために、マスク用部材11をフレーム7に接合した後に、開口パターン4及びマスク側アライメントマーク5を形成することを特徴としている。以下、開口パターン4及びマスク側アライメントマーク5の形成工程について説明する。
【0024】
上記第3ステップ
S3は、第1貫通孔1内の薄膜パターンに対応した位置のフィルム6部分にレーザ光Lを照射して薄膜パターンと形状寸法の同じ開口パターン4を形成すると共に、第2貫通孔2内の基板側アライメントマークに対応した位置のフィルム6部分にレーザ光Lを照射してマスク側アライメントマーク5を形成する工程である。
【0025】
より詳細には、
図5(a)に示すように、先ず、例えば左上端隅部の第1貫通孔1内に、波長が400nm以下の、例えばKrF248nmのエキシマレーザやYAGレーザの第3高調波或いは第4高調波を使用して、光軸に直交する断面形状が薄膜パターンと同じ形状寸法に整形されたエネルギー密度が1J/cm
2〜20J/cm
2のレーザ光Lを照射し、フィルム6をアブレーションして開口パターン4を形成する。
【0026】
以下、同様にして、マスク用部材11を載置した図示省略のステージを移動することにより、レーザ光Lの照射位置を薄膜パターンの配列ピッチと同じピッチで、
図5(a)に矢印で示すように左上端隅部の第1貫通孔1から右下端隅部の第1貫通孔1に向かって縦横にステップ移動しながら、各第1貫通孔1内のフィルム6の部分に夫々開口パターン4を形成した後、形成された各開口パターン4の位置を計測して各開口パターン4のXY座標(x
1,y
1),(x
1,y
2),(x
1,y
3)…(x
n,y
m)を読み取り、メモリに記憶する。
【0027】
続いて、メモリから各開口パターン4のXY座標を読み出し、
x
c=Σx
i/n
y
c=Σy
j/m
を演算して複数の開口パターン4が形成された開口パターン形成領域の中心位置の座標(x
c,y
c)を算出する。
【0028】
次に、
図5(b)に示すように、上記開口パターン形成領域の中心位置座標(x
c,y
c)を基準にしてX,Y方向に夫々予め定められた距離はなれた第2貫通孔2内のXY座標(x
p,y
q),(x
r,y
s),(x
t,y
u),(x
v,y
w)の位置にそれぞれマスク側アライメントマーク5をレーザ加工する。このようにして、
図2に示す蒸着マスクが製造される。
【0029】
このように、開口パターン形成領域内の中心位置座標(x
c,y
c)を基準にしてマスク側アライメントマーク5を形成すれば、ステージの移動機構の機械的誤差に基づく開口パターン4の累積誤差が平均化され、マスク側アライメントマーク5の形成位置精度が向上する。
【0030】
図6は、上記第3ステップ
S3の他の実施例を示す平面図である。
この場合には、先ず、例えば同図の左上端隅部に位置する第2貫通孔2内にマスク側アライメントマーク5を形成し、該マスク側アライメントマーク5を基準にした設計寸法に基づいてレーザ光Lの照射位置をXY方向にステップ移動しながら各第1貫通孔1内のフィルム6部分をレーザ加工すると共に、他の第2貫通孔2内のフィルム6部分に他のマスク側アライメントマーク5をレーザ加工するものである。この場合も、マスク用部材11がフレーム7に張架された状態で開口パターン4及びマスク側アライメントマーク5を形成しているので、開口パターン4及びマスク側アライメントマーク5の形成位置精度が向上する。
【0031】
なお、上記実施形態においては、ステージをその機械精度に従ってステップ移動し、レーザ光Lの照射位置を変えて開口パターン4を形成する場合について説明したが、本発明はこれに限られず、開口パターン4の形成位置(設計値)に対応してレーザ光Lの照射目標となる基準パターンを形成した基準基板上にマスク用部材11を載置し、ステージをステップ移動しながら、上記基準基板の基準パターンを狙ってレーザ光Lを照射し、開口パターン4を形成してもよい。
【0032】
また、以上の説明においては、複数の第1貫通孔1が矩形状を有して磁性金属部材3に一定間隔でマトリクス状に設けられ、複数の開口パターン4が複数の第1貫通孔1内に夫々1つずつ形成されている場合について述べたが、本発明はこれに限られず、複数の第1貫通孔1がストライプ状の形状を有して磁性金属部材3に一定間隔で平行に設けられ、複数の開口パターン4がストライプ状の形状を有して複数の第1貫通孔1内に夫々1つずつ形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0033】
1…第1貫通孔
2…第2貫通孔
3…磁性金属部材
4…開口パターン
5…マスク側アライメントマーク
7…フレーム
11…マスク用部材
12…フレームの開口