【実施例】
【0020】
以下、本発明を下記実施例によってさらに具体的に説明するが、勿論本発明の範囲はこれらによって限定されるものではない。なお、各実施例中「部」は特に断らない限り、「重量部」を示すものである。
【0021】
参考例1:
<吸着層の作製>50μmPETに、付加型反応系シリコーン樹脂(商品名「8500」荒川化学工業(株)製)60部、MQレジン(商品名「SQT−221」Gelest社製)10部、架橋剤(商品名「12031」荒川化学工業(株)製)1.4部、白金触媒 (商品名「12070」荒川化学工業(株)製)3部、トルオール30部からなる塗工液を、グラビアコーターにて塗工後の硬化膜厚が20μmとなるよう塗工し、ドライヤー温度150℃、滞留時間100秒で熱硬化し、吸着層を形成した。
【0022】
<段差吸収層の作製>
次いで吸着層と反対面に、メタクリル酸メチル(MMA)とアクリル酸ブチル(BA)のブロック共重合体(商品名「クラリティLA2250」(株)クラレ製)、MMA:BA=32:68(重量比)、Mw=6.8万)30部、メチルエチルケトン70部からなる塗工液を、グラビアコーターにて塗工後の乾燥膜厚が5μmとなるよう塗工し、ドライヤー温度100℃で乾燥し、段差吸収層を形成した。
【0023】
実施例2:
参考例1で使用した吸着層の反対面に、
参考例1で使用した段差吸収層塗工液をグラビアコーターにて塗工後の乾燥膜厚が10μmとなるよう塗工し、ドライヤー温度100℃で乾燥し、段差吸収層を形成した。
【0024】
実施例3:
参考例1で使用した吸着層の反対面に、
参考例1で使用した段差吸収層塗工液をグラビアコーターにて塗工後の乾燥膜厚が30μmとなるよう塗工し、ドライヤー温度100℃で乾燥し、段差吸収層を形成した。
【0025】
参考例2:
参考例1で使用した吸着層の反対面に、
参考例1で使用した段差吸収層塗工液をグラビアコーターにて塗工後の乾燥膜厚が45μmとなるよう塗工し、ドライヤー温度100℃で乾燥し、段差吸収層を形成した。
【0026】
参考例3:
参考例1で使用した吸着層の反対面に、段差吸収層としてメタクリル酸メチル(MMA)とアクリル酸ブチル(BA)のブロック共重合体(商品名「クラリティLA2140e」(株)クラレ製)、MMA:BA=22:78(重量比)、Mw=7.9万)30部、メチルエチルケトン70部からなる塗工液をグラビアコーターにて塗工後の乾燥膜厚が10μmとなるよう塗工し、ドライヤー温度100℃で乾燥し、段差吸収層を形成した。
【0027】
実施例6:
参考例1で使用した吸着層の反対面に、段差吸収層としてメタクリル酸メチル(MMA)とアクリル酸ブチル(BA)のブロック共重合体(商品名「クラリティLA2250」(株)クラレ製)、MMA:BA=32:68(重量比)、Mw=6.8万)15部、(商品名「クラリティLA2140e」(株)クラレ製)、MMA:BA=22:78(重量比)、Mw=7.9万)15部、メチルエチルケトン70部からなる塗工液をグラビアコーターにて塗工後の乾燥膜厚が10μmとなるよう塗工し、ドライヤー温度100℃で乾燥し、段差吸収層を形成した。
【0028】
実施例7:
参考例1で使用した吸着層の反対面に、段差吸収層としてメタクリル酸メチル(MMA)とアクリル酸ブチル(BA)のブロック共重合体(商品名「クラリティLA2250」(株)クラレ製)、MMA:BA=32:68(重量比)、Mw=6.8万)10部、(商品名「クラリティLA4285」(株)クラレ製)、MMA:BA=50:50(重量比)、Mw=6.7万)20部、メチルエチルケトン70部からなる塗工液をグラビアコーターにて塗工後の乾燥膜厚が10μmとなるよう塗工し、ドライヤー温度100℃で乾燥し、段差吸収層を形成した。
【0029】
参考例4:
参考例1で使用した吸着層の反対面に、段差吸収層としてメタクリル酸メチル(MMA)とアクリル酸ブチル(BA)のブロック共重合体(商品名「クラリティLA4285」(株)クラレ製)、MMA:BA=50:50(重量比)、Mw=6.7万)30部、メチルエチルケトン70部からなる塗工液をグラビアコーターにて塗工後の乾燥膜厚が10μmとなるよう塗工し、ドライヤー温度100℃で乾燥し、段差吸収層を形成した。
【0030】
比較例1:
参考例1で使用した吸着層の反対面に、段差吸収層を設けていないバックグラインドテープ。
【0031】
比較例2:
参考例1で使用した吸着層の反対面に、同じく
参考例1で使用した吸着層塗工液をグラビアコーターにて塗工後の硬化膜厚が10μmとなるよう塗工し、ドライヤー温度150℃、滞留時間100秒で熱硬化し、段差吸収層を形成した。
【0032】
比較例3:
参考例1で使用した吸着層の反対面に、段差吸収層としてアクリル粘着剤(アクリル酸ブチル:アクリル酸=97:3,Mw=90万)59部、架橋剤(トリレンジイソシアネート)1部、トルオール40部からなる塗工液をグラビアコーターにて塗工後の硬化膜厚が10μmとなるよう塗工し、ドライヤー温度100℃、滞留時間100秒で熱硬化し、段差吸収層を形成した。
【0033】
<評価方法>
実施例
2、3、6、7、比較例1〜
3、参考例1〜4のバックグラインドテープを使用し、下記の評価方法に基づいて、評価を実施した。
段差吸収性:
ウエハ研削機に(株)岡本工作機械製作所製「バックグラインダーGNX200」を使用し、直径200mmの半導体ウエハを粗削り用研削材と仕上げ用研削材により、30μm厚みまで研削・研磨した際のウエハ表面凹凸(TTV値)をFILMETRICS製「F50」により測定した。
○:ウエハの表面凹凸(TTV値) 1.5μm未満
△:ウエハの表面凹凸(TTV値) 1.5〜3.0μm
×:ウエハの表面凹凸(TTV値) 3.0μmを超える。
真空チャックテーブルからの剥離性:
上記研削機による研削・研磨作業後、真空チャックテーブルの真空解除を行い、テーブル面からエアーを噴出して、真空チャックテーブルから半導体ウエハを剥がす際のウエハ破損状態を確認した。
○:ウエハの破損なし
△:ウエハの端部破損
×:ウエハの全面破損
【0034】
【表1】