【実施例】
【0130】
次に、実施例、比較例、及び参考例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明は当然以下の実施例に限定されるものではない。
ここで、以下の実施例12は、参考例12と読み替えることとする。また、本発明で用いた評価方法は以下の通りである。
【0131】
(1)ガラス転移温度
JIS K7121に準拠し、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ製、DSC6200)を使用して、樹脂サンプル10mgを25〜300℃の温度範囲にわたって20℃/minで昇温させ、DSC曲線から得られた補外ガラス転移開始温度をガラス転移温度とした。
【0132】
(2)数平均分子量
樹脂0.03gをテトラヒドロフラン 10ml に溶かし、GPC−LALLS装置低角度光散乱光度計 LS−8000(東ソー株式会社製、テトラヒドロフラン溶媒、リファレンス:ポリスチレン)を用い、カラム温度30℃、流量1ml/分、カラム(昭和電工社製shodex KF−802、804、806)を用い、数平均分子量を測定した。
【0133】
(3)樹脂組成
樹脂を重クロロホルムに溶解し、ヴァリアン社製核磁気共鳴分析計(NMR)ジェミニ−200を用いて、1H−NMR分析を行ってその積分比より各組成のモル%比を決定した。
【0134】
(4)酸価
1g(固形分)の試料を30mlのクロロホルムまたはジメチルホルムアミドに溶解し、フェノールフタレインを指示薬として0.1Nの水酸化カリウムエタノール溶液で滴定して、試料1g当たりのカルボキシル基を中和するのに必要なKOHの量(mg)を求めた。
【0135】
(5)けん化度
JIS−K6726に準じて水酸化ナトリウムを用いて、ポリビニルアルコール樹脂の残存酢酸基(モル%)を定量し、その値をけん化度(モル%)とした。同サンプルについて3度測定し、その平均値をけん化度(モル%)とした。
【0136】
(6)PVA接着性
偏光子保護用ポリエステルフィルムの易接着層P1表面に、固形分濃度5質量%に調整したポリビニルアルコール水溶液(クラレ製 PVA117)を、乾燥後のポリビニルアルコール樹脂層の厚みが、2μmになるようにワイヤーバーで塗布し、70℃で5分間乾燥した。ポリビニルアルコール水溶液には、判定が容易となるよう赤色染料を加えたものを使用した。作成した評価対象フィルムを、両面テープを貼り付けた厚さ5mmのガラス板に、評価対象の積層フィルムのポリビニルアルコール樹脂層が形成された面の反対面を上記両面テープに貼り付けた。次いで、ポリビニルアルコール樹脂層を貫通して、基材フィルムに達する100個の升目状の切り傷を、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて付けた。次いで、粘着テープ(ニチバン社製セロテープ(登録商標) CT−24;24mm幅)を升目状の切り傷面に貼り付けた。貼り付け時に界面に残った空気を消しゴムで押して、完全に密着させた後、粘着テープを勢いよく垂直に引き剥がす作業を1回、5回、10回実施した。ポリビニルアルコール樹脂層が剥がれていない升目の個数を数え、PVA接着性とした。即ち、PVA層が全く剥がれていない場合を、PVA接着率100とし、PVA層が全て剥がれた場合は、PVA接着率0とした。なお、1個の升目内で部分的に剥がれているものも、剥がれた個数に含めた。
(7)固有粘度
JIS K 7367−5に準拠し、溶媒としてフェノール(60質量%)と1,1,2,2−テトラクロロエタン(40質量%)の混合溶媒を用い、30℃で測定した。
【0137】
(8)屈折率
ハードコート層の屈折率は、ハードコート層に用いる各樹脂を硬化させた膜について、JIS K 7142に基づき、アッベ屈折率計を用いて測定を行った。粒子Aの屈折率は、90℃で乾固させた粒子Aを、屈折率の異なる種々の25℃の液体に懸濁させ、懸濁液が最も透明にみえる液の屈折率をアッべ屈折率計によって測定した。
【0138】
(9)平均粒径
偏光子保護フィルムの試料を可視光硬化型樹脂(日本電子データム社製、D−800)に包埋し、室温で可視光にさらして硬化させた。得られた包埋ブロックから、ダイアモンドナイフを装着したウルトラミクロトームを用いて70〜100nm程度の厚みの超薄切片を作製し、四酸化ルテニウム蒸気中で30分間染色した。この染色された超薄切片を、透過型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、TEM2010)を用いて、フィルムの断面を観察し、写真を撮影した。写真の拡大倍率は、10,000〜100,000倍の範囲で適宜設定する。なお、本実施例では、拡大倍率を80,000倍(加速電圧200kv)とした。粒子Bの平均粒径を求める場合は、電顕微鏡写真から粒径が約100nm以上の粒子を10個以上選別し、それらの粒子の最大径を測定し、その平均値を求めた。
これは、粒子Aや異物など明らかに本願の粒子Bでない、粒径の小さい粒子を除くためである。
【0139】
(10)干渉斑改善性(虹彩状色彩)
各実施例で得られた偏光子保護用ポリエステルフィルムの易接着層P2上に、後述する方法でハードコート層を形成した。
ハードコート層を有する偏光子保護用ポリエステルフィルムを10cm(フィルム幅方向)×15cm(フィルム長手方向)の面積に切り出し、試料フィルムを作成した。得られた試料フィルムのハードコート層とは反対面に、黒色光沢テープ(日東電工製、ビニルテープNo21;黒)を張り合わせた。この試料フィルムのハードコート面を上面にして3波長形昼白色(ナショナル パルック、F.L 15EX−N 15W)を光源として斜め上から目視でもっとも反射が強く見える位置関係(光源からの距離40〜60cm、フィルム面の垂線に対して15〜45°の角度)で観察した。
【0140】
目視で観察した結果を、下記の基準でランク分けをする。なお、観察は該評価に精通した5名で行ない、最も多いランクを評価ランクとする。仮に、2つのランクで同数となった場合には、3つに分かれたランクの中心を採用した。例えば、◎と○が各2名で△が1名の場合は○を、◎が1名で○と△が各2名の場合には○を、◎と△が各2名で○が1名の場合には○を、それぞれ採用する。
◎:あらゆる角度からの観察でも虹彩状色彩が見られない
○:ある角度によっては僅かに虹彩状色彩が見られる
△:僅かに虹彩状色彩が観察される
×:はっきりとした虹彩状色彩が観察される
【0141】
(11)接着性
実施例で得られた偏光子保護用ポリエステルフィルムの易接着層P2上に、後述する方法でハードコート層を形成した。
ハードコート層を積層した偏光子保護用ポリエステルフィルムに、隙間間隔2mmのカッターガイドを用いて、ハードコート層を貫通して基材フィルムに達する100個のマス目状の切り傷をハードコート層面につける。次に、セロハン粘着テープ(ニチバン社製、405番;24mm幅)をマス目状の切り傷面に貼り付け、消しゴムでこすって完全に密着させた。その後、垂直にセロハン粘着テープをハードコート層積層偏光子保護フィルムのハードコート層面から引き剥がして、ハードコート層積層偏光子保護フィルムのハードコート層面から剥がれたマス目の数を目視で数え、下記の式からハードコート層と基材フィルムとの密着性を求めた。なお、マス目の中で部分的に剥離しているものも剥がれたマス目として数え、下記の基準でランク分けをした。
密着性(%)=(1−剥がれたマス目の数/100)×100
◎:100%
○:99〜90%
△:90〜70%
×:69〜0%
なお、実施例4と5はハードコート層に代えて防眩層、実施例6と7はハードコート層に代えて防眩性反射防止層、実施例8と9はハードコート層に代えて低反射層、実施例10と11はハードコート層に代えて反射防止層を、偏光子保護用ポリエステルフィルムの易接着層P2面に形成して接着性の評価を行った。
【0142】
(12)耐湿熱性
ハードコート層を積層した偏光子保護用ポリエステルフィルムを、高温高湿槽中で60℃、95RH%の環境下500時間放置し、その後室温常湿で12時間放置した。
そして、前記(13)と同様の方法でハードコート層と基材フィルムの接密着性を求め、下記の基準でランク分けをした。
◎:100%
○:99〜90%
△:90〜70%
×:69〜0%
なお、実施例4と5はハードコート層に代えて防眩層、実施例6と7はハードコート層に代えて防眩性反射防止層、実施例8と9はハードコート層に代えて低反射層、実施例10と11はハードコート層に代えて反射防止層を、偏光子保護用ポリエステルフィルムの易接着層P2面に形成して耐湿熱性の評価を行った。
【0143】
(13)易接着層P2の耐削れ性
摩擦堅牢度試験機(大栄科学精器製作所製、RT−200)に後述する実施例で作製した偏光子保護用ポリエステルフィルムを3cm(フィルム幅方向)×20cm(フィルム長手方向)を取り付け、おもり(300g)を付けた荷重ヘッド部(2cmx2cm、200g)と試料フィルムの接触部にアルミ箔(厚さ80μm、算術的平均表面粗さ0.03μm)を用い、10cmの距離を1往復20秒の速度で10往復させた。黒台紙の上に得られた試料フィルムをのせ、粉落ちしているか目視で確認した。
◎:黒台紙上で粉落ちが確認できない。
○:黒台紙上で場所によってわずかな粉落ちが確認できる。
△:黒台紙上で全体的にわずかな粉落ちが確認できる。
×:黒台紙上で粉落ちがはっきりと確認できる。
【0144】
尚、前記、算術的平均表面粗さは非接触表面形状計測システム(VertScan R550H−M100)を用いて、下記の条件で測定した値である。
(測定条件)
・測定モード:WAVEモード
・対物レンズ:50倍
・0.5×Tubeレンズ
・測定面積 187×139μm
【0145】
(易接着層P1に使用するポリエステル樹脂の重合)
攪拌機、温度計、および部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、ジメチルテレフタレート194.2質量部、ジメチルイソフタレート184.5質量部、ジメチルー5−ナトリウムスルホイソフタレート14.8質量部、ジエチレングリコール233.5質量部、エチレングリコール136.6質量部、およびテトラーnーブチルチタネート0.2質量部を仕込み、160℃から220℃の温度で4時間かけてエステル交換反応を行なった。次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂(A−1)を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂(A−1)は、淡黄色透明であった。共重合ポリエステル樹脂(A−1)の還元粘度を測定したところ,0.70dl/gであった。DSCによるガラス転移温度は40℃であった。
【0146】
同様の方法で、別の組成の共重合ポリエステル樹脂(A−2)〜(A−5)を得た。これらの共重合ポリエステル樹脂に対し、1H−NMRで測定した組成(モル%比)及びその他特性を表1に示す。
【0147】
【表1】
【0148】
(易接着層P1に使用するポリエステル水分散体の調整)
攪拌機、温度計と還流装置を備えた反応器に、ポリエステル樹脂(A−1)30質量部、エチレングリコールn−ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水55質量部をポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分30質量%の乳白色のポリエステル水分散体(Aw−1)を作製した。同様にポリエステル樹脂(A−1)の代わりにポリエステル樹脂(A−2)〜(A−5)を使用して、水分散体を作製し、それぞれポリエステル水分散体(Aw−2)〜(Aw−5)とした。
【0149】
(易接着層P1に使用するポリビニルアルコール水溶液の調整)
攪拌機と温度計を備えた容器に、水90質量部を入れ、攪拌しながら重合度500のポリビニルアルコール樹脂(クラレ製)(B−1)10質量部を徐々に添加した。添加後、液を攪拌しながら、95℃まで加熱し、樹脂を溶解させた。溶解後、攪拌しながら室温まで冷却して、固形分10質量%のポリビニルアルコール水溶液(Bw−1)を作成した。同様に、ポリビニルアルコール樹脂(B−1)の代わりにポリビニルアルコール樹脂(B−2)〜(B−7)を使用し水溶液を作成し、それぞれ(Bw−2)〜(Bw−7)とした。ポリビニルアルコール樹脂(B−1)〜(B−7)のけん化度を表2に示す。
【0150】
【表2】
【0151】
(易接着層P1に使用するブロックポリイソシアネート架橋剤の重合)
攪拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55質量部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量750)30質量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で4時間保持した。その後、反応液温度を50℃に下げ、メチルエチルケトオキシム47質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認し、固形分75質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(C−1)を得た。
【0152】
(易接着層P2に使用するポリエステル樹脂の重合)
攪拌機、温度計、及び部分還流式冷却器を具備するステンレススチール製オートクレーブに、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル302.9質量部、ジメチルー5−ナトリウムスルホイソフタレート47.4質量部、エチレングリコール198.6質量部、1,6−ヘキサンジオール118.2質量部、及びテトラーnーブチルチタネート0.4質量部を仕込み、160℃から220℃まで4時間かけてエステル交換反応を行なった。さらに、セバシン酸121.4重量部を加え、エステル化反応を行なった.次いで255℃まで昇温し、反応系を徐々に減圧した後、30Paの減圧下で1時間30分反応させ、共重合ポリエステル樹脂(X−1)を得た。得られた共重合ポリエステル樹脂は、淡黄色透明であった。
【0153】
同様の方法で、別の組成の共重合ポリエステル樹脂(X−2)〜(X−12)を得た。
これらの共重合ポリエステル樹脂に対し、1H−NMRで測定した組成及び重量平均分子量の結果を表3に示す。
【0154】
【表3】
【0155】
(易接着層P2に使用するポリエステルの水分散液の調製)
攪拌機、温度計と還流装置を備えた反応器に、ポリエステル樹脂(X−1)20質量部
、エチレングリコールt−ブチルエーテル15質量部を入れ、110℃で加熱、攪拌し樹脂を溶解した。樹脂が完全に溶解した後、水65質量部を上記ポリエステル溶液に攪拌しつつ徐々に添加した。添加後、液を攪拌しつつ室温まで冷却して、固形分20質量%の乳白色のポリエステルの水分散液(Y−1)を作製した。同様にポリエステル樹脂(X−1)の代わりにポリエステル樹脂(X−2)〜(X−12)を使用して、水分散液を作製し、水分散液(Y−2)〜(Y−12)とした。
【0156】
(易接着層P2に使用するブロックポリイソシアネート架橋剤の重合)
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネートを原料としたイソシアヌレート構造を有するポリイソシアネート化合物(旭化成ケミカルズ製、デュラネートTPA)100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート55質量部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(平均分子量 750)30質量部を仕込み、窒素雰囲気下、70℃で4時間保持した。その後、反応液温度を50℃に下げ、メチルエチルケトオキシム47質量部を滴下した。反応液の赤外スペクトルを測定し、イソシアネート基の吸収が消失したことを確認し、固形分75質量%のブロックポリイソシアネート水分散液(D−1)を得た。
【0157】
(易接着層P2に使用するオキサゾリン系架橋剤の重合)
温度計、窒素ガス導入管、還流冷却器、滴下ロート、および攪拌機を備えたフラスコに水性媒体としてのイオン交換水58質量部とイソプロパノール58質量部との混合物、および、重合開始剤(2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)・二塩酸塩)4質量部を投入した。一方、滴下ロートに、オキサゾリン基を有する重合性不飽和単量体としての2−イソプロペニル−2−オキサゾリン16質量部、メトキシポリエチレングリコールアクリレート(エチレングリコールの平均付加モル数・9モル、新中村化学製)32質量部、およびメタクリル酸メチル32質量部の混合物を投入し、窒素雰囲気下、70℃において1時間にわたり滴下した。滴下終了後、反応溶液を9時間攪拌し、冷却することで固形分濃度40質量%のオキサゾリン基を有する水溶性樹脂(D−2)を得た。
【0158】
(易接着層P2に使用するカルボジイミド系架橋剤の重合)
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えたフラスコにヘキサメチレンジイソシアネート168質量部とポリエチレングリコールモノメチルエーテル(M400、平均分子量400)220質量部を仕込み、120℃で1時間、撹拌し、更に4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート26質量部とカルボジイミド化触媒として3-メチル-1-フェニル-2-フォスフォレン-1-オキシド3.8質量部(全イソシイアネートに対し2重量%)を加え、窒素気流下185℃で更に5時間撹拌した。反応液の赤外スペクトルを測定し、波長2200〜2300cm
-1の吸収が消失したことを確認した。60℃まで放冷し、イオン交換水を567質量部加え、固形分40質量%のカルボジイミド水溶性樹脂(D−3)を得た。
【0159】
機能層の形成
(ハードコート層の形成)
後述する実施例で製造したポリエステルフィルム上に設けられた易接着層P2面に、下記組成のハードコート層形成用塗布液(H−1)を#10ワイヤーバーを用いて塗布し、70℃で1分間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、ハードコート層を塗布したフィルムに高圧水銀灯を用いて300mJ/cm
2の紫外線を照射し、厚み5μmのハードコート層積層偏光子保護フィルムを得た。ハードコート層の屈折率は1.55であった。
ハードコート層形成用塗布液(H−1)
イソプロパノール 48.47質量%
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 21.25質量%
(新中村化学製A−DPH)
ポリエチレンジアクリレート 5.67質量%
(新中村化学製A−400)
ZrO2ゾル 23.61質量%
(日産化学工業製OZ−30M、固形分濃度30質量%)
光重合開始剤 1.00質量%
(チバスペシャリティーケミカルズ社製イルガキュア184)
【0160】
(防眩層の形成)
後述する実施例で製造したポリエステルフィルム上に設けられた易接着層P2面に、下記組成の防眩層形成用塗布液(H−2)をバーコーターを用いて塗布し、70℃で1分間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、防眩層を塗布したフィルムに高圧水銀灯を用いて300mJ/cm
2の紫外線を照射し、厚み5μmの防眩層を有する偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
防眩層形成用塗布液(H−2)
トルエン 34重量部
ペンタエリスリトールトリアクリレート 50重量部
シリカ(平均粒径1μm) 12重量部
シリコーン(レベリング剤) 1重量部
光重合開始剤 1重量部
(チバスペシャリティーケミカルズ社製イルガキュア184)
【0161】
(防眩性反射防止層の形成)
前記、防眩層(H−2)を形成後、前記防眩層上に下記組成の低屈折率層形成用塗布液(H−3)をバーコーターを用いて塗布し、60℃で乾燥後、高圧水銀灯を用いて300mJ/cm
2の紫外線を照射し、さらに120℃で5分加熱し、厚み0.1μmの低屈折率層を形成した偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
低屈折率層形成用塗布液(H−3)
フッ素ポリマー含有光硬化性樹脂 25.00質量%
(オプスターTM501A、固形分15% JSR(株)製)
シリカ粒子 1.40質量%
(MIBK−ST、固形分30%、日産化学製)
メチルイソブチルケトン 73.60質量%
【0162】
(低反射層の形成)
後述する実施例で製造したポリエステルフィルム上に設けられた易接着層P2面に、下記組成の低反射層形成用塗布液(H−4)をバーコーターを用いて塗布し、70℃で1分間乾燥し、溶剤を除去した。次いで、低反射層を塗布したフィルムに高圧水銀灯を用いて400mJ/cm
2の紫外線を照射し、厚み0.14μmの低反射層を有する偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
低反射層形成用塗布液(H−4)
中空シリカ微粒子 60質量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 40質量部
光重合開始剤 2質量部
(チバスペシャルティケミカルズ(株)製、イルガキュア907)
イソプロピルアルコール 2000質量部
【0163】
(反射防止層の形成)
後述する実施例で製造したポリエステルフィルム上に設けられた易接着層P2面に、下記組成の中屈折率層形成用塗布液(H−5)をバーコーターを用いて塗布し、70℃1分間乾燥後、高圧水銀灯を用いて400mJ/cm
2の紫外線を照射し、乾燥膜厚5μmの中屈折率層を得た。次に、形成した中屈折率層の上に、バーコーターを用いて、下記組成の高屈折率層形成用塗布液(H−6)を中屈折率層と同様の方法で形成し、さらにその上に下記組成の低屈折率層形成用塗布液(H−7)を中屈折率層と同様の方法で形成し、反射防止層を積層した、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
中屈折率層形成用塗布液(H−5)(屈折率1.52)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 70重量部
1,6−ビス(3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)ヘキサン
30重量部
光重合開始剤 4重量部
(チバスペシャルティケミカルズ(株)製、イルガキュア184)
イソプロパノール 100重量部
高屈折率層形成用塗布液(H−6)(屈折率1.64)
ITO微粒子(平均粒径0.07μm) 85重量部
テトラメチロールメタントリアクリレート 15重量部
光重合開始剤(KAYACURE BMS、日本化薬製) 5重量部
ブチルアルコール 900重量部
低屈折率層形成用塗布液(H−7)(屈折率1.42)
1,10−ジアクリロイルオキシ−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロデカン 70重量部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 10重量部
シリカゲル微粒子(XBA−ST、日産化学製) 60重量部
光重合開始剤(KAYACURE BMS、日本化薬製) 5重量部
【0164】
実施例1
(1)易接着層P1の塗布液調製
下記の塗剤を混合し、ポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が70/30になる塗布液を作成した。ポリエステル水分散体は、酸価が2KOHmg/gであるポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−1)を使用し、ポリビニルアルコール水溶液は、けん化度が74モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−4)を使用した。
水 40.61質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 15.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
【0165】
(2)易接着層P2の塗布液調整
下記の塗剤を混合し、塗布液(Z−1)を作成した。粒子Aは屈折率2.1のSnO
2、粒子Bは平均1次粒径 約500nmのシリカ粒子である。
水 40.16質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散液(Y−1) 18.19質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(D−1) 2.08質量%
粒子A 9.37質量%
(多木化学製セラメースS−8、固形分濃度8質量%)
粒子B 0.17質量%
(日本触媒製シーホスターKEW50、固形分濃度15質量%)
シリコン系界面活性剤 0.03質量%
(固形分濃度100%)
【0166】
(3)偏光子保護用ポリエステルフィルムの製造
フィルム原料ポリマーとして、固有粘度(溶媒:フェノール/テトラクロロエタン=60/40)が0.62dl/gで、かつ粒子を実質上含有していないPET樹脂ペレットを、133Paの減圧下、135℃で6時間乾燥した。その後、押し出し機に供給し、約280℃でシート状に溶融押し出しして、表面温度20℃に保った回転冷却金属ロール上で急冷密着固化させ、未延伸PETシートを得た。
【0167】
この未延伸PETシートを加熱されたロール群及び赤外線ヒーターで100℃に加熱し、その後周速差のあるロール群で長手方向に3.5倍延伸して、一軸延伸PETフィルムを得た。
【0168】
次いで、前記易接着層P1およびP2の塗布液をロールコート法でPETフィルムの両面に塗布した後、80℃で15秒間乾燥した。なお、最終(二軸延伸後)の乾燥後の塗布量が0.12g/m
2になるように調整した。引続いてテンターで、150℃で幅方向に4.0倍に延伸し、フィルムの幅方向の長さを固定した状態で、230℃で0.5秒間加熱し、さらに230℃で10秒間3%の幅方向の弛緩処理を行ない、厚さ38μmの偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。評価結果を表4、5に示す。
【0169】
実施例2
易接着層P1のポリエステル水分散体を酸価が4KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0170】
実施例3
易接着層P1のポリエステル水分散体を酸価が6KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0171】
実施例4
ポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が79モル%であるポリビニルアルコール水溶液(Bw−3)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0172】
実施例5
易接着層P1のポリビニルアルコールのけん化度が83モル%であるポリビニルアルコール水溶液(Bw−2)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0173】
実施例6
下記の塗剤を混合し、易接着層P1のポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が60/40になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 37.28質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 10.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 20.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
【0174】
実施例7
下記の塗剤を混合し、易接着層P1のポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が80/20になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 43.95質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 13.33質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 10.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
【0175】
実施例8
下記の塗剤を混合し、易接着層P1のポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が50/50になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 33.95質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 8.33質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 25.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
【0176】
実施例9
易接着層P1の塗布液の組成を下記の通り変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 40.87質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 15.00質量%
メラミン系架橋剤(C−2) 0.71質量%
(ニカラックMX−042 三和ケミカル製 固形分濃度70%)
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
【0177】
実施例10
易接着層P1のポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が70モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−5)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0178】
実施例11
易接着層P1のポリビニルアルコール水溶液を、ポリビニルアルコールのけん化度が67モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−6)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0179】
実施例12
易接着層P1の塗布液の組成を下記の通り変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 40.33質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−2) 15.00質量%
オキサゾリン系架橋剤(C−3) 1.25質量%
(エポクロスWS−500、日本触媒製、固形分濃度40質量%)
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
【0180】
実施例13
易接着層P1のポリエステル水分散体を酸価が10KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−5)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0181】
比較例1
下記の塗剤を混合し、易接着層P1のポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が100/0になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 50.62質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 16.66質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
【0182】
比較例2
下記の塗剤を混合し、易接着層P1のポリエステル系樹脂(A)/ポリビニルアルコール系樹脂(B)の質量比が0/100になるように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 17.28質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 50.00質量%
ブロックイソシアネート系架橋剤(C−1) 0.67質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
触媒
(有機スズ系化合物 固形分濃度14質量%) 0.3質量%
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
【0183】
比較例3
易接着層P1のポリエステル水分散体を酸価が25KOHmg/gのポリエステル樹脂が分散した水分散体(Aw−4)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0184】
比較例4
易接着層P1のポリビニルアルコール水溶液を、けん化度が88モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−1)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0185】
比較例5
易接着層P1のポリビニルアルコール水溶液を、けん化度が40モル%であるポリビニルアルコールが溶解した水溶液(Bw−7)に変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0186】
比較例6
下記の塗剤を混合し、易接着層P1に架橋剤を混合しないように変更した以外は、実施例1と同様にして、偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 41.58質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Aw−1) 11.67質量%
ポリビニルアルコール水溶液(Bw−4) 15.00質量%
粒子 1.25質量%
(平均粒径100nmのシリカゾル、固形分濃度40質量%)
界面活性剤 0.5質量%
(シリコン系、固形分濃度10質量%)
【0187】
実施例14
易接着層P2において、粒子Bを除いた以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0188】
実施例15
易接着層P2の粒子Bを平均粒径100nmのシリカ粒子(日産化学工業製スノーテックスZL、固形分濃度40質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0189】
実施例16
易接着層P2のポリエステル水分散液をY−11に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0190】
実施例17
易接着層P2のポリエステル水分散液をY−12に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0191】
実施例18
易接着層P2の塗布液(Z−1)を下記に変更したこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
(塗布液Z−1)
水 44.54質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Y−1) 12.21質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(D−1) 3.67質量%
粒子A 9.38質量%
(多木化学製セラメースS−8、固形分濃度8質量%)
粒子B 0.17質量%
(日本触媒製シーホスターKEW50、固形分濃度15質量%)
シリコン系界面活性剤 0.03質量%
(固形分濃度100質量%)
【0192】
実施例19
易接着層P2の塗布液(Z−1)を下記に変更したこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 37.29質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Y−1) 22.09質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(D−1) 1.04質量%
粒子A 9.38質量%
(多木化学製セラメースS−8、固形分濃度8質量%)
粒子B 0.17質量%
(日本触媒製シーホスターKEW50、固形分濃度15質量%)
シリコン系界面活性剤 0.03質量%
(固形分濃度100質量%)
【0193】
実施例20
易接着層P2の塗布液(Z−1)を下記に変更したこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 35.76質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Y−1) 24.17質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(D−1) 0.49質量%
粒子A 9.38質量%
(多木化学製セラメースS−8、固形分濃度8質量%)
粒子B 0.17質量%
(日本触媒製シーホスターKEW50、固形分濃度15質量%)
シリコン系界面活性剤 0.03質量%
(固形分濃度100質量%)
【0194】
実施例21
易接着層P2の粒子Bを平均粒径230nmのシリカ粒子(扶桑化学工業製クォートロンPL−20、固形分濃度24質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0195】
実施例22
易接着層P2の粒子Bを平均粒径300nmのアクリル粒子(ガンツ化成製ガンツパールPM−030、固形分濃度41質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0196】
実施例23
易接着層P2の粒子Bを平均粒径450nmのシリカ粒子(日産化学工業製MP4540M、固形分濃度40質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0197】
実施例24
易接着層P2の粒子Bを平均粒径700nmの架橋ポリスチレン粒子(三井化学製グロスデール207−S、固形分濃度53質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0198】
実施例25
易接着層P2の粒子Aを屈折率2.4のZrO
2(日産化学工業製ZR−40BL、固形分濃度40質量%)、粒子Bを平均粒径230nmのシリカ粒子(扶桑化学工業製クォートロンPL−20、固形分濃度24質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0199】
実施例26
易接着層P2の粒子Aを屈折率2.4のZrO
2(日産化学工業製ZR−40BL、固形分濃度40質量%)、粒子Bを平均粒径300nmのアクリル粒子(ガンツ化成製ガンツパールPM−030、固形分濃度41質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0200】
実施例27
易接着層P2の粒子Aを屈折率2.4のZrO
2(日産化学工業製ZR−40BL、固形分濃度40質量%)、粒子Bを平均粒径450nmのシリカ粒子(日産化学工業製MP4540M、固形分濃度40質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0201】
実施例28
易接着層P2の粒子Aを屈折率2.4のZrO
2(日産化学工業製ZR−40BL、固形分濃度40質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0202】
実施例29
易接着層P2の粒子Aを屈折率2.4のZrO
2(日産化学工業製ZR−40BL、固形分濃度40質量%)、粒子Bを平均粒径700nmの架橋ポリスチレン粒子(三井化学製グロスデール207−S、固形分濃度53質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0203】
実施例30
易接着層P2の粒子Aを屈折率2.7のTiO
2(石原産業製TTO−W−5、固形分濃度30質量%)、粒子Bを平均粒径230nmのシリカ粒子(扶桑化学工業製クォートロンPL−20、固形分濃度24質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0204】
実施例31
易接着層P2の粒子Aを屈折率2.7のTiO
2(石原産業製TTO−W−5、固形分濃度30質量%)、粒子Bを平均粒径300nmのアクリル粒子(ガンツ化成製ガンツパールPM−030、固形分濃度41質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0205】
実施例32
易接着層P2の粒子Aを屈折率2.7のTiO
2(石原産業製TTO−W−5、固形分濃度30質量%)、粒子Bを平均粒径450nmのシリカ粒子(日産化学工業製MP4540M、固形分濃度40質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0206】
実施例33
易接着層P2の粒子Aを屈折率2.7のTiO
2(石原産業製TTO−W−5、固形分濃度30質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0207】
実施例34
易接着層P2の粒子Aを屈折率2.7のTiO
2(石原産業製TTO−W−5、固形分濃度30質量%)、粒子Bを平均粒径700nmの架橋ポリスチレン粒子(三井化学製グロスデール207−S、固形分濃度53質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0208】
実施例35
易接着層P2のブロックポリイソシアネート水分散液(D−1)を、オキサゾリン基を有する水溶性樹脂(D−2)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0209】
実施例36
易接着層P2のブロックポリイソシアネート水分散液(D−1)をカルボジイミド水溶性樹脂(D−3)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0210】
実施例37
易接着層P2のブロックポリイソシアネート水分散液(D−1)をメラミン樹脂(大日本インキ製ベッカミンM−3、固形分濃度60質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0211】
実施例38
易接着層P2のポリエステル水分散液をY−2に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0212】
実施例39
易接着層P2のポリエステル水分散液をY−3に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0213】
実施例40
易接着層P2のポリエステル水分散液をY−4に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0214】
実施例41
易接着層P2のポリエステル水分散液をY−5に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0215】
実施例42
易接着層P2のポリエステル水分散液をY−6に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0216】
実施例43
易接着層P2のポリエステル水分散液をY−7に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0217】
実施例44
易接着層P2のポリエステル水分散液をY−8に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0218】
実施例45
易接着層P2のポリエステル水分散液をY−9に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0219】
実施例46
易接着層P2の塗布液(Z−1)を下記に変更したこと以外は実施例1と同様にして偏偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 40.16質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Y−1) 24.27質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(D−1) 2.78質量%
粒子A 2.59質量%
(石原産業製TTO−W−5、固形分濃度30質量%)
粒子B 0.17質量%
(日本触媒製シーホスターKEW50、固形分濃度15質量%)
シリコン系界面活性剤 0.03質量%
(固形分濃度100質量%)
【0220】
実施例47
易接着層P2の塗布液(Z−1)を下記に変更したこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 40.16質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Y−1) 24.97質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(D−1) 2.86質量%
粒子A 1.81質量%
(石原産業製TTO−W−5、固形分濃度30質量%)
粒子B 0.17質量%
(日本触媒製シーホスターKEW50、固形分濃度15質量%)
シリコン系界面活性剤 0.03質量%
(固形分濃度100質量%)
【0221】
実施例48
易接着層P2の塗布液(Z−1)を下記に変更したこと以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
水 40.16質量%
イソプロパノール 30.00質量%
ポリエステル水分散体(Y−1) 25.91質量%
ブロックポリイソシアネート水分散液(D−1) 2.96質量%
粒子A 0.77質量%
(石原産業製TTO−W−5、固形分濃度30質量%)
粒子B 0.17質量%
(日本触媒製シーホスターKEW50、固形分濃度15質量%)
シリコン系界面活性剤 0.03質量%
(固形分濃度100質量%)
【0222】
比較例7
易接着層P2のポリエステル水分散液をY−10に変更した以外は実施例1と同様にして偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0223】
比較例8
易接着層P2の粒子Aを屈折率1.46のSiO
2(日産化学工業製スノーテックスZL、固形分濃度40質量%)に変更した以外は実施例1と同様にして偏偏光子保護用ポリエステルフィルムを得た。
【0224】
参考例1
偏光子保護用フィルムとしてTACフィルム(富士フイルム(株)社製、厚み80μm、けん化処理済)を用い、前記接着性試験を行なった結果を示す。
【0225】
【表4】
【0226】
【表5】