特許第6142906号(P6142906)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6142906
(24)【登録日】2017年5月19日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】除電装置及び画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20170529BHJP
【FI】
   G03G21/00 530
   G03G21/00
【請求項の数】7
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-189291(P2015-189291)
(22)【出願日】2015年9月28日
(65)【公開番号】特開2017-67808(P2017-67808A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2016年6月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096699
【弁理士】
【氏名又は名称】鹿嶋 英實
(72)【発明者】
【氏名】沼津 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】津雪 泰弘
【審査官】 田代 憲司
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭55−083199(JP,A)
【文献】 特開2013−200357(JP,A)
【文献】 特開2015−011046(JP,A)
【文献】 特開平06−183628(JP,A)
【文献】 特開2015−060208(JP,A)
【文献】 特開2013−127520(JP,A)
【文献】 実開平05−077898(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
G03G 21/06
G03G 21/16
H05F 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被印刷媒体の搬送経路上において前記被印刷媒体が所定のローラから離接する位置よりも下流側で除電のために前記被印刷媒体に当接される当接部材と、
前記ローラの回転軸を中心に回動するように前記当接部材を支持する支持部材と、
を備え、
前記当接部材は、導電性の除電部材と前記被印刷媒体に当接するように設けられたコロとを有して前記除電部材と前記コロと共に前記ローラの回転軸を中心に回動をし、前記離接する位置を基点とした巻き取り角度が前記被印刷媒体の巻き取り量に応じて変化することに伴う前記コロを介した前記被印刷媒体からの押圧力の変化に追従して回動することを特徴とする除電装置。
【請求項2】
前記被印刷媒体が搬送される際に前記ローラが従動して回転する向きとは逆の向きに作用する付勢を前記支持部材に与える付勢部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の除電装置。
【請求項3】
前記除電部材は、前記被印刷媒体に当接されることを特徴とする請求項1又は2に記載の除電装置。
【請求項4】
前記コロは、前記被印刷媒体の表裏面のうち前記ローラが前記被印刷媒体に接触する側の面に当接するように配置されていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の除電装置。
【請求項5】
前記コロは、前記ローラと前記除電部材との間の領域、且つ前記除電部材の近傍に設けられたことを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の除電装置。
【請求項6】
前記被印刷媒体は、前記ローラを通過後に下方に向かって搬送されることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の除電装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか一項に記載された除電装置と、
前記除電装置によって除電された被印刷媒体を巻き取るための巻取部と、
を備えることを特徴とする画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除電装置及び画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真式の画像形成装置がある。この画像形成装置は、一般に現像装置の感光体ドラムを一様に帯電させて初期化し、この感光体ドラムに光書込みによって潜像を形成し、この潜像をトナー像化(現像)して、そのトナー像を直接又は間接に被印刷媒体に転写して定着器で定着させる。
【0003】
ところで、画像形成装置内を搬送される被印刷媒体には電荷が溜まりやすく、搬送に用いられるローラの軸を通して除電するだけではその電荷を取り切れないため、画像形成装置の被印刷媒体の搬送経路上の数か所に除電ブラシなどの除電部材を配設している。
【0004】
被印刷媒体に対する電荷は、搬送ベルトや搬送ローラから離れた時が最も多く帯電しているため、搬送ローラの直後に除電部材を配設する場合が多く、特に被印刷媒体が最終的に排出される排出(搬送)ローラの直後に高い頻度で除電部材が配設される(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平02−023384号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記画像形成装置においては、被印刷媒体としてカットされていない長尺紙を用いることがある。印刷後の長尺紙を巻き取る場合、排出された長尺紙を、画像形成装置の用紙排出下流に設置されている反転ユニットによって排出方向を変えた後、排出された長尺紙の先端を巻取装置の巻き取り軸に装着した巻き芯(紙管)に一旦貼り付けた後、巻き取り動作を開始する。
【0007】
しかしながら、排出された長尺紙を巻取装置で巻き取る場合、長尺紙の搬送される角度が、巻き取り軸に巻き取られた長尺紙の長さ(巻き取り径)に応じて大きく変化する。このような場合、固定的に配設した除電部材では、巻き取られる長尺紙の動き(搬送角度)に追従できず、除電を確実に行うことができないという問題があった。
【0008】
そこで本発明は、搬送される角度が変化する被印刷媒体からの除電を安定的に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明に係る除電装置は、被印刷媒体の搬送経路上において前記被印刷媒体が所定のローラから離接する位置よりも下流側で除電のために前記被印刷媒体に当接される当接部材と、前記ローラの回転軸を中心に回動するように前記当接部材を支持する支持部材と、を備え、前記当接部材は、導電性の除電部材と前記被印刷媒体に当接するように設けられたコロとを有して前記除電部材と前記コロと共に前記ローラの回転軸を中心に回動をし、前記離接する位置を基点とした巻き取り角度が前記被印刷媒体の巻き取り量に応じて変化することに伴う前記コロを介した前記被印刷媒体からの押圧力の変化に追従して回動することを特徴とする。
【0010】
この発明に係る画像形成システムは、上述の除電装置と、当該除電装置によって除電された被印刷媒体を巻き取るための巻取部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、搬送される角度が変化する被印刷媒体からの除電を安定的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施形態による、長尺紙に印刷するための画像形成装置10の全体構成を示す概念図である。
図2】本実施形態による画像形成装置10の構成を示す斜視図である。
図3】本実施形態による除電装置50の構造を示す斜視図である。
図4】本実施形態による除電装置50の構造並びに動作を示す断面図である。
図5】本実施形態による反転ユニット40を用いた巻き取り動作(右巻)を説明するための概念図である。
図6】本実施形態による反転ユニット40を用いた巻き取り動作(左巻)を説明するための概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の実施形態による長尺紙に印刷するための画像形成装置10の全体概念図である。図において、画像形成装置10は、長尺紙供給部20、プリンタ本体30、及び長尺紙巻取部60から構成されている。長尺紙供給部20は、プリンタ本体30の下部に設置されており、給紙ロール21が設置されている。給紙ロール21から引き出された長尺紙である被印刷媒体22は、ここから上部に位置するプリンタ本体30に供給される。
【0016】
プリンタ本体30は、電子写真式で二次転写方式のタンデム型のカラー画像形成装置であり、図示しないドラム・現像装置、転写ベルト装置、画像形成ユニット、及び定着装置などから構成されている。プリンタ本体30で印刷され、搬出された被印刷媒体22は、反転ユニット40を経由して、長尺紙巻取部60に設置されている巻き取り軸61に巻き取られる。(実際には、この巻き取り軸61に巻き芯(紙管)を装着してそれに巻き取り、巻き取りが終了したら、紙管とその紙管にロール状に巻かれた長尺紙を巻き取り軸61から取り外すようにしているが、その巻き芯(紙管)を包括して以降も引き続き「巻き取り軸61」と記載する。)反転ユニット40は、排出された長尺紙を反転させて排出する。巻き取り軸61は、排出された長尺紙を巻き取る。このとき、反転ユニット40から排出される、被印刷媒体22の搬送される角度が、巻き取り軸61に巻き取られた長尺紙の長さ(巻き取り径)に応じて変化する。
【0017】
図2(a)、(b)は、本実施形態による画像形成装置10の外観を示す斜視図である。図2(a)には、長尺紙からなる被印刷媒体22が排出される前の状態が示されており、図2(b)には、排出された長尺紙からなる被印刷媒体22が反転ユニット40を介して巻き取り軸61に巻き取られる状態が示されている。
【0018】
印刷動作に先だって、巻き取り軸61に被印刷媒体22がセットされる。長尺紙である被印刷媒体22は、長尺紙供給部20の給紙ロール21から引き出され、プリンタ本体30に供給され、図1に示す搬送経路を辿ってプリンタ本体30の排出口から排出される。プリンタ本体30から排出された被印刷媒体22は、更に、反転ユニット40を介して反転され、長尺紙巻取部60側に排出される。
【0019】
オペレータは、反転ユニット40から排出される被印刷媒体22の先端部を下流側の巻き取り軸61に手作業で固定する。巻き取り軸61への被印刷媒体22のセットは、プリンタ本体30から送り出される被印刷媒体22の先端を通常テープ等で巻き取り軸61に張り付けるが、動作中に貼り付ける場合、もしくは一旦用紙搬送を停止させ、被印刷媒体22の先端を貼り付け後、巻き取りを開始する場合もある。
【0020】
長尺紙巻取部60は、巻き取り軸61を回転させる駆動部を有しており、巻き取り軸61に巻き取られる被印刷媒体22は適度な張力をもって巻き取られる。したがって、プリンタ本体30から排出される被印刷媒体22を無理に引っ張り上げる設定とならないように、長尺紙巻取部60の駆動部にクラッチ機構を設けることにより、適正な張力で常に巻き取るように設定されている。
【0021】
図3は、本実施形態による除電装置50の構造を示す斜視図である。図において、除電装置50は、ステー51、用紙追従用コロ52、除電部材53、後述するバネ54とから構成されている。除電装置50は、反転ユニット40の最終段に配設されている排出ローラ41の軸42を中心として回動するように配設されている。ステー51上には、排出する被印刷媒体22に接触・従動する用紙追従用コロ52が配設されている。また、ステー51の前面(排出先端部)には、被印刷媒体22の幅方向に延設された導電性の除電部材53が配設されている。
【0022】
排出された長尺紙である被印刷媒体22を巻き取り軸61で巻き取る場合、長尺紙巻取部60における巻き取りが進むにつれて変化する被印刷媒体22の巻き取り角度(被印刷媒体22の反転ユニット40からの排出箇所から長尺紙巻取部60の巻き取り軸61に向かう角度)が大きく変化する。このため、固定的に配設した除電部材では、巻き取られる長尺紙の動き(搬送角度)に追従できず、除電を確実に行うことができない。
【0023】
そこで、本実施形態では、常に除電部材53が反転ユニット40から排出される被印刷媒体22に当接するように、反転ユニット40の最終段に配設されている排出ローラ41の軸42を中心として回動し、被印刷媒体22の巻き取り角度に追従するように除電装置50を配設する。
【0024】
このように、反転ユニット40の出口に、常時、除電部材53が反転ユニット40から排出される被印刷媒体22に当接するように、被印刷媒体22の巻き取り角度に追従して排出ローラ41の軸42を中心として回動する除電装置50を配設することにより、搬送される角度が変化する被印刷媒体22からの除電を安定的に行うことが可能となる。
【0025】
図4(a)、(b)は、本実施形態による除電装置50の構造並びに動作を示す断面図である。除電装置50のステー51は、図4(a)、(b)に示すように、排出ローラ41の軸42を中心として回動可能に構成されている。ステー51は、被印刷媒体22の搬送方向とは逆方向にバネ54によって引っ張られている。バネ54による引っ張り力は、用紙追従用コロ52(又は除電部材53)の被印刷媒体22に対する接触圧が所定の範囲になるように調整されている。すなわち、ステー51が被印刷媒体22の巻き取り角度に追従しつつ、ステー51を所定の角度(巻き取り角度が最小となる位置よりやや上)に戻す程度の復元力を付与するように調整されている。
【0026】
この結果、除電装置50は、被印刷媒体22の巻き取り角度に追従して排出ローラ41の軸42を中心として回動することになる。また、排出ローラ41から排出される被印刷媒体22に接触するように、ステー51の上部で、かつ除電部材53の近傍に用紙追従用コロ52を配設している。これによって、除電部材53と被印刷媒体22との間の距離と角度が一定となる。
【0027】
図4(a)に示すように、長尺紙である被印刷媒体22の巻き取り角度が大きいときには、除電装置50のステー51も(下方に)大きく傾く。一方、図4(b)に示すように、長尺紙である被印刷媒体22の巻き取り角度が小さいときには、除電装置50のステー51の傾きは小さくなる。いずれの場合にも除電部材53は、常時、被印刷媒体22の下面に接触することになる。
【0028】
このように、被印刷媒体22の巻き取り角度に追従して排出ローラ41の軸42を中心として回動するように除電装置50を配設するようにしたので、除電部材53が常時、被印刷媒体22の下面に接触し、確実に除電することが可能となる。また、用紙追従用コロ52を除電部材53の近傍に配設することで、除電部材53と被印刷媒体22との間の距離と角度が常時一定とすることができる。この結果、除電部材53は、被印刷媒体22の巻き取り角度が変わっても、除電効果が一定となり、安定した除電が可能となる。
【0029】
図5(a)、(b)は、本実施形態による反転ユニット40を用いた巻き取り動作(右巻)を説明するための概念図である。被印刷媒体22を巻き取り軸61に右巻(図面に向かって時計回り)に巻き取る場合、図5(a)に示すように、巻き取りの始めの方では、長尺紙である被印刷媒体22の巻き取り角度は大きく、図5(b)に示すように、巻き取りの終わりの方では、巻取り用紙の直径が、最大で直径320mmほどになる場合があり、長尺紙である被印刷媒体22の巻き取り角度は小さくなる。
【0030】
本実施形態による除電装置50は、被印刷媒体22の巻き取り角度に追従して排出ローラ41の軸42を中心として回動するので、常時、除電部材53が反転ユニット40から排出される被印刷媒体22の下面に接触し、確実に除電することができる。
【0031】
図6(a)、(b)は、本実施形態による反転ユニット40を用いた巻き取り動作(左巻)を説明するための概念図である。被印刷媒体22を巻き取り軸61に左巻(図面に向かって半時計回り)に巻き取る場合、図6(a)に示すように、巻き取りの始めの方では、長尺紙である被印刷媒体22の巻き取り角度は大きく、図6(b)に示すように、巻き取りの終わりの方では、長尺紙である被印刷媒体22の巻き取り角度は更に大きくなる。
【0032】
巻き取り動作の右巻の場合と左巻の場合の巻き取りの終わりの方同士を比較すると、図5(b)と図6(b)に示すものを比較して判るように、被印刷媒体22の巻き取り角度の差は非常に大きくなる。このように巻き取り角度の差が大きい場合でも、被印刷媒体22の巻き取り角度に追従して排出ローラ41の軸42を中心として除電装置50が回動するので、常時、除電部材53が反転ユニット40から排出される被印刷媒体22の下面に接触し、確実に除電することができる。
【0033】
上述した実施形態によれば、被印刷媒体22の巻き取り角度に追従して排出ローラ41の軸42を中心として回動するように除電装置50を配設するようにしたので、除電部材53が常時、被印刷媒体22の下面に接触し、確実に除電することができる。
【0034】
上述した実施形態によれば、被印刷媒体22の下面に常時、接触する位置で、かつ除電部材53の近傍に用紙追従用コロ52を配設するようにしたので、除電部材53と被印刷媒体22との間の距離と角度が常時一定とすることができる。この結果、除電部材53は、被印刷媒体22の巻き取り角度が変わっても、除電効果が一定となり、安定した除電ができる。
【0035】
上述した実施形態によれば、用紙追従用コロ52(又は除電部材53)の被印刷媒体22に対する接触圧が所定の範囲になるように、ステー51を被印刷媒体22の搬送方向とは逆方向にバネ54によって引っ張るようにしたので、被印刷媒体22の巻き取り角度が変わっても、除電部材53が常時、一定の接触圧で被印刷媒体22に接触し、除電効果が一定となり、安定した除電ができる。
【0036】
なお、上述実施形態においては、被印刷媒体22における画像形成面が表側(上側)であるため、その画像形成面を汚さないために用紙追従用コロ52と除電部材53を裏側(下側)から当接させているが、印刷画像が定着されて固着した後の最終排出箇所での除電であるため、被印刷媒体22の表側(上側)に当接してもよい。表側であれば、除電装置50の被印刷媒体22への付勢力は、ステー51周辺の重量による下向きの力を利用することも可能となる。
【0037】
また、除電方式(接触除電方式/非接触除電方式など)、被印刷媒体22との距離/角度、及び、接触する場合の接触形態/形状などに関しては、除電部材53の材質や、被印刷媒体22の帯電量などの違いに応じて、用紙追従用コロ52と除電部材53との位置関係、大きさ、及び/又は長さを変更することで適宜調整可能である。更に、除電部材53の形状や特性などによっては、用紙追従用コロ52が無くても、求める除電性能が得られる場合があり、その場合は用紙追従用コロ52は排除して無くしてもよい。
【0038】
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0039】
(付記1)
付記1に記載の発明は、被印刷媒体に帯電された電荷を除電する除電手段と、前記除電手段が配設された支持手段と、を備え、前記支持手段は、画像形成装置から排出される被印刷媒体を巻き取り軸の方向に搬送する排出ローラの近傍に配置され、前記巻き取り軸の方向に搬送される前記被印刷媒体に前記除電手段を接触させるように、前記被印刷媒体が前記巻き取り軸で巻き取られる際の巻き取り角度に追従して前記排出ローラの回転軸を中心として回動するように構成されている、ことを特徴とする除電装置である。
【0040】
(付記2)
付記2に記載の発明は、前記支持手段上で、かつ前記除電手段の近傍に配置され、前記巻き取り軸の方向に搬送される前記被印刷媒体に接触して従動する用紙追従用コロを更に備える、ことを特徴とする付記1に記載の除電装置である。
【0041】
(付記3)
付記3に記載の発明は、前記巻き取り角度に追従して回動する前記支持手段を所定の位置に戻すように復元力を付与する弾性部材を更に備えている、ことを特徴とする付記1又は2に記載の除電装置である。
【0042】
(付記4)
付記4に記載の発明は、前記弾性部材は、前記除電手段の前記被印刷媒体に対する接触圧が所定の範囲になるように、前記支持手段を所定の位置に戻すように復元力を付与する、ことを特徴とする付記3に記載の除電装置である。
【0043】
(付記5)
付記5に記載の発明は、画像形成装置から排出される被印刷媒体を巻き取る巻き取り軸の方向に搬送する排出ローラと、被印刷媒体に帯電された電荷を除電する除電手段と、前記除電手段が配設された支持手段と、を備え、前記支持手段は、前記排出ローラの近傍に配置され、前記巻き取り軸の方向に搬送される前記被印刷媒体に前記除電手段を接触させるように、前記被印刷媒体が前記巻き取り軸で巻き取られる際の巻き取り角度に追従して前記排出ローラの回転軸を中心として回動するように構成されている、ことを特徴とする反転ユニットである。
【0044】
(付記6)
付記6に記載の発明は、被印刷媒体を巻き取る巻き取り軸の方向に搬送する画像形成装置であって、前記被印刷媒体を前記巻き取り軸の方向に搬送する排出ローラと、前記被印刷媒体に帯電された電荷を除電する除電手段と、前記除電手段が配設された支持手段と、を備える反転ユニットを具備し、前記支持手段は、前記排出ローラの近傍に配置され、前記巻き取り軸の方向に搬送される前記被印刷媒体に前記除電手段を接触させるように、前記被印刷媒体が前記巻き取り軸で巻き取られる際の巻き取り角度に追従して前記排出ローラの回転軸を中心として回動するように構成されている、ことを特徴とする画像形成装置である。
【符号の説明】
【0045】
10 画像形成装置
20 長尺紙供給部
21 給紙ロール
22 被印刷媒体
30 プリンタ本体
40 反転ユニット
41 排出ローラ
42 軸
50 除電装置
51 ステー
52 用紙追従用コロ
53 除電部材
54 バネ
60 長尺紙巻取部
61 巻き取り軸

図1
図2
図3
図4
図5
図6