(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6143224
(24)【登録日】2017年5月19日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】流体の流れの計測方法
(51)【国際特許分類】
G01P 5/20 20060101AFI20170529BHJP
G01P 13/00 20060101ALI20170529BHJP
G06T 7/20 20170101ALI20170529BHJP
【FI】
G01P5/20 F
G01P13/00 D
G01P13/00 E
G06T7/20 B
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-101105(P2013-101105)
(22)【出願日】2013年5月13日
(65)【公開番号】特開2014-222158(P2014-222158A)
(43)【公開日】2014年11月27日
【審査請求日】2016年4月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】513118317
【氏名又は名称】株式会社高井戸第二発動機
(74)【代理人】
【識別番号】100166545
【弁理士】
【氏名又は名称】折坂 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】武内 直行
【審査官】
森 雅之
(56)【参考文献】
【文献】
特許第3196087(JP,B2)
【文献】
特開2006−258553(JP,A)
【文献】
特表2002−514308(JP,A)
【文献】
特開2004−177312(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01P5
G01P13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレーサ粒子を供給した流体に対して励起光を照射し、前記トレーサ粒子からの蛍光を観測することによって該流体の流れを計測する方法であって、
互いに異なる波長の蛍光を発光する複数種類のトレーサ粒子を均一に分布するように混合した状態で前記流体に供給し、
前記流体に対し励起光を照射して前記複数種類のトレーサ粒子に蛍光を発光させ、
前記流体の画像を複数種類のトレーサ粒子の発する蛍光の波長を識別可能に撮影して前記流体の流れを計測することを特徴とし、
2台のカラーカメラで前記流体の画像を互いに異なる方向から同時刻に撮影し、2台のカメラの撮影方向のいずれにも直交する方向を向いたベクトルである法線ベクトルの方向における位置により、各画像に写る前記複数種類のトレーサ粒子を1次元の軸上に整列させ、当該1次元の軸上に整列させたときの2種類のトレーサ粒子の配列パターンに応じて各カメラが撮影した画像内の前記複数種類のトレーサ粒子を対応付け、撮影をした時刻における個々のトレーサ粒子の前記流体中での3次元位置を特定することを特徴とする流体の流れの計測方法。
【請求項2】
1種類のみのトレーサ粒子を供給する場合における当該1種類のトレーサ粒子の濃度の増加に応じて粒子の誤認識が増加し始める濃度よりも高い濃度で、前記複数種類のトレーサ粒子を混合して供給することを特徴とする請求項1に記載の流体の流れの計測方法。
【請求項3】
励起光の光源は青色発光ダイオードである請求項1または2に記載の流体の流れの計測方法。
【請求項4】
励起光の光源は同期して駆動される複数の青色発光ダイオードである請求項3に記載の流体の流れの計測方法。
【請求項5】
カラーカメラで第1時刻と第2時刻において前記流体の画像を連続して撮影し、前記第1時刻の画像と前記第2時刻の画像をパターンマッチングし、前記第1時刻の画像と前記第2時刻の画像の間での個々のトレーサ粒子の位置の変化に基づき、流体の流速及び/または流体の流れ方を計測することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の流体の流れの計測方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体の流れを計測する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
なお、ここでいう「流体の流れの計測」とは、流体の速度(流速)及び/又は流体の流れ方(流体の挙動)の可視化をいう。
【0003】
流体速度を計測する場合、あるいは内部流を可視化して流れ状態を観測する場合にあっては、従来よりPIV法(Particle Image Velocimetry法、)やPTV法(Particle Tracking Velocimetry)が採られている(例えば特許文献1を参照)。
【0004】
PIV法は、トレーサ粒子が供給された流体に連続発振レーザーあるいはパルスレーザーをシート状に照射し、2時刻の瞬間的な粒子画像を記録し、連続する2時刻の画像上のトレーサ粒子像からその画像上の粒子の移動量ΔXを求め、2時刻の時間差Δt及び画像を用いて速度Vを求める。PIV法においては、個々の粒子を識別することなく、1時刻目の画像における微小な領域(検査領域)内の粒子の分布と2時刻目の画像における領域(探査領域)内の粒子の分布との相互相関を求める等の手法により、粒子群の平均的な移動として流体の流れを推定するのが一般的である。
【0005】
PTV法は、個々の粒子の運動を追跡する手法であり、例えば、トレーサ粒子が供給された流体に連続的に光を照射しつつ流体の動画を記録し、個々の粒子の移動を可視化して流体の速度計測あるいは流体分布を計測する方法である。
【0006】
これらの流体を可視化して流れ状態を観測する手法において、流体に混入させるトレーサ粒子の量が比較的少量のときにはトレーサ粒子を増加させるに伴い計測の精度や分解能は向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2012−220409号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、画像を撮影する際に、混入されたトレーサ粒子が頻繁に重複するほどトレーサ粒子の密度が高まった場合には、PIV法では連続する2時刻の画像における相互相関が得られにくくなり、PTV法では個々の粒子の識別が困難になる。その結果、トレーサ粒子の単なる増量によって計測の精度を高めることには限界がある。
【0009】
そこで、本発明は上記の課題を解決することのできる流体の流れの計測方法を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明に係る流体の流れの計測方法は、トレーサ粒子を供給した流体に対して励起光を照射し、トレーサ粒子からの蛍光を観測することによって該流体の流れを計測する方法であって、互いに異なる波長の蛍光を発光する複数種類のトレーサ粒子を均一に分布するように混合した状態で流体に供給し、流体に対し励起光を照射して複数種類のトレーサ粒子に蛍光を発光させ、流体の画像を複数種類のトレーサ粒子の発する蛍光の波長を識別可能に撮影して流体の流れを計測する。上記の構成により、精度の高い流体計測を実現できる。
【0011】
上記の流体の流れの計測方法において、1種類のみのトレーサ粒子を供給する場合における当該1種類のトレーサ粒子の濃度の増加に応じて粒子の誤認識が増加し始める濃度よりも高い濃度で、複数種類のトレーサ粒子を混合して供給するとよい。1種類のみのトレーサ粒子では誤認識が増加し始めるよりも高濃度でトレーサ粒子を供給して高精度の流体計測を行うことが可能となる。
【0012】
上記の流体の流れの計測方法において、励起光の光源を青色発光ダイオードとするとよい。このような構成により、励起光として高出力のレーザを使用する場合と比べ、取扱いを容易とすることができる。
【0013】
励起光の光源は同期して駆動される複数の青色発光ダイオードとするとよい。このような構成により、広い流れ場に励起光を照射することができる。
【0014】
上記の流体の流れの計測方法において、カラーカメラで第1時刻と第2時刻において流体の画像を連続して撮影し、第1時刻の画像と第2時刻の画像をパターンマッチングし、第1時刻の画像と第2時刻の画像の間での個々のトレーサ粒子の位置の変化に基づき、流体の流速及び/または流体の流れ方を計測するとよい。カラーカメラで撮影した2種類のトレーサ粒子を識別可能な画像のパターンマッチングによって、2つの画像の間でトレーサ粒子を正確に対応付けることができ、計測の精度を向上できる。
【0015】
上記の流体の流れの計測方法において、複数のカラーカメラで流体の画像を互いに異なる方向から同時刻に撮影し、各カメラが同時刻に撮影した画像をパターンマッチングすることにより、各カメラが撮影した画像内の複数種類のトレーサ粒子を対応付け、個々のトレーサ粒子の流体中での3次元位置を特定するとよい。このような構成により、流体の流速や流れ方を3次元で高い精度で計測することができる。
【0016】
上記の流体の流れの計測方法において、2台のカラーカメラで流体の画像を互いに異なる方向から撮影し、2台のカメラの撮影方向のいずれにも直交する方向を向いたベクトルである法線ベクトルの方向における位置により、各画像に写る複数種類のトレーサ粒子を1次元の軸上に整列させ、当該1次元の軸上に整列させたときの2種類のトレーサ粒子の配列パターンに応じて各カメラが撮影した画像内の複数種類のトレーサ粒子を対応付けるとよい。パターンマッチングの計算量を減少させることができ、処理の負荷低減や高速化を実現することができる。
【0017】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1は、本発明の流体の流れを計測する方法が適用される流体解析装置10の構成を示す。
【
図2】
図2(a)および(b)は、本発明の実施形態に係る流体解析装置10により所定の時間間隔を空けて連続して撮影された2枚の撮影画像の例を模式的に示す。
【
図3】
図3(a)および(b)は、撮像部12を構成する2台のカメラにより異なる角度から流体14の共通の領域を撮影した2枚の撮影画像の例を模式的に示す。
【
図4】
図4(a)および(b)は、解析部13が2枚の撮影画像に写るトレーサ粒子を対応付ける際に行う1次元化処理を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、本発明の流体の流れを計測する方法が適用される流体解析装置10の構成を示す。流体解析装置10は、励起光照射部11、撮像部12、および解析部13を備える。
【0020】
励起光照射部11は、励起光を出射する光源と、出射された励起光を流体14の流れ場内に薄幅のシート状のシート光30として投入させるシート生成光学系(例えば、スリット、レンズ等)とを有する。
【0021】
流体14には、トレーサ粒子(20、21)と呼ばれる微細な粒子が混入される。トレーサ粒子の種類等は本発明で特に限定するものではないが、流体14の種類等に応じて適宜選択される。たとえば、流体14が液体の場合には、ポリスチレン等の樹脂系固形球形粒子等が用いられることが多い。また、流体14が気体の場合には、水やオリーブ油等を噴霧化した微細な液滴、プラスチック製中空粒子、煙等が用いられる。本発明では、励起光が照射されると赤色の蛍光を発するトレーサ粒子20と、励起光が照射されると緑色の蛍光を発するトレーサ粒子21が均一に分布するように混合され他状態で用いられる。なお、便宜上、図中においてはトレーサ粒子20を白塗りの円、トレーサ粒子21を黒塗りの円として描いている。
【0022】
励起光照射部11を構成する光源は、青色発光ダイオードを用いる。青色発光ダイオードは、波長420nm前後で、実用上単一波長とみなせる発光をする。青色発光ダイオードの発する光は、トレーサ粒子20、21の発する蛍光の色(赤及び緑)と容易に分離ができるので、光源からの光が直接または間接的に撮像部12に入力されたとしても、計測結果への影響を排除することができる。また、PIV法では光源を精密にパルス駆動する必要があるが、発光ダイオードは駆動電流を供給してから数百ナノ秒で発光し、レーザと同等の応答性が得られるのでのPIV法に用いる光源として十分な応答性を備える。
【0023】
原理的には光源としてCWレーザ、パルスレーザ等のレーザを用いることもできるが、広範囲を励起するには強力なレーザを用いる必要があるため、目の保護等、取り扱いに注意が必要である。これに対し、発光ダイオードでは、レーザ程の危険はなく取り扱いが容易である。
【0024】
なお、PIV法で測定する場合には、励起光照射部11の発光と撮像部12の撮像タイミングとの間で同期を取る必要がある。同期を取るためには、励起光照射部11または撮像部12の一方の同期信号を他方に供給してもよいし、シンクロナイザなどの同期装置を用いてもよい。
【0025】
撮像部12は、撮像用レンズ、およびカラーカメラを有する。カラーカメラは、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子および三原色を色分解するカラーフィルタなどにより構成され、トレーサ粒子20、21に励起光が照射されることによって得られる蛍光を取り込んでカラーの映像信号を生成して解析部13に与える。以下の説明では、撮像部12から取得した映像信号にもとづく画像を「撮影画像」という。
【0026】
撮像部12が生成する映像信号には撮影画像の画素値の情報が含まれる。解析部13は、この映像信号から撮影画像を構成する各画素の画素座標の情報および画素値の情報(少なくとも明度(または輝度、濃度)の情報)を得ることができる。
【0027】
解析部13は、撮像部12から受けた撮影画像に基づいて流体14の流速、流れの方向等の解析を行う。なお、解析部13のハードウエア形態は、本発明で特に限定するものではなく、例えば汎用のコンピュータで構成される。
【0028】
例えばPIV法による解析を行う場合、解析部13は撮像部12から連続した2時刻の撮影画像を受け取り、2つの撮影画像中のトレーサ粒子の変位に基づいて流速や流れの方向を求める。2つの撮影画像に写るトレーサ粒子の数が少ない場合には、個々の粒子を識別して2つの画像間で同じ粒子を対応付けることは比較的容易であるが、粒子の数が少ない場合には、撮影画像中で流れの解析ができる箇所が少なくなる。一方、画像に写るトレーサ粒子の数が多くなると、撮影画像中で多くの箇所の解析を行うことができるものの、トレーサ粒子の対応付けが困難となり、誤った対応付けをした場合には誤った解析結果が得られることとなる。従来の1種類のトレーサ粒子を用いた手法では、一種類の蛍光の位置や配置パターンから対応付けを行うに過ぎなかったため、比較的少量のトレーサ粒子供給量においても誤認識が発生し、供給量の増加とともに誤認識も増加していた。これに対して、本例では2種類のトレーサ粒子20、21を混合して供給するため、一種類の蛍光の位置や配置パターンだけでなく、2色の蛍光の配列・配置パターンで2つの撮影画像に写るトレーサ粒子の対応付けができるので、1種類のトレーサ粒子の濃度の増加に応じて粒子の誤認識が増加し始める濃度よりも高い濃度でトレーサ粒子を供給することができ、解析の精度を高めることができる。
【0029】
図2(a)および(b)は、本発明の実施形態に係る流体解析装置10により所定の時間間隔を空けて連続して撮影された2枚の撮影画像の例を模式的に示している。これら2枚の撮影画像中のトレーサ粒子が仮に1色だとすると、撮影間隔の間にどのトレーサ粒子がどこまで移動したのか判別することは困難である。しかし、本例においては、波長の異なる蛍光を発する2種類のトレーサ粒子20、21が混じっているため、
図2(a)および(b)に示されたような配置でトレーサ粒子が並んだとしても、2枚の画像間で、個々のトレーサ粒子を対応付け、撮影間隔の間の移動量および移動方向を求めることができ、これらの情報から流体の流速や流体の流れ方(流体の挙動)を可視化して測定することができる。なお、
図2では、本発明の利点を理解し易くすべく、現実の流体中では起こる可能性が低い幾何学的な配置でトレーサ粒子が並んでいる例を用いて単純化して説明したが、現実の流体を形跡する場合においても本例で説明した利点が得られることは言うまでもない。
【0030】
上記の実施形態では、1台のカメラで流体14を撮影したが、複数のカメラで流体を撮影してもよい。そして、撮像部12として複数のカメラを用いて流体を撮影し、各カメラで撮影して得られた撮影画像を利用して流体14の流れを解析する。複数のカメラによる撮影画像を用いることでトレーサ粒子20、21の位置を3次元で特定することができ、流体14の流れの解析を3次元で行うことができる。
【0031】
このような3次元での流れ解析を行う場合、流体に照射する励起光照射部11は、シート光ではなく、奥行きのある流れ場全体に励起光を照射する。広範囲に強い光を照射すべく、励起光照射部11として複数の青色発光ダイオードを用いることが好適であり、当該複数の青色発光ダイオードを同期して発行させることが好ましい。平面上に青色発光ダイオードを所定の間隔で配置し、計測城全体に一様に励起光を照射するようにするとよい。高出力のレーザを励起光照射部として用いる場合と比べ、青色発光ダイオードを用いる場合は、出力光を直接または間接的に見ることによる眼へのダメージ等が生じにくく、複数を同期動作させた場合にも光源の取り扱いが容易である点で優れている。
【0032】
このように複数のカメラを用いて流体14の撮影を行う場合、励起光照射部11の発光と撮像部12の撮像タイミングとの間で同期を取る必要があり、複数のカメラ間の撮影タイミングが一致するよう同期を取る必要もある。同期を取るためには、励起光照射部11または撮像部12を構成する複数のカメラのいずれかが出力する同期信号を他に供給してもよいし、シンクロナイザなどの同期装置を用いてもよい。
【0033】
図3(a)および(b)は、撮像部12を構成する2台のカメラにより異なる角度から流体14の共通の領域を撮影した2枚の撮影画像の例を模式的に示している。各図において枠外に描かれた矢印は、2台のカメラの撮影方向のいずれにも直交する方向を向いたベクトルである法線ベクトルの方向を示す。
図4(a)および(b)は、解析部13が2枚の撮影画像に写るトレーサ粒子を対応付ける際に行う1次元化処理を示す模式図である。解析部13は、各撮影画像について、
図4(a)および(b)における一点鎖線の枠内に整列させたように、法線ベクトルの方向における位置によりトレーサ粒子(言い換えると、写っている蛍光の波長、つまり色)を1次元の軸上に整列させる。そして整列させた1次元の列における2種類のトレーサ粒子(20、21)の配列パターンによりマッチングを行う。同時刻における法線ベクトル方向についてのトレーサ粒子の並び順は2枚の画像で共通となるので、容易かつ正確にトレーサ粒子の対応付けを行うことができる。2次元でのマッチングと較べて計算量が少なく有利である。
【0034】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることができることが当業者に明らかである。
【0035】
例えば上記の実施形態では用いるトレーサ粒子の蛍光色を2種類としたが、3種類以上の蛍光色のトレーサ粒子を用いても構わない。このとき、複数色の蛍光は互いに識別可能であり、かつ、励起光とも識別可能であるよう選択するとよい。色を利用することにより撮影画像のマッチングの精度を高めることができ、その結果、流体の流れの測定の精度を高めることができる。
【0036】
この様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0037】
10 流体解析装置
11 励起光照射部
12 撮像部
13 解析部
14 流体
20 トレーサ粒子
30 シート光