特許第6143291号(P6143291)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6143291
(24)【登録日】2017年5月19日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】シートシステム
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/01 20060101AFI20170529BHJP
   B60N 2/14 20060101ALI20170529BHJP
   B60N 2/44 20060101ALI20170529BHJP
【FI】
   B60N2/01
   B60N2/14
   B60N2/44
【請求項の数】2
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-149653(P2013-149653)
(22)【出願日】2013年7月18日
(65)【公開番号】特開2015-20559(P2015-20559A)
(43)【公開日】2015年2月2日
【審査請求日】2016年6月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000241500
【氏名又は名称】トヨタ紡織株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094190
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 清路
(74)【代理人】
【識別番号】100151644
【弁理士】
【氏名又は名称】平岩 康幸
(73)【特許権者】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000196587
【氏名又は名称】西日本旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094190
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 清路
(72)【発明者】
【氏名】牧野 友哉
(72)【発明者】
【氏名】飯田 健司
(72)【発明者】
【氏名】鵜生 春樹
(72)【発明者】
【氏名】宮原 和志
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 朗紀
(72)【発明者】
【氏名】▲吉▼本 崇
(72)【発明者】
【氏名】白石 仁史
(72)【発明者】
【氏名】梅田 啓
(72)【発明者】
【氏名】近藤 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】吉村 慎一郎
(72)【発明者】
【氏名】神田 隆太郎
【審査官】 小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】 実開平03−037076(JP,U)
【文献】 特開平06−255592(JP,A)
【文献】 特開2004−255970(JP,A)
【文献】 特開2013−086794(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/00 −2/72
B61D 33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシートが横に並ぶように連結されたシート装置と、前記複数のシートの状態を表示する表示装置と、を備えたシートシステムであって、
前記シート装置は、第1状態と、該第1状態から前後反転した第2状態と、の間で回動可能とされており、
前記複数のシートのそれぞれには、制御装置が備えられているとともに、該制御装置と電気的に接続されたアテンダントコール用のスイッチが備えられており、
前記複数のシートは、互いの前記制御装置が電気的に接続された第1シート及び第2シートを備え、
前記表示装置には、前記複数のシートの配置を表すように表示部が複数設けられ、前記表示部は、前記第1シートの前記制御装置と電気的に接続されて該制御装置によりオン表示可能とされる第1表示部と、前記第2シートの前記制御装置と電気的に接続されて該制御装置によりオン表示可能とされる第2表示部と、を備え、
前記シート装置の前記第1状態では、前記第1シートの前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされると、前記第1シートの前記制御装置が前記第1表示部をオン表示にするとともに、前記第2シートの前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされると、前記第2シートの前記制御装置が前記第2表示部をオン表示にし、
前記シート装置の前記第2状態では、前記第1シートの前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされると、前記第1シートの前記制御装置から前記第2シートの前記制御装置に対して所定信号が送信されて、前記第2シートの前記制御装置が前記第2表示部をオン表示にするとともに、前記第2シートの前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされると、前記第2シートの前記制御装置から前記第1シートの前記制御装置に対して所定信号が送信されて、前記第1シートの前記制御装置が前記第1表示部をオン表示にすることを特徴とするシートシステム。
【請求項2】
前記制御装置は、
前記シート装置の前記第1状態において、前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされたときに、前記表示装置に対して前記表示部をオン表示にする表示信号を出力する第1信号出力手段と、
前記シート装置の前記第2状態において、前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされたときに、他の制御装置を含む外部に対して所定信号を出力する第2信号出力手段と、
前記シート装置の前記第2状態において、他の制御装置を含む外部から所定信号が入力されたときに、前記表示装置に対して前記表示部をオン表示にする表示信号を出力する第3信号出力手段と、を備える請求項1記載のシートシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートシステムに関し、さらに詳しくは、シート装置の複数のシートで共通の制御装置を使用できるとともに、シート装置の向きによらず表示装置でシートの配置に対応した適正な表示部をオン表示にすることができるシートシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、呼び出し装置として、呼び出しを行う側で操作される子機と、その呼び出し信号を受信し、その情報を表示手段に表示することができる親機と、を備えるものが知られており、飲食店等において好適に用いられている(例えば、特許文献1等を参照)。そして、このような呼び出し装置は、アテンダントコールシステムとして、電車や飛行機等においても利用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実登3134784号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電車等において用いられている従来のアテンダントコールシステムでは、シートに配されたアテンダントコール用のスイッチのオンにより、シ−トに配された発光部が点灯するとともに、その信号がシート情報を管理する表示装置に送られる。次いで、表示装置における表示部において、シートにおけるアテンダントコール用のスイッチがオフからオンの状態となったことが表示される。
【0005】
ここで、従来のシートシステムとして、例えば、図9に示すように、左右のシートS1、S2が横に並ぶように連結されたシート装置102と、左右のシートS1、S2のアテンダントコールの有無の状態を表示する発光ダイオードからなる表示部121、122を有する表示装置103と、を備えたシートシステム101が知られている。このシート装置102では、一方のシートS1には、マスター制御装置105aが備えられ、他方のシートS2には、サブ制御装置105bが備えられている。このマスター制御装置105aは、表示装置103に対して通信信号の送受信を行うとともに、サブ制御装置105bは、マスター制御装置105aに対して通信信号の送受信を行っている。これにより、電車等の進行方向F1、F2に応じてシート装置102の向きを反転させた場合であっても、マスター制御装置105aが表示装置103への信号を切替えることで、左右のシートS1、S2の配置に対応した適正な表示部121、122がオン表示される。
【0006】
しかし、上記従来のシートシステム101では、マスター制御装置105aとサブ制御装置105bとを設定する必要がある。現状では、基板上に設けられたディップスイッチでマスター制御装置105aとサブ制御装置105bとを設定している。これらマスター制御装置105a及びサブ制御装置105bは、それぞれの仕様等が異なるため、設計・評価が難しい。ここで、左右のシートS1、S2で共通の制御装置を用いて、各制御装置のそれぞれが表示装置103の対応する表示部121、122をオン表示にすることが考えられる。しかしながら、共通の制御装置を単純に用いるのみでは、電車等の進行方向F1、F2に応じてシート装置102の向きを反転させた場合に、各制御装置により左右のシートS1、S2の配置とずれた表示部121、122がオン表示されてしまう。
【0007】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、シート装置の複数のシートで共通の制御装置を使用できるとともに、シート装置の向きによらず表示装置でシートの配置に対応した適正な表示部をオン表示にすることができるシートシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、複数のシートが横に並ぶように連結されたシート装置と、前記複数のシートの状態を表示する表示装置と、を備えたシートシステムであって、前記シート装置は、第1状態と、該第1状態から前後反転した第2状態と、の間で回動可能とされており、前記複数のシートのそれぞれには、制御装置が備えられているとともに、該制御装置と電気的に接続されたアテンダントコール用のスイッチが備えられており、前記複数のシートは、互いの前記制御装置が電気的に接続された第1シート及び第2シートを備え、前記表示装置には、前記複数のシートの配置を表すように表示部が複数設けられ、前記表示部は、前記第1シートの前記制御装置と電気的に接続されて該制御装置によりオン表示可能とされる第1表示部と、前記第2シートの前記制御装置と電気的に接続されて該制御装置によりオン表示可能とされる第2表示部と、を備え、前記シート装置の前記第1状態では、前記第1シートの前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされると、前記第1シートの前記制御装置が前記第1表示部をオン表示にするとともに、前記第2シートの前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされると、前記第2シートの前記制御装置が前記第2表示部をオン表示にし、前記シート装置の前記第2状態では、前記第1シートの前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされると、前記第1シートの前記制御装置から前記第2シートの前記制御装置に対して所定信号が送信されて、前記第2シートの前記制御装置が前記第2表示部をオン表示にするとともに、前記第2シートの前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされると、前記第2シートの前記制御装置から前記第1シートの前記制御装置に対して所定信号が送信されて、前記第1シートの前記制御装置が前記第1表示部をオン表示にすることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記制御装置は、前記シート装置の前記第1状態において、前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされたときに、前記表示装置に対して前記表示部をオン表示にする表示信号を出力する第1信号出力手段と、前記シート装置の前記第2状態において、前記制御装置に接続された前記アテンダントコール用のスイッチがオンされたときに、他の制御装置を含む外部に対して所定信号を出力する第2信号出力手段と、前記シート装置の前記第2状態において、他の制御装置を含む外部から所定信号が入力されたときに、前記表示装置に対して前記表示部をオン表示にする表示信号を出力する第3信号出力手段と、を備えることを要旨とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のシートシステムによると、シート装置は、第1状態と、第1状態から前後反転した第2状態と、の間で回動可能とされており、複数のシートのそれぞれには、制御装置が備えられているとともに、制御装置と電気的に接続されたアテンダントコール用のスイッチが備えられており、複数のシートは、互いの制御装置が電気的に接続された第1シート及び第2シートを備える。そして、表示装置には、複数のシートの配置を表すように表示部が複数設けられ、表示部は、第1シートの制御装置と電気的に接続されて制御装置によりオン表示可能とされる第1表示部と、第2シートの制御装置と電気的に接続されて制御装置によりオン表示可能とされる第2表示部と、を備える。そして、シート装置の第1状態では、第1シートの制御装置に接続されたアテンダントコール用のスイッチがオンされると、第1シートの制御装置が第1表示部をオン表示にするとともに、第2シートの制御装置に接続されたアテンダントコール用のスイッチがオンされると、第2シートの制御装置が第2表示部をオン表示にする。さらに、シート装置の第2状態では、第1シートの制御装置に接続されたアテンダントコール用のスイッチがオンされると、第1シートの制御装置から第2シートの制御装置に対して所定信号が送信されて、第2シートの制御装置が第2表示部をオン表示にするとともに、第2シートの制御装置に接続されたアテンダントコール用のスイッチがオンされると、第2シートの制御装置から第1シートの制御装置に対して所定信号が送信されて、第1シートの制御装置が第1表示部をオン表示にする。これにより、シート装置の複数のシートで共通の制御装置を使用できるとともに、シート装置の向きによらず表示装置でシートの配置に対応した適正な表示部をオン表示にすることができる。さらに、制御装置を共通化することで、設計・評価の効率化及びコストダウンを図ることができる。
さらに、前記制御装置が、第1信号出力手段と、第2信号出力手段と、第3信号出力手段と、を備える場合は、第1信号出力手段により、シート装置の第1状態において、制御装置に接続されたアテンダントコール用のスイッチがオンされたときに、表示装置に対して表示部をオン表示にする表示信号が出力される。また、第2信号出力手段により、シート装置の第2状態において、制御装置に接続されたアテンダントコール用のスイッチがオンされたときに、他の制御装置を含む外部に対して所定信号が出力される。さらに、第3信号出力手段により、シート装置の第2状態において、他の制御装置を含む外部から所定信号が入力されたときに、表示装置に対して表示部をオン表示にする表示信号が出力される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
図1】実施例に係るシートシステムの斜視図である。
図2】上記シートシステムを模式的に示す平面図であり、(a)はシート装置の第1状態を示し、(b)はシート装置の第2状態を示す。
図3】実施例に係るシートの斜視図である。
図4】実施例に係る制御装置を説明するためのブロック図である。
図5】上記制御装置による表示制御処理を説明するためのフローチャート図である。
図6】上記シートシステム(シート装置の第1状態)の作用を説明するための説明図である。
図7】上記シートシステム(シート装置の第2状態)の作用を説明するための説明図である。
図8】その他の形態のシートシステムを説明するための説明図であり、(a)はシート装置の第1状態を示し、(b)はシート装置の第2状態を示す。
図9】従来のシートシステムを説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
【0012】
<シートシステム>
本実施形態に係るシートシステムは、複数のシートが横に並ぶように連結されたシート装置(2、2’)と、複数のシートの状態を表示する表示装置(3、3’)と、を備えたシートシステム(1)であって、シート装置は、第1状態(P1)と、第1状態から前後反転した第2状態(P2)と、の間で回動可能とされており、複数のシートのそれぞれには、制御装置(5)が備えられているとともに、制御装置と電気的に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)が備えられている(例えば、図1図3及び図8等参照)。そして、複数のシートは、互いの制御装置(5)が電気的に接続された第1シート(S1、S1’)及び第2シート(S2、S2’)を備え、表示装置(3、3’)には、複数のシートの配置を表すように表示部が複数設けられ、表示部は、第1シート(S1、S1’)の制御装置(5)と電気的に接続されて制御装置によりオン表示可能とされる第1表示部(21、21’)と、第2シート(S2、S2’)の制御装置(5)と電気的に接続されて制御装置によりオン表示可能とされる第2表示部(22、22’)と、を備える(例えば、図6図8等参照)。また、シート装置(2、2’)の第1状態(P1)では、第1シート(S1、S1’)の制御装置(5)に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされると、第1シートの制御装置が第1表示部(21、21’)をオン表示にするとともに、第2シート(S2、S2’)の制御装置(5)に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされると、第2シートの制御装置が第2表示部(22、22’)をオン表示にする(例えば、図5等参照)。さらに、シート装置(2、2’)の第2状態(P2)では、第1シート(S1、S1’)の制御装置(5)に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされると、第1シートの制御装置から第2シート(S2、S2’)の制御装置に対して所定信号が送信されて、第2シートの制御装置が第2表示部(22、22’)をオン表示にするとともに、第2シート(S2、S2’)の制御装置(5)に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされると、第2シートの制御装置から第1シート(S1、S1’)の制御装置に対して所定信号が送信されて、第1シートの制御装置が第1表示部(21、21’)をオン表示にする(例えば、図5等参照)。
【0013】
本実施形態に係るシートシステムとしては、例えば、上記制御装置(5)は、シート装置(2、2’)の第1状態(P1)において、制御装置に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされたときに、表示装置(3、3’)に対して表示部(2121’、22、22’)をオン表示にする表示信号を出力する第1信号出力手段(ステップS3)と、シート装置(2、2’)の第2状態(P2)において、制御装置に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされたときに、他の制御装置を含む外部に対して所定信号を出力する第2信号出力手段(ステップS6)と、シート装置(2、2’)の第2状態(P2)において、他の制御装置を含む外部から所定信号が入力されたときに、表示装置(3、3’)に対して表示部(21、21’、22、22’)をオン表示にする表示信号を出力する第3信号出力手段(ステップS7)と、を備える形態(例えば、図5等参照)を挙げることができる。
【0014】
本実施形態に係るシートシステムとしては、例えば、上記シート装置(2、2’)の横に通路(4)を介して配される単独シート(S3)を備え、単独シートは、第1状態(P1)と、第1状態から前後反転した第2状態(P2)と、の間で回動可能とされており、単独シートには、制御装置(5)が備えられているとともに、制御装置と電気的に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)が備えられており、上記表示装置(3、3’)には、複数のシート(S1、S2)及び単独シート(S3)の配置を表すように表示部が複数設けられ、表示部は、単独シート(S3)の制御装置(5)と電気的に接続されて制御装置によりオン表示可能とされる第3表示部(23)を備える形態(例えば、図6及び図7等参照)を挙げることができる。そして、単独シート(S3)の第1状態(P1)では、単独シートの制御装置に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされると、単独シート(S1)の制御装置(5)が第3表示部(23)をオン表示にする。一方、単独シート(S3)の第2状態(P2)では、単独シートの制御装置に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされると、単独シートの制御装置から出力された所定信号が自身に入力されて、単独シート(S3)の制御装置(5)が第3表示部(23)をオン表示にする。これにより、連結シートや単独シート等の様々な仕様違いのシートで共通の制御装置を使用できる。
【0015】
<アテンダントコールの表示方法>
本実施形態に係るアテンダントコールの表示方法は、上述の実施形態に係るシートシステムを用いるアテンダントコールの表示方法であって、シート装置(2、2’)の第1状態(P1)では、第1シート(S1、S1’)の制御装置(5)に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされると、第1シートの制御装置が第1表示部(21、21’)をオン表示にするとともに、第2シート(S2、S2’)の制御装置(5)に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされると、第2シートの制御装置が第2表示部(22、22’)をオン表示にする(例えば、図5等参照)そして、シート装置(2、2’)の第2状態(P2)では、第1シート(S1、S1’)の制御装置(5)に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされると、第1シートの制御装置から第2シート(S2、S2’)の制御装置に対して所定信号が送信されて、第2シートの制御装置が第2表示部(22、22’)をオン表示にするとともに、第2シート(S2、S2’)の制御装置(5)に接続されたアテンダントコール用のスイッチ(18)がオンされると、第2シートの制御装置から第1シート(S1、S1’)の制御装置に対して所定信号が送信されて、第1シートの制御装置が第1表示部(21、21’)をオン表示にする(例えば、図5等参照)。
【0016】
なお、上記実施形態で記載した各構成の括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的構成との対応関係を示すものである。
【実施例】
【0017】
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、乗り物として電車に用いられるシートシステムを例示する。
【0018】
(1)シートシステムの構成
本実施例に係るシートシステム1は、図1及び図2に示すように、以下に述べるシート装置2及び表示装置3を備えている。このシート装置2は、第1シートS1及び第2シートS2が横に並ぶように連結されてなされている。また、シート装置2の横方向には、通路4を介して単独シートS3が配されている。これらシート装置2及び単独シートS3からなるシート列は、縦方向に複数設けられている。
【0019】
上記シート装置2及び単独シートS3のそれぞれは、図6及び図7に示すように、電車の進行方向F1、F2に応じて、第1状態P1と、第1状態P1から前後反転した第2状態P2と、の間で回動可能とされている。これらシート装置2及び単独シートS3のそれぞれの左右両側には、シート装置2及び単独シートS3が第1状態P1となったときにオンされて第1状態P1を検出する第1リミットスイッチ6と、シート装置2及び単独シートS3が第2状態P2となったときにオンされて第2状態P2を検出する第2リミットスイッチ7と、が備えられている。
【0020】
上記各シートS1〜S3は、図3に示すように、シート本体11と、このシート本体11をその後方及び側方を覆うように収容するシェル12と、を備えている。また、シート本体11は、座席となるクッション部13と、クッション部13の前端側に連なり足のせとなるオットマン部14と、クッション部13の後端側に連なり背もたれとなるバック部15と、を備えている。これらクッション部13、オットマン部14及びバック部15のそれぞれは、モータ(図示省略)の駆動により傾動可能とされている。このモータ駆動は、各シートS1〜S3のアームレストの先端側に設けられるスイッチ操作部17を操作することで、後述する制御装置の制御により実行される。
【0021】
上記各シートS1〜S3には、図3に示すように、アテンダントコールに係る表示制御等を司る制御装置5(ECU(Electronic Control Unit)とも称される。)が搭載されている。また、各シートS1〜S3には、制御装置5と電気的に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18及びアテンダント灯19が備えられている。このスイッチ18は、上記スイッチ操作部17に設けられている。また、アテンダント灯19は、発光ダイオード等の光源(図示省略)を備え、スイッチ18がオン操作されてからアテンダントコールがキャンセルされるまで点灯可能とされている。
【0022】
上記表示装置3は、図2に示すように、各シートS1〜S3の配置を表すように、第1表示部21、第2表示部22及び第3表示部23が設けられている。これら第1〜第3表示部21〜23は、各シートS1〜S3の横方向の配置に対応して横方向に並べられているとともに、各シートS1〜S3の縦方向の配置に対応して縦方向に並べられている。また、第1〜第3表示部21〜23のそれぞれには、発光ダイオード等からなる光源(図示省略)が設けられている。そして、第1〜第3表示部21〜23を点灯又は消灯させることで、各シートS1〜S3の状態(すなわち、アテンダントコールの有無の状態)が表示される。
【0023】
具体的には、上記表示装置3は、各シートS1〜S3に搭載された制御装置5に電気的に接続されるシーケンス回路(図示省略)を備えている。このシーケンス回路を介して、第1表示部21は、第1シートS1に搭載された制御装置5と電気的に接続され、その制御装置5から出力される表示信号によりオン表示(すなわち、点灯)可能とされている。また、第2表示部22は、第2シートS2に搭載された制御装置5と電気的に接続され、その制御装置5から出力される表示信号によりオン表示可能とされている。さらに、第3表示部23は、単独シートS3に搭載された制御装置5と電気的に接続され、その制御装置5から出力される表示信号によりオン表示可能とされている。
【0024】
なお、上記第1〜第3表示部21〜23と各シートS1〜S3の制御装置5との接続関係は、シート装置2及び単独シートS3の第1状態P1及び第2状態P2にかかわらず維持される。
【0025】
上記制御装置5は、図4に示すように、CPU25(Central Processing Unit)と、図示しないメモリ(例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等)と、を備えている。また、制御装置5は、アテンダントコール用のスイッチ18からの操作信号を入力するための入力回路26と、第1及び第2リミットスイッチ6、7からの検出信号を入力するための入力回路27と、アテンダント灯19に点灯信号を出力するための出力回路28と、表示装置3に対して通信信号を入出力するための入出力回路29と、他の制御装置5に対して通信信号を入出力するための入出力回路31と、を備えている。
【0026】
ここで、図2に示すように、上記第1シートS1に搭載された制御装置5(ECU2)と第2シートS2に搭載された制御装置5(ECU3)とは電気的に接続されている。また、前後方向に隣り合う各シートS1〜S3に搭載された制御装置5は、必要に応じて互いに電気的に接続されている。さらに、単独シートS3に搭載される制御装置5(ECU1)では、自身の備える出力端子a及び入力端子b同士が電線eで接続されている。そして、制御装置5(ECU1)は、単独シートS3の第2状態P2において、制御装置5(ECU1)に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18がオンされたときに、外部に出力した所定信号を自身で入力するように構成されている。
【0027】
上記制御装置5は、以下に述べるアテンダントコールに係る表示制御処理を実行する。この表示制御処理では、図5に示すように、第2リミットスイッチ7からの検出信号が入力されていないかを判定する(ステップS1)。その結果、その検出信号が入力されていない場合(ステップS1のYES判定)には、シート装置2が第1状態P1であると認識する。次に、第1シートS1の制御装置5(ECU2)に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると(ステップS2)、第1シートS1の制御装置5(ECU2)に接続されたアテンダント灯19を点灯するとともに、表示装置3へ表示信号を出力し(ステップS3)、表示装置3の第1表示部21を点灯する(ステップS4)。
【0028】
一方、第2リミットスイッチ7からの検出信号が入力されている場合(ステップS1のNO判定)には、シート装置2が第2状態P2であると認識する。次に、第1シートS1の制御装置5(ECU2)に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると(ステップS5)、第1シートS1の制御装置5(ECU2)に接続されたアテンダント灯19を点灯するとともに、第2シートS2の制御装置5(ECU3)へアテンダントコールに係る所定信号を出力する(ステップS6)。そして、第2シートS2の制御装置5(ECU3)は、表示装置3へ表示信号を出力し(ステップS7)、表示装置3の第2表示部22を点灯する(ステップS8)。
【0029】
なお、上記制御装置5による制御処理は、ハードウェア、ソフトウェアのいずれによって実現されてもよく、好適にはCPU、メモリ(ROM、RAM等)、入出力回路等を備えるマイクロコントローラ(マイクロコンピュータ)を中心に、入出力インターフェース等周辺回路を備えることにより構成することができる。
【0030】
(2)シートシステムの作用
次に、上記構成のシートシステム1の作用について説明する。なお、本実施例では、先頭列から最後列までのシート装置2及び単独シートS3の作用は略同じであるため、シート装置2及び単独シートS3の第1状態P1では、電車の進行方向F1に対する先頭列のシート装置2及び単独シートS3の作用について以下に詳説するとともに、シート装置2及び単独シートS3の第2状態P2では、電車の進行方向F2に対する最後列のシート装置2及び単独シートS3の作用について以下に詳説する。
【0031】
上記シート装置2及び単独シートS3の第1状態P1では、図6に示すように、第1シートS1のアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、第1シートS1の制御装置5(ECU2)により第1シートS1のアテンダント灯19が点灯されるとともに、第1シートS1の制御装置5(ECU2)が表示装置3へ表示信号を送信して第1表示部21(B1)がオン表示される。
【0032】
また、第2シートS2のアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、第2シートS2の制御装置5(ECU3)により第2シートS2のアテンダント灯19が点灯されるとともに、第2シートS2の制御装置5(ECU3)が表示装置3へ表示信号を送信して第2表示部22(C1)がオン表示される。
【0033】
さらに、単独シートS3のアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、単独シートS3の制御装置5(ECU1)により単独シートS3のアテンダント灯19が点灯されるとともに、単独シートS3の制御装置5(ECU1)が表示装置3へ表示信号を送信して第3表示部23(A1)がオン表示される。
【0034】
一方、電車の進行方向F1が反対の進行方向F2に変更される際には、図6中に2点鎖線で示すように、シート装置2及び単独シートS3のそれぞれを回動させて第1状態P1から第2状態P2とする。このとき、第2リミットスイッチ7(図7参照)がオンされることで、第1及び第2シートS1、S2の制御装置5(ECU2、ECU3)は、シート装置2が第2状態P2になったことを把握するとともに、単独シートS3の制御装置5(ECU1)は、単独シートS3が第2状態P2になったことを把握する。
【0035】
上記シート装置2及び単独シートS3の第2状態P2では、図7に示すように、第1シートS1のアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、第1シートS1の制御装置5(ECU2)により第1シートS1のアテンダント灯19が点灯されるとともに、第1シートS1の制御装置5(ECU2)が第2シートS2の制御装置5(ECU3)へ所定信号を送信する。そして、所定信号を受信した第2シートS2の制御装置5(ECU3)が表示装置3へ表示信号を送信して第2表示部22(C1)がオン表示される。
【0036】
また、第2シートS2のアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、第2シートS2の制御装置5(ECU3)により第2シートS1のアテンダント灯19が点灯されるとともに、第2シートS2の制御装置5(ECU3)が第1シートS1の制御装置5(ECU2)へ所定信号を送信する。そして、所定信号を受信した第1シートS1の制御装置5(ECU2)が表示装置3へ表示信号を送信して第1表示部21(B1)がオン表示される。
【0037】
さらに、単独シートS3のアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、単独シートS3の制御装置5(ECU1)により単独シートS1のアテンダント灯19が点灯されるとともに、単独シートS3の制御装置5(ECU1)は、自身が送信した所定信号を自身で受信することで、表示装置3へ表示信号を送信して第3表示部23(A1)がオン表示される。
【0038】
(4)実施例の効果
以上より、本実施例のシートシステム1によると、シート装置2は、第1状態P1と、第1状態P1から前後反転した第2状態P2と、の間で回動可能とされており、第1及び第2シートS1、S2のそれぞれには、互いに電気的に接続された制御装置5が備えられているとともに、制御装置5と電気的に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18が備えられている。そして、表示装置3には、第1及び第2シートS1、S2の配置を表すように第1及び第2表示部21、22が設けられ、第1表示部21は、第1シートS1の制御装置5と電気的に接続されてその制御装置5によりオン表示可能とされ、第2表示部22は、第2シートS2の制御装置5と電気的に接続されてその制御装置5によりオン表示可能とされている。そして、シート装置2の第1状態P1では、第1シートS1の制御装置5に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、第1シートS1の制御装置5が第1表示部21をオン表示にするとともに、第2シートS2の制御装置5に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、第2シートS2の制御装置5が第2表示部22をオン表示にする。さらに、シート装置2の第2状態P2では、第1シートS1の制御装置5に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、第1シートS1の制御装置5から第2シートS2の制御装置5に対して所定信号が送信されて、第2シートS2の制御装置5が第2表示部22をオン表示にするとともに、第2シートS2の制御装置5に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、第2シートS2の制御装置5から第1シートS1の制御装置5に対して所定信号が送信されて、第1シートS1の制御装置5が第1表示部21をオン表示にする。これにより、シート装置2の複数のシートS1、S2で共通の制御装置5を使用できるとともに、シート装置2の向きによらず表示装置3でシートS1、S2の配置に対応した適正な表示部21、22をオン表示にすることができる。さらに、制御装置5を共通化することで、設計・評価の効率化及びコストダウンを図ることができる。
【0039】
また、本実施例では、制御装置5は、第1信号出力手段(図5のステップS3)と、第2信号出力手段(図5のステップS6)と、第3信号出力手段(図5のステップS7)と、を備える。よって、第1信号出力手段により、シート装置2の第1状態P1において、制御装置5に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18がオンされたときに、表示装置3に対して表示部21、22をオン表示にする表示信号が出力される。また、第2信号出力手段により、シート装置2の第2状態P2において、制御装置5に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18がオンされたときに、他の制御装置5を含む外部に対して所定信号が出力される。さらに、第3信号出力手段により、シート装置2の第2状態P2において、他の制御装置5を含む外部から所定信号が入力されたときに、表示装置3に対して表示部21、22をオン表示にする表示信号が出力される。
【0040】
さらに、本実施例では、シート装置2の横に通路4を介して配される単独シートS3を備え、単独シートS3は、第1状態P1と、第1状態P1から前後反転した第2状態P2と、の間で回動可能とされており、単独シートS3には、制御装置5が備えられているとともに、制御装置5と電気的に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18が備えられており、表示装置3には、複数のシートS1、S2及び単独シートS3の配置を表すように第1〜第3表示部21〜23が設けられ、第3表示部23は、単独シートS3の制御装置5と電気的に接続されてその制御装置5によりオン表示可能とされている。そして、単独シートS3の第1状態P1では、単独シートS3の制御装置5に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、単独シートS1の制御装置5が第3表示部23をオン表示にする。一方、単独シートS3の第2状態P2では、単独シートS3の制御装置5に接続されたアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、単独シートS3の制御装置5から出力された所定信号が自身に入力されて、単独シートS3の制御装置5が第3表示部23をオン表示にする。これにより、連結シートや単独シート等の様々な仕様違いのシートS1〜S3で共通の制御装置5を使用できる。
【0041】
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例では、2つのシートS1、S2が横に並ぶように連結されたシート装置2を例示したが、これに限定されず、例えば、3以上のシートが横に並ぶように連結されたシート装置としてもよい。
【0042】
例えば、図8に示すように、第1シートS1’と第2シートS2’との間に中間シートS3’を挟んで連結したシート装置2’を採用することができる。この場合、第1シートS1’の制御装置5と第2シートS2’の制御装置5とは電気的に接続されている。また、表示装置3’は、第1シートS1’の制御装置5によりオン表示可能とされる第1表示部21’と、第2シートS2’の制御装置5によりオン表示可能とされる第2表示部22’と、中間シートS3’の制御装置5によりオン表示可能とされる第3表示部23’と、を備える。なお、上記実施例と略同じ構成部位には、同じ符号を付けるものとする。
【0043】
そして、上記シート装置2’の第1状態P1では、図8(a)に示すように、第1及び第2シートS1’、S2’のうちの一方のシートのアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、一方のシートの制御装置5(ECU1又はECU2)が第1表示部21’又は第2表示部22’をオン表示にする。一方、上記シート装置2’の第2状態P2では、図8(b)に示すように、第1及び第2シートS1’、S2’のうちの一方のシートのアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、一方のシートの制御装置5(ECU1又はECU2)から他方のシートの制御装置5に対して所定信号が送信されて、他方のシートの制御装置5が第1表示部21’又は第2表示部22’をオン表示にする。
【0044】
なお、上記シート装置2’の第2状態P2では、第3シートS3’のアテンダントコール用のスイッチ18がオンされると、第3シートS3’の制御装置5(ECU3)は、自身が送信した所定信号を自身で受信することで又は直接的に、第3表示部23’をオン表示にする。
【0045】
また、上記実施例では、単独シートS3の第2状態P2でスイッチ18がオンされると、単独シートS3の制御装置5(ECU1)は、自身が送信した所定信号を自身で受信することで、表示装置3へ表示信号を送信して第3表示部23をオン表示するようにしたが、これに限定されず、例えば、単独シートS3の第2状態P2でスイッチ18がオンされると、単独シートS3の制御装置5(ECU1)は、直接的に表示装置3へ表示信号を送信して第3表示部23をオン表示するようにしてもよい。
【0046】
また、上記実施例では、上記第1〜第3表示部21〜23を、各シートS1〜S3の横方向の配置に対応して横方向に並べるとともに、各シートS1〜S3の縦方向の配置に対応して縦方向(上下方向)に並べるようにしたが、これに限定されず、例えば、上記第1〜第3表示部21〜23を、各シートS1〜S3の横方向の配置に対応して縦方向(上下方向)に並べるとともに、各シートS1〜S3の縦方向の配置に対応して横方向に並べるようにしてもよい。
【0047】
さらに、上記実施例では、表示装置3の表示部21〜23を点灯させてオン表示するようにしたが、これに限定されず、例えば、表示装置3の表示部21〜23を点滅させてオン表示したり、通常時点灯している表示部21〜23を消灯又は点滅させてオン表示したりしてもよい。
【0048】
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
【0049】
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0050】
アテンダントコール機能を備えるシートシステムに関する技術として広く利用される。特に、乗用車、バス、トラック等の他、汽車、電車等の鉄道車両、建設車両、農業車両、産業車両や航空機などの乗り物のシートシステムに関する技術として好適に利用される。
【符号の説明】
【0051】
1;シートシステム、2,2’;シート装置、3,3’;表示装置、5;制御装置、18;アテンダントコール用のスイッチ、21,21’;第1表示部、22,22’;第2表示部、P1;第1状態、P2;第2状態、S1,S1’;第1シート、S2,S2’;第2シート。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9