(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示された定型文名情報の一覧に含まれる1つの定型文名情報を表示上で所定領域に移動させると、前記1つの定型文名情報を前記特定の定型文名情報として選択する選択手段をさらに有する請求項3に記載の読影レポート作成支援システム。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本実施形態の読影レポート作成支援システム、読影レポート作成支援装置、及び読影依頼装置について、添付図面を参照して説明する。
【0016】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の読影レポート作成支援システムの構成を示す概略図である。
【0017】
図1は、第1実施形態の読影レポート作成支援システム1を示す。読影レポート作成支援システム1は、医療機関(病院)10に設置される。病院10は、医用画像撮影装置(モダリティ)11、医用画像サーバ装置12、読影レポートサーバ装置13、観察用のビューア装置14、読影用のビューア装置15、読影レポート作成支援装置16、及びデータベース群17(17−1乃至17−4)を備える。各装置は、基幹のLAN(local area network)等のネットワークNaを介して相互に通信可能である。なお、装置11乃至16の一部又は全部は、病院10に複数備えられてもよい。
【0018】
医用画像撮影装置11は、被検体としての患者の検査撮影部位情報を撮影し、医用データとしての検査撮影部位情報の医用画像を生成する。生成された医用画像は、DICOMデータとして医用画像サーバ装置12に送信される。医用画像撮影装置11としては、内視鏡検査装置、X線診断装置、X線CT(computed tomography)装置、MRI(magnetic resonance imaging)装置、超音波診断装置、及び核医学診断装置等が挙げられる。
【0019】
医用画像サーバ装置12は、医用画像撮影装置11によって収集された画像データを保管する。医用画像サーバ装置12は、ビューア装置14,15の要求に応じてビューア装置14,15に画像データを提供する。なお、医用画像サーバ装置12は、医用画像に対する経時差分、統合(fusion)、断面変換(MPR)、3D表示変換、及び付帯情報管理等の機能を有している。また、医用画像サーバ装置12は、画像データを保管する場合、その画像データに付帯する付帯情報を読影レポートサーバ装置13に送信する。この付帯情報は受付番号、患者情報、及び検査情報等を含む。ここで、患者情報としては、例えば、患者ID(identification)及び患者名等が挙げられる。また、検査情報としては、例えば、CTやMR等の検査種別情報、及び被検体の撮影部位情報等が挙げられる。
【0020】
読影レポートサーバ装置13は、医用画像サーバ装置12から付帯情報を受け取り、その付帯情報を含む入力前の読影レポート(症例入力欄や所見入力欄等が空白状態である読影レポート)を受付番号に関連付けて保存し、さらに、読影レポート作成支援装置16の要求に応じて読影レポート作成支援装置16に入力前の読影レポートを提供する。また、読影レポートサーバ装置13は、読影医により作成された入力済の読影レポートを適宜保管し、さらに、観察用のビューア装置14の要求に応じてビューア装置14に読影レポートを提供する。
【0021】
観察用のビューア装置14は、医用画像サーバ装置12に保管された医用画像や読影レポートサーバ装置13に保管された入力済の読影レポート等の画像を表示する装置である。観察用のビューア装置14は、例えば病院内の診察室に設置されており、患者の担当医等に医用画像や読影レポートを提供する。観察用のビューア装置14により、担当医は医用画像及び読影レポートを閲覧することができる。
【0022】
読影用のビューア装置15は、医用画像サーバ装置12に保管された医用画像や読影レポートサーバ装置13に保管された入力前の読影レポート等の画像を表示する装置である。読影用のビューア装置15は、例えば病院内の読影室に設置されており、読影レポートを作成する読影医等のレポート作成者に医用画像を提供する。読影用のビューア装置15により、レポート作成者は読影対象の医用画像を閲覧することができる。
【0023】
読影レポート作成支援装置16は、読影レポートサーバ装置13に保管された入力前(登録前)の読影レポートに対するレポート作成者の作成作業を支援する装置である。読影レポート作成支援装置16は、例えば病院内の読影室に読影用のビューア装置15と並べて設置されており、レポート作成者が読影レポートを作成する場合の作成作業を支援する。なお、レポート作成者は、読影用のビューア装置15に表示された医用画像を閲覧しながら、読影レポート作成支援装置16を用いてその読影対象である医用画像に対する読影レポートを作成する。
【0024】
図2は、読影レポート作成支援装置16の構成を示す図である。
【0025】
図2に示すように、読影レポート作成支援装置16は、制御部41、記憶部42、入力部43、表示部44、通信部45を備える。各部41乃至45はバスBを介して電気的に接続されている。
【0026】
制御部41は、各部を制御するマイクロプロセッサ等によって構成される。制御部41は、記憶部42に記憶された各種のプログラムやデータ等に基づいて各部を制御し、特に、それらのプログラムやデータ等に基づき、入力部43に対するレポート作成者の入力操作に応じて各部を制御する。また、制御部41は、各種のプログラムに基づいて、各種データの計算又は加工等を行なう一連のデータ処理、及び読影レポート等の画像を表示する画像表示処理等を実行する。
【0027】
記憶部42は、各種のプログラムやデータを記憶するROM(read only memory)、RAM(random access memory)、又はフラッシュメモリ等によって構成される。記憶部42は、制御部41が実行する起動プログラム等の各種のプログラムを記憶するメモリであって、さらに、制御部41のワークエリアとしても機能するメモリである。なお、起動プログラムは、読影レポート作成支援装置16の起動時に制御部41により読み出されて実行される。
【0028】
入力部43は、マウスやキーボード等の入力デバイスによって構成される。入力部43は、読影医等のレポート作成者(利用者)により入力操作される操作部である。入力部43は、レポート作成者により読影レポートを作成する際等に用いられる。
【0029】
表示部44は、液晶ディスプレイやCRT(cathode ray tube)ディスプレイ等によって構成される。表示部44は、レポート作成用に読影レポートを表示する表示動作を行う表示装置である。
【0030】
通信部45は、ネットワークNを介して外部装置との通信を行なう通信インターフェースである。外部装置としては、医用画像サーバ装置12、読影レポートサーバ装置13、読影用のビューア装置15、及びデータベース17−1乃至17−4等が挙げられる。
【0031】
図1の説明に戻って、データベース17−1は、第1テーブルT1を保存する。第1テーブルT1は、定型文識別情報に、ユーザ識別情報と、医用画像を収集する検査の検査情報(例えば、医用画像撮影装置11の種別を示す検査種別情報、及び撮影部位情報等)と、定型文を識別するための簡易な文字情報である定型文名情報との組合せが対応付けられてなる。
【0032】
図3は、データベース17−1で管理される第1テーブルT1の例を示す図である。
【0033】
図3に示すように、ユーザ識別情報及び検査情報の組合せに対して所望の定型文名情報を登録すると、定型文識別情報「101」が対応付けられる。すなわち、第1テーブルT1において、定型文識別情報「101」には、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」と、定型文名情報「CT用11」との組合せが対応付けられる。また、第1テーブルT1において、定型文識別情報「102」には、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「ALL(全ての撮影部位)」と、定型文名情報「CT用12」との組合せが対応付けられる。ここで、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする場合を考える。その場合、第1テーブルT1に基づいて定型文識別情報「101」,「102」,「106」と、定型文名情報「CT用11」,「CT用12」,「共通11」とが抽出される。なお、検査情報として、手技情報や造影剤情報等を考慮してもよい。また、定型文識別情報に、ユーザ識別情報と、検査情報と、定型文名情報と、病院情報との組合せが対応付けられてもよい。
【0034】
図1の説明に戻って、データベース17−2は、第2テーブルT2を保存する。第2テーブルT2は、定型文識別情報に、定型文名情報の表示位置を示す定型文名の表示位置情報と、定型文の文字情報である定型文文字情報との組合せが対応付けられてなる。
【0035】
図4は、データベース17−2で管理される第2テーブルT2の例を示す図である。
【0036】
図4に示すように、第2テーブルT2において、定型文識別情報「101」には、定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「前回の検査と比べて…」との組合せが対応付けられる。すなわち、定型文識別情報「101」は、定型文名の表示位置情報「1」の位置に表示される場合もあれば、定型文名の表示位置情報「5」の位置に表示される場合もある。ここで、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする場合を考える。その場合、
図3に示す第1テーブルT1に基づいて定型文識別情報「101」,「102」,「106」と、定型文名情報「CT用11」,「CT用12」,「共通11」とが抽出される。さらに、
図4に示す第2テーブルT2に基づいて、抽出された定型文識別情報「101」,「102」,「106」に対応する定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」,「1,2,3,4,or,5」,「5」と、定型文文字情報「前回の検査と比べて…」,「要再検査」,「異常なし」とが抽出される。
【0037】
ここで、第2テーブルT2には、例えば、レポート作成者の入力操作により直接入力された所見文章が定型文文字情報として登録されたり、あるいは所見文章の入力後にその所見文章がコピーされて定型文文字情報として登録されたりする。
【0038】
図1の説明に戻って、データベース17−3は、第3テーブルT3を保存する。第3テーブルT3は、ユーザ識別情報に、定型文を表示するための表示フォーマット情報が対応付けられてなる。
【0039】
図5は、データベース17−3で管理される第3テーブルT3の例を示す図である。
【0040】
ここで、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする場合を考える。その場合、
図5に示す第3テーブルT3に基づいて、ユーザ識別情報「AB001」に対応する表示フォーマット情報「101」が抽出される。
【0041】
図1の説明に戻って、データベース17−4は、第4テーブルT4を保存する。第4テーブルT4は、表示フォーマット情報に構文情報(XML形式)が対応付けられてなる。
【0042】
図6は、データベース17−4で管理される第4テーブルT4の例を示す図である。
【0043】
ここで、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする場合を考える。その場合、
図5に示す第3テーブルT3に基づいて、ユーザ識別情報「AB001」に対応する表示フォーマット情報「101」が抽出される。さらに、
図6に示す第4テーブルT4に基づいて、抽出された表示フォーマット情報「101」に対応する構文情報が抽出される。
【0044】
あるユーザが、設定画面(図示しない)上で、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」に関し、ユーザ識別情報「AB001」を指定し、定型文名の表示位置情報と、定型文文字情報と、構文情報とを指定する。その場合、定型文識別情報及び定型文名情報(既に登録されている定型文名と一致しない定型文名)が決定され、テーブルT1乃至T4に登録される。
【0045】
図7は、テーブルT1乃至T4の変形例としての第5テーブルを示す図である。
【0046】
図7に示すように、第5テーブルT5において、定型文識別情報「101」には、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」と、定型文名情報「CT用11」と、定型文の表示位置情報「横座標0,縦座標0」と、定型文の表示サイズ情報「横50×縦20」と、表示フォーマット情報「101」との組合せが対応付けられる。また、第5テーブルT5において、定型文識別情報「102」には、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「ALL(全ての撮影部位)」と、定型文名情報「CT用12」と、定型文の表示位置情報「0,30」と、定型文の表示サイズ情報「50×20」と、表示フォーマット情報「101」との組合せが対応付けられる。
【0047】
ここで、第5テーブルT5において、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする場合を考える。その場合、定型文識別情報「101」,「102」,「106」に対応する定型文名情報「CT用11」,「CT用12」,「共通11」が、表示位置情報「0,0」,「0,30」,「500,0」に従った配置で、表示サイズ情報「横50×縦20」,「50×20」,「50×20」に従ったサイズで読影レポート作成画面内に定型文名情報の一覧P(
図10、及び
図11(a),(b)に図示)が生成されることになる。そして、その場合、表示フォーマット情報「101」に従った形式で定型文名情報の一覧Pが生成される。
【0048】
図8は、第1及び第2テーブルの変形例としての第6テーブルを示す図である。
【0049】
図8に示す第6テーブルT6は、
図3に示す第1テーブルT1と、
図4に示す第2テーブルT2とを組み合わせたものであり、第1テーブルT1に変わってデータベース17−1に記憶される。この場合、データベース17−2は不要である。ここで、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする場合を考える。その場合、第6テーブルT6に基づいて定型文識別情報「101」,「102」,「106」と、定型文名情報「CT用11」,「CT用12」,「共通11」と、定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」,「1,2,3,4,or,5」,「5」とが抽出される。
【0050】
なお、
図3を用いて説明した定型文識別情報及び定型文名情報と、
図4を用いて説明した定型文名の表示位置情報と、
図5を用いて説明した表示フォーマット情報と、
図6を用いて説明した構文情報とは、データベースからではなく、読影レポート作成支援システム1内の特定のフォルダからファイルとしてそれぞれ取得してもよい。
【0051】
なお、第1実施形態の読影レポート作成支援システム1において、医用画像サーバ装置12、読影レポート作成支援装置16、及びデータベース17−1,17−2,17−3,17−4はそれぞれ独立した装置である。しかしながら、読影レポート作成支援装置16は、医用画像サーバ装置12、及びデータベース17−1,17−2,17−3,17−4の機能を備える装置であってもよい。
【0052】
続いて、第1実施形態の読影レポート作成支援システム1の動作について、
図9に示すフローチャートを用いて説明する。
【0053】
まず、
図2に示す読影レポート作成支援装置16の制御部41は、読影レポート作成支援装置16に対するレポート作成者のログインが行なわれたか否かを判断し(ステップST1)、レポート作成者のログインに待機する(ステップST1のNO)。レポート作成者は読影レポート作成支援装置16の入力部43を入力操作してユーザIDやログインパスワード等のログイン情報を入力し、読影レポート作成支援装置16にログインする。
【0054】
ログインが行なわれたと判断した場合(ステップST1のYES)、制御部41は、入力されたログイン情報からレポート作成者のユーザID等のユーザ識別情報を取得する(ステップST2)。そして、制御部41は、読影対象の医用画像を示す受付番号リストを表示部44に表示させる(ステップST3)。さらに、制御部41は、受付番号リストから受付番号が選択されたか否かを判断し(ステップST4)、受付番号の選択に待機する(ステップST4のNO)。レポート作成者は入力部43を入力操作して受付番号リストから受付番号を選択する。
【0055】
受付番号リストから受付番号が選択されたと判断した場合(ステップST4のYES)、制御部41は、選択された受付番号に対応する患者情報及び検査情報を読影レポートサーバ装置13から、選択された受付番号に対応する画像データを医用画像サーバ装置12からそれぞれ取得する(ステップST5)。レポート作成者は読影対象の医用画像を閲覧しながら、入力部43を入力操作して読影レポートを作成することになる。
【0056】
次に、制御部41は、ステップST2で取得したユーザ識別情報と、ステップST5で取得した検査情報とに基づいて、それらの情報に対応する定型文識別情報をデータベース17−1の第1テーブルT1(
図3に図示)から抽出し(ステップST6)、定型文名情報をデータベース17−1の第1テーブルT1(
図3に図示)から抽出する(ステップST7)。例えば、
図3において、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とに対応する定型文識別情報「101」と、定型文名情報「CT用11」とが抽出される。また、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「
ALL」とに対応する定型文識別情報「102」と、定型文名情報「CT用12」とが抽出される。さらに、ユーザ識別情報「ALL」と、検査情報としての検査種別情報「ALL」及び撮影部位情報「ALL」とに対応する定型文識別情報「106」と、定型文名情報「共通11」とが抽出される。
【0057】
制御部41は、ステップST6で抽出した定型文識別情報に対応する定型文名の表示位置情報と定型文文字情報とをデータベース17−2の第2テーブルT2(
図4に図示)から抽出する(ステップST8)。例えば、
図4において、定型文識別情報「101」に対応する定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「前回の検査と比べて…」とが抽出される。また、定型文識別情報「102」に対応する定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「要再検査」とが抽出される。さらに、定型文識別情報「106」に対応する定型文名の表示位置情報「5」と、定型文文字情報「異常なし」とが抽出される。
【0058】
また、制御部41は、ステップST2で取得したユーザ識別情報に基づいて、その情報に対応する表示フォーマット情報をデータベース17−3の第3テーブルT3(
図5に図示)から抽出する(ステップST9)。例えば、
図5において、ユーザ識別情報「AB001」に対応する表示フォーマット情報「101」が抽出される。
【0059】
また、制御部41は、ステップST9で抽出した表示フォーマット情報に基づいて、その情報に対応する構文情報をデータベース17−4の第4テーブルT4(
図6に図示)から抽出する(ステップST10)。例えば、
図6において、表示フォーマット情報「101」に対応する構文情報が抽出される。
【0060】
そして、制御部41は、ステップST7で抽出した定型文名情報の一覧Pと、ステップST5で取得した患者情報、検査情報、及び画像データ等とを含む読影レポート作成画面G1を読影用のビューア装置15に表示させる(ステップST11)。
【0061】
図10は、読影レポート作成画面の一例を示す図である。
【0062】
図10は、レポート作成者のユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする、患者ID「1234」に関する読影レポート作成画面G1を示す。読影レポート作成画面G1は、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件としてステップST7で抽出した定型文名情報が、ステップST8で抽出した定型文の表示位置情報に従った配置で、ステップST10で抽出した構文情報に従った形式で生成される定型文名情報の一覧Pを含む。
【0063】
具体的には、読影レポート作成画面G1は、患者情報(例えば、患者ID及び患者名)と、画像データ「CT」とを含む。読影レポート作成画面G1は、条件としての、レポート作成者のユーザ識別情報(例えば、ユーザID及びユーザ名)、及び検査情報(例えば、検査種別情報及び撮影部位情報)を含む。また、読影レポート作成画面G1は、条件に基づいてステップST7で抽出した定型文名情報の一覧P(例えば、CT用11,…,共通12)を含む。なお、読影レポート作成画面G1には、所見文章が入力される所見入力欄Qが設けられる。条件に基づいてステップST7で定型文名情報「CT用11」,「CT用12」,「共通11」のみが抽出された場合、定型文名情報「CT用11」,「CT用12」,「共通11」のみが表示される。
【0064】
図9の説明に戻って、制御部41は、読影用のビューア装置15によって定型文名情報の一覧Pから定型文名情報が選択されたか否かを判断し(ステップST12)、定型文名情報の選択に待機する(ステップST12のNO)。レポート作成者は、読影用のビューア装置15の入力部を入力操作して定型文名情報の一覧Pの中の定型文名情報が所定の場所に貼り付けられることで、定型文名情報の一覧Pから定型文名情報を選択する。レポート作成者に対する情報の表示部への表示にグラフィックを多用し、大半の基礎的な操作を入力部43としてのマウス等のポインティングデバイスによって行なうことができるGUI(graphical user interface)を用いることができる。
【0065】
図11(a),(b)は、
図10に示す読影レポート作成画面G1の一部を示し、定型文名情報の一覧Pから定型文名情報を選択する方法を説明するための図である。
【0066】
図11(a)に示すように、レポート作成者は、読影用のビューア装置15の表示部に表示された定型文名情報の一覧Pから所望の定型文名情報、例えば「CT用12」のアイコンを、入力部43を用いてドラッグ(移動)する。そして、
図11(b)に示すように、レポート作成者は、ドラッグされた「CT用12」のアイコンを所見入力欄Qにドロップする。「CT用12」が所見入力欄Qにドロップされると、第2テーブルT2に基づいて、ステップST8で抽出した、「CT用12」に対応する定型文文字情報「要再検査」が所見入力欄Qに表示される。なお、
図11(a)に示す状態で、定型文名情報にマウスポインタが合わせられると、当該定型文名情報に対応する定型文文字情報がポップアップウィンドウとして表示される構成としてもよい。
【0067】
図9の説明に戻って、定型文名情報の一覧Pから定型文名情報が選択されたと判断した場合(ステップST12のYES)、制御部41は、読影用のビューア装置15によって保存ボタンが押下されたか否かを判断し(ステップST13)、保存ボタンの押下に待機する(ステップST13のNO)。保存ボタンは、例えば読影レポート作成画面G1に設けられる。レポート作成者は、入力済の読影レポートを保存する場合、読影用のビューア装置15の入力部を入力操作して保存ボタンをクリックして押下する。なお、保存ボタン以外の他のボタンが押下された場合には、他のボタンに対応する処理が実行される。保存ボタンが押下されたと判断した場合には(ステップST13のYES)、ネットワークNaを介して読影レポートサーバ装置13に入力済の読影レポートを送信し(ステップST14)、処理を終了する。このような処理により読影レポート作成支援動作が行なわれる。
【0068】
読影医等のレポート作成者が読影レポート作成支援装置16にログインすると、そのレポート作成者に対応する定型文名情報の一覧Pが表示部44に表示される。レポート作成者は入力部43を入力操作してその定型文名情報の一覧Pから所見の定型文名情報を選択する。このようにして所見文章が読影レポートに自動的に入力される。最後に、レポート作成者は所見文章を確認して保存ボタンを押下する。これにより、入力済の読影レポートが読影レポートサーバ装置13に送信される。
【0069】
読影レポートサーバ装置13は、読影レポート作成支援装置16から送信された読影レポートを入力前の読影レポートに上書き保存する。保存された入力済の読影レポートは、観察用のビューア装置14からの要求に応じて読影レポートサーバ装置13からネットワークNaを介して観察用のビューア装置14に送信される。これにより、観察用のビューア装置14は医用画像に加え、読影レポートを表示する。担当医は、観察用のビューア装置14に表示された医用画像及び読影レポートを閲覧して診察を行なう。
【0070】
第1実施形態の読影レポート作成支援システム1によれば、レポート作成者が検査情報を指定すれば、レポート作成者及び検査に対応する適切な定型文名情報の一覧Pが表示される。そして、レポート作成者が定型文名情報の一覧Pから特定の定型文名情報を選択すれば、所見入力欄Qに、特定の定型文名情報に対応する定型文文字情報を入力することができる。すなわち、第1実施形態の読影レポート作成支援システム1によれば、多数の定型文名情報のうち、適切な定型文名情報のみを一覧Pとして表示できるので、定型文名情報(定型文文字情報)の選択作業が簡易になり、レポート作成者の読影レポートの作成効率を向上させることができる。
【0071】
また、第1実施形態の読影レポート作成支援システム1によれば、定型文文字情報の一覧ではなく、定型文名情報の一覧Pを表示することで、表示される定型文名情報が多数であっても画面の切り替え等の操作が不要となるので、レポート作成者の読影レポートの作成効率を向上させることができる。
【0072】
(第2実施形態)
図12は、第2実施形態の読影レポート作成支援システムの構成を示す概略図である。
【0073】
図12は、第2実施形態の読影レポート作成支援システム1Aを示す。読影レポート作成支援システム1Aは、複数の医療機関、例えば第1病院10及び第2病院20によって構成される。第1病院10は、医用画像撮影装置11、医用画像サーバ装置12、読影レポートサーバ装置13、観察用のビューア装置14、読影用のビューア装置15、読影レポート作成支援装置16、データベース群17(17−1乃至17−4)、及びルータ(VPN:virtual private network)18を備える。各装置は、基幹のLAN等のネットワークNaを介して相互に通信可能である。なお、装置11乃至16の一部又は全部は、第1病院10に複数備えられてもよい。
【0074】
ルータ18は、ネットワークNa上のデータをインターネット等のネットワークNdに中継し、ネットワークNd上のデータをネットワークNaに中継する装置である。
【0075】
なお、
図12に示す読影レポート作成支援システム1Aにおいて、
図1に示す読影レポート作成支援システム1と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0076】
第2病院20は、第1病院10と同様に、医用画像撮影装置21、医用画像サーバ装置22、読影レポートサーバ装置23、観察用のビューア装置24、読影用のビューア装置25、読影レポート作成支援装置26、データベース群27(27−1乃至27−4)、及びルータ28を備える。各装置は、基幹のLAN等のネットワークNbを介して相互に通信可能である。なお、装置21乃至26の一部又は全部は、第2病院20に複数備えられてもよい。
【0077】
医用画像撮影装置21は、医用画像撮影装置11と同一の構成及び機能を有し、医用画像サーバ装置22は、医用画像サーバ装置12と同一の構成及び機能を有し、読影レポートサーバ装置23は、読影レポートサーバ装置13と同一の構成及び機能を有し、観察用のビューア装置24は、観察用のビューア装置14と同一の構成及び機能を有し、読影用のビューア装置25は、読影用のビューア装置15と同一の構成及び機能を有する。
【0078】
読影レポート作成支援装置26は、
図2に示す読影レポート作成支援装置16と同一の構成を有する。読影レポート作成支援装置26の機能(動作)は後述する。
【0079】
データベース27−1は、第1テーブルU1を保存する。第1テーブルU1は、定型文識別情報に、ユーザ識別情報と、検査情報と、定型文名情報との組合せが対応付けられてなる。
【0080】
図13は、データベース27−1で管理される第1テーブルU1の例を示す図である。
【0081】
図13に示すように、第1テーブルU1において、定型文識別情報「201」には、ユーザ識別情報「CD01」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」と、定型文名情報「CT用21」との組合せが対応付けられる。また、第1テーブルU1において、定型文識別情報「202」には、ユーザ識別情報「CD01」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「ALL」と、定型文名情報「CT用22」との組み合わせが対応付けられる。なお、
図13に示す第1テーブルU1の上6段について、ユーザ識別情報、検査情報、定型文名情報、及び定型文識別情報は全て第2病院20で新規登録されるものである。
【0082】
また、第1テーブルU1において、定型文識別情報「207」には、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」と、定型文名情報「CT用11」との組合せが対応付けられる。なお、
図13に示す第1テーブルU1の下2段について、ユーザ識別情報、検査情報、及び定型文名情報は第1病院10からの情報であり、定型文識別情報は第2病院20で新規登録されるものである。
【0083】
ここで、第1病院10では、第1病院10独自のユーザ識別情報を用い、第2病院20では、第2病院20独自のユーザ識別情報を用いる場合について示している。よって、ユーザ識別情報が異なっていても、同一のユーザを識別している場合がある。例えば、第2病院20では、第1病院10のユーザ識別情報「AB001」は、ユーザ識別情報「CD01」と同一であると判断する。判断方法としては、ユーザ識別情報「AB001」に対応するユーザ名とユーザ識別情報「CD01」に対応するユーザ名とが一致する場合にユーザ識別情報「AB001」とユーザ識別情報「CD01」とが同一であると判断する。又は、第1病院10のユーザ識別情報のユーザIDと第2病院20のユーザ識別情報のユーザIDとの対応テーブルを有し、ユーザ識別情報「AB001」にユーザ識別情報「CD01」が対応される場合にユーザ識別情報「AB001」とユーザ識別情報「CD01」とが同一であると判断する。
【0084】
なお、第1病院10と第2病院20とで統一的なユーザ識別情報を用いる構成とすることもできる。特に、第1病院10と第2病院20とが関連病院である場合は、第1病院10と第2病院20とで統一的なユーザ識別情報が用いられる。例えば、ユーザ識別情報「CD01」がユーザ識別情報「AB001」と一致する場合、
図13に示すユーザ識別情報「AB001」は、ユーザ識別情報「CD01」に置き換えられる。
【0085】
ここで、第1テーブルU1において、ユーザ識別情報「CD01」(及び、同一視される「AB001」)と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする場合を考える。その場合、
図13に示す第1テーブルU1に基づいて定型文識別情報「201」,「202」,「206」,「207」と、定型文名情報「CT用21」,「CT用22」,「共通21」,「CT用11」とが抽出される。
【0086】
図12の説明に戻って、データベース27−2は、第2テーブルU2を保存する。第2テーブルU2は、定型文識別情報に、定型文名情報の表示位置を示す定型文名の表示位置情報と、定型文の文字情報である定型文文字情報との組合せが対応付けられてなる。
【0087】
図14は、データベース27−2で管理される第2テーブルU2の例を示す図である。
【0088】
図14に示すように、第2テーブルU2において、定型文識別情報「201」には、定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「全体に…」との組合せが対応付けられる。すなわち、定型文識別情報「201」は、定型文名の表示位置情報「1」の位置に表示される場合もあれば、定型文名の表示位置情報「5」の位置に表示される場合もある。ここで、ユーザ識別情報「CD01」(及び、同一視される「AB001」)と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする場合を考える。その場合、
図13に示す第1テーブルU1に基づいて定型文識別情報「201」,「202」,「206」,「207」と、定型文名情報「CT用21」,「CT用22」,「共通21」,「CT用11」とが抽出される。さらに、
図14に示す第2テーブルU2に基づいて、抽出された定型文識別情報「201」,「202」,「206」,「207」に対応する定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」,「1,2,3,4,or,5」,「5」,「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「全体に…」,「要再検査」,「異常なし」,「前回の検査と比べて…」とが抽出される。
【0089】
また、定型文の表示位置情報及び定型文文字情報は第1病院10からの情報であり、定型文識別情報は第2病院20で新規登録されるものである。つまり、定型文の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「前回の検査と比べて…」とは、第1病院10では定型文識別情報「101」に対応されるが(
図4に図示)、第2病院20では定型文識別情報「207」に対応される。
【0090】
図12の説明に戻って、データベース27−3は、第3テーブルU3を保存する。第3テーブルU3は、ユーザ識別情報に、定型文を表示するための表示フォーマット情報が対応付けられてなる。
【0091】
図15は、データベース27−3で管理される第3テーブルU3の例を示す図である。
【0092】
ここで、ユーザ識別情報「CD01」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする場合を考える。その場合、
図15に示す第3テーブルU3に基づいて、ユーザ識別情報「CD01」に対応する表示フォーマット情報「201」が抽出される。
【0093】
図12の説明に戻って、データベース27−4は、第4テーブルU4を保存する。第4テーブルU4は、表示フォーマット情報に構文情報が対応付けられてなる。
【0094】
図16は、データベース27−4で管理される第4テーブルU4の例を示す図である。
【0095】
ここで、ユーザ識別情報「CD01」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする場合を考える。その場合、
図15に示す第3テーブルU3に基づいて表示フォーマット情報「201」が抽出される。さらに、
図16に示す第4テーブルU4に基づいて、抽出された表示フォーマット情報「201」に対応する構文情報が抽出される。
【0096】
なお、第2実施形態の読影レポート作成支援システム1Aにおいて、医用画像サーバ装置12、読影レポート作成支援装置16、及びデータベース17−1,17−2,17−3,17−4はそれぞれ独立した装置である。しかしながら、読影レポート作成支援装置16は、医用画像サーバ装置12、及びデータベース17−1,17−2,17−3,17−4の機能を備える装置であってもよい。同様に、読影レポート作成支援装置26は、医用画像サーバ装置22、及びデータベース27−1,27−2,27−3,27−4の機能を備える装置であってもよい。
【0097】
続いて、第2実施形態の読影レポート作成支援システム1Aの動作について、
図17乃至
図19に示すフローチャートを用いて説明する。
【0098】
まず、
図2に示す読影レポート作成支援装置16の制御部41は、読影レポート作成支援装置16に対する、送信実行者のログインが行なわれたか否かを判断し(ステップST21)、送信実行者のログインに待機する(ステップST21のNO)。送信実行者は読影レポート作成支援装置16の入力部43を入力操作してユーザIDやログインパスワード等のログイン情報を入力し、読影レポート作成支援装置16にログインする。
【0099】
ログインが行なわれたと判断した場合(ステップST21のYES)、読影レポート作成支援装置16の制御部41は、入力されたログイン情報から送信実行者のユーザID等のユーザ識別情報を取得する(ステップST22)。そして、読影レポート作成支援装置16の制御部41は、ステップST22で取得したユーザ識別情報に基づいて、その情報に対応する定型文識別情報をデータベース17−1の第1テーブルT1(
図3に図示)から抽出し(ステップST23)、検査情報及び定型文名情報をデータベース17−1の第1テーブルT1(
図3に図示)から抽出する(ステップST24)。例えば、
図3において、ユーザ識別情報「AB001」に対応する定型文識別情報「101」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」と、定型文名情報「CT用11」とが抽出される。また、ユーザ識別情報「AB001」に対応する定型文識別情報「102」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「ALL」と、定型文名情報「CT用12」とが抽出される。さらに、ユーザ識別情報「AB001」に対応する定型文識別情報「104」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「胸部」と、定型文名情報「CT用14」とが抽出される。加えて、ユーザ識別情報「AB001」を含むユーザ識別情報「ALL」に対応する定型文識別情報「106」と、検査情報としての検査種別情報「ALL」及び撮影部位情報「ALL」と、定型文名情報「共通11」とが抽出される。
【0100】
読影レポート作成支援装置16の制御部41は、ステップST23で抽出した定型文識別情報に基づいて、その情報に対応する定型文名の表示位置情報と定型文文字情報とをデータベース17−2の第2テーブルT2(
図4に図示)から抽出する(ステップST25)。例えば、
図4において、定型文識別情報「101」に対応する定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「前回の検査と比べて…」とが抽出される。また、定型文識別情報「102」に対応する定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「要再検査」とが抽出される。さらに、定型文識別情報「104」に対応する定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「両肺野の胸膜下に…」とが抽出される。定型文識別情報「106」に対応する定型文名の表示位置情報「5」と、定型文文字情報「異常なし」とが抽出される。
【0101】
また、読影レポート作成支援装置16の制御部41は、ステップST22で取得したユーザ識別情報に基づいて、その情報に対応する表示フォーマット情報をデータベース17−3の第3テーブルT3(
図5に図示)から抽出する(ステップST26)。例えば、
図5において、ユーザ識別情報「AB001」に対応する表示フォーマット情報「101」が抽出される。
【0102】
また、読影レポート作成支援装置16の制御部41は、ステップST26で抽出した表示フォーマット情報に基づいて、その情報に対応する構文情報をデータベース17−4の第4テーブルT4(
図6に図示)から抽出する(ステップST27)。例えば、
図6において、表示フォーマット情報「101」に対応する構文情報が抽出される。
【0103】
そして、読影レポート作成支援装置16の制御部41は、ステップST24で抽出した検査情報及び定型文名情報と、ステップST25で抽出した定型文名の表示位置情報及び定型文文字情報と、ステップST27で抽出した構文情報とを情報表示画面として第1病院10の読影レポート作成支援装置16の表示部44に表示させる(ステップST28)。
【0104】
図20は、送信画面の一例を示す図である。
【0105】
図20は、送信実行者のユーザ識別情報「AB001」を条件とする送信画面G2を示す。具体的には、送信画面G2は、情報の送信元及び送信先の情報を含む。送信画面G2は、条件としての、送信実行者のユーザ識別情報(例えば、ユーザID及びユーザ名)を含む。また、送信画面G2は、条件に基づいてステップST24で抽出した検査情報(例えば、検査種別情報及び撮影部位情報)及び定型文名情報と、ステップST25で抽出した定型文名の表示位置情報及び定型文文字情報と、ステップST27で抽出した構文情報とを含む。送信実行者は、読影レポート作成支援装置16の入力部43を用いて情報の送信先を選択し、送信対象とする情報にチェックを入れる。
【0106】
なお、本実施形態では、送信実行者のユーザ識別情報を条件として送信画面を生成する場合について説明するが、その場合に限定されるものではない。例えば、送信実行者のユーザ識別情報及び検査情報を条件として送信画面が生成されてもよい。
【0107】
図17の説明に戻って、読影レポート作成支援装置16の制御部41は、送信ボタンが押下されたか否かを判断し(ステップST29)、送信ボタンの押下に待機する(ステップST29のNO)。送信ボタンは、例えば送信画面G2に設けられる。送信実行者は、他の病院である第2病院20に送信実行者のユーザ識別情報、検査情報、定型文名情報、定型文名の表示位置情報、定型文文字情報、及び構文情報を対応付けて送信する場合、読影レポート作成支援装置16の入力部43を入力操作して送信ボタンをクリックして押下する。送信ボタンが押下されたと判断した場合には(ステップST29のYES)、送信実行者のユーザ識別情報、検査情報、定型文名情報、定型文名の表示位置情報、定型文文字情報、及び構文情報を対応付けた情報をエクスポートし、ルータ18及びネットワークNdを介して第2病院20に送信する(ステップST30)。
【0108】
次いで、他の病院である第2病院20は、ステップST30で第1病院10が送信したユーザ識別情報、検査情報、定型文名情報、定型文名の表示位置情報、定型文文字情報、及び構文情報を、ネットワークNd及びルータ28を介して受信する(ステップST31)。第2病院20は、第1テーブルU1(
図13に図示)に、ステップST31で受信した情報をインポートし、ユーザ識別情報、検査情報、及び定型文名情報に定型文識別情報を付して新規登録する(ステップST32)。例えば、
図13に示すように、第1テーブルU1に、ステップST31で受信した、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」と、定型文名情報「CT用11」とに定型文識別情報「207」が付されて新規登録される。
【0109】
また、第2病院20は、第2テーブルU2(
図14に図示)の定型文識別情報に、ステップST31で受信してインポートされた定型文の表示位置情報及び定型文文字情報を新規登録する(ステップST33)。例えば、
図14に示すように、第2テーブルU2の定型文識別情報「207」に、ステップST31で受信した定型文の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「前回の検査と比べて…」とが新規登録される。
【0110】
さらに、第2病院20は、第3テーブルU3(
図15に図示)のユーザ識別情報に基づいて、第4テーブルU4(
図16に図示)に、ステップST31で受信した構文情報を新規登録する(ステップST34)。
【0111】
ステップST32乃至ST34によって、第2病院20のデータベース27−1乃至27−4は、
図13乃至
図16に示すように、第1病院10によって登録された情報と第2病院20によって登録された情報とを共有するテーブルU1乃至U4をもつことができる。
【0112】
第2病院20の読影レポート作成支援装置26の制御部41は、読影レポート作成支援装置26に対するレポート作成者(送信実行者)のログインが行なわれたか否かを判断し(ステップST41)、レポート作成者のログインに待機する(ステップST41のNO)。レポート作成者は読影レポート作成支援装置26の入力部43を入力操作してユーザIDやログインパスワード等のログイン情報を入力し、読影レポート作成支援装置26にログインする。
【0113】
ログインが行なわれたと判断した場合(ステップST41のYES)、読影レポート作成支援装置26の制御部41は、入力されたログイン情報からレポート作成者のユーザID等のユーザ識別情報を取得する(ステップST42)。そして、読影レポート作成支援装置26の制御部41は、読影対象の医用画像を示す受付番号リストを読影レポート作成支援装置26の表示部44に表示させる(ステップST43)。さらに、読影レポート作成支援装置26の制御部41は、受付番号リストから受付番号が選択されたか否かを判断し(ステップST44)、受付番号の選択に待機する(ステップST44のNO)。レポート作成者は読影レポート作成支援装置26の入力部43を入力操作して受付番号リストから受付番号を選択する。
【0114】
受付番号リストから受付番号が選択されたと判断した場合(ステップST44のYES)、読影レポート作成支援装置26の制御部41は、選択された受付番号に対応する患者情報及び検査情報を読影レポートサーバ装置23から、選択された受付番号に対応する画像データを医用画像サーバ装置22からそれぞれ取得する(ステップST45)。第2病院20のレポート作成者は読影対象の医用画像を閲覧しながら、読影レポート作成支援装置26の入力部43を入力操作して読影レポートを作成することになる。
【0115】
次に、読影レポート作成支援装置26の制御部41は、ステップST42で取得したユーザ識別情報と、ステップST45で取得した検査情報とに基づいて、それらの情報に対応する定型文識別情報をデータベース27−1の第1テーブルU1(
図13に図示)から抽出し(ステップST46)、定型文名情報をデータベース27−1の第1テーブルU1(
図13に図示)から抽出する(ステップST47)。例えば、
図13において、ユーザ識別情報「CD01」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とに対応する定型文識別情報「201」と、定型文名情報「CT用21」とが抽出される。また、ユーザ識別情報「CD01」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「ALL」とに対応する定型文識別情報「202」と、定型文名情報「CT用22」とが抽出される。さらに、ユーザ識別情報「ALL」と、検査情報としての検査種別情報「ALL」及び撮影部位情報「ALL」とに対応する定型文識別情報「206」と、定型文名情報「共通21」とが抽出される。加えて、ユーザ識別情報「CD01」と同一視される「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とに対応する定型文識別情報「207」と、定型文名情報「CT用11」とが抽出される。
【0116】
読影レポート作成支援装置26の制御部41は、ステップST46で抽出した定型文識別情報に対応する定型文名の表示位置情報と、定型文文字情報とをデータベース27−2の第2テーブルU2(
図14に図示)から抽出する(ステップST48)。例えば、
図14において、定型文識別情報「201」に対応する定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「全体に…」とが抽出される。また、定型文識別情報「202」に対応する定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「要再検査」とが抽出される。さらに、定型文識別情報「206」に対応する定型文名の表示位置情報「5」と、定型文文字情報「異常なし」とが抽出される。加えて、定型文識別情報「207」に対応する定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」と、定型文文字情報「前回の検査と比べて…」とが抽出される。
【0117】
また、読影レポート作成支援装置26の制御部41は、ステップST42で取得したユーザ識別情報に基づいて、その情報に対応する表示フォーマット情報をデータベース27−3の第3テーブルU3(
図15に図示)から抽出する(ステップST49)。例えば、
図15において、ユーザ識別情報「CD01」に対応する表示フォーマット情報「201」が抽出される。
【0118】
また、読影レポート作成支援装置26の制御部41は、ステップST49で抽出した表示フォーマット情報に基づいて、その情報に対応する構文情報をデータベース27−4の第4テーブルU4(
図16に図示)から抽出する(ステップST50)。例えば、
図16において、表示フォーマット情報「201」に対応する構文情報が抽出される。
【0119】
そして、読影レポート作成支援装置26の制御部41は、ステップST47で抽出した定型文名情報の一覧Pと、ステップST45で取得した患者情報、検査情報、及び画像データ等とを含む読影レポート作成画面を読影用のビューア装置25に表示させる(ステップST51)。ステップST51で表示する読影レポート作成画面は、
図10に示すものと同等である。
【0120】
読影レポート作成支援装置26の制御部41は、読影用のビューア装置25によって定型文名情報の一覧Pから定型文名情報が選択されたか否かを判断し(ステップST52)、定型文名情報の選択に待機する(ステップST52のNO)。レポート作成者は、読影用のビューア装置25の入力部を入力操作して定型文名情報の一覧Pの中の定型文名情報が所定の場所に貼り付けられることで、定型文名情報の一覧Pから定型文名情報を選択する。定型文名情報の一覧Pから定型文名情報を選択する方法は、
図11(a),(b)を用いて説明したものと同等である。
【0121】
定型文名情報の一覧Pから定型文名情報が選択されたと判断した場合(ステップST52のYES)、読影レポート作成支援装置26の制御部41は、読影用のビューア装置25によって保存ボタンが押下されたか否かを判断し(ステップST53)、保存ボタンの押下に待機する(ステップST53のNO)。レポート作成者は、入力済の読影レポートを保存する場合、読影用のビューア装置25の入力部を入力操作して保存ボタンをクリックして押下する。なお、保存ボタン以外の他のボタンが押下された場合には、他のボタンに対応する処理が実行される。保存ボタンが押下されたと判断した場合には(ステップST53のYES)、ネットワークNbを介して読影レポートサーバ装置23に入力済の読影レポートを送信し(ステップST54)、処理を終了する。このような処理により読影レポート作成支援動作が行なわれる。
【0122】
第2実施形態の読影レポート作成支援システム1Aによれば、レポート作成者が検査情報を指定すれば、レポートを作成する第2病院20のみならず第1病院10でも作成され、かつ、レポート作成者及び検査に対応する適切な定型文名情報の一覧Pが表示される。そして、レポート作成者が定型文名情報の一覧Pから特定の定型文名情報を選択すれば、所見入力欄Qに、特定の定型文名情報に対応する定型文文字情報を入力することができる。すなわち、第2実施形態の読影レポート作成支援システム1Aによれば、第2病院20のみならず第1病院10でも作成された多数の定型文名情報のうち、適切な定型文名情報のみを一覧Pとして表示できるので、定型文名情報(定型文文字情報)の選択作業が簡易になり、レポート作成者の読影レポートの作成効率を向上させることができる。
【0123】
また、第2実施形態の読影レポート作成支援システム1Aによれば、定型文文字情報の一覧ではなく、定型文名情報の一覧Pを表示することで、表示される定型文名情報が多数であっても画面の切り替え等の操作が不要となるので、レポート作成者の読影レポートの作成効率を向上させることができる。
【0124】
さらに、第2実施形態の読影レポート作成支援システム1Aによれば、あるレポート作成者が、異なる病院(第1病院10及び第2病院20)で読影を行なう場合であっても、第1病院10で用いた定型文文字情報等を第2病院20でも使用できるので、レポート作成者の読影レポートの作成効率を向上させることができる。
【0125】
(第3実施形態)
図21は、第3実施形態の読影レポート作成支援システムの構成を示す概略図である。
【0126】
図21は、第3実施形態の読影レポート作成支援システム1Bを示す。読影レポート作成支援システム1Bは、複数の医療機関、例えば第1病院10及び第2病院20と、読影センタ30とによって構成される。第1病院10は、医用画像撮影装置11、医用画像サーバ装置12、読影レポートサーバ装置13、観察用のビューア装置14、読影用のビューア装置15、データベース群17(17−1乃至17−4)、ルータ18及び、読影依頼装置19を備える。各装置は、基幹のLAN等のネットワークNaを介して相互に通信可能である。なお、装置11乃至15,17乃至19の一部又は全部は、第1病院10に複数備えられてもよい。
【0127】
読影依頼装置19は、
図2に示す読影レポート作成支援装置16と同一の構成を有する。読影依頼装置19の機能(動作)は後述する。
【0128】
第2病院20は、医用画像撮影装置21、医用画像サーバ装置22、読影レポートサーバ装置23、観察用のビューア装置24、読影用のビューア装置25、データベース群27(27−1乃至27−4)、ルータ28、及び読影依頼装置29を備える。各装置は、基幹のLAN等のネットワークNbを介して相互に通信可能である。なお、装置21乃至25,27乃至29の一部又は全部は、第2病院20に複数備えられてもよい。
【0129】
読影依頼装置29は、
図2に示す読影レポート作成支援装置16と同一の構成を有する。読影依頼装置29の機能(動作)は後述する。
【0130】
なお、
図21に示す読影レポート作成支援システム1Bにおいて、
図1に示す読影レポート作成支援システム1、又は、
図12に示す読影レポート作成支援システム1Aと同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0131】
読影センタ30は、医用画像サーバ装置32、読影レポートサーバ装置33、読影用のビューア装置35、読影レポート作成支援装置36、及びルータ38を備える。各装置は、基幹のLAN等のネットワークNcを介して相互に通信可能である。なお、装置32,33,35,36の一部又は全部は、読影センタ30に複数備えられてもよい。
【0132】
医用画像サーバ装置32は、第1病院10及び第2病院20から送信された、読影依頼情報に含まれる画像データを保管する。医用画像サーバ装置32は、読影用のビューア装置35の要求に応じて読影用のビューア装置35に画像データを提供する。また、医用画像サーバ装置32は、画像データを保管する場合、その画像データに付帯する付帯情報を読影レポートサーバ装置33に送信する。この付帯情報は受付番号、患者情報、及び検査情報等を含む。
【0133】
読影レポートサーバ装置33は、医用画像サーバ装置32から付帯情報を受け取り、その付帯情報を含む入力前の読影レポートを受付番号に関連付けて保存し、さらに、読影レポート作成支援装置36の要求に応じて読影レポート作成支援装置36に入力前の読影レポートを提供する。また、読影レポートサーバ装置33は、読影医により作成された入力済の読影レポートを適宜保管する。
【0134】
読影用のビューア装置35は、医用画像サーバ装置32に保管された医用画像や読影レポートサーバ装置33に保管された入力前の読影レポート等の画像を表示する装置である。読影用のビューア装置35は、例えば病院内の読影室に設置されており、読影レポートを作成する読影医等のレポート作成者に医用画像を提供する。読影用のビューア装置35により、レポート作成者は読影対象の医用画像を閲覧することができる。
【0135】
読影レポート作成支援装置36は、
図2に示す読影レポート作成支援装置16と同一の構成を有する。読影レポート作成支援装置36の機能(動作)は後述する。
【0136】
なお、第3実施形態の読影レポート作成支援システム1Bにおいて、医用画像サーバ装置12、データベース17−1,17−2,17−3,17−4、及び読影依頼装置19はそれぞれ独立した装置である。しかしながら、読影依頼装置19は、医用画像サーバ装置12、及びデータベース17−1,17−2,17−3,17−4の機能を備える装置であってもよい。同様に、読影依頼装置29は、医用画像サーバ装置22、及びデータベース27−1,27−2,27−3,27−4の機能を備える装置であってもよい。同様に、読影レポート作成支援装置36は、医用画像サーバ装置32の機能を備える装置であってもよい。
【0137】
続いて、第3実施形態の読影レポート作成支援システム1Bの動作について、
図22,
図23に示すフローチャートを用いて説明する。
【0138】
まず、
図21に示す読影依頼装置19(又は読影依頼装置29)の制御部41は、読影依頼装置19に対する読影依頼者のログインが行なわれたか否かを判断し(ステップST61)、読影依頼者のログインに待機する(ステップST61のNO)。読影依頼者は読影依頼装置19の入力部43を入力操作して読影依頼者のユーザIDやログインパスワード等のログイン情報を入力し、読影依頼装置19にログインする。
【0139】
ログインが行なわれたと判断した場合(ステップST61のYES)、読影依頼装置19の制御部41は、入力されたログイン情報から読影依頼者のユーザID等のユーザ識別情報を取得する(ステップST62)。そして、読影依頼装置19の制御部41は、読影対象の医用画像を示す受付番号リストを表示部44に表示させる(ステップST63)。さらに、読影依頼装置19の制御部41は、受付番号リストから受付番号が選択されたか否かを判断し(ステップST64)、受付番号の選択に待機する(ステップST64のNO)。読影依頼者は読影依頼装置19の入力部43を入力操作して受付番号リストから受付番号を選択する。
【0140】
受付番号リストから受付番号が選択されたと判断した場合(ステップST64のYES)、読影依頼装置19の制御部41は、選択された受付番号に対応する患者情報及び検査情報を読影レポートサーバ装置13から、選択された受付番号に対応する画像データを医用画像サーバ装置12からそれぞれ取得する(ステップST65)。
【0141】
次に、読影依頼装置19の制御部41は、ステップST62で取得したユーザ識別情報と、ステップST65で取得した検査情報とに基づいて、それらの情報に対応する定型文識別情報をデータベース17−1の第1テーブルT1(
図3に図示)から抽出し(ステップST66)、定型文名情報をデータベース17−1の第1テーブルT1(
図3に図示)から抽出する(ステップST67)。例えば、
図3において、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とに対応する定型文識別情報「101」と、定型文名情報「CT用11」とが抽出される。また、ユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「ALL」とに対応する定型文識別情報「102」と、定型文名情報「CT用12」とが抽出される。さらに、ユーザ識別情報「AB001」を含むユーザ識別情報「ALL」と、検査情報としての検査種別情報「ALL」及び撮影部位情報「ALL」とに対応する定型文識別情報「106」と、定型文名情報「共通11」とが抽出される。
【0142】
読影依頼装置19の制御部41は、ステップST66で抽出した定型文識別情報と、に基づいて、その情報に対応する定型文名の表示位置情報と定型文文字情報とをデータベース17−2の第2テーブルT2(
図4に図示)から抽出する(ステップST68)。例えば、
図4において、定型文識別情報「101」,「102」,「104」,「106」に対応する定型文名の表示位置情報「1,2,3,4,or,5」,「1,2,3,4,or,5」,「1,2,3,4,or,5」,「5」と、定型文文字情報「前回の検査と比べて…」,「要再検査」,「両肺野の胸膜下に…」,「異常なし」とが抽出される。
【0143】
また、読影依頼装置19の制御部41は、ステップST62で取得したユーザ識別情報に基づいて、その情報に対応する表示フォーマット情報をデータベース17−3の第3テーブルT3(
図5に図示)から抽出する(ステップST69)。例えば、
図5において、ユーザ識別情報「AB001」に対応する表示フォーマット情報「101」が抽出される。
【0144】
また、読影依頼装置19の制御部41は、ステップST69で抽出した表示フォーマット情報に基づいて、その情報に対応する構文情報をデータベース17−4の第4テーブルT4(
図6に図示)から抽出する(ステップST70)。例えば、
図6において、表示フォーマット情報「101」に対応する構文情報が抽出される。
【0145】
そして、読影依頼装置19の制御部41は、ステップST65で取得した検査情報及び画像データと、ステップST67で抽出した定型文名情報と、ステップST68で抽出した定型文名の表示位置情報及び定型文文字情報と、ステップST70で抽出した構文情報とを読影依頼画面G3として第1病院10の読影依頼装置19の表示部44に表示させる(ステップST71)。
【0146】
図24は、読影依頼画面の一例を示す図である。
【0147】
図24は、読影依頼者のユーザ識別情報「AB001」と、検査情報としての検査種別情報「CT」及び撮影部位情報「頭部」とを条件とする、患者ID「1234」に関する読影依頼画面G3を示す。具体的には、読影依頼画面G3は、読影依頼元及び読影依頼先の情報と、読影依頼の対象の患者情報(例えば、患者ID及び患者名)と、ステップST65で抽出した、読影依頼の対象の患者情報に関する画像データとを含む。読影依頼画面G3は、条件としての、読影依頼者のユーザ識別情報(例えば、ユーザID及びユーザ名)、及び検査情報(例えば、検査種別情報及び撮影部位情報)を含む。また、読影依頼画面G3は、条件に基づいてステップST67で抽出した定型文名情報と、ステップST68で抽出した定型文名の表示位置情報及び定型文文字情報と、ステップST70で抽出した構文情報とを含む。読影依頼者は、読影依頼装置19の入力部43を用いて読影依頼先を選択し、送信対象とする情報にチェックを入れる。
【0148】
図22の説明に戻って、読影依頼装置19の制御部41は、依頼ボタンが押下されたか否かを判断し(ステップST72)、依頼ボタンの押下に待機する(ステップST72のNO)。依頼ボタンは、例えば読影依頼画面G3に設けられる。読影依頼者は、読影センタ30に読影依頼者のユーザ識別情報、検査情報、定型文名情報、定型文名の表示位置情報、定型文文字情報、構文情報、画像データを対応付けて送信する場合、読影依頼装置19の入力部43を入力操作して依頼ボタンをクリックして押下する。依頼ボタンが押下されたと判断した場合には(ステップST72のYES)、読影依頼者のユーザ識別情報、検査情報、定型文名情報、定型文名の表示位置情報、定型文文字情報、構文情報、画像データを対応付けた情報を含む読影依頼情報をエクスポートして、ルータ18及びネットワークNdを介して読影センタ30に送信する(ステップST73)。
【0149】
次いで、読影センタ30は、ステップST73で第1病院10が送信した読影依頼情報を、ネットワークNd及びルータ38を介して受信する(ステップST74)。
【0150】
そして、読影レポート作成支援装置36の制御部41は、ステップST74で受信した読影依頼情報をインポートして、読影依頼情報に基づく読影レポート作成画面を読影用のビューア装置35に表示させる(ステップST75)。ステップST75で表示する読影レポート作成画面は、
図10に示すものと同等である。
【0151】
読影レポート作成支援装置36の制御部41は、読影用のビューア装置35によって定型文名情報の一覧Pから定型文名情報が選択されたか否かを判断し(ステップST76)、定型文名情報の選択に待機する(ステップST76のNO)。レポート作成者は、読影用のビューア装置35の入力部を入力操作して定型文名情報の一覧Pの中の定型文名情報が所定の場所に貼り付けられることで、定型文名情報の一覧Pから定型文名情報を選択する。定型文名情報の一覧Pから定型文名情報を選択する方法は、
図11(a),(b)を用いて説明したものと同等である。
【0152】
定型文名情報の一覧Pから定型文名情報が選択されたと判断した場合(ステップST76のYES)、読影レポート作成支援装置36の制御部41は、読影用のビューア装置35によって保存ボタンが押下されたか否かを判断し(ステップST77)、保存ボタンの押下に待機する(ステップST77のNO)。レポート作成者は、入力済の読影レポートを保存する場合、読影用のビューア装置35の入力部を入力操作して保存ボタンをクリックして押下する。なお、保存ボタン以外の他のボタンが押下された場合には、他のボタンに対応する処理が実行される。保存ボタンが押下されたと判断した場合には(ステップST77のYES)、ネットワークNcを介して読影レポートサーバ装置33に入力済の読影レポートを送信し(ステップST78)、処理を終了する。このような処理により読影レポート作成支援動作が行なわれる。
【0153】
なお、読影センタ30には、読影依頼(読影依頼情報の送信)のタイミングで読影依頼情報が送信される場合を説明したが、その場合に限定されるものではない。例えば、読影センタ30に、読影依頼のタイミング以外のタイミングで読影依頼情報が送信されるものとしてもよい。
【0154】
また、
図22に示すステップST73では、読影依頼者のユーザ識別情報、検査情報、定型文名情報、定型文名の表示位置情報、定型文文字情報、構文情報、画像データを対応付けた情報を含む読影依頼情報を読影センタ30に送信する。しかしながら、その場合に限定されるものではない。
【0155】
読影依頼装置19は、RIS(radiology information system)から検査(撮影)の予約を受けると、医用画像撮影装置11としてのX線フィルム型のX線診断装置に検査を依頼する。X線フィルム型のX線診断装置による検査の終了を受け、読影依頼装置19は、
図22に示すステップST62で取得したユーザ識別情報と、依頼した検査の検査情報とに基づいて、それらの情報に対応する定型文識別情報をデータベース17−1の第1テーブルT1(
図3に図示)から抽出する(ステップST66)。以下、
図22及び
図23に示すフローチャートに従って動作する。
【0156】
このように、読影依頼装置19は、画像データを除く、読影依頼者のユーザ識別情報、検査情報、定型文名情報、定型文名の表示位置情報、定型文文字情報、構文情報を対応付けた情報を含む読影依頼情報を読影センタ30に送信する。そして、X線フィルム型のX線診断装置によって取得されたX線フィルムが、読影依頼情報とは別に読影センタ30に配送される。
【0157】
第3実施形態の読影レポート作成支援システム1Bによれば、第1病院10(第2病院20)で読影依頼者によって作成され、かつ、読影依頼者及び検査に対応する適切な定型文名情報の一覧Pが表示される。そして、レポート作成者が定型文名情報の一覧Pから特定の定型文名情報を選択すれば、所見入力欄Qに、特定の定型文名情報に対応する定型文文字情報を入力することができる。すなわち、第3実施形態の読影レポート作成支援システム1Bによれば、第1病院10(第2病院20)で読影依頼者によって作成された多数の定型文名情報のうち、適切な定型文名情報のみを一覧Pとして表示できるので、定型文名情報(定型文文字情報)の選択作業が簡易になり、レポート作成者の読影レポートの作成効率を向上させることができる。
【0158】
また、第3実施形態の読影レポート作成支援システム1Bによれば、定型文文字情報の一覧ではなく、定型文名情報の一覧Pを表示することで、表示される定型文名情報が多数であっても画面の切り替え等の操作が不要となるので、レポート作成者の読影レポートの作成効率を向上させることができる。
【0159】
さらに、第3実施形態の読影レポート作成支援システム1Bによれば、読影センタ30に読影を依頼する場合であっても、第1病院10及び第2病院20で用いた定型文文字情報等を読影センタ30でも使用できるので、レポート作成者の読影レポートの作成効率を向上させることができる。
【0160】
なお、本実施形態の読影レポート作成支援システム1,1A,1Bは、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、本実施形態の読影レポート作成支援システム1,1A,1Bに開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0161】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。