特許第6144199号(P6144199)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6144199
(24)【登録日】2017年5月19日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】ペダル駆動型キックボード
(51)【国際特許分類】
   B62M 1/24 20130101AFI20170529BHJP
   B62K 5/00 20130101ALI20170529BHJP
   B62M 11/06 20060101ALI20170529BHJP
   F16H 21/24 20060101ALI20170529BHJP
   F16H 63/32 20060101ALI20170529BHJP
【FI】
   B62M1/24
   B62K5/00
   B62M11/06 A
   F16H21/24
   F16H63/32
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-524771(P2013-524771)
(86)(22)【出願日】2011年7月28日
(65)【公表番号】特表2013-538726(P2013-538726A)
(43)【公表日】2013年10月17日
(86)【国際出願番号】KR2011005546
(87)【国際公開番号】WO2012023712
(87)【国際公開日】20120223
【審査請求日】2014年7月17日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0080889
(32)【優先日】2010年8月20日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513021109
【氏名又は名称】キム, ジフン
【氏名又は名称原語表記】KIM, Ji Hoon
(74)【代理人】
【識別番号】100077584
【弁理士】
【氏名又は名称】守谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100106699
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 弘道
(72)【発明者】
【氏名】キム, ジフン
【審査官】 山尾 宗弘
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/035278(WO,A2)
【文献】 特開平02−038138(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/001126(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62M 1/24
B62K 5/00
B62M 11/06
F16H 21/24
F16H 63/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボード(10)の前方に前輪(20)を操縦するハンドル(22)が形成され、後方には後輪(30)が回転ギア(70)と回転軸(72)によって軸結合されて形成され、前記後輪(30)を駆動させる二つのペダル(40)がボード(10)の上面に形成され、前記ペダル(40)の底面にはリンク(42)の一端がヒンジ結合され、当該リンク(42)は前記ペダル(40)の往復運動を回転運動に転換させるために他端がクランク軸(44)に軸結合され、前記クランク軸(44)には駆動ギア(46)が一体に形成されて、前記クランク軸(44)の回転力が前記駆動ギア(46)を通じて前記回転ギア(70)に伝達されて前記後輪(30)が駆動され、前記ボード(10)の後方上面にはサドル(80)が形成されたキックボードにおいて、
前記クランク軸(44)の回転力が前記駆動ギア(46)を通じて前記回転ギア(70)に伝達されて前記後輪(30)を駆動させるために、前記駆動ギア(46)と前記回転ギア(70)との間には当該駆動ギア(46)と噛み合って回転し、第1変速ギア(52)と第2変速ギア(54)の中の何れか一つの変速ギアに選択的に連結されて回転させるクラッチギア(50)と、
前記第1変速ギア(52)と前記第2変速ギア(54)にそれぞれ噛み合って回転するように連結軸(60)に設置された第1連結ギア(62)及び第2連結ギア(64)と、
前記連結軸(60)の両端部に設置され、前記回転ギア(70)に噛み合って前記連結軸(60)を通じて前記第1連結ギア(62)及び前記第2連結ギア(64)の回転力が伝達されて前記回転ギア(70)を回転させる動力伝達ギア(66)と、が形成され、
前記第1変速ギア(52)と前記第2変速ギア(54)は前記クラッチギア(50)と同一軸上に設置され、前記第1変速ギア(52)と前記第2変速ギア(54)の前記クラッチギア(50)と対応する面と当該クラッチギア(50)の両側面にそれぞれクラッチカム(50a)(52a)(54a)が設置されて、前記クラッチギア(50)と連結された変速ギアが回転され、前記クラッチギア(50)が前記第1変速ギア(52)と前記第2変速ギア(54)との中の何れか一つの変速ギアと連結されるように移動させる変速レバー(50b)をさらに含むことを特徴とするペダル駆動型キックボード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキックボードに関し、より詳しくは、ボードに形成されたペダルの往復運動を回転運動に転換してギアを駆動させて使用者が地面を蹴らなくてもボードが推進することができ、変速器が具備されて使用者が容易に速度を調節することができ、ペダルを踏むことによって筋力運動ができるペダル駆動型キックボードに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、キックボードは前後に車輪が形成されたボードに使用者が乗って、片足で地面を蹴りながら推進するようになっている。
【0003】
このようなキックボードは携帯及び保管性が容易で、誰でも容易に利用することができて広く使われている。
【0004】
しかし、片足のみを使うことによって、骨格が完全に形成されていない乳児及び子供の偏向成長をもたらし、長時間走行する場合には多くの体力が要求され、特に、上り坂ではより多くの力が必要になって長時間連続して楽しむには問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような問題点を解決するために案出されたもので、本発明の目的は、ボードに形成されたペダルの往復運動を回転運動に転換してギアを駆動させて使用者が地面を蹴らなくてもボードが推進することができ、変速器が具備されて使用者が容易に速度を調節することができ、ペダルを踏むことによって筋力運動ができるペダル駆動型キックボードを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達するための本発明は、ボードの前方に前輪を操縦するハンドルが形成され、後方には後輪が回転ギアと回転軸によって軸結合されて形成され、上記後輪を駆動させる二つのペダルがボードの上面に形成され、ペダルの底面にはリンクの一端がヒンジ結合され、当該リンクはペダルの往復運動を回転運動に転換させるために他端がクランク軸に軸結合され、上記クランク軸には駆動ギアが一体に形成されて、クランク軸の回転力が駆動ギアを通じて回転ギアに伝達されて後輪が駆動され、ボードの後方上面にはサドルが形成されたキックボードにおいて、上記クランク軸の回転力が駆動ギアを通じて回転ギアに伝達されて後輪を駆動させるために、駆動ギアと回転ギアとの間には駆動ギアと噛み合って回転し、第1変速ギアと第2変速ギアの中の何れか一つの変速ギアに選択的に連結されて回転させるクラッチギアと、上記第1変速ギアと第2変速ギアにそれぞれ噛み合って回転するように連結軸に設置された第1連結ギア及び第2連結ギアと、上記連結軸の両端部に設置され、回転ギアと噛み合って連結軸を通じて第1連結ギア及び第2連結ギアの回転力が伝達されて回転ギアを回転させる動力伝達ギアと、が形成され、上記第1変速ギアと第2変速ギアはクラッチギアと同一軸上に設置され、上記第1変速ギアと第2変速ギアのクラッチギアと対応する面とクラッチギアの両側面にそれぞれクラッチカムが設置されて、クラッチギアと連結された変速ギアが回転され、上記クラッチギアが第1変速ギアと第2変速ギアの中の何れか一つの変速ギアに連結されるように移動させる変速レバーをさらに含むことを特徴とする。
【0007】
本発明のまた他の目的及び効果は以下の詳細な説明から明確になり、本発明の好ましい実施例を表す詳細な説明及び実施例は本発明の範疇を制限するものではない。
【発明の効果】
【0008】
本発明によるペダル駆動型キックボードによれば、ボードに形成されたペダルの往復運動を回転運動に転換してギアを駆動させて使用者が地面を蹴らなくてもボードが推進することができ、変速器が具備されて使用者が容易に速度を調節することができ、ペダルを踏むことによって筋力運動ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明によるペダル駆動型キックボードの斜視図である。
図2】本発明によるペダル駆動型キックボードの動力伝達装置を示す斜視図である。
図3】本発明によるペダル駆動型キックボードの動力伝達装置を示す平面図である。
図4】本発明に適用されたペダルによって駆動ギアが回転される状態を示す図面である。
図5a】本発明に適用されたクラッチギアと変速ギアを示す図面である。
図5b】本発明に適用されたクラッチギアと変速ギアを示す図面である。
図5c】本発明に適用されたクラッチギアと変速ギアを示す図面である。
図5d】本発明に適用されたクラッチギアと変速ギアを示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明による好ましい実施例を添付された図面を参照して詳しく説明する。まず、図面において機能的に同一または類似する部分には同じ符号を付与する。
【0011】
図1は本発明によるペダル駆動型キックボードの斜視図であり、図2は本発明によるペダル駆動型キックボードの動力伝達装置を示す斜視図であり、図3は本発明によるペダル駆動型キックボードの動力伝達装置を示す平面図であり、図4は本発明に適用されたペダルによって駆動ギアが回転される状態を示す図面であり、図5a〜図5dは本発明に適用されたクラッチギアと変速ギアを示す図面である。
【0012】
まず、本発明において前方はキックボードが進む方向を意味し、後方は前方の反対の方向を意味する。
【0013】
図1図5dによれば、本発明によるペダル駆動型キックボードはボード10の前方に前輪20を操縦するハンドル22が形成され、後方には後輪30が形成され、上記後輪30を駆動させる二つのペダル40がボード10の上面に形成されている。
【0014】
上記ペダル40と上下に作動するペダル40の往復運動を回転運動に転換させるクランク軸44を連結するように、一端がペダル40の底面とヒンジ結合され、他端はクランク軸44と軸結合されたリンク42が設置されている。
【0015】
また、上記クランク軸44には駆動ギア46が形成されている。



【0016】
上記クランク軸44によって回転される駆動ギア46はクラッチギア50と噛み合ってクラッチギア50を回転させる。
【0017】
上記クラッチギア50の両側にはクラッチギア50と同一軸上に設置され、クラッチギア50と選択的に連結されて回転される第1変速ギア52と第2変速ギア54とが形成されている。
【0018】
この時、上記第1変速ギア52と第2変速ギア54のクラッチギア50と対応する面とクラッチギア50の両側面にはそれぞれクラッチカム50a、52a、54aが形成されて、第1変速ギア52と第2変速ギア54との中でクラッチギア50と連結された変速ギアが回転される。
【0019】
上記のように、クラッチギア50の両側面に設置された第1変速ギア52と第2変速ギア54の中の何れか一つの変速ギアと選択的に連結するために移動されるようにクラッチギア50の一端に変速レバー50bが設置されている。
【0020】
好ましくは、上記変速レバー50bは使用者が容易にクラッチギア50を移動させるようにボード10の上面を貫通して突出される。
【0021】
上記クラッチギア50と連結されて回転する第1変速ギア52と第2変速ギア54にはそれぞれ第1連結ギア62と第2連結ギア64とが設置されている。
【0022】
上記第1連結ギア62と第2連結ギア64は連結軸60にそれぞれ設置されて、クラッチギア50と何れの変速ギアが連結されても連結軸60が回転するようになる。



【0023】
上記連結軸60の両側端部には動力伝達ギア66が形成され、それぞれの動力伝達ギア66には回転ギア70が噛み合っている。
【0024】
上記回転ギア70は動力伝達ギア66の回転力が伝達されて回転され、その回転力を後輪30に伝達するように後輪30と回転軸72によって連結されて後輪30を駆動させる。
【0025】
即ち、使用者がペダル40を上下に作動させると、ペダル40と連結されたクランク軸44によって回転運動に変換され、変換された回転運動は駆動ギア46を通じてクラッチギア50に連結された第1変速ギア52及び第2変速ギア54、第1連結ギア62及び第2連結ギア64、動力伝達ギア66 及び回転ギア70を経って後輪30に伝達されて、キックボードが前へ前進するようになる。
【0026】
この時、上記後輪30が設置された回転軸72や連結軸60に補助動力手段によって別途のモーター(図示しない)をさらに設置することができる。
【0027】
また、本発明によるペダル駆動型キックボードの他の実施例として、ボード10の後方上面にサドル80をさらに設置して使用者がサドル80に座って自転車のように使うこともできる。
【0028】
また、本発明によるペダル駆動型キックボードは、ボード10の上面に乳児用シートや体の不便な人が座ることができる椅子をさらに設置して、ベビーカーや動力椅子として使われることができ、荷物を移動させることができるバケットを設置して車として使われることができ、自動車形状の見掛けを設置してカートやおもちゃ用自動車として使われることもできる。
【0029】
即ち、上記説明から明確になるように、本発明によるペダル駆動型キックボードは、ボード10に形成されたペダル40の往復運動を回転運動に転換してギアを駆動させて、使用者が地面を蹴らなくてもボード10が推進することができ、変速器が具備されて使用者が容易に速度を調節することができ、ペダル40を踏むことによって筋力運動ができるという効果を奏する。
【0030】
本発明はその精神または主な特徴から逸脱することなく、他の様々な形態で実施することができる。そこで、前述した実施例は全ての点で単純な例示に過ぎず、限定的に解釈してはいけない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって定められ、明細書の本文によっては何らの拘束もされない。特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内に属する。
【符号の説明】
【0031】
10:ボード
20:前輪
22:ハンドル
30:後輪
40:ペダル
42:リンク
44:クランク軸
46:駆動ギア
50:クラッチギア
50a:クラッチカム
52a:クラッチカム
54a:クラッチカム
50b:変速レバー
52:第1変速ギア
54:第2変速ギア
60:連結軸
62:第1連結ギア
64:第2連結ギア
66:動力伝達ギア
70:回転ギア
72:回転軸
80:サドル
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図5c
図5d