(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
金イオンと、主錯化剤として、6−アミノペニシラン酸およびチオプロニンからなる群から選ばれる化合物の1または複数と、を含むことを特徴とするノーシアン金めっき浴。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
<第1実施形態>
第1実施形態のめっき浴1、2(
図1参照)は、以下に示すように、金イオンと、(化1)で表される化合物であるチオプロニンと、還元剤である次亜リン酸ナトリウムと、を含むノーシアン無電解金めっき浴である。なお、以下、「モル/リットル」を「M」と略記する。
【0013】
(化2)
<めっき浴1>
塩化金酸ナトリウム 0.005M
チオプロニン 0.025M
クエン酸 0.125M
ビピリジル 100ppm
PEG200 100ppm
次亜リン酸ナトリウム 0.02g/L
浴温:80℃
pH:7 (水酸化カリウムと硫酸で調整)
<めっき浴2>
塩化金酸ナトリウム 0.02M
チオプロニン 0.10M
クエン酸 0.50M
ビピリジル 500ppm
PEG200 500ppm
アスコルビン酸 0.10M
浴温: 60℃
pH: 4.25 (水酸化カリウムと硫酸で調整)
金イオンの供給源としては、塩化金酸塩、水酸化金、又は亜硫酸金塩等を好適に用いることができ、コスト、取り扱い性、及び安定性の観点から、三価金を有する金塩である塩化金酸ナトリウムが特に好ましい。
【0014】
金イオンの濃度Cは、0.001〜0.1Mが好ましく、前記範囲以上であれば析出反応が安定して進行し、前記範囲以下であれば経済的であり、かつ沈殿が生じることがない。
【0015】
主錯化剤であるチオプロニン(メルカプトプロピオニルグリシン)は、以下の(化2)で示される。
【0016】
(化2)
チオプロニンは、医薬品としては一般的であるが、めっきに用いることは検討されていなかった。
【0017】
主錯化剤濃度Mは、金イオン濃度Cとの比(M/C)が、1〜10が好ましく、前記範囲内であれば非常に安定した錯体を形成する。例えば、塩化金酸ナトリウム濃度Cが0.04Mの場合にはチオプロニン濃度Mを0.20Mとすることで、めっき浴1と同じ、M/C=5となる。
【0018】
なお、主錯化剤としては、(化1)で表される化合物であれば、チオプロニンに替えて、以下の(化3)で示される6−アミノペニシラン酸(6−APA)を用いてもよい。
【0019】
(化3)
6−アミノペニシラン酸は、ペニシリン系薬剤の母核構造であるが、チオプロニンと同様に、めっきに用いることは検討されていなかった。
【0020】
すなわち、(化1)で表される化合物であるチオプロニン、及び6−アミノペニシラン酸は、共に、発明者により金めっきの錯化剤として優れた特性を示すことが見出された。(化1)で表される化合物としては、さらに、2-MERCAPTOACETAMIDE)、2,2’-BIS-ACETAMIDE DISULFIDE、2-THIOPHENECARBOXAMIDE、RHODANINE、2,4-THIAZOLIDINEDIONE、2-THIOPHENECARBOXILIC HYDRAZIDE、RHODANINE-3-ACETIC ACID、 1,4-BENZOTHIAZIN-3-ONE、3,5-DIMETHYL-1-(2-THIENYLCARBONYL)-1H-1,2,4-TRIAZOLE、N-PHENYL-2-(PHENYLTHIO)ACETAMIDE、N-PHENYL-1-BENZOTHIOPHENE-2-CARBOXAMIDE等を列挙することができる。
【0021】
(化1)で表される化合物が、金めっきの錯化剤として優れた特性を示す原因は十分には解明されていない。しかし、めっき浴1の調合時に、チオプロニン等の主錯化剤を添加すると、黄色だった溶液が無色に変化する。このことから、塩化金酸ナトリウムの三価金イオンは、錯体を形成するときに、チオプロニン等により還元され一価金イオンとなり、非常に安定化するものと考えられる。
【0022】
なお、主錯化剤として、複数の上記化合物、例えば、チオプロニンと、6−アミノペニシラン酸とを用いてもよい。
【0023】
クエン酸イオンは補助錯化剤であり、補助錯化剤としては各種の水溶性化合物、例えば、ロッシェル塩(酒石酸)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、アスパラギン酸、グルタミン酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、3−ヒドロキシプロピオン酸、マロン酸、ガラツクロン酸、グルコン酸、ヒドロキシ酪酸、2、2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、ヒドロキシピバル酸、β−ヒドロキシイソ吉草酸、シュウ酸、サルチル酸又は前記化合物の塩もしくは誘導体等を用いることができる。さらに、補助錯化剤としては、チオアミン類化合物、ジアミン類化合物、又はチオ尿素類化合物等を用いてもよい。しかし、主錯化剤である(化1)で、表される化合物と、安定した復合錯体を形成する酒石酸イオン、又はクエン酸イオンが好ましく、特に安定性及び溶解性の観点からクエン酸イオンが特に好ましい。また、補助錯化剤として、酒石酸イオン及びクエン酸イオンを用いでもよい。なお、塩の場合、ナトリウム塩よりもカリウム塩の方が金めっき膜の光沢が良いため好ましい。
【0024】
クエン酸イオン等の補助錯化剤濃度Nは、チオプロニン等の主錯化剤濃度Mとの比(N/M)が、1〜50が好ましく、前記範囲内であれば非常に安定した錯体を形成する。すなわち、金イオン濃度C:主錯化剤濃度M:補助錯化剤濃度Nは、1:(1〜10):(1〜50)がより好ましく、例えば、めっき浴1、2では、1:5:25である。なお、主錯化剤及び補助錯化剤の名称は便宜的である。
【0025】
次亜リン酸イオンは、金イオンの還元剤であり、供給源としては、次亜リン酸ナトリウム又は次亜リン酸カリウム等を用いる。次亜リン酸イオン濃度G(g/L)は、金イオン濃度Cに対しての比G/Cが1〜10であることが好ましく、前記範囲以上であれば析出反応が安定して進行し、前記範囲以下であれば、めっき浴が自己分解することがない。例えば、金イオン濃度が0.01Mの場合には、次亜リン酸イオン濃度を0.04Mとすることで、めっき浴1と同じ、G/C=4となる。還元剤としては、アスコルビン酸、チオ尿素、DMAB、ホルマリン、又はヒドラジン等を用いてもよく、次亜リン酸又はアスコルビン酸が好ましい。
【0026】
ビピリジル、PEG200(分子量200のポリエチレングリコール)は、いわゆる光沢剤、界面活性剤であり、それぞれ適量が添加される。光沢剤、界面活性剤としては、フェナントロリン、ピコリン(メチルピリジン)等を用いてもよい。
【0027】
水酸化カリウム及び硫酸はpH調整剤であり、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、又はアンモニア水等を用いてもよい。なお、めっき浴1は、pHが6〜8の範囲の中性浴であるが、還元剤の種類等に応じて、pHが2〜7以下の酸性浴又はpHが7以上〜14のアルカリ浴としてもよい。
【0028】
すなわち、実施形態の主錯化剤と補助錯化剤との組み合わせの金めっき浴は、酸性からアルカリ性までの広いpH範囲において安定した特性を示す。すでに説明したように、三価金イオンを一価に還元する機能を有する主錯化剤と、補助錯化剤との組み合わせが特異的に安定な錯体を形成するためと考えられる。そして、この安定錯体状態では、主錯化剤の還元力では一価金イオンを金属金に還元することはなく、より強い還元力のある還元剤によってのみ一価金イオンは金属金に還元される。
【0029】
<成膜方法>
図1に示すように、基板2としてCOP(cycloolefin polymer)を用い、公知の前処理(紫外線照射処理、アルカリ処理、コンディショニング処理、パラジウムイオン処理、還元処理等)の後に、めっき浴1に30分間浸漬し、光沢のある金めっき膜3を得た。
【0030】
そして、無電解めっき浴1、2は、80℃に72時間保持しても安定であり、常温で1ヶ月保存しても問題は生じなった。
【0031】
すなわち、無電解めっき浴1、2は、非常に安定であった。
【0032】
<第2実施形態>
第2実施形態のめっき浴1A(
図2参照)は、金イオンと、6−アミノペニシラン酸(6−APA)と、を含むノーシアン電解金めっき浴である。
【0033】
<めっき浴1A>
塩化金酸ナトリウム 0.01M
6−アミノペニシラン酸 0.05M
クエン酸 0.25M
ビピリジル 100ppm
PEG200 100ppm
浴温:80℃
pH12 (水酸化カリウムで調整)
<成膜方法>
図2に示すように、陰極である基板には銅板2Aを、陽極にはチタン白金板4を用い、公知の前処理(酸洗等)の後に、電源5を用いて、電流密度1A/dm
2にて、30分間の電解めっきを行い、光沢のある金めっき膜3Aを得た。なお、陰極に、鉄板、導電性Siウエハ、又はニッケル板を用いても、同様に、光沢のある金めっき膜が得られた。
【0034】
なお、電解めっき浴1Aでも、無電解めっき浴1等と同様に三価金イオンを一価に還元する機能を有する主錯化剤(6−アミノペニシラン酸)と、補助錯化剤(クエン酸)との組み合わせが特に安定な錯体を形成する。
【0035】
6−アミノペニシラン酸を添加しない電解めっき浴は、電解めっき浴1Aほどは安定ではなく、かつ、同じ電流密度における成膜速度が、電解めっき浴1Aの略1/3であった。これは電解めっき浴1Aでは、6−アミノペニシラン酸により三価金イオンを一価金イオンに還元されているためである。すなわち、電解めっき浴1Aは、6−アミノペニシラン酸を添加しない電解めっき浴よりも、析出効率が良い。
【0036】
そして、電解めっき浴1Aは、常温で1ヶ月保存しても問題は生じなった。
【0037】
すなわち、電解めっき浴1Aは、非常に安定であった。
【0038】
なお、めっき浴1Aは、pHが12のアルカリ浴であるが、6〜8の範囲の中性浴又は、pHが4〜6の酸性浴としてもよい。すなわち、実施形態の主錯化剤と補助錯化剤との組み合わせの金めっき浴1Aは、酸性からアルカリ性までの広いpH範囲において安定した特性を示す。
【0039】
なお、補助錯化剤として、グリシン、ジメチルスルホキシド、メルカプトアルカンスルホン酸、ニトリロ三酢酸、亜硫酸、又は炭酸を用いてもよい。特に炭酸は、クエン酸と同等の効果を有し、好ましく用いることができる。また、還元剤として過酸化水素を用いてもよい。過酸化水素による還元反応の副生成物は無電解めっきに悪影響を及ぼさない酸素だけである。
【0040】
また、無電解めっき浴1が酸性浴の場合は、pH3.5以上が好ましい。
【0041】
<第3実施形態>
第1実施形態のめっき浴1では、塩化金酸ナトリウムの三価金イオンは、錯体を形成するときに、チオプロニンにより還元され一価金イオンとなり、非常に安定化する。しかし、以下の(式1)に示すように、金イオンの還元反応により、チオプロニンの2/3は、酸化されてジスルフィドに変化する。ジスルフィド等は、めっき浴には不要の不純物であり、連続使用するとめっき浴の劣化を招いたり、めっき膜に悪影響を及ぼしたりする、おそれがあった。
【0042】
(式1)
これに対して第3実施形態では、めっき浴1Bの製造方法では、めっき浴1Bの調製前に、一価金イオンとチオプロニンとの錯体(以下、「RSG」ともいう)を予め作製しておきし、単離された一価金錯体RSGを用いて、めっき浴1Bを製造する。
【0043】
以下、
図3に示すフローチャートに沿ってめっき浴1Bの製造方法について説明する。
【0044】
<ステップS11> RSG作製
チオプロニン 0.15Mと、酢酸 0.50Mと、塩化金酸ナトリウム 0.05Mと、を含む水溶液が、室温で10時間、攪拌された。すなわち、一価金イオンに対して3倍モルのチオプロニンが使用された。
【0045】
この水溶液のpHは3以下であるため、生成したRSGは溶解せず微粒子となる。なお、酢酸に替えて、クエン酸、酒石酸等のカルボン酸を用いてもよい。
【0046】
<ステップS12> RSG単離
RSGが分散された水溶液が、0.4μmのメンブレンフィルタで濾過されることにより、ジスルフィド、塩素イオン、ナトリウムイオン等の不純物が溶解した水溶液から、RSGが単離された。すなわち、単離とは反応で生じた副生成物等を、RSGから分離することを意味する。なお、単離には、濾過に替えて、遠心分離法で副生成物等が溶解した水溶液とRSGとを分離してもよい。
【0047】
上記RSG作製/単離工程での、金の収率は99.9%であった。
【0048】
<ステップS13> めっき浴作製
RSGを0.02M含む水溶液に、炭酸カリウムを添加し、pHを9とすることで、RSGを溶解し、電気めっき浴1Bを得た。すなわち、電気めっき浴1Bは、基本成分としては、一価金イオンと、主錯化剤であるチオプロニンと、だけを含んでいる極めて単純な組成である。しかし、電解めっき浴1Bは、常温で6ヶ月保存しても問題は生じなった。
【0049】
なお、pH調製には、水酸化カリウム又はアンモニア水を用いてもよい。また、RSGは、pH4以上で溶解するが、電気めっき浴としては、pH8以上pH12以下が安定性の観点から好ましい。
【0050】
<ステップS14> 成膜
陰極である基板には銅板2Aを、陽極には酸化イリジウム被覆チタン板4を用い、公知の前処理(酸洗等)の後に、電源5を用いて、電流密度1A/dm
2にて、3分間の電解めっきを行い、光沢のある、膜厚475nmの金めっき膜3Bを得た。
【0051】
電気めっき浴1Bは、使用中、使用後及び再使用中に、めっき浴が着色したり、析出速度が大きく変化したりすることもなく、安定であった。
【0052】
本実施形態の金めっき浴1Bは金めっき浴1等と同じ効果を有し、さらに使用中及び使用後の安定性は、金めっき浴1等よりも優れていた。
【0053】
<第3実施形態の変形例>
第3実施形態の方法で作製されたRSGは、置換めっき浴1B1、無電解めっき浴1B2にも使用できる。
【0054】
例えば、置換めっき浴1B1は、RSGを0.005M含む水溶液を、水酸化カリウムでpH5にすることで調製される。80℃の置換めっき浴1B1にNi板を浸漬すると、8.2nm/分の速度で置換めっき膜3B1が成膜された。
【0055】
置換めっき浴1B1は、常温で1ヶ月保存しても問題は生じなった。さらに、置換めっき浴1B1は、使用中、使用後及び再使用中に、めっき浴が着色したり、析出速度が大きく変化したりすることもなく、安定であった。
【0056】
また、例えば、無電解めっき浴1B2は、RSGを0.010M含む水溶液に、アミノメルカプトチオジアゾール(AMT)/0.010M、アスコルビン酸/0.010Mを添加し、水酸化カリウムでpH5にすることで調整される。AMTは促進剤であり、アスコルビン酸は還元剤である。
【0057】
例えば、Au膜が成膜されたガラス基板を、SBH(水素化ホウ素ナトリウム)/2g/L(50℃)の溶液に2分間浸漬し還元処理した後、無電解めっき浴1B2に2時間浸漬すると、760nmの無光沢の金めっき膜3B2が成膜された。
【0058】
なお、無電解めっき浴1B2は、アスコルビン酸を添加しない状態では、常温で1ヶ月保存しても問題は生じなった。
【0059】
なお、金めっき浴1B、1B1、及び1B2には、公知の添加剤が添加されていても良い。例えば、置換めっき浴1B1又は無電解めっき浴1B2に、さらにクエン酸を適量添加すると、より安定化したり、めっき膜の特性が改善したりする
例えば、無電解めっき浴1B2に、さらにグリシン/0.10M、クエン酸/0.100M、ビピリジル/0.001M、PEG600/400ppm、亜硫酸カリウム/0.010M、を添加した無電解めっき浴1B3は、無電解めっき浴1B2と同条件で400nmの光沢金めっき膜3B3が成膜された。
【0060】
ビピリジルは光沢剤、レベラーであり、PEG600は界面活性剤であり、亜硫酸カリウムは安定剤である。
【0061】
また、置換めっき浴1B1にさらにクエン酸/0.100M、を添加した置換めっき浴1B4は析出速度が、置換めっき浴1B1よりも早かった。
【0062】
変形例の置換めっき浴1B1、1B4、無電解めっき浴1B2、1B3、は、金めっき浴1B等と同じように、安定性が金めっき浴1等よりも優れていた。
【0063】
<第4実施形態>
第3実施形態のめっき浴の製造方法では、(式1)に示すように、チオプロニンの2/3は、酸化されてジスルフィドに変化する。
【0064】
これに対して、本実施形態のめっき浴の製造方法では、(式2)に示すように、RSGを形成するときに、亜硫酸イオンを添加することで、チオプロニンがジスルフィドに酸化されることがない。
【0065】
(式2)
本実施形態の製造方法では、<ステップS11> RSG作製において、チオプロニン/0.05Mと、クエン酸/0.50Mと、塩化金酸ナトリウム/0.05Mと、亜硫酸カリウム/0.20Mと、を含む水溶液が、室温で1時間、攪拌され、さらに、80℃で3時間攪拌された。すなわち、一価金イオンに対して等量モルのチオプロニンと2倍モルの亜硫酸イオンとが使用された。
【0066】
そして、遠心分離法により、RSGが単離された。なお、本実施形態のRSG作製方法では、金の収率は97.7%であった。また、本実施形態の方法で作製されたRSGは、めっき浴に用いた場合、第3実施形態の方法で作製されたRSGと同じ効果を有していた。
【0067】
亜硫酸イオン源である亜硫酸塩は、チオプロニンよりも安価である。このため、本実施形態のめっき浴の製造方法は、第3実施形態のめっき浴の製造方法と同じ効果を有し、さらに経済的である。
【0068】
なお、第3実施形態、第3実施形態の変形例、及び第
4実施形態のめっき浴の製造方法において、チオプロニンに替えて、6−アミノペニシラン酸等の化学式 (化1)表される化合物を用いてもよい。すなわち、化学式(化1)表される化合物を用いて作製した一価金イオン錯体を単離して、めっき浴に添加したり、亜硫酸イオンによる還元反応を利用したりできる。
【0069】
なお、6−アミノペニシラン酸では、チオプロニンと比較すると、一価金イオン錯体を高純度に単離することが容易ではなく、めっき浴の安定性は、やや安定性は劣っていた。
【0070】
以上の説明のように、以下の化学式(化1)で表される化合物と、三価金イオンと、から形成される一価金イオン錯体が、単離された状態で添加されるノーシアン金めっき浴は、化学式(化1)で表される化合物と三価金イオンとの添加により製造されるノーシアン金めっき浴よりも、使用中及び使用後の安定性に優れている。
【0071】
さらに、化学式(化1)で表される化合物と、三価金イオンと、亜硫酸イオンと、から形成される1価金イオン錯体は、経済的である。
【0072】
すなわち、本発明は上述した実施形態等に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変、組み合わせ等ができる。
【0073】
本出願は、2012年7月13日に日本国に出願された特願2012−157450号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。