【実施例】
【0015】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
【0016】
自動印字システム及びインクジェットプリンタ:
図1は、インクジェット記録装置を含む自動印字システムの一例の概略を示す図である。図示の自動印字システム1は、実施例のインクジェット記録装置2、ワーク検出センサ4、搬送速度センサ6及びディスプレイ装置8などで構成されている。
【0017】
インクジェット記録装置2は一般的に「インクジェットプリンタ」と呼ばれていることから、このインクジェットプリンタという用語を使って説明すると、このインクジェットプリンタ2はインクを連続的に噴射するコンティニュアス方式のプリンタである。実施例のインクジェットプリンタ2は、ワーク搬送ライン10に設置されてワーク搬送ライン10を流れるワークWに文字や図形を印字するのに用いられる。印字対象物であるワークWは、例えば電子部品、プラスチック袋などである。ワーク検出センサ4は、ワークWの有無を検出して印字を開始するトリガを出力し、このトリガ信号を受けてワークWに対する印字が開始される。
【0018】
インクジェットプリンタ2は、ワーク搬送ライン10の近傍に設置されるプリンタ本体200と、ワーク搬送ライン10に設置されるヘッド300とを有し、プリンタ本体200とヘッド300とは可撓性ホース12によって連結されている。プリンタ本体200とヘッド300とは、これらの間で速乾性のインク液が循環され、そして、ヘッド300は、次々と搬送されてくるワークWに対してドット印字を実行する。
図1の矢印はワークWの搬送方向を示す。なお、
図1はプリンタ本体200を模式的に図示している。プリンタ本体200の詳細な外観構成は
図3〜
図5等を参照されたい。
【0019】
図2は、インクジェットプリンタ2の全体構成の概要を示すブロック図である。
図2を参照してインクジェットプリンタ2の概要を説明する。プリンタ本体200は、その内部にメインタンク202を有し、このメインタンク202にインク液が蓄えられている。メインタンク202内の速乾性のインク液は第1ポンプ(インク供給ポンプ)204によってヘッド300のノズル302に供給される。ノズル302へのインク液の供給は常時継続され、ノズル302から吐出されたインク粒のうち、ワークWの印字に使用されないインク粒はガター304によって受け止められる。ガター304に滴下したインク粒はガターポンプ206によって吸引され、そしてメインタンク202に回収される。すなわち印字停止中(ワークにインク粒を印字していない間)はノズル302から吐出されたインク液がガター304によって回収される。図中、Fはフィルタを示す。
【0020】
すなわち、プリンタ本体200とヘッド300とはインク循環系を構成しており、速乾性のインク液はメインタンク202からノズル302に供給され、ノズル302から吐出されたインク液のうち、印字停止中にノズル302から吐出されたインク液はガター304を介してメインタンク202に回収される。
【0021】
インクジェットプリンタ2はカートリッジ式である。プリンタ本体200には、インクカートリッジ400と溶剤カートリッジ500とが脱着可能に装着される。インクカートリッジ400には、メインタンク202に補充するためのインク液が収容されている。溶剤カートリッジ500には、インク液の粘度を一定に保持するための溶剤である例えばメチルエチルケトン(MEK)が収容されている。
【0022】
インクジェットプリンタ2では、インク循環系の立ち上げ時や立ち下げ時に、ヘッド300のノズル302内を洗浄する洗浄処理が行われる。ノズル302の洗浄時には、溶剤カートリッジ500内の溶剤が溶剤ポンプ212によって直接的にヘッド300のノズル302に供給される。そして、ノズル302から吐出された溶剤はガター304で受け止められる。ガター304が受け取った溶剤はガターポンプ206によって吸引され、コンディショニングタンク210へ送られる。コンディショニングタンク210内の溶剤は補充・循環ポンプ216により必要に応じてメインタンク202に供給され、これにより回収した溶剤の再利用が行われる。変形例として、コンディショニングタンク210を省いて、ガター304が受け取った溶剤をメインタンク202に送るようにしてもよい。
【0023】
補充・循環ポンプ216は、また、インクカートリッジ400内の補充用インク液を必要に応じてメインタンク202へ送出すると共にメインタンク202内のインクを循環させる機能を有している。すなわち、補充・循環ポンプ216は循環ポンプの機能を有し、この補充・循環ポンプ216によってメインタンク202内のインク液は常時循環されている。メインタンク202には粘度計218が付設され、この粘度計218によってメインタンク202内のインク液の粘度を検出し、この粘度計218によって検出した粘度に応じてコンディショニングタンク210から溶剤をメインタンク202に供給することでメインタンク202内のインク液の粘度が一定に維持される。なお、コンディショニングタンク210が空のときには、溶剤が溶剤カートリッジ500からメインタンク202に供給される。
【0024】
インクカートリッジ400(又は溶剤カートリッジ500)の残量検知方法については、幾つか方法がある。例えば、インクカートリッジ400から単位時間あたりに抜き取られるインクの量が既知の場合、インク供給ポンプ204の駆動時間を測定することによって、インクカートリッジ400内からどれくらいのインクが抜き取られたかを算出することができる(初期のインク量から、抜き取られたインクの量を減算することで、インク残量も算出することができる)。或いは、インクカートリッジ400から1回あたりに抜き取られるインクの量(例えば100cc)が既知の場合、メインタンク202内に例えば液面レベル計を設けておき、この液面レベル計を用いてメインタンク202内のインク増量回数を測定することによって、インクカートリッジ400から何回抜き取りが行われたかを算出する。そして、1回で抜き取られるインクの量に、抜取り回数を乗じることによって、インクカートリッジ400内からどれくらいのインクが抜き取られたかを算出することができる。
【0025】
なお、カートリッジの空検知方法についても、幾つか方法がある。例えば、インク供給ポンプ204を所定時間駆動しても、液面レベル計によりメインタンク202内のインク増量が検知されないとき(タイムアウトしたとき)、インクカートリッジ400内のインクが空になったことを検知することができる。一方、溶剤カートリッジ500については、インクカートリッジ400と同様の液面レベル計を用いた空検知を行うことはできない(溶剤は、メインタンク202への供給のみならず、ヘッド300の洗浄等にも使用されるため)。そこで、例えば、溶剤カートリッジ500が接続される溶剤経路の途中に、投光器と受光器を有する反射型の光電センサを設けることで空検知を行うことができる。具体的には、投光器からの検査光が照射されるセンシングエリア内に溶剤経路が位置するように、光電センサを配設する。そうすると、溶剤経路内に溶剤が存在しているときと、溶剤経路内に空気が存在しているときとで、受光器における受光量が変化する。従って、例えば溶剤ポンプ212を所定時間駆動させても溶剤経路に溶剤が存在しないと判定される場合には、溶剤カートリッジ500が空になったと検知することができる。
【0026】
ヘッド300の構成について簡単に説明すると、ヘッド300は、インクを噴出するノズル、噴出されたインク粒子を帯電させる帯電電極、帯電されたインク粒子を偏向する偏向電極、及び、ノズルに対向して配置され、印字に使用されないインク粒子を回収するガターを備えている。
【0027】
なお、プリンタ本体200とヘッド300との間のインク液の循環、メインタンク202に対する溶媒の補充つまりメインタンク202内のインク液の粘度の調整、メインタンク202内のインク液の循環、ヘッド300の詳細な構成、プリンタ本体200の回路の詳細に関して特許文献1(特開2007−190724号公報)に詳しく説明されていることから、この特許文献1の記載を本明細書に援用することにより、これ以上の詳しい説明は省略する。なお、カートリッジ式のインクジェットプリンタ2は、例えば長期保管や輸送する場合に溶剤カートリッジ500を使ってインク供給系の洗浄が行われる。
【0028】
インクカートリッジ、溶剤カートリッジ:
図3〜
図5は、正面ドアを取り外した状態のプリンタ本体200を示す。
図3は、インクカートリッジ400及び溶剤カートリッジ500を取り外した状態を示す。この
図3を参照して、プリンタ本体200は、インクカートリッジ400を受け入れるインク側リザーバ600と、溶剤カートリッジ500を受け入れる溶剤側リザーバ700とを有し、インクカートリッジ400、溶剤カートリッジ500を取り外した状態では、インク側リザーバ600、溶剤側リザーバ700は傾斜した姿勢をとり得る。換言すれば、インク側リザーバ600及び溶剤側リザーバ700は、揺動することにより、鉛直方向に起立した状態(後述する
図5参照)と、鉛直方向からプリンタ本体200の外側に所定角度傾斜した状態(
図4参照)と、の2つの姿勢をとり得る。各リザーバを後者の状態に遷移可能に構成することで、カートリッジの着脱を容易化することができる。
図4は、インク側リザーバ600にインクカートリッジ400を差し込んで装着し、溶剤側リザーバ700に溶剤カートリッジ500を差し込んで装着した状態を示す。
図5は、インク側リザーバ600及び溶剤側リザーバ700を鉛直方向に起立した状態に戻すことにより、インクカートリッジ400及び溶剤カートリッジ500をプリンタ本体200に収納した状態を示す。
【0029】
なお、インク側リザーバ600及び溶剤側リザーバ700は、プリンタ本体200内の右下方に配置されている。また、
図3〜
図5では、プリンタ本体200内の左下方は空の空間となっているが、この空間には、インク供給ポンプ204、ガターポンプ206、補充・循環ポンプ216などのポンプモジュール(図示略)が配置される。要するに、プリンタ本体200を正面視したときに、プリンタ本体200の内部下方において、左右の少なくとも一方にポンプモジュールが配置され、他方にインク側リザーバ600及び溶剤側リザーバ700が並べて配置されている。インク側リザーバ600と溶剤側リザーバ700の位置関係は逆であってもよい。
【0030】
図6〜
図11は、インクカートリッジ400、溶剤カートリッジ500の主要部として用いられるボトル800を示す。このボトル800は、インクカートリッジ400ではインクを収容するための容器を構成し、また、溶剤カートリッジ500では溶剤を収容するための容器を構成する。
【0031】
ボトル:
図6はボトル800の斜視図である。
図7はボトル800の正面図である。
図8はボトル800の背面図である。
図9はボトル800の右側面図である。ボトル800の左側面図は、
図9の右側面図と同じであることから省略する。
図10はボトル800の平面図である。
図11はボトル800の底面図である。
【0032】
図6〜
図11に図示のボトル800には、
図12、
図13に示すように記録媒体ユニット(ROMユニット)900(930)が装着される。
図12は、ROMユニット900(930)を装着したボトル800の斜視図である。
図13は、ROMユニット900(930)を装着したボトル800の平面図である。
【0033】
図6〜
図11を参照して、ボトル800は合成樹脂で作られた成型品である。ボトル800は、有底のボトル本体802と、このボトル本体802の一端面の中心部分から軸線方向に突出する突出部804とを有している。ボトル800の説明において、図示のように突出部804を上にしてボトル800を立てた状態で説明する。勿論、ボトル800は、たとえば
図6の状態を上下反転させて、突出部804を下にした状態でプリンタ本体200に装着される。
【0034】
ボトル本体802は、略直方体の形状を有し、4つの側面802aと、底面802bと、頂面802cとを有し、この頂面802cの中央部分に突出部804が位置決めされている。そして、ボトル本体802は、隣接する各側面802a、802aとの間を面取りした形状の4つの側部コーナ部分802dを有している。また、底面802bと、各側面802aの下端及び側部コーナ部分802dの下端とは底部傾斜面802eで連結されている。同様に、頂面802cと、各側面802aの上端及び側部コーナ部分802dの上端とは上部傾斜面802fで連結されている。
【0035】
ボトル800は、その内容物である液体(インク又は溶剤)を吸い出すと、これに対応してボトル800が潰れて容積が小さくなる。実施例では、ボトル800の頂面802cの中央部分及び突出部804が、変形に対して抵抗力を有するリジッド部分806を構成し、上記頂面802cの中央部分を除くボトル本体802が可撓性である。このボトル本体802の可撓性部分は、内容物である液体が減少するのに対応した変形をすることにより、内容物が減少するに応じてボトル本体802の容積が小さくなる減容化部分808を構成している。
【0036】
実施例では、側面802aと側部コーナ部分802dとが薄肉であるのに対して、上部傾斜面802f、底部傾斜面802e、底面802bが相対的に肉厚である。後述するように、ボトル800をブロー成形で作ると、ボトル800の口部812の中央を通る軸線から離れるに従って肉厚が薄くなるため、軸線から最も離れた側部コーナ部分802dは薄肉になる。この肉厚を調整することにより、ボトル本体802はその高さ方向の寸法の変化が殆ど無く、幅方向の寸法が小さくなることで減容化するように設計されている。すなわち、上部傾斜面802f、底部傾斜面802eの部分の肉厚を調整することで、ボトル本体802が規定された態様で幅方向に小さくなるように設計されている。勿論、ボトル本体802の減容化部分808をアルミニウムパウチ又は薄肉の可撓性樹脂材料で作り、この減容化部分808を比較的硬質の例えば合成樹脂成型品からなる外皮で覆うようにしてもよい。
【0037】
ボトル本体802の頂面802cの略中央部分から軸線方向に突出する突出部804は、ボトル頂面802cから僅かに上方に延びた後に拡径した比較的大径の首部810と、この首部810の上端から上方に延びる比較的小径の口部812とで構成されている。ボトル800に内容物を充填した後に口部812にゴム栓(図示せず)を挿入することでボトル800が封止される。
【0038】
なお、ボトル本体802及び突出部804は、例えばブロー成形又は中空成形により一体的に成形することができる。例えば、ペレット状の樹脂原料をブロー成形機に溶かしてパイプ状にし、パリソンを作成する。このパリソンを金型で挟み込んだ後、中に空気を注入して膨らませ、金型の内面に密着させる。所望の製品形状が得られたら冷却して固め、必要に応じてバリを除去する。このようにして、ボトル800を一体成形することができる。
【0039】
図14〜
図19は、ボトル800を図示した
図6〜
図11に対応する図であり、ボトル800の首部810、口部812を実線で示し、それ以外の部分を破線で示してある。
図14はボトル800の斜視図である。
図15はボトル800の正面図である。
図16はボトル800の背面図である。
図17はボトル800の右側面図である。ボトル800の左側面図は、
図17の右側面図と同じであることから省略する。
図18はボトル800の平面図である。
図19はボトル800の底面図である。
【0040】
図14〜
図19において、実線で示された首部810及び口部812以外の箇所は、種々の形状をとり得る。例えば、ボトル本体802が略円筒形状であってもよいし、略三角筒形状であってもよい。ただし
図14〜
図19に示すように、略直方体形状とすることで、ボトル800内部のインク又は溶剤がポンプで吸い出されたとき、ボトル本体802の側面が変形し(凹み)やすくなる。その結果、ボトル本体802の内部の負圧をそれほど大きくしなくても、インク又は溶剤を効率的に吸い出すことができる。
【0041】
また、4つの側面802aは、一対の幅広の(面積が大きい)側面802aと、一対の幅狭の(面積が小さい)側面802aとを有している。これらのうち一対の幅狭の側面802aは、ボトル本体802の内部に凹んだ形状をしている(
図10の平面図参照)。別の言い方をすれば、
図10に示すように、一対の幅広の側面802aは、ボトル本体802の外方へ凸の形状をし、一対の幅狭の側面802aは、ボトル本体802の内方へ凸の形状をしている。これにより、ボトル800内部のインク又は溶剤がポンプで吸い出されたとき、一対の幅狭の側面802aが一番に変形しやすく、ボトル本体802が略扁平形状を保ちながら、一対の幅広の側面802aが近づいていき、均等に潰れていく。従って、ボトル本体802の内部の負圧をそれほど大きくしなくても、インク又は溶剤を更に効率的に吸い出すことができる。つまり、なるべく小さなポンプの吸引力で、インク又は溶剤を効率的に吸い出すことができる。
【0042】
なお、一対の幅狭の側面802aが潰れた後は、側部コーナ部分802dも含めて減容化部分808の各箇所が少しずつ(場合によっては捩れながら)変形していく。言い換えると、一対の幅狭の側面802aは、一対の幅広の側面802aと比べて相対的に変形しやすくなっており、また、一対の幅広の側面802aは、側部コーナ部分802dと比べて相対的に変形しやすくなっている。
【0043】
ROMユニット:
図20、
図21は記録媒体ユニットつまりROMユニット900(930)を示す。
図20はROMユニット900(930)の斜視図であり、
図21はROMユニット900(930)の分解斜視図である。ROMユニット900(930)は、ROMホルダ本体902と、このROMホルダ本体902に収容された基板904とを含む。基板904には、その一方の面に横並びに配置された4つの端子接触面906を有し、他方の面(作図上の理由から図面に現れていない)には、記録媒体つまり不揮発メモリであるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)が搭載されている。このROM(記録媒体)には、カートリッジ固有のロット番号、メーカ識別番号、カートリッジバージョン、製造者識別番号、インクまたは溶剤の種別、シリアル番号、(インク又はカートリッジ)製造年月日などの情報の他に、ボトル800の容量、ボトル800の中に入っているインクまたは溶剤の残量が記録されている。
【0044】
ROMユニット900(930)の記録媒体には、当該ROMユニット900(930)を取り付けるインクカートリッジ400又は溶剤カートリッジ500の固有の識別番号を記録させ、そして、この識別番号に基づいてプリンタ本体200側で当該インクカートリッジ400又は溶剤カートリッジ500のインク又は溶剤の残量を管理するようにしてもよい。
【0045】
ROMホルダ本体902は略直方体の形状を有し、このROMホルダ本体902の中に基板904が収容される。ROMユニット900(930)は、また、ROMホルダ本体902の2つの長手方向端から後方に延びる第1、第2のアーム908、910を有している。ROMユニット900(930)はこの第1、第2のアーム908、910を使ってボトル800のリジッド部分806、具体的にはボトル800の首部810に固定される。つまり、ROMユニット900(930)は、首部810の側面にのみ固定されている。ROMユニット900(930)はボトル800のリジッド部分806に相対変位ができない状態で固定する方式を採用してもよいが、実施例では、ROMユニット900(930)はリジッド部分806に対して相対変位可能に固定される。つまり、ROMユニット900(930)はボトル800に対しては相対変位可能である。その一方で、ROMホルダ本体902は、プリンタ本体200に対しては相対変位不能に位置決めされる。図中、912は位置決め穴を示す。位置決め穴912は単数でもよいが、好ましくは複数であるのがよい。この実施例では、ROMホルダ本体902において、基板904を収容する部分に左右に夫々1つの位置決め穴912が設けられている。この位置決め穴912の機能については後に説明する。
【0046】
図22〜
図25は、ボトル800の首部810の構造と、このボトル首部810に取り付けられるROMユニット900(930)との関係を説明するための図である。
図22及びそのX23−X23線に沿って切断した断面図である
図23を参照して、ボトル首部810には、円周方向に離間した2つの係止溝814が形成されている。また、ボトル首部810には、好ましくは、ROMホルダ本体902と対面する部分に位置決め突起816が形成される。この位置決め突起816は正面視したときにT字状の形状を有している。すなわち、位置決め突起816は互いに直交する縦横に延びる形状を有している(
図22)。位置決め突起816の正面視したときの形状は例えば円形であってもよいが、ROMユニット900(930)、特にROMホルダ本体902がボトル首部810に対して回転するのを規制するのであれば非円形の形状を選択すればよい。この位置決め突起816は必ずしも必須ではなく、位置決め突起816を省いてもよい。
【0047】
図24及びそのX25−X25線に沿って切断した断面図である
図25を参照して、
図24、
図25には、ROMユニット900(930)をボトル首部810に装着した状態を示す。
図25から最もよく分かるように、ROMユニット900(930)の第1、第2のアーム908、910は、ボトル首部810を挟んで対峙して延び且つボトル首部810の外形形状と相補的な輪郭形状を有し、第1、第2のアーム908、910の先端の爪908a、910aが前述した係止溝814の段部に脱着可能に係合されて、この凹凸係合によってボトル首部810にROMユニット900(930)が位置決めされる。爪908a、910aが夫々係止溝814の段部と係合した状態では、上述したボトル首部810のT字状の位置決め突起816が、ROMホルダ本体902の内側表面に形成された凹所906aに受け入れられた状態になる。この凹所906aは、T字状の位置決め突起816と相補的な形状を有しているが、T字状の位置決め突起816は凹所906aに緩く嵌合した状態である。すなわち、ROMユニット900(930)はボトル首部810に対して一定の遊びが許容される状態で固定される。この実施例では、第1、第2のアーム908、910が同じ形状及び同じ長さ寸法を有しているが、第1、第2のアーム908、910の形状及び長さ寸法は任意である。
【0048】
上述した爪908a、910aと上述した係止溝814の段部との関係は相対的であり、このような凹凸係合は一方の部材に凸部(爪908a、910a)、他方に凹部(係止溝814の段部)が位置していればよいのは勿論である。
【0049】
リザーバ(カートリッジ受け入れ部):
図26〜
図29は、プリンタ本体200から、ボトル800を受け入れるためのカートリッジ受け入れ部を構成するインク側リザーバ600、溶剤側リザーバ700を抽出した図である。
図26は溶剤側リザーバ700に溶剤カートリッジ500を挿入する途中状態を示し、
図27は
図26のX27−X27線に沿って断面した図である。
図28は溶剤側リザーバ700に溶剤カートリッジ500を挿入し終わった状態を示し、
図29は
図28のX29−X29線に沿って断面した図である。
【0050】
カートリッジ受け入れ部であるインク側リザーバ600と溶剤側リザーバ700は、共通背面プレート14に横並びの状態で固定され、この共通背面プレート14が揺動することにより、
図3、
図4に示す傾斜した状態と、
図5に示す直立状態とを取ることができる。
【0051】
ボトル800はその一側面に沿って位置するアタッチメント820を有する。
図30を参照して、アタッチメント820はその本体820aが、ボトル本体802の一側面に沿って真っ直ぐに延びる形状を有し、その上端には上下2段で横方向に延びるネックホルダ部分820b、820cを有し、下段ネックホルダ820bが頂面802cとボトル首部810との間の小径部と係合し、上段ネックホルダ820cがボトル首部810の上端面と係合する。すなわち、下段ネックホルダ820bと上段ネックホルダ820cとでボトル首部810を上下に挟み込んだ状態となる。また、アタッチメント820の下端には斜め下方に延びる下部支持部820dを有する。この下部支持部820dは前述したボトル800の底部傾斜面802eと当接する。なお、ボトル800の底部傾斜面802eに、下部支持部820dに形成された係合穴と係合する係合突起を設けることにより、アタッチメント820がボトル800に固定されやすくなる。このように、本実施形態におけるアタッチメント820は、主として、ボトル800の片側側面を覆う半ハウジング形状を呈しており、反対側の側面は完全に開放されている。従って、例えば周囲の環境温度が上昇し、ボトル800の内圧が上昇してボトル800が若干膨張したとしても、開放された側面でその膨張を逃がすことができる。
【0052】
アタッチメント820は合成樹脂の一体成型品であり、その内面に複数の補強リブ820eを有している。アタッチメント本体820aには、その上端部つまりボトル首部810に隣接する部位にブリッジ820fが形成されている。このブリッジ820fの役割については後に説明する。
【0053】
図31は、インク側リザーバ600と溶剤側リザーバ700とを共通背面プレート14側から見た図である。共通背面プレート14は、インク側リザーバ600と溶剤側リザーバ700とに対応して位置するリップ16、16を有する。各リップ16は、上下に真っ直ぐに延びるスリット18によって規定されており、各スリット18は共通背面プレート14の上端に開放している。
【0054】
図31は、また、溶剤カートリッジ500を溶剤側リザーバ700に挿入する過程を示し、他方、インクカートリッジ400をインク側リザーバ600に挿入し終わった状態を示す。
図31には、作図上の理由から、インク側リザーバ600が図面に現れていない。この
図31から分かるように、各カートリッジ400、500は、アタッチメント820のブリッジ820fの中にリップ16が受け入れられて、このリップ16によって各カートリッジ400、500の挿入が案内される。すなわち、各リザーバ600、700は、カートリッジ400、500を受け入れるときに、該カートリッジ400、500の挿入を案内するリップ16を備えている。アタッチメント820が取り付けられた各カートリッジ400、500を、各リザーバ600、700に差し込む際、リップ16によって各カートリッジ400、500の挿入が案内されることで、後述する中空針612(
図35参照)と略平行に差し込むことができる。要するに、共通背面プレート14に形成されたリップ16は、各リザーバ600、700に対する各カートリッジ400、500の斜め差しを防止するための案内部の一例として機能する。
【0055】
前述した
図20、
図21のROMユニット900は溶剤カートリッジ500用である。溶剤カートリッジ500を受け入れる溶剤側リザーバ700を
図32に示す。
【0056】
図33はインクカートリッジ400に装着されるROMユニット930を示す。
図34は、インクカートリッジ400を受け入れるインク側リザーバ600を示す。なお、
図32に図示の溶剤側リザーバ700及び
図34のインク側リザーバ600には、ROMユニット900、930の端子接触面906と当接する端子602(
図35)の図示を省略してあるが、この端子602が設置される部位を参照符号Tで示す。
【0057】
図20、
図21に図示の溶剤用ROMユニット900と、
図33に図示のインク用ROMユニット930とを対比すると分かるように、インク用ROMユニット930は第1のアーム908の基端部から側方に突出した邪魔ブロック930a(
図33)を有するのに対して、この邪魔ブロック930aが溶剤用ROMユニット900には存在していない(
図20、
図21)。インク用ROMユニット930と溶剤用ROMユニット900との相違点は邪魔ブロック930aの有り無しであり、その他の部分は共通である。変形例として、邪魔ブロック930aをインクカートリッジ400のリジッド部分、例えばインクを収容したボトル800の首部810に設けても良い。
【0058】
誤挿入防止機構:
溶剤側リザーバ700を示す
図32を参照して、この
図32の参照符号702は邪魔リブを示す。この邪魔リブ702はインク側リザーバ600には存在していない(
図34参照)。溶剤側リザーバ700(
図32)とインク側リザーバ600(
図34)との相違点は邪魔リブ702の有り無しであり、その他の部分は共通である。
【0059】
インクを収容したボトル800にアタッチメント820及びインク用ROMユニット930を装着することによりインクカートリッジ400が構成される。溶剤を収容したボトル800にアタッチメント820及び溶剤用ROMユニット900を装着することにより溶剤カートリッジ500が構成される。そして、インクカートリッジ400、溶剤カートリッジ500がユーザに供給され、ユーザの手でインクカートリッジ400、溶剤カートリッジ500の交換が行われる。
【0060】
インク用ROMユニット930又はインクカートリッジ400に設けられた邪魔ブロック930aと、溶剤側リザーバ700に設けられた邪魔リブ702とは、溶剤側リザーバ700にインクカートリッジ400を誤って装着する事故を未然に防止する誤挿入防止機構を構成する。なお、溶剤側リザーバ700にインクカートリッジ400を誤って装着されると、溶剤供給経路にインクが流れ、場合によっては溶剤供給経路の途中でインクが固化し、インクジェットプリンタ2の故障に繋がる虞がある。そこで、このような事故を未然に防ぐ仕組みが重要となる。
【0061】
インクカートリッジ400を例えば誤って溶剤側リザーバ700に挿入しようとしたときに、溶剤側リザーバ700の邪魔リブ702(
図32)とインク用ROMユニット930の邪魔ブロック930a(
図33)とが干渉して、インクカートリッジ400を溶剤側リザーバ700に挿入できない。すなわち、インクカートリッジ400を溶剤側リザーバ700に誤って装着してしまう事故を、邪魔リブ702と邪魔ブロック930aとの干渉によって未然に防止できる。なお、
図32では、邪魔リブ702は1枚の板状リブとなっているが、本発明はこれに限られず、例えば複数枚の板状リブを並べて配置してもよい。これにより、より確実に、邪魔ブロック930aと邪魔リブ702を干渉させることができ、ひいては、より確実に誤挿入を防止することができる。
【0062】
他方、溶剤カートリッジ500を、溶剤側リザーバ700ではなくて、意図的にインク側リザーバ600に挿入しようとしたときに、溶剤カートリッジ500には上述した邪魔ブロック930aが存在していない。また、インク側リザーバ600には前述した邪魔リブ702が存在していない。したがって、溶剤カートリッジ500をインク側リザーバ600に挿入することが可能である。これにより、溶剤カートリッジ500の中の溶剤によってインク供給系の洗浄を行うことができる。
【0063】
溶剤カートリッジ500を、これを受け入れるための溶剤側リザーバ700に挿入したときには、溶剤側リザーバ700に上述した邪魔リブ702が存在していたとしても、溶剤カートリッジ500には上述した邪魔ブロック930aが存在していないため溶剤側リザーバ700に溶剤カートリッジ500を挿入できる。
【0064】
同様に、インクカートリッジ400を、これを受け入れるためのインク側リザーバ600に挿入したときには、インクカートリッジ400に上述した邪魔ブロック930aが存在していたとしても、インク側リザーバ600には上述した邪魔リブ702が存在しないためインク側リザーバ600にインクカートリッジ400を挿入できる。
【0065】
以上の説明を要約すると、第1に、溶剤側リザーバ700にインクカートリッジ400を挿入することは、溶剤側リザーバ700の邪魔リブ702とインク用ROMユニット930の邪魔ブロック930aとの干渉によって阻止される。すなわち、溶剤側リザーバ700へのインクカートリッジ400の誤挿入を防止するための機構が効果的に作用する。
【0066】
第2に、インク側リザーバ600に溶剤カートリッジ500を挿入することは可能であり、これにより溶剤カートリッジ500の溶剤によってインク供給系を洗浄することができる。
【0067】
第3に、インクカートリッジ400をインク側リザーバ600に挿入することは可能であるのは勿論である。
【0068】
第4に、溶剤カートリッジ500を溶剤側リザーバ700に挿入することは可能であるのは勿論である。
【0069】
図35はインク側リザーバ600の底部を説明するための図である。このインク側リザーバ600の底部の構造は溶剤側リザーバ700の底部と共通である。したがって、以下の説明は溶剤側リザーバ700にも適用できる。
【0070】
リザーバへのボトルの装着及びROMユニットの位置決め:
インク側リザーバ600は、ボトル800の口部812を密に受け入れる凹所610を有し、この凹所610の底の中央に中空針612が起立している(
図36)。この凹所610にボトル口部812が密に嵌入することにより、ボトル800はリザーバ600の凹所610によって保持された状態になる。
【0071】
中空針612は、ボトル口部812を密止するゴム栓を貫通して、その先端部分がボトル800の内部に露出する。中空針612は、
図37から分かるように、その先端部に開口612aを有し、この開口612aを通じてボトル800の中の液体が吸い出される。ボトル口部812を密止するゴム栓は、中空針612を差してもボトル800内部の空気が抜けない構成になっている。これにより、例えばインクジェットプリンタ2の使用を長期間中断する場合に、使用中のインクカートリッジ400をインク側リザーバ600から抜き取って保管しておき、インクジェットプリンタ2の使用を再開する場合に、そのインクカートリッジ400を再びインク側リザーバ600に差し込む、といった運用が可能になる。要するに、ボトル口部812を密止するゴム栓は、中空針612の挿抜が行われても、ボトル800内の空気を内部に閉じ込めるための弾性部材の一例として機能する。
また、凹所610内の液体は凹所610に通じる溝614(
図32、
図34、
図35)によって凹所610から外部に廃液される。これにより、凹所610に液体(特にインク)が貯まって凹所610が汚染されても、凹所610の清掃を容易に行うことができる。
【0072】
図35に戻って、ボトル口部812を受け入れる凹所610に隣接した垂直面には端子602が配設されている。この端子602は、ROMホルダ本体902の外表面に露出した端子接触面906(
図20)と当接してプリンタ本体200とROMユニット900(930)との間の情報の授受が行われる。このように、端子602は垂直面に配設されていることから、例えば凹所610の底面等に配設されている場合と比べて、汚れにくく、接触不良も生じにくい利点がある。言い換えると、端子602は、インクカートリッジ400(溶剤カートリッジ500)をインク側リザーバ600(溶剤側リザーバ700)に差し込む方向と略平行な面に配設されているので、ゴミや埃が付着・堆積しにくく、ひいては接触不良も生じにくい、という利点を有する。
【0073】
また、この端子602に隣接した部位に起立する2本の位置決めピン604(
図32、
図34、
図35)が位置決めされている。この2本の位置決めピン604は、ROMユニット900、930(ROMホルダ本体902)に形成された2つの位置決め穴912に受け入れられる。すなわち、インクカートリッジ400、溶剤カートリッジ500を各リザーバ600、700に挿入すると、インクカートリッジ400のROMユニット930、溶剤カートリッジ500のROMユニット900の位置決め穴912にリザーバ側の位置決めピン604が侵入する。これによりROMユニット900、930はリザーバ600、700の正規位置に位置決めされた状態になる。
【0074】
前述したように、ROMユニット900、930はボトル800に対して一定の遊びをもってボトル800に組み付けられている。つまりROMユニット900、930とボトル800とは一定の範囲で相対的な変位が可能である。他方、ROMユニット900、930は、その位置決め穴912がリザーバ600、700の位置決めピン604を受け入れることによって、リザーバ600、700に対して正規位置に位置決めされる。
【0075】
すなわち、コンティニュアス方式のインクジェット記録装置2にインク又は溶剤を補充するためのカートリッジ400、500は、そのリジッド部分に支持されて遊動可能なROMユニット900、930を有している。そして、カートリッジ400、500をインクジェット記録装置2(プリンタ本体200)に装着したときに、ROMユニット900、930のROMホルダ本体902がインクジェット記録装置2(プリンタ本体200)に位置決めされる。これにより、カートリッジ400、500に外力が加わったとしても、ROMユニット900、930とインクジェット記録装置2(プリンタ本体200)との間の接点が接続不良になる可能性を低減することができる。
【0076】
上述した位置決めに関して、実施例では、位置決めピン604と位置決め穴912との組み合わせを採用したが、例えば凹凸嵌合などROMユニット900、930とリザーバ600、700との相対的な位置決め、特に、ROMユニット900、930の端子接触面906とリザーバ600、700の端子602との相対的な位置決めが可能な手段であれば任意に採用することができる。
【0077】
変形例として、ROMユニット900(930)をボトル800のリジッド部分、典型的にはボトル首部810に相対変位不能に固定的に取り付けてもよい。ボトル800に外力や衝撃が加わったとしても、ボトル本体802の可撓性部分によって、この外力や衝撃が緩和されるため、ROMユニット900(930)とインクジェット記録装置2(プリンタ本体200)との間の接点が接続不良になる可能性を低減することができる。
【0078】
更なる変形例として、ROMユニット900(930)を組み付けたリジッド部分の近傍にROMユニット900(930)の相対変位を許容する可撓性部分を形成するようにしてもよい。これによれば、カートリッジ400(500)に外力が加わったとしても、上記リジッド部分の近傍の可撓性部分及びボトル本体802の可撓性部分によって、このボトル800と一体のROMユニット900(930)の変位を許容することができ、ROMユニット900(930)とインクジェット記録装置2(プリンタ本体200)との間の接点が接続不良になる可能性を低減することができる。
【0079】
上述したようにボトル800に取り付けられたROMユニット900(930)に外力が直接的に加わるのを抑制する構造を採用することにより、インクカートリッジ400や溶剤カートリッジ500に外力が加わったとしても端子602と端子接触面906との導通状態に悪影響を及ぼす可能性を低減することができる。
【0080】
図38〜
図43は、ボトル首部810にROMユニット900、930を係止させる具体的な構造の変形例を説明するための図である。上述した実施例では、ROMユニット900、930の第1、第2のアーム908、910が左右対称であったが、
図38、
図39に図示するように、第1又は第2のアーム908又は910のいずれか一方を長尺に構成し、他方を短尺に構成してもよい。また、第1のアーム908の爪908aの形状と第2のアーム910の爪910aの形状が異なっていてもよい。
【0081】
また、
図40に図示するように、第2のアーム910に爪910aと凹所910bとを設け、この凹所910bに侵入する突起40をボトル首部810に係止溝814に隣接して設けるようにしてもよい。勿論、第1のアーム908も同じ構成を採用してもよい。
【0082】
図38〜
図40は、ボトル首部810と係合した第1、第2のアーム908、910がボトル首部810の周囲から外方に極力膨らみ出さない構成を例示しているが、
図41〜
図43に図示のように、第1、第2のアーム908、910の少なくとも一方がボトル首部810の周囲から外方に膨らみ出してもよい。
【0083】
誤挿入防止機構の他の例:
前述した誤挿入防止機能は、
図20、
図21、
図32、
図33を参照して説明したインク用ROMユニット930の邪魔ブロック930a及び溶剤側リザーバ700の邪魔リブ702の組み合わせに限定されない。例えば、
図32、
図34、
図35を参照して説明した位置決めピン604の高さ寸法と、これを受け入れる位置決め穴912の深さ寸法との組み合わせで、上記の誤挿入防止機能を構成するようにしてもよい。具体的には、インク側のROMユニット930の位置決め穴912の深さ寸法を溶剤側のROMユニット900よりも相対的に小さくし、また、インク側のリザーバ600の位置決めピン604の高さ寸法を溶剤側のリザーバ700よりも相対的に小さくするように設計すればよい。勿論、ピン604の直径の大小と位置決め穴912の直径の大小との組み合わせで誤挿入防止機構を構築するようにしてもよい。
【0084】
図44、
図45を参照して、溶剤用のROMユニット900に、位置決め穴912とは別に誤挿入防止用の開口920を設け(
図44)、また、溶剤側リザーバ700に、位置決めピン604とは別に、上記誤挿入防止用の開口920に受け入れられる誤挿入防止用突起710を設けても良い。勿論、インク用のROMユニット930及びインク側のリザーバ600には、上述した誤挿入防止用の開口920及び突起710が存在しない。
【0085】
引き続き
図44、
図45を参照して、溶剤側のリザーバ700において溶剤用ROMユニット900を受け入れる部分の幅Wuをインク側リザーバ600よりも相対的に小さくし、溶剤用のROMユニット900の幅Wuもインク用のROMユニット930よりも小さく設計することで誤挿入防止機構を構成してもよい。
【0086】
図31を参照して、アタッチメント820のブリッジ820fの高さ位置又は高さ寸法Hと、リザーバ600、700の上下方向に延びるスリット18の長さ寸法Lとにより誤挿入防止機構を構成してもよい。具体的には、溶剤カートリッジ500を構成するアタッチメント820のブリッジ820fの高さ位置を上方に変位させ又は高さ寸法Hをインクカートリッジ400よりも上方に拡大し、溶剤側のリザーバ700のスリット18の長さ寸法Lをインク側リザーバ600よりも小さく設計することで誤挿入防止機構を構成してもよい。変形例として、溶剤カートリッジ500の比較的硬質な部分に位置する突起又は高さ方向に延びる凸条の高さ位置をインクカートリッジ400よりも相対的に高くし、また、この突起又は凸条を受け入れて溶剤カートリッジ500の挿入をガイドする溶剤側リザーバ700のスリットの下端縁の高さ位置をインク側リザーバ600よりも高く設計することで誤操作防止機構を構成してもよい。
【0087】
勿論、スリット18の幅の大小と、このスリット18に受け入れられる突起又は凸状の幅寸法の大小との組み合わせで誤挿入防止機構を構築してもよい。