(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項3に記載の分散医療感知システムであって、前記カテーテルは、血管内超音波(IVUS)撮像、光干渉断層撮影(OCT)、および圧力測定のうちの1つのために構成されるセンサを含む、システム。
請求項1に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2のハブは、前記第1および第2の医療特性データを前記計算装置に送信する前に、前記第1および第2の医療特性データをそれぞれ圧縮するようにさらに操作可能である、システム。
請求項1に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2のユーザインタフェース装置は、それぞれ、第1及び第2の滅菌野に位置する第1及び第2のベッドサイドコントローラを含む、システム。
請求項1に記載の分散医療感知システムであって、前記計算装置は、拡張可能に配置された複数の計算エンジンを含み、その結果、他の計算エンジンを破壊することなく、追加の計算エンジンを、前記計算装置に追加することができる、システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存の装置および方法はその意図する目的に対して一般に適切であったが、すべての面で完全に満足いくものではなかった。本開示の医療感知システムおよび関連する方法は、1または複数の従来技術の欠点を克服する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1つの代表的な態様では、本開示は医療感知データを通信する方法を対象とする。本方法は、患者通信システムで、医療感知装置によって医療感知処置中に収集した医療感知データを受信することを含む。本方法はまた、患者通信システムを用いて、データメッセージを作成することを含む。データメッセージは、医療感知データ、医療感知処置に関する情報、および医療感知データに関する情報の少なくとも一部を含み、患者通信システムを用いて、データネットワークを介して、データメッセージを集中計算装置(集中コンピューティング・デバイス)に送信する。
【0006】
別の代表的な態様では、本開示は分散医療感知システムを対象とする。本システムは、コンピュータ通信ネットワークと、第1の医療センサ装置およびコンピュータ通信ネットワークに通信可能に接続する第1の患者通信システムと、第2の医療センサ装置およびコンピュータ通信ネットワークに通信可能に接続する第2の患者通信システムとを含む。第1の患者通信システムは、コンピュータ通信ネットワークを介して第1の複数のパケットを送信するように操作可能である。第1の複数のパケットは、第1の医療センサ装置によって第1の患者から収集した第1の医療データを含有し、また、第1の患者情報も含有する。第2の患者通信システムは、コンピュータ通信ネットワークを介して第2の複数のパケットを送信するように操作可能である。第2の複数のパケットは、第2の医療センサ装置によって第2の患者から収集した第2の医療データを含有し、また、第2の患者情報も含有する。本システムはまた、集中計算装置を含む。集中計算装置は、コンピュータ通信ネットワークに通信可能に接続し、第1および第2の複数のパケットを受信するように操作可能であり、第1の患者情報に基づく第1の医療データを処理し、第2の患者情報に基づく第2の医療データをそれぞれ処理するように操作可能である。
【0007】
さらに別の代表的な態様では、本開示は医療データの処理方法を対象とする。本方法は、集中計算装置で、コンピュータ通信ネットワークを介して第1のメッセージデータを受信することを含む。第1のメッセージデータは、第1の医療センサ装置によって第1の医療感知処置中に作成された第1の医療感知データと、第1の医療感知処置に関する情報と、第1の医療感知データに関する情報とを含む。本方法はまた、集中計算装置を用いて、第1の医療感知処置に関する情報および第1の医療感知データに関する情報に基づく第1の医療データを処理することと、集中計算装置を用いて、第2のメッセージデータを第1のユーザインタフェース装置にコンピュータ通信ネットワークを介して送信することとを含む。第2のメッセージデータは、第1の医療データを処理された形式で含有する。第1のユーザインタフェース装置は、第1の医療データを処理された形式で表示するように操作可能である。
【0008】
1つの代表的な態様では、本開示は分散医療感知システムを対象とする。本システムは、医療特性を感知するように構成され、第1の滅菌野に位置する第1の身体感知装置と、医療特性を感知するように構成され、第2の滅菌野に位置する第2の身体感知装置とを含む。第2の滅菌野は、第1の滅菌野から離間する。本システムはまた、第1および第2の滅菌野の外側にあり、第1および第2の身体感知装置に通信可能に接続する計算装置(コンピューティング・デバイス)を含む。計算装置は、第1および第2の医療特性データを第1および第2の身体感知装置からそれぞれ受信し、第1および第2の医療特性データを処理し、処理された第1および第2の医療特性データをそれぞれ第1および第2のユーザインタフェース装置に送信するように構成される。第1のユーザインタフェースは第1の滅菌野に関連し、第2のユーザインタフェース装置は第2の滅菌野に関連する。
【0009】
別の代表的な態様では、本開示は医療データの処理方法を対象とする。本方法は、計算装置で、第1および第2の医療特性データを第1および第2の身体感知装置それぞれから受信することを含む。第1および第2の身体感知装置は、第1および第2の離間した滅菌野にそれぞれ位置し、計算装置は第1および第2の滅菌野の外側にあり、計算装置を用いて、第1および第2の医療特性データを処理する。本方法はまた、計算装置を用いて、処理された第1および第2の医療特性データをそれぞれ第1および第2のユーザインタフェース装置に送信することを含む。第1のユーザインタフェースは第1の滅菌野に関連し、第2のユーザインタフェース装置は第2の滅菌野に関連する。
【0010】
さらに別の代表的な態様では、本開示は分散医療感知システムを対象とする。本システムは医療感知装置と、ベッドサイドユーティリティボックスとを含む。医療感知装置は、処置室の滅菌野に配置され、医療データを滅菌野の患者から収集するように構成される。ベッドサイドユーティリティボックスは、処置室に配置され、医療感知装置およびデータネットワークに通信可能に接続する。ベッドサイドユーティリティボックスは、医療データを医療感知装置から受信し、データネットワークを介して医療データを送信するように構成される。本システムはまた、ベッドサイドコントローラを含む。ベッドサイドコントローラは、ベッドサイドユーティリティボックスに通信可能に接続し、患者に関連するワークフローを制御するように構成される。集中計算装置は処置室とは別の部屋に配置され、データネットワークに通信可能に接続する。集中計算装置は、医療データを受信し、医療データを画像データに変換するように構成される。
【0011】
1つの代表的な態様では、本開示は分散医療感知システムを対象とする。本システムは第1のハブと、第2のハブとを含む。第1のハブは、第1の医療特性データを第1の身体感知装置から受信するように構成され、第1の身体感知装置は第1の滅菌野に位置する。第2のハブは第2の医療特性データを第2の身体感知装置から受信するように構成され、第2の身体感知装置は第1の滅菌野から離間する第2の滅菌野に位置する。本システムはまた、計算装置を含む。計算装置は、第1および第2の滅菌野の外側にあり、第1および第2のハブに通信可能に接続する。計算装置は、第1および第2の医療特性データをそれぞれ第1および第2のハブから受信し、第1および第2の医療特性データを処理し、処理された第1および第2の医療特性データをそれぞれ第1および第2のハブに送信するように構成される。
【0012】
別の代表的な態様では、本開示は医療データの処理方法を対象とする。本方法は第1のハブで、第1の医療特性データを第1の身体感知装置から受信することを含む。第1の身体感知装置は第1の滅菌野に位置する。本方法はまた、第2のハブで、第2の医療特性データを第2の身体感知装置から受信することを含む。第2の身体感知装置は、第1の滅菌野から離間する第2の滅菌野に位置する。本方法はまた、第1のハブを用いて、第1の医療特性データを第1の滅菌野の外側の計算装置に送信することと、第2のハブを用いて、第2の医療特性データを計算装置に送信することとを含む。さらに、本方法は、第1のハブで、処理された第1の医療特性データを計算装置から受信することと、第2のハブで、処理された第2の医療特性データを計算装置から受信することとを含む。
【0013】
さらに別の代表的な態様では、本開示は分散医療感知システムを用いる方法を対象とする。本方法は、身体感知装置をハブに接続することを含む。身体感知装置は、その上に配置されるセンサを含み、センサを利用して第1の滅菌野の患者に関連する第1の医療特性データを収集する。本方法はまた、第1の医療特性データを遠隔計算装置に送信することを含む。遠隔計算装置は、第1の滅菌野の外側にあり、ハブに通信可能に接続する。本方法はまた、計算装置を制御して、第1の医療特性データを処理することを含む。計算装置は、第2の滅菌野から送信される第2の医療特性データを、第1の医療特性データの処理と同時に処理するように操作可能である。第2の滅菌野は第1の滅菌野から離間する。さらに、本方法は、滅菌野に関連するユーザインタフェースで、処理された第1の医療特性データを計算装置から受信することを含み、ユーザインタフェースはハブに通信可能に接続する。
【0014】
1つの代表的な態様では、本開示は医療感知同期システムを対象とする。本システムは、第1の医療感知装置と、第2の医療感知装置とを含む。第1の医療感知装置は、第1の医療感知手法に関連する第1の医療データを収集し、タイムスタンプを付けるように構成される。第2の医療感知装置は、第1の医療感知手法とは異なる第2の医療感知手法に関連する第2の医療データを収集し、タイムスタンプを付けるように構成される。本システムはまた、第1および第2の医療感知装置に通信可能に接続するハブを含み、リアルタイムクロックを含む。ハブは同期信号をリアルタイムクロックに基づいて第1および第2の医療感知装置に送信するように構成される。第1および第2の医療感知装置は、それぞれ第1および第2の医療データに、ハブから受信する同期信号に基づいてタイムスタンプを付けるように構成される。
【0015】
別の代表的な態様では、本開示は医療感知同期システムを対象とする。本システムは、第1の医療感知装置と、第2の医療感知装置とを含む。第1の医療感知装置は、第1の医療感知手法に関連する第1の医療データを収集するように構成され、第2の医療感知装置は、第1の医療感知手法とは異なる第2の医療感知手法に関連する第2の医療データを収集するように構成される。本システムはまた、ハブと、集中計算装置とを含む。ハブは、第1および第2の医療感知装置に通信可能に接続し、第1および第2の医療感知データを受信するように構成される。集中計算装置は、ハブに通信可能に接続し、第1および第2の医療感知データをハブから受信するように構成される。集中計算装置は、複数のタイムスロットを有する同期通信ネットワークを介してハブに通信可能に接続する。複数のタイムスロットの間に、データが送信されてもよい。さらに、ハブは、第1の数の複数のタイムスロットを第1の医療感知装置に割り当て、第2の数の複数のタイムスロットを第2の医療装置にさらに割り当てるように構成され、集中コンピュータに第1の数のタイムスロットの間に第1の医療データを送信し、第2の数のタイムスロットの間に第2の医療データを送信するように構成される。
【0016】
さらに別の代表的な態様では、本開示は医療データ収集を同期する方法を対象とする。本方法は、ハブを用いて、ハブに通信可能に接続する第1および第2の医療感知装置に初期化メッセージを送信して、第1および第2の医療感知装置それぞれのタイムスタンプをリセットすることと、ハブを用いて、第1および第2の医療感知装置のタイムスタンプを同期し、それによって同一のタイムスタンプをハブからの要求に応答してそれぞれ報告することとを含む。本方法はまた、ハブを用いて、開始メッセージを第1および第2の医療感知装置に送信することを含む。開始メッセージによって、第1および第2の医療感知装置は、共通時間に医療感知データの取得を開始する。さらに、本方法は、ハブで、第1のタイムスタンプを有する第1の医療データを第1の医療感知装置から受信し、第2のタイムスタンプを有する第2の医療データを第2の医療感知装置から受信することを含む。第1および第2の医療データが同時に収集された場合は、第1のタイムスタンプおよび第2のタイムスタンプは同一である。
【0017】
別の代表的な態様では、本開示は分散医療感知システムを対象とする。本システムは集中コンピュータとハブとを含む。集中コンピュータは、通信ネットワークを介して受信した医療感知データを処理するように構成される。集中コンピュータは、集中コンピュータに通信ネットワークを介して通信可能に接続するグランドマスタタイムサーバを含む。ハブは、グランドマスタタイムサーバに同期されるマスタタイムサーバを含む。本システムはまた、ハブに通信可能に接続する第1の医療感知装置を含み、第1の医療感知手法に関連する第1の医療データを収集するように構成される。第1の医療感知装置はマスタタイムサーバの第1の時間クライアントである。第2の医療感知装置はハブに通信可能に接続し、第1の医療感知手法とは異なる第2の医療感知手法に関連する第2の医療データを収集するように構成される。第2の医療感知装置はマスタタイムサーバの第2の時間クライアントである。さらに、ハブは、マスタタイムサーバを用いて第1および第2の医療感知データの収集を同期するように構成される。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本開示の原理をより理解しやすくするために、図に例示する実施形態をここで参照し、特定の用語を用いて説明する。しかし、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことは理解されよう。記載する装置、機器、方法の任意の変更およびさらなる修正、および本明細書に記載する開示の原理の任意の別の適用は、本開示に関係する当業者には通常想案されるであろう。具体的には、一実施形態に関して記載される特徴、構成部品、および/またはステップは、本開示の別の実施形態に関して記載される特徴、構成部品、および/またはステップと組み合わせてもよいことは完全に企図している。
【0020】
図1は本開示の一実施形態による分散医療感知システム100を示す概略図である。分散医療感知システム100は、複数の医療感知手法のソリューションであり、ネットワークベースの、分散させたコンピュータ及びストレージ(記憶装置)によるソリューションである。一般に、医療感知システム100において、医療データはカテーテル検査室でネットワークに接続する感知機器によって収集されるが、集中的な場所で処理、記憶され、カテーテル検査室に返送されて、医療専門家が分析できるように表示される。
【0021】
本実施形態では、医療感知システム100はカテーテル検査室102、104、および106を備える医療施設で実施される。
図1に例示するように、各カテーテル検査室102、104、および106は関連する制御室108、110、および112を有する。カテーテル検査室102、104、および106は滅菌状態であるが、関連する制御室108、110、および112は、処置および/または医療施設の要件によって、滅菌状態であっても、滅菌状態でなくてもよい。カテーテル検査室/制御室の各組を使用して、血管造影、血管内超音波(IVUS)、フォワードルッキングIVUS(FL−IVUS)、冠血流予備量値(FFR)判定、冠血流予備能(CFR)判定、光干渉断層撮影(OCT)、コンピュータ断層撮影、心腔内心エコー(ICE)、血管内パルポグラフィ、経食道超音波、または従来技術で既知の任意の別の医療撮像手法などの任意の数の医療感知処置を患者に実施してもよい。たとえば、カテーテル検査室102において、患者114はIVUS処置を受けていてもよく、この処置においてフェーズドアレイカテーテル(不図示)が患者の動脈に挿入される。医療感知システム100は、この処置を促進するために、複数の相互接続する診断ツールをカテーテル検査室102および制御室108に含む。このツールには、患者隔離モジュール(PIM)116、ベッドサイド制御面118、制御室制御面120、およびブームディスプレイ122が含まれる。医療感知システム100は、カテーテル検査室102にベッドサイドユーティリティボックス(BUB)124をさらに含む。BUB124はこれらの診断ツールを相互接続し、システム100に接続する。つまり、BUB124は、カテーテル検査室102および制御室108内の診断ツールがネットワークベースのシステム100に接続する中心ハブである。一実施形態では、PIM116、ベッドサイド制御面118、および制御室制御面120のそれぞれはBUB124に同様の規格コネクタで接続し、規格プロトコルを用いてBUB124と通信する。BUB124を
図2と関連して詳細に説明する。
【0022】
BUB124は複数の診断装置をシステム100に接続するためのユニットとして示されるが、別の実施形態では、各診断装置は、直接システム100とアクセスし、システム100のネットワークに接続する1または複数の別の装置と通信することができる通信モジュールを含んでいてもよいと考えられる。このような通信モジュールは、プロセッサおよび/またはロジックを含み、ネットワークを介してアドレス指定されたメッセージを送信し、アドレス指定されたメッセージをネットワークから受信する。1つの態様では、ネットワークはネットワーク通信のためのTCP/IPプロトコルを利用してもよい。このようなネットワーク通信は、有線接続または無線接続を介して行われてもよい。
【0023】
例示的実施形態では、BUB124は患者隔離モジュール(PIM)116に通信可能に接続する。患者隔離モジュール(PIM)116は次に、医療データを患者から収集するセンサ装置(不図示)に接続する。一般に、PIM116は、医療感知システム100とデータ収集センサとの間の中継として機能する患者通信システムである。一部の実施形態では、PIMおよびBUBを共に1つの患者通信システムと考えてもよい。前述のIVUSの例では、PIM116はBUB124とフェーズドアレイカテーテルとの間の中継となる。便宜上、PIM116は、患者台に吊設されていてもよく、または患者に近い別の場所に配置されてもよい。PIM116は、BUB124との接続によって、フェーズドアレイカテーテルに電源を供給する。一般に、感知機器が異なれば、必要となる電力量も異なるため、関連するPIMも異なる電力量をBUB124から引いてきてもよい。PIM116はさらに、カテーテルで収集したデータをBUB124に送信する。一実施形態では、PIM116は、アナログからデジタルへの(A/D)変換器を含み、デジタルデータをBUB124に送信する。ただし、別の実施形態では、PIMはアナログデータをBUBに送信する。さらに、一部の実施形態では、PIM116およびBUB124は、同期型光ネットワーク(SONET)などの規格データ送信プロトコルを用いて通信する。例示的実施形態では、PIM116およびBUB124は、規格銅線リンクまたは光ファイバリンクなどの有線接続を介して通信する。しかし、これに代えて、PIM116およびBUB124は無線で通信してもよい。1つのPIMのみがBUB124に接続するように描かれているが、異なる医療感知手法に関連する追加のPIMがBUB124に接続されてもよい。任意のこのような追加のPIMは、PIM116と同時にBUB124と通信してもよい。また、血管造影を用いて患者データを収集するなどの一部の実施形態では、例示するPIMをC型アームで置換してもよい。このような実施形態では、C型アームは実際のデータ収集ツールとシステム100との間の電力中継およびデータ中継として機能してもよい。「コンポーネントベースのカテーテル・ラボ血管内超音波システム」という名称の米国特許出願公開第2007/0232933号は、PIMを含むコンポーネントベースのIVUSシステムを開示し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0024】
ベッドサイド制御面118はまた、BUB124に通信可能に接続し、患者114を診断するために用いられる特定の1または複数の医療感知手法をユーザが制御する手段を提供する。現在の実施形態では、ベッドサイド制御面118はタッチ画面であり、ユーザ制御および診断画像を単一の面(Surface)上で提供する。ただし、代替的な実施形態では、ベッドサイド制御面118は、非双方向型ディスプレイと、ならびに物理的ボタンおよび/またはジョイスティックなどの個別の制御との両方を含んでいてもよい。例示実施形態では、ベッドサイド制御面118およびBUB124は、規格銅線リンクまたは光ファイバリンクなどの有線接続を介して通信するが、これに代えて、制御面118およびBUB124は無線で通信してもよい。さらに、一部の実施形態では、ベッドサイド制御面118はまた、PIM116に直接通信可能に接続してもよい。ベッドサイド制御面118は、タッチ画面上に提示されるグラフィカルユーザインタフェース(GUI)ベースのワークフローを駆動する統合処理装置を含む。代表的な実施形態では、ベッドサイド制御面118で提示される特定のGUIベースのワークフローは、患者114を診断するために用いられる医療感知手法に依存する。このために、ベッドサイド制御面118は、複数のGUIベースのワークフローを表示可能である。各GUIベースのワークフローは、特定のセンサもしくは撮像手法またはそれらの同時の組み合わせに対応する。ベッドサイド制御面118で実行するソフトウェアフレームワークは、複数のワークフローを管理する。このソフトウェアフレームワークを、
図3に関連してさらに詳細に説明する。さらに、一部の実施形態では、ベッドサイド制御面118は、BUB124に接続する特定のPIMに基づく適切なワークフローを自動的に表示する。複数のPIMがBUB124に接続する場合は、ベッドサイド制御面118は、手法選択画面をユーザに提示してもよく、その画面上で適切なGUIベースのワークフローが選択されてもよい。「侵襲心血管診断測定取得および表示用の汎用ホストシステム」という名称の米国特許第7,134,994号は、マルチモードグラフィカルユーザインタフェースを備える多機能診断システムを開示し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。「強化動的構成図形表示を含む侵襲心血管診断測定取得用の汎用ホストシステム」という名称の米国特許出願公開第2008/0269572号は、心臓血管診断GUI間を動的に切り替える方法を開示し、これもその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0025】
制御室108内の制御室制御面120はまた、BUB124に通信可能に接続し、
図1に示すように、カテーテル検査室102に隣接する。例示実施形態では、制御室制御面120およびBUB124は、規格銅線リンクまたは光ファイバリンクなどの有線接続を介して通信するが、これに代えて、制御面120およびBUB124は無線で通信してもよい。現在の実施形態では、制御室制御面120は、タッチ画面、統合処理装置、および異なる医療感知手法に対応する複数のGUIベースのワークフローを含むという点で、ベッドサイド制御面118に類似する。ただし、処置中に、制御室制御面120を用いて、ベッドサイド制御面118とは異なる処置のワークフローの異なる態様を実施してもよい。代替的な実施形態では、制御室制御面120は、非双方向型ディスプレイと、ならびにマウスおよびキーボードなどのスタンドアローン制御機を含んでいてもよい。さらに、制御室制御面120の処理装置はベッドサイド制御面118の処理装置よりも強力であってもよい。一実施形態では、制御室制御面120はブームディスプレイ122を駆動してもよい。ブームディスプレイ122は複数のモニタを並べた物を含んでいてもよく、各モニタは医療感知処置に関連する異なる情報を表示可能である。たとえば、IVUS処置中に、ブームディスプレイ122の1つのモニタは断層画像を表示してもよく、別のモニタは矢状面を表示してもよい。代替的な実施形態では、ブームディスプレイ122は、BUB124、ベッドサイド制御面118、または別のネットワークに接続する装置に直接接続されてもよく、それらによって駆動されてもよい。
【0026】
ここで
図2を参照して、BUB124をさらに詳細に説明する。
図2はBUB124の代表的な実施形態の機能ブロック図である。BUB124はコネクタソケット130、132、134、および136を含む。一実施形態では、ソケット130、132、134、および136は実質的に類似(つまり規格化)していてもよいが、別の実施形態では、各ソケットは専用ソケットであってもよく、特定の医療感知システムと協働するように特別に構成される。例示するように、BUB124は4つのコネクタソケットを含むが、これに代えて、BUB124は4つを超える数、または4つ未満の数のソケットを含んでいてもよい。医療感知装置およびユーザインタフェースなどの診断ツールはソケットに接続してもよく、ネットワークベースのシステム100の一部となってもよい。たとえば、PIM116はソケット130に接続してもよく、ベッドサイド制御面118はソケット132に接続してもよく、制御室制御面120はソケット134に接続してもよい。診断ツールをソケットに接続すると、BUB124は、その診断ツールへのデータ接続を確立しおよび電力をその診断ツールに提供する。該実施形態では、PIM116などの診断ツールは、BUB124に有線接続を介して通信可能に接続するが、これに代えて、データ転送は光ファイバリンクまたは無線接続を介して実現してもよい。後者の場合は、ソケット130、132、134、および136を、複数接続無線通信モジュールで代替してもよい。
【0027】
BUB124は、コントローラ138と、スイッチ139と、通信モジュール140とをさらに含む。ある一部の実施形態では、コントローラ138は集積メモリおよび周辺装置を備える低出力マイクロコントローラであってもよい。とりわけ、コントローラ138は、データをソケット130、132、134、および136から、スイッチ139を介して通信モジュール140までルーティングするように操作可能である。スイッチ139はハードウェアベースのスイッチであってもよく、または通信モジュール140に内蔵されるソフトウェアベースのスイッチであってもよい。該実施形態では、コントローラ138は、アナログからデジタルへの(A/D)変換器を含む。コントローラは、接続したPIMから受信したデータがアナログかデジタルかに基づいて、選択的にこのアナログからデジタルへの(A/D)変換器を利用する。たとえば、コントローラ138は、PIMからのアナログデータを通信モジュールまでルーティングする前に、PIMからのアナログデータをデジタルデータに変換してもよい。また、一部の実施形態では、コントローラ138は、医療感知データがデジタル化されるときに、識別情報を医療感知データに関連付けるように操作可能であってもよい。より具体的には、コントローラ138は、受信したアナログデータストリームから複数のメッセージを作成してもよい。各メッセージは、デジタル化された医療感知データの一部およびヘッダを含有する。これらのメッセージの内容を
図4および
図5に関連して詳細に説明する。さらに、一部の実施形態では、PIMは感知データをBUBに送信する前に、感知データをデジタル化し、PIM自体がこれらのメッセージを作成するように操作可能であってもよい。
【0028】
さらに、複数の医療感知装置がBUB124に接続する場合は、コントローラ138は、重ね合わせ(co−registration)をするために、装置間の時刻同期を促進するように操作可能であってもよい。たとえば、一実施形態では、コントローラ138は、高精度タイムプロトコル(PTP)またはネットワークタイムプロトコル(NTP)などのネットワークベースの時刻同期プロトコルを用いて、下流の感知装置のマスタタイムサーバとして機能するように操作可能であってもよい。別の実施形態では、コントローラ138は、データが複数の医療感知装置からBUB124に到着するときに、共通タイムスタンプをデータに割り当てるように操作可能であってもよい。さらに、別の実施形態では、コントローラ138は、同期型光ネットワーク(SONET)などの同期プロトコルを用いて、接続した医療感知装置と通信してもよく、タイムスタンプを多重通信に基づいて受信した医療感知データに割り当ててもよい。さらに別の、他の実施形態では、BUB124は、接続した医療感知装置によるサンプリングを同期する専用のリアルタイムクロックを含んでいてもよい。このような実施形態では、リアルタイムクロックは、接続した感知装置および重ね合わせプロセッサとして機能してもよいコントローラ138にも同期信号を配布してもよい。一部の実施形態では、リアルタイムクロックはコントローラ138に内蔵されてもよい。
【0029】
さらに、一部の実施形態では、コントローラ138は、医療感知装置から受信した医療データが通信モジュール140にルーティングされる前に、データを修正するように操作可能であってもよい。たとえば、一部の実施形態では、コントローラ138は、データがネットワークベースのシステム100を介して送信される前に、データを圧縮してもよい。このようにして、OCTなどの撮像手法によって製造される大規模なデータセットを、システム100を介して、より効率的に移動させてもよい。一部の実施形態では、コントローラ138はまた、受信した感知データを何らかの方法でフィルタリングするように操作可能であってもよい。前述したように、システム100のPIMは、BUBを用いずにシステム100と直接通信してもよい。この場合は、医療データの圧縮および/またはフィルタリングは、BUBではなくPIM自体で行われてもよい。
【0030】
BUB124内の通信モジュール140は高速通信ポートであり、BUB124に接続する診断ツールと、分散医療感知システム100との間でデータを送信するように操作可能である。システム100がパケットベースのネットワークを含む実施形態では、通信モジュール140は、コントローラ138によってルーティングされる(また場合によりデジタル化される)医療感知データをパケット化し、生じたパケットをアドレス指定し、システム100を経由してパケットを送信するように操作可能である。受信した感知データをコントローラ138がメッセージに分割する実施形態では、通信モジュール140は、ネットワークベースのシステム100を介して伝達するために、メッセージをTCP/IPパケットにカプセル化してもよい。例示的実施形態では、通信モジュール140はInfiniBand Switchによるファブリック通信モジュールである。ただし、別の実施形態では、通信モジュールは、ハイパートランスポート通信モジュール、光ファイバリンクモジュール、ギガビットイーサネットモジュール、高速無線モジュールまたは従来技術で既知の別の高速リンクモジュールであってもよい。さらに別の一部の実施形態では、前述のBUB124のA/D変換およびパケット化/アドレス指定/送信機能を代わりにPIMに埋め込んでもよく、それによって、BUBの必要性を解消する。
【0031】
BUB124は、医療用電源ユニット(PSU)142をさらに含む。PSU142は、コントローラ138ならびにソケット130、132、134、および136に接続する診断ツール(たとえば医療感知装置、制御面)に電力を供給する。
図2に示すブロック図は、明確にするために簡略化されていることに留意されたい。当業者は、BUB124の要素が再構成または組み合わされてもよいこと、および本明細書に記載する機能性を変化させずに、追加の要素を追加してもよいことを理解するであろう。「医療感知通信システムおよび方法」という名称の2011年4月8日出願の米国仮特許出願第61/473,625号は、医療感知に関するツールに統合して接続するベッドサイドユーティリティボックスを開示し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0032】
再度
図1を参照すると、分散医療感知システム100は、第2のセットの診断ツールをカテーテル検査室104とおよび関連する制御室110に含む。第2のセットの診断ツールは、PIM160と、ベッドサイド制御面162と、制御室制御面164と、ブームディスプレイ166とを含む。BUB168は、カテーテル検査室104と制御室110の診断ツールを相互接続し、BUB124に類似していてもよい。カテーテル検査室102と同様に、カテーテル検査室104は任意の数の医療感知手法をサポートする。たとえば、患者170はOCT処置を受けていてもよく、OCTカテーテル(不図示)は患者の動脈に挿入されている。OCTカテーテルはPIM160に接続し、そして、PIM160自体はBUB168に接続する。同様に、ベッドサイド制御面162および制御室制御面164はまた、BUB168に接続する。
【0033】
さらに、分散医療感知システム100は、カテーテル検査室106および関連する制御室112に追加のセットの診断ツールを含む。追加のセットの診断ツールにはBUB174に接続するPIM172を含む。ここで、患者176は、たとえば、ガイドワイヤまたはカテーテルの遠位端の圧力センサが患者の身体に挿入される、FFR処置などのさらに別の処置を受けていてもよい。
【0034】
分散医療感知システム100は集中コンピュータ180をさらに含む。集中コンピュータ180は、ネットワークのシステムリソースを管理し、また、カテーテル検査室102、104、および106で収集した医療データを処理するように操作可能である。例示実施形態では、集中コンピュータ180は単一のサーバ型のコンピュータであるが、別の実施形態では、集中コンピュータは複数の相互接続するコンピュータであってもよい。集中コンピュータ180上で実行するソフトウェアフレームワークは、カテーテル検査室から送信された医療データの処理を管理する。このソフトウェアフレームワークを、
図3に関連して詳細に説明する。該実施形態では、集中コンピュータ180は、カテーテル検査室と同一の医療施設のサーバ室182に位置する。そのため、集中コンピュータ180は、医療施設の規模によっては、カテーテル検査室から何十メートルから何百メートルも離れていることもある。ただし、別の実施形態では、集中コンピュータ180は、
図7に関連して後述するように、医療施設の外側に何キロも離れて位置してもよい。さらに、集中コンピュータ180の処理能力は、医療施設の必要性に応じて拡張可能である。このために、
図1に例示するように、医療感知システム100は、サーバ室182の集中コンピュータ180に通信可能に接続する計算エンジンアレイ184を含む。アレイ184の計算エンジンの数は、処理の必要性によって、増加または減少してもよい。たとえば、FFRなどのプロセッサ集約度の低い処置を主に行うことから、OCTなどのプロセッサ集約度の高い処置を主に行うことへ移行する医療施設は、追加の計算エンジンをアレイ184に追加してもよい。それによって集中コンピュータ180の処理能力が増加する。該実施形態では、アレイ184の計算エンジンは高速ネットワークで共にクラスタ化されるサーバ型コンピュータである。ただし、計算エンジンは、代替的に、超並列プロセッサ実装において、ネットワーク化されたプロセッサであってもよい。さらに、別の実施形態では、計算エンジンアレイは、グラフィックスプロセッシングユニットによる汎用計算(GPGPU)で実装されてもよい。このようなシナリオでは、各計算エンジンは、カリフォルニア州サンタクララのエヌビディア(登録商標)コーポレーションから入手可能であるTesla(登録商標) GPGPUカードなどのグラフィックスプロセッシングユニット(GPU)アレイを備えるアドインカードであってもよい。診断データが集中コンピュータ180にカテーテル検査室から送信されるとき、コンピュータは計算エンジンアレイ184を用いて並列な方式でデータを処理するように操作可能である。「分散型の取得および処理を用いるリアルタイム型スペクトル領域光コヒーレンストモグラフィ(SD−OCT)」という名称の米国特許出願公開第2009/0093980号は、医療データを並列して処理するシステムを開示し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。「統合システム構造および使用方法」という名称の米国特許出願第12/978,344号は、医療データを収集して処理するための統合システムを開示し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0035】
診断システム100は、集中コンピュータ180に接続する記憶装置アレイ186をさらに含む。一実施形態では、記憶装置アレイ186は、患者データを医用デジタル撮像および通信(DICOM)規格に適合する様式で記憶するように構成される。たとえば、記憶装置アレイ186は、カテーテル検査室102、104、および106において様々な医療感知手法によって収集した患者の画像をアーカイブ化してもよい。計算エンジンアレイ184と同様に、記憶装置アレイ186は、医療施設の要求を満たすように拡張可能である。現在の実施形態では、記憶装置アレイ186は相互接続する記憶装置の記憶領域ネットワークであるが、代替的に、集中コンピュータ180のハードディスクアレイ、テープドライブアレイ、またはその他の拡張可能な記憶ソリューションであってもよい。
【0036】
BUB124、168、および174は、集中コンピュータ180に通信相互接続188、190、および192によって通信可能に接続する。現在の実施形態では、通信相互接続はインフィニバンドリンクであるが、代替的に、ハイパートランスポートリンクなどの別の種類の高速相互接続であってもよく、または高速無線通信相互接続であってもよい。診断システム100のBUB124、168、および174、集中コンピュータ180、および別のネットワーク装置は、通信相互接続を介して、TCP/IPでトランスポートレイヤセキュリティ(TLS)などの保護プロトコルを用いて通信してもよい。また、集学的感知データの重ね合わせの促進を支援するために、BUB124、168、および174は、集中コンピュータ180と、SONETなどの同期型プロトコルを用いて通信してもよい。さらに、カテーテル検査室での乱雑な配線を削減するために、相互接続188、190、および192は、それぞれのカテーテル検査室まで床下のケーブル配線用の溝を通って延在し、それぞれBUB124、168、および174の近くのケーブル配線ポートを通じて検査室内の床上に突出し、BUBと単一に接続してもよい。
【0037】
さらに、医師または別の医療専門家は、ネットワークされた計算装置194を通じて医療感知システム100にアクセスしてもよい。計算装置194は、記憶装置アレイ186に記憶される患者情報にアクセスしてもよく、または、一部の実施形態では、カテーテル検査室で実施中の1または複数の実施中の処置をリアルタイムで監視してもよい。計算装置194は、システム100に、有線または無線ネットワーク接続を通じて、イーサネット(登録商標)またはIEEE802.11などの既知の通信プロトコルを用いてアクセスしてもよい。一部の実施形態では、規格イーサネットベースのネットワークと前述のインフィニバンドネットワークなどの高速ネットワークを相互接続するために、ネットワークブリッジを必要としてもよい。該実施形態では、計算装置194は医師が診察室で用いるラップトップコンピュータであるが、別の実施形態では、計算装置はパーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、タブレットコンピュータ、または医療施設内または外側に位置するネットワークに接続した別の装置であってもよい。また、医療感知システム100は、医療施設の経営、財務および臨床面を管理する病院情報システム(HIS)196に通信可能に接続してもよく、また、医療施設の画像管理通信システム(PACS)に通信可能に接続してもよい。一部の実施形態では、集中コンピュータ180は、患者ワークフローデータをHIS196のDICOMサーバから要求するように操作可能であってもよい。たとえば、集中コンピュータ180は、DICOM患者データを用いて、カテーテル検査室での処置をスケジューリングしてもよく、また、特定の患者に対するワークフローをカスタマイズしてもよい。HIS196およびPACSへの接続は、ネットワークブリッジまたはその他のネットワーク装置を用いて実装されてもよい。
【0038】
ここで
図3を参照して、分散医療感知システム100で実行するソフトウェアフレームワークをより詳細に説明する。
図3は、システム100の一部の機能ブロック図であり、ベッドサイド制御面118で実行するソフトウェアフレームワークと、集中コンピュータ180で実行するソフトウェアフレームワークとを含む。
図3の左部分はカテーテル検査室102の1つの構成を例示する。この構成では、2つのPIM、血管造影システム、およびベッドサイド制御面118はBUB124に接続する。具体的には、PIM116、PIM200、および血管造影システム202がBUB124に接続する。該実施形態では、PIM116および200ならびに血管造影システム202を異なる医療感知手法に用いるため、関連するワークフローは異なる。ただし、代表的な実施形態では、医療専門家は、ベッドサイド制御面118からの3つすべての医療感知ワークフローを制御してもよい。さらに詳細には、ベッドサイド制御面118は、ソフトウェアフレームワークを含む。このソフトウェアフレームワークでは、各医療感知手法のユーザインタフェース(UI)アプリケーションをUIアプリケーション層204内で実行してもよい。ソフトウェアフレームワークはまた、UIアプリケーション層204下で実行し、UIアプリケーション層204をサポートするソフトウェアスタック206を含む。該実施形態では、ソフトウェアスタック206は、一式のアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を露出する。一式のアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を用いて、UIアプリケーション層206のアプリケーションは、ルックアンドフィールツールボックスおよび通信基盤などのシステムリソースにアクセスするためにコールしてもよい。
【0039】
ルックアンドフィールツールボックスのコンポーネントを用いて、各UIアプリケーション204はGUIを提示してもよい。GUIは、撮像または信号手法ワークフローに対するユーザ制御手段を提供し、また、関連するPIMから収集され、集中コンピュータ180によって処理された撮像または信号データを提示する。さらに、重ね合わせUIアプリケーションは、複数の手法からの処理された画像または信号データを提示し、および/または組み合わせてもよい。たとえば、UIアプリケーションは、IVUS撮像データに隣接して心電図(ECG)波形を表示してもよく、またはOCT画像上に前もって引かれていた輪郭上に重ねてIVUS画像を表示してもよい。このような重ね合わせUIアプリケーションは集中コンピュータ180の並列処理能力を抑制してもよく、2つの医療データストリームから同時にデータを取得して、リアルタイムの重ね合わせワークフローを促進してもよい。代表的な実施形態では、追加のUIアプリケーションをアプリケーション層204に追加して、制御面118を配備後に開発された新規の医療感知手法または重ね合わせ技法をサポートしてもよい。さらに、APIベースのソフトウェアフレームワークによって、UIアプリケーション204はソフトウェアスタック206から独立でき、そのため第三者が書き込んで特別に製作したワークフローを制御することができる。前述したように、一部の実施形態では、ベッドサイド制御面118は、BUB124に接続した特定のPIMに基づいて適切なUIアプリケーション(したがって適切なワークフロー)を自動的に選択してもよい。複数のPIMがBUB124に接続している場合は、
図3に例示するように、ベッドサイド制御面118は、手法選択画面をユーザに提示してもよく、その画面上で所望のGUIを選択してもよい、
【0040】
図1に関連して記載したように、BUB124は集中コンピュータ180に通信相互接続188を介して通信可能に接続する。ベッドサイド制御面118と同様に、集中コンピュータ180はAPIベースのソフトウェアフレームワークを含む。このソフトウェアフレームワークでは、医療感知手法に関連する処理アプリケーションを実行してもよい。具体的には、集中コンピュータ180は、処理アプリケーション層210下で実行し、処理アプリケーション層210をサポートするソフトウェアスタック208を含む。アプリケーション層210の処理アプリケーションは、医療施設で用いる医療感知手法に対応してもよく、その特定の感知手法に関するすべてのデータを処理してもよい。たとえば、IVUSデータを収集する医療施設の各PIMは、システム100を介してデータを集中コンピュータ180のアプリケーション層210のIVUS処理アプリケーションに送信してもよい。IVUS処理アプリケーションは、IVUSデータを解釈して、システム100を介して、ベッドサイド制御面のIVUS UIアプリケーションに画像データを表示するために返送してもよい。さらに、一部の実施形態では、アプリケーション層210は、重ね合わせアプリケーションを含んでいてもよい。重ね合わせアプリケーションでは、複数の医療感知装置からの医療感知データを重ね合わせ、制御面の重ね合わせUIアプリケーションに戻す。このような重ね合わせアプリケーションを支持するために、一実施形態では、ソフトウェアスタック208は、1または複数の時刻同期APIを露出して、アプリケーションが使用できるようにしてもよい。たとえば、集中コンピュータ180は、システム100の各BUBがクライアントである場合は、NTPまたはPTPプロトコルを用いてマスタクロックとして機能してもよい。または、代替的に、コンピュータ180は、専用のリアルタイムクロックを含んでいてもよい。いずれの場合も、アプリケーション層210の重ね合わせアプリケーションは、ソフトウェアスタック208によって露出されるAPIを介して同期データへのアクセスを有していてもよい。「集学的医療感知システムおよび方法」という名称の2011年4月8日出願の米国仮特許出願第61/473,570号は、同様のモジュール式APIベースのソフトウェアフレームワークを備え、集学的医療感知データを処理可能な計算リソースを開示し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
集中コンピュータ180で実行するソフトウェアスタック208は、計算エンジンアレイ184の並列処理能力を利用するように操作可能である。従って、処理アプリケーション210は、複数の実施中の処置からの信号および撮像データを同時に処理することができる。この点から、一部の実施形態では、ソフトウェアスタック208は、集中コンピュータ180に利用可能な計算リソースを、同時に実行する処理アプリケーションに共通する包括的な計算タスクを識別することによって、統合して利用してもよい。たとえば、ソフトウェアスタック208は、(異なる手法に関連する)2つの処理アプリケーションそれぞれが、受信した感知データのフィルタリング、画像処理、および走査変換処理を実行する必要があることを判断してもよい。これらの共通タスクが特定されると、ソフトウェアスタック208は、並列アルゴリズムのライブラリを利用して、これらのタスクを同時に処理してもよい。
【0042】
さらに、処置に関する医療感知データを処理した後に、処理アプリケーション210は、データを記憶装置アレイ186に記憶してもよい。また、処理アプリケーション210は制御面にインストールされた関連するUIアプリケーションに対するワークフローを管理してもよい。代表的な実施形態では、追加の処理アプリケーションをアプリケーション層210に追加して、新規の医療感知手法および制御面上の新規のUIアプリケーションをサポートしてもよい。たとえば、新規の医療感知手法をサポートするために、第三者は新規のカテーテルベースのセンサ、新規のPIM、新規のUIアプリケーション、および新規の処理アプリケーションを開発してもよい。このようなシナリオでは、新規のPIMはBUB124に接続してもよく、新規のUIアプリケーションは既存の制御面118にインストールされて、ソフトウェアスタック206によって露出されるAPIをコールしてもよく、新規の処理アプリケーションは集中コンピュータ180にインストールされて、ソフトウェアスタック208によって露出されるAPIをコールしてもよい。
【0043】
ここで
図4を参照すると、本開示の一実施形態における分散医療感知システム100が利用するメッセージフォーマットが例示される。前述したように、一部の実施形態では、BUBは受信した医療感知データを、デジタル化された感知データおよび関連する識別情報を含有する複数のメッセージに変換してもよい。
図4は例示メッセージ212を示す。メッセージ212は、ヘッダ214およびペイロード216を含む。ペイロード216は、システム100において医療感知装置で収集したデジタル化された医療感知データを含む。ヘッダ214は、ペイロード216の感知データに関連する情報を含む。さらに詳細には、ヘッダは、患者情報部分およびデータ情報部分を含む。患者情報部分は一般に、患者および医療感知データが由来する処理に関する情報を含み、データ情報部分は一般に、データ特性に関する情報を含む。より具体的には、例示実施形態では、ヘッダ214の患者情報部分は、ブロック218、220、222、および224を含み、それぞれが処置日および時間、処置の場所(たとえば医療施設、カテーテル検査室など)、患者識別情報(たとえば氏名、社会保障番号、出生日など)、および医師識別情報(たとえば氏名、登録番号など)を含有する。一部の実施形態では、患者情報部分はまた、感知データを見ることができる場所および人を制限するセキュリティアクセス情報を含有してもよい。例示するように、ヘッダ214のデータ情報部分は、ブロック226、228、230、232、および234を含み、これらのブロックはタイムスタンプ、感知データの手法、アナログからデジタルへの変換情報、圧縮情報、およびワークフローIDをそれぞれ含有する。一実施形態では、ブロック226のタイムスタンプは、ペイロード216のデータが収集された時点に対応してもよい。このタイムスタンプを用いて、異なる手法のデータと、感知データとの重ね合わせを促進してもよい。ブロック228の手法情報(Modality Information)は、ペイロード216のデータの手法(たとえばIVUS、OCTなど)を含んでいてもよい。一部の実施形態では、ブロック228の手法情報はまた、データを取得した特定の医療感知装置に関する情報を含んでいてもよい。ブロック230のA/D情報は、ペイロード216の感知データがデジタル化された様式に関する情報、たとえば、サンプリングレート情報およびエラー修正情報を含んでいてもよい。ブロック232の圧縮情報は、ペイロード216のデータが圧縮されているか、また必要に応じて、データが圧縮される種類を示すフラグを含んでいてもよい。最後に、ブロック234のワークフロー識別情報は、ペイロード216のデータが収集されたワークフローを識別してもよい。一部の実施形態では、この情報によって、集中コンピュータ180はどの処理アプリケーションがペイロード216のデータを処理するか判断できるようになってもよい。また、この情報によって、カテーテル検査室の制御面は、どのUIアプリケーションがデータ処理後のデータを表示すべきかを判断できるようになってもよい。例示メッセージ212は、システム100において利用してもよいメッセージの一実施形態に過ぎず、別の実施形態では、システム100は、追加の情報および/または異なる情報を含む、異なるメッセージフォーマットを利用してもよい。
【0044】
さらに、一部の実施形態では、医療感知データを送信するために、BUBが集中コンピュータ180とデータ接続をまず確立するときに、BUBは最初に、メッセージ212に類似する情報を含有する1または複数のメッセージを送信してもよい。しかし、データ接続が確立された後は、BUBは接続識別子およびタイムスタンプなどの基本的な情報のみを含有する短いヘッダを持つメッセージを送信してもよい。このようなシナリオでは、集中コンピュータ180は、ヘッダ情報の残りを記憶し、接続識別子と関連付けてもよい。このようにして、医療感知データは、より効率的にネットワークベースのシステム100を介して送信されてもよい。短縮されたメッセージ236はシステム100において利用されてもよいメッセージの一実施形態に過ぎず、別の実施形態では、システム100は、追加の情報および/または異なる情報を含む、異なる短縮されたメッセージフォーマットを利用してもよい。または、システム100は短縮されたメッセージフォーマットを全く使わなくてもよい。
【0045】
ここで
図5を参照すると、本開示の別の実施形態において分散医療感知システム100が利用する異なるメッセージフォーマットが例示される。
図5は例示メッセージ235を示す。メッセージ235はヘッダ236と、ペイロード237とを含む。メッセージ212のペイロード216と同様に、ペイロード237は、システム100において医療感知装置で収集したデジタル化された医療感知データを含む。ただし、ヘッダ236は、メッセージ212のヘッダ214とは異なる情報を感知データに関連付ける。ヘッダ236は、一意なユニバーサル識別子(UID)と、タイムスタンプ(または連続番号)とをそれぞれ保有するブロック238と、239とを含む。一般に、ブロック238のUIDを用いて、ペイロード237のデータを集中コンピュータ180に記憶されるデータ取得情報と関連付ける。さらに詳細には、データ取得ワークフローの準備段階中に、集中コンピュータ180はUIDを割り当てて、UIDを記憶装置アレイ186の記憶先および計算エンジンアレイ184の処理系列(processing chain)に関連付ける。さらに、集中コンピュータ180は、処置で用いる医療感知ツールまでUIDを押し下げてもよい。このように、データ取得が開始すると、BUB(または一部の実施形態では、PIM)は、UIDをメッセージヘッダに挿入することによって、収集したデータをUIDでタグ付けしてもよい。このようにして、患者識別情報、医師識別情報、処置日/時間、場所、データ手法、データ圧縮、PIM識別情報、カテーテル識別情報などのデータに関する識別情報は、メッセージに記憶されるのではなく、集中コンピュータに集中して記憶されてもよい。さらに、一部の実施形態では、集中コンピュータ180は、異なるUIDを割り当てて、医療感知データの処理されたバージョンと関連付けてもよい。そして、ベッドサイド制御面118などの、ネットワークに接続するユーザインタフェースは、関連するUIDを用いて処理されたデータにアクセスしてもよい。さらに別に、1つのセットの医療感知データが複数の処理されたバージョンを有する場合は、各処理されたバージョンを、異なるUIDと関連付けてもよい。このようにして、異なるユーザインタフェースは、ユーザインタフェースの表示能力によって、異なる処理されたバージョンに具体的にアクセスしてもよい。
【0046】
ここで操作中の
図1、
図2、および
図3を参照すると、分散医療感知システム100は集学的医療感知に対する分散計算(分散コンピューティング)および分散記憶のソリューションである。一般に、システム100において、医療信号および撮像データはカテーテル検査室の感知機器によって収集されるが、集中して遠隔地で処理および記憶され、医療専門家が分析するためにカテーテル検査室に返送される。
【0047】
たとえば、患者114がカテーテル検査室102においてIVUS処置を受ける場合は、技術者または医師は、処置前にフェーズドアレイカテーテルおよび関連するPIMをBUB124に接続する。接続すると、ベッドサイド制御面118は自動的にIVUS処置に関連するGUIを表示する。それによって、技術者はIVUSワークフローを開始してもよい。前述したように、集中コンピュータ180は、HIS196のDICOMサーバから取り出した患者データに基づいて、IVUSワークフローをカズタマイズしてもよい。患者の準備が整うと、医療施術者は滅菌カテーテルを患者の動脈に挿入し、組織特性データの収集を開始する。PIMはデータをBUB124に送信し、BUB124は次に、データを遠隔サーバ室182の集中コンピュータ180まで経路指定(ルーティング)する。集中コンピュータ180では、アプリケーション層210のIVUS処理アプリケーションは組織データを解釈し、IVUS画像データに変換する。ターンアラウンドタイムを短縮するために、ソフトウェアスタック208は作業負荷を分割し、アレイ184の複数の計算エンジンを用いて、データを並列処理してもよい。処理完了後、処理アプリケーションは、画像データを記憶装置アレイ186に記憶してもよい。集中コンピュータ180は、処理された画像データをカテーテル検査室102に返送し、BUB124は処理された画像データをベッドサイド制御面118および制御室制御面120まで経路指定する。アプリケーション層204のIVUS UIアプリケーションは画像データをベッドサイド制御面118のユーザにIVUSワークフローの一部として提示する。同時に、制御室制御面120のIVUS UIアプリケーションは、処理された診断データを異なる様式で制御室制御面のユーザに提示してもよい。制御室制御面120はまた、画像データをブームディスプレイ122に送ってもよい。このようにして、IVUS処置を実施する医療専門家は、同時にワークフロー内の複数のタスクを実行してもよく、または同時に複数のワークフローを実行してもよい。たとえば、カテーテルを操作する医師は、処置の断層透視図をブームディスプレイ122で見てもよい。その一方、ベッドサイドの技術者は、ベッドサイド制御面118のワークフローを制御し、制御室108の第2の技術者はリアルタイムに制御室制御面120を用いて画像データの輪郭をなぞる。輪郭をなぞるワークフローの場合には、集中コンピュータ180は選択的に制御室制御面120に、輪郭が引かれていてもよいIVUS画像フレームを提供してもよい。制御室制御面120は次に、集中コンピュータ180に注釈付きのIVUS画像を送信して、アーカイブ化させてもよい。このようにして、制御室制御面を操作する臨床医療者は、隣接するカテーテル検査室で取得されている医療感知データに、同時におよび独立して取り組んでもよい。
【0048】
医療専門家がIVUS処置をカテーテル検査室102で実施する間、医療感知システム100はカテーテル検査室104でのOCT処置を同時にサポートする。このような事例では、患者170の準備が整うと、医師はOCTカテーテルおよび関連するPIM160をBUB168に接続し、ベッドサイド制御面162はOCTワークフローGUIを提示し、医師はデータ収集を開始する。BUB168は未加工のOCTデータを集中コンピュータ180まで経路指定する。集中コンピュータ180で、アプリケーション層210のOCT処理アプリケーションはデータを解釈する。OCTデータを効率的に処理するために、ソフトウェアスタック208は、同時に行われるIVUS処置のためにすでにデータを処理していない計算エンジンに、データを割り当てる。OCT画像データが処理されると、処理されたOCT画像データは記憶装置アレイ186に記憶され、カテーテル検査室104のBUB168に戻され、そこで制御面162および164まで経路指定される。アプリケーション層204で実行するOCT UIアプリケーションは、OCTワークフローにおいてタスクを実施する医師および技術者に画像データを提示する。
【0049】
さらに、医療感知システム100は、カテーテル検査室106において、FFR処置などの第3の処置を同時にサポートしてもよい。FFR処置では、FFRデータは集中コンピュータ180に送信され、FFR処理アプリケーションによって処理される。
図1には3つのカテーテル検査室しか図示していないが、当業者には、医療感知システム100は、追加の診断処置を追加のカテーテル検査室において同時にサポートしてもよいことが理解されるであろう。また、追加の診断処置または異なる診断処置をカテーテル検査室102、104、および106で実施してもよい。たとえば、3つのOCT処置を同時にカテーテル検査室102、104、および106で実施してもよい。それによって、集中コンピュータ180は、計算エンジンアレイ184を用いて、検査室からのOCTデータを並列に処理してもよい。
【0050】
また、複数の医療感知手法を、同時に単一のカテーテル検査室で用いてもよい。たとえば、カテーテル検査室102の臨床医療者は、IVUSおよびOCT撮像データの両方を利用する集学的ワークフローを実行してもよい。このような事例では、ベッドサイド制御面118のUIアプリケーションは2つのカテーテルで収集したデータを調整してもよい。2つのカテーテルに関連するPIMはアクティブであってもよく、データを集中コンピュータ180に送信してもよい。集中コンピュータ180では、重ね合わせ処理アプリケーションは画像データ解釈して、重ね合わせてもよい。重ね合わせられたデータは次に、カテーテル検査室102に返送され、重ね合わせUIアプリケーションは、同期した画像をベッドサイド制御面118および、所望の場合は、ブームディスプレイ122に表示してもよい。
【0051】
前述したように、分散医療感知システム100は、異なる手法からのデータの重ね合わせを促進するために時刻同期要素を含んでいてもよい。時間的な重ね合わせは、システム100を用いて異なる方法で実現されてもよい。最初に、システム100における装置間の時刻同期は、高精度タイムプロトコル(PTP)またはネットワークタイムプロトコル(NTP)などのネットワークベースの時刻同期プロトコルを用いて、ネットワーク時刻同期で実現されてもよい。このような事例では、本システムのBUBがクライアントである場合、集中コンピュータ180は(グランド)マスタクロックとして機能してもよい。次に、BUBは、カテーテル検査室において下流にある感知および制御装置のマスタタイムサーバとして機能してもよい。このプロトコルを通じて、すべての医療感知装置は、100マイクロ秒以下内で同期されてもよい。次に、データ取得を、制御面で実行するワークフローによって規定時間で制御(つまり開始/停止)してもよい。このシナリオでは、データは各医療感知装置によって収集され、タイムスタンプを付けられ、システム100を経て集中コンピュータ180まで転送され、集中コンピュータ180で処理およびアーカイブ化される。相互のクロックに基づくタイムスタンプを有することによって、サンプル期間が共通ではなく、サンプリングクロックが相互のネットワーククロックからずれている場合であっても、1つのデータセットからの任意のサンプルを別のデータセットからのサンプルと時間的に一致させることができる。例として、本実施形態では、カテーテル検査室102の臨床医療者は、フォワードルッキング心腔内エコー(FLICE)装置および機能測定圧力配線(functional measurement pressure wire)を用いることによって、集学的ワークフローを実行してもよい。フォワードルッキング心腔内エコー(FLICE)装置および機能測定圧力配線のそれぞれは関連するPIMを介してBUB124に接続する。本事例では、BUB124はローカルタイムサーバであり、これらの感知装置のそれぞれはタイムプロトコルクライアントである。カテーテルが患者114内に配置されると、それぞれの装置はデータを収集し、タイムスタンプを付け、BUB124に転送する。データはBUB124から集中コンピュータ180に転送される。アプリケーション層210の重ね合わせ処理アプリケーションはタイムスタンプにしたがって、一致するセットにデータを組み立て直し(つまりFLICEフレームを圧力サンプルに一致させ)、重ね合わせて処理されたデータをベッドサイド制御面118に送信して表示する。アプリケーション層204のUIアプリケーションは圧力波形をレンダリングし、FLICE画像を画面上で移動させる。
【0052】
別の実施形態では、医療感知装置自体がタイムスタンプを適用させるのではなく、システム100のBUBが、感知データ受領時にタイムスタンプを適用して、その後感知データを処理するために集中コンピュータに転送してもよい。このようにして、医療感知装置がタイムプロトコルクライアントとして機能する必要なしに、タイムスタンプを付けられたデータを得ることが可能である。これはレガシ装置、ネットワークタイムプロトコルをサポートしていない第三者装置、およびアナログデータをBUBに送信のみする装置にとって有利である。さらに、別の実施形態では、集中コンピュータ180は、システム100の医療感知装置からデータが到着するときに、データにタイムスタンプを付けてもよい。
【0053】
第2に、医療感知システム100の装置間の時刻同期は、医療感知装置による同期型サンプリングを駆動するリアルタイムクロックで実施されてもよい。前述したように、一部の実施形態では、BUBは、専用のリアルタイムクロックを含んでいてもよい。このシナリオでは、このクロックからの同期信号は、BUBに接続する医療感知装置および重ね合わせプロセッサ(たとえばBUB124のコントローラ138または集中コンピュータ180)にも配信されてもよい。同期信号は、BUBから医療感知装置まで個別の伝導体によって運ばれてもよく、またはネットワーク信号および電力を感知装置まで運ぶシステムケーブルにまとめられてもよい。この同期信号は、伝統的な矩形波クロック信号であっても、または周期的な、エッジベースの同期信号であってもよい。いずれの場合も、信号は、分割されるか、または現状のままで用いられてもよく、所望の同期精度以下の期間を備える同期イベントをすべての感知装置上で作成する。同期イベントの列挙数からなるタイムスタンプを、次に、BUBに接続した各装置によって収集したデータに適用して、共通時間に基づく特定の瞬間を特定してもよい。
【0054】
ここで
図6を参照すると、BUB124に接続する複数の医療感知装置から取得したデータを同期するための方法が例示される。具体的には、
図6は、BUB124のコントローラ138が、BUB124に接続する医療感知装置240および242の重ね合わせプロセッサとして機能する実施形態における時刻同期を例示する。本実施形態では、BUB124は、同期信号をコントローラ138ならびに感知装置240および242両方に送信するリアルタイムクロックを含む。初期化段階244中に、コントローラ138は、BUB124に接続する医療感知装置240および242までのネットワーク接続の設定を監視し、それらが同期データの取得を開始する段階にあることを確実にする。具体的には、初期化段階244中に、コントローラ138は最初に各感知装置のタイムスタンプをゼロにするネットワークメッセージを送信する。次に、同期段階246中に、コントローラ138は、感知装置240および242が一貫して同一のタイムスタンプを報告するまで、各装置からのタイムスタンプを同期信号と同期して複数回要求する。1つの装置から受信したタイムスタンプが別の装置より遅れている場合は(ゼロにするコマンドまたは時間コマンド要求送信時のネットワーク混雑状態によるため)、コントローラ138は遅れている装置に対して、2つのタイムスタンプ間の差だけタイムスタンプを進めるようにコマンドを出す。この過程は感知装置240および242が同一のタイムスタンプを連続して報告するまで繰り返される。そのとき、共通の時間基準が確立される。送信可能なネットワークを用いる実施形態では、任意の感知装置のタイムスタンプを調整する必要はほとんど見られないこともある。次に、データ取得段階248中および感知装置240と242との間に共通タイムスタンプが確立された後は、未来の共通する時間に、コントローラ138はメッセージを送信して、同期されたデータの取得を開始する。この開始時間は、各感知装置がリアルタイムクロックと同期して、完全なデータレート取得を準備できるように十分な時間を持って選択される。開始時間になると、感知装置240および242はデータの収集、タイムスタンプ付け、およびコントローラ138への転送を開始する。
【0055】
第3に、医療感知システム100の感知装置間の時刻同期は、SONETなどの同期ネットワークを用いて実現してもよい。前述したように、一部の実施形態では、集中コンピュータ180は、SONETプロトコルを用いてBUBと通信してもよい。BUBは、次に、SONETを用いて、BUBに接続する医療感知装置と通信してもよい。このようなシナリオでは、時分割多重(TDM)を用いて、BUBから集中コンピュータ180に送信されるデータを同期する。たとえば、2つの感知装置がBUB124に接続する場合は、BUB124から集中コンピュータ180までの通信チャンネルはタイムスロットに分割されてもよく、各感知装置からのデータは1または複数のタイムスロットに割り当てられる。感知装置のうちの1つが、単位時間当たりに他の感知装置よりも多くのデータを作成する場合は(たとえばFFR対OCT)、データが多い装置は、動的に多数のタイムスロットを割り当てられる。いずれの場合でも、医療感知装置は同期リンクを介してそれぞれBUB124に接続し、そのスループットは、BUB124から集中コンピュータ180までの通信相互接続188のスループットの除数である。臨床医療者入力および既知の医療感知装置特性(場合により動的に測定される)に基づいて、BUB124は、カテーテル検査室102のワークフローにしたがって、タイムスロットを各装置に割り当ててもよい。BUB124はこのタイムスロット構成を集中コンピュータに中継してもよい。集中コンピュータでは、タイムスロット構成を将来参照するために記憶してもよい。医療感知装置に前述のタイムスロットが割り当てられた後に、装置はBUB124に対するデータのストリーミングを開始する。重ね合わせを開始するとき(ユーザが規定する「開始」点、またはその他の特定条件の発生時)には、各TDMパケットおよびこれらのパケットのすべてのサブチャンネルは、パケット数、パケットサイズ、タイムスロットマップに構成されるチャンネル数、および通信相互接続188の帯域幅に基づいて単調増加するタイムスタンプを割り当てられる。同期されたタイムスタンプは次に、BUB124または集中コンピュータ180によってデータに適用される。
【0056】
また、一部の実施形態では、分散医療感知システム100を用いて、実質的に異なる時間に取得されたデータを時間的に重ね合わせてもよい。このような実施形態では、集中コンピュータ180は、非常に高精度なタイムサーバに依存してもよい。このタイムサーバは高精度周波数を長期にわたって維持する。原子時計をマスタクロックとして用いるインターネットタイムサーバは、一般にこの機能性を提供する。集中コンピュータ180は、代替的にそれ自体の原子時計をシステム100に有してもよい。一般に、異なる時間に取得されるデータセットを重ね合わせるために、各データセットの第1のサンプルのタイムスタンプを各サンプルから引き、サンプル間のデルタタイムのみを残す。2つのデータセットは次に、同時に取得したかのように処理されてもよい。たとえば、一実施形態では、OCTデータを最初にカテーテル検査室102の患者114から収集し、集中コンピュータ180によって処理し、データ記憶アレイ186に記憶してもよい。次に、後ほど、IVUSデータを患者114から収集し、集中コンピュータ180によって処理し、データ記憶アレイ186に記憶してもよい。いずれの事例でも、前述の方法の1つを用いてデータにタイムスタンプを付けてもよい。別の実施形態では、この共通周波数で制御するクロックを用いて、同一の処置中に連続して取得する2つのデータから感知データを重ね合わせてもよい。たとえば、共通クロックを用いて、ステント前のIVUSプルバックからのデータと、ステント後のIVUSプルバックからのデータとを重ね合わせてもよい。
【0057】
収集し、タイムスタンプを付けたOCTおよびIVUSデータを重ね合わせるために、集中コンピュータ180のアプリケーション層210の重ね合わせ処理アプリケーションは、データセットをデータ記憶アレイ186から取り出し、各データセットの第1のタイムスタンプを、セットのすべての別のタイムスタンプから引いてもよい。重ね合わせ処理アプリケーションは、ベッドサイドのコントローラ118上のUIアプリケーションを介して臨床医療者との相互作用を通じて、または自動位置検出アルゴリズムを通じて、患者114の同一の物理的位置に対応する各データセットのデータフレームを選択する。これらの2つのフレームのタイムスタンプを次に引き、データセット間のタイムスタンプの補正値を得る。最後に、この補正値を、マッチさせるフレームで大きい方の値を備えるデータセットのすべてのタイムスタンプから引き、それによって、各スタックのマッチさせるフレームに対応するタイムスタンプは等しくなる。また、別の実施形態では、類似する方法を利用して、アーカイブ化したデータをリアルタイムに収集したデータと重ね合わせてもよい。
【0058】
さらに、分散医療感知システム100のネットワーク中心の設計を有利に利用して、任意の数の「遠隔医療」タスクを実行してもよい。たとえば、カテーテル検査室102において収集し、集中コンピュータ180によって処理された医療感知データは、カテーテル検査室102の外側にあるネットワークに接続する任意の数の装置によって、訓練目的、相談目的などのために、アクセスされてもよい。遠隔、非双方向型表示を可能にすることに加えて、システム100は進行中のワークフローに対して遠隔双方向アクセスを提供してもよい。たとえば、遠隔医療施設の顧問医師はカテーテル処置を監視し、必要がある場合には、ワークフローを制御してもよい。別の例示では、カテーテル検査室102においてIVUS処置を実施する臨床医療者は、カテーテル検査室104において異なる処置を実施している臨床医療者に一時的にIVUSワークフローを制御するように要求してもよく、または集中コンピュータ180から返送されたIVUS画像のセカンドオピニオンを求めてもよい。このような事例では、集中コンピュータ180は、カテーテル検査室104のブームディスプレイ166および制御面162にカテーテル検査室102からのIVUSワークフローを一時的に表示するように指示する。双方向性をさらに拡張してもよく、それによって、ワークフロー全体がカテーテル検査室の外側にあるネットワークに接続する臨床医療者によって制御されてもよい。たとえば、ロボットによるデータ収集ツールは、BUBまたは別のネットワーク装置を通じてシステム100に接続されてもよい。このようなシナリオでは、システム100は、適切なロボット中心の制御を備えるグラフィカルユーザインタフェースを通じて、遠隔制御機能を遠隔臨床医療者に提供してもよい。
【0059】
ここで
図7を参照すると、本開示の別の実施形態による分散医療感知システム250を示す概略図が示される。医療感知システム250は
図1に示す医療感知システム100に類似し、カテーテル検査室102、104、および106を備える医療施設で代替的に実装されてもよい。医療感知システム100と同様に、医療感知システム250は、集中計算装置および記憶装置を利用して、カテーテル検査室の診断処置をサポートする。ただし、システム250において計算および記憶リソースはオフサイト(つまり「クラウド」)に位置する。
【0060】
さらに詳細には、医療感知システム250は、中央に位置するサーバ室182に格納されるサイトマネージャ252を含む。代表的な実施形態では、サイトマネージャ252は、BUB124、168、および174に通信相互接続188、190、および192を介して通信可能に接続するコンピュータであり、クラウドリソースの使用および遠隔管理を調整するように操作可能である。より具体的には、サイトマネージャ252はカテーテル検査室102、104、および106の医療感知ワークフローのデータ処理ジョブをスケジューリングするように操作可能である。クラウドネットワークの遅延性や低信頼性を軽減するために、サイトマネージャ252は、データを集中コンピュータ254に転送する前に、ローカルに取得したデータを一時的に記憶するように構成されてもよい。サイトマネージャ252が、データを記憶アレイ258に無事に記憶したという受領確認を受信し、および/または計算エンジン256から処理されたデータの受領したという受領確認を受信すると、サイトマネージャは次に、データの一時的なローカルコピーを安全に廃棄する。さらに、一部の実施形態では、サイトマネージャ252は、DICOM規格にしたがって、未処理の診断データを処理するためにオフサイトに送信する前に、未処理の診断データを暗号化するように構成されてもよい。
【0061】
医療感知システム250は、集中コンピュータ254と、計算エンジンアレイ256と、記憶装置アレイ258とをさらに含み、そのすべてがオフサイト処理センタ260に格納される。オフサイト処理センタ260は、医療施設から離れていてもよく、異なる都市、州、または国に位置していてもよい。集中コンピュータ254、計算エンジンアレイ256、および記憶装置アレイ258は処理センタ260のニーズを満たすために拡張可能であり、
図1の集中コンピュータ180、計算エンジンアレイ184、および記憶装置アレイ186に類似していてもよい。処理センタ260の計算リソースは一般に、
図1に示すものよりも強力であってもよい。その理由としては、処理センタ260は多くの医療施設の処理のニーズに応じる可能性があるからである。集中コンピュータ180と同様に、集中コンピュータ254は、ソフトウェアスタック208に類似するソフトウェアスタックと、アプリケーション層210に類似する処理アプリケーション層とを備えるソフトウェアフレームワークを含む。そのため、集中コンピュータ254の処理アプリケーション層は、処理センタによってサービスを受ける医療施設で実施される医療感知手法の種類に対応する処理アプリケーションを含み、また、医療施設で用いる重ね合わせ処理アプリケーションを含んでいてもよい。一部の実施形態では、処理センタ260は、サービスを提供する医療施設とは独立して管理されてもよく、また、処理センタの使用に関して、医療施設に課金してもよい。一実施形態では、処理センタ260の計算リソースの使用に関して処置ごとに医療施設に課金してもよい。
【0062】
処理センタ260の集中コンピュータ254はサイトマネージャ252に通信相互接続262を介して通信可能に接続する。通信相互接続262は長距離ブロードバンド接続であり、大規模なデータセットを医療施設と処理センタ260との間で迅速に送受信するように操作可能である。一実施形態では、通信相互接続256は、10ギガビットのイーサネットリンクであってもよいが、別の実施形態では、SONET(OC−12以上)リンク経由の非同期転送モード(ATM)などの別の種類の長距離ブロードバンド接続であってもよい。
【0063】
例示実施形態を図示し、説明してきたが、広範な修正、変更および代替を前述の開示において企図している。ある事例では、対応する別の特徴を用いずに、本開示の一部の特徴を使用してもよい。たとえば、一部の実施形態では、医療感知システム100の集中計算リソースを用いて、頭部動脈または抹消動脈からのデータなどの心臓血管ではない診断データ、ならびに脈管ではない身体部分からのデータを処理してもよい。さらに、システム100を用いてMRIデータを収集および処理してもよく、またはコンピュータ支援手術(CAS)での適用に利用してもよい。このような変形は、本開示の範囲から逸脱することなく、前述のなかで行うことができることを理解されたい。したがって、添付の請求項が広範に、かつ本開示の範囲と一致する様式で解釈されることが適切である。
一側面において、本発明は以下の発明を包含する。
(発明1)
医療感知データを通信する方法であって、
患者通信システムで、医療感知処置中に医療感知装置によって収集した医療感知データを受信することと、
前記患者通信システムで、データメッセージを作成することであって、前記データメッセージは、前記医療感知データと、前記医療感知処置に関する情報と、前記医療感知データに関する情報の少なくとも一部を含むことと、および、
前記患者通信システムで、前記データメッセージを集中計算装置にデータネットワークを介して送信することと、
を含む、方法。
(発明2)
発明1に記載の医療感知データを通信する方法であって、
前記データメッセージを作成することは、前記医療感知データのすべての部分を共に含む複数のパケットを作成することを含み、および、
前記送信は、前記複数のパケットを前記集中計算装置に送信することを含む、
方法。
(発明3)
発明2に記載の医療感知データを通信する方法であって、前記複数のパケットを生成することは、前記医療感知処置に関する前記情報と、前記複数のパケットの第1のパケットの前記医療感知データに関する前記情報とを内包することと、前記複数のパケットに後続する各パケットの一意なユニバーサル識別子を内包することとを含み、前記一意なユニバーサル識別子は前記医療感知処置と関連する、方法。
(発明4)
発明1に記載の医療感知データを通信する方法であって、前記患者通信システムで、前記医療感知データをアナログ方式で受信する場合は、前記医療感知データをデジタル化することを含む、方法。
(発明5)
発明1に記載の医療感知データを通信する方法であって、前記医療感知処置に関する前記情報は、前記医療感知処置の日付および時間、前記医療感知処置の場所、前記医療感知処置を受けている患者に関する識別情報、前記医療感知処置を実施する医療施術者に関する識別情報のうちの少なくとも1つを含む、方法。
(発明6)
発明1に記載の医療感知データを通信する方法であって、前記医療感知データに関する前記情報は、タイムスタンプ、手法情報、アナログからデジタルへの変換情報、圧縮情報、およびワークフロー識別情報のうちの少なくとも1つを含む、方法。
(発明7)
発明1に記載の医療感知データを通信する方法であって、
患者通信システムで、処理された形式での前記医療感知データを含む別のデータメッセージを、前記集中計算装置から前記データネットワークを介して受信することと、
前記別のデータメッセージを前記処理された医療感知データを表示するように操作可能であるユーザインタフェース装置に送信することと、
をさらに含む、方法。
(発明8)
分散医療感知システムであって、
コンピュータ通信ネットワークと、
第1の医療センサ装置および前記コンピュータ通信ネットワークに通信可能に接続する第1の患者通信システムであって、前記第1の患者通信システムは、前記コンピュータ通信ネットワークを介して、第1の複数のパケットを送信するように操作可能であり、前記第1の複数のパケットは、前記第1の医療センサ装置によって第1の患者から収集した第1の医療データを含有し、また第1の患者情報も含有する第1の患者通信システムと、
第2の医療センサ装置および前記コンピュータ通信ネットワークに通信可能に接続する第2の患者通信システムであって、前記第2の患者通信システムは、前記コンピュータ通信ネットワークを介して、第2の複数のパケットを送信するように操作可能であり、前記第2の複数のパケットは、前記第2の医療センサ装置によって第2の患者から収集した第2の医療データを含有し、また第2の患者情報も含有する第2の患者通信システムと、
前記コンピュータ通信ネットワークに通信可能に接続し、第1および第2の複数のパケットを受信するように操作可能であり、前記第1の患者情報に基づく前記第1の医療データおよび前記第2の患者情報に基づく前記第2の医療データをそれぞれ処理するように操作可能である集中計算装置と、
を備える、システム。
(発明9)
発明8に記載の分散医療感知システムであって、前記集中計算装置は、前記第1および第2の医療データを同時に処理するように構成される、システム。
(発明10)
発明8に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2の医療データは、同一の医療感知手法に関連する、システム。
(発明11)
発明8に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2の医療データは異なる医療感知手法に関連する、システム。
(発明12)
発明11に記載の分散医療感知システムであって、前記集中計算装置は、前記第1の医療データを、前記第1の手法に関連する第1の処理アプリケーションで処理するようにさらに操作可能であり、前記第2の医療データを、前記第2の手法に関連する第2の処理アプリケーションで処理するようにさらに操作可能である、システム。
(発明13)
発明8に記載の分散医療感知システムであって、前記第1の患者情報は、前記第1の患者に関する識別情報と、前記第1の患者の位置に関する情報と、前記第1の医療データに関する手法情報とを含む、システム。
(発明14)
発明8に記載の分散医療感知システムであって、前記集中計算装置は、前記第1の医療データを前記第1の手法に関連する第1の処理アプリケーションで処理するようにさらに操作可能であり、前記第1の処理アプリケーションは、前記集中計算装置によって実行される複数の処理アプリケーションのうちの1つである、システム。
(発明15)
発明8に記載の分散医療感知システムであって、前記第1の患者通信システムは、前記第1の医療データをデジタル化するように操作可能であるアナログからデジタルへの変換器と、前記コンピュータ通信ネットワークに通信可能に接続する通信モジュールとを含む、システム。
(発明16)
発明8に記載の分散医療感知システムであって、前記第1の患者通信システムは、第1の処置室内に配置される第1のベッドサイドユーティリティボックス(BUB)であり、前記第2の患者通信システムは、前記第1の処置室とは異なる第2の処置室内に配置される第2のBUBである、システム。
(発明17)
発明8に記載の分散医療感知システムであって、前記第1の患者通信システムは患者隔離モジュール(PIM)である、システム。
(発明18)
発明8に記載の分散医療感知システムであって、前記第1の患者通信モジュールは、前記コンピュータ通信ネットワークを介して前記第1の複数のパケットを送信する前に、前記第1の医療データを圧縮するように操作可能である、システム。
(発明19)
発明8に記載の分散医療感知システムであって、前記第1の患者情報は、前記第1の患者に関連する一意なユニバーサル識別子を含む、システム。
(発明20)
発明8に記載の分散医療感知システムであって、前記第1の患者通信システムに通信可能に接続する第1のユーザインタフェース装置を含み、前記第1のユーザインタフェース装置は、前記第1の患者通信システムを介して、前記第1の医療データを処理された形式で前記集中計算装置から受信するように操作可能である、システム。
(発明21)
医療データの処理方法であって、
集中計算装置で、コンピュータ通信ネットワークを介して第1のメッセージデータを受信することであって、前記第1のメッセージデータは、第1の医療感知処置中に第1の医療センサ装置によって作成された第1の医療感知データと、前記第1の医療感知処置に関する情報と、前記第1の医療感知データに関する情報とを含むことと、
前記集中計算装置を用いて、前記第1の医療感知処置に関する前記情報および前記第1の医療感知データに関する前記情報に基づいて前記第1の医療データを処理することと、
前記集中計算装置を用いて、第2のメッセージデータを第1のユーザインタフェース装置まで前記コンピュータ通信ネットワークを介して送信することであって、前記第2のメッセージデータは、前記第1の医療データを処理された形式で含有し、前記第1のユーザインタフェース装置は、前記第1の医療データを処理された形式で表示するように操作可能であることと、
を備える、方法。
(発明22)
発明21に記載の医療データの処理方法であって、前記集中計算装置で、前記第1のメッセージデータの前記受信と同時に、第3のメッセージデータを前記コンピュータ通信ネットワークを介して受信することを含み、前記第3のメッセージデータは、第2の医療感知処置中に第2の医療センサ装置によって作成された第2の医療感知データと、前記第2の医療感知処置に関する情報と、前記第2の医療感知データに関する情報とを含む、方法。
(発明23)
発明22に記載の医療データの処理方法であって、前記集中計算装置を用いて前記第1の医療データの前記処理と同時に、前記第2の医療感知処置に関する前記情報および前記第2の医療感知データに関する前記情報に基づく前記第2の医療データを処理することを含む、方法。
(発明24)
発明22に記載の医療データの処理方法であって、前記第1および第2の医療データは同一の医療感知手法に関連する、方法。
(発明25)
発明21に記載の医療データの処理方法であって、前記第1の医療感知処置に関する前記情報は、前記第1の医療感知処置の日付および時間、前記第1の医療感知処置の場所、前記第1の医療感知処置を受けている患者に関する識別情報、および前記第1の医療感知処置を実施する医療施術者に関する識別情報のうちの少なくとも1つを含む、方法。
(発明26)
発明21に記載の医療データの処理方法であって、前記医療感知データに関する前記情報は、タイムスタンプ、手法情報、アナログからデジタルへの変換情報、圧縮情報、およびワークフロー識別情報のうちの少なくとも1つを含む、方法。
(発明27)
発明21に記載の医療データの処理方法であって、前記処理は、前記第1の医療データの医療感知手法に関連する第1の処理アプリケーションを用いて前記第1の医療データを処理することを含み、前記第1の処理アプリケーションは、前記集中計算装置によって実行可能な複数の処理アプリケーションのうちの1つである、方法。
(発明28)
発明21に記載の医療データの処理方法であって、前記第1の医療データの前記処理は、前記第1の医療データを、前記第1の医療データを表す画像データに変換することを含む、方法。
(発明29)
分散医療感知システムであって、
医療特性を感知するように構成される第1の身体感知装置であって、前記第1の身体感知装置は第1の滅菌野に位置する第1の身体感知装置と、
医療特性を感知するように構成される第2の身体感知装置であって、前記第2の身体感知装置は第2の滅菌野に位置し、前記第2の滅菌野は前記第1の滅菌野からから離間する第2の身体感知装置と、
前記第1および第2の滅菌野の外側にあり、前記第1および第2の身体感知装置に通信可能に接続する計算装置であって、前記計算装置は、第1および第2の医療特性データを前記第1および第2の身体感知装置からそれぞれ受信し、前記第1および第2の医療特性データを処理し、前記処理された第1および第2の医療特性データをそれぞれ第1および第2のユーザインタフェース装置に送信するように構成され、前記第1のユーザインタフェースは前記第1の滅菌野に関連し、前記第2のユーザインタフェース装置は前記第2の滅菌野に関連する、計算装置と
を備える、システム。
(発明30)
発明29に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2の滅菌野の外側に位置するデータ記憶装置を含み、前記データ記憶装置は少なくとも前記処理された第1および第2の医療特性データを記憶するように構成される、システム。
(発明31)
発明29に記載の分散医療感知システムであって、前記第1の身体感知装置は、身体の血管に入るように構成されるカテーテルを含む、システム。
(発明32)
発明31に記載の分散医療感知システムであって、前記カテーテルは、血管内超音波(IVUS)撮像、光干渉断層撮影(OCT)、および冠血流予備量値(FFR)判定のうち1つのために構成されるセンサを含む、システム。
(発明33)
発明29に記載の分散医療感知システムであって、
前記第1および第2の滅菌野は異なる処置室にあり、
前記計算装置は、前記第1および第2の滅菌野のいずれとも異なる部屋に配置される、システム。
(発明34)
発明33に記載の分散医療感知システムであって、前記計算装置は、前記第1および第2の滅菌野とは異なる建物に位置する、システム。
(発明35)
発明33に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2の滅菌野は、お互いに異なる建物にある、システム。
(発明36)
発明33に記載の分散医療感知システムであって、
前記第1および第2の滅菌野は同一の建物にあり、
前記第1および第2の身体感知装置と前記計算装置との間に通信可能に介入するサイトマネージャをさらに含み、前記サイトマネージャは、前記第1および第2の身体感知装置と前記計算装置との間のデータ送信を管理するように操作可能である、システム。
(発明37)
発明29に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2の医療特性データは、異なる感知手法に関連する、システム。
(発明38)
発明29に記載の分散医療感知システムであって、前記計算装置は、拡張可能に配置された複数の計算エンジンを含む、システム。
(発明39)
発明29に記載の分散医療感知システムであって、前記計算装置は、前記第1および第2の医療特性データを同時に処理するように操作可能である、システム。
(発明40)
発明29に記載の分散医療感知システムであって、前記データ記憶装置は、拡張可能に配置された複数のデータ記憶ユニットを含む、システム。
(発明41)
医療データの処理方法であって、
計算装置で、第1および第2の医療特性データを第1および第2の身体感知装置それぞれから受信することであって、前記第1および第2の身体感知装置は、第1および第2の離間した滅菌野にそれぞれ位置し、前記計算装置は前記第1および第2の滅菌野の外側にあることと、
前記計算装置で、前記第1および第2の医療特性データを処理することと、
前記計算装置で、前記処理された第1および第2の医療特性データをそれぞれ第1および第2のユーザインタフェース装置に送信することであって、前記第1のユーザインタフェースは、前記第1の滅菌野に関連し、前記第2のユーザインタフェース装置は、前記第2の滅菌野に関連することと、
を含む、方法。
(発明42)
発明41に記載の医療データの処理方法であって、前記処理された第1および第2の医療特性データを前記第1および第2の滅菌野の外側にあるデータ記憶装置に記憶することをさらに含む、方法。
(発明43)
発明41に記載の医療データの処理方法であって、前記第1の医療特性データの前記処理は、前記第2の医療特性データの前記処理と同時に実施される、方法。
(発明44)
発明41に記載の医療データの処理方法であって、前記第1および第2の医療特性データの前記処理は、拡張可能に配置された複数の計算エンジンによって実施される、方法。
(発明45)
発明41に記載の医療データの処理方法であって、前記第1および第2の医療特性データは、異なる感知手法に関連する、方法。
(発明46)
発明41に記載の医療データの処理方法であって、前記第1および第2の医療特性データの前記処理は、前記第1の医療特性データを第1の感知手法に関連する第1の処理アプリケーションで処理することと、前記第2の医療特性データを前記第1の感知手法とは異なる第2の感知手法に関連する第2の処理アプリケーションで処理することとを含む、方法。
(発明47)
発明41に記載の医療データの処理方法であって、前記第1および第2の医療特性データの前記受信は、前記受信を管理するように操作可能なサイトマネージャと通信することを含む、方法。
(発明48)
発明41に記載の医療データの処理方法であって、前記第1および第2の医療特性データの前記受信は、カテーテルを身体の血管に導入することによって収集したデータを受信することを含む、方法。
(発明49)
発明48に記載の医療データの処理方法であって、前記第1および第2の医療特性データは、血管内超音波(IVUS)撮像データ、光干渉断層撮影(OCT)データ、および冠血流予備量値(FFR)データのうちの少なくとも1つを含む、方法。
(発明50)
発明41に記載の医療データの処理方法であって、前記処理された第1および第2の医療特性データの前記記憶は、前記データを拡張可能な記憶装置アレイに記憶することを含む、方法。
(発明51)
発明41に記載の医療データの処理方法であって、前記計算装置は、前記第1および第2の滅菌野とは異なる建物に位置する、方法。
(発明52)
発明41に記載の医療データの処理方法であって、前記第1および第2の滅菌野は、お互いに異なる建物にある、方法。
(発明53)
発明41に記載の医療データの処理方法であって、前記第1および第2の医療特性データの前記処理は、前記第1および第2の医療特性データを、前記第1および第2の医療特性データを表す第1および第2の人間可読形式のデータにそれぞれ変換することを含む、方法。
(発明54)
分散医療感知システムであって、
処置室の滅菌野に配置され、医療データを滅菌野の患者から収集するように構成される医療感知装置と、
前記処置室に配置され、前記医療感知装置およびデータネットワークに通信可能に接続するベッドサイドユーティリティボックスであって、前記ベッドサイドユーティリティボックスは、前記医療データを前記医療感知装置から受信し、前記データネットワークを介して前記医療データを送信するように構成される前記ベッドサイドユーティリティボックスと、
前記ベッドサイドユーティリティボックスに通信可能に接続し、前記患者に関連するワークフローを制御するように構成されるベッドサイドコントローラと、
前記処置室とは別の部屋に配置され、前記データネットワークに通信可能に接続する集中計算装置であって、前記集中計算装置は、前記医療データを受信し、前記医療データを画像データに変換するように構成される集中計算装置と、
を備える、システム。
(発明55)
発明54に記載の分散医療感知システムであって、前記医療感知装置はカテーテル感知装置である、システム。
(発明56)
発明54に記載の分散医療感知システムであって、前記データネットワークに通信可能に接続する複数のベッドサイドユーティリティボックスを含み、複数のベッドサイドユーティリティボックスのそれぞれは、異なる処置室に配置され、それぞれ異なる処置室に配置される患者から収集した医療データを前記集中計算装置に送信するように構成される、システム。
(発明57)
発明54に記載の分散医療感知システムであって、前記ベッドサイドコントローラは、前記処置室の心電図(ECG)装置に通信可能に接続する、システム。
(発明58)
発明54に記載の分散医療感知システムであって、前記ベッドサイドコントローラは、タッチ画面を含み、該タッチ画面上では、ワークフロー制御がグラフィカルユーザインタフェースシステムに設けられている、システム。
(発明59)
発明54に記載の分散医療感知システムであって、前記ベッドサイドユーティリティボックスは、前記データネットワークを介して前記医療データを送信する前に、前記医療データをパケット化するように構成される、システム。
(発明60)
発明54に記載の分散医療感知システムであって、前記医療感知装置と前記ベッドサイドユーティリティボックスとの間に接続される患者隔離モジュール(PIM)を含む、システム。
(発明61)
分散医療感知システムであって、
第1の医療特性データを第1の身体感知装置から受信するように構成される第1のハブであって、前記第1の身体感知装置は第1の滅菌野に位置する第1のハブと、
第2の医療特性データを第2の身体感知装置から受信するように構成される第2のハブであって、前記第2の身体感知装置は、前記第1の滅菌野から離間する第2の滅菌野に位置する第2のハブと、
前記第1および第2の滅菌野の外側にあり、前記第1および第2のハブに通信可能に接続する計算装置であって、前記計算装置は、前記第1および第2の医療特性データをそれぞれ前記第1および第2のハブから受信し、前記第1および第2の医療特性データを処理し、前記処理された第1および第2の医療特性データをそれぞれ前記第1および第2のハブに送信するように構成される、計算装置と、
を備える、システム。
(発明62)
発明61に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2のハブおよび前記計算装置は、コンピュータ通信ネットワークに通信可能に接続する、システム。
(発明63)
発明61に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2のハブは、それぞれ前記第1および第2の滅菌野に隣接する、システム。
(発明64)
発明61に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2のハブはそれぞれ、前記処理された第1および第2の医療特性データをそれぞれ前記第1および第2の滅菌野に関連する第1および第2のユーザインタフェース装置それぞれに送信するようにさらに構成される、システム。
(発明65)
発明61に記載の分散医療感知システムであって、前記第1の身体感知装置は、身体の血管に入るように構成されるカテーテルを含む、システム。
(発明66)
発明65に記載の分散医療感知システムであって、前記カテーテルは、血管内超音波(IVUS)撮像、光干渉断層撮影(OCT)、および冠血流予備量値(FFR)判定のうちの1つのために構成されるセンサを含む、システム。
(発明67)
発明61に記載の分散医療感知システムであって、前記計算装置は、第1および第2の滅菌野のいずれとも異なる部屋に配置される、システム。
(発明68)
発明61に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2のハブは、前記第1および第2の医療特性データを前記計算装置に送信する前に、前記第1および第2の医療特性データをそれぞれ圧縮するようにさらに操作可能である、システム。
(発明69)
発明61に記載の分散医療感知システムであって、前記第1および第2のハブは、前記第1および第2の医療特性データを前記計算装置に送信する前に、識別情報を前記第1および第2の医療特性データにそれぞれ関連付けるようにさらに操作可能である、システム。
(発明70)
発明69に記載の分散医療感知システムであって、前記識別情報は、患者情報、タイムスタンプ情報、および感知手法情報のうちの1または複数を含む、システム。
(発明71)
医療データの処理方法であって、
第1のハブで、第1の医療特性データを第1の身体感知装置から受信することであって、前記第1の身体感知装置は第1の滅菌野に位置することと、
第2のハブで、第2の医療特性データを第2の身体感知装置から受信することであって、前記第2の身体感知装置は前記第1の滅菌野から離間する第2の滅菌野に位置することと、
前記第1のハブを用いて、前記第1の医療特性データを前記第1の滅菌野の外側の計算装置まで送信することと、
前記第2のハブを用いて、前記第2の医療特性データを前記計算装置まで送信することと、
前記第1のハブで、処理された第1の医療特性データを前記計算装置から受信することと、
前記第2のハブで、処理された第2の医療特性データを前記計算装置から受信することと、
を備える、方法。
(発明72)
発明71に記載の医療データの処理方法であって、前記第1の医療特性データの前記送信と、前記第2の医療特性データの前記送信は、コンピュータ通信ネットワークを介してデータを送信することを含む、方法。
(発明73)
発明71に記載の医療データの処理方法であって、
前記第1のハブを用いて、前記処理された第1の医療特性データを前記第1の滅菌野に関連する第1のユーザインタフェース装置に送信することを含み、
前記第2のハブを用いて、前記処理された第2の医療特性データを前記第2の滅菌野に関連する第2のユーザインタフェース装置に送信することを含む、方法。
(発明74)
発明71に記載の医療データの処理方法であって、
前記第1のハブおよび前記第1の滅菌野は、第1の処置室に配置され、前記第2のハブおよび前記第2の滅菌野は、前記第1の処置室から離間する第2の処置室に配置される、方法。
(発明75)
発明71に記載の医療データの処理方法であって、前記第1の医療特性データの前記送信は、前記第2の医療特性データの前記送信と同時に実施される、方法。
(発明76)
発明71に記載の医療データの処理方法であって、前記第1の医療特性データの前記送信および前記第2の医療特性データの前記送信は、前記送信を管理するように操作可能であるサイトマネージャと通信することを含む、方法。
(発明77)
発明71に記載の医療データの処理方法であって、前記第1および第2の医療特性データは異なる感知手法に関連する、方法。
(発明78)
発明71に記載の医療データの処理方法であって、前記第1の医療特性データの前記受信は、カテーテルを身体の血管に導入することによって収集したデータを受信することを含む、方法。
(発明79)
発明78に記載の医療データの処理方法であって、前記第1の医療特性データは、血管内超音波(IVUS)撮像データ、光干渉断層撮影(OCT)データ、および冠血流予備量値(FFR)データのうちの1つを含む、方法。
(発明80)
発明71に記載の医療データの処理方法であって、
前記第1の医療特性データの前記計算装置への前記送信は、前記第1の滅菌野のサイズに対して大きい第1の距離を超えてデータを送信することを含み、
前記第2の医療特性データの前記計算装置への前記送信は、前記第2の滅菌野のサイズに対して大きい第2の距離を超えてデータを送信することを含む、方法。
(発明81)
発明80に記載の医療データの処理方法であって、前記第1および第2の距離は1キロメートルより長い、方法。
(発明82)
発明71に記載の医療データの処理方法であって、
前記第1の医療特性データの前記計算装置への前記送信は、前記第1の医療特性データを圧縮することを含み、
前記第2の医療特性データの前記計算装置への前記送信は、前記第2の医療特性データを圧縮することを含む、方法。
(発明83)
発明71に記載の医療データの処理方法であって、
前記第1の医療特性データの前記計算装置への前記送信は、第1の識別情報を前記第1の医療特性データに関連付けることを含み、
前記第2の医療特性データの前記計算装置への前記送信は、第2の識別情報を前記第2の医療特性データに関連付けることを含む、方法。
(発明84)
発明83に記載の医療データの処理方法であって、
前記第1の識別情報の前記第1の医療特性データへの前記関連付けは、前記第1の識別情報および前記第1の医療特性データを含有する第1のメッセージを作成することを含み、
前記第2の識別情報の前記第2の医療特性データへの前記関連付けは、前記第2の識別情報および前記第2の医療特性データを含有する第2のメッセージを作成することを含む、方法。
(発明85)
発明83に記載の医療データの処理方法であって、前記第1の識別情報は、患者情報、タイムスタンプ情報、接続識別子、および感知手法情報のうちの1または複数を含む、方法。
(発明86)
発明83に記載の医療データの処理方法であって、前記識別情報は、患者情報と関連する一意なユニバーサル識別子を含む、方法。
(発明87)
分散医療感知システムを用いる方法であって、
身体感知装置をハブに接続することであって、前記身体感知装置はその上に配置されるセンサを含むことと、
前記センサを利用して、第1の滅菌野の患者に関連する第1の医療特性データを収集することと、
前記第1の医療特性データを、前記第1の滅菌野の外側にあって、前記ハブに通信可能に接続する遠隔計算装置に送信することと、
前記計算装置を制御して、前記第1の医療特性データを処理することであって、前記計算装置は、第2の滅菌野から送信される第2の医療特性データを前記第1の医療特性データの前記処理と同時に処理するように操作可能であり、前記第2の滅菌野は前記第1の滅菌野から離間することと、
前記滅菌野に関連するユーザインタフェースで、前記処理された第1の医療特性データを前記計算装置から受信することであって、前記ユーザインタフェースは前記ハブに通信可能に接続することと、
を含む、方法。
(発明88)
発明87に記載の分散医療感知システムを用いる方法であって、前記センサの前記利用はカテーテルを前記患者の血管に導入することを含み、前記センサは前記カテーテルの遠位端に配置される、方法。
(発明89)
発明87に記載の分散医療感知システムを用いる方法であって、第1の医療特性データを収集するための前記センサの前記利用は、血管内超音波(IVUS)撮像データ、光干渉断層撮影(OCT)データ、フォワードルッキングIVUS(FL−IVUS)データ、冠血流予備量値(FFR)データ、冠血流予備能(CFR)データ、および血管造影データのうちの1つを収集することを含む、方法。
(発明90)
発明87に記載の分散医療感知システムを用いる方法であって、前記計算装置の前記制御は、前記計算装置に、前記処理された第1の医療特性データを拡張可能な記憶装置アレイに記憶するように指示することを含む、方法。
(発明91)
発明87に記載の分散医療感知システムを用いる方法であって、前記第1および第2の医療特性データは、それぞれ第1および第2の感知手法に関連する、方法。
(発明92)
医療感知同期システムであって、
第1の医療感知手法に関連する第1の医療データを収集して、タイムスタンプを付けるように構成される第1の医療感知装置と、
前記第1の医療感知手法とは異なる第2の医療感知手法に関連する第2の医療データを収集して、タイムスタンプを付けるように構成される第2の医療感知装置と、
前記第1および第2の医療感知装置に通信可能に接続し、リアルタイムクロックを含むハブであって、前記ハブは同期信号を前記リアルタイムクロックに基づいて前記第1および第2の医療感知装置に送信するように構成されるハブと、
を備え、
前記第1および第2の医療感知装置は、前記ハブから受信する前記同期信号に基づいて前記第1および第2の医療データにタイムスタンプをそれぞれ付けるように構成される、システム。
(発明93)
発明92に記載の医療感知同期システムであって、前記ハブに通信可能に接続する集中コンピュータをさらに含み、マスタリアルタイムクロックを含み、前記集中コンピュータは、前記ハブの前記リアルタイムクロックを前記マスタリアルタイムクロックと同期するように構成される、システム。
(発明94)
発明93に記載の医療感知同期システムであって、前記集中コンピュータに通信可能に接続する複数のハブをさらに含み、複数のハブのそれぞれはリアルタイムクロックを有し、前記集中コンピュータは、前記複数のハブのそれぞれの前記リアルタイムクロックを前記マスタリアルタイムクロックと同期するように構成される、システム。
(発明95)
発明93に記載の医療感知同期システムであって、前記集中コンピュータは前記第1および第2の医療データを前記ハブから受信し、前記第1および第2の医療データをこれら医療データに付けられる前記タイムスタンプに基づいて時間的に重ね合わせるように構成される、システム。
(発明96)
発明92に記載の医療感知同期システムであって、前記同期信号は、矩形波クロック信号およびエッジベースのクロック信号のうちの1つである、システム。
(発明97)
発明92に記載の医療感知同期システムであって、前記ハブと前記第1の医療感知装置との間に接続され、その間で前記同期信号を伝えるように構成される伝導体をさらに含む、システム。
(発明98)
発明92に記載の医療感知同期システムであって、
前記第1の医療感知手法は、血管内超音波(IVUS)撮像、血管内光音響(IVPA)撮像、光干渉断層撮影(OCT)、フォワードルッキングIVUS(FL−IVUS)、冠血流予備量値(FFR)、冠血流予備能(CFR)、および血管造影のうちの1つであり、
前記第2の医療感知手法は、IVUS撮像、IVPA撮像、OCT、FL−IVUS、FFR、CFR、および血管造影のうちの異なる1つである、システム。
(発明99)
医療感知同期システムであって、
第1の医療感知手法に関連する第1の医療データを収集するように構成される第1の医療感知装置と、
前記第1の医療感知手法とは異なる第2の医療感知手法に関連する第2の医療データを収集するように構成される第2の医療感知装置と、
前記第1および第2の医療感知装置に通信可能に接続し、前記第1および第2の医療感知データを受信するように構成されるハブと、
前記ハブに通信可能に接続し、前記第1および第2の医療感知データを前記ハブから受信するように構成される集中計算装置であって、前記集中計算装置は、データが送信されてもよい期間である複数のタイムスロットを有する同期通信ネットワークを介して、前記ハブに通信可能に接続される集中計算装置と、
を備え、
前記ハブは、第1の数の前記複数のタイムスロットを前記第1の医療感知装置に割り当て、第2の数の前記複数のタイムスロットを前記第2の医療装置に割り当てるようにさらに構成され、前記集中コンピュータに、前記第1の数のタイムスロットの間に前記第1の医療データを送信し、前記第2の数のタイムスロットの間に前記第2の医療データを送信するように構成される、システム。
(発明100)
発明99に記載の医療感知同期システムであって、
前記第1の医療感知装置は、前記第1の医療データを第1の率で収集し、
前記第2の医療感知装置は、前記第2の医療データを第2の率で収集し、
前記ハブは、前記第1および第2の数のタイムスロットを前記第1の率と前記第2の率との間の相対差に基づいて割り当てるようにさらに構成される、システム。
(発明101)
発明100に記載の医療感知同期システムであって,
前記第1の率は前記第2の率より大きく、
前記第1の数のタイムスロットは前記第2の数のタイムスロットより大きい、システム。
(発明102)
発明99に記載の医療感知同期システムであって、前記ハブは、同期タイムスタンプを前記第1および第2の医療データに、前記第1および第2の医療データが送信されるそれぞれの前記タイムスロットに一部基づいて割り当てるようにさらに構成される、システム。
(発明103)
発明99に記載の医療感知同期システムであって、前記集中コンピュータは、タイムスタンプを前記第1および第2の医療データに、前記第1および第2の医療データが送信されるそれぞれの前記タイムスロットに一部基づいて割り当てるようにさらに構成される、システム。
(発明104)
発明99に記載の医療感知同期システムであって、前記同期ネットワークは、同期光学ネットワーク(SONET)プロトコルに適合する、システム。
(発明105)
発明99に記載の医療感知同期システムであって、
前記第1の医療感知手法は、血管内超音波(IVUS)撮像、血管内光音響(IVPA)撮像、光干渉断層撮影(OCT)、フォワードルッキングIVUS(FL−IVUS)、冠血流予備量値(FFR)、冠血流予備能(CFR)、および血管造影のうちの1つであり、
前記第2の医療感知手法は、IVUS撮像、IVPA撮像、OCT、FL−IVUS、FFR、CFR、および血管造影のうちの異なる1つである、システム。
(発明106)
医療データ収集を同期する方法であって、
ハブを用いて、前記ハブに通信可能に接続する第1および第2の医療感知装置に初期化メッセージを送信して、前記第1および第2の医療感知装置のそれぞれのタイムスタンプをリセットすることと、
前記ハブを用いて、前記第1および第2の医療感知装置の前記タイムスタンプを同期し、それによって各装置が、前記ハブからの要求に応答して、同一のタイムスタンプを報告することと、
前記ハブを用いて、開始メッセージを前記第1および第2の医療感知装置に送信することであって、前記開始メッセージは、共通時間に前記第1および第2の医療感知装置に医療感知データの取得を開始させることと、
前記ハブで、前記第1の医療感知装置からの第1のタイムスタンプを有する第1の医療データおよび前記第2の医療感知からの第2のタイムスタンプを有する第2の医療データを受信することであって、前記第1および第2の医療データが同時に収集された場合は、前記第1のタイムスタンプおよび前記第2のタイムスタンプは同一である、方法。
(発明107)
発明106に記載の医療データ収集を同期する方法であって、前記同期は、
前記ハブを用いて、前記第1および第2の医療感知装置それぞれからのタイムスタンプを要求し、および受信することと、
前記第1および第2の医療感知装置から受信する前記要求されるタイムスタンプを比較することと、
前記要求されるタイムスタンプが同一ではない場合、前記ハブを用いて、前記第1および第2の医療感知装置のうちの1つのタイムスタンプを進めるように指示することと、
前記第1および第2の医療感知装置のそれぞれが、前記ハブからの要求に応答して前記同一のタイムスタンプを報告するまで、前記要求、比較、および指示を繰り返すことと、
を含む、方法。
(発明108)
発明106に記載の医療データ収集を同期する方法であって、前記ハブは、前記同期を実施するために、リアルタイムクロックを利用する、方法。
(発明109)
発明106に記載の医療データ収集を同期する方法であって、前記ハブを用いて、同期信号を前記第1および第2の医療感知装置に送信して、医療データ収集を同期することをさらに含む、方法。
(発明110)
発明106に記載の医療データ収集を同期する方法であって、前記第1および第2の医療感知装置は、異なる医療感知手法に関連する、方法。
(発明111)
発明110に記載の医療データ収集を同期する方法であって、
前記第1の医療感知装置は、血管内超音波(IVUS)撮像、血管内光音響(IVPA)撮像、光干渉断層撮影(OCT)、フォワードルッキングIVUS(FL−IVUS)、冠血流予備量値(FFR)、冠血流予備能(CFR)、および血管造影のうちの1つに関連し、
前記第2の医療感知装置は、IVUS撮像、IVPA撮像、OCT、FL−IVUS、FFR、CFR、および血管造影のうちの異なる1つに関連する、方法。
(発明112)
分散医療感知システムであって、
通信ネットワークを介して受信した医療感知データを処理するように構成される集中コンピュータであって、前記集中コンピュータはグランドマスタタイムサーバを含む集中コンピュータと、
前記集中コンピュータに前記通信ネットワークを介して通信可能に接続するハブであって、前記ハブは前記グランドマスタタイムサーバと同期されるマスタタイムサーバを含むハブと、
前記ハブに通信可能に接続し、第1の医療感知手法に関連する第1の医療データを収集するように構成される第1の医療感知装置であって、前記第1の医療感知装置は、前記マスタタイムサーバの第1の時間クライアントである第1の医療感知装置と、
前記ハブに通信可能に接続し、前記第1の医療感知手法とは異なる第2の医療感知手法に関連する第2の医療データを収集するように構成される第2の医療感知装置であって、前記第2の医療感知装置は、前記マスタタイムサーバの第2の時間クライアントである第2の医療感知装置と、
を備え、
前記ハブは、前記マスタタイムサーバを用いて前記第1および第2の医療感知データの収集を同期するように構成される、システム。
(発明113)
発明112に記載の分散医療感知システムであって、前記グランドマスタタイムサーバは、前記マスタタイムサーバをネットワークベースの時刻同期プロトコルを用いて同期する、システム。
(発明114)
発明113に記載の分散医療感知システムであって、前記ネットワークベースの時刻同期プロトコルは、高精度タイムプロトコル(PTP)およびネットワークタイムプロトコル(NTP)のうちの1つである、システム。
(発明115)
発明112に記載の分散医療感知システムであって、前記ハブは、前記第1および第2の医療感知データの収集を同期するために、前記マスタタイムサーバに基づいて、同期信号を前記第1および第2の医療感知装置に送信するようにさらに構成される、システム。
(発明116)
発明112に記載の分散医療感知システムであって、前記ハブは、前記第1および第2の医療データを前記第1および第2の医療感知装置から受信するときに、前記第1および第2の医療データにタイムスタンプを関連付けるようにさらに構成され、前記タイムスタンプは前記マスタタイムサーバに基づく、システム。
(発明117)
発明116に記載の分散医療感知システムであって、前記集中コンピュータは、前記第1および第2の医療データを前記ハブから受信し、前記第1および第2の医療データに付けられた前記タイムスタンプに基づいて、前記第1および第2の医療データを時間的に重ね合わせるように構成される、システム。
(発明118)
発明112に記載の分散医療感知システムであって,
前記第1の医療感知手法は、血管内超音波(IVUS)撮像、血管内光音響(IVPA)撮像、光干渉断層撮影(OCT)、フォワードルッキングIVUS(FL−IVUS)、冠血流予備量値(FFR)、冠血流予備能(CFR)、および血管造影のうちの1つであり、
前記第2の医療感知手法は、IVUS撮像、IVPA撮像、OCT、FL−IVUS、FFR、CFR、および血管造影のうちの異なる1つである、システム。