特許第6144690号(P6144690)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6144690金属層が強固に付着された金属化不透明フィルム
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  • 特許6144690-金属層が強固に付着された金属化不透明フィルム 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6144690
(24)【登録日】2017年5月19日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】金属層が強固に付着された金属化不透明フィルム
(51)【国際特許分類】
   B32B 15/09 20060101AFI20170529BHJP
   C23C 14/20 20060101ALI20170529BHJP
   H01G 4/18 20060101ALI20170529BHJP
   H01G 4/015 20060101ALI20170529BHJP
   B32B 27/36 20060101ALI20170529BHJP
【FI】
   B32B15/09 Z
   C23C14/20 A
   H01G4/24 321C
   H01G4/24 321B
   H01G4/24 331A
   H01G4/24 331B
   B32B27/36
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-542340(P2014-542340)
(86)(22)【出願日】2012年11月7日
(65)【公表番号】特表2015-504381(P2015-504381A)
(43)【公表日】2015年2月12日
(86)【国際出願番号】US2012063822
(87)【国際公開番号】WO2013074340
(87)【国際公開日】20130523
【審査請求日】2015年10月23日
(31)【優先権主張番号】13/298,998
(32)【優先日】2011年11月17日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505077426
【氏名又は名称】デュポン・テイジン・フィルムズ・ユー・エス・リミテッド・パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン・アール・コセンティーノ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・エス・ラリヴィエール
(72)【発明者】
【氏名】キース・クレシャ
(72)【発明者】
【氏名】シェロッド・ビー・テイタム
【審査官】 加賀 直人
(56)【参考文献】
【文献】 特表平11−511409(JP,A)
【文献】 特開2009−012215(JP,A)
【文献】 特開平09−325717(JP,A)
【文献】 特開平08−054842(JP,A)
【文献】 特開2002−046766(JP,A)
【文献】 特開平11−263862(JP,A)
【文献】 特開平05−092528(JP,A)
【文献】 特開昭58−112944(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 15/09
B32B 27/36
C23C 14/20
H01G 4/015
H01G 4/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)二軸配向した、不透明ポリエステル基層、
(b)基層上の、かつ基層の表面と同一の広がりを持って接触する、ノンボイドポリエステル層、
(c)不透明ポリエステル基層とは反対側の、ノンボイドポリエステル層の表面上の、または不透明ポリエステル基層とは反対側の、ノンボイドポリエステル層の表面上のプライマー層上の、金属層、
を順に含む多層複合材料フィルムであって、
ノンボイドポリエステル層がPET層であるか、または
金属層が、金、白金、パラジウム、イリジウム、銀、銅、またはそれらの何れかの合金、またはそれらの何れかの金属化合物からなる、
多層複合材料フィルム。
【請求項2】
不透明ポリエステル基層が不透明PET層である、請求項1に記載の多層複合材料フィルム。
【請求項3】
不透明ポリエステル基層が微小ボイドを有する層である、請求項1または2に記載の多層複合材料フィルム。
【請求項4】
微小ボイドを有する層が硫酸バリウムの粒子を含む、請求項3に記載の多層複合材料フィルム。
【請求項5】
ノンボイドポリエステル層がPET層である、請求項1から4の何れか1項に記載の多層複合材料フィルム。
【請求項6】
ノンボイドポリエステル層が二軸配向される、請求項1から5の何れか1項に記載の多層複合材料フィルム。
【請求項7】
金属層が金を含む、請求項1から6の何れか1項に記載の多層複合材料フィルム。
【請求項8】
金属層がノンボイドポリエステル層の表面と同一の広がりを有する、請求項1から7の何れか1項に記載の多層複合材料フィルム。
【請求項9】
金属層がノンボイドポリエステル層の表面の一部のみの上か、またはプライマー層の一部のみの上に存在し、前記金属層が回路パターンの形態で存在する、請求項1から7の何れか1項に記載の多層複合材料フィルム。
【請求項10】
不透明ポリエステル基層の第2の表面と同一の広がりを持って接触する第2のノンボイドポリエステル層をさらに含む、請求項1から9の何れか1項に記載の多層複合材料フィルム。
【請求項11】
不透明ポリエステル基層の第2の表面に接触する、その表面と反対側の、第2のノンボイドポリエステル層の表面に接触する第2の金属層であって、第2の金属層と第2のノンボイドポリエステル層との間に介在され、かつ第2の金属層と第2のノンボイドポリエステル層とに接触するプライマー層を任意に備える、第2の金属層をさらに含む、請求項10に記載の多層複合材料フィルム。
【請求項12】
金属層が、金、白金、パラジウム、イリジウム、銀、銅、またはそれらの何れかの合金、またはそれらの何れかの金属化合物からなる、請求項1に記載の多層複合材料フィルム。
【請求項13】
二軸配向した不透明ポリエステル基層と同一の広がりを持って接触するノンボイドポリエステル層の表面上に、またはノンボイドポリエステル層の表面上のプライマー層上に、金属層を気相蒸着またはプラズマ蒸着する段階を含む、請求項1から12の何れか1項に記載の多層複合材料フィルムの製造方法。
【請求項14】
ノンボイドポリエステル層および不透明ポリエステル基層が、層を共押出する段階、およびその後に層を二軸配向させる段階を含む方法によって形成される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
蒸着がスパッタリングを含む、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
蒸着段階によって形成された金属層がノンボイドポリエステル層の表面と同一の広がりを有する、請求項13から15の何れか1項に記載の方法。
【請求項17】
回路パターンを形成するために金属層の一部分をパターン状に除去する段階をさらに含む、請求項13から16の何れか1項に記載の方法。
【請求項18】
パターン状に除去する段階が、前記部分をレーザで除去する段階を含む、請求項17に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
少なくとも1つの表面に導電性金属パターンを有する多層複合材料フィルムが、生物医学的用途およびその他の用途において、センサ及び/又は試験ストリップの作成における使用に関して記載されている。
【背景技術】
【0002】
例えば、米国特許第7,073,246号明細書は、ポリマー基層上の導電性材料及び基層上に形成された電極パターンを含み、該パターンが様々なフィーチャ寸法を有するバイオセンサーについて記述している。このパターンは、広領域レーザアブレーションを用いて基材から導電性材料を部分的に取り除き、導電性材料の90%未満が基材上に残り、電極パターンが2つの点の間に伸びる端部を有するようにすることによって形成される。他の層およびフィーチャもまた存在し、そのような装置は例えば血中グルコース濃度を測定するのに使用されてよい。この用途および他の用途において、審美的な理由で、および/またはストリップの内部の回路を隠すためにポリマー基層が不透明であることが好ましく、または不透明である必要があることが多い。適切な不透明ポリマーフィルムは従来技術で知られており、典型的には不透明性を与えるために顔料および/または空隙剤を含む。ストリップの変形および製造を容易にするために基材材料が柔軟であることも好ましいが、患者によるテストメータへの容易な挿入を可能にするために適切な剛性も好ましい。結果として得られる製品が、場合により丁寧とはいえない条件下での、製造工程における取扱いに耐えるのに十分強いものであるべきなのは明白である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7,073,246号明細書
【特許文献2】米国特許第4,375,494号明細書
【特許文献3】米国特許第4,780,402号明細書
【特許文献4】英国特許第838,708号明細書
【特許文献5】米国特許第3,871,947号明細書
【特許文献6】米国特許第4,165,210号明細書
【特許文献7】英国特許第1,115,007号明細書
【特許文献8】米国特許第3,107,139号明細書
【特許文献9】米国特許第5,985,437号明細書
【特許文献10】米国特許第5,576,073号明細書
【特許文献11】米国特許第5,593,739号明細書
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Encyclopedia of Polymer Science and Engineering, 2nd. Ed., Vol. 12, Wiley, N.Y., pp. 1−313.
【非特許文献2】Web Processing and Converting Technology(Van Nostrand Reinhold Company−1984)
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様では、本発明は以下のものを順に含む多層複合材料フィルムを提供する。
(a)二軸配向した、不透明ポリエステル基層、
(b)基層上の、かつ基層の表面と同一の広がりを持って接触する、ノンボイドポリエステル層、
(c)不透明ポリエステル基層とは反対側の、ノンボイドポリエステル層の表面上の、または不透明ポリエステル基層とは反対側の、ノンボイドポリエステル層の表面上のプライマー層上の、金属層。
【0006】
別の態様では、上述の多層複合材料フィルムの製造方法を提供する。この方法は、二軸配向した不透明ポリエステル基層と同一の広がりを持って接触するノンボイドポリエステル層の表面上に、またはノンボイドポリエステル層の表面上のプライマー層上に、金属層を気相蒸着またはプラズマ蒸着する段階を含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】粘着テープの貼付および除去の際のスパッタリングされた金のラインの一部が失われたことを示す従来技術のフィルムの画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
着色された、かつ/または微小ボイドを有するポリマー基層上の、同一の広がりを持つ金属層のレーザアブレーションによって形成された、パターン形成された金属層は、製造および使用の間、クラックの形成、薄片化、および/または基層からの剥離を受ける場合があることが見出されている。これは、金属層から形成された回路パターン内の電気的導通の潜在的な損失をもたらし、誤った試験結果につながる可能性がある。微小ボイドを持たないが着色されているフィルムであっても、金属層表面の凹凸をもたらす表面不規則性に起因して、問題を生じる場合がある。表面の凹凸により金属の接着が損なわれ、かつ通常の製造工程の間金属が表面の凹凸から選択的に削られる可能性がある領域がもたらされる。これにより、電気回路内に点欠陥が潜在的に生じる場合があり、それ以降の製造工程において不純物の問題を引き起こす粉末および破片も生成する。
【0009】
金属のクラック形成、剥離および/または表面の凹凸の問題は、ノンボイドポリエステル層を不透明基層(不透明、着色された、および/またはボイドを有するポリエステル層)と金属層との間に介在させることによって、本発明により、大きく低減され、または大幅に取り除かれる。したがって、本発明は、
(a)二軸配向した、不透明なポリエステル基層、
(b)基層の表面と同一の広がりを持って接触する、ノンボイドポリエステル層、
(c)ノンボイドポリエステル層の表面上の、またはノンボイドポリエステル層の表面上のプライマー層上の、金属層。
を順に含む多層複合材料フィルムを提供する。任意のプライマー層が、ノンボイドポリエステル層に対する金属層の接着を改良するために含まれてよい。
【0010】
他の実施形態では、複合材料フィルムは基層の第2表面、すなわち第1金属層とは反対側の基層の面に同一の広がりを持って接触する、第2のノンボイドポリエステル層を含む。これは、もしもフィルムがロール状の形態で供給される場合有利であり得、その場合第2のノンボイドポリエステル層は、やや損傷を受けやすい金属層と、相対的に粗く、起伏がある基層の他の面の表面との間の直接的な接触を防ぐ。第2のノンボイドポリエステル層の存在は、もしも設計考察が第2金属層の存在を必要とする場合にも、有利となるだろう。もしも第2のノンボイドポリエステル層が使用される場合、第1のノンボイドポリエステル層と同じものであってよく、または異なっていてよい。
【0011】
本発明の複合材料フィルムおよび方法を使用することによって、基板に対する金属層の強固な付着が可能となり、同時に相対的に欠陥がない金属層が実現される。そのような寄与は、例えばレーザアブレーションなどの、パターニングでの金属層の一部の除去により作られる回路パターンの調製において特に有利であり、一方で回路フィーチャの所望の導電性を妨げ得るクラック形成または他の欠陥に対する優れた耐性を維持する。
【0012】
不透明層およびノンボイド層の双方が、ポリエステルホモポリマーおよび/またはコポリエステルを含む。各々の層に関して、線形ポリエステルは約0.5から約0.8の、典型的には約0.6である固有粘度を有する。不透明層およびノンボイド層を調製するための例示的なポリエステルは、二軸配向ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムおよび二軸配向ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムである。
【0013】
不透明層および/またはノンボイド層を作製するのに特に有効なのは、二軸配向され、かつヒートセットされたポリエチレンテレフタレートである。そのような材料は良く知られており、例えば参照によってここに組み込まれるStokesの米国特許第4,375,494号明細書に記載される。
【0014】
ポリエチレンテレフタレートポリマー調製法は当業者に良く知られており、例えばEncyclopedia of Polymer Science and Engineering, 2nd. Ed., Vol. 12, Wiley, N.Y., pp. 1−313.など多くの文書に開示される。このポリマーは、適切なジカルボン酸またはその低級アルキルジエステルをエチレングリコールと縮合することによって典型的に得られる。ポリエチレンテレフタレートはテレフタル酸またはそのエステルから形成され、ポリエチレンナフタレートは2,7−ナフタレンジカルボン酸またはそのエステルから形成される。
【0015】
不透明層またはノンボイド層を作製するためのポリエステルの固有粘度は、約0.52から約0.80、好ましくは0.54から0.70、特に好ましくは0.57から0.65であってよい。もしも固有粘度が低すぎる場合、たとえ他の物理的性質が適切なものであり、基板シート上の積層が満足いくように行われていたとしても、フィルムは脆性を有するものとなる場合がある。約0.80を超える固有粘度を有するポリマーの使用により性能上の不利な点は現れないが、そのようなポリマーはより高価であり、かつ押出機内で加工することがより難しい傾向がある。本発明の目的に関して、ポリエステルの固有粘度は、溶媒としてo−クロロフェノールを用いて25℃で測定される。
【0016】
第1のノンボイド層と基層とを合わせた厚みは、典型的には23μmから500μmの範囲であり、第1のノンボイド層はその厚みの5%から40%、または10%から35%を占める。各々の層について、並びに本発明の多層複合材料フィルムの製造方法について、ここで記述する。
【0017】
・基層
基層は、不透明な、二軸配向した自立型ポリエステルフィルムを含む。ポリエステルは、例えば1つ以上のジカルボン酸またはそれらの低級アルキルジエステル、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,5−、2,6−、および2,7−ナフタレンジカルボン酸、コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、ジフェニルジカルボン酸、およびヘキサヒドロテレフタル酸、またはビス−p−カルボキシフェノキシエタンなどと、任意にピバル酸などのモノカルボン酸との、1つ以上のグリコール(例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、および1,4−シクロヘキサンジメタノール)との縮合によって得られるものであってよい。
【0018】
他のものを使用することができるが、典型的には、ポリエステルはポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)である。基層は、典型的には、少なくとも14μm、または少なくとも60μmの厚み、または少なくとも100μmの厚みを有する。典型的には、厚みは最大475μm、または最大335μm、または最大235μmである。基層を作製するための適切な組成は、参照によってここに組み込まれる米国特許第4,780,402号明細書に記載される。二軸配向されヒートセットされたポリエチレンテレフタレートのフィルムは本発明によれば特に有効である。
【0019】
基層の不透明さの適当な度合いは、1つ以上の粒子状無機フィラーを含むことによって提供され得る。例として従来の無機顔料およびフィラー、特にアルミナ、シリカ、およびチタニアなどの金属酸化物または半金属酸化物、および例えばカルシウムおよびバリウムの炭酸塩および硫酸塩などのアルカリ金属塩が挙げられる。カーボンブラックが使用されてもよい。粒子状無機フィラーは、微小ボイド形成型、または非微小ボイド型であってよい。適切な粒子状無機フィラーは均一であってよく、例えば単独の二酸化チタンまたは硫酸バリウムなど、本質的に単一のフィラー材料または化合物からなる。他の方法として、フィラーの少なくとも1部は不均一であってよく、一次フィラー材料は追加の改質化合物と関連する。例えば、一次フィラー粒子は、フィラーが不透明層のポリエステルと混和する程度を促進するかまたは変更するために、顔料、せっけん、界面活性剤、カップリング剤、または他の改質剤などの表面改質剤で処理されてよい。
【0020】
ある実施形態では、ポリエステルフィルムは、ポリエステルに僅かしか付着しない材料である硫酸バリウムの粒子を含み、その結果二軸配向の間にボイド形成を生じ、不透明性を増加させることによって、不透明にされる。(たとえボイドが形成されなくても、硫酸バリウムがある程度の不透明さに寄与する。)線形ポリエステルの重量に対する重量として、少なくとも7%の、好ましくは10から25%の硫酸バリウム量は、不透明フィルムの製造に特に適することが見出され、約20重量%が特に効果的である。基層は光沢表面を有することが好ましく、これは硫酸バリウム粒子が5μm以下の、好ましくは2μm以下の平均粒径を有するとき実現され得る。粒径を小さくすることで基層の光沢が改善される。硫酸バリウムの平均粒径を約1μm、または0.7μmまで小さくしたとしても、満足のいく不透明性および光沢を有するフィルムが作製される。4から6μmの範囲の平均径を有する粒子は、一般的に部分的に光沢を有するかまたは半光沢の表面を与える。
【0021】
基層の不透明さは、その厚み、存在するフィラーまたは空隙剤の量、および加工条件に依存し、ASTM試験法D−1003によって測定され得るその全光線透過率の観点から評価され得る。本明細書において、用語「不透明な」、「不透明さ」、およびその変形された表現は、25%未満の全光線透過率を有する基層を示す。本発明による不透明な基層は、典型的には20%未満の、または15%未満の、または10%未満の全光線透過率を有する。ゼロに近い、すなわち5%未満の全光線透過率を有する基層は、上述のように、硫酸バリウム粒子を含有することによって得ることができる。
【0022】
有機顔料は不透明層に色を付与するために使用されてもよく、黒または白以外の色が望まれるときに特に有用であり得る。そのような顔料は従来技術でよく知られており、例えばフタロシアニンおよびアントラキノンが挙げられる。従来技術で知られるような染料が、不透明層に色を付与するために使用されてもよい。
【0023】
配向した基層は、ポリエステルがアモルファス状態へと急冷される冷却されたキャスティング表面上へのスロットダイを通る溶融押出、一方向にまたは2つの互いに垂直な方向に高温で延伸することによる分子配向、およびその後のヒートセットを含む方法など、任意の既知の配向したポリエステルフィルムの製造法によって作製されてよい。そのような方法は、英国特許第838708号明細書に記載される。本発明によって採用されるフィルム支持体の製造において、従来技術で既に知られている任意のドロー比、およびドロー温度およびヒートセット温度が使用されてよいが、ドロー比が大きいと、ボイド形成が増え、その結果不透明性も大きくなることが見出された。低いドロー温度およびヒートセット温度が用いられるとき、大きなボイドが一般的に得られる。二軸配向されたポリエチレンテレフタレートフィルムが、各々の方向に3.0:1から4.2:1の範囲のドロー比を用いて、約90℃のドロー温度で、および約210℃のヒートセット温度で、好ましくは作製される。
【0024】
・ノンボイドポリエステル層
ノンボイド層に使用されるポリエステルは、他のものが使用され得るが、典型的には、コポリエステル(2つ以上のタイプのジオールユニットおよび/または2つ以上のタイプの二塩基酸ユニットを備えたポリエステル)を含む、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)である。ノンボイドポリエステル層は、典型的には少なくとも1μm、または少なくとも5μm、または少なくとも8μmの厚みを有する。典型的には、厚みは最大200μm、または最大140μm、または最大100μmである。ノンボイドポリエステル層は、例えば共押出およびその後の二軸配向(不透明基層に関して上述したようなもの)など従来技術で知られる方法によって、不透明基層に付着されてよい。他の方法として、二軸配向した基層上への押出コーティングまたはラミネートが用いられてよい。
【0025】
ノンボイド層は実質的に透明であり、微小ボイド形成を引き起こす量の硫酸バリウム、二酸化チタン、または他の無機または有機顔料を含まない。しかしながら、これらのうち幾らかまたは全てがボイドを形成しないレベル、典型的には1%未満で、滑剤として使用されてよい。典型的には、少なくとも0.1重量%が使用される。滑剤または潤滑剤は、反り、トラッキングの改善、摩擦係数の変更など、商習慣において通常使用される。例えば、ノンボイドポリエステル層において全量が0.1重量%で、0.1ミクロンおよび1.5ミクロンのSEAHOSTAR(登録商標)粒状シリカ粒子(Nippon Shokubai、日本、大阪)のブレンドが使用されてよい。適切な潤滑剤、または滑剤の他の例として、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなど、および例えばシリコーン粒子、ポリテトラフルオロエチレン、オレフィンワックスなどの有機潤滑剤が挙げられる。潤滑剤は、典型的には2.5μm以下の平均粒径を有し、ピンホールの形成を最小化し、その後ノンボイド層の表面に堆積される金属層の平滑さを損なう可能性がある表面ヘイズおよび表面粗さを最小化する。
【0026】
・金属層
金属層は純金属または合金、または他の導電体を含んでよい。例としては、アルミニウム、炭素(グラファイトなど)、コバルト、銅、ガリウム、金、インジウム、イリジウム、鉄、鉛、マグネシウム、水銀(アマルガムとして)、ニッケル、ニオブ、オスミウム、パラジウム、白金、レニウム、ロジウム、セレン、ケイ素(高ドープ多結晶シリコンなど)、銀、タンタル、スズ、チタン、タングステン、ウラン、バナジウム、亜鉛、ジルコニウム、それらの混合物、および合金、またはこれらの元素の金属化合物が挙げられる。好ましくは、金属層は、金、白金、パラジウム、イリジウム、またはこれらの金属の合金を含むが、それはこのような貴金属およびその合金が生体系内で非反応性であることを理由とする。金属層は任意の厚みを有してよいが、好ましくは10nmから1mm、より好ましくは20nmから100μm、さらには25nmから1μmであってよい。金属層は、例えば化学めっき、気相蒸着、またはプラズマ蒸着などを含む、従来技術で知られる任意の方法で提供されてよい。特に適する一方法は、当業者に知られている条件の下でのスパッタリングである。一般的に、Ernst K Hartwigによる本「Web Processing and Converting Technology」(Van Nostrand Reinhold Company−1984)の第11章「High−vacuum roll coating」に記載されるような、気層蒸着によるウェブコーティングが適切に使用されてよい。
【0027】
金属層はノンボイドポリエステル層の表面に直接接触するか、または各々と接触する介在プライマー層上に存在する。金属層はノンボイドポリエステル層と同一の広がりを有してよく、またはノンボイドポリエステル層の一部の上にのみ存在してよい。後者の構成を作製する1つの例示的方法としては、金属層の一部を取り除き、他の部分を残すためのレーザアブレーションによるものがある。導電性回路パターンなどはこの方法で作ることができ、その方法において金属層は電極パターンになるように除去される。パターン形成された金属層は、追加の金属層で被覆またはめっきされてもよい。例えば、金属層は銅であってよく、これは電極パターンになるようにレーザで除去される。その後、銅はチタン/タングステン層で、その後金層でめっきされ、所定の電極が形成されてよい。しかしながら、好ましくは、金の単一層のみが使用され、この層は電極基板と直接接触する。これにより、湿式化学エッチング段階無しでの電極セットの形成が可能となるためである。もしも第2金属層が不透明基層の反対側の面に提供される場合、既に議論したように、それは第1金属層と同じでも、または異なっていてもどちらでもよい。第1金属層と同様に、第2金属層と第2のノンボイドポリエステル層との間に、各々に接触して、プライマーが任意に介在されてよい。
【0028】
・複合材料フィルムを作製する方法
不透明/ノンボイドフィルムの複合材料は、例えば米国特許第3,871,947号明細書において広く議論されるような、複数のオリフィスダイを通過する多層押出、または複合材料層の共押出、およびその後の1つ以上の方向への延伸による分子配向およびヒートセットを含む方法によって、都合よく作製されてよい。シングルチャンネル押出として知られる、共押出に都合の良い方法および装置が、米国特許第4,165,210号明細書および英国特許第1,115,007号明細書に記載される。この方法は、2つの異なる押出機からの、第1および第2の2つのポリエステルの流れを同時に押し出す段階、押出ダイのマニフォールドにつながるチューブ内で2つの流れを一体化する段階、および2つのポリエステルが互いに混合することなく流れの異なる領域を占めるように層流の条件下でダイを通して2つのポリエステルを共に押し出す段階を含み、それによってフィルム複合材料が製造される。この方法は2つのノンボイド層の間に挟まれた不透明層を有する単一のシートを形成するために3つのポリエステル流を押し出すのに適用されてよい。
【0029】
ある場合、例えば、もしもノンボイド層がかなりの部分のコポリエステルからなり、例えばPETとブレンドされた、10重量%を超えるテレフタレート/イソフタレート/エチレングリコールコポリエステルである場合、以下の方法が使用されてよい。ポリエステル層の二軸配向は、典型的には約78℃から125℃の範囲の温度における、複合材料の2つの互いに垂直な方向への連続する延伸によって実施され得る。一般的には、複合材料の延伸に与えられる条件は、ノンボイドポリエステル層を部分的に結晶化する機能を有し、そのような場合、ノンボイド層の結晶溶融温度と比較して高く、かつポリエチレンテレフタレート部分の結晶溶融温度よりも低い温度で、寸法を拘束しながらフィルム複合材料をヒートセットすることが好ましい。その後複合材料は冷却が許容され、または冷却され、ノンボイドポリエステル層は本質的にアモルファスにされ、一方で不透明なノンボイド部分においては高い結晶性が保たれる。したがって、延伸操作の後に、寸法を拘束しつつ、典型的には150℃から250℃の範囲の温度で、ヒートセットが行われることが好ましい。延伸およびヒートセットのために適当な方法は、米国特許第3,107,139号明細書に開示される。
【0030】
金属層は、不透明基層を覆うノンボイドポリエステル層の上に、例えば従来技術で知られる標準的な気相蒸着法またはプラズマ蒸着法によって堆積され得る。他の方法として、まず任意のプライマー層がノンボイドポリエステル層の1つまたは両方に付けられ、その後プライマー層表面に金属が蒸着されてよい。プライマー層はインライングラビアコーターまたは他の適切な手段を用いて塗布されてよい。適切なプライマーは、典型的には、従来技術で良く知られている、ポリマーの水分散液、エマルジョン、またはアクリル、ウレタン、ポリエステル、または他の樹脂の溶液である。少なくとも1つのスルホポリエステル、少なくとも1つのテトラブロックコポリマー樹脂、および少なくとも1つのアクリルアミド/アクリル酸コポリマーまたはその塩を含む、そのようなコーティングの例は、Chappellらの米国特許第5,985,437号明細書に開示される。
【0031】
・複合材料フィルムの使用
本発明の多層複合材料フィルムは、例えばレーザアブレーションによって加工され、金属層の一部を除去し、その結果層内に回路パターンが形成されてよい。結果的に得られる構造体もまた本発明による多層複合材料フィルムを構成する。
【0032】
レーザアブレーションには、表面材料を除去するために、通常、光源波長248nmであるフッ化クリプトンエキシマレーザなどの高出力エキシマレーザを用いる。この方法は金属、ポリマー、および人間の眼の角膜などの生体材料までをも除去するために使用されている。レーザアブレーションシステムは従来技術において当業者に良く知られており、各々が参照によってここに引用される米国特許第5,576,073号明細書および米国特許第5,593,739号明細書に記載される。複合材料フィルムは任意の多くの用途における使用が見出され得る。1つの特別な用途は、例えばグルコーステストストリップなどの医療診断用ストリップの製造である。95℃など幾分高い温度での加工を用いる医薬または他の用途を意図するある実施形態では、フィルム包装用途でのヒートシール層として通常用いられるコポリエステルが複合材料フィルムから除かれてよい。
【0033】
図面は、ボイドを有するポリエチレンテレフタレートフィルムの表面上に金の層をスパッタリングし、その後、例えば回路パターンを調製するために使用され得るライン2を形成するために、レーザアブレーションを行うことによって調製された従来技術のフィルム1のイメージを示す。このイメージは粘着テープの付着および除去の後形成され、テープは金ライン2の一部を引き剥がし、フィルム上に露出された領域3を残す。
【実施例】
【0034】
実施例1
本発明の不透明/ノンボイドフィルム複合材料が共押出によって形成された。237ミクロンの最終厚みを有する基層は、固有粘度が約0.590であり、ポリエチレンテレフタレートの重量に対して18重量%の硫酸バリウム粒子(平均粒径0.6ミクロン)を含む、従来のフィルム形成ポリエチレンテレフタレートホモポリマーからなる。この基層は、ノンボイド層とともに共押出され、ノンボイド層の最終厚みは13ミクロンであり、固有粘度が約0.600であり、ポリエチレンテレフタレートの重量に対して0.10重量%の、0.1ミクロンおよび1.5ミクロンのSEAHOSTAR(登録商標)粒状シリカ粒子のブレンドを含む、従来のフィルム形成ポリエチレンテレフタレートホモポリマーであった。双方の層は、同時に押し出され、フィルム形成ダイを通じて組み合わされ、回転する冷却された急冷ドラムでアモルファス状態にまで急冷された。不透明/ノンボイドフィルム複合材料は、その後約90℃の温度で、まずは縦方向にドロー比3.0:1で延伸され、続いて横方向に3.5で延伸され、そして約225℃でヒートセットされた。二軸配向不透明/ノンボイドフィルム複合材料の最終厚みは250ミクロンであった。ASTM D1003による全光線透過率によって測定されたフィルムの不透明度は7.5%であった。基層およびノンボイド層の60°光沢度(ASTM D2457)は各々61%および112%であった。
【0035】
金層はノンボイドフィルムの上にスパッタリングされ、粘着テープが金層に付着され、その後剥がされた。ノンボイドフィルムから粘着テープによって引き剥がされた金はほぼ存在しないか、または全く存在しない。
【0036】
実施例2
本発明の不透明/ノンボイドフィルム複合材料が共押出によって形成された。225ミクロンの最終厚みを有する基層は、固有粘度が約0.590であり、ポリエチレンテレフタレートの重量に対して18重量%の硫酸バリウム粒子(平均粒径0.6ミクロン)を含む、従来のフィルム形成ポリエチレンテレフタレートホモポリマーからなる。この基層は、ノンボイド層と共押出され、ノンボイド層の最終厚みは25ミクロンであり、固有粘度が約0.600であり、ポリエチレンテレフタレートの重量に対して0.10重量%の、0.1ミクロンおよび1.5ミクロンのSEAHOSTAR(登録商標)粒状シリカ粒子のブレンドを含む、従来のフィルム形成ポリエチレンテレフタレートホモポリマーであった。双方の層は、同時に押し出され、フィルム形成ダイを通じて組み合わされ、回転する冷却された急冷ドラムでアモルファス状態にまで急冷された。不透明/ノンボイドフィルム複合材料は、その後約90℃の温度で、まずは縦方向にドロー比3.0:1で延伸され、続いて横方向に3.5で延伸され、そして約225℃でヒートセットされた。二軸配向不透明/ノンボイドフィルム複合材料の最終厚みは250ミクロンであった。全光線透過率によって測定されたフィルムの不透明度は6.3%であった。基層およびノンボイド層の60°光沢度は各々62%および103%であった。
【0037】
金層はノンボイド層の上にスパッタリングされ、粘着テープが金層に付着され、その後剥がされた。ノンボイドフィルムから粘着テープによって引き剥がされた金はほぼ存在しないか、または全く存在しない。
【0038】
実施例3
本発明の不透明/ノンボイドフィルム複合材料が共押出によって形成された。125ミクロンの最終厚みを有する基層は、固有粘度が約0.590であり、ポリエチレンテレフタレートの重量に対して18重量%の硫酸バリウム粒子(平均粒径0.6ミクロン)を含む、従来のフィルム形成ポリエチレンテレフタレートホモポリマーからなる。この基層は、2つのノンボイド層と共押出され、各々の側のノンボイド層の最終厚みは約12ミクロンであり、固有粘度が約0.610であり、ポリエチレンテレフタレートの重量に対して0.18重量%のセラミック球状微粒子を含む、フィルム形成ポリエステルコポリマー(約82mol%のエチレンテレフタレートおよび約18mol%のエチレンイソフタレート)であった。3つの層全ては、同時に押し出され、フィルム形成ダイを通じて組み合わされ、回転する冷却された急冷ドラムでアモルファス状態にまで急冷された。不透明/ノンボイドフィルム複合材料は、その後約90℃の温度で、まずは縦方向にドロー比3.0:1で延伸され、続いて横方向に3.6で延伸され、そして約230℃でヒートセットされた。二軸配向不透明/ノンボイドフィルム複合材料の最終厚みは150ミクロンであった。全光線透過率によって測定されたフィルムの不透明度は8.5%であった。
【0039】
金層はノンボイド層の上にスパッタリングされ、粘着テープが金層に付着され、その後剥がされた。ノンボイドフィルムから粘着テープによって引き剥がされた金はほぼ存在しないか、または全く存在しない。
【0040】
比較例1
固有粘度が約0.590であり、ポリエチレンテレフタレートの重量に対して18重量%の硫酸バリウム粒子(平均粒径0.6ミクロン)を含む、従来のフィルム形成ポリエチレンテレフタレートホモポリマーが、フィルム形成ダイを通って押し出され、回転する冷却された急冷ドラムでアモルファス状態にまで急冷された。フィルムは、その後約90℃の温度で、まずは縦方向にドロー比3.0:1で延伸され、続いて横方向に3.5で延伸され、そして約225℃でヒートセットされた。ボイドが存在し、不透明な白色の二軸配向フィルムの最終厚みは250ミクロンであった。全光線透過率によって測定されたフィルムの不透明度は6.5%であった。60°光沢度は55%であった。
【0041】
金層はボイドを有するフィルムの上にスパッタリングされ、粘着テープが金層に付着され、その後剥がされた。かなりの部分の金層が、ボイドを有するフィルムから粘着テープによって引き剥がされた。
【0042】
比較例2
固有粘度が約0.560であり、ポリエチレンテレフタレートの重量に対して10重量%のボイド形成および不透明化のための濃縮物を含む、従来のフィルム形成ポリエチレンテレフタレートホモポリマーからフィルムが形成された。濃縮物は、40重量%の、約0.19ミクロンの結晶サイズを有するアナターゼ型二酸化チタン顔料、および60重量%の、メルトインデックスが4.0のポリプロピレンホモポリマーからなるものだった。このフィルムの単一の層は、フィルム形成ダイを通る押出、および回転する冷却された急冷ドラムでアモルファス状態への急冷によって形成された。フィルムは、その後約90℃の温度で、まずは縦方向にドロー比3.2:1で延伸され、続いて横方向に3.7で延伸され、そして約225℃でヒートセットされた。1つの表面は乾燥コート重量0.09g/mで、アクリル水分散液に基づく印刷プライマーコーティングを有して(フィルム製造工程の間)グラビアコーターによりインラインでコーティングされた。白色二軸配向フィルムの最終厚みは50ミクロンであった。全光線透過率によって測定されたフィルムの不透明度は28%であった。
【0043】
金層はプライマーコーティングの上にスパッタリングされ、粘着テープが金層に付着され、その後剥がされた。かなりの部分の金層が、ボイドを有するフィルムから粘着テープによって引き剥がされた。
【0044】
上記実施例および比較例から分かるように、ボイドを有するポリエステルフィルムに対する金層の強固な付着に関する問題を低減することができ、またはボイドが無いポリエステル層を介在することによって本発明により問題を排除することができる。
【0045】
特定の実施形態に関連して本発明が本明細書に説明され、記述されるが、本発明が説明された詳細な事項に限定されることは意図されていない。むしろ、請求項の範囲および請求項と等価な範囲において、本発明から逸脱することなく、細部に様々な修正が行われてよい。
【符号の説明】
【0046】
1 フィルム
2 金ライン
3 露出された領域
図1