(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
巡回エリアを分割した複数の単位点検エリアごとに該単位点検エリアを示すために設けられたエリア識別指標と、警備員に携帯されて前記エリア識別指標を認識可能な携帯端末と、を備えた巡回業務支援システムであって、
前記携帯端末は、
前記警備員による巡回中の異常を判定する異常判定時間を記憶する記憶部と、
前記警備員による単位点検エリアの点検時間を計時する計時手段と、
表示手段と、
前記単位点検エリアについて点検終了を判定して前記記憶部に点検記録を記憶する点検判定手段と
前記各単位点検エリアの総点検時間が前記異常判定時間を超えると通報する通報手段と、を含み、
前記点検判定手段は、前記エリア識別指標を認識するときに、
直前の点検エリアごとに設定された所定の点検終了条件を満たすと、前記単位点検エリアについて点検終了と判定し、
前記点検終了と判定しない場合は、前記表示手段に再点検の指示を表示するとともに、前記再点検に要する時間に基づく前記異常判定時間の延長処理を行うことを特徴とした巡回業務支援システム。
巡回エリアを複数の単位点検エリアに分割し、該単位点検エリアごとにエリア識別指標が設置され、警備員に携帯された携帯端末で前記エリア識別指標を認識して、警備員の巡回業務を支援する巡回業務支援方法であって、
前記警備員による巡回中の異常を判定する異常判定時間を記憶し、
前記警備員による単位点検エリアについての点検時間を計時するとともに、
前記各単位点検エリアの総点検時間が前記異常判定時間を超えると通報し、
前記携帯端末にて前記エリア識別指標を認識するときに、前記単位点検エリアごとに設定された点検終了条件を満たさない場合は、再点検が指示されるとともに、前記異常判定時間を延長することを特徴とした巡回業務支援方法。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
【0013】
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態における、巡回業務の概要を示す図である。警備員1は、携帯端末2を所持し、巡回業務を行う。巡回業務に当たり警備会社では事前に顧客との契約に基づき巡回マニュアルが作成される。巡回マニュアルにおいて、巡回をすべき区画(巡回エリア)は複数の点検エリア(単にエリアともいう)に分割されて構成される。これに合わせて、各点検エリアでは壁面など所定箇所に当該点検エリアを示す識別指標が配置されることとなる。本実施形態では、識別指標としてRFIDタグを用いる例について説明するが、1次元或いは2次元バーコードなどであってもよい。各点検エリアには、窓や金庫、灰皿など点検すべき場所が存在し、これら点検すべき場所が「点検ポイント」として事前に抽出され、これら点検ポイントにおいて点検する内容が「点検項目」として巡回マニュアルに反映される。例えば、「点検ポイント」が“灰皿”であれば「点検項目」として“吸殻が完全に消火されていること”などが巡回マニュアルに設定される。
【0014】
図1において、この例では、5つの点検エリアに対応して識別指標が配置されている。点検エリアは、エリア1(識別指標A〜識別指標Bの区間)、エリア2(識別指標B〜識別指標Cの区間)、エリア3(識別指標C〜識別指標Dの区間)、エリア4(識別指標D〜識別指標Eの区間)、エリア5(識別指標E〜識別指標Fの区間)であり、警備員は、これら点検エリアを巡回する。各点検エリアには、各識別指標間の点検を行うに際し、点検を行うのに適切な標準点検時間が設定される。この標準点検時間には、下限時間(例えば10分など)が設定されている。点検時間がこの下限時間に満たない場合は、巡回時間が短すぎることを意味し、もっと慎重に巡回を行う必要があることを警備員に指導する必要がある。また、標準点検時間として、上限時間(例えば15分など)を設定してもよい。点検時間が上限時間を超える場合はもっと迅速に巡回を行う必要があることを警備員に指導する必要がある。またこれとは別に警備員が点検中に何らかのトラブルに巻き込まれた可能性があると判定するための異常判定時間が設定される。異常判定時間は、各点検エリア(例えば20分)ごと、及び巡回エリア全体(例えば90分)に対し設定され、点検時間が異常判定時間を超える場合は、遠隔の監視センタ等から他の警備員を確認に向かわせる等の対応を指示する必要がある。これら下限時間、上限時間、異常判定時間は、識別指標間の距離や、点検項目の数に応じて適宜個別に設定される。
なお、異常判定時間は、各点検エリアの点検時間のみについて設定されていてもよいし、巡回エリア全体の点検時間のみについて設定されていてもよい。
【0015】
エリア1には、点検エリア1のスタートであることを示す識別指標Aが配置され、点検ポイントの「ア〜エ」がある。これら点検ポイントに対応して点検項目が予め設定されている。警備員はこれら点検項目にそって点検ポイントを点検する。例えば、点検ポイントの「ア、ウ」は窓であり、点検項目は窓が閉じていることおよび施錠の確認が設定されている。点検ポイントの「イ」は照明器具であり点検項目は照明器具の消灯確認、点検ポイントの「エ」はコピー機であり点検項目として電源オフの確認が設定されている。
識別指標Bは、エリア1の点検終了の確認ポイントであるとともに次の点検エリアであるエリア2の開始を示している。エリア2には点検ポイントの「オ〜カ」があり、識別指標Cは、エリア2の点検終了の確認ポイントでありエリア3のスタートであることに対応付けられている。エリア3には点検ポイントの「キ〜シ」があり、その先にはエリア3の点検終了の確認ポイントでありエリア3のスタートであることに対応付けられた識別指標D、エリア4には点検ポイントの「ス」があり、エリア4の点検終了の確認ポイントでありエリア5のスタートであることに対応付けられた識別指標E、エリア5には点検ポイントの「セ〜チ」があり、エリア5の点検終了の確認ポイントに対応付けられた識別指標Fが配置される。点検ポイントの「キ、セ」はドアであり点検項目はドアの閉鎖と施錠を確認し、点検ポイントの「ク」は金庫であり点検項目は扉の閉鎖と施錠などの異常なしの確認、点検項目の「チ」は灰皿であり点検項目は吸い殻の処理などの確認が設定されている。
【0016】
ここで、警備員1は、携帯端末2を携帯し、この携帯端末2を利用して、巡回業務支援が行われる。また、この例では、識別指標A〜Fは固有の識別情報を記憶したNFC(Near Field Communication)タグ等のRFIDタグなどを採用することができる。携帯端末2にはNFCのタグリーダ機能を搭載し、近距離通信により携帯端末2をこのNFCタグに翳すことで識別情報を読み取る。識別指標は、どのエリアについての識別標識であるかという識別情報を記憶しておくだけでよい。
【0017】
<携帯端末の構成>
図2には、携帯端末2の構成例が示されている。携帯端末2は、スマートフォンや携帯電話が採用可能である。ただし、携帯可能であって、通信機能および情報処理機能、識別指標の読取り機能を有しており、かつ各種のアプリケーションプログラムを記憶して、これを実行することが可能な情報端末であればどのような装置でもよい。
【0018】
通信制御部10は、各種の有線のインターフェースや、無線のインターフェースで構成され、コネクタを介してネットワークに接続したり、アンテナを介しネットワークに接続される。ネットワークはイントラネットでも、インターネットでもよい。
通信制御部10は、処理部12に接続される。処理部12は、CPU、ROM、RAMなどを含んで構成され、各種情報処理を行う。処理部12には、記憶部14、ディスプレイ16、入力部18、読取部19、計時部20が接続されている。
記憶部14は、フラッシュメモリや、ハードディスクで構成され、各種データや、アプリケーションプログラム等を記憶する。また、巡回開始時に監視センタのサーバコンピュータから巡回作業に必要なデータをダウンロードして一時記憶する。
ディスプレイ16は、表示手段として機能し、処理部12の制御によって各種の表示を行う。
【0019】
入力部18は、情報入力手段として機能し、入力ボタンや、ディスプレイ16の前面に設けられたタッチパネルなどで構成され、各種のデータ入力のために利用される。
読取部19は識別指標からエリアの情報を読み取るための読取手段として機能する。例えば識別指標としてNFCタグが採用された場合は、所定周波数の電波を送受信してNFCタグから情報を読み取るタグリーダとして機能する。また、識別指標として1次元や2次元バーコードが採用された場合は、カメラ等で画像を取得する撮像手段として機能する。
そして、識別指標から各識別指標に固有の識別情報を取得すると、記憶部14に一時記憶している識別情報と巡回中の点検エリアとを対応付けたテーブルと比較して、識別指標が指示する点検エリアが点検終了したか否かを判定する。ここでは、識別指標が指示する点検エリアは識別指標の読み取りを行った直前の点検エリアであり、当該点検エリアの点検終了か否かが判定される。
尚、識別情報と点検エリアを対応づけたテーブルには、識別指標の読み取り直前の点検エリアのほか、識別指標の読取後に点検される点検エリアも対応づけて記憶されている。
【0020】
計時部20は、現在時刻を取得する時計を含む。処理部12は、計時部20から現在時刻を取得し、記憶部14に記憶された一つ前の識別指標を読み取った時刻との時間差を警備員による単位点検エリアの点検時間として求める。又、現在時刻と、最初の識別指標を読み取った時刻との時間差を巡回エリア全体の総点検時間として求める。尚、計時部20として、点検時間の計時は識別指標を読み取った時点から計時するカウンターで実現することも可能である。
【0021】
<識別指標>
識別指標A〜Fとして、上述したように、NFCでの通信が可能な携帯端末2を利用する場合は、識別指標としてNFCタグが採用できる。NFCタグは、携帯端末2からの電波により起動され、内部に記憶されている所定の識別情報(点検エリアを示す情報)を携帯端末2に送信する。また、言うまでもなくNFC以外のRFIDタグを用いることが可能である。
尚、識別指標はNFCタグなどのRFIDタグに限定されず、各種のものが採用可能である。例えば、識別指標として、1次元や、2次元バーコードにすることもできる。これらバーコードは、携帯端末2に搭載されたカメラから光学的に読み取ることで、識別指標として機能する。
【0022】
<巡回業務の際の携帯端末の使用>
本実施形態においては、携帯端末2は、ディスプレイ16上に点検ポイントや点検項目を表示し、点検についてのガイドを行う。一方、上述したように、各エリアに配置された識別指標は、単に識別情報を提供するものにできる。この場合、警備員が携帯する携帯端末2には、警備員1による巡回開始前に、当該巡回業務の全体データを記憶させておく必要がある。このような場合における、携帯端末2の使用について説明する。
【0023】
まず、巡回業務を含む警備全体を管理する警備システムのサーバコンピュータ(監視センタ)などから、携帯端末2の記憶部14に巡回作業について必要な全点検エリアの点検に関するデータをダウンロードする。点検に関するデータとしては、巡回エリアに含まれる全ての点検エリアについての点検ポイント及び点検ポイントにおける点検項目の情報、各点検エリアの標準点検時間(下限時間)、異常判定時間などが含まれる。例えば、警備員1の待機所にサーバコンピュータに接続された端末装置を設置しておき、この端末装置と携帯端末2の通信で、携帯端末2にデータをダウンロードする。これによって、巡回業務の全体指示が携帯端末2の記憶部14に記憶されるが、この全体は表示されないようにしておく。そして、最初に巡回するエリア1である識別指標Aが配置された場所に行くことがディスプレイ16において警備員1に指示される。
【0024】
警備員1は、識別指標Aが配置された場所に行き、識別指標Aの識別情報を読み込む。識別情報Aを読取部19で読み込むと、処理部12は計時部20から現在時刻を取得して、点検エリア1の点検開始時刻、及び巡回エリア全体の点検開始時刻として記憶部14に記憶する。そして点検開始と同時に、エリア1の点検ポイントと点検項目を記憶部14から読み出して、これから点検を行うエリア1の点検ポイントと点検項目についての案内が携帯端末2のディスプレイ16に表示される。
このディスプレイ16への表示は、エリア1内の全ての点検ポイントと点検項目をリスト形式で表示させるか、或いは、巡回エリアのマップを表示させ、当該マップ上に点検ポイントを表示させる。
図7に示すように各点検ポイントをタッチパネル上で触れると当該点検ポイントにおける点検項目をテキスト表示させるようにするのが好ましい。
図7の例では点検ポイントである「1F窓」をタッチすると、それまで非表示であったこの点検ポイントの点検項目である「施錠確認」「窓閉確認」が表示される。さらに、経験の浅い警備員が点検ポイントを視認しやすいように点検ポイントの写真を表示するなどの補助手段を用意してもよい。
【0025】
また、ディスプレイ16上に表示された各点検項目には、
図7に示すようにその画面の一部に点検済みか否かを識別するチェック欄を表示し、これをタッチパネルで実現した入力部18からのタッチ入力することで1つの点検ポイントにおける点検項目の点検済みの入力をすることができる。なお、各点検項目に対応した場所にバーコードなどの点検済み指標を貼り付けておき、これを携帯端末2の読取部19から読み取ることで、点検項目の点検済みを入力することも好適である。この点検済み指標については、NFCによるタグなどでよく、各種のものを採用可能である。
【0026】
なお、巡回エリアの点検開始時に操作する識別指標Aについては、巡回対象である建物に設置された警備装置のコントローラが兼ねてもよい。この場合、携帯端末2とコントローラとの巡回開始の通信が即ち識別指標Aの読み取りであって、携帯端末2にはコントローラからデータをダウンロードしたときにエリア1の案内が表示されるとともに、エリア1の点検開始時刻を携帯端末2に記憶する。
【0027】
また、携帯端末2では点検開始とともに、各エリアの点検時間が各点検エリアごとに設定された異常判定時間を超えているか否かが判定される。また、巡回エリアの点検開始(識別指標Aの読み取り時)からの総点検時間が、予め設定された異常判定時間を超えるか否かが判定される。この判定は、携帯端末2で常時或いは所定周期ごとに計時部20から取得した当該点検エリアの点検時間及び総点検時間と異常判定時間との比較により行われる。何れかの点検時間が異常判定時間を超えると携帯端末2は遠隔の監視センタ等へ自動で異常通報を行う。
【0028】
エリア1の点検が終了した場合には、警備員1は、識別指標Bが配置されている場所に行き、識別指標Bの識別情報を携帯端末2の読取部19から読み込む。識別情報が読み込まれた場合には、携帯端末2は、点検エリアの点検終了条件が満たされているか否か判定する。ここでは、点検終了判定条件として、未入力の点検ポイントの点検項目があるか否かが判定される。未入力の点検項目がある場合は、点検終了と判定しないようにする。
【0029】
また、他の点検終了条件として、識別指標Bに対応づけられた直前の点検エリアであるエリア1の点検時間が、エリア1について設定された下限時間を超えているかが判定される。ここでエリア1の点検時間は、記憶部14に記憶された識別指標Aを読み込んだ時刻と、識別指標Bを読み込もうとした時に計時部20から取得した時刻の差分時間として求められる。エリア1の点検時間が、下限時間を超えていない場合は、点検を実施した時間が短すぎるとして、点検終了と判定しない。
【0030】
点検終了と判定しない場合は、携帯端末2はエリア1の再点検を促すような指示を作成し、ディスプレイ16に表示する。
未点検の点検項目がある場合は、未点検項目が再点検項目として設定される。また、点検時間が下限時間を超えていない場合は、エリア1全体の再点検が指示される。この場合、点検項目に対する点検済み入力結果を全てリセットし、再度点検ポイントを点検するようディスプレイ16に点検項目を表示する。或いは、点検項目の中から重要な点検ポイントを選択して再点検させるようにしてもよい。つまり、エリアに複数の点検ポイントまたは点検項目がある場合には、点検ポイントまたは点検項目について、予め安全面から重要性に関するプライオリティを設定しておく。
【0031】
一方、携帯端末2では、前述のように点検エリアの終了判定とは別に、点検時間が予め定められた異常判定時間を超えているか否かを判定しており、この異常判定時間を超えている場合は、通信制御部10から遠隔の監視センタ等へ自動で通報が行われる。しかし識別指標の読み取り時に点検終了条件を満たさず再点検を指示した場合は、再点検を含む点検時間が異常判定時間を超えてしまう可能性があり、異常があったと誤判定される可能性がある。よって、この場合、再点検が指示された点検エリアに設定された異常判定時間及び巡回エリア全体の異常判定時間が更新処理される。
【0032】
点検エリアについて設定された異常判定時間を更新する場合は、再点検指示時に再点検項目の実施予測時間に基づいて再設定される。巡回エリア全体に設定された異常判定時間を更新する場合は、実施予測時間に基づいて再設定するようにしてもよいし、再点検完了後に実際に再点検に要した時間に応じて再設定するようにしてもよい。実施予測時間に基づいて再設定する場合は、再点検が指示された時に、異常判定時間が更新されるが、実際の再点検時間に基づいて再設定する場合は、当該点検エリアの再点検が終了した後に巡回エリア全体の異常判定時間が更新される。
【0033】
例えば、点検エリアに対し下限時間が10分と設定され、異常判定時間が15分と設定されていたとする。この場合は、点検エリアの点検時間を8分で行い、再点検が指示されたとする。この場合、再点検に10分かかった場合、異常判定時間の更新を行わないと実際の点検時間は18分であるので再点検中に異常と判定されてしまう。従って、再点検が指示された時点で異常判定時間を例えば再点検に10分要すると予測して25分と再設定する。これにより再点検が指示されても異常と誤判定することを防止できる。
【0034】
また、上記の場合で、巡回エリア全体の異常判定時間が設定されている場合には、異常判定時間の更新を行わないと最後のエリアの点検時に異常と判定される可能性がある。よって、これについても同様に異常判定時間の更新を行う。この場合は、巡回エリアの最終点検エリア以外であれば、実際に再点検に要した点検時間に基づいて異常判定時間を更新することができる。
【0035】
警備員1は、携帯端末2のディスプレイ16上に再表示された点検項目を確認して点検を行ってから、再度識別指標を読み込む。
点検終了条件を満たす場合、即ち点検時間が下限時間を超えている場合および/または点検項目全てに点検済みが入力されている場合は、携帯端末2は、エリア1の全ての点検項目についての点検終了と判定する。
【0036】
携帯端末2は、点検終了の判定によって、次の点検エリアであるエリア2の点検ポイントの点検項目の表示を許可し、エリア2での点検ポイントの点検項目の案内が始まる。携帯端末2は、当該エリア1の点検が終了したと判定した場合には、識別情報を読み込んだ点検確認時刻をエリア1での点検終了時刻として記憶すると同時に、エリア2での点検開始時刻として記憶する。また、計時部20での点検時間をタイマーでカウントする場合は、エリア1での点検時間の計時をリセットし、エリア2での点検時間の計時を開始する。
【0037】
このように、携帯端末2が、1つのエリアに対応付けられた識別指標を読み取ったときに、当該エリアにおいて適正な点検時間で点検実施を行うことができ、かつ点検ポイントの点検項目についての点検漏れを確実に防止できる。
【0038】
このような処理は、他のエリアにおいても、同様に行われる。警備員1は、携帯端末2により案内される順序で各エリアにおける点検ポイントの点検項目を点検していき、各エリアの点検が終了した場合に、対応識別指標を読み取り、携帯端末2は点検終了の判定およびその時刻を記憶する。
【0039】
このように、警備員が、該当するエリアの識別指標を携帯端末2で読み取ろうとする時に、各点検エリアについて設定された点検修了条件を満たしていない場合は、該当エリアの点検終了を判定せず、警備員に再点検の実施を指示する。従って、巡回時の点検ポイントの点検を適正に実施できるシステムとなるので、警備員ごとのばらつきを少なくして、その結果、均一で高品質な巡回業務サービスが提供できる。また、再点検の実施が指示された場合には、点検エリアの異常判定時間が延長されるので、警備員による点検時間が初期設定された異常判定時間を超える場合でも、警備員が何らかのトラブルに巻き込まれたと誤判定することを防止する。
【0040】
<携帯端末による処理>
上述の警備員1による点検の際の携帯端末2の動作について、
図3及び
図4のフローチャートに基づいて説明する。
図3は、警備員1による具体的な点検実施に伴う携帯端末2の動作であり、
図4は巡回時間の異常判定時間超過による異常検知の動作を説明した図である。まず
図3のフローチャートを用いて携帯端末2の動作を説明する。
【0041】
まず、携帯端末2に監視センタのシステムから、巡回業務を行う全エリアについて巡回業務データがダウンロードされ携帯端末2の記憶部14に記憶される(S11)。この巡回業務データには、各点検エリアの点検ポイント及びその点検項目、エリアごとの標準点検時間(下限時間)、異常判定時間等が含まれる。その後、当該巡回エリアの点検開始時の操作(例えば、識別指標Aの識別情報を読み取る)により、巡回業務が開始される(S12)。ここでは点検エリア1の点検開始時刻が同時に巡回エリア全体の点検開始時刻として記憶される。そして、点検するエリアの最初の点検ポイントの点検項目の内容をディスプレイ16に表示する(S13)。
【0042】
この状態で入力部18からの入力を受け付け、入力が点検済みの入力、即ち点検項目のチェック欄への入力であった場合には(S14−Yes)、点検ポイントの点検結果を更新し(S15)、S13に戻り、更新された点検ポイントの点検項目の内容を表示する。一方、入力が点検済みの入力でない場合には、読取部19からの識別指標の入力の有無を判定する(S16)。この判定でNOの場合には、S14に戻り、点検ポイントの点検項目の表示を継続しつつ点検済みの入力を待ち受ける。
【0043】
S16の判定でYESの場合には、携帯端末2に記憶されている情報から、点検終了条件の一つである当該エリアの点項目の全部が点検済みであるかが判定される(S17)。これは、警備員1による点検項目のチェック欄への入力がなされているか否かによって行われる。このS17の判定は、携帯端末2の処理部12において行われ、この処理部12が点検判定手段として機能する。
【0044】
このS17の判定で、NOの場合には、点検ポイントの未点検項目を再点検項目として表示する。そして、再点検の実施に伴い、各点検エリア及び巡回エリア全体の点検時間に対する異常判定時間の更新処理が実行される(S18)。更新に伴い延長される異常判定時間は、当該点検エリアに設定された異常判定時間に下限時間を加算したり、再点検項目の数、識別指標からの点検ポイントまでの距離に応じて再点検に要する時間を予測して設定される。異常判定時間が更新処理されると、S13に戻る。
【0045】
S17において、YESの場合には、もう一つの点検終了条件である点検時間が当該エリアに対し設定された下限時間を超えているか否かが判定される(S19)。S19でYESの場合は、当該エリアの点検終了を時刻と共に記憶する(S21)。S19において、NOの場合には、当該エリアについての下限時間に満たないことを意味するので、該等エリアの点検終了と判定しない。この場合は、再度の点検を促す表示を行う。(S20)。この際には、点検済み入力の入力結果をリセットして、当該エリアについての点検を最初から行うよう指示する。また、検済み入力の入力結果はリセットせずに、重要な点検ポイントを選定して表示させ、再点検させるようにしてもよい。そして、再点検の実施に伴い、異常判定時間の更新処理が実行される。更新される異常判定時間は、当該点検エリアに設定された下限時間、再点検項目の数、点検ポイントまでの距離等に応じて設定される。
【0046】
次に、全エリアの点検終了かを、各エリアについての点検終了の入力がなされているか否かで判定する(S22)。この判定で、NOの場合には、S21で記憶した一つ前の点検エリアの終了時刻を次エリアの点検開始時刻として記憶する(S23)。そして表示対象の点検ポイントの点検項目を次のエリアのものに更新し(S24)、S13に戻る。S22の判定で全ての点検エリアについて点検終了の入力がなされていれば、当該巡回エリアの巡回終了を判定して、各点検エリアで記憶した点検終了の情報が当該巡回の終了情報と対応付けられる。
【0047】
また、前述のように携帯端末2は、点検開始とともに、各点検エリアの点検時間または巡回エリア全体の点検時間が各々について設定された異常判定時間を超えているか否かを判定している。この動作について
図4のフローチャートを用いて説明する。
点検開始(ステップS120)とともに、計時部20から時刻が取得されて記憶される。この処理は
図3のステップS12と同じである。ステップS130では、各点検エリアの点検時間が当該点検エリアについて設定された異常判定時間を超えるか否か、及び巡回エリア全体の点検時間が異常判定時間を超えるか否かが判定される。この判定は、常時或いは所定周期ごとに行われる。
【0048】
そして、何れかの異常判定時間を超える場合はステップS140で携帯端末2の通信制御部10から遠隔の監視センタ等に自動通報がなされる。点検時間が異常判定時間を超えない場合は、ステップS150へ進む。ステップS150では点検エリア全ての点検が終了したか否かが判定される。点検エリア全体の点検がまだ終了していない場合は、ステップS130へ戻る。
異常判定時間については、各点検エリアで再点検が指示されると延長処理が実施され、更新された異常判定時間に基づいてステップS130の判定がなされる。
【0049】
このようにして、携帯端末2においての、各エリア毎の点検ポイントの点検項目の表示制御が行われる。特に、各エリアに配置された識別指標の識別情報を読み取る際に、当該エリアの点検終了条件が満たされているか否かのチェックが行える。また、その際に識別指標の識別情報の読み取り時刻を記憶することで、巡回業務の確実なチェックを遂行することが可能になる。また、上記実施形態では、携帯端末2による読取部19による識別指標の読み取りは常時可能として、識別指標の読み取り時点において点検終了条件が満たされていないと点検終了を記憶せず、更に次のエリアの点検項目の表示を禁止する例について説明したが、これに代えて、点検終了条件が満たされていないと携帯端末2の読取部19の起動を禁止するようにしてもよい。これにより、エリアの点検を適正に実行しないと、携帯端末2に識別指標を読み取ることができなくなり、点検エリアの点検を適正な時間で適正に実施することを促すことが可能となる。
【0050】
尚、上記実施形態では、点検時間が異常判定時間を超えた場合の異常判定を携帯端末2から通信制御部10から遠隔の監視センター等通報するようにしていたが、これに代えて上述のように巡回開始時に読み取る識別指標Aを巡回エリアに設置されたコントローラで実現し、当該コントローラで、巡回開始からの点検時間が異常判定時間を超えると外部に通報するようにしてもよい。この場合は、任意の点検エリアで再点検が実施される場合は、携帯端末2からコントローラへ信号を送信するようにし、再点検が発生した場合はコントローラ内に記憶した異常判定時間を更新する。
【0051】
<変形例>
「巡回経路の変更」
ここで、巡回経路は、常に同一であると、外部の者において予見しやすくなるため、適宜変更することが好ましい。そこで、巡回するエリアの順序(巡回経路)を適宜(例えば、毎回)変更することが好ましい。
【0052】
本実施形態では、識別指標の識別情報を読み取りすることで、次に巡回するエリアが携帯端末2に表示されるため、表示されるエリアを適宜変更すればよい。例えば、最初に識別標識Aの識別情報の読み取りが指示され、識別標識Aの識別情報を読み取ることで、エリア1ではなく、他のエリアの点検を案内する。また、当該エリアの点検終了後にエリアの終端に配置されている識別指標の識別情報を読み取ることで、次のエリアを案内する。このような変更は、携帯端末2にダウンロードする点検についてのデータを変更することで容易に行える。これによって、常に一定の巡回経路ではないのでセキュリティが向上する。
【0053】
なお、巡回業務についてのデータ(巡回経路についてのデータを含む)は、監視センタのサーバコンピュータが作成する。巡回経路については、あまりに非効率的なルートは、除外するが、なるべく多くのパターンを利用することが好ましい。そして、予め記憶されているルートの中からランダムに巡回ルートを選択して決定することが好ましい。このように、監視センタのサーバコンピュータが巡回経路決定手段として機能する。また、携帯端末2の処理部12が巡回経路決定手段として機能してもよい。この場合、サーバコンピュータから供給される巡回業務データには、複数の経路の情報が含まれ、携帯端末2がいずれかを選択する。また、巡回ルートが隣合うエリアを跨いで設定された場合もあるので、エリアごとの下限時間、巡回エリア全体の点検に要する異常判定時間は移動時間を考慮した時間が都度設定される。
【0054】
巡回業務を終了した場合には、警備員1を管理している管理者の承認行為を経て、外部装置に巡回業務の内容を転送できるようにするとよい。すなわち、管理者の認証がなければ、携帯端末2において記憶された点検項目(点検のチェックについてのデータを含む)や、巡回ルートについてのデータは送信(印刷や他の通信装置への転送)できないようになっている。例えば、携帯端末2に記憶された巡回終了の情報は、携帯端末2に予め登録された管理者の暗証コードを入力して認証されることで、パソコンやプリンタなどの外部装置に転送可能となる。これによって、点検すべき項目として設定されている情報など巡回に関わるデータ漏洩を防止してセキュリティが向上する。
【0055】
上述のようにして、管理者の認証がなければ、データを出力できないようにすることで、セキュリティが向上するが、さらにその後に巡回ルートや点検内容についてのデータを削除しておくことが好適である。すなわち、管理者の認証によりデータを外部装置(出力装置)に送信した場合には、当該データについては携帯端末2により自動的に削除されるようにしておくとよい。なお、巡回終了の判定から所定時間後または管理者の認証から所定時間後に携帯端末2により自動的に削除されるようにしてもよい。これによって、巡回業務に関わる機密データの漏洩を防止してセキュリティが向上する。
【0056】
<第2の実施形態>
上述した第1の実施形態では、識別指標は、主に1エリアの点検終了を確認するためのものとして説明した。しかし、識別指標として、各エリアに携帯端末2と同等の機能を有するコンピュータ端末を設置し、コンピュータ端末でエリアごとの点検終了の判定を行い当該コンピュータ端末から識別情報以外の情報を送信するように構成してもよい。例えば、エリアの点検終了情報だけでなく、次のエリアの点検項目についてのデータを携帯端末2に送信できるようにしてもよい。これによって、携帯端末2に記憶しておく点検項目についてのデータは全データでなく現在点検している1エリアのものだけに限定することも可能になる。
【0057】
ここで、識別指標としてNFCタグに代わって設置される通信端末であるコンピュータ端末における処理について、
図5及び
図6に基づいて第2の実施形態を説明する。なお、第1の実施形態の構成要素と同一の構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0058】
図5には、携帯端末30及びコンピュータ端末50、制御装置100にて構成される巡回支援システムの構成例が示されている。コンピュータ端末50は、点検エリアの壁面など所定箇所に当該点検エリアを示す識別指標として配置される。このコンピュータ端末50は、例えば、通行者のID情報を読み取って扉の施解錠を行う出入管理装置のカードリーダなどであってよい。制御装置100は各コンピュータ端末50と接続して情報の送受信を行うとともに、各コンピュータ端末50を統括制御する機能を有し、例えば巡回対象である建物内に設置されている警備装置のコントローラなどで実現できる。或いは制御装置100は、遠隔の監視センタ内のサーバコンピュータで実現してもよい。
【0059】
携帯端末30の構成は、第1の実施形態では、読取部19で識別指標の読み取りを行っていたのみであるが、第2の実施形態では、読取部19に替わりコンピュータ端末50との情報を送受信する機能を有する送受信部31となる。また、第1の実施形態では、携帯端末2の処理部12にて点検エリアの終了を判定していたが、第2の実施形態では、処理部12に替わり点検エリアの終了判定をコンピュータ端末50にて行うように処理部32を有している。これに伴い、携帯端末30の記憶部33に記憶する情報も第1の実施形態とは異なる。これについては後述する。
【0060】
制御装置100は、巡回エリアについての点検ポイント、点検項目、標準点検時間、異常判定時間等を記憶し、各コンピュータ端末50へ情報をダウンロードする。
【0061】
コンピュータ端末50は、ネットワークとの通信機能および情報処理機能、識別指標の読取り機能を有しており、かつ各種のアプリケーションプログラムを記憶して、これを実行することが可能なコンピュータである。ネットワークとの通信機能は有線または無線の何れであっても構わない。
【0062】
通信部52は、各種の有線のインターフェースや、無線のインターフェースで構成され、コネクタを介してネットワークに接続したり、アンテナを介しネットワークに接続されて制御装置100と通信、また制御装置100を介して他のコンピュータ端末と情報の送受信を行う。ネットワークはイントラネットでも、インターネットでもよい。
【0063】
処理部54は、CPU、ROM、RAMなどを含んで構成され、各種データ処理を行う。処理部54には、現在時刻を取得する計時部51、通信部52、記憶部56、表示部58、入力部60、近距離通信部62が接続されている。記憶部56は、フラッシュメモリや、ハードディスクで構成され、各種データや、アプリケーションプログラム等を記憶する。
記憶部56には、自己の識別情報として作用するID情報と警備員が所持する携帯端末30のID情報が記憶されている。また、自己に対応づけられた次の点検エリア及び一つ前の点検エリアについて点検ポイント及び点検ポイントにおける点検項目の情報、エリアの点検に要する下限時間、異常判定時間および巡回するエリアの順序(巡回経路)の情報を記憶している。これら情報は制御装置100から受信してもよいし、後述の入力部60から入力するようにしてもよい。
表示部58は、表示手段として機能し、処理部54の制御によって各種の表示を行う。
【0064】
入力部60は、設定情報の入力手段として機能し、設置時に巡回エリア及び点検エリアと対応付ける設定情報が入力される。例えば、入力部60に設定情報を記憶したPDA等を接続してデータの転送が行われる。尚、この設定情報は制御装置100から通信部52に送信されて入力されてもよい。
近距離通信部62はNFCなどの近距離通信により携帯端末30の送受信部31と通信する。この近距離通信部62による通信では、携帯端末30とコンピュータ端末50の相互の機器を識別するID情報を付したデータが送受信される。この近距離通信部62による通信距離は数cm程度となるよう出力を制御される。
【0065】
コンピュータ端末50の処理部54は、近距離通信部62により携帯端末30の送受信部31が認識されると、処理部54により、当該携帯端末30が予め記憶した警備員が所持する携帯端末30であるかがID情報の照合により判定される。警備員が所持する携帯端末30であれば、この携帯端末30が、巡回経路において自己に対応づけられた一つ前の点検エリアの点検終了条件を満たしているか否かを判定する。
【0066】
点検終了条件を満たしているか否かは、各エリアについて設定された点検項目について全て点検済みであるか或いは点検時間について下限時間を超えているか否かが判定される。点検項目について点検済みか否かの情報を携帯端末30から取得する。点検時間は、携帯端末30を一つ前のコンピュータ端末30が認識した時刻を制御装置100を介して取得して記憶しておき、携帯端末30を認識した時刻との差分から求められる。
【0067】
そして、点検終了条件を満たしている場合、自己に対応づけられた次の点検エリアの点検ポイント及び各点検ポイントにおける点検項目の情報を携帯端末30に送信する。このとき、コンピュータ端末50の処理部54は、該当エリア(一つ前の点検エリア)の点検終了を点検時刻、点検時間と共に記憶し、通信制御部52より制御装置100に送信する。なお、自己が巡回エリアの最初の点検エリアの識別指標であれば、かかる判定を行うことなく自己に対応づけられた次の点検エリアの点検ポイント及び点検ポイントにおける点検項目の情報を携帯端末30に送信する。
【0068】
コンピュータ端末50の処理部54は、点検終了条件を満たしていないと判定した場合、携帯端末30に対し、点検エリアの再点検を指示する。そして、この場合、巡回エリアの点検の異常判定時間の更新処理を行う。再点検の内容及び異常判定時間の更新処理については第一の実施形態と同様の処理が行われる。更新した異常判定時間は制御装置100へ送信される。また異常判定時間の更新処理は、制御装置100で行うようにしてもよい。
【0069】
コンピュータ端末50は、各点検エリアの異常判定処理を行う。一つ前の点検エリアのコンピュータ端末50が携帯端末30を認識してから、次の点検エリアに対する異常判定時間を超えてなお、携帯端末30が次のコンピュータ端末50に認識されない場合は、異常と判定する。また、巡回エリア全体の異常判定時間が設定されている場合は、最初のコンピュータ端末50が携帯端末30を認識してからの点検時間が巡回エリア全体の点検に対し設定されている異常判定時間を超えてなお、全エリアの点検が終了していない場合に異常と判定する。異常判定時間は、第一の実施形態同様に各点検エリア点検時間のみについて設定されていてもよいし、巡回エリア全体の点検時間についてのみ設定されていてもよく、また双方について設定されていてもよい。また上記異常判定は、制御装置100を介してコンピュータ端末間で携帯端末30の認識時刻、更新された異常判定時間の情報を送受信して行うことができる。さらに制御装置100自身で各エリアに設置されたコンピュータ端末から情報と取得して、異常判定を行うようにしてもよい。
【0070】
<コンピュータ端末による処理>
次に
図6を用いてコンピュータ端末50による処理について説明する。本実施形態において、携帯端末30に巡回作業について必要な全点検エリアの点検に関するデータをダウンロードする作業は不要であり、警備員は巡回すべき時間になると、当該巡回エリアの点検開始時の操作(例えば、識別指標Aの識別情報を読み取る)により、点検するエリアの最初の点検ポイントの点検項目の内容を識別指標としてのコンピュータ端末50から受信して携帯端末30のディスプレイ16に表示する。
【0071】
まず、コンピュータ端末50がNFCなどの近距離通信により、携帯端末30を検出した場合には、携帯端末30とのハンドシェイクによって、携帯端末30のID情報を読み取り、携帯端末30を認識する(S50)。ここで、ハンドシェイクには、電子証明書を利用したり、パスワードを利用したりすることが好適である。
【0072】
そして、正しい携帯端末30であることを認識した場合には、コンピュータ端末50は制御装置100を介して一つ前のコンピュータ端末、及び最初のコンピュータ端末の認識時刻データを取り込む(S51)。そして、コンピュータ端末50内の計時部から取得した時刻情報の比較に基づいて、その差分から点検時間データを求める。
そして、コンピュータ端末50は取り込んだデータから対応エリア(一つ前のエリア)において設定された点検終了条件を満たすか否かを判定する(S52)。この場合、コンピュータ端末50から携帯端末30のID情報のみ取り込んで、当該ID情報と携帯端末30を検出した時刻情報を制御装置100に送信し、制御装置100にて点検時間が下限時間を超えているか否かに基づいて点検終了か否か判定するようにしてもよい。また、制御装置100経由で一つ前のコンピュータ端末50での携帯端末30の認識時刻を取得して、コンピュータ端末50で点検時間が適正か判定するようにしてもよい。
【0073】
S52の判定で、NOの場合には、点検終了条件を満たしていないので再度の点検を促すメッセージを表示部58に表示させるとともに異常判定時間を更新し(S54)、処理を終了する。更新された異常判定時間は制御装置100に送信され、制御装置100を介して次のエリアのコンピュータ端末50へ送信される。なお、点検をやり直した後、携帯端末30をコンピュータ端末50に近づけることでS50からの処理が行われる。
【0074】
S52の判定で、YESの場合には、コンピュータ端末50が記憶している次のエリアの点検項目についてのデータを携帯端末30に送信し(S53)、処理を終了する。このとき、携帯端末30では、点検の終了した点検エリアの情報(点検ポイント及び点検ポイントにおける点検項目の情報)が消去され、新たに受信した点検エリアの情報が記憶され、ディスプレイ16に表示される。
【0075】
なお、点検の終了した点検エリアの情報を消去する代わりに、コンピュータ端末50から携帯端末30へ、点検を終了したエリアについての情報をロックするデータを送り、携帯端末30において、点検を終了したエリアの点検項目についてのデータを表示できないようにすることも好適である。このデータは、管理者の承認後送信可能になる。
【0076】
また、当該コンピュータ端末50が、巡回エリアの点検開始位置のコンピュータ端末(識別指標A)である場合には、S51及びS52の処理が省略され、認識した携帯端末30に次のエリアの点検項目についてのデータが送信される。
【0077】
さらに、第2の実施形態による巡回業務支援システムに、上述した第1の実施形態における変形例を適用することも可能である。