特許第6145013号(P6145013)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6145013
(24)【登録日】2017年5月19日
(45)【発行日】2017年6月7日
(54)【発明の名称】駐車場管理システム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20170529BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20170529BHJP
   G08G 1/14 20060101ALI20170529BHJP
【FI】
   G07B15/00 L
   G06Q50/10
   G08G1/14 A
【請求項の数】10
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2013-203258(P2013-203258)
(22)【出願日】2013年9月30日
(65)【公開番号】特開2015-69427(P2015-69427A)
(43)【公開日】2015年4月13日
【審査請求日】2016年7月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101617
【氏名又は名称】アマノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(72)【発明者】
【氏名】川原 泰
(72)【発明者】
【氏名】武居 徹
【審査官】 小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−115961(JP,A)
【文献】 特開2010−198172(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
G06Q 50/10
G08G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の駐車領域からなる駐車場における車両の入出場を管理する駐車場管理システムであって、
前記駐車場へ入場する前記車両に駐車券情報を記録した駐車券を発行する駐車券発行機と
前記複数の駐車領域のそれぞれに対応していて、前記複数の駐車領域に進入する前記車両のナンバープレートを含む車両画像をそれぞれ撮影する複数の撮影部と、
前記撮影部で撮影した前記車両画像に基づいて、前記ナンバープレートに示された一連指定番号を含む複数の要素を文字認識すると共に各要素の文字認識適合率を取得し、前記複数の要素と前記文字認識適合率とからなるナンバー情報を取得するナンバー情報取得部と、
前記ナンバー情報取得部で前記ナンバー情報を取得したときに、該ナンバー情報の取得に用いた前記撮影部に対応する前記駐車領域を進入先駐車領域として、前記ナンバー情報を在車データベースに登録又は更新するものであって、前記駐車場へ入場する前記車両を撮影する前記撮影部である入場撮影部と前記ナンバー情報取得部とによって前記ナンバー情報として入場ナンバー情報を取得したときには、前記進入先駐車領域を駐車位置として、該駐車位置と、前記入場ナンバー情報と、前記駐車券発行機で発行した前記駐車券の前記駐車券情報とを関連付けて車両情報として在車データベースに登録するナンバー情報登録部と、
前記入場撮影部以外の前記撮影部である通過撮影部及び前記ナンバー情報取得部によって前記ナンバー情報を第1ナンバー情報として取得したとき、前記第1ナンバー情報と要素が全て一致する第2ナンバー情報を前記在車データベースから検索する全一致検索部と、
前記全一致検索部が前記第2ナンバー情報を検索できなかった場合に、前記第1ナンバー情報の取得前の所定時間内に前記進入先駐車領域よりも以前の駐車領域を通過した前記車両の前記ナンバー情報であって前記第1ナンバー情報と前記一連指定番号が一致している第3ナンバー情報を前記在車データベースから検索する部分一致検索部と、を備え、
前記ナンバー情報登録部は、前記全一致検索部が前記第2ナンバー情報を検索できた場合には、前記進入先駐車領域を駐車位置として、該駐車位置を前記第2ナンバー情報に関連付けて前記在車データベースを更新し、前記部分一致検索部が前記第3ナンバー情報を検索できた場合には、前記第1ナンバー情報の前記一連指定番号以外の要素であって前記ナンバー情報取得部で文字を特定できた要素に基づいて、前記第3ナンバー情報を更新することを特徴とする駐車場管理システム。
【請求項2】
前記撮影部は、前記車両を複数回連続して撮影して複数の前記車両画像を得て、
前記ナンバー情報取得部は、前記複数の車両画像からそれぞれ複数の前記ナンバー情報を文字認識し、各要素について前記複数のナンバー情報の間で最も前記文字認識適合率の高い要素を採用して前記ナンバー情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の駐車場管理システム。
【請求項3】
前記ナンバー情報登録部は、前記全一致検索部が前記第2ナンバー情報を検索できた場合、又は、前記部分一致検索部が前記第3ナンバー情報を検索できた場合には、前記進入先駐車領域を駐車位置として、該駐車位置を前記第2ナンバー情報又は前記第3ナンバー情報に関連付けて前記在車データベースを更新することを特徴とする請求項1又は2に記載の駐車場管理システム。
【請求項4】
前記ナンバー情報登録部は、前記部分一致検索部が前記第3ナンバー情報を検索できた場合には、前記第1ナンバー情報と前記第3ナンバー情報との間で、前記一連指定番号以外の要素の前記文字認識適合率を比較し、前記第3ナンバー情報の要素を、前記第3ナンバー情報より前記文字認識適合率の高い前記第1ナンバー情報の要素で書き換えることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の駐車場管理システム。
【請求項5】
前記ナンバー情報登録部は、前記入場撮影部及び前記ナンバー情報取得部によって前記入場ナンバー情報を取得したとき、該入場ナンバー情報の前記一連指定番号以外の要素の前記文字認識適合率が文字特定可能なレベルに達していない場合に、前記入場ナンバー情報の取得前の所定時間内に前記駐車場に入場した前記車両の前記ナンバー情報であって前記入場ナンバー情報と前記一連指定番号が一致している第4ナンバー情報が前記在車データベースに登録されていて、前記第4ナンバー情報の前記一連指定番号以外の要素の前記文字認識適合率が文字特定可能なレベルに達していなければ、前記入場ナンバー情報を前記在車データベースに登録する際に前記駐車位置の更新停止を前記在車データベースに設定すると共に、前記在車データベースに登録されている前記第4ナンバー情報について前記駐車位置の更新停止を前記在車データベースに設定することを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の駐車場管理システム。
【請求項6】
前記ナンバー情報登録部で前記駐車位置の更新停止を設定された前記入場ナンバー情報及び前記第4ナンバー情報の存在を出力する更新停止出力部を備えることを特徴とする請求項5に記載の駐車場管理システム。
【請求項7】
前記ナンバー情報登録部が前記入場ナンバー情報及び前記第4ナンバー情報について前記駐車位置の更新停止を設定したときに、前記入場ナンバー情報及び前記第4ナンバー情報の取得元の前記車両画像に基づいて、前記ナンバー情報以外で前記車両を識別可能な特別情報を取得して、前記入場ナンバー情報及び前記第4ナンバー情報に対応する前記車両を前記特別情報に基づいて識別できる場合には、前記入場ナンバー情報及び前記第4ナンバー情報について、前記在車データベースにおける前記駐車位置の更新停止を解除すると共に、前記特別情報を前記在車データベースに登録する特別情報取得部を備え、
前記ナンバー情報登録部は、前記全一致検索部が前記第2ナンバー情報を検索できなかった場合、且つ、前記部分一致検索部が2つ以上の前記第3ナンバー情報を検索できた場合、前記2つ以上の第3ナンバー情報について前記特別情報が前記在車データベースに登録されている場合には、前記第1ナンバー情報の取得時の前記車両画像から前記特別情報取得部によって前記特別情報を取得し、前記第1ナンバー情報に係る前記特別情報と前記2つ以上の第3ナンバー情報に係る前記特別情報とに基づいて、前記第1ナンバー情報が前記2つ以上の第3ナンバー情報の何れに対応するか判定し、前記進入先駐車領域を駐車位置として、該駐車位置を前記第1ナンバー情報に対応する前記第3ナンバー情報に関連付けて前記在車データベースを更新することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の駐車場管理システム。
【請求項8】
前記ナンバー情報登録部は、前記全一致検索部及び前記部分一致検索部が前記第2ナンバー情報及び前記第3ナンバー情報を検索できなかった場合には、前記第1ナンバー情報の取得前の所定時間内に前記駐車場に入場した前記車両の前記ナンバー情報であって、前記一連指定番号の一部分の文字を特定できていないが前記一連指定番号の一部分を除いた要素が前記第1ナンバー情報と一致している第5ナンバー情報が前記在車データベースに登録されていれば、前記第1ナンバー情報の要素であって前記ナンバー情報取得部で文字を特定できた要素に基づいて、前記第5ナンバー情報を更新すると共に、前記進入先駐車領域を駐車位置として、該駐車位置を前記第5ナンバー情報に関連付けて前記在車データベースを更新することを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れか1項に記載の駐車場管理システム。
【請求項9】
前記通過撮影部及び前記ナンバー情報取得部によって前記第1ナンバー情報を取得したときに前記在車データベースに対して前記第1ナンバー情報に関連付けた前記駐車位置の更新を行わなかった前記車両情報を順次出力する未更新情報出力部を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の駐車場管理システム。
【請求項10】
前記駐車場内又は前記駐車場と契約関係にある施設内に設けられ、前記駐車場に駐車している前記車両に関する確認対象情報が入力されると、前記車両の駐車位置問合せを前記確認対象情報と共に発信する駐車位置確認機と、
前記駐車位置確認機が発信した前記駐車位置問合せ及び前記確認対象情報を受信し、前記確認対象情報と関連付けられている前記駐車位置を前記在車データベースから検索し、その検索結果の前記駐車位置を前記駐車位置確認機へと送信する駐車位置検索部と、を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の駐車場管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の駐車領域を有する駐車場に入場する車両を管理する管制システムにおいて、駐車領域毎の車両の通過を管理し、駐車場利用者が駐車した場所を後から確認し易くする駐車場管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今、ショッピングモールや複合施設は、多数の利用者を受け入れることができるように、車両で訪れる利用者のために施設の近隣に多数の車両を駐車可能な駐車場を設けることで利便性が高まるため、多層階に渡って広い駐車スペースを有する大規模な駐車場を備えていることが多い。また、大規模な施設の周囲は広範囲に亘っているため、施設の周囲の大規模な平面駐車場を複数のブロックに区分して管理することがある。一方、上記したような大規模の駐車場では、利用者は、自身の車両の駐車位置を失念し易く、複数階に亘って、又は複数ブロックに亘って駐車位置を探すような不都合が生じることがある。例えば、利用者が多層階の駐車場において実際には3階に駐車したにも拘らず、2階や4階等の隣接階を駐車位置として記憶してしまうような誤りが頻繁に生じている。なお、利用者が駐車階において駐車した方向を誤って記憶して駐車位置を探せないような不都合はあまり見受けられない。このような背景を鑑みて、複数の駐車領域から車両の駐車位置を案内する技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1では、運転者が自己の停めた車両の位置を容易に確認することができる駐車場管理装置として、駐車場の入口ゲートには撮像装置が設けられ、この撮像装置により車両のナンバープレートの車番が撮像され、その車番が駐車券発行装置の発行する駐車券に記録され、駐車場内にはブロック毎に複数の撮像装置が設けられ、これらの撮像装置が車両のナンバープレートから車番を識別し、車両がどのブロックに駐車されたかを確認でき、駐車場へ戻って来た運転者が自車位置確認装置に駐車券を挿入すると、撮像装置で確認された結果に基づき車両の位置が表示される技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−57493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この種の駐車場管理システムでは、撮像装置が車両のナンバープレートを適切に撮影できずに、撮像装置や駐車場管理装置でナンバープレートを誤って文字認識する不都合がある。例えば、車両を前方から撮影する撮像装置では、撮影位置を車両が連続して通過するときに、後続車のナンバープレートが前の車両に隠れて一部しか撮影できないことがある。また、多層階式の屋内駐車場であっても、入口や出口は屋外近くに設置されることが多く、天候や太陽の位置によってナンバープレートの撮像状態が左右されるため、ナンバープレートを文字認識できない画像が取得されることがあり、ナンバープレートを誤って文字認識してしまう。従って、入口で得られる車両画像に基づくナンバープレートの認識結果が必ずしも正しいとは言い切れない。
【0006】
特許文献1に開示されるような技術では、上記のような不都合を考慮しておらず、ナンバープレートの文字認識結果としてのナンバー情報を誤ったまま管理してしまい、そのため、適切な自車位置確認ができないことがある。例えば、手前側の撮像装置で撮像されたナンバープレートのナンバー情報と、それよりも進行した先の撮像装置で撮像されたナンバープレートのナンバー情報が異なると、同一の車両として判断されずに、異なる2台の車両が駐車されていると判断されてしまい、駐車場管理装置で記憶される在車データに不整合が生じる。
【0007】
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、駐車場の各所に設けた撮影部での車両の撮影結果に基づくナンバープレートの文字認識の不具合の影響を最小限に抑え、適切に駐車位置の確認ができる駐車場管理システムを提供することである。
【0008】
また、本発明の他の課題は、自車位置確認装置等の機器を駐車場や駐車場管理装置毎に固有の仕様にすることなく、その設置コストを削減すると共に、利用者に適切に駐車位置の案内ができる駐車場管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1の駐車場管理システムは、複数の駐車領域からなる駐車場における車両の入出場を管理する駐車場管理システムであって、前記駐車場へ入場する前記車両に駐車券情報を記録した駐車券を発行する駐車券発行機と前記複数の駐車領域のそれぞれに対応していて、前記複数の駐車領域に進入する前記車両のナンバープレートを含む車両画像をそれぞれ撮影する複数の撮影部と、前記撮影部で撮影した前記車両画像に基づいて、前記ナンバープレートに示された一連指定番号を含む複数の要素を文字認識すると共に各要素の文字認識適合率を取得し、前記複数の要素と前記文字認識適合率とからなるナンバー情報を取得するナンバー情報取得部と、前記ナンバー情報取得部で前記ナンバー情報を取得したときに、該ナンバー情報の取得に用いた前記撮影部に対応する前記駐車領域を進入先駐車領域として、前記ナンバー情報を在車データベースに登録又は更新するものであって、前記駐車場へ入場する前記車両を撮影する前記撮影部である入場撮影部と前記ナンバー情報取得部とによって前記ナンバー情報として入場ナンバー情報を取得したときには、前記進入先駐車領域を駐車位置として、該駐車位置と、前記入場ナンバー情報と、前記駐車券発行機で発行した前記駐車券の前記駐車券情報とを関連付けて車両情報として在車データベースに登録するナンバー情報登録部と、前記入場撮影部以外の前記撮影部である通過撮影部及び前記ナンバー情報取得部によって前記ナンバー情報を第1ナンバー情報として取得したとき、前記第1ナンバー情報と要素が全て一致する第2ナンバー情報を前記在車データベースから検索する全一致検索部と、前記全一致検索部が前記第2ナンバー情報を検索できなかった場合に、前記第1ナンバー情報の取得前の所定時間内に前記進入先駐車領域よりも以前の駐車領域を通過した前記車両の前記ナンバー情報であって前記第1ナンバー情報と前記一連指定番号が一致している第3ナンバー情報を前記在車データベースから検索する部分一致検索部と、を備え、前記ナンバー情報登録部は、前記全一致検索部が前記第2ナンバー情報を検索できた場合には、前記進入先駐車領域を駐車位置として、該駐車位置を前記第2ナンバー情報に関連付けて前記在車データベースを更新し、前記部分一致検索部が前記第3ナンバー情報を検索できた場合には、前記第1ナンバー情報の前記一連指定番号以外の要素であって前記ナンバー情報取得部で文字を特定できた要素に基づいて、前記第3ナンバー情報を更新することを特徴とする。
【0010】
本発明の第1の駐車場管理システムによれば、車両入場時や車両通過時にナンバー情報取得部がナンバー情報の要素の文字を特定できない場合でも、上記したような第3ナンバー情報を在車データベースから検索できれば、文字を特定できた第1ナンバー情報の要素に基づいて第3ナンバー情報を更新している。従って、在車データベースは、常に最新で適切な車両情報を登録しておくことができる。これにより、駐車場の撮影部で撮影した車両画像に基づくナンバープレートの文字認識の不具合の影響を最小限に抑え、適切に駐車位置の確認ができる。また、利用者が駐車場管理装置等に駐車位置を問い合わせたとき、駐車場管理装置は、在車データベースから適切な車両情報を検索して適切な駐車位置を取得でき、利用者に適切な駐車位置を案内することができる。そのため、駐車場や駐車場管理装置毎に固有の仕様で自車位置確認装置等の機器を備える必要がなく、その設置コストを削減することができる。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第2の駐車場管理システムは、上述した本発明の第1の駐車場管理システムにおいて、前記撮影部は、前記車両を複数回連続して撮影して複数の前記車両画像を得て、前記ナンバー情報取得部は、前記複数の車両画像からそれぞれ複数の前記ナンバー情報を文字認識し、各要素について前記複数のナンバー情報の間で最も前記文字認識適合率の高い要素を採用して前記ナンバー情報を取得することを特徴とする。
【0012】
本発明の第2の駐車場管理システムによれば、ナンバー情報取得部は、複数のナンバー情報から文字認識適合率のより高いナンバー情報を取得し、ナンバー情報登録部は、より正確なナンバー情報を在車データベースに登録することができる。その結果、利用者から駐車場管理装置等に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置は、適切な車両情報を容易に検索することができ、正確な駐車位置を利用者に案内することができる。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の第3の駐車場管理システムは、上述した本発明の第1又は第2の駐車場管理システムにおいて、前記ナンバー情報登録部は、前記部分一致検索部が前記第3ナンバー情報を検索できた場合には、前記進入先駐車領域を駐車位置として、該駐車位置を前記第3ナンバー情報に関連付けて前記在車データベースを更新することを特徴とする。
【0014】
本発明の第3の駐車場管理システムによれば、在車データベースは、常に最新の駐車位置を車両情報に関連付けて登録しておくことができる。その結果、利用者から駐車場管理装置等に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置は、常に最新の駐車位置を利用者に案内することができる。
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の第4の駐車場管理システムは、上述した本発明の第1ないし第3の何れかの駐車場管理システムにおいて、前記ナンバー情報登録部は、前記部分一致検索部が前記第3ナンバー情報を検索できた場合には、前記第1ナンバー情報と前記第3ナンバー情報との間で、前記一連指定番号以外の要素の前記文字認識適合率を比較し、前記第3ナンバー情報の要素を、前記第3ナンバー情報より前記文字認識適合率の高い前記第1ナンバー情報の要素で書き換えることを特徴とする。
【0016】
本発明の第4の駐車場管理システムによれば、在車データベースは、最も文字認識適合率の高い要素からなるナンバー情報を登録しておくことができる。その結果、利用者から駐車場管理装置等に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置は、適切な車両情報を容易に検索することができ、正確な駐車位置を利用者に案内することができる。
【0017】
上記課題を解決するために、本発明の第5の駐車場管理システムは、上述した本発明の第1ないし第4の何れかの駐車場管理システムにおいて、前記ナンバー情報登録部は、前記入場撮影部及び前記ナンバー情報取得部によって前記入場ナンバー情報を取得したとき、該入場ナンバー情報の前記一連指定番号以外の要素の前記文字認識適合率が文字特定可能なレベルに達していない場合に、前記入場ナンバー情報の取得前の所定時間内に前記駐車場に入場した前記車両の前記ナンバー情報であって前記入場ナンバー情報と前記一連指定番号が一致している第4ナンバー情報が前記在車データベースに登録されていて、前記第4ナンバー情報の前記一連指定番号以外の要素の前記文字認識適合率が文字特定可能なレベルに達していなければ、前記入場ナンバー情報を前記在車データベースに登録する際に前記駐車位置の更新停止を前記在車データベースに設定すると共に、前記在車データベースに登録されている前記第4ナンバー情報について前記駐車位置の更新停止を前記在車データベースに設定することを特徴とする。
【0018】
本発明の第5の駐車場管理システムによれば、一連指定番号以外の要素の文字を特定できないナンバー情報であって一連指定番号の一致するナンバー情報が2つ以上ある場合には、駐車場情報が関連付けされているナンバー情報を特定する処理において、在車データベースから更新先ナンバー情報が特定されず、即ち駐車券情報との関連付け(紐付け)がされない。そのため、利用者から駐車場管理装置等に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置は、誤った車両情報を検索して誤った駐車位置を利用者に案内する可能性を回避することができる。
【0019】
上記課題を解決するために、本発明の第6の駐車場管理システムは、上述した本発明の第5の駐車場管理システムにおいて、前記ナンバー情報登録部で前記駐車位置の更新停止を設定された前記入場ナンバー情報及び前記第4ナンバー情報の存在を出力する更新停止出力部を備えることを特徴とする。
【0020】
本発明の第6の駐車場管理システムによれば、更新停止出力部が、更新停止が設定されたことを管理者に報知することにより、管理者は、更新停止が設定された入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報を容易に知ることができ、これらのナンバー情報については、撮影部で撮影した車両画像等に基づいて車両を識別してそれぞれの駐車位置を特定し、在車データベースに登録することができる。
【0021】
上記課題を解決するために、本発明の第7の駐車場管理システムは、上述した本発明の第5又は第6の駐車場管理システムにおいて、前記ナンバー情報登録部が前記入場ナンバー情報及び前記第4ナンバー情報について前記駐車位置の更新停止を設定したときに、前記入場ナンバー情報及び前記第4ナンバー情報の取得元の前記車両画像に基づいて、前記ナンバー情報以外で前記車両を識別可能な特別情報を取得して、前記入場ナンバー情報及び前記第4ナンバー情報に対応する前記車両を前記特別情報に基づいて識別できる場合には、前記入場ナンバー情報及び前記第4ナンバー情報について、前記在車データベースにおける前記駐車位置の更新停止を解除すると共に、前記特別情報を前記在車データベースに登録する特別情報取得部を備える。そして、前記ナンバー情報登録部は、前記全一致検索部が前記第2ナンバー情報を検索できなかった場合、且つ、前記部分一致検索部が2つ以上の前記第3ナンバー情報を検索できた場合、記2つ以上の第3ナンバー情報について前記特別情報が前記在車データベースに登録されている場合には、前記第1ナンバー情報の取得時の前記車両画像から前記特別情報取得部によって前記特別情報を取得し、前記第1ナンバー情報に係る前記特別情報と前記2つ以上の第3ナンバー情報に係る前記特別情報とに基づいて、前記第1ナンバー情報が前記2つ以上の第3ナンバー情報の何れに対応するか判定し、前記進入先駐車領域を駐車位置として、該駐車位置を前記第1ナンバー情報に対応する前記第3ナンバー情報に関連付けて前記在車データベースを更新することを特徴とする。
【0022】
本発明の第7の駐車場管理システムによれば、一連指定番号が一致していて他の要素では識別できない2つ以上のナンバー情報が在車データベースに登録される場合でも、特別情報取得部が、ナンバー情報以外の車両識別情報として、特別情報を車両画像から取得することにより、特別情報に基づいて車両を識別することができる。従って、駐車場情報が関連付けされているナンバー情報を特定する処理では、これらの2つ以上のナンバー情報について特別情報を用いることによって車両を識別し、在車データベースから更新先ナンバー情報を特定することができ、即ち駐車券情報との関連付け(紐付け)をすることができる。そのため、利用者から駐車場管理装置等に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置は、適切な車両情報を検索することができ、正確な駐車位置を利用者に案内することができる。
【0023】
上記課題を解決するために、本発明の第8の駐車場管理システムは、上述した本発明の第1ないし第7の何れかの駐車場管理システムにおいて、前記ナンバー情報登録部は、前記全一致検索部及び前記部分一致検索部が前記第2ナンバー情報及び前記第3ナンバー情報を検索できなかった場合には、前記第1ナンバー情報の取得前の所定時間内に前記駐車場に入場した前記車両の前記ナンバー情報であって、前記一連指定番号の一部分の文字を特定できていないが前記一連指定番号の一部分を除いた要素が前記第1ナンバー情報と一致している第5ナンバー情報が前記在車データベースに登録されていれば、前記第1ナンバー情報の要素であって前記ナンバー情報取得部で文字を特定できた要素に基づいて、前記第5ナンバー情報を更新すると共に、前記進入先駐車領域を駐車位置として、該駐車位置を前記第5ナンバー情報に関連付けて前記在車データベースを更新することを特徴とする。
【0024】
本発明の第8の駐車場管理システムによれば、一連指定番号の一部分の文字を特定できないナンバー情報が在車データベースに登録されている場合でも、文字を特定できた第1ナンバー情報の要素に基づいて第5ナンバー情報を更新し、在車データベースは常に最新で適切な車両情報を登録しておくことができる。その結果、利用者から駐車場管理装置等に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置は、適切な車両情報を検索することができ、正確な駐車位置を利用者に案内することができる。
【0025】
また、本発明の第9の駐車場管理システムは、上述した本発明の第1ないし第8の何れかの駐車場管理システムにおいて、前記通過撮影部及び前記ナンバー情報取得部によって前記第1ナンバー情報を取得したときに前記在車データベースに対して前記第1ナンバー情報に関連付けた前記駐車位置の更新を行わなかった前記車両情報を順次出力する未更新情報出力部を備えることを特徴とする。
【0026】
本発明の第9の駐車場管理システムによれば、未更新情報出力部が、駐車位置が未更新である車両情報を管理者に報知することにより、管理者は、他の駐車領域へ移動したにも拘らず駐車位置を更新できていない車両情報を容易に知ることができ、このような車両情報については、撮影部で撮影した車両画像等に基づいて車両を識別してそれぞれの駐車位置を特定し、在車データベースを更新することができる。
【0027】
また、本発明の第10の駐車場管理システムは、上述した本発明の第1ないし第9の何れかの駐車場管理システムにおいて、前記駐車場内又は前記駐車場と契約関係にある施設内に設けられ、前記駐車場に駐車している前記車両に関する確認対象情報が入力されると、前記車両の駐車位置問合せを前記確認対象情報と共に発信する駐車位置確認機と、前記駐車位置確認機が発信した前記駐車位置問合せ及び前記確認対象情報を受信し、前記確認対象情報と関連付けられている前記駐車位置を前記在車データベースから検索し、その検索結果の前記駐車位置を前記駐車位置確認機へと送信する駐車位置検索部と、を備えることを特徴とする。
【0028】
本発明の第10の駐車場管理システムによれば、駐車場管理システムの利用者や管理者、並びに施設の従業員は、駐車位置確認機を用いて容易に車両の駐車位置を確認することができ、サービスの向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、駐車場管理システムは、駐車場の各所に設けた撮影部での車両の撮影結果に基づくナンバープレートの文字認識の不具合の影響を最小限に抑え、適切に駐車位置を確認することができる。
【0030】
また、本発明によれば、駐車場管理システムは、自車位置確認装置等の機器を駐車場や駐車場管理装置毎に固有の仕様にすることなく、その設置コストを削減すると共に、利用者に適切に駐車位置の案内ができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムの全体的な構成を概要的に示す模式図である。
図2】本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムにおいて、駐車場に入場した車両の車両情報を登録及び更新する処理の例を示すフローチャートである。
図3】本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムにおいて、駐車場情報を関連付けできるナンバー情報の特定処理の例を示すフローチャートである。
図4】本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムにおいて、順次更新されるナンバー情報の具体例を示す模式図である。
図5】本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムにおいて、順次更新されるナンバー情報の具体例を示す模式図である。
図6】本発明の一実施形態に係る駐車場管理システムにおいて、順次更新されるナンバー情報の具体例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。以下の実施形態は、本発明の好適な具体例であって、種々の好ましい技術を開示しているが、本発明の技術範囲はこれらの態様に限定されるものではない。
【0033】
図1は本発明の第1の実施形態による駐車場管理システムの全体構成を示している。駐車場管理システム1は、商業施設や医療施設等と隣接した駐車場2と、駐車場2を管理する駐車場管理装置3と、駐車場2に入場している車両の情報(車両情報)を記憶する在車データベース(DB:DataBase)4と、駐車場2に入場している車両の位置(駐車位置)を確認する駐車位置確認機5とを備える。
【0034】
駐車場2は、車両の入口6及び出口(図示せず)を有し、入口6付近には入場管理手段としての駐車券発行機7が設けられ、出口付近には出場管理手段としての出口精算機(図示せず)が設けられる。また、入口6及び出口は、図示しないが、車両の入出場を制限する開閉可能なゲートと、ゲートを駆動するゲート開閉機とを備えていてよい。
【0035】
駐車券発行機7は、駐車場2に入場する車両に対して駐車券を発行するもので、駐車場管理装置3とLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して情報通信可能に接続している。また、駐車券発行機7は、後述の車両検知部12と有線又は無線によって接続していて車両検知部12が入場車両を検知した際に作動する。駐車券発行機7は、例えば、駐車券発行の時点の日時を入場日時として設定し、後述の撮影部16で撮影した車両画像に基づくナンバー情報を駐車場管理装置3から受信して、入場日時、ナンバー情報及び駐車券情報(駐車券毎の駐車券番号及び駐車券発行機17の機械番号等)等を記録した駐車券を入場車両へと発行する。また、駐車券発行機7は、駐車券発行の際に、入場日時、ナンバー情報及び駐車券情報を駐車場管理装置3へと通知すると共に、入口6に設けられたゲート開閉機を作動させる。
【0036】
駐車場2は、複数の駐車領域8、9、10及び11に区分されていて、例えば、これらの駐車領域8、9、10及び11は入口6から奥側に向かって順次設けられている。図1では、駐車場2は、4つの駐車領域8、9、10及び11に区分されているが、2つ以上の駐車領域に区分されていればよい。また、図1では、複数の駐車領域8、9、10及び11は、多層階の駐車場2の階毎に設けられるが、各階を更に区分して設けられてもよく、また、平面駐車場を多数に区分して設けられてもよい。
【0037】
また、駐車場2は、複数の車両検知部12、13、14及び15、並びに複数の撮影部16、17、18及び19を備えている。車両検知部12、13、14及び15は、撮影部16、17、18及び19とそれぞれ接続している。
【0038】
車両検知部12、13、14及び15は、駐車領域8、9、10及び11にそれぞれ対応していて、駐車領域8、9、10及び11へ進入する車両を検知するように構成される。車両検知部12、13、14及び15は、例えば、駐車領域8、9、10及び11への進入前位置で路面に埋め込まれたループコイルを備えている。例えば、車両検知部12は、駐車場2に入場した車両が最初に進入する駐車領域8に対応していて、即ち、駐車場2に入場する車両を検知するように構成される。
【0039】
具体的には、車両検知部12、13、14及び15は、駐車領域8、9、10及び11へ進入する車両の検知結果を撮影部16、17、18及び19へとそれぞれ出力し、同時に車両検知部12は、検知結果を入口6の駐車券発行機7に出力する。
【0040】
撮影部16、17、18及び19は、駐車領域8、9、10及び11にそれぞれ対応していて、駐車領域8、9、10及び11に進入する車両のナンバープレートを含む車両画像を撮影するように構成される。例えば、撮影部16は、駐車場2に入場した車両が最初に進入する駐車領域8に対応していて、即ち、駐車場2に入場する車両を撮影する入場撮影部として構成される。なお、撮影部16、17、18及び19は、撮影対象の車両を複数回、例えば3回連続して、即ち3連射で撮影するように構成されていてよい。
【0041】
具体的には、撮影部16、17、18及び19は、車両検知部12、13、14及び15からの検知結果に応じて、駐車領域8、9、10及び11へ進入する車両の車両画像を撮影する。更に、撮影部16、17、18及び19は、駐車場管理装置3と情報通信可能に接続していて、撮影した車両画像に撮影した日時及び自身の機器情報を付加して駐車場管理装置3へと送信する。
【0042】
駐車場管理装置3は、例えば、パーソナルコンピュータやサーバ等のコンピュータで構成され、駐車位置サーバとしての機能を有し、在車DB4を備えている。駐車場管理装置3は、在車DB4を、内蔵する記憶装置に設けてもよく、又は外部記憶装置に設けてもよい。
【0043】
また、駐車場管理装置3は、図1に示されるように、CPU等の制御部20と、ハードディスク及びメモリ等の記憶部21と、ディスプレイ等の表示部22と、外部機器と接続するための通信部23とを備えている。駐車場管理装置3は、例えば、在車DB4に登録されている車両情報を時系列の表形式で表示部22に表示して管理者による情報管理が容易となるように構成される。なお、駐車場管理装置3は、図示しないが、更にマウスやキーボード等の操作入力部も備えている。
【0044】
更に、駐車場管理装置3は、制御部20によって制御されるナンバー情報取得部24、ナンバー情報登録部25、全一致検索部26、部分一致検索部27、更新先ナンバー情報特定部28及び駐車位置検索部29を備えている。なお、駐車場管理装置3は、例えば、ナンバー情報取得部24、ナンバー情報登録部25、全一致検索部26、部分一致検索部27、更新先ナンバー情報特定部28及び駐車位置検索部29のそれぞれの機能を有するプログラムを記憶部21に記憶していて、このプログラムを制御部20で実行するように構成されてよい。
【0045】
ナンバー情報取得部24は、駐車場管理装置3が通信部23を介して撮影部16、17、18及び19から車両画像を受信すると、この車両画像に基づいて、車両のナンバープレートに示された複数の要素を文字認識すると共に各要素の文字認識適合率を取得し、複数の要素と文字適合率とからなるナンバー情報を取得する。ナンバー情報取得部24は、例えば、車両画像のナンバープレートに対して光学文字認識(OCR:Optical Character Recognition)を行い、文字認識適合率としてOCRスコアを算出する。ナンバープレートの複数の要素は、陸運支局名、分類番号、平仮名及び一連指定番号である。また、ナンバー情報取得部24は、車両入場時に車両画像を撮影部16から受信した場合には、取得したナンバー情報(入場ナンバー情報)を通信部23を介して駐車券発行機7に送信する。なお、ナンバー情報取得部24は、撮影部16、17、18及び19が3連射撮影により3つの車両画像を得ている場合には、3つの車両画像からそれぞれ3つのナンバー情報を得て、各要素について3つのナンバー情報の間で最も文字認識適合率の高い要素を採用してナンバー情報を取得する。
【0046】
ナンバー情報登録部25は、ナンバー情報取得部24が取得したナンバー情報を下記の条件の下で他の車両情報と共に在車DB4に登録するものである。具体的には、ナンバー情報登録部25は、ナンバー情報の元となる車両画像に付加される機器情報から送信元の撮影部16、17、18又は19を判定し、判定した撮影部16、17、18又は19に対応する駐車領域8、9、10又は11を進入先駐車領域と判定して、この進入先駐車領域を駐車位置と判定することができる。そして、ナンバー情報登録部25は、車両画像の送信元が入場撮影部16であることや駐車位置が最初の駐車領域8であることから、車両入場時であると判定することができる。ナンバー情報登録部25は、車両入場時にナンバー情報取得部24が入場ナンバー情報を取得して、駐車場管理装置3が通信部23を介して駐車券発行機7から入場日時、ナンバー情報及び駐車券情報を受信すると、これらの情報を駐車位置(駐車領域8)と共に関連付けて在車DB4に新規登録する。
【0047】
また、ナンバー情報登録部25は、車両画像の送信元が入場撮影部16以外の撮影部(通過撮影部)17、18及び19であることや駐車位置が最初の駐車領域8以外の駐車領域9、10及び11であることから、車両が他の駐車領域への進入時、即ち通過時であると判定することができる。
【0048】
更に、ナンバー情報登録部25は、車両通過時にナンバー情報取得部24がナンバー情報(第1ナンバー情報)を取得すると、全一致検索部26及び部分一致検索部27によって第1ナンバー情報に対応する更新先ナンバー情報を在車DB4から検索する。
【0049】
例えば、ナンバー情報登録部25は、全一致検索部26で更新先ナンバー情報として第2ナンバー情報を検索できた場合には、この第2ナンバー情報に関連付けられる駐車位置を更新する。
【0050】
また、ナンバー情報登録部25は、部分一致検索部27で更新先ナンバー情報として第3ナンバー情報を検索できた場合には、ナンバー情報取得部24で文字を特定できた第1ナンバー情報の要素に基づいて第3ナンバー情報を更新する。ここで、文字を特定できたか否かは、文字認識適合率が所定の閾値を超えているか否かで判定してよい。ナンバー情報登録部25は、例えば、第1ナンバー情報と第3ナンバー情報とで各要素の文字認識適合率を比較し、文字認識適合率のより高い要素を用いて第3ナンバー情報を更新する(書き換える)と共に、第3ナンバー情報に関連付けられる駐車位置を更新する。このとき、ナンバー情報登録部25は、ナンバー情報取得部24が第1ナンバー情報の各要素の文字を特定できたか否かに拘らず、即ち、文字認識適合率に拘らず駐車位置を更新してよい。
【0051】
更に、ナンバー情報登録部25は、更新先ナンバー情報を全一致検索部26及び部分一致検索部27で検索できなかった場合には、第1ナンバー情報を駐車位置と共に関連付けて在車DB4に新規登録する。
【0052】
全一致検索部26は、車両通過時にナンバー情報取得部24が第1ナンバー情報を取得すると、第1ナンバー情報と要素が全て一致する第2ナンバー情報を在車DB4から検索する(全一致検索)。なお、全一致検索部26は、駐車場2が、複数棟に分かれている場合や、いくつかの駐車領域を合わせて大区分としている場合には、棟毎又は大区分毎に全一致検索を行ってもよい。また、全一致検索部26は、ナンバー情報登録部25で判定される駐車位置、即ち、進入先の駐車領域よりも以前(入口6側)にある全ての駐車領域を対象として全一致検索を行ってもよい。
【0053】
部分一致検索部27は、車両通過時にナンバー情報取得部24が第1ナンバー情報を取得して、全一致検索部26が第1ナンバー情報に対応する第2ナンバー情報を検索できなかった場合に、第1ナンバー情報の取得前の所定時間内に進入先駐車領域よりも以前の駐車領域を通過した車両のナンバー情報であって、第1ナンバー情報と一連指定番号が一致している第3ナンバー情報を在車DB4から検索する(部分一致検索)。なお、部分一致検索部27は、進入先の駐車領域である駐車位置の直前(入口6側)の駐車領域を対象として部分一致検索を行ってもよい。部分一致検索の条件である所定時間は、車両が入場してから車両通過するまで、即ち車両検知部13、14又は15で検知されるまでの所要時間として予想される十分な時間(最長時間)や、車両が直前の駐車領域に進入してから次の車両通過まで、即ち車両検知部13、14又は15で検知されるまでの所要時間として予想される十分な時間(最長時間)が設定される。
【0054】
更新先ナンバー情報特定部28は、全一致検索部26及び部分一致検索部27で検索された第2ナンバー情報及び第3ナンバー情報について、駐車場情報が関連付けられているナンバー情報であるか否かを判定し、駐車場情報が関連付けられている場合には第2ナンバー情報又は第3ナンバー情報を更新先ナンバー情報として特定する。
【0055】
また、更新先ナンバー情報特定部28は、第2又は第3ナンバー情報が駐車券情報と関連付けられていない場合には、在車DB4に登録されているナンバー情報であって第1ナンバー情報の取得前の所定時間内に駐車場2に入場した車両の入場ナンバー情報のうち、第1ナンバー情報と一連指定番号が一致しているナンバー情報を検索する。ここで、入場ナンバー情報は、駐車位置として最初の駐車領域8が登録されているナンバー情報であり、特定処理の条件である所定時間は、車両が入場してから車両通過するまでの所要時間として予想される十分な時間(最長時間)が設定される。そして、更新先ナンバー情報特定部28は、第1ナンバー情報と一連指定番号が一致している入場ナンバー情報を1つだけ検索できた場合には、この入場ナンバー情報を更新先ナンバー情報として特定するが、それ以外の場合には、更新先ナンバー情報を特定しない。
【0056】
駐車位置検索部29は、駐車券番号(駐車券情報)、入口位置及び入場日時(入場情報)、並びに車両のナンバー情報等の確認対象情報に基づいて在車DB4から車両情報を検索し、その車両情報に関連付けられている駐車位置を取得する。駐車位置検索部29は、例えば、駐車位置確認機5が発信した駐車位置問合せ及び確認対象情報を通信部23を介して受信し、その確認対象情報に対応する駐車位置を検索して駐車位置確認機5へと送信する。
【0057】
在車DB4は、駐車場2に入場している車両毎に車両情報を記憶するもので、例えば、車両情報として、駐車券番号、入口位置、機械番号、駐車場識別情報、入場日時、駐車位置及び通過日時と、ナンバー情報の各要素である陸運支局名、分類番号(一桁ずつ)、平仮名及び一連指定番号(一桁ずつ)と、各要素の文字認識適合率とを記憶する。在車DB4は、これらの情報を一体的に記憶していてもよいが、種類ごとに異なるブロックに記憶して関連付けしていてもよい。
【0058】
ここで、駐車券番号は車両に対して発行された駐車券毎に固有の番号であり、入口位置は車両の入場した入口6を識別する情報であり、機械番号は車両に対して駐車券を発行した駐車券発行機7毎に固有の番号であり、駐車場識別情報は車両の入場した駐車場2を識別する情報であり、入場日時は車両の入場した日時であり、これらは車両の入場時に在車DB4に登録され、その後変更されない。また、駐車位置は車両が複数の駐車領域8、9、10及び11のうち何れの領域に進入しているか、即ち、何れの領域に駐車しているかを示す情報であり、車両の入場時には基準位置として最初の駐車領域8が在車DB4に登録されるが、その後、車両が撮影部17、18又は19で撮影されて他の駐車領域9、10又は11への進入が検出された場合には、その駐車領域9、10又は11が在車DB4に登録される。通過日時は車両が入場以外で駐車領域9、10又は11に進入したとき、例えば、車両検知部13、14及び15で検知された時点や撮影部17、18又は19で撮影された時点の日時である。ナンバー情報の陸運支局名、分類番号、平仮名及び一連指定番号、並びに各要素の文字認識適合率は、上記したように、ナンバー情報取得部24によって取得された情報である。
【0059】
駐車位置確認機5は、駐車場2の場内又は駐車場2と契約関係にある施設内に設けられ、駐車場管理装置3とLAN等のネットワークを介して情報通信可能に接続している。また、駐車位置確認機5は、車両に関する確認対象情報に基づいてこの車両の駐車位置を確認して利用者に提供する機器であり、例えば、車両の駐車位置問合せを、駐車券に記録されている駐車券番号、入口位置及び入場日時や、利用者から提示される車両のナンバー情報等の確認対象情報と共に駐車管理装置3へと発信する。そして、駐車位置確認機5は、駐車管理装置3から駐車位置問合せに対する応答として、確認対象情報に基づく駐車位置を受信すると、この駐車位置を利用者に提供する。
【0060】
例えば、駐車位置確認機5は、駐車券に記憶された情報を読み取り可能であって、上記の確認対象情報を読み取るように構成されてもよい。また、駐車位置確認機5は、店舗のキャッシュレジスタ等と一体的になっていて、レシート発行時にこのレシートに駐車位置を印字するように構成されてもよい。
【0061】
次に、駐車場管理システム1において、駐車場2に入場した車両の車両情報を登録又は更新する処理を図2を参照して説明する。図2は、このような車両情報の登録又は更新の処理の例を示すフローチャートである。
【0062】
先ず、駐車場2に入場する車両(入場車両)を車両検知部12が検知すると、入場撮影部としての撮影部16がこの入場車両のナンバープレートを含む車両画像(入場車両画像)を撮影して駐車場管理装置3へと送信する。
【0063】
駐車場管理装置3では、ナンバー情報取得部24が入場車両画像に基づいて、ナンバープレートに示された一連指定番号を含む複数の要素を文字認識すると共に各要素の文字認識適合率を取得して、入場ナンバー情報を取得する(ステップS1)。
【0064】
ここでは、入場処理を行っているため(ステップS2、YES)、駐車場管理装置3は、入場ナンバー情報を駐車券発行機7へと通知する。そして、駐車券発行機7は、駐車券情報(機械番号、駐車券番号)及び入場時刻と共に、この入場ナンバー情報を記録した駐車券を入場車両に発行し、更に、駐車券情報、入場時刻及び入場ナンバー情報を駐車場管理装置3へと送信する。なお、入場処理を行っているかどうかの判定は、駐車場管理装置3が受信したナンバー情報が入口6に設置された撮影部16を示す入口位置情報であることで判断できるが、複数の入口がある場合には、それぞれの入口を示す入口位置情報であれば判別できる。
【0065】
駐車場管理装置3では、ナンバー情報登録部25が、進入先駐車領域(撮影部16に対応する駐車領域8)を駐車位置として、この駐車位置と、入場ナンバー情報と、駐車券情報と、入場時刻とを関連付けて在車DB4に登録する(ステップS3)。即ち、入場ナンバー情報をそのまま新規登録する。
【0066】
次に、駐車場2に入場している車両が一方の駐車領域8(或いは駐車領域9又は駐車領域10)から他方の駐車領域9(或いは駐車領域10又は駐車領域11)へと進入するとき、車両検知部13がこの車両(通過車両)を検知して、通過撮影部としての撮影部17がこの通過車両のナンバープレートを含む車両画像(通過車両画像)を撮影して駐車場管理装置3へと送信する。
【0067】
駐車場管理装置3では、ナンバー情報取得部24が通過車両画像に基づいて、ナンバープレートに示された一連指定番号を含む複数の要素を文字認識すると共に各要素の文字認識適合率を取得して、ナンバー情報を第1ナンバー情報として取得する(ステップS1)。
【0068】
ここでは、入場処理ではなく場内処理を行っているため(ステップS2、NO)、駐車場管理装置3は、第1ナンバー情報と同じ要素を有する第2ナンバー情報が既に在車DB4に登録されているかを検索する(ステップS4〜S10)。
【0069】
このステップS4では、駐車場管理装置3の全一致検索部26が、第1ナンバー情報の各要素(陸運支局名、分類番号、平仮名、一連指定番号)と全て一致する第2ナンバー情報を在車DB4から検索する。
【0070】
そして、全一致検索部26が第2ナンバー情報を検索できた場合(ステップS4、YES)、駐車場管理装置3の更新先ナンバー情報特定部28が、第2ナンバー情報について、駐車場情報を関連付けできるナンバー情報であるか否かの特定処理(ステップS5)を行う。即ち、この特定処理(ステップS5)では、第1ナンバー情報を用いて更新されるナンバー情報として駐車場情報が関連付けられている更新先ナンバー情報が特定されるが、この処理の説明は後述する。
【0071】
更新先ナンバー情報特定部28が更新先ナンバー情報を特定できた場合(ステップS6、YES)、ナンバー情報登録部25が、第2ナンバー情報等の更新先ナンバー情報について、進入先駐車領域(第1ナンバー情報の取得に用いた撮影部17に対応する駐車領域9)を駐車位置として関連付けて在車DB4を更新する。また、ナンバー情報登録部25は、第1ナンバー情報の一連指定番号以外の要素であってナンバー情報取得部24で文字を特定できた要素によって、例えば、第1ナンバー情報と更新先ナンバー情報との間でより文字認識適合率の高い(一連指定番号を含む)要素によって、更新先ナンバー情報を書き換えて在車DB4を更新する(ステップS7)。
【0072】
一方、上記したステップS4において、全一致検索部26が第2ナンバー情報を検索できなかった場合(ステップS4、NO)、駐車場管理装置3の部分一致検索部27が、第1ナンバー情報の取得前の所定時間内に1つ前の駐車領域8に進入した車両、即ち、駐車場2に入場した車両のナンバー情報であって第1ナンバー情報と一連指定番号が一致している第3ナンバー情報を在車DB4から検索する(ステップS8)。
【0073】
また、上記したステップS5において、更新先ナンバー情報特定部28が更新先ナンバー情報を特定できなかった場合(ステップS6、NO)にも、駐車場管理装置3の部分一致検索部27が、第3ナンバー情報を在車DB4から検索する(ステップS8)。
【0074】
そして、部分一致検索部27が第3ナンバー情報を検索できた場合(ステップS8、YES)、駐車場管理装置3の更新先ナンバー情報特定部28が、第3ナンバー情報について、駐車場情報を関連付けできるナンバー情報であるか否かの特定処理(ステップS9)を行う。この特定処理(ステップS9)は、上記したステップS5の特定処理と同様の処理であり、この処理の説明は後述する。
【0075】
更新先ナンバー情報特定部28が更新先ナンバー情報を特定できた場合(ステップS10、YES)、上記したステップS7に進んで、ナンバー情報登録部25が、在車DB4における第3ナンバー情報等の更新先ナンバー情報について、進入先駐車領域(駐車領域9)を駐車位置として更新すると共に、更新先ナンバー情報の一連指定番号以外の要素を第1ナンバー情報に基づいて更新する。
【0076】
一方、上記したステップS8において部分一致検索部27が第3ナンバー情報を検索できなかった場合(ステップS8、NO)、並びに上記したステップS9において更新先ナンバー情報特定部28が更新先ナンバー情報を特定できなかった場合(ステップS10、NO)には、上記したステップS3に進んで、ナンバー情報登録部25が、進入先駐車領域(撮影部17に対応する駐車領域9)を駐車位置として、この駐車位置と、第1ナンバー情報とを関連付けて在車DB4に登録する(ステップS3)。即ち、第1ナンバー情報をそのまま新規登録する。
【0077】
また、駐車場管理システム1において、駐車場情報が関連付けされているナンバー情報を特定する処理(ステップS5、S9)について、図3を参照して説明する。図3は、駐車場情報を関連付けできるナンバー情報の特定処理の例を示すフローチャートである。
【0078】
この特定処理では、更新先ナンバー情報特定部2は、対象となる第2又は第3ナンバー情報が在車DB4において駐車券情報と関連付けられているか否かを判定する(ステップS11)。即ち、在車DB4において第2又は第3ナンバー情報に対応する車両情報に駐車券情報が登録されているか否かを判定する。
【0079】
そして、第2又は第3ナンバー情報が駐車券情報と関連付けられている場合には(ステップS11、YES)、第2又は第3ナンバー情報を更新先ナンバー情報として特定して(ステップS12)、図2に示す処理に戻ってステップS6又はS10へと進む。
【0080】
一方、第2又は第3ナンバー情報が駐車券情報と関連付けられていない場合には(ステップS11、NO)、更新先ナンバー情報特定部28は、第1ナンバー情報の取得前の所定時間内に駐車場2に入場した車両の入場ナンバー情報のうち、第1ナンバー情報と一連指定番号が一致しているナンバー情報が1つだけあるかを在車DB4から検索する(ステップS13)。
【0081】
そして、更新先ナンバー情報特定部28が、第1ナンバー情報と一連指定番号が一致している入場ナンバー情報を1つだけ検索できた場合には(ステップS13、YES)、この入場ナンバー情報を更新先ナンバー情報として特定して(ステップS12)、図2に示す処理に戻ってステップS6又はS10へと進む。
【0082】
一方、更新先ナンバー情報特定部28が、第1ナンバー情報と一連指定番号が一致している入場ナンバー情報を検索できなかった場合、又は2つ以上検索できた場合には(ステップS13、NO)、更新先ナンバー情報を特定せずに、図2に示す処理に戻ってステップS6又はS10へと進む。
【0083】
上記の図2に示されるステップS1〜S10からなりステップS3又はS7で終結する一連の処理は、撮影部16、17、18又は19で車両を撮影する毎に行われる。
【0084】
なお、駐車場管理装置3は、在車DB4に登録されている各車両情報の駐車位置を登録又は更新するときに、その車両情報にオフ状態の駐車位置確定フラグを付加しておく。そして、駐車場管理装置3は、各車両情報の駐車位置の登録又は更新の後、所定時間経過しても駐車位置が更新されなければ、その車両情報に付加される駐車位置確定フラグをオン状態に変更するように構成されてよい。
【0085】
次に、駐車場管理システム1において、上記したような駐車場2に入場した車両の車両情報を登録及び更新する処理の具体例を、図4図6を参照して説明する。なお、図5及び図6において、「*」は、文字認識の結果、文字を特定できなかった要素を示している。
【0086】
先ず、ナンバー情報取得部24でのナンバー情報の文字認識が全て成功する場合を説明する。例えば、図4に示されるように、車両入場時(駐車領域8への進入時)に、ナンバー情報取得部24が、陸運支局名「品川」、分類番号「300」、平仮名「み」、一連指定番号「12−34」の各要素の文字を全て特定し、これらの要素からなる入場ナンバー情報を取得する。このとき、駐車券発行機7は駐車券番号「12345」の駐車券を発行する。そして、ナンバー情報登録部25がこの入場ナンバー情報、駐車券番号、駐車位置(駐車領域8)等を関連付けた車両情報を在車DB4に新規登録する。
【0087】
そして、その車両が次の車両通過時(駐車領域9への進入時)に、ナンバー情報取得部24が、陸運支局名「品川」、分類番号「300」、平仮名「み」、一連指定番号「12−34」の各要素の文字を全て特定し、これらの要素からなる第1ナンバー情報を取得する。そして、全一致検索部26が、この第1ナンバー情報に対応する第2ナンバー情報を在車DB4から検索し、更新先ナンバー情報特定部28が第2ナンバー情報に係る車両情報に駐車券番号「12345」が関連付けられていると判定して、この第2ナンバー情報を更新先ナンバー情報として特定する。すると、ナンバー情報登録部25が、第2ナンバー情報を有する在車DB4の車両情報を、第1ナンバー情報と新たな駐車位置(駐車領域9)とを用いて更新する。このとき、第2ナンバー情報の各要素は更新されないが、第1ナンバー情報の各要素の文字認識適合率が第2ナンバー情報よりも高ければ、第2ナンバー情報のその文字認識適合率が第1ナンバー情報によって更新される。なお、この文字認識適合率は、ナンバー情報の各要素の全ての文字について、各々生成され、要素毎に文字認識適合率の高い方の情報に更新される。
【0088】
更に、その車両が次の車両通過時(駐車領域10への進入時)に、ナンバー情報取得部24が、陸運支局名「品川」、分類番号「300」、平仮名「み」、一連指定番号「12−34」の各要素の文字を全て特定し、これらの要素からなる第1ナンバー情報を取得する。そして、上記と同様にして、全一致検索部26が、この第1ナンバー情報に対応する第2ナンバー情報を在車DB4から検索し、更新先ナンバー情報特定部28が第2ナンバー情報に係る車両情報に駐車券番号「12345」が関連付けられていると判定して、この第2ナンバー情報を更新先ナンバー情報として特定する。すると、ナンバー情報登録部25が、第2ナンバー情報を有する在車DB4の車両情報を、第1ナンバー情報と新たな駐車位置(駐車領域10)とを用いて更新する。
【0089】
その結果、在車DB4には、陸運支局名「品川」、分類番号「300」、平仮名「み」、一連指定番号「12−34」を含むナンバー情報と、駐車券番号「12345」と、駐車位置「駐車領域10」とが関連付けられて登録されている。そして、駐車位置「駐車領域10」の登録後、所定時間経過しても、このナンバー情報について新たな駐車位置が更新されなければ、駐車位置確定フラグがオン状態に設定されて駐車位置が確定する。
【0090】
次に、ナンバー情報取得部24でのナンバー情報の文字認識が車両入場時に失敗する場合を説明する。例えば、図5に示されるように、車両入場時(駐車領域8への進入時)に、ナンバー情報取得部24が、一連指定番号「12−34」の文字を特定するが、他の要素である陸運支局名、分類番号、平仮名の文字を特定できずに入場ナンバー情報を取得する。このとき、駐車券発行機7は駐車券番号「12345」の駐車券を発行する。そして、ナンバー情報登録部25がこの入場ナンバー情報、駐車券番号、駐車位置(駐車領域8)等を関連付けた車両情報を在車DB4に新規登録する。
【0091】
そして、その車両が次の車両通過時(駐車領域9への進入時)に、ナンバー情報取得部24が、陸運支局名「品川」、分類番号「300」、平仮名「み」、一連指定番号「12−34」の各要素の文字を全て特定し、これらの要素からなる第1ナンバー情報を取得する。そして、全一致検索部26では、この第1ナンバー情報に対応する第2ナンバー情報を在車DB4から検索できず、部分一致検索部27がこの第1ナンバー情報と一連指定番号が一致する第3ナンバー情報を在車DB4から検索する。また、更新先ナンバー情報特定部28は第3ナンバー情報に係る車両情報に駐車券番号「12345」が関連付けられていると判定して、この第3ナンバー情報を更新先ナンバー情報として特定する。すると、ナンバー情報登録部25が、第3ナンバー情報を有する在車DB4の車両情報を、第1ナンバー情報と新たな駐車位置(駐車領域9)とを用いて更新する。このとき、第3ナンバー情報の一連指定番号以外の各要素は第1ナンバー情報によって更新される。また、第1ナンバー情報の一連指定番号の文字認識適合率が第3ナンバー情報よりも高ければ、第3ナンバー情報のその文字認識適合率が第1ナンバー情報によって更新される。
【0092】
更に、その車両が次の車両通過時(駐車領域10への進入時)に、ナンバー情報取得部24が、陸運支局名「品川」、分類番号「300」、平仮名「み」、一連指定番号「12−34」の各要素の文字を全て特定し、これらの要素からなる第1ナンバー情報を取得する。そして、全一致検索部26が、この第1ナンバー情報に対応する第2ナンバー情報を在車DB4から検索し、更新先ナンバー情報特定部28が第2ナンバー情報に係る車両情報に駐車券番号「12345」が関連付けられていると判定して、この第2ナンバー情報を更新先ナンバー情報として特定する。すると、ナンバー情報登録部25が、第2ナンバー情報を有する在車DB4の車両情報を、第1ナンバー情報と新たな駐車位置(駐車領域10)とを用いて更新する。
【0093】
その結果、在車DB4には、陸運支局名「品川」、分類番号「300」、平仮名「み」、一連指定番号「12−34」を含むナンバー情報と、駐車券番号「12345」と、駐車位置「駐車領域10」とが関連付けられて登録されている。そして、駐車位置「駐車領域10」の登録後、所定時間経過しても、このナンバー情報について新たな駐車位置が更新されなければ、駐車位置確定フラグがオン状態に設定されて駐車位置が確定する。
【0094】
次に、ナンバー情報取得部24でのナンバー情報の文字認識が車両通過時に失敗する場合を説明する。例えば、図6に示されるように、車両入場時(駐車領域8への進入時)に、ナンバー情報取得部24が、陸運支局名「品川」、分類番号「300」、平仮名「み」、一連指定番号「12−34」の各要素の文字を全て特定して入場ナンバー情報を取得する。このとき、駐車券発行機7は駐車券番号「12345」の駐車券を発行する。そして、ナンバー情報登録部25がこの入場ナンバー情報、駐車券番号、駐車位置(駐車領域8)等を関連付けた車両情報を在車DB4に新規登録する。
【0095】
そして、その車両が次の車両通過時(駐車領域9への進入時)に、ナンバー情報取得部24が、陸運支局名「品川」、分類番号「300」、平仮名「み」、一連指定番号「12−34」の各要素の文字を全て特定し、これらの要素からなる第1ナンバー情報を取得する。そして、全一致検索部26が、この第1ナンバー情報に対応する第2ナンバー情報を在車DB4から検索し、更新先ナンバー情報特定部28が第2ナンバー情報に係る車両情報に駐車券番号「12345」が関連付けられていると判定して、この第2ナンバー情報を更新先ナンバー情報として特定する。すると、ナンバー情報登録部25が、第2ナンバー情報を有する在車DB4の車両情報を、第1ナンバー情報と新たな駐車位置(駐車領域9)とを用いて更新する。
【0096】
更に、その車両が次の車両通過時(駐車領域10への進入時)に、ナンバー情報取得部24が、一連指定番号「12−34」の文字を特定するが、他の要素である陸運支局名、分類番号、平仮名の文字を特定できずに第1ナンバー情報を取得する。そして、全一致検索部26では、この第1ナンバー情報に対応する第2ナンバー情報を在車DB4から検索できず、部分一致検索部27がこの第1ナンバー情報と一連指定番号が一致する第3ナンバー情報を在車DB4から検索する。また、更新先ナンバー情報特定部28は第3ナンバー情報に係る車両情報に駐車券番号「12345」が関連付けられていると判定して、この第3ナンバー情報を更新先ナンバー情報として特定する。すると、ナンバー情報登録部25が、第3ナンバー情報を有する在車DB4の車両情報を、第1ナンバー情報と新たな駐車位置(駐車領域10)とを用いて更新する。
【0097】
その結果、在車DB4には、陸運支局名「品川」、分類番号「300」、平仮名「み」、一連指定番号「12−34」を含むナンバー情報と、駐車券番号「12345」と、駐車位置「駐車領域10」とが関連付けられて登録されている。そして、駐車位置「駐車領域10」の登録後、所定時間経過しても、このナンバー情報について新たな駐車位置が更新されなければ、駐車位置確定フラグがオン状態に設定されて駐車位置が確定する。
【0098】
本実施形態によれば、上述のように、駐車場管理装置3は、ナンバー情報取得部24と、ナンバー情報登録部25と、全一致検索部26と、部分一致検索部27とを備えている。ナンバー情報取得部24は、撮影部16、17、18又は19で撮影した車両画像に基づいて、ナンバープレートに示された一連指定番号を含む複数の要素を文字認識すると共に各要素の文字認識適合率を取得し、これらの複数の要素と文字認識適合率とからなるナンバー情報を取得する。ナンバー情報登録部25は、ナンバー情報取得部24でナンバー情報を取得したときに、このナンバー情報の取得に用いた撮影部16、17、18又は19に対応する駐車領域8、9、10又は11を進入先駐車領域として、ナンバー情報を所定の条件に応じて在車DB4に登録する。このナンバー情報登録部25は、車両入場時にナンバー情報取得部24が入場ナンバー情報を取得したときには、進入先駐車領域(入場撮影部16に対応する駐車領域8)を駐車位置として、この駐車位置と、入場ナンバー情報と、駐車券発行機7で発行した駐車券の駐車券情報とを関連付けて在車DB4に登録する。全一致検索部26は、車両通過時にナンバー情報取得部24が第1ナンバー情報を取得したときに、第1ナンバー情報と要素が全て一致する第2ナンバー情報を在車DB4から検索する。部分一致検索部27は、全一致検索部26が第2ナンバー情報を検索できなかった場合に、第1ナンバー情報の取得前の所定時間内に進入先駐車領域よりも以前の駐車領域を通過した車両のナンバー情報であって第1ナンバー情報と一連指定番号が一致している第3ナンバー情報を在車DB4から検索する。そして、ナンバー情報登録部25は、全一致検索部26が第2ナンバー情報を検索できた場合には、進入先駐車領域(第1ナンバー情報の取得に用いた通過撮影部17、18又は19に対応する駐車領域9、10又は11)を駐車位置として、この駐車位置を第2ナンバー情報に関連付けて在車DB4を更新し、部分一致検索部27が第3ナンバー情報を検索できた場合には、第1ナンバー情報の一連指定番号以外の要素であってナンバー情報取得部24で文字を特定できた要素に基づいて、第3ナンバー情報を更新する。
【0099】
上記したような構成により、駐車場管理システム1では、車両入場時や車両通過時にナンバー情報取得部24がナンバー情報の要素の文字を特定できない場合でも、上記したような第3ナンバー情報を在車DB4から検索できれば、文字を特定できた第1ナンバー情報の要素に基づいて第3ナンバー情報を更新している。従って、在車DB4は、常に最新で適切な車両情報を登録しておくことができる。これにより、駐車場2の撮影部16〜19で撮影した車両画像に基づくナンバープレートの文字認識の不具合の影響を最小限に抑え、適切に駐車位置の確認ができる。また、利用者が駐車位置確認機5等を用いて駐車場管理装置3に駐車位置を問い合わせたとき、駐車場管理装置3は、在車DB4から適切な車両情報を検索して適切な駐車位置を取得でき、駐車位置確認機5を介して利用者に適切な駐車位置を案内することができる。そのため、自車位置確認装置5等の機器を駐車場2や駐車場管理装置3毎に固有の仕様にすることなく、その設置コストを削減することができる。
【0100】
また、本実施形態によれば、撮影部16、17、18及び19は、車両を複数回連続して撮影して複数の車両画像を得て、ナンバー情報取得部24は、複数の車両画像からそれぞれ複数のナンバー情報を文字認識し、各要素について複数のナンバー情報の間で最も文字認識適合率の高い要素を採用してナンバー情報を取得する。そのため、ナンバー情報取得部24は、文字認識適合率のより高いナンバー情報を取得し、ナンバー情報登録部25は、より正確なナンバー情報を在車DB4に登録することができる。その結果、利用者から駐車場管理装置3に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置3は、適切な車両情報を容易に検索することができ、正確な駐車位置を利用者に案内することができる。
【0101】
また、本実施形態によれば、ナンバー情報登録部25は、部分一致検索部27が第3ナンバー情報を検索できた場合には、進入先駐車領域(第1ナンバー情報の取得に用いた通過撮影部17、18又は19に対応する駐車領域9、10又は11)を駐車位置として、この駐車位置を第3ナンバー情報に関連付けて在車DB4を更新する。そのため、在車DB4は、常に最新の駐車位置を車両情報に関連付けて登録しておくことができる。その結果、利用者から駐車場管理装置3に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置3は、常に最新の駐車位置を利用者に案内することができる。
【0102】
また、本実施形態によれば、ナンバー情報登録部25は、部分一致検索部27が第3ナンバー情報を検索できた場合に、第1ナンバー情報と第3ナンバー情報との間で、一連指定番号以外の要素の文字認識適合率を比較し、第3ナンバー情報の要素を、第3ナンバー情報より文字認識適合率の高い第1ナンバー情報の要素で書き換える。そのため、在車DB4は、最も文字認識適合率の高い要素からなるナンバー情報を登録しておくことができる。その結果、利用者から駐車場管理装置3に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置3は、適切な車両情報を容易に検索することができ、正確な駐車位置を利用者に案内することができる。
【0103】
また、本実施形態によれば、駐車場管理システム1は駐車位置確認機5を備え、駐車場管理装置3は駐車位置検索部29を備えている。そして、駐車位置確認機5は、駐車場2内又は駐車場2と契約関係にある施設内に設けられ、駐車場2に駐車している車両に関する確認対象情報が入力されると、車両の駐車位置問合せを確認対象情報と共に駐車場管理装置3へと発信する。駐車位置検索部29は、駐車位置確認機5が発信した駐車位置問合せ及び確認対象情報を受信し、確認対象情報と関連付けられている駐車位置を在車DB4から検索し、その検索結果の駐車位置を駐車位置確認機5へと送信する。これにより、駐車場管理システム1の利用者や管理者、並びに施設の従業員は、駐車位置確認機5を用いて容易に車両の駐車位置を確認することができ、サービスの向上を図ることができる。
【0104】
更に、本実施形態では、車両通過時にナンバー情報取得部24によって第1ナンバー情報を取得したときに在車DB4に対して第1ナンバー情報に関連付けた駐車位置の更新を行わなかった車両情報を順次出力して表示部22に表示させる未更新情報出力部(図示せず)を備えていてもよい。
【0105】
未更新情報出力部は、例えば、全一致検索部26が第2ナンバー情報を検索できなかった場合(図2のステップS6、NO)、且つ、部分一致検索部27が第3ナンバー情報を検索できなかった場合(ステップS8、NO)で、更に、更新先ナンバー情報特定部28が更新先ナンバーを特定できなかった場合(ステップS10、NO)に、第1ナンバー情報に対応する車両情報を表示部22に表示させ、同時に、駐車位置が未更新であることを表示部22に表示させて管理者に報知する。
【0106】
このように、未更新情報出力部が、駐車位置が未更新である車両情報を管理者に報知することにより、管理者は、他の駐車領域へ移動したにも拘らず駐車位置を更新できていない車両情報を容易に知ることができ、このような車両情報については、撮影部で撮影した車両画像等に基づいて車両を識別してそれぞれの駐車位置を特定し、在車DB4を更新することができる。
【0107】
本実施形態では、ナンバー情報登録部25は、車両入場時にナンバー情報取得部24によって得られる入場ナンバー情報をそのまま在車DB4に登録する構成を説明したが、この構成に限定されない。例えば、他の実施形態では、ナンバー情報登録部25は、入場ナンバー情報の一連指定番号以外の要素の文字認識適合率が文字特定可能なレベルに達していない場合に、入場ナンバー情報の取得前の所定時間内に駐車場2に入場した車両のナンバー情報であってこの入場ナンバー情報と一連指定番号が一致している第4ナンバー情報を在車DB4から検索する。この所定時間は、例えば、車両が入場してから車両通過するまでの所要時間として予想される十分な時間が設定されてよい。ここでの十分な時間とは、駐車場2の入口6から各々の撮影部17、18又は19までの距離に応じて設定したり、休日等は混雑度に応じてその分長めに設定したり、可変するようにしてもよいが、3分から10分の間が好適である。
【0108】
そして、ナンバー情報登録部25は、第4ナンバー情報の一連指定番号以外の要素の文字認識適合率が文字特定可能なレベルに達していない場合に、入場ナンバー情報を在車DB4に登録する際に駐車位置の更新停止を在車DB4に設定すると共に、在車DB4に登録されている第4ナンバー情報について駐車位置の更新停止を設定するように構成されてよい。
【0109】
上記したような他の実施形態の構成により、一連指定番号以外の要素の文字を特定できないナンバー情報であって一連指定番号の一致するナンバー情報が2つ以上ある場合には、図2に示すフローチャートのステップS9の特定処理(図3参照)において在車DB4から更新先ナンバー情報が特定されず、即ち駐車券情報との関連付け(紐付け)がされない。そのため、利用者から駐車場管理装置3に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置3は、誤った車両情報を検索して誤った駐車位置を利用者に案内する可能性を回避することができる。
【0110】
また、上記したような他の実施形態では、駐車場管理装置3は、ナンバー情報登録部25で駐車位置の更新停止を設定された入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報の存在を出力して管理者に知らせる更新停止出力部(図示せず)を備えるとよい。更新停止出力部は、例えば、表示部22に表示された車両情報のうち、更新停止を設定された入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報の車両情報を強調表示することによって、入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報に更新停止が設定されたことを表示部22によって管理者に報知する。なお、更新停止出力部は、音や警報等を発して更新停止が設定されたことを管理者に報知してもよい。
【0111】
このように、更新停止出力部が、更新停止が設定されたことを管理者に報知することにより、管理者は、更新停止が設定された入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報を容易に知ることができ、これらのナンバー情報については、撮影部17、18又は19で撮影した車両画像等に基づいて車両を識別してそれぞれの駐車位置を特定し、在車DB4に登録することができる。
【0112】
更に、上記したような他の実施形態では、駐車場管理装置3は、ナンバー情報登録部25が入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報について駐車位置の更新停止を設定したときに、入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報の取得元の車両画像に基づいて、ナンバー情報以外で車両を識別可能な特別情報を取得する特別情報取得部(図示せず)を備える。特別情報取得部は、車両画像に基づいて、ナンバーの地色(普通車両は白、軽自動車は黄、業務用車両は緑、業務用軽自動車は黒)、ナンバーの大きさ(大判ナンバー、普通ナンバー)、車両の色、車両におけるナンバーの高さ位置等の特別情報を取得することができる。また、特別情報取得部は、入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報に対応するそれぞれの車両を特別情報に基づいて識別できる場合には、入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報について、在車DB4における駐車位置の更新停止を解除すると共に、特別情報を在車DB4に登録する。
【0113】
上記のような他の実施形態において、一連指定番号が一致していて他の要素の文字認識適合率が低い入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報について、特別情報取得部が駐車位置の更新停止を解除した後の、ナンバー情報登録部25の動作例について以下に説明する。
【0114】
これらの入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報の何れかに対応する車両が他の駐車領域9、10又は11に進入すると、ナンバー情報取得部24が第1ナンバー情報を取得し、ナンバー情報登録部25では、部分一致検索部27によって第1ナンバー情報に対応する2つ以上の第3ナンバー情報(上記の入場ナンバー情報及び第4ナンバー情報に相当する)が検索される。これらの2つ以上の第3ナンバー情報については、特別情報取得部によって特別情報が在車DB4に登録されている。
【0115】
そこで、ナンバー情報登録部25は、第1ナンバー情報の取得時の車両画像から特別情報取得部によって特別情報を取得し、第1ナンバー情報に係る特別情報と2つ以上の第3ナンバー情報に係る特別情報とに基づいて、第1ナンバー情報が2つ以上の第3ナンバー情報の何れに対応するか判定する。そして、ナンバー情報登録部25は、進入先駐車領域(他の駐車領域9、10又は11、即ち車両通過時の駐車領域)を駐車位置として、この駐車位置を第1ナンバー情報に対応する第3ナンバー情報に関連付けて在車DB4を更新する。
【0116】
このように、一連指定番号が一致していて他の要素では識別できない2つ以上のナンバー情報が在車DB4に登録される場合でも、特別情報取得部が、ナンバー情報以外の車両識別情報として、特別情報を車両画像から取得することにより、特別情報に基づいて車両を識別することができる。従って、図2に示すフローチャートのステップS9の特定処理(図3参照)では、これらの2つ以上のナンバー情報について特別情報を用いることによって車両を識別し、在車DB4から更新先ナンバー情報を特定することができ、即ち駐車券情報との関連付け(紐付け)をすることができる。そのため、利用者から駐車場管理装置3に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置3は、適切な車両情報を検索することができ、正確な駐車位置を利用者に案内することができる。
【0117】
また、本実施形態では、ナンバー情報登録部25は、全一致検索部26及び部分一致検索部27が第2ナンバー情報及び第3ナンバー情報を検索できなかった場合には、第1ナンバー情報をそのまま在車DB4に登録する構成を説明したが、この構成に限定されない。例えば、他の実施形態では、ナンバー情報登録部25は、全一致検索部26及び部分一致検索部27が第2ナンバー情報及び第3ナンバー情報を検索できなかった場合には、第1ナンバー情報の取得前の所定時間内に駐車場2に入場した車両のナンバー情報であって、一連指定番号の一部分の文字を特定できていないが一連指定番号の一部分を除いた要素が第1ナンバー情報と一致している第5ナンバー情報を在車DB4から検索する。この所定時間は、例えば、車両が入場してから車両通過するまでの所要時間として予想される十分な時間が設定されてよい。ここでの十分な時間とは、前述と同様に、駐車場2の入口6から各々の撮影部17、18又は19までの距離に応じて設定したり、休日等は混雑度に応じてその分長めに設定したり、可変するようにしてもよいが、3分から10分の間が好適である。
【0118】
そして、ナンバー情報登録部25は、第5ナンバー情報を検索できた場合、第1ナンバー情報の要素であってナンバー情報取得部24で文字を特定できた要素に基づいて、第5ナンバー情報を更新すると共に、進入先駐車領域(第1ナンバー情報の取得に用いた通過撮影部17、18又は19に対応する駐車領域9、10又は11)を駐車位置として、この駐車位置を第5ナンバー情報に関連付けて在車DB4を更新するように構成される。
【0119】
上記したような他の実施形態の構成により、一連指定番号の一部分の文字を特定できないナンバー情報が在車DB4に登録されている場合でも、文字を特定できた第1ナンバー情報の要素に基づいて第5ナンバー情報を更新し、在車DB4は常に最新で適切な車両情報を登録しておくことができる。その結果、利用者から駐車場管理装置3に駐車位置問合せがあったとき、駐車場管理装置3は、適切な車両情報を検索することができ、正確な駐車位置を利用者に案内することができる。
【0120】
また、上記の実施形態では、駐車場管理装置3が駐車場管理システム1の制御、処理及び管理等を統括するような構成を説明したが、この構成に限定されない。例えば、更なる実施形態では、複数の駐車領域8、9、10及び11に進入する車両をそれぞれ管理する複数の駐車位置案内サーバ(駐車位置案内装置)を設けて、駐車場管理装置3と複数の駐車位置案内サーバとを接続して構成してもよい。複数の駐車位置案内サーバは、それぞれナンバー情報取得部24を備え、また、複数の撮影部16、17、18及び19と接続していて、撮影された車両画像を受信して車両画像に基づいてナンバー情報を取得する。そして、各駐車位置案内サーバは取得したナンバー情報を駐車場管理装置3へと送信し、駐車場管理装置3は各駐車位置案内サーバから得られたナンバー情報に基づいて車両情報を管理する。このように構成することにより、駐車場2が多数の駐車領域に区分されて多数の撮影部を備えている場合には、その駐車領域毎のナンバー情報取得処理を分散することが可能である。
【0121】
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う駐車場管理システムもまた本発明の技術思想に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明は、商業施設や医療施設等に隣接した駐車場に適用される駐車場管理システムに限定されず、駅、役所や公園等の公共施設やマンション等の住宅施設その他の様々な施設に隣接した駐車場の駐車場管理システムにも適用可能である。また、本発明は、1つの駐車場を複数の駐車領域に区画する構成の駐車場に適用される駐車場管理システムに限定されず、施設周辺に点在する複数の駐車場について駐車料金の精算を統一化するように構成された駐車場、多層階の立体駐車場、機械式駐車場と平面駐車場を組み合わせて構成された駐車場、又はこれらを組み合わせた駐車場等、様々なタイプの駐車場の駐車場管理システムにも適用可能である。
【符号の説明】
【0123】
1 駐車場管理システム
2 駐車場
3 駐車場管理装置
4 在車データベース
5 駐車位置確認機
6 入口
7 駐車券発行機
8、9、10、11 駐車領域
12、13、14、15 車両検知部
16、17、18、19 撮影部
20 制御部
21 記憶部
22 表示部
23 通信部
24 ナンバー情報取得部
25 ナンバー情報登録部
26 全一致検索部
27 部分一致検索部
28 更新先ナンバー情報特定部
29 駐車位置検索部
図1
図2
図3
図4
図5
図6