【実施例】
【0113】
実験:MALDI−TOF質量スペクトルは、PE−ABI Voyager Elite遅延抽出機器で記録した。スペクトルは、加速電圧25KVおよび遅延100msにより陽イオンモードで得た。別段特定されない限り、1HのNMRスペクトルは、Varian Gemini 200MHz分光計で記録した。HPLCはWatersシステムで実施した。化学物質は、Sigma−Aldrich Chemical Company(アメリカ合衆国)、Avocado research chemicals(イギリス国)、Lancaster Synthesis Ltd(イギリス国)およびAcros Organics(Fisher Scientific、イギリス国)から得た。シリカゲル、TLCプレートおよび溶媒は、BDH/Merckから得た。IRスペクトルは、Vertex 70分光計を用いて記録した。
1Hおよび
13CのNMRスペクトルは、Bruker AC 400機器を用いて、CDCl
3中、それぞれ400MHzおよび100MHzで得た(内部標準として、
1Hについてはδ=0.00におけるTMSまたはδ=7.26におけるCHCl
3ならびに
13Cについてはδ=77.0におけるCHCl
3)。
【0114】
当業者であれば、以下に記載の合成を容易に改変して追加の抗酸化性化合物を調製できることを認識するであろう。例えば、安定化された化合物の1タイプのエステルは、切断されて対応するカルボン酸を与え得ることが認識されるであろう。同様に、カルボン酸は、エステル類などのさらなる誘導体に容易に変換することができる。さらに、同位体標識された出発材料の同一性を変化させることにより、以下に記載される化合物の同位体変種を作製することができることが理解されるであろう。後述する合成において、パラホルムアルデヒド−d
2は、同位体標識出発材料として使用される。同様の合成変換は、パラホルムアルデヒド−d
1、ホルムアルデヒド−d
1、パラホルムアルデヒド−d
2、ホルムアルデヒド−d
2、および前記化合物の炭素−13標識変異体により使用され得ることが容易に理解されるであろう。ホルムアルデヒド−d
1は、十分に特性確認された化合物であり、ギ酸−d
1、ギ酸−d
2、および/またはジクロロメタン−d
1などの公知供給源から、一般的に既知で理解された合成変換を用いて、容易に入手可能である。尚、本明細書に記載の化合物の放射性類似体は、トリチウム含有出発材料を使って調製することができる。これらの化合物は、動物の細胞や組織内取り込みを決定するために有用である。
【0115】
実施例1:11,11−D2−リノール酸の合成
【化20】
【0116】
1,1−ジジュウテロ−オクタ−2−イン−1−オール(2)。ブロモエタン(100ml)、1,2−ジブロモエタン(1ml)およびマグネシウム屑(31.2g)から調製した臭化エチルマグネシウムの乾燥THF(800ml)溶液に、ヘプチン−1((1);170ml)をアルゴン下で30〜60分間かけて滴下した。反応混合物を1時間撹拌し、次いでジュウテロパラホルム(30g)を、一度に注意深く添加した。反応混合物を穏やかに2時間還流させ、−10℃に冷却し、次いで水5〜7mlをゆっくり添加した。混合物を砕いた氷のスラリー0.5kgおよび濃硫酸40mlに注ぎ、ヘキサン0.5Lで洗浄した。有機相を分離し、残りの水相を5:1のヘキサン:酢酸エチルで抽出(3×300ml)した。合わせた有機画分を、飽和NaCl(1×50ml)、飽和NaHCO
3(1×50ml)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で蒸発させて、無色油119.3g(99%)を得て、それをさらなる精製なしに使用した。HRMS、m/z C
8H
12D
2Oの計算値:128.1168;実測値:128.1173。
1H NMR(CDC1
3,δ):2.18(t,J=7.0,2H),1.57(s,1H),1.47(q,J=7.0Hz,2H),1.31(m,4H),0.87(t,J=7.0Hz,3H)。
【0117】
1,1−ジジュウテロ−1−ブロモ−オクタ−2−イン(3)。(2)(3.48g;27.2mmol)およびピリジン(19ml)の乾燥ジエチルエーテル(300ml)溶液に、ジエチルエーテル35ml中PBr
336mlを、アルゴン下で撹拌しながら−15℃で30分かけて滴下した。反応混合物を室温まで徐々に温め、次いで撹拌しながら3時間還流させ、撹拌なしに1時間還流させた。次いで、反応混合物を−10℃に冷却し、冷水500mlを添加した。残渣が溶解したら、飽和NaCl(250ml)およびヘキサン(250ml)を添加し、有機層を分離した。水性画分をヘキサン(2×100ml)で洗浄し、合わせた有機画分をNaCl(2×100ml)で洗浄し、微量のヒドロキノンおよびトリエチルアミンの存在下、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を、大気圧において蒸留によって、その後回転蒸発によって除去した。残渣を減圧蒸留(3mmHg)によって分留して、薄黄色油147.4gを得た(ジュウテロパラホルムで計数して82%)。沸点75℃。HRMS,m/z C
8H
11D
2Brについての計算値:190.0324;実測値:189.0301,191.0321.
1H NMR(CDC1
3,δ):2.23(t,J=7.0Hz,2H,CH
2),1.50(m,2H,CH
2),1.33(m,4H,CH
2),0.89(t,J=6.9Hz,3H,CH
3)。
【0118】
11,11−ジジュウテロ−オクタデカ−9,12−ジイン酸メチルエステル(5)。CuI(133g)を、DMF(CaH
2上で新しく蒸留した)400mlに素早く添加し、その後乾燥NaI(106g)、K
2CO
3(143g)を添加した。次いで、デカ−9−イン酸メチルエステル((4);65g)を一度に添加し、その後、臭化物(3)(67g)を添加した。追加のDMF250mlを使用してフラスコ壁から試薬をすすぎ、反応混合物のバルクに入れ、次いで12時間撹拌した。次いで、飽和NH
4Cl水溶液500mlを撹拌しながら添加し、その後数分以内に飽和NaCl水溶液を添加し、次いでヘキサン:EtOAcの5:1混合物(300ml)を添加した。混合物をさらに15分間撹拌し、次いで細かいメッシュのSchottガラスフィルターに通して濾過した。残渣をヘキサン:EtOAcの混合液で数回洗浄した。有機画分を分離し、水相をさらに抽出した(3×200ml)。合わせた有機画分を乾燥(Na
2SO
4で)させ、微量のヒドロキノンおよびジフェニルアミンを添加し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を1mmHg下で直ちに蒸留して、沸点165〜175℃の画分79g(77%)を得た。HRMS,m/z C
19H
28D
2O
2についての計算値:292.2369;実測値:292.2365.
1H NMR(CDC1
3,δ):3.67(s,3H,OCH
3),2.3(t,J=7.5Hz,2H,CH
2),2.14(t,J=7.0Hz,4H,CH
2),1.63(m,2H,CH
2),1.47(m,4H,CH
2),1.3(m,10H,CH
2),0.88(t,J=7.0Hz,3H,CH
3).
【0119】
11,11−ジジュウテロ−シス,シス−オクタデカ−9,12−ジエン酸メチルエステル(6)。酢酸ニッケル四水和物(31.5g)の96%EtOH(400ml)懸濁液を、塩が溶解するまで撹拌しながら約50〜60℃に加熱した。フラスコに水素を勢いよく流し、次いでNaBH
4溶液(EtOH(170ml)中、NaBH
4懸濁液(7.2g)を15分撹拌し、その後濾過することによって調製した)130mlを、撹拌しながら20〜30分間かけて滴下した。15〜20分以内にエチレンジアミン(39ml)を一度に添加し、その後5分以内にEtOH(200ml)中の(5)(75g)を添加した。反応混合物を、水素(1気圧)下で非常に激しく撹拌した。水素吸収は約2時間で停止した。反応混合物に、ヘキサン900mlおよび氷冷したAcOH55mlを添加し、その後、水(15ml)を添加した。ヘキサン(400ml)を添加し、混合物を分離させた。水性画分を、ヘキサン:EtOAcの5:1混合液によって抽出した。抽出の完了をTLCによって監視した。合わせた有機相を希釈したH
2SO
4溶液で洗浄し、その後、飽和NaHCO
3および飽和NaClで洗浄し、次いでNa
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。シリカゲル(シリカゲル60、Merck;162g)を、硝酸銀(43g)の無水MeCN(360ml)溶液に添加し、溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。得られた含浸シリカゲルを、50℃で3時間乾燥させ(吸引ポンプで)、次いで油ポンプで8時間乾燥させた。生成物1g当たり、このシリカ30gを使用した。反応混合物を少量のヘキサンに溶解し、銀修飾シリカゲルに適用し、1〜3%勾配のEtOAcで予洗した。非極性汚染物質を洗い流したら(TLCによる制御)、生成物を10%EtOAcで溶出し、溶媒を減圧下で蒸発させて、標題エステル(6)52gを無色液体として得た。HRMS,m/z C
19H
32D
2O
2についての計算値:296.2682;実測値:296.2676.IR(CCl
4):ν=1740cm
−1.
1H NMR(CDC1
3,δ):5.32(m,4H),3.66(s,3H,OCH
3),2.29(t,J=7.5Hz,2H,CH
2),2.02(m,4H,CH
2),1.60(m,2H,CH
2),1.30(m,14H,CH
2),0.88(t,J=7.0Hz,3H,CH
3).
【0120】
11,11−ジジュウテロ−シス,シス−オクタデカ−9,12−ジエン酸(7)。KOH(46g)の水(115ml)溶液を、エステル(6)(46g)のMeOH(60ml)溶液に添加した。反応混合物を40〜50℃で2時間撹拌し(TLCによる制御)、次いで水200mlで希釈した。溶媒の3分の2を除去した(ロータリーエバポレーターで)。希硫酸をpH2になるまで残渣に添加し、その後少量のペンタンと共にジエチルエーテルを添加した。有機層を分離し、水層を少量のペンタンと共にジエチルエーテルで洗浄した。合わせた有機画分を飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いでNa
2SO
4で乾燥させた。溶媒を蒸発させて、43gの(7)(99%)を得た。IR(CCl
4):ν=1741、1711cm
−1。
【0121】
実施例2.11,11,14,14−D4−リノレン酸の合成
【化21】
【0122】
1,1−ジジュウテロ−ペンタ−2−イン−1−オール(9)。ブロモエタン(100ml)およびマグネシウム屑(31.3g)から調製した臭化エチルマグネシウムの乾燥THF(800ml)溶液中、ブタ−1−イン(8)を浴(−5℃)上でゆっくり発泡させた。時々発泡を停止し、ブタ−1−インを入れたシリンダーを秤量して、消費速度を測定した。多量の沈殿物が形成して間もなく、アルキンの供給を停止した(消費されたアルキンの測定質量は125gであった)。反応混合物を30分かけて室温まで温め、次いで15分間撹拌した。次いで、混合物を30℃まで加熱すると、その時点で沈殿物が溶解し、次いで室温でさらに30分間撹拌した。ジュウテロパラホルム(28g)を一度に添加し、混合物を3時間還流させて、透明溶液を形成した。それを室温に冷却し、砕いた氷(800g)および濃H
2SO
450mlの混合物に注いだ。ヘキサン(400ml)を添加し、有機層を分離した。水相をNaClで飽和させ、ヘキサン:EtOAcの4:1混合物(1L)で抽出した。抽出プロセスの完了をTLCによって監視した。合わせた有機相を、飽和NaCl、NaHCO
3、再度NaClで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を大気圧下、蒸留によって除去した(最大蒸気温度105℃)。残渣(70.5g;94%)をさらなる精製なしに使用した。HRMS,m/z C
5H
6D
2Oについての計算値:86.0699;実測値:86.0751.
1H NMR(CDC1
3,δ):2.21(q,J=7.5Hz,2H,CH
2),1.93(br s,1H,OH),1.12(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDC1
3,δ):87.7,77.6,13.7,12.3(CD
2のシグナルは存在しない).
【0123】
1,1−ジジュウテロ−1−ブロモ−ペンタ−2−イン(10)。(9)(70.5g)およびピリジン(16.5ml)の乾燥ジエチルエーテル(280ml)溶液に、ジエチルエーテル50ml中PBr
332.3mlを、アルゴン下で撹拌しながら−10℃で30分かけて滴下した。反応混合物を1時間かけて室温まで徐々に温めた。少量のヒドロキノンを添加し、次いで混合物を4.5時間還流させた。次いで反応混合物を−10℃に冷却し、冷水350mlを添加した。残渣が溶解したら、飽和NaCl(350ml)およびヘキサン(300ml)を添加し、有機層を分離した。水性画分をジエチルエーテル(2×150ml)で洗浄し、合わせた有機画分をNaCl(2×50ml)で洗浄し、微量のヒドロキノンおよびトリエチルアミンの存在下、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒を大気圧下で除去し、次いで沸点147〜155℃の画分を蒸留した。あるいは、100℃に達した後、大気圧下での蒸留を停止させ、生成物を77〜84℃で蒸留した(25mmHg)。収率:107gの澄明液体。HRMS,m/z C
5H
5D
2Brについての計算値:147.9855;実測値:146.9814,148.9835.IR(CC1
4):ν=2251cm
−1.
1H NMR(CDC1
3,δ):2.23(q,J=7.5Hz,2H,CH
2),1.11(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDC1
3,δ):89.3,74.5,13.4,12.6(CD
2のシグナルは存在しない).
【0124】
1,1,4,4−テトラジュウテロ−オクタ−2,5−ジイン−1−オール(12)。乾燥THF400ml中、臭化エチル(53ml)およびマグネシウム屑(15.8g)から調製した臭化エチルマグネシウムを、乾燥THF350mlに少量ずつ添加すると同時に、激しく撹拌しながらこの混合物中にアセチレンを発泡させた(約25L/時の速度で)。グリニャール試薬溶液を、2〜5分当たり約10mlの割合で混合物に供給した。すべての臭化エチルマグネシウムを添加したら(約2.5時間後)、その反応系中にアセチレンをさらに15分間発泡させた。ジュウテロパラホルム(17.3g)とCuCl(0.2g)をアルゴン下で添加し、ジュウテロパラホルムが溶解するまで反応混合物を撹拌しないで2.5時間還流させて、(11)の溶液を得た。乾燥THF250ml中、マグネシウム14.8gおよび臭化エチル50mlから調製した臭化エチルマグネシウム溶液を、20分かけて反応混合物に滴下した。ガスの発生が停止したら冷却器を取り付け、溶媒250mlを留去した。次いで、反応混合物を30℃に冷却し、CuCl(1.4g)を添加し、その後、臭化物(10)(69g)を15分かけて滴下した。次いで、反応混合物を5時間還流させ、わずかに冷却し(冷却が速すぎると沈殿物が形成することになる)、砕いた氷(1〜1.2kg)と濃H
2SO
440mlのスラリーに注いだ。混合物をヘキサン(600ml)で洗浄した。有機画分を分離し、水性画分を5:1のヘキサン:EtOAc(2×400ml)でさらに抽出した。合わせた有機画分を飽和NaClで洗浄し、その後飽和NaHCO
3およびNaClで洗浄した。溶媒のバルクを、微量のヒドロキノンおよびトリエチルアミンの存在下で大気圧下において除去した。残渣を、シリカゲル100mlでフラッシュした(溶離液:7:1のヘキサン:EtOAc)。溶媒のバルクを大気圧下において除去し、残りをロータリーエバポレーターで除去した。得られた標題化合物49.5g(85%)をさらなる精製なしに使用した。HRMS,m/z C
8H
6D
4Oについての計算値:126.0979;実測値:126.0899.IR(CC1
4):ν=3622cm
−1.
1H NMR(CDCl
3,δ):2.16(q,J=7.5Hz,2H,CH
2),1.85(br s,1H,OH),1.11(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDCl
3,δ):82.3,80.4,78.3,72.6,13.7,12.2
【0125】
1,1,4,4−テトラジュウテロ−1−ブロモ−オクタ−2,5−ジイン(13)を、臭化物(3)について記載の通りに合成した;アルコール(12)54.2gに対して、ピリジン2ml、PBr
314mlおよびジエチルエーテル250mlを使用した。生成物を、4mmHg下で蒸留することによって精製した。収率:53g(65%)の(13);沸点100〜110℃。HRMS,m/z C
8H
5D
4Brについての計算値:188.0135;実測値:187.0136,189.0143.IR(CC1
4):ν=2255cm
−1.
1H NMR(CDC1
3,δ):2.13(q,J=7.5Hz,2H,CH
2);1.07(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDC1
3,δ):82.5,81.8,75.0,72.0,13.6,12.2.
【0126】
11,11,14,14−テトラジュウテロ−オクタデカ−8,12,15−トリイン酸メチルエステル(15)を、11,11−ジジュウテロ−オクタデカ−9,12−ジイン酸メチルエステル(5)について記載のものと同様の方法で合成した。CuI(97g)を、DMF400ml(CaH
2上で新しく蒸留した)に迅速に添加し、その後乾燥NaI(77.5g)、K
2CO
3(104.5g)を添加した。次いで、デカ−9−イン酸メチルエステル((14);47.5g)を一度に添加し、その後臭化物(13)(48.5g)を添加した。追加のDMF250mlを使用してフラスコ壁から試薬をすすぎ、反応混合物のバルクに入れ、次いで12時間撹拌した。次いで、飽和NH
4Cl水溶液500mlを撹拌しながら添加し、その後数分以内に飽和NaCl水溶液(300ml)を添加し、その後ヘキサン:EtOAcの5:1混合物(300ml)を添加した。混合物をさらに15分間撹拌し、次いで細かいメッシュのSchottガラスフィルターを通して濾過した。残渣をヘキサン:EtOAc混合液で数回洗浄した。有機画分を分離し、水相をさらに抽出した(3×200ml)。合わせた有機画分を乾燥(Na
2SO
4で)させ、微量のヒドロキノンおよびジフェニルアミンを添加し、溶媒を減圧下で蒸発させた。残渣を1mmHg下ですぐに蒸留して、沸点173〜180℃の画分45.8g(62%)を得た。さらなる結晶化を以下の通り実施した。エステル(15)をヘキサン(500ml)に溶解し、−50℃に冷却した。形成した結晶を、冷ヘキサンで洗浄した。このステップの収率は80%である。HRMS,m/z C
19H
22D
4O
2についての計算値:290.2180;実測値:290.2200.
1H NMR(CDC1
3,δ):3.66(s,3H,OCH
3),2.29(t,J=7.5Hz,2H,CH
2),2.15(m,4H,CH
2),1.61(m,2H,CH
2),1.47(m,2H,CH
2),1.30(m,6H,CH
2),1.11(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDC1
3,δ):174.1,82.0,80.6,74.7,74.6,73.7,73.0,51.3,33.9,28.9,28.6,28.52,28.49,24.8,18.5,13.7,12.2.
【0127】
11,11,14,14−テトラジュウテロ−シス,シス,シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸メチルエステル(16)を、11,11−ジジュウテロ−シス,シス−オクタデカ−9,12−ジエン酸メチルエステル(「6」)について記載のものと同様の方法で合成した。酢酸ニッケル四水和物(42g)の96%EtOH(400ml)懸濁液を、塩が溶解するまで撹拌しながら約50〜60℃に加熱した。フラスコを水素でフラッシュし、次いでNaBH
4溶液(EtOH(170ml)中NaBH
4懸濁液(7.2g)を15分間撹拌し、その後濾過することによって調製した)130mlを、撹拌しながら20〜30分間かけて滴下した。15〜20分以内にエチレンジアミン(52ml)を一度に添加し、その後5分以内にEtOH(200ml)中(15)(73g)を添加した。反応混合物を、水素(1気圧)下で非常に激しく撹拌した。水素吸収は約2時間で停止した。反応混合物に、ヘキサン900mlおよび氷冷AcOH55mlを添加し、その後水(15ml)を添加した。ヘキサン(400ml)を添加し、混合物を分離させた。水性画分を、ヘキサン:EtOAcの5:1混合液によって抽出した。抽出の完了をTLCによって監視した。合わせた有機相を希釈したH
2SO
4溶液で洗浄し、その後、飽和NaHCO
3および飽和NaClで洗浄し、次いでNa
2SO
4で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。精製のためのシリカゲルを、(6)について記載の通り調製した。生成物1g当たり、このシリカを30g使用した。反応混合物を少量のヘキサンに溶解し、銀修飾シリカゲルに適用し、1〜5%勾配のEtOAcで予洗した。非極性汚染物質を洗い流したら(TLCによる制御)、生成物を10%EtOAcで溶出し、溶媒を減圧下で蒸発させて、標題エステル(16)42gを無色液体として得た。HRMS,m/z C
19H
28D
4O
2についての計算値:296.2649;実測値:296.2652.IR(CC1
4):ν=1740cm
−1.
1H NMR(CDC1
3,δ):5.4(m,6H,CH−二重結合),3.68(s,3H,OCH
3),2.33(t,J=7.5Hz,2H,CH
2),2.09(m,4H,CH
2),1.62(m,2H,CH
2),1.33(m,8H,CH
2),0.97(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDC1
3,δ):174.1,131.9,130.2,128.2,128.1,127.7,126.9,51.3,34.0,29.5,29.04,29.02,27.1,25.5,24.9,20.5,14.2.
【0128】
11,11,14,14−テトラジュウテロ−シス,シス,シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(17)。KOH(1.5g、27mmol)の水(2.6ml)溶液を、エステル(16)(1.00g、3.4mmol)のMeOH(15ml)溶液に添加した。反応混合物を40〜50℃で2時間撹拌し(TLCによる制御)、次いで水20mlで希釈した。溶媒の3分の2を除去した(ロータリーエバポレーターで)。希硫酸をpH2になるまで残渣に添加し、その後少量のペンタンと共にジエチルエーテルを添加した(50ml)。有機層を分離し、水層を少量のペンタンと共にジエチルエーテルで洗浄した(3×30ml)。合わせた有機画分を飽和NaCl水溶液で洗浄し、次いでNa
2SO
4で乾燥させた。溶媒を蒸発させて、(17)0.95g(100%)を得た。IR(CCl
4):ν=1741、1711cm
−1。
【0129】
実施例3.14,14−D2−リノレン酸の合成
【化22】
【0130】
4,4−ジジュウテロ−オクタ−2,5−ジイン−1−オール(19)。臭化エチル(9.2ml、123.4mmol)およびマグネシウム屑(2.74g、112.8mmol)から調製した臭化エチルマグネシウムの乾燥THF40ml溶液に、氷浴上で撹拌しながら、THF(5ml)中のプロパルギルアルコール(3.16g、56.4mmol)を10〜15分間かけて滴下した。反応混合物を室温まで加温し、時々40℃まで温めながらさらに2時間撹拌した。こうして生成されたジアニオンに、CuCl0.13gを添加し、その後THF(20ml)中の臭化物(10)(6.9g)をゆっくり(15分かけて)添加した。次いで、反応混合物を室温で1時間撹拌し、それから5時間還流させた。次いで、反応混合物を5時間還流させ、わずかに冷却し(冷却が速すぎると沈殿物が形成することになる)、砕いた氷と2.5mlの濃H2SO4のスラリーに注いだ。混合物をヘキサン(600ml)で洗浄した。有機画分を分離し、水性画分を5:1のヘキサン:EtOAcでさらに抽出した。合わせた有機画分を飽和NaClで洗浄し、その後、飽和NaHCO3およびNaClで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒のバルクを、微量のヒドロキノンおよびトリエチルアミンの存在下で大気圧下において除去した。生成物をCC(ヘキサン:EtOAc=15:1)によって精製して、3.45g(59%)の生成物19を得た。HRMS,m/z C
8H
8D
2Oについての計算値:124.0855;実測値:124.0849.IR(CC1
4):ν=3622cm
−1.
1H NMR(CDC1
3,δ):4.21(m,2H,CH
2),2.4(m,1H,OH),2.16(q,J=7.5Hz,2H,CH
2),1.11(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDC1
3,δ):82.3,80.4,78.3,72.6,51.0,13.7,12.2.
【0131】
4,4−ジジュウテロ−1−ブロモ−オクタ−2,5−ジイン(20)を、すべての溶媒をロータリーエバポレーターで除去したことを除き、(3)について記載の通り合成した。3.4g(27mmol)の(19)から、臭化物(20)3.9g(75%)を得て、それをさらに精製することなく使用した。HRMS,m/z C
8H
7D
2Brについての計算値:186.0011;実測値:185.0019,187.0012.IR(CC1
4):ν=2255cm
−1.
1H NMR(CDC1
3,δ):3.88(br s,2H,CH
2),2.13(q,J=7.5Hz,2H,CH
2),1.07(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDC1
3,δ):82.5,81.8,75.0,72.0,14.8,13.6,12.2.
【0132】
14,14−ジジュウテロ−オクタデカ−8,12,15−トリイン酸メチルエステル(21)を、(5)について記載の通り合成した。CuI9.7g、NaI7.8g、K
2CO
310.5g、臭化物(20)4.85g、メチルエステル(14)4.75gおよび無水DMF40mlから得られた生成物を、CC(25:1のヘキサン:EtOAc)によって精製して、標題化合物4.5g(60%)を得た。HRMS,m/z C
19H
24D
2O
2についての計算値:288.2056;実測値:288.2046.
1H NMR(CDC1
3,δ):3.66(s,3H,OCH
3),3.12(m,2H,CH
2),2.29(t,J=7.5Hz,2H,CH
2),2.15(m,4H,CH
2),1.61(m,2H,CH
2),1.47(m,2H,CH
2),1.30(m,6H,CH
2),1.11(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDC1
3,δ):174.1,82.0,80.6,74.7,74.6,73.7,73.0,51.3,33.9,28.9,28.6,28.52,28.49,24.8,18.5,13.7,12.2,9.7.
【0133】
14,14−ジジュウテロ−シス,シス,シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸メチルエステル(22)を、リノール酸誘導体(6)について記載の通り合成した。4.5gの(21)の還元のために、酢酸ニッケル四水和物2.6gおよびエチレンジアミン3.2mlを使用した。生成物を、(6)について記載の通りAgNO
3含浸シリカゲルで精製した。HRMS,m/z C
19H
30D
2O
2についての計算値:294.2526;実測値:294.2529.IR(CC1
4):ν=1740cm
−1.
1H NMR(CDC1
3,δ):5.37(m,6H,CH−二重結合),3.68(s,3H,OCH
3),2.82(m,2H,CH
2),2.33(t,J=7.5Hz,2H,CH
2),2.09(m,4H,CH
2),1.62(m,2H,CH
2),1.33(m,8H,CH
2),0.97(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDC1
3,δ):174.1,131.9,130.2,128.2,128.1,127.7,126.9,51.3,34.0,29.5,29.1,29.04,29.02,27.1,25.5,24.9,20.5,14.2.
【0134】
14,14−ジジュウテロ−シス,シス,シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(23)。(22)(1g、3.4mmol)のMeOH(15ml)溶液に、KOH(1.5g、27mmol)の水(2.6ml)溶液を一度に添加した。次いで、反応混合物を(7)について記載の通り処理して、標題の酸0.94g(99%)を得た。IR(CCl
4):ν=1741、1711cm
−1。
【0135】
実施例4.11,11−D2−リノレン酸の合成
【化23】
【0136】
ペンタ−2−イン−1−オール(24)。ブチン−1((8);10.4g)を、THF(100ml)中ブロモエタン(11.2ml)およびマグネシウム屑(3.6g)から調製した氷冷溶液中で発泡させた。反応混合物を室温まで温め、次いで15分間撹拌した。次いで、混合物を30℃まで加熱すると、その時点ですべての沈殿物が溶解した。加熱を止め、混合物をさらに30分間撹拌し、次いでパラホルム(3g)を一度に添加した。反応混合物を3時間還流させ(すべてのパラホルムが溶解した)、次いで室温に冷却し、砕いた氷(80g)および濃H
2SO
48mlの混合物に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。有機相を、飽和NaHCO
3およびNaClで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させた。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、残渣(7.56g;90%)をさらに精製することなく使用した。HRMS,m/z C
5H
8Oについての計算値:84.0575;実測値:84.0583.
【0137】
1−ブロモ−ペンタ−2−イン(25)。(24)(11.7g)およびピリジン(2.66ml)の乾燥ジエチルエーテル(34ml)溶液に、ジエチルエーテル5ml中PBr
3の5.2mlを、アルゴン下で撹拌しながら−10℃で30分かけて滴下した。反応混合物を1時間かけて室温まで徐々に温めた。触媒量のヒドロキノンを添加し、次いで混合物を4.5時間還流させた。次いで、反応混合物を−10℃に冷却し、冷水35mlを添加した。残渣が溶解したら、飽和NaCl(35ml)およびジエチルエーテル(30ml)を添加し、有機層を分離した。水性画分をジエチルエーテル(2×15ml)で洗浄し、合わせた有機画分をNaCl(2×400ml)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させた。溶媒を、大気圧下で、次いで減圧下(25mmHg)で除去し、60〜90℃の画分を回収した。収率:11.1g(84%)。HRMS,m/z C
5H
7Brについての計算値:145.9731;実測値:144.9750,146.9757.
【0138】
1,1−ジジュウテロ−オクタ−2,5−ジイン−1−オール(26)を、収率87%で(12)について記載の通り合成した。HRMS,m/z C
8H
8D
2Oについての計算値:124.0855;実測値:124.0868.IR(CC1
4):ν=3622cm
−1.
1H NMR(CDC1
3,δ):2.65(m,2H,CH
2),2.4(m,1H,OH),2.1(q,2H,CH
2),1.09(t,3H,CH
3).
【0139】
1,1−ジジュウテロ−1−ブロモ−オクタ−2,5−ジイン(27)を、すべての溶媒をロータリーエバポレーターで除去したことを除き、(3)について記載の通り合成した。生成物を、減圧下で蒸留によって精製した。収率:86%(沸点100〜105℃、4mmHg)。HRMS,m/z C
8H
7D
2Brについての計算値:186.0011;実測値:184.9948,187.9999.IR(CC1
4):ν=2255cm
−1.
1H NMR(CDC1
3,δ):2.66(m,2H,CH
2),2.1(q,2H,CH
2),1.09(t,3H,CH
3).
【0140】
11,11−ジジュウテロ−オクタデカ−8,12,15−トリイン酸メチルエステル(28)を、(5)について記載の通り合成した。CuI7.1g、NaI5.66g、K
2CO
37.65g、臭化物(27)3.55g、メチルエステル(14)3.47gおよび無水DMF30mlから得られた生成物を、CC(25:1のヘキサン:EtOAc)によって精製して、標題化合物3.7gを得た。HRMS,m/z C
19H
24D
2O
2についての計算値:288.2056;実測値:288.2069.
1H NMR(CDC1
3,δ):3.7(s,3H,OCH
3),3.15(br.s,2H,CH
2),2.35(m,2H,CH
2),2.17(m,4H,CH
2),1.61(m,2H,CH
2),1.48(m,2H,CH
2),1.35(m,6H,CH
2),1.11(t,3H,CH
3)
【0141】
11,11−ジジュウテロ−シス,シス,シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸メチルエステル(29)を、リノール酸誘導体(6)について記載の通り合成した。3.7gの(28)の還元のために、酢酸ニッケル四水和物2.16gおよびエチレンジアミン2.62mlを使用した。生成物を(6)について記載の通りAgNO
3含浸シリカゲルで精製して、1.5gを得た。HRMS,m/z C
19H
30D
2O
2についての計算値:294.2526;実測値:294.2402.IR(CC1
4):ν=1740cm
−1.
1H NMR(CDC1
3,δ):5.37(m,6H,CH−二重結合),3.6(s,3H,OCH
3),2.82(m,2H,CH
2),2.33(t,o=7.5Hz,2H,CH
2),2.09(m 4H,CH
2),1.62(m,2H,CH
2),1.33(m,8H,CH
2),0.97(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDC1
3,δ):174.1,131.9,130.2,128.2,128.1,127.7,126.9,51.3,34.0,29.5,29.1,29.04,29.02,27.1,25.5,24.9,20.5,14.2.
【0142】
11,11−ジジュウテロ−シス,シス,シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(30)。(29)(1.5g、5.1mmol)のMeOH(7.5ml)溶液に、KOH(1.5g、27mmol)の水(3ml)溶液を一度に添加した。次いで、反応混合物を(17)について記載の通り処理して、標題の酸0.9gを得た。IR(CC1
4):ν=1741,1711cm
−1.
1H NMR(CDC1
3,δ):11.2(br s,1H,COOH),5.37(m,6H,CH−二重結合),2.83(m,2H,CH
2),2.35(t,J=7.5Hz,2H,CH
2),2.06(m 4H,CH
2),1.63(m,2H,CH
2),1.32(m,8H,CH
2),0.97(t,J=7.5Hz,3H,CH
3).
13C NMR(CDC1
3,δ):180.4,131.9,130.2,128.3,128.1,127.6,127.1,34.1,29.5,29.1,29.03,28.98,27.2,25.5,24.6,20.5,14.2.
【0143】
実施例5.8,8−D
2−リノール酸メチルエステルの合成
【化24】
【0144】
8−ヒドロキシオクタン酸(502)。8−ブロモカプリル酸(501、37.5g、168mmol)、無水酢酸ナトリウム(60.0g、732mmol)およびヨウ化ナトリウム(1.0g、6.7mmol)のDMF(200ml)溶液を110〜120℃で8時間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、水酸化カリウム(28g、0.5mol)の水(150ml)溶液を添加し、混合物をさらに1時間100℃で撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、氷と濃硫酸(45ml)のスラリー中に注いだ。得られた溶液をNaClで飽和させ、EtOAcと石油エーテル(1:1)の混合物で抽出(9×150ml)した。合わせた有機画分を飽和NaClで2回洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。溶媒を蒸発させて生成物26.5g(98%)を得て、これをさらに精製することなく使用した。少量の生成物をシリカのCC(溶離液:石油エーテル:EtOAc=2:1)によりさらに精製し、特性検定した。
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ1.27−1.39(m,6H),1.50−1.68(m,4H),2.32(t,2H,J=7.5Hz),3.62(t,2H,J=6.5Hz),6.87(br.s.,2H).
【0145】
8−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)オクタン酸メチル(503)。8−ヒドロキシオクタン酸(502;26.3g、164mmol)を、塩化アセチル(3.5ml)を含有するメタノール(500ml)に溶解した。反応混合物を5時間還流し、溶媒を減圧下で除去した。CH
2Cl
2(200ml)に溶解した残渣に、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(29ml、318mmol)を加え、反応混合物を20分間還流した。5mlのトリエチルアミンを添加し、溶媒を減圧下で除去し、残渣を石油エーテル(100ml)に溶解し、水で洗浄した。有機層を小さいシリカカラム(シリカ、100ml;溶離液:石油エーテルから石油エーテル:EtOAc=20:1)でフラッシュ精製した。後処理して生成物38.2g(90%)を得て、これはさらに精製することなく使用した。少量の生成物をシリカのCC(溶離液:石油エーテル:EtOAc=15:1)によりさらに精製し、特性検定した。IR(CC1
4):ν=1741cm
−1.
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ1.20−1.36(m,6H),1.40−1.82(m,10H),2.23(t,2H,J=7.5Hz),3.30(dt,1H,J=9.5Hz,6.5Hz),3.39−3.46(m,1H),3.59(s,3H),3.65(dt,1H,J=9.5Hz,7.0Hz),3.76−3.83(m,1H),4.47−4.52(m,1H).
【0146】
[1,1−D
2]−8−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)オクタン−1−オール(504)。氷浴中、エステル(503)(37.5g、145mmol)のジエチルエーテル(100ml)撹拌溶液に、LiAlD
4(4.0g、95mmol)のジエチルエーテル(300ml)懸濁液を1時間かけて滴下した。冷たい反応混合物に水(4ml)、15%NaOH(4ml)および水(12ml)を撹拌しながら添加した。沈殿物を濾過し、エチルエーテルで洗浄した。減圧下で蒸発させて、生成物33.5g(99%)を得た。少量の生成物をシリカのCC(溶離液:石油エーテル:EtOAc=10:1)によりさらに精製し、特性検定した。IR(CC1
4):ν=3638,3499cm
−1.
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ1.22−1.33(m,8H),1.42−1.56(m,8H),1.61−1.69(m,1H),1.71−1.80(m,1H),2.38(br.s.,1H),3.31(dt,1H,J=9.5Hz,6.5Hz),3.40−3.46(m,1H),3.66(dt,1H,J=9.5Hz,7.0Hz),3.76−3.84(m,1H),4.49−4.53(m,1H).
13C NMR(100MHz,CDC1
3)δ19.5,25.3,25.5,26.0,29.2,29.3,29.5,30.6,32.4,62.1,67.5,98.7.
【0147】
[1,1−D
2]−8−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)オクチルメタンスルホナート(505)。アルコール(504)(33.4g、144mmol)とトリエチルアミン(45ml、323mmol)のジエチルエーテル(300ml)溶液に、0℃でMsCl(14.2ml、183mmol)のジエチルエーテル(100ml)溶液を撹拌しながら1時間かけて滴下した。反応混合物を室温にまで加温し、水で処理した。Et
2Oによる水相の洗浄液(2×50ml)と合わせた有機相を、飽和NaClで2回洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、デカントした。これを、小さなシリカカラム(シリカ、100ml;石油エーテル:EtOAc=10:1)上でフラッシュ精製した。後処理してメタンスルホナート(505)43.7g(98%)を得た。IR(CC1
4):ν=1739cm
−1.
1H NMR(400MHz,CDCI3)δ1.26−1.41(m,8H),1.44−1.59(m,6H),1.63−1.84(m,4H),2.97(s,3H),3.32(dt,1H,J=9.5Hz,6.5Hz),3.42−3.50(m,lH),3.69(dt,1H,J=9.5Hz,7.0Hz)3.78−3.86(m,1H),4.52−4.56(m,1H).
13C NMR(100MHz,CDC1
3)δ19.6,25.2,25.4,26.0,28.7,28.8,29.1,29.5,30.7,37.2,62.3,67.4,98.8.
【0148】
2−([8,8−D
2]−デカ−9−イン−1−イルオキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(506)。DMSO(100ml)中のメタンスルホナート(505)(43.5g、140mmol)をエチレンジアミン−リチウムアセチレニド複合体(70g、0.76mol)のDMSO(200ml)懸濁液に1時間かけて攪拌しながら滴下し、次いで、混合物を90分間撹拌した。反応混合物を、氷上に注ぎ、抽出(Et
2O、3×150ml)し、Na
2SO
4で乾燥し、蒸発させた。これを小さなシリカカラム(シリカ、100ml;石油エーテル)でフラッシュ精製した。溶媒を除去(ロータリーエバポレーターで)し、生成物25.3g(75%)を得た。少量の生成物をシリカのCC(溶離液:石油エーテル:EtOAc=25:1)によりさらに精製し、特性検定した。IR(CC1
4):ν=3314cm
−1.
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ1.21−1.38(m,8H),1.42−1.57(m,8H),1.62−1.70(m,1H),1.73−1.83(m,1H),1.89(s,1H),3.32(d.t.,1H,J=9.5Hz,6.5Hz),3.42−3.50(m,1H),3.68(d.t.,1H,J=9.5Hz,7.0Hz)3.78−3.86(m,1H),4.51−4.54(m,1H).
13C NMR(100MHz,CDC1
3)δ19.6,25.4,26.1,28.1,28.5,28.9,29.2,29.6,30.6,30.7,62.1,67.5,68.0,98.7.
【0149】
[8,8−D
2]−デカ−9−イン−1−オール(507)。エーテル(506)(25g、104mmol)をピリジニウムp−トルエンスルホナート(0.2g)を含むメタノール(300ml)に溶解した。反応混合物を3時間還流し、Et
3N(1ml)でクエンチし、溶媒を減圧下、除去し、残渣を石油エーテルに溶解し、少量のシリカゲルに通して濾過した。溶媒を蒸発させて生成物15.4g(95%)を得た。少量の生成物をシリカのCC(溶離液:石油エーテル:EtOAc=15:1)によりさらに精製し、特性検定した。IR(CC1
4):ν=3638,3508,3314cm
−1.
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ1.22−1.40(m,8H),1.42−1.56(m,4H),1.91(s,1H),2.29(br.s.,1H),3.59(t,J=6.5Hz,2H).
13C NMR(100MHz,CDC1
3)δ25.6,28.1,28.5,29.0,29.2,32.6,62.8,68.1,84.6.
【0150】
デカ−9−イン酸[8,8−D
2]−メチル(508)。30℃の水浴上の2口丸底フラスコ中、三酸化クロム(24g、0.24mol)と濃硫酸(21ml)の水(100ml)溶液に、撹拌しながら、アルコール(507)(15.5g、99mmol)のアセトン(150ml)溶液を90分間かけて滴下した。添加後、反応混合物をさらに15分間撹拌し、そして過剰の酸化剤は、イソプロピルアルコールでクエンチした。混合物を冷水に注ぎ、ジエチルエーテル(5×50ml)で抽出した。合わせた有機画分を飽和NaClで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、ろ過し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をメタノール(200ml)に溶解し、濃硫酸(1ml)を添加して、90分間還流した。酸は、トリエチルアミン(6.5ml、47mmol)でクエンチし、溶媒を減圧下で除去し、残渣をシリカ上のCC(溶離液:石油エーテル:EtOAc=50:1)によって精製し、エステル(508)12.6g(アルコール(507)当たりの計数で69%)を得て、次いで特性検定した。IR(CC1
4):ν=3314,1740cm
−1.
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ1.19−1.38(m,6H),1.41−1.48(m,2H),1.51−1.61(m,2H),1.88(s,1H),2.25(t,J=7.5Hz,2H),3.60(s,3H).
13C NMR(100MHz,CDC1
3)δ24.7,28.0,28.3,28.6,28.8,33.9,51.3,68.1,84.4,174.0.
【0151】
オクタデカ−9,12−ジイン酸[8,8−D
2]−メチル(510)。DMF(20ml)に、撹拌しながらCuI(3.9g、20mmol)、次いで、NaI(3.1g、21mmol)、K
2CO
3(4.2g、30mmol)、エステル(508)(1.9g、10.3mmol)、および臭化物(509)(2.04g、10.8mmol、[2]に記載の通り合成した)を添加した。反応混合物を室温で12時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(20ml)、次いで飽和NaCl(15ml)を混合物に添加した。沈殿物と水相を石油エーテルで洗浄した。合わせた有機画分を、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、減圧下で蒸発させた。残渣をシリカのCC(溶離液:石油エーテル:EtOAc=50:1)により精製して生成物2.47g(82%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ0.86(t,J=7.0Hz,3H),1.22−1.36(m,10H),1.40−1.50(m,4H),1.55−1.64(m,2H),2.09−2.15(m,2H),2.28(t,J=7.5Hz,2H),3.09(t,J=2.5Hz,2H),3.64(s,3H).
13C NMR(100MHz,CDC1
3)δ9.6,13.9,18.6,22.1,24.8,28.3,28.4,28.5,28.7,28.9,31.0,34.0,51.4,74.4,74.5,80.2,80.4,174.2.
【0152】
[8,8−D
2]−オクタデカ−9,12−ジエノエート(511)。微粉砕Ni(AC)
2x4H
2O(0.8g、3.2mmol)の96%エタノール(25ml)懸濁液を塩が完全に溶解するまで攪拌しながら50〜60℃に加熱した。反応系を水素でフラッシュし、その後、NaBH
4(3.4ml;エタノール(12ml)中、NaBH
4懸濁液(0.53g、14mmol)を15分間攪拌し、微細フィルターに通してろ過して得られた)の溶液を10分間かけて添加した。水素の発生が観察された。15〜20分以内に、エチレンジアミン(1.65ml、25mmol)を攪拌しながら一度に反応混合物に添加し、続いて、(510)(2.4g、8.2mmol)のエタノール(10ml)溶液を添加した。反応混合物を水素のさらなる吸収が認められなくなるまで激しく水素下で攪拌した後、酢酸(2.3ml)、水(10ml)で処理し、石油エーテル:EtOAc(5:1)で抽出した。合わせた有機画分を、10%硫酸(10ml)で洗浄し、次いで、飽和塩化ナトリウムで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。残渣をシリカのCC(溶離液:石油エーテル:EtOAc=50:1)により精製して2.33g(96%)の生成物を得た。次いで、生成物を、20%AgNO
3を含浸させたシリカのCC(溶離液:石油エーテルから石油エーテル:EtOAc=2:1)により再び精製した。1.75g(72%)の生成物を得た(GCによる純度:97%)。
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ0.88(t,J=7.0Hz,3H),1.20−1.40(m,14H),1.55−1.66(m,2H),1.97−2.09(m,2H),2.29(t,J=7.5Hz,2H),2.72−2.79(m,2H),3.66(s,3H),5.28−5.41(m,4H).
13C NMR(100MHz,CDCI3)δ14.0,22.5,24.9,25.6,27.2,29.00,29.08,29.13,29.3,29.4,31.5,34.1,51.4,127.9,128.0,129.9,130.2,174.2.
【0153】
実施例6.11−D−リノール酸の合成
【化25】
【0154】
オクタ−2−イン−1−オール(13)。0℃に冷却したオクタ−2−インアール[(Corey,E.J.;Schmidt,G.Tetrahedron Lett.1979,20,399;Meyer,M.P.;Klinman,J.P.Tetrahedron Lett.2008,49,3600を参照されたい]((612);1.00g、8.1mmol))のエタノール(15ml)溶液に、NaBD
40.11g(2.6mmol)を5分かけて分割して加えた。添加に際して、溶液をさらに30分間、撹拌し、水(100ml)で希釈し、次いでEt
2O(4×20ml)で抽出した。合わせた有機画分を飽和NaClで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、溶媒を減圧下で除去した。アルコール613(0.85g、83%)をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル:EtOAc(15:1)で精製した。
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ0.88(t,J=7.0Hz,3H,CH
3),1.32(m,4H,CH
2),1.49(5重線,J=7.0Hz,2H,CH
2),1.81(br s,1H,OH),2.19(td,J=7.0Hz,2.0Hz,2H,CH
2),4.22(m,1H,CHD).
【0155】
1−ブロモオクタ−2−イン(614)は、[参照:Hill,Sh.;Hirano,K.;Shmanai,V.V.;Marbois,B.N.;Vidovic,D.;Bekish,A.V.;Kay,B.;Tse,V.;Fine,J.;Clarke,C.F.;Shchepinov,M.S.Free Radic.Biol.Med,2011,50(1),130−138]に記載の通り合成された。
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ0.89(t,J=7.0Hz,3H,CH
3),1.32(m,4H,CH
2),1.50(5重線,J=7.0Hz,2H,CH
2),2.22(td,J=7.0Hz,2.0Hz,2H,CH
2),3.91(m,1H,CHD).
【0156】
オクタデカ−9,12−ジイン酸[11−
2H]−エチル(615)は、[参照:Meyer,M.P.;Klinman,J.P.Tetrahedron Lett.2008,49,3600;Hill,Sh.;Hirano,K.;Shmanai,V.V.;Marbois,B.N.;Vidovic,D.;Bekish,A.V.;Kay,B.;Tse,V.;Fine,J.;Clarke,C.F.;Shchepinov,M.S.Free Radic.Biol.Med,2011,50(1),130−138]に記載の通りに合成された。CuI(2g、10.5mmol)、NaI(1.58g、10.5mmol)、K
2CO
3(2.1g、15mmol)、デカ−9−イン酸エチル(1.02g、5.2mmol)および臭化物614(1.03g、5.4mmol)を撹拌しながらDMF(10ml)に添加した。反応混合物を、室温で12時間撹拌し、次いで、NH
4Cl(10ml)およびNaCl(8ml)を添加し、撹拌をさらに5分間続けた。沈殿物を分離し、石油エーテルで洗浄した。有機層を分離し、水層を石油エーテルで抽出した。合わせた有機画分を飽和NaClで洗浄し、乾燥し(Na
2SO
4で)、減圧下で溶媒を除去した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル:EtOAc(15:1))により1.29g(81%)の生成物を得た。
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ0.89(t,J=7.0Hz,3H,CH
3),1.25(t,J=7.0Hz,3H,CH
3CH
20),1.31(m,10H,CH
2),1.49(m,4H,CH
2),1.61(m,2H,CH
2),2.15(td,J=7.0Hz,2.0Hz,2H,CH
2、プロパルギル位),2.28(t,J=7.5Hz,2H,CH
2COOEt),3.10(m,1Η,CHD),4.12(q,J=7.0Hz,2H,OCH
2CH
3).
13C NMR(100MHz,CDC1
3)δ9.6(t,J=19.0Hz),13.9,14.1,18.56,18.57,22.1,24.8,28.4,28.6,28.7,28.9,28.9,31.0,34.2,60.0,74.3,74.5,80.2,80.3,173.7.
【0157】
[11−
2H]−リノール酸(616)。摩砕した酢酸ニッケル四水和物(0.4g、1.6mmol)の96%エタノール(12ml)懸濁液を、塩が溶解するまで撹拌しながら50〜60℃に加熱た。反応系を水素でフラッシュし、そして次に1.7mlのNaBH
4(エタノール(6ml)中NaBH
4の懸濁液(0.27g、14mmol)を15分間撹拌し、ろ過して得られた)を10分間かけて添加すると、いくらかのガスの気泡が発生した。15〜20分以内に、エチレンジアミン(0.8ml、12mmol)を攪拌しながら一度に添加し、続いて5分以内にジイン615(1.2g、3.9mmol)のエタノール(5ml)溶液を添加した。反応混合物を、水素の吸収がなくなるまで激しく撹拌し、次いで酢酸(1.2ml)と水(10ml)で処理し、石油エーテルおよびEtOAcの混合物(5:1)で抽出した。合わせた有機画分を10%硫酸(5ml)で、次いで飽和NaClで洗浄し、乾燥(Na
2SO
4で)させた後、減圧下で溶媒を除去した。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、石油エーテル:EtOAc(50:1))により1.14g(94%)の生成物を得た。生成物を硝酸銀含浸シリカ(20%AgN0
3)上、溶離液として石油エーテル:EtOAc(2:1)を用いてさらに精製[3]してリノール酸エチルエステル0.73g(60%)(GCによる純度:>96%;GC−MS:分子量309(対照の非重水素化リノール酸エチルエステルに対するGC−MS:分子量308)を得た。
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ0.89(t,J=7.0Hz,3H,CH
3),1.25(t,J=7.0Hz,3H,CH
3CH
2O),1.30(m,14H,CH
2),1.61(m,2H,CH
2),2.04(m,2H),2.28(t,J=7.5Hz,2H,CH
2COOEt),2.74(m,1Η,CHD),4.12(q,J=7.0Hz,2H,OCH
2CH
3),5.34(m,4H,CH=CH).
13C NMR(100MHz,CDC1
3)δ14.1,14.2,22.6,25.0,25.3(t,J=19.5Hz),27.17,27.19,29.08,29.09,29.14,29.3,29.6,31.5,34.4,60.1,127.8,128.0,130.0,130.2,173.9.
【0158】
遊離[11−
2H]−リノール酸(616)を得るために、リノール酸エチルエステル(0.704g、2.3mmol)のエタノール(10ml)溶液に、KOH(0.4g、7.1mmol)の水(0.8ml)溶液を添加した。混合液を50℃で10分間撹拌し、次いで、水(20ml)で希釈し、硫酸(5ml)の10%溶液で処理し、Et
2O(4×20ml)で抽出した。合わせた有機画分を飽和NaClで洗浄し、乾燥(Na
2SO
4で)した後、減圧下で溶媒を除去した。残渣を少量のシリカゲル(2ml;溶離液:石油エーテル:EtOAc(2:1))に通してフラッシュし、減圧下で溶媒を除去して0.629g(98%)の示された酸616を得た。
1H NMR(400MHz,CDC1
3)δ0.88(t,J=7.0Hz,3H,CH
3),1.30(m,14H,CH
2),1.60(m,2H,CH
2),2.03(m,4H,CH
2),2.33(t,J=7.5Hz,2H,CH
2COOEt),2.74(m,1Η,CHD),5.32(m,4H,CH=CH),11.6(br s,1H,COOH).
13C NMR(100MHz,CDC1
3)δ14.1,22.6,24.6,25.3(t,J=19.0Hz),27.16,27.18,29.00,29.05,29.12,29.3,29.6,31.5,34.0,127.8,128.0,130.0,130.2,180.1.
【0159】
実施例7.[11−
13C]−リノール酸の合成
【化26】
【0160】
[1−
13C]−オクタ−2−イン−1−オール(717)。標題化合物は、
13C−パラホルムを使用して、前述のプロトコル(Hill,Sh.;Hirano,K.;Shmanai,V.V.;Marbois,B.N.;Vidovic,D.;Bekish,A.V.;Kay,B.;Tse,V.;Fine,J.;Clarke,C.F.;Shchepinov,M.S.Free Radic.Biol.Med.,2011,50(1),130−138)に従って合成され、さらに精製することなく使用された。
1H NMR(CDC1
3,δ):4.22(д,J=148Hz,2H),2.18(td,J
1=7.0,J
2=1Hz,2H),1.91(br s,1H),1.47(5重線,J=7.0Hz,2H),1.31(m,4H),0.87(t,J=7.0Hz,3H).
【0161】
[1−
13C]−1−ブロモオクタ−2−イン(718)は、(Hill,Sh.;Hirano,K.;Shmanai,V.V.;Marbois,B.N.;Vidovic,D.;Bekish,A.V.;Kay,B.;Tse,V.;Fine,J.;Clarke,C.F.;Shchepinov,M.S.Free Radic.Biol.Med.,2011,50(1),130−138)に記載の通りに合成された。
13C−パラホルムから出発しての収率(2工程を通じて):82%。
1H NMR(CDC1
3,δ):3.93(dt,J
1=158Hz,J2=2Hz,2.23(m,2H),1.50(m,2H),1.33(m,4H),0.89(t,J=7Hz,3H).
【0162】
オクタデカ−9,12−ジイン酸[11−
13C]−エチル(719)は、(参照:Meyer,M.P.;Klinman,J.P.Tetrahedron Lett.2008,49,3600;Hill,Sh.;Hirano,K.;Shmanai,V.V.;Marbois,B.N.;Vidovic,D.;Bekish,A.V.;Kay,B.;Tse,V.;Fine,J.;Clarke,C.F.;Shchepinov,M.S.Free Radic.Biol.Med.,2011,50(1),130−138)に先に記載の通りに合成された。収率:93%。
1H NMR(CDC1
3,δ):4.10(q,J=7Hz,2H),3.1(dm,J=134Hz,2H),2.27(t,J=7.5Hz,2H),2.13(m,4H),1.60(m,2H),1.47(m,4H),1.3(m,10H),1.24(t,J=7Hz,3H),0.88(t,J=7.0Hz,3H).
【0163】
[11−
13C]−リノール酸エチルエステル(720)は、(参照:Meyer,M.P.;Klinman,J.P.Tetrahedron Lett.2008,49,3600;Hill,Sh.;Hirano,K.;Shmanai,V.V.;Marbois,B.N.;Vidovic,D.;Bekish,A.V.;Kay,B.;Tse,V.;Fine,J.;Clarke,C.F.;Shchepinov,M.S.Free Radic.Biol.Med.,2011,50(1),130−138)に先に記載の通りに合成された。収率:56%。
1H NMR(CDC1
3,δ):5.34(m,4H),4.12(q,J=7Hz,2H),2.77(dm,J=126Hz,2H),2.28(t,J=7.5Hz,2H),2.04(m,4H),1.61(m,2H),1.30(m,14H),1.25(t,J=7Hz,3H),0.88(t,J=7.0Hz,3H).
【0164】
[11−
13C]−リノール酸(721)は、(参照:Meyer,M.P.;Klinman,J.P.Tetrahedron Lett.2008,49,3600;Hill,Sh.;Hirano,K.;Shmanai,V.V.;Marbois,B.N.;Vidovic,D.;Bekish,A.V.;Kay,B.;Tse,V.;Fine,J.;Clarke,C.F.;Shchepinov,M.S.Free Radic.Biol.Med.,2011,50(1),130−138)に先に記載の通りに合成された。収率:98%。
1H NMR(CDC1
3,δ):10.5(br s,1H),5.34(m,4H),2.77(dm,J=126Hz),2.33(t,J=7.5Hz,2H),2.03(m,4H),1.60(m,2H),1.30(m,14H),0.88(t,J=7.0Hz,3H).
【0165】
実施例8.エステルA〜Dの一般的調製
【化27】
【0166】
化合物Aのための一般的手順。塩化チオニル(2当量)をゆっくりとPUFA(1当量)のCHCl
3溶液に添加する。反応混合物を、1時間加熱還流し、次いで室温まで放冷し、溶媒を減圧下で蒸発させてPUFAのカルボン酸塩化物誘導体を得る。次に、カルボン酸塩化物誘導体を無水ピリジンに溶解し、ピリジン中に溶解したアルコール(1当量)をゆっくりと添加する(アルコールが多価アルコールである場合は、添加の順序が逆になることに注意)。完全に添加した後、反応混合物を24時間室温で攪拌する。次いで、溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物Aを得る。
【0167】
11,11−ジジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(30);14,14−ジジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(23);11,11,14,14−テトラジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(17);および11,11−ジジュウテロ−シス、シス−オクタデカ−9,12−ジエン酸(7)は、それぞれ以下のアルコール:エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、グルコース、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、およびエストラジオールを用いて上述した手順に供されて化合物Aの一般式に相当する生成物を与える。
【0168】
化合物Bのための一般的手順。塩化チオニル(2当量)をゆっくりとPUFA(1当量)のCHCl
3溶液に添加する。反応混合物を、1時間加熱還流し、次いで室温まで放冷し、溶媒を減圧下で蒸発させてPUFAのカルボン酸塩化物誘導体を得る。次に、カルボン酸塩化物誘導体を無水ピリジンに溶解し、ピリジン中に溶解したアルコール(化合物A、1当量)をゆっくりと添加する。完全に添加した後、反応混合物を24時間室温で攪拌する。次いで、溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物Bを得る。
【0169】
11,11−ジジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(30);14,14−ジジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(23);11,11,14,14−テトラジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(17);および11,11−ジジュウテロ−シス、シス−オクタデカ−9,12−ジエン酸(7)と、グリセロール、プロピレングリコール、グルコース、およびエストラジオールとの縮合から形成される化合物A生成物を、PUFAとして11,11−ジジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(30);14,14−ジジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(23);11,11,14,14−テトラジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(17);および11,11−ジジュウテロ−シス、シス−オクタデカ−9,12−ジエン酸(7)用いる上記の一般的手順に従って処理して、化合物Bの一般式に相当する生成物を得る。
【0170】
化合物Cのための一般的手順。塩化チオニル(2当量)をゆっくりとPUFA(1当量)のCHCl
3溶液に添加する。反応混合物を、1時間加熱還流し、次いで室温まで放冷し、溶媒を減圧下で蒸発させてPUFAのカルボン酸塩化物誘導体を得る。次に、カルボン酸塩化物誘導体を無水ピリジンに溶解し、ピリジン中に溶解したアルコール(化合物B、1当量)をゆっくりと添加する。完全に添加した後、反応混合物を24時間室温で攪拌する。次いで、溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物Cを得る。
【0171】
化合物Aの生成物とグリセロールやグルコースとの縮合から形成される化合物Bの生成物を、PUFAとして11,11−ジジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(30);14,14−ジジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(23);11,11,14,14−テトラジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(17);および11,11−ジジュウテロ−シス、シス−オクタデカ−9,12−ジエン酸(7)用いて、上記の一般的手順に従って処理して、化合物Cの一般式に相当する生成物を得る。
【0172】
化合物Dのための一般的手順。塩化チオニル(2当量)をゆっくりとPUFA(1当量)のCHCl
3溶液に添加する。反応混合物を、1時間加熱還流し、次いで室温まで放冷し、溶媒を減圧下で蒸発させてPUFAのカルボン酸塩化物誘導体を得る。次に、カルボン酸塩化物誘導体(4当量)を無水ピリジンに溶解し、ピリジン中に溶解したアルコール(1当量)をゆっくりと添加する。完全に添加した後、反応混合物を24時間室温で攪拌する。次いで、溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して化合物Dを得る。
【0173】
化合物Bの生成物とグルコースとの縮合から形成される化合物Cの生成物を、PUFAとして11,11−ジジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(30);14,14−ジジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(23);11,11,14,14−テトラジュウテロ−シス、シス、シス−オクタデカ−8,12,15−トリエン酸(17);および11,11−ジジュウテロ−シス、シス−オクタデカ−9,12−ジエン酸(7)用いて、上記の一般的手順に従って処理して、化合物Dの一般式に相当する生成物を得る。
【0174】
実施例9.実施例1〜4に記載の重水素化PUFAの
1H−および
13C−NMR分析(
図2)
1Hと
13Cスペクトルの特徴的エリアは、すべての値がppm単位である。(パネルA)11位のリノール酸の重水素化は、
1Hと
13CのNMRスペクトルのピークの消失によって確認される。δ
H2.764におけるピークの消失は、H原子(
1H NMR)の不存在に起因するものと予想される。δ
C25.5におけるピークの消失は、核オーバーハウザー効果の組み合わせ、およびこの特定炭素原子の、リノール酸の重水素形における2つの重水素原子による5重線への分裂によるものである。(パネルB)
1H NMRスペクトルは、部位特異的重水素化α−リノレン酸のC11およびC14位における水素原子が、一致し(δ
H2.801)、このように、いずれかの部位(11,11−H
2,14,14−D
2または11,11−D
2,14,14−H
2)における重水素化がこのピークの積分において50%の減少につながり、一方、両方の部位(11,11,14,14−D
4)の重水素化は、δ
H2.801でのピークの完全な消失につながることを示している。しかし、
13C NMR実験は、C11位またはC14位に対して観察されたピークは、小さいが検出可能な差によって分離されるので、3つの重水素化形態を明らかに区別することができる。したがって、C11またはC14のどちらかの位置での重水素化は、δ
C25.68またはδ
C25.60のそれぞれのピーク消失につながり、一方、両方の部位での重水素化は、2つの対応するピークの消失につながる。
【0175】
実施例10.同位体補強はPUFAの過酸化をシャットダウンすることができる
Q−レス酵母(coqの変異体)は、脂肪酸のインビボでの自動酸化を評価するための理想的なシステムを提供する。コエンザイムQ(ユビキノンまたはQ)は、小さな脂溶性抗酸化剤としてだけでなく、ミトコンドリア内膜の呼吸鎖における電子シャトルとして機能する。10個のS.cerevisiae遺伝子(COQ1〜COQ10)は、コエンザイムQの生合成および機能、そして呼吸不全の結果の消去にも必要である(Tran UC,Clarke CF.Mitochondrion 2007;7S,S62)。coq酵母変異体は、PUFAの自動酸化生成物に非常に感受性であることが示された(Do TQら、PNAS USA 1996;93:7534−7539;Poon WW,Do TQ,Marbois BN,Clarke CF.Mol.Aspects Med.1997;18,s121)。S.cerevisiaeは、PUFAを産生しないが(Paltauf F,Daum G.Meth.Enzymol.1992;209:514−522)、それらは、外的に提供されるとき、PUFAを利用することができ、それらの内容物を操作させることができる(Paltauf F,Daum G.Meth.Enzymol.1992;209:514−522)。Q−レス(coq2、coq3、およびcoq5)酵母変異体の1%未満は、リノレン酸の4時間処理後、生存可能である(Do TQら、PNAS USA 1996;93:7534−7539;Poon WW,Do TQ,Marbois BN,Clarke CF.Mol.Aspects Med.1997;18,s121)。対照的に、この処理に供された野生型(親の遺伝的背景は、W303−1B株である)細胞の70%は生存可能のままである。Q−レス酵母はまた、容易に自動酸化する他のPUFA(例えばアラキドン酸など)には過敏であるが、モノ不飽和オレイン酸による処理に対して、野生型親株と同じように振る舞う(Do TQら、PNAS USA 1996;93:7534−7539)。cor1またはatp2変異体酵母(それぞれ、bc1複合体またはATP合成酵素のどちらかを欠いている)は、PUFA処理に対して野生型の耐性を示すため、Q−レス酵母変異体の過敏性は、呼吸不全の二次的影響ではない(Do TQら、PNAS USA 1996;93:7534−7539;Poon WW,Do TQ,Marbois BN,Clarke CF.Mol.Aspects Med.1997;18,s121)。
【0176】
平板希釈アッセイは、PUFA感受性を評価するために使用され得る。このアッセイは、YPD平板培地上に5倍系列希釈アリコートをスポットすることにより行うことができる(
図3)。異なる株の感受性は、各スポットの細胞密度を目視により観察することができる。
【0177】
リノレン酸による処理は、coqヌル変異体の生存能力の劇的な喪失を引き起こす。全く対照的に、D4−リノレン酸で処理されたcoq変異体は、死滅しないで、オレイン酸で処理された酵母と同様の生存能力を保持していた。定量的なコロニーの計数は、オレイン酸およびD4−リノレン酸で処理した細胞の生存率は、同様であり(
図4)、一方、coq変異体の生存率は、標準リノレン酸で4時間処理後、100倍よりも多く減少したことを明らかにした。これらの結果は、同位体補強リノレン酸が、細胞死滅に対する過敏性coq変異体の耐性によって証明されるように、標準リノレン酸よりも自動酸化に対してはるかに耐性であることを示している。
【0178】
実施例11.GC−MSは酵母細胞中の脂肪酸とPUFAを検出することができる
酵母はPUFAを合成しないが、しかし、それらは外因的に供給されるリノール酸とリノレン酸の取り込みを行う(Avery SVら、Applied Environ.Microbiol.1996;62,3960;Howlett NGら、Applied Environ.Microbiol.1997;63,2971)。従って、酵母はまた、外的に供給されたD4−リノレン酸を取り込みそうである。しかし、リノレン酸およびD4−リノレン酸への異なる感受性は、自動酸化よりもむしろ細胞内への組込みの違いに起因し得る可能性がある。このケースに該当するかどうかを試験するために、この脂肪酸の取り込みの程度が監視された。まず、C18:1、C18:3,D4−C18:3、およびC17:0(内部標準として使用される)の脂肪酸メチルエステル(FAME)の分離の条件が決定された。
図5に示されるGC−MSクロマトグラムは、これらの脂肪酸メチルエステル標準の分離と検出感度の両方を確立する。
【0179】
野生型酵母を、対数増殖期中に採取し、脂肪酸感受性アッセイについて記載したように、リン酸緩衝液+0.20%デキストロースの存在下、外的に添加した脂肪酸の存在下でインキュベーションした(0または4時間)。細胞を採取し、10mlの滅菌水で2回洗浄し、酵母細胞ペレットを、上記したように、アルカリメタノリシスによってその後、処理した。脂肪酸は、内部標準として添加されたC17:0によるGC−MSの後で、メチルエステル(FAME)として検出される(
図6)。4時間のインキュベーション後に検出される18:3とD4の量を、検量線から外挿した。これらの結果は、酵母が4時間のインキュベーションの過程で、リノレン酸およびD4−リノレン酸の両方を貪欲に取り入れることを示している。これらの結果に基づいて、D4−C18:3による処理に対するcoq変異体酵母の強化された耐性が、取り込み不足に起因するものでないことは明らかである。
【0180】
D2−リノレン酸、11,11−D2−リノレン酸、および14,14−D2−リノレン酸は、また、この酵母モデルで使用され、同等の保護を付与した。
【0181】
実施例12.連鎖反応形式でのD2−LAの非酵素的酸化における動力学的同位体効果
LAおよびD2−LAの酸化過程における酸素消費の動力学を、ガラス毛管マイクロ体積計を用いて調べた(
図7)。酸化速度R
OXは、[O
2]トレースの傾きとして測定された。開始速度R
INは、基準阻害剤としてのHPMC(「6−ヒドロキシ−2,2,5,7,8−ペンタメチルベンゾクロマン」)による阻害剤方法により測定した。R
INを、阻害された酸化の誘導期t
IND:R
IN=2・[HPMC]/t
INDから算出した。0.71MのLAの酸化速度(
図7)は、6.1×10
−6M/sであることが判明した。プロセスが0.23mMの連鎖破壊抗酸化剤HPMCにより阻害されたとき、誘導期間t
INDの持続時間は、約48分であり、R
IN値は、約0.16×10
−6M/sであった。これらのデータから算出した速度論的連鎖長は、ν=R
OX/R
IN=38±3であった。このデータに基づいて、LAの計算された酸化力は、0.0215±0.008M
−0.5s
−0.5(n=5)であった(Gosgrave J.Pら、Lipids,1987,22,299−304)。D2−LAについては、R
OXの0.18×10
−6M/秒への減少が観察された(
図7)。LAとは対照的に、HPMCの添加は、R
OXの減少や任意の検出可能な誘導期間の出現をもたらすことはなかった(データは示されていない)。後者は、R
INの直接的な決定を排除する。LAのそれと匹敵するD2−LA酸化に対するR
IN値については、D2−LA酸化が、連鎖プロセスではなかったということになる(ν=0.18×10
−6/0.16×10
−6、およそ1.1)。LAとD2−LAに対するR
OXの比較から、推定動力学的同位体効果(「KIE」)は、約6.1×10
−6/0.18×10
−6、およそ35であった。同様なKIEは、Triton X−100水性ミセル中でのLAと11,11−d
2−LAの酸化過程で測定された(データは示さていない)。比較目的のため、理論的なKIEは、25℃で6.9である。Carpenter,“Determination of Organic Reaction Mechanisms”(John Wiley&Sons,1984),p.89を参照されたい。
【0182】
実施例13.少量のD2−LAはLAを過酸化から保護する
ありそうなインビボ条件をシミュレーションするために、D2−LAとLAとの混合物の酸化の動力学について検討した(
図8)。実験において、LA+11,11−d2−LAの濃度は、0.775Mであり;AMVNの濃度は、0.0217Mであり;そして、反応は37℃で行われた。その結果、1.10±0.08×10
−7M/秒のR
INを得た。また、混合物の酸化速度は、非相加的であり、個々の化合物についてのR
OXの加算値よりもはるかに低いことが分かった。驚くべきことに、D2−LAは、本質的に自動酸化に対して非重水素化LAを「保護」する。定量的に同様の効果が、非重水素化リノール酸メチルと11,11−D2−LAの混合物の酸化の過程で観察された(データは示されない)。これらの結果は、D2−LAによる非重水素化LAの部分的置換でさえPUFA過酸化を実質的に遅らせる可能性を示唆している。
【0183】
実施例14.少量のD2−LAはLAをインビボでの過酸化から保護する
実施例13に記載の結果が、Q−レスcoq3酵母株およびLAとD2−LAの異なる比率を用いてインビボで再現された(
図9)。野生型、酵母Q−レスcoq3、あるいは呼吸不全cor1ヌル変異体を、200μΜのLAおよびD2−LAの存在下、
図9に示されるように、PUFAの異なる割合でインキュベーションした。0.2OD/mlで始まる系列希釈液(1:5)をYPD固体平板培地上にスポットした。また、ゼロ時間未処理の対照を利用し、その結果を
図9の左上に示す。増殖は30℃においてであった。結果は、D2−LAの約10〜15%が、LAの毒性を取り消すのに十分な、最小限の量であったことを示している。モノ−重水素化PUFA、11,11−D,H−LAとの同様のインキュベーション処理は、処理3時間後の細胞生存率において、検出可能な減少をもたらさなかった(データは示されていない)。これらの結果は、D2−LAおよび11,11−D,H−LAの両方が脂質過酸化に対して耐性であったことを示唆している。
【0184】
野生型酵母細胞は、酵母を200μΜの指定された脂肪酸で2時間処理し、滅菌水で洗浄し、室温で50μΜのCuSO
4による処理がされなかった(三角形)または処理された(正方形)以外は、上記のように処理された。60分の銅処理後、細胞を8μΜのC11−Bodipy581/591を用いて室温で30分間処理した。4つの100μlアリコートを96ウェルプレートに播種し、蛍光を測定した。PUFAの非存在下または存在下で銅により処理された野生型酵母細胞は、銅で処理されなかった酵母に比べて、有意に高いレベルの脂質過酸化を有している。しかし、11,11−D
2−LAで処理された銅ストレス野生型酵母細胞は、PUFAで処理されていない酵母と同様の低レベルの脂質過酸化を有している。モノ重水素化11,11−D,H−LAは、同様の保護を提供した。
【0185】
実施例15.少量のD4−ALAはALAをインビボでの過酸化から保護する
実施例14に記載の実験プロトコルはまた、Q−レスcoq3酵母株(
図10)およびALAのD4−ALAに対する異なる割合を用いてインビボで再現された。野生型、酵母Q−レスcoq3、あるいは呼吸不全cor1ヌル変異体を、200μΜのALAおよびD4−Lnn(リノレン酸)の存在下、
図10に示されるように、PUFAの異なる割合でインキュベーションした。0.2OD/mlで始まる系列希釈液(1:5)をYPD固体平板培地上にスポットした。増殖は30℃においてであった。結果はD2−Lnnの約15〜20%が、ALAの毒性を取り消すのに十分な、最小限の量であったことを示している。さらに、結果は、酵母細胞によって取り込まれたPUFAの含量は、添加された割合を大まかに反映し、酵母細胞が提供されたPUFAを区別しないことを示唆している。
【0186】
実施例16.D−PUFAは、酸化ストレスを軽減し、AMDおよび糖尿病性網膜症の病理に関与する網膜細胞における生存率を増大させる
微小血管内皮(MVEC)、網膜色素上皮(RPE)および網膜神経細胞(網膜神経節細胞)を含むいくつかの細胞型を、細胞培養における生存率について試験した。細胞を、水素化(対照)または重水素化D2−リノール酸(ω−6;LA)およびD4−リノレン酸(ω−3;ALA)(20μM;ω−6対ω−3の比率:1:1または2:1)のいずれかを含有する培地中で、72時間維持した。細胞へのPUFAの取り込みを、GCによって監視した(
図11)。MVECへのPUFAの取り込みを示す表1によれば、PUFAは、細胞によって容易に取り込まれることが示された。
【0187】
【表1】
【0188】
次いで、細胞を一般的な酸化ストレス発生化合物であるパラコート(PQ;500μM)で処理した。生存率の測定のために、血球計算器およびトリパンブルー排除法を使用して細胞を計数した。
図12は、パラコートによる急性中毒後のH−PUFAおよびD−PUFA処理したMVEC細胞の生存率を示す。試験したすべての細胞型について、D−PUFAは、対照と比較して、MVEC細胞について
図8に示したものと同様の保護効果を有していた。
【0189】
実施例17.D−PUFAを補ったマウスの毒性学研究は、主要血液バイオマーカーにおいて異常を示さない
より長期の投与パラダイム(すなわち、3週間の食餌の置き換え)による、H−PUFAおよびD−PUFAを補充したマウスの血清の化学的分析(UC Davisで実施した)では、H−PUFA/D−PUFA生理食塩水処理マウスについて腎機能、肝機能、血液脂質等の主要バイオマーカーにおいて差は明らかにならなかった。この例では、D−PUFAは、D2−リノール酸:D4−リノレン酸の2:1混合物である。
【0190】
試験したパラメータには、表2のトリグリセリド;総タンパク質;総ビリルビン;リン;遊離脂肪酸;HDL;グルコース;クレアチン;コレステロール;カルシウム;血液尿素窒素;アルカリホスファターゼ;アルブミン;アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ等の測定が含まれていた。
【0191】
【表2】
【0192】
実施例18.病理組織学的研究
顕微鏡的変化は、最も具体的な組織分布的な形態学的診断によってコード化され、体系化医療名称(SNOMED)と国立毒性プログラムの毒性データ管理システム(TDMS)の用語マニュアルが、ガイドラインとして使用された。データは、Labcat(登録商標)病理モジュール4.30に記録された。4段階の採点システム(最小、軽度、中等度、および顕著)が、等級付け可能な変化を定めるのに用いられた。
【0193】
PUFAを含む食餌をC57BL6雄マウスに試験日1日目から14日目にかけて経口投与し、試験15日目に剖検した。第1群は4匹のマウスで構成され、水素化PUFAの投与を受けた。第2群は、5匹のマウスから成り、重水素化PUFA(D2−LAとD4−ALA)の投与を受けた。試験8日目に、すべてのマウスは、生理食塩水の腹腔内投与(IP)を受けた。供された全マウスからのプロトコル指定された組織[肝臓(3〜7切片)、気管支を伴う肺(2〜5の肺葉)、脾臓、心臓、および腎臓]の完全なセットを病理組織学的に検討した。H−PUFAおよびD−PUFA群の間に差異は観察されなかった。
【0194】
実施例19.組織特異的重水素化の評価
WTマウスは、1ケージあたり12匹(雌から分離した雄)を収容し、6%総脂肪を含むAIN93食餌をペレットとして90日間、自由摂取(通常は5〜6g/日)させた。その総脂肪の約10%は、D2−LA/D4−ALA(第1群)、D2−LA/ALA(第2群)、またはLA/ALA(対照群)の1:1混合物から構成された。動物を屠殺し、臓器を回収し、保存剤を使用せずに分析前に低温で保存した。脂質画分を分離し、前処理し、対照としてLA、D2−LA、ALAおよびD4−ALAを使用して、標準プロトコルに従ってLC−MSにより分析した。
【0195】
1:1のD2−LA/D4−ALAの用量試験は、組織が重水素で高度に富化され、総脂肪の約40%が重水素化されたことを示した(
図13)。さらに、これらの試験は、脂肪分布が試験された用量により相対的に変わらないことを示した(
図14)。1:1のD2−LA/ALAの用量試験の後では、総脂肪の約27%が重水素化されていることが確定された(
図15)。
【0196】
肝臓や脳などの特定の臓器もまた評価された(
図16〜21)。肝臓は以前に試験された組織とは異なる脂肪プロファイルを有したが(
図16)、D2−LA/D4−ALAによる90日間の用量試験は、組織が非常に重水素で富化され、総脂肪の約40%が重水素化されていることを証明した(
図17)。また、肝臓の試験では、脂肪分布が試験された用量により相対的に変わらないことが示された(
図16〜17)。また、D2−LAのみによる90日間の用量試験は、約32%の総脂肪の重水素化とともに、以前の試験と同様の脂肪プロファイルを示した(
図18)。その結果、肝臓における脂肪プロファイルおよび重水素化プロファイルは、投与された重水素化成分にかかわらず維持された。肝臓と同様に、脳もまた、以前に試験された組織とは異なる脂肪プロファイルを有した(
図19〜21)。D2−LA/D4−ALAによる90日間の用量試験は、組織が非常に重水素で富化され、総脂肪の約30%が重水素化されていることを証明した(
図19)。また、脳の試験では、脂肪分布が試験された用量により相対的に変わらないことが示された(
図19〜21)。また、D2−LA/ALAによる90日間の用量試験は、約23%の総脂肪の重水素化とともに、以前の試験と同様の脂肪プロファイルを例証した(
図20)。その結果として、脳の脂肪プロファイルおよび重水素化プロファイルは、投与された重水素化成分にかかわらず、維持された。
【0197】
実施例20:非アルコール性脂肪肝疾患および脂肪性肝炎に対する効力の試験 ドブネズミ(Rattus norvegicus)種およびWistar系統からの50匹の雄のヘテロ接合体ラット(45日齢)を、5匹の動物の群で12時間の明/暗サイクルおよび制御された温度条件下、ポリプロピレンのケージ中に維持する。NASHの誘導は、既知の手順に従ってメチオニンとコリンが欠乏した食餌(MCD)により行われる(参照:Rogers AE,Newberne PM.Alcoholic and nutritional fatty liver and cirrhosis.Am J Pathol.1973;73:817−20)。D−PUFA(D2−LA、D4−ALA、およびD2−LAとD4−ALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100mg/kg)またはH−PUFA(LA、ALA、およびLAとALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100mg/kg)を、3ヶ月間にわたってラットに毎日投与する。試験期間中、動物を毎週秤量し、薬物の用量は、必要に応じて再調整する。試験の最初の日、動物の体重を測定する以外にも、それらの血液を、生化学分析:アラニン−アミノトランスフェラーゼ(ALT)およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)(Labtestキットを使用する比色試験)のために後眼窩静脈叢穿刺を介して採取する。誘導期間および化合物投与(90日間)を完了した1日後に、動物を断頭により屠殺する。もう一度、それぞれの動物の血液を生化学的分析のために採取する。その後、肝臓全摘出術による開腹と肝標本作成を、脂質過酸化(LPO)と組織学的分析のために実施する。肝臓組織試料を、既知の方法に従って、チオバルビツール酸反応物質(TBARS)測定を用いて分析し(参照:Lowryら、Protein measurement with the folin phenol reagent.J Biol Chem.1951;193:265−75)、その結果を、マロンジアルデヒドのnmol/タンパク質のmgで表記する。また、肝臓断片を有するスライドを、線維症レベルを評価するためにヘマトキシリン−エオシンおよびピクロシリウスで、そして鉄貯蔵の存在を評価するためにPerlで染色し、動物のデータを知らされていない唯一の病理学者により検査させた。NASH診断のための最小限の組織学的基準は、ゾーン3と小葉炎症性浸潤を伴う肝細胞バルーニング関連脂肪肝の存在である。ゾーン3を取り込むマロリー小体および類洞線維症は、存在するかもしれないし、存在しないかもしれない。壊死性炎症活性および線維症活性の両方の等級付けは、既知の分類に従って実施される(参照:Brunt EM,Janney CG, Di Bisceglie AM,Neuschwander−Tetri BA,Bacon BR.Nonalcoholic steatohepatitis:a proposal for grading and staging the histological lesions.Am J Gastroenterol.1999;94:2467−74)。D2−LAおよびD4−ALAは、肝臓試料中に見られるMDAの量を減少させ、NASHの組織学的徴候を打ち消すことが予測される。
【0198】
実施例21:アルコール性脂肪肝疾患、脂肪性肝炎および肝硬変に対する効力の試験
ドブネズミ(Rattus norvegicus)種およびWistar系統からの50匹の雄のヘテロ接合体ラット(45日齢)を、5匹の動物の群で、12時間の明/暗サイクルおよび制御された温度条件下、ポリプロピレンのケージ中に維持する。アルコール性肝疾患および肝硬変の誘導を、5%エタノールを含む食餌で6週間実施する。D−PUFA(D2−LA、D4−ALA、およびD2−LAとD4−ALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100mg/kg)またはH−PUFA(LA、ALA、およびLAとALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100mg/kg)を、3ヶ月間にわたってラットに毎日投与する。試験期間中、動物を秤量し、薬物の用量は必要に応じて再調整する。試験の最初の日、動物の体重を測定する以外にも、それらの血液を、生化学分析:アラニン−アミノトランスフェラーゼ(ALT)およびアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)(Labtestキットを使用する比色試験)のために後眼窩静脈叢穿刺を介して採取する。誘導期間および化合物投与(90日間)を完了した1日後に、動物を断頭により屠殺する。もう一度、それぞれの動物の血液を生化学的分析のために採取する。その後、肝臓全摘出術による開腹と肝標本作成を、脂質過酸化(LPO)と組織学的分析のために実施する。肝臓組織試料を、既知の方法に従って、チオバルビツール酸反応物質(TBARS)測定を用いて分析し(参照:Lowryら、Protein measurement with the folin phenol reagent.J Biol Chem.1951;193:265−75)、その結果を、マロンジアルデヒドのnmol/タンパク質のmgで表記する。また、肝臓断片を有するスライドを、線維症レベルを評価するためにヘマトキシリン−エオシンでおよびピクロシリウスで、そして鉄貯蔵の存在を評価するためにPerlで染色し、動物のデータを知らされていない唯一の病理学者により検査させた。D2−LAおよびD4−ALAは、肝臓試料中に見られるMDAの量を減少させ、脂肪肝疾患の組織学的徴候を打ち消すことが予測される。
【0199】
実施例22:肝臓での酸化ストレスに対する効力を決定するためのインビトロモデル
肝細胞培養物を、実施例16について記載した方法を用いて、酸化ストレスに応じた細胞培養での生存率について試験をすることができる。肝細胞を、D−PUFA(D2−LA、D4−ALA、およびD2−LAとD4−ALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100μM)またはH−PUFA(LA、ALA、およびLAとALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100μM)を含む培地中で72時間維持する。実施例2および7に記載したように、細胞内へのPUFAの取り込みを、GCによって監視する。実施例7に記載したように、また肝細胞を、酸化ストレス生成化合物のパラコート(PQ;500μΜ)で処理する。生存率測定のために、細胞を血球計およびトリパンブルー排除法を用いて計数する。PUFAは、肝細胞によって容易に取り込まれることが予測される。D−PUFAは、対照試料と比較して保護効果を有することが予測される。
【0200】
実施例23.脂肪組織および心臓組織内への取り込みを試験するためのモデル
同位体比質量分析法は、脂肪組織および心臓組織のリン脂質膜へのD−PUFAの取り込みを確認するために使用することができる。食餌補給によりD2−LAおよびD4−ALAを送達する場合、動物組織への取り込みは、脂質膜中の重水素組成の全体的増加を測定することができる同位体比質量分析技術を用いて監視することができ、このようにして、D2−LA、D4−ALA、およびこれらの化合物から誘導される任意の他のPUFAの取り込みについて報告する。この方法を使用して、動物組織へのD−PUFAの実質的な取り込みを検出することができる。例えば、マウスに、唯一のPUFA供給源としてD−PUFA(D2−LA、D4−ALA、およびD2−LAとD4−ALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100mg/kg)またはH−PUFA(LA、ALA、およびLAとALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100mg/kg)を6日間補給し、既知の酸化剤や生理食塩水賦形剤に急激にさらし、さらに6日間、同じ食餌を続けた。脂肪組織および心臓を切除し、対照マウスと試験化合物処置マウスからのホモジネート試料を、上記実施例7で説明したように、重水素含有量について分析する。D2−LAおよびD4−ALAは、分析される脂肪組織および心臓組織中に見い出されることが予測される。
【0201】
実施例24.高血圧に対する効力を試験するためのモデル
以前に記載(McIntyreら、1997 Hypertension 30:1517;Alexanderら、1999 Cardiovasc.Res.43:798;Fennellら、2002 Gene Ther.9:110)された、高血圧の脳卒中易発症高血圧自然発症(SHRSP)ラットモデルを、高血圧症を軽減する化合物の能力を評価するために使用することができる。
【0202】
例えば、8週齢の雄SHRSPラットの群(8〜9匹/群)に、唯一のPUFA供給源としてD−PUFA(D2−LA、D4−ALA、およびD2−LAとD4−ALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100mg/kg)またはH−PUFA(LA、ALA、およびLAとALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100mg/kg)を8週間補給し、収縮期血圧測定を週間隔で記録する。D2−LAおよびD4−ALAで処置した動物は、収縮期血圧の低下を示すことが予測される。
【0203】
実施例25.様々な心臓障害に対する効力を試験するためのモデル
本明細書に開示された試験化合物はまた、Langendorfの摘出心臓灌流モデルを用いて評価することができる。例えば、8週齢の雄ラットの群(8〜9匹/群)に、唯一のPUFA供給源としてD−PUFA(D2−LA、D4−ALA、およびD2−LAとD4−ALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100mg/kg)またはH−PUFA(LA、ALA、およびLAとALA両方の1:1の組み合わせの0.01、0.1、1.0、10.0、および100mg/kg)を8週間補給する。治療期間後、ラット心臓を、左心室、左心房、右心室、および右心房の筋肉の厚みを測定するための心エコー検査および電気的活性を測定するための心電図により分析する。生きたままの評価後、ラットを安楽死させ、それらの心臓を摘出し、Langendorf摘出灌流システムに接続する(参照:Jenningsら、Am.Surg.2004;70(9),797−800)。左心室圧を、その後、左心室バルーンを用いて測定する。冠血流も測定する。心機能を、心臓の収縮と弛緩の速度に対する試験化合物投与の効果を測定することによってさらに評価する。心機能に対して観察された効果が、ミトコンドリア機能に対する試験化合物の効果によるものであるかどうかを決定するために、虚血前および虚血後のミトコンドリア活性を、処置群の各々について評価する。D2−LAおよびD4−ALAは、心臓障害に関連する症状およびマーカーを低減することが予測される。
【0204】
結論
本発明はその具体的な実施形態を参照して説明したが、様々な変更を行うことができ、均等物が本発明の真の精神および範囲から逸脱することなく置き換えることができることを、当業者は理解すべきである。これは、本明細書に記載された利点と機能のすべてを提供するものではない実施形態を含む。さらに、多くの修正が、特定の状況、材料、組成物、プロセス、プロセス工程または複数の工程を本発明の目的、精神および範囲に適合させるためになされることができる。全てのそのような修正は、本明細書に添付の特許請求の範囲に含まれるものである。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照することによってのみ定義される。