特許第6145451号(P6145451)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6145451
(24)【登録日】2017年5月19日
(45)【発行日】2017年6月14日
(54)【発明の名称】新規なピロロピリミジン誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20170607BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20170607BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20170607BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20170607BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20170607BHJP
   A61P 11/06 20060101ALI20170607BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20170607BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20170607BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20170607BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20170607BHJP
   A61P 37/00 20060101ALI20170607BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20170607BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20170607BHJP
   A61P 37/08 20060101ALI20170607BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20170607BHJP
【FI】
   C07D487/04 140
   C07D487/04CSP
   C07D519/00 311
   A61K31/519
   A61K45/00
   A61P11/00
   A61P11/06
   A61P19/02
   A61P29/00
   A61P29/00 101
   A61P35/00
   A61P35/02
   A61P37/00
   A61P37/02
   A61P37/06
   A61P37/08
   A61P43/00 111
   A61P43/00 121
【請求項の数】16
【全頁数】119
(21)【出願番号】特願2014-517980(P2014-517980)
(86)(22)【出願日】2012年7月7日
(65)【公表番号】特表2014-520793(P2014-520793A)
(43)【公表日】2014年8月25日
(86)【国際出願番号】IB2012001699
(87)【国際公開番号】WO2013008095
(87)【国際公開日】20130117
【審査請求日】2015年7月3日
(31)【優先権主張番号】61/505,560
(32)【優先日】2011年7月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504389991
【氏名又は名称】ノバルティス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ヘング,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ホエゲナウアー,エリザベス,ケイト
(72)【発明者】
【氏名】コッホ,グイド
(72)【発明者】
【氏名】プルズ,ロバート,アレキザンダー
(72)【発明者】
【氏名】ブルペッティ,アンナ
(72)【発明者】
【氏名】ワエルチリ,ルドルフ
【審査官】 新留 素子
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−503905(JP,A)
【文献】 特表2009−531274(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/059272(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K 31/33−33/44
A61P 1/00−43/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩;
【化1】
式中、
R1は、水素、ヒドロキシで任意に置換されているC〜Cアルキルであり、
R2は、水素またはハロゲンであり、
R3は、水素またはハロゲンであり、
R4は、水素であり、
R5は、フェニル[ハロゲン、SF、NR6R7、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキル(ヒドロキシ、ハロゲンもしくはC〜Cアルコキシで任意に置換されている)、またはC〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシもしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)で任意に置換されている]であるか、あるいは
R5は、N、SおよびOから選択される1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む、4〜14員の単環式または二環式ヘテロシクリル環系またはヘテロアリール環系であり[この環は、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ(ヒドロキシもしくはハロゲンで任意に置換されている)、またはC〜Cアルキル(ヒドロキシもしくはハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている]、
あるいは、R4およびR5は、それらが結合している原子と一緒になってピペリドン環を形成し[この環は、前記ピペリドン環に縮環したフェニル環を任意に含んでおり、前記ピペリドン環および/または前記縮環したフェニル環は、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cシクロアルキルで任意に置換されている(これらの置換基の各々は、ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されていてもよい)]、
R6およびR7は、水素またはC〜Cアルキルから独立して選択されるか、
あるいは、R6およびR7は、それらが結合している窒素原子と一緒になって4〜8員の飽和アザシクロアルカン環ハロゲン、ヒドロキシまたはC〜Cアルキルで任意に置換されている)を形成し
Xは、O、S(O)(nは0、1もしくは2である)、または
【化2】
(qは2もしくは3である)であり、R10は存在しない、
あるいは、XはCHまたはNであり、R10は、水素、ヒドロキシ、−NR6R7、−CO−R11、−S(O)−R12(pは1もしくは2である)であり、
R11は、C〜Cアルキル(ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、カルボキシもしくはC〜Cアルコキシカルボニルオキシで任意に置換されている)、またはNR6R7であり、並びに
R12は、C〜CアルキルまたはNR6R7である。
【請求項2】
R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はフェニル[ハロゲン、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル(ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されている)、
またはC〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシもしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)]であり;Xは、O、S(O)(nは0、1もしくは2)、または
【化3】
(qは2もしくは3である)であり、R10は存在せず、
残りの可変基は請求項1において定義した通りである、
請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項3】
R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている]であり;Xは、O、S(O)(nは0、1もしくは2である)、または
【化4】
(qは2もしくは3である)であり、R10は存在せず;残りの可変基は請求項1において定義した通りである、請求項1または2に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項4】
R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はフェニル[ハロゲン、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル(ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されている)、またはC〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシもしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)]であり;XはOを表し、R10は存在しないか、またはXはNを表し、R10は水素もしくは−CO−R11であり;残りの可変基は請求項1において定義した通りである、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項5】
R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はフェニル[C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル(ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されている)、また〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシもしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)]であり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;、R11はNR6R7を表し(R6およびR7は、独立して水素またはメチルである);残りの可変基は請求項1において定義した通りである、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項6】
R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はC〜Cアルコキシで任意に置換されているアゼチジンであり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;残りの可変基は請求項1において定義した通りである、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項7】
R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている]であり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;残りの可変基は請求項1において定義した通りである、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項8】
R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[前記イソキノリン環の6位において、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で置換されている]であり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;残りの可変基は請求項1において定義した通りである、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項9】
R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はC〜Cアルコキシで任意に置換されているアゼチジンであり、XはOを表し;残りの可変基は請求項1において定義した通りである、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項10】
R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている]であり;XはOを表し;残りの可変基は請求項1において定義した通りである、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項11】
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(1−フルオロ−シクロプロピル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{3−[(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−6−カルボニル)−アミノ]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−イソプロピル−メチル−アミノ)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
3−メチル−1H−インドール−6−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチルカルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[5−フルオロ−2−メチル−3−(4−ピペリジン−1−イル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[5−フルオロ−3−(イソプロペニル−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[5−フルオロ−3−(4−イソプロポキシ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−ペンタフルオロチオ−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(2−メトキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(1−メトキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
1−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチル−カルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−{4−[3−(4−ジメチルアミノ−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{3−[2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(4−アセチル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−4−フルオロ−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{4−フルオロ−3−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド、
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(3,6−ジヒドロ−1−オキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−2−メチル−3−{6−[1−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−ベンズアミド、
酢酸2−(4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル)−2−オキソ−エチルエステル、
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−3−{6−[1−(2−ヒドロキシ−アクチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−メチル−フェニル)ベンズアミド、
N−(3−{6−[1−(2−シアノ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−4−シクロプロピル−ベンズアミド、
N−(5−フルオロ−2−メチル−3−{6−[1−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンズアミド、
酢酸2−[4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル]−2−オキソ−エチルエステル、
N−(5−フルオロ−3−{6−[1−(2−ヒドロキシ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−メチル−フェニル)−4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンズアミド、
4−{4−[3−(4−tert−ブチル−ベンゾイルアミノ)−2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、
4−tert−ブチル−N−(3−{6−[1−(2−フルオロ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−ヒドロキシメチル−フェニル)−ベンズアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、
4−{4−[3−(4−tert−ブチル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1−ジメチルスルファモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−{4−[3−(6−tert−ブチル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(6−シクロプロピル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{2−ヒドロキシメチル−3−[6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−4−ジメチルアミノ−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{2−メチル−3−[6−(3,6−ジヒドロ−1−オキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ジメチルアミノ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[(3−イソプロポキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチルカルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−[4−(5−フルオロ−2−メチル−3−{[3−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−エトキシ)−アゼチジン−1−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボン酸{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−4−フルオロ−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−4−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、および
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ジメチルアミノ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
から選択される、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項12】
4−{4−[3−(4−アセチル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド;
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−4−フルオロ−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド;
4−(4−{4−フルオロ−3−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド;
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド;
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド;
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド;
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(3,6−ジヒドロ−1−オキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド;
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド;
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド;
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド;
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド;
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−2−メチル−3−{6−[1−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−ベンズアミド;
酢酸2−(4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル)−2−オキソ−エチルエステル;および
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−3−{6−[1−(2−ヒドロキシ−アクチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−メチル−フェニル)ベンズアミド
から選択される、請求項1に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項13】
治療有効量の請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩、および1種以上の薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
【請求項14】
治療有効量の請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩、および1種以上の治療活性助剤を含む、組合せ物。
【請求項15】
医薬として使用するための、請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項16】
Btkにより媒介される障害または疾患を治療するための請求項1〜12のいずれか一項に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む、医薬であって、Btkにより媒介される障害または疾患が、
自己免疫障害、炎症性疾患、アレルギー性疾患、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)、移植拒絶反応;関節リウマチ、全身型若年性特発性関節炎(SOJIA)、痛風、尋常性天疱瘡、特発性血小板減少性紫斑病、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、重症筋無力症、シェーグレン症候群、自己免疫溶血性貧血、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連性脈管炎、クリオグロブリン血症、血栓性血小板減少性紫斑病、慢性自己免疫性じんま疹、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アテローム性動脈硬化症、1型糖尿病、2型糖尿病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、膵臓炎、糸球体腎炎(glomerolunephritis)、グッドパスチャー症候群、橋本甲状腺炎、グレーヴス病、抗体媒介性移植拒絶反応(AMR)、移植片対宿主病、B細胞媒介性の過急性、急性および慢性の移植拒絶反応;血栓塞栓性障害、心筋梗塞、狭心症、脳卒中、虚血性障害、肺塞栓症;以下に限定されないが、多発性骨髄腫;白血病;急性骨髄性白血病;慢性骨髄性白血病;リンパ性白血病;骨髄性白血病;非ホジキンリンパ腫;リンパ腫;真性多血球血症;本態性血小板減少症;骨髄様化生症を伴う骨髄線維症;およびワルデンシュトレーム病を含む造血由来のがんからなる群から選択される、医薬

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、良好な薬物候補である新規ピロロピリミジン誘導体を記載する。
【0002】
本発明の化合物は、ブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)の選択的阻害を一般に示すことができる。
【背景技術】
【0003】
自己免疫疾患におけるBtkの本質的な役割は、関節リウマチ(JanssonおよびHolmdahl、1993年)、全身性エリテマトーデス(Steinberg, B. J.ら、J. Clin. Invest、70巻、587〜597頁、1982年)、ならびにアレルギー性疾患およびアナフィラキシー(Hata, D.ら、J. Exp. Med. 187巻、1235〜1247頁、1998年)に関する標準的な前臨床モデルにおいて、Btk欠陥マウスが保護されるという観察により、重要性が示されている。さらに、多くのがんおよびリンパ腫はBtkを発現し、またBtk機能(Davis, R. E.ら、Nature、463巻、88〜92頁、2010年)に依存しているように見える。
【0004】
したがって、Btk活性の阻害は、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、アレルギー性疾患、アナフィラキシーおよび炎症性状態などの免疫障害の治療において有用となり得る。さらに、Btkの阻害は、慢性骨髄性白血病、骨髄性白血病、非ホジキンリンパ腫および他のB細胞リンパ腫を含む、造血由来のがんの治療に有用となり得る。
【発明の概要】
【0005】
したがって、本発明の化合物は、広範囲の障害、特にBtk関連疾患または障害の治療において潜在的に有用となり得、例えば、自己免疫障害、炎症性疾患、アレルギー性疾患、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの気道疾患、移植拒絶反応、またはがん、例えば造血由来のがんもしくは固形腫瘍の治療において有用となり得る。
【0006】
より詳細には、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する;
【0007】
【化1】

式中、
R1は、水素、ヒドロキシで任意に置換されているC〜Cアルキルであり、
R2は、水素またはハロゲンであり、
R3は、水素またはハロゲンであり、
R4は、水素であり、
R5は、フェニル[ハロゲン、SF、NR6R7、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキル(ヒドロキシ、ハロゲンもしくはC〜Cアルコキシで任意に置換されている)、またはC〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシもしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)で任意に置換されている]であるか、あるいは
R5は、N、SおよびOから選択される1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む、4〜14員の単環式または二環式ヘテロシクリル環系またはヘテロアリール環系であり[この環は、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ(ヒドロキシもしくはハロゲンで任意に置換されている)、またはC〜Cアルキル(ヒドロキシもしくはハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている]、
あるいは、R4およびR5は、それらが結合している原子と一緒になってピペリドン環を形成し[この環は、環化したフェニル環を任意に含んでおり、そのような環はいずれも、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cシクロアルキルで任意に置換されている(これらの置換基の各々は、ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されていてもよい)]、
R6およびR7は、水素またはC〜Cアルキルから独立して選択されるか、
あるいは、R6およびR7は、それらが結合している窒素原子と一緒になって4〜8員の飽和アザシクロアルカン環(ハロゲン、ヒドロキシまたはC〜Cアルキルで任意に置換されている)を形成し、
Xは、O、S(O)(nは0、1もしくは2である)、または
【0008】
【化2】

(qは2もしくは3である)であり、R10は存在しない、
あるいは、XはCHまたはNであり、R10は、水素、ヒドロキシ、−NR6R7、−CO−R11、−S(O)−R12(pは1もしくは2である)であり、
R11は、C〜Cアルキル(ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、カルボキシもしくはC〜Cアルコキシカルボニルオキシで任意に置換されている)、またはNR6R7であり、
R12は、C〜CアルキルまたはNR6R7である。
【0009】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はフェニル[ハロゲン、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル(ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されている)、またはC〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)]であり;Xは、O、S(O)(nは0、1もしくは2である)、または
【0010】
【化3】

(qは2もしくは3である)であり、R10は存在せず;
残りの可変基(variable)は上記で定義した通りである、
上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0011】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている]であり;Xは、O、S(O)(nは0、1もしくは2である)、または
【0012】
【化4】

(qは2もしくは3である)であり、R10は存在せず;残りの可変基は上記で定義した通りである、上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0013】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はフェニル[ハロゲン、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル(ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されている)、またはC〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)]であり;XはOを表し、R10は存在しないか、またはXはNを表し、R10は水素もしくは−CO−R11であり;残りの可変基は上記で定義した通りである、上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0014】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はフェニル[C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル(ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されている)、またはC〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシ、もしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)]であり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;R11はNR6R7を表し(R6およびR7は、独立して水素またはメチルである);残りの可変基は上記で定義した通りである、上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0015】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はC〜Cアルコキシで任意に置換されているアゼチジンであり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;残りの可変基は上記で定義した通りである、上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0016】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている]であり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;残りの可変基は上記で定義した通りである、上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0017】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[前記イソキノリン環の6位において、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で置換されている]であり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;残りの可変基は上記で定義した通りである、上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0018】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はC〜Cアルコキシで任意に置換されているアゼチジンであり;XはOを表し;残りの可変基は上記で定義した通りである、上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0019】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている]であり;XはOを表し;残りの可変基は上記で定義した通りである、上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0020】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[前記イソキノリン環の6位において、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で置換されている]であり;XはOを表し;残りの可変基は上記で定義した通りである、上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0021】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は互いに独立して、水素およびハロゲンから選択され;R4は水素であり;R5はフェニル[ハロゲン、C〜Cシクロアルキル、またはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で1箇所以上が置換されている]であり;XはOまたはSを表し、R10は存在していない、上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0022】
別の実施形態では、本発明は、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩であって、R1はメチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は互いに独立して、水素およびハロゲンから選択され;R4は水素であり;R5はフェニル[ハロゲン、C〜Cシクロアルキル、またはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で1箇所以上が置換されている]であり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;R11はNR6N7であり;R6およびR7は独立してC〜Cアルキルから選択される、上記化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0023】
式(I)の化合物に関して、以下の重要な点は、本発明のさらなる実施形態を独立して、まとめて、または任意の組合せで、あるいはそれらの任意の部分組合せで表す。
【0024】
1.R1は、水素、メチルまたはヒドロキシメチルである。
2.R1は、メチルまたはヒドロキシメチルである。
3.R2およびR3は、独立して水素またはフルオロである。
4.R1はメチルまたはヒドロキシメチルであり、R2およびR3は独立して、水素またはフルオロである。
5.R4は、水素である。
6.R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている]である。
7.R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オンであり、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン環の6位において、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている。
8.R5は、フェニル[−NR6R7、ハロゲン、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている]である。
9.R5は、フェニル[−NR6R7、ハロゲン、C〜Cアルコキシ、またはC〜Cアルキル(ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されている)で置換されている]である。
10.R5は、フェニル[ハロゲン、C〜Cアルコキシ、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(フルオロもしくはヒドロキシで任意に置換されている)で置換されている]である。
11.R5は、N、SおよびOから選択される1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む、4員、5員、6員または7員の単環式複素環あるいは7員、8員、9員、10員、11員または12員の二環式複素環であり、環は、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ(ヒドロキシもしくはハロゲンで任意に置換されている)、またはC〜Cアルキル(ヒドロキシもしくはハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている。
12.R5は、N、SおよびOから選択される1個もしくは2個のヘテロ原子を含む、4員、5員、6員または7員の単環式複素環であり、環は、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ(ヒドロキシもしくはハロゲンで任意に置換されている)、またはC〜Cアルキル(ヒドロキシもしくはハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている。
13.R5は、C〜CアルコキシまたはC〜Cアルキルで置換されているアゼチジンである。
14.XはOであり、R10は存在しないか、またはXはNであり、R10はHもしくはCO−R11である。
15.XはOであり、R10は存在しないか、またはXはNであり、R10はCO−R11である。
16.XはOであり、R10は存在しない。
17.XはNであり、R10はCO−R11である。
18.R11はNR6R7であり、R6およびR7は、水素またはC〜Cアルキルから独立して選択される。
19.R11はNR6R7であり、R6およびR7はC〜Cアルキルから独立して選択される。
20.R11はNR6R7であり、R6およびR7はC〜Cアルキルから独立して選択される。
21.R11はNR6R7であり、R6およびR7はメチルである。
【0025】
別の実施形態では、本発明は、医薬として使用するための式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0026】
別の実施形態では、本発明は、Btkにより媒介される疾患または障害の治療に使用するための式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0027】
別の実施形態では、本発明は、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(1−フルオロ−シクロプロピル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{3−[(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−6−カルボニル)−アミノ]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−イソプロピル−メチル−アミノ)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
3−メチル−1H−インドール−6−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチルカルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[5−フルオロ−2−メチル−3−(4−ピペリジン−1−イル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[5−フルオロ−3−(イソプロペニル−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[5−フルオロ−3−(4−イソプロポキシ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−ペンタフルオロチオ−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(2−メトキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(1−メトキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
1−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチル−カルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−{4−[3−(4−ジメチルアミノ−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{3−[2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(4−アセチル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−4−フルオロ−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{4−フルオロ−3−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド、
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(3,6−ジヒドロ−1−オキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−2−メチル−3−{6−[1−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−ベンズアミド、
酢酸2−(4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル)−2−オキソ−エチルエステル、
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−3−{6−[1−(2−ヒドロキシ−アクチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−メチル−フェニル)ベンズアミド、
N−(3−{6−[1−(2−シアノ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−4−シクロプロピル−ベンズアミド、
N−(5−フルオロ−2−メチル−3−{6−[1−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンズアミド、
酢酸2−[4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル]−2−オキソ−エチルエステル、
N−(5−フルオロ−3−{6−[1−(2−ヒドロキシ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−メチル−フェニル)−4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンズアミド、
4−{4−[3−(4−tert−ブチル−ベンゾイルアミノ)−2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、
4−tert−ブチル−N−(3−{6−[1−(2−フルオロ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−ヒドロキシメチル−フェニル)−ベンズアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、
4−{4−[3−(4−tert−ブチル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1−ジメチルスルファモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−{4−[3−(6−tert−ブチル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(6−シクロプロピル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{2−ヒドロキシメチル−3−[6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−4−ジメチルアミノ−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{2−メチル−3−[6−(3,6−ジヒドロ−1−オキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ジメチルアミノ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[(3−イソプロポキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチルカルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−[4−(5−フルオロ−2−メチル−3−{[3−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−エトキシ)−アゼチジン−1−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボン酸{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−4−フルオロ−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−4−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、および
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ジメチルアミノ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
から選択される、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0028】
本明細書で使用する場合、用語「アルキル」は、最大20個の炭素原子を有する、完全に飽和している分岐または非分岐の炭化水素部位を指す。特に提示されない限り、アルキルは、1〜16個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、1〜7個の炭素原子、または1〜4個の炭素原子を有する炭化水素部位を指す。アルキルの代表例には、以下に限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、3−メチルヘキシル、2,2−ジメチルペンチル、2,3−ジメチルペンチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシルなどが含まれる。
【0029】
本明細書で使用する場合、用語「アルケニル」は、2〜20個の炭素原子を有する、不飽和の分岐または非分岐の炭化水素部位を指す。アルケニルは2〜20個の炭素原子を含む。特に提示されない限り、アルケニルは、2〜16個の炭素原子、2〜10個の炭素原子、2〜7個の炭素原子、または2〜4個の炭素原子を有する部位を指す。アルケニルの代表例には、以下に限定されないが、エテニル、n−プロペニル、イソ−プロペニル、n−ブテニル、sec−ブテニル、イソ−ブテニル、tert−ブテニル、n−ペンテニル、イソペンテニル、ネオペンテニル、n−ヘキセニル、3−メチルヘキセニル、2,2−ジメチルペンテニル、2,3−ジメチルペンテニル、n−ヘプテニル、n−オクテニル、n−ノネニル、n−デセニルなどが含まれる。
【0030】
本明細書で使用する場合、用語「アルコキシ」は、アルキル−O−を指し、アルキルは本明細書の上記で定義されている。アルコキシの代表例には、以下に限定されないが、メトキシ、エトキシル、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロプロピルオキシ−、シクロヘキシルオキシ−などが含まれる。通常、アルコキシ基は、約1〜7個、より好ましくは約1〜4個の炭素を有する。
【0031】
本明細書で使用する場合、用語「シクロアルキル」は、飽和または不飽和の3〜12個の炭素原子の単環式、二環式、または三環式の炭化水素基を指す。特に提示されない限り、シクロアルキルは、3〜9個の環炭素原子または3〜7個の環炭素原子を有する、環式炭化水素基を指す。例示的な単環式炭化水素基には、以下に限定されないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシルおよびシクロヘキセニルなどが含まれる。例示的な二環式炭化水素基には、ボルニル(bornyl)、インジル(indyl)、ヘキサヒドロインジル、テトラヒドロナフチル、デカヒドロナフチル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプテニル、6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプチル、2,6,6−トリメチルビシクロ[3.1.1]ヘプチル、ビシクロ[2.2.2]オクチルなどが含まれる。例示的な三環式炭化水素基は、アダマンチルなどが含まれる。
【0032】
本明細書で使用する場合、用語「アザシクロアルカン」は、「シクロアルキル」について定義した、3〜12個の炭素原子からなる、飽和または不飽和の単環式、二環式または三環式炭化水素基を指し、炭素原子の1個が窒素原子により置き換えられている。特に提示されない限り、アザシクロアルキルは、2〜9個の環炭素原子と1個の窒素原子、または2〜7個の環炭素原子と1個の窒素原子を有する、環式アザ炭化水素基を指す。例示的な単環式アザ炭化水素基には、以下に限定されないが、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、アゼパニル、ジヒドロアゼピニルなどが含まれる。
【0033】
本明細書で使用する場合、用語「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを指す。
【0034】
本明細書で使用する場合、用語「複素環式」、「ヘテロシクリル」または「複素環」は、飽和または不飽和の非芳香環またはその環系を指すことができ、例えば、その環系とは、4員、5員、6員もしくは7員の単環式環系、7員、8員、9員、10員、11員もしくは12員の二環式環系、または10員、11員、12員、13員、14員もしくは15員の三環式環系のことであり、O、SおよびNから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含有しており、NおよびSはまた、様々な酸化状態に任意に酸化されていてもよい。複素環式基は、ヘテロ原子または炭素原子において結合され得る。ヘテロシクリルは、縮合環または架橋環およびスピロ環を含むことができる。複素環の例には、アゼチジン、テトラヒドロフラン(THF)、ジヒドロフラン、1,4−ジオキサン、モルホリン、1,4−ジチアン、ピペラジン、ピペリジン、1,3−ジオキソラン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピロリン、ピロリジン、テトラヒドロピラン、ジヒドロピラン、オキサチオラン、ジチオラン、1,3−ジオキサン、1,3−ジチアン、オキサチアン、チオモルホリンなどが含まれる。
【0035】
本明細書で使用する場合、用語「アリールオキシ」は、−O−アリールと−O−ヘテロアリールの両方を指し、アリールおよびヘテロアリールは、本明細書で定義されている。
【0036】
本明細書で使用する場合、用語「ヘテロアリール」は、N、OまたはSから選択される1〜8個のヘテロ原子を有する、5〜14員の単環式もしくは二環式または三環式芳香族環系を指す。通常、ヘテロアリールは、5〜10員の環系(例えば、5〜7員の単環、または8〜10員の二環)、または5〜7員の環系である。典型的なヘテロアリール基には、2−または3−チエニル、2−または3−フリル、2−または3−ピロリル、2−、4−または5−イミダゾリル、3−、4−または5−ピラゾリル、2−、4−または5−チアゾリル、3−、4−または5−イソチアゾリル、2−、4−または5−オキサゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾリル、3−または5−1,2,4−トリアゾリル、4−または5−1,2,3−トリアゾリル、テトラゾリル、2−、3−または4−ピリジル、3−または4−ピリダジニル、3−、4−または5−ピラジニル、2−ピラジニル、および2−、4−または5−ピリミジニルが含まれる。
【0037】
用語「ヘテロアリール」はまた、複素芳香族環が、1つ以上のアリール環、脂環式環、またはヘテロシクリル環に縮合している基を指し、結合基または結合場所は、この複素環上にある。非限定例には、1−、2−、3−、5−、6−、7−または8−インドリジニル、1−、3−、4−、5−、6−または7−イソインドリル、2−、3−、4−、5−、6−または7−インドリル、2−、3−、4−、5−、6−または7−インダゾリル、2−、4−、5−、6−、7−または8−プリニル、1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−または9−キノリジニル、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−キノリイル、1−、3−、4−、5−、6−、7−または8−イソキノリイル、1−、4−、5−、6−、7−または8−フタラジニル、2−、3−、4−、5−または6−ナフチリジニル、2−、3−、5−、6−、7−または8−キナゾリニル、3−、4−、5−、6−、7−または8−シンノリニル、2−、4−、6−または7−プテリジニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−4aHカルバゾリル、1−、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−カルブザオリル、1−、3−、4−、5−、6−、7−、8−または9−カルボリニル、1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−、9−または10−フェナントリジニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−または9−アクリジニル、1−、2−、4−、5−、6−、7−、8−または9−ペリミジニル、2−、3−、4−、5−、6−、8−、9−または10−フェナトロリニル、1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−または9−フェナジニル、1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−、9−または10−フェノチアジニル、1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−、9−または10−フェノキサジニル、2−、3−、4−、5−、6−またはl−、3−、4−、5−、6−、7−、8−、9−または10−ベンゾイソキノリニル、2−、3−、4−またはチエノ[2,3−b]フラニル、2−、3−、5−、6−、7−、8−、9−、10−または11−7H−ピラジノ[2,3−c]カルバゾリル、2−、3−、5−、6−または7−2H−フロ[3,2−b]−ピラニル、2−、3−、4−、5−、7−または8−5H−ピリド[2,3−d]−o−オキサジニル、1−、3−または5−1H−ピラゾロ[4,3−d]−オキサゾリル、2−、4−または54H−イミダゾ[4,5−d]チアゾリル、3−、5−または8−ピラジノ[2,3−d]ピリダジニル、2−、3−、5−または6−イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、1−、3−、6−、7−、8−または9−フロ[3,4−c]シンノリニル、1−、2−、3−、4−、5−、6−、8−、9−、10または11−4H−ピリド[2,3−c]カルバゾリル、2−、3−、6−または7−イミダゾ[1,2−b][1,2,4]トリアジニル、7−ベンゾ[b]チエニル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾオキサゾリル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾイミダゾリル、2−、4−、4−、5−、6−または7−ベンゾチアゾリル、1−、2−、4−、5−、6−、7−、8−または9−ベンゾオキサピニル、2−、4−、5−、6−、7−または8−ベンゾオキサジニル、1−、2−、3−、5−、6−、7−、8−、9−、10−または11−1H−ピロロ[1,2−b][2]ベンゾアザピニルが含まれる。典型的な縮合ヘテロアリール基には、以下に限定されないが、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−キノリニル、1−、3−、4−、5−、6−、7−または8−イソキノリニル、2−、3−、4−、5−、6−または7−インドリル、2−、3−、4−、5−、6−または7−ベンゾ[b]チエニル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾオキサゾリル、2−、4−、5−、6−または7−ベンゾイミダゾリル、および2−、4−、5−、6−または7−ベンゾチアゾリルが含まれる。
【0038】
本明細書で使用する場合、用語「塩(単数)」または「塩(複数)」は、本発明の化合物の酸付加塩または塩基付加塩を指す。「塩」には、特に「薬学的に許容される塩」が含まれる。用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の生物的有効性および特性を保持しており、生物的または別の面で望ましくないものが通常ない塩を指す。多くの場合、本発明の化合物は、アミノ基および/またはカルボキシル基、またはそれらに類似した基の存在によって、酸性塩および/または塩基性塩を形成することができる。
【0039】
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸と共に形成することができ、例えば、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物塩/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、塩化物塩/塩酸塩、クロロテオフィリン酸塩(chlortheophyllonate)、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物塩、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩(napsylate)、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩およびトリフルオロ酢酸塩である。
【0040】
塩を誘導することができる無機酸には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが含まれる。
【0041】
塩を誘導することができる有機酸には、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などが含まれる。薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基と共に形成することができる。
【0042】
塩を誘導することができる無機塩基には、例えば、アンモニウム塩、および周期表のI〜XIIの列からの金属の塩が含まれる。ある種の実施形態では、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛および銅から誘導される。特に適切な塩には、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウムの塩が含まれる。
【0043】
塩を誘導することができる有機塩基には、例えば、一級、二級および三級アミン、天然由来の置換アミンを含む置換アミン、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂などが含まれる。ある種の有機アミンには、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリネート(cholinate)、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リシン、メグルミン、ピペラジンおよびトロメタミンが含まれる。
【0044】
本発明の薬学的に許容される塩は、塩基性部位または酸性部位から、従来的な化学方法により合成することができる。一般的に、こうした塩は、これらの化合物の遊離酸体と化学量論量の適切な塩基(Na、Ca、MgまたはKの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩など)とを反応させることにより、またはこれらの化合物の遊離塩基体と化学量論量の適切な酸とを反応させることにより調製することができる。こうした反応は、通常、水中もしくは有機溶媒中、または前記2種の混合物中で行われる。一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルのような非水性媒体の使用が、実用的な場合に望ましい。さらなる適切な塩の一覧は、例えば「Remington's Pharmaceutical Sciences」、第20版、Mack Publishing Company、Easton、Pa. (1985年)、ならびにStahlおよびWermuthによる「Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use」(Wiley-VCH、Weinheim、ドイツ、2002年)において見出すことができる。
【0045】
本明細書において与えられている任意の式は、本化合物の非標識形態および同位体標識形態を表すものと意図されている。同位体標識化合物は、1個以上の原子が選択された原子量または質量数を有する原子により置き換えられていることを除いて、本明細書において与えられている式によって図示されている構造を有する。本発明の化合物に取り入れることができる同位元素の例には、それぞれ、H、H、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl、125Iなどの、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位元素が含まれる。本発明には、本明細書において定義した様々な同位体標識化合物、例えば、Hおよび14Cなどの放射性同位元素、またはHおよび13Cなどの非放射性同位元素がその中に存在しているものが含まれる。こうした同位体標識化合物は、薬物または基質の組織分布アッセイを含めた、代謝研究(14Cによる)、応答速度研究(例えば、HまたはHによる)、あるいは陽電子放射断層撮影法(PET)もしくは単一光子放射型コンピューター断層撮影(SPECT)などの検出またはイメージング技法において、あるいは患者の放射線治療において有用である。特に、18Fまたは標識化合物は、PETもしくはSPECTの研究にとって特に望ましいものとなり得る。式(I)の同位体標識化合物は、一般に、当業者に公知の従来の技法によって、または以前に使用された非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用する、添付の実施例および調製例において記載した技法と類似した方法により調製することができる。
【0046】
さらに、より重い同位元素、特に、重水素(すなわち、HまたはD)による置換は、より大きな代謝安定性、例えば、インビボ半減期の増大、もしくは必要投与量の低減、または治療指数における改善に起因する、ある種の治療上の利点をもたらすことがある。本文脈における重水素は、化学式(I)の化合物の置換基と見なされることが理解される。こうしたより重い同位元素、具体的には重水素の濃度は、同位体の濃縮係数によって定義することができる。本明細書で使用する「同位体濃縮係数」という用語は、指定される同位元素の、同位体存在量と天然存在量との比を意味する。本発明の化合物中の置換基が重水素を意味する場合、こうした化合物は、指定した重水素原子それぞれについて、少なくとも3500(各指定重水素原子において、52.5%の重水素取込み)、少なくとも4000(60%の重水素取込み)、少なくとも4500(67.5%の重水素取込み)、少なくとも5000(75%の重水素取込み)、少なくとも5500(82.5%の重水素取込み)、少なくとも6000(90%の重水素取込み)、少なくとも6333.3(95%の重水素取込み)、少なくとも6466.7(97%の重水素取込み)、少なくとも6600(99%の重水素取込み)、または少なくとも6633.3(99.5%の重水素取込み)の同位元素濃縮係数を有する。
【0047】
本発明による、薬学的に許容される溶媒和物には、結晶化の溶媒が同位体置換され得るもの、例えばDO、d−アセトン、d−DMSOが含まれる。
【0048】
本発明の化合物、すなわち、水素結合に対する供与体および/または受容体として作用することができる基を含有している式(I)の化合物は、適切な共結晶形成剤(co-crystal former)と共に共結晶を形成することができる。これらの共結晶は、公知の共結晶形成手順によって式(I)の化合物から調製することができる。こうした手順には、粉砕、加熱、共昇華、共融解、または結晶化条件下における溶液中での式(I)の化合物と共結晶形成剤との接触、および、こうして形成した共結晶の単離が含まれる。適切な共結晶形成剤は、WO2004/078163において記載されているものが含まれる。したがって、本発明は、式(I)の化合物を含む共結晶をさらに提供する。
【0049】
本明細書で使用する場合、用語「薬学的に許容される担体」には、当業者に公知と思われる、任意およびすべての溶媒、分散媒体、被覆剤、界面活性剤、酸化防止剤、保存剤(例えば、抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、保存剤、薬物安定剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、風味剤、色素など、およびそれらの組合せが含まれる(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Printing Company、1990年、1289〜1329頁を参照されたい)。任意の慣用的な担体が活性成分と相溶性ではない場合を除き、治療用組成物または医薬組成物におけるその使用が意図される。
【0050】
本発明の化合物の「治療有効量」という用語は、対象の生物的または医学的応答、例えば酵素もしくはタンパク質の活性の低下または阻害、あるいは症状の寛解、状態の緩和、疾患の進行の鈍化(slow)もしくは遅延あるいは予防などを引き出すことになる、本発明の化合物の量のことを指す。非限定的な一実施形態では、用語「治療有効量」は、対象に投与された場合、(1)(i)Btkにより媒介される、もしくは(ii)Btk活性に関連する、または(iii)Btkの(正常または異常な)活性を特徴とする、状態もしくは障害または疾患を、少なくとも一部、緩和する、阻止する、予防するおよび/または寛解させるか、あるいは(2)Btkの活性を低下させるまたは阻害するか、あるいは(3)Btkの発現を低減するまたは阻害するのに有効である、本発明の化合物の量を指す。別の非限定的な実施形態では、用語「治療有効量」は、細胞もしくは組織または非細胞性生物物質、あるいは培地に投与した場合、Btkの活性を少なくとも一部低下させるまたは阻害する、あるいはBtkの発現を部分的もしくは完全に低減するまたは阻害するのに有効な本発明の化合物の量を指す。
【0051】
本明細書で使用する場合、用語「対象」は動物を指す。通常、動物は哺乳動物である。対象は、例えば、霊長類(例えば、ヒト、男性または女性)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚、鳥なども指す。ある種の実施形態では、対象は霊長類である。さらに別の実施形態では、対象はヒトである。
【0052】
本明細書で使用する場合、用語「阻害する(inhibit)」、「阻害(inhibition)」、または「阻害すること(inhibiting)」は、所与の状態、症状もしくは障害または疾患の軽減または抑制、あるいは生物活性または過程のベースライン活性の著しい低下を指す。
【0053】
本明細書で使用する場合、任意の疾患または障害を「治療する(treat)」、「治療すること(treating)」またはそれらの「治療(treatment)」という用語は、一実施形態では、疾患または障害を寛解させる(すなわち、疾患またはその少なくとも1つの臨床症状の発症を遅らせる、阻止するまたは減少させる)ことを指す。別の実施形態では、「治療する」、「治療すること」、または「治療」は、患者により認識することができないものを含めた、少なくとも1つの身体パラメーターの緩和または寛解を指す。さらに別の実施形態では、「治療する」、「治療すること」または「治療」は、疾患または障害を、身体的に(例えば、認識可能な症候の安定化)、生理的に(例えば、身体パラメーターの安定化)、またはそれらの両方のいずれかを調節することを指す。さらに別の実施形態では、「治療する」、「治療すること」または「治療」は、疾患もしくは障害の発生(onset)または発症あるいは進行の予防または遅延を指す。
【0054】
本明細書で使用する場合、対象がこうした治療から、生物的に、医学的に、またはクォリティーオブライフにおいて利益を享受する場合、こうした対象は、治療を「必要とする」。
【0055】
本明細書で使用する場合、本発明の文脈において(とりわけ、特許請求の範囲の文脈において)使用される「a」、「an」、「the」および類似用語は、本明細書において特に指摘がない限り、または明確に文脈と矛盾しない限り、単数および複数の両方に及ぶものと解釈すべきである。
【0056】
本明細書において記載されるすべての方法は、本明細書中に特に指摘がない限り、または明確に文脈と矛盾しない限り、いかなる適切な順序でも行うことができる。本明細書において提示される任意のおよびあらゆる例、または例示的な言い回し(例えば、「など」)の使用は、特に主張しない限り、単に本発明をよりよく説明することだけが意図されており、本発明の範囲に限定を設けるものではない。
【0057】
本発明の化合物(複数可)の任意の不斉原子(例えば、炭素など)は、ラセミで、または鏡像異性体が豊富な、例えば、(R)−、(S)−もしくは(R,S)−立体配置で存在することができる。ある種の実施形態では、各不斉原子は、(R)−または(S)−立体配置において、少なくとも50%の鏡像異性体過剰、少なくとも60%の鏡像異性体過剰、少なくとも70%の鏡像異性体過剰、少なくとも80%の鏡像異性体過剰、少なくとも90%の鏡像異性体過剰、少なくとも95%の鏡像異性体過剰、または少なくとも99%の鏡像異性体過剰を有する。不飽和二重結合を有する原子における置換基は、可能な場合、cis−(Z)−体またはtrans−(E)−体で存在することができる。
【0058】
したがって、本明細書で使用する場合、本発明の化合物は、考えられる異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体、またはそれらの混合物の一形態、例えば、実質的に純粋な幾何(シスまたはトランス)異性体、ジアステレオマー、光学異性体(対掌体)、それらのラセミ体または混合物として存在することができる。
【0059】
得られた異性体のいかなる混合物も、構成成分の物理化学的差異に基づいて、例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶化により、純粋なもしくは実質的に純粋な幾何異性体または光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ体に分離することができる。
【0060】
得られた最終生成物または中間体のいかなるラセミ体も、公知の方法により、例えば、光学活性な酸または塩基により得られる、そのジアステレオマー塩を分割して、その光学活性な酸化合物または塩基化合物を遊離することにより光学対掌体に分割することができる。特に、こうして、塩基性部位を使用して、例えば、光学活性な酸(例えば、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ−O,O’−p−トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸またはカンファー−10−スルホン酸)と形成される塩の分別結晶化により本発明の化合物をそれらの光学対掌体に分割することができる。ラセミ生成物は、キラルクロマトグラフィー、例えばキラルな吸着剤を使用する高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって分割することもできる。
【0061】
さらに、本発明の化合物は、その塩を含め、それらの水和物形態で得ることもでき、またはそれらの結晶化に使用した他の溶媒を含むこともできる。本発明の化合物は、薬学的に許容される溶媒(水を含む)と、本質的にまたは意図的に溶媒和物を形成することができる。したがって、本発明は、溶媒和形態と非溶媒和形態の両方を包含することが意図される。用語「溶媒和物」は、本発明の化合物(その薬学的に許容される塩を含む)と1つ以上の溶媒分子との分子複合体を指す。こうした溶媒分子は、レシピエントに無害(例えば、水、エタノールなど)であることが知られている、製薬技術において一般に使用されるものである。用語「水和物」は、溶媒分子が水である複合体を指す。
【0062】
本発明の化合物は、その塩、水和物および溶媒和物を含め、本質的にまたは意図的に多形体を形成することができる。
【0063】
別の態様では、本発明は、本発明の化合物および薬学的に許容される担体を含む医薬組成物を提供する。本医薬組成物は、経口投与、非経口投与、および直腸投与などの特定の投与経路向けに製剤化することができる。さらに、本発明の医薬組成物は、固体形態(カプセル剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、散剤もしくは坐剤を限定することなく含む)、または液体形態(液剤、懸濁剤もしくは乳剤を限定することなく含む)に作ることができる。本医薬組成物は、滅菌法などの従来の製薬操作に付すことができ、かつ/または慣用的な不活性な希釈剤、滑沢剤、または緩衝剤、ならびに保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤および緩衝剤などのアジュバントを含有することができる。
【0064】
通常、本医薬組成物は、
a)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロースおよび/またはグリシン、
b)滑沢剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウム塩もしくはカルシウム塩、および/またはポリエチレングリコール、錠剤についてはさらに、
c)結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドン、望ましい場合、
d)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸もしくはそのナトリウム塩、または発泡性混合物、および/または
e)吸収剤(absorbent)、着色剤、香味剤および甘味剤
と一緒に活性成分を含んでいる、錠剤またはゼラチンカプセル剤である。
【0065】
錠剤は、当分野で公知の方法に従って、フィルムコートまたは腸溶コートのどちらかがなされてもよい。
【0066】
経口投与に適当な組成物は、有効量の本発明の化合物を、錠剤、ロゼンジ剤、水性もしくは油性懸濁剤、分散可能な散剤もしくは顆粒剤、エマルション剤、硬もしくは軟カプセル剤、またはシロップ剤もしくはエリキシル剤の形態で含む。経口使用を意図した組成物は、医薬組成物を製造するために当分野で公知の任意の方法に従って調製され、また、こうした組成物は、薬学的に上品で口当たりのよい調製物を提供するよう、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤からなる群から選択される1種以上の作用剤を含有することができる。錠剤は、活性成分を、錠剤の製造に適した無毒の薬学的に許容される賦形剤と混合して含有することができる。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性な希釈剤、造粒剤および崩壊剤、例えばとうもろこしデンプンまたはアルギン酸、結合剤、例えばデンプン、ゼラチンまたはアカシア、および滑沢剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクである。錠剤は、コーティングされていないか、または胃腸管における崩壊および吸収を遅延させ、それによってより長期間にわたる持続作用をもたらすように、公知技法によってコーティングされる。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を使用することができる。経口使用のための製剤は、活性成分が、不活性な固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセル剤として、あるいは活性成分が水または油性媒体、例えばピーナッツ油、流動パラフィンもしくはオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセル剤としても提供され得る。
【0067】
ある種の注射可能な組成物は、水性等張溶液または懸濁液であり、また、坐剤は脂肪性エマルションまたは懸濁液から有利に調製される。前記組成物は滅菌処理されてもよく、および/または、保存剤、安定剤、湿潤剤もしくは乳化剤、溶解促進剤、浸透圧調整用塩および/または緩衝液などのアジュバントを含んでもよい。さらに、この組成物はまた、他の治療上価値のある物質を含んでもよい。前記組成物はそれぞれ、慣用的な混合法、造粒法またはコーティング法に従って調製され、約0.1〜75%または約1〜50%の活性成分を含む。
【0068】
経皮適用に適切な組成物は、適切な担体と共に有効量の本発明の化合物を含む。経皮送達に適した担体には、宿主の皮膚の通過を助ける薬理学的に許容される、吸収可能な溶媒が含まれる。例えば、経皮デバイスは、裏打ち部材(backing member)、任意に担体と共に化合物を含有する貯蔵部、任意に制御された所定の速度で長期間かけて宿主の皮膚の本化合物を送達するための速度制御障壁物(barrier)、および、皮膚にデバイスを固定するための手段を含む、帯具(bandage)の形態である。
【0069】
例えば皮膚および眼への局所適用に適した組成物には、水溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲル、または、例えばエアゾールなどによって送達するための噴霧可能な製剤が含まれる。こうした局所送達系は、特に、皮膚適用、例えば皮膚がんの治療、例えば日焼け止めクリーム、ローション、スプレーなどにおける予防的使用に適している。したがって、局所送達系は、特に、当分野で周知の化粧用製剤を含む局所使用に適している。こうしたものは、可溶化剤、安定剤、等張性向上剤(tonicity enhancing agent)、緩衝剤および保存剤を含んでもよい。
【0070】
本明細書で使用する場合、局所適用は、吸入または鼻腔内適用にも関することができる。それらは、好都合なことに、乾燥粉末吸入器から乾燥粉末(単独、混合物として、例えばラクトースとの乾燥ブレンド、または例えばリン脂質との混合成分粒子としてのいずれか)の形態で、あるいは、適切な噴射剤を使用してもしくは使用しないで、加圧容器、ポンプ、スプレー、噴霧器またはネブライザーからエアゾールスプレー提供物の形態で送達することができる。
【0071】
水がある種の化合物の分解を促進する恐れがあるので、本発明はさらに、活性成分として本発明の化合物を含む無水の医薬組成物および剤形を提供する。
【0072】
本発明の無水の医薬組成物および剤形は、無水成分または低水分含有成分、および低水分条件または低湿度条件を用いて調製することができる。無水の医薬組成物が調製されて、その無水の性質が維持されるよう保存することができる。したがって、無水組成物は、水への暴露を予防するのが公知の材料を使用して、該組成物が適切な製剤キットに含まれ得るよう包装される。適切な包装の例には、以下に限定されないが、気密密封箔、プラスチック、単位投与量用容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック、およびストリップパック(strip pack)が含まれる。
【0073】
本発明はさらに、活性成分としての本発明の化合物が分解する速度を低下させる、1種以上の作用剤を含む医薬組成物および剤形を提供する。こうした作用剤とは、本明細書では「安定剤」のことを指し、以下に限定されないが、アスコルビン酸、pH緩衝剤、または塩緩衝剤などの酸化防止剤が含まれる。
【0074】
遊離形態または塩形態の式Iの化合物は、価値のある薬理学的特性、例えば、次のセクションにおいて提示するインビトロおよびインビボ試験により示される、例えばBtk調節特性を示し、したがって治療に適応される。
【0075】
本発明の化合物は、自己免疫障害、炎症性疾患、アレルギー性疾患、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの気道疾患、移植拒絶反応、抗体産生、抗原提示、サイトカイン産生またはリンパ器官形成が異常もしくは望ましくない疾患(関節リウマチ、全身型若年性特発性関節炎(SOJIA)、痛風、尋常性天疱瘡、特発性血小板減少性紫斑病、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、重症筋無力症、シェーグレン症候群、自己免疫溶血性貧血、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連性脈管炎、クリオグロブリン血症、血栓性血小板減少性紫斑病、慢性自己免疫性じんま疹、アレルギー(アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、アレルギー性鼻炎)、アテローム性動脈硬化症、1型糖尿病、2型糖尿病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、膵臓炎、糸球体腎炎(glomerolunephritis)、グッドパスチャー症候群、橋本甲状腺炎、グレーヴス病、抗体媒介性移植拒絶反応(AMR)、移植片対宿主病、B細胞媒介性の過急性、急性および慢性の移植拒絶反応を含む)、血栓塞栓性障害、心筋梗塞、狭心症、脳卒中、虚血性障害、肺塞栓症、以下に限定されないが、多発性骨髄腫、白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、骨髄性白血病、非ホジキンリンパ腫、リンパ腫、真性多血球血症、本態性血小板減少症、骨髄様化生症を伴う骨髄線維症、およびワルデンシュトレーム病を含む造血由来のがんから選択される適応症の治療に有用となり得る。

【0076】
したがって、さらなる実施形態として、本発明は、治療における式(I)の化合物またはその塩の使用を提供する。さらなる実施形態では、その治療は、Btkの阻害により治療することができる疾患から選択される。別の実施形態では、その疾患は、先に言及した一覧から選択され、好適には、関節リウマチ、全身型発病若年性特発性関節炎(SOJIA)、尋常性天疱瘡、特発性血小板減少性紫斑病、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、重症筋無力症、シェーグレン症候群、自己免疫溶血性貧血、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連性脈管炎、クリオグロブリン血症、血栓性血小板減少性紫斑病、慢性自己免疫性じんま疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、1型糖尿病、2型糖尿病、炎症性腸疾患、クローン病、グッドパスチャー症候群、グレーヴス病、抗体媒介性移植拒絶反応(AMR)、B細胞媒介性の過急性、急性および慢性の移植拒絶反応、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、骨髄性白血病、非ホジキンリンパ腫、骨髄様化生症を伴う骨髄線維症、およびワルデンシュトレーム病であり、より好適には、関節リウマチ、全身型発病若年性特発性関節炎(SOJIA)、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、シェーグレン症候群、慢性自己免疫性じんま疹、・BR>Aトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、1型糖尿病、2型糖尿病、炎症性腸疾患、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫である。

【0077】
別の実施形態では、本発明は、治療上許容可能な量の式(I)の化合物またはその塩を投与することを含む、Btkキナーゼの阻害により治療される疾患の治療方法を提供する。さらなる実施形態では、その疾患は、先に言及した一覧から選択され、好適には、関節リウマチ、全身型発病若年性特発性関節炎(SOJIA)、尋常性天疱瘡、特発性血小板減少性紫斑病、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、重症筋無力症、シェーグレン症候群、自己免疫溶血性貧血、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連性脈管炎、クリオグロブリン血症、血栓性血小板減少性紫斑病、慢性自己免疫性じんま疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、1型糖尿病、2型糖尿病、炎症性腸疾患、クローン病、グッドパスチャー症候群、グレーヴス病、抗体媒介性移植拒絶反応(AMR)、B細胞媒介性の過急性、急性および慢性の移植拒絶反応、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、骨髄性白血病、非ホジキンリンパ腫、骨髄様化生症を伴う骨髄線維症、およびワルデンシュトレーム病であり、より好適には、関節リウマチ、全身型発病若年性特発性関節炎(SOJIA)、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、シェーグレン症候群、慢性自己免疫性じんま疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、1型糖尿病、2型糖尿病、炎症性腸疾患、多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫である。

【0078】
ピロロ−ピリミジンを合成する方法
本発明の薬剤、すなわち式(I)の定義による化合物は、都合のよい中間体IIIを与える保護ボロン酸エステルIIと対応するアリールハライドI’とのSuzukiカップリングを含む、反応順序(以下に示す)により調製することができる。以下の反応スキーム1に示す通り、例えば、メタノール中などの希塩酸によるIIIの脱保護、および溶媒の非存在下または存在下における、例えば適切なアシル化剤(例えば、無置換または置換の無水酢酸(acetanhydride))によるIVのアシル化に続いて、ボロン酸エステルVIとのさらなるSuzukiカップリング、およびVIIのアシル化(任意に、脱保護工程が続く)であり、XはNを意味し、基PGは、例えばtert−ブチルオキシカルボニルなどの保護基を指し、この保護基は例えば、メタノール中などの希塩酸により容易に除去することができる。
【0079】
【化5】
【0080】
あるいは、以下の反応スキーム2に示す通り、式(I)の化合物は、ボロン酸エステルIXと対応するアリールハライドI’とのSuzukiカップリング、その後のVとボロン酸エステルVIとのさらなるSuzukiカップリング、およびVIIのアシル化を含む反応順序(任意に、脱保護工程が続く)によって調製することもできる。
【0081】
【化6】
【0082】
あるいは、式(I)の化合物は、以下の反応スキーム3に示す通り、ボロン酸エステルVIと対応するアリールハライドIIIとのSuzukiカップリング、中間体Xのアシル化、続くXIの脱保護およびXIIのアシル化を含む反応順序(任意に、脱保護工程が続く)によって調製することもでき、XはNを意味し、基PGは、例えばtert−ブチルオキシカルボニルなどの容易に除去することができる保護基を指す。
【0083】
【化7】
【0084】
あるいは、式(I)の化合物は、以下の反応スキーム4に示す通り、ボロン酸エステルXIIIと対応するアリールハライドIIIとのSuzukiカップリング、続いてXIの脱保護およびXIIのアシル化を含む反応順序(任意に、脱保護工程が続く)によって調製することもでき、XはNを意味し、基PGは、例えばtert−ブチルオキシカルボニルなどの容易に除去することができる保護基を指す。
【0085】
【化8】
【0086】
あるいは、式(I)の化合物は、以下の反応スキーム5に示す通り、ボロン酸エステルXIVと対応するアリールハライドIIIとのSuzukiカップリング(任意に、脱保護工程が続く)によって調製することもできる。
【0087】
【化9】
【0088】
あるいは、式(I)の化合物は、以下の反応スキーム6に示す通り、アニリンVIIの尿素形成(任意に、脱保護工程が続く)によって調製することもできる。
【0089】
【化10】
【0090】
あるいは、式(I)の化合物は、ボロン酸エステルXIIIと対応するアリールハライドXVIとのSuzukiカップリングを含む反応順序によって調製することができる。以下の反応スキーム7に示す通り、XVIIの保護に続き、ハロゲン化XVII、XIXの脱保護、およびハライドXXとボロン酸エステルIXとのSuzukiカップリング(任意に、脱保護工程が続く)が続き、基PGは、例えばベンゼンスルホニルなどの容易に除去することができる保護基を指す。
【0091】
【化11】
【実施例】
【0092】
本発明の化合物(複数可)の合成:
実験項
略語:
AcOH 酢酸
BOC tert−ブチルオキシカルボニル
COMU:(1−シアノ−2−エトキシ−2−オキソエチリデンアミノオキシ)ジメチルアミノ−モルホリノ−カルベニウムヘキサフルオロホスフェート
CsCO 炭酸セシウム
DCM:ジクロロメタン
DIPEA:エチル−ジイソプロピル−アミン、ヒューニッヒ塩基、DIEA
DMA:N,N−ジメチルアセトアミド
DMAP:ジメチル−ピリジン−4−イル−アミン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
EtOAc:酢酸エチルエステル
EtOH:エタノール
HATU:O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート)
hrs:時間
LDA:リチウムジイソプロピアミド(diisopropyamide)
MeCN:アセトニトリル
MeOH:メタノール
NaBH:水素化ホウ素ナトリウム
NaH 水素化ナトリウム
NaSO 硫酸ナトリウム
NHOH:アンモニア水素(ammonia hydrogen)溶液25%
Pd/C:炭素上パラジウム
Pd(dba):トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
TEA:トリエチルアミン
TFA:トリフルオロ酢酸
THF:テトラヒドロフラン
rt:保持時間
r.t.室温
Xantphos:4,5−ビス−ジフェニルホスファニル−9,9−ジメチル−9H−キサンテン
【0093】
H−NMRスペクトルは、Bruker 600MHz、Bruker 500MHz、またはBruker 400MHzのNMR分光計で測定した。顕著なピークを順に作表する。すなわち、プロトンの多重度(s、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;m、多重項;br、ブロード)および番号である。エレクトロスプレーイオン化(ESI)質量スペクトルは、Agilent 1100 Series質量分析計で測定した。質量分析結果は、質量電荷比として報告する。
【0094】
以下の調製および実施例において引用した、詳細なHPLCクロマトグラフィー分析方法は、以下の通りの概要である。
【0095】
分取LC/MS方法1:
mircomass ZQ MS検出器およびWaters X bridge C18−ODB(5μm)30×150mmカラムを装備したWatersの分取クロマトグラフィー装置。ピーク検出は波長210nmで報告する。
【0096】
溶媒A:炭酸水素アンモニウム1mMを含有する水
溶媒B:ギ酸0.04%を含有するアセトニトリル
流速50ml/分
グラジエント:時間[分] 溶媒A[%] 溶媒B[%]
0 85 15
1 85 15
10 10 80
11 0 100
13.5 0 100
【0097】
LC/MS方法1:
ダイオードアレー検出器、Waters SQD Single Stage Quadrupole質量分析計およびWaters Acquity HSS T3(1.8μm)2.1x50mmカラムを装備したWaters Acquity UPLC装置。ピーク検出は、波長210〜315nmの全スキャンで報告する。カラム温度50C。
【0098】
溶媒A:酢酸アンモニウム0.05%およびギ酸0.05%を含有する水
溶媒B:ギ酸0.04%を含有するアセトニトリル
流速1.2ml/分
グラジエント:時間[分] 溶媒A[%] 溶媒B[%]
0 98 2
1.40 2 98
2.15 2 98
2.19 98 2
2.20 98 2
質量範囲:ESI+/−:120〜1200m/z
【0099】
これらの実施例において利用したすべての試薬、出発原料および中間体は、商業的供給元から入手可能であるか、または当業者に公知の方法により容易に調製される。
【0100】
実施例1
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(1−フルオロ−シクロプロピル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0101】
【化12】

(1)4−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、中間体1
【0102】
【化13】
【0103】
1−プロパノール(120ml)および炭酸ナトリウム水溶液(2M、10.23ml、20.46mmol)中の4−クロロ−6−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2.6g、9.30mmol)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.52g、0.74mmol)の混合物に、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,2,3]ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(3.02g、9.77mmol)を加えた。この混合物を18時間、100℃に加熱した。冷却後、褐色混合物を水200mlで希釈し、DCMにより抽出した。有機層をブラインで洗浄(2×)して硫酸ナトリウムで脱水し、次にろ過して蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc 1:1)により精製し、ベージュ色の固体として化合物中間体1が得られた。
MS(ESI):335[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.64(br s, 1H), 8.56(s, 1H), 6.59(s, 2H), 4.08(br s, 2H), 3.57(m, 2H), 2.55(m, 2H), 1.45(s, 9H).
(2)4−クロロ−6−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、中間体2
【0104】
【化14】
【0105】
化合物中間体1(2.60g、7.77mmol)のDCM10ml溶液に、TFA/水(95:5)30mlを加えた。得られた混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物を水で希釈し、2N水酸化ナトリウムを加えることによりアルカリ性にし、DCMにより抽出した。有機層をブラインで洗浄(2×)して硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc 1:1からEtOAc)により精製し、ベージュ色の固体として化合物中間体2が得られた。
MS(ESI):235[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 9.70(br s, 2H), 8.56(s, 1H), 6.58(s, 1H), 6.55(br s, 1H), 3.80(m, 2H), 3.30(m, 2H), 2.80(m, 2H).
(3)4−(4−クロロ−6−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、中間体3
【0106】
【化15】
【0107】
DCM(30ml)およびDIPEA(1.09ml、6.39mmol)中のアミン中間体2(0.75g、3.20mmol)の懸濁液に、ジメチルカルバモイルクロリド(0.52g、4.79mmol)を加えた。この混合物を室温で20時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(EtOAcからEtOAc/メタノール/アンモニア 95:5:0.5)により精製し、ベージュ色の固体として化合物中間体3が得られた。
MS(ESI):306[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.65(s, 1H), 8.55(s, 1H), 6.60(s, 1H), 6.57(s, 1H), 3.90(m, 2H), 3.36(m, 2H), 2.77(s, 6H), 2.57(m, 2H).
(4)2−(フルオロ−2−メチル−3−ニトロ−フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロロン、中間体4
【0108】
【化16】
【0109】
ジオキサン200ml中の1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ−ベンゼン(5.0g、21.37mmol)およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロンセンジクロロパラジウム(II)(0.78g、1.06mmol)の混合物に、ビス−(ピナコラト)−ジボロン(8.14g、32.0mmol)および酢酸カリウム(7.34g、74.8mmol)を加えた。この混合物を6時間、100℃に加熱した。冷却後、褐色混合物を水200mlで希釈し、EtOAcにより抽出した。有機層を炭酸水素ナトリウム(1×)およびブライン(2×)で洗浄して硫酸ナトリウムで脱水し、次にろ過して蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサン/EtOAc 9:1)により精製し、黄色オイルとして化合物中間体4が得られた。
MS(ESI):281[M]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 7.79(d, 1H), 7.55(d, 1H), 2.48(s, 3H), 1.31(s, 12H).
(5)5−フルオロ−2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニルアミン、中間体5
【0110】
【化17】
【0111】
ニトロ化合物中間体4(12.4g、44.1mmol)をEtOAc300mlに溶解し、Pd/C10%(Pd)(4.0g)を加えた。混合物を常圧、室温で18時間水素化した。混合物をKieselgur(Supelco)でろ過し、蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc)により精製し、ベージュ色の固体として化合物中間体5が得られた。
MS(ESI):252[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 6.52(m, 2H), 5.11(br s, 2NH), 2.19(s, 3H), 1.29(s, 12H).
(6)4−[4−(3−アミノ−5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、中間体6
【0112】
【化18】
【0113】
1−プロパノール(150ml)および炭酸ナトリウム水溶液(2M、6.54ml、13.08mmol)中のクロロ化合物中間体3(3.94g、15.70mmol)およびジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)(0.73g、1.04mmol)の混合物に、ボロン酸エステル化合物中間体5(4.0g、13.08mmol)を加えた。この混合物を16時間、100℃に加熱した。冷却後、褐色混合物を水200mlで希釈し、EtOAcにより抽出した。有機層をブラインで洗浄(2×)して硫酸ナトリウムで脱水し、次にろ過して蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/メタノール/アンモニア 98:2:0.2からEtOAc/MeOH/NH4OH 9:1:0.1)により精製し、ベージュ色の固体として化合物中間体6が得られた。
MS(ESI):395[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 11.80(br s, 1H), 8.87(s, 1H), 6.70(m, 1H), 6.55(m, 1H), 6.48(br s, 1H), 6.38(br s, 1H), 4.05(br s, 2H), 3.90(br s, 2NH), 3.55(m, 2H), 2.90(s, 6H), 2.65(m, 2H), 2.10(s, 3H).
(7)4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(1−フルオロ−シクロプロピル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0114】
【化19】
【0115】
アニリノ化合物中間体6(80mg、0.203mmol)、4−(1−フルオロ−シクロプロピル)−安息香酸(調製に関しては、WO07/090752を参照されたい)(40mg、0.223mmol)およびCOMU(130mg、0.304mmol)を、DIPEA(0.071ml、0.406mmol)およびDMA(1.0ml)に溶解した。この溶液を室温で18時間撹拌した。反応物をEtOAc10mlにより希釈し、ハミルトン抽出器により水で抽出した。水層をEtOAc(5x)により抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた。残さを分取LC/MS方法により精製し、ベージュ色の固体として化合物実施例1が得られた。
MS(ESI):557[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.43(br s, 1H), 10.07(s, 1H), 8.83(s, 1H), 8.03(d, 2H), 7.49(m, 1H), 7.43(d, 2H), 7.23(m, 1H), 6.59(br s, 1H), 6.33(s, 1H), 3.90(m, 2H), 3.33(m, 2H), 2.77(s, 6H), 2.54(m, 2H), 2.12(s, 3H), 1.55(m, 2H), 1.26(m, 2H).
【0116】
以下の実施例2〜14は、中間体である中間体6および適切な安息香酸を出発原料に用いて、反応スキーム1に概略した通り、および実施例1について記載した通り調製した。
【0117】
実施例2
4−(4−{3−[(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−6−カルボニル)−アミノ]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0118】
【化20】

LC/MS(方法1):rt:1.01分、MS(ESI):569[M+H]
【0119】
実施例3
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0120】
【化21】

LC/MS(方法1):rt:1.14分、MS(ESI):573[M+H]
【0121】
実施例4
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−イソプロピル−メチル−アミノ)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0122】
【化22】

LC/MS(方法1):rt:1.05分、MS(ESI):570[M+H]
【0123】
実施例5
3−メチル−1H−インドール−6−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチルカルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド
【0124】
【化23】

LC/MS(方法1):rt:0.95分、MS(ESI):552[M+H]
【0125】
実施例6
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0126】
【化24】

LC/MS(方法1):rt:0.88分、MS(ESI):571[M+H]
【0127】
実施例7
4−{4−[5−フルオロ−2−メチル−3−(4−ピペリジン−1−イル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0128】
【化25】

LC/MS(方法1):rt:1.07分、MS(ESI):582[M+H]
【0129】
実施例8
4−{4−[5−フルオロ−3−(イソプロペニル−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0130】
【化26】

LC/MS(方法1):rt:1.04分、MS(ESI):539[M+H]
【0131】
実施例9
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0132】
【化27】

LC/MS(方法1):rt:1.08分、MS(ESI):607[M+H]
【0133】
実施例10
4−{4−[5−フルオロ−3−(4−イソプロポキシ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0134】
【化28】

LC/MS(方法1):rt:1.04分、MS(ESI):557[M+H]
【0135】
実施例11
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−ペンタフルオロチオ−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0136】
【化29】

LC/MS(方法1):rt:1.07分、MS(ESI):625[M+H]
【0137】
実施例12
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(2−メトキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0138】
【化30】

LC/MS(方法1):rt:1.04分、MS(ESI):585[M+H]
【0139】
実施例13
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(1−メトキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0140】
【化31】

LC/MS(方法1):rt:0.98分、MS(ESI):571[M+H]
【0141】
実施例14
1−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチル−カルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド
【0142】
【化32】

LC/MS(方法1):rt:0.85分、MS(ESI):553[M+H]
【0143】
実施例15
4−{4−[3−(4−ジメチルアミノ−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0144】
【化33】
【0145】
アニリン中間体6(84mg、0.213mmol)のDCM/ピリジン(2:1、30ml)溶液に、DIPEA(0.372ml、2.13mmol)、塩化4−ジメチルアミノベンゾイル(43mg、0.234mmol)およびDMAP(2.6mg、0.021mmol)を添加した。得られた混合物を室温で75時間撹拌した。溶媒を真空で除去し、得られた混合物を逆相HPLC(MeCN/HO)により精製し、実施例15が得られた。
MS(ESI):542[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.41(br s, 1H), 9.63(s, 1H), 8.81(s, 1H), 7.88(d, 2H), 7.48(m, 1H), 7.16(m, 1H), 6.77(d, 2H), 6.58(br s, 1H), 6.32(s, 1H), 3.89(br s, 2H), 3.32(m, 2H), 3.00(s, 6H), 2.76(s, 6H), 2.54(m, 2H), 2.10(s, 3H).
【0146】
実施例16
4−(4−{3−[2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0147】
【化34】

(1)4−{4−[3−アミノ−2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、中間体7
【0148】
【化35】

中間体7は、ボロン酸エステル中間体5をボロン酸エステル中間体27に置き換えることにより、中間体6と同様に調製した。
MS(ESI):631[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.24(br s, 1H), 8.52(s, 1H), 7.32(m, 2H), 7.28-7.27(m, 4H), 716-7.15(m, 5H), 6.90(d, 1H), 6.71(d, 1H), 6.53(m, 1H), 6.16(s, 1H), 5.28(br s, 2H), 4.82(s, 2H), 3.88(m, 6H), 3.31(m, 2H), 2.75(s, 6H), 2.44(m, 2H), 0.81(s, 9H).
(2)2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−安息香酸、中間体8
【0149】
【化36】
【0150】
中間体8は、中間体34を2−フルオロ−テレフタル酸4−メチルエステル(J. Med. Chem.、52巻、19号、5950〜5966頁、2009年)に置き換えることにより、中間体35と同様に調製した。
MS(ESI):197[M−H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 7.80(t, 1H), 7.35(m, 1H), 7.32(m, 1H), 5.27(br s, 1H), 1.42(s, 6H).
(3)4−(4−{2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−3−[2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、中間体9
【0151】
【化37】
【0152】
中間体7(58mg、0.091mmol)、中間体8(27mg、0.137mmol)およびDIPEA(0.059ml、0.337mmol)のDMF(10ml)溶液に、HATU(38mg、0.100mmol)を加えた。得られた混合物を、r.t.で22時間撹拌した。この混合物をEtOAcおよび飽和NaHCO3溶液により希釈した。有機層をブラインで洗浄し、Na2SOで脱水した。溶媒は真空で除去して粗生成物を逆相HPLC(HO/MeCN)により精製し、中間体9が得られた。
(4)4−(4−{3−[2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0153】
【化38】
【0154】
実施例16は、中間体31を中間体9に置き換えることにより、実施例37のステップ8と同様に調製した。
LC/MS(方法1):rt:1.94分、MS(ESI):573[M+H]
【0155】
実施例17
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0156】
【化39】
【0157】
実施例17は、ステップ3の中間体8を4−シクロプロピル安息香酸に置き換えることにより、実施例16と同様に調製した。
LC/MS(方法1):rt:2.32分、MS(ESI):537[M+H]
【0158】
実施例18
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0159】
【化40】
【0160】
実施例18は、中間体7を中間体6に、および中間体8を4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−安息香酸(WO2007/145834)に置き換えることにより、中間体9と同様に調製した。
MS(ESI):611[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.43(br s, 1H), 10.10(s, 1H), 8.83(s, 1H), 8.03(d, 2H), 7.77(d, 2H), 7.49(m, 1H), 7.22(m, 1H), 6.77(s, 1H), 6.60(br s, 1H), 6.34(s, 1H), 3.90(m, 2H), 3.35(m, 2H), 2.77(s, 6H), 2.55(m, 2H), 2.10(s, 3H), 1.75(s, 3H).
【0161】
実施例19
4−{4−[3−(4−アセチル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0162】
【化41】
【0163】
実施例19は、4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−安息香酸を4−アセチル安息香酸に置き換えることにより、実施例18と同様に調製した。
MS(ESI):541[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.42(br s, 1H), 10.24(s, 1H), 8.82(s, 1H), 8.11(m, 4H), 7.48(m, 1H), 7.24(m, 1H), 6.59(s, 1H), 6.33(s, 1H), 3.89(m, 2H), 3.34(m, 2H), 2.76(s, 6H), 2.65(s, 3H), 2.53(m, 2H), 2.13(s, 3H).
【0164】
実施例20
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−4−フルオロ−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0165】
【化42】

(1)4−[4−(3−アミノ−4−フルオロ−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、中間体10
【0166】
【化43】
【0167】
中間体10は、中間体5を3−アミノ−4−フルオロボロン酸に置き換えることにより、中間体6と同様に調製した。
MS(ESI):381[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.32(br s, 1H), 8.74(s, 1H), 7.68(m, 1H), 7.39(m, 1H), 7.13(m, 1H), 6.84(s, 1H), 6.58(s, 1H), 5.36(br s, 2H), 3.91(s, 2H), 3.37(m, 2H), 2.77(s, 6H), 2.62(m, 2H).
(2)4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−4−フルオロ−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0168】
【化44】
【0169】
ピリジン(2ml)中の中間体10(80mg、0.210mmol)、塩化4−シクロプロピル−ベンゾイル(J. Med. Chem.、52巻、14号、4329〜4337頁、2009年)(76mg、0.421mmol)およびDMAP(2.6mg、0.021mmol)の混合物をr.t.で一晩撹拌した。この混合物を蒸発させて乾燥し、次に、飽和水性NaHCOを加え、混合物をDCMにより抽出した。有機層を乾燥してろ過し、蒸発させて乾燥した。残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/MeOH/NHのグラジエント)により精製し、実施例20を得た。
MS(ESI):525[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.44(br s, 1H), 10.20(s, 1H), 8.80(s, 1H), 8.47(d, 1H), 8.09(m, 1H), 7.92(d, 2H), 7.49(t, 1H), 7.25(d, 1H), 6.93(s, 1H), 6.60(s, 1H), 3.91(m, 2H), 3.35(m, 2H), 2.77(s, 6H), 2.62(m, 2H), 2.02(m, 1H), 1.04(m, 2H), 0.78(m, 2H).
【0170】
実施例21
4−(4−{4−フルオロ−3−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0171】
【化45】
【0172】
実施例21は、中間体7を中間体10に、および中間体8を4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−安息香酸に置き換えることにより、中間体9と同様に調製した。
MS(ESI):557[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.41(br s, 1H), 10.21(s, 1H), 8.80(s, 1H), 8.50(m, 1H), 8.10(m, 1H), 7.94(d, 2H), 7.54(d, 2H), 7.48(m, 1H), 6.93(s, 1H), 6.60(s, 1H), 4.74(br s, 1H), 3.91(m, 2H), 3.48(m, 2H), 3.34(m, 2H), 2.77(s, 6H), 2.62(m, 2H). 1.27(s, 6H).
【0173】
実施例22
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド
【0174】
【化46】

(1)4−クロロ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、中間体11
【0175】
【化47】
【0176】
中間体11は、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,2,3]ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−ボロン酸ピナコールエステルに置き換えることにより、中間体1と同様に調製した。
MS(ESI):236[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.69(br s, 1H), 8.56(s, 1H), 6.67(m, 1H), 6.58(s, 1H), 4.29(m, 2H), 3.84(m, 2H), 2.50(m, 2H).
(2)3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニルアミン、中間体12
【0177】
【化48】
【0178】
中間体12は、中間体3を中間体11に置き換えることにより、中間体6と同様に調製した。
MS(ESI):325[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.34(br s, 1H), 8.77(s, 1H), 6.62(m, 1H), 6.56(m, 1H), 6.37(m, 1H), 6.25(s, 1H), 5.37(br s, 2H), 4.27(m, 2H), 3.80(m, 2H), 2.45(m, 2H), 1.89(s, 3H).
(3)N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド
【0179】
【化49】
【0180】
実施例22は、中間体7を中間体12に置き換えることにより、中間体9と同様に調製した。
MS(ESI):505[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.45(br s, 1H), 9.95(s, 1H), 8.83(s, 1H), 7.73(m, 1H), 7.63(m, 1H), 4.43(m, 2H), 7.19(m, 1H), 6.65(s, 1H), 6.34(s, 1H), 5.32(s, 1H), 4.29(s, 2H), 3.81(m, 2H), 2.47(m, 2H), 2.15(s, 3H), 1.46(s, 6H).
【0181】
実施例23
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド
【0182】
【化50】

(1)2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニルアミン、中間体13
【0183】
【化51】
【0184】
中間体13は、中間体6を中間体11に置き換えることにより、中間体7と同様に調製した。
MS(ESI):561[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.25(br s, 1H), 8.52(s, 1H), 7.40-7.10(m, 11H), 6.90(d, 1H), 6.71(d, 1H), 6.59(s, 1H), 6.16(s, 1H), 5.28(s, 2H), 4.81(s, 2H), 4.27(m, 2H), 3.78(m, 2H), 2.37(m, 2H), 0.82(s, 9H).
(2)N−{2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド、中間体14
【0185】
【化52】
【0186】
中間体14は、中間体7を中間体13に置き換えることにより、中間体9と同様に調製した。
(3)N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド
【0187】
【化53】
【0188】
実施例23は、中間体9を中間体14に置き換えることにより、実施例16のステップ4と同様に調製した。
MS(ESI):503[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.42(s, 1H), 10.39(d, 1H), 8.82(s, 1H), 8.19(d, 1H), 7.86(t, 1H), 7.52-7.30(m, 4H), 6.62(br s, 1H), 6.42(s, 1H), 5.65(m, 1H), 5.26(s, 1H), 4.63(m, 2H), 4.27(m, 2H), 3.80(m, 2H), 2.41(m, 2H), 1.45(s, 6H).
【0189】
実施例24
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0190】
【化54】

(1)4−クロロ−6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、中間体15
【0191】
【化55】
【0192】
中間体15は、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,2,3]ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを2−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロランに置き換えることにより、中間体1と同様に調製した。
MS(ESI):252[M+H]
(2)3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニルアミン、中間体16
【0193】
【化56】
【0194】
中間体16は、中間体3を中間体15に置き換えることにより、中間体6と同様に調製した。
MS(ESI):341[M+H]
(3)4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0195】
【化57】
【0196】
実施例24は、中間体6を中間体16に、および塩化4−ジメチルアミノベンゾイルを塩化tert−ブチルベンゾイルに置き換えることにより、実施例15と同様に調製した。
MS(ESI):501[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.39(s, 1H), 9.97(s, 1H), 8.82(s, 1H), 7.95(d, 2H), 7.56(d, 2H), 7.47(m, 1H), 71.19(m, 1H), 6.78(m, 1H), 6.34(s, 1H), 3.37(m, 2H), 2.82(m, 2H), 2.66(m, 2H), 2.11(s, 3H), 1.32(s, 9H).
【0197】
実施例25
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(3,6−ジヒドロ−1−オキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド
【0198】
【化58】
【0199】
実施例24(160mg、0.32mmol)を酢酸(5ml)に溶解し、過酸化水素(0.033ml、0.32mmol)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を10%亜硫酸水素ナトリウム溶液(10ml)で10分間処理し、水で希釈して、2N水酸化ナトリウム溶液によりアルカリ性にし、EtOAcにより抽出した。有機層をブラインで洗浄(2×)して硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH/NHOH 9:1:0.1からEtOAc/MeOH/NHOH 85:15:1.5)により精製し、ベージュ色の固体として化合物実施例25が得られた。
MS(ESI):517[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.49(br s, 1H), 9.99(s, 1H), 8.85(s, 1H), 7.96(d, 2H), 7.55(d, 2H), 7.49(m, 1H), 7.21(m, 1H), 6.49(br s, 1H), 6.46(s, 1H), 3.69(m, 1H), 3.50(m, 1H), 3.13(m, 1H), 295(m, 1H), 2.89(m, 1H), 2.80(m, 1H), 2.13(s, 3H), 1.31(s, 9H).
【0200】
実施例26
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0201】
【化59】
【0202】
実施例24(160mg、0.32mmol)をDCM(15ml)に溶解し、次いで、トリフルオロ酢酸(5ml)および過酸化水素(0.065ml、0.64mmol)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。この混合物を10%亜硫酸水素ナトリウム溶液(10ml)で10分間処理し、水で希釈して、2N水酸化ナトリウム溶液によりアルカリ性にし、EtOAcにより抽出した。有機層をブラインで洗浄(2×)して硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH/NHOH 98:2:0.2からEtOAc/MeOH/NHOH 95:5:0.5)により精製し、ベージュ色の固体として化合物実施例26が得られた。
MS(ESI):533[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.45(br s, 1H), 9.93(s, 1H), 8.84(s, 1H), 7.91(d, 2H), 7.56(d, 2H), 7.49(m, 1H), 7.21(m, 1H), 6.41(m, 2H), 4.00(m, 2H), 3.36(m, 2H), 3.07(m, 2H), 2.16(s, 3H), 1.33(s, 9H).
【0203】
実施例27
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0204】
【化60】

(1)4−クロロ−6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン、中間体17
【0205】
【化61】
【0206】
中間体17は、4−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,2,3]ジオキサボロラン−2−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを1,4−ジオキサスピロ[5,5]デカ−7−エン−8−ボロン酸ピナコールエステルに置き換えることにより、中間体1と同様に調製した。
MS(ESI):292[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.59(br s, 1H), 8.54(s, 1H), 6.54(s, 1H), 6.50(br s, 1H), 3.93(m, 4H), 2.61(m, 2H), 2.43(m, 2H), 1.83(m, 2H).
(2)3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニルアミン、中間体18
【0207】
【化62】
【0208】
中間体18は、中間体3を中間体17に置き換えることにより、中間体6と同様に調製した。
MS(ESI):381[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.24(br s, 1H), 8.75(s, 1H), 6.55(m, 1H), 6.46(br s, 1H), 6.38(m, 1H), 6.21(s, 1H), 5.36(s, 2 NH), 3.91(m, 4H), 2.55(m, 2H), 2.41(m, 2H), 1.88(s, 3H), 1.78(m, 2H).
(3)4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0209】
【化63】
【0210】
実施例27は、中間体6を中間体18に、および塩化4−ジメチルアミノベンゾイルを塩化4−tert−ブチルベンゾイルに置き換えることにより、実施例15と同様に調製した。
MS(ESI):541[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.36(br s, 1H), 9.98(s, 1H), 8.82(s, 1H), 7.96(d, 2H), 7.58(d, 2H), 7.48(m, 1H), 7.21(m, 1H), 6.50(br s, 1H), 6.29(s, 1H), 3.93(m, 4H), 2.58(m, 2H), 2.43(m, 2H), 2.12(s, 3H), 1.81(m, 2H), 1.33(s, 9H).
【0211】
実施例28
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0212】
【化64】

(1)4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、中間体19
【0213】
【化65】
【0214】
DCM(30ml)中の実施例27(450mg、0.832mmol)およびTFA(6ml)の混合物をr.t.で6時間撹拌した。溶媒を真空で除去し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/MeOH/NHOHグラジエント)により精製し、中間体19が得られた。
MS(ESI):497[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.47(br s, 1H), 9.97(s, 1H), 8.83(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.57(d, 2H), 7.48(m, 1H), 7.20(m, 1H), 6.65(br s, 1H), 6.40(s, 1H), 3.11(m, 2H), 2.86(m, 2H), 2.53(m, 2H), 2.11(s, 3H), 1.33(s, 9H).
(2)4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0215】
【化66】
【0216】
MeOH(25ml)中の中間体19(100mg、0.201mmol)の溶液に、NaBH(9.1mg、0.242mg)を加えた。この混合物をr.t.で2時間撹拌し、次いで、溶媒を真空で除去し、粗製混合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/MeOH/NHOHグラジエント)により精製することにより、実施例28が得られた。
MS(ESI):499[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.31(br s, 1H), 9.96(s, 1H), 8.79(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.57(d, 2H), 7.47(m, 1H), 7.18(m, 1H), 6.50(br s, 1H), 6.24(s, 1H), 4.73(br s, 1H), 3.80(m, 1H), 2.51(m, 2H), 2.44(m, 1H), 2.39(m, 1H), 2.10(s, 3H), 1.84(m, 1H), 1.59(m, 1H), 1.33(s, 9H).
【0217】
実施例29
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0218】
【化67】

(1)4−[4−(3−アミノ−5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、中間体20
【0219】
【化68】
【0220】
クロロ化合物中間体1(0.63g、1.88mmol)およびボロン酸エステル誘導体中間体5(0.52g、2.07mmol)のSuzukiカップリングについて、実施例1のステップ6で記載した同じ手順を使用し、ベージュ色の固体として化合物中間体20が得られた。
MS(ESI):424[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.33(br s, 1H), 8.76(s, 1H), 6.54(m, 2H), 6.40(d, 1H), 6.26(s, 1H), 5.36(s, 2NH), 4.05(br s, 2H), 3.51(m, 2H), 1.99(m, 2H), 1.88(s, 3H), 1.42(s, 9H).
(2)4−{4−[3−(シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、中間体21
【0221】
【化69】
【0222】
トルエン(2ml)中の4−シクロプロピル安息香酸(0.58g、3.57mmol)の溶液に、塩化チオニル(1.29ml、17.87mmol)を加えた。この混合物を80℃で2時間撹拌し、その後、減圧下で蒸発させた。ピリジン(5ml)中に、この残さを中間体20(1.0g、2.36mmol)と一緒に溶解し、この混合物を室温で2時間撹拌した。ピリジンを減圧下で蒸発さて、残さをDCMに溶解して、飽和炭酸水素ナトリウム溶液およびブライン(2×)で洗浄した。残さをシリカ上のフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサンからEtOAc)により精製し、ベージュ色の固体として化合物中間体21が得られた。
MS(ESI):568[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.43(br s, 1H), 9.93(s, 1NH) 8.82(s, 1H), 7.89(d, 2H), 7.46(m, 1H), 7.24(d, 2H), 7.18(m, 1H), 6.57(br s, 1H), 6.33(s, 1H), 4.06(br s, 2H), 3.52(m, 2H), 2.48(m, 2H), 2.10(s, 3H), 2.01(m, 1H), 1.42(s, 9H), 1.02(m, 2H), 0.76(m, 2H).
(3)4−シクロプロピル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、中間体22
【0223】
【化70】
【0224】
化合物中間体21(1.0g、1.76mmol)のBOC保護基を実施例1のステップ2に記載した通りに除去し、ベージュ色の固体として化合物中間体22が得られた。
MS(ESI):468[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.33(br s, 1H), 9.94(s, 1NH) 8.80(s, 1H), 7.89(d, 2H), 7.47(m, 1H), 7.24(d, 2H), 7.19(m, 1H), 6.62(br s, 1H), 6.24(s, 1H), 3.41(br s, 2H), 2.88(m, 2H), 2.33(m, 2H), 2.10(s, 3H), 2.01(m, 1H), 1.04(m, 2H), 0.77(m, 2H).
(4)4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0225】
【化71】
【0226】
アミノ化合物中間体22(0.2g、0.51mmol)を実施例1のステップ3に記載した通りにアシル化し、ベージュ色の固体として化合物実施例29が得られた。
MS(ESI):539[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.42(br s, 1H), 9.93(s, 1NH) 8.82(s, 1H), 7.89(d, 2H), 7.46(m, 1H), 7.24(d, 2H), 7.18(m, 1H), 6.59(br s, 1H), 6.32(s, 1H), 3.90(br s, 2H), 3.33(m, 2H), 2.76(s, 6H), 2.53(m, 2H), 2.10(s, 3H), 2.02(m, 1H), 1.03(m, 2H), 0.77(m, 2H).
【0227】
実施例30
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−2−メチル−3−{6−[1−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−ベンズアミド
【0228】
【化72】
【0229】
アミノ化合物中間体22(0.2g、0.51mmol)を実施例1のステップ3に記載した通りに、ピロリジン−1−カルボニルクロリドを使用してアシル化し、ベージュ色の固体として化合物実施例30が得られた。
MS(ESI):565[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.41(br s, 1H), 9.93(s, 1NH) 8.82(s, 1H), 7.89(d, 2H), 7.45(m, 1H), 7.24(d, 2H), 7.18(m, 1H), 6.58(br s, 1H), 6.32(s, 1H), 3.93(br s, 2H), 3.38(m, 2H), 3.29(m, 4H), 2.52(m, 2H), 2.10(s, 3H), 2.0(m, 1H), 1.75(m, 4H), 1.04(m, 2H), 0.76(m, 2H).
【0230】
実施例31
酢酸2−(4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル)−2−オキソ−エチルエステル
【0231】
【化73】
【0232】
アミノ化合物中間体22(0.15g、0.32mmol)を実施例1のステップ3に記載した通りに、酢酸クロロカルボニルメチルエステルを使用してアシル化し、ベージュ色の固体として化合物実施例31が得られた。
MS(ESI):568[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.45(br s, 1H), 9.94(s, 1NH) 8.83(s, 1H), 7.89(d, 2H), 7.47(m, 1H), 7.22(d, 2H), 7.19(m, 1H), 6.58(br s, 1H), 6.34(s, 1H), 4.86(m, 2H), 4.15(m, 2H), 3.57(m, 2H), 2.59(m, 2H), 2.10(s, 3H), 2.08(s, 3H), 2.01(m, 1H), 1.03(m, 2H), 0.77(m, 2H).
【0233】
実施例32
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−3−{6−[1−(2−ヒドロキシ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−メチル−フェニル)ベンズアミド
【0234】
【化74】
【0235】
実施例31のアセチル化合物(100mg、0.17mmol)を、THF(1ml)およびEtOH(1ml)に溶解し、2N水酸化ナトリウム溶液(0.31ml、0.62mmol)を加えた。この混合物を室温で5分間撹拌した。混合物を水で希釈し、DCM(3×)により抽出した。有機層をブラインで洗浄(2×)して硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(EtOAcからEtOAc/MeOH/NHOH 98:2:0.2)により精製し、ベージュ色の固体として化合物実施例32が得られた。
MS(ESI):526[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.47(br s, 1H), 9.95(s, 1NH) 8.82(s, 1H), 7.89(d, 2H), 7.47(m, 1H), 7.24(d, 2H), 7.18(m, 1H), 6.61(m, 1H), 6.33(m, 1H), 4.63(m, 2H), 4.04(m, 4H), 3.68(m, 1H), 3.54(m, 1H), 2.57(m, 2H), 2.10(s, 3H), 2.01(m, 1H), 1.04(m, 2H), 0.77(m, 2H).
【0236】
実施例33
N−(3−{6−[1−(2−シアノ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−4−シクロプロピル−ベンズアミド
【0237】
【化75】
【0238】
アミノ化合物中間体22(30mg、0.064mmol)、シアノ酢酸(11mg、0.128mmol)およびHATU(61mg、0.16mmol)をDIPEA(0.056ml、0.321mmol)およびDMF(1.0ml)に溶解した。この溶液を室温で24時間撹拌した。反応物をDCMにより希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液およびブライン(2×)により洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサンからEtOAc)により精製し、ベージュ色の固体として化合物実施例33が得られた。
MS(ESI):536[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 9.56(br s, 1NH) 8.76(s, 1H), 7.85(d, 2H), 7.43(m, 1H), 7.19(d, 2H), 7.09(m, 1H), 6.53(m, 1H), 6.29(m, 1H), 4.16(m, 2H), 3.94(m, 2H), 3.63(m, 2H), 2.56(m, 2H), 2.10(s, 3H), 2.01(m, 1H), 1.01(m, 2H), 0.74(m, 2H).
【0239】
実施例34
N−(5−フルオロ−2−メチル−3−{6−[1−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンズアミド
【0240】
【化76】

(1)4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、中間体23
【0241】
【化77】
【0242】
中間体23は、中間体7を中間体20に、および中間体8を4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−安息香酸に置き換えることにより、中間体9と同様に調製した。
MS(ESI):654[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.44(br s, 1H), 10.33(s, 1H), 8.83(s, 1H), 8.18(d, 2H), 8.12(d, 2H), 7.50(m, 1H), 7.24(m, 1H), 6.57(m, 1H), 6.34(s, 1H), 4.06(m, 2H), 3.51(m, 2H), 2.49(m, 2H), 2.12(s, 3H), 1.42(s, 9H).
(2)N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンズアミド、中間体24
【0243】
【化78】
【0244】
中間体24は、中間体21を中間体23に置き換えることにより、中間体22と同様に調製した。
MS(ESI):554[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.42(br s, 1H), 10.43(s, 1H), 8.83(s, 1H), 8.23(d, 2H), 8.13(d, 2H), 7.51(m, 1H), 7.24(m, 1H), 6.54(m, 1H), 6.31(s, 1H), 3.52(m, 2H), 2.99(m, 2H), 2.45(m, 2H), 2.13(s, 3H).
(3)N−(5−フルオロ−2−メチル−3−{6−[1−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンズアミド
【0245】
【化79】
【0246】
実施例34は、中間体22を中間体24に置き換えることにより、実施例30と同様に調製した。
MS(ESI):651[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.42(br s, 1H), 10.32(s, 1H), 8.82(s, 1H), 8.18(d, 2H), 8.12(d, 2H), 7.48(m, 1H), 7.23(m, 1H), 6.59(m, 1H), 6.33(s, 1H), 3.93(m, 2H), 3.38(m, 2H), 3.29(m, 4H), 2.50(m, 2H), 2.12(s, 3H), 1.75(m, 4H).
【0247】
実施例35
酢酸2−[4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル]−2−オキソ−エチルエステル
【0248】
【化80】
【0249】
実施例35は、中間体22を中間体24に置き換えることにより、実施例31と同様に調製した。
MS(ESI):654[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.47(br s, 1H), 10.34(s, 1H), 8.83(s, 1H), 8.19(d, 2H), 8.12(d, 2H), 7.49(m, 1H), 7.25(m, 1H), 6.60(m, 1H), 6.37(s, 1H), 4.86(s, 2H), 4.16(m, 2H), 3.58(m, 2H), 2.60(m, 2H), 2.12(s, 3H), 2.08(s, 3H).
【0250】
実施例36
N−(5−フルオロ−3−{6−[1−(2−ヒドロキシ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−メチル−フェニル)−4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンズアミド
【0251】
【化81】
【0252】
実施例36は、実施例31を実施例35に置き換えることにより、実施例32と同様に調製した。
MS(ESI):612[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.43(br s, 1H), 10.47(s, 1H), 8.84(s, 1H), 8.22(d, 2H), 8.12(d, 2H), 7.50(m, 1H), 7.24(m, 1H), 6.60(m, 1H), 6.35(s, 1H), 4.86(s, 2H), 4.20(m, 2H), 4.16(m, 2H), 3.51(m, 2H), 2.58(m, 2H), 2.13(s, 3H), 2.08(s, 3H).
【0253】
実施例37
4−{4−[3−(4−tert−ブチル−ベンゾイルアミノ)−2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
【0254】
【化82】

(1)(2−ブロモ−ニトロ−ベンジルオキシ)−tert−ブチル−ジフェニル−シラン、中間体25
【0255】
【化83】
【0256】
(2−ブロモ−6−ニトロ−フェニル)−メタノール(10.0g、43.1mmol)およびイミダゾール(5.87g、86.0mmol)のDMF(20ml)溶液に、tert−ブチル−クロロ−ジフェニル−シランを室温で滴下して加えた。この混合物を1時間50℃で撹拌した。混合物をEtOAcにより希釈し、ブライン(2×)により抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発させた。残さをヘプタンに溶解し、3時間室温で撹拌した。固体をろ取し、ベージュ色の固体として化合物中間体25が得られた。
MS(ESI):471[M+H]1H-NMR(CDCl3): δ(ppm) 7.80(m, 6H), 7.40(m, 6H), 7.24(m, 1H), 5.10(s, 2H), 0.99(s, 9H).
(2)2−[2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−3−ニトロ−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン、中間体26
【0257】
【化84】
【0258】
ジオキサン60ml中の中間体25(5.0g、10.63mmol)およびビス(ジフェニルホスフィノ)フェロンセンジクロロパラジウム(II)(0.43g、0.52mmol)の混合物に、ビス−(ピナコラト)−ジボロン(5.4g、21.26mmol)および酢酸カリウム(6.25g、63.7mmol)を加えた。この混合物を4時間、90°Cに加熱した。冷却後、この褐色混合物をKieselgur(Supelco)でろ過し、蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(ヘプタンからヘプタン/EtOAc 4:1)により精製し、黄色オイルとして化合物中間体26が得られた。
MS(ESI):ピークなし、1H-NMR(CDCl3): δ(ppm) 7.65(m, 5H), 7.30(m, 8H), 5.30(s, 2H), 1.10(s, 12H), 0.97(s, 9H).
(3)2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキシボロラン−2−イル)−フェニルアミン、中間体27
【0259】
【化85】
【0260】
ニトロ化合物中間体26(10.0g、19.32mmol)をEtOAc300mlに溶解し、Pd/C10%(Pd)(2.0g)を加えた。混合物を常圧、室温で20時間水素化した。混合物をKieselgur(Supelco)でろ過し、蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(シクロヘキサンからシクロヘキサン/EtOAc 4:1)により精製し、黄色オイルとして化合物中間体27が得られた。
MS(ESI):488[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 7.63(m, 4H), 7.44(m, 2H), 7.39(m, 4H), 7.03(t, 1H), 6.91(d, 1H), 6.84(d, 1H), 5.10(s, 2H), 5.08(s, 2H), 0.99(s, 12H), 0.98(s, 9H).
(4)4−tert−ブチル−N−[2−tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−ベンズアミド、中間体28
【0261】
【化86】
【0262】
アニリノ化合物中間体27(92.0g、189mmol)をDCM(1.2l)およびトリエチルアミン(80ml)に溶解した。この混合物に、塩化4−tert−ブチルベンゾイルを0℃で5分間かけて加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム溶液およびブライン(2×)により洗浄し、蒸発させた。残さをヘキサンに溶解し、3時間室温で撹拌した。固体をろ取し、ベージュ色の固体として化合物中間体28が得られた。
MS(ESI):648[M+H]1H-NMR(CDCl3): δ(ppm) 9.85(br s, 1H), 7.80(m, 2H), 7.60(m, 6H), 7.35-7.25(m, 9H), 5.30(s, 2H), 1.35(s, 9H), 1.05(s, 18H).
(5)4−{4−[3−(4−tert−ブチル−ベンゾイルアミノ)−2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミド−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン3−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、中間体29
【0263】
【化87】
【0264】
クロロ化合物中間体1(0.50g、1.49mmol)とボロン酸エステル誘導体中間体28(1.45g、2.24mmol)との間のSuzukiカップリングについて、実施例1のステップ6で記載した同じ手順を使用し、ベージュ色の固体として、化合物中間体29が得られた。
MS(ESI):820[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.33(s, 1H), 10.02(s, 1H), 8.68(s, 1H), 7.78(m, 2H), 7.75(m, 1H), 7.46(m, 2H), 7.40(m, 1H), 7.25(m, 2H), 7.12(m, 1H), 7.11(m, 8H), 6.54(br s, 1H), 6.30(s, 1H), 4.97(s, 2H), 4.07(m, 2H), 3.52(m, 2H), 2.43(m, 2H), 1.41(s, 9H), 1.30(s, 9H), 0.53(s, 9H).
(6)4−tert−ブチル−N−{2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−3−[6−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ベンズアミド、中間体30
【0265】
【化88】
【0266】
化合物中間体29(0.92g、1.12mmol)のBOC保護基を実施例1のステップ2に記載した通りに除去し、ベージュ色の固体として化合物中間体30が得られた。
MS(ESI):720[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.50(s, 1H), 10.08(s, 1H), 8.72(s, 1H), 7.80(m, 2H), 7.75(m, 1H), 7.53(m, 1H), 7.42(m, 1H), 7.26(m, 2H), 7.15(m, 2H), 7.11(m, 8H), 6.56(br s, 1H), 6.42(s, 1H), 4.99(s, 2H), 3.85(m, 2H), 3.32(m, 2H), 2.67(m, 2H), 1.29(s, 9H), 0.52(s, 9H).
(7)4−{4−[3−(4−tert−ブチル−ベンゾイルアミノ)−2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、中間体31
【0267】
【化89】
【0268】
アミノ化合物中間体30(0.1g、0.14mmol)を実施例1のステップ3に記載した通りにアシル化し、ベージュ色の固体として化合物中間体31が得られた。
MS(ESI):791[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.35(s, 1H), 10.04(s, 1H), 8.70(s, 1H), 7.79(m, 2H), 7.74(m, 1H), 7.53(m, 1H), 7.47(m, 2H), 7.43(m, 1H), 7.27(m, 2H), 7.14-7.11(m, 8H), 6.57(br s, 1H), 6.30(s, 1H), 4.98(s, 2H), 3.91(m, 2H), 3.32(m, 2H), 2.76(s, 6H), 2.52(m, 2H), 1.31(s, 9H), 0.53(s, 9H).
(8)4−{4−[3−(4−tert−ブチル−ベンゾイルアミノ)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0269】
【化90】
【0270】
化合物中間体31(65mg、0.082mmol)を、THF(2ml、2.0mmol)中のフッ化テトラブチルアンモニウム1M溶液に溶解した。この混合物を室温で20時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/MeOH/NHOH 95:5:0.5)により精製し、ベージュ色の固体として化合物実施例37が得られた。
MS(ESI):553[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.44(s, 1H), 10.53(s, 1NH) 8.83(s, 1H), 8.23(m, 1H), 7.91(d, 2H), 7.60(d, 2H), 7.51(m, 1H), 7.35(m, 1H), 6.60(br s, 1H), 6.45(s, 1H), 4.69(s, 2H), 3.90(br s, 2H), 3.33(m, 2H), 2.77(s, 6H), 2.54(m, 2H), 1.33(s, 9H).
【0271】
実施例38
4−tert−ブチル−N−(3−{6−[1−(2−フルオロ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−ヒドロキシメチル−フェニル)−ベンズアミド
【0272】
【化91】

(1)4−tert−ブチル−N−(2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−3−{6−[1−(2−フルオロ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−ベンズアミド、中間体32
【0273】
【化92】
【0274】
中間体30(100mg、0.139mmol)のピリジン(5ml)溶液に、塩化フルオロ−アセチル(20mg、0.208mmol)を添加した。この混合物をr.t.で20時間撹拌し、その後、溶媒を真空で除去した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/MeOH/NHのグラジエント)を用いて精製し、中間体32が得られた。
(2)4−tert−ブチル−N−(3−{6−[1−(2−フルオロ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−ヒドロキシメチル−フェニル)−ベンズアミド
【0275】
【化93】
【0276】
実施例38は、中間体31を中間体32に置き換えることにより、実施例37のステップ8と同様に調製した。
MS(ESI):542[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.46(br s, 1H), 10.52(s, 1H), 8.83(s, 1H), 8.21(d, 1H), 7.90(d, 2H), 7.59(d, 2H), 7.50(t, 1H), 7.34(d, 1H), 6.61(br, s), 6.44(s, 1H), 5.91(br s, 1H), 5.25(m, 2H), 4.67(s, 2H), 4.18(m, 1H), 4.08(m, 1H), 3.67(m, 1H),(3.47 m, 1H), 2.57(m, 1H), 2.51(m, 1H), 1.32(s, 9H).
【0277】
実施例39
4−(4−{5−フルオロ−3−[2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0278】
【化94】

(1)4−クロロカルボニル−3−フルオロ−安息香酸メチルエステル、中間体33
【0279】
【化95】

2−フルオロ−テレフタル酸4−メチルエステル(J. Med. Chem.、52巻、19号、5950〜5966頁、2009年)(500mg、2.25mmol)をDCM(10ml)中に懸濁させた。次に、塩化オキサリル(5.08ml、58.0mmol)およびDMF1滴を加えた。得られた混合物を14時間還流した。溶媒を真空で除去し、得られた粗製中間体33を精製することなく、次の工程に使用した。
(2)N−(3−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−3−フルオロ−テレフタルアミド酸メチルエステル、中間体34
【0280】
【化96】
【0281】
3−ブロモ−5−フルオロ−2−メチルアニリン(515mg、2.53mmol)をピリジン(20ml)に溶解した。次に、中間体33(547mg、2.53mmol)およびDMAP(3.09mg、0.025mmol)を加え、得られた混合物をr.t.で2時間撹拌した。溶媒を真空で除去し、残さをEtOAcおよびHOに溶解した。有機層を飽和NaHCO溶液およびブラインにより洗浄し、次いでNaSOで脱水した。溶媒を真空で除去し、得られた残さをMeOHにより再結晶し、無色の固体として中間体34が得られた。
(3)N−(3−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド、中間体35
【0282】
【化97】
【0283】
中間体34(75mg、0.195mmol)をTHF(10ml)に溶解し、得られた混合物を0℃に冷却した。次に、臭化メチルマグネシウム(0.390ml、1.17mmol)を滴下して加え、3時間撹拌を続けた。混合物を濃縮して乾燥し、次いで、MeOH/DMSOで希釈した。得られた沈殿物をろ取し、白色固体として中間体35が得られた。
MS(ESI):384[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 10.04(br s, 1H),.7.63(m, 1H), 7.42(m, 2H), 7.36(m, 2H), 5.27(s, 1H), 2.24(s, 3H), 1.40(s, 6H).
(4)2−フルオロ−N−[5−フルオロ−2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド、中間体36
【0284】
【化98】
【0285】
中間体36は、1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ−ベンゼンを中間体35に置き換えることにより、中間体4と同様に調製した。
(5)4−(4−{5−フルオロ−3−[2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0286】
【化99】
【0287】
実施例39は、ステップ5のボロン酸エステル中間体28をボロン酸エステル中間体36に置き換えることにより、実施例37と同様に調製した。
MS(ESI):575[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.43(s, 1H), 9.93(s, 1H), 8.83(s, 1H), 7.74(m, 1H), 7.64(d, 1H), 7.43(m, 2H), 7.18(dd, 1H), 6.60(s, 1H), 6.34(s, 1H), 5.30(s, 1H), 3.90(m, 2H), 3.33(m, 2H), 2.77(s, 6H), 2.54(m, 2H), 2.15(s, 3H), 1.46(s, 6H).
【0288】
実施例40
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド
【0289】
【化100】

(1)N−(3−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−4−tert−ブチル−ベンズアミド、中間体37
【0290】
【化101】
【0291】
実施例37は、中間体33を塩化4−tert−ブチル−ベンゾイルに置き換えることにより、中間体34と同様に調製した。
MS(ESI):364[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 10.11(br s, 1H), 7.90(d, 2H), 7.55(d, 2H), 7.49(d, 1H), 7.32(d, 1H), 2.32(s, 3H), 1.38(s, 9H).
(2)4−tert−ブチル−N−[5−フルオロ−2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−ベンズアミド、中間体38
【0292】
【化102】
【0293】
中間体38は、1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ−ベンゼンを中間体37に置き換えることにより、中間体4と同様に調製した。
MS(ESI):412[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 9.85(br s, 1H), 7.90(d, 2H), 7.55(d, 2H), 7.35(d, 1H), 7.22(d, 1H), 2.35(s, 3H), 1.40(s, 6H), 1.32(m, 15H).
(3)4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド
【0294】
【化103】
【0295】
実施例40は、実施例37のステップ5の中間体28を中間体38に置き換えることにより、実施例37のステップ6における中間体30と同様に調製した。
MS(ESI):484[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.55(s, 1H), 9.98(s, 1H), 8.85(s, 1H), 8.71(br s, 1H), 7.92(d, 2H), 7.56(d, 2H), 7.50(m, 1H), 7.18(m, 1H), 6.56(m, 1H), 6.43(s, 1H), 3.80(m, 2H), 3.28(m, 2H), 2.67(m, 2H), 2.10(s, 3H), 1.32(s, 9H).
【0296】
実施例41
4−{4−[3−(4−tert−ブチル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0297】
【化104】
【0298】
実施例41は、中間体30を実施例40に置き換えることにより、実施例37のステップ7と同様に調製した。
MS(ESI):555[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.44(s, 1H), 9.98(s, 1H), 8.83(s, 1H), 7.95(d, 2H), 7.58(d, 2H), 7.48(m, 1H), 7.22(m, 1H), 6.60(s, 1H), 6.33(s, 1H), 5.30(s, 1H), 3.90(m, 2H), 3.32(m, 2H), 2.77(s, 6H), 2.55(m, 2H), 2.12(s, 3H), 1.34(s, 9H).
【0299】
実施例42
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0300】
【化105】
【0301】
実施例40(90mg、0.186mmol)およびDIPEA(0.098ml、0.558mmol)のTHF(10ml)溶液に、塩化メタンスルホニル(0.015ml、0.186mmol)を滴下して加えた。得られた混合物をr.t.で1時間撹拌し、次いで、水によりクエンチし、EtOAcにより希釈した。有機層を飽和NaHCO水溶液およびブラインで洗浄し、NaSOにより乾燥してろ過した。溶媒を真空で除去して粗生成物を逆相HPLC(MeCN/HOグラジエント)により精製し、淡黄色固体として実施例42が得られた。
MS(ESI):562[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.48(br s, 1H), 9.97(s, 1H), 8.82(s, 1H), 7.93(d, 2H), 7.56(d, 2H), 7.46(m, 1H), 7.19(m, 1H), 6.61(s, 1H), 6.36(s, 1H), 3.92(m, 2H), 3.31(m, 2H), 2.94(s, 3H), 2.62(m, 2H), 2.10(s, 3H), 1.31(s, 9H).
【0302】
実施例43
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1−ジメチルスルファモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0303】
【化106】
【0304】
実施例43は、塩化メタンスルホニルを塩化N,N−ジメチルアミノスルファモイルに置き換えることにより、実施例42と同様に調製した。
MS(ESI):591[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.48(br s, 1H), 9.97(s, 1H), 8.82(s, 1H), 7.93(d, 2H), 7.56(d, 2H), 7.46(m, 1H), 7.20(m, 1H), 6.59(s, 1H), 6.34(s, 1H), 3.93(m, 2H), 3.40(m, 2H), 2.76(s, 6H), 2.57(m, 2H), 2.09(s, 3H), 1.31(s, 9H).
【0305】
実施例44
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0306】
【化107】

(1)4−tert−ブチル−N−{2−メチル−3−[6−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、中間体39
【0307】
【化108】
【0308】
中間体39は、実施例37のステップ5の中間体28を中間体48に置き換えることにより、実施例37のステップ6における中間体30と同様に調製した。
MS(ESI):465[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.29(br s, 1H), 9.92(s, 1H), 8.78(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.53(d, 2H), 7.45(m, 1H), 7.37(m, 2H), 6.60(br s, 1H), 6.20(s, 1H), 3.40(m, 2H), 2.88(m, 2H), 2.32(m, 2H), 2.13(s, 3H), 1.31(s, 9H).
(2)4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0309】
【化109】
【0310】
中間体39(80mg、0.172mmol)およびTEA(0.048ml、0.344mmol)のDCM溶液に、塩化メタンスルホニル(0.021ml、0.258mmol)を滴下して加えた。得られた混合物をr.t.で16時間撹拌し、次いで、水によりクエンチし、EtOAcにより抽出した。有機層をNaSOにより乾燥し、ろ過した。溶媒を真空で除去して、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/MeOH/NHグラジエント)により精製し、実施例44が得られた。
MS(ESI):544[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.34(br s, 1H), 9.92(s, 1H), 8.81(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.54(d, 2H), 7.46(m, 1H), 7.37(m, 2H), 6.60(br s, 1H), 6.31(s, 1H), 3.92(m, 2H), 3.36(m, 2H), 2.93(s, 3H), 2.61(m, 2H), 2.14(s, 3H), 1.32(s, 9H).
【0311】
実施例45
4−{4−[3−(6−tert−ブチル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0312】
【化110】

(1)酢酸2−(6−tert−ブチル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンジルエステル、中間体40
【0313】
【化111】
【0314】
中間体40は、1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ−ベンゼンを、酢酸2−ブロモ−6−(6−tert−ブチル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−ベンジルエステル(WO2010/000633)に置き換えることにより、中間体4と同様に調製した。
(2)4−{4−[3−(6−tert−ブチル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0315】
【化112】
【0316】
実施例45は、中間体5を中間体40に置き換えることにより、中間体6と同様に調製した。
MS(ESI):579[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 8.83(s, 1H), 7.88(m, 1H), 7.68(m, 1H), 7.58(m, 1H), 7.44(m, 1H), 7.42(m, 1H), 6.61(s, 1H), 6.58(s, 1H), 5.24(m, 1H), 4.39(m, 2H), 4.02(m, 1H), 3.92(m, 2H), 3.89(m, 1H), 3.36(m, 2H), 3.29(m, 1H), 3.13(m, 1H), 2.78(s, 6H), 2.55(m, 2H), 1.33(s, 9H).
【0317】
実施例46
4−{4−[3−(6−シクロプロピル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0318】
【化113】

(1)酢酸2−(6−シクロプロピル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンジルエステル、中間体41
【0319】
【化114】
【0320】
中間体41は、1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ−ベンゼンを酢酸2−ブロモ−6−(6−シクロプロピル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−ベンジルエステル(WO2010/000633)に置き換えることにより、中間体4と同様に調製した。
【0321】
(2)4−{4−[3−(6−シクロプロピル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0322】
【化115】
【0323】
実施例46は、中間体5を中間体41に置き換えることにより、中間体6と同様に調製した。
MS(ESI):563[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 8.81(s, 1H), 7.80(d, 1H), 7.66(d, 1H), 7.56(t, 1H), 7.50(d, 1H), 7.09(m, 1H), 7.08(m, 1H), 6.60(s, 1H), 6.54(s, 1H), 5.15(m, 1H), 4.36(m, 2H), 3.98(m, 1H), 3.91(m, 2H), 3.89(m, 1H), 3.35(m, 2H), 3.24(m, 1H), 3.09(m, 1H), 2.77(s, 6H), 2.55(m, 2H), 2.00(m, 1H), 1.04(m, 2H), 0.78(m, 2H).
【0324】
実施例47
4−(4−{2−ヒドロキシメチル−3−[6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0325】
【化116】

(1)2−ブロモ−6−[6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−ベンズアルデヒド、中間体42
【0326】
【化117】
【0327】
ジオキサン(60ml)中の2,6−ジブロモ−ベンズアルデヒド(1.60g、6.06mmol)、Pd(dba)(222mg、0.243mmol)、xantphos(210mg、0.364mmol)およびCsCO(2.77g、8.49mmol)の混合物に、アルゴン下、6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン(US2009/0306041)(995mg、4.85mmol)を加えた。得られた混合物を一晩還流した。r.t.まで冷却後、水を加え、この混合物をEtOAcにより3回抽出した。合わせた有機層を乾燥してろ過し、蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/EtOAcのグラジエント)により精製し、中間体42が得られた。
(2)2−(3−ブロモ−2−ヒドロキシメチル−フェニル)−6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−3,4−ヂヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン、中間体43
【0328】
【化118】
【0329】
中間体42(320mg、0.824mmol)のTHF(10ml)溶液に、アルゴン下、水素化トリエチルホウ素リチウム(1M THF、0.989ml、0.989mmol)を滴下して加えた。得られた混合物をr.t.で2時間撹拌した後、飽和NaHCO水溶液(5ml)を加えた。追加の水を加え、この混合物をEtOAcにより3回抽出した。合わせた有機層を乾燥してろ過し、蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/EtOAcのグラジエント)により精製し、中間体43が得られた。
MS(ESI):390[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 7.83(d, 1H), 7.63(d, 1H), 7.48(m, 1H), 7.47(s, 1H), 7.36(m, 1H), 7.34(m, 1H), 5.16(s, 1H), 4.92(m, 1H), 4.53(m, 1H), 4.46(m, 1H), 3.96(m, 1H), 3.77(m, 1H), 3.25(m, 1H), 3.07(m, 1H), 1.45(s, 6H).
(3)酢酸2−ブロモ−6−[6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−ベンジルエステル、中間体44
【0330】
【化119】
【0331】
中間体43(238mg、0.610mmol)のDCM(6ml)溶液に、TEA(0.085ml、0.610mmol)、DMAP(7.5mg、0.061mmol)および無水酢酸(62mg、0.610mmol)を加えた。得られた混合物をr.t.で24時間撹拌した。溶媒を真空で除去して、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/EtOAcグラジエント)により精製し、中間体44が得られた。
MS(ESI):432[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 7.82(d, 1H), 7.70(m, 1H), 7.47(m, 3H), 7.44(m, 1H), 5.16(s, 1H), 5.11(m, 1H), 5.04(m, 1H), 4.03(m, 1H), 3.67(m, 1H), 3.18(m, 1H), 3.09(m, 1H), 1.97(s, 3H), 1.45(s, 6H).
(4)酢酸2−[6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−6−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−ベンジルエステル、中間体45
【0332】
【化120】
【0333】
中間体45は、1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ−ベンゼンを中間体44に置き換えることにより、中間体4と同様に調製した。
MS(ESI):ピークなし、1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 7.82(d, 1H), 7.66(m, 1H), 7.48-7.46(m, 4H), 5.29(d, 1H), 5.15(s, 1H), 4.99(d, 1H), 4.02(m, 1H), 3.65(m, 1H), 3.16(m, 1H), 3.09(m, 1H), 1.92(s, 3H), 1.45(s, 6H), 1.31(s, 12H).
(5)4−(4−{2−ヒドロキシメチル−3−[6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0334】
【化121】
【0335】
実施例47は、中間体5を中間体45により置き換え、次いで、MeOH/水中でLiOHにより酢酸エステル保護基の塩基的除去により、中間体6と同様に調製した。
MS(ESI):581[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.47(br s, 1H), 8.82(s, 1H), 7.86(d, 1H), 7.66(d, 1H), 7.57(t, 1H), 7.49(m, 3H), 6.60(s, 1H), 6.55(s, 1H), 5.21(m, 1H), 5.16(s, 1H), 4.37(m, 2H), 4.02(m, 1H), 3.90(m, 2H), 3.35-3.25(m, 3H), 3.13(m, 1H), 2.77(s, 6H), 2.55(m, 2H), 1.46(s, 6H).
【0336】
実施例48
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド
【0337】
【化122】
【0338】
実施例48は、中間体1を中間体11により置き換え、次いで、THF中でTBAFによりTBDPS保護基を除去することにより、中間体29と同様に調製した。
MS(ESI):483[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.44(br s, 1H), 10.52(s, 1H), 8.82(s, 1H), 8.21(d, 1H), 7.90(d, 2H), 7.58(d, 2H), 7.50(t, 1H), 7.35(d, 1H), 6.64(br s, 1H), 6.42(s, 1H), 5.91(m, 1H), 4.68(d, 2H), 4.28(m, 2H), 3.81(m, 2H), 2.46(m, 2H), 1.32(s, 9H).
【0339】
実施例49
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0340】
【化123】
【0341】
実施例49は、中間体3を中間体11に、および中間体5を中間体38に置き換えることにより、中間体6と同様に調製した。
MS(ESI):485[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.44(br s, 1H), 9.97(s, 1H), 8.82(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.57(d, 2H), 7.50(m, 1H), 7.20(m, 1H), 6.64(s, 1H), 6.32(s, 1H), 4.28(s, 2H), 3.80(m, 2H), 2.47(m, 2H), 2.11(s, 3H), 1.32(s, 9H).
【0342】
実施例50
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−4−ジメチルアミノ−ベンズアミド
【0343】
【化124】

(1)N−(3−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−4−ジメチルアミノ−ベンズアミド、中間体46
【0344】
【化125】
【0345】
中間体46は、中間体33を塩化4−ジメチルアミノ−ベンゾイルに置き換えることにより、中間体34と同様に調製した。
MS(ESI):353[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 9.77(br s, 1H), 7.85(d, 2H), 7.45(d, 1H), 7.31(d, 1H), 6.77(d, 2H), 3.00(s, 6H), 2.24(s, 3H).
(2)4−ジメチルアミノ−N−[5−フルオロ−2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニル]−ベンズアミド、中間体47
【0346】
【化126】
【0347】
中間体47は、1−ブロモ−5−フルオロ−2−メチル−3−ニトロ−ベンゼンを中間体46に置き換えることにより、中間体4と同様に調製した。
(3)N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−4−ジメチルアミノ−ベンズアミド
【0348】
【化127】
【0349】
実施例50は、中間体38を中間体47に置き換えることにより、実施例49と同様に調製した。
MS(ESI):472[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.43(br s, 1H), 9.64(s, 1H), 8.82(s, 1H), 7.88(d, 2H), 7.46(d, 1H), 7.15(d, 1H), 6.78(d, 2H), 6.64(s, 1H), 6.31(s, 1H), 4.28(s, 2H), 3.80(m, 2H), 3.00(s, 6H), 2.47(m, 2H), 2.10(s, 3H).
【0350】
実施例51
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0351】
【化128】

(1)4−tert−ブチル−N−[2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2イル)−フェニル]−ベンズアミド、中間体48
【0352】
【化129】
【0353】
DCM(4l)およびトリエチルアミン(330ml、2.38mol)中の2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェニルアミン(370.0g、1.58mol)の溶液に、塩化4−tert−ブチルベンゾイル(290ml、1.58mol)を0℃で25分間かけて滴下して加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を水、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、およびブラインで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで脱水し、蒸発させた。残さをヘプタン(1l)に溶解し、1時間室温で撹拌した。固体をろ取し、ベージュ色の固体として中間体48が得られた。
MS(ESI):394[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 9.80(s, 1H), 7.92(d, 2H), 7.56(d, 2H), 7.38(m, 2H), 7.20(m, 1H), 2.36(s, 3H), 1.31(s, 21 H).
(2)4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2−H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0354】
【化130】
【0355】
塩化物中間体15(0.25g、0.99mmol)とボロン酸エステル中間体48(0.78g、1.98mmol)との間のSuzukiカップリングについて、実施例1のステップ1で記載した同じプロトコルを使用し、ベージュ色の固体として、実施例51が得られた。
MS(ESI):483[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.33(br s, 1H), 9.91(s, 1H), 8.80(s, 1H), 7.93(d, 2H), 7.59(m, 1H), 7.55(d, 2H), 7.38(m, 2H), 6.76(m, 1H), 6.29(s, 1H), 3.35(m, 2H), 2.82(m, 2H), 2.64(m, 2H), 2.14(s, 3H), 1.32(s, 9H).
【0356】
実施例52
4−tert−ブチル−N−{2−メチル−3−[6−(3,6−ジヒドロ−1−オキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド.
【0357】
【化131】
【0358】
実施例51の化合物(240mg、0.50mmol)を酢酸(5ml)に溶解し、過酸化水素(0.051ml、0.50mmol)を加えた。この混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を10%亜硫酸水素ナトリウム溶液(10ml)で10分間処理し、水で希釈して、2N水酸化ナトリウム溶液によりアルカリ性にし、EtOAcにより抽出した。有機層をブラインで洗浄(2×)して硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(EtOAcからEtOAc/MeOH/NHOH 9:1:0.1、次にEtOAc/MeOH/NHOH4 8:2:0.2)により精製し、ベージュ色の固体として化合物実施例52が得られた。
MS(ESI):499[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.45(br s, 1H), 9.95(s, 1H), 8.84(s, 1H), 7.96(d, 2H), 7.57(d, 2H), 7.52(m, 1H), 7.41(m, 2H), 6.49(br s, 1H), 6.42(s, 1H), 3.72(m, 1H), 3.49(m, 1H), 3.15(m, 1H), 2.96(m, 1H), 2.89(m, 1H), 2.77(m, 1H), 2.17(s, 3H), 1.34(s, 9H).
【0359】
実施例53
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド.
【0360】
【化132】
【0361】
実施例51の化合物(250mg、0.51mmol)をDCM(5ml)に溶解し、次いで、トリフルオロ酢酸(5ml)および過酸化水素(0.079ml、0.78mmol)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した。混合物を10%亜硫酸水素ナトリウム溶液(10ml)で10分間処理し、水で希釈して、2N水酸化ナトリウム溶液によりアルカリ性にし、EtOAcにより抽出した。有機層をブラインで洗浄(2×)して硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過して蒸発させた。残さをシリカ上でフラッシュクロマトグラフィー(EtOAcからEtOAc/MeOH/NHOH 98:2:0.2)により精製し、ベージュ色の固体として化合物実施例53が得られた。
MS(ESI):515[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.47(br s, 1H), 9.93(s, 1H), 8.84(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.60(m, 1H), 7.56(d, 2H), 7.49(m, 1H), 7.40(m, 1H), 6.48(m, 1H), 6.43(s, 1H), 4.00(m, 2H), 3.36(m, 2H), 3.07(m, 2H), 2.16(s, 3H), 1.33(s, 9H).
【0362】
実施例54
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド
【0363】
【化133】
【0364】
実施例54は、中間体1を中間体17により置き換え、次いで、THF中でTBAFによりTBDPS保護基を除去することにより、中間体29と同様に調製した。
MS(ESI):539[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.34(br s, 1H), 10.51(s, 1H), 8.80(s, 1H), 8.21(d, 1H), 7.90(d, 2H), 7.59(d, 2H), 7.49(t, 1H), 7.33(d, 1H), 6.48(m, 1H), 6.39(s, 1H), 5.90(m, 1H), 4.67(m, 2 H), 3.91(m, 4H), 2.57(m, 2H), 2.42(m, 2H), 1.79(m, 2H), 1.32(s, 9H).
【0365】
実施例55
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド
【0366】
【化134】

(1)4−tert−ブチル−N−{2−ヒドロキシメチル−3−[6−(4−オキソ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、中間体49
【0367】
【化135】
【0368】
中間体49は、実施例27を実施例54に置き換えることにより、中間体19と同様に調製した。
MS(ESI):495[M+H]
(2)4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド
【0369】
【化136】
【0370】
中間体49(80mg、0.162mmol)のMeOH/DCM(1:1)溶液に、塩化セリウム(III)七水和物(66.3mg、0.178mmol)およびNaBH(6.1mg、0.162mmol)を加えた。得られた混合物をr.t.で2時間撹拌した。水を加え、この混合物をDCM/イソプロパノール(3:1)により3回抽出した。合わせた有機層を乾燥してろ過し、蒸発させて乾燥した。得られた残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/MeOH/NHのグラジエント)を用いて精製し、実施例55が得られた。
MS(ESI):497[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.29(br s, 1H), 10.51(s, 1H), 8.79(s, 1H), 8.19(d, 1H), 7.90(d, 2H), 7.59(d, 2H), 7.49(t, 1H), 7.34(d, 1H), 6.49(m, 1H), 6.35(s, 1H), 5.89(m, 1H), 4.72(m, 1H), 4.67(m, 2 H), 3.80(m, 1H), 2.65-2.35(m, 3H), 2.11(m, 1H), 1.84(m, 1H), 1.59(m, 1H), 1.33(s, 9H).
【0371】
実施例56
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ジメチルアミノ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド
【0372】
【化137】
【0373】
中間体49(100mg、0.202mmol)のDCM/MeOH/AcOH(4ml、100:93:7)溶液に、ジメチルアミン(91mg、2.02mmol)を添加した。この混合物をr.t.で15分間撹拌した後、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(12.7mg、0.202mmol)を加えた。この混合物をr.t.で一晩撹拌し、次いで、2N HCl(3ml)によりクエンチした。30分間さらに撹拌した後、水および2N NaOHを加えた。この混合物をEtOAcにより抽出し、有機層を乾燥してろ過し、蒸発させて乾燥した。得られた残さをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/MeOH/NHOHのグラジエント)を用いて精製し、実施例56が得られた。
MS(ESI):524[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.31(br s, 1H), 10.51(s, 1H), 8.79(s, 1H), 8.19(m, 1H), 7.90(d, 2H), 7.59(d, 2H), 7.49(t, 1H), 7.34(d, 1H), 6.57(m, 1H), 6.35(s, 1H), 5.89(m, 1H), 4.66(m, 2H), 2.60-2.15(m, 5H), 2.27(m, 3H), 1.99(m, 1H), 1.48(m, 1H), 1.31(s, 9H).
【0374】
実施例57
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0375】
【化138】
【0376】
THF(2ml)中の中間体6(50mg、0.127mmol)、クロロギ酸4−ニトロフェニル(25.6mg、0.127mmol)、ピリジン(12mg、0.152mmol)およびDMAP(1.5mg、0.013mmol)の混合物をr.t.で5時間撹拌した。次に、追加のクロロギ酸4−ニトロフェニル(25.6mg、0.127mmol)を加え、r.t.での撹拌を72時間継続した。次に、ピリジン(100mg、1.27mmol)および3−tert−ブトキシ−アゼチジン塩酸塩(US2009/0105209)(105mg、0.634mmol)を加え、この混合物を1時間撹拌した。この混合物をEtOAcおよびNHOH水溶液(2M)に希釈した。有機層をブラインにより洗浄し、NaSOにより乾燥してろ過し、蒸発させて乾燥した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EtOAc/MeOHのグラジエント)により精製し、ベージュ色の固体として実施例57が得られた。
MS(ESI):550[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.45(br s, 1H), 8.80(s, 1H), 7.97(br s, 1H), 7.44(m, 1H), 7.00(m, 1H), 6.57(br s, 1H), 6.27(s, 1H), 4.52(m, 1H), 4.17(m, 2H), 3.87(m, 2H), 3.75(m, 2H), 3.30(m, 2H), 2.74(s, 6H), 2.49(m, 2H), 2.03(s, 3H), 1.13(s, 9H).
【0377】
実施例58
4−(4−{5−フルオロ−3−[(3−イソプロポキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0378】
【化139】
【0379】
実施例58は、3−tert−ブトキシ−アゼチジン塩酸塩を3−イソプロポキシ−アゼチジン塩酸塩に置き換えることにより、実施例57と同様に調製した。
MS(ESI):536[M+H]1H-NMR(CDCl3): δ(ppm) 12.24(br s, 1H), 8.86(s, 1H), 7.78(m, 1H), 6.93(m, 1H), 6.49(m, 1H), 6.33(s, 1H), 6.28(m, 1H), 4.39(m, 1H), 4.24(m, 2H), 4.03(m, 2H), 3.97(m, 2H), 3.62(m, 1H), 3.47(m, 2H), 2.86(s, 6H), 2.62(m, 2H), 2.11(s, 3H), 1.16(d, 6H).
【0380】
実施例59
5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチルカルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド
【0381】
【化140】
【0382】
実施例59は、3−tert−ブトキシ−アゼチジン塩酸塩を5−フルオロ−2,3−ジヒドロ−1H−イソインドールに置き換えることにより、実施例57と同様に調製した。
MS(ESI):558[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.40(br s, 1H), 8.81(s, 1H), 7.96(s, 1H), 7.56(m, 1H), 7.41(m, 1H), 7.26(m, 1H), 7.14(m, 1H), 7.04(m, 1H), 6.58(s, 1H), 5.30(s, 1H), 4.78(m, 4H), 3.89(m, 2H), 3.34(m, 2H), 2.76(s, 6H), 2.52(m, 2H), 2.11(s, 3H).
【0383】
実施例60
4−[4−(5−フルオロ−2−メチル−3−{[3−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−エトキシ)−アゼチジン−1−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0384】
【化141】
【0385】
実施例60は、3−tert−ブトキシ−アゼチジン塩酸塩を3−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−エトキシ)−アゼチジン塩酸塩(WO2009/077334)に置き換えることにより、実施例57と同様に調製した。
MS(ESI):644[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.35(br s, 1H), 8.76(s, 1H), 8.10(s, 1H), 7.39(m, 1H), 7.00(m, 1H), 6.54(m, 1H), 6.23(s, 1H), 5.63(m, 1H), 4.75(m, 1H), 4.25(m, 2H), 3.87(m, 2H), 3.85(m, 2H), 3.82(m, 2H), 2.72(s, 6H), 2.46(m, 2H), 2.01(s, 3H).
【0386】
実施例61
3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボン酸{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド
【0387】
【化142】
【0388】
実施例61は、中間体6を中間体12に置き換えることにより、実施例57と同様に調製した。
MS(ESI):480[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.40(br s, 1H), 8.80(s, 1H), 7.95(s, 1H), 7.43(m, 1H), 7.00(m, 1H), 6.62(br s, 1H), 6.26(s, 1H), 4.52(m, 1H), 4.27(m, 2H), 4.18(m, 2H), 3.79(m, 2H), 3.75(m, 2H), 2.44(m, 2H), 2.04(s, 3H), 1.13(s, 9H).
【0389】
実施例62
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−4−フルオロ−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0390】
【化143】
【0391】
実施例62は、中間体6を中間体10に置き換えることにより、実施例57と同様に調製した。
MS(ESI):536[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.36(br s, 1H), 8.77(s, 1H), 8.49(m, 1H), 8.33(s, 1H), 7.90(m, 1H), 7.39(m, 1H), 6.88(s, 1H), 6.59(s, 1H), 4.53(m, 1H), 4.21(m, 2H), 3.91(m, 2H), 3.78(m, 2H), 3.37(m, 2H), 2.77(s, 6H), 2.60(m, 2H), 1.14(s, 9H).
【0392】
実施例63
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−4−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0393】
【化144】

(1)4−[4−(3−アミノ−4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、中間体50
【0394】
【化145】
【0395】
中間体10は、中間体5を5−フルオロ−2−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)アニリンに置き換えることにより、中間体6と同様に調製した。
MS(ESI):395[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.28(br s, 1H), 8.75(s, 1H), 7.03(m, 1H), 6.68(m, 1H), 6.54(s, 1H), 6.25(s, 1H), 5.00(br s, 2H), 3.88(s, 2H), 3.32(m, 2H), 2.75(s, 6H), 2.50(m, 2H), 2.03(s, 3H).
(2)4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−4−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド
【0396】
【化146】
【0397】
実施例62は、中間体6を中間体50に置き換えることにより、実施例57と同様に調製した。
MS(ESI):550[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.36(br s, 1H), 8.79(s, 1H), 8.04(m, 1H), 7.37(m, 1H), 7.21(m, 1H), 6.57(m, 1H), 6.25(s, 1H), 4.54(m, 1H), 4.14(m, 2H), 3.89(m, 2H), 3.70(m, 2H), 3.32(m, 2H), 2.75(s, 6H), 2.50(m, 2H), 2.13(s, 3H), 1.14(s, 9H).
【0398】
実施例64
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0399】
【化147】

(1)4−tert−ブチル−N−[2−メチル−3−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−フェニル]−ベンズアミド、中間体51
【0400】
【化148】
【0401】
中間体51は、中間体3を6−クロロ−7−デアザプリンに、および中間体5を中間体48に置き換えることにより、中間体6と同様に調製した。
MS(ESI):385[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.22(br s, 1H), 9.94(s, 1H), 8.82(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.60(m, 1H), 7.58(d, 2H), 7.37(m, 1H), 6.30(m, 1H), 2.12(s, 3H), 1.31(s, 9H).
(2)N−[3−(7−ベンゼンスルホニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2−メチル−フェニル]−4−tert−ブチル−ベンズアミド、中間体52
【0402】
【化149】
【0403】
中間体51(7.51g、19.54mmol)のTHF(500ml)溶液に、0℃でNaH(1.172g、29.3mmol)を小分けにして添加した。この混合物を0℃で3時間撹拌し、次に、塩化ベンゼンスルホニル(3.70ml、25.4mmol)を加え、r.t.での撹拌を一晩継続した。反応混合物を飽和NHCl水溶液によりクエンチし、EtOAcにより抽出した。有機層を乾燥してろ過し、蒸発させて乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/EtOAcのグラジエント)による精製によって、中間体52が得られた。
MS(ESI):525[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 9.97(s, 1H), 9.10(s, 1H), 8.21(d, 2H), 8.05(d, 1H), 7.92(d, 2H), 7.78(t, 1H), 7.69(t, 2H), 7.60(m, 1H), 7.53(d, 2H), 7.51(d, 1H), 7.37(t, 1H), 7.32(d, 1H), 6.62(d, 1H), 2.12(s, 3H), 1.31(s, 9H).
(3)N−[3−(7−ベンゼンスルホニル−6−ブロモ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2−メチル−フェニル]−4−tert−ブチル−ベンズアミド、中間体53
【0404】
【化150】
【0405】
中間体52(4.26g、8.12mmol)のTHF(150ml)溶液に、−78℃でLDA(THF中1.5M、16.24ml、24.36mmol)をゆっくり添加した。得られた混合物を−78℃で1.5時間撹拌した後、1,2−ジブロモ−テトラクロロエタン(3.97g、12.18mmol)のTHF(1ml)溶液を加えた。撹拌を−78℃で2時間続け、次にこの反応混合物に飽和NHCl水溶液を添加することによりクエンチし、r.t.まで温めた。この混合物をEtOAcにより抽出し、有機層を乾燥してろ過し、蒸発させて乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/EtOAcのグラジエント)による精製によって、中間体53が得られた。
MS(ESI):603[M+H]
(4)N−[3−(6−ブロモ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−2−メチル−フェニル]−4−tert−ブチル−ベンズアミド、中間体54
【0406】
【化151】
【0407】
中間体53(3.82g、6.33mmol)のTHF(64ml)溶液に、THF中のカリウムtert−ブチレート(1M、9.49ml、9.49mmol)溶液を0℃で加えた。この混合物を0℃で1時間撹拌し、次にTHF中のカリウムtert−ブチレート(1M、2.00ml、2.00mmol)の追加溶液を加え、撹拌をさらに1時間継続した。この反応を、飽和NaHCO水溶液を添加することによりクエンチし、この混合物をEtOAcにより抽出した。有機層を乾燥してろ過し、蒸発させて乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、シクロヘキサン/EtOAcのグラジエント)による精製によって、中間体54が得られた。
MS(ESI):463[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 13.10(br s, 1H), 9.97(s, 1H), 8.82(s, 1H), 7.93(d, 2H), 7.54(d, 1H), 7.48(d, 1H), 7.40-7.32(m, 2H), 6.41(s, 1H), 2.12(s, 3H), 1.31(s, 9H).
(5)4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0408】
【化152】
【0409】
実施例64は、4−クロロ−6−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを中間体54に置き換えることにより、中間体11と同様に調製した。
MS(ESI):467[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.33(br s, 1H), 9.93(s, 1H), 8.82(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.54(d, 2H), 7.48(m, 1H), 7.37(m, 2H), 6.63(br s, 1H), 6.25(s, 1H), 4.36(m, 2H), 3.81(m, 2H), 2.46(m, 2H), 2.16(s, 3H), 1.33(s, 9H).
【0410】
実施例65
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0411】
【化153】
【0412】
実施例65は、4−クロロ−6−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジンを中間体54に置き換えることにより、中間体17と同様に調製した。
MS(ESI):523[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.28(br s, 1H), 9.91(s, 1H), 8.78(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.54(d, 2H), 7.49(m, 1H), 7.37(m, 2H), 6.46(br s, 1H), 6.23(s, 1H), 3.90(s, 4H), 2.55(m, 2H), 2.41(m, 2H), 2.14(s, 3H), 1.79(m, 2H), 1.31(s, 9H).
【0413】
実施例66
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0414】
【化154】

(1)4−tert−ブチル−N−{2−メチル−3−[6−(4−オキソ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、中間体55
【0415】
【化155】
【0416】
中間体55は、実施例27を実施例65に置き換えることにより、中間体19と同様に調製した。
MS(ESI):479[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.35(br s, 1H), 9.92(s, 1H), 8.78(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.53(d, 2H), 7.49(m, 1H), 7.36(m, 2H), 6.64(br s, 1H), 6.35(s, 1H), 3.15(m, 2H), 2.83(m, 2H), 2.52(m, 2H), 2.13(s, 3H), 1.31(s, 9H).
(2)4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0417】
【化156】
【0418】
実施例66は、中間体19を中間体55に置き換えることにより、実施例28のステップ2と同様に調製した。
MS(ESI):481[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.21(br s, 1H), 9.93(s, 1H), 8.77(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.53(d, 2H), 7.43(m, 1H), 7.37(m, 2H), 6.47(br s, 1H), 6.18(s, 1H), 4.75(s, 1H), 3.76(m, 1H), 2.44(m, 2H), 2.35(m, 2H), 2.14(s, 3H), 1.83(m, 2H), 1.31(s, 9H).
【0419】
実施例67
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ジメチルアミノ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
【0420】
【化157】
【0421】
実施例67は、中間体49を中間体55に置き換えることにより、実施例56と同様に調製した。
MS(ESI):508[M+H]1H-NMR(DMSO-d6): δ(ppm) 12.23(br s, 1H), 9.94(s, 1H), 8.78(s, 1H), 7.94(d, 2H), 7.53(d, 2H), 7.48(m, 1H), 7.35(m, 2H), 6.53(br s, 1H), 6.21(s, 1H), 2.61(m, 2H), 2.51(m, 1H), 2.42(m, 1H), 2.40 br s, 6H), 2.24(m, 1H), 2.16(s, 3H), 2.05(m, 1H), 1.56(m, 1H), 1.28(s, 9H).
【0422】
生物学的パート
Btk酵素活性の阻害
Btkに対する本化合物の阻害活性を生化学的酵素アッセイにおいて評価した。Innovadyne Nanodrop Expressを装備したThermo CatXワークステーションで試験化合物について、384ウェルフォーマットにおけるアッセイプレートを8点段階希釈により調製した。アッセイプレートは、90%DMSOの化合物溶液をウェルあたり50nl添加することにより調製した。キナーゼ反応は、キナーゼ緩衝液(HEPES50mM、pH7.5、DTT1mM、0.02%Tween20、0.02%BSA、0.6%DMSO、ベータ−グリセロリン酸塩10mM、およびオルトバナジン酸ナトリウム10μM、MgCl2 18mM、MnCl2 1mM)中のペプチド/ATP溶液(4μM FITC−Ahx−TSELKKVVALYDYMPMNAND−NH2、164μM ATP)をウェルあたり4.5μl、およびキナーゼ緩衝液中の酵素溶液(6.4nMの完全長ヒト組み換えBTK)をウェルあたり4.5μl滴下して加えることにより開始した。キナーゼ反応は、30℃で60分間インキュベートし、続いて、停止液(HEPES100mM、pH 7.5、5%DMSO、0.1%Caliper coating試薬、EDTA10mMおよび0.015%Brij35)をウェルあたり16μl添加することにより停止させた。キナーゼ反応はリン酸化ペプチドおよび非リン酸化ペプチドを分離することにより、Caliper LC3000ワークステーションで分析し、キナーゼ活性は新しく形成したホスホ−ペプチドの量から算出した。阻害データは、酵素なし(100%阻害)および阻害剤なし(0%阻害)の対照反応に対する比較により算出した。50%阻害(IC50)に必要な阻害剤の濃度は、阻害剤の濃度に応答する阻害から算出した。
【0423】
【表1-1】

【表1-2】
【0424】
細胞性Btk活性の阻害
他に、本化合物がヒト細胞におけるBtk依存性のFcG受容体誘発性IL−8分泌を阻害する能力も評価した。ヒト骨髄性白血病THP1細胞系(ATCC TIB202)を、10%FCSおよび15nMの1,25−ジヒドロキシビタミンD3を補給したRPMI 1640培地中で4日間成長させた後、骨髄分化の誘発に使用した。十分な数の組織培養グレードの384ウェルプレートを、PBS中のIgG50μg/ml溶液40μl/ウェルと共に4℃で一晩インキュベートすることにより、特異性が未知のヒトIgGにより被覆した。実験当日に、プレートをMolecular Devices Aquamax DW4プレート洗浄器で水80μlにより5回洗浄した。試験化合物の90%DMSO溶液を、Hamilton Microlab Star液体取扱いステーションで、組織培養培地40μl/ウェルまで各ウェルに添加し、DMSOの総濃度を0.1%に調節した。次に、分化したTHP1細胞を40μl/ウェルに加えて、80μl培地中5’000細胞/ウェルの最終密度にした。24時間後、供給元(CisBio international社)のプロトコルに続いて、IL−8 HTRFアッセイにより、上澄み液中でIL−8分泌を測定した。阻害データは、IgG刺激酵素なし(100%阻害)および阻害剤なし(0%阻害)の対照培地に対する比較により算出した。50%阻害(IC50)に必要な阻害剤の濃度は、阻害剤の濃度に応答する阻害から算出した。
【0425】
【表2】
【0426】
血液中のBtk活性の阻害
他に、血中における本化合物の阻害活性を以下のインビトロB細胞活性化アッセイにおいて評価した。麻酔をしたオスLewisラットの成体の腹大動脈から全血を採取し、ナトリウムヘパリン100U/mlにより血液凝固を阻止した。次に、血液をペニシリン100U/ml、ストレプトマイシン100mg/ml、L−グルタミン2mM、50mg/mlのデキストラン40および5%FCS(Fetaclone I、Gibco)を補給した高グルコースDMEM(Amimed)により50%まで希釈した。次に、96ウェルU底マイクロタイタープレート(Nunc)中で、事前希釈した血液190μlをDMSO中の試験化合物の段階希釈液10μlと混合した。培養は、37℃、5%CO2で1時間インキュベートし、次に、ラットIL−4(Beckton−Dickinson、最終濃度5ng/ml)30μlおよびヤギ抗ラットIgM(Serotec、最終濃度15ug/ml)を加えて、この培地を24時間インキュベートした。B細胞の活性化は、PE−Cy5標識抗ラットCD45RA(Beckton−Dickinson)を含むB細胞サブセットおよび活性化マーカーCD86(PE標識抗ラットCD86(Beckton−Dickinson)を染色した後、フローサイトメトリーにより測定した。染色手順はすべて、BD Lysing Solution(Beckton−Dickinson)を含むV型深底96ウェルマイクロタイタープレート(Corning)中、暗室においてRTで30分行った。血球計算のデータはFACScaliburフローサイトメトリー(BD Biosciences)で取得し、リンパ球の部分母集団にサイズおよび粒度に従ってゲートをかけ、さらにCD45RAおよび活性化マーカーの発現について分析した。B細胞活性化の阻害データは、CD45RAの陽性母集団内の活性化マーカーが確かに染色された細胞の百分率から計算した。阻害データは、抗IgMおよびIL−4なし(100%阻害)ならびに阻害剤なし(0%阻害)の対照培地に対する比較により算出した。50%阻害(IC50)に必要な阻害剤の濃度は、阻害剤の濃度に応答する阻害から算出した。
【0427】
【表3】
【0428】
利用性
例えば、動物実験結果に基づくと、本発明の化合物は、一般に、
自己免疫障害、炎症性疾患、アレルギー性疾患、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの気道疾患、移植拒絶反応、抗体産生、抗原提示、サイトカイン産生またはリンパ器官形成が異常または望ましくない疾患(関節リウマチ、全身型若年性特発性関節炎(SOJIA)、痛風、尋常性天疱瘡、特発性血小板減少性紫斑病、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、重症筋無力症、シェーグレン症候群、自己免疫溶血性貧血、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連性脈管炎、クリオグロブリン血症、血栓性血小板減少性紫斑病、慢性自己免疫性じんま疹、アレルギー(アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、アレルギー性鼻炎)、アテローム性動脈硬化症、1型糖尿病、2型糖尿病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、膵臓炎、糸球体腎炎、グッドパスチャー症候群、橋本甲状腺炎、グレーヴス病、抗体媒介性移植拒絶反応(AMR)、移植片対宿主病、B細胞媒介性の過急性、急性および慢性の移植拒絶反応を含む)、血栓塞栓性障害、心筋梗塞、狭心症、脳卒中、虚血性障害、肺塞栓症、以下に限定されないが、多発性骨髄腫、白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ性白血病、骨髄性白血病、非ホジキンリンパ腫、リンパ腫、真性多血球血症、本態性血小板減少症、骨髄様化生症を伴う骨髄線維症、およびワルデンシュトレーム病を含む造血由来のがんから選択される適応症の治療において有用となり得る。

【0429】
さらなる実施形態では、その治療は、ブルトン型チロシンキナーゼのアンタゴニストにより治療することができる疾患から選択される。
【0430】
別の実施形態では、本発明は、治療上許容可能な量の式(I)の化合物またはその塩を投与することを含む、Btkの調節により治療される疾患の治療方法を提供する。さらなる実施形態では、その疾患は先に列挙した一覧から選択される。
【0431】
組合せ
本発明の化合物は、1つ以上の他の治療剤と同時に、またはその前もしくは後のいずれかで投与することができる。本発明の化合物は同一もしくは異なる投与経路により個別に投与されてもよく、または他の作用剤と同じ医薬組成物で一緒に投与されてもよい。
【0432】
式(I)の化合物は単一の活性成分として、あるいは例えば、異型もしくは異種移植片の急性または慢性拒絶反応、あるいは炎症、あるいは自己免疫障害の治療あるいは予防のため、例えばアジュバントとして他の薬物、例えば免疫抑制薬もしくは免疫調節薬、または他の抗炎症剤と一緒に、あるいは化学治療剤、例えば悪性細胞抗増殖剤と一緒に併用して投与してもよい。例えば、式(I)の化合物は、カルシニューリン阻害剤(例えば、シクロスポリンAまたはFK506)、mTOR阻害剤(例えば、ラパマイシン、40−O−(2−ヒドロキシエチル)−ラパマイシン、CCI779、ABT578、AP23573、AP23464、AP23675、AP23841、TAFA−93、バイオリムス−7またはバイオリムス−9)、免疫抑制特性を有するアスコマイシン(例えば、ABT−281、ASM981など)、コルチコステロイド、シクロホスファミド、アザチオプレン、メトトレキサート、レフルノミド、ミゾリビン、ミコフェノール酸または塩、ミコフェノール酸モフェチル、15−デオキシスペルグアリンもしくは免疫抑制性同族体、類似体またはそれらの誘導体、PKC阻害剤(例えば、WO02/38561またはWO03/82859(例えば、実施例56または70の化合物)に開示されている)、JAK3キナーゼ阻害剤(例えば、N−ベンジル−3,4−ジヒドロキシ−ベンジリデン−シアノアセトアミド α−シアノ−(3,4−ジヒドロキシ)−]N−ベンジルシンナムアミド(Tyrphostin AG490)、プロディジオシン25C(PNU156804)、[4−(4’−ヒドロキシフェニル)−アミノ−6,7−ジメトキシキナゾリン](WHI−P131)、[4−(3’−ブロモ−4’−ヒドロキシフェニル)−アミノ−6,7−ジメトキシキナゾリン](WHI−P154)、[4−(3’,5’−ジブロモ−4’−ヒドロキシフェニル)−アミノ−6,7−ジメトキシキナゾリン]WHI−P97、KRX−211、3−{(3R,4R)−4−メチル−3−[メチル−(7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル)−アミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−オキソ−プロピオニトリル(遊離形態または薬学的に許容される塩の形態、例えば、一クエン酸塩(CP−690,550とも呼ばれる)、またはWO04/052359またはWO05/066156に開示されている化合物)、スフィンゴシン−1−リン酸受容体モジュレーター(FTY720(フィンゴリモド)またはWO2005/000833に開示されている化合物など)、免疫抑制性モノクローナル抗体(例えば、白血球受容体に対するモノクローナル抗体、例えば、MHC、CD2、CD3、CD4、CD7、CD8、CD25、CD28、CD40、CD45、CD52、CD58、CD80、CD86またはそれらのリガンド)、他の免疫調節性化合物(例えば、CTLA4の細胞外ドメインまたはその変異体の少なくとも一部を有する組み換え結合分子、例えば、非CTLA4タンパク質配列に結合しているCTLA4またはその変異体の少なくとも細胞外部分、例えば、CTLA4Ig(例えば、登録番号ATCC68629)またはその変異体、例えば、LEA29Y)、接着分子阻害剤(例えば、LFA−1アンタゴニスト、ICAM−1または−3アンタゴニスト、VCAM−4アンタゴニストまたはVLA−4アンタゴニスト)、または化学療法剤(例えばパクリタキセル、ゲムシタビン、シスプラチナム、ドキソルビシンまたは5−フルオロウラシル)、あるいは抗感染剤と組み合わせて使用することができる。式(I)の化合物に対するさらなる組合せパートナーは、PI3K阻害剤(例えば、pan、またはアルファ、ベータ、ガンマ、デルタ選択体(selective))、TNF阻害剤、IL1ベータ阻害剤、IL17阻害剤、およびIL6またはIL受容体の阻害剤から選択することができる。
【0433】
本明細書で利用される、「共投与」または「併用投与」あるいは同様の用語は、選択した治療剤を単一の患者への投与を包含することを意味しており、またその作用剤が必ずしも同一の投与経路により、または同時に投与されない治療レジメンを含むことが意図される。
【0434】
本明細書で使用する「薬学的組合せ」という用語は2種以上の活性成分を混合するか、または組み合わせて生じる製品を意味しており、活性成分の固定された組合せおよび固定されていない組合せを含む。用語「固定された組合せ」とは、活性成分、例えば式(I)の化合物と助剤(co-agent)の両方が、単一の実体(entity)または投与の形態で、患者に同時に投与されることを意味する。用語「固定されていない組合せ」とは、活性成分、例えば、式(I)の化合物と助剤の両方が、個別の実体として、同時にすなわち一緒に、または特定の時間制限なく逐次に患者に投与されることを意味しており、こうした投与は患者の体内で2種の化合物の治療上有効なレベルを実現する。後者の固定されていない組合せはまた、カクテル療法、例えば、3種以上の活性成分の投与にも当てはまる。
【0435】
一実施形態では、本発明は、治療における同時、個別または逐次使用のための組合せ調製物として、式(I)の化合物および少なくとも1種の他の治療剤を含む製品を提供する。一実施形態では、その治療とは、Btkキナーゼにより媒介される疾患または状態の治療である。組合せ調製物として提供される製品には、同一の医薬組成物中に式(I)の化合物およびその他の治療剤(複数可)を含む組成物、または式(I)の化合物とその他の治療剤(複数可)を個別の形態、例えばキットの形態で含む組成物が含まれる。
【0436】
一実施形態では、本発明は、式(I)の化合物および別の治療剤(複数可)を含む医薬組成物を提供する。任意に、上で記述した通り、本医薬組成物は薬学的に許容される賦形剤を含むことができる。
【0437】
一実施形態では、本発明は、2種以上の個別の医薬組成物を含むキットであって、その医薬組成物の少なくとも1種は化学式(I)の化合物を含有しているキットを提供する。一実施形態では、本キットは、容器、分割型ボトルまたは分割型ホイルパケットなどの、前記組成物を個別に保持するための手段を含む。こうしたキットの一例は、錠剤、カプセル剤などの包装に一般に使用されている、ブリスターパックである。
【0438】
本発明のキットは、異なる剤形(例えば経口および非経口)を投与するため、異なる投与間隔で個別の組成物を投与するため、または互いに個別の組成物を増量(titrating)するために使用することができる。コンプライアンスを支援するために、本発明のキットは、通常、投与に関する説明書を含む。
【0439】
本発明の併用療法では、本発明の化合物およびその他の治療剤は、同一または異なる製造者により製造されてもよく、かつ/または配合されてもよい。さらに、本発明の化合物およびその他の治療薬(therapeutic)は、(i)医師に組合せ製品を公開する(release)前に(例えば、本発明の化合物およびその他の治療剤を含むキットの場合)、(ii)投与直前に医師自身により(または医師の指導の下)、(iii)例えば、本発明の化合物およびその他の治療剤の逐次投与中に患者自身において、併用療法と一緒にしてもよい。
【0440】
したがって、本発明は、Btkキナーゼにより媒介される疾患または状態を治療するための式(I)の化合物の使用であって、医薬が他の治療剤と一緒に投与するために調製される、使用を提供する。本発明はまた、Btkにより媒介される疾患または状態を治療するための他の治療剤の使用であって、医薬が式(I)の化合物と一緒に投与される、使用を提供する。
【0441】
本発明はまた、Btkにより媒介される疾患または状態を治療する方法において使用するための式(I)の化合物であって、式(I)の化合物が他の治療剤と一緒に投与するために調製される、化合物を提供する。本発明はまた、Btkにより媒介される疾患または状態を治療する方法において使用するための他の治療剤であって、その他の治療剤が式(I)の化合物と一緒に投与するために調製される、治療剤を提供する。本発明はまた、Btkにより媒介される疾患または状態を治療する方法において使用するための式(I)の化合物であって、式(I)の化合物が他の治療剤と一緒に投与される、化合物を提供する。本発明はまた、Btkにより媒介される疾患または状態を治療する方法において使用するための他の治療剤であって、その他の治療剤が式(I)の化合物と一緒に投与される、治療剤を提供する。

以下に、本願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩;
【化158】

式中、
R1は、水素、ヒドロキシで任意に置換されているC〜Cアルキルであり、
R2は、水素またはハロゲンであり、
R3は、水素またはハロゲンであり、
R4は、水素であり、
R5は、フェニル[ハロゲン、SF、NR6R7、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキル(ヒドロキシ、ハロゲンもしくはC〜Cアルコキシで任意に置換されている)、またはC〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシもしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)で任意に置換されている]であるか、あるいは
R5は、N、SおよびOから選択される1個、2個もしくは3個のヘテロ原子を含む、4〜14員の単環式または二環式ヘテロシクリル環系またはヘテロアリール環系であり[この環は、ハロゲン、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ(ヒドロキシもしくはハロゲンで任意に置換されている)、またはC〜Cアルキル(ヒドロキシもしくはハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている]、
あるいは、R4およびR5は、それらが結合している原子と一緒になってピペリドン環を形成し[この環は、環化したフェニル環を任意に含んでおり、そのような環はいずれも、C〜Cアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cシクロアルキルで任意に置換されている(これらの置換基の各々は、ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されていてもよい)]、
R6およびR7は、水素またはC〜Cアルキルから独立して選択されるか、
あるいは、R6およびR7は、それらが結合している窒素原子と一緒になって4〜8員の飽和アザシクロアルカン環を形成し(ハロゲン、ヒドロキシまたはC〜Cアルキルで任意に置換されている)、
Xは、O、S(O)(nは0、1もしくは2である)、または
【化159】

(qは2もしくは3である)であり、R10は存在しない、
あるいは、XはCHまたはNであり、R10は、水素、ヒドロキシ、−NR6R7、−CO−R11、−S(O)−R12(pは1もしくは2である)であり、
R11は、C〜Cアルキル(ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、カルボキシもしくはC〜Cアルコキシカルボニルオキシで任意に置換されている)、またはNR6R7であり、
R12は、C〜CアルキルまたはNR6R7である。
[2] R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はフェニル[ハロゲン、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル(ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されている)、またはC〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシもしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)]であり;Xは、O、S(O)(nは0、1もしくは2)、または
【化160】

(qは2もしくは3である)であり、R10は存在せず、
残りの可変基は[1]において定義した通りである、
[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[3] R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている]であり;Xは、O、S(O)(nは0、1もしくは2である)、または
【化161】

(qは2もしくは3である)であり、R10は存在せず;残りの可変基は[1]において定義した通りである、[1]または[2]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[4] R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はフェニル[ハロゲン、C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル(ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されている)、またはC〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシもしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)]であり;XはOを表し、R10は存在しないか、またはXはNを表し、R10は水素もしくは−CO−R11であり;残りの可変基は[1]において定義した通りである、[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[5] R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は、独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はフェニル[C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキル(ハロゲンもしくはヒドロキシで任意に置換されている)、または(C〜Cシクロアルキル(ハロゲン、ヒドロキシもしくはC〜Cアルキル(ハロゲンで任意に置換されている)で任意に置換されている)]であり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;、R11はNR6R7を表し(R6およびR7は、独立して水素またはメチルである);残りの可変基は[1]において定義した通りである、[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[6] R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はC〜Cアルコキシで任意に置換されているアゼチジンであり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;残りの可変基は[1]において定義した通りである、[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[7] R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている]であり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;残りの可変基は[1]において定義した通りである、[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[8] R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[前記イソキノリン環の6位において、C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で置換されている]であり;XはNを表し、R10は水素または−CO−R11であり;残りの可変基は[1]において定義した通りである、[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[9] R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4は水素であり;R5はC〜Cアルコキシで任意に置換されているアゼチジンであり、XはOを表し;残りの可変基は[1]において定義した通りである、[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[10] R1は水素、メチルまたはヒドロキシメチルであり;R2およびR3は独立して水素またはフルオロであり;R4はR5と一緒になって、3,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−1−オン[C〜CシクロアルキルまたはC〜Cアルキル(ヒドロキシで任意に置換されている)で任意に置換されている]であり;XはOを表し;残りの可変基は[1]において定義した通りである、[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[11] 4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(1−フルオロ−シクロプロピル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{3−[(3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロ−ベンゾフラン−6−カルボニル)−アミノ]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[(5−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−ベンゾ[b]チオフェン−2−カルボニル)−アミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−イソプロピル−メチル−アミノ)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
3−メチル−1H−インドール−6−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチルカルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[5−フルオロ−2−メチル−3−(4−ピペリジン−1−イル−ベンゾイルアミノ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[5−フルオロ−3−(イソプロペニル−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(1−トリフルオロメチル−シクロプロピル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[5−フルオロ−3−(4−イソプロポキシ−ベンゾイルアミノ)−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−ペンタフルオロチオ−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(2−メトキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[4−(1−メトキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
1−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−6−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチル−カルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−{4−[3−(4−ジメチルアミノ−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{3−[2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(4−アセチル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−4−フルオロ−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{4−フルオロ−3−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド、
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(3,6−ジヒドロ−1−オキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−2−メチル−3−{6−[1−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−ベンズアミド、
酢酸2−(4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル)−2−オキソ−エチルエステル、
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−3−{6−[1−(2−ヒドロキシ−アクチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−メチル−フェニル)ベンズアミド、
N−(3−{6−[1−(2−シアノ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−4−シクロプロピル−ベンズアミド、
N−(5−フルオロ−2−メチル−3−{6−[1−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンズアミド、
酢酸2−[4−(4−{5−フルオロ−2−メチル−3−[4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル]−2−オキソ−エチルエステル、
N−(5−フルオロ−3−{6−[1−(2−ヒドロキシ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−メチル−フェニル)−4−(ペンタフルオロ−スルファニル)−ベンズアミド、
4−{4−[3−(4−tert−ブチル−ベンゾイルアミノ)−2−(tert−ブチル−ジフェニル−シラニルオキシメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、
4−tert−ブチル−N−(3−{6−[1−(2−フルオロ−アセチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−ヒドロキシメチル−フェニル)−ベンズアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、
4−{4−[3−(4−tert−ブチル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1−ジメチルスルファモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1−メタンスルホニル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−{4−[3−(6−tert−ブチル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−{4−[3−(6−シクロプロピル−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル)−2−ヒドロキシメチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{2−ヒドロキシメチル−3−[6−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−1−オキソ−3,4−ジヒドロ−1H−イソキノリン−2−イル]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−4−ジメチルアミノ−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{2−メチル−3−[6−(3,6−ジヒドロ−1−オキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ジメチルアミノ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{5−フルオロ−3−[(3−イソプロポキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸{3−[6−(1−ジメチルカルバモイル−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−[4−(5−フルオロ−2−メチル−3−{[3−(2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチル−エトキシ)−アゼチジン−1−カルボニル]−アミノ}−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボン酸{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−アミド、
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−4−フルオロ−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−(4−{3−[(3−tert−ブトキシ−アゼチジン−1−カルボニル)−アミノ]−4−フルオロ−2−メチル−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド、および
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(4−ジメチルアミノ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド
から選択される、[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[12] 4−{4−[3−(4−アセチル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド;
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−4−フルオロ−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド;
4−(4−{4−フルオロ−3−[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−ベンゾイルアミノ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド;
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド;
N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−ヒドロキシメチル−フェニル}−2−フルオロ−4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−ベンズアミド;
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド;
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−2−メチル−3−[6−(3,6−ジヒドロ−1−オキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−フェニル}−ベンズアミド;
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(3,6−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−2H−チオピラン−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド;
4−tert−ブチル−N−{3−[6−(1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカ−7−エン−8−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−5−フルオロ−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド;
4−tert−ブチル−N−{5−フルオロ−3−[6−(4−ヒドロキシ−シクロヘキサ−1−エニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−2−メチル−フェニル}−ベンズアミド;
4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2’3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸ジメチルアミド;
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−2−メチル−3−{6−[1−(ピロリジン−1−カルボニル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−フェニル)−ベンズアミド;
酢酸2−(4−{4−[3−(4−シクロプロピル−ベンゾイルアミノ)−5−フルオロ−2−メチル−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−イル)−2−オキソ−エチルエステル;および
4−シクロプロピル−N−(5−フルオロ−3−{6−[1−(2−ヒドロキシ−アクチル)−1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−2−メチル−フェニル)ベンズアミド
から選択される、[1]に記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[13] 治療有効量の[1]〜[12]のいずれかに記載の化合物および1種以上の薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物。
[14] 治療有効量の[1]〜[12]のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩、および1種以上の治療活性助剤を含む、組合せ。
[15] 治療有効量の[1]〜[12]のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩を対象に投与することを含む、対象においてBtk活性を調節する方法。
[16] 医薬として使用するための、[1]〜[12]のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩。
[17] Btkにより媒介される障害または疾患を治療するための医薬の製造における、[1]〜[12]のいずれかに記載の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用。