特許第6145853号(P6145853)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6145853確認応答(ACK)ビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6145853
(24)【登録日】2017年5月26日
(45)【発行日】2017年6月14日
(54)【発明の名称】確認応答(ACK)ビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 1/16 20060101AFI20170607BHJP
   H04L 1/00 20060101ALI20170607BHJP
   H04L 29/06 20060101ALI20170607BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20170607BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20170607BHJP
   H04W 28/18 20090101ALI20170607BHJP
【FI】
   H04L1/16
   H04L1/00 E
   H04L13/00 305C
   H04W84/12
   H04W72/04 111
   H04W28/18 110
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-539540(P2015-539540)
(86)(22)【出願日】2013年9月23日
(65)【公表番号】特表2016-500981(P2016-500981A)
(43)【公表日】2016年1月14日
(86)【国際出願番号】MY2013000170
(87)【国際公開番号】WO2014069980
(87)【国際公開日】20140508
【審査請求日】2015年9月7日
(31)【優先権主張番号】PI2012700842
(32)【優先日】2012年10月30日
(33)【優先権主張国】MY
(73)【特許権者】
【識別番号】515004865
【氏名又は名称】ユニバーシティー プトラ マレーシア
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSITI PUTRA MALAYSIA
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】オスマン,モハメド
(72)【発明者】
【氏名】サイフ,アンワー
【審査官】 谷岡 佳彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−324760(JP,A)
【文献】 特開2006−352897(JP,A)
【文献】 特開2007−335994(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 1/16
H04L 1/00
H04L 29/06
H04W 28/18
H04W 72/04
H04W 84/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
確認応答(ACK)ビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法であって、次のステップ、すなわち:
k番目の圧縮ブロック確認応答(CBA)を受信するステップであって、k番目がCBAを受信する順番であるステップ;
等式(1)、すなわち;
を適用することによって粒度係数(g)を算出するステップであって、ここで、
Aggmaxが最大アグリゲーションであり、Qavgが平均待ち行列の長さであるステップ;
等式(2)、すなわち;
BED=b/b (2)
を適用することによってk番目のCBAに対するビットエラー密度(BED)を確定するステップであって、ここで、bがk番目のACKのゼロビットの数であり、bがk番目のACKの使用されたビットの合計数であるステップ;
(k+1)番目のCBAを受信するステップ;
等式(2)を適用することによって(k+1)番目のCBAに対するビットエラー密度(BEDk+1)を確定するステップ;
粒度係数(g)、k番目のビットエラー密度BED値および(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1の値に基づいて前記アグリゲーションサイズを調節するステップによって特徴づけられ;
前記k番目のビットエラー密度BEDが前記(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1より大きい場合、その時粒度係数(g)の前記値に基づいて前記アグリゲーションサイズを増加させ;
前記k番目のビットエラー密度BEDが前記(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1より小さい場合、その時粒度係数(g)の前記値に基づいて前記アグリゲーションサイズを減少させ;
前記k番目のビットエラー密度BEDが前記(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1と等しい場合、その時前記アグリゲーションサイズが変化せず保持されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記アグリゲーションサイズが、802.11n標準によって規定される64キロバイトを超えてはならないことを特徴とする請求項1に記載のACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法。
【請求項3】
最小アグリゲーションサイズが、待ち行列の平均パケットサイズであることを特徴とする請求項1に記載のACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法。
【請求項4】
安定性閾値(D,D)が、誤った判定および速い変動を回避するのに用いられることを特徴とする請求項1に記載のACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、確認応答(ACK)ビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法に、および特にネットワーク通信におけるフレームアグリゲーション中の動的アグリゲーションサイズ調節の方法に関する。
【背景技術】
【0002】
802.11n IEEE標準は、2種類のアグリゲーション、アグリゲート媒体アクセス制御(MAC)サービスデータユニット(A−MSDU)およびアグリゲートMACプロトコルデータユニット(A−MPDU)を規定する。A−MPDUアグリゲーションは、単一物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)フレーム内に複数のMACプロトコルデータユニット(MPDU)を組み合わせてかつ単一チャネルアクセスでそれを送信する。A−MPDUアグリゲーションによって構成されるPPDUのサイズは、64キロバイトまたは64MPDUのうちどちらかより早く到達されるものの上限を有する。
【0003】
802.11n標準は、A−MPDUフレームを承認するために圧縮ブロック確認応答(CBA)を規定する。CBAは、単一ACKフレームによってアグリゲートA−MPDUフレームを承認するために802.11nによって導入されたブロック確認応答の変形である。CBAフレームは、64ビットのビットマップフィールドを含有する。ビットマップの各ビットは、A−MPDUフレームのうち1個のMPDUを承認する。損なわれたMPDUは、ビットマップ内にゼロで示され、一方首尾よく受信されたMPDUが1で示される。A−MPDUフレーム内の損なわれたMPDUは、以降の送信で再送信される。CBAビットマップは、カレントチャネル状態のクリヤマップとして読みとられることができる。
【0004】
チャネルが誤りのない場合、多数のMPDUによってA−MPDUフレームを送信することが推奨されるが、高ビット誤り率(BER)のチャネルの場合、大きな数のこれらのMPDUが損なわれてかつ再送信のためにCBAビットマップ内にマークされる。高エラー率確率を備えた環境で多数のMPDUのA−MPDUを送信することは、チャネル時間を浪費してかつネットワーク性能を低下させることに導く。異なるネットワーク状態の下でスループットを向上させ、かつ遅延を減少させる最適のフレームサイズを推定するために多くの分析およびシミュレーション作業が実施されてきた。
【0005】
したがって、A−MPDUアグリゲーションサイズをチャネルの現在の状態に動的に適応させるための方法を提供する必要性が存在することが、従来技術に見られることができる。チャネル状態は、追加的なデータ送信を要求することなく以前のフレーム送信のCBAビットマップから読みとられることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法を提供することが、本発明の一目的である。
【0007】
無線ネットワークにおけるフレームアグリゲーションサイズを調節するための方法を提供することが、本発明のさらに一目的である。
【0008】
追加的なデータを送信することなくフレームアグリゲーションサイズを調節するための方法を提供することが、本発明の更に別の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、これらの目的は本発明の教示に従うことによって達成されることができる。本発明は、ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法であって、次のステップ、すなわち:k番目の圧縮ブロック確認応答(CBA)を受信するステップ;等式(1)を適用することによって粒度係数(g)を算出するステップ;等式(2)を適用することによってk番目のCBAに対するビットエラー密度(BED)を確定するステップ;(k+1)番目のCBAを受信するステップ;等式(2)を適用することによって(k+1)番目のCBAに対するビットエラー密度(BEDk+1)を確定するステップ;粒度係数(g)、k番目のビットエラー密度BED値および(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1の値に基づいてアグリゲーションサイズを調節するステップによって特徴づけられ;k番目のビットエラー密度BEDが(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1より大きな場合、その時粒度係数(g)の値に基づいてアグリゲーションサイズを増加させ;k番目のビットエラー密度BEDが、(k+1)番目のビットエラー密度EDk+1より小さい場合、その時粒度係数(g)の値に基づいてアグリゲーションサイズを減少させ;k番目のビットエラー密度BEDが(k+1)番目のビットエラー密度と等しい場合、その時アグリゲーションサイズが変化せず保持されることを特徴とする方法に関する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の好ましい実施態様の添付の図面と連動して読みとられる時、本発明の特徴は以下の詳細な説明からより容易に理解されかつ認識され、そこにおいて:
【0011】
図1】ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法の流れ図である。
図2】ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
必要に応じて、本発明の詳細な実施態様が本願明細書に開示される;しかしながら、開示された実施態様が単に本発明の例示的であるだけであり、種々の形式で具体化されることができることが理解されるべきである。したがって、本願明細書に開示される特定の構造上および機能的詳細は、限定としてではなく、単に請求項の基準としてだけ解釈されるべきである。図面およびそれに対する詳細な説明が本発明を開示される特定の形式に限定することが意図されず、これに反して、本発明は添付の請求の範囲によって規定される、本発明の範囲内に含まれる全ての修正、等価物および代替を包含することが理解されるべきである。本出願の全体にわたって用いられるように、単語「することができる(may)」は、義務的な意味(すなわちしなければならないことを意味する)よりむしろ寛容な意味で用いられる(すなわち可能性を有することを意味する)。同じように、単語「含む(include)」、「含む(including)」および「含む(includes)」は含むことを意味するが、限定されない。更に、単語「1つの(a)」または「1つの(an)」は「少なくとも1つ」を意味し、および単語「複数(plurality)」は別な方法で言及されない限り、1つ以上を意味する。省略形または技術用語が用いられるところでは、これらはこの技術分野において既知であるとして共通に受け入れられた意味を示す。明確にするため、図に共通の同じまたは類似した特徴を参照する時、共通の参照番号が図の全体にわたって用いられる。本発明が、次に図1−2を参照して記述される。
【0013】
本発明は、ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法であって、次のステップ、すなわち:
k番目の圧縮ブロック確認応答(CBA)を受信するステップであって、kがCBAを受信する順番であるステップ;
等式(1)を適用することによって粒度係数(g)を算出するステップ;
ここで、
Aggmaxは、最大アグリゲーションであり、
avgは、平均待ち行列の長さである;
等式(2)を適用することによってk番目のCBAに対するビットエラー密度(BED)を確定するステップ;
BED=b/b (2)
ここで、bはk番目のACKのゼロビットの数であり、
はk番目のACKの使用されたビットの合計数である;
(k+1)番目のCBAを受信するステップ;
等式(2)を適用することによって(k+1)番目のCBAに対するビットエラー密度(BEDk+1)を確定するステップ;
粒度係数(g)、k番目のビットエラー密度BED値および(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1の値に基づいてアグリゲーションサイズを調節するステップによって特徴づけられ;
k番目のビットエラー密度BEDが(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1より大きな場合、その時粒度係数(g)の値に基づいてアグリゲーションサイズを増加させ;
k番目のビットエラー密度BEDが(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1より小さい場合、その時粒度係数(g)の値に基づいてアグリゲーションサイズを減少させ;
k番目のビットエラー密度BEDが(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1と等しい場合、その時アグリゲーションサイズが変化せず保持されることを特徴とする方法に関する。
【0014】
ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法の好ましい一実施態様では、アグリゲーションサイズは802.11n標準によって規定される64キロバイトを上回ってはならない。
【0015】
ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法の好ましい一実施態様では、最小アグリゲーションサイズは待ち行列における平均パケットサイズである。
【0016】
ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法の好ましい一実施態様では、安定性閾値(D,D)が誤った判定および速い変動を回避するのに用いられる。
【0017】
好ましい実施態様において、IEEE802.11n標準は2種類のアグリゲーション、アグリゲートMACサービスデータユニット(A−MSDU)およびアグリゲートMACプロトコルデータユニット(A−MPDU)を規定する。A−MPDUアグリゲーションは、単一物理レイヤ(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)フレーム内に複数のMACプロトコルデータユニット(MPDU)を組み合わせ、かつ単一チャネルアクセスでそれを送信する。A−MPDUアグリゲーションによって構成されるPPDUのサイズは、64キロバイトまたは64MPDUのうちどちらかの、より早く到達されるものの上限を有する。したがって、ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための本方法は、64キロバイトを超えないアグリゲーションサイズを使用する。
【0018】
好ましい一実施態様において、ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法は、アグリゲーションサイズを増加させるかまたは減少させ、かつ追加的なデータ送信を減少させる判定基準としてビットマップ内のゼロの密度を用いる。
【0019】
好ましい一実施態様では、ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法は、センダからCBAを受信することによって開始し、そして次に、粒度係数g、BEDおよびBEDk+1を算出する。BEDk+1およびBEDの値に基づいて、アグリゲーションサイズ(A)が調節されるかまたは変化せず保持される。BEDk+1がBEDより大きい(BEDk+1>BED)、無線ネットワークの品質が悪くなっている場合、その時現在のアグリゲーションサイズ(A)は係数gだけ減少する。無線ネットワークの品質がよりよくなっている(BEDk+1<BED)場合、その時アグリゲーションサイズはgの係数だけ増加する。さもなければ、BEDがBEDk+1と等しい(BED=BEDk+1)場合、したがって、それはネットワークが安定であることを意味し、および現在のアグリゲーションサイズは変化せず保持される。
【0020】
好ましい一実施態様では、無線ネットワークにおける急転に起因するアグリゲーションサイズの誤った判定および速い変動を回避するために、BEDk+1の値は、単一のCBAによってではなく、調整閾値(D)と呼ばれる受信されたCBAのある範囲で確定される。安定性閾値が満たされない限り、アグリゲーションサイズは変えられない。
【0021】
好ましい一実施態様において、BEDk+1がBEDより大きい場合、カウンタ(D)は増加され、さもなければカウンタ(D)は帰零である。同じように新規のBEDk+1がBED未満の場合、(D)は増加され、さもなければ(D)は帰零である。DまたはDのどちらかが調整閾値に到達する場合だけ、アグリゲーションサイズを再調整することが実行される。
【0022】
好ましい一実施態様では、ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法を達成するために互いに相互作用するコンポーネントを表すブロック図が、図2内に示される。本方法は、最近送信されたA−MPDUの確認応答として受信されるACKビットマップに依存する。図2で示すBEDユニット(202)は、使用されたビットの合計数(b)に対する、ゼロビット(b)の比率、BED=b/bをチェックすることによってACKビットマップからBEDを算出する役割を果たし、ここで0≦b≦64および1≦b≦64である。
【0023】
【0024】
好ましい一実施態様では、アグリゲートA−MPDUは、複数のMPDUを備える。gの値は、待ち行列内の過半数のパケットのサイズに依存する。例えば、1500の平均パケットサイズは、アグリゲーションサイズが1個のMPDUを搭載する/除去するように調整され、一方128の平均パケットサイズは、アグリゲーションを4個のMPDUを搭載する/除去するように調整する。したがって、パケットの大多数が大きなパケットである場合、アグリゲーションサイズは1個のMPDUだけによって調節される。
【0025】
好ましい一実施態様では、アグリゲーションサイズ調整ユニット(203)は、BEDユニット(202)のBED計算および粒度ユニット(204)の粒度計算から受信されるパラメータに依存する。アグリゲーションサイズ調整ユニット(203)はBEDk+1およびBEDに基づいてアグリゲーションサイズを調節し、および新規のアグリゲーションサイズがアグリゲーションユニット(205)に供給される。新規のアグリゲーションサイズが、次いで以降の送信において用いられる。
【0026】
現在の無線状態に従って無線ネットワークのアグリゲーションサイズを調節することは、無線使用時間を維持してかつ無線ネットワーク性能を向上させる際に有意である。したがって、誤りのないチャネルに対する、および大多数の用途に対する好ましい一実施態様では、単一送信で多数のMPDUを収容するためにアグリゲーションサイズを増加させることが好ましい。しかしながら誤ったチャネルに対して、アグリゲーションサイズは過剰な再送信に帰着するMPDU破損を回避するために減少されるべきである。
【0027】
本発明の利点をより容易に理解することができる、ACKビットマップに基づいてアグリゲーションサイズを調節するための方法の実施例が、下記である。以下の実施例が例証となる目的だけのためにあって、かついかなる形であれ本発明を限定すると解釈されるべきでないことが理解されるべきである。
【実施例】
【0028】
802.11n標準によって規定されるように、最大アグリゲーションサイズ(Aggmax)は64KBである。802.11n標準によって規定されるようにACKビットマップのサイズ=64ビット。表(1)は、等式(1)に従う、異なる待ち行列平均でのgの値を示す:
【0029】
表1:平均待ち行列の長さおよび対応するg値
【0030】
実施例1:k番目のビットエラー密度BEDが(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1より小さい、BEDk+1>BED
圧縮ブロックACKは表(2)におけるように受信される:
合計使用されたビット=20(bからb19);
首尾よく受信されたサブフレームの数=14;
損なわれたサブフレームの数=6 その時;
=20;
=6;
BED=b/b=6/20=0.30、このビットエラー密度(BED)が、BEDと呼ばれる;
BED=0.30。
【0031】
表2:k番目のCBA
【0032】
次の圧縮ブロックACKは表(3)におけるように受信される:
合計使用されたビット=15(bからb14);
首尾よく受信されたサブフレームの数=8;
損なわれたサブフレームの数7;
=15;
=7;
BED=b/b=7/15=0.46、このビットエラー密度(BED)は、(BED(k+1))である;
(BED(k+1))=0.46。
【0033】
表3:(k+1)番目のCBA
【0034】
(BEDk+1>BED)であるので、新規のアグリゲーションサイズが等式(3)を使用することにより算出される:
A=max(Qavg,A−g.Qavg) (3)
表(1)から、Qavg=256を考慮する場合、gの値は2である。現在のアグリゲーションサイズ(A)が2000バイトであると想定することによって、その時:
A=max(256,2000−2*256)
=max(256,2000−512)
=max(256,1488)=1488
新規のアグリゲーションサイズは、1488まで減少させられる;
A=1488
【0035】
実施例2:k番目のビットエラー密度BEDが、(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1より大きい、BEDk+1<BED
圧縮ブロックACKは表(4)におけるように受信される:
合計使用されたビット=20(bからb19);
首尾よく受信されたサブフレームの数=14;
損なわれたサブフレームの数=6;
=20;
=6;
BED=b/b=6/20=0.30、このBEDはk番目のBED、BEDと呼ばれる;
BED=0.30。
【0036】
表(4):k番目のCBA
【0037】
次の圧縮ブロックACKは表(5)におけるように受信される:
合計使用されたビット=15(bからb14);
首尾よく受信されたサブフレームの数=11;
損なわれたサブフレームの数=4;
=15;
=4;
BED=b/b=4/15=0.26、このBEDは(k+1)番目のBED、BEDk+1と呼ばれる;
BEDk+1=0.26
【0038】
表(5):(k+1)番目のCBA
【0039】
BEDk+1<BEDであるので、新規のアグリゲーションサイズが等式(3)を使用することにより算出される:
A=max(Qavg,A−g.Qavg) (3)
表(1)から、Qavg=256を考慮する場合、gの値は2である。現在のアグリゲーションサイズ(A)が2000バイトであると想定することによって、その時:
A=min(64000,2000+2*256)
=min(256,2000+512)
=min(256,2512)=2512
新規のアグリゲーションサイズは、2512バイトまで増加する;
A=2512。
【0040】
実施例3:k番目のビットエラー密度BEDが、(k+1)番目のビットエラー密度BEDk+1と等しい、BED=BEDk+1
次の圧縮ブロックACKは表(6)におけるように受信される:
合計使用されたビット=20(bからb19);
首尾よく受信されたサブフレームの数=14;
損なわれたサブフレームの数=6;
=20;
=6;
BED=b/b=6/20=0.30、このBEDは、BEDと呼ばれる;
BED=0.30。
【0041】
表(6):k番目のCBA
【0042】
(k+1)番目の圧縮ブロックACKは表(7)におけるように受信される:
合計使用されたビット=10(bからb14);
首尾よく受信されたサブフレームの数=7;
損なわれたサブフレームの数=3;
=10;
=3;
BED=b/b=3/10=0.3、このBEDは、BEDk+1と呼ばれる;
【0043】

表(7):(k+1)番目のCBA
【0044】
(BED=BEDk+1)であるので、現在のアグリゲーションサイズ(A)が2000バイトであると想定することによって、その時新規のアグリゲーションサイズは変化せず保持される
A=A
A=2000
【0045】
本発明が特定の実施態様を参照して記述され、さらに添付された図内に示されたとはいえ、多くの変形および修正が明細書にて説明したように本発明の範囲内で実行されることができ、かつ以下の請求項内に規定されることができることは当業者にとって明白である。
【符号の説明】
【0046】
本発明に従う添付の図面内に使用される参照番号の記述:
図1
図2