(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
描画対象を表す描画オブジェクトを複数含む画像データを取得し、前記描画オブジェクトがカラーであるかモノクロであるかのカラーモノクロ判定を行い、該カラーモノクロ判定の結果に基づいて、前記画像データがカラー画像データであるかモノクロ画像データであるかのカラーモード判定を行うカラーモード判定部と、
所定の前記描画オブジェクトの前記カラーモノクロ判定を行う際、該所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっているか否かを判定する重なり判定部とを備え、
前記カラーモード判定部が、前記所定の描画オブジェクトに対して前記他の描画オブジェクトが重なっている場合と重なっていない場合とで、前記カラーモノクロ判定の判定対象範囲を変更するものであることを特徴とするカラーモード判定装置。
前記カラーモード判定部が、前記重なり判定部において前記所定の描画オブジェクトと前記他の描画オブジェクトとが互いに一部の範囲で重なっていると判定された場合には、前記所定の描画オブジェクトの矩形範囲と前記他の描画オブジェクトの矩形範囲とを複合して1つの矩形範囲とした複合範囲の大きさと、前記所定の描画オブジェクトの矩形範囲と前記他の描画オブジェクトの矩形範囲とを個別の矩形範囲としてそれぞれの大きさを加算した値の大きさとを比較し、前記加算した値の大きさよりも前記複合範囲の大きさの方が小さい場合には、該複合範囲を前記カラーモノクロ判定の判定対象範囲とし、前記複合範囲よりも前記加算した値の大きさの方が小さい場合には、前記個別の矩形範囲のそれぞれを前記カラーモノクロ判定の判定対象範囲とするものであることを特徴とする請求項1記載のカラーモード判定装置。
前記カラーモード判定部が、前記複合範囲よりも前記加算した値の方が小さく、前記個別の矩形範囲のそれぞれを前記カラーモノクロ判定の判定対象範囲とする場合、前記画像データが印刷される印刷媒体に対して上側に配置される前記描画オブジェクトから順に前記カラーモノクロ判定を行い、上側に配置される前記描画オブジェクトがカラーであると判定された場合には、該カラーであると判定された描画オブジェクトよりも下側に配置される描画オブジェクトについては前記カラーモノクロ判定を行なうことなく、前記画像データがカラー画像データであるとの前記カラーモード判定を行うものであることを特徴とする請求項2記載のカラーモード判定装置。
前記カラーモード判定部が、前記重なり判定部において前記画像データが印刷される印刷媒体に対して上側に配置される前記描画オブジェクトが下側に配置される前記描画オブジェクトの全ての範囲を含むように重なっていると判定された場合には、前記上側に配置される描画オブジェクトから順に前記カラーモノクロ判定を行い、前記上側の描画オブジェクトが黒であるか否かと、透過処理が施されるものであるか否かを判定し、前記上側の描画オブジェクトが黒であり、かつ透過処理が施されないものである場合には、前記下側の描画オブジェクトの前記カラーモノクロ判定を行わず、前記上側の描画オブジェクトが黒であり、かつ前記透過処理が施されるものである場合には、前記下側の描画オブジェクトの前記カラーモノクロ判定を行うものであることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載のカラーモード判定装置。
前記カラーモード判定部が、前記重なり判定部において前記画像データが印刷される印刷媒体に対して下側に配置される前記描画オブジェクトが上側に配置される前記描画オブジェクトの全ての範囲を含むように重なっていると判定された場合には、前記上側に配置される描画オブジェクトから順に前記カラーモノクロ判定を行い、前記上側に配置される描画オブジェクトがカラーであると判定された場合には、該カラーであると判定された描画オブジェクトよりも下側に配置された描画オブジェクトについては前記カラーモノクロ判定を行なうことなく、前記画像データがカラー画像データであるとの前記カラーモード判定を行うものであることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載のカラーモード判定装置。
コンピュータを、描画対象を表す描画オブジェクトを複数含む画像データを取得し、前記描画オブジェクトがカラーであるかモノクロであるかのカラーモノクロ判定を行い、該カラーモノクロ判定の結果に基づいて、前記画像データがカラー画像データであるかモノクロ画像データであるかのカラーモード判定を行うカラーモード判定部と、
所定の前記描画オブジェクトの前記カラーモノクロ判定を行う際、該所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっているか否かを判定する重なり判定部として機能させるカラーモード判定プログラムであって、
前記カラーモード判定部が、前記所定の描画オブジェクトに対して前記他の描画オブジェクトが重なっている場合と重なっていない場合とで、前記カラーモノクロ判定の判定対象範囲を変更するものであることを特徴とするカラーモード判定プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の判定方法では、画像データを構成する全ての画素を走査してカラー画素であるか否かを解析する必要があるため、ページ数が多い場合には長い時間を要するという問題がある。
【0006】
また、特許文献2においては、上述したように全ての画素を走査して判定するのではなく、画像データに含まれる描画対象を表す描画オブジェクト毎にカラーかモノクロであるかの判定を行い、カラーの描画オブジェクトが存在する場合にカラー画像データであると判定する方法が提案されている。
【0007】
しかしながら、全ての描画オブジェクトについてそれぞれ各画素を走査してカラーモノクロ判定した場合でも、やはり時間を要する場合があり、また、特許文献2では、複数の描画オブジェクトが互に重なり合っている場合におけるカラーモノクロ判定については、何も考慮されていない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑み、複数の描画オブジェクトが互いに重なり合っている場合において、さらにカラーモノクロ判定を効率的に行うことができるカラーモード判定装置およびプログラムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のカラーモード判定装置は、描画対象を表す描画オブジェクトを複数含む画像データを取得し、描画オブジェクトがカラーであるかモノクロであるかのカラーモノクロ判定を行い、そのカラーモノクロ判定の結果に基づいて、画像データがカラー画像データであるかモノクロ画像データであるかのカラーモード判定を行うカラーモード判定部と、所定の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行う際、その所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっているか否かを判定する重なり判定部とを備え、カラーモード判定部が、所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっている場合と重なっていない場合とで、カラーモノクロ判定の判定対象範囲を変更するものであることを特徴とする。
【0010】
また、上記本発明のカラーモード判定装置においては、カラーモード判定部を、重なり判定部において所定の描画オブジェクトと他の描画オブジェクトとが互いに一部の範囲で重なっていると判定された場合には、所定の描画オブジェクトの矩形範囲と他の描画オブジェクトの矩形範囲とを複合して1つの矩形範囲とした複合範囲の大きさと、所定の描画オブジェクトの矩形範囲と他の描画オブジェクトの矩形範囲とを個別の矩形範囲としてそれぞれの大きさを加算した値の大きさとを比較し、加算した値の大きさよりも複合範囲の大きさの方が小さい場合には、その複合範囲をカラーモノクロ判定の判定対象範囲とし、複合範囲よりも加算した値の大きさの方が小さい場合には、個別の矩形範囲のそれぞれをカラーモノクロ判定の判定対象範囲とするものとできる。
【0011】
また、カラーモード判定部を、複合範囲よりも加算した値の方が小さく、個別の矩形範囲のそれぞれをカラーモノクロ判定の判定対象範囲とする場合、画像データが印刷される印刷媒体に対して上側に配置される描画オブジェクトから順にカラーモノクロ判定を行い、上側に配置される描画オブジェクトがカラーであると判定された場合には、そのカラーであると判定された描画オブジェクトよりも下側に配置される描画オブジェクトについてはカラーモノクロ判定を行なうことなく、画像データがカラー画像データであるとのカラーモード判定を行うものとできる。
【0012】
また、カラーモード判定部を、重なり判定部において画像データが印刷される印刷媒体に対して上側に配置される描画オブジェクトが下側に配置される描画オブジェクトの全ての範囲を含むように重なっていると判定された場合には、上側に配置される描画オブジェクトから順にカラーモノクロ判定を行い、上側の描画オブジェクトが黒であるか否かと、透過処理が施されるものであるか否かを判定し、上側の描画オブジェクトが黒であり、かつ透過処理が施されないものである場合には、下側の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行わず、上側の描画オブジェクトが黒であり、かつ透過処理が施されるものである場合には、下側の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行うものとできる。
【0013】
また、カラーモード判定部を、重なり判定部において画像データが印刷される印刷媒体に対して下側に配置される描画オブジェクトが上側に配置される描画オブジェクトの全ての範囲を含むように重なっていると判定された場合には、上側に配置される描画オブジェクトから順にカラーモノクロ判定を行い、上側に配置される描画オブジェクトがカラーであると判定された場合には、そのカラーであると判定された描画オブジェクトよりも下側に配置された描画オブジェクトについてはカラーモノクロ判定を行なうことなく、画像データがカラー画像データであるとのカラーモード判定を行うものとできる。
【0014】
本発明のカラーモード判定プログラムは、コンピュータを、描画対象を表す描画オブジェクトを複数含む画像データを取得し、描画オブジェクトがカラーであるかモノクロであるかのカラーモノクロ判定を行い、そのカラーモノクロ判定の結果に基づいて、画像データがカラー画像データであるかモノクロ画像データであるかのカラーモード判定を行うカラーモード判定部と、所定の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行う際、その所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっているか否かを判定する重なり判定部として機能させるカラーモード判定プログラムであって、カラーモード判定部が、所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっている場合と重なっていない場合とで、カラーモノクロ判定の判定対象範囲を変更するものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明のカラーモード判定装置およびプログラムによれば、所定の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行う際、その所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっているか否かを判定し、所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっている場合と重なっていない場合とで、カラーモノクロ判定の判定対象範囲を変更するようにしたので、重なっている場合におけるカラーモノクロ判定の判定対象範囲を重なっていない場合における判定対象範囲よりも狭くするようにすれば、さらに描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を効率的に行うことができ、ひいては画像データのカラーモード判定をより効率的に行うことができる。
【0016】
たとえば、所定の描画オブジェクトと他の描画オブジェクトとが互いに一部の範囲で重なっている場合において、所定の描画オブジェクトの矩形範囲と他の描画オブジェクトの矩形範囲とを複合して1つの矩形範囲とした複合範囲と、所定の描画オブジェクトの矩形範囲と他の描画オブジェクトの矩形範囲とを個別の矩形範囲としてそれぞれの大きさを加算した値とを比較し、加算した値よりも複合範囲の方が小さい場合には、その複合範囲をカラーモノクロ判定の判定対象範囲とし、複合範囲よりも加算した値の方が小さい場合には、個別の矩形範囲のそれぞれをカラーモノクロ判定の判定対象範囲とした場合には、描画オブジェクトの重なり状態によって、より狭い判定対象範囲を設定することができるので、描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を効率的に行うことができる。
【0017】
また、複合範囲よりも加算した値の方が小さく、個別の矩形範囲のそれぞれをカラーモノクロ判定の判定対象範囲とする場合、画像データが印刷される印刷媒体に対して上側に配置される描画オブジェクトから順にカラーモノクロ判定を行い、上側に配置される描画オブジェクトがカラーであると判定された場合には、そのカラーであると判定された描画オブジェクトよりも下側に配置される描画オブジェクトについてはカラーモノクロ判定を行なわず、カラー画像データであると判定するようにした場合には、下側に配置される描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行わない分だけ効率的にカラーモード判定を行うことができる。
【0018】
また、上側に配置される描画オブジェクトが下側に配置される描画オブジェクトの全ての範囲を含むように重なっていると判定された場合において、上側に配置される描画オブジェクトから順にカラーモノクロ判定を行い、上側の描画オブジェクトが黒であるか否かと、透過処理が施されるものであるか否かを判定し、上側の描画オブジェクトが黒であり、かつ透過処理が施されないものである場合には、下側の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行わないようにした場合にも、下側に配置される描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行わない分だけ効率的にカラーモード判定を行うことができる。
【0019】
また、この場合、上側の描画オブジェクトが黒であり、かつ透過処理が施されるものである場合に、下側の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行うようにした場合には、下側の描画オブジェクがカラーであり、上側の描画オブジェクトを透過する場合においても、適切にカラーと判定することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明のカラーモード判定装置およびプログラムの一実施形態を用いたプリンタシステムについて詳細に説明する。
図1は、本実施形態のプリンタシステムの全体概略構成図である。
【0022】
本実施形態のプリンタシステムは、
図1に示すように、コンピュータ10と、コンピュータ10に有線または無線LANなどのネットワークを介して接続された印刷装置20とを備えている。
【0023】
コンピュータ10は、
図1に示すように、アプリケーション11とプリンタドライバ14とを備えている。アプリケーション11およびプリンタドライバ14は、コンピュータ10にインストールされたプログラムによって構成されるものである。アプリケーション11は、本発明のカラーモード判定プログラムに相当し、このアプリケーション11がコンピュータ10のCPU(Central Processing Unit)によって起動されることによって、本発明のカラーモード判定装置として機能する。
【0024】
アプリケーション11は、描画対象を表す描画オブジェクトを複数含む画像データを生成および編集することができるプログラムである。本実施形態の描画オブジェクトは、
図2に示すように、ページ単位の画像データ内に矩形範囲として配置されるものであり、描画オブジェクトの種類としては、写真などのビットマップデータから構成される描画オブジェクトと、ビットマップデータではない、文字を表すデータや線および矩形などを表すベクターデータから構成される描画オブジェクトとがある。本実施形態においては、上述したビットマップデータから構成される描画オブジェクトを図の描画オブジェクトといい、文字を表すデータやベクターデータから構成される描画オブジェクトを図形の描画オブジェクトという。
【0025】
図の描画オブジェクトは、ビットマップデータの他に、描画オブジェクトの種類を示す属性情報と、画像データ内における位置および大きさを示す座標情報とを有するものである。また、図の描画オブジェクトのビットマップデータの各画素には透過率を表す値が含まれており、この透過率の値に基づいて、プリンタドライバ14において透過処理が施される。なお、透過率が0パーセントの場合は、透過処理が施されないことを示す
図形の描画オブジェクトは、文字を表すデータやベクターデータの他に、描画オブジェクトの種類を示す属性情報と、色の属性情報と、透過率の属性情報と、画像データ内における位置および大きさを示す座標情報とを有するものである。色の属性情報は、図形の描画オブジェクトが印刷される際の色を表すものであり、R(赤),G(緑),B(青)の情報から表されるものである。R,G,Bの情報はそれぞれ0〜255までの値で表され、それぞれの値の割合によって色が表される。なお、黒の属性情報の場合には、R,G,Bの全ての値が0となる。なお、図の描画オブジェクトについては、ビットマップデータを構成する各画素が色の情報(R信号、G信号、B信号)をそれぞれ有しているので、色の属性情報を設定する必要はないが、カラーの属性情報またはモノクロの属性情報を設定するようにしてもよい。
【0026】
また、図形の描画オブジェクトの透過率の属性情報は、図の描画オブジェクトのビットマップデータに含まれる透過率のように画素毎に設定されるものではなく、1つの描画オブジェクトに1つの透過率の属性情報が設定される。そして、その透過率の属性情報に基づいて、図形の描画オブジェクトに対してプリンタドライバ14において透過処理が施される。
【0027】
また、本実施形態のアプリケーション11は、カラーモード判定部12と、重なり判定部13とを備えている。
【0028】
カラーモード判定部12は、画像データに含まれる描画オブジェクトをその座標情報に基づいて特定し、その描画オブジェクトがカラーであるかモノクロであるかのカラーモノクロ判定を行うものである。そして、カラーモード判定部12は、各描画オブジェクトのカラーモノクロ判定の結果に基づいて、画像データがカラー画像データかモノクロ画像データかのカラーモード判定を行い、画像データがカラー画像データであると判定した場合には、カラーモードが「カラー」であることを示す情報をプリンタドライバ14に出力し、画像データがモノクロ画像データであると判定した場合には、カラーモードが「モノクロ」であることを示す情報をプリンタドライバ14に出力するものである。
【0029】
ここで、カラーモード判定部12は、画像データに含まれる複数の描画オブジェクトが互いに重なっていない場合には、各描画オブジェクトの個別の矩形範囲をそれぞれ判定対象範囲とし、その個別の矩形範囲についてそれぞれカラーモノクロ判定を行うものである。
【0030】
具体的には、図の描画オブジェクトについては、その個別の矩形範囲内のビットマップデータを構成する各画素を走査し、各画素のR信号、G信号、B信号の大きさを確認し、全ての信号が255または全ての信号が0でない場合には、その画素はカラー画素であると判定する。なお、R信号、G信号、B信号の全ての信号が0の場合とは、その画素が黒画素の場合であり、R信号、G信号、B信号の全ての信号が255の場合とは、その画素が白画素の場合である。そして、ビットマップデータを構成する全ての画素のうち、1つの画素でもカラー画素であると判定した場合には、そのカラー画素を含む図の描画オブジェクトはカラーであると判定する。一方、ビットマップデータを構成する全ての画素がカラー画素でない場合、すなわち黒画素か白画素である場合には、その図の描画オブジェクトはモノクロであると判定する。
【0031】
また、図形の描画オブジェクトの場合には、その描画オブジェクトの色の属性情報を確認し、色の属性情報が黒の属性情報でない場合には、その描画オブジェクトはカラーであると判定し、色の属性情報が黒の属性情報である場合には、その描画オブジェクトはモノクロであると判定する。
【0032】
そして、カラーモード判定部12は、いずれか1つの描画オブジェクトがカラーであると判定された場合には、画像データがカラー画像データであると判定し、カラーモードが「カラー」であることを示す情報をプリンタドライバ14に出力する。また、全ての描画オブジェクトがモノクロであると判定された場合には、画像データがモノクロ画像データであると判定し、カラーモードが「モノクロ」であることを示す情報をプリンタドライバ14に出力する。
【0033】
一方、カラーモード判定部12は、画像データに含まれる複数の描画オブジェクトのうち、互いに重なっている描画オブジェクトが存在する場合には、その互いに重なっている描画オブジェクトについては、カラーモノクロ判定の判定対象範囲を変更するものである。すなわち、カラーモード判定部12は、互いに重なっている描画オブジェクトが存在する場合と、互いに重なっている描画オブジェクトが存在しない場合とでカラーモノクロ判定の判定対象範囲を変更するものである。なお、互いに重なっている描画オブジェクトが存在する場合におけるカラーモノクロ判定の判定対象範囲の決定方法については、後で詳述する。
【0034】
重なり判定部13は、カラーモード判定部12において所定の描画オブジェクトについてカラーモノクロ判定が行われる際、その所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっているか否かを判定するものである。重なり判定部13は、各描画オブジェクトが有する座標情報に基づいて、所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっているか否かを判定するものである。そして、所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっている場合には、その旨をカラーモード判定部12に出力するものである。
【0035】
なお、アプリケーション11は、1つのプログラムとして構成するようにしてもよいし、たとえばWordのような画像データを生成および編集することができるプログラムに対して、上述したカラーモード判定部12および重なり判定部13として機能するプログラムをプラグインとして付加することによって構成するようにしてもよい。
【0036】
プリンタドライバ14は、カラーモード、印刷枚数、印刷部数および変倍率などの印刷条件のユーザーによる入力を受け付けるユーザーインターフェースを有し、その印刷条件に応じて、印刷装置20において認識可能な印刷データを生成して出力するものである。本実施形態におけるプリンタドライバ14は、印刷データとして、PDL(Page Description Language)データを生成するものである。なお、印刷条件はコンピュータ10に設けられたキーボードやマウスなどの所定の入力手段によって入力される。
【0037】
カラーモードとしては、「カラー」と「モノクロ」と「オート」とが選択可能になっている。そして、プリンタドライバ14は、ユーザーによってカラーモードとして「カラー」または「モノクロ」が選択された場合には、その情報を含む印刷データを生成して印刷装置20に出力する。また、カラーモードとして「オート」が選択された場合には、アプリケーション11のカラーモード判定部12から出力された「カラー」または「モノクロ」の情報を含む印刷データを生成して印刷装置20に出力する。
【0038】
印刷装置20は、
図1に示すように、印刷データ受付部21と、展開処理部22と、印刷エンジン23とを備えている。
【0039】
印刷データ受付部21は、コンピュータ10のプリンタドライバ14から出力された印刷データを受け付けるものである。
【0040】
展開処理部22は、PDLデータである印刷データを解析し、印刷データに含まれるカラーモードなどの印刷条件に基づいて展開処理、色変換処理、ハーフトーン処理などを行い、印刷用のビットマップデータを生成するものである。なお、展開処理や色変換処理やハーフトーン処理は、印刷エンジン23の種類やカラーモードなどによって異なるものであるが、これらの処理は既に公知であるので、詳細な説明は省略する。
【0041】
印刷エンジン23は、展開処理部22において生成された印刷用のビットマップデータに基づいて印刷用紙に印刷処理を施すものであり、たとえば、孔版印刷プリンタやインクジェットプリンタやレーザープリンタなどを用いることができる。
【0042】
次に、本実施形態のプリンタシステムの作用について、
図3および
図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。
図3は、本実施形態のプリンタシステムにおける画像データの生成から印刷処理までの大まかな流れを説明するためのフローチャートであり、
図4は、画像データのカラーモード判定の詳細を説明するためのフローチャートである。最初に、
図3に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、ここではカラーモードとして「オート」が選択された場合を中心に説明する。
【0043】
まず、ユーザーによってコンピュータ10のアプリケーション11が起動され、このアプリケーション11を用いて図の描画オブジェクトや図形の描画オブジェクトが配置されて、ページ単位での画像データが生成される(S10)。
【0044】
そして、アプリケーション11において印刷指示が選択されると、プリンタドライバ14のユーザーインターフェースが起動され、カラーモードなどの印刷条件の入力を受け付ける印刷条件受付画面が表示され、その印刷条件受付画面においてカラーモードなどの印刷条件がユーザーによって設定される。
【0045】
次いで、印刷条件受付画面において印刷指示が選択されると、アプリケーション11において生成された画像データがプリンタドライバ14に出力されるが、この際、カラーモードとして「オート」が選択されている場合には、アプリケーション11において、画像データがカラー画像データであるかモノクロ画像データであるかのカラーモード判定が行われ(S12)、その判定結果が画像データとともにプリンタドライバ14に出力される(S14)。
【0046】
プリンタドライバ14は、画像データとカラーモード判定の結果とを受信し、これらに基づいて印刷データを生成する(S16)。プリンタドライバ14において生成された印刷データは、印刷装置20に出力され、印刷装置20の印刷データ受付部21によって受け付けられる(S18)。
【0047】
印刷データ受付部21は、受信した印刷データを展開処理部22に出力し、展開処理部22は、入力された印刷データのカラーモードの種類に応じて展開処理、色変換処理、ハーフトーン処理などを行って印刷用のビットマップデータを生成し、印刷エンジン23に出力する(S20)。
【0048】
展開処理部22から出力されたビットマップデータは印刷エンジン23に入力され、印刷エンジン23は、入力されたビットマップデータに基づいて印刷用紙に印刷処理を施す(S22)。
【0049】
以上が、本実施形態のプリンタシステムにおける画像データの生成から印刷処理までの大まかな流れである。
【0050】
次に、
図3のS12において行われるカラーモード判定において、互いに重なり合う描画オブジェクトが存在する場合における描画オブジェクトのカラーモノクロ判定方法について、
図4に示すフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
【0051】
まず、カラーモード判定部12において、所定の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行う際、その所定の描画オブジェクトに対して他の描画オブジェクトが重なっている場合には、重なり判定部13において、所定の描画オブジェクトと他の描画オブジェクトとの重なり状態が判定される。
【0052】
そして、カラーモード判定部12は、描画オブジェクトの重なり状態によってカラーモノクロ判定の判定対象範囲を変更する。なお、ここでは図の描画オブジェクト同士が重なり合っている場合について説明する。
【0053】
具体的には、たとえば
図5(A)や
図5(B)に示すように、所定の描画オブジェクトAと他の描画オブジェクトBとが互い一部の範囲で重なり合っている場合には(S30,一部の範囲が重なる)、カラーモード判定部12は、
図6(A)や
図6(B)に示すように、描画オブジェクトAの矩形範囲と描画オブジェクトBの矩形範囲とを複合して1つの矩形範囲とした複合範囲を設定する。なお、
図6(A)は、
図5(A)に示すように描画オブジェクトAと描画オブジェクトBとが重なり合っている場合に設定される複合範囲を示すものであり、
図6(B)は、
図5(B)に示すように描画オブジェクトAと描画オブジェクトBとが重なり合っている場合に設定される複合範囲を示すものである。また、
図6(A),(B)に示すマス目は、描画オブジェクトを構成する各画素を示すものである。
【0054】
そして、カラーモード判定部12は、
図6(A),(B)に示されるように設定した複合範囲の面積と、描画オブジェクトAの矩形範囲と描画オブジェクトBの矩形範囲とを個別の矩形範囲としてそれぞれの面積を加算した値とを比較する(S38)。具体的には、
図6(A)の場合、複合範囲の面積は、4画素×4画素=16画素となり、個別の矩形範囲の面積を加算した値は、9画素+9画素=18画素となる。また、
図6(B)の場合、複合範囲の面積は、5画素×5画素=25画素となり、個別の矩形範囲の面積を加算した値は、9画素+9画素=18画素となる。
【0055】
そして、
図6(A)に示すように、個別の矩形範囲の面積を加算した値よりも複合範囲の大きさの方が小さい場合には(S32,YES)、カラーモード判定部12は、その複合範囲をカラーモノクロ判定の判定対象範囲とする。すなわち、複合範囲内の16画素を走査し(S34)、各画素がカラー画素であるか白黒画素であるかを判定し、いずれか1つの画素がカラー画素である場合には、重なり合う描画オブジェクトAおよび描画オブジェクトBの複合範囲はカラーであると判定し、全ての画素が白黒画素である場合には、複合範囲はモノクロであると判定する(S36)。そして、カラーモード判定部12は、この複合範囲のカラーモノクロ判定結果と、その他の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定結果とに基づいて、画像データのカラーモードの判定を行う。
【0056】
なお、描画オブジェクトAと描画オブジェクトBとが重なっている一部の範囲の画素を走査する際には、1画素の走査において、重なり合う描画オブジェクトAの画素と描画オブジェクトBの画素の両方のR信号,G信号,B信号の大きさを確認するものとする。
図6(A)の場合、個別の矩形範囲内の画素を走査すると18画素分の走査時間が必要となるが、上述したように複号範囲内の画素を走査することによって画素の走査時間としては、16画素分の走査時間で済むことになる。
【0057】
一方、
図6(B)に示すように、複合範囲の面積よりも個別の矩形範囲の面積を加算した値の方が小さい場合には(S32,NO)、カラーモード判定部12は、個別の矩形範囲のそれぞれをカラーモノクロ判定の判定対象範囲とする。
【0058】
そして、このときカラーモード判定部12は、互いに重なり合う複数の描画オブジェクトのうち、上側に配置される描画オブジェクトから順にカラーモノクロ判定を行う(S38)。ここで、上側に配置される描画オブジェクトとは、画像データが印刷される印刷用紙に対して上側に配置される描画オブジェクトのことをいう。
図5(B)の場合、描画オブジェクトAが上側の描画オブジェクトであり、描画オブジェクトAの方が先にカラーモノクロ判定されることになる。
【0059】
カラーモード判定部12は、上側に配置される描画オブジェクトAの矩形領域内の9画素を走査し、各画素がカラー画素であるか白黒画素であるかを判定し、いずれかの画素がカラー画素である場合には、描画オブジェクトAはカラーであると判定し(S40,YES)、この場合、下側に配置される描画オブジェクトBのカラーモノクロ判定を行うことなく、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果をカラーとする(S36)。
【0060】
一方、描画オブジェクトAの矩形領域内の全ての画素が白黒画素であり、描画オブジェクトAをモノクロであると判定した場合には(S40,NO)、次いで、下側に配置される描画オブジェクトBの矩形領域内の9画素を走査し、各画素がカラー画素であるか白黒画素であるかを判定して描画オブジェクトBのカラーモノクロ判定を行う(S42)。
【0061】
そして、カラーモード判定部12は、下側に配置された描画オブジェクトBがカラーと判定された場合には、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果をカラーとし、下側に配置された描画オブジェクトBがモノクロと判定された場合には、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果をモノクロとする(S36)。そして、カラーモード判定部12は、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果と、その他の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定結果とに基づいて、画像データのカラーモードの判定を行う。
【0062】
図6(B)の場合、複合範囲内の各画素を走査すると25画素分の走査時間が必要となるが、上述したように個別の矩形範囲内の画素を走査することによって画素の走査時間としては、18画素分の走査時間で済むことになる。さらに、上述したように上側の描画オブジェクトがカラーであると判定された場合には、下側の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行わないようにした場合には、さらに9画素分の走査時間を短縮することができる。
【0063】
次に、上述したように描画オブジェクトが互いに一部の範囲で重なっている場合ではなく、一方の描画オブジェクトの矩形範囲が他方の描画オブジェクトの矩形範囲の全ての範囲を含む場合について説明する。
【0064】
まず、
図7(A),(B)に示すように、下側の描画オブジェクトBの矩形範囲の全ての範囲を上側の描画オブジェクトの矩形範囲が覆うように重なり合っている場合(S36,下側の全範囲に上側が重なる)、この場合も、上側に配置される描画オブジェクトAから順にカラーモノクロ判定を行う。そして、上側の描画オブジェクトAの全ての画素が黒であるか否かと、透過処理が施されるものであるか否かを判定し、上側の描画オブジェクトAの全ての画素が黒であり、かつ透過処理が施されないものである場合には(S44,YES、S46,YES)、下側の描画オブジェクトBのカラーモノクロ判定を行うことなく、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果をモノクロとする(S36)。この場合においても、下側の描画オブジェクトBのカラーモノクロ判定を行わないので、その分、走査時間を短縮することができる。
【0065】
なお、
図7(A)に示すように、カラーの描画オブジェクトBの全範囲を黒の描画オブジェクトAで覆うような画像データの例としては、たとえばプレゼンテーションソフトによって作成された画像データなどがある。プレゼンテーションソフトによって作成された画像データの場合、下側の描画オブジェクトが見えるように上側の描画オブジェクトを一時的に表示しないようにしたり、また、下側の描画オブジェクトを隠すように上側の描画オブジェクトを一時的に表示したりできる画像データがある。このような画像データであって、下側の描画オブジェクトを上側の黒の描画オブジェクトで隠した状態で印刷する場合において、上述したようなカラーモノクロ判定方法を用いることができる。また、上述したようなプレゼンテーションソフトによって作成された画像データに限らず、表計算ソフトによって作成された画像データの場合にも、カラーの数字が示されたセルを黒で覆った状態で印刷を行う場合などに、上述したようなカラーモノクロ判定方法を用いることができる。
【0066】
一方、S44において上側の描画オブジェクトAにカラー画素が含まれていると判定された場合には(NO)、下側に配置された描画オブジェクトBのカラーモノクロ判定を行うことなく、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果をカラーとする(S36)。そして、カラーモード判定部12は、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果と、その他の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定結果とに基づいて、画像データのカラーモードの判定を行う。この場合においても、下側の描画オブジェクトBのカラーモノクロ判定を行わないので、その分、走査時間を短縮することができる。
【0067】
また、S44において上側の描画オブジェクトAの全ての画素が黒であると判定された場合でも(YES)、S46において透過処理が施されるものであると判定された場合には(NO)、下側の描画オブジェクトBのカラーモノクロ判定を行う(S48)。この場合は、上側の描画オブジェクトAが黒であっても、下側の描画オブジェクトBの色が透過して印刷されることになるからである。
【0068】
カラーモード判定部12は、下側の描画オブジェクトBがカラーである場合には、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果をカラーとし、下側の描画オブジェクトBがモノクロである場合には、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果をモノクロとする(S36)。
【0069】
そして、カラーモード判定部12は、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果と、その他の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定結果とに基づいて、画像データのカラーモードの判定を行う。
【0070】
次に、
図7(A),(B)のような重なり状態とは逆に、下側の描画オブジェクトの方が上側の描画オブジェクトよりも大きく、下側に配置される描画オブジェクトが上側に配置される描画オブジェクトの全ての範囲を含むように重なっていると判定された場合(S30,上側の全範囲に下側が重なる)について説明する。
【0071】
この場合も、カラーモード判定部12は、上側に配置される描画オブジェクトから順にカラーモノクロ判定を行う。そして、この場合も、
図7(C)に示すように、上側に配置される描画オブジェクトがカラーであると判定された場合には(S38、S40,YES)、そのカラーであると判定された描画オブジェクトよりも下側に配置された描画オブジェクトについてはカラーモノクロ判定を行なうことなく、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果をカラーとする(S36)。
【0072】
一方、
図7(D)に示すように、上側の描画オブジェクトAがモノクロであると判定された場合には(S40,NO)、次いで、下側に配置される描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行う(S42)。
【0073】
そして、カラーモード判定部12は、下側に配置された描画オブジェクトがカラーと判定された場合には、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果をカラーとし、下側に配置された描画オブジェクトBがモノクロと判定された場合には、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果をモノクロとする(S36)。そして、カラーモード判定部12は、重なり合う描画オブジェクトAと描画オブジェクトBの範囲のカラーモノクロ判定結果と、その他の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定結果とに基づいて、画像データのカラーモードの判定を行う。
【0074】
以上が、互いに重なり合う描画オブジェクトが存在する場合における描画オブジェクトのカラーモノクロ判定方法の説明である。
【0075】
なお、上記説明では、図の描画オブジェクト同士が重なり合っている場合について説明したが、図形の描画オブジェクト同士が重なり合っている場合や、図形の描画オブジェクトと図の描画オブジェクトとが重なり合っている場合には、図形の描画オブジェクトについては、画素を走査してカラー画素か白黒画素かを判定してカラーモノクロ判定を行うのではなく、色の属性情報を参照してカラーモノクロ判定を行うので、上述したように複合領域の面積と個別の矩形領域の面積の加算値との比較結果によってカラーモノクロ判定の判定対象範囲を決定することによる効果があまりない。ただし、上側の描画オブジェクトから先のカラーモノクロ判定し、上側の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定結果がカラーである場合には、下側の描画オブジェクトのカラーモノクロ判定を行わずに、重なり合う描画オブジェクトのカラーモノクロ判定結果をカラーとする方法については、同様に採用することができる。
【0076】
また、一方の描画オブジェクトの全範囲を含むように他方の描画オブジェクトが重なり合っている場合のカラーモノクロ判定方法については、図形の描画オブジェクト同士が重なり合っている場合や、図形の描画オブジェクトと図の描画オブジェクトとが重なり合っている場合も、上述した図の描画オブジェクト同士が重なり合っている場合と同様のモノクロ判定方法を用いることができる。