特許第6146690号(P6146690)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6146690
(24)【登録日】2017年5月26日
(45)【発行日】2017年6月14日
(54)【発明の名称】コイル間相対位置の調整装置と方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/10 20160101AFI20170607BHJP
   H02J 50/90 20160101ALI20170607BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20170607BHJP
   B60L 11/18 20060101ALI20170607BHJP
【FI】
   H02J50/10
   H02J50/90
   H02J7/00 301D
   H02J7/00 P
   B60L11/18 C
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-221123(P2012-221123)
(22)【出願日】2012年10月3日
(65)【公開番号】特開2014-75876(P2014-75876A)
(43)【公開日】2014年4月24日
【審査請求日】2015年8月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000099
【氏名又は名称】株式会社IHI
(74)【代理人】
【識別番号】100097515
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 実
(74)【代理人】
【識別番号】100136700
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 俊博
(72)【発明者】
【氏名】前川 祐司
【審査官】 早川 卓哉
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−213378(JP,A)
【文献】 特開2011−217452(JP,A)
【文献】 特開2011−097814(JP,A)
【文献】 特開2010−246348(JP,A)
【文献】 特開2006−217690(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J50/00−50/90
H02J7/00
H01M10/42−10/48
B60L11/18
B60M7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
停車スペースに進入して停車した電気自動車の受電コイルへ給電コイルから非接触で給電する場合に、受電コイルと給電コイルとの相対位置を調整する装置であって、
停車スペースには、給電コイルと輪止め部が設けられており、停車スペースへ進入してきた電気自動車の車輪が、輪止め部に当たり、給電コイルは、前記車輪が輪止め部に当たって停車した電気自動車の受電コイルに非接触で給電し、
電気自動車に設けられた受信装置と駆動装置と制御装置を備え、
停車スペースに電気自動車が進入する方向の距離を進入方向距離として、受信装置は、給電コイルと輪止め部との進入方向距離を示す距離データを送信装置から受信し、送信装置は、停車スペースの手前に、または、停車スペースに配置されており、
駆動装置は、電気自動車の受電コイルを電気自動車の前後方向に移動させ、
制御装置は、受信装置が受信した前記距離データに基づいて、駆動装置を制御することにより、受電コイルと前記車輪との前記前後方向の距離を、前記距離データが示す進入方向距離と等しくする、ことを特徴とするコイル間相対位置の調整装置。
【請求項2】
停車スペースには、電気自動車が乗り込み可能なパレットが設けられ、このパレットに、輪止め部と給電コイルが設けられ、
前記パレットは、停車スペースと格納スペースとの間を移動させられる、ことを特徴とする請求項1に記載のコイル間相対位置の調整装置。
【請求項3】
停車スペースに進入して停車した電気自動車の受電コイルへ給電コイルから非接触で給電する場合に、受電コイルと給電コイルとの相対位置を調整する方法であって、
(A)停車スペースに、給電コイルと、電気自動車の車輪が当たる輪止め部とを設け、停車スペースの手前に、または、停車スペースに送信装置を設け、
(B)停車スペースに電気自動車が進入する方向の距離を進入方向距離として、電気自動車の受信装置により、給電コイルと輪止め部との進入方向距離を示す距離データを前記送信装置から受信し、
(C)前記距離データに基づいて、電気自動車の前後方向に受電コイルを移動させることにより、受電コイルと前記車輪との前記前後方向の距離を、前記距離データが示す進入方向距離と等しくする、ことを特徴とするコイル間相対位置の調整方法。
【請求項4】
前記(C)の後、電気自動車が停車スペースに進入して、その車輪が輪止め部に当たることにより、電気自動車が停車する、ことを特徴とする請求項3に記載のコイル間相対位置の調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、停車スペースに進入して停車した電気自動車の受電コイルへ給電コイルから非接触で給電する場合に、受電コイルと給電コイルとの相対位置を調整する装置と方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車の受電コイルに給電する方法は、例えば、下記の特許文献1に記載されている。特許文献1では、受電コイルは、電気自動車の下面に設けられており、給電コイルは、電気自動車の停車スペースに設けられている。電気自動車の位置決めにより、受電コイルと給電コイルとを互いに対向させるように、受電コイルの位置を給電コイルの位置に一致させる。この状態で、給電コイルに交流電力を供給する。これにより、給電コイルから受電コイルへ非接触で給電される。受電コイルへ給電された電力は、電気自動車に設けられたバッテリーに蓄えられる。
【0003】
上述のように、停車スペースに設けられた給電コイルから、電気自動車に設けられた受電コイルへ給電するには、給電コイルの位置を受電コイルの位置に一致させる必要がある。
【0004】
そのために、特許文献1では、受電コイルの内部空間に通信用の送信コイルを設け、給電コイルの内部空間に通信用の受信コイルを設けている。送信コイルの位置が受信コイルの位置と一致している時には、受電コイルの位置と給電コイルの位置も一致するようになっている。
【0005】
この構成により、特許文献1では、次のように、受電コイルの位置を、給電コイルの位置に一致させている。電気自動車の運転により電気自動車の位置を変えながら、送信コイルからの電磁波を受信コイルで受ける。受信コイルで受けた電磁波の感度がしきい値よりも大きくなったら、電気自動車を止める。この状態で、受電コイルの位置と給電コイルの位置とが一致している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−288889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述した受電コイルと給電コイルの位置決めには、次の問題(1)(2)がある。
(1)受信コイルで受けた電磁波の感度がしきい値よりも大きくなるように、電気自動車の位置を調整するには、電気自動車の運転技術が必要になる。
(2)受電コイルの位置を給電コイルの位置に一致させるのに、時間がかかる可能性がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記(1)(2)の問題を解決することにある。すなわち、本発明の目的は、容易に、短時間で、電気自動車の受電コイルの位置を給電コイルの位置に一致させることができる装置と方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するため、第1の発明によると、停車スペースに進入して停車した電気自動車の受電コイルへ給電コイルから非接触で給電する場合に、受電コイルと給電コイルとの相対位置を調整する装置であって、
停車スペースには、給電コイルと輪止め部が設けられており、停車スペースへ進入してきた電気自動車の車輪が、輪止め部に当たり、給電コイルは、前記車輪が輪止め部に当たって停車した電気自動車の受電コイルに非接触で給電し、
電気自動車の前後方向の距離を前後方向距離として、受電コイルと前記車輪との前後方向距離を示す距離データを電気自動車から受信する受信装置と、
停車スペースへの電気自動車の進入方向に、または、この進入方向と反対方向に、輪止め部または給電コイルを移動させる駆動装置と、
駆動装置を制御する制御装置と、を備え、
制御装置は、受信装置が受信した前記距離データに基づいて、駆動装置を制御することにより、給電コイルと輪止め部との前記進入方向の距離を、前記距離データが示す前後方向距離と等しくする、ことを特徴とするコイル間相対位置の調整装置が提供される。
【0010】
第1の発明の好ましい実施形態によると、輪止め部は、無端状ベルトの上面に設けられ、この上面には、電気自動車が乗り込み可能であり、
前記駆動装置は、無端状ベルトを回転駆動することにより、前記前後方向に輪止め部を移動させる。
【0011】
上述の目的を達成するため、第2の発明によると、停車スペースに進入して停車した電気自動車の受電コイルへ給電コイルから非接触で給電する場合に、受電コイルと給電コイルとの相対位置を調整する装置であって、
停車スペースには、給電コイルと輪止め部が設けられており、停車スペースへ進入してきた電気自動車の車輪が、輪止め部に当たり、給電コイルは、前記車輪が輪止め部に当たって停車した電気自動車の受電コイルに非接触で給電し、
電気自動車に設けられた受信装置と駆動装置と制御装置を備え、
停車スペースに電気自動車が進入する方向の距離を進入方向距離として、受信装置は、給電コイルと輪止め部との進入方向距離を示す距離データを送信装置から受信し、送信装置は、停車スペースの手前に、または、停車スペースに配置されており、
駆動装置は、電気自動車の受電コイルを電気自動車の前後方向に移動させ、
制御装置は、受信装置が受信した前記距離データに基づいて、駆動装置を制御することにより、受電コイルと前記車輪との前記前後方向の距離を、前記距離データが示す進入方向距離と等しくする、ことを特徴とするコイル間相対位置の調整装置が提供される。
【0012】
第1または第2の発明の好ましい実施形態によると、停車スペースには、電気自動車が乗り込み可能なパレットが設けられ、このパレットに、輪止め部と給電コイルが設けられ、
前記パレットは、停車スペースと格納スペースとの間を移動させられる。
【0013】
また、第1の発明によると、停車スペースに進入して停車した電気自動車の受電コイルへ給電コイルから非接触で給電する場合に、受電コイルと給電コイルとの相対位置を調整する方法であって、
(A)停車スペースに、給電コイルと、電気自動車の車輪が当たる輪止め部とを設け、
(B)電気自動車の前後方向の距離を前後方向距離として、受電コイルから前記車輪までの前後方向距離を示す距離データを、停車スペースへ進入する電気自動車から受信し、
(C)前記距離データに基づいて、停車スペースへの電気自動車の進入方向に、または、この進入方向と反対方向に、輪止め部または給電コイルを移動させることにより、給電コイルと輪止め部との前記進入方向の距離を、前記距離データが示す前後方向距離と等しくする、ことを特徴とするコイル間相対位置の調整方法が提供される。
【0014】
第2の発明によると、停車スペースに進入して停車した電気自動車の受電コイルへ給電コイルから非接触で給電する場合に、受電コイルと給電コイルとの相対位置を調整する方法であって、
(A)停車スペースに、給電コイルと、電気自動車の車輪が当たる輪止め部とを設け、停車スペースの手前に、または、停車スペースに送信装置を設け、
(B)停車スペースに電気自動車が進入する方向の距離を進入方向距離として、電気自動車の受信装置により、給電コイルと輪止め部との進入方向距離を示す距離データを前記送信装置から受信し、
(C)前記距離データに基づいて、電気自動車の前後方向に受電コイルを移動させることにより、受電コイルと前記車輪との前記前後方向の距離を、前記距離データが示す進入方向距離と等しくする、ことを特徴とするコイル間相対位置の調整方法が提供される。
【0015】
第1または第2の発明の好ましい実施形態によると、前記(C)の後、電気自動車が停車スペースに進入して、その車輪が輪止め部に当たることにより、電気自動車が停車する。
【発明の効果】
【0016】
上述した第1発明によると、次のように、電気自動車の車輪が輪止め部に当たって止まるだけで、受電コイルの位置と給電コイルの位置とを整合させることができる。
受信装置により、電気自動車における受電コイルと車輪との前後方向距離を示す距離データを受信する。この距離データに基づいて、制御装置が、駆動装置を制御することにより、輪止め部または給電コイルを移動させて、給電コイルと輪止め部との進入方向の距離を、前記距離データが示す前後方向距離と等しくする。これにより、停車スペースに進入した電気自動車の車輪が輪止め部に当たって止まった状態では、受電コイルの位置が給電コイルの位置に一致するようになる。
【0017】
したがって、第1の発明によると、電気自動車の車輪を輪止め部に当てて電気自動車を止めるだけで、受電コイルの位置が給電コイルの位置に一致するようになる。よって、容易に、短時間で、受電コイルの位置と給電コイルの位置とを整合させることができる。
【0018】
上述した第2の発明によると、次のように、電気自動車の車輪が輪止め部に当たって止まるだけで、受電コイルの位置と給電コイルの位置とを整合させることができる。
受信装置により、停車スペースにおける給電コイルと輪止め部との進入方向距離を示す距離データを受信する。この距離データに基づいて、制御装置が、駆動装置を制御することにより、受電コイルを移動させて、受電コイルと車輪との前後方向の距離を、前記距離データが示す進入方向距離と等しくする。これにより、停車スペースに進入した電気自動車の車輪が輪止め部に当たって止まった状態では、受電コイルの位置が給電コイルの位置に一致するようになる。
【0019】
したがって、電気自動車の車輪を輪止め部に当てて電気自動車を止めるだけで、受電コイルの位置が給電コイルの位置に一致するようになる。よって、容易に、短時間で、受電コイルの位置と給電コイルの位置とを整合させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の第1実施形態によるコイル間相対位置の調整装置を示す。
図2】電気自動車が停車スペースに停車した状態を示す。
図3】本発明の第1実施形態によるコイル間相対位置の調整方法を示すフローチャートである。
図4】本発明の第2実施形態によるコイル間相対位置の調整装置を示す。
図5】本発明の第2実施形態によるコイル間相対位置の調整方法を示すフローチャートである。
図6】本発明の変更例1によるコイル間相対位置の調整装置を示す。
図7】本発明の変更例2によるコイル間相対位置の調整装置を示す。
図8】本発明の変更例3によるコイル間相対位置の調整装置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の好ましい実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0022】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態によるコイル間相対位置の調整装置と方法を述べる。
【0023】
図1、2は、本発明の第1実施形態によるコイル間相対位置の調整装置10を示す。図1は、電気自動車1が、停車スペースSへ至る進入路Rに位置している状態を示す。図2は、電気自動車1が、停車スペースSに停車した状態を示す。
図1(A)は平面図であり、図1(B)は、図1(A)のB−B線矢視図である。図1(B)では、電気自動車1のうち、車輪1a,1bと受電コイル3のみを一点鎖線で図示している。なお、電気自動車1の車輪1a,1bのうち、後述の輪止め部7に当たる車輪に符号1aを付している。
図2(A)は平面図であり、図2(B)は、図2(A)のB−B線矢視図である。図2(B)では、電気自動車1のうち、車輪1a,1bのみを一点鎖線で図示している。
なお、図1(A)と図2(A)では、電気自動車1の内部を透視して図示している。
【0024】
コイル間相対位置の調整装置10は、停車スペースSに進入して停車した電気自動車1の受電コイル3へ給電コイル5から非接触で給電する場合に、受電コイル3と給電コイル5との相対位置を調整する。
【0025】
停車スペースSには、給電コイル5と輪止め部7が設けられている。停車スペースSへ進入してきた電気自動車1の車輪1aは、電気自動車1の前後方向に輪止め部7に当たる。給電コイル5は、車輪1aが輪止め部7に当たって停車した電気自動車1の受電コイル3に非接触で給電する。なお、受電コイル3は、電気自動車1の下面近傍に配置され、その軸が鉛直方向を向いている。給電コイル5の軸は、鉛直方向を向いている。
【0026】
なお、図1、2において、停車スペースSには、進入方向に延びる車輪ガイド2が設けられていてよい。この車輪ガイド2は、車輪1a,1b以外の電気自動車1の部分に干渉しないように低くなっている。車輪ガイド2は、停車スペースSに進入してきた電気自動車1の車輪1a,1bを案内する。これにより、停車スペースSにおいて、進入方向と直交する水平方向に、電気自動車1の位置が許容範囲内になるようにすることができる。
なお、本願において、進入方向とは、停車スペースSにおいて定められた方向であって、停車スペースSへ電気自動車1が進入する方向を意味する。また、本願において、前後方向とは、電気自動車1の前後方向を意味する。
また、本願において、電気自動車は、受電コイル3を介して給電コイル5から供給された電力を蓄える蓄電装置を備えており、この蓄電装置に蓄えられた電力が電気自動車の走行に利用されるものであればよい。例えば、電気自動車は、狭義の電気自動車だけでなく、その走行に電気駆動装置(モータ)とエンジンを併用するプラグインハイブリッド車も含んでよい。
【0027】
コイル間相対位置の調整装置10は、受信装置9と駆動装置11と制御装置13を備える。
【0028】
受信装置9は、受電コイル3と車輪1aとの前後方向距離L1(図1(A)と図2(A)を参照)を示す距離データを電気自動車1から受信する。ここで、前後方向距離L1とは、電気自動車1の前後方向における距離を意味する。
停車スペースSにおいて、電気自動車1が、停車スペースSへ前進して進入するように定められている場合には、距離データは、電気自動車1の前輪1aと受電コイル3との前後方向距離L1を示す。
一方、停車スペースSにおいて、電気自動車1が、停車スペースSへ後進して進入するように定められている場合には、距離データは、電気自動車1の後輪1aと受電コイル3との前後方向距離L1を示す。
ここで、前輪とは、電気自動車1の車輪1a,1bのうち最も前方に位置する車輪であり、後輪とは、電気自動車1の車輪1a,1bのうち最も後方に位置する車輪である。なお、前輪は、電気自動車1の左右両側に設けられており、後輪も、電気自動車1の左右両側に設けられている。
【0029】
距離データは、次のように予め求められる。停車スペースSに進入してきた電気自動車1の車輪1aが、輪止め部7に当たる位置を位置P1(図1(A)と図2(A)を参照)とする。この位置P1は、電気自動車1における位置である。位置P1は、輪止め部7の大きさおよび形状と対象の車輪1aの大きさとに基づいて求められる。この位置P1と受電コイル3の中心との前後方向距離L1を示すデータが距離データとなる。
【0030】
受信装置9に対応して、送信装置15が電気自動車1に設けられる。送信装置15は、上述の距離データを無線で受信装置9に送信する。受信装置9は、停車スペースSへの進入路R近傍に設けられている。電気自動車1は、進入路Rを通って停車スペースSへ進入するようになっている。電気自動車1が、進入路Rを通過する時に、電気自動車1の送信装置15は、自動的に、受信装置9に距離データを送信するようになっていてよい。なお、送信装置15には、上述の距離データを記憶している記憶装置が設けられている。
【0031】
駆動装置11は、停車スペースSへの電気自動車1の進入方向に、または、この進入方向と反対方向に、輪止め部7を移動させる。
【0032】
制御装置13は、駆動装置11の動作を制御する。制御装置13は、距離データに基づいて、駆動装置11を制御することにより、給電コイル5と輪止め部7との進入方向の距離L2(図1(A)と図2(A)を参照)を、距離データが示す前後方向距離L1と等しくする。
制御装置13は、給電コイル5と輪止め部7との進入方向の距離L2を検出するセンサ(図示せず)を有していてよい。このセンサにより検出される距離L2(検出距離という)は、次のように位置P2(図1(A)と図2(A)を参照)を用いて定義されてよい。位置P2は、停車スペースSに進入してきた電気自動車1の車輪1aが、輪止め部7に当たる位置である。この位置P2は、停車スペースS(輪止め部7)における位置である。位置P2は、車輪1aが輪止め部7に当たって接触している状態では、位置P1に一致する。この位置P2と給電コイル5の中心との距離L2を、検出距離としてよい。第1実施形態では、駆動装置11が輪止め部7の位置P2を移動させるので、給電コイル5の中心を原点とした位置P2の座標が、検出距離L2であってよい。
【0033】
第1実施形態によると、輪止め部7は、無端状ベルト17の上面に固定され、この上面に、電気自動車1が自走して乗り込み可能である。無端状ベルト17は、図1、2の例では、進入方向に間隔をおいて配置された2つのローラ19に掛け渡されている。無端状ベルト17と、この無端状ベルト17が架け渡されている2つのローラ19を1組として、2組の無端状ベルト17とローラ19が、進入方向と直交する水平方向に間隔をおいて配置されている。給電コイル5は、2つの無端状ベルト17の間に位置している。
【0034】
駆動装置11は、無端状ベルト17を回転駆動することにより、進入方向に輪止め部7を往復動させる。駆動装置11は、図1、2の例では、ローラ19を回転駆動するモータである。上記の各組において、2つのローラ19のうち、一方のローラ19は、駆動装置11により回転駆動され、他方のローラ19は、回転自在になっていてよい。
【0035】
駆動装置11は、2つの無端状ベルト17を同期して駆動する。この場合、次のような構成を採用してよい。図1、2に示すように、一方の無端状ベルト17における進入方向の奥側(図1の左側)に位置するローラ19と、他方の無端状ベルト17における進入方向の奥側に位置するローラ19とを、同軸に連結するシャフト21が設けられている。駆動装置11は、一方の無端状ベルト17における進入方向の奥側に位置するローラ19を回転駆動することにより、シャフト21を介して、他方の無端状ベルト17における進入方向の奥側に位置するローラ19も回転駆動する。
【0036】
図3は、第1実施形態によるコイル間相対位置の調整方法を示すフローチャートである。この方法は、上述のコイル間相対位置の調整装置10を用いて行われる。
【0037】
ステップS1において、受信装置9が上述の距離データを受信する。すなわち、受信装置9が、停車スペースSへ進入する電気自動車1の送信装置15から、電気自動車1における受電コイル3と車輪1aとの前後方向距離L1を示す距離データを受信する。この受信は、電気自動車1が進入路Rを通過している時に自動で行われてよい。
【0038】
ステップS2において、制御装置13は、ステップS1で受信した距離データに基づいて、駆動装置11を制御する。これにより、駆動装置11は、停車スペースSへの電気自動車1の進入方向に、または、この方向と反対方向に、輪止め部7を移動させる。その結果、給電コイル5と輪止め部7との進入方向の距離L2が、距離データが示す前後方向距離L1と等しくなる。その後、ステップS3を行う。
【0039】
ステップS3において、電気自動車1が自走して停車スペースSに進入し、その車輪1aが輪止め部7に当たることにより、電気自動車1が停車する。この状態では、進入方向において、電気自動車1の受電コイル3の位置は、給電コイル5の位置に一致しているとともに、受電コイル3と給電コイル5とは互いに対向している。
【0040】
その後、ステップS4において、電気自動車1から人が降りる。
【0041】
次に、ステップS5において、給電コイル5から受電コイル3への給電が開始される。この時、電気自動車1の受電コイル3の位置は、給電コイル5の位置に一致している状態にある。したがって、効率よく、給電コイル5から受電コイル3へ給電される。
【0042】
上述した第1実施形態によると、以下の効果が得られる。
【0043】
次のように、電気自動車1が輪止め部7に当たって停止するだけで、受電コイル3の位置と給電コイル5の位置とを整合させることができる。
受信装置9により、電気自動車1における受電コイル3と車輪1aとの前後方向距離L1を示す距離データを受信する。この距離データに基づいて、制御装置13が、駆動装置11を制御することにより、輪止め部7を移動させて、給電コイル5と輪止め部7との進入方向の距離L2を、距離データが示す前後方向距離L1と等しくする。これにより、停車スペースSに進入した電気自動車1の車輪1aが、輪止め部7に当たって止まった状態では、進入方向において、受電コイル3の位置が給電コイル5の位置に一致するようになる。
【0044】
また、電気自動車1が停車スペースS内に進入する前に、電気自動車1が進入路Rを移動している時に、給電コイル5と輪止め部7との進入方向の距離L2を、距離データが示す前後方向距離L1と等しくする。したがって、効率よく、給電コイル5の位置と受電コイル3の位置とを整合させることができる。
【0045】
[第2実施形態]
以下において、本発明の第2実施形態によるコイル間相対位置の調整装置と方法を述べる。第2実施形態において、以下で述べない点は、第1実施形態と同じであってよい。
【0046】
図4は、本発明の第2実施形態によるコイル間相対位置の調整装置10を示す。図4は、電気自動車1が、停車スペースSへの進入路Rに位置している状態を示す。図4(A)は平面図であり、図4(B)は、図4(A)のB−B線矢視図である。図4(B)では、電気自動車1のうち、車輪1a,1bと受電コイル3と駆動装置11と支持体23(後述する)のみを一点鎖線で図示している。
【0047】
コイル間相対位置の調整装置10は、停車スペースSに進入して停車した電気自動車1の受電コイル3へ給電コイル5から非接触で給電する場合に、受電コイル3と給電コイル5との相対位置を調整する。
【0048】
停車スペースSには、給電コイル5と輪止め部7が設けられている。停車スペースSへ進入してきた電気自動車1の車輪1aは、電気自動車1の前後方向に輪止め部7に当たる。給電コイル5は、車輪1aが輪止め部7に当たって停車した電気自動車1の受電コイル3に非接触で給電する。なお、受電コイル3は、電気自動車1の下面近傍に配置され、その軸が鉛直方向を向いている。給電コイル5の軸は、鉛直方向を向いている。
【0049】
第2実施形態においても、第1実施形態と同様の車輪ガイド2が設けられてよい。
【0050】
コイル間相対位置の調整装置10は、受信装置9と駆動装置11と制御装置13を備える。受信装置9と駆動装置11と制御装置13は、電気自動車1に設けられる。
【0051】
受信装置9は、輪止め部7と給電コイル5との進入方向距離L2(図4(A)を参照)を示す距離データを送信装置15から受信する。ここで、進入方向距離L2とは、停車スペースSに電気自動車1が進入する方向の距離を意味する。
【0052】
距離データは、次のように予め求められる。停車スペースSに進入してきた電気自動車1の車輪1aに、輪止め部7が当たる位置を位置P2(図4(A)を参照)とする。この位置P2は、停車スペースS(輪止め部7)における位置である。位置P2は、輪止め部7の大きさおよび形状と対象の車輪1aの大きさとに基づいて求められる。この位置P2と給電コイル5の中心との進入方向距離L2を示すデータが距離データとなる。
【0053】
送信装置15は、停車スペースSの手前に位置する進入路R近傍に設けられている。送信装置15は、上述の距離データを無線で受信装置9に送信する。電気自動車1は、進入路Rを通って停車スペースSへ進入するようになっている。電気自動車1が、進入路Rを通過する時に、送信装置15は、自動的に、受信装置9に距離データを送信するようになっていてよい。なお、送信装置15には、上述の距離データを記憶している記憶装置が設けられている。
【0054】
駆動装置11は、電気自動車1の受電コイル3を前後方向に移動させる。駆動装置11は、例えば、受電コイル3が取り付けられた支持体23を前後方向に往復動させる直動アクチュエータである。
【0055】
制御装置13は、距離データに基づいて、駆動装置11の制御を行うことにより、受電コイル3と車輪1aとの前後方向の距離L1(図4(A)を参照)を、距離データが示す進入方向距離L2と等しくする。
制御装置13は、受電コイル3と車輪1aとの前後方向の距離L1を検出するセンサ(図示せず)を有していてよい。このセンサにより検出される距離L1(検出距離という)は、次のように位置P1を用いて定義されてよい。位置P1は、停車スペースSに進入してきた電気自動車1の車輪1aが、輪止め部7に当たる位置である。この位置P1は、電気自動車1における位置である。位置P1は、車輪1aが輪止め部7に当たって接触している状態では、位置P2に一致する。この位置P1と受電コイル3の中心との距離L1が、検出距離である。駆動装置11は受電コイル3を移動させるので、位置P1を原点とした受電コイル3の中心の座標を、検出距離L1としてよい。
【0056】
図5は、第2実施形態によるコイル間相対位置の調整方法を示すフローチャートである。この方法は、上述のコイル間相対位置の調整装置10を用いて行われる。
【0057】
ステップS11において、受信装置9が上述の距離データを受信する。すなわち、受信装置9が、進入路R近傍に設けられた送信装置15から、停車スペースSにおける給電コイル5と輪止め部7との進入方向距離L2を示す距離データを受信する。この受信は、電気自動車1が進入路Rを通過している時に自動で行われてよい。
【0058】
ステップS12において、制御装置13は、ステップS11で受信した距離データに基づいて、駆動装置11を制御する。これにより、駆動装置11は、受電コイル3を前後方向に移動させる。その結果、受電コイル3と車輪1aとの前後方向の距離L1が、距離データが示す進入方向距離L2と等しくなる。その後、ステップS13を行う。
【0059】
ステップS13において、電気自動車1が自走して停車スペースSに進入し、その車輪1aが輪止め部7に当たることにより、電気自動車1が停車する。この状態で、進入方向において、電気自動車1の受電コイル3の位置は、給電コイル5の位置に一致しているとともに、受電コイル3と給電コイル5とは互いに対向している。
【0060】
その後、ステップS14において、電気自動車1から人が降りる。
【0061】
次に、ステップS15において、給電コイル5から受電コイル3への給電が開始される。この時、電気自動車1の受電コイル3の位置は、給電コイル5の位置に一致している状態にある。したがって、効率よく、給電コイル5から受電コイル3へ給電される。
【0062】
上述した第2実施形態によると、以下の効果が得られる。
【0063】
次のように、電気自動車1の車輪1aが輪止め部7に当たって止まるだけで、受電コイル3の位置と給電コイル5の位置とを整合させることができる。
受信装置9により、停車スペースSにおける給電コイル5と輪止め部7との進入方向距離L2を示す距離データを受信する。この距離データに基づいて、制御装置13が、駆動装置11を制御することにより、受電コイル3を移動させて、受電コイル3と車輪1aとの前後方向の距離L1を、距離データが示す進入方向距離L2と等しくする。これにより、停車スペースSに進入した電気自動車1の車輪1aが、輪止め部7に当たって止まった状態では、進入方向において、受電コイル3の位置が給電コイル5の位置に一致するようになる。
【0064】
また、電気自動車1が停車スペースS内に進入する前に、電気自動車1が進入路Rを移動している時に、受電コイル3と車輪1aとの前後方向の距離L1を、距離データが示す進入方向距離L2と等しくする。したがって、効率よく、給電コイル5の位置と受電コイル3の位置とを整合させることができる。
【0065】
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上述の第1実施形態に対して、以下の変更例1〜5のいずれかを採用してもよいし、変更例1〜5を任意に組み合わせて採用してもよい。この場合、以下で述べない点は、上述の第1実施形態と同じであってよい。
また、第2実施形態に対して、変更例3、4、5のいずれかを採用してもよいし、変更例3、4、5を任意に組み合わせて採用してもよい。この場合、以下で述べない点は、上述の第2実施形態と同じであってよい。
【0066】
(変更例1)
第1実施形態では、輪止め部7は、無端状ベルト17に設けられていたが、本発明はこれに限定されない。すなわち、駆動装置11は、無端状ベルト17とローラ19以外の手段により、輪止め部7を移動させてもよい。この移動は、停車スペースSへの電気自動車1の進入方向に、および、この方向と反対方向に行われる。
【0067】
この場合、図6の構成を採用してよい。図6(A)は平面図であり、図6(B)は、図6(A)のB−B線矢視図である。図6(B)では、電気自動車1のうち、車輪1a,1bと受電コイル3のみを一点鎖線で図示している。
【0068】
図6の例では、駆動装置11は、輪止め部7を進行方向に移動させる直動アクチュエータであるが、他の手段で構成されてもよい。
【0069】
(変更例2)
上述の第1実施形態では、駆動装置11は、輪止め部7を移動させたが、本発明は、これに限定されない。すなわち、駆動装置11は、輪止め部7の代わりに、給電コイル5を進入方向に移動させてもよい。
【0070】
この場合、図7の構成を採用してよい。図7(A)は平面図であり、図7(B)は、図7(A)のB−B線矢視図である。図7(B)では、電気自動車1のうち、車輪1a,1bと受電コイル3のみを一点鎖線で図示している。
【0071】
図7の例では、駆動装置11は、給電コイル5を支持する支持体25を進行方向に移動させる直動アクチュエータであるが、他の手段で構成されてもよい。
【0072】
したがって、上述のステップS2は、次のように行われる。ステップS2において、制御装置13は、ステップS1で受信した距離データに基づいて、駆動装置11を制御する。これにより、駆動装置11は、停車スペースSへの電気自動車1の進入方向に、または、この方向と反対方向に、給電コイル5を移動させる。その結果、給電コイル5と輪止め部7との進入方向の距離L2が、距離データが示す前後方向距離L1と等しくなる。
【0073】
制御装置13は、給電コイル5と輪止め部7との進入方向の距離L2を検出するセンサ(図示せず)を有していてよい。このセンサは、上述の位置P2(図7(A)を参照)を原点とした給電コイル5の中心の座標を、検出距離L2として検出してよい。
【0074】
(変更例3)
停車スペースSには、電気自動車1が乗り込み可能なパレット27が設けられてもよい。第1実施形態については、このパレット27に、輪止め部7と給電コイル5と駆動装置11が設けられる。第2実施形態においては、このパレット27に、輪止め部7と給電コイル5が設けられる。
【0075】
パレット27は、適宜の移動手段により、停車スペースSと格納スペース(図示せず)との間を移動させられる。この移動は、停車スペースSから格納スペースへの移動と格納スペースから停車スペースSへの移動との両方を含んでよい。また、この移動は、パレット27に電気自動車1が乗った状態で行われる。
図8は、第1実施形態についてパレット27が設けられた場合を示す。図8(A)は平面図であり、図8(B)は、図8(A)のB−B線矢視図である。図8(B)では、電気自動車1のうち、車輪1a,1bと受電コイル3のみを一点鎖線で図示している。図8において、各無端状ベルト17と各ローラ19も、パレット27に設けられる。
【0076】
第1実施形態に対するこの変更例では、例えば、上述のステップS4の後、パレット27が停車スペースSから格納スペースへ移動させられる。その後、ステップS5が行われる。ステップS5を行う時、パレット27は格納スペースに位置している。
同様に、第2実施形態に対するこの変更例では、例えば、上述のステップS14の後、パレット27が停車スペースSから格納スペースへ移動させられる。その後、ステップS15が行われる。ステップS15を行う時、パレット27は格納スペースに位置している。
【0077】
図8(A)では、無端状ベルト17の上面は、パレット27の平らな上面の一部を形成している。図8(B)に示すように車輪ガイド2がパレット27に設けられてよい。車輪ガイド2は、パレット27の前記上面から上方に立ち上がっている。車輪ガイド2の図示を、図8(B)では省略している。また、図8では、駆動装置11は、シャフト21に固定されたギア29に噛み合うギア31を回転駆動するモータである。
【0078】
この変更例では、停車スペースSは、機械式駐車装置の入庫スペースであってよい。この場合、清算装置が設けられてよい。清算装置に、駐車装置の利用代金を投入することにより、機械式駐車装置の上記格納スペースに駐車された電気自動車1が出庫可能になる。
【0079】
(変更例4)
給電コイル5の位置または受電コイル3の位置を、進入方向または前後方向と直交する水平方向に調整可能にしてもよい。例えば、ステップS4またはステップS14を終えたら、給電コイル5の位置または受電コイル3の位置を、進入方向または前後方向と直交する水平方向に変えながら、給電コイル5から受電コイル3へ一時的に給電する。給電コイル5または受電コイル3の各位置について、電力伝送効率を求める。電力伝送効率は、給電コイル5へ供給した電力に対する受電コイル3に供給された電力の割合である。給電コイル5へ供給した電力と、受電コイル3に供給された電力とは、適宜の手段で計測される。電力伝送効率が最も高い位置に、給電コイル5または受電コイル3を位置させる。この状態で、ステップS5またはステップS15を開始する。
【0080】
(変更例5)
上述の第1実施形態では、ステップS2の後に、ステップS3を行ったが、ステップS2とステップS3の順序を逆にしてもよい。すなわち、電気自動車1の車輪1aが輪止め部7に当たって止まった後に、制御装置13が、ステップS1で受信した距離データに基づいて、駆動装置11を制御することにより、輪止め部7または給電コイル5を移動させて、給電コイル5と輪止め部7との進入方向の距離L2を、距離データが示す前後方向距離L1と等しくする。この場合、受信装置9は、停車スペースSに設けられてよい。
【0081】
同様に、第2実施形態において、ステップS12とステップS13の順序を逆にしてもよい。すなわち、電気自動車1の車輪1aが輪止め部7に当たって止まった後に、制御装置13が、ステップS11で受信した距離データに基づいて、駆動装置11を制御することにより、受電コイル3を移動させて、受電コイル3と車輪1aとの前後方向の距離L1を、距離データが示す進入方向距離L2と等しくする。この場合、送信装置15は、停車スペースSに設けられてよい。
【符号の説明】
【0082】
1 電気自動車、1a,1b 車輪、2 車輪ガイド、3 受電コイル、5 給電コイル、7 輪止め部、9 受信装置、11 駆動装置、13 制御装置、15 送信装置、17 無端状ベルト、19 ローラ、21 シャフト、23,25 支持体、27 パレット、29,31 ギア、10 コイル間相対位置の調整装置、S 停車スペース、R 進入路
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8