特許第6147229号(P6147229)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6147229
(24)【登録日】2017年5月26日
(45)【発行日】2017年6月14日
(54)【発明の名称】電動ポンプ装置
(51)【国際特許分類】
   F04B 53/00 20060101AFI20170607BHJP
   F04B 53/16 20060101ALI20170607BHJP
   F04B 1/12 20060101ALI20170607BHJP
【FI】
   F04B53/00 H
   F04B53/16 E
   F04B53/16 D
   F04B53/00 J
   F04B1/12
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-137167(P2014-137167)
(22)【出願日】2014年7月2日
(65)【公開番号】特開2016-14357(P2016-14357A)
(43)【公開日】2016年1月28日
【審査請求日】2016年1月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227054
【氏名又は名称】日精樹脂工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100160004
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 憲雅
(74)【代理人】
【識別番号】100120558
【弁理士】
【氏名又は名称】住吉 勝彦
(74)【代理人】
【識別番号】100148909
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧澤 匡則
(74)【代理人】
【識別番号】100161355
【弁理士】
【氏名又は名称】野崎 俊剛
(72)【発明者】
【氏名】中村 敏明
(72)【発明者】
【氏名】林 謙一
(72)【発明者】
【氏名】種村 大樹
【審査官】 佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−060981(JP,A)
【文献】 特開平09−322478(JP,A)
【文献】 実開平02−115975(JP,U)
【文献】 実開昭61−021885(JP,U)
【文献】 実開昭59−196586(JP,U)
【文献】 特開2000−303964(JP,A)
【文献】 特開平11−314257(JP,A)
【文献】 特表2014−506108(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 53/00
F04B 1/12
F04B 53/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
油圧を発生するポンプと、このポンプを駆動するモータと、前記ポンプ及び前記モータを支えるブラケットとを備え、水平な取付け面を有する機台に取付けられる電動ポンプ装置において、
前記モータは、前記ブラケットにボルトで連結されるモータフランジを備え、このモータフランジを貫通すると共に水平に配置されるモータ軸を備え、このモータ軸に取付けられるロータ及びこのロータを囲うステータを一括収納するモータフレームを備え、前記モータ軸の後端に連結されるセンサを備え、少なくともこのセンサを囲うファンカバーを備え、このファンカバーに収納され前記モータフレームを空冷するファンを備える冷却ファン付きサーボモータであり、
前記ブラケットは、前記機台に固定されるベースと、前記ポンプ及び前記モータと前記取付け面との間に配管を通すことができる大きさの隙間が確保できるように、前記ベースから上に延びる支持板とからなり、
前記取付け面と前記ポンプ及前記モータとの間の前記隙間に複数の配管を配設し、
前記支持板は、ポンプ側支持板と、このポンプ支持板から所定の距離離して配置されるモータ側支持板とからなり、
前記ポンプ側支持板の上辺及び左右側辺は、前記モータ側支持板の上辺及び左右側辺とは連結されておらず、
前記ポンプは、前記ブラケットにボルトで連結されるポンプフランジを備え、このポンプフランジを貫通すると共に水平に配置されるポンプ軸を備え、このポンプ軸に平行に移動するアキシアルピストンを備えているフランジ付きアキシアルピストン式ポンプであり、
前記ポンプ側支持板と前記ポンプフランジとの間に、振動を吸収する吸振リングを介設した、
ことを特徴とする電動ポンプ装置。
【請求項2】
前記ポンプ軸と前記モータ軸は、フレキシブル軸継手で繋がれていることを特徴とする請求項1記載の電動ポンプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧を発生するポンプと、このポンプを駆動するモータとを主要素とする電動ポンプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ポンプとモータとを、セットにしてなる電動ポンプ装置が各種提案されてきた(例えば、特許文献1(図1)参照。)。
【0003】
特許文献1の図1において、機台に防振材(21)(括弧付き数字は、特許文献1に記載された符号を示す。以下同様)を介して据え付けブラケット(20)が載せられ、このブラケット(20)に電動モータ(3)が固定され、この電動モータ(3)のフランジ部(3a)にベルハウジング(10)が取付けられ、このベルハウジング(10)にダンパリング(9)を介してベーンポンプ(2)が取付けられている。
【0004】
電動モータ(3)を駆動源としてベーンポンプ(2)は液体を加圧し送り出す。
モータ軸(5)とポンプ軸(4)を機械的に連結するカップリング(6)は、ベルハウジング(10)に収納される。
モータ軸(5)の回転に伴って、カップリング(6)から噛み合い音が発生するが、ベルハウジング(10)が防音作用を発揮するため、静粛性が保てる。
【0005】
ところで、特許文献1の図1に示される電動ポンプ装置には次に述べる問題がある。
電動ポンプ装置の周囲には、管類(油吸込み管、油吐出管、空気配管、電気配線など)が配置される。これらの管の一部は、電動モータ(3)の下を通すことが望まれる。しかし、電動モータ(3)は据え付けブラケット(20)に載っており、電動モータ(3)の下に管を通すことはできない。結果、管は電動モータ(3)を迂回するように配置される。結果、管類を含む電動ポンプ装置の占有床面積が大きくなる。
【0006】
床面積の有効活用が求められる中、管類を含む電動ポンプ装置の占有床面積を小さくすることが望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−2569公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、管類を含む電動ポンプ装置の占有床面積を小さくすることができる構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、油圧を発生するポンプと、このポンプを駆動するモータと、前記ポンプ及び前記モータを支えるブラケットとを備え、水平な取付け面を有する機台に取付けられる電動ポンプ装置において、前記モータは、前記ブラケットにボルトで連結されるモータフランジを備え、このモータフランジを貫通すると共に水平に配置されるモータ軸を備え、このモータ軸に取付けられるロータ及びこのロータを囲うステータを一括収納するモータフレームを備え、前記モータ軸の後端に連結されるセンサを備え、少なくともこのセンサを囲うファンカバーを備え、このファンカバーに収納され前記モータフレームを空冷するファンを備える冷却ファン付きサーボモータであり、前記ブラケットは、前記機台に固定されるベースと、前記ポンプ及び前記モータと前記取け面との間に配管を通すことができる大きさの隙間が確保できるように、前記ベースから上に延びる支持板とからなり、前記取付け面と前記ポンプ及前記モータとの間の前記隙間に複数の配管を配設し、
前記支持板は、ポンプ側支持板と、このポンプ支持板から所定の距離離して配置されるモータ側支持板とからなり、前記ポンプ側支持板の上辺及び左右側辺は、前記モータ側支持板の上辺及び左右側辺とは連結されておらず、前記ポンプは、前記ブラケットにボルトで連結されるポンプフランジを備え、このポンプフランジを貫通すると共に水平に配置されるポンプ軸を備え、このポンプ軸に平行に移動するアキシアルピストンを備えているフランジ付きアキシアルピストン式ポンプであり、前記ポンプ側支持板と前記ポンプフランジとの間に、振動を吸収する吸振リングを介設したことを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明では、ポンプ軸とモータ軸は、フレキシブル軸継手で繋がれていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明では、平面視で、ポンプと管類が重なり、モータと管類が重なるため、管類を含む電動ポンプ装置の占有床面積を小さくすることができる。
【0013】
さらに、請求項1に係る発明では、支持板は、ポンプ側支持板と、このポンプ支持板から所定の距離離して配置されるモータ側支持板とからなる。ポンプ側支持板及びモータ側支持板はベースから上へ延びる。ポンプ側支持板の上辺及び左右側辺は、モータ側支持板の上辺及び左右側辺と繋がっていない。ポンプ側の振動は、ベースを介してモータ側支持板に伝わるが、ベースは機台に固定されているため、振動を抑制する作用を発揮する。結果、減衰された振動がモータ側に伝わることになる。
【0014】
また本発明では、ポンプはアキシアルピストン式ポンプとした。アキシアルピストン式ポンプはポンプ軸方向の振動が不可避的に発生する。対策として、ポンプを支える支持板とポンプフランジとの間に振動を吸収する吸振リングを介在した。吸振リングにより、アキシアルピストン式ポンプの振動がモータに影響しないようにした。
【0015】
請求項2に係る発明では、ポンプ軸とモータ軸は、フレキシブル軸継手で繋がれている。ポンプ軸の振動をフレキシブル軸継手で減衰する。減衰された振動がモータ側に伝わることになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1動ポンプ装置の参考図である。
図2本発明に係る電動ポンプ装置の断面図である。
図3図2の3部拡大図である。
図4】フレキシブル軸継手の斜視図である。
図5】フレキシブル軸継手の分解図である。
図6】フレキシブル軸継手の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。また、図2以降で本発明に係る実施例を説明するが、その前提となる基本構造を図1(参考図)に基づいて先に説明する。
【実施例】
【0018】
図1に示すように、電動ポンプ装置10は、油圧を発生するポンプ20と、このポンプ20を駆動するモータ30と、ポンプ軸21とモータ軸31を機械的に連結する軸継手40と、ポンプ20及びモータ30を支えるブラケット50とを備え、水平な取付け面61を有する機台60に取付けられている。機台60は鋼製台の他、コンクリート製の基礎や床であってもよく、種類は問わない。
【0019】
電動ポンプ装置10は、油圧式射出成形機に好適である。すなわち、型締シリンダ、射出シリンダ、射出機移動シリンダへ高圧の油を供給する装置である。1基で多数のシリンダへ油圧を供給する。多数のシリンダの作動タイミングに差があり、ポンプの吐出量が大きく変化する。ポンプの回転数を変更して対応させるため、モータ30はサーボモータ30が用いられる。サーボモータ30の内部構造は、後述の図2で説明する。
【0020】
ポンプ20は油圧ポンプであり、ベーンポンプ、ギヤポンプ、ルーツポンプなど回転式ポンプが適用できる。回転式であれば、ポンプ軸21の軸方向への振動は小さい。
【0021】
モータ30は、サーボモータであって、ブラケット50にボルト32で連結されるモータフランジ33を前面に備え、このモータフランジ33を貫通すると共に水平に配置されるモータ軸31を備える。
【0022】
汎用モータは、起動と停止の間は一定速度で連続的して運転する。一方、サーボモータ30は制御モータとも呼ばれ、起動、停止、速度変更が頻繁に繰り返される。回転体を加速するには加速エネルギーが必要となり、この加速エネルギーの大部分が軸受での摩擦抵抗で消費される。減速においても同様である。したがって、ハイ・デューティ(高頻度、高負荷)で使用されるサーボモータ30は、冷却性能を高めることが望まれる。
そこで、ファンカバー34を取付け、このファンカバー34にファン35を収納し、このファン35で強制冷却する構造が採用される。
【0023】
ファン35は、各種の構造が知られているが、全長を小さくするために、ファンモータフレーム35aにインペラー35bを取付け、ファンモータ軸35cをステー36に取付ける構造のファンモータが好んで採用される。
すなわち、ファンカバー34にステー36を立て、このステー36にファンモータ軸35cを固定する。ファンモータ軸35cを中心にファンモータフレーム35a及びインペラー35bが回転する。
ファンモータフレーム35aには、ファンモータ軸35cを回転自在に相対的に支える一対のベアリングが内蔵されている。
【0024】
ブラケット50は、機台60にボルト51で固定されるベース52と、このベース52に立てる支持板53とからなる。ただし、この支持板53は、ポンプ20及びモータ30と取付け面61との間に高さHp、Hmの大きさの隙間が確保できるように、高さ寸法が設定される。
隙間Hpに、油吸込み管63や油吐出管64を通す。また、隙間Hmに、空気配管65、電気配線68を通す。
【0025】
次に、本発明に係る実施例を図面に基づいて説明する。
図2に示すように、冷却ファン付きサーボモータ30は、モータ軸31に取付けられるロータ37、及びこのロータ37を囲うステータ38を、一括収納するモータフレーム39を備え、モータ軸31の後端に連結されるセンサ69を備え、少なくともこのセンサ69を囲うファンカバー34を備え、このファンカバー34に収納されモータフレーム39を空冷するファン35を備える。
【0026】
また、ポンプ20は、ブラケット50にボルト22で連結されるポンプフランジ23を前面に備え、このポンプフランジ23を貫通すると共に水平に配置されるポンプ軸21を備え、このポンプ軸21に平行に移動するアキシアルピストン24、24を備え、アキシアルピストン24、24を作動させる斜板25を備え、これらを一括して収納するポンプケース26とを備えているフランジ付きアキシアルピストン式ポンプである。
【0027】
アキシアルピストン24、24は、ポンプロータ27に設けられており、ポンプ軸21で回される。すると、アキシアルピストン24、24が斜板25により、軸方向に移動し、油圧を発生する。レシプロ(往復運動)ポンプであるため、回転ポンプより高圧の油圧が得られる。よって、用途によっては、アキシアルピストン式ポンプが採用される。
【0028】
レシプロ(往復運動)ポンプは、回転ポンプに比較して、ポンプ軸21方向の振動が格段に大きくなる。この振動が、モータ軸31に伝わると、モータフレーム39が振動し、このモータフレーム39に止められているファンカバー34が振動し、ステー36を介してファンモータ軸35cが振動する。
【0029】
図から明らかなように、サーボモータ30がブラケット50に片持ち支持されているため、モータフランジ33での振幅は僅かであるが、ブラケット50から離れているファンモータ軸35cでの振幅は大きくなる。ファンモータ軸35cを支える一対のベアリングは小さなサイズであるため、耐久性が劣り、大きな振幅を受けると比較的短時間で寿命を迎える。
寿命を延ばすためにベアリングのサイズを大きくすると、ファン35が全体的に大きくなり、電動ポンプ装置10のコンパクト化が難しくなると共に製造コストが上昇する。
【0030】
電動ポンプ装置10のコンパクト化及び製造コストの低減が求められるため、本発明では、次に述べる工夫を施した。
第1に、ブラケット50の構造を改良し、ポンプ20側の振動がモータ30側へ伝わりにくくした。
第2に、ブラケット50とポンプ20の間に、吸振リング70を介在させ、ポンプ20側の振動が、一層モータ30側へ伝わりにくくした。
第3に、軸継手40の構造を改良した。
【0031】
これら第1〜第3の改良点を、順に説明する。
[第1の改良点]:
図2に示すように、支持板53は、1つのブロックではなく、ポンプ側支持板53Pと、このポンプ支持板53から所定の距離Lだけ離して配置されるモータ側支持板53Mとで構成する。ポンプ20側の振動は、ポンプ側支持板53Pに伝わり、次にベース52に伝わる。ベース52は機台60に固定されているため、殆ど振動しない。すなわち、ベース52は減衰作用を発揮する。次に、減衰された振動がモータ側支持板53Mに伝わる。よって、ファン35に伝わる振動、振幅は小さくなる。
【0032】
[第2の改良点]:
図2の3部拡大図である図3に示すように、ポンプ側支持板53Pとポンプフランジ23の間に、振動を吸収するラバーを構成主体とする吸振リング70を介在させる。この吸振リング70にポンプフランジ23をボルト22で連結する。また、吸振リング70にポンプ側支持板53Pを別のボルト71で連結する。ポンプ側の振動はボルト22を振動させるが、この振動は吸振リング70で吸収される。吸振リング70で減衰されるため、ボルト71の振動は僅かとなる。
【0033】
吸振リング70を設けることにより、図2に想像線で示すブリッジ55、56を設けることが許される。ブリッジ55、56を設けることで、ブラケット50の剛性を高めることができる。また、図1においても、ブラケット50とポンプフランジ23の間に、吸振リング70を介在させることは好ましい。
【0034】
[第3の改良点]:
軸継手40として、図4に示すようなフレキシブル軸継手40を採用する。
図5に示すように、このフレキシブル軸継手40は、第1のボス41と、この第1のボス41に一体形成される第1のフランジ42と、第2のボス43と、この第2のボス43に一体形成される第2のフランジ44と、第1・第2のフランジ42、44で挟まれるばね板45(この例では3枚)と、これらのばね板45を第1のフランジ42に止める第1のボルト46(この例では3本)と、ばね板45を第2のフランジ44に止める第2のボルト47(この例では3本)とからなる。
【0035】
第1のボス41には、軸に直交するように切られた割り48が入っており、第1ロックボルト49を締めると軸穴の径が小さくなる。第2のボス43も同様である。
【0036】
組立後の断面を、図6に示す。
図6に示すように、第1のフランジ42に、第1のボルト46、ワッシャ73、74で、板ばね45が止められる。一方、第2のフランジ44に、第2のボルト47、ワッシャ73、74で、板ばね45が止められる。なお、第2のボルト47は、第1のフランジ42に設けた穴75に通された六角レンチで、最後に締められる。
【0037】
モータトルクは、モータ軸31から第1のフランジ42、第1のボルト46、板ばね45、第2のボルト47、第2のフランジ44を介してポンプ軸21に伝えられる(矢印(1))。一方、ポンプ軸21の振動は、矢印(1)の逆順でモータ軸31に向かう。可撓性の板ばね45が減衰性能を有するため、ポンプ軸21の振動は、減衰されてモータ軸31に伝わる。
【0038】
以上に述べた第1〜第3の改良点の少なくとも1つを実施することで、図2に示すファン35の振動対策を講じることができ、ファン35の長寿命化を図ることができる。
【0039】
また、図2において、フレキシブル軸継手40の2本のロックボルト49、76のうち、一方のロックボルト49が距離Lの間にあって、このロックボルト49を外から回転させることができれば、他方のロックボルト76がポンプ側支持板53Pで隠されても問題はない。よって、距離Lの設定はかなり自由に行える。
【0040】
尚、本発明の電動ポンプ装置10は、油圧式射出成形機に好適であるが、その他の油圧回路に配置することは差し支えない。
また、フレキシブル軸継手40は、板ばねをラバーに代えたラバーカップリグであってもよく、種類は任意である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明の電動ポンプ装置は、油圧式射出成形機に好適である。
【符号の説明】
【0042】
10…電動ポンプ装置、20…ポンプ、21…ポンプ軸、22…ボルト、23…ポンプフランジ、24…アキシアルピストン、30…モータ、31…モータ軸、32…ボルト、33…モータフランジ、34…ファンカバー、35…ファン、36…ステー、37…ロータ、38…ステータ、39…モータフレーム、40…軸継手(フレキシブル軸継手)、50…ブラケット、51…ボルト、52…ベース、53…支持板、53P…ポンプ側支持板、53M…モータ側支持板、60…機台、61…取付け面、63,64,65…配管、68…配管に相当する配線、69…センサ、70…吸振リング、L…ポンプ側支持板とモータ側支持板の距離、Hp…ポンプと機台の隙間、Hm…モータと機台の隙間。
図1
図2
図3
図4
図5
図6