特許第6147253号(P6147253)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6147253ルーフボックス、ルーフボックスを備えた自動車の屋根およびルーフボックスを備えた自動車
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6147253
(24)【登録日】2017年5月26日
(45)【発行日】2017年6月14日
(54)【発明の名称】ルーフボックス、ルーフボックスを備えた自動車の屋根およびルーフボックスを備えた自動車
(51)【国際特許分類】
   B60R 9/04 20060101AFI20170607BHJP
   B62D 25/06 20060101ALI20170607BHJP
【FI】
   B60R9/04
   B62D25/06 Z
【請求項の数】34
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2014-520648(P2014-520648)
(86)(22)【出願日】2012年7月17日
(65)【公表番号】特表2014-521544(P2014-521544A)
(43)【公表日】2014年8月28日
(86)【国際出願番号】EP2012064038
(87)【国際公開番号】WO2013011041
(87)【国際公開日】20130124
【審査請求日】2015年7月16日
(31)【優先権主張番号】102011051891.6
(32)【優先日】2011年7月17日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102011054802.5
(32)【優先日】2011年10月25日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102011055543.9
(32)【優先日】2011年11月21日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102011055847.0
(32)【優先日】2011年11月29日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102011055848.9
(32)【優先日】2011年11月29日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102012106103.3
(32)【優先日】2012年7月6日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】514015592
【氏名又は名称】エスイーエス ソリューションズ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】SEs Solutions GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ゼアレ エスピヒ
【審査官】 菅 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開平05−254374(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0224492(US,A1)
【文献】 実開昭60−152554(JP,U)
【文献】 特開2011−110416(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0001773(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0245834(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 9/04
B62D 25/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用可能な内部(6)を形成するための自動車用ルーフボックス(1)で、該ルーフボックス(1)は自動車の屋根に取り付け可能に形成されており、前記内部(6)の体積を変更するための体積変更手段が配置されており、
前記ルーフボックス(1)が前記内部(6)の形成のために内壁エレメントを有し、該内壁エレメントが、1つの基盤エレメント(2)、1つの天井エレメント(3)、1つの後壁(4)および側壁(5)を有しており、
前記体積変更手段が回転手段を有し、該回転手段が前記各内壁エレメントの向きを変えるために形成されており、
前記回転手段が1つの継ぎ手を有しており、
前記後壁(4)および前記側壁(5)が前記回転手段により前記天井エレメント(3)および前記基盤エレメント(2)と連結しており、
前記回転手段が、互いに連結している前記内壁エレメント間で並進移動を可能にするように形成され、そのような前記回転手段に追加の並進機能性が、前記側壁(5)と前記天井エレメント(3)間に設けられていることを特徴とするルーフボックス。
【請求項2】
前記ルーフボックス(1)が前記体積変更手段により、前記内部(6)が最大体積を有する引き出した状態と、前記内部(6)が最小容量を有する引っ込めた状態間で動かすことが可能であり、前記最小容量が前記最大容量の50%より少な、請求項1に記載のルーフボックス。
【請求項3】
前記ルーフボックス(1)が前記体積変更手段を有効にするための起動手段を有することを特徴とする上記請求項1または2に記載のルーフボックス。
【請求項4】
前記後壁(4)、前記側壁(5)および前記天井エレメント(3)が少なくとも2つの後壁セグメント、少なくとも2つの側壁セグメント(11、12)および少なくとも2つの天井セグメント(3a、3b、3c)を有し、前記(4)、前記側壁(5)および前記天井エレメント(3)の少なくとも2つのセグメントが、前記回転手段により互いに連結され、前記後壁(4)の少なくとも2つの前記後壁セグメントあるいは前記側壁(5)の少なくとも2つの前記側壁セグメントが内側へ折畳むことが可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のルーフボックス。
【請求項5】
前記回転手段が、前記両方の側壁セグメント(11、12)間および/あるいは前記両方の後壁セグメント間および/あるいは前記両方の天井セグメント(3a、3b、3c)間で、基本的に水平に調整された旋回軸の周りで向きを変えることを特徴とする請求項4に記載のルーフボックス。
【請求項6】
前記側壁(5)の長手方向に見て、第1の前記側壁セグメント(12)は、前記ルーフボックス(1)を取り付けた状態で自動車の前方領域の方を向いた前記側壁(5)の前方領域まで伸び、第2の前記側壁セグメント(11)は前記側壁(5)の前記前方領域に伸びず、前記側壁(5)の前記前方領域が、自動車の屋根面が外側へ曲がり始める範囲で始まることを特徴とする請求項4あるいは5に記載のルーフボックス。
【請求項7】
前記側壁(5)の長手方向に見て、前記側壁(5)の前方領域が前記側壁(5)の中間領域と前記側壁(5)の後方領域と隣接し、前記側壁(5)は前方領域、中間領域、後方領域から成り立ち、第2の前記側壁セグメント(11)が後方領域および/または中間領域配置され、そして/または第1の前記側壁セグメント(12)が、前方領域および中間領域および/または後方領域配置されていることを特徴とする請求項6に記載のルーフボックス。
【請求項8】
2の前記側壁セグメント(11)が、角形の形状を有し、多角形として形成された第2の前記側壁セグメント(11)の角の1つが前記側壁(5)の下辺あるいは上辺の1つの部分領域を形成し、第2の前記側壁セグメント(11)のその他全ての角が、前記ルーフボックス(1)を引き出した状態で、第1の前記側壁セグメント(12)に密接していることを特徴とする請求項47の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項9】
前記ルーフボックス(1)が、2つの横桁(13)と2つの縦桁(14)から成るフレーム(15)を有し、前記フレーム(15)が前記回転手段により前記基盤エレメント(2)と、前記後壁(4)と、前記側壁(5)および/または前記天井エレメント(3)と連結していることを特徴とする請求項18の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項10】
前記側壁(5)が前記ルーフボックス(1)の前面へ向かって高く先細になり、自動車の屋根の形状に対応して湾曲して形成されている前記天井エレメント(3)と共におおよそ楔形の、空気力学的形状を形成することを特徴とする請求項19の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項11】
前記体積変更手段が、前記内壁エレメントあるいは、前記ルーフボックス(1)を引っ込めた状態に対応する第1の変形状態の前記内壁エレメントの一部を、前記ルーフボックス(1)を引き出した状態に対応する第2の変形状態へ可逆変化させるための変形手段を有し、該変形手段のための起動装置が装備されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項12】
前記内壁エレメントもしくは前記内壁エレメントの部分範囲の変形に、前記内壁エレメントもしくは前記内壁エレメントの部分範囲のたわみが含まれ、前記内壁エレメントもしくは前記内壁エレメントの部分領域に、規定屈曲点あるいは規定たわみ曲線が設けられ、そこで曲がることを特徴とする請求項11に記載のルーフボックス。
【請求項13】
前記内壁エレメントあるいは前記内壁エレメントの部分範囲が、形状記憶合金あるいは形状記憶ポリマーなどの形状記憶材料を有し、または前記内壁エレメントあるいは前記内壁エレメントの部分が伸縮可能材料から構成され、変形手段が形成され、前記内壁エレメントあるいは前記内壁エレメントの部分が伸縮不可能の状態から伸縮可能状態へ、またはその反対に置き換え可能であることを特徴とする請求項11または12に記載のルーフボックス。
【請求項14】
前記起動手段が空気圧で制御可能なガスクッション電子モータースプリング、磁石および/あるいは電磁石を有し、これらは御装置と接続されており、前記ルーフボックス(1)を引っ込めた状態と引き出した状態間で自動的に動き、前記起動手段が、前記回転手段および/あるいは前記内壁エレメントに装備され、前記回転手段につき、1つのエアクッション、1つの電磁石、1つのスプリングが装備されていることを特徴とする請求項313の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項15】
前記ルーフボックス(1)が上部(30)を有し、該上部(30)が前記天井エレメント(2)および/あるいは前記後壁(4)および/あるいは前記側壁(5)から形成され、前記上部(30)を動かすためのつり上げ装置(31)が前記ルーフボックス(1)の開位置と閉位置間に装備され、動く際に前記上部(30)が両位置間で前記回転手段により旋回軸の周りで枢動可能設けられ、前記上部(30)は閉じた状態で前記ルーフボックス(1)の下部上にあることを特徴とする上記請求項1〜14の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項16】
前記ルーフボックスを閉じるための閉鎖装置が閉位置に設けられており、前記閉鎖装置は、前記上部(30)の転向用の前記回転手段により形成されていることを特徴とする請求項15に記載のルーフボックス。
【請求項17】
前記上部(30)が、前記ルーフボックス(1)の全体容量の少なくとも40%有することを特徴とする請求項15あるいは16に記載のルーフボックス。
【請求項18】
前記基盤エレメント(2)が周囲を囲む底壁(19)を有することを特徴とする請求項117の何れかに記載のルーフボックス。
【請求項19】
1つあるいは複数の前記内壁エレメントに支持エレメントが、隣接する前記内壁エレメントを前記ルーフボックス(1)を引き出した状態で支えるために設けられており、該支持エレメントは、時に、前記内壁エレメントの向きを変える際に1つのストッパを形成することを特徴とする請求項118に記載のルーフボックス。
【請求項20】
ブロック手段が、引っ込めた状態および/あるいは引き出した状態で前記ルーフボックス(1)をブロックするために設けられており、前記ブロック手段が前記支持エレメントに配置され、前記ブロック手段が電磁石を有することを特徴とする請求項2〜19に記載のルーフボックス。
【請求項21】
前記内部(6)運搬物の位置固定のための手段設けられていることを特徴とする上記請求項1〜20の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項22】
前記ルーフボックス(1)を引っ込めた状態あるいは引き出した状態、および/あるいは前記ルーフボックス(1)の位置、および/あるいは前記ルーフボックス(1)の充填状態を調べるためのセンサーエレメントが設けられており、点灯手段が前記センサーエレメントの入力をベースに制御可能であることを特徴とする上記請求項1〜21の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項23】
なくとも1つの前記内壁エレメントおよび/または前記内壁エレメントの少なくとも1つのセグメント、および/または前記内壁エレメントの少なくとも一部が明に形成されており、なくとも1つの前記内壁エレメントおよび/または前記内壁エレメントの少なくとも1つのセグメントの色状態を変更するための色状態変更手段が設けられており、それにより前記内壁エレメントの少なくとも1つ、および/または前記内壁エレメントの少なくとも1つのセグメントが透明の状態から多色の状態にしたり、戻したりすることができることを特徴とする上記請求項1〜22の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項24】
前記ルーフボックス(1)の前記基盤エレメント(2)および/または前記天井エレメント(3)に透明の前記内壁セグメントが設けられており、前記基盤エレメント(2)および/または前記天井エレメント(3)の透明な前記内壁セグメントの装備において、補完的な開口部が設けられており、該開口部は覆材を有し、あるいは前記天井エレメント(3)および/または前記基盤エレメント(2)の透明な前記内壁エレメントの装備において、補完的な開口部が設けられており、該開口部は覆材を有していることを特徴とする請求項23に記載のルーフボックス。
【請求項25】
前記被覆材は、運搬物の受け入れに適するように計されており、前記被覆材は持手段有することを特徴とする請求項24に記載のルーフボックス。
【請求項26】
前記基盤エレメント(2)の底面形状が、動車の天井面の形状に対応することを特徴とする請求項125の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項27】
前記体積変更手段が、少なくとも1つのロッド有し、ロッドは、前記ルーフボックス(1)の引き出した状態および/あるいは前記ルーフボックス(1)を引っ込めた状態でかみ噛み合わせるためのロック手段を有することを特徴とする請求項126の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項28】
少なくとも2個の、相対して枢動可能で、隣接して一緒に配置されている、前記ルーフボックス(1)のコンポーネント間で、接する前記内壁エレメント間および/または隣接する前記内壁エレメントのセグメント間および/または1つのフレームと1つの前記内壁エレメント間に、シール要素が設けられ、該シール要素が、前記ルーフボックス(1)の両コンポーネントの重複範囲(54)に配置されていることを特徴とする請求項127の何れか1項に記載のルーフボックス。
【請求項29】
請求項1〜28の何れか1項に記載のルーフボックスが配置されていることを特徴とする自動車の屋根。
【請求項30】
前記屋根が、前記ルーフボックス(1)を受け入れるための前記屋根のくぼみ(214)を有することを特徴とする請求項29に記載の屋根。
【請求項31】
前記ルーフボックスが、前記屋根の全体面の少なくとも80%覆うことを特徴とする請求項29あるいは30に記載の屋根。
【請求項32】
前記屋根が、クーペ、スポーツ車あるいはファストバックの車体として形成された自動車用に形成されており、前記屋根の尾部の範囲にガイドが設けられており、該ガイドにそって前記ルーフボックスが移動可能で、前記ガイドは、1つの溝の付いたレールを有し、前記ルーフボックスには、1つあるいは複数の成形部相対物が設けられ、前記レールへのかみ合い用に形成されていることを特徴とする請求項2931の何れか1項に記載の屋根。
【請求項33】
動車の前記屋根 (41)に自動車の前記屋根の開口部(35)が設けられ、該開口部は、請求項24記載のルーフボックス(1)の前記基盤エレメント(2)あるいは前記天井エレメント(3)の前記開口部に対して補完的に形成されていることを特徴とする請求項2932の何れか1項に記載の屋根。
【請求項34】
自動車が、上記請求項29〜33の何れか1項に記載の屋根を有することを特徴とする自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の技術分野
本発明は、利用可能な内部を拡張するための自動車用のルーフボックス、ルーフボックスを備えた自動車の屋根およびルーフボックスを備えた自動車に関する。
【0002】
技術水準
周知のルーフボックスは、荷物を保管するために閉じているか、もしくは閉鎖可能な容器で、例えばスキー装備などの荷物の自動車による追加的運搬を、トランクなどの通常の収納スペース以外で可能にする。ルーフボックスは乗用車の屋根、通常はルーフレールあるいはメーカーにより指定されたルーフレールに取り付けられる。ルーフボックスは、自動車の重量と空気抵抗を増加させるので、自動車の燃費を上げる。さらに走行の騒音が増え、乗用車の到達可能最高速度もしくは許容最高速度が下がる。ルーフボックスの追加の荷物室が必要でない場合は、荷物室を取り外し、他の所で保管しなければならない。ルーフボックスを保管するためには、かなりのスペースの必要性が生じるので、適切なガレージあるいは物置部屋が利用できない場合は不利である。
【0003】
ドイツ連邦共和国実用新案第 60 2005 002 301 T2 号明細書に、一台の自動車の乗用車天井車体パネルが開示されており、これは収納スペースを制限する容器として形成されており、この容器には自動車の外側から利用可能な蓋が装備されている。この容器は、自動車の屋根に統合して形成されており、取り付けおよび取り外しをする必要がない。また、これにより燃費および走行の騒音が減少する。ただし、容器の高さは自動車の屋根の厚さに制限されているため、使用可能な収納スペースは極度に制限されるという欠点がある。
【0004】
発明の詳細な説明:課題、解決、利点
本発明の課題は、使用者にとって扱いが快適であり、可能な限り広い収納スペースを提供し、同時に走行の騒音と燃費を減少させるルーフボックスを提案することである。
【0005】
この課題は、自動車用ルーフボックスにおいて利用可能な内部を拡張するためにルーフボックスが自動車の屋根に統合するように形成され、内部体積を変えるために体積変更手段が装備されていることにより解決する。
【0006】
自動車の屋根へのルーフボックスの統合的配置は、ルーフボックスが別個の容器として運搬装置により自動車の屋根に取り付けられるのではなく、その代わりに自動車の屋根に配置されており、特に車両の視覚的認知において、自動車の屋根の一部を形成していることにある。自動車の屋根へのルーフボックスの統合配置により、もはや使用者は該ルーフボックスを取付けもしくは取外す必要がない。正確にいうとルーフボックスは、自動車の屋根の統合的構成要素として継続的に自動車の屋根に残り、使用者は常に利用することができる。これにより、使用者はルーフボックスを快適に取扱うことができるようになる。ルーフボックスは常に独立体として、特に閉まった状態の容器を形成し、特に乗用車の内部からではなく、外側からのみ利用可能である。
【0007】
体積変更手段の装備により、ルーフボックス内部の体積を変え、それによりルーフボックスの大きさを変化させることが可能である。特に実用的であるのは、体積変更手段により、内部が最大体積になる引き出した状態と、内部が最小体積になる引っ込めた状態に、ルーフボックスを変更できることである。ルーフボックスの収納スペースが必要になる場合、使用者はルーフボックスを引き出した状態にする。物をルーフボックスに入れた後に、ルーフボックスを再び引っ込めた状態に動かすことができる。これにより、実際に使用者がルーフボックスを利用する場合に、ルーフボックスが最大体積もしくは最大寸法を有するようになる。ルーフボックスを使用しない場合は、該ルーフボックスは引っ込められ、すると空気抵抗は減少し、これにより結果として走行の騒音および燃費が減少する。引っ込めた状態で、ルーフボックスは視覚的には認識できないか、もしくは少なくともあまり目立たない。自動車の屋根へルーフボックスを統合することにより、自動車の空気抵抗は、ルーフボックスを引っ込めた状態で、ルーフボックスなしの自動車と比べて悪くないか、あるいは少なくとも大幅に悪くはない。好ましい数値は、ルーフボックスの最小体積(引っ込めた状態)が、ルーフボックスの最大体積(引き出した状態)より50%より低い場合、25%より低い場合、特に好ましいとされるのは10%より低い場合で、一番好ましいのは5%より低い場合である。これにより、ルーフボックスを使用しない場合に、引っ込めた状態で空気抵抗が可能な限り小さい結果を生み出すことが保証される。ルーフボックスは、自動車の停車中も走行中も引き出した状態と、もちろん引っ込めた状態でも有り得る。
【0008】
「ルーフボックス」の概念は、本文脈において、自動車の屋根に取り付けられている容器と理解されるが、これは少なくとも引き出した状態で、利用可能な内部、つまり収納スペースを、物を配置もしくは保管するために提供する容器である。内部は、ルーフボックス内の収納スペースで、ルーフボックスの内壁で囲まれる。ルーフボックスの内壁は、複数の内壁エレメントから構成されるのが好ましい。内壁エレメントは、例えば基盤エレメント、天井エレメント、後壁エレメントおよび/または複数の側壁を有することが可能である。「自動車」の概念は、本文脈では原動機つき車両を備えた、レールによらない陸上車と理解され、自動車は、本発明の使用のために適しているべきで、もちろん自動車の屋根を有していなければならない。特にこの中には、乗用車、トラック、カブリオレ等が含まれる。さらにルーフボックスのそれぞれの状態で、後壁および/または側壁および/または天井エレメントが、特に引っ込めた状態と引き出した状態の両方で、基盤エレメントに密着する、もしくは基盤エレメントと隣接することが好まれる。
【0009】
実用的に、少なくとも乗用車の屋根のルーフボックスの内壁エレメントの1つまたは少なくとも内壁エレメントの1つのパーツが形成されている。これにより、ルーフボックスの増築が簡単になり、他方で自動車の屋根のルーフボックスの統合的形成が強化される。特に実用的であることは、ルーフボックスの基盤エレメントが自動車の屋根の構成部品として形成されることである。特にルーフボックスの全体の内壁エレメントも自動車の屋根の構成部品として形成可能である。場所に固定して形成できるように、ルーフボックスを屋根に固定することがしばしば適切である。選択で、ルーフボックスを運搬装置要素、屋根荷物運搬装置等々に固定して取り付けることができ、使用者が引き出したルーフボックスへ簡単に積み込めるように、運搬装置要素もしくは屋根荷物運搬装置を同様に動かすことが可能である。
【0010】
任意に、もしくは必要に応じてルーフボックスの体積を変えることができるように、もしくはルーフボックスを引っ込めた状態と引き出した状態で扱うことができるように、実用的に起動手段が設けられており、体積の変更手段を作動もしくは操作できる。起動手段は、例えば電子モーター、特にサーボモーター、スプリング、空圧制御可能なガスクッション、特にエアクッション、磁石および/あるいは電子磁石およびこの組合せを有することが可能である。実用的に、起動手段は、モーターもしくはエアクッションおよび電子磁石を制御するために、さらに適切な制御装置を有する。このため、ルーフボックスは、引っ込めた状態と引き出した状態で自動的に動かすことができる。エアクッションの利用は、ルーフボックスを引き出した状態で剛度を高め、運搬物用にクッションを提供することができ、ルーフボックスを引っ込めた状態においては保管体積を必要としないか、わずかに必要とし、ルーフボックス内部に向いた側に体積変更手段が配置されている場合、損傷もしくはひっかき傷の保護として使用可能であり、特に有利である。ガスクッションは、それぞれの実情に合わせて形が調整されうる。特に、エアクッションを隣接する部材に調整するために、特に刻み目、収納部、引込場所等々が所有可能である。これらの部材は、例えば内壁エレメント、回転手段あるいはフレームもしくはその他の運搬装置要素であり得る。ガスクッションは、相応の弁と制御装置により選択で制御できる複数の部屋を有することが可能である。それである一定の時点で、ガスクッションの一定範囲のみを膨らませたり、空にすることができる。
【0011】
本発明の有利な実施形態では、体積変更手段は回転手段を有する。回転手段を使って、個々のあるいは複数の内壁エレメントおよび/または内壁エレメントのセグメントの向きを変えることが可能である。そうして実現した各内壁エレメントの転向性により、特に個々の内壁エレメントをパタンと動かすことができたり、あるいは相対する内壁エレメントあるいは相対する内壁エレメントのセグメントを折り畳むこともできるようになる。内壁エレメントの向きを変えることにより、ルーフボックスを引っ込めた状態にするためにパタンと動かしたり、あるいは場合によっては折畳むことができる。有利なのは、回転手段を備えた、もしくは枢動可能な後壁、天井エレメントおよび/あるいは側壁が形成されていることである。特にこの内壁エレメントは、回転手段により基盤エレメントと連結可能である。後壁および/あるいは側壁は、付加的あるいは代替的に天井エレメントに枢動可能に連結可能である。
【0012】
回転手段は、技術水準から公知の、内壁エレメントの向きを変えるための適切な手段全部を含む。特に回転手段は、好ましくは継ぎ手として形成されうる、1つまたは複数の継ぎ手を含む。付加的あるいは代替的に、回転手段は、1つの弾性および/あるいは造形的に成形可能な材料部分を有することが可能である。この材料部は、実用的に旋回される内壁エレメントに統合されて形成されている。特に、内壁要素の全部あるいは1つの内壁要素のセグメント全部も弾性および/あるいは塑性変形可能な材質から形成可能である。そのような材料は、特に1つの内壁要素を畳み込むためにも適し、好ましくは材料部もしくは内壁要素において1つの溝が設けられているため、畳み込みを繰り返し同じ方法で、もしくは同じ溝周りで行うことができる。好ましくは、回転手段段の少なくともいくつかの範囲に起動手段が配置されているため、起動手段が回転手段と連結可能である。このようにして起動手段により、任意の、希望の時点で一定の内壁エレメントの向きを変えることができる。起動手段の形成に対応して、実用的であるのは内壁エレメントの範囲でこれらが配置できることである。回転手段、特にヒンジの範囲に起動手段が配置されている場合、特に好ましいのは、回転手段に(リターン)スプリングと磁石と電磁石とガスクッション、特にエアクッションが設けられていることである。ルーフボックスを引っ込めた状態では、スプリングは弛緩状態にある。エアクッションの膨張により、回転手段が向きを変え、スプリングがあらかじめ固定される。引き出した状態になっている場合、電磁石が作動し、回転手段を外に旋回した位置でロックする。旋回して戻すためには(引っ込めた状態へ)電磁石は作動解除もしくはロック解除され、あらかじめ固定されたスプリングが回転手段を旋回して戻す誘引となる。この場合、エアクッションが空になる。さらに、エアクッションはポンプ等々によっても作動して、空にすることができる。エアクッションは、回転手段の旋回のみに使用されるだけではなく、適切に配置されている場合は、特に回転手段の内側に、損傷もしくはひっかき傷の保護として提供される。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態では、内壁エレメントもしくは内壁エレメント部分を動かすための体積変更手段が、ロッドおよび/あるいは電磁石または機械のシリンダーを有していない。これは、内壁エレメントの折り畳みもしくは転向用に使用されるロッドおよびシリンダーが、特に折り畳まれた状態で、大きい所要面積を有し、そのため引っ込めた状態のルーフボックスが、そのような部材なしのルーフボックスよりも大きくならざるを得ないという点では有利である。それにそのようなシステムの構造は、しばしば複雑で、引き出した状態でルーフボックスの収納スペースを小さくする。
【0014】
ルーフボックスは、2枚の側壁、1枚の後壁、1つの基盤エレメントおよび1つの天井エレメントから形成されるのが好ましい。特に、公知のルーフボックスにおいて、例えばおおよそ後壁に平行に調整され、ルーフボックスを前方向へ向かって閉鎖する、別個の前部の側壁もしくは前壁は設けられていない。むしろ、天井エレメントが本発明に関わるルーフボックスにおいて有利なことには、長手方向に斜め下に向かって見て、その前縁が直接基盤エレメントに隣接することである。特に、基盤エレメントに隣接する天井エレメントのセグメントの面が、自動車の屋根の表面に対して平均角度を有し、それの数値はせいぜい60度、好ましくはせいぜい45度、時に好ましいのはせいぜい40度である。これによりルーフボックスの空気力学的形状が生じ、前壁が分けられるのを防ぐ。
【0015】
後壁、(両)側面壁および/あるいは天井エレメントは、それぞれ少なくとも2個のセグメントを有することが好まれる。つまり2個の後壁セグメント、2個の側面壁セグメントおよび/あるいは2個の天井セグメントである。特に、少なくとも2個のセグメントにより全体の各内壁エレメントが形成可能である。好ましくは、少なくとも2個のセグメントがそれぞれ1個の上のセグメントと1個の下のセグメントを有することが可能なことである。少なくとも2個のセグメントは、さらにそれぞれ回転手段により、互いに連結されるので、両方のセグメントは互いに転向可能もしくは重なり合って折畳むことが可能である。さらに特に好ましいのは、少なくとも2個の後壁セグメントおよび/または少なくとも2個の側面壁セグメントが内側へ、つまり内部方向へ折畳むことが可能であることである。これにより、なぜなら後壁あるいは側面壁のセグメントを畳み込む際に、後壁あるいは側壁の有効高さが低下するため、ルーフボックスは折り畳み可能に設計されている。天井エレメントが後壁と両側面壁と実用的に(上の)回転手段により連結しているため、セグメントを畳み込む際に降下し、それによりルーフボックスが全体的に折り畳まれる。天井エレメントが、それぞれ1つあるいは複数の回転手段により可動式に連結している2個または複数の天井セグメントを有することにより、自動車の屋根全体の湾曲が部分的に調整されるため、ルーフボックスが折畳まれた状態で必要な所要面積がわずかになる。
【0016】
特に好ましいのは、両方の側面セグメントおよび/あるいは両方の後壁セグメントおよび/または両方の天井セグメントを互いに連結する回転手段が、旋回軸を有し、その周りで両方のセグメントが互いに向かい合って旋回し、旋回軸が基本的に水平に調整されていることである。通常は湾曲していても、基本的に水平に調整されているため、基本的に旋回軸が水平に調整されていることにより、それぞれのセグメントもしくは内壁エレメントを相対して自動車の屋根表面へパタンと動かすことが可能になる。
【0017】
いくつかの実施形態では、好ましくは特に両方の側壁がそれぞれ少なくとも2個、好ましくはまさしく2個、側壁セグメントを有する。これに関してさらに好ましくは、両方の側壁のセグメントの第1の側壁セグメントが、側壁の長手方向に見て、側壁の前面範囲へ向かってのびている。側壁のこの前方領域は、乗用車にルーフボックスが取り付けられた状態で、この乗用車の前面の方を向いており、側壁の前端部を形成する。特に、側壁の前方領域が側壁の高さに関して、側壁の下端から側壁の上端まで、つまり前方領域の側壁の高さ全体にわたってのびる。さらに好ましくは、第2の側壁セグメントが側壁のこの前方領域にのびていない。言い換えれば、側壁の前方領域は第1の側壁セグメントによってのみ形成される。特に好ましいのは、側壁の前方領域が、側壁の長手方向に後ろから前へ見て、ルーフボックスが乗用車に取り付けられた状態で、平面図の乗用車の屋根面が外側へ向かって曲がり始めている範囲でおおよそ始まる場合である。通常、現代の自動車の屋根面は長方形には伸びてなく、むしろ屋根面の側縁部が、一定地点から(わずかに)外側へ湾曲し始める。中央部までの屋根面の後方領域では、場合によっては側面の屋根端で内側への湾曲が可能である。
【0018】
側壁の前方範囲を2つのセグメントに二分割する際に、両方の側壁のセグメントは、ルーフボックスをパタンと動かしたり、もしくは折畳む際に、側壁の前方範囲に折畳まれる面と、正反対の湾曲方向で積み重なり、一種の空洞を取り囲むので、側面の屋根縁の前方領域が外側へ湾曲することにより、側壁の前方範囲を第1の側壁セグメントによってのみ形成することが実用的である。これにより折り畳んだ状態における側壁セグメントの所要面積が大きくなり、これは望ましくない。側壁の前方領域の形成では、第1側壁セグメントのみによってのみ、これは湾曲した面とともに折畳んだ状態で屋根面へ広がる。屋根面自体は、前方範囲の屋根は外側へ向かって湾曲しているだけではなく、指定の湾曲下で前方へ自動車に向かって傾斜するため、この範囲で同様に湾曲している。この場合、自動車の屋根面の湾曲および側壁の前方領域の範囲の第1側壁セグメントの湾曲は同じ方向を指しているので、両方の湾曲面が重なり合う形で、所要面積はわずかだけである。
【0019】
側壁の前方領域は、実用的に側壁の長手方向に前から後へ見て側壁の中央領域に隣接し、中央部は他方で側壁の後方領域に隣接する。実用的に、側壁は前方領域と中央領域と後方領域とから形成される。すなわち、この3つの範囲は、他の部品を除いて、全体の側壁を構成する。好ましくは、前方領域に配置されていない第2の側壁セグメントが、中間領域および/または後方領域に配置されていることが有利である。特に好ましくは、第2の側壁セグメントが中間領域にのみ配置されている。前方領域に配置され、1つだけで形成する第1の側壁セグメントは、さらに中間領域および/または後方領域に配置され、好ましくはこの第1の側壁セグメントはすべての3つの領域で、つまり、前方、中央、後方領域に配置されている。
【0020】
中間領域は、好ましくは側壁の1つの領域で、ルーフボックスが取り付けられている自動車の屋根の天井縁に、基本的に直線に伸びる。天井縁は、後方領域の範囲で、同様に基本的に直線に伸びるか、または後から前へ見て内側へ湾曲可能である。これは、各自動車型の自動車の屋根の形状に依存する。側壁の中央領域の基本的に直線に伸びる範囲では、第1の側壁セグメントも第2の側壁セグメントもそこに配置されていることが実用的である。なぜならこれが、直線状の形成に基づき、その表面に関し、湾曲しないか、わずかのみ湾曲し、ルーフボックスを折畳んだ状態で簡単に重ねて畳むことができ、過度に高い空間要求が生じることがないためである。側壁の後方領域もしくはこの領域の屋根形状が湾曲していない場合、そこで同様に第1の側壁セグメントのみが配置されていること、もしくはこの第1側壁セグメントだけがこの側壁の後方領域を形成していることが実用的である。ここで側壁の前方領域に関して上述したものと同様の利点が生じる。
【0021】
特に実用的であることは、第2の側壁セグメントが、好ましくは側壁の中央および/あるいは後方範囲、特に好ましくは側壁の中央範囲に配置されており、多角形の形状は少なくとも3つ、好ましくは4角を有することである。特に好ましくは、第2の側壁セグメントが、台形の形状を有することである。多角形として形成された第2の側壁セグメントの稜が、さらに側壁の下辺の1つの部分領域を形成する。あるいは、側壁セグメントの稜が側壁の上辺の1つの部分領域を形成することも可能である。多角形として形成された第2側壁セグメントの残りの全ての稜は、ルーフボックスを引き出した状態で、好ましくは第1側壁セグメントに密着するか、もしくは隣接する。この実施形態が特に実用的であるのは、第2側壁セグメントが、側壁の中央範囲にのみ配置されている場合である。平面図で側面に見て、中央範囲の左右横に配置された、側壁の前方および後方範囲は、第1の側壁セグメントからのみ形成されるため、第2側壁セグメントの稜が第1側壁セグメントのこの範囲に隣接する。同様に1つの範囲が、第2側壁セグメントの上あるいは下で、第1側壁セグメントによって形成されるので、ここで両方のセグメントの稜が、同様に合い並んで隣接する。これにより、公知の自動車の屋根の様々な形態にとって、可能な限り平坦に折畳まれた、もしくはルーフボックスを引っ込めた状態に関して、側壁セグメントが最適に形成される。
【0022】
さらに有利な実施形態では、回転手段が、転向運動に加えて、さらに互いに連結する内壁エレメントもしくは内壁セグメント間の並進運動を許すように、もしくは可能にするように形成されている。特に有利であるのは、並進運動が、回転手段の旋回軸方向に行われることである。付加的な並進機能は、回転手段の適切な形成あるいは回転手段内に十分なあそびがあることのどちらかによって行われる。回転手段が、例えばヒンジとして形成されている場合、両方のヒンジ部品のブッシュ間にあそびを設けることができ、この遊びは、ヒンジによって連結された、両方の内壁エレメントが、ヒンジの旋回軸に沿って並進運動をすることを可能にする。さらにその他の適切な軸受け、例えば滑走ピボット軸受などが可能で、直線運動および回転もしくは転向運動をも可能にする。特に有利なのは、この実施形態では、特に側壁と天井エレメント間の回転手段が所定の方法で形成されており、付加的な並進運動を可能にすることである。この場合側壁は、天井エレメントに対し、その上辺に沿って摺動可能に形成されている。これは、天井エレメントが側壁に対して、ルーフボックスを折畳む際に、ルーフボックスの歪みを回避するために、後側へ動かすことができるようにするために好都合である。
【0023】
さらにその他の好ましい実施例において、ルーフボックス用に(下)フレームが設けられ、該フレームは少なくとも1つ、特に好ましくは2つの横桁と2つの縦桁を有することである。フレームは、実用的に少なくとも1つの回転手段により後壁と、またはそれぞれ少なくとも1つの回転手段により両方の側壁と連結している。天井エレメントは、さらに実用的に、好ましくは少なくとも1つの前方の天井エレメントヒンジにより、フレームと連結している。フレームは、有利には、少なくとも1つの回転手段により基盤エレメントと連結しており、側壁、後壁、天井エレメントとともに、ルーフボックスを開閉するために、上または下へパタンと動かすことができる。フレーム、後壁、天井エレメントおよび側壁は、一緒に上部を形成し、該上部は、ルーフボックスの天井を形成し、例えば基盤エレメントから形成されている下部に対して、ルーフボックスを引き出した状態で、転向可能であり、これによりルーフボックスを開閉できる。代替的にフレームは後壁、側壁、基盤エレメントとともに、下部を形成することが可能で、同じような方法で、天井エレメント(それだけで上部を形成する)が下部に対して、ルーフボックスを開閉するために転向できるように形成されている。1つのみ、または複数の天井セグメントが、上向きに高く転向して、ルーフボックスを開けるように形成されていることもある。この場合は、天井エレメントの1つの部分領域のみが、ルーフボックスの蓋となる。
【0024】
実用的に、さらにつり上げ装置が装備されており、それによりルーフボックスへ積込むために上部を開き、続いて再び閉めることができる。この点において、上部はルーフボックスが開位置と閉位置の間で、つり上げ装置により動くことが可能である。つり上げ装置は、例えば昇降機として形成可能で、これは適切な油圧ジャッキ等々を有する。代替的につり上げ装置は手動つり上げ装置としても形成でき、上部の手動開閉を可能にする。このために適切なハンドル、ブラケットおよび/または閉鎖装置が装備されている。さらに、固定装置が設けられている場合があり、それにより上部が、開けた位置で固定され、固定装置が弛緩されてから、閉めた位置に動かすことができる。上部は、回転手段によって、しばしば下部を形成する下部エレメントもしくは基盤エレメントに連結され、旋回軸の周りを枢動可能である。さらに実用的に、上部と下部の間にパッキンが設けられている。つり上げ装置の装備は、上部が側面で転向可能もしくは開放可能な場合に特に実用的である。なぜならつり上げ装置により、基盤エレメントの張り出している端の周りでの上部の転向が、手動旋回に比べて簡単になるか、もしくは改良されるからである。
【0025】
ルーフボックスが意図に反して開くのを防ぐために、さらに実用的であるのは、ルーフボックスを閉めるための閉鎖装置が閉鎖位置に取り付けられていることである。これによって、特にルーフボックスの上部(蓋)が意図に反して開くのを避けることができる。基本的に閉鎖装置は別個のコンポーネントとして形成できる。しかし好ましくは、回転手段が閉鎖の付加的機能を行うことができ、それにより同時に閉鎖装置を形成することである。これは、特に上部の旋回用に形成されている回転手段のことである。
【0026】
さらに実用的であるのは、上部がルーフボックスの全内部体積の少なくとも40%の内部体積、好ましくは少なくとも60%、特に好ましくは少なくとも80%を有する場合である。基本的に上部用にさらに大きい内部体積、ルーフボックスの全内部体積の少なくとも85%、少なくとも90%、または少なくとも95%に達することも可能である。そのような実施形態が好まれるのは、開いた状態で下部において基本的に縁がないか、あるいは周囲を囲み上に張り出している縁等々が比較的低く、下部が基本的に全域にわたって平坦に形成されているからである。こうしてルーフボックスは、物を比較的平らな下部より高く持ち上げる必要がないため、使用者にとって快適に取付けおよび取外しが可能である。上部の内部体積は、上部の下辺に密着する仮想線もしくは面で取り囲まれる。代替的に、上記の理由により、上部がルーフボックスの全体高さの少なくとも50%の高さ、好ましくは少なくとも65%、特に好ましくは少なくとも80%を有することが実用的である。上記のパーセンテージの指示は、ルーフボックスを引き出した状態において実用的に決定される。
【0027】
両方の側壁は、ルーフボックスの前面に向かって行くほど先細になる。つまり前方に向かって、このように、その上に配置された、自動車のそれぞれの屋根形状に応じて湾曲した天井エレメントによって、おおよそ楔形の、空気力学的形状を形成し、引き出された状態で、自然に比較的良好な空気抵抗を生み出す。この空気力学的形状は、特に、天井エレメントが、例えば従来の、別個に自動車の屋根に取り付けるためのルーフボックスの場合のように、その前方領域で直接基盤エレメントに連結し、付加的に前壁等々が設けられていないことにより実現する。さらに天井エレメントは、その基盤エレメントとの接合部から、斜め後方に離れて延びており、全体でとして空気力学的形状が達成される。
【0028】
本発明のさらに有利な実施形態では、体積変更手段は、可逆的、つまり反復可能な、内壁エレメントもしくは内壁エレメントの一部範囲の形状変更の変形手段を有する。変形手段は、特に、変形させる内壁エレメントもしくは部分領域内もしくは際に設けることができる。特にこの内壁エレメントもしくはこの部分領域は、ルーフボックスを引っ込めた状態に相当する第1の指定変形状態と、ルーフボックスを引き出した状態に相当する第2の変形状態間で変形可能であるため、内壁エレメントもしくは部分領域を、第1の変形状態から第2変形状態へ、またその反対にすることができる。形状変形を始めるために、さらに起動装置が装備されている。これにより、それぞれ狙いを定めた時点で形状変化もしくは希望する変形状態にするために、内壁エレメントもしくは部分領域もしくは変形手段を目的をもって制御できる。特にこの実施形態で意味があるのは、付加的回転手段が設けられていないことであるこの実施形態ではさらに、ルーフボックスを引っ込めた状態から引き出した状態へ、またはその逆にするために、たった一つの内壁エレメントのみが変形可能に形成されていることで十分である。例えば、変形手段を天井エレメントに装備でき、さらにルーフボックス全体を1つの基盤エレメントと1つの天井エレメントからのみ構成することが可能である。これによりルーフボックスの構造が特に簡単なものになる。引っ込めた状態と引き出した状態間で、希望通りのルーフボックスの変形を確実にするために、さらに実用的なのは、変形する内壁エレメントに、あるいはここに隣接可能な内壁エレメントにガイド手段を設けることであり、それにより変形プロセス中に変形する内壁エレメントが、それぞれ希望の位置に保持される。内壁エレメントは完全に同じ材料から形成できる。代替的に、異なる材料からの組立形成が可能であり、好ましくは内壁エレメントの残りとして、1つの他の材料からできた部分領域が形成されている。
【0029】
特にこの実施形態では、好ましくは変形する内壁エレメントもしくは内壁エレメントの変形する部分領域が形状記憶合金あるいは形状記憶ポリマーを有する。この材料は、エネルギーを供給することにより事前に決めた状態に変形し、続いて再び元の状態に変形して戻ることができる。そのような材料は、一般的に「機械的有効材料」と呼ばれる。(熱)エネルギーの付加により、これを1つの本来の状態から1つの変形状態へ移行させることができる。内壁エレメントが、供給されたエネルギーの高さに応じて、中間状態を取ることも基本的に可能である。
【0030】
代替的に、内壁エレメントあるいは伸縮性材料の内壁エレメントの部分領域は、特に1つの、好ましくは耐水性の伸縮性布を有し、変形手段は、内壁エレメントもしくは内壁エレメントの部分領域を非伸縮状態から伸縮状態へ、そしてその反対にすることができるように形成されている。換言すれば、変形手段は、伸縮状態に達するために、伸縮性材料に伸縮する力を集めて伸縮を行う。伸縮によりルーフボックス内に積載場が生じ、そこに輸送貨物を入れることができる。さらに実用的であるのは、内壁エレメントあるいは内壁エレメントの部分領域は多層仕様で、好まれるのは外側層が、伸縮性材料により形成されていることである。内層は、伸縮性材料の使用にもかかわらず、ルーフボックスの十分な安定を確保するために、別の、好ましくは安定性および/または可撓性材料から形成可能である。引っ込めた状態で、内層を折畳むことができ、伸縮性材料でできた外層が、ぴんと張った状態で内層上にのっており、視覚的にはルーフボックスの表面はなめらかになる。ルーフボックスを引き出した状態では、外層が拡張し、内部に積み込みできるように内層が広がる。この状態でも、ルーフボックスのなめらかな外層面ができる。
【0031】
さらにこの実施形態で実用的であるのは、内壁エレメントもしくは内壁エレメントの部分領域に1つあるいは複数の規定たわみ曲線規定屈曲点が設けられ、つまり内壁エレメントもしくは内壁エレメントの部分領域が湾曲することである。規定屈曲点もしくは規定たわみ曲線の影響範囲外にある内壁エレメントの残り範囲では、湾曲はしない。ここでは強制的に湾曲可能な材質を使用する必要はなく、正確にいうと通常の車体パネルの使用、従来の金属プレート等の使用が可能である。こうして、簡単な方法で希望通りの変形ができ、任意に好きなだけ繰返すことができる。さらに実用的であることは、壁エレメントが後から前へルーフボックスの長手方向に見て剛性が増すことである。これは異なる材料の厚み、内壁エレメント等の異なる範囲での異なる材料の使用により達成することができる。これは特に、内壁エレメントの湾曲度が、後から前へルーフボックスの長手方向に後から前へ見て、減少している場合に実用的である。
【0032】
この実施形態では、さらに変形手段が1つまたは複数の圧電素子を有していることが特に好ましい。圧電素子は、少なくとも1つの変形する内壁エレメントに統合して配置されている。起動装置は、実用的に、ピエゾ素子を有効もしくは無効にすることができ、内壁エレメントを異なる変形状態に変えるために、ピエゾ素子と電気で接続される電流センサを有している。また変形手段は電気接点を有し、内壁エレメントへ(熱)エネルギーを供給するために、それを用いて内壁エレメントもしくは内壁エレメントに埋め込まれた電熱線などの加熱材に電流を供給することが可能である。これは特に、機械的に有効な場合、もしくは形状記憶の材料において実用的である。起動手段を形成するためのその他の手段は、ストロークシリンダー、伸縮ロッド、旋回可能なロッド等々の機械的調整手段の装備である。そのような実施形態は、特に伸縮可能な材料を使用する際に好まれる。
【0033】
その他に好まれる実施形態において、基盤エレメントは、周囲を取り囲む底壁を有し、該底壁は外周枠の目的で基盤エレメントの端に配置され、上へ張り出している。特に、上方に向かって同一平面上の仕上げ面が生じるので、ルーフボックスを引っ込めた状態で、底壁で囲まれた空間にパタンと動かしたり、もしくは折畳むことができるので、底壁の高さを測ることができる。さらに底壁により、ルーフボックスを引き出して開いた状態で境界エッジが作られるため、ルーフボックスに保管された物が意図せずにルーフボックスから滑り出たりすることが防止される。
【0034】
その他の好ましい実施形態では、体積変更手段が移動手段を有し、そのため内壁エレメントが相対して移動可能である。特に、これによって引っ込めた状態でいくつかの内壁エレメントあるいは内壁エレメントのセグメントが、他の内壁エレメントの下へ動かされ、それにより特にコンパクトで省スペース設計になる。これは特に、内壁の表面が屋根表面の基本形状に合わせられている場合、頻繁に湾曲し、平らな面を形成しないことを根拠としている。一面の湾曲がその他の面の湾曲にはまりこむことができ、ルーフボックスが引っ込んだ状態で可能な限り平らであるので、屋根形状に応じて、同じような方向と強度で湾曲している2個の内壁あるいは内壁部分が、一面がもう一方の面の上にくるように、相対して移動することができることが有利である。後壁は、好ましくは天井エレメントの下、特にその後部の天井セグメントの下に移動できるように形成されている。これは特に、クーペや同様の自動車形態のルーフボックスの統合の際に有利である。移動手段は、技術水準から公知の、本目的のために適切な装置を有し、特にガイドレール、ストッパ等々を有することが可能である。さらに、各装置が移動機能および転向機能を有するため、移動手段を回転手段と組み合わせることができる。
【0035】
さらに好ましい実施形態において、内壁エレメントの1つあるいは複数に配置されている、支持エレメントが設けられている。この支持エレメントによって、内壁エレメントはルーフボックスを引き出した状態で相対して支持されることが可能なため、強化構造になる。1つの内壁エレメントに配置された支持手段は特に、この1つの内壁エレメントの隣接する内壁エレメントを支持するために形成されている。支持エレメントは、例えば差し金、内壁エレメントの取外された板金部等として形成可能である。さらに好ましいのは、支持エレメントが同時に向きを変える際に内壁エレメント用のストッパとして提供されることである。
【0036】
実用的に、さらにブロック手段が装備されており、それにより各内壁エレメントがルーフボックスを引っ込こめた状態および/または引き出した状態で、それぞれ指定の位置でブロックされる。こうして、各内壁エレメントが意図せずに向きを変えたり、あるいは他の方法で動くことを防ぐことができる。特に好ましいのは、差し金の形状仕様でブロック手段が支持エレメントに配置されていることである。例えばブロック手段は、電磁石、電磁シュートボルト等々を有することが可能である。
【0037】
さらに好まれる実施形態では、ルーフボックスの内部に運搬物の位置固定手段が設けられていることである。これにより、運搬中に積荷が滑り落ちないことが保証される。この位置固定手段には、例えばガス、特に空気、詰め物をしたクッション、ホルダーまたは積荷に応じて形成された当て物が使用できる。位置固定手段および特にガスクッションは、収納部、刻み目あるいは一定物用のその他の受け入れを有することがある。例えば基盤エレメントに平らに配置されたガスクッションは、スキー等々の収納部を有することができる。ガスクッションは、複数の部屋を有する可能性があり、それは所定の弁と制御装置を経由して選択で制御可能である。従って指定された時点に、ガスクッションの一定の範囲を膨張させたりまたは収縮させることができる。そうしてガスクッションは、異なるものを受け入れるために適合もしくは調整可能である。
【0038】
さらに好ましい実施形態では、1つあるいは複数のセンサエレメントが、ルーフボックスを引っ込めた状態あるいは引き出した状態の算出用および/またはルーフボックスの位置(開いた位置あるいは閉まった位置)の算出用、および/またはルーフボックスの充填状態の算出用に設けられている。代替的あるいは付加的に、ルーフボックスの内部の照明用に照明手段が装備されており、照明手段は評価された信号もしくはセンサエレメントの入力に基づき制御されることが好ましい。そうして例えば、センサおよび照明手段に接続された制御装置が、センサエレメントによりルーフボックスが開位置にあることを認識した場合、照明手段を制御することができる。
【0039】
さらに好ましい実施形態において、少なくとも1つの内壁エレメントおよび/または内壁エレメントの少なくとも1つのセグメントが、基本的に透明に形成されていることである。この透明の形成は、特に自動車の使用者によって、光を上から透明の内壁エレメントもしくは透明の内壁エレメントのセグメントを通って自動車の内部に入れたい場合に望まれる。 内壁エレメントもしくは内壁エレメントのセグメントを透明に形成するためには、特にガラスが使用可能である。さらに好まれるのは、少なくとも1つの内壁エレメントおよび/あるいは内壁エレメントの少なくとも1つのセグメントの色の状態を変えるための着色状態変更手段が設けられていることである。着色状態変更手段により、少なくとも1つの内壁エレメントおよび/または内壁エレメントの少なくとも1つのセグメントが、透明な状態から着色された状態へ、またはその逆に変更可能である。特に実用的であるのは、着色状態変更手段が少なくとも1つの内壁エレメントおよび/あるいは内壁エレメントの少なくとも1つのセグメントに設けられていることである。これは、例えば熱コーティング等々である。
【0040】
さらに、ルーフボックスの基盤エレメントおよび/または天井エレメントに透明の内壁エレメントが設けられている場合に特に実用的であるのは、基盤エレメント、好ましくは天井エレメントに透明の内壁エレメントが設けられている場合に、特に好ましくは被覆材を有する、1つの補足的な開口部が設けられていること、あるいは天井エレメント、好ましくは基盤エレメントに透明の内壁エレメントが設けられている場合に、特に好ましくは被覆材を有する、1つの補足的な開口部が設けられていることである。被覆材は、運搬物の受け入れに適しており、被覆材が特に支持手段、支持棒および/あるいは支持薄板を有するように、頑丈に設計されていることが有利である。
【0041】
さらに好ましくは、基盤エレメントの底面が、多角形および特に長方形を形成せず、そして/および基盤エレメントの底面が、ルーフボックスが取り付けられる各自動車の屋根面の形状に対応することである。従来の公知のルーフボックスの技術水準から、基盤エレメントの底面は、通常長方形に形成されている。現代の自動車の屋根面は、平面図で見ると通常は長方形には形成されてなく、屋根面の側縁部は、むしろ湾曲している。特に、屋根面はしばしば前へ向かって幅が広くなり、屋根面の側縁部の前方領域は、曲率半径下で外側へ伸びている。この点においてルーフボックスは長方形の底面により、一方では屋根面を最適には使用せず、他方では、明らかに長方形ではない屋根の底面から際立つので、視覚的には全体的に統合していない。本実施形態では、これらの欠点が除かれる。基盤エレメントの底面は、好ましくは少なくとも1つの側縁を有し、特に好ましくは複数あるいは全ての側縁が湾曲して延びていることである。このようにそれぞれ屋根面に関して、その体積を変えたルーフボックス向けに最大空間が作られ、特に基盤エレメントの底面が屋根面の形状をとる場合には、一体化した全体像が生じる。特に好ましくは基盤エレメントもしくはその寸法の底面が基本的に屋根面に対応する場合である。
【0042】
さらに好ましい実施形態において、体積変更手段は、少なくとも1つのロッド、特に少なくとも1つの旋回型ブラケットを有し、ロッドは、ルーフボックスが引っ込めた状態と引き出した状態間で動くために、またその反対に動くために実用的に形成されている。旋回型ブラケットは、有利な構成では、その両端に継ぎ手を有し、それにより実用的にルーフボックスの基盤エレメントに固定されている。特に、少なくとも1つのロッドがルーフボックスもしくは自動車の横方向に配置される。引っ込めた状態で、ブラケットはルーフボックスの屋根もしくは基盤エレメント上に平坦に置かれている。ルーフボックスを引き出した状態にするには、ブラケットはその両継ぎ手の周りで、例えば60°から120°、好ましくは70°から100°の角度で上がる。ロッドもしくは旋回ブラケットの向きが変わることにより、ロッド上に配置された、例えば天井エレメントあるいは側壁などの内壁エレメントが据付けられ、ルーフボックスが開く。特に好ましい実施形態において、天井エレメントは3つの部分で形成され、ルーフボックスは、さらに1つの後壁と2つの側壁と1つの基盤エレメントを有する。旋回ブラケットを設置した状態で、該旋回ブラケットはそれぞれ基本的に、両方の外側および中央の天井エレメント間の結合部に平行に調整され、天井エレメントの内側の結合部に密着している。側壁は、好ましくはそれぞれ1部分から、もしくは1個から形成され、基盤エレメントに対して全体としてのみ転向可能である。特に側壁は1つのエッジ領域でフランジ部品等々により天井エレメントに係合し、ロッドが高く上がる際に、そこから生じる天井エレメントの上昇により一緒に立てられる。特に側壁はルーフボックスを引き出した状態で、垂直に調整されてはならず、むしろルーフボックスを引き出した状態で垂直に対して軽く斜めに立てられなければならない。さらに実用的であるのは、ロッドにロック手段が装備されていることであり、該ロック手段は、引き出した状態でのルーフボックスの安定を維持するために、ルーフボックスを引き出した状態の内壁エレメントにある相対物に固定される。特に固定装置は、内壁エレメントに適切な深さで掛かる、ロッドから突き出る突出部等々により形成される。稜はさらに後壁、天井エレメントそして側壁と一緒に上部を形成するフレームを有し、上記の内壁エレメントは全て一緒にフレームに隣接し、そして/またはこれとともに特に枢動可能に連結されている。少なくとも1つのロッドは、基盤エレメントの代わりにフレームで、枢動可能に横たわっている。フレーム、側壁、後壁そして天井エレメントから形成される上部は、ルーフボックスを引き出した状態で、基盤エレメントに対し、ルーフボックスを開けるために向きを変えることができる。
【0043】
さらに実用的であるのは、少なくとも2個の相対して動くことが可能で、隣接して向き合って配置されている、ルーフボックスのコンポーネント間で、特に隣接する内壁エレメント間および/または隣接する内壁エレメントのセグメント間および/または1つのフレームと1つの内壁エレメント間に、パッキンエレメントが配置され、パッキンエレメントが、ルーフボックスの両コンポーネントの重複範囲に装備されている場合である。これにより湿気、埃やその他の不要な粒子がルーフボックスへ入り込むことが回避される。2つのコンポーネントを部分的に重ねるために実用的であるのは、重複範囲の両方のコンポーネントの1つに、部分的に重ねるために引込場所あるいはその他の湾曲した範囲またはかどをつけた範囲が設けられていることである。パッキンエレメントは、両方のコンポーネントが部分的に重なる2つの部分の間に配置される。
【0044】
本発明の基礎となる課題は、さらに屋根に所定のルーフボックスが統合して配置されている自動車の屋根により解決される。好ましくはそのような屋根はさらにルーフボックスを受け入れるための屋根のくぼみを有することが可能である。屋根のくぼみは、実用的にルーフボックスが1つの上端面と一緒に引っ込んだ状態で、屋根の非凹部と同一面上で閉まるように、設計されている。
【0045】
実用的に、ルーフボックスは、自動車の屋根の全体の少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、特に好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは100%覆うように形成されている。これによりできるだけ最大限の収納スペース面をつくるための最適な空間を獲得し、ルーフボックスは屋根に美的に統一される。指定のパーセンテージ範囲の被覆は、ルーフボックスを引っ込めた状態あるいは引き出した状態に適用される。両方の方法は、明確に本実施形態に含まれている。この場合、所定の面が1つの内壁エレメントによってのみ覆われていても十分である。
【0046】
さらに好ましい実施形態では、自動車の屋根はクーペあるいはスポーツ車として形成された自動車あるいはファストバックを備えた自動車の屋根として形成されている。特に尾部もしくはファストバックの範囲で、屋根はルーフボックスがそれに沿って移動可能なガイドを有する。これにより、ルーフボックスを引っ込めた状態と引き出した状態で、屋根の上部の駆動位置から積載位置へ、さらに下へ、自動車の尾部の近くへ動かすことができる。これにより、使用者にとって積載位置でのルーフボックスへの積込みが、ルーフボックスが自動車の屋根の最高位置にある駆動位置より快適になる。特にガイドはこれに関して1つあるいは複数のレールを有し、該レールはそれぞれの成形部を、有利には溝等々の形で有し、ルーフボックスに対をなす成形部が、特に係合してレールの成形部へかみ合うように形成されている。さらに好ましいのは、対応する駆動等々が、ルーフボックスの自動作動用に装備されていることである。
【0047】
さらに、本発明の根底にある課題は、1つの屋根が、屋根に統合配置されたルーフボックスを有し、ルーフボックスが上述されたように形成されている自動車により解決される。
【0048】
本発明の好ましい実施形態は、図面を参照しながら例として説明され、さらに有利な詳細は、図面の図に示される。
【0049】
機能的に同一の部分は、同一符号を付している。図面は図式で示される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】正面図のルーフボックスの分解斜視図である。
図2】背面図のルーフボックスの分解斜視図である。
図3】ルーフボックスの正面側斜視図である。
図4】開いた状態のルーフボックスの正面側斜視図である。
図5】部分的に折畳んだ後壁のあるルーフボックスの背面側斜視図である。
図6】部分的に折畳んだ状態のルーフボックスの正面側斜視図である。
図7】ルーフボックスのその他の実施形態の斜視図である。
図8】開いた状態のルーフボックスのその他の実施形態の正面側斜視図である。
図9】つり上げ装置を有する基盤エレメントの斜視図(ルーフボックスの側面開放用)である。
図10】天井エレメントの背面側斜視図である。
図11】部分的に引き出した後壁を有する天井エレメントの背面側斜視図である。
図12】開いて出した後壁を有する天井エレメントのその他の実施形態である。
図13】引っ込めた後壁を有する、図12に応じた天井エレメントである。
図14a】一連の折り畳みのルーフボックスのその他の実施形態である。
図14b】一連の折り畳みのルーフボックスのその他の実施形態である。
図14c】一連の折り畳みのルーフボックスのその他の実施形態である。
図15】引っ込めた状態でカブリオレに取り付けられたルーフボックスのその他の実施形態である。
図16】部分的に引き出された状態の図15 のルーフボックスである。
図17】部分的に引き出された状態の図15 のルーフボックスである。
図18】完全に引き出された状態の 図15 のルーフボックスである。
図19】サンルーフ付き自動車用の図15のルーフボックスのその他の図である。
図20】引き出して、開いた状態での図15のルーフボックスである。
図21】引き出して、開いた状態での図15のルーフボックスである。
図22】引き出して、開いた状態で、カブリオレの屋根を引っ込めた状態の図15のルーフボックスである。
図23】引き出して、開いた状態で、カブリオレの屋根を引っ込めた状態の図15のルーフボックスである。
図24】引っ込めた状態の統合型ルーフボックスを有する自動車の屋根の斜視図である。
図25】天井エレメントなしの図24の図解である。
図26】上にあげられた後壁のある図5 の図解である。
図27】引き出した状態の一体型ルーフボックスを有する図24から26までの自動車屋根の斜視図である。
図28】引っ込めた状態の統合型ルーフボックスを有する乗用車の側面側斜視図である。
図29】引き出された状態のルーフボックスの図28の図解である。
図30】引き出して開いた状態のルーフボックスの図28と29の図解である。
図31】引っ込めた状態の統合型ルーフボックスのその他の実施形態の自動車の屋根の斜視図である。
図32】引き出して、閉じた状態での図31のルーフボックスである。
図33】引き出して、開いた状態での図31のルーフボックスである。
図34】天井エレメントなしの図31の図である。
図35】天井エレメントなしの図32の図である。
図36】天井エレメントなしの図33の図である。
図37】引き出した状態で駆動位置のクーペ上に取り付けられたルーフボックスのその他の実施形態である。
図38】開いた状態で、積載位置のルーフボックスの図37の図である。
図39】1つのルーフボックスのその他の実施形態である。
図40】ロッドを有する図42のルーフボックスのフレームである。
図41】シールエレメントを有する2つの内壁セグメントの1つの重複範囲の詳細図である。
図42】引き出したルーフボックスを有する自動車の斜視図である。
図43】開いた状態の図42のルーフボックスの斜視図である。
図44】分解図の図42と43のルーフボックスである。
図45】引っ込めた状態のサンルーフを有する自動車用ルーフボックスの実施形態である。
図46】引き出された状態での図45のルーフボックスである。
図47図45のルーフボックスの中間の天井セグメントである。
図48】開口部と被覆材を有する図45のルーフボックスの基盤エレメントである。
図49図45のルーフボックス用の開口部を有する自動車の屋根である。
図50】引き出した状態のサンルーフを有する自動車用ルーフボックスのその他の実施形態である。
図51】引っ込めた状態での図50 のルーフボックスである。
図52図50のルーフボックスの折畳んだ側壁の図である。
図53図50のルーフボックスの支持棒の図である。
図54】動かした状態の図53の支持棒である。
図55】さらに動かした状態の図53の支持棒である。
図56図50のルーフボックスの基盤エレメントの詳細図である。
【0051】
図1は、前面図でルーフボックス1の分解斜視図を示し、図2は、背面図でルーフボックス1の分解斜視図を示している。分解斜視図とは、ルーフボックス1のいくつかのエレメントを見やすくする理由から「浮遊」状態で相前後して表示されている図である。分解図により、ヒンジは、稜範囲の二つの部分が可動的に互いに連結され、固定された継ぎ手であるにもかかわらず、いくつかのヒンジは2つの別々の相前後して浮遊する部品として表示される。
【0052】
ルーフボックス 1 は、土台として1つの一番下の基盤エレメント 2 を有し、この基盤エレメントは、おおよそ長方形のプレートを形成し、その側縁部および底壁19の両側縁を有する。自動車の屋根の通常の形状に合わせるために、基盤エレメント2も台形状に前方へ幅を広げ、そして/あるいは湾曲を有することが可能である。基盤エレメント2には、おおよそ長方形のフレーム 15 が2つの縦桁 14、14' と2つの横桁 13、13' とともに配置されている。フレーム15の外形寸法は、底壁19の内径寸法よりわずかに少なく選択されているので、フレーム15は底壁19の内部で基盤エレメント 2 上にのることができる。フレーム 15 は横桁 14' に基盤エレメント 2 と、前の17 および 後のフレームヒンジ 17' により連結されている。これによりフレーム15は、その上に配置されたエレメントと一緒に上に開くことができる。フレーム15には、2つの側壁 5、5'が配置されている。両方の側壁5、5'は、それぞれ下に、おおよそ台形の側壁セグメント11、11'および上の側壁セグメント12、12'を有し、それは中間ヒンジ10により互いに連結されている。側壁5、5'の下の側壁セグメント 11、11'は、それぞれ下の側壁ヒンジ 7 により、フレーム 15 の縦桁14、14'と連結している。両方の側壁5、5'と前方の横桁には、天井エレメント 3 が配置されている。側壁 5 の上の側壁セグメント 12、12' は、上の側壁ヒンジ8、8'により天井エレメント3に固定されている。側壁 5、5'は、天井エレメント 3 に対して、上辺に沿って、つまり縦桁 14、14'方向に摺動可能に形成されている。この目的のために、上の側壁ヒンジ 8、8' を摺動可能に天井エレメント 3 または側壁 5、5' に、たとえば(未表示の)レールを使って配置できる。その他の可能性は、長手方向にあそびがあり、それにより天井エレメント3と側壁5、5'が縦方向に相対して摺動可能であるようにヒンジ8、8'が形成されていることである。
【0053】
天井エレメント3は、前3a、中間3b、後の天井セグメント3cを有し、これは、天井セグメントヒンジ18、18'により互いに連結されている。前の天井セグメント3aは、さらに、前の天井エレメントヒンジ16、16'により、フレーム 15 と連結している。
【0054】
両方の側壁5もしくは両方の側壁セグメント12、12'は、高さが前方に向かって先細になっている。これに対応して、天井エレメント3が、特に前の天井セグメント3aの範囲で、相応に湾曲している。これによりルーフボックス 1 はおおよそ楔形の、空気力学的形状を有する。
【0055】
両方の側壁5は同様に、後の天井セグメント3cが配置されている後部で先細になる。この天井セグメント3c により、後壁 4 は、2つの後壁ヒンジ 9、9'と連結している。
【0056】
ルーフボックス1の上述の部分は、プラスチック、金属、特にアルミニウムやチタンやカーボン、あるいは複合材料から構成できる。フレームは、例えばアルミニウム管から構成可能である。ヒンジは、例えば金属あるいは可撓性のフィルムヒンジとして、複数の部分あるいは一部分で形成可能である。対応する部分に固定あるいは、これを形成することもできる。ルーフボックス1には、縁範囲にパッキンが設けられ、内部6(図4参照) が水分や汚れから保護されている。
【0057】
フレーム15のキャリア13、14が中空部である場合には、内部(未表示)に電源および制御のための電気ケーブルあるいは空気圧管が敷設されることができる。
【0058】
図3 は、基盤エレメント 2 と1つの側壁 5 と天井エレメント 3 とともに、広げて閉じた状態のルーフボックス1の正面側斜視図を示している。
【0059】
図4は、側面で開いた状態のルーフボックス1の正面側斜視図を示している。ルーフボックス1により形成された利用可能な内部6が示されている。
【0060】
フレーム15は、その両方の縦桁14'に2つのフレームヒンジ17、17'を有し、そのフレームヒンジにより基盤エレメント2と連結している。側壁5、後壁4と天井エレメント3がフレーム15に配置されているので、これらのエレメントをフレーム15と一緒に、ルーフボックス1を開閉するために、上あるいは下にパタンと動かすことができる。追加でフレームボックス1が必要に応じて一方および他方面からも開くことができるように配置あるいは形成された、1つあるいは複数(未表示)のフレームヒンジを反対側の縦桁 14 に設けることができる。
【0061】
さらに(未表示)の閉鎖部が設けられており、該閉鎖部により、ルーフボックス 1 は閉じた状態で開かないように保護されている。
【0062】
図5は、部分的に折畳んだ後壁4を有するルーフボックス1の背面側斜視図を示している。ルーフボックス1を折畳むときには、第一工程でまず後壁 4が後壁ヒンジ9、9'により内側へ、つまり内部6にパタンと動かされる。後壁4は、この目的のために前もって開けられる(未表示の)閉鎖部を有する。図5は、基本的に長方形の後壁4を部分的に折畳んだ状態で表示しており、完全に折畳まれた状態では、該後壁は基本的には長方形で、後の屋根セグメント 3c に完全に密接する。これを可能にするために、後壁 4と後部の屋根セグメント3cはほぼ同じ外形寸法を有する。つまり両部分の表面はほぼ同じである。
【0063】
図6は、部分的に折畳んだ状態のルーフボックス1の正面側斜視図を示している。ここで後壁4は既に完全に内側に折畳まれ、後部の屋根セグメント3cに密接している(未表示)。次のステップで下の側壁セグメント11、11'と上の側壁セグメント 12、12 は、下の側壁エレメント 11、11' が基盤エレメント2に、そして上の側壁エレメント12が天井エレメント3に密接するまで、一緒に内側へ折畳まれる。側壁エレメント11、11'、12、12'を折畳む際に、真ん中の天井セグメントが、上の側壁セグメント12、12'上にあり、それらとともにそれぞれ上の側壁ヒンジ8、8'と結合されているので、真ん中の天井セグメント3bも下降する。側壁セグメント11、11'を完全に内側へパタンと動かせるように、側壁ヒンジ8、8'を例えば弾性フィルムヒンジとして、側壁セグメント11、11'が中央の屋根セグメント3bとの関連で、折畳む際に軽く下降するように形成可能である。
【0064】
前縁の前方天井エレメント 3a は、前方の天井エレメントヒンジ 16、16' によってフレーム15と、そして天井セグメントヒンジ18により、後部の稜に、中央の天井セグメント3bと連結されているので、前方天井エレメント3aは、天井エレメントヒンジ16、16'の範囲にある旋回軸の周りを基盤エレメント 2 の方向下方へ向きを変える。前方天井セグメント 3a の転向により、それは中央の3bと後部の天井セグメント3cと一緒に、降下する際に上の側壁セグメント12、12'に沿って後ろへスライドする。長手方向へのこの動きを可能にするために、例えば(未表示の)レールを使ってヒンジ8、8'を移動可能に固定することができ、あるいは、長手方向にあそびがあるように構成することができる。
【0065】
ルーフボックス1は、説明された方法で、手動で開閉され、折り畳んだり、あるいは広げることができる。好ましい実施形態では、ヒンジおよび/または可動部品(未表示)にはソレノイドおよび/またはエアクッションおよび/またはサーボモータが装備されており、これは電子シーケンスコントローラによって制御される。シーケンス制御の調整のために、ルーフボックス1用に、可動部品の状態を送信するセンサを装備することができる。これにより、開/閉および/または折り畳み/展開を、例えばリモートコントロールあるいはワイヤレスリモコンによって、完全に自動化できる。ルーフボックス1は、自動車の電源および/またはデータバスに接続可能である。該ルーフボックスはさらに、ブレーキランプのある内部および/外部照明を有する。電源は、エネルギーメモリーを装備し、天井エレメント3に配置されている(未表示)統合型ソーラーモジュールにより可能である。可動部品を一定の折畳んだ、または広げた位置で保持するために、磁石もしくは電磁石を、例えば後壁 4 および天井エレメント 3 に装備することができる。さらに適切なセンサが装備されており、該センサはルーフボックス1の状態を運転手に通知し、そして/または、例えば駐車場に入る際に、ルーフボックス1により許容高さを超えたり、あるいはルーフボックス内に配置された物が、ベルトなどの指定の安全装置で保護されていないときに警告信号を出す。さらにセンサは、負荷の重量あるいは、ルーフボックス1が閉まっているか、開いているか表示可能である。さらに例えば、走行中にルーフボックス1の内部6を監視するカメラが装備可能である。自動車のデータバスとの接続により、全てのデータ、とりわけ燃費をデジタルメーターに表示、監視することができる。盗難の際にルーフボックス1の位置を特定するために、送信機と統合された GPS 測位システムも可能である。
【0066】
図7は、ルーフボックス1'の他の実施形態の斜視図を示している。これは特に可動ルーフラックに適している。該ルーフボックスは治具20を有し、それによりルーフボックス1'が1つの(可動)ルーフラックもしくはキャリアフレーム(未表示)に固定可能である。該治具20または他の適切なコネクタにより、ルーフボックス1'にはさらに電気または圧縮空気が供給され、オンボードコンピュータ 25 に接続可能である。
【0067】
好ましくはルーフボックス1'は両側から開けられる。これは例えば、ルーフボックス1'の各側に2個、つまり合計で4個のヒンジロック23が設けられていることで可能になる。閉めた状態で、ヒンジロック23は、例えば掛け金により、ルーフボックス1'をロックする。該ルーフボックスは一方の側で開かれ、それから反対のヒンジロック23がヒンジとして、図12に表示されているように作用する。代替的あるいは付加的に、関節ジョイント21を装備可能である。その他の(ここでは未表示)可能性は、2つの重畳して配置されているフレームが設けられ、下のフレームが回転手段により、基盤エレメントに対して、ルーフボックス側に転向可能で、それによりルーフボックスが開く。ルーフボックスを他の側で開く場合のために、回転手段により上部フレームが下部フレームと連結している。この場合、下部フレームは向きが変わらず、上部フレームのみが下部フレームへ対して向きが変わる。両フレーム間の回転手段は、下部フレームと基盤エレメント間の回転手段の反対側に配置されている。
【0068】
さらに、運搬物用に刻み目24を有するエアクッション22が装備されている。エアクッション 22 は、さらに上記のように、ルーフボックス 1' を広げたり、または折畳んだりするために、空気圧で制御できる。制御するために(未表示)圧力センサが装備されており、この圧力センサは、さらにルーフボックス1'にある物の重量を測定し、オンボードコンピュータにより表示することができる。
【0069】
基盤エレメント2は、自動車の屋根の形状に合わせるために、長手方向に軽く湾曲している。
【0070】
図8 が示すルーフボックス 1 は、土台として下部基盤エレメント 2 を有し、該下部基盤エレメント2はおおよそ長方形のプレートとして形成され、該プレートの背面および前面側縁部とその両側端は、周囲を取り囲む底壁19を有する。自動車の屋根の通常の形状に合わせるために、基盤エレメント2も台形状に前方へ広がり、そして/あるいは湾曲を有することがある。基盤エレメント 2 には、おおよそ長方形のフレーム 15 が2つの縦桁と2つの横桁とともに配置されている。フレーム5の外形寸法は、底壁19の内径寸法よりわずかに小さく選択されているため、フレーム 15 は基盤エレメント 2 内にスペースがある。
【0071】
フレーム 15 には、2つの側壁 5 が配置されている。両方の側壁 5 は、それぞれ下の、おおよそ台形の側壁セグメント11および上の側壁セグメント12を有し、該側壁は中間ヒンジ10により互いに連結されている。下側の側壁 5 の側壁セグメント 11 は、それぞれ下側の側壁ヒンジ 7 によりフレーム 15 と連結している。両方の側壁 5 と前方のフレーム 5 には、天井エレメント3 が配置されている。側壁 5 の上の側壁セグメント 12は、上の側壁ヒンジ8により天井エレメント3に固定されている。天井エレメント3は、さらに前方の天井エレメントヒンジ16により、フレーム 15と連結している。天井エレメント3には、さらに後壁4が折り畳み可能に配置されている。それにより上部 30 が折畳まれる。折畳んだ上部 30 が基盤エレメント 2 の底壁 19 の高さに収まるように、基盤エレメント 2 用に、上部30を昇降するための昇降装置31が装備されている。広げた状態では、昇降装置31は、そこに配置された上部30とともに、引き上げられた状態で、上部 30 は底壁 19 の上縁と面一に連結される。フレーム 15 は、さらに基盤エレメント2に固定されている昇降装置31に設けられ、フレームヒンジ17により、該フレームと連結されている。これによりフレーム15は全体の上部30とともに、上へ(側面)開くことができる。昇降装置31は特に、側面に開くことができるルーフボックスにおいて有利である。ルーフボックスの後部を前方継ぎ手の周りで持ち上げることで開くことができるルーフボックスの場合、昇降装置は装備されていないことが好ましい。
【0072】
図9 は、部分的に降ろされた昇降装置 31 と共に基盤エレメント 2 の斜視図を比較のために示している。昇降装置 31 と、折畳んだ上部 30 を降下することにより、該上部は底壁 19 を有する基盤エレメント 2 の内部の場所に行きつく。基盤エレメント2は、自動車の屋根の形状に合うように、長手方向に軽く湾曲している。
【0073】
図10は、前方3a、中央3b、後方の天井セグメント3cを有する天井エレメント3の背面側斜視図を示している。これらのセグメントは、天井セグメントヒンジ 18 によって互いに連結している。後方天井セグメント 3c の下には、可動の後壁 4 が配置されている。後壁 4 は、天井セグメント 3cから後へ引き出し、それから下へ開いて出すことができる(この状態は図8に示されている)。有利には、天井セグメント3cおよび/または後壁4が湾曲している場合には、ルーフボックス1を折畳んだ状態の両方のエレメントの特にコンパクトな配置が可能である。
【0074】
図11は、部分的に後へ引き出した後壁4の図10のように、天井セグメント 3cの背面側斜視図を示している。
【0075】
図12は、開いて出した後壁4と共に天井セグメント3cのその他の実施形態を示している。可視化するために、エレメントは浮かんで重なり合って表示されている。天井セグメント 3c と後壁 4 は、継ぎ手 32 により連結している。継ぎ手32は、ルーフボックス1を広げる際に、おおよそ水平面に後へ動かし、その後後壁4を下へパタン動かすことができるように形成されている。ルーフボックス1を折畳む際には、はじめに水平位置へ倒し、その後自動車の走行方向へ天井セグメント 3c の下へ後壁 4 を動かす。これは、後壁4 の平面と天井エレメント 3 あるいは側壁 5 の範囲の平面が、そこで後壁がルーフボックスを引っ込めた状態にあり、湾曲面がスペースを節約してより合わさるため、似たような方向と強度の湾曲を有する。
【0076】
図13 は、図5 と同様の天井エレメント 3 を示している。後壁 4 は、引っ込められ、スペースは節約されて天井セグメント3cの下部に配置されている。
【0077】
図14a、14bと14cは、ルーフボックス1のその他の実施形態の斜視図をそれぞれ示している。図14aと14bと14cには、広げるプロセスがシーケンスで表示されている。ルーフボックス1は天井エレメント3を有し、該天井エレメントは3つが、互いに連結し、ルーフボックス1の長手方向に見て、連続して配置された天井セグメント3f、3g、3hを有する。前方の天井セグメント3fおよび中央の天井セグメント3gはガラス製である。ルーフボックス1の基盤エレメントおよび/あるいは自動車の屋根には、同様に対応するガラス製あるいは他の透明な材料でできたセグメントおよび/または開口部が設けられている(ここでは未表示)。自動車の屋根の場合、これらのエレメントは特にサンルーフで形成可能である。図14aには、底壁19が部分的に開かれている。図14bは、開放した底壁19と部分的に開いた側壁5と開いた天井壁3の中間段階を示す。図14cは、完全に広げたルーフボックス1を示している。図 14c は、完全に開いたルーフボックス 1 を示す。ルーフボックス1を引き出した状態では、側壁5は、下から上へ見て斜め内側へのびる。
【0078】
図15は、金属製の開閉式の屋根25を有するカブリオレの上部を示している。このような開閉式の屋根25は、今日では布製屋根の代替として使用される。ルーフボックス1は、完全に折り畳まれた状態で、開閉式の屋根 25上にあるため、視覚では認識できない。ただ天井エレメント3だけは見えるが、目立たない。
【0079】
図16から18は、ルーフボックス1の展開を示している。この目的のため、まずは天井エレメント3が上にパタンと動かされる。これは、ルーフボックスの両側壁に配置されている、2つの十字に配置されたロッド33により行われる。ロッド33は、共通のヒンジ点34で蝶番で連結されている。ロッドの端部は、天井面28により形成される、それぞれ可動に天井エレメント 3 もしくは基盤エレメントに配置されているので、支点 34 の周りで相対してロッド33が向きを変えることにより、ルーフボックスが広げられたり、もしくは折り畳まれる。側壁には、軟質もしくは変形可能な材料、特にカブリオレの屋根の製造に通常使用される材料が使用されるが、これは明確化のために本明細書には示されていない。天井エレメント 3 は、フロントリンク 2 6 により開閉式の屋根 25 に可動固定されている。後壁4は、まだ天井エレメント3の下に配置され、該天井エレメントに密接する。
【0080】
図17は、広げるために天井エレメント3がさらに上にパタンと動かされ、後壁 4 は、天井エレメント 3 の下に伸びていることを示している。図18 が示すように、後壁4は下方へパタンと動く。これは、適切な後方継ぎ手 27によって可能になる。後壁4は、例えば金属などの硬質材料から、または同様に軟質もしくは布製の変形可能な材料、特に側壁と同じ材料から作ることも可能である。
【0081】
図16から18は、さらに両側壁5が開いて出されることを示している。全体としてルーフボックス1は、閉じて利用可能な内部により形成され、この内部は天井エレメント3、両側壁5および後壁4により範囲が限定される。両側壁5と後壁4の下部には、フレーム15が連結する。これによりルーフボックス1が開いた状態で上方へ継ぎ手26の周り、つまり前方へ上げることができるので、使用者にルーフボックス1の内部があらわになり、使用者はルーフボックス1へ積み込みもしくは積み降ろしができる。ルーフボックス1の基盤は、有利には、屋根表面 28 によって形成されている (図20参照)。
【0082】
展開するには、表示された、説明されたプロセスを逆の順序で行う。全体のプロセスは自動化され、空気圧またはサーボモーターを用いて自動的に行われる。
【0083】
図18は、完全に広げた状態でのルーフボックス1を示し、ルーフボックス 1 は閉じている。図20 および 21 は、前方継ぎ手 26 により上方へパタンと動き、開いた状態のルーフボックス1を示している。この状態で、ルーフボックス1 に積み込むことができる。
【0084】
図19は、ルーフボックス1を取り付けているにもかかわらず、閉じた状態の自動車の屋根で屋根から直接日光が自動車の内部に入ることができる実施形態を示している。この状態では、天井エレメント3は透明材料、特にガラスで製造されている。天井エレメント3の1つの部分領域のみを透明材料で構成することも可能である。自動車の屋根25には、自動車の屋根の開口部35が設けられ、その開口部は統合された車蓋36により開閉可能である。車蓋36は、ケーブルホイスト37を使って開閉される。車蓋36は、特にローラーブラインドあるいはブラインドのような形で形成可能である。特に、ルーフボックス1に積み込んだ状態では、物が直接車蓋36の上に置かれるので、車蓋を形成するこの材料が、十分な強度もしくは安定性を有することが望ましい。ルーフボックス1に積荷がない場合、開口部35をあけるために、車蓋36を戻して動かすことができ、それにより透明な天井エレメント3のゆえに日光を自動車の内部に入れることが可能である。
【0085】
ルーフボックス1は、カブリオレの開閉式の屋根25に配置されているか、あるいは該開閉式の屋根に統合されているので、開閉式の屋根25はトランクリッド29が、図22および23に表示されているように、部分的に引っ込めることが可能である。図22は、ルーフボックス1が低めに配置されており、簡単な方法で開いて、積み込むことができることを示している。積み込んだ後は、図23に表示されているようにルーフボックス1は再び閉められる。その後、開閉式の屋根25は、再び上に動かされるか、もしくは閉められる。開閉式の屋根25は、つまり有利にはルーフボックス1用のつり上げ装置として利用される。
【0086】
図24は、一台の乗用車(未表示)の自動車の屋根41の斜視図を示している。自動車の屋根41はルーフボックス1と統合的に配置されている。ルーフボックス1は、引っ込めた状態であり、ルーフボックス1で積荷は運搬されない。この状態では、統合型設計に基づき、基本的にルーフボックス1は視覚的に認識できない。外部からはルーフボックス1の天井エレメント3のみが認識可能で、該天井エレメントは平らな板金として形成され、自動車の屋根41の形状に適合する。さらに天井エレメント3は基本的に自動車の屋根41の全体の屋根面を覆う。
【0087】
図25では、図24の自動車の屋根41が表示され、天井エレメントは省略されている。自動車の屋根41は同時にルーフボックス1用の基盤エレメントを形成し、くぼみ42を有し、該くぼみは、ルーフボックス1を引き出した状態で、天井エレメント 3 と後壁 4 と一緒に、ルーフボックス 1 の内部を限定もしくは取り囲む。くぼみ 4 は、自動車の屋根 41 の前縁 41aの範囲で、乗用車の前面に調整され(ここでは未表示)その広い場所を有する。くぼみ 42 の最も細い部分は、自動車の屋根 41 の後縁 41bに対向する範囲にある。この一番細い部分の範囲には、後壁4が配置され、該後壁は図25の表示で、くぼみ42に下方に折畳まれ、この上に平に密接している。後壁4は、台形形状を有し、両側面の長い方が、くぼみ 42 の後縁 42a に隣接する。くぼみ 42 の側縁 42c は、くぼみ 42 の後縁 42a からくぼみ 42 の前縁 42b へわずかに斜めに外側へ延び、側壁 42c は基本的に直線状ではなくむしろわずかに湾曲して延びている。
【0088】
図26は、図25と似たような表示を示し、図26では、後壁4が上にあげられている。後壁4は、くぼみ42の後縁42に密接する下の長辺で、上にあげるために向きが変えられる。このために適切なヒンジ(未表示)が装備されている。
【0089】
図27は、図24から26の図のルーフボックス1のその他の表示を示し、ここでは天井エレメント3が再びあり、ルーフボックス1は引き出した状態である。天井エレメント3は、自動車の屋根41の後縁41の方を向いた範囲の図24の表示に対して、矢印43により表示された方向に内側へ移動した。このようにして天井エレメント3は上へアーチ形になるので、基盤エレメントとして作用する自動車の屋根41と天井エレメント3の間に、物を運搬するために詰込空間として利用できる空洞が生じる。その際生じる空洞の開口部は、上にあげられた後壁4により覆われるので、閉鎖された積載空間ができる。天井エレメント3の材料は、動かす際に所定の方法で形状が変化するように形成されている。このように天井エレメント3は、ルーフボックスを引き出した状態にするために押し動かされる。特に、自動車の屋根41の2つの長手方向に伸びる(規定)たわみ曲線3aaで湾曲するため、引き出された状態で、天井エレメント3の荷物室の上面を形成する1つの上の形成部分3bbと2つの側面部分3ccができる。自動車の屋根41の前縁41aを向いた、天井エレメント3の範囲は変形しないままなので、乗用車の走行方向に引き出した状態でも、比較的空気力学的に有効な屋根もしくはルーフボックス1の形状が得られる。
【0090】
図28 から30 は、それぞれ、統合されたルーフボックス 1 を有する自動車 40 の斜視側面図を示している。ルーフボックス 1 は、図24 から27 と似たように表示されている。図28には、ルーフボックス1が引っ込めた状態で表示されているのに対し、図29では引き出した状態が表示されている。図30には、引き出した状態のルーフボックス1がある。つまり天井エレメント 3 は、たわみ曲線 3aa で曲がり、さらに天井エレメント 3 の後方領域3dが、自動車の屋根に対して上にあげられている。天井エレメント3の前方領域3eは、自動車の屋根41の上に固定されたままであり、該自動車の屋根としっかりと連結されている。天井エレメント3を部分的に上にあげることは、同様に起動手段により天井エレメント3が変形することによって達成可能である。代替的に、前縁に配置された1つあるいは複数の旋回手段の周りで、変形した天井エレメント3の向きを変えることも可能である。上にあげられた状態で、ルーフボックス1に積み込むことができる。代替で、後壁4を引き出した状態で折り畳み、ルーフボックス 1に後部の開口部からの積込みもしくは積降ろしが可能である。天井エレメント3を上に上あげる必要はなくなる。天井エレメント3は、引き出した状態で、その外側のエッジ領域でくぼみ42の側縁42cと面一となり閉じるように指定された形状で曲がる。
【0091】
天井エレメントは基本的に動かす際に、例えばルーフボックス1に敷設された電源ライン(ここでは未表示)により、天井エレメント3に電気を供給する場合、事前に決めた形に曲がるように形成されている。あらたに作動すると、再び元の位置に曲がって戻る。これにより、継ぎ手、ヒンジ等々なしに、ルーフボックスを折畳んだり、広げたりすることが可能になる。ルーフボックスおよび/または天井エレメントおよび/または基盤エレメントは、好ましくは透明の材料から形成可能である。
【0092】
図31から36は、本発明に関わるルーフボックス1の他の実施形態を示している。図31は、一台の乗用車(ここでは未表示)の自動車の屋根41の斜視図を示している。自動車の屋根41はルーフボックス1と統合的に配置されている。ルーフボックス1は、引っ込めた状態であり、ルーフボックス1で積荷は運搬されない。この状態では、統合型設計に基づき、基本的にルーフボックス1は視覚的に認識できない。外側からは、ルーフボックス 1 の、自動車の屋根41の形状および寸法に合った天井エレメント3のみが認識できる。さらに天井エレメント3は、基本的に自動車の屋根41の屋根全体を覆い、自動車の屋根41の上で平坦である。天井エレメント3は、弾性で変形可能な、適切なストレッチ素材の材料を有する。外側に見えるストレッチ素材の層の下に、よりしっかりした、しかし折り畳み可能な材料、特にプラスチック等々の層が装備されていることが好まれる。
【0093】
図 34 は、天井エレメントなしで、引っ込めた状態のルーフボックス 1 を示している。基盤エレメント2は、他方でくぼみ42を有する屋根面によって形成される。ルーフボックスは、さらにフレーム15を有する。フレーム15bの短めの横ウェブ15aは、それぞれ両端で、それぞれ回転ブラケットヒンジ46により横ウェブ15aに連結している、間隔をあけて基本的に平行に相対して配置された2つの回転ブラケットが延びている。旋回型ブラケットはそれゆえ、おおまかに、フレーム15の縦ウェブ15bに平行に延びている。両方の旋回型ブラケット45は、基盤エレメント2上に平坦にあり、旋回型ブラケットの継ぎ手46から見て、内側を向いている。両方の旋回型ブラケット45の間には、図34に表示された状態で牽引された、2つのスプリングブラケット47が装備されている。両方のスプリングブラケット間には、さらに伸縮可能な保持ストラップ48が装備され、図34 に表示された状態で緩んでいる。
【0094】
図35では、旋回型ブラケット45が、特に図34の位置に対して45°から90度の角度で上に向きを変えるか、もしくは回る。旋回型ブラケット45の転向は、スプリングブラケット47のプレストレス力により達成される。図32は、図35と同様の状況を示し、図32では天井エレメント3が表示されているので、旋回型ブラケットが認識できない。ルーフボックス1は、引き出した状態である。天井エレメント3の材料は、伸張状態で配置されており、天井エレメントは、引っ込めた状態(図31)と比べて位置決めされ、湾曲面を有し、位置決めされた回転ブラケット45に対応する、折れ線44に沿って最も強い曲線に調整される。引き出したルーフボックス 1 (図 32 と 35)は閉じている。
【0095】
図33と36は、引き出して、開いた状態のルーフボックス1を示している。前の横ウェブ15aと基盤エレメント2間に配置された継ぎ手(ここでは未表示)間で開かれるので、ルーフボックス1は開いた状態で、特に後から積み込み可能である。全体のフレーム15は、その上に配置された天井エレメント3とともに、前の横ウェブ15aに配置された継ぎ手の周りで上方へ向きを変える。
【0096】
図37は、クーペとして形成された自動車40を自動車の屋根41とともに示し、この場合、自動車40のファストバックがともに含まれている。自動車40の屋根41には、ルーフボックス1が配置され、該ルーフボックスは、駆動位置(屋根の上部)と積載位置(屋根の下部、特に下のファストバックの範囲)間で動かすことができる。図37の表示では、ルーフボックス1は引き出した状態で、駆動位置にある。特にルーフボックス1は、2つの側壁5と1つの後壁4と1つの天井エレメント3とを有する。自動車の屋根41は、その上部から下部への推移において、1つのガイドを有し、該ガイドは、対向配置された、基本的に互いに平行に調整された2つのレール49を有する。該レール49は、1つのルーフキャビティ50の縁の縦側面に埋め込まれており、該ルーフキャビティは、自動車40のファストバック上を延びている。レール49には、成形部(ここでは未表示)が設けられ、該成形部は、レール49に沿って延びるように、ルーフボックス1の成形部相対物(ここでは未表示)に入り込む。
【0097】
図38では、ルーフボックス1が、図37の図に対して積載状態へ、レール49 にそって下へ動かされている。さらにルーフボックス1が、追加で天井エレメント 3 と後壁 4 と側壁5 と基盤エレメント 2 とを有し、自動車 40 の屋根41上にあることが認識可能である。側壁5、後壁4、天井エレメント 3 は、一緒にルーフボックス 1の上部 30 を形成し、図38 に表示された状態で、開いている。つまり、上部30は、基盤エレメント2に対して前方の回転継ぎ手(ここでは未表示)で上へ向きを変えるので、ルーフボックス1の内部が空き、使用者は積載位置で快適に積み込むことができる。図37と38に表示されたルーフボックスは、所定の実施例でのように、引っ込めた状態に折り畳み可能である。
【0098】
図39は、引き出した状態のルーフボックス1の別の実施形態を平面図で示している。ルーフボックス1は天井エレメント3を有し、該エレメントは、ルーフボックス1の長手方向に順々に配置された、3つの天井セグメント3f と 3g と3h とから成る。ルーフボックス 1 は、さらに2つの側壁 5 を有し、該側壁は、一体的に構成されているか、単一のセグメントとして形成されている。天井エレメント 3 に向いた面では、 側壁 5 がフランジ 5a を有し、該フランジは、天井エレメント 3 の各セグメント 3f と 3g と 3h とに一定の深さで係合する。さらに後壁 4 が設けられている。
【0099】
図40は、図39のルーフボックス1のフレーム15を示し、該フレームには、後壁4、天井エレメント3、側壁5がのっている、もしくは密接する(ここでは未表示)。フレーム15の両方の縦ウェブ15b間には、2つの、基本的に平行に互いに調整された旋回型ブラケット45が配置され、該ブラケットは、その空いている端に旋回型ブラケットの継ぎ手46を有し、それとともにフレーム15もしくはフレーム15の縦桁15bに枢動可能に配置されている。図40に表示された状態では、旋回型ブラケット45の向きが側面に変わり、自動車の屋根もしくはルーフボックスの基盤エレメント上にある(未表示)。ルーフボックス1は、引っ込めた状態である。旋回型ブラケット45が方向を転じると、該旋回型ブラケットは上方へ位置決めされ、ルーフボックス 1 は引き出された状態になる。旋回型ブラケット 45 は、基本的にフレーム 15 の横ウェブ 15a に平行に調整されている中央桁 45aを有する。中央桁45aに、各側へそれぞれ外側桁45bが接続され、該外側桁は、中央桁45aと比べて斜めに延び、それぞれ1つの旋回型ブラケットの継ぎ手46で終わる。中央桁45aと外側桁45b間の連結箇所に、それぞれ上方へ突き出る隆起51として形成されたロックエレメントが設けられている。対応して各旋回型ブラケット45は2つのそのような隆起51を有する。この隆起51は、ラッチを形成するために、天井エレメント3の対応する対向溝52もしくは側壁5のフランジ5aにはまり込む。(ルーフボックス1を引き出した状態)これにより、ルーフボックス1を引き出した状態のための安定した状態に達する。
【0100】
図41は、2つの側壁セグメント11、12が相並んで隣接する1つの範囲の断面図の詳細図を示している。側壁セグメント11、12は、引き出した状態にある。側壁セグメントの12の下端には、内側と下側へ飛び出す、かどをつけた範囲12aが設けられている。下の側壁セグメント11は、このかどをつけた範囲12aに平行に配置されているため、この範囲に重複範囲 54 が形成される。重複範囲54には、パッキン53が設けられ、該パッキンは、一方は側壁セグメント11の内側に、他方はかどをつけた範囲12aの外側に密着し、重複範囲 54 を密閉している。
【0101】
図42は、スポーツ用多目的車として形成された自動車40の斜視図を示している。自動車 40 の屋根には、引き出した状態のルーフボックス 1 が配置されている。ルーフボックス 1 の構造およびルーフボックス 1 の折り畳み状態と引き出した状態の原理は、基本的に図1から7に表示されたルーフボックスの実施形態に対応する。図43は、図42のルーフボックス 1 を自動車なしで、引き出して開いた状態で示し、反対に図42 の表示ではルーフボックスは閉じている。図44では、同じルーフボックス1 が、分解図で表示されている。ルーフボックス 1 は、天井エレメント 3を有し、該天井エレメントは、長手方向に順々に配置され、天井エレメントヒンジ 18 により互いに枢動可能に連結された3つの天井エレメント 3fと3gと3hとから成り立つ。両方の側壁5は、側壁の長さ全体にわたってのび、それぞれ1つの上部側壁セグメント12と、下側の側壁セグメント11を有し、該側壁セグメントは、台形状に形成され、側壁5の中間範囲にのみ配置されている。さらに、下の側壁セグメント11は、側壁5の全体高さ上ではなく、その半分の高さにだけのびる。さらに、ルーフボックス 1 は、後壁 4、基盤エレメント 2、フレーム 15 を有し、該フレームには 後壁4が後壁ヒンジ9により枢動可能に固定されているため、後壁4は折畳むために下へ、基盤エレメント2の上へ転向する。引き出した状態で、側壁 5 のセグメント 11、12 がフレーム 15 に密接している。フレーム 15 は、ルーフボックス1の前端に配置されたヒンジもしくはその他の回転手段により、基盤エレメント 2 上に高く枢動可能なので、フレーム 15 の前の横ウェブ15a はルーフボックス 1 が開いた状態でも基盤エレメント 2と接触したままである。ルーフボックス1は、開いた状態で、目的に応じて後から積み込まれる。さらにルーフボックス1は1つの上部エアクッション 22a と下部エアクッション 22b を有する。下部エアクッション 22b はU型に形成されており、それぞれ基盤エレメント2の長手方向縁部にそって、この上にある、2つの縦長の U 腕木と、基盤エレメント 2 の後方縁部にそってのびる短い横腕木を有する。膨張した状態では、エアクッション22bは基盤エレメント2の外縁に対して軽く内側に移して配置されている(図43参照)。上部エアクッション 22a は、上部 221 を有し、該上部は、膨張した状態でおおよそ面一に、天井エレメント 3 の内側に密接し、基本的に天井エレメント3の内側全体を覆う。ルーフボックス 1 の縦側の外側縁とルーフボックス 1 の裏面に、エアクッション 22aの上面221から縁222が下方に突き出る。縁222の縦側には、それぞれ2つの刻み目223が設けられ、該刻み目は、下方に開いている。刻み目 223 は、上部側壁セグメント12のかどをつけた範囲12aがある場所にあり、該側壁セグメントは、上部側壁セグメント 12 と下部側壁セグメント 11 の間にある。このかどをつけた範囲 12a は、ルーフボックス 1 を引き出した状態の下側の側壁セグメント11の1つの部分領域と重複するため、有害の粒子、ガス、液体等がルーフボックス1の内部へ入りこまないように保護することが保証される。このかどをつけて、内側へ伸びる範囲12aは、刻み目223の範囲に密接するので、該範囲が上部エアクッション22aを損傷することはありえない。
【0102】
図45 から48 には、ルーフボックス 1 もしくはルーフボックス 1 の各コンポーネントのその他の実施形態であり、該ルーフボックスは、サンルーフあるいは、その他の開口部を自動車屋根に備え、太陽光および/あるいは新鮮な空気が自動車の内部へ入るように形成されている。図49には、ルーフボックス1のために形成された自動車の屋根が表示されている。図45は、折畳んだ状態、もしくは引っ込めた状態のルーフボックス1を示している。天井エレメント3は、真ん中に順々に配置されている3つの天井セグメント 3f、3g、3h およびこれらの真ん中の天井セグメント 3f、3g、3hの各側に配置された、ルーフボックス1の全体長さにわってそれぞれ伸びている天井エレメント部分3iを有する。さらに図45では基盤エレメント 2 が認識可能である。
【0103】
図46は、引き出した状態の図45のルーフボックスを示し、ここでは追加で後壁4と側壁5が認識可能であり、側壁5は、互いに畳むことができる2つの側壁セグメントを有する。
【0104】
図47は、側面で境をなす天井エレメント側面部分3iを除いて、中央の天井セグメント 3f と 3g と 3h とを分けて示している。基盤エレメント 2 は、漠然と表示されている。前部および中央の天井セグメント 3f と 3g は、透明の材料、特にガラス製である。後部の天井セグメント3hは、それに対し通常の、非透明の材質、例えば金属板等々で作られている。サンルーフあるいは自動車の屋根にその他の開口部の付いた自動車の使用者が、屋根から自動車の内部に新鮮な空気を入れたい場合、ルーフボックスを引っ込めた状態で、中央の天井セグメント3fと3gとを後ろ側へ動かすことができる。これに加えて、天井セグメント3fの下に、移動滑り木55が表示され、該滑り木によって、天井セグメント3fを基盤エレメント2に沿って動かすことができる。中央の天井セグメント3gは、同様のそのような移動滑り木55を有する(ここでは未表示)。実施形態に応じて、前部の天井セグメント3fを中央の天井セグメント3g上、あるいは下に、後へ動かすことが可能であり、天井セグメントは平行移動で動かした状態で基本的に面一に密接している。場合によってスペーサ、エアクッション等々が装備されているため、ガラスに引っかき傷あるいはその他の損傷ができることがない。天井セグメント3fおよび場合によって3gを動かすために駆動が装備されており、該駆動は、既存の実施形態例において、ホイストとして形成され、関連図37で表示されている。しかし代わりに他の適切な駆動も可能である。天井セグメント3fおよび場合によっては3gを動かすことにより、ルーフボックス1が据え付けられているにも関わらず、自動車の屋根の開口部および動かした天井セグメント 3f と 3gとによりできた、ルーフボックス1の天井セグメントの開口部から外側に自由にアクセスができる。
【0105】
ルーフボックス1から外へ自由にアクセスができるように、実用的に図48 に表示された基盤エレメント2に同様に開口部2aが設けられている。この開口部2aは、両方の中央の天井セグメント3fと3gのひとまとめにされた面に寸法上合致し、薄板ブラインド56として形成された被覆材により覆われ、選択によっては開放することもできる。薄板ブラインド56は、適切な起動手段(ここでは未表示)とローラー57により上げ下げすることができる。薄板ブラインド56は、実用的に、運搬物等々を載せるのに十分安定しており、ブラインドを損傷することなく、あるいは物がブラインドから自動車の内部へ突き出ることがないように形成されている。
【0106】
図49 には、くぼみ 42 を有し、該くぼみにルーフボックス 1 が連動してかみあう自動車の屋根 41 が設けられている。自動車の屋根 41 にも開口部 41c が設けられ、該開口部は、基盤エレメント 2 もしくは両方の中央の天井セグメント3fと3gとがひとまとめにされた面の開口部 2a の寸法に合致する。開口部 41c は、巻き上げブラインド 58 として形成された被覆材により被覆可能もしくは開放可能である。巻き上げブラインド58は、ロール57により、上げ下げ可能である。巻き上げブラインド 58、薄板ブラインド 56 および中央の天井セグメント 3f および場合によっては追加で 3g が開放位置に動いている場合、開口部 41c、2aおよび天井エレメント3の開放された開口部から外側へ、自動車の内部から自由にアクセスができる。上記の開口部から外気は入れずに日光が自動車の内部に入るように、選択によりそのような状態で天井エレメント 3f および 3g も閉めることができる。
【0107】
図50から56は、ルーフボックス1もしくは、サンルーフあるいは自動車の屋根にその他の開口部を有する自動車での使用に適したコンポーネントのその他の実施形態のいくつかの図を示している。
【0108】
図50は、引き出した状態のルーフボックス1の斜視図を示している。天井エレメント3におおよそ長方形の1つの開口部3jが設けられていることが認識できる。この開口部 3j は図50 の表示において、薄板ブラインド 56 で覆われている、もしくは閉められている。この薄板ブラインド56は、開口部3jの被覆材として作用し、選択で引いて閉めたり、引き戻すことができる。とくに薄板ブラインド56は、巻き上げブラインドのように巻き上げることができる。
【0109】
図51は、引っ込めた状態のルーフボックス1斜視図を示している。さらに薄板ブラインド 56 が巻かれたり、もしくは引かれて、天井エレメント 3 の開口部が開放される。開口部3jから、基盤エレメント2の2つの透明な基盤セグメント2bと2cとが識別され、該セグメントは実用的にガラスから形成されている。基盤セグメント2bと2cの下で、自動車の屋根に開口部が設けられ(ここでは未表示)、実用的に同様に適切な被覆材により覆われているか、むき出しになっている。ルーフボックス1が図51に表示された状態で、自動車の屋根に取り付けられている、もしくは据え付けられていて、自動車の屋根の開口部がむき出しの場合、日光が透明の基盤セグメント2bと2cから自動車の内部に入り込む。選択で透明の基盤セグメント2bと2cとを開放位置に動かして戻すことができるので、基盤エレメント2に開口部が生じ、そこから天井エレメントの開口部3jおよび自動車の屋根の開口部により、外側から自動車の内部へ自由にアクセスができるようになる。 図 52 は、上に配置されて、折畳まれた側壁 5 を有する基盤エレメント 2 を示し、折畳まれた状態では、上部の側壁セグメント12のみが認識可能である。なぜなら小さめの、側壁5の中央に配置された下部の側壁セグメントは、側壁セグメント12の下、もしくは基盤エレメント2および側壁セグメント12の間にあるからである。下部の側壁セグメント11を上部の側壁セグメント12に受け入れるための収納部の隅範囲には、かどをつけた範囲12が認識できるが、該範囲は内側へ、つまり折畳んだ状態で上方へ突き出ている。
【0110】
図53は、薄板ブラインド56用のフレーム60の詳細図を示している。薄板ブラインド56は、フレーム60に固定されたロールで、巻き上げ可能で、フレーム60にそって動かすことができる。フレーム60は、有利には天井エレメント 3 の開口部 3j に配置されている。
【0111】
図4 は、支持棒 59 の詳細を示すが、これは、天井エレメント 3 の開口部 3jの範囲にあるが、しかし開口部3jとフレーム60の下に配置されている。支持棒59は、前部の横木59aと後部の横木59bおよびこれらの接続する2つの縦木 59c と 59d とを有する。支持棒 59 は、特に天井エレメント 3 の内側に配置されている。さらに縦木59cと59dから側面で外側に安定装置 62 が出て、該安定装置は、短く配置された棒 63 と縦木 59c と 59d とに平行に配置された一本の外側の遮断棒64から成る。両方のクロスガード 63 は、中間の関節点 65 で、蝶番で互いに連結されている。
【0112】
図55には、支持棒 59 のその他の作動状態が表示されている。さらに縦木 59c と 59d とが互いに内側へ移動可能で、両方の縦木 59c と 59d の制約のない端部が、前部と後部の横木59aと59bに沿って動く。安定装置62は図54の表示に比べて、さらに引き出されている。この状態では、支持棒 59 が引き出された安定装置と移動した縦木 59c と 59d とにより、その上にある薄板ブラインド56を支えるので、被害を受けることなく比較的大きな力を受け入れることができる。
【0113】
図56 は、基盤エレメント 2 の両方の透明の基盤セグメント 2b と 2c とを示す。さらに保護カバー66が基盤セグメント2bの左半分上に動いたことを示している。保護カバー66は、ロール67から広がり、続くプロセスで全体の基盤セグメント2bと2cとを覆うことが可能である。保護カバー66は、例えば1つの材質等々のものから成形可能である。代替的あるいは付加的に、保護カバー66にはガスクッション等々を備えることが可能である。保護カバー66による基盤セグメント2bと2cの被覆は、ガラス製の基盤エレメント2bと2cに引っかき傷ができないように物がルーフボックスに入っている場合に、特に有利である。
【符号の説明】
【0114】
1 ルーフボックス
2 基盤エレメント
2a 基盤エレメントの開口部
2b、2c 透明の基盤部分
3 天井エレメント
3a 天井セグメント
3aa たわみ曲線
3b 天井セグメント
3bb 天井エレメントの表側
3c 天井セグメント
3cc 天井エレメントの側部
3d 天井エレメントの後部
3e 天井エレメントの前部
3f、3g、3h 天井セグメント
3i 天井エレメント側部
3j 天井エレメントの開口部
4 後壁
5 側壁 5a フランジ
6 内部
7 下部の側壁ヒンジ
8 上部の側壁ヒンジ
9 後壁ヒンジ
10 中間ヒンジ
11 下部の側壁部分
12 上部の側壁部分
12a かどをつけた範囲
13 横桁
14 縦桁
15 フレーム
15aフレームの横ウェブ
15b フレームの縦ウェブ
16 前部の天井エレメントヒンジ
17 フレームヒンジ
18 天井部分ヒンジ
19 基礎部内壁
20 治具
21 関節継ぎ手
22 エアクッション
22a 上部エアクッション
22b 下部エアクッション
221 エアクッションの表側
222 エアクッション縁
223 エアクッション内の刻み目
23 ヒンジロック
24 刻み目
25 開閉式屋根
26 前方継ぎ手
27 後方継ぎ手
28 屋根表面
29 トランクルームの蓋
30 上部
31 つり上げ装置
32 継ぎ手
33 ロッド
34 支点
35 車両天井開口部
36 車蓋
37 ホイスト
40 自動車
41 自動車の屋根
41a 自動車の屋根の前縁
41b 自動車の屋根の後縁
41c 自動車の屋根の開口部
42 くぼみ
42a くぼみの後縁
42b くぼみの前縁
42c くぼみの側端
43 移動方向
44 たわみ曲線
45 旋回型ブラケット
45a 中央桁
45b 外側桁
46 旋回型ブラケットの継ぎ手
47 ばね受け金
48 押さえベルト
49 レール
50 天井溝
51 ふくらみ
52 ふくらみ-相対物
53 パッキン
54 重複部分
55 移動滑り木
56 ベネチアンブラインド
57 ローラー
58 巻き上げブラインド
59 支持棒
59a 前部の横木
59b 後部の横木
59a、59c、59d 縦木
60 フレーム
61 ローラー
62 安定装置
63 クロスガード
64 遮断棒
65 継ぎ手
66 保護カバー
67 ローラー
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14a
図14b
図14c
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55
図56