(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
穀類分解物含有発泡性飲料層と、前記穀類分解物含有発泡性飲料層上に形成された泡層と、前記穀類分解物含有発泡性飲料層と前記泡層との間の境界液面下で形成された微細泡含有層とを含む穀類分解物含有発泡性飲料を収容した透明容器を載置するための光源付きコースターであって、
前記微細泡含有層をライトアップする強度からなる光を少なくとも上方に向かって照射する光源を有する土台と、
前記土台に連結される連結部と、前記連結部の上方に位置し、少なくとも側面に表面処理が施された半透明部とを有する中間部材と、を備え、
前記光源から照射された光は、前記微細泡含有層をライトアップするとともに、前記半透明部によって散乱され、前記半透明部の側部外方に散乱光をもたらし、
前記中間部材は、前記連結部の上方であって前記半透明部の下方に設けられるとともに外方に露出する透明部をさらに有することを特徴とする光源付きコースター。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、穀物含有発泡性飲料を容器に注出する際に、泡層と穀類分解物含有発泡性飲料層との境界液面下に発生する霧状の肌理細かい微細泡含有層が生じる場合のあることが知られている。特に、この微細泡含有層は「スモーキーバブルス」又は「フロスティミスト」と称され、穀物含有発泡性飲料をおいしく見せる視覚的効果がある。
【0007】
この点、特許文献1乃至5のいずれもグラス等の容器に注がれた液体に仄かに光を照射して装飾効果を得ることを主たる目的としており、これら特許文献1乃至5のいずれにも、上述した霧状の肌理細かい微細泡含有層に光を照射することで、当該微細泡含有層に対する視覚的効果を高めることについては全く開示されていない。
【0008】
なお、特許文献1の段落[0010]には、「グラス2にビール等の飲み物を満たすと、グラス2がライトアップされる。そして、ビールを入れたグラス2を、目の高さよりやや高い乾杯のときの位置に持ち上げると、ランプ5から照射された光が水面23の泡に反射し、グラス2を下から見てもライトアップすることができる。」という記載はあるが、あくまでも「泡」で光が反射することについて触れられているだけであり、上述した「微細泡含有層」をライトアップすることについては全く触れられていない。さらに、この特許文献1で開示されているのは、あくまでもグラスを載せたまま用いられるグラス発光装置であり、いわゆるコースター等のように、グラス等の容器をテーブル等の上に載置するためのものではない。
【0009】
また、特許文献1乃至5のいずれにも、側方に散乱光をもたらすことで視覚的効果を高めることについての記載は全くない。なお、特許文献2の段落[0009]では「発光ダイオード素子9の光の一部は、受入れ凹所5aから透光板5内に導かれ、その内部で全反射を繰り返して周縁から側方へ光を放つ。従って、透光板5自体もその周縁部が光り、さらに装飾効果を高める。」とされているが、続いて「光源用の発光ダイオード素子9は小型であるので、装置の小型化に寄与し、電球と異なり発熱せず、断線がないので長期にわたって交換なく安全に使用でき、しかも消費電力が小さく、長期にわたる連続点灯が可能である。」とされていることからも理解されるように、用いられる光の強度が小さいことから側方に放たれる光もわずかなものであり、かつ、その光は透明板を介して外部に放たれており散乱光とはなっておらず、その装飾効果が小さい。
【0010】
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、泡層と穀類分解物含有発泡性飲料層との間の境界液面下に形成された霧状の肌理細かい微細泡含有層をライトアップするとともに、側方に散乱光をもたらすことで、微細泡含有層のライトアップと散乱光の両方によって、より高い視覚的効果を実現することができる光源付きコースター及び透明容器入り穀類分解物含有発泡性飲料と光源付きコースターとの組合体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明による光源付きコースターは、
穀類分解物含有発泡性飲料層と、前記穀類分解物含有発泡性飲料層上に形成された泡層と、前記穀類分解物含有発泡性飲料層と前記泡層との間の境界液面下で形成された微細泡含有層とを含む穀類分解物含有発泡性飲料を収容した透明容器を載置するための光源付きコースターであって、
前記微細泡含有層をライトアップする強度からなる光を少なくとも上方に向かって照射する光源を有する土台と、
前記土台に連結される連結部と、前記連結部の上方に位置し、少なくとも側面に表面処理が施された半透明部とを有する中間部材と、を備え、
前記光源から照射された光が、前記微細泡含有層をライトアップするとともに、前記半透明部によって散乱され、前記半透明部の側部外方に散乱光をもたらす。
【0012】
本発明による光源付きコースターにおいて、
前記中間部材は、前記連結部の上方であって前記半透明部の下方に設けられた透明部をさらに有してもよい。
【0013】
本発明による光源付きコースターにおいて、
前記光源から発光される光の強さは、500ルクス以上となっていてもよい。
【0014】
本発明による光源付きコースターにおいて、
前記中間部材は、周縁部において上方に突出した突出部を有し、
前記突出部の内周側の半透明部上に前記透明容器が載置可能となっていてもよい。
【0015】
本発明による光源付きコースターにおいて、
前記半透明部の周縁部に文字、数字又は模様が付されてもよい。
【0016】
本発明による光源付きコースターにおいて、
前記光源は、赤色の光、緑色の光及び青色の光を放ってもよい。
【0017】
本発明による光源付きコースターは、
前記光源に接続され、前記光源から発光される光を制御する制御部をさらに備えてもよい。
【0018】
本発明による光源付きコースターは、
前記制御部を遠隔操作するための遠隔操作部をさらに備えてもよい。
【0019】
本発明による透明容器入り穀類分解物含有発泡性飲料と光源付きコースターとの組合体は、
透明容器と、
前記透明容器内に収容され、穀類分解物含有発泡性飲料層と、前記穀類分解物含有発泡性飲料層上に形成された泡層と、前記穀類分解物含有発泡性飲料層と前記泡層との間の境界液面下で形成された微細泡含有層とを含む穀類分解物含有発泡性飲料と、
前記透明容器が載置される光源付きコースターと、
を備え、
前記光源付きコースターが、
前記微細泡含有層をライトアップする強度からなる光を少なくとも上方に向かって照射する光源を有する土台と、
前記土台に連結される連結部と、前記連結部の上方に位置し、少なくとも側面に表面処理が施された半透明部とを有する中間部材と、を有し、
前記光源から照射された光が、前記微細泡含有層をライトアップするとともに、前記半透明部によって散乱され、前記半透明部の側部外方に散乱光をもたらす。
【0020】
本発明による透明容器入り穀類分解物含有発泡性飲料と光源付きコースターとの組合体において、
前記泡層は、穀類分解物含有発泡性飲料をその凍結温度よりも高い温度で外気ガス成分を用いて予め発泡させて得られた発泡体からなる発泡体層であり、
前記微細泡含有層を発生させる有効範囲に泡の粒径を調整してなる穀類分解物含有発泡性飲料の発泡体を、予め透明容器に注出された穀類分解物含有発泡性飲料層上に添加することで、前記発泡体層を形成し、前記微細泡含有層を発生させてもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、土台に含まれる光源が、泡層と穀類分解物含有発泡性飲料層との間の境界液面下に形成された霧状の肌理細かい微細泡含有層をライトアップするのに十分な強度を有している。また、土台の上方に設けられる中間部材は側面に表面処理が施された半透明部を有している。このため、霧状の肌理細かい微細泡含有層をライトアップすることと半透明部から側方に放たれる散乱光の両方によって、高い視覚的効果を実現することができる。より具体的には、微細泡含有層の位置する相対的に上方位置におけるライトアップ効果と、コースターの中間部材が位置する相対的に下方位置における散乱光による効果の両方に関して同時に視覚的効果を発揮することができ、非常に高い視覚的効果を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施の形態
《構成》
以下、本発明に係る光源付きコースター及び透明容器入り穀類分解物含有発泡性飲料と光源付きコースターとの組合体の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、
図1乃至
図11は本発明の実施の形態を説明するための図である。
【0024】
図3に示すように、本実施の形態の光源付きコースター10は、穀類分解物含有発泡性飲料層81と、穀類分解物含有発泡性飲料層81上に形成された泡層82と、穀類分解物含有発泡性飲料層81と泡層82との間の境界液面下で形成された微細泡含有層85とを含む穀類分解物含有発泡性飲料80を収容した透明容器70を載置するために用いられる。この透明容器70は、透明なものであれば特に限られることはないが、好ましい一例としては、ガラス製グラス又はガラス製ジョッキ等が挙げられる。なお、本実施の形態では、泡層82として後述する発泡体層82’を用いた態様で、以下、説明する。
【0025】
図1に示すように、本実施の形態の光源付きコースター10は、土台20と、土台20の上方に連結された中間部材30と、を備えている。このうち、中間部材30は、土台20に連結される連結部31と、連結部31の上方に位置した透明部35と、透明部35の上方に位置した半透明部36と、を有している。半透明部36は、その側面と上面に表面処理が施されることで半透明になっている。なお、中間部材30の材料としては、例えばアクリル等を用いることができる。また、
図2(a)に示すように、本実施の形態では、連結部31の周縁外方も透明部35で覆われている。なお、
図2(a)−(c)において、中間部材30は断面で示されているが、土台20は側方図で示されている。
【0026】
図2(a)(b)に示すように、本実施の形態では、半透明部36が周縁部において上方に突出した突出部36tを有しており、突出部36tの内周側の半透明部36上で透明容器70が載置可能となっている。なお、突出部36tの幅は下方に向かって徐々に太くなっている。なお、このような突出部36tは必ずしも必要ではなく、
図12に示すように、半透明部36が突出部36tを有しておらず円柱形状となった態様でもよい。また、
図13(a)(b)に示すように、略円柱形状となった半透明部36の上端の縁(上端縁部)が直線状に削られ、複数(
図13(a)(b)では3つ)の直線部39を設けた態様となってもよい。なお、この直線部39は、
図13(b)に示すように、その上端と側端が直線形状となり、その下端は下方に向かって突出した略円弧形状となっている。
【0027】
図4に示すように、土台20は、少なくとも上方に向けて光を発光する光源21と、この光源21を載置するための載置部25とを有している。本実施の形態の光源21は、微細泡含有層85をライトアップする強度からなる光を照射することができるようになっており、例えば500ルクス以上となっている。なお、微細泡含有層85を十分にライトアップするためには、一例として、光源21が赤色の光を放つ場合にはその強度が500ルクス以上となり、光源21が緑色の光を放つ場合にはその強度が1100ルクス以上となり、光源21が黄色の光を放つ場合にはその強度が1600ルクス以上となり、光源21が白色の光を放つ場合にはその強度が2500ルクス以上、光源21がピンク色の光を放つ場合にはその強度が1400ルクス以上となっていることが好ましい。ちなみに、これらの数値は、本願発明者らがライトアップ効果が得られていると判断した際の光の強度をILLUMINATION METER TOPCON製 IM-2Dを用いて測定した結果得られたものである。なお、よりよいライトアップ効果を得るためには、特に光の強度の上限を設ける必要はないが、光の強度があまりに強すぎるとライトアップ効果が薄れてしまうことから、例えば10000ルクス以下となっていることが好ましい。
【0028】
本実施の形態では、載置部25が凹部形状となっており、このように凹部形状となった載置部25内に光源21が載置されている。
図6に示すように、本実施の形態の光源21は、可塑性を有するとともに細長いテープ形状となったチューブ22と、当該チューブ22に内方されたLED(光源部)23とを有している。そして、丸め込まれたチューブ22が載置部25内に載置されることとなる(
図4参照)。
【0029】
そして、光源21から発光された光は、透明部35ではそのまま透過するが、半透明部36によって散乱されることで半透明部36の側部外方に散乱光をもたらすこととなる(
図1参照)。
【0030】
本実施の形態の光源21は、赤色の光、緑色の光及び青色の光を放つ。より具体的には、
図6に示す各LED23が、赤色の光、緑色の光及び青色の光を放つ。なお、各LED23が同じ色、より具体的には赤色、緑色又は青色のうちのいずれか1つの色の光を放ってもよいが、LED23が異なる色を、より具体的には、ある一群のLED23が赤色の光を放ち、別の一群のLED23が緑色の光を放ち、残りのLED23が青色の光を放つようにしてもよい。このようにLED23が異なる色を照射することで、光源21は様々な色の光を放つことができる。
【0031】
図7に示すように、本実施の形態の光源付きコースター10は、光源21に接続されて当該光源21から発光される光を制御する制御部50と、制御部50を遠隔操作するための遠隔操作部(リモートコントローラー)55と、を備えている。このため、遠隔操作部55で遠隔操作することで、様々な色及び/又は様々なパターンで光源21から光を発光させることができ、例えば所定時間毎に色を変えながら光源21から光を照射することもできる。
【0032】
図示していないが連結部31にはネジが切られている。同様に、土台20の上端にもネジが切られている(土台20の「ネジ」については
図2(a)(c)参照)。そして、連結部31のネジと土台20のネジとが嵌合することで、土台20に中間部材30が取り付けられることとなる。連結部31の内方は空洞になっており、土台20の載置部25から飛び出した光源21(
図5参照)が当該空洞内に収納されることとなる。なお、
図5は、本実施の形態による光源付きコースター10の土台20と点灯している光源21を側方から見た図である。
【0033】
中間部材30の全体の高さは例えば約40mm〜約60mm、突出部36tの高さは例えば約15mm〜約35mmとなっている。本実施の形態の突出部36tは環形状となっているが、その内径は、上端で約75mm〜約80mmとなり、下端で約65mm〜約70mmとなっている。台座の高さは例えば約40mm〜約50mmとなっている。
【0034】
図5に示すように、土台20の側部には、光源21に連結された電源ケーブル28を通過させるための引き出し口29が設けられている。
【0035】
《穀類分解物含有発泡性飲料80について》
本実施の形態の穀類分解物含有発泡性飲料80は、穀類の分解物を含む炭酸飲料であればどのような態様の飲料であってもよいが、麦芽の分解物を含む飲料であることが好ましい。穀類としては、特には限定されないが、大麦、小麦、大豆、エンドウ豆又はトウモロコシであることが好ましく、より好ましくは大麦である。穀類の分解物の具体的な態様としては、特に限定されないが、大麦、小麦、大豆、エンドウ豆又はトウモロコシの分解物であり、例えば大豆タンパク、エンドウタンパク、コーンタンパク分解物が挙げられる。
【0036】
本実施の形態の穀類分解物含有発泡性飲料80は、好ましくは麦芽分解物含有炭酸飲料であり、より好ましくはビール系飲料である。ビール系飲料とは、通常にビールを製造した場合、すなわち、酵母等による発酵に基づいてビールを製造した場合に得られるビール特有の味わい、香りを有する飲料をいい、例えば、ビール、発泡酒、リキュール等の発酵麦芽飲料や、その他の醸造酒もしくは完全無アルコール麦芽飲料等の非発酵麦芽飲料が挙げられる。また、ビール系飲料である限り、麦芽飲料に限定されるものではなく、麦や麦芽を使用しない非麦飲料の形態であってもよい。本実施の形態において「非麦飲料」は炭酸ガス等により清涼感が付与された清涼飲料も含まれるものとする。非麦飲料としては、アルコール含量が0重量%である完全無アルコール飲料のような非発酵飲料や、アルコールを含有するアルコール含有飲料が挙げられるが、アルコールを含む態様が好ましい。このアルコール含有非麦飲料としては、発酵して得られた発酵飲料とアルコールが添加された飲料が挙げられる。非麦飲料としては、また、発酵して得られた発酵飲料からアルコール、その他の低沸点成分や低分子成分を除去して得られた非アルコール発酵飲料が挙げられる。ビール系飲料の好ましい態様としては、ビール、発泡酒、完全無アルコール麦芽飲料、非麦飲料が挙げられ、中でもビールが特に好ましい。
【0037】
微細泡含有層85の厚さ及び持続時間の向上した微細泡含有層85を提供するためには、以下の条件を満たすものが好ましい。本実施の形態の光源付きコースター10と、このような条件を満たす穀類分解物含有発泡性飲料80とを組み合わせることで、ライトアップされる微細泡含有層85の厚さを十分なものとし、かつ、持続時間を長くすることができるので、非常に有益なものとなる。
【0038】
本実施の形態で好ましく用いられる穀類分解物含有発泡性飲料80は、微細泡含有層85を発生させる有効範囲に泡の粒径を調整してなる穀類分解物含有発泡性飲料80の発泡体を、予め透明容器70に注出された穀類分解物含有発泡性飲料層81上に添加して、発泡体層82’と、穀類分解物含有発泡性飲料層81との境界液面下に微細泡含有層85を発生させることで提供される。なお、「発泡体」とは、穀類分解物含有発泡性飲料80をその凍結温度よりも高い温度で外気ガス成分を用いて予め発泡させて得られるものである。
【0039】
泡の粒径の有効範囲は、微細泡含有層85の厚さ及び/又は持続時間の閾値を参照して予め設定されてもよく、発泡体における泡の平均粒径は47μm以下となっていることが好ましく、40μm以下となることがより好ましく、35μm以下となっていることがさらに好ましい。また、泡の平均粒径の標準偏差も、所望の微細泡含有層85の厚さ及び/又は持続時間を考慮して適宜決定することができるが、40以下となっていることが好ましく、35以下となることがより好ましく、25以下となっていることがさらに好ましく、20以下となっていることがさらにより好ましい。
【0040】
上述した発泡体において、単位面積あたりの泡の数は、好ましくは600個以上(個/3mm
2)であり、より好ましくは1000個以上(個/3mm
2)であり、さらに好ましくは1300個(個/3mm
2)である。
【0041】
泡の粒径の調整は、攪拌、振動、減圧及び気体注出からなる群から選択される方法によって行われることが好ましいが、とりわけ撹拌処理で行うことが好ましい。
【0042】
穀類分解物含有発泡性飲料80に対して攪拌、振動、減圧又は気体注出処理を行う場合、泡の粒径の調整工程は、攪拌速度、振動レベル、加圧レベル又は気体注出速度を調整し、発泡体における泡の粒径を、微細泡含有層85を発生させる有効範囲としてもよい。また、泡の粒径の調整工程は、泡の粒径の調整中又は調整後に、泡の粒径及び/又は標準偏差を測定する工程を含んでもよい。かかる測定工程を実施する具体的手法は、特に限定されず、例えば、攪拌速度、振動レベル、加圧レベル又は気体注出速度の測定による間接的方法であってもよい。
【0043】
泡の粒径の調整を撹拌により行う場合、撹拌速度は、泡の粒径が上記範囲となる限り特に限定されないが、例えば、7,000〜18,000rpmであり、好ましくは8000〜18,000rpmである。
【0044】
穀類分解物含有発泡性飲料80の撹拌時間は、特に限定されないが、好ましくは5秒以上であり、より好ましくは5〜30秒である。
【0045】
発泡体の泡の粒径の調整は、大気下又はそれに近い組成のガス雰囲気下で好適に行われる。より具体的には、発泡体の泡の粒径の調整は、例えば、大気と同一組成(窒素が約78%、酸素が約21%、その他アルゴン、二酸化炭素など)、又は、窒素含有割合が1〜100%の気体、好ましくは70〜100%の気体中で行われることが好ましい。
【0046】
また、発泡体を形成する穀類分解物含有発泡性飲料80の温度は、特に限定されないが、好ましくは0〜20℃であり、より好ましくは0〜10℃である。
【0047】
穀類分解物含有発泡性飲料80を予め透明容器70へ注出して穀類分解物含有発泡性飲料層81を形成する手法は、微細泡含有層85の発生が妨げられない限り特に限定されず、公知の手法により行うことができる。本実施の形態では、上述の発泡体を添加することから、穀類分解物含有発泡性飲料80は泡立たないように予め透明容器70中に注出することが好ましい。したがって、例えば、ビールサーバーにおいて行われるような、細かい泡を透明容器70中のビールに後注ぎする工程は行わなくてもよい。
【0048】
発泡体の添加は、微細泡含有層85の発生を妨げない限り特に限定されないが、泡の平均粒径の保持を勘案すれば、好ましくは発泡体の製造後20秒以内、より好ましくは10秒以内、さらに好ましくは製造後直ちに行うことが好ましい。
【0049】
また、発泡体の添加方法は、微細泡含有層85の発生を妨げない限り特に限定されないが、好ましくは、透明容器70中の穀類分解物含有発泡性飲料層81の液面上方から、発泡体を透明容器70中に注出することにより行われる。発泡体を添加する位置は、微細泡含有層85の発生を妨げない限り特に限定されないが、好ましくは、穀類分解物含有発泡性飲料80の液面から高さ50mm以上、より好ましくは70mm以上、さらに好ましくは100mm以上の地点である。かかる高さは、穀類分解物含有発泡性飲料80内に乱流を発生させ、微細泡含有層85を濃厚にする上で好ましい。
【0050】
予め透明容器70に注出された穀物含有発泡性飲料の温度は、微細泡含有層85の発生を妨げない限り特に限定されないが、好ましくは5〜20℃であり、より好ましくは5〜10℃である。
【0051】
微細泡含有層85における微細気泡のサイズは、上述の穀物含有発泡性飲料の発泡体の泡サイズ及び添加方法に応じて適宜調節することができるが、微細気泡の平均粒径は、穀物含有発泡性飲料により通常形成される泡又は本実施の形態の発泡体よりも小さくてもよい。したがって、微細気泡の平均粒径は、例えば66μm以下とすることができる。また、微細泡含有層85における微細気泡の密度は、例えば、穀類分解物含有発泡性飲料80の液面から垂直下方向に向かってが徐々に小さくなるように変化させてもよい。
【0052】
微細泡含有層85の保持時間は、特に限定されないが、好ましくは1分間以上であり、より好ましくは2分間以上であり、より好ましくは3分間以上であり、さらに好ましくは3〜5分間以上である。
【0053】
微細泡含有層85の厚さは、特に限定されないが、穀物含有発泡性飲料層の液面を基準として、好ましくは10mm以上であり、より好ましくは10〜20mmである。
【0054】
なお、上述した穀類分解物含有発泡性飲料80の詳細については、特願2013−129954号を参照にされたい。
【0055】
《作用・効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態による作用・効果について説明する。
【0056】
本実施の形態によれば、土台20に含まれる光源21が、発泡体層82’と穀類分解物含有発泡性飲料層81との間の境界液面下に形成された霧状の肌理細かい微細泡含有層85をライトアップするのに十分な強度を有している(
図3参照)。また、土台20の上方に設けられる中間部材30が側面に表面処理が施された半透明部36を有している。このため、ライトアップされた霧状の肌理細かい微細泡含有層85と、半透明部36から側方に放たれる散乱光の両方によって、高い視覚的効果を実現することができる(
図3参照)。
【0057】
なお、従来から知られているグラス等の透明容器に光を照射することで装飾的効果を高めるための装置やコースターは、いずれもグラス等の透明容器に注がれた液体に仄かに光を照射して装飾効果を得ることを主たる目的としており、仮に穀類分解物含有発泡性飲料80を含んだ透明容器70を載置したとしても、微細泡含有層85をライトアップすることができない(後述する
図10(c)(d)参照)。また、従来から知られている装置やコースターでは、側方に散乱光をもたらすことで視覚的効果を高めることが行われていない。
【0058】
この点、本実施の形態による光源付きコースター10では、霧状の肌理細かい微細泡含有層85をライトアップすることと、散乱光、しかも強度の強い散乱光を光源付きコースター10の側方に放出させることの両方を同時に実現することができ、非常に有益なものとなっている。つまり、本実施の形態によれば、微細泡含有層85の位置する相対的に上方位置におけるライトアップ効果と、コースターの中間部材30が位置する相対的に下方位置における散乱光による効果の両方に関して同時に視覚的効果を発揮することができ、透明容器70を含めて視認者が見た際に、上下方向の2箇所で高い視覚効果を実現することができる(
図3参照)。このため、とりわけバー等の薄暗い飲食店において、非常に高い装飾効果を実現することができる。
【0059】
また、本実施の形態のように霧状の肌理細かい微細泡含有層85をライトアップすることには、上述した装飾効果に加えて、穀物含有発泡性飲料をおいしく見せる視覚的効果も発揮することができ、飲食店のイメージアップにも大きな貢献をもたらすことが期待できる。
【0060】
また、本実施の形態では、中間部材30が、連結部31の上方であって半透明部36の下方に設けられた透明部35をさらに有している。このため、半透明部36からもたらされる散乱光とは異なる種類の光も光源付きコースター10の側方にもたらすことができ、ライトアップされた霧状の肌理細かい微細泡含有層85、半透明部36からの散乱光及び透明部35からの直達光という3つの光を視認者は楽しむことができる(
図3参照)。ちなみに、微細泡含有層85による散乱光の強度は、発泡体層82’による散乱光の強度よりも格段に強くなっている(
図3参照)。
【0061】
なお、本実施の形態のように半透明部36の下方に透明部35が設けられていることには重要な意義があるので留意が必要である。つまり、このように半透明部36の下方に透明部35を設けることで、光源21からの光を半透明部36で反射させて、透明部35内に反射光をもたらし、透明部35を介して多くの直達光を側部外方へと照射させることができるのである。仮に透明部35が半透明部36の上方に位置づけられた場合には、光源21からの光が透明部35をそのまま通過してしまうことから、透明部35を通過した直達光が外部側方にもたらされないか、もたらされたとしても非常に弱い強度となってしまい、透明部35からの直達光を視認者が十分に楽しむことができなくなってしまう。
【0062】
また、本実施の形態では、突出部36tの内周側に透明容器70が載置可能となっている(
図2(a)参照)。このため、透明容器70を安定させて光源付きコースター10上に載置することができる。また、本実施の形態では、半透明部36の上面に表面処理が施されている。このため、光源21から照射された光は、透明部35を通過して半透明部36に入り、表面処理が施された半透明部36の上面に達することとなる。このように半透明部36の上面には表面処理が施されていることから、当該上面で反射される光を多くすることができ、その結果、半透明部36内に入り込む反射光の光を多くすることができる。このため、散乱光の強度を高くすることができ、散乱光による視覚的効果を高いものにすることができる。
【0063】
また、本実施の形態では、光源21が、赤色の光、緑色の光及び青色の光を発光する。このため、あらゆる色で微細泡含有層85をライトアップするとともに、あらゆる色からなる散乱光及び直達光を側部外方にもたらすことができる。例えば、霧状の肌理細かい微細泡含有層85を赤色でライトアップするとともに、赤色の散乱光を半透明部36から側部外方にもたらし、かつ、赤色の直達光を透明部35から側部外方にもたらすことができる。同様に、緑色、青色、黄色、紫色等の様々な色で霧状の肌理細かい微細泡含有層85をライトアップするとともに、これらの色からなる散乱光と直達光を光源付きコースター10の側部外方にもたらすことができる。
【0064】
なお、本願の発明者らの実験によれば、少なくとも黄色及び紫色の光を光源21から照射した際には、ライトアップされた微細泡含有層85の色と、当該微細泡含有層85よりも下方に位置する穀類分解物含有発泡性飲料層81の色と、半透明部36及び透明部35から側部外方にもたらされる光の色とで異なることが分かった(
図8(a)(b)参照)。より具体的には、黄色及び紫色の光を光源21から照射した際には、相対的に上方位置にある微細泡含有層85(
図8(a)(b)のA
1参照)、相対的に下方位置にある半透明部36及び透明部35、これら上方位置及び下方位置の間にある穀類分解物含有発泡性飲料層81のうちの上方位置(
図8(a)(b)のA
2参照)、並びに、穀類分解物含有発泡性飲料層81のうちの下方位置(
図8(a)(b)のA
3参照)の4箇所で、異なる色の視覚的効果を得ることができ、より高い装飾効果を得ることができる。なお、カラーで示されていないことから理解しにくいが、
図8(a)は本実施の形態による光源付きコースター10で黄色を照射した際の態様を示した図であり、
図8(b)は本実施の形態による光源付きコースター10で紫色を照射した際の態様を示した図である。
【0065】
ちなみに、高さ位置で色が異なる原因は定かではないが、黄色は光源21が赤色と緑色を同時に照射することで作成し、紫色は光源21が赤色と青色を同時に照射することで作成していることから、これらの波長の違いが何らしかの要因となっていると推測される。なお、本願の発明者らが追加的に実験したところによれば、透明容器70の高さがある程度の高さにないと、上述したような、高さ位置に応じた異なる色の視覚的効果を得ることができなかった。より具体的には、本願発明者らが、高さが195mmであり直径が65.2mmである寸胴形状部(円柱形状部)を有する容器を用いて実験を行ったところ、穀類分解物含有発泡性飲料層81の高さが100mm以上になる場合には、上述したような高さ位置に応じて異なる色となる視覚的効果をよりよく得ることができたが、穀類分解物含有発泡性飲料層81の高さが100mm未満となっている場合には、十分な視覚的効果を得ることができなかった。ちなみに、白熱球に黄色のフィルムを貼り付けた場合及び白熱球に紫色のフィルムを貼り付けたものを用いた場合、並びに、蛍光灯に黄色のフィルムを貼り付けた場合及び蛍光灯に紫色のフィルムを貼り付けたものを用いた場合の各々において、上述したような、高さ位置に応じた異なる色の視覚的効果を得ることができなかった。
【0066】
微細泡含有層85をライトアップする効果は、寸胴形状(円柱形状)の透明容器に注がれた穀類分解物含有発泡性飲料80よりも、底部の直径が小さく、上方に向かって直径が大きくなる部分を有する透明容器に注がれた穀類分解物含有発泡性飲料80において、より高いものとなった。なお、底部の直径が小さく、上方に向かって直径が大きくなる部分を有する透明容器とは、略円柱形状の下方部分と、当該下方部分から上方に向かって直径が大きくなる拡大部分と、を有しておればよく、例えば、当該透明容器は、当該拡大部分から上方に向かって直径が小さくなる縮小部分や、拡大部分から上方に向かって直径が変化しない寸胴部分をさらに有していてもよい。
【0067】
また、本実施の形態では、
図7に示すように、光源21から発光される光を制御する制御部50が設けられており、様々な色及び/又は様々なパターンで光源21から光を発光させることができ、例えば所定時間毎に色を変えながら光源21から光を照射することもできる。そして、本願の発明者らの実験によれば、所定時間毎(例えば数秒毎)に連続して色を変えながら光源21から光を照射した場合には、ライトアップされた微細泡含有層85の色と、半透明部36及び透明部35から側部外方にもたらされる光の色とで異なることが分かった(
図9参照)。一例としては、紫色を照射した後で青色を照射した場合には、微細泡含有層85は紫色でライトアップされているにも係わらず、半透明部36及び透明部35から側部外方にもたらされる光は青色となっていた。
【0068】
このように、制御部50が所定時間毎(例えば数秒毎)に連続して色を変えながら光を照射するよう光源21を制御することで、相対的に上方位置にある微細泡含有層85と、相対的に下方位置にある半透明部36及び透明部35の少なくとも2箇所で、異なる色の視覚的効果を得ることができ、より高い装飾効果を得ることができる。
【0069】
また、本実施の形態では、制御部50を遠隔操作するための遠隔操作部(リモートコントローラー)55が設けられている。このため、遠方から様々な色及び/又は様々なパターンで光源21から光を発光させることができる。また、一つの遠隔操作部55で、複数の光源付きコースター10の制御部50を同時に制御することができるようになっていてもよい。この場合には、例えばバー等の飲食店において、店側の従業員が複数の客先に運ばれた光源付きコースター10の光源21を同じ態様(同じ色及び同じパターン)で制御することができ、店内の様々な場所に運ばれた光源付きコースター10によって店内を彩ることができる。このため、例えば音楽に合わせて各光源付きコースター10の発光色や発光パターンを変えることで、店全体を一体感をもって盛り上げることができる。
【0070】
また、本実施の形態の光源21は、可塑性を有するとともに細長いテープ形状となったチューブ22と、当該チューブ22に内方されたLED23とを有したチューブ型の光源21となっている(
図6参照)。このような態様の光源21は光強度が強いうえに、その価格が比較的安価であることから好ましい。また、このようなチューブ型の光源21が丸め込まれて載置部25内に載置されることで、載置部25の内壁で一定程度の光が遮られるものの上方だけでなくあらゆる方向に光を照射することができるので、半透明部36及び透明部35から側方外部にもたらされる光の強度を強くすることができる点でも好ましい。なお、
図14に示すように、光源21は、細長いテープ形状であって直線形上となったチューブ22と、当該チューブ22内に内包されたLED(光源部)23と、を備えてもよい。この場合には、LED(光源部)23からの光が上方に向けられるようにして、光源21を載置部25に載置すればよい。この態様でも、強い光強度を低価格で得ることができる点で好ましい。また、
図14に示す態様では、上方に光を発光するようにLED23が載置されるので、LED23から上方へ光を効率よく放つことができ、その結果、より少ないLED23を用いるだけで足り、光源付きコースター10の製造コストを低く抑えることができる。なお、
図14では、二本のチューブ22の各々に3つのLED(光源部)23が設けられた態様となっている。これら3つのLED23の各々は、上述した態様と同様、赤色の光、緑色の光及び青色の光を放つことができる。
【0071】
ところで、半透明部36の側面、上端の縁(上端縁部)、上面部等の周縁部に文字、数字及び/又は模様を例えば彫る等して付したり、透明部35の側面、上端縁部、上面部等の周縁部に文字、数字及び/又は模様を彫る等して付したりする態様を採用することもできる。このような態様によれば、光源21からの光を利用して、半透明部36や透明部35において文字、数字及び/又は模様を浮かびあがらせることができ、例えば、装飾効果を高めたり、広告効果をもたらしたりすること等もできる。なお、
図11では、半透明部36の側面に「KIRIN」(符号37参照)という文字を彫った態様を示している。また、
図13(a)(b)では、略円柱形状となった半透明部36の上端の縁(上端縁部)に形成された直線部39に「KIRIN」(符号37’参照)という文字が彫られている。なお、
図13(a)(b)に示したような形状を採用した場合には、円形状(半透明部36及び透明部35)と直線形状(直線部39)とがバランスよく組み合わされたものとなっており、高い装飾性を実現することができる。
【0072】
なお、微細泡含有層85を発生させる有効範囲に泡の粒径を調整してなる穀類分解物含有発泡性飲料80の発泡体を、予め透明容器70に注出された穀類分解物含有発泡性飲料層81上に添加して、発泡体層82’と穀類分解物含有発泡性飲料層81との境界液面下に微細泡含有層85を発生させることで提供された穀類分解物含有発泡性飲料80を用いた場合には(
図3参照)、上述したように、ライトアップされる微細泡含有層85の厚さを十分なものとし、かつ、持続時間を長くすることができるので、非常に有益なものとなる。
【0073】
より具体的には、
図10(a)は、穀類分解物含有発泡性飲料80の発泡体を、予め透明容器70に注出された穀類分解物含有発泡性飲料層81上に添加することで提供された穀類分解物含有発泡性飲料80を、本実施の形態による光源付きコースター10でライトアップした様子を示しているが、この
図10(a)からも理解されるように、このような態様によれば、ライトアップされる微細泡含有層85の厚さを十分なものとすることができ、非常に高い装飾効果を実現することができる。
【0074】
また、
図10(b)は、透明容器70に穀類分解物含有発泡性飲料80をそのまま注いで泡層82及び微細泡含有層85を形成したものを本実施の形態による光源付きコースター10でライトアップした様子を示しているが、
図10(a)に示した態様と比較すると十分とは言い難いが、依然として、ライトアップされた微細泡含有層85によって比較的高い装飾効果を実現することができる。
【0075】
なお、
図10(c)は、穀類分解物含有発泡性飲料80の発泡体を、予め透明容器70に注出された穀類分解物含有発泡性飲料層81上に添加することで提供された穀類分解物含有発泡性飲料80を従来からある光源付きコースターで下から照射したものが、微細泡含有層85が全くライトアップされていないことを理解することができる。また、
図10(d)は、透明容器70に穀類分解物含有発泡性飲料80をそのまま注いで泡層82及び微細泡含有層85を形成したものを従来からある光源付きコースターで下から照射したものが、やはり、微細泡含有層85が全くライトアップされていないことを理解することができる。
【0076】
以上のように、穀類分解物含有発泡性飲料80の発泡体を、予め透明容器70に注出された穀類分解物含有発泡性飲料層81上に添加することで提供された穀類分解物含有発泡性飲料80を、本実施の形態による光源付きコースター10でライトアップすることによって、非常に高い装飾効果を実現することができ(
図10(a)参照)、また、透明容器70に穀類分解物含有発泡性飲料80をそのまま注いで泡層82及び微細泡含有層85を形成したものであっても、本実施の形態による光源付きコースター10でライトアップすることによって、比較的高い装飾効果を実現することができる(
図10(b)参照)。
【0077】
最後になったが、上述した各実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。