(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記哺乳動物は、前記化合物、その薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、または多形体を投与するステップの前に、無制御な細胞増殖の疾患の治療を必要とすると診断されている、請求項3に記載の医薬組成物。
無制御な細胞増殖の前記疾患は、タンパク質キナーゼ機能不全と関連し、前記タンパク質キナーゼは、チロシンタンパク質キナーゼのうちのTecファミリーのメンバーである、請求項3に記載の医薬組成物。
前記癌は、慢性リンパ球性白血病、小リンパ球性リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、および大細胞型B細胞性リンパ腫から選択される、請求項8に記載の医薬組成物。
前記哺乳動物は、前記化合物、その薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、または多形体を投与するステップの前に、炎症性疾患の治療を必要とすると診断されている、請求項10に記載の医薬組成物。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、本発明の次の詳細な説明および本明細書に含まれる実施例への参照によってより容易に理解され得る。
【0025】
本化合物、組成物、物品、体系、デバイス、および/または方法が開示および記載される前に、それらが、別途明記されない限り具体的な合成法に、または別途明記されない限り特定の試薬に限定されず、したがって当然のことながら、異なり得ることを理解されたい。本明細書で使用される専門用語は、特定の態様を説明するためのものにすぎず、限定するようには意図されないこともまた理解されたい。本明細書に記載される方法および材料と同様または同等の任意の方法および材料を、本発明の実践または試験で使用することができるが、例となる方法および材料がここで記載される。
【0026】
本明細書で言及されるすべての刊行物は、刊行物を引用するものに関連する方法および/または物質を開示および記載するために、参照により本明細書に組み込まれる。本明細書で考察される刊行物は、本願の出願日前の開示に対してのみ提供される。本明細書には、先願発明に基づいて本発明がかかる刊行物に先行する権利がないことが認められると解釈されるものは何もない。さらに、本明細書に提供される刊行物の日付は、実際の刊行日とは異なる可能性があり、独立して確認する必要があり得る。
A.定義
【0027】
本明細書で使用されるとき、有機化合物を含む、化合物に対する命名は、命名のために一般的名称、IUPAC、IUBMB、またはCAS推奨を使用して与えられ得る。1つ以上の立体化学的特徴が存在するとき、立体化学的順位、E/Z表記等を指定するために、立体化学についてのカーン・インゴルド・プレローグ則が用いられ得る。当業者は、名称を与えられれば、命名規則を使用した化合物構造の系統的な縮小(systemic reduction)によって、またはCHEMDRAW(商標)(Cambridgesoft Corporation,U.S.A.)等の市販のソフトウェアによってのいずれかで、化合物の構造を容易に確かめることができる。
【0028】
本明細書および添付の特許請求の範囲に使用されるとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈上、そうでないとする明確な指示がない限り、複数形の指示対象を含む。故に、例えば、「官能基」、「アルキル」、または「残基」への言及は、2個以上のかかる官能基、アルキル、または残基等の混合物を含む。
【0029】
範囲は、「約」1つの特定値から、および/または「約」別の特定値までとして、本明細書に表すことができる。かかる範囲が表されるとき、さらなる態様は、一方の特定値から、および/または他方の特定値までを含む。同様に、「約」という先行詞の使用によって、値が近似値として示されるとき、特定値は、さらなる態様を形成することが理解されよう。範囲の各々の終点は、他方の終点に関連して、かつ他方の終点から独立して、有意であることがさらに理解されよう。本明細書に開示される幾つかの値が存在し、各値がまた、その値自体に加えて「約」その特定値として本明細書に開示されることもまた理解される。例えば、値「10」が開示される場合、「約10」もまた開示される。2つの特定の単位の間の各単位がまた、開示されることもまた理解される。例えば、10および15が開示される場合、11、12、13、および14もまた、開示される。
【0030】
本明細書および結びの特許請求の範囲における、組成物中の特定の要素または構成成分の重量部への言及は、重量部が表される組成物または物品中の、その要素または構成成分と、任意の他の要素または構成成分との間の重量関係を表す。故に、2重量部の構成成分Xおよび5重量部の構成成分Yを含有する化合物中において、XおよびYは、2:5の重量比で存在し、さらなる構成成分が化合物中に含有されているかどうかに関わらず、かかる比で存在する。
【0031】
構成成分の重量パーセント(重量%)は、特にそれとは反対の定めのない限り、構成成分を含む製剤または組成物の総重量に基づく。
【0032】
本明細書で使用されるとき、「任意の」または「任意に」という用語は、後述の事象または状況が生じる可能性も生じない可能性もあり、その説明が、該事象または状況が生じる事例、およびそれが生じない事例を含むことを意味する。
【0033】
本明細書で使用されるとき、「BTK」、「受容体チロシンキナーゼBTK」、および「BTK受容体チロシンキナーゼ」という用語は、相互交換可能に使用され、Xq21.3−q22の遺伝子マップ遺伝子座を有するBTK遺伝子によってコードされるタンパク質キナーゼを指す。BTKという用語は、約76281Daの分子量を有する659アミノ酸を有する天然タンパク質を指す。この用語は、EC番号2.7.10.2を有するそのタンパク質を指す。BTKという用語は、スプライスイソ型を含み、また、当業者によって使用される、無ガンマグロブリン血症チロシンキナーゼ、AGMX1、AT、ATK、B細胞前駆キナーゼ、BPK、B細胞前駆キナーゼ、ブルトン無ガンマグロブリン血症チロシンキナーゼ、ブルトンチロシンキナーゼ、BTK;優性阻害キナーゼ機能不全ブルトンチロシンキナーゼ、IMD1、MGC126261、MGC126262、PSCTK1、チロシンタンパク質キナーゼBTK、およびXLA等の代替的な表示も含む。
【0034】
本明細書で使用されるとき、「対象」という用語は、哺乳類、魚類、鳥類、爬虫類、または両生類等の脊椎動物であり得る。故に、本明細書に開示される方法の対象は、ヒト、非ヒト霊長類、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ネコ、モルモット、または齧歯類であり得る。この用語は、特定の年齢または性別を表さない。故に、オスであれメスであれ、成体および新生の対象、ならびに胎仔が包含されることが意図される。一態様では、対象は、哺乳動物である。患者は、疾病または疾患に罹患している対象を指す。「患者」という用語は、ヒトおよび獣医学的対象を含む。開示される方法の幾つかの態様では、対象は、投与するステップ前に、タンパク質キナーゼ機能不全に関連する無制御な細胞増殖の疾患の治療を必要とすると診断されている。開示される方法の幾つかの態様では、対象は、投与するステップ前に、タンパク質キナーゼの阻害を必要とすると診断されている。
【0035】
本明細書で使用されるとき、「対象」という用語は、哺乳類、魚類、鳥類、爬虫類、または両生類等の脊椎動物であり得る。故に、本明細書に開示される方法の対象は、ヒト、非ヒト霊長類、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ネコ、モルモット、または齧歯類であり得る。この用語は、特定の年齢または性別を表さない。故に、オスであれメスであれ、成体および新生の対象、ならびに胎仔が包含されることが意図される。一態様では、対象は、哺乳動物である。患者は、疾病または疾患に罹患した対象を指す。「患者」という用語は、ヒトおよび獣医学的対象を含む。開示される方法の幾つかの態様では、対象は、投与するステップ前に、タンパク質キナーゼ機能不全に関連する無制御な細胞増殖の疾患の治療を必要とすると診断されている。開示される方法の幾つかの態様では、対象は、投与するステップ前に、タンパク質キナーゼの阻害を必要とすると診断されている。
【0036】
本明細書で使用されるとき、「治療」という用語は、疾病、病的状態、または疾患を治癒させる、寛解させる、安定化する、または予防する意図での患者の医療管理を指す。この用語は、積極的治療、つまり、特定的に疾病、病的状態、または疾患の改善を目的とする治療を含み、また、原因治療、つまり、関連する疾病、病的状態、または疾患の原因の除去を目的とする治療も含む。加えて、この用語は、一時緩和治療、つまり、疾病、病的状態、または疾患の治癒よりもむしろ症状の軽減のために設計される治療;予防的治療、つまり、関連する疾病、病的状態、または疾患の発達を最小化するまたは部分的もしくは完全に阻害することを目的とする治療;ならびに支持治療、つまり、関連する疾病、病的状態、または疾患の改善を目的とする別の具体的な療法を補充するために用いられる治療;ならびに支持治療、つまり、関連する疾病、病的状態、または疾患の改善を目的とする別の具体的な療法を補充するために用いられる治療を含む。種々の態様では、その用語は、哺乳動物(例えば、ヒト)を含む対象の任意の治療を包含し、(i)疾病の素因があり得るが、それを有すると未だに診断されていない対象において疾病が生じるのを予防すること、(ii)疾病を阻害すること、すなわち、その発症を止めること、または(iii)疾病を軽減すること、すなわち、疾病の退縮を引き起こすことを含む。一態様では、対象は、霊長類等の哺乳動物であり、さらなる態様では、対象は、ヒトである。「対象」という用語はまた、飼い慣らされた動物(例えば、ネコ、イヌ等)、家畜(例えば、畜牛、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ等)、および実験動物(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモット、ミバエ等)も含む。
【0037】
本明細書で使用されるとき、「予防する」または「予防すること」という用語は、とりわけ事前行為によって、何かが起こることを排除する、回避する、未然に防ぐ、食い止める、停止する、または妨げることを指す。低減、阻害、または予防が本明細書で使用される場合、別途具体的な記載のない限り、残りの2つの語の使用もまた明示的に開示されることが理解される。
【0038】
本明細書で使用されるとき、「診断された」という用語は、当業者、例えば、医師による検査を受け、本明細書に開示される化合物、組成物、または方法によって診断または治療され得る病態を有することが見出されたことを意味する。例えば、「無制御な細胞増殖の疾患であると診断された」は、当業者、例えば、医師による検査を受け、タンパク質キナーゼを阻害することができる化合物または組成物によって診断または治療され得る病態を有することが見出されたことを意味する。さらなる例として、「タンパク質キナーゼの阻害に必要であると診断された」とは、当業者、例えば、医師による検査を受け、タンパク質キナーゼ機能不全を特徴とする病態を有することが見出されたことを意味する。かかる診断は、本明細書で考察される、無制御な細胞増殖の疾患、癌等の疾患を参照し得る。例えば、「タンパク質キナーゼ活性の阻害に必要であると診断された」という用語は、当業者、例えば、医師による身体検査を受け、タンパク質キナーゼ活性の阻害によって診断または治療され得る病態を有することが見出されたことを意味する。例えば、「タンパク質キナーゼ機能不全に関連する1つ以上の無制御な細胞増殖の疾患の治療に必要であると診断された」とは、当業者、例えば、医師による身体検査を受け、タンパク質キナーゼ機能不全に関連する1つ以上の無制御な細胞増殖の疾患を有することが見出されたことを意味する。
【0039】
本明細書で使用されるとき、「疾患に対する治療を必要とすることが特定される」等の句は、疾患の治療に対する必要性に基づく対象の選択を指す。例えば、対象は、当業者による先の診断に基づいて、疾患(例えば、タンパク質キナーゼ活性の機能不全に関連する疾患)の治療を必要とするとして特定され、その後、その疾患に対する治療を受け得る。特定は、一態様では、診断を行う人物とは異なる人物によって行われ得ることが企図される。さらなる態様では、投与は、その後投与を行う人物によって行われ得ることもまた企図される。
【0040】
本明細書で使用されるとき、「投与すること」および「投与」という用語は、薬学的調製物を対象に提供する任意の方法を指す。かかる方法は、当業者に周知であり、経口投与、経皮投与、吸入による投与、経鼻投与、局所投与、膣内投与、眼内投与、耳内投与、脳内投与、直腸投与、舌下投与、頬側投与、ならびに静脈内投与、動脈内投与、筋肉内投与、および皮下投与等の注射剤を含む、非経口投与を含むが、これらに限定されない。投与は、連続的または間欠的であり得る。種々の態様では、調製物は、治療的に投与することができ、つまり、既存の疾病または病態を治療するために投与される。さらなる種々の態様では、調製物は、予防的に投与することができ、つまり、疾病または病態の予防のために投与される。
【0041】
本明細書で使用される「接触させること」という用語は、開示される化合物および細胞、標的タンパク質キナーゼ、または他の生物学的実体を、化合物が、標的(例えば、スプライソソーム、細胞等)の活性に、直接的に、すなわち、標的自体と相互作用することによって、または間接的に、すなわち、標的の活性が依存している別の分子、補因子、因子、またはタンパク質と相互作用することによって影響を及ぼし得るような様態で、一緒にすることを指す。
【0042】
本明細書で使用されるとき、「有効量」および「有効な量」という用語は、所望の結果を達成する、または所望でない病態に対して効果を有するのに十分な量を指す。例えば、「治療上有効量」は、所望の治療的結果を達成する、または所望でない症状に対して効果を有するのに十分であるが、一般に、有害な副作用を引き起こすには不十分な量を指す。いずれの特定患者のための具体的な治療上有効用量レベルも、治療されている疾患および疾患の重症度;用いられる具体的な組成物;患者の年齢、体重、全般的な健康、性別、および食生活;投与時間;投与経路;用いられる具体的な化合物の排泄率;治療の持続期間;用いられる具体的な化合物と組み合わせてまたは同時に使用される薬物を含む、多様な要因、ならびに医療分野において周知の同様の要因に依存する。例えば、化合物の用量を、所望の治療効果を達成するために要求される用量よりも低いレベルで開始し、所望の効果が達成されるまで投薬量を徐々に増加させることは、当該技術分野の技術の範囲に十分に入る。所望される場合、有効な1日用量は、投与の目的で複数の用量に分割することができる。結果的に、単回用量組成物は、1日用量を構成するために、かかる量またはその約数を含有し得る。いかなる禁忌症の場合にも、投薬量は、個々の医師によって調整することができる。投薬量は、変動し得、1回以上の用量投与で毎日、1日以上にわたって投与され得る。所与のクラスの薬学的生成物のために適切な投薬量についての指針は、文献で見出すことができる。さらなる種々の態様では、調製物は、「予防上有効量」、つまり、疾病または病態の予防のために有効な量で投与することができる。
【0043】
本明細書で使用されるとき、「キット」は、キットを構成する少なくとも2つの構成要素のまとまりを意味する。一緒に、構成要素は、所与の目的のための機能単位を構成する。個々の成員の構成要素は、一緒にまたは別個に、物理的にパッケージ化されてもよい。例えば、キットを使用するための説明書を含むキットは、他の個々の成員の構成要素と共に説明書を物理的に含む場合も、含まない場合もある。代わりに、説明書は、別個の成員の構成要素として、紙形態で、またはコンピュータ可読メモリデバイス上に供給されるか、もしくはインターネットウェブサイトからダウンロードされ得る、電子形態で、あるいは記録されたプレゼンテーションのいずれかとして、供給され得る。
【0044】
本明細書で使用されるとき、「説明書(複数可)」は、キットに関する関連材料または手法を説明する文書を意味する。これらの資料には、次のうちのいずれの組み合わせも含まれてよい:背景情報、構成要素の一覧およびそれらの可用性情報(購入情報等)、キットを使用するための簡便なまたは詳細なプロトコル、トラブルシューティング、参考文献、技術サポート、ならびに任意の他の関連文書。説明書は、キットと共にまたは別個の成員の構成要素として、紙形態で、またはコンピュータ可読メモリデバイス上に供給されるか、もしくはインターネットウェブサイトからのダウンロードされ得る、電子形態で、あるいは記録されたプレゼンテーションのいずれかとして、供給され得る。説明書は、1つまたは複数の文書を含み得、将来の更新を含むことが意図される。
【0045】
本明細書で使用されるとき、「治療剤」という用語は、生物(ヒトまたは非ヒト動物)に投与されるとき、局所および/または全身作用によって、所望の薬理的、免疫原性、および/または生理的効果を誘発する、任意の合成または天然に生じる生物学的に活性な物質の化合物または組成物を含む。その用語はしたがって、伝統的に薬物として見なされる化合物または化学物質、ワクチン、およびタンパク質、ペプチド、ホルモン、核酸、遺伝子構築物等の分子を含む生物製剤を包含する。治療剤の例は、Merck Index(第14版)、Physicians’Desk Reference(第64版)、The Pharmacological Basis of Therapeutics(第12版)等の周知の参考文献に記載され、それらには、限定なしに、薬;ビタミン;ミネラル栄養補助食品;疾病もしくは病気の治療、予防、診断、治癒、もしくは軽減に使用される物質;身体の構造もしくは機能に影響を及ぼす物質、または生理学的環境に配置された後、生物学的に活性もしくはより活性となるプロドラッグが含まれる。例えば、「治療剤」という用語は、アジュバント;抗生物質および抗ウイルス剤等の抗感染薬;鎮痛剤および鎮痛剤組み合わせ、食欲低下薬、抗炎症剤、抗てんかん剤、局所および全身麻酔薬、催眠薬、鎮静剤、抗精神病薬、神経緩解剤、抗うつ薬、抗不安剤、アンタゴニスト、ニューロン遮断薬、抗コリン作動薬およびコリン様作動薬、抗ムスカリン剤およびムスカリン剤、抗アドレナリン作動薬、抗不整脈薬、血圧降下剤、ホルモン、および栄養素、抗関節炎薬、抗喘息薬、抗痙攣薬、抗ヒスタミン薬、抗嘔吐薬、抗悪性腫瘍薬、鎮痒薬、解熱剤;鎮痙薬、心血管用調製物(カルシウムチャネル遮断薬、ベータ−遮断薬、ベータ−アゴニストおよび抗不整脈薬を含む)、血圧降下剤、利尿剤、血管拡張薬;中枢神経系刺激薬;咳および風邪用調製物;鬱血除去薬;診断薬;ホルモン;骨成長刺激薬および骨再収阻害剤;免疫抑制薬;筋弛緩薬;精神刺激薬;鎮静剤;精神安定剤;タンパク質、ペプチド、およびそれらの断片(天然に生じる、化学的に合成される、または組み換え生成されるかに関わらず);ならびに核酸分子(2本鎖および1本鎖分子の両方、遺伝子構築物、発現ベクター、アンチセンス分子等を含む、リボヌクレオチド(RNA)またはデオキシリボヌクレオチド(DNA)のいずれかである、2つ以上のヌクレオチドの重合型)、小分子(例えば、ドキソルビシン)、および例えば、タンパク質および酵素等の、他の生物学的に活性な高分子を含むが、これらに限定されない、主要な疾患領域のすべてにおいて使用するための化合物または組成物を含む。薬剤は、獣医学を含む医療用途において、および農業において、例えば植物と共に、ならびに他の領域において使用される、生物学的に活性な薬剤であってもよい。治療剤という用語にはまた、限定なしに、薬;ビタミン;ミネラル栄養補助食品;疾病もしくは病気の治療、予防、診断、治癒、もしくは軽減に使用される物質;または身体の構造もしくは機能に影響を及ぼす物質、または既定の生理学的環境に配置された後、生物学的に活性もしくはより活性となるプロドラッグが含まれる。
【0046】
本明細書で使用されるとき、「EC
50」は、生物学的過程の、またはタンパク質、サブユニット、細胞小器官、リボ核タンパク質等を含む、過程の構成要素の、50%アゴニズムまたは活性化のために要求される物質(例えば、化合物または薬物)の濃度を指すことが意図される。一態様では、EC
50は、本明細書の他の箇所でさらに定義される、インビボでの50%アゴニズムまたは活性化のために要求される物質の濃度を指すことができる。さらなる態様では、EC
50は、ベースラインと最大反応との中間まで反応を誘発するアゴニストまたは活性剤の濃度を指す。
【0047】
本明細書で使用されるとき、「IC
50」は、生物学的過程の、またはタンパク質、サブユニット、細胞小器官、リボ核タンパク質等を含む、過程の構成要素の、50%阻害のために要求される物質(例えば、化合物または薬物)の濃度を指すことが意図される。例えば、IC
50は、本明細書の他の箇所でさらに定義される、インビボでの50%阻害のために要求される物質の濃度を指すことができるか、またはこの阻害が、インビトロで測定される。代替として、IC
50は、物質の最大半量(50%)の阻害濃度(IC)を指す。この阻害は、Ramos(RA−1)、Granta−519、BxPC−3、またはOPM−2等の細胞株において測定することができる。なおさらなる態様では、この阻害は、突然変異体または野生型哺乳動物タンパク質キナーゼ、例えばBtkでトランスフェクトされた、細胞株、例えば、HEK−293またはHeLaにおいて測定される。
【0048】
「薬学的に許容される」という用語は、生物学的にまたは他の方法で望ましくないことのない、すなわち、許容し難いレベルの望ましくない生物学的効果を引き起こすことも、有害な様態で相互作用することもない、物質を説明する。
【0049】
本明細書で使用されるとき、「誘導体」という用語は、親化合物(例えば、本明細書で開示される化合物)の構造に由来する構造を有し、その構造が、本明細書で開示される構造に十分に類似しており、その類似性に基づいて、当業者によって、特許請求される化合物と同じもしくは同様の活性および実用性を示すこと、または前駆体として、特許請求される化合物と同じもしくは同様の活性および実用性を誘導することが予想されるであろう、化合物を指す。例示的な誘導体には、親化合物の塩、エステル、アミド、エステルまたはアミドの塩、およびN−酸化物が含まれる。
【0050】
本明細書で使用されるとき、「薬学的に許容される担体」という用語は、滅菌水溶液もしくは非水溶液、分散液、懸濁液、または乳濁液、ならびに使用直前に滅菌注射液もしくは分散液に再構成するための滅菌粉末を指す。好適な水性および非水性担体、希釈剤、溶媒、またはビヒクルの例としては、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、カルボキシメチルセルロース、およびそれらの好適な混合物、植物油(オリーブ油等)、ならびにオレイン酸エチル等の注射用有機エステルが挙げられる。適切な流動性は、例えば、レシチン等のコーティング材の使用によって、分散液の場合には要求される粒径の維持によって、および界面活性剤の使用によって、維持することができる。これらの組成物はまた、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤等のアジュバントを含有し得る。微生物の作用の防止は、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等の種々の抗菌剤および抗真菌剤によって確実にすることができる。糖類、塩化ナトリウム等の等張剤を含むこともまた望ましい可能性がある。注射用剤型の持続的吸収は、吸収を遅延させる、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチン等の薬剤の組み込みによってもたらすことができる。注射用デポー形態は、薬物のマイクロカプセル封入マトリックス(microencapsule matrices)を、ポリラクチド−ポリグリコライド、ポリ(オルトエステル)、およびポリ(無水物)等の生分解性重合体中に形成することによって作製される。薬物対重合体の比および用いられる特定の重合体の性質に応じて、薬物放出の速度を制御することができる。デポー注射用製剤はまた、薬物を、身体組織と適合性のリポソームまたはマイクロエマルション中に封入することによって調製することができる。注射用製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通す濾過によって、または使用直前に滅菌水もしくは他の滅菌注射剤媒体中に溶解もしくは分散させることができる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌することができる。好適な不活性担体は、ラクトース等の糖類を含み得る。望ましくは、活性成分の粒子の少なくとも95重量%は、0.01〜10マイクロメートルの範囲での有効粒径を有する。
【0051】
本明細書および結びの特許請求の範囲で使用される、化学種の残基は、特定の反応スキームまたはその後の製剤もしくは化学生成物における化学種の結果として生じる生成物である、部分を指し、その部分が実際に化学種から得られたかどうかに関わらない。故に、ポリエステル中のエチレングリコール残基は、ポリエステル中の1つ以上の−OCH
2CH
2O−単位を指し、エチレングリコールを使用してポリエステルを調製したかどうかに関わらない。同様に、ポリエステル中のセバシン酸残基は、ポリエステル中の1つ以上の−CO(CH
2)
8CO−部分を指し、その残基が、セバシン酸またはそのエステルを反応させてポリエステルを得ることによって得られるかどうかに関わらない。
【0052】
本明細書で使用されるとき、「置換された」という用語は、有機化合物のすべての許容される置換基を含むことが企図される。広範な態様では、許容される置換基には、有機化合物の、非環式および環式の、分岐したおよび分岐していない、炭素環式および複素環式の、ならびに芳香族および非芳香族の置換基が含まれる。例示説明となる置換基には、例えば、後述のものが含まれる。許容される置換基は、適切な有機化合物のために、1つ以上であり、同じまたは異なり得る。本開示の目的のために、窒素等のヘテロ原子は、水素置換基、および/またはヘテロ原子の原子価を満たす、本明細書に記載される有機化合物の任意の許容される置換基を有することができる。本開示は、有機化合物の許容される置換基によって、いかなる様態でも限定されるようには意図されない。また、「置換」または「で置換された」という用語は、かかる置換が、置換原子および置換基の許容される原子価に従うこと、ならびにその置換が安定な化合物、例えば、再編成、環化、排除等によって自発的に形質転換を経ない化合物をもたらすこと、という暗黙の但し書きを含む。ある特定の態様では、それとは反対の明示的指示がない限り、個々の置換基がさらに任意に置換され得る(すなわち、さらに置換されるか、または置換されない)こともまた企図される。
【0053】
種々の用語を定義する際、「A
1」、「A
2」、「A
3」、および「A
4」は、本明細書で、種々の具体的な置換基を表すための包括記号として使用される。これらの記号は、本明細書で開示される置換基に限定されない任意の置換基であり得、それらが1つの事例で、ある種の置換基であるように定義されるとき、それらは、別の事例では、何らかの他の置換基として定義され得る。
【0054】
本明細書で使用される「脂肪族」または「脂肪族基」という用語は、直鎖(すなわち、分岐していない)、分岐鎖、または環式(縮合、架橋、およびスピロ縮合多環式を含む)であってもよく、完全に飽和していてもよく、または1つ以上の不飽和単位を含有してもよいが、芳香族ではない、炭化水素部分を表す。別途明記されない限り、脂肪族基は、1〜20個の炭素原子を含有する。脂肪族基には、直鎖または分岐鎖の、アルキル、アルケニル、またはアルキニル基、ならびに(シクロアルキル)アルキル、(シクロアルケニル)アルキル、または(シクロアルキル)アルケニル等の、それらのハイブリッドが含まれるが、これらに限定されない。
【0055】
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、s−ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、エイコシル、テトラコシル等の、1〜24個の炭素原子の、分岐したまたは分岐していない飽和炭化水素基である。アルキル基は、分岐しているか、または非分岐であり得る。アルキル基はまた、置換されているか、または置換されていない可能性がある。例えば、アルキル基は、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アミノ、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ニトロ、シリル、スルホ−オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1個以上の基で置換され得る。「低級アルキル」基は、1〜6個の(例えば、1〜4個の)炭素原子を含有するアルキル基である。アルキル基という用語はまた、最大C1−C24アルキルまでおよびそれを含む、C1アルキル、C1−C2アルキル、C1−C3アルキル、C1−C4アルキル、C1−C5アルキル、C1−C6アルキル、C1−C7アルキル、C1−C8アルキル、C1−C9アルキル、C1−C10アルキル等でもあり得る。
【0056】
例えば、「C1−C3アルキル」基は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、およびシクロプロピルから、またはその部分集合から選択され得る。ある特定の態様では、「C1−C3アルキル」基は、任意に、さらに置換され得る。さらなる例として、「C1−C4アルキル」基は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、およびシクロブチルから、またはその部分集合から選択され得る。ある特定の態様では、「C1−C4アルキル」基は、任意に、さらに置換され得る。さらなる例として、「C1−C6アルキル」基は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、t−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、3−メチルペンタン、2,3−ジメチルブタン、ネオへキサン、およびシクロヘキサンから、またはその部分集合から選択され得る。ある特定の態様では、「C1−C6アルキル」基は、任意に、さらに置換され得る。さらなる例として、「C1−C8アルキル」基は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、t−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、3−メチルペンタン、2,3−ジメチルブタン、ネオへキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘプタン、オクタン、およびシクロオクタンから、またはその部分集合から選択され得る。ある特定の態様では、「C1−C8アルキル」基は、任意に、さらに置換され得る。さらなる例として、「C1−C12アルキル」基は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロプロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、シクロブチル、n−ペンチル、i−ペンチル、s−ペンチル、t−ペンチル、ネオペンチル、シクロペンチル、n−ヘキシル、i−ヘキシル、3−メチルペンタン、2,3−ジメチルブタン、ネオへキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、シクロヘプタン、オクタン、シクロオクタン、ノナン、シクロノナン、デカン、シクロデカン、ウンデカン、シクロウンデカン、ドデカン、およびシクロドデカンから、またはその部分集合から選択され得る。ある特定の態様では、「C1−C12アルキル」基は、任意に、さらに置換され得る。
【0057】
本明細書全体を通じて、「アルキル」は、一般に、非置換アルキル基および置換アルキル基の両方を指すように使用されるが、置換アルキル基はまた、本明細書で、アルキル基上の具体的な置換基(複数可)を特定することによって具体的に言及される。例えば、「ハロゲン化アルキル」または「ハロアルキル」という用語は、1つ以上のハロゲン化物、例えば、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素で置換されているアルキル基を具体的に指す。代替的に、「モノハロアルキル」という用語は、単一のハロゲン化物、例えば、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素で置換されているアルキル基を具体的に指す。「ポリハロアルキル」という用語は、2つ以上のハロゲン化物で独立して置換されているアルキル基を具体的に指し、すなわち、それぞれのハロゲン化物置換基が、別のハロゲン化物置換基と同じハロゲン化物である必要はなく、ハロゲン化物置換基の複数の事例が、同じ炭素上にある必要もない。「アルコキシアルキル」という用語は、後述の1個以上のアルコキシ基で置換されているアルキル基を具体的に指す。「アミノアルキル」という用語は、1個以上のアミノ基で置換されているアルキル基を具体的に指す。「ヒドロキシアルキル」という用語は、1個以上のヒドロキシ基で置換されているアルキル基を具体的に指す。「アルキル」が1つの事例で使用され、「ヒドロキシアルキル」等の具体的な用語が別の事例で使用されるとき、「アルキル」という用語が「ヒドロキシアルキル」等の具体的な用語までは指さないことを暗示するようには意図されない。
【0058】
この慣習はまた、本明細書に記載される他の基についても使用される。つまり、「シクロアルキル」等の用語は、非置換および置換シクロアルキル部分の両方を指すが、置換部分は、加えて、本明細書で具体的に特定され得、例えば、特定の置換シクロアルキルは、例えば、「アルキルシクロアルキル」と称され得る。同様に、置換アルコキシは、具体的に、例えば、「ハロゲン化アルコキシ」と称され得、特定の置換アルケニルは、例えば、「アルケニルアルコール」であり得、その他も同様である。また、「シクロアルキル」等の一般的用語および「アルキルシクロアルキル」等の具体的な用語を使用する慣習は、一般的用語が具体的な用語までは含まないことを暗示するようには意図されない。
【0059】
本明細書で使用される「シクロアルキル」という用語は、少なくとも3個の炭素原子からなる非芳香族炭素系環である。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、ノルボルニル等が挙げられるが、これらに限定されない。シクロアルキル基は、置換または非置換であり得る。シクロアルキル基は、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アミノ、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ニトロ、シリル、スルホ−オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1個以上の基で置換され得る。
【0060】
本明細書で使用される「ポリアルキレン基」という用語は、互いに結合された2個以上のCH
2基を有する基である。ポリアルキレン基は、式−(CH
2)
a−によって表すことができ、式中、「a」は、2〜500の整数である。
【0061】
エーテル結合を介して結合されるアルキル基またはシクロアルキル基、つまり、「アルコキシ」基を指すように本明細書で使用される「アルコキシ」および「アルコキシル」という用語は、−OA
1として定義することができ、式中、A
1は、上に定義されるアルキルまたはシクロアルキルである。「アルコキシ」はまた、既述の通り、アルコキシ基の重合体も含み、つまり、アルコキシは、−OA
1−OA
2または−OA
1−(OA
2)
a−OA
3等のポリエーテルであり得、式中、「a」は、1〜200の整数であり、A
1、A
2、およびA
3は、アルキル基および/またはシクロアルキル基である。
【0062】
本明細書で使用される「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する構造式を有する、2〜24個の炭素原子の炭化水素基である。(A
1A
2)C=C(A
3A
4)等の不斉構造は、EおよびZ異性体の両方を含むことが意図される。これは、不斉アルケンが存在する本明細書における構造式において推定され得るか、またはそれは、結合記号C=Cによって明示的に示され得る。アルケニル基は、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ケトン、アジド、ニトロ、シリル、スルホ−オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1個以上の基で置換され得る。
【0063】
本明細書で使用される「シクロアルケニル」という用語は、少なくとも3個の炭素原子からなり、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合、すなわち、C=Cを含有する、非芳香族炭素系環である。シクロアルケニル基の例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、ノルボルネニル等が挙げられるが、これらに限定されない。シクロアルケニル基は、置換または非置換であり得る。シクロアルケニル基は、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ケトン、アジド、ニトロ、シリル、スルホ−オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1個以上の基で置換され得る。
【0064】
本明細書で使用される「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する構造式を有する、2〜24個の炭素原子の炭化水素基である。アルキニル基は、非置換であるか、あるいは本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ケトン、アジド、ニトロ、シリル、スルホ−オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1個以上の基で置換され得る。
【0065】
本明細書で使用される「シクロアルキニル」という用語は、少なくとも7個の炭素原子からなり、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する、非芳香族炭素系環である。シクロアルキニル基の例としては、シクロヘプチニル、シクロオクチニル、シクロノニニル等が挙げられるが、これらに限定されない。シクロアルキニル基は、置換または非置換であり得る。シクロアルキニル基は、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、アミノ、カルボン酸、エステル、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ケトン、アジド、ニトロ、シリル、スルホ−オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1個以上の基で置換され得る。
【0066】
本明細書で使用される「芳香族基」という用語は、分子の平面の上および下に非局在π電子の環式の雲を有する環構造を指し、ここでπの雲は、(4n+2)のπ電子を含有する。芳香族性のさらなる考察は、「Aromaticity」と題される、Morrison and Boyd,Organic Chemistry,(5th Ed.,1987),Chapter 13,pages 477−497に見出され、参照により本明細書に組み込まれる。「芳香族基」という用語は、アリール基およびヘテロアリール基の両方を含む。
【0067】
本明細書で使用される「アリール」という用語は、ベンゼン、ナフタレン、フェニル、ビフェニル、アントラセン等を含むが、これらに限定されない、任意の炭素系芳香族基を含有する基である。アリール基は、置換または非置換であり得る。アリール基は、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、ヘテロアリール、アルデヒド、−NH
2、カルボン酸、エステル、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ケトン、アジド、ニトロ、シリル、スルホ−オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1個以上の基で置換され得る。「ビアリール」という用語は、アリール基の具体的な種類であり、「アリール」の定義に含まれる。加えて、アリール基は、単環構造であり得るか、または縮合環構造であるか、もしくは炭素−炭素結合等の1つ以上の架橋基を介して結合されるかのいずれかである、多環構造を含み得る。例えば、ビアリールは、ナフタレンにあるように、縮合環構造を介して一緒に結合されるか、またはビフェニルにあるように、1つ以上の炭素−炭素結合を介して結合される、2個のアリール基を指す。
【0068】
本明細書で使用される「アルデヒド」という用語は、式−C(O)Hによって表される。本明細書全体を通じて、「C(O)」は、カルボニル基、すなわち、C=Oに対する略記法である。
【0069】
本明細書で使用される「アミン」または「アミノ」という用語は、式−NA
1A
2によって表され、式中、A
1およびA
2は、独立して、水素、または本明細書に記載される、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、もしくはヘテロアリール基であり得る。アミノの具体的な例は、−NH
2である。
【0070】
本明細書で使用される「アルキルアミノ」という用語は、式−NH(−アルキル)および−N(−アルキル)
2によって表され、式中、アルキルは、本明細書に記載される通りである。アルキル基は、最大C1−C24アルキルまでおよびそれを含む、C1アルキル、C1−C2アルキル、C1−C3アルキル、C1−C4アルキル、C1−C5アルキル、C1−C6アルキル、C1−C7アルキル、C1−C8アルキル、C1−C9アルキル、C1−C10アルキル等でもあり得る。代表的な例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、(sec−ブチル)アミノ基、(tert−ブチル)アミノ基、ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、(tert−ペンチル)アミノ基、ヘキシルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、およびN−エチル−N−プロピルアミノ基等が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジペンチルアミノ基、ジイソペンチルアミノ基、ジ(tert−ペンチル)アミノ基、ジヘキシルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N−エチル−N−プロピルアミノ基等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
本明細書で使用される「モノアルキルアミノ」という用語は、式−NH(−アルキル)によって表され、式中、アルキルは、本明細書に記載される通りである。アルキル基は、最大C1−C24アルキルまでおよびそれを含む、C1アルキル、C1−C2アルキル、C1−C3アルキル、C1−C4アルキル、C1−C5アルキル、C1−C6アルキル、C1−C7アルキル、C1−C8アルキル、C1−C9アルキル、C1−C10アルキル等でもあり得る。代表的な例としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、(sec−ブチル)アミノ基、(tert−ブチル)アミノ基、ペンチルアミノ基、イソペンチルアミノ基、(tert−ペンチル)アミノ基、ヘキシルアミノ基等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
本明細書で使用される「ジアルキルアミノ」という用語は、式−N(−アルキル)
2によって表され、式中、アルキルは、本明細書に記載される通りである。アルキル基は、最大C1−C24アルキルまでおよびそれを含む、C1アルキル、C1−C2アルキル、C1−C3アルキル、C1−C4アルキル、C1−C5アルキル、C1−C6アルキル、C1−C7アルキル、C1−C8アルキル、C1−C9アルキル、C1−C10アルキル等でもあり得る。アルキル基はそれぞれ、独立して、例えば、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、およびN−エチル−N−プロピルアミノ基等の代表的な化合物において異なり得ることが理解される。代表的な例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジペンチルアミノ基、ジイソペンチルアミノ基、ジ(tert−ペンチル)アミノ基、ジヘキシルアミノ基、N−エチル−N−メチルアミノ基、N−メチル−N−プロピルアミノ基、N−エチル−N−プロピルアミノ基等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0073】
本明細書で使用される「カルボン酸」という用語は、式−C(O)OHによって表される。
【0074】
本明細書で使用される「エステル」という用語は、式−OC(O)A
1または−C(O)OA
1によって表され、式中、A
1は、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であり得る。本明細書で使用される「ポリエステル」という用語は、式−(A
1O(O)C−A
2−C(O)O)
a−または−(A
1O(O)C−A
2−OC(O))
a−によって表され、式中、A
1およびA
2は、独立して、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であり得、「a」は、1〜500の整数である。「ポリエステル」は、少なくとも2個のカルボン酸基を有する化合物と、少なくとも2個のヒドロキシル基を有する化合物との間の反応によって生成される基を説明するために使用される用語としてのものである。
【0075】
本明細書で使用される「エーテル」という用語は、式A
1OA
2によって表され、式中、A
1およびA
2は、独立して、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であり得る。本明細書で使用される「ポリエーテル」という用語は、式−(A
1O−A
2O)
a−によって表され、式中、A
1およびA
2は、独立して、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であり得、「a」は、1〜500の整数である。ポリエーテル基の例としては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、およびポリブチレンオキシドが挙げられる。
【0076】
本明細書で使用される「ハロ」、「ハロゲン」、または「ハロゲン化物」という用語は、交換可能に使用され得、F、Cl、Br、またはIを指す。
【0077】
本明細書で使用される「擬ハロゲン化物」、「擬ハロゲン」、または「擬ハロ」という用語は、交換可能に使用され得、ハロゲン化物と実質的に同様に作用する官能基を指す。かかる官能基には、例として、シアノ、チオシアナト、アジド、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ペルフルオロアルキル、およびペルフルオロアルコキシ基が含まれる。
【0078】
本明細書で使用される「ヘテロアルキル」という用語は、少なくとも1個のヘテロ原子を含有するアルキル基を指す。好適なヘテロ原子には、O、N、Si、P、およびSが含まれるが、これらに限定されず、ここで窒素、リン、および硫黄原子は、任意に酸化され、窒素ヘテロ原子は、任意に四級化される。ヘテロアルキルは、アルキル基について上に定義されるように置換され得る。
【0079】
本明細書で使用される「ヘテロアリール」という用語は、芳香族基の環内に組み込まれた少なくとも1個のヘテロ原子を有する芳香族基を指す。ヘテロ原子の例としては、窒素、酸素、硫黄、およびリンが挙げられるが、これらに限定されず、ここでN−酸化物、硫黄酸化物、および二酸化物は、許容されるヘテロ原子置換である。ヘテロアリール基は、置換または非置換であり得、ヘテロアリール基は、単環式、二環式、または多環式芳香環であり得る。ヘテロアリール基は、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アミノ、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ニトロ、シリル、スルホ−オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1個以上の基で置換され得る。ヘテロアリール基は、化学的に可能である場合の環中のヘテロ原子、またはヘテロアリール環を含む炭素のうちの1つのいずれかを介して結合されてもよいことが理解される。
【0080】
種々のヘテロアリール基が当該技術分野において公知であり、それらには、酸素含有環、窒素含有環、硫黄含有環、混合へテロ原子含有環、縮合へテロ原子含有環、およびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール環の非限定例には、フリル環、ピロリル環、ピラゾリル環、イミダゾリル環、トリアゾリル環、ピリジル環、ピリダジニル環、ピリミジニル環、ピラジニル環、アゼピニル環、トリアジニル環、チエニル環、オキサゾリル環、チアゾリル環、オキサジアゾリル環、オキサトリアゾリル環、オキセピニル環、チエピニル環、ジアゼピニル環、ベンゾフラニル環、チオナプセン環、インドリル環、ベンザゾリル(benzazolyl)環、ピラノピロリル環、イソインダゾリル環、インドキサジニル環、ベンゾオキサゾリル環、キノリニル環、イソキノリニル環、ベンゾジアゾニル環、ナフチルリジニル環、ベンゾチエニル環、ピリドピリジニル環、アクリジニル環、カルバゾリル環、およびプリニル環が挙げられる。
【0081】
本明細書で使用される「単環式ヘテロアリール」という用語は、芳香族であり、環原子のうちの少なくとも1つがヘテロ原子である、単環式環系を指す。単環式ヘテロアリール基としては、ピリジン、ピリミジン、フラン、チオフェン、ピロール、イソオキサゾール、イソチアゾール、ピラゾール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,5−オキサジアゾールを含むオキサジアゾール、1,2,3−チアジアゾール、1,2,5−チアジアゾール、および1,3,4−チアジアゾールを含む1,3,4−チアジアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,3,4−トリアゾールを含むトリアゾール、1,2,3,4−テトラゾールおよび1,2,4,5−テトラゾールを含むテトラゾール、ピリダジン、ピラジン、1,2,4−トリアジンおよび1,3,5−トリアジンを含むトリアジン、1,2,4,5−テトラジンを含むテトラジン等の、例示的な基が挙げられるが、これらに限定されない。単環式ヘテロアリール基は、標準的化学命名法に従って番号を付す。
【0082】
本明細書で使用される「二環式ヘテロアリール」という用語は、二環式環系を含み、2つの環のうちの少なくとも1つが芳香族であり、2つの環のうちの少なくとも1つがヘテロ原子を含有する、環系を指す。二環式ヘテロアリールは、芳香環が別の芳香環で縮合されるか、または芳香環が非芳香環で縮合される、環系を包含する。二環式ヘテロアリールは、ベンゼン環が1、2、もしくは3個の環へテロ原子を含有する5もしくは6員環に縮合されるか、またはピリジン環が1、2、もしくは3個の環へテロ原子を含有する5もしくは6員環に縮合される、環系を包含する。二環式ヘテロアリール基の例としては、インドリル、イソインドリル、インドリル、インドリニル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアジニル、ベンゾチアゾリル、プリニル、キノリジル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリジニル、キノキサリル、ナフチルリジニル、およびプテリジル(pteridyl)が挙げられるが、これらに限定されない。二環式ヘテロアリールは、標準的化学命名法に従って番号を付す。
【0083】
本明細書で使用される「ヘテロシクロアルキル」という用語は、環の炭素原子のうちの少なくとも1つが、窒素、酸素、硫黄、またはリン酸等であるが、これらに限定されない、ヘテロ原子で置き換えられる、3〜8個の原子の単環ならびに二環式および三環式環系を含む、脂肪族の、部分的に不飽和のまたは完全に飽和の、3〜14員の環系を指す。ヘテロシクロアルキルは、酸素、窒素、および硫黄から独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を含むことができ、窒素および硫黄へテロ原子は、任意に酸化され得、窒素へテロ原子は、任意に置換され得る。代表的なヘテロシクロアルキル基としては、ピロリジニル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、およびテトラヒドロフリルのような例示的な基が含まれるが、これらに限定されない。ヘテロシクロアルキル基という用語は、最大C2−C14ヘテロシクロアルキルまでおよびそれを含む、C2ヘテロシクロアルキル、C2−C3ヘテロシクロアルキル、C2−C4ヘテロシクロアルキル、C2−C5ヘテロシクロアルキル、C2−C6ヘテロシクロアルキル、C2−C7ヘテロシクロアルキル、C2−C8ヘテロシクロアルキル、C2−C9ヘテロシクロアルキル、C2−C10ヘテロシクロアルキル、C2−C11ヘテロシクロアルキル等でもあり得る。例えば、C2ヘテロシクロアルキルには、アジリジニル、ジアゼチジニル、オキシラニル、チイラニル(thiiranyl)等を含むが、これらに限定されない、2個の炭素原子および少なくとも1個のヘテロ原子を有する基が含まれる。代替的に、例えば、C5ヘテロシクロアルキルには、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ジアゼパニル等を含むが、これらに限定されない、5個の炭素原子および少なくとも1個のヘテロ原子を有する基が含まれる。ヘテロシクロアルキル基は、化学的に可能である場合の環中のヘテロ原子、またはヘテロシクロアルキル環を含む炭素のうちの1つのいずれかを介して結合されてもよいことが理解される。ヘテロシクロアルキル基は、置換または非置換であり得る。ヘテロシクロアルキル基は、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アミノ、エーテル、ハロゲン化物、ヒドロキシ、ニトロ、シリル、スルホ−オキソ、またはチオールを含むが、これらに限定されない、1個以上の基で置換され得る。
【0084】
本明細書で使用される「ヒドロキシル」または「ヒドロキシル」という用語は、相互交換可能に使用され得、式−OHによって表される基を指す。
【0085】
本明細書で使用される「ケトン」という用語は、式A
1C(O)A
2によって表され、式中、A
1およびA
2は、独立して、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であり得る。
【0086】
本明細書で使用される「アジド(azide)」または「アジド(azido)」という用語は、相互交換可能に使用され得、式−N
3によって表される基を指す。
【0087】
本明細書で使用される「ニトロ」という用語は、式−NO
2によって表される。
【0088】
本明細書で使用される「ニトリル」または「シアノ」という用語は、相互交換可能に使用され得、式−CNによって表される基を指す。
【0089】
本明細書で使用される「シリル」という用語は、式−SiA
1A
2A
3によって表され、式中、A
1、A
2、およびA
3は、独立して、水素であるか、または本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、もしくはヘテロアリール基であり得る。
【0090】
本明細書で使用される「スルホ−オキソ」という用語は、−S(O)A
1、−S(O)
2A
1、−OS(O)
2A
1、または−OS(O)
2OA
1によって表され、式中、A
1は、水素であるか、または本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、もしくはヘテロアリール基であり得る。本明細書全体を通じて、「S(O)」は、S=Oに対する略記法である。「スルホニル」という用語は、式−S(O)
2A
1によって表されるスルホ−オキソ基を指すように本明細書で使用され、式中、A
1は、水素であるか、または本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、もしくはヘテロアリール基であり得る。本明細書で使用される「スルホン」という用語は、式A
1S(O)
2A
2によって表され、式中、A
1およびA
2は、独立して、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であり得る。本明細書で使用される「スルホキシド」という用語は、式A
1S(O)A
2によって表され、式中、A
1およびA
2は、独立して、本明細書に記載されるアルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルキニル、シクロアルキニル、アリール、またはヘテロアリール基であり得る。
【0091】
本明細書で使用される「チオール」という用語は、式−SHによって表される。
【0092】
本明細書で使用される「R
1」、「R
2」、「R
3」、「R
n」(nは整数である)は、独立して、上に列挙される基のうちの1個以上を有することができる。例えば、R
1が直鎖アルキル基である場合、アルキル基の水素原子のうちの1個は、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキル基、ハロゲン化物等で任意に置換され得る。選択される基に応じて、第1の基は、第2の基の内に組み込まれ得るか、または代替的に、第1の基は、第2の基に対してペンダント(すなわち、結合される)であり得る。例えば、「アミノ基を含むアルキル基」という語句では、アミノ基は、アルキル基の主鎖内に組み込まれ得る。代替的に、アミノ基は、アルキル基の主鎖に結合され得る。選択される基(複数可)の性質が、第1の基が第2の基に埋め込まれるか、それとも結合されるかを決定する。
【0093】
本明細書に記載されるとき、本発明の化合物は、「任意に置換された」部分を含有してもよい。一般に、「置換された」という用語は、「任意に」という用語に続くか否かに関わらず、指定の部分の1個以上の水素が好適な置換基で置き換えられていることを意味する。別途指定されない限り、「任意に置換された」基は、基のそれぞれの置換可能な位置で好適な置換基を有してもよく、任意の所与の構造における1つを超える位置が、特定の基から選択される1個を超える置換基で置換され得るとき、その置換基は、あらゆる位置で同じであっても、異なってもよい。本発明によって想定される置換基の組み合わせは、好ましくは、安定なまたは化学的に実現可能な化合物の形成をもたらすものである。ある特定の態様では、それとは反対の明示的指示がない限り、個々の置換基がさらに任意に置換(すなわち、さらに置換または非置換)され得ることもまた企図される。
【0094】
本明細書で使用される「安定な」という用語は、化合物の生成、検出、およびある特定の態様では、本明細書で開示される目的のうちの1つ以上のためのそれらの回収、精製、および使用を可能にするための条件に供されるとき、実質的に変化させられていない化合物を指す。
【0095】
「任意に置換された」基の置換可能な炭素原子上の好適な一価置換基は、独立して、ハロゲン;−(CH
2)
0-4R
○;−(CH
2)
0-4OR
○;−O(CH
2)
0-4R
○、−O−(CH
2)
0-4C(O)OR
○;−(CH
2)
0-4CH(OR
○)
2;−(CH
2)
0-4SR
○;−(CH
2)
0-4Ph(それはR
○で置換され得る);−(CH
2)
0-4O(CH
2)
0-1Ph(それはR
○で置換され得る);−CH=CHPh(それはR
○で置換され得る);−(CH
2)
0-4O(CH
2)
0-1−ピリジル(それはR
○で置換され得る);−NO
2;−CN;−N
3;−(CH
2)
0-4N(R
○)
2;−(CH
2)
0-4N(R
○)C(O)R
○;−N(R
○)C(S)R
○;−(CH
2)
0-4N(R
○)C(O)NR
○2;−N(R
○)C(S)NR
○2;−(CH
2)
0-4N(R
○)C(O)OR
○;−N(R
○)N(R
○)C(O)R
○;−N(R
○)N(R
○)C(O)NR
○2;−N(R
○)N(R
○)C(O)OR
○;−(CH
2)
0-4C(O)R
○;−C(S)R
○;−(CH
2)
0-4C(O)OR
○;−(CH
2)
0-4C(O)SR
○;−(CH
2)
0-4C(O)OSiR
○3;−(CH
2)
0-4OC(O)R
○;−OC(O)(CH
2)
0-4SR−、−(CH
2)
0-4SC(O)R
○;−(CH
2)
0-4C(O)NR
○2;−C(S)NR
○2;−C(S)SR
○;−SC(S)SR
○;−(CH
2)
0-4OC(O)NR
○2;−C(O)N(OR
○)R
○;−C(O)C(O)R
○;−C(O)CH
2C(O)R
○;−C(NOR
○)R
○;−(CH
2)
0-4SSR
○;−(CH
2)
0-4S(O)
2R
○;−(CH
2)
0-4S(O)
2OR
○;−(CH
2)
0-4OS(O)
2R
○;−S(O)
2NR
○2;−(CH
2)
0-4S(O)R
○;−N(R
○)S(O)
2NR
○2;−N(R
○)S(O)
2R
○;−N(OR
○)R
○;−C(NH)NR
○2;−P(O)
2R
○;−P(O)R
○2;−OP(O)R
○2;−OP(O)(OR
○)
2;SiR
○3;−(C
1-4直鎖または分岐鎖アルキレン)O−N(R
○)
2;または−(C
1-4直鎖または分岐鎖アルキレン)C(O)O−N(R
○)
2であり、式中、それぞれのR
○は、下に定義されるように置換されてもよく、かつ独立して、水素、C
1-6脂肪族、−CH
2Ph、−O(CH
2)
0-1Ph、−CH
2−(5〜6員のヘテロアリール環)であるか、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の飽和環、部分的不飽和環、もしくはアリール環であるか、あるいは上記の定義にもかかわらず、R
○の2つの独立した出現は、それらの介入原子(複数可)と一緒になって、窒素、酸素、または硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する、3〜12員の飽和環、部分的不飽和環、またはアリール単環式もしくは二環式環を形成し、それらは下に定義されるように置換され得る。
【0096】
R
○(またはR
○の2つの独立した出現をそれらの介入原子と一緒にすることによって形成される環)上の好適な一価置換基は、独立して、ハロゲン、−(CH
2)
0-2R
●、−(ハロR
●)、−(CH
2)
0-2OH、−(CH
2)
0-2OR
●、−(CH
2)
0-2CH(OR
●)
2;−O(ハロR
●)、−CN、−N
3、−(CH
2)
0-2C(O)R
●、−(CH
2)
0-2C(O)OH、−(CH
2)
0-2C(O)OR
●、−(CH
2)
0-2SR
●、−(CH
2)
0-2SH、−(CH
2)
0-2NH
2、−(CH
2)
0-2NHR
●、−(CH
2)
0-2NR
●2、−NO
2、−SiR
●3、−OSiR
●3、−C(O)SR
●、−(C
1-4直鎖または分岐鎖アルキレン)C(O)OR
●、または−SSR
●であり、式中、それぞれのR
●は、非置換であるか、あるいは「ハロ」に続く場合、1つ以上のハロゲンのみで置換され、かつ独立して、C
1-4脂肪族、−CH
2Ph、−O(CH
2)
0-1Ph、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の飽和環、部分的不飽和環、もしくはアリール環から選択される。R
○の飽和炭素原子上の好適な二価の置換基には、=Oおよび=Sが含まれる。
【0097】
「任意に置換された」基の飽和炭素原子上の好適な二価の置換基には、=O、=S、=NNR
*2、=NNHC(O)R
*、=NNHC(O)OR
*、=NNHS(O)
2R
*、=NR
*、=NOR
*、−O(C(R
*2))
2-3O−、または−S(C(R
*2))
2-3S−が含まれ、式中、R
*のそれぞれの独立した出現は、水素、下の定義されるように置換され得るC
1-6脂肪族、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する非置換5〜6員の飽和環、部分的不飽和環、もしくはアリール環から選択される。「任意に置換された」基の隣接する置換可能な炭素に結合する好適な二価の置換基には、−O(CR
*2)
2-3O−が含まれ、式中、R
*のそれぞれの独立した出現は、水素、下の定義されるように置換され得るC
1-6脂肪族、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する非置換5〜6員の飽和環、部分的不飽和環、もしくはアリール環から選択される。
【0098】
R
*の脂肪族基上の好適な置換基には、ハロゲン、−R
●、−(ハロR
●)、−OH、−OR
●、−O(ハロR
●)、−CN、−C(O)OH、−C(O)OR
●、−NH
2、−NHR
●、−NR
●2、または−NO
2が含まれ、式中、それぞれのR
●は、非置換であるか、あるいは「ハロ」に続く場合、1つ以上のハロゲンのみで置換され、かつ独立して、C
1-4脂肪族、−CH
2Ph、−O(CH
2)
0-1Phであるか、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する5〜6員の飽和環、部分的不飽和環、もしくはアリール環である。
【0101】
「脱離基」という用語は、結合電子と共にして安定な種として置き換えることができる、電子吸引能力を有する原子(または原子の群)を指す。好適な脱離基の例には、クロロ、ブロモ、およびヨードを含むハロゲン化物、ならびにトリフル酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩、およびブロシル酸塩(brosylate)を含む擬ハロゲン化物(スルホン酸エステル)が挙げられる。ヒドロキシル基部分は、光延反応によって脱離基に変換され得ることも企図される。
【0102】
「保護基」という用語は、特定の化合物の保護誘導体を生み出す化合物の1つ以上の官能基を保護する基を意味する。保護され得る官能基には、例として、アミノ基、ヒドロキシル基等が含まれる。保護基は、当業者にはよく知られており、例えば、T.W.Greene and G.M.Wuts,Protecting Groups in Organic Synthesis,Third Edition,Wiley,New York,1999、およびそこに引用された参照文献において記載されている。
【0103】
「アミノ保護基」という用語は、アミノ基における所望ではない反応を妨げるために適切な保護基を意味し、これには、tert−ブトキシカルボニル(BOC)、トリチル(Tr)、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、9−フルオレニルメトキシカルボニル(FMOC)、ホルミル、トリメチルシリル(TMS)、tert−ブチルジメチルシリル(TBS)、ベンジル、p−メトキシベンジル、p−フルオロベンジル、p−クロロベンジル、p−ブロモベンジル、ジフェニルメチル ナフチルメチル等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0104】
「ヒドロキシ保護基」という用語は、ヒドロキシ基における所望ではない反応を妨げるために適切な保護基を意味する。代表的なヒドロキシル保護基としては、トリメチルシリル(TMS)、トリエチルシリル(TES)、tert−ブチルジメチルシリル(TBS)等のトリ(1−6C)−アルキルシリル基を含むシリル基;ホルミル、アセチル等の(1−6C)−アルカノイル基を含むエステル(アシル基);ベンジル(Bn)、p−メトキシベンジル(PMB)、9−フルオレニルメチル(Fm)、ジフェニルメチル(ベンズヒドリル、DPM)等のアリールメチル基が挙げられるが、これらに限定されない。
【0105】
「加水分解性基」および「加水分解性部分」という用語は、例えば、塩基性または酸性条件下で、加水分解を経ることができる官能基を指す。加水分解性残基の例としては、酸ハロゲン化物、活性カルボン酸、および当該技術分野で既知の種々の保護基が挙げられるが、これらに限定されない(例えば、“Protective Groups in Organic Synthesis,” T.W.Greene,P.G.M.Wuts,Wiley−Interscience,1999を参照されたい)。
【0106】
「有機残基」という用語は、炭素含有残基、すなわち、少なくとも1個の炭素原子を含む残基を定義し、上に定義される炭素含有基、残基、またはラジカルを含むが、これらに限定されない。有機残基は、種々のヘテロ原子を含有するか、または酸素、窒素、硫黄、リン等を含むヘテロ原子を介して別の分子に結合され得る。有機残基の例としては、アルキルまたは置換アルキル、アルコキシまたは置換アルコキシ、一置換または二置換アミノ、アミド基等が挙げられるが、これらに限定されない。有機残基は、好ましくは、1〜18個の炭素原子、1〜15個の炭素原子、1〜12個の炭素原子、1〜8個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、または1〜4個の炭素原子を含み得る。さらなる態様では、有機残基は、2〜18個の炭素原子、2〜15個の炭素原子、2〜12個の炭素原子、2〜8個の炭素原子、2〜4個の炭素原子、または2〜4個の炭素原子を含み得る。
【0107】
「残基」という用語に非常に近い同義語は、「ラジカル」という用語であり、それは本明細書および結びの特許請求の範囲で使用されるとき、分子がどのように調製されるかに関わらず、本明細書に記載される分子の断片、基、または部分構造を指す。例えば、特定の化合物中の2,4−チアゾリジンジオンラジカルは、チアゾリジンジオンが化合物の調製に用いられているかに関わらず、構造
【化24】
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を有する。幾つかの実施形態では、ラジカル(例えば、アルキル)は、1個以上の「置換基ラジカル」がそこに結合されたことによって、さらに修飾され得る(すなわち、置換アルキル)。本明細書の他の箇所でそれとは反対の指示がない限り、所与のラジカル中の原子の数は、本発明には重要ではない。
【0108】
「有機ラジカル」は、その用語が本明細書で定義され、使用されるとき、1個以上の炭素原子を含有する。有機ラジカルは、例えば、1〜26個の炭素原子、1〜18個の炭素原子、1〜12個の炭素原子、1〜8個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、または1〜4個の炭素原子を有し得る。さらなる態様では、有機ラジカルは、2〜26個の炭素原子、2〜18個の炭素原子、2〜12個の炭素原子、2〜8個の炭素原子、2〜6個の炭素原子、または2〜4個の炭素原子を有し得る。有機ラジカルはしばしば、有機ラジカルの炭素原子のうちの少なくとも幾つかに結合された水素を有する。無機原子を含まない有機ラジカルの一例は、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチルラジカルである。幾つかの実施形態では、有機ラジカルは、ハロゲン、酸素、硫黄、窒素、リン等を含む、そこにまたはその中に結合された、1〜10個の無機ヘテロ原子を含有し得る。有機ラジカルの例としては、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、一置換アミノ、二置換アミノ、アシルオキシ、シアノ、カルボキシ、カルボアルコキシ、アルキルカルボキサミド、置換アルキルカルボキサミド、ジアルキルカルボキサミド、置換ジアルキルカルボキサミド、アルキルスルホニル、アルキルスルフィニル、チオアルキル、チオハロアルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、ハロアルキル、ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、複素環式、または置換複素環式ラジカルが挙げられるが、これらに限定されず、ここでの用語は、本明細書の他の箇所で定義される。ヘテロ原子を含む有機ラジカルの少数の非限定的例としては、アルコキシラジカル、トリフルオロメトキシラジカル、アセトキシラジカル、ジメチルアミノラジカル等が挙げられる。
【0109】
「無機ラジカル」は、その用語が本明細書で定義され、使用されるとき、炭素原子を含有せず、したがって、炭素以外の原子のみを含有する。無機ラジカルは、水素、窒素、酸素、ケイ素、リン、硫黄、セレニウム、ならびにフッ素、塩素、臭素、およびヨウ素等のハロゲンから選択される、原子の結合された組み合わせを含み、それは個々に存在するか、またはそれらの化学的に安定な組み合わせで一緒に結合され得る。無機ラジカルは、一緒に結合された、上に列挙される10個以下の、または好ましくは1〜6個もしくは1〜4個の無機原子を有する。無機ラジカルの例としては、アミノ、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、チオール、硫酸塩、リン酸塩、および同様の一般的に知られている無機ラジカルが挙げられるが、これらに限定されない。無機ラジカルは、その中に結合された、周期表の金属元素(アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、ランタニド金属、またはアクチニド金属等)を有さないが、かかる金属イオンは時に、硫酸塩、リン酸塩等の陰イオン性無機ラジカル、または同様の陰イオン性無機ラジカルのために、薬学的に許容される陽イオンとしての機能を果たすことができる。本明細書の他の箇所で特に別途指示しない限り、無機ラジカルは、ボロン、アルミニウム、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、スズ、鉛、もしくはテルル等の半金属元素、または貴ガス元素を含まない。
【0110】
本明細書に記載される化合物は、1つ以上の二重結合を含有し得、故に、シス/トランス(E/Z)異性体、ならびに他の立体配座異性体を生じさせる可能性がある。反対の定めのない限り、本発明は、すべてのかかる可能性のある異性体、ならびにかかる異性体の混合物を含む。
【0111】
反対の定めのない限り、実線としてのみ示され、くさび形または破線としては示されない化学結合を有する式は、それぞれの可能性のある異性体、例えば、それぞれの鏡像異性体およびジアステレオマー、ならびにラセミまたは非ラセミ(scalemic)混合物等の異性体の混合物を企図する。本明細書に記載される化合物は、1つ以上の不斉中心を含有することができ、故に、ジアステレオマーおよび光学異性体を生じさせる可能性がある。それとは反対の定めのない限り、本発明は、すべてのかかる可能性のあるジアステレオマーならびにそれらのラセミ混合物、それらの実質的に純粋な分解鏡像異性体、すべての可能性のある幾何異性体、およびそれらの薬学的に許容される塩を含む。立体異性体の混合物、ならびに単離された特異的な立体異性体もまた含まれる。かかる化合物を調製するために使用される合成手順の経過中、または当業者に既知のラセミ化もしくはエピ化手順を使用する際に、かかる手順の生成物は、立体異性体の混合物であり得る。
【0112】
多くの有機化合物は、平面偏光の平面を回転させる能力を有する光学活性型で存在する。光学活性化合物を説明する際、接頭辞DおよびLまたはRおよびSは、そのキラル中心(複数可)の周りの分子の絶対配置を示すために使用される。接頭辞dおよびlまたは(+)および(−)は、化合物による平面偏光の回転の記号を明示するために用いられる。例えば、(−)またはlの接頭辞が付いた化合物は、化合物が左旋性であることを意味し、(+)またはdの接頭辞が付いた化合物は、化合物が右旋性であることを意味する。所与の化学構造について、立体異性体と呼ばれる、これらの化合物は、それらが互いに重ね合わせ不可能な鏡像であることを除いて同一である。特定の立体異性体はまた、鏡像異性体と称され得、かかる異性体の混合物は、しばしば鏡像異性体混合物と称される。鏡像異性体の50:50の混合物は、ラセミ混合物と称される。本明細書に記載される化合物の多くは、1つ以上のキラル中心を有し得、したがって、異なる鏡像異性型で存在し得る。所望される場合、キラル炭素を、アスタリスク(
*)で表記することができる。キラル炭素への結合が開示される式中で直線として図示されるとき、キラル炭素の(R)および(S)両方の配置、故にその鏡像異性体および混合物の両方が式内に包含されることが理解される。当該技術分野で使用されるように、キラル炭素の周りの絶対配置を明記することが所望されるとき、キラル炭素への結合の一方は、くさび形として示すことができ(平面より上の原子への結合)、他方は、一連のまたはくさび形の短い平行線として示すことができる(平面より下の原子への結合)。カーン・インゴルド・プレローグ系を使用して、(R)または(S)配置をキラル炭素に割り当てることができる。
【0113】
本明細書に記載される化合物は、それらの天然の同位体存在度および非天然の存在度の両方での原子を含む。開示される化合物は、1個以上の原子が、自然界で典型的に見出される原子質量または質量数とは異なる、原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられるという事実を除いて記載されるものと同一である、同位体標識されるか、同位体置換された化合物であり得る。本発明の化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、それぞれ、
2H、
3H、
13C、
14C、
15N、
18O、
17O、
35S、
18F、および
36Cl等の水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体が挙げられる。化合物は、そのプロドラッグをさらに含み、上述の同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する、該化合物または該プロドラッグの薬学的に許容される塩は本発明の範囲内である。本発明のある特定の同位体標識化合物、例えば、
3Hおよび
14C等の放射活性同位体が取り込まれている化合物は、薬物および/または基質の組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化した、すなわち
3H、および炭素−14、すなわち
14C同位体が、その調製の容易さおよび検出性のために特に好ましい。さらに、重水素、すなわち
2Hのようなより重い同位体による置換は、より優れた代謝安定性、例えば、インビボ半減期の増加または必要用量の減少等に起因するある特定の治療上の利点を得ることが可能であるため、幾つかの状況において好ましい場合がある。本発明の同位体標識された化合物およびそのプロドラッグは、一般に、下記の手順を行うことによって、同位体標識されていない試薬を、容易に入手可能な同位体標識された試薬で置き換えることによって調製することができる。
【0114】
本発明に記載される化合物は、溶媒和物として存在し得る。幾つかの場合、溶媒和物を調製するのに使用される溶媒は水溶液であり、そのためその溶媒和物は、しばしば水和物と称される。化合物は、水和物として存在し得、それは、例えば、溶媒または水溶液からの結晶化によって得ることができる。この関連において、1つ、2つ、3つ、またはいずれの任意数の溶媒または水分子は、本発明による化合物と組み合わさり、溶媒和物および水和物を形成し得る。それとは反対の定めのない限り、本発明は、すべてのかかる可能性のある溶媒和物を含む。
【0115】
「共結晶」という用語は、それらの安定性を非共有結合性の相互作用から受ける、2つ以上の分子の物理的会合を意味する。この分子錯体の1つ以上の構成要素は、結晶格子における安定なフレームワークを提供する。ある特定の事例では、ゲスト分子は、無水物または溶媒和物として結晶格子中に組み込まれ、例えば、“Crystal Engineering of the Composition of Pharmaceutical Phases. Do Pharmaceutical Co−crystals Represent a New Path to Improved Medicines?” Almarasson,O.,et.al.,The Royal Society of Chemistry,1889−1896,2004を参照されたい。共結晶の例は、p−トルエンスルホン酸およびベンゼンスルホン酸を含む。
【0116】
本明細書に記載されるある特定の化合物は、互変異性体の平衡として存在し得ることもまた理解される。例えば、α−水素を有するケトンは、ケト型およびエノール型の平衡で存在し得る。
【化25】
[この文献は図面を表示できません]
同様に、N−水素を有するアミドは、アミド型およびイミド酸型の平衡で存在し得る。それとは反対の定めのない限り、本発明は、すべてのかかる可能性のある互変異性体を含む。
【0117】
化学物質は、多形型または修飾と称される、異なる秩序の状態で存在する固体を形成することが知られている。多形物質の異なる修飾は、それらの物理的特性において大幅に異なり得る。本発明による化合物は、異なる多形型で存在し得、それによって特定の修飾が準安定性であることが可能となる。それとは反対の定めのない限り、本発明は、すべてのかかる可能性のある多形型を含む。
【0118】
幾つかの態様では、化合物の構造は、式
【化26】
[この文献は図面を表示できません]
によって表され得、
式
【化27】
[この文献は図面を表示できません]
と同等であると理解され、
式中、nは、典型的には、整数である。つまり、R
nは、5個の独立した置換基、R
n(a)、R
n(b)、R
n(c)、R
n(d)、R
n(e)を表すことが理解される。「独立した置換基」とは、それぞれのR置換基が独立して定義され得ることを意味する。例えば、1つの場合にR
n(a)がハロゲンである場合、R
n(b)は、その事例において必ずしもハロゲンであるわけではない。
【0119】
本明細書で開示されるある特定の物質、化合物、組成物、および構成要素は、商業的に得られるか、当業者に一般に既知の技法を使用して容易に合成することができる。例えば、開示される化合物および組成物を調製する際に使用される出発物質および試薬は、Aldrich Chemical Co.,(Milwaukee,Wis.)、Acros Organics(Morris Plains,N.J.)、Fisher Scientific(Pittsburgh,Pa.)、もしくはSigma(St.Louis,Mo.)等の商業的な供給業者から入手可能であるか、またはFieser and Fieser’s Reagents for Organic Synthesis,Volumes 1−17(John Wiley and Sons,1991)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds,Volumes 1−5 and Supplementals(Elsevier Science Publishers,1989)、Organic Reactions,Volumes 1−40(John Wiley and Sons,1991)、March’s Advanced Organic Chemistry,(John Wiley and Sons,4th Edition)、およびLarock’s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc.,1989)等の参考文献に述べられる手順に従って、当業者に知られている方法によって調製される。
【0120】
別途明示的な定めのない限り、本明細書に記述されるいかなる方法も、そのステップが具体的な順序で行われることを必要とするものとして解釈されることは決して意図されない。したがって、方法の特許請求が、そのステップによって従われるべき順序を実際に列挙しない場合、または特許請求の範囲または説明において、ステップが具体的な順序に限定されるべきであるという別途具体的な定めのない限り、どのような観点においても、順序が推定されることは決して意図されない。これは、ステップまたは作業フローの配置に関する論理上の事柄、文法構成もしくは句読点から生じる明白な意味、および本明細書に記載される実施形態の数またはタイプを含む、解釈についてのいずれの可能性のある非明示的根拠にも適用される。
【0121】
本発明の組成物を調製するために使用される構成要素、ならびに本明細書で開示される方法内で使用される組成物自体が開示される。これらのおよび他の物質が本明細書に開示されているが、これらの物質の組み合わせ、部分集合、相互作用、群等が開示されるとき、これらの化合物のそれぞれの種々の個々のおよび集合的な組み合わせおよび置換の具体的な参照が明示的に開示されない可能性があるが、それぞれが具体的に企図され、本明細書に記載されることが理解される。例えば、特定の化合物が開示および考察され、また化合物を含む幾つかの分子に対して行うことができる幾つかの修飾が考察される場合、特にそれとは反対の指示がない限り、化合物のありとあらゆる組み合わせおよび置換、ならびに可能な修飾が具体的に企図される。故に、分子A、B、およびCのクラス、ならびに分子D、E、およびFのクラスが開示され、また組み合わせ分子A−Dの一例が開示される場合、たとえそれぞれが個々に列挙されていなくても、それぞれは個々にかつ集合的に企図され、つまり、組み合わせA−E、A−F、B−D、B−E、B−F、C−D、C−E、およびC−Fが考慮されており、開示されていることを意味する。同様に、これらのいずれの部分集合または組み合わせもまた開示される。故に、例えば、A−E、B−F、およびC−Eの下位群が、開示されていると見なされる。この概念は、本発明の組成物を作製および使用する方法におけるステップを含むが、これらに限定されない、本出願のすべての態様に適用される。故に、行われ得る多様な追加的ステップが存在する場合、これらの追加的ステップのそれぞれは、本発明の方法の任意の具体的な実施形態または実施形態の組み合わせと共に行われ得ることが理解される。
【0122】
本明細書で開示される組成物は、ある特定の機能を有することが理解される。開示される機能を行うためのある特定の構造上の必要条件が本明細書で開示され、開示される構造に関連する同じ機能を行うことができる多様な構造が存在し、これらの構造は典型的に同じ結果を達成するであろうことが理解される。
B.化合物
【0123】
一態様では、本発明は、タンパク質キナーゼの阻害剤として有用な化合物に関する。さらなる態様では、これらの化合物は、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)の阻害剤として有用である。さらに、一態様では、本発明の化合物は、無制御な細胞増殖の疾患の治療に有用である。さらなる態様では、無制御な細胞増殖の疾患は、癌または腫瘍である。さらなる態様では、本発明の化合物は、炎症の疾患の治療に有用である。なおさらなる態様では、無制御な細胞増殖の疾患は、本明細書にさらに記載される、BTK機能不全に関連する。
【0124】
それぞれの開示される誘導体は、任意にさらに置換され得ることが企図される。いずれか1つ以上の誘導体が、本発明から任意に省略され得ることもまた企図される。開示される化合物は、開示される方法によって提供され得ることが理解される。開示される化合物は、開示される使用方法において用いられ得ることもまた理解される。
【0125】
1.構造
一態様では、本発明は、式
【化28】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はハロゲンもしくはNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化29】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員もしくは6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体に関する。
【0126】
一態様では、本発明は、式
【化30】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキル、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員もしくは6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体に関する。
【0127】
さらなる態様では、化合物は、式
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0128】
さらなる態様では、化合物は、式
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R1はハロゲンである。
【0129】
さらなる態様では、化合物は、
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、および
[この文献は図面を表示できません]
から選択される式によって表される構造を有する。
【0130】
さらなる態様では、化合物は、式
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0131】
さらなる態様では、化合物は、式
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0132】
さらなる態様では、化合物は、式
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0133】
さらなる態様では、化合物は、式
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0134】
さらなる態様では、化合物は、式
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0135】
さらなる態様では、化合物は、式
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0136】
さらなる態様では、化合物は、式
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0137】
さらなる態様では、化合物は、式
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0138】
さらなる態様では、化合物は、式
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0139】
さらなる態様では、化合物は、式
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0140】
さらなる態様では、化合物は、式
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0141】
さらなる態様では、化合物は、式
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0142】
さらなる態様では、化合物は、式
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
14は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
15は、水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0143】
さらなる態様では、化合物は、式
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
15は、水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0144】
さらなる態様では、化合物は、式
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
14は、水素およびC1−C6アルキルから選択される。
【0145】
さらなる態様では、化合物は、式
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0146】
さらなる態様では、化合物は、式
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0147】
さらなる態様では、化合物は、
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、および
[この文献は図面を表示できません]
から選択される式によって表される構造を有する。
【0148】
さらなる態様では、化合物は、
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、および
[この文献は図面を表示できません]
から選択される式によって表される構造を有する。
【0149】
さらなる態様では、化合物は、
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、および
[この文献は図面を表示できません]
から選択される式によって表される構造を有する。
【0150】
さらなる態様では、化合物は、
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、および
[この文献は図面を表示できません]
から選択される式によって表される構造を有する。
【0151】
さらなる態様では、化合物は、
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、および
[この文献は図面を表示できません]
から選択される式によって表される構造を有する。
【0152】
さらなる態様では、化合物は、式
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0153】
さらなる態様では、化合物は、式
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0154】
さらなる態様では、化合物は、式
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0155】
さらなる態様では、化合物は、式
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0156】
さらなる態様では、化合物は、式
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0157】
さらなる態様では、化合物は、式
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0158】
さらなる態様では、化合物は、式
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0159】
さらなる態様では、化合物は、式
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0160】
さらなる態様では、化合物は、式
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0161】
さらなる態様では、化合物は、式
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0162】
さらなる態様では、化合物は、式
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0163】
さらなる態様では、化合物は、式
【化68】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0164】
さらなる態様では、化合物は、式
【化69】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0165】
さらなる態様では、化合物は、式
【化70】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0166】
さらなる態様では、化合物は、式
【化71】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0167】
さらなる態様では、化合物は、式
【化72】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0168】
さらなる態様では、化合物は、式
【化73】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0169】
さらなる態様では、化合物は、式
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0170】
さらなる態様では、化合物は、式
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0171】
さらなる態様では、化合物は、式
【化76】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0172】
さらなる態様では、化合物は、式
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0173】
さらなる態様では、化合物は、式
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0174】
さらなる態様では、化合物は、式
【化79】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0175】
さらなる態様では、化合物は、式
【化80】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0176】
さらなる態様では、化合物は、
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、
[この文献は図面を表示できません]
、および
[この文献は図面を表示できません]
から選択される式によって表される構造を有する。
【0177】
さらなる態様では、化合物は、式
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0178】
さらなる態様では、化合物は、式
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0179】
さらなる態様では、化合物は、式
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0180】
さらなる態様では、化合物は、式
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0181】
さらなる態様では、化合物は、式
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0182】
さらなる態様では、化合物は、式
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0183】
さらなる態様では、化合物は、式
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0184】
さらなる態様では、化合物は、式
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0185】
さらなる態様では、化合物は、式
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0186】
さらなる態様では、化合物は、式
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0187】
さらなる態様では、化合物は、式
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0188】
さらなる態様では、化合物は、式
【化93】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0189】
さらなる態様では、化合物は、式
【化94】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0190】
さらなる態様では、化合物は、式
【化95】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0191】
さらなる態様では、化合物は、式
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0192】
さらなる態様では、化合物は、式
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
【0193】
さらなる態様では、化合物は、式
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
14は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
15は、水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0194】
さらなる態様では、化合物は、式
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する。
a.AR
1基
【0195】
一態様では、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールである。
【0196】
さらなる態様では、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルである。さらなる態様では、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜3個の基で置換されたフェニルである。さらなる態様では、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜2個の基で置換されたフェニルである。さらなる態様では、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから選択される基で置換されたフェニルである。
【0197】
さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールである。さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールである。さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜2個の基で置換された単環式ヘテロアリールである。さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから選択される基で置換された単環式ヘテロアリールである。
【0198】
さらなる態様では、Ar
1は、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、およびピラジニルから選択され、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、およびピラジニルから選択され、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜3個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、およびピラジニルから選択され、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜2個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、およびピラジニルから選択され、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから選択される基で一置換されている。
【0199】
さらなる態様では、Ar
1は、ピリジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ピリジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜3個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ピリジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜2個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから選択される基で一置換されたピリジニルである。
【0200】
さらなる態様では、Ar
1、ピリミジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ピリミジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜3個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ピリミジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜2個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから選択される基で一置換されたピリミジニルである。
【0201】
さらなる態様では、Ar
1は、ピリダジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ピリダジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜3個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ピリダジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜2個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから選択される基で一置換されたピリダジニルである。
【0202】
さらなる態様では、Ar
1は、ピラジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ピラジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜3個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ピラジニルであり、かつハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される1〜2個の基で置換されている。さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから選択される基で一置換されたピラジニルである。
【0203】
さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CH
2I、−CH
2CH
2F、−CH
2CH
2Cl、−CH
2CH
2Br、−CH
2CH
2I、−(CH
2)
2CH
2F、−(CH
2)
2CH
2Cl、−(CH
2)
2CH
2Br、−(CH
2)
2CH
2I、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CHI
2、−CI
3、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CHCl
2、−CH
2CCl
3、−CH
2CHBr
2、−CH
2CBr
3、−CH
2CHI
2、−CH
2CI
3、−(CH
2)
2CHF
2、−(CH
2)
2CF
3、−(CH
2)
2CHCl
2、−(CH
2)
2CCl
3、−(CH
2)
2CHBr
2、−(CH
2)
2CBr
3、−(CH
2)
2CHI
2、−(CH
2)
2CI
3、−OCH
3、−OCH
2CH
3、−O(CH
2)
2CH
3、−OCH(CH
3)
2、−OCH(CH
2CH
3)(CH
3)、−NHCH
3、−NHCH
2CH
3、−NH(CH
2)
2CH
3、および−NHCH(CH
3)
2から独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルである。なおさらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、−Br、シアノ、メチル、エチル、プロピル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CH
2CH
2F、−CH
2CH
2Cl、−CH
2CH
2Br、−(CH
2)
2CH
2F、−(CH
2)
2CH
2Cl、−(CH
2)
2CH
2Br、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CI
3、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CHCl
2、−CH
2CCl
3、−CH
2CHBr
2、−CH
2CBr
3、−(CH
2)
2CHF
2、−(CH
2)
2CF
3、−(CH
2)
2CHCl
2、−(CH
2)
2CCl
3、−(CH
2)
2CHBr
2、−(CH
2)
2CBr
3、−OCH
3、−OCH
2CH
3、−O(CH
2)
2CH
3、−OCH(CH
3)
2、−NHCH
3、−NHCH
2CH
3、−NH(CH
2)
2CH
3、−NHCH(CH
3)
2、−N(CH
3)
2、および−N(CH
3)CH
2CH
3から独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルである。なおもさらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、−Br、シアノ、メチル、エチル、プロピル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CI
3、−OCH
3、−NHCH
3、および−N(CH
3)
2から独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルである。
【0204】
さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CH
2I、−CH
2CH
2F、−CH
2CH
2Cl、−CH
2CH
2Br、−CH
2CH
2I、−(CH
2)
2CH
2F、−(CH
2)
2CH
2Cl、−(CH
2)
2CH
2Br、−(CH
2)
2CH
2I、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CHI
2、−CI
3、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CHCl
2、−CH
2CCl
3、−CH
2CHBr
2、−CH
2CBr
3、−CH
2CHI
2、−CH
2CI
3、−(CH
2)
2CHF
2、−(CH
2)
2CF
3、−(CH
2)
2CHCl
2、−(CH
2)
2CCl
3、−(CH
2)
2CHBr
2、−(CH
2)
2CBr
3、−(CH
2)
2CHI
2、−(CH
2)
2CI
3、−OCH
3、−OCH
2CH
3、−O(CH
2)
2CH
3、−OCH(CH
3)
2、−OCH(CH
2CH
3)(CH
3)、−NHCH
3、−NHCH
2CH
3、−NH(CH
2)
2CH
3、および−NHCH(CH
3)
2から独立して選択される1〜3個の基で置換されたフェニルである。なおさらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、−Br、シアノ、メチル、エチル、プロピル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CH
2CH
2F、−CH
2CH
2Cl、−CH
2CH
2Br、−(CH
2)
2CH
2F、−(CH
2)
2CH
2Cl、−(CH
2)
2CH
2Br、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CI
3、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CHCl
2、−CH
2CCl
3、−CH
2CHBr
2、−CH
2CBr
3、−(CH
2)
2CHF
2、−(CH
2)
2CF
3、−(CH
2)
2CHCl
2、−(CH
2)
2CCl
3、−(CH
2)
2CHBr
2、−(CH
2)
2CBr
3、−OCH
3、−OCH
2CH
3、−O(CH
2)
2CH
3、−OCH(CH
3)
2、−NHCH
3、−NHCH
2CH
3、−NH(CH
2)
2CH
3、−NHCH(CH
3)
2、−N(CH
3)
2、および−N(CH
3)CH
2CH
3から独立して選択される1〜3個の基で置換されたフェニルである。なおもさらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、−Br、シアノ、メチル、エチル、プロピル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CI
3、−OCH
3、−NHCH
3、および−N(CH
3)
2から独立して選択される1〜3個の基で置換されたフェニルである。
【0205】
さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CH
2I、−CH
2CH
2F、−CH
2CH
2Cl、−CH
2CH
2Br、−CH
2CH
2I、−(CH
2)
2CH
2F、−(CH
2)
2CH
2Cl、−(CH
2)
2CH
2Br、−(CH
2)
2CH
2I、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CHI
2、−CI
3、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CHCl
2、−CH
2CCl
3、−CH
2CHBr
2、−CH
2CBr
3、−CH
2CHI
2、−CH
2CI
3、−(CH
2)
2CHF
2、−(CH
2)
2CF
3、−(CH
2)
2CHCl
2、−(CH
2)
2CCl
3、−(CH
2)
2CHBr
2、−(CH
2)
2CBr
3、−(CH
2)
2CHI
2、−(CH
2)
2CI
3、−OCH
3、−OCH
2CH
3、−O(CH
2)
2CH
3、−OCH(CH
3)
2、−OCH(CH
2CH
3)(CH
3)、−NHCH
3、−NHCH
2CH
3、−NH(CH
2)
2CH
3、および−NHCH(CH
3)
2から独立して選択される1〜2個の基で置換されたフェニルである。なおさらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、−Br、シアノ、メチル、エチル、プロピル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CH
2CH
2F、−CH
2CH
2Cl、−CH
2CH
2Br、−(CH
2)
2CH
2F、−(CH
2)
2CH
2Cl、−(CH
2)
2CH
2Br、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CI
3、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CHCl
2、−CH
2CCl
3、−CH
2CHBr
2、−CH
2CBr
3、−(CH
2)
2CHF
2、−(CH
2)
2CF
3、−(CH
2)
2CHCl
2、−(CH
2)
2CCl
3、−(CH
2)
2CHBr
2、−(CH
2)
2CBr
3、−OCH
3、−OCH
2CH
3、−O(CH
2)
2CH
3、−OCH(CH
3)
2、−NHCH
3、−NHCH
2CH
3、−NH(CH
2)
2CH
3、−NHCH(CH
3)
2、−N(CH
3)
2、および−N(CH
3)CH
2CH
3から独立して選択される1〜2個の基で置換されたフェニルである。なおもさらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、−Br、シアノ、メチル、エチル、プロピル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CI
3、−OCH
3、−NHCH
3、および−N(CH
3)
2から独立して選択される1〜2個の基で置換されたフェニルである。
【0206】
さらなる態様では、Ar
1は、ハロ、シアノ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CH
2I、−CH
2CH
2F、−CH
2CH
2Cl、−CH
2CH
2Br、−CH
2CH
2I、−(CH
2)
2CH
2F、−(CH
2)
2CH
2Cl、−(CH
2)
2CH
2Br、−(CH
2)
2CH
2I、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CHI
2、−CI
3、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CHCl
2、−CH
2CCl
3、−CH
2CHBr
2、−CH
2CBr
3、−CH
2CHI
2、−CH
2CI
3、−(CH
2)
2CHF
2、−(CH
2)
2CF
3、−(CH
2)
2CHCl
2、−(CH
2)
2CCl
3、−(CH
2)
2CHBr
2、−(CH
2)
2CBr
3、−(CH
2)
2CHI
2、−(CH
2)
2CI
3、−OCH
3、−OCH
2CH
3、−O(CH
2)
2CH
3、−OCH(CH
3)
2、−OCH(CH
2CH
3)(CH
3)、−NHCH
3、−NHCH
2CH
3、−NH(CH
2)
2CH
3、および−NHCH(CH
3)
2から選択される基で一置換されたフェニルである。なおさらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、−Br、シアノ、メチル、エチル、プロピル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CH
2CH
2F、−CH
2CH
2Cl、−CH
2CH
2Br、−(CH
2)
2CH
2F、−(CH
2)
2CH
2Cl、−(CH
2)
2CH
2Br、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CHCl
2、−CH
2CCl
3、−CH
2CHBr
2、−CH
2CBr
3、−(CH
2)
2CHF
2、−(CH
2)
2CF
3、−(CH
2)
2CHCl
2、−(CH
2)
2CCl
3、−(CH
2)
2CHBr
2、−(CH
2)
2CBr
3、−OCH
3、−OCH
2CH
3、−O(CH
2)
2CH
3、−OCH(CH
3)
2、−NHCH
3、−NHCH
2CH
3、−NH(CH
2)
2CH
3、−NHCH(CH
3)
2、−N(CH
3)
2、および−N(CH
3)CH
2CH
3から選択される基で一置換されたフェニルである。なおもさらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、−Br、シアノ、メチル、エチル、プロピル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−OCH
3、−NHCH
3、および−N(CH
3)
2から選択される基で一置換されたフェニルである。
【0207】
さらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、および−Brから選択される基で一置換されたフェニルである。なおさらなる態様では、Ar
1は、メチル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、および−CBr
3から選択される基で一置換されたフェニルである。なおさらなる態様では、Ar
1は、−OCH
3、−NHCH
3、および−N(CH
3)
2から選択される基で一置換されたフェニルである。よりさらなる態様では、Ar
1は、メチル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、および−CCl
3から選択される基で一置換されたフェニルである。なおさらなる態様では、Ar
1は、メチル、−CH
2F、−CHF
2、および−CF
3から選択される基で一置換されたフェニルである。
【0208】
さらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、および−Brから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルである。なおさらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、および−Brから独立して選択される1〜3個の基で置換されたフェニルである。なおもさらなる態様では、Ar
1は、−F、−Cl、および−Brから独立して選択される1〜2個の基で置換されたフェニルである。
【0209】
さらなる態様では、Ar
1は、0〜3個の−F基で置換されたフェニルである。なおさらなる態様では、Ar
1は、1〜3個の−F基で置換されたフェニルである。なおもさらなる態様では、Ar
1は、1〜2個の−F基で置換されたフェニルである。よりさらなる態様では、Ar
1は、−F基で一置換されたフェニルである。
b.R
1基
【0210】
一態様では、R
1は、ハロゲン、NR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成する。さらなる態様では、R
1は、NR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成する。
【0211】
さらなる態様では、R
1はNR
8Ar
1である。
【0212】
さらなる態様では、R
1はハロゲンである。なおさらなる態様では、R
1は、−F、−Cl、および−Brから選択される。なおもさらなる態様では、R
1は、−Fおよび−Clから選択される。よりさらなる態様では、R
1は、−Fおよび−Brから選択される。なおさらなる態様では、R
1は、−Clおよび−Brから選択される。なおもさらなる態様では、R
1は−Fである。よりさらなる態様では、R
1は−Clである。なおさらなる態様では、R
1は−Brである。
【0213】
さらなる態様では、R
1およびR
2は共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員または6員のC2−C5複素環式環を構成する。
【0214】
さらなる態様では、複素環式環は5員環である。さらなる態様では、複素環式環は6員環である。さらなる態様では、複素環式環はC2−C4環である。さらなる態様では、複素環式環はC3−C5環である。さらなる態様では、複素環式環はC3−C4環である。さらなる態様では、複素環式環は任意に置換されたピラゾール環である。さらなる態様では、複素環式環は任意に置換されたピロール環である。
【0215】
さらなる態様では、複素環式環は、トリアゾリン環、フラン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、トリアゾール環、イソキサゾール環、オキサゾール環、およびチオフェン環から選択される任意に置換された環である。なおさらなる態様では、複素環式環は任意に置換されたピラゾール環である。なおもさらなる態様では、複素環式環は任意に置換されたピロール環である。
【0216】
さらなる態様では、R
1およびR
2は共有結合し、中間の炭素と一緒になって、式
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する環を構成し、
R
14は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
15は、水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0217】
さらなる態様では、R
1およびR
2は共有結合し、中間の炭素と一緒になって、式
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する環を構成し、
R
15は、水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0218】
さらなる態様では、R
1およびR
2は共有結合し、中間の炭素と一緒になって、式
【化102】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する環を構成し、
R
14は、水素およびC1−C6アルキルから選択される。
【0220】
一態様では、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成する。さらなる態様では、R
2は水素である。
d.R
3基
【0221】
一態様では、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化103】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0222】
さらなる態様では、R
3は水素である。さらなる態様では、R
3は、水素、ハロゲン、またはC1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。さらなる態様では、R
3は、ハロゲンまたはC1−C6アルキルである。
【0223】
さらなる態様では、R
3はハロゲンである。なおさらなる態様では、R
3は、−F、−Cl、および−Brから選択される。なおもさらなる態様では、R
3は、−Fおよび−Clから選択される。よりさらなる態様では、R
3は、−Fおよび−Brから選択される。なおさらなる態様では、R
3は、−Clおよび−Brから選択される。なおもさらなる態様では、R
3は−Fである。よりさらなる態様では、R
3は−Clである。なおさらなる態様では、R
3は−Brである。
【0224】
さらなる態様では、R
3は、式
【化104】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0225】
さらなる態様では、R
3は、式
【化105】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0226】
さらなる態様では、R
3は、式
【化106】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0227】
さらなる態様では、R
3は、式
【化107】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0228】
さらなる態様では、R
3は、式
【化108】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0229】
さらなる態様では、R
3は、式
【化109】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0230】
さらなる態様では、R
3は、式
【化110】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0231】
さらなる態様では、R
3は、式
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0232】
さらなる態様では、R
3は、式
【化112】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0233】
さらなる態様では、R
3は、式
【化113】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0234】
さらなる態様では、R
3は、式
【化114】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0235】
さらなる態様では、R
3は、式
【化115】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0236】
さらなる態様では、R
3は、式
【化116】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0237】
さらなる態様では、R
3は、式
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0238】
さらなる態様では、R
3は、式
【化118】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0239】
さらなる態様では、R
3は、式
【化119】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0240】
さらなる態様では、R
3は、式
【化120】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0241】
さらなる態様では、R
3は、式
【化121】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0242】
さらなる態様では、R
3は、式
【化122】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0243】
さらなる態様では、R
3は、式
【化123】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0244】
さらなる態様では、R
3は、式
【化124】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0245】
さらなる態様では、R
3は、式
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0246】
さらなる態様では、R
3は、式
【化126】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0247】
さらなる態様では、R
3は、式
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0248】
さらなる態様では、R
3は、式
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0249】
さらなる態様では、R
3は、式
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0250】
さらなる態様では、R
3は、式
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0251】
さらなる態様では、R
3は、式
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0252】
さらなる態様では、R
3は、式
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0253】
さらなる態様では、R
3は、式
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0254】
さらなる態様では、R
3は、式
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0255】
さらなる態様では、R
3は、式
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0256】
さらなる態様では、R
3は、式
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0257】
さらなる態様では、R
3は、式
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0258】
さらなる態様では、R
3は、式
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0259】
さらなる態様では、R
3は、式
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0260】
さらなる態様では、R
3は、式
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0261】
さらなる態様では、R
3は、式
【化141】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0262】
さらなる態様では、R
3は、式
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0263】
さらなる態様では、R
3は、式
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0264】
さらなる態様では、R
3は、式
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0265】
さらなる態様では、R
3は、式
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0266】
さらなる態様では、R
3は、式
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0267】
さらなる態様では、R
3は、式
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0268】
さらなる態様では、R
3は、式
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0269】
さらなる態様では、R
3は、式
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0270】
さらなる態様では、R
3は、式
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0271】
さらなる態様では、R
3は、式
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0272】
さらなる態様では、R
3は、式
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0273】
さらなる態様では、R
3は、式
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0274】
さらなる態様では、R
3は、式
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0275】
さらなる態様では、R
3は、式
【化155】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0276】
さらなる態様では、R
3は、式
【化156】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0277】
さらなる態様では、R
3は、式
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0278】
さらなる態様では、R
3は、式
【化158】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0279】
さらなる態様では、R
3は、式
【化159】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0280】
さらなる態様では、R
3は、式
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0281】
さらなる態様では、R
3は、式
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0282】
さらなる態様では、R
3は、式
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0283】
さらなる態様では、R
3は、式
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0284】
さらなる態様では、R
3は、式
【化164】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0285】
さらなる態様では、R
3は、式
【化165】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0286】
さらなる態様では、R
3は、式
【化166】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0287】
さらなる態様では、R
3は、式
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。
【0288】
さらなる態様では、R
3は、式
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0289】
さらなる態様では、R
3は、式
【化169】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0290】
さらなる態様では、R
3は、式
【化170】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0291】
さらなる態様では、R
3は、式
【化171】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0292】
さらなる態様では、R
3は、式
【化172】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0293】
さらなる態様では、R
3は、式
【化173】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0294】
さらなる態様では、R
3は、式
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0295】
さらなる態様では、R
3は、式
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
e.R
4基
【0296】
一態様では、それぞれのR
4基(すなわち、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのいずれも)は、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルから独立して選択される。さらなる態様では、R
4aは水素である。さらなる態様では、R
4aは、ハロゲンまたはC1−C6アルキルである。さらなる態様では、R
4bは水素である。さらなる態様では、R
4bは、ハロゲンまたはC1−C6アルキルである。さらなる態様では、R
4cは水素である。さらなる態様では、R
4cは、ハロゲンまたはC1−C6アルキルである。さらなる態様では、R
4dは水素である。さらなる態様では、R
4dは、ハロゲンまたはC1−C6アルキルである。
【0297】
さらなる態様では、R
4a、R
4c、およびR
4dは、水素である。なおさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dは、水素である。なおもさらなる態様では、R
4aおよびR
4bは、水素である。なおさらなる態様では、R
4aおよびR
4cは、水素である。よりさらなる態様では、R
4aおよびR
4dは、水素である。なおさらなる態様では、R
4a、R
4b、およびR
4dは、水素である。なおもさらなる態様では、R
4a、R
4c、およびR
4dは、水素である。よりさらなる態様では、R
4b、R
4c、およびR
4dは、水素である。
【0298】
さらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素、ハロゲン、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから独立して選択される。なおさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素、−F、−Cl、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルから独立して選択される。なおもさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素、−F、−Cl、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから独立して選択される。よりさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素、−F、およびメチルから独立して選択される。
【0299】
さらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから独立して選択される。なおさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから独立して選択される。なおもさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから独立して選択される。よりさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素およびメチルから独立して選択される。
【0300】
さらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから独立して選択される。なおさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから独立して選択される。なおもさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから独立して選択される。よりさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、メチルである。
【0301】
さらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素およびハロゲンから独立して選択される。なおさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素、−F、−Cl、および−Brから独立して選択される。なおもさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素、−F、および−Clから独立して選択される。よりさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素および−Fから独立して選択される。なおさらなる態様では、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、存在するとき、水素および−Clから独立して選択される。
f.R
5基
【0302】
一態様では、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択される。さらなる態様では、R
5は水素である。さらなる態様では、R
5は、C1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。
【0303】
さらなる態様では、R
5は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
5は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
5は、水素、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
5は、水素およびメチルから選択される。
【0304】
さらなる態様では、R
5は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
5は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
5は、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
5はメチルである。
g.R
6基
【0305】
一態様では、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択される。さらなる態様では、R
6は水素である。さらなる態様では、R
6は、C1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。
【0306】
さらなる態様では、R
6は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
6は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
6は、水素、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
6は、水素およびメチルから選択される。
【0307】
さらなる態様では、R
6は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
6は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
6は、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
6はメチルである。
h.R
7基
【0308】
一態様では、それぞれのR
7基(すなわち、R
7aおよびR
7bのいずれも)は、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルから独立して選択される。さらなる態様では、R
7aは水素である。さらなる態様では、R
7aはC1−C6アルキルである。さらなる態様では、R
7bは水素である。さらなる態様では、R
7bはC1−C6アルキルである。さらなる態様では、R
6、R
7a、およびR
7bはすべて、水素である。
【0309】
さらなる態様では、R
7aおよびR
7aのそれぞれは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから独立して選択される。なおさらなる態様では、R
7aおよびR
7aのそれぞれは、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルからのものである。なおもさらなる態様では、R
7aおよびR
7aのそれぞれは、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルからのものである。よりさらなる態様では、R
7aおよびR
7aのそれぞれは、独立して、水素およびメチルからのものである。
【0310】
さらなる態様では、R
7aおよびR
7aのそれぞれは、独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルからのものである。なおさらなる態様では、R
7aおよびR
7aのそれぞれは、独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルからのものである。なおもさらなる態様では、R
7aおよびR
7aのそれぞれは、独立して、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルからのものである。よりさらなる態様では、R
7aおよびR
7aのそれぞれは、メチルである。
【0311】
さらなる態様では、R
7aは水素であり、R
7aは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
7aは水素であり、R
7aは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
7aは水素であり、R
7aは、水素、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
7aは水素であり、R
7aは、水素およびメチルから選択される。
【0312】
さらなる態様では、R
7aは水素であり、R
7aは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
7aは水素であり、R
7aは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
7aは水素であり、R
7aは、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
7aは水素であり、R
7aはメチルである。
【0313】
さらなる態様では、R
7bは水素であり、R
7aは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
7bは水素であり、R
7aは、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
7bは水素であり、R
7aは、水素、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
7bは水素であり、R
7aは、水素およびメチルから選択される。
【0314】
さらなる態様では、R
7bは水素であり、R
7aは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
7bは水素であり、R
7aは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
7bは水素であり、R
7aは、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
7bは水素であり、R
7aはメチルである。
i.R
8基
【0315】
一態様では、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択される。さらなる態様では、R
8は水素である。さらなる態様では、R
8は、C1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。
【0316】
さらなる態様では、R
8は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
8は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
8は、水素、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
8は、水素およびメチルから選択される。
【0317】
さらなる態様では、R
8は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
8は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
8は、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
8はメチルである。
j.R
9基
【0318】
一態様では、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択される。さらなる態様では、R
9は水素である。さらなる態様では、R
9は、C1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。
【0319】
さらなる態様では、R
9は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
9は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
9は、水素、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
9は、水素およびメチルから選択される。
【0320】
さらなる態様では、R
9は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
9は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
9は、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
9はメチルである。
k.R
10基
【0321】
一態様では、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択される。さらなる態様では、R
10は水素である。さらなる態様では、R
10は、C1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。
【0322】
さらなる態様では、R
10は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
10は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
10は、水素、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
10は、水素およびメチルから選択される。
【0323】
さらなる態様では、R
10は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イルから選択される。なおさらなる態様では、R
10は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから選択される。なおもさらなる態様では、R
10は、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。よりさらなる態様では、R
10はメチルである。
l.R
11基
【0324】
一態様では、それぞれのR
11基(すなわち、R
11aおよびR
11bのいずれか)は、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルから独立して選択される。さらなる態様では、R
11aは水素である。さらなる態様では、R
11aはC1−C6アルキルである。さらなる態様では、R
11bは水素である。さらなる態様では、R
11aおよびR
11bは共に、水素である。
m.R
12基
【0325】
一態様では、それぞれのR
12基(すなわち、R
12aおよびR
12bのいずれも)は、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルから独立して選択される。さらなる態様では、R
12aは水素である。さらなる態様では、R
12aはC1−C6アルキルである。さらなる態様では、R
12bは水素である。さらなる態様では、R
12aおよびR
12bは共に、水素である。
【0326】
さらなる態様では、R
11a、R
11b、およびR
12aはすべて、水素である。さらなる態様では、R
11a、R
11b、R
12a、およびR
12bはすべて、水素である。
n.R
13基
【0327】
一態様では、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環である。さらなる態様では、R
13は5員複素環である。さらなる態様では、R
13は6員複素環である。さらなる態様では、R
13はC4複素環である。さらなる態様では、R
13はC5複素環である。さらなる態様では、R
13は非置換である。さらなる態様では、R
13は一置換されている。さらなる態様では、R
13は二置換されている。
【0328】
さらなる態様では、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される1〜3個の基で置換されている。さらなる態様では、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される1〜2個の基で置換されている。さらなる態様では、R
13は、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される1〜3個の基で置換されている。
【0329】
さらなる態様では、R
13は、4−メチルピペラジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、モルホリノ、ピペリジン−1−イル、1,3−オキサジナン−3−イル、1,3,5−ジオキサジナン−5−イル、1,3,5−トリアジナン−1−イル、テトラヒドロピリミジン−1(2H)−イル、およびチオモルホリノから選択される。さらなる態様では、R
13は3−メチルイミサゾリジン−1−イル、イミサゾリジン−1−イル、オキサゾリジン−3−イル、およびチアゾリジン−3−イルから選択される。
o.R
14基
【0330】
一態様では、R
14は、水素およびC1−C6アルキルから選択される。さらなる態様では、R
14は水素である。さらなる態様では、R
14は、水素およびC1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルから選択される。
p.R
15基
【0331】
一態様では、R
15は、水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。さらなる態様では、R
15は、水素またはC1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。さらなる態様では、R
15は水素である。さらなる態様では、R
15は、C1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。さらなる態様では、R
15は、C1−C6ハロアルキルまたはC1−C6ポリハロアルキルである。さらなる態様では、R
15は、水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
q.R
16基
【0332】
一態様では、R
16は、水素、保護基であるか、または式
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0333】
さらなる態様では、R
16は水素である。さらなる態様では、R
16は保護基、例えばアミン保護基である。さらなる態様では、R
16は、式
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
r.R
17基
【0334】
一態様では、それぞれのR
17基(すなわち、R
17aおよびR
17b)は、水素およびC1−C6アルキルから独立して選択されるか、またはR
17aおよびR
17bが共有結合し、中間の原子と一緒になって、任意に置換された複素環式環を構成する。さらなる態様では、R
17aは、水素またはC1−C6アルキルである。さらなる態様では、R
17aは、水素またはC1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。さらなる態様では、R
17bは、水素またはC1−C6アルキルである。さらなる態様では、R
17bは、水素またはC1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。さらなる態様では、R
17aおよびR
17bは共に、水素である。さらなる態様では、R
17aおよびR
17bは共に、C1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。
【0335】
さらなる態様では、R
17aおよびR
17bは共有結合し、中間の原子と一緒になって、任意に置換された複素環式環を構成する。さらなる態様では、R
17aおよびR
17bは共有結合し、中間のボロンと一緒になって、ボロン酸ピナコールエステル、ボロン酸トリメチレングリコールエステル、または9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナン(9−BBN)を構成する。
s.R
18基
【0336】
一態様では、それぞれのR
18基(すなわち、R
18a、R
18b、およびR
18c)は、C1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルから独立して選択される。さらなる態様では、R
18a、R
18b、およびR
18cはすべて、ブチルである。
【0337】
さらなる態様では、それぞれのR
18基(すなわち、R
18a、R
18b、およびR
18c)は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、および2,3−ジメチルブタン−2−イルから独立して選択される。なおもさらなる態様では、それぞれのR
18基(すなわち、R
18a、R
18b、およびR
18c)は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、およびtert−ブチルから独立して選択される。なおさらなる態様では、それぞれのR
18基(すなわち、R
18a、R
18b、およびR
18c)は、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから独立して選択される。
t.R
31基
【0338】
一態様では、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、少なくとも1つの出現は、水素であることを条件とする。さらなる態様では、R
31のそれぞれの出現は、水素である。
【0339】
さらなる態様では、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択されるが、但し、3つを超えない出現が、水素ではないということがないことを条件とする。
【0340】
さらなる態様では、R
31のそれぞれの出現は、水素、ハロゲン、シアノ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、ネオペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、3,3−ジメチルブタン−2−イル、2,3−ジメチルブタン−2−イル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2Br、−CH
2I、−CH
2CH
2F、−CH
2CH
2Cl、−CH
2CH
2Br、−CH
2CH
2I、−(CH
2)
2CH
2F、−(CH
2)
2CH
2Cl、−(CH
2)
2CH
2Br、−(CH
2)
2CH
2I、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CHBr
2、−CBr
3、−CHI
2、−CI
3、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CHCl
2、−CH
2CCl
3、−CH
2CHBr
2、−CH
2CBr
3、−CH
2CHI
2、−CH
2CI
3、−(CH
2)
2CHF
2、−(CH
2)
2CF
3、−(CH
2)
2CHCl
2、−(CH
2)
2CCl
3、−(CH
2)
2CHBr
2、−(CH
2)
2CBr
3、−(CH
2)
2CHI
2、および−(CH
2)
2CI
3から選択される。なおさらなる態様では、R
31のそれぞれの出現は、水素、−F、−Cl、−Br、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、−CH
2F、−CH
2Cl、−CH
2CH
2F、−CH
2CH
2Cl、−(CH
2)
2CH
2F、−(CH
2)
2CH
2Cl、−CHF
2、−CF
3、−CHCl
2、−CCl
3、−CH
2CHF
2、−CH
2CF
3、−CH
2CHCl
2、−CH
2CCl
3、−(CH
2)
2CHF
2、−(CH
2)
2CF
3、−(CH
2)
2CHCl
2、および−(CH
2)
2CCl
3から選択される。なおもさらなる態様では、R
31のそれぞれの出現は、水素、−F、メチル、−CH
2F、−CHF
2、および−CF
3から選択される。
【0341】
さらなる態様では、R
31のそれぞれの出現は、水素およびハロゲンから選択される。なおさらなる では、R
31のそれぞれの出現は、水素、−F、および−Clから選択される。なおもさらなる では、R
31のそれぞれの出現は、水素および−Fから選択される。
【0342】
例えば、化合物の構造は、式
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
によって表され得ることが理解され、
これは、式
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
と同等であると理解される。
つまり、R
31は、8つの独立した置換基、R
31a、R
31b、R
31c、R
31d、R
31e、R
31f、R
31g、およびR
31hを表すことが理解される。「独立した置換基」とは、それぞれのR置換基が独立して定義され得ることを意味する。例えば、一事例において、R
31がハロゲンである場合、その事例においてR
31bは、必ずしもハロゲンであるわけではない。
【0343】
別例では、化合物の構造は、式
【化180】
[この文献は図面を表示できません]
によって表され得ることが理解され、
これは、式
【化181】
[この文献は図面を表示できません]
と同等であると理解される。
つまり、R
31は、8つの独立した置換基、R
31a、R
31b、R
31c、R
31d、R
31e、R
31f、R
31g、およびR
31hを表すことが理解される。
【0344】
なおさらなる例では、化合物の構造は、式
【化182】
[この文献は図面を表示できません]
によって表され得ることが理解され、
これは、式
【化183】
[この文献は図面を表示できません]
と同等であると理解される。
つまり、R
31は、8つの独立した置換基、R
31a、R
31b、R
31c、R
31d、R
31e、およびR
31fを表すことが理解される。
【0345】
なおもさらなる例では、化合物の構造は、式
【化184】
[この文献は図面を表示できません]
によって表され得ることが理解され、
これは、式
【化185】
[この文献は図面を表示できません]
と同等であると理解される。
つまり、R
31は、8つの独立した置換基、R
31a、R
31b、R
31c、R
31d、R
31e、およびR
31fを表すことが理解される。
u.X
1基
【0346】
一態様では、X
1は、ハロゲン化物または擬ハロゲン化物である。さらなる態様では、X
1は、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。さらなる態様では、X
1は、クロロ、ブロモ、またはヨードである。さらなる態様では、X
1は、ブロモまたはヨードである。さらなる態様では、X
1はクロロである。一態様では、X
1は、擬ハロゲン化物、例えば、トリフル酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩、またはブロシル酸塩(brosylate)である。さらなる態様では、X
1は、遷移金属媒介性のカップリング反応を行うことができる基である。
v.X
2基
【0347】
一態様では、X
2は、ハロゲン化物、擬ハロゲン化物、水素、C1−C6アルキルであるか、または式
【化186】
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によって表される構造を有する基である。
【0348】
さらなる態様では、X
2は、水素またはC1−C6アルキルである。さらなる態様では、X
2は水素である。さらなる態様では、X
2は、C1−C6アルキル、例えばC1−C4アルキルである。
【0349】
さらなる態様では、X
2は、ハロゲン化物または擬ハロゲン化物である。さらなる態様では、X
2は、ハロゲン、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、またはヨードである。さらなる態様では、X
2は、クロロ、ブロモ、またはヨードである。さらなる態様では、X
2は、ブロモまたはヨードである。さらなる態様では、X
2はクロロである。一態様では、X
2は、擬ハロゲン化物、例えば、トリフル酸塩、メシル酸塩、トシル酸塩、またはブロシル酸塩(brosylate)である。さらなる態様では、X
2は、遷移金属媒介性のカップリング反応を行うことができる基である。
【0350】
さらなる態様では、X
2は、式
【化187】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基である。
【0351】
さらなる態様では、X
1およびX
2は共に、ハロゲン化物である。さらなる態様では、X
1およびX
2は共に、クロロである。
w.M基
【0352】
一態様では、Mは、遷移金属媒介性のカップリング反応を行うことができる基である。さらなる態様では、Mは、
【化188】
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および
[この文献は図面を表示できません]
から選択され、
式中、R
17aおよびR
17bのそれぞれは、水素およびC1−C6アルキルから独立して選択されるか、またはR
17aおよびR
17bが共有結合し、中間の原子と一緒になって、任意に置換された複素環式環を構成し、R
18a、R
18b、およびR
18cのそれぞれは、独立して、C1−C6アルキルである。
【0353】
さらなる態様では、Mは、構造
【化189】
[この文献は図面を表示できません]
を有する基であり、
式中、R
17aおよびR
17bのそれぞれは、水素およびC1−C6アルキルから独立して選択されるか、またはR
17aおよびR
17bが共有結合し、中間の原子と一緒になって、任意に置換された複素環式環を構成する。
【0354】
さらなる態様では、Mは、構造
【化190】
[この文献は図面を表示できません]
を有する基であり、
式中、R
18a、R
18b、およびR
18cのそれぞれは、独立して、C1−C6アルキルである。
【0355】
2.例となる化合物
一態様では、化合物は、
【化191】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0356】
一態様では、化合物は、
【化192】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0357】
さらなる態様では、化合物は、
【化193】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0358】
さらなる態様では、化合物は、
【化194】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0359】
さらなる態様では、化合物は、
【化195】
[この文献は図面を表示できません]
および
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0360】
さらなる態様では、化合物は、
【化196】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0361】
さらなる態様では、化合物は、
【化197】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0362】
さらなる態様では、化合物は、
【化198】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0363】
さらなる態様では、化合物は、
【化199】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0364】
さらなる態様では、化合物は、
【化200】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0365】
さらなる態様では、化合物は、
【化201】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0366】
さらなる態様では、化合物は、
【化202】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0367】
さらなる態様では、化合物は、
【化203】
[この文献は図面を表示できません]
として存在し得る。
【0368】
1つ以上の化合物が、開示される発明から任意に省略できることが企図される。
【0369】
3.タンパク質キナーゼ活性の阻害
本明細書で考察されるように、BTKは、B細胞の発生、活性化、シグナル伝達、および生存の重要な調節因子である(例えば、Kurosaki,T.Curr.Opin.Immunol.(2000)12:276−281およびSchaeffer,E.M.and P.L.Schwartzberg.Curr.Opin.Immunol.(2000)12:282−288を参照のこと)。さらに、B細胞受容体のシグナル伝達はまた、悪性のB細胞の生存に関連付けられており、細胞分化、活性化、増殖、および生存の重要な調節因子としての役割も果たす(R.W.Hendriks,Nat.Chem.Biol.(2011)7:4−5)。加えて、B細胞機能におけるBTKの全体的な役割を考えると、それは、B細胞活性化に関連する炎症性疾患、例えばリウマチ性関節炎を標的とする治療的介入の重要な標的である。B細胞のシグナル伝達経路の側面が、
図1に示される。
【0370】
図2に図式的に示されるように、ある種の態様では、BTKを標的とすることは、骨髄腫において治療的介入の生物学的利点を有する。例えば、特定の理論に拘束されることを望むものではないが、成長因子は、BTK依存性の成長および骨髄における骨髄腫細胞の移動を誘発し得る。加えて、破骨細胞は、骨髄腫疾患の発症の一因となり、BTKは、破骨細胞において発現される。したがって、特定の理論に拘束されることを望むものではないが、BTKの活性を阻害し得る化合物は、骨髄腫細胞および骨髄において活性化した破骨細胞に直接作用し、この疾病の治療的介入に対して双対アプローチを提供することができる。
【0371】
概して、開示される化合物は、BCRシグナル伝達経路の調節を示す。さらなる態様では、この化合物は、タンパク質キナーゼの阻害を示す。
【0372】
さらなる態様では、このタンパク質キナーゼは、Tecファミリーのチロシンタンパク質キナーゼのメンバーである。
【0373】
さらなる態様では、タンパク質キナーゼは、チロシンタンパク質キナーゼITK/TSK、チロシンタンパク質キナーゼBTK、細胞質チロシンタンパク質キナーゼBMX、受容体チロシンタンパク質キナーゼerbB−4、チロシンタンパク質キナーゼTec、および上皮成長因子受容体(受容体チロシンタンパク質キナーゼerbB−1)から選択される。さらなる態様では、タンパク質キナーゼは、チロシンタンパク質キナーゼITK/TSK、チロシンタンパク質キナーゼBTK、および細胞膜チロシンタンパク質キナーゼBMXから選択される。さらなる態様では、タンパク質キナーゼは、チロシンタンパク質キナーゼBTKである。
【0374】
一態様では、阻害は、約1.0×10
-4M未満のIC
50を有するものである。さらなる態様では、阻害は、約1.0×10
-5M未満のIC
50を有するものである。さらなる態様では、阻害は、約1.0×10
-6M未満のIC
50を有するものである。さらなる態様では、阻害は、約1.0×10
-7M未満のIC
50を有するものである。さらなる態様では、阻害は、約1.0×10
-8M未満のIC
50を有するものである。さらなる態様では、阻害は、約1.0×10
-9M未満のIC
50を有するものである。
C.化合物を作製する方法
【0375】
一態様では、本発明は、無制御な細胞増殖の疾患の治療に有用であり得る、タンパク質キナーゼの阻害剤として有用な化合物を作製する方法に関する。さらなる態様では、このタンパク質キナーゼはBTKである。
【0376】
本発明の化合物は、実験の項に例証される文献において既知のまたは当業者に明確な他の標準的な操作に加えて、次のスキームに示される反応を用いることによって調製することができる。明確さのために、本明細書に開示される定義の下に多数の置換基が許容される場合、単一の置換基を有する例が示される。
【0377】
本発明の化合物を生成するために使用される反応は、文献においてまたは当業者に既知の他の標準的な操作に加えて、次の反応スキームに示される反応を用いることによって調製される。次の例は、本発明がより完全に理解されるように提供され、それは例示説明のためであるにすぎず、限定するものとして解釈されるべきではない。
【0378】
一態様では、開示される化合物は、本明細書に記載される合成方法の生成物を含む。さらなる態様では、開示される化合物は、本明細書に記載される合成方法により生成された化合物を含む。なおさらなる態様では、本発明は、治療上有効量の開示される方法の生成物および薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物を含む。なおさらなる態様では、本発明は、開示される化合物のいずれかの少なくとも1つの化合物、または開示される方法の少なくとも1つの生成物を、薬学的に許容される担体または希釈剤と組み合わせることを含む、薬を製造するための方法を含む。
【0379】
1.ルートI
一態様では、置換N−(3−(ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド類似体は、以下に示されるように、調製することができる。
【化204】
[この文献は図面を表示できません]
【0380】
化合物は、一般的形態で表され、置換基は本明細書の他の箇所における化合物の説明に注記される通りである。より具体的な例が、以下に記述される。
【化205】
[この文献は図面を表示できません]
【0381】
一例として、N−(3−(2−((4−(3−フルオロ−4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−5−((3−フルオロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドは、ルートIに従って調製することができる。2,4−ジクロロ−N−(3−フルオロフェニル)ピリミジン−5−アミンから開始して、(3−アクリルアミドフェニル)ボロン酸とのパラジウム触媒カップリング反応により、緩やかな条件下で、N−(3−(2−クロロ−5−((3−フルオロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドを提供する。パラジウム触媒アミノリシス条件下で、この生成物と4−(3−フルオロ−4−メチルピペラジン−1−イル)アニリンとの反応により、N−(3−(2−((4−(3−フルオロ−4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−5−((3−フルオロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドを得る。
【0382】
2.ルートII
一態様では、置換N−(3−(ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド類似体は、以下に示されるように、調製することができる。
【化206】
[この文献は図面を表示できません]
【0383】
化合物は、一般的形態で表され、置換基は本明細書の他の箇所における化合物の説明に注記される通りである。より具体的な例が、以下に記述される。
【化207】
[この文献は図面を表示できません]
【0384】
一例として、N−(3−(6−((3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドは、ルートIIに従って調製することができる。4,6−ジクロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンから開始して、保護は、3,4−ジヒドロ−2H−ピランとの反応によって達成することができる。次いで、得られた4,6−ジクロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンは、パラジウム触媒条件下で、(3−アクリルアミドフェニル)ボロン酸と結合させて、N−(3−(6−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドを得ることができる。
【化208】
[この文献は図面を表示できません]
【0385】
次いで、N−(3−(6−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドを、パラジウム触媒アミノリシス条件下で、3−フルオロ−4−モルホリノアニリンで処理して、N−(3−(6−((3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)アミノ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドを得、これを、弱酸性条件下で保護して、N−(3−(6−((3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドを提供することができる。
【0386】
故に、一態様では、本発明は、式
【化209】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
16は、水素、保護基であるか、または式
【化210】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Mは、
【化211】
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および
[この文献は図面を表示できません]
から選択され、
式中、R
17aおよびR
17bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択されるか、またはR
17aおよびR
17bが共有結合し、中間の原子と一緒になって、任意に置換された複素環式環を構成し、R
18a、R
18b、およびR
18cのそれぞれは、独立して、C1−C6アルキルである、第1の化合物を提供するステップと、式
【化212】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はハロゲンもしくはNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、X
1は、ハロゲン化物もしくは擬ハロゲン化物であり、X
2は、ハロゲン化物、擬ハロゲン化物、水素、C1−C6アルキルであるか、または式
【化213】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環である、第2の化合物とカップリングさせるステップと、を含む、方法に関し、カップリングは、パラジウム(0)触媒の存在下で、式
【化214】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する生成物を得るのに十分な時間および温度で行われる。
【0387】
故に、さらなる態様では、本発明は、式
【化215】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
16は、水素、保護基であるか、または式
【化216】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Mは、
【化217】
[この文献は図面を表示できません]
および
[この文献は図面を表示できません]
から選択され、
式中、R
17aおよびR
17bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択されるか、またはR
17aおよびR
17bが共有結合し、中間の原子と一緒になって、任意に置換された複素環式環を構成し、R
18a、R
18b、およびR
18cのそれぞれは、独立して、C1−C6アルキルである、第1の化合物を提供するステップと、式
【化218】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、X
1は、ハロゲン化物もしくは擬ハロゲン化物であり、X
2は、ハロゲン化物、擬ハロゲン化物、水素、C1−C6アルキルであるか、または式
【化219】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環である、第2の化合物とカップリングさせるステップと、を含む、方法に関し、カップリングは、パラジウム(0)触媒の存在下で、式
【化220】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する生成物を得るのに十分な時間および温度で行われる。
【0388】
さらなる態様では、R
16は水素であり、本方法は、アシル化して、式
【化221】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する生成物を得るステップ、をさらに含む。
【0389】
さらなる態様では、生成物は、式
【化222】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
2は水素であり、R
3は、水素、ハロゲン、またはC1−C6アルキルである。
【0390】
さらなる態様では、生成物は、式
【化223】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
【0391】
式中、R
14は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
15は、水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0392】
さらなる態様では、X
2は、ハロゲン化物または擬ハロゲン化物であり、本方法は、式
【化224】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有するアリールアミンと反応するステップ、をさらに含み、
反応は、パラジウム(0)触媒の存在下で、式
【化225】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する生成物を得るのに十分な時間および温度で行われる。
【0393】
さらなる態様では、R
2は水素であり、R
1はNR
8Ar
1であり、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択される。
【0394】
3.ルートIII
一態様では、置換N−(3−(ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド類似体は、以下に示されるように、調製することができる。
【化226】
[この文献は図面を表示できません]
【0395】
化合物は、一般的形態で表され、置換基は本明細書の他の箇所における化合物の説明に注記される通りである。より具体的な例は、以下に記述される。
【化227】
[この文献は図面を表示できません]
【0396】
一例として、N−(3−(6−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドは、ルートIIIに従って調製することができる。4−(3−アミノフェニル)−N−(4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−6−アミンから開始して、塩化アクリロイルによるアシル化は、N−(3−(6−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドを提供する。弱酸性条件下での保護は、N−(3−(6−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドをもたらす。
【0397】
故に、一態様では、本発明は、式
【化228】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はハロゲンもしくはNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、X
2は、ハロゲン化物、擬ハロゲン化物、水素、C1−C6アルキルであるか、または式
【化229】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環である、第1の化合物を提供するステップと、アシル化して、式
【化230】
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によって表される構造を有する生成物を得るステップと、を含む、方法に関する。
【0398】
故に、さらなる態様では、本発明は、式
【化231】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、X
2は、ハロゲン化物、擬ハロゲン化物、水素、C1−C6アルキルであるか、または式
【化232】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環である、第1の化合物を提供するステップと、アシル化して、式
【化233】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する生成物を得るステップと、を含む、方法に関する。
【0399】
さらなる態様では、X
2は、ハロゲン化物または擬ハロゲン化物であり、本方法は、式
【化234】
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によって表される構造を有するアリールアミンと反応するステップ、をさらに含み、
反応は、パラジウム(0)触媒の存在下で、式
【化235】
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によって表される構造を有する生成物を得るのに十分な時間および温度で行われる。
【0400】
さらなる態様では、R
2は水素であり、R
1はNR
8Ar
1であり、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択される。
【0401】
さらなる態様では、生成物は、式
【化236】
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によって表される構造を有し、
式中、R
2は水素であり、R
3は、水素、ハロゲン、またはC1−C6アルキルである。
【0402】
さらなる態様では、生成物は、式
【化237】
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によって表される構造を有し、
式中、R
2は水素である。
【0403】
さらなる態様では、生成物は、式
【化238】
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によって表される構造を有し、
式中、R
14は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
15は、水素、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される。
【0404】
さらなる態様では、生成された化合物は、BCRシグナル伝達経路の阻害を示す。なおさらなる態様では、生成された化合物は、細胞の生存の阻害を示す。
【0405】
さらなる態様では、生成された化合物は、タンパク質キナーゼの阻害を示す。なおさらなる態様では、タンパク質キナーゼは、Tecファミリーのチロシンタンパク質キナーゼのメンバーである。なおもさらなる態様では、タンパク質キナーゼは、チロシンタンパク質キナーゼITK/TSK、チロシンタンパク質キナーゼBTK、細胞質チロシンタンパク質キナーゼBMX、受容体チロシンタンパク質キナーゼerbB−4、チロシンタンパク質キナーゼTec、および上皮成長因子受容体(受容体チロシンタンパク質キナーゼerbB−1)から選択される。よりさらなる態様では、タンパク質キナーゼは、チロシンタンパク質キナーゼITK/TSK、チロシンタンパク質キナーゼBTK、および細胞質チロシンタンパク質キナーゼBMXから選択される。なおさらなる態様では、タンパク質キナーゼは、チロシンタンパク質キナーゼBTKである。
【0406】
さらなる態様では、生成された化合物は、約1.0×10
-4M未満のIC
50を有する阻害を示す。なおさらなる態様では、生成された化合物は、約1.0×10
-5M未満のIC
50を有する阻害を示す。なおもさらなる態様では、生成された化合物は、約1.0×10
-6M未満のIC
50を有する阻害を示す。よりさらなる態様では、生成された化合物は、約1.0×10
-7M未満のIC
50を有する阻害を示す。なおさらなる態様では、生成された化合物は、約1.0×10
-8M未満のIC
50を有する阻害を示す。なおもさらなる態様では、生成された化合物は、約1.0×10
-9M未満のIC
50を有する阻害を示す。
【0407】
それぞれの開示される方法は、追加的なステップ、操作、および/または構成成分をさらに含み得ることが企図される。任意の1つ以上のステップ、操作、および/または構成成分が、本発明から任意に省略され得ることもまた企図される。開示される方法を使用して、開示される化合物を提供することができることが理解される。開示される方法の生成物は、開示される使用方法において用いられ得ることもまた理解される。
【0408】
下の表Iは、具体的な化合物、ならびに実施例において以下に記載される活性アッセイにおいて決定された、実験的に決定されたBTKキナーゼ活性の阻害を列挙する。表Iにおける化合物は、本明細書に示される方法と同一のまたは類似した方法により合成された。必須の出発物質は、市販されていたか、文献に記載されていたか、または有機合成の技術分野の専門家によって容易に合成された。
表I
【表1】
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*アッセイ方法の詳細は、実施例において提供され、「ADPアッセイ」は、キナーゼによるATPの使用から生じるADPの産生を測定するアッセイを指し、「HTRFアッセイ」は、実施例において記載される時間分解されたFRETキナーゼアッセイを指す。
D.薬学的組成物
【0409】
一態様では、本発明は、開示される化合物を含む薬学的組成物に関する。つまり、治療上有効量の少なくとも1つの開示される化合物または開示される方法の少なくとも1つの生成物と、薬学的に許容される担体と、を含む、薬学的組成物が提供され得る。
【0410】
さらなる態様では、薬学的組成物は、薬学的に許容される担体と、式
【化239】
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によって表される化合物であって、
式中、R
1はハロゲンもしくはNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化240】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体を含むことができる。さらなる態様では、本発明は、薬学的に許容される担体と、有効量の開示される合成方法の生成物と、を含む、薬学的組成物に関する。さらなる態様では、有効量は、治療上有効量である。さらなる態様では、有効量は、予防上有効量である。さらなる態様では、化合物は、開示される化合物である。
【0411】
さらなる態様では、薬学的組成物は、薬学的に許容される担体と、式
【化241】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される化合物であって、
式中、R
1はNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキル、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化242】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体を含むことができる。さらなる態様では、本発明は、薬学的に許容される担体と、有効量の開示される合成方法の生成物と、を含む、薬学的組成物に関する。さらなる態様では、有効量は、治療上有効量である。さらなる態様では、有効量は、予防上有効量である。さらなる態様では、化合物は、開示される化合物である。
【0412】
ある特定の態様では、開示される薬学的組成物は、活性成分として開示される化合物(それらの薬学的に許容される塩(複数可)を含む)、薬学的に許容される担体、および任意に、他の治療成分またはアジュバントを含む。本組成物は、経口、直腸、局所、および非経口(皮下、筋肉内、および静脈内を含む)投与に好適な組成物を含むが、いずれの所与の場合にも最も好適な経路は、特定の宿主、ならびに活性成分が投与されている対象となる病態の性質および重症度に依存するであろう。薬学的組成物は、単位剤形で好都合に提示し、薬学技術分野で周知の方法のいずれによっても調製することができる。
【0413】
本明細書で使用されるとき、「薬学的に許容される塩」という用語は、薬学的に許容される非毒性塩基または酸から調製される塩を指す。本発明の化合物が酸性であるとき、その対応する塩は、無機塩基および有機塩基を含む、薬学的に許容される非毒性塩基から好都合に調製することができる。かかる無機塩基に由来する塩には、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅(第二および第一)、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン(第二および第一)、カリウム、ナトリウム、亜鉛等の塩が含まれる。アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カリウム、およびナトリウム塩が特に好ましい。薬学的に許容される有機非毒性塩基に由来する塩には、一級、二級、三級アミン、ならびに天然産および合成置換アミン等の環式アミンおよび置換アミンの塩が含まれる。塩が形成され得る元となる、他の薬学的に許容される有機非毒性塩基には、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N′−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチルモルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等のイオン交換樹脂が含まれる。
【0414】
本明細書で使用されるとき、「薬学的に許容される非毒性酸」という用語には、無機酸、有機酸、およびそれらから調製される塩、例えば、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩化水素酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸等が含まれる。クエン酸、臭化水素酸、塩化水素酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、および酒石酸が好ましい。
【0415】
実際には、本発明の化合物、または本発明のそれらの薬学的に許容される塩は、従来の薬学的複合技法に従って、薬学的担体との緊密な混和物中に活性成分として組み合わせることができる。担体は、投与、例えば、経口または非経口(静脈内を含む)投与に所望される調製物の形態に応じて多種多様な形態をとることができる。故に、本発明の薬学的組成物は、各々が既定の量の活性成分を含有する、カプセル剤、カシェ剤、または錠剤等の、経口投与に好適な個別的な単位として提示することができる。さらに、組成物は、粉末として、顆粒として、溶液として、水溶液中の懸濁液として、非水溶液として、水中油乳濁液として、または油中水液体乳濁液として、提示することができる。上述の一般的な剤形に加えて、本発明の化合物、および/またはその薬学的に許容される塩(複数可)はまた、制御放出手段および/または送達デバイスによって投与することもできる。組成物は、薬学の方法のいずれによっても調製することができる。一般に、かかる方法は、活性成分を、1つ以上の必要な成分を構成する担体と会合するステップを含む。一般に、組成物は、活性成分を、液体担体もしくは微粉固体担体、または両方と均一かつ緊密に混和することによって調製する。次いで、生成物は、所望の表示へと好都合に成形することができる。
【0416】
故に、本発明の薬学的組成物は、薬学的に許容される担体と、本発明の化合物またはその化合物の薬学的に許容される塩とを含み得る。本発明の化合物、またはそれらの薬学的に許容される塩はまた、1つ以上のその他の治療的活性化合物と組み合わせて、薬学的組成物中に含まれ得る。
【0417】
用いられる薬学的担体は、例えば、固体、液体、または気体であり得る。固体担体の例としては、ラクトース、白土、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、ステアリン酸マグネシウム、およびステアリン酸が挙げられる。液体担体の例としては、砂糖シロップ、ピーナッツ油、オリーブ油、および水がある。気体担体の例としては、二酸化炭素および窒素が挙げられる。
【0418】
経口剤形のための組成物を調製する際、任意の好都合な薬学的媒体を用いることができる。例えば、水、グリコール、油、アルコール、香料剤、防腐剤、着色剤等を使用して、懸濁液、エリキシル、および溶液等の経口液体調製物を形成することができる一方で、デンプン、糖、微晶質セルロース、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤等の担体を使用して、粉末剤、カプセル剤、および錠剤等の経口固体調製物を形成することができる。錠剤およびカプセル剤が、それらの投与の簡便性のために好ましい経口投薬量単位であり、それによって固体薬学的担体が用いられる。任意に、錠剤は、標準的な水性または非水性技法によってコーティングすることができる。
【0419】
本発明の組成物を含有する錠剤は、圧縮またはすりこみによって、任意に1つ以上の副成分またはアジュバントと共に調製することができる。圧縮錠剤は、任意に結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、界面活性剤、または分散化剤と混合された、粉末または顆粒等の自由流動形態の活性成分を、好適な機械において圧縮することによって調製することができる。すりこみ錠剤は、好適な機械において、不活性液体希釈剤で湿潤させた粉末化化合物の混合物を成形することによって作製することができる。
【0420】
本発明の薬学的組成物は、活性成分として本発明の化合物(またはその薬学的に許容される塩)、薬学的に許容される担体、および任意に1つ以上のさらなる治療剤またはアジュバントを含む。本組成物は、経口、直腸、局所、および非経口(皮下、筋肉内、および静脈内を含む)投与に好適な組成物を含むが、いずれの所与の場合にも最も好適な経路は、特定の宿主、ならびに活性成分が投与されている病態の性質および重症度によって異なるであろう。薬学的組成物は、単位剤形で好都合に提示し、薬学技術分野で周知の方法のいずれによっても調製することができる。
【0421】
非経口投与に好適な本発明の薬学的組成物は、水中の活性化合物の溶液または懸濁液として調製することができる。例えば、ヒドロキシプロピルセルロース等の、好適な界面活性剤を含めることができる。分散液もまた、油中のグリセロール、液体ポリエチレングリコール、またはそれらの混合物中に調製することができる。さらに、微生物の有害な成長を防止するために防腐剤を含めることができる。
【0422】
注射剤用途に好適な本発明の薬学的組成物には、滅菌水溶液または分散液が含まれる。さらに、組成物は、かかる滅菌注射液または分散液の即座の調製のための滅菌粉末の形態であり得る。すべての場合において、最終的に注射可能な形態は、無菌でなければならず、容易な注射可能性(syringability)のために有効に流動性でなければならない。薬学的組成物は、製造および保管の条件下で安定でなければならず、故に、好ましくは、細菌および真菌等の微生物の汚染作用から守られるべきである。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール)、植物油、およびそれらの好適な混合物を含有する、溶媒または分散媒であり得る。
【0423】
本発明の薬学的組成物は、例えば、エアロゾル、クリーム、軟膏、ローション、散布剤、マウスウォッシュ、うがい薬等の、局所用途に好適な形態であり得る。さらに、組成物は、経皮デバイスにおいて使用するのに好適な形態であり得る。これらの製剤は、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩を利用して、従来のプロセス方法を介して調製することができる。例として、クリームまたは軟膏は、親水性材料および水を約5重量%〜約10重量%の化合物と一緒に混合して、所望の稠度を有するクリームまたは軟膏を生成することによって調製される。
【0424】
本発明の薬学的組成物は、担体が固体である直腸投与に好適な形態であり得る。混合物が、単位用量坐剤を形成することが好ましい。好適な担体には、ココアバターおよび当該技術分野で一般的に使用される他の材料が含まれる。坐剤は、最初に組成物を軟化または融解した担体(複数可)と混和し、続いて冷やし、型中に成形することによって好都合に形成することができる。
【0425】
上述の担体成分に加えて、上述の薬学的製剤は、希釈剤、緩衝液、香料剤、結合剤、界面活性剤、増粘剤、滑沢剤、防腐剤(酸化防止剤を含む)等の1つ以上の追加的な担体成分を適宜含み得る。さらに、製剤に意図される受容者の血液との等張性を与えるために、その他のアジュバントを含めることができる。本発明の化合物、および/またはその薬学的に許容される塩を含有する組成物はまた、粉末または液体濃縮形態で調製することもできる。
【0426】
代謝型グルタミン酸受容体活性の負のアロステリック調節を必要とする治療条件下で、適切な投薬量レベルは、一般に、1日につき患者の体重1キログラム当たり約0.01〜500mgとなり、単回または複数回用量で投与することができる。好ましくは、投薬量レベルは、1日につき約0.1〜約250mg/kg、より好ましくは、1日につき0.5〜100mg/kgとなろう。好適な投薬量レベルは、1日につき約0.01〜250mg/kg、1日につき約0.05〜100mg/kg、または1日につき約0.1〜50mg/kgであり得る。この範囲内で、投薬量は、1日につき0.05〜0.5、0.5〜5.0、または5.0〜50mg/kgであり得る。経口投与について、組成物は、治療される患者の投薬量の対症調整(symptomatic adjustment)のために、好ましくは、1.0〜1000ミリグラムの活性成分、特に1.0、5.0、10、15、20、25、50、75、100、150、200、250、300、400、500、600、750、800、900、および1000ミリグラムの活性成分を含有する錠剤の形態で提供される。化合物は、1日につき1〜4回のレジメンに基づいて、好ましくは1日につき1回または2回投与することができる。この投薬レジメンを調整して、最適な治療反応を提供することができる。
【0427】
しかしながら、任意の特定患者のための具体的な用量レベルは、多様な要因に依存するであろうことが理解される。かかる要因には、患者の年齢、体重、全般的な健康、性別、および食生活が含まれる。他の要因には、投与の時間および経路、排泄率、薬物の組み合わせ、ならびに治療を受けている特定の疾患のタイプおよび重症度が含まれる。
【0428】
本発明は、1つ以上の開示される化合物、生成物、または組成物を、薬学的に許容される担体または希釈剤と組み合わせることを含む、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるグルタミン酸受容体活性を調節する(例えば、グルタミン酸機能不全に関連する1つ以上の神経および/または精神疾患の治療)ための薬の製造のための方法をさらに目的とする。故に、一態様では、本発明は、少なくとも1つの開示される化合物または少なくとも1つの開示される生成物を、薬学的に許容される担体または希釈剤と組み合わせることを含む、薬を製造するための方法に関する。
【0429】
開示される薬学的組成物は、上述の病的状態の治療において通常適用される、他の治療的活性化合物をさらに含み得る。
【0430】
開示される組成物は、開示される化合物から調製され得ることが理解される。開示される組成物は、開示される使用方法において用いられ得ることもまた理解される。
E.化合物および組成物を使用する方法
【0431】
開示される化合物は、前述の疾病、疾患、および病態の治療、予防、制御、寛解、またはその危険性の低減において、単一薬剤として、または1つ以上のその他の薬物と組み合わせて使用することができ、式Iの化合物またはその他の薬物は、それらに対する実用性を有し、薬物を一緒に組み合わせたものは、いずれかの薬物単独よりもより安全またはより有効である。他の薬物(複数可)は、一般的に使用される経路および量によって投与することができ、したがって、開示される化合物と同時にまたは順次に投与することができる。開示される化合物が1つ以上のその他の薬物と同時に使用されるとき、かかる薬物および開示される化合物を含有する、単位剤形の薬学的組成物が好ましい。しかしながら、併用療法もまた、重複したスケジュールで施すことができる。1つ以上の活性成分および開示される化合物の組み合わせは、いずれかの単独薬剤としてより効果的であろうこともまた想定される。
【0432】
本発明の薬学的組成物および方法は、上述の病的状態の治療において通常適用される、本明細書で注記される他の治療的活性化合物をさらに含み得る。
【0433】
1.治療方法
本明細書で開示される化合物は、様々な無制御な細胞増殖の疾患を治療、予防、軽減、制御するか、そのリスクを低減するのに有用である。一態様では、無制御な細胞増殖の疾患は、タンパク質キナーゼ不全に関連する。さらなる態様では、タンパク質キナーゼ不全は、BTKの異常調節である。
【0434】
そのような不全に関連する疾患の例には、白血病、リンパ腫、および固形腫瘍等の癌が含まれる。一態様では、癌は、血液、脳、尿生殖路、胃腸管、結腸、直腸、乳房、腎臓、リンパ系、胃、肺、膵臓、および皮膚の癌から選択される癌であり得る。さらなる態様では、癌は、前立腺癌、多形性膠芽腫、子宮内膜癌、乳癌、および結腸癌から選択される。
【0435】
a.無制御な細胞増殖の疾患の治療
一態様では、本発明は、哺乳動物における無制御な細胞増殖の疾患の治療のための方法に関し、本方法は、哺乳動物に、式
【化243】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はハロゲンもしくはNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化244】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体を投与し、それによって当該疾患を治療するステップを含む。
【0436】
さらなる態様では、本発明は、哺乳動物における無制御な細胞増殖の疾患の治療のための方法に関し、本方法は、哺乳動物に、式
【化245】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキル、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化246】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体を投与し、それによって当該疾患を治療するステップを含む。
【0437】
さらなる態様では、投与される化合物は、開示される化合物または化合物の開示される作製方法の生成物である。なおさらなる態様では、有効量は、治療上有効量である。なおもさらなる態様では、有効量は、予防上有効量である。
【0438】
さらなる態様では、哺乳動物は、ヒトである。なおもさらなる態様では、本方法は、無制御な細胞増殖の疾患の治療を必要とする哺乳動物を特定するステップをさらに含む。なおさらなる態様では、哺乳動物は、投与するステップ前に、無制御な細胞増殖の疾患の治療を必要とすると診断されている。
【0439】
さらなる態様では、無制御な細胞増殖の疾患は、タンパク質キナーゼ不全に関連する。なおさらなる態様では、無制御な細胞増殖の疾患は、癌である。なおもさらなる態様では、癌は、白血病である。よりさらなる態様では、癌は、リンパ腫である。さらなる態様では、癌は、慢性リンパ球性白血病、小リンパ球性リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、および大細胞型B細胞性リンパ腫から選択される。なおもさらなる態様では、癌は、固形腫瘍である。なおさらなる態様では、癌は、血液、脳、尿生殖路、胃腸管、結腸、直腸、乳房、腎臓、リンパ系、胃、肺、膵臓、および皮膚の癌から選択される。よりさらなる態様では、癌は、前立腺癌、多形性膠芽腫、子宮内膜癌、乳癌、および結腸癌から選択される。
【0440】
b.炎症性疾患の治療
一態様では、本発明は、哺乳動物における炎症性疾患の治療のための方法に関し、本方法は、哺乳動物に、式
【化247】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はハロゲンもしくはNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化248】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体を投与し、それによって当該疾患を治療するステップを含む。
【0441】
さらなる態様では、本発明は、哺乳動物における炎症性疾患の治療のための方法に関し、本方法は、哺乳動物に、式
【化249】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキル、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化250】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体を投与し、それによって当該疾患を治療するステップを含む。
【0442】
さらなる態様では、投与される化合物は、開示される化合物または化合物の開示される作製方法の生成物である。なおさらなる態様では、有効量は、治療上有効量である。なおもさらなる態様では、有効量は、予防上有効量である。
【0443】
さらなる態様では、哺乳動物は、ヒトである。さらなる態様では、本方法は、炎症性疾患の治療を必要とする哺乳動物を特定するステップをさらに含む。なおさらなる態様では、哺乳動物は、投与するステップ前に、炎症性疾患の治療を必要とすると診断されている。
【0444】
さらなる態様では、炎症性疾患は、タンパク質キナーゼ不全に関連する。さらなる態様では、炎症性疾患は、自己免疫疾患である。さらなる態様では、炎症性疾患は、関節炎疾患である。さらなる態様では、関節炎疾患は、炎症性関節炎、骨関節炎、リンパ球非依存性関節炎、およびリウマチ性関節炎から選択される。
【0445】
c.キナーゼ活性の減少
一態様では、本発明は、哺乳動物におけるキナーゼ活性を減少させるための方法に関し、本方法は、哺乳動物に、式
【化251】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はハロゲンもしくはNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化252】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体を投与し、それによって哺乳動物におけるキナーゼ活性を減少させるステップを含む。
【0446】
さらなる態様では、本発明は、哺乳動物におけるキナーゼ活性を減少させるための方法に関し、本方法は、哺乳動物に、式
【化253】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキル、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化254】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体を投与し、それによって哺乳動物におけるキナーゼ活性を減少させるステップを含む。
【0447】
さらなる態様では、投与される化合物は、開示される化合物または化合物の開示される作製方法の生成物である。なおさらなる態様では、有効量は、治療上有効量である。なおもさらなる態様では、有効量は、予防上有効量である。
【0448】
さらなる態様では、哺乳動物は、ヒトである。なおもさらなる態様では、本方法は、キナーゼ活性の減少を必要とする哺乳動物を特定するステップをさらに含む。なおさらなる態様では、哺乳動物は、投与するステップ前に、キナーゼ活性の減少を必要とすると診断されている。
【0449】
さらなる態様では、キナーゼ活性の減少の必要性は、無制御な細胞増殖の疾患の治療に関連する。なおさらなる態様では、無制御な細胞増殖の疾患は、癌である。なおもさらなる態様では、癌は、白血病である。よりさらなる態様では、癌は、リンパ腫である。なおもさらなる態様では、癌は、固形腫瘍である。なおさらなる態様では、癌は、血液、脳、尿生殖路、胃腸管、結腸、直腸、乳房、腎臓、リンパ系、胃、肺、膵臓、および皮膚の癌から選択される。よりさらなる態様では、癌は、前立腺癌、多形性膠芽腫、子宮内膜癌、乳癌、および結腸癌から選択される。
【0450】
さらなる態様では、キナーゼ活性の減少の必要性は、炎症性疾患の治療に関連する。さらなる態様では、炎症性疾患は、タンパク質キナーゼ不全に関連する。さらなる態様では、炎症性疾患は、自己免疫疾患である。さらなる態様では、炎症性疾患は、関節炎疾患である。さらなる態様では、関節炎疾患は、炎症性関節炎、骨関節炎、リンパ球非依存性関節炎、およびリウマチ性関節炎から選択される。
【0451】
d.細胞内のキナーゼ活性の減少
一態様では、本発明は、少なくとも1つの細胞内のキナーゼ活性を減少させるための方法に関し、本方法は、少なくとも1つの細胞を、式
【化255】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はハロゲンもしくはNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化256】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体と接触させ、それによって細胞内のキナーゼ活性を減少させるステップを含む。
【0452】
さらなる態様では、本発明は、少なくとも1つの細胞内のキナーゼ活性を減少させるための方法に関し、本方法は、少なくとも1つの細胞を、式
【化257】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキル、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化258】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体と接触させ、それによって細胞内のキナーゼ活性を減少させるステップを含む。
【0453】
さらなる態様では、化合物は、開示される化合物または化合物の開示される作製方法の生成物である。なおさらなる態様では、有効量は、治療上有効量である。なおもさらなる態様では、有効量は、予防上有効量である。
【0454】
さらなる態様では、細胞は、哺乳動物である。なおさらなる態様では、細胞は、ヒトである。なおもさらなる態様では、接触することは、哺乳動物への投与によるものである。さらなる態様では、本方法は、細胞内のキナーゼ活性の減少を必要とする哺乳動物を特定するステップをさらに含む。なおさらなる態様では、哺乳動物は、投与するステップ前に、キナーゼ活性の減少を必要とすると診断されている。
【0455】
さらなる態様では、細胞内のキナーゼ活性の減少の必要性は、無制御な細胞の疾患に関連する。なおさらなる態様では、無制御な細胞増殖の疾患は、癌である。なおもさらなる態様では、癌は、白血病である。よりさらなる態様では、癌は、リンパ腫である。なおさらなる態様では、癌は、固形腫瘍である。なおもさらなる態様では、癌は、血液、脳、尿生殖路、胃腸管、結腸、直腸、乳房、腎臓、リンパ系、胃、肺、膵臓、および皮膚の癌から選択される。よりさらなる態様では、癌は、前立腺癌、多形性膠芽腫、子宮内膜癌、乳癌、および結腸癌から選択される。
【0456】
さらなる態様では、細胞内のキナーゼ活性の減少の必要性は、炎症性疾患の治療に関連する。さらなる態様では、炎症性疾患は、タンパク質キナーゼ不全に関連する。さらなる態様では、炎症性疾患は、自己免疫疾患である。さらなる態様では、炎症性疾患は、関節炎疾患である。さらなる態様では、関節炎疾患は、炎症性関節炎、骨関節炎、リンパ球非依存性関節炎、およびリウマチ性関節炎から選択される。
【0457】
2.薬の製造
一態様では、本発明は、治療上有効量の開示される化合物または開示される方法の生成物を、薬学的に許容される担体または希釈剤と組み合わせることを含む、哺乳動物におけるBTKの阻害のための薬の製造のための方法に関する。
【0458】
3.化合物の使用
一態様では、本発明は、哺乳動物におけるキナーゼ活性を減少させるために、式
【化259】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はハロゲンもしくはNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化260】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体の使用に関する。
【0459】
さらなる態様では、本発明は、哺乳動物におけるキナーゼ活性を減少させるために、式
【化261】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキル、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化262】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体の使用に関する。
【0460】
さらなる態様では、化合物は、開示される化合物または化合物の開示される作製方法の生成物である。さらなる態様では、哺乳動物は、ヒトである。さらなる態様では、キナーゼ活性の減少の必要性は、無制御な細胞増殖の疾患の治療に関連する。なおさらなる態様では、無制御な細胞増殖の疾患は、癌である。なおもさらなる態様では、癌は、白血病である。よりさらなる態様では、癌は、リンパ腫である。なおもさらなる態様では、癌は、固形腫瘍である。なおさらなる態様では、癌は、血液、脳、尿生殖路、胃腸管、結腸、直腸、乳房、腎臓、リンパ系、胃、肺、膵臓、および皮膚の癌から選択される。よりさらなる態様では、癌は、前立腺癌、多形性膠芽腫、子宮内膜癌、乳癌、および結腸癌から選択される。
【0461】
さらなる態様では、キナーゼ活性の減少の必要性は、炎症性疾患の治療に関連する。さらなる態様では、炎症性疾患は、タンパク質キナーゼ不全に関連する。さらなる態様では、炎症性疾患は、自己免疫疾患である。さらなる態様では、炎症性疾患は、関節炎疾患である。さらなる態様では、関節炎疾患は、炎症性関節炎、骨関節炎、リンパ球非依存性関節炎、およびリウマチ性関節炎から選択される。
【0462】
4.キット
一態様では、本発明は、式
【化263】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はハロゲンもしくはNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化264】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体、ならびに
(a)キナーゼ活性を増加させることが知られている少なくとも1つの薬剤、
(b)キナーゼ活性を減少させることが知られている少なくとも1つの薬剤、
(c)無制御な細胞増殖の疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤、または
(d)無制御な細胞増殖に関連する疾患を治療するための説明書、のうちの1つ以上を含む、キットに関する。
【0463】
さらなる態様では、本発明は、式
【化265】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R
1はNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化266】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体、ならびに
(a)キナーゼ活性を増加させることが知られている少なくとも1つの薬剤、
(b)キナーゼ活性を減少させることが知られている少なくとも1つの薬剤、
(c)無制御な細胞増殖の疾患を治療することが知られている少なくとも1つの薬剤、または
(d)無制御な細胞増殖に関連する疾患を治療するための説明書、のうちの1つ以上を含む、キットに関する。
【0464】
さらなる態様では、化合物は、開示される化合物または化合物の開示される作製方法の生成物である。さらなる態様では、哺乳動物は、ヒトである。
【0465】
さらなる態様では、無制御な細胞増殖の疾患は、キナーゼ不全に関連する。なおさらなる態様では、無制御な細胞増殖の疾患は、癌である。なおもさらなる態様では、癌は、白血病である。よりさらなる態様では、癌は、リンパ腫である。なおもさらなる態様では、癌は、固形腫瘍である。なおさらなる態様では、癌は、血液、脳、尿生殖路、胃腸管、結腸、直腸、乳房、腎臓、リンパ系、胃、肺、膵臓、および皮膚の癌から選択される。よりさらなる態様では、癌は、前立腺癌、多形性膠芽腫、子宮内膜癌、乳癌、および結腸癌から選択される。
【0466】
さらなる態様では、キナーゼ活性の減少の必要性は、炎症性疾患の治療に関連する。さらなる態様では、炎症性疾患は、タンパク質キナーゼ不全に関連する。さらなる態様では、炎症性疾患は、自己免疫疾患である。さらなる態様では、炎症性疾患は、関節炎疾患である。さらなる態様では、関節炎疾患は、炎症性関節炎、骨関節炎、リンパ球非依存性関節炎、およびリウマチ性関節炎から選択される。
【0467】
さらなる態様では、少なくとも1つの化合物または少なくとも1つの生成物および少なくとも1つの薬剤は、共製剤化される。さらなる態様では、少なくとも1つの化合物または少なくとも1つの生成物および少なくとも1つの薬剤は、共同パッケージ化される。
【0468】
さらなる態様では、少なくとも1つの薬剤は、ホルモン療法剤である。なおさらなる態様では、ホルモン療法剤は、ロイプロリド、タモキシフェン、ラロキシフェン、メゲストロール、フルベストラント、トリプトレリン、メドロキシプロゲステロン、レトロゾール、アナストロゾール、エキセメスタン、ビカルタミド、ゴセレリン、ヒストレリン、フルオキシメステロン、エストラムスチン、フルタミド、トレミフェン、デガレリクス、ニルタミド、アバレリクス、およびテストラクトンからなる群のうちの1つ以上、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体から選択される。
【0469】
さらなる態様では、少なくとも1つの薬剤は、化学療法剤である。なおさらなる態様では、化学療法剤は、アルキル化剤、抗代謝剤、抗腫瘍性抗生剤、分裂阻害剤、mTor阻害剤、またはその他の化学療法剤からなる群のうちの1つ以上から選択される。なおもさらなる態様では、抗腫瘍性抗生剤は、ドキソルビシン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、プリカマイシン、マイトマイシン、ペントスタチン、およびバルルビシンからなる群のうちの1つ以上、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体から選択される。よりさらなる態様では、抗代謝剤は、ゲムシタビン、5−フルオロウラシル、カペシタビン、ヒドロキシウレア、メルカプトプリン、ペメトレキセド、フルダラビン、ネララビン、クラドリビン、クロファラビン、シタラビン、デシタビン、プララトレキサート、フロクスウリジン、メトトレキサート、およびチオグアニンからなる群のうちの1つ以上、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体から選択される。なおさらなる態様では、アルキル化剤は、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、カルムスチン、ブスルファン、ロムスチン、ダカルバジン、オキサリプラチン、イホスファミド、メクロレタミン、テモゾロミド、チオテパ、ベンダムスチン、およびストレプトゾシンからなる群のうちの1つ以上、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体から選択される。なおもさらなる態様では、分裂阻害剤は、イリノテカン、トポテカン、ルビテカン、カバジタキセル、ドセタキセル、パクリタキセル、エトプシド(etopside)、ビンクリスチン、イキサベピロン、ビノレルビン、ビンブラスチン、およびテニポシドからなる群のうちの1つ以上、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体から選択される。よりさらなる態様では、mTor阻害剤は、エベロリムス、シロリウムス(siroliumus)、およびテムシロリムスからなる群のうちの1つ以上、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体から選択される。
【0470】
5.非医学的使用
また、BTKを阻害する新たな治療剤の探索の一部として、ネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラット、およびマウス等の実験動物における、BTK活性の阻害剤の効果の評価のための、インビトロおよびインビボの試験系の開発および標準化における薬理学的ツールとしての開示される化合物および生成物の使用も提供される。
【0471】
F.実験
以下の実施例は、当業者に、本明細書に特許請求される化合物、組成物、物品、デバイス、および/または方法がどのように作製され、評価されるかについての完全な開示および説明を提供するために提示され、それは本発明を単に例示するように意図され、発明者らが何を彼らの発明として見なすかについての範囲を限定するようには意図されない。数(例えば、量、温度等)に関する正確性を確実にするための努力がなされてきたが、幾つかの誤差および偏差が考慮されるべきである。別途指示しない限り、部分は重量部であり、温度は℃単位であるかまたは周囲温度であり、圧力は大気圧またはほぼ大気圧である。
【0472】
本発明の化合物を調製するための幾つかの方法が、以下の実施例において例示説明される。出発物質および必須の中間体は、場合によっては市販されているか、または文献の手順に従ってもしくは本明細書に示されるように調製することができる。
【0473】
以下の本発明の例となる化合物を合成した。実施例は、本発明を例示説明するために本明細書に提供され、決して本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。実施例は、典型的に、IUPAC命名規則に従って、遊離塩基形態で図示される。しかしながら、実施例のうちの幾つかを、塩形態で得たか、または単離した。
【0474】
示されるように、実施例のうちの幾つかを、1つ以上の鏡像異性体またはジアステレオマーのラセミ混合物として得た。化合物は、個々の鏡像異性体を単離するために、当業者によって分離されてもよい。分離は、化合物のラセミの混合物を、鏡像異性的に純粋な化合物とカップリングして、ジアステレオマー混合物を形成することによって行うことができ、続いて、個々のジアステレオマーの分離を、分別晶出またはクロマトグラフィー等の標準的な方法によって行う。化合物のラセミまたはジアステレオマー混合物はまた、キラル固定相を使用したクロマト法によって直接分離することもできる。
【0475】
1.開示される化合物を開発するために使用される方法
構造に基づく計算法およびフラグメントに基づくスクリーニングを含む、複数のアプローチが開示される化合物の発生において使用された。全体の発見ワークフローを
図3において説明する。
【0476】
コンピュータを用いた研究に対して活性なBTKのモデルは、BTKの結晶構造から開発された。このモデルは、BTKキナーゼドメインに対して生成され、1500万を超える自家製のデータベースを最小化した三次元の小分子構造を利用する仮想スクリーニングで使用された。仮想スクリーニングは、幾つかのドッキングアルゴリズムを利用する反復スクリーニングプロセス、ならびにADMEおよびその他の薬剤様フィルタリングプロセスよりも先行する。これらのコンピュータを用いた方法は、水溶解度、細胞透過性、および代謝作用を含む20を超える重要な医薬品化学の記述子(例えば、代表的な記述子については、
図4を参照のこと)に基づく好ましい「薬剤様」特性を有する化合物に対して選択された。このプロセスを用いて、100万個の小分子の画面情報は、数時間のうちに完了した。仮想スクリーニングから最高であると予測される結合エネルギースコアを持つ化合物が、得られるか、またはさらなる試験のために合成された。
【0477】
加えて、フラグメントに基づくアプローチは、BTKキナーゼ活性に対する生化学的スクリーニングを使用した自家製の収集物から化学的骨格のライブラリーをスクリーニングするためのものであった(以下のBTKキナーゼアッセイを参照のこと)。自家製ライブラリーは、300ダルトン未満の800個を超える化合物からなり、薬学的に関連する骨格の多様な集合を表す(代表的なフラグメントについては
図4を参照のこと)。BTKアッセイスクリーニングからの代表的なフラグメントのヒット(スクリーニングアッセイについては、以下のHTRFキナーゼアッセイを参照のこと)を、代表的なIC
50データを用いて
図5に示す。また、さらなる最適化のために使用された骨格も、
図5に示す。
【0478】
不規則なキナーゼ活性を緩和するために、開示される化合物は、マイケル受容体部分を組み込むように設計された。
図6に示されるように、BTKの活性部分は、活性部位でドッキングされた代表的な化合物に良好に近接するシステイン残基(Cys481)を有することが予測される。システインCys481は、Tecファミリーのタンパク質キナーゼにおいて高度に保存され、このファミリーのキナーゼのタンパク質において同様の位置を有する。例えば、それは、EGFR、Jak3、およびErb2にも存在する。BTKの予測される活性部位に対するさらなる化合物のドッキングを、
図7Aおよび8に示す。Cys481で、BTKタンパク質への不可逆的共有結合を形成する、開示される化合物の部分のタイプ等のマイケル受容体についての反応スキームを、一般的形態(
図7B)および例示的な開示される化合物(
図7C)の両方で
図7に示す。
【0479】
システインスルフヒドリル求核試薬のためのマイケル受容体としての機能を果たす代表的な化合物の共有結合付加体を、
図9に示す。このデータは、BTKへの開示される化合物の不可逆的な付加体と一致する。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、開示される化合物は、マイケル受容体部分を介して、BTKおよび関連するタンパク質と不可逆的に相互作用する。
【0480】
2.一般的方法
すべての通常の試薬および溶媒は、Sigma Aldrichから購入し、入荷した時の状態で使用した。それらは、試薬用の純度が99%以上のものであった。幾つかの供給業者から得た特殊化学物質および構成要素は、最高純度(常に95%以上)のものであった。
【0481】
NMR分光法は、5mmの広帯域プローブを装備した400MHzで動作させて、標準的なパルス系列を用いて、Mercury 400MHz上で行われた。化学シフト(δ)は、残留溶媒シグナルと比較して百万分率(ppm)単位で報告される。カップリング定数(J値)は、Hz単位で表される。
【0482】
質量分析法は、Waters Quattro−IIの3連4重極質量分析計上で行われた。すべての試料は、陽性ESI−MSによって分析され、プロトン化した分子イオンの質量対電荷比(m/z)が報告される。
【0483】
マイクロ波支援反応は、様々な電力で、Biotage Initiator2.5で行われた。
【0484】
水素化反応は、標準的なParr水素化装置において行われた。
【0485】
反応は、蛍光指示薬を含有する200μmのシリカゲルでコーティングされたBakerの柔軟性のある支持プレート上でTLCによってモニターされた。分取TLCは、蛍光(UV254)指示薬を含有する1000または2000μmのシリカゲル層でコーティングされた20cm×20cmのAnaltech Uniplates上で行われた。溶出混合物は、v:vとして報告される。スポットの可視化は、紫外線光を用いて達成された。
【0486】
フラッシュクロマトグラフィーは、適切な大きさのRedisep Rf Goldまたは標準的な順相シリカまたは逆相C−18カラムを用いて、Teledyne Isco CombiFlash RF200上で行われた。粗化合物は、シリカゲル、70〜230メッシュ40Å(順相用)またはCelite 503(逆相用)上に吸着させ、固体カートリッジに装填した。溶出混合物は、v:vとして報告される。
【0487】
3.N−(3−(2,5−ジクロロピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化267】
[この文献は図面を表示できません]
5−ブロモ−2,4−ジクロロピリミジン(200mg、1.090mmol)、(3−アクリルアミドフェニル)ボロン酸(188mg、0.984mmol)、およびトリフェニルホスフィン(12mg、0.046mmol)を、トルエン(10mL)および炭酸カリウム(165mg、1.194mmol)の混合物中に溶解し、その後、パラジウム(II)酢酸塩(4.8mg、0.021mmol)を添加した。反応混合物を40℃で一晩撹拌した。反応をTLCによってモニターし、反応の完了後、溶媒を真空内で除去した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 20%)によって精製して、表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.58(s,1H),8.07(s,1H),7.79(d,1H,J=8.0Hz),7.56(m,1H),7.39 9t,1H,J=8.4Hz),6.38(m,1H),6.29−6.22(m,1H),5.70(d,1H,J=10.0Hz)。ESI−MS:m/z 294.0[M+H]
+。
【0488】
4.N−(3−(5−ブロモ−2−クロロピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化268】
[この文献は図面を表示できません]
5−ブロモ−2,4−ジクロロピリミジン(100mg、0.439mmol)、(3−アクリルアミドフェニル)ボロン酸(50mg、0.262mmol)、およびトリフェニルホスフィン(4mg、0.018mmol)を、トルエン(8mL)および炭酸カリウム(14mg、0.043mmol)の混合物中に溶解し、その後、パラジウム(II)酢酸塩(2mg、0.009mmol)を添加した。反応混合物を40℃で一晩撹拌した。反応をTLCによってモニターし、反応の完了後、溶媒を真空内で除去した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 20%)によって精製して、表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.51(s,1H),7.64(s,1H),7.38−7.29(m,2H),6.85(m,1H),6.38−6.21(m,2H),5.69(dd,1H,J=1.6および10.0Hz)。ESI−MS:m/z 339.90[M+H]
+。
【0489】
5.4,6−ジクロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジンの調製
【化269】
[この文献は図面を表示できません]
p−トルエンスルホン酸(p−TsOH;30.2mg、0.159mmol)を、THF:CH
2Cl
2の混合物(1:1、10mL)中の4,6−ジクロロ−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(300mg、1.587mmol)および3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(200mg、2.381mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌し、その後、溶媒を真空内で除去した。残渣をCH
2Cl
2(20mL)中に取り込み、水(20mL)中に注いだ。有機相を分離し、水相をCH
2Cl
2(20mL)で抽出した。合わせた有機相を水(40mL)で洗浄し、次いで、ブライン(40mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。得られた粗物質を、フラッシュクロマトグラフィー(CH
2Cl
2/CH
3OH、99/1 漸増)によって精製して、淡白色油として、表題化合物(397mg、1.454mmol、収率92%)を得、これをさらに精製することなく使用した。
【0490】
6.N−(3−(6−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−YL)−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化270】
[この文献は図面を表示できません]
4,6−ジクロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン(100mg、0.366mmol)、(3−アクリルアミドフェニル)ボロン酸(70mg、0.366mmol)、およびトリフェニルホスフィン(4mg、0.015mmol)を、トルエン(7mL)および1Mの炭酸ナトリウム(39mg、0.367mmol)の混合物中に溶解し、その後、パラジウム(II)酢酸塩(2.0mg、0.009mmol)を添加し、反応混合物を80℃で36時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、溶媒を真空内で除去した。残渣を酢酸エチル(20mL)中に溶解し、水(10mL)で洗浄した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(20mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(20% 酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.45(m,2H),7.88(d,1H,J=8.0Hz),7.85(d,1H,J=8.0Hz),7.68(s,1H),7.49(t,1H,J=8.0Hz),6.46(m,1H),6.27(m,1H),6.06(d,1H,J=10.4Hz),5.79(d,1H,J=10.0Hz),4.12(m,1H),3.82(t,1H,J=10.0Hz),2.58(m,1H),2.14(m,1H),1.95(m,1H),1.78(m,2H),1.62(m,1H);ESI−MS:384.10[M+H]
+。
【0491】
7.N−(3−(6−((3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)アミノ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化271】
[この文献は図面を表示できません]
N−(3−(6−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(50mg、0.130mmol)、3−フルオロ−4−モルホリノアニリン(23.00mg、0.117mmol)、およびCs
2CO
3(50.9mg、0.156mmol)を、マイクロ波適合性の密封可能な反応管中のトルエン(5mL)中に溶解し、次いで、Pd
2(dba)
3(2.386mg、2.61μmol)、およびXantphos(3.01mg、5.21μmol)を添加した。この反応管を密封し、反応物をマイクロ波照射(60分間、200℃、3atm)下で加熱した。反応の進行をTLCによって観察した。反応の完了後、溶媒を真空下で除去し、化合物をカラムクロマトグラフィーによって精製した。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ8.64(s,1H),8.26(s,1H),7.92(d,1H,J=7.6Hz),7.82(dd,1H,J=2.4および15.2Hz),7.68(m,1H),7.48(t,1H,J=7.6Hz),7.35(dd,1H,J=1.6および8.8Hz),6.95(t,1H,J=8.8Hz),6.43(m,2H),5.87(dd,1H,J=2.4および10.4Hz),5.80(dd,1H,J=2.8および8.8Hz),4.11(m,1H),3.82(m,4H),3.75(m,1H),3.00(m,4H),2.60(m,1H),2.13(m,1H),1.97(m,1H),1.83−1.73(m,3H);ESI−MS:[M+H]
+。
【0492】
8.N−(3−(6−((3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化272】
[この文献は図面を表示できません]
2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.283mL、3.68mmol)を、CH
2Cl
2(5mL)中のN−(3−(6−((3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)アミノ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(20mg、0.037mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌し、その後、溶媒を真空下で除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(5% CH
3OH/CH
2Cl
2)によって精製して、固体として、表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ8.72(s,1H),8.34(s,1H),8.01(d,1H,J=8.4Hz),7.94(m,1H),7.73(m,1H),7.54(t,1H,J=8.0Hz),7.41(m,1H),7.01(t,1H,J=9.6Hz),6.44(m,2H),5.81(dd,1H,J=2.4および9.6Hz),3.85(m,4H),3.05(m,4H);ESI−MS:[M+H]
+。
【0493】
9.2,4−ジクロロ−N−フェニルピリミジン−5−アミンの調製
【化273】
[この文献は図面を表示できません]
5−(フェニルアミノ)ピリミジン−2,4(1H,3H)−ジオン(20mg、0.098mmol)を、PhP(O)Cl
2(2mL、0.098mmol)の溶液に添加し、反応混合物を180℃で3時間加熱した。反応の完了後、反応混合物をクラッシュアイス上に注いだ。溶液を酢酸エチルで抽出し、1N NaOHで洗浄し、有機層をブライン液で洗浄した。得られた粗物質を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(5% 酢酸エチル/ヘキサン)によって精製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.38(s,1H),7.39(m,2H),7.20−7.15(m,3H);ESI−MS:240.0[M+H]
+。
【0494】
10.N−(3−(2−クロロ−5−(フェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化274】
[この文献は図面を表示できません]
2,4−ジクロロ−N−フェニルピリミジン−5−アミン(80mg、0.333mmol)、(3−アクリルアミドフェニル)−ボロン酸(70.0mg、0.367mmol)、トリフェニルホスフィン(3.50mg、0.013mmol)、および酢酸パラジウム(1.496mg、6.66μmol)を、トルエン(8mL)および1Mの炭酸ナトリウム(70.6mg、0.666mmol)中に溶解した。反応混合物を90℃で24時間加熱し、室温まで冷却し、溶媒を真空内で除去した。残渣を酢酸エチル(20mL)中に溶解し、水(10mL)で洗浄した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(20mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。粗物質を、表題化合物までフラッシュクロマトグラフィー(20% 酢酸エチル/ヘキサン)によって精製した。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.55(s,1H),7.89(s,1H),7.74(s,1H),7.66(d,1H,J=8.4Hz),7.49(d,1H,J=8.0Hz),7.38(t,1H,J=8.0Hz),7.30(m,2H),7.09−7.03(m,3H),6.39(m,1H),6.20(m,1H),6.09(dd,1H,J=10.4および17.2Hz),5.75(d,1H,J=10.4Hz);ESI−MS:351.1[M+H]
+。
【0495】
11.N−(3−(2−((4−モルホリノフェニル)アミノ)−5−(フェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化275】
[この文献は図面を表示できません]
N−(3−(2−クロロ−5−(フェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(30mg、0.086mmol)、4−モルホリノアニリン(15.24mg、0.086mmol)、およびCs
2CO
3(33.4mg、0.103mmol)を、マイクロ波適合性の密封可能な反応管中のトルエン(4.5mL)中に溶解し、次いで、トリス(ジベンジリデンアセトン)−ジパラジウム(0)(Pd
2(dba)
3;1.566mg、1.710μmol)、および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(1.979mg、3.42μmol)を添加した。この反応管を密封し、反応物をマイクロ波照射(30分間、200℃、3atm)下で加熱した。反応の完了後、溶媒を真空下で除去し、生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ8.32(s,1H),8.21(s,1H),7.69−7.61(m,4H),7.30(t,1H,J=8.0Hz),7.07(m,2H),6.95(m,2H),6.65(m,3H),6.42−6.37(m,2H),5.76(dd,1H,J=2.4および9.6Hz),3.82(m,4H),3.08(m,4H);ESI−MS:[M+H]
+。
【0496】
12.N−(3−(6−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化276】
[この文献は図面を表示できません]
2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.40mL、5.218mmol)を、CH
2Cl
2(4mL)中のN−(3−(6−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(20mg、0.052mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。次いで、溶媒を真空内で除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(6% CH
3OH/CH
2Cl
2)によって精製して、オフホワイト色の固体として、表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.72(s,1H),8.59(s,1H),8.01(d,1H,J=7.2Hz),7.82(m,1H),7.57(t,1H,J=8.0Hz),6.43(m,2H),5.80(dd,1H,J=2.8および8.8Hz);ESI−MS:300.10[M+H]
+。
【0497】
13.N−(3−(6−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化277】
[この文献は図面を表示できません]
N−(3−(6−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(30mg、0.078mmol)、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリン(16mg、0.084mmol))、および炭酸カリウム(25mg、0.077mmol)を、マイクロ波適合性の密封可能な反応管中のt−ブチルアルコール(5mL)中に溶解し、次いで、Pd
2(dba)
3(1.5mg、0.002mmol)およびキサントホス(2mg、0.004mmol)を添加した。この反応管を密封し、反応物をマイクロ波照射(40分間、200℃、3気圧)下で加熱した。化合物をカラムクロマトグラフィーによって精製した。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ8.66(s,1H),8.29(s,1H),7.95(d,1H,J=7.6Hz),7.72(m,3H),7.51(t,1H,J=8.4Hz),6.98(m,2H),6.51−6.39(m,2H),5.90(d,1H,J=8.8Hz),5.80(dd,1H,J=2.0および9.6Hz),4.06(m,1H),3.79(m,1H),3.15(m,4H),3.02(m,1H),2.62(m,5H),2.34(s,3H),2.12(m,1H),1.94(m,1H),1.83−1.70(m,2H);ESI−MS:539.30[M+H]
+。
【0498】
14.N−(3−(6−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化278】
[この文献は図面を表示できません]
2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.15mL、1.86mmol)を、CH
2Cl
2(4mL)中のN−(3−(6−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(10mg、0.018mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌し、その後、溶媒を真空内で除去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(6% CH
3OH/CH
2Cl
2)によって精製して、オフホワイト色の固体として、表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ8.67(s,1H),8.31(s,1H),7.99(d,1H,J=7.6Hz),7.75(m,3H),7.54(m,1H),6.99(m,2H),6.46(m,2H),5.81(dd,1H,J=2.4Hzおよび9.6Hz),3.17(m,4H),2.64(m,4H),2.35(s,3H);ESI−MS:455.27[M+H]
+。
【0499】
15.N−(3−(6−((4−モルホリノフェニル)アミノ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化279】
[この文献は図面を表示できません]
N−(3−(6−クロロ−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(50mg、0.130mmol)、4−モルホリノアニリン(23.22mg、0.130mmol)、およびCs
2CO
3(42.4mg、0.130mmol)を、マイクロ波適合性の密封可能な反応管中のトルエン(4.5mL)中に溶解し、次いで、Pd
2(dba)
3(2.386mg、2.61μmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(3.01mg、5.21μmol)を添加した。この反応管を密封し、反応物をマイクロ波照射(30分間、200℃、3atm)下で加熱した。反応の完了後、溶媒を真空下で除去し、生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ8.64(s,1H),8.28(s,1H),7.93(d,1H,J=8.0Hz),7.72(m,3H),7.50(m,1H),6.96(m,2H),6.43(m,2H),5.90(d,1H,J=8.4Hz),5.80(dd,1H,J=2.8および8.8Hz),4.09(m,1H),3.83(m,4H),3.75(m,1H),3.09(m,4H),3.05(m,1H),2.66(m,1H),2.12(m,1H),1.96(m,1H),1.83−1.73(m,2H);ESI−MS:[M+H]
+。
【0500】
16.N−(3−(6−((4−モルホリノフェニル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化280】
[この文献は図面を表示できません]
2,2,2−トリフルオロ酢酸(0.220mL、2.85mmol)を、CH
2Cl
2(5mL)中のN−(3−(6−((4−モルホリノフェニル)アミノ)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(15mg、0.029mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌し、その後、溶媒を真空内で除去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(5% CH
3OH/CH
2Cl
2)によって精製して、固体として、表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ8.71(s,1H),7.32(s,1H),7.99(m,1H),7.74(m,3H),7.54(m,1H),7.00(m,2H),6.48−6.43(m,2H),5.82(dd,1H,J=2.4および9.6Hz),3.85(m,4H),3.12(m,4H):ESI−MS:442.27[M+H]
+。
【0501】
17.N−(3−(5−クロロ−2−((4−モルホリノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化281】
[この文献は図面を表示できません]
N−(3−(2,5−ジクロロピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(25mg、0.085mmol)、4−モルホリノアニリン(15.15mg、0.085mmol)、およびCs
2CO
3(27.7mg、0.085mmol)を、マイクロ波適合性の密封可能な反応管中のトルエン(4.5mL)中に溶解し、次いで、Pd
2dba
3(1.557mg、1.700μmol)および4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(1.967mg、3.40μmol)を添加した。この反応管を密封し、反応物をマイクロ波照射(30分間、200℃、3atm)下で加熱した。反応をTLCによってモニターした。反応の完了後、溶媒を真空内で除去した。生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(5% CH
3OH/CH
2Cl
2)によって精製して、表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ8.23(s,1H),7.66(m,1H),7.56(s,1H),7.45−7.39(m,1H),7.20(m,2H),6.93(m,1H),6.70(m,2H),6.46−6.34(m,2H),5.78(dd,1H,J=2.0および9.6Hz),3.80(m,4H),2.99(m,4H)。ESI−MS:436.07[M+H]
+。
【0502】
18.N−(3−(5−クロロ−2−((4−(4−メチルピペラジン−1−イル)フェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化282】
[この文献は図面を表示できません]
N−(3−(2,5−ジクロロピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(30mg、0.102mmol)、4−(4−メチルピペラジン−1−イル)アニリン(21mg、0.110mmol))、および炭酸カリウム(14mg、0.101mmol)を、マイクロ波適合性の密封可能な反応管中のトルエン(4mL)中に溶解し、次いで、Pd2(dba)3(2mg、0.002mmol)およびキサントホス(2.7mg、0.005mmol)を添加した。この反応管を密封し、反応物をマイクロ波照射(40分間、200℃、3atm)下で加熱した。反応をTLCによってモニターした。生成物をカラムクロマトグラフィー(5% CH
3OH/CH
2Cl
2)によって精製して、表題化合物を得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ8.40(s,1H),8.20(s,1H),7.77(d,1H,J=7.2Hz),7.59(m,3H),7.46(t,1H,J=7.6Hz),6.96(m,2H),6.46−6.36(m,2H),5.79(dd,1H,J=2.4および9.6Hz),3.14(m,4H),2.61(m,4H),2.34(s,3H)。ESI−MS:m/z 449.10[M+H]
+。
【0503】
19.4−(3−アミノフェニル)−2−クロロ−N−(3−フルオロフェニル)ピリミジン−5−アミンの調製
【化283】
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2−クロロ−N−(3−フルオロフェニル)−4−(3−ニトロフェニル)ピリミジン−5−アミン(50mg、0.145mmol)を、エタノール(25mL)中のパラジウム/炭素(10mg、0.015mmol)、および8psi(約55kPa)で適用した水素ガスに、室温で2時間添加した。反応をTLCによってモニターした。反応の完了後、反応混合物を、セライトを通して濾過し、溶媒を真空下で除去し、粗物質を、フラッシュクロマトグラフィー(2% CH
3OH/DCM)によって精製して、固体として、表題化合物(35mg、0.145mmol)を得た。
1H NMR:(CDCl
3,400MHz):δ8.40(s,1H),7.65(m,1H),7.27−7.17(m,4H),7.13−7.09(m,2H),6.77(m,1H),6.68(m,1H)。ESI−MS:m/z 315.0[M+H]
+。
【0504】
20.N−(3−(2−クロロ−5−((3−フルオロフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化284】
[この文献は図面を表示できません]
4−(3−アミノフェニル)−2−クロロ−N−(3−フルオロフェニル)ピリミジン−5−アミン(15mg、0.048mmol)を、トリエチルアミン(0.013mL、0.095mmol)の存在下、0℃で塩化アクリロイル(4.24μL、0.052mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応をTLCによってモニターした。反応の完了後、化合物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、表題化合物(3.26mg、収率16%)を得た。ESI−MS:m/z 369.09[M+H]
+。
【0505】
21.N−(3−(2,5−ジクロロピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化285】
[この文献は図面を表示できません]
5−ブロモ−2,4−ジクロロピリミジン(200mg、1.090mmol)、(3−アクリルアミドフェニル)ボロン酸(188mg、0.984mmol)、およびトリフェニルホスフィン(12mg、0.046mmol)を、トルエン(10mL)および炭酸カリウム(165mg、1.194mmol)の混合物中に溶解し、その後、パラジウム(II)酢酸塩(4.8mg、0.021mmol)をこの溶液に添加した。反応混合物を40℃で一晩撹拌した。反応をTLCによってモニターし、反応の完了後、溶媒を真空内で除去した。粗物質をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン 20%)によって精製して、固体として、表題化合物(7.43mg、収率29%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl
3):δ8.58(s,1H),8.07(s,1H),7.79(d,1H,J=8.0Hz),7.56(m,1H),7.39 9t,1H,J=8.4Hz),6.38(m,1H),6.29−6.22(m,1H),5.70(d,1H,J=10.0Hz)。ESI−MS:m/z 294.0[M+H]
+。
【0506】
22.N−(3−(5−クロロ−2−((3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの調製
【化286】
[この文献は図面を表示できません]
N−(3−(2,5−ジクロロピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(50mg、0.170mmol)、3−フルオロ−4−モルホリノアニリン(33.4mg、0.170mmol)、およびCs
2CO
3(66.5mg、0.204mmol)を、マイクロ波適合性の密封可能な反応管中のトルエン(5mL)中に溶解し、次いで、Pd
2(dba)
3(3.11mg、3.40μmol)およびキサントホス(3.93mg、6.80μmol)を添加した。この反応管を密封し、反応物をマイクロ波照射(60分間、200℃、3atm)下で加熱した。反応をTLCによってモニターし、反応の完了後、溶媒を真空内で除去した。化合物をカラムクロマトグラフィー(10% CH
3OH/CH
2Cl
2)によって精製して、固体として、N−(3−(5−クロロ−2−((3−フルオロ−4−モルホリノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド(26mg、0.056mmol、収率32.7%)を得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD):δ8.43(s,1H),8.22(s,1H),7.75(d,1H,J=7.2Hz),7.65−7.57(m,2H),7.45(t,1H,J=8.0Hz),7.34(m,1H),6.94(t,1H,J=9.2Hz),6.40(m,2H),5.78(dd,1H,J=2.0および9.6Hz),3.80(m,4H),2.98(m,4H)。ESI−MS:M/Z 454.1[M+H]
+。
【0507】
23.細胞培養
すべての細胞株は、37℃および5% CO
2で、10% ウシ胎仔血清(「FBS」)および1% ペニシリン/ストレプトマイシン(100IU/mLのペニシリンおよび100μg/mLのストレプトマイシン)を添加したRPMI−1640培地中に培養された。さらなる補充物質を、以下の表に示す。ATCCは、American Type Culture Collection(Manassas,Virginia)であり、DSMZは、Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH(German Collection of Microorganims and Cell Cultures;Braunschweig,Germany)である。これらの研究において一般的に使用される細胞株を、以下の表IIに示す。
表II
【表2】
[この文献は図面を表示できません]
【0508】
24.BTKキナーゼアッセイ:ADP生成アッセイ
化合物の阻害活性についての第1のアッセイは、本明細書に記載されるADP生成アッセイであった。試験化合物は、キナーゼ反応緩衝液中で所望の濃度まで希釈し、(His)
6タグ付きの組み換え完全長ヒトBTKキナーゼ(81.3kDa;Invitrogen Corporation,Carlsbad,California)とともに短時間インキュベートした。記載されるアッセイは、無地の白色壁プレートを用いた標準的な384ウェル形式で使用された体積に基づいている。その後、反応は、ATPおよびミエリン塩基性タンパク質(MBP)の基質(Millipore Corporation,Waltham,Massachussetts)を添加することによって開始された。アッセイ反応混合物(5mL体積)の組成は、5% v/v DMSO、60nM BTK、1.6μM ATP、および20μM MBPの基質であった。室温で60分間インキュベートした後、5mLのADP−Glo試薬(Promega Corporation,Madison,Wisconsin)をそれぞれのウェルに添加し、さらに40分間インキュベートした。試薬はキナーゼ反応を停止し、消費されていないATPを枯渇させた。次いで、キナーゼ検出試薬(10mL;Promega Corporation)をそれぞれのウェルに添加した。キナーゼ検出試薬は、ADPをATPに変換する試薬を含み、ATPを検出するためにルシフェラーゼおよびルシフェリンを提供する。発光は、EnVisionマイクロプレートリーダー(PerkinElmer)上で測定された。それぞれの反応からの発光量は、BTKキナーゼ活性と直接相関する。阻害の割合およびIC
50値は、薬物処理されたウェル中の酵素活性を適切な対照と比較することによって計算された。
【0509】
25.BTKキナーゼアッセイ:時間分解FRETアッセイ
化合物の活性は、規定通りに、本明細書に記載される第2のアッセイを用いて確認された。第2のアッセイは、時間分解FRETキナーゼアッセイであった。試験化合物は、キナーゼ反応緩衝液中で所望の濃度まで希釈し、BTKキナーゼ(上述の通りに;Invitrogen)とともに短時間インキュベートする。反応は、ATPおよび酵素基質HTRF(登録商標)KinEASE(商標)−TK基質−ビオチン(Cisbio US,Bedford,Massachussetts)を添加することによって開始される。反応物(10μL)の組成は、1% v/v DMSO、10nM BTK、60μM ATP、および1μM 基質であった。室温で60分間インキュベートした後、酵素反応は、ユーロピウム標識(Eu
3+−クリプテート)抗ホスホチロシン抗体(Cisbio)およびストレプトアビジン−XL665(Cisbio)も含有する、EDTA含有緩衝液によって停止する。ユーロピウム標識抗体は、基質がリン酸化されるとき、ストレプトアビジン複合体を通じてビオチン化したTK基質に結合する、ストレプトアビジン−XL665を用いて、時間分解FRETシグナルを発生する。室温で1時間インキュベートした後、蛍光が、EnVisionマイクロプレートリーダー上で、320nmの励起ならびに615および665nmの二重発光で測定された。シグナルは、TR−FRET比(665:615)において表される。
【0510】
26.細胞の生存アッセイ
細胞を、上述の通りに成長させ、このアッセイのために、細胞は新たに採取され、次いで、標準的な無地白色壁の384ウェルプレート中で、1ウェル当たり1000個の細胞の密度で、(上述の通りに)45mLの適切な培地中に播種した。細胞は、37℃および5% CO
2で、一晩のインキュベーションによって付着させた。試験化合物を、使用した細胞に対して適切な培地(3% DMSOを含有)中で10倍濃度まで希釈し、5mLのこれらの希釈液は、細胞を含有する適切なウェルであった。試験化合物は、一般的には、三重で試験を行った(すなわち、所与の濃度の化合物を三重のウェル中でアッセイした)。薬物処理された細胞および適切な対照を含有するプレートを、96時間インキュベートした。インキュベーション終了時、40mLのATP−lite(PerkinElmer,Inc.,Waltham,Massachussetts)試薬をそれぞれにウェルに添加し、発光シグナルをEnVisionマイクロプレートリーダー上で測定した。
【0511】
27.IC
50算出
IC
50値は、GraphPad Prism 5ソフトウェアを用いて決定される。データは、薬物のそれぞれの濃度に対する阻害の割合として、ソフトウェアにX-Yプロットとして入力した。薬物の濃度値は、対数変換され、GraphPadソフトウェア内の「S字状用量反応(可変勾配)」オプションを用いて、非線形回帰が実行され、データをモデル化し、IC
50値を算出した。報告されたIC
50値は、50%の阻害に達した時点の薬物の濃度である。
【0512】
28.細胞の生存アッセイにおける化合物の活性
培養された細胞の生存能力を阻害する化合物の能力は、上述の細胞の生存アッセイを用いて決定された。代表的な化合物に対する活性データを、表示された細胞株(ラモスRA−1、GRANTA−519、およびBxPC−3)を用いて、試験された化合物に対して以下の表III中に以下のように示す。IC
50値は、上述の通りに決定された。IC
50が「不検出」として表示される場合、それは、表示された細胞株中では決定されなかったということである。
表III
【表3】
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【0513】
29.N−(3−(5−クロロ−2−((4−モルホリノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドおよびN−(3−(6−((4−モルホリノフェニル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの薬理学的および機能的分析
2つの代表的な化合物が、標的細胞との相互作用のそれらの薬理学的機序のさらなる分析のために用いられた。下述の研究において使用された2つの化合物は、N−(3−(5−クロロ−2−((4−モルホリノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドおよびN−(3−(6−((4−モルホリノフェニル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドであった。これらの実験において使用された方法は、上の本明細書に説明されるか、または当業者に知られている通りである。
【0514】
化合物を、BTKの内因性レベルを発現したか、または発現構築物からBTKを過剰発現したOPM2細胞中で細胞の生存アッセイについて評価した。用いた実験のデータを
図10に示し、使用された化合物は、N−(3−(5−クロロ−2−((4−モルホリノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドである。細胞の生存または増殖は、ATPLite発光アッセイ(PerkinElmer,Inc.,Waltham,Massachussetts)を用いて決定され、発光活性の減少は、細胞の生存または増殖の減少低下と相関する。示されるように、BTKを過剰発現した細胞は、化合物による処理に対してかなり感受性が高かった、例えば、過剰発現したBTKがない場合、IC
50は、約5.05μMであったのに対して、過剰発現したBTKがある場合、IC
50は、約586nMであった。
【0515】
リン酸化されたBTK(
図11Aで「pBTK」として表示される)およびリン酸化されたPLCγ2(
図11Bで「pPLCγ2」として表示される)における化合物の効果。簡潔に述べると、ラモス細胞を、表示されるもので処理し、次いで、溶解し、タンパク質を、SDS−PAGEによって分離し、次いで、ウエスタン分析を、表示されたそれぞれのリン酸化されたタンパク質または総タンパク質に対する抗体(例えば、Cell Signaling Technology,Inc.(Danvers,Massachussetts)からのリンBtk(Tyr223)抗体およびBtk(C82B8)ウサギmAb)を用いて実行した。図に示されるように、リン酸化されたBTKのレベルは、表示された化合物の濃度の増加に伴って減少した(
図11Aを参照のこと)。同様に、リン酸化されたPLCγ2のレベルは減少したが、PLCγ2の総量は、化合物の処理により影響を受けなかった(
図11B)。
【0516】
キナーゼ阻害の特異性は、代表的な化合物であるN−(3−(5−クロロ−2−((4−モルホリノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドを用いて、タンパク質キナーゼのパネルに対するこの試験化合物の活性を決定することによって評価された。キナーゼプロファイリングは、BTKに関するキナーゼおよびTecファミリーのタンパク質キナーゼの焦点パネルに対して行われた。このパネルは、40個の異なるタンパク質キナーゼから成り、これらの結果を
図12に示す。K
mで200nMの試験化合物でATPを用いて行われた場合、活性プロファイリングは、それぞれのキナーゼに対して明らかであり、その濃度での阻害の割合が、それぞれに対して決定された。このスクリーニングからの結果は、Tecファミリーのキナーゼ、ならびにEGFRおよびErbB4に対して良好な活性が確認された。これらの後の2つのキナーゼは、開示される化合物のマイケル受容体との反応に適している位置でシステイン残基を有することが知られている。
【0517】
上述の実験において得られた結果に基づいて、代表的な化合物である(N−(3−(5−クロロ−2−((4−モルホリノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドおよびN−(3−(6−((4−モルホリノフェニル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド)を、EGFRの野生型および突然変異型(T790M)に対してアッセイした。これらのキナーゼに対する化合物の活性は、LanthaScreen(商標)Euキナーゼ結合アッセイ(Life Technologies,Inc.のInvitrogen社,Grand Island,New York)を用いて決定された。アッセイは、化合物の、特許Alexa Fluor(登録商標)647標識、ATP競合キナーゼ阻害剤の骨格(キナーゼトレーサー)と結合し、これをEGFRに置き換える活性を測定する。
図13に示されるように、EGFRは、IC
50が253nMの(N−(3−(5−クロロ−2−((4−モルホリノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド)および105nMの(N−(3−(6−((4−モルホリノフェニル)アミノ)−1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミド)である、これらの2つの化合物に対して感受性があった。しかしながら、EGFRの突然変異型(T790M)はそれぞれ、IC50が0.0012nMおよび2.67nMである、試験化合物(
図14を参照)に対してさらに感受性が高かった。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、データは、開示される化合物が活性部位に好適に位置するシステイン残基を有するタンパク質キナーゼにたいして活性を有することを示す。
【0518】
化合物はまた、炎症の動物モデル、すなわち、炎症のLPSモデルにおいて評価された。簡潔に述べると、マウスに、25および50mg/kgの表示される化合物(
図15〜17を参照のこと)を投与し、薬物を投与してから1時間後、マウスに、1mg/kgのLPSを腹腔内に投与した。表示されるサイトカイン、すなわち、IL−10(
図15)、GMCSF(
図16)、およびTNFα(
図17)を、免疫沈降を用いて、(図に示される通りに)LPSで処理してから2および4時間後、測定した。
図15では、データは、LPSがIL−10のレベルにおいて穏やかな効果があり、試験化合物による処理は、IL−10のレベルをさらに増加させたことを示す。データは、LPSがGMCSFのレベルを増加させ、50mg/kgの試験化合物による処理から4時間後、著しく無効にしたことを示す(
図16)。最後に、
図17では、データは、LPSがTNFαのレベルを増加させたが、試験したレベルで試験化合物は、TNFαのレベルを調節しなかったことを示す。
【0519】
開示される化合物であるN−(3−(5−クロロ−2−((4−モルホリノフェニル)アミノ)ピリミジン−4−イル)フェニル)アクリルアミドの骨に分布する能力を決定するために、マウスにおける薬物動態学的研究が実施され、骨髄分布研究が併用された(
図18を参照のこと)。簡潔に述べると、CD1マウスに、5mg/kgの試験化合物が静脈内投与(「iv」)し、時点(5分間〜8時間)ごとに3匹の動物が殺処分された。血液(血漿)および骨髄組織(大腿)をそれぞれの動物から回収し、標準PKパラメータに対してLC/MSによって分析した。データは、この化合物がIV送達により高い血漿濃度を有したことを示す。化合物は、10分後、排出相において明らかであり、約45分間の半減期を有した。化合物の骨髄へのベースライン分布もまた、決定された。データは、血漿中濃度と比較して、骨髄部分の試験化合物の濃度が約50倍少ないことを示す。しかしながら、データは、試験化合物における滞留時間が、血漿と比較して骨髄において高いことを示す。
【0520】
30.予期されるインビボの抗腫瘍効果
開示される化合物のインビボ効果の以下の実施例が、予測される。一般に、BTKキナーゼ阻害剤を含むBcr経路を阻害する薬剤は、癌の前臨床モデルにおいて有効性を示す。前述の実施例において記載される化合物のインビボ効果は、腫瘍異種移植片モデル等の当業者に知られている様々な癌の動物モデルにおいて示されると予想される。これらのモデルは、典型的に、ラット、ほとんどの場合、マウスにおいて行われるが、研究目標に好都合であるような他の動物種において行われてもよい。本明細書に開示される化合物、生成物、および組成物は、マウス腫瘍異種移植片モデル等の当業者に知られている様々な癌の動物モデルにおいてインビボ効果を示されると予想される。
【0521】
化合物のインビボ効果は、マウス腫瘍異種移植片研究において評価され得、ある可能性がある研究プロトコルを、本明細書に記載する。簡潔に述べると、細胞(100mLの培養培地中の2〜5×10
6)を、無胸腺nu/nuヌードマウス(5〜6週齢、18〜22g)の右脇腹に皮下移植した。本発明の試験化合物のために、腫瘍異種移植片研究に使用される一般的な細胞株は、BxPC−3であろう。これらの研究のためのその他の好適な細胞株は、GRANTA−519、OPM−2、およびラモス(RA−1)細胞である。本明細書に記載されるように、このプロトコルのために採取する前に、細胞を培養する。
【0522】
移植後、腫瘍を、動物が処理群(例えば、ビヒクル、陽性対照、および試験化合物の様々な用量レベル)に無作為化される前に、100mm
3まで成長させ、1群当たりの動物数は、一般に、8〜12匹である。研究の1日目は、動物が第1の投与を受容する日に対応する。試験化合物の有効性は、研究の目的に応じて様々な長さの研究において決定され得る。一般的な研究期間は、14、21、および28日間である。投与頻度(例えば、動物が、毎日、1日おきに、2日おきに、またはその他の頻度で、試験化合物を用いて投与されるかにかかわらず)は、試験化合物の毒性および効力に応じてそれぞれの研究に対して決定される。一般的な研究設計は、週末において回復させる、試験化合物を用いて、毎日(月〜金曜日)投与することを含み得る。研究を通じて、腫瘍体積および体重は、週に2回測定される。研究の終了時に、動物は、殺処分し、腫瘍を採取し、さらなる分析のために冷凍する。
【0523】
例えば、式
【化287】
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によって表される構造を有し、
式中、R
1はNR
8Ar
1であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、Ar
1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr
1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO
2R
9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、R
9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
2は、水素であるか、またはR
1およびR
2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、R
3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化288】
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によって表される構造を有する基であり、
式中、R
10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
11aおよびR
11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
12aおよびR
12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、R
4a、R
4b、R
4c、およびR
4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、R
5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、R
7aおよびR
7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、化合物、またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体は、かかるインビボ効果を示すことが期待される。
【0524】
本発明の範囲または精神から逸脱することなく、本発明において種々の修正および変形が行われ得ることは、当業者に明らかとなろう。本発明の他の実施形態は、本明細書の考慮および本明細書に開示される実践から、当業者に明らかとなろう。本明細書および実施例は、例となるものにすぎないと見なされることが意図され、本発明の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲によって示される。
本発明のまた別の態様は、以下のとおりであってもよい。
〔1〕式
【化1】
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によって表わされる構造を有する化合物であって、
式中、R1はハロゲンもしくはNR8Ar1であるか、またはR1およびR2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、
R8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
Ar1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO2R9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO2R9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、
R9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R2は、水素であるか、またはR1およびR2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、
R3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化2】
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によって表される構造を有する基であり、
式中、R10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R11aおよびR11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、
R12aおよびR12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、
R13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、
R4a、R4b、R4c、およびR4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、
R5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R7aおよびR7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、化合物、
またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体。
〔2〕R1はNR8Ar1である、前記〔1〕に記載の化合物。
〔3〕R1はハロゲンである、前記〔1〕に記載の化合物。
〔4〕R1およびR2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成する、前記〔1〕に記載の化合物。
〔5〕前記化合物の前記複素環式環は、任意に置換されたピラゾール環である、前記〔4〕に記載の化合物。
〔6〕式
【化3】
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によって表される構造を有する、前記〔1〕に記載の化合物。
〔7〕式
【化4】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する、前記〔1〕に記載の化合物。
〔8〕式
【化5】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有し、
式中、R1はハロゲンである、前記〔1〕に記載の化合物。
〔9〕哺乳動物における無制御な細胞増殖の疾患の治療のための方法であって、前記哺乳動物に、式
【化6】
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によって表される構造を有し、
式中、R1はNR8Ar1であるか、またはR1およびR2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、
R8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
Ar1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO2R9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr1は、ハロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキル、SO2R9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、
R9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R2は、水素であるか、またはR1およびR2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、
R3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化7】
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によって表される構造を有する基であり、
式中、R10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R11aおよびR11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、
R12aおよびR12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、
R13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員または6員のC3−C6複素環であり、
R4a、R4b、R4c、およびR4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、
R5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R7aおよびR7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の少なくとも1つの化合物、
またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体を投与し、それによって前記疾患を治療するステップを含む、方法。
〔10〕無制御な細胞増殖の疾患の治療を必要とする哺乳動物を特定するステップをさらに含む、前記〔9〕に記載の方法。
〔11〕前記哺乳動物は、前記投与ステップ前に、無制御な細胞増殖の疾患の治療を必要とすると診断されている、前記〔9〕に記載の方法。
〔12〕無制御な細胞増殖の前記疾患は、タンパク質キナーゼ機能不全と関連し、前記タンパク質キナーゼは、チロシンタンパク質キナーゼのうちのTecファミリーのメンバーである、前記〔9〕に記載の方法。
〔13〕前記タンパク質キナーゼは、チロシンタンパク質キナーゼBTKである、前記〔12〕に記載の方法。
〔14〕無制御な細胞増殖の前記疾患は、癌である、前記〔9〕に記載の方法。
〔15〕前記癌は、慢性リンパ球性白血病、小リンパ球性リンパ腫、B細胞非ホジキンリンパ腫、および大細胞型B細胞性リンパ腫から選択される、前記〔14〕に記載の方法。
〔16〕哺乳動物における炎症性疾患の治療のための方法であって、前記哺乳動物に、式
【化8】
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によって表される構造を有し、
式中、R1はNR8Ar1であるか、またはR1およびR2が共有結合し、中間の炭素と一緒
になって、任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、
R8は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
Ar1は、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalk
yoxy)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノ
アルキル、SO2R9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノか
ら独立して選択される0〜3個の基で置換されたフェニルであるか、またはAr1は、ハ
ロ、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyox
y)、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ポリハロアルキル、C1−C6シアノアルキ
ル、SO2R9、C1−C3アルキルアミン、およびC1−C3ジアルキルアミノから独立
して選択される0〜3個の基で置換された単環式ヘテロアリールであり、
R9は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R2は、水素であるか、またはR1およびR2が共有結合し、中間の炭素と一緒になって、
任意に置換された縮合5員もしくは6員のC2−C5複素環式環を構成し、
R3は、水素、ハロゲン、C1−C6アルキルであるか、または式
【化9】
[この文献は図面を表示できません]
によって表される構造を有する基であり、
式中、R10は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R11aおよびR11bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキル
から選択され、
R12aおよびR12bのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、
R13は、ハロゲン、シアノ、C1−C6アルキル、C1−C6ハロアルキオキシ(haloalkyoxy)、C1−C6ハロアルキル、およびC1−C6ポリハロアルキルから選択される0〜3個の基で置換された5員もしくは6員のC3−C6複素環であり、
R4a、R4b、R4c、およびR4dのそれぞれは、独立して、水素、ハロゲン、およびC1−C6アルキルから選択され、
R5は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R6は、水素およびC1−C6アルキルから選択され、
R7aおよびR7bのそれぞれは、独立して、水素およびC1−C6アルキルから選択される、有効量の少なくとも1つの化合物、
またはその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形体を投与し、それによって前記疾患を治療するステップを含む、方法。
〔17〕炎症性疾患の治療を必要とする哺乳動物を特定するステップをさらに含む、前記〔16〕に記載の方法。
〔18〕前記哺乳動物は、前記投与ステップ前に、炎症性疾患の治療を必要とすると診断されている、前記〔16〕に記載の方法。
〔19〕前記炎症性疾患は、関節炎疾患である、前記〔16〕に記載の方法。
〔20〕前記関節炎疾患は、炎症性関節炎、骨関節炎、リンパ球非依存性関節炎、リウマチ性関節炎から選択される、前記〔19〕に記載の方法。