(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
同期フェーザデータを用いて配電システムの相導体線路の複数のセグメントそれぞれにおける少なくとも1つの相導体線路状況を計算するよう構成された監視システムであって、
少なくとも1つのプロセッサとメモリを有する少なくとも1つのコンピュータデバイスを含み、
前記メモリは、前記監視システムの実行のための命令を記憶し、
前記少なくとも1つのプロセッサは、
少なくとも1つの配電変圧器を通じて前記相導体線路に接続された前記相導体線路の分岐それぞれに沿った複数のメーターから時刻における電流値を受信する命令と、
前記複数のメーターから前記時刻における電圧値を受信する命令と、
前記複数のメーターから受信した前記電流値と電圧値に基づき、前記時刻における前記少なくとも1つの配電変圧器の二次側電圧を決定する命令と、
前記時刻における前記二次側電圧に基づき、前記少なくとも1つの配電変圧器の一次側電圧を決定する命令と、
前記少なくとも1つの配電変圧器の前記一次側電圧と前記同期フェーザデータに基づき、前記少なくとも1つの相導体線路状況を計算する命令と
を実行するよう構成されている、前記監視システム。
前記プロセッサは、前記相導体線路に沿った第1の位置から受信した第1のセットの同期フェーザデータと、前記相導体線路に沿った第2の位置から受信した第2のセットの同期フェーザデータと、前記少なくとも1つの配電変圧器の前記一次側電圧に基づき、前記時刻における前記複数のセグメントそれぞれの前記少なくとも1つの相導体線路状況を決定する命令を実行するようさらに構成されている、請求項1に記載の監視システム。
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの配電変圧器の前記二次側電圧に電気的に接続された通信システムのブリッジ要素による測定に基づき、前記少なくとも1つの配電変圧器の前記二次側電圧を決定する命令を実行するようさらに構成されている、請求項1に記載の監視システム。
前記プロセッサは、前記第1のセットの同期フェーザデータと、前記第2のセットの同期フェーザデータと、前記少なくとも1つの配電変圧器の前記一次側電圧に基づき、時間的瞬間における前記複数のセグメントのそれぞれで散逸した電力を決定するよう構成されている、請求項11に記載の監視システム。
前記プロセッサは、前記複数のセグメントそれぞれで決定される散逸した電力に基づき、前記複数のセグメントそれぞれに関する少なくとも1つの線路状況を決定するようさらに構成されている、請求項13に記載の監視システム。
前記プロセッサは、前記少なくとも1つの配電変圧器の前記二次側電圧に電気的に接続された通信システムのブリッジ要素による測定に基づき、前記少なくとも1つの配電変圧器の前記二次側電圧を決定するようさらに構成されている、請求項11に記載の監視システム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、例示の配電システム100の線図を示す。配電システム100は、相導体線路104に沿って回路終端106に電力を供給する変電所102を含むとよい。配電システム100などの配電システムは、3相電気配電システムなど、2つ以上の相導体を含むこともある。
図1の線図は、例として単相を示すが、記載される概念は、2相または3相電気配電システムなどにおける複数の相を実装する配電システムにも当てはまると考えられる。
【0020】
配電システム100は、複数のフィーダ回路108を含むとよい。各フィーダ回路108は、
図1ではFC
1〜FC
Pとして個別に表されている。各フィーダ回路108は、1つ以上の需要家回路に電力を供給するよう構成されているとよい。各フィーダ回路108は、対応する配電変圧器110の二次側に電気的に接続されるとよい。各配電変圧器110は、DT
1〜DT
Pとして個別に表されている。一例では、各配電変圧器110は、変電所102から供給された電圧を降圧(例えば電圧を、一次側でのより高い電圧から二次側でのより低い電圧に変圧)し、降圧された電圧を対応するフィーダ回路に提供するよう構成されているとよい。
【0021】
センサー112が、相導体線路104に沿って設置されて、相導体線路104に沿ったポイントにおける電圧および電流など、相導体線路104に関連する様々な値を測定するとよい。一例では、センサー112は、同期フェーザデータを生成するよう構成されているとよく、同期フェーザデータは、関連する配電システム内の他の場所で生じる同時測定と同期化される、電圧フェーザ測定および電流フェーザ測定を含むとよい。
図1では、センサー112は、S1およびS2として個別に表されており、これらがそれぞれ、相導体線路104に沿った接続ポイントにおけるフェーザ電圧および電流を測定するとよい。各センサーS1およびS2によって収集されたデータは、同期化されて、単一時点におけるシステムの様々な部分の監視を可能にするとよい。
図1では、センサー112は、相導体線路104の両端に位置するものとして示されている。別の例では、センサー112は、相導体線路104に沿った任意の位置に設置されるとよく、3つ以上のセンサーが相導体線路104に沿って配置されてもよい。配電システム100はさらに、フィーダ回路108の下に他の回路レベルを含んでもよい。
【0022】
図1に示された構成では、各フィーダ回路108に関連する電圧および電流が測定されて、対応する各配電変圧器110の二次側変圧器の電圧および電流が決定されるとよい。これらの二次側変圧器電圧それぞれが、各配電変圧器110の対応する一次側電圧を決定するために使用されるとよい。各一次側電圧は、センサー112から取得された同期フェーザデータとともに使用され、相導体線路104の線路状況についての決定が下されてもよい。
【0023】
図2は、相導体線路104のセクション202に沿って配置されるとよい、同期フェーザデータを生成するよう構成されたセンサー200の線図を示す。一例では、セクション202は、
図1に示された相導体線路104全体であってもよい。
図2は、T型等価回路としてモデル化された、センサー200間のセクション202を示す。相導体線路104は、
図2で
【0025】
ブロックとして表され得る1つ以上の等価インピーダンスと、ブロック
【0027】
として表されている任意の負荷インピーダンスとを含むとよい。
【0029】
ブロックを通る矢印は、負荷インピーダンスが時間とともに変化すると考えられる挙動を示す。一例では、負荷インピーダンス
【0031】
は、線路セクション202に電気的に接続された1つ以上のフィーダ回路を表し得る。
【0032】
センサー112と似て、センサー200は、配電システム内の、同期化される電圧および電流フェーザを測定するために使用されるとよい。これらの測定は、T型等価モデルに関する状態変数の測定または計算のいずれかを可能にし、これは、新たな入力に対するシステム応答を決定するために使用される関連情報を提供するとよい。システムが現在の状態に至る形は、将来の状態に何の影響も持たない。所与の状態および許容入力に関して、システムの将来の状態が一意的に決定される。例えば、センサーS1は、線路セクション202の接続ポイントにおける電圧フェーザ
【0036】
を測定するとよい。同様に、センサーS2は、線路セクション202の接続ポイントにおける電圧フェーザ
【0040】
を測定するとよい。これらの値が決定されて、同期化され、T型等価回路に関連する、
【0042】
など、他の状態変数を計算するために使用されるとよい。これらの値は、測定されたフェーザ電圧および電流を使用し、以下に記載する一連の状態変数方程式を使用して決定されるとよい。
【0044】
センサー200の測定が、衛星航法システム(GPS:global positioning system)などによって時間的に同期される場合、センサー200による測定に基づき取得された同期フェーザデータを使用することで、任意の時間的瞬間における状態変数の決定が可能になる。状態変数の測定は、電力散逸に基づき決定され得る線路温度など、線路セクション202に沿った様々な相導体線路状況の決定を可能にする。線路セクション202に沿ったさらなる測定が、線路セクション202に沿った電力散逸の決定のさらなる分解能を可能にしてもよい。一例では、T型等価回路204は、より小さなT型セクション(T−section)へと分解されることもできる。
【0051】
式中、T行列は、T型等価回路の入力電圧および電流と、出力電圧および電流との間の関係を規定する伝達関数である。
【0052】
一例では、T行列は、P個の異なるT型セクションに分解され得る。
図3は、T型等価回路の、P個のT型セクションへの例示の分解手法300のフロー図を示す。
図3では、固有ベクトル解析によって固有ベクトルが決定されるとよい。
図3に示されているように、固有ベクトルは、最終的にP個の異なるT型セクションの決定を可能にする。
図3の固有ベクトル手法は、行列の次の2つの性質を使用する:行列の固有ベクトルが、形式が対角である等価行列を計算するために使用され得ること;および、対角行列のP乗根が、対角エントリそれぞれのP乗根を独立して計算することによって求められ得ること。この手法を使用することで、T行列を、任意の数のT型セクションに分解でき、再び合わせてもとのT行列を得ることもできる。
【0053】
別の例では、式5のT行列は、解析のためにより小さなT型セクションへと分解されることもできる。一例では、T行列は、
図4に示されているように、2つの平方根要素400へと因数分解され得る。この分解手法は、Nの因数分解が生じることを可能にし、2NのT型セクションをもたらす。
【0054】
図3の分解手法を
図2のT型等価回路204に適用すると、
図5に示されているものなどの、P個の連結T型等価回路がもたらされ得る。各T型セクションは、個別の
【0056】
ブロックによって表された線路インピーダンスおよび個別の負荷インピーダンス
【0058】
を含むとよい。一例では、線路セクション202は、各同期フェーザS1およびS2の間に、
図1に示されているフィーダ回路108など、P個のフィーダ回路を含むとよい。これにより、
図5の各T型セクションは、フィーダ回路に関連する配電変圧器の表現を含むことができる。
【0059】
配電変圧器の表現を各T型セクションに含めることで、各配電変圧器の一次側電圧が、解析の間、各T型セクションに関連する各ノード電圧
【0061】
1〜Pの振幅の推定を表すことが可能になるとよい。各ノード電圧
【0065】
間、ならびに各センサーS1およびS2と、隣接したノード電圧
【0067】
との間の電圧降下が、システム測定に基づき決定され得る。電圧降下は、線路セクションの散逸した電力に基づく線路温度など、様々な線路状況の決定を可能にする。例えば、線路セクション202の長さは通常、既知であるか、または推定可能なため、
図2のT型等価回路の
【0069】
が決定されると、距離当たりのインピーダンスが求められ得る。したがって、
図5のより小さなT型セクションの各インピーダンス
【0071】
が、センサーS1およびS2と、隣接した配電変圧器との間か、または隣接した配電変圧器間いずれかの線路長に基づき決定され得る。
【0072】
一例では、散逸した電力は、P=V
2/Rの関係によって決定されてもよく、式中、Vは隣接した電圧ノード
【0074】
間、またはセンサー200と電圧ノード
【0076】
との間の電圧降下である。Rは、配電変圧器またはセンサーのいずれかからの、電圧値間の線路インピーダンスの実部である。散逸した電力は、線路セクション202のセンサーポイント(例えばセンサーおよび配電変圧器の一次側)間のセグメントの温度を決定するために使用されてもよく、これが故障解析に使用されてもよい。
【0077】
一例では、配電変圧器600の一次側電圧は、個別の二次側電圧に基づき決定され得る。
図6は、一次側配電変圧器電圧を決定するために使用されるとよいフィーダ回路構成の例を示す。
図6は、相導体線路602を示す。配電変圧器600の一次巻線604は、相導体線路602に電気的に接続され、一次側電圧V
Pを有するとよい。配電変圧器600の二次巻線606は、変圧器600の二次側に対する負荷を形成する1つ以上の需要家に電気的に接続されているとよい。
図6の例では、2つの需要家回路608、610が示されているが、より多くの需要家回路が配電変圧器602に接続されてもよい。各需要家回路608、610は、分相構成で二次巻線606に接続されるように示されている。分相接続は、需要家回路が二次巻線606の両端に接続されることを可能にし、中心タップ612は接地されるように示されている。分相構成によって、需要家回路608、610による二次側電圧V
Sの受け取りが可能になる。他の例では、需要家回路は、他の任意の構成で二次巻線606に接続されるとよい。
【0078】
各需要家回路608、610に配電される電力は、それぞれメーター614、616を用いて測定および記録されるとよい。各メーター614、616は、それぞれプロセッサ618、620を含むとよく、さらにそれぞれメモリ622、624を含むとよい。メーター614、616は、電力消費を処理するために個別のプロセッサおよびメモリを使用するとよい。各メーター614、616は、アナログ−デジタル変換器(図示せず)を含み、メーター614、616はデジタル電力利用データを処理できるとよい。
図6において、各メーター614、616は、実質的に同じ形で動作するとよい。したがって、需要家回路608について記載する例は、需要家回路610にも、さらには
図6に示されているフィーダ回路に接続され得る他の需要家回路にも当てはまると考えられる。
【0079】
一例では、需要家回路608は、相導体線路600から供給された電力を消費するとよい。
図6に示されている分相構成では、電流I
1が、二次巻線606を介し、導体線路611を流れるとよく、電流I
2は、導体線路613を流れるとよい。導体線路611、613は、それぞれ共通線路損失R
s1およびR
s2を含むと考えられ、これは、接続された需要家回路それぞれによって共有される共通線路損失を表す。電流I
1およびI
2それぞれの少なくとも一部分は、それぞれ需要家回路608の分岐626、628を流れるとよく、
図6では分岐電流I
A1およびI
B1によって表されている。
【0080】
各分岐626、628は、それぞれ引き込み線(service drop line)損失R
d1、R
d2をそれぞれ含むとよい。分岐電流I
A1およびI
B1は、それぞれメーター614を流れる。メーター614は、分岐電流I
A1およびI
B1を測定する、内部電流メーター630、632を含むとよい。メーター614はさらに、内部電圧メーター634を含むとよく、これは、分岐電流I
A1とI
B1との間の電流差に基づきメーター電圧V
M1を決定するとよい。需要家回路608はさらに、
図6でR
l1およびR
l2として表されている負荷を含むとよい。
【0081】
同様に、需要家回路610は、分岐電流I
A2およびI
B2を受け取るとよく、これらはそれぞれ、電流I
1およびI
2それぞれの一部分のみであるとよい。各分岐電流I
A2およびI
B2は、個別の分岐636、638を流れるとよく、引き込み線損失R
d1およびR
d2を有する。分岐電流I
A2およびI
B2は、メーター616によって測定されるとよく、需要家回路610のメーター電圧V
M2が決定されるとよい。需要家回路610は、
図6でR
l3およびR
l4として表されている負荷を含むとよい。
【0082】
一例では、メーター電圧V
M1およびV
M2と、二次電圧V
Sとの間の関係が、二次電圧V
Sを決定するために使用されるとよい。この関係は、次式のように表され得る。
【0084】
式6中、「[1]」は、第1の時間インスタントにおける個別の変数の値を表すとよく、「[2]」は、第2の時間インスタントにおける個別の変数の値を表すとよく、「[3]」は、第3の時間インスタントにおける個別の変数の値を表すとよい。式6中、R
s1=R
s2=R
s/2およびR
d1=R
d2など、様々な仮定をすることができる。他の例では、さらなる時間インスタントが使用されてもよい。
【0085】
式6中、I
T=I
1+I
2であり、需要家回路を流れる総電流を表す。電流I
1およびI
2は、各需要家回路の対応する分岐の電流を合計することにより求められ得る。これは、各メーターによって決定された電流値を使用して測定電流を合計することによって、電流I
Tを決定することを可能にする。式6中、電流値を含む行列の逆行列を求め、選択された3つの時間インスタントのメーター電圧V
M1およびV
M2を含む行列を掛けるとよい。これによって、3つの選択された時間インスタントの二次電圧V
Sを含む行列を決定できる。したがって、決定された二次電圧V
S[1]、V
S[2]、およびV
S[3]それぞれが、それぞれ個別の時間インスタントに使用されるとよい。3つの値はそれぞれ、変圧器602の巻数比に基づき、個別の時間インスタントにおける一次電圧V
Pを求めるために使用されるとよい。
【0086】
図6の構成は、配電システムの需要家回路に関連する被計測負荷が、電力をこの負荷に届ける、接続された変圧器の一次側電圧を決定するために使用されるとよい例を示す。他の例では、被計測負荷は、被計測負荷に電力を提供している変圧器の一次側電圧を、被計測負荷と変圧器との間に配置された装置を用いて決定するために使用されてもよい。例えば、
図6に示されている構成では、継電器または開閉器などの様々な装置が、需要家回路608、610と、変圧器600との間に接続されていてもよい。他の例では、他の変圧器が、変圧器600と、需要家回路608、610との間に配置されてもよい。これら代わりの例では、需要家回路608、610に関連する被計測負荷が、相導体線路に接続された変圧器600に関連する一次側電圧を決定するために使用されるとよい。
【0087】
配電変圧器600などの配電変圧器の一次側電圧は、他の形で決定されてもよい。一例では、配電システムは、送電線に基づく通信システムを含んでもよい。送電線に基づく通信システムは、
図1の配電システム100などの配電システム上で動作するよう構成されてもよい。送電線に基づく通信システムは、配電変圧器DT
1〜DT
Pなどの配電変圧器それぞれに位置するブリッジ要素(bridge element)を含んでもよい。ブリッジ要素によって、二次側変圧器電圧が測定され、送電線に基づく通信システムに沿って送られることが可能になるとよい。各二次側変圧器電圧は、巻数比に基づき対応する一次側電圧を決定するために使用されるとよい。
【0088】
図7は、配電変圧器の一次側電圧を決定するための例示の動作のフロー図を示す。ステップ700は、複数の時間インスタントに関して、配電変圧器の二次側に接続された各需要家回路の各分岐を流れる測定電流を決定することを含むとよい。一例では、ステップ700は、
図6でメーター614、616に関して示された形で接続されたメーターを使用して実行されるとよい。この構成は、各メーターが、3つの時間インスタントなどのいくつかの時間インスタントに関して、個別の分岐を流れる電流を測定できるようにする。これらの電流が、各分岐の各時間インスタントにおいて合計されて、対応する分岐を流れる総電流が提供されるとよい。
【0089】
この動作はさらに、複数の時間インスタントに関して、各需要家回路を流れる総電流を決定するステップ702を含んでもよい。一例では、複数の時間インスタントそれぞれにおける総電流は、複数の時間インスタントそれぞれにおいて各メーターによって測定された電流を合計することによって求められるとよい。一例では、ステップ702は、
図6に示されているメーター614、616などのメーターを使用して実行されるとよい。この動作はさらに、複数の時間インスタントにおける第1のメーター電圧および第2のメーター電圧を決定するステップ704を含むとよい。一例では、ステップ704は、メーター614、616を使用して
図6に関して記載した形で実行されるとよい。この動作はさらに、複数の時間インスタントそれぞれにおける、配電変圧器の二次側電圧を決定するステップ706を含むとよい。一例では、ステップ706は、
図6に関して記載した形で実行されるとよく、式6を使用して3つの時間インスタントそれぞれにおける、二次側電圧を決定するとよい。この動作はさらに、配電変圧器の一次側電圧を決定するステップ708を含むとよい。一例では、これは、配電変圧器の巻数比および二次側電圧を使用して一次側電圧を決定することによって実行されるとよい。
【0090】
図6に示されている関連するT型セクションそれぞれに関して、一次側変圧器電圧、すなわちノード電圧
【0092】
を決定することによって、前述のようにノード電圧を使用して相導体のセクションに沿った電力損失を決定することができる。一例では、相導体線路の状況を決定するための解析は、
図8および9に示されている例示の構成を使用して決定されてもよい。
図8は、一対のセンサーから取得されたフェーザデータを使用して状態変数を生成するよう構成された例示のシステムを示し、これは、
図1に示されているものなどの一対のセンサーの間の相導体線路セクションに関する同期フェーザデータを生成するために使用され得る。関連する状態変数は、電力散逸に基づく温度など、相導体線路の状況を決定するために使用されてもよい。メーターデータに基づき決定されるものなどの一次側電圧は、例えば、フィーダ電圧調整、配電変圧器検出および分類、停電検出および位置推定、ならびに電力復旧追跡など、様々な他の用途に使用され得る。
【0093】
図8のシステムは、相A、BおよびCを有する3相システムの電圧および電流測定を受信するように示されている。電圧V
A〜V
Cおよび電流I
A〜I
Cは、ラインセンサー(line sensor)(図示せず)によって決定されるとよい。感知された電圧V
A〜V
Cおよび感知された電流I
A〜I
Cは、個別のA/D変換器802〜812によって受信されるとよい。デジタル化された電圧および電流データは、データリングバッファ814〜824などの個別のデジタル記憶デバイスにおいて受信され、記憶されるとよい。デジタル化されたデータは、特定の時間の各相の状態変数値を決定するために使用されるとよい。デジタル化されたデータは、プロセッサ828およびメモリ830を有するコンピュータデバイス826によって受信されるとよい。コンピュータデバイス826は、各相のデジタル化されたデータを使用して、各相に関連する状態変数を生成するとよい。
【0094】
デジタル化された相データは、フーリエ変換モジュール832を介してコンピュータデバイス826によって周波数領域に変換されるとよい。コンピュータデバイス826は、モジュール834によって、実効値(RMS:root mean square)情報を各相の電圧(V
RMS)および電流(I
RMS)に関して決定し、さらに有効電力(P)および無効電力(Q)を決定するために、この周波数領域データを処理するとよい。デジタル化された相データはさらに、線路周波数を決定するために、コンピュータデバイス826によって3相周波数追跡モジュール836において使用されてもよい。
【0095】
各相のRMS電圧および電流、各相の有効および無効電力、ならびに線路周波数は、コンピュータデバイス826によってモジュール838において使用されるとよく、モジュール838は、力率決定、電圧フェーザ周波数補償、ならびに各相の対応する電圧フェーザ、電流強度、および力率からの各相に関する電流フェーザの決定を含むとよい。モジュール838は、各相に関して電圧フェーザ
【0099】
を生成するとよい。コンピュータデバイス826は、位相補正モジュール840を含むとよく、これは、GPS信号をGPS信号源842から、さらにAC電圧システム周波数をシステム周波数源843から受信し、この結果、ラインセンサーの同期フェーザデータが生成される。各相の同期フェーザデータ
【0101】
は、コンピュータデバイス826によって状態変数決定モジュール845において使用されるとよく、状態変数決定モジュール845はさらに、別の隣接するセンサーからの、同期フェーザデータモジュールの同期フェーザデータ844を実装して、線路導体のセクションの各相に関する状態変数を決定する。
図9には、3相それぞれの状態変数値を表すことができる一連の状態変数846が示されている。
【0102】
コンピュータデバイス826は、遠隔端末ユニット(RTU:remote terminal unit)内など、配電システムに接続されたコンピュータデバイスであればよい。一例では、コンピュータデバイス826は、状態変数を生成して、その状態変数を、別のコンピュータデバイスにより使用されるよう集中地点に送るとよい。別の例では、コンピュータデバイス826は、同期フェーザデータ
【0104】
を、隣接するラインセンサーの同期フェーザデータも受信するとよい集中地点に送るとよく、これによって、集中地点における状態変数の決定が可能になる。
【0105】
各相の状態変数が決定されると、状態変数は、対応する相の配電変圧器の一次電圧とともに使用され、相導体線路セクションの状況が決定されるとよい。
図9は、相Aの線路セクションの状況を決定するよう構成されているとよいシステム900を示す。なお、その他任意の相BまたはCの線路セクションを、実質的に同じ形で解析できる。
【0106】
一例では、システム900は、コンピュータデバイス902を含むとよい。コンピュータデバイス902は、単一のコンピュータデバイスであっても、またはいくつかのコンピュータデバイスであってもよい。
図9の例では、コンピュータデバイス902は、プロセッサ904およびメモリ906を含む。プロセッサ904およびメモリ906は、状態変数値および需要家回路メーターデータを処理するために使用されるとよい。一例では、コンピュータデバイス902は、集中地点に位置するとよく、被計測配電システム(metered distribution system)全体にわたって位置するRTUなどのデータ収集デバイスから状態変数データを受信する。システムデータの獲得および決定のために、電圧および電流センサー、またはその他、配電システム関係のデータを獲得して状態変数値を計算できる任意のデバイスもしくはメカニズムなど、他のデバイスが使用されてもよい。別の例では、コンピュータデバイス902は、状態変数値を決定するために、同期フェーザデータ測定を受信するとよい。
図8のコンピュータデバイス826も、コンピュータデバイス902に関連する動作およびモジュールを実行するために使用されてもよい。
【0107】
図9において、コンピュータデバイス902は、コンピュータデバイス902によって解析される線路セグメントに接続されている配電変圧器に関する状態変数および需要家回路メーターデータを受信するとよい。一例では、コンピュータデバイス902は、モジュール908を実装して、需要家回路メーターデータを
図6に関して記載した形で処理し、解析される線路セクションに沿った様々なポイントに配置されている個別の配電変圧器に関連する一次側電圧を生成するとよい。一例では、コンピュータデバイス902は、RTU、監視制御データ収集システム(SCADA:supervisory control and data acquisition)、メーターシステム、またはその他任意のデータ獲得デバイスもしくはシステムなど、配電システム内の需要家回路に関連するメーターデータを取得することを担当するデータクエリデバイスに問い合わせを行うとよい。
【0108】
一次側電圧は、コンピュータデバイス902によって、モジュール910において状態変数とともに使用されて、同期フェーザデータを生成するセンサーを含むとよいセンサーポイント間、ならびに配電変圧器の一次側のノード電圧間の、相導体線路セグメントに沿った電圧降下が決定されるとよい。一例では、モジュール910は、上記のT型セクション解析を実装するとよい。コンピュータデバイス902は、モジュール912において、各セグメントの電力散逸決定を実行するとよい。各セグメントに関して決定された電力散逸は、コンピュータデバイス902によってモジュール914において、各セグメントの線路セグメント温度を決定して、異常温度を有する任意のセグメントを示す出力信号を生成するために使用されるとよく、この異常温度は、当該セグメントに沿った故障を示すこともある。
【0109】
別の例では、送電線に基づく通信システムのブリッジ要素を使用して、二次側変圧器電圧DT
1〜DT
Pが決定されるとよい。二次側電圧は、送電線に基づく通信システムによってコンピュータデバイス902へ送られて、モジュール912において一次側変圧器電圧に変換されるとよい。別の例では、コンピュータデバイス902によって受信される二次側電圧は、メーターまたは送電線に基づく通信システムのブリッジ要素からの二次側電圧の組み合わせであるとよい。
【0110】
図10は、相導体線路の状況を決定する例示の動作のフロー図を示す。ステップ1000は、第1および第2のセンサーからの出力に基づき同期フェーザデータを決定することを含むとよい。一例では、ステップ1000は、センサーS1およびS2が、線路セクション202に沿って配置され、同期フェーザデータを決定するために使用され得るデータを生成するよう構成されている、
図2において示されたものなどの構成を使用して実行されるとよい。
【0111】
この動作は、第1および第2のセンサー間の線路セクションに関連する状態変数値を決定するステップ1002を含むとよい。一例では、ステップ1002は、同期フェーザデータと、式1〜4とを使用して実行されるとよい。この動作はさらに、第1および第2のセンサー間の線路セクションのT型等価回路を決定するステップ1004を含むとよい。一例では、これは、ステップ1002で決定された状態変数を使用して実行されるとよい。
【0112】
この動作はさらに、T型等価回路を、より小さなT型セクションへと分解するステップ1006を含むとよい。一例では、ステップ1006は、
図3または4に関して記載した形で実行されるとよい。この動作はさらに、第1および第2のセンサー間の線路セグメントに接続されているとよい、配電変圧器の二次側に接続された電力メーターからのメーターデータを決定するステップ1008を含むとよい。この動作はさらに、第1および第2のセンサー間の線路セグメントに電気的に接続されている各配電変圧器の一次側電圧を決定するステップ1010を含むとよい。一例では、ステップ1010は、得られたメーターデータを使用して、
図6に関して記載した形で実行されるとよい。
【0113】
図10の動作はさらに、第1および第2のセンサー間の複数の線路セグメントにおける電力散逸を決定するステップ1012を含むとよい。一例では、ステップ1012は、T型等価回路解析において、状態変数値と、第1および第2のセンサー間の配電変圧器の一次側電圧とを使用して実行されるとよい。上記の通り、T型セクション解析において決定された状態変数値に基づき、距離毎のインピーダンスが、第1および第2のセンサー間の線路セグメントに関して決定されるとよい。この距離毎のインピーダンスは、決定された一次側変圧器電圧とともに使用されて、隣接する配電変圧器、ならびに第1および第2のセンサー間の各線路セグメントの決定が行われるとよい。
【0114】
この動作は、線路セグメントのいずれかに沿って過度温度が存在するかどうかを決定するステップ1014を含むとよい。過度温度が検出されると、ステップ1016が実行されて、過度温度に関連するフィーダセグメントが決定されるとよい。故障温度が検出されなければ、この動作が継続的に実行されて、第1および第2のセンサー間の相導体線路セクションを監視するとよい。
図10の動作は、相間、相地絡、3相故障(短絡)、および欠相故障(下流側で回路が開放し、その結果故障電流が流れない)など、故障状況に関連する他の相導体線路の状況を決定するために使用されてもよい。
【0115】
配電システムは、電圧電力が配電され、様々なセクションへフィーダが分岐するのに従い、様々な構造またはトポロジーレベルを含むと考えられる。これらの様々なレベルがすべてT型セクションに分解されて、システムを、上記の通りの形で継続的に解析することが可能になるとよい。T型セクション解析を実装するシステムを解析するためのデータが受信されるもとのセンサーポイントが、配電システム全体にわたって決定されるとよい。これらのセンサーポイントは、
図1に示されたセンサーS1およびS2など、システム値を測定するセンサーを配置する、配電システムレベル内の位置、ならびに、
図6に関して説明されたシステム解析のためにポイントの計測を行う選択された位置であればよい。
【0116】
図11は、配電システム全体にわたってセンサーポイントを決定する例示の動作のフロー図を示す。ステップ1100は、配電システムの形態マップ(topographical map)をロードすることを含むとよい。一例では、このマップは、
図9のコンピュータデバイス902などのコンピュータデバイス上にロードされるとよい。コンピュータデバイス902などの単数または複数のコンピュータデバイスは、
図11の動作全体を実行するとよい。形態マップは、システムデータを取得するために使用され得る様々な配電システム装置を含む配電システムモデルであるとよい。
【0117】
ステップ1102は、第1の所定の基準および入力基準に基づき、配電システムの第1のレベルにおけるセンサーポイントを決定することを含むとよい。形態マップは、決定される任意のセンサーポイントの位置の決定に使用されるとよい。一例では、配電システムの第1のレベルを、フィーダ回路レベルとしてもよい。フィーダ回路レベルは、変電所から回路の終端までの回路を含むとよい。一例では、解析用の同期化されたフェーザデータを取得するよう構成されたセンサーを配置するセンサーポイントが選択されるとよい。第1のレベルはさらに、フィーダ回路セクションを含むとよく、これは、回路継電器またはヒューズなどの相互接続装置によって定義される、フィーダ回路のセクションであるとよい。第1のレベルはさらに、フィーダセグメントを含むとよく、これは、配電システムの他のエリアと比較してより確かな解析が望まれ得る配電システム内の選択されたエリアなど、解析に関する様々な要因によって定義されるとよい。
【0118】
一例では、第1の所定の基準は、一般化したシステム構成を表すとよく、これによって、様々な所定の従来のセンサー位置におけるセンサーポイントが決定されるとよい。別の例では、第1の所定の基準は、契約上の義務であるとよい。配電システムに接続されている需要家は、停電が発生した場合に金銭的な代償を受け取る契約を電力供給者と結んでいることもある。この基準は、この種の需要家を、他の需要家と比べてより綿密に監視するために使用されてもよく、これには、配電システムの他のエリアよりも多くのセンサーポイントが必要とされ得る。
【0119】
別の例では、入力基準は、負荷分散(load distribution)など、解析される配電システムの特定の構成に基づき選択されるとよい。システム内では、配電システム内の特定のエリアにおいて、特定の回路に負荷の不安定さが生じる傾向があるということもある。入力基準は、特定の配電システムの負荷分散に関する考慮に基づきセンサーポイントが決定されることを可能にする。
【0120】
図11の動作は、センサーポイントが、配電システムの第2のレベルに配置されるかどうかを決定するステップ1104を含むとよい。一例では、ステップ1104でのこの決定は、第1の基準に基づくとよい。センサーポイントが配置される場合、ステップ1106は、第1の所定の基準およびユーザ入力基準に基づき、第2のレベルにおいてマップ上のセンサーポイントを決定することを含むとよい。一例では、配電システムの第2のレベルは、フィーダ分岐レベルを含んでもよい。フィーダ分岐レベルは、フィーダ回路から分岐する1つ以上の回路としてもよい。一例では、フィーダ分岐レベルは、変圧器にて電圧を降圧された回路であっても、またはフィーダ回路と同じ電圧であってもよい。第2のレベルはさらに、1つ以上の分岐セグメントレベルを含むとよく、これは、負荷の考慮、または特定の回路構成などの他のシステム上の考慮によって決定される、フィーダ分岐レベルのセグメントであってもよい。
【0121】
この動作は、センサーポイントが、配電システムの第3のレベルに配置されるかどうかを決定するステップ1108をさらに含むとよい。一例では、ステップ1108でのこの決定は、第1の所定の基準および入力基準に基づくとよい。センサーポイントが配置される場合、ステップ1110は、第1の基準に基づき、第3のレベルにおいてマップ上のセンサーポイントを決定することを含むとよい。一例では、配電システムの第3のレベルは、ラテラルレベルを含んでもよい。ラテラルレベルは、フィーダ回路またはフィーダ分岐から分岐する1つ以上の回路であればよく、したがって、第1および第2のレベルから分岐するとよい。一例では、ラテラルレベルは、
図6に示されている回路構成など、需要家に直接接続された配電システム回路であってもよい。第3のレベルはさらに、1つ以上のラテラルセグメントレベルを含むとよく、これは、負荷の考慮、または特定の回路構成などの他のシステムの考慮によって決定される、フィーダ分岐レベルのセグメントであってもよい。第3のレベルのセンサーポイントは、同期フェーザ解析に使用されるデータを取得するセンサーを配置するために決定されてもよく、またはセンサーポイントは、
図6に関して記載されたものなどの需要家のメーターであってもよい。需要家のメーターデータは、前述の形でなど、センサーデータとともにシステム解析に使用されるとよい。
【0122】
この動作は、追加のセンサーポイントが配置されるかどうかを、第1の所定の基準および入力基準に基づき決定するステップ1112を含むとよい。追加のセンサーポイントが配置される場合、ステップ1114は、第2の所定の基準に基づき、配電システムの第1、第2、および第3のレベルにおいてマップ上のセンサーポイントを決定することを含むとよい。一例では、追加のセンサーポイントは、少なくとも1つの故障位置レベルに配置されるよう決定されてもよい。配電システムは、環境、負荷、回路構成など、様々な理由で、故障の影響をより受けやすいエリアを含むと考えられる。これらの理由が、故障位置レベルの場所、および追加のセンサーポイントが使用されるかどうかの決定における、第2の所定の基準に相当してもよい。追加のセンサーポイントはさらに、ステップ1114にて、システムコンデンサバンク、または例えばガスタービンもしくは燃料電池などの分散発電システムの位置など、所定の基準に基づき決定されてもよい。ステップ1114にて決定されるセンサーポイントは、同期化されたフェーザ解析用のデータを取得するよう構成されているセンサーか、またはメーター有効性に基づくメーターデータのいずれかであるとよい。
【0123】
図11の動作は、相導体線路状況を決定するための配電システムの解析を可能にするとよい。一例では、
図11の動作によってセンサーポイントが決定されると、センサーが、設置されるか、または既に設置されていれば使用されるとよく、データが集められ、解析のためにT型等価回路を使用して配電システム内の相導体の様々なセクションにおける状態変数を決定することが可能になる。センサーポイントとして選択されたメーターからのデータはさらに、配電システム解析のために使用されてもよく、これによって、
図9に関して記載された形などで、相導体線路の様々な状況の決定が可能になる。
【0124】
技術革新の特定の構成要素について記載したが、この技術革新に沿う方法、システム、および製品は、追加の、または異なる構成要素を含んでもよい。例えば、プロセッサ828および902は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、個別論理、または他のタイプの回路もしくは論理の組み合わせとして実装されてもよい。同様に、メモリ830および906は、DRAM、SRAM、フラッシュ、またはその他任意のタイプのメモリであればよい。フラグ、データ、データベース、テーブル、エンティティ、およびその他のデータ構造は、別々に記憶および管理されてもよく、単一のメモリもしくはデータベースに組み込まれてもよく、分散していてもよく、または多数の異なる方法で論理的および物理的に編成されてもよい。プログラムは、単一のプログラムの一部であっても、別々のプログラムであっても、またはいくつかのメモリおよびプロセッサにわたって分散していてもよい。さらに、モジュール832、834、836、838、840、845、908、910、912、および914は、関連するプロセッサおよびメモリ上のソフトウェアまたはハードウェア実装であるとよい。
【0125】
この技術革新の様々な実施形態について記載してきたが、当業者には当然のことながら、さらに多くの実施形態および実装が、この技術革新の範囲内で考えられる。したがって、この技術革新は、添付の特許請求の範囲およびその等価物に照らして以外には、制限されないものとする。