(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ラジオ・アクセス技法は、無線広域ネットワーク、無線ローカル・エリア・ネットワーク、音声通信を送信するための無線ネットワーク、データ通信を送信するための無線ネットワーク、または、これらの任意の組み合わせ、のうちの少なくとも1つに対応する請求項1記載の無線通信装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
特許請求の範囲のスコープ内の実施形態のさまざまな態様が、以下に記載される。本明細書に記載された態様は、種々広範な形式で実施され、本明細書に記載された具体的な構成および/または機能は単なる例示であることが明白であるべきである。本開示に基づいて、当業者は、本明細書に記載された態様は、その他の任意の態様とは独立して実施されうること、および、これら態様のうちの2またはそれ以上が、さまざまな手法で組み合わされうることを認識すべきである。例えば、本明細書に記載された任意の数の態様を用いて装置が実施され、および/または、方法が実現されうる。さらに、本明細書に記載された態様のうちの1または複数に追加された、あるいは、本明細書に記載された態様のうちの1または複数とは異なる他の構成および/または機能を用いて、このような装置が実装され、および/または、このような方法が実現されうる。
【0016】
「典型的である」という単語は「例、事例、あるいは実例として役立つ」ことを意味するために本明細書で使用される。本明細書で“典型的である”と記載されたあらゆる実施形態は、他の実施形態よりも好適であるとか有利であるとか解釈される必要は必ずしもない。以下の記載は、当業者が本発明を製造および使用することを可能にするために提供される。詳細は、説明の目的のために、以下の記載において述べられる。当業者であれば、本発明は、これら具体的な詳細を用いることなく実施されうることが認識されるべきである。他の事例では、本発明の詳細を不必要な詳細説明で曖昧にしないために、周知の構成および処理は、詳述されない。したがって、本発明は、図示された実施形態によって限定されることは意図されておらず、本明細書に開示された原理および機能と首尾一貫した最も広いスコープを与えられるべきである。
【0017】
本明細書に記載された技術は、例えば符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングル・キャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワーク等のようなさまざまな無線通信ネットワークのために使用される。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば置換可能に使用される。CDMAネットワークは、例えば、ユニバーサル地上ラジオ・アクセス(UTRA)、cdma2000等のようなラジオ技術を実現しうる。UTRAは、広帯域CDMA(W−CDMA)および低チップ・レート(LCR)を含む。cdma2000は、IS−2000規格、IS−95規格、およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、例えばグローバル移動体通信システム(GSM(登録商標))のようなラジオ技術を実現しうる。OFDMAネットワークは、例えば、イボルブドUTRA(E−UTRA)、IEEE 802.11、IEEE 802.16、IEEE 802.20、FlashOFDM等のようなラジオ技法を実施しうる。UTRA、E−UTRA、およびGSMは、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。ロング・ターム・イボリューション(LTE)は、E−UTRAを使用するUMTSのリリースである。UTRA、E−UTRA、GSM、UMTS、およびLTEは、「第3世代パートナシップ計画」(3GPP)と命名された団体からの文書に記載されている。cdma2000およびEV−DOは、「第3世代パートナシップ計画2」(3GPP2)と命名された団体からの文書に記載されている。これらさまざまなラジオ技術および規格は、当該技術分野において知られている。
【0018】
本明細書に記載された技法はさらに、例えば、音声データと非音声データとを同時に送信および受信することを可能にする同時音声およびデータ・モードのような異なるラジオ・アクセス技法に関連付けられたさまざまなモードを用いて使用されうる。例えば、Simultaneous 1X Voice and EV-DO Data(SVDO)モードおよびSimultaneous 1X and LTE(SVLTE)モードが、さまざまな実施形態において適用されうる。
【0019】
シングル・キャリア変調および周波数領域等値化を用いるシングル・キャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)は、無線通信システムにおいて使用される1つの技法である。SC−FDMAは、OFDMAシステムと同じ性能、および実質的に同じ全体的な複雑さを有する。SC−FDMA信号は、固有のシングル・キャリア構造により、低いピーク対平均電力比(PAPR)を有する。SC−FDMAは、送信電力効率の観点において、低いPAPRがモバイル端末に大いに有益となるアップリンク通信において、特に大きな注目を集めている。これは現在、3GPPロング・ターム・イボリューション(LTE)またはイボルブドUTRAにおけるアップリンク多元接続スキームのための動作前提である。
【0020】
図1は、いくつかの実施形態にしたがう典型的な無線通信ネットワーク100を例示する。無線通信ネットワーク100は、多くのユーザ間の通信をサポートするように構成される。無線通信ネットワーク100は、例えばセル102a−102gのように1または複数のセル102に分割されうる。セル102a−102g内の通信有効通信範囲は、例えばノード104a−104gのような1または複数のノード104(例えば、基地局)によって提供されうる。各ノード104は、対応するセル102に通信有効通信範囲を提供しうる。ノード104は、例えばAT106a−106lのような複数のアクセス端末(AT)とインタラクトしうる。参照を容易にするために、AT106a−106lは、以下、アクセス端末106と称されうる。
【0021】
おのおののAT106は、所与の時間において、順方向リンク(FL)および/または逆方向リンク(RL)で1または複数のノード104と通信しうる。FLは、ノードからATへの通信リンクである。RLは、ATからノードへの通信リンクである。FLは、ダウンリンクとも称されうる。さらに、RLは、アップリンクとも称されうる。ノード104は、例えば、適切な有線インタフェースまたは無線インタフェースによって相互接続され、互いに通信可能でありうる。したがって、おのおののAT106は、1または複数のノード104を介して、別のAT106と通信しうる。
【0022】
無線通信ネットワーク100は、広範な地理的領域にわたってサービスを提供しうる。例えば、セル102a−102gは、過疎環境における近隣または数平方マイル内の数ブロックしかカバーしないかもしれない。1つの実施形態では、おのおののセルは、(図示しない)1または複数のセクタにさらに分割されうる。
【0023】
前述したように、ノード104は、例えばインターネットまたは別のセルラ・ネットワークのような別の通信ネットワークへのアクセスを、有効通信範囲エリア内のアクセス端末(AT)106に提供しうる。
【0024】
AT106は、通信ネットワークを介して音声またはデータを送信および受信するためにユーザによって使用される無線通信デバイス(例えば、モバイル電話、ルータ、パーソナル・コンピュータ、サーバ等)でありうる。アクセス端末(AT)106はまた、本明細書において、ユーザ機器(UE)、移動局(MS)、または端末装置とも称されうる。図示されるように、AT106a,106h,106jは、ルータを備える。AT106b−106g,106i,106k,106lは、モバイル電話を備える。しかしながら、AT106a−106lのおのおのは、任意の適切な通信デバイスを備えうる。
【0025】
アクセス端末106は、例えばcdma2000 1x、1x−EV−DO、LTE、eHRPD、802.11等の規格によって定義されたラジオ・アクセス技法のような異なるラジオ・アクセス技法(RAT)を用いて動作することが可能な、マルチモードでありうる。アクセス端末106は、異なるラジオ・アクセス技法を用いて、さまざまな通信システムにわたって複数のタスクを実行しうる。この通信は複数の連結された送信機を用いて達成されうるか、または、単一の送信機を用いて通信されうる。
【0026】
図2は、いくつかの実施形態にしたがって無線通信ネットワーク200において動作する典型的なアクセス端末106の機能ブロック図の例を示す。無線通信ネットワーク200は、アクセス端末106、第2の無線通信デバイス210、第3の無線通信デバイス220、第4の無線通信デバイス230、およびセルラ塔240を備える。無線通信ネットワーク200は、例えば無線通信デバイス106a,210,220,230および塔240のような複数のデバイス間の通信をサポートするように構成されうる。モバイル無線通信デバイス(例えば、106a,210,220)は、例えば、パーソナル・コンピュータ、PDA、音楽プレーヤ、ビデオ・プレーヤ、マルチメディア・プレーヤ、テレビ、電子ゲーム・システム、デジタル・カメラ、ビデオ・カムコーダ、時計、リモート・コントロール、ヘッドフォン等を備えうる。アクセス端末106は、アクセス端末106において連結された1または複数の送信機によって、デバイス210,220,230,240のおのおのと同時に通信しうる。
【0027】
図2への参照を続けると、アクセス端末106は、さまざまな通信チャネルを介して他の無線通信デバイス(例えば、210,220)と通信しうる。通信チャネルは、当該技術において周知であるような超広帯域(UWB)チャネル、ブルートゥース(登録商標)チャネル、802.11チャネル(例えば、802.11a,802.11b,802.11g,802.11n)、赤外線(IR)チャネル、ZigBee(登録商標)(802.15)チャネル、またはその他のさまざまなチャネルを備えうる。1つの実施形態では、チャネルは、ECMA−368規格に準拠するUWBチャネルでありうる。その他のチャネルも同様に可能であると容易に認識されるだろう。
【0028】
無線通信ネットワーク200は、住居、事務所、またはビルディング群のような物理的なエリアをカバーする無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)を備えうる。WLANは、例えば802.11規格(例えば、802.11g)のような規格、および/または、無線通信のためのその他の規格を用いうる。WLANは、無線通信デバイスが互いにダイレクトに通信するピア・トゥ・ピア通信を用いうる。無線通信ネットワーク200はまた、例えば、数メートルのエリアにおよぶ無線パーソナル・エリア・ネットワーク(WPAN)を備えうる。WPANは、例えば赤外線、ブルートゥース、WiMediaベースのUWB規格(例えば、ECMA−368)、Zigbee(登録商標)規格、および/または、無線通信のためのその他の規格のような規格を使用しうる。WPANは、無線通信デバイスが互いにダイレクトに通信するピア・トゥ・ピア通信を使用しうる。無線通信ネットワーク200はまた、ワイド無線エリア・ネットワーク(WWAN)を備えうる。WWANは、例えばcdma2000 1x,1x−EV−DO,LTE,eHRPD等のような規格を使用しうる。アクセス端末106は、ネットワーク200を介して、例えば無線通信ネットワークまたはインターネットのような他のネットワークに接続しうる。無線通信ネットワーク200を介して送信されるメッセージは、以下により詳細に記載されるように、(例えば、音声サービス、データ・サービス、マルチメディア・サービス等のような)さまざまなタイプの通信に関連する情報を備え、アクセス端末106のユーザに対する重要度が変動しうる。
【0029】
以下の実施形態は、
図1または
図2を参照しうるが、当業者であれば、これらは他の通信規格に容易に適用可能であることを認識するだろう。例えば、1つの実施形態は、UMTS通信システムにおいて適用可能でありうる。いくつかの実施形態は、OFDMA通信システムにおいて適用可能でありうる。この通信システム200はさらに、限定される訳ではないが、符号分割多元接続(CDMA)システム、グローバル移動体通信システム(GSM)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、およびOFDMシステムを含む任意のタイプの通信システムを備えうる。
【0030】
図3は、いくつかの実施形態にしたがう、
図1および
図2に図示された典型的なアクセス端末106の機能ブロック図の例を示す。アクセス端末106は、例えば、
図1および
図2に関して前述されたラジオ技法のうちの何れかのような異なるラジオ・アクセス技法(RAT)を用いて動作することが可能な、マルチモードでありうる。アクセス端末106は、本明細書で説明されるさまざまな方法を実施するように構成されうるデバイスの例である。アクセス端末106は、
図1−
図2に例示されたデバイスのうちの何れかを実施しうる。
【0031】
アクセス端末106は、いくつかの回路をともにリンクする中央データ・バス317を含む。これら回路は、例えばモジュール302a,302b,302c,302dのようなさまざまなラジオ・アクセス技法モジュールを含みうるRAT回路304、メモリ・ユニット308、およびコントローラ/プロセッサ320を含む。プロセッサ/コントローラ320は、1または複数のプロセッサで実現される処理システムの構成要素でありうるか、これら構成要素を備えうる。プロセッサ/コントローラ320は、いくつかの実施形態において、アプリケーション・プロセッサ320として構成されうるか、または、アプリケーション・プロセッサ320と称されうる。1または複数のプロセッサは、汎用マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、コントローラ、ステート・マシン、ゲート・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素、専用ハードウェア有限ステート・マシン、または情報の計算またはその他の操作を実行できうるその他任意の適切なエンティティ、からなる任意の組み合わせを用いて実現されうる。
【0032】
さらに、プロセッサ/コントローラ320は、異なるラジオ・アクセス技術(RAT)のために構成されたさまざまなモジュールと通信し、これらさまざまなモジュールの動作を制御するように構成されうる。モジュール302a,302b,302c,302dのおのおのは、具体的なラジオ・アクセス技法を実施し、モジュールによって実施されるラジオ・アクセス技法タイプに適用可能な追加のメモリ・モジュール、通信構成要素、および機能を個別に含みうる。モジュール302a,302b,302c,302dおのおのはさらに、コントローラ306a,306b,306c,306dを含みうる。これらは、本明細書では、おのおののRATの動作を制御するために使用されうるモデム・プロセッサ306a,306b,306c,306dとも称されうる。参照を容易にするために、コントローラ306a,306b,306c,306dは、以降、RATコントローラ306と称されうる。さらに、RATコントローラ306a,306b,306c,306dは、モジュール302a,302b,302c,302dを制御するため、各モジュール302a,302b,302c,302dと独立して提供されうる。いくつかの実施形態では、プロセッサ320は、RATコントローラ306の機能を実行するように構成されうる。さらに、おのおののRATは、アンテナ(単数または複数)(図示せず)を含む自身のトランシーバ(単数または複数)を含みうる。RATモジュールは、
図1−
図2を参照して前述されたRATタイプのうちの何れか、または、その他の容易に認識可能なRATタイプを実施しうる。
【0033】
アクセス端末106はさらに、1または複数の送信回路330a,330b,330nを備える。送信回路330a,330b,330nはまた、アンテナ370aを介して無線通信を送信するように構成された1または複数の構成要素を有する送信チェーンとして称されうる。例えば、送信回路330aは、変調器(図示せず)、デジタル・アナログ(D/A)コンバータ(図示せず)、増幅器(図示せず)のみならず、アンテナ370aを介した送信のため無線通信信号を変調および準備するためのその他の回路を含みうる。いくつかのケースでは、RAT回路304は、送信回路330a,330b,330nを含みうる。ここで、おのおののRATモジュール302a,302b,302c,302dは、送信回路330a,330b,330nのうちの1つを含みうる。それゆえ、送信回路330a,330b,330nは、RATモジュール302a,302b,302c,302dのうちの1つに関連付けられたラジオ・アクセス技法にしたがって送信するように構成されうる。いくつかのケースでは、アクセス端末106が、1つの送信回路330aを有しうる。他のケースでは、送信回路330a,330b,330nのうちの1または複数が、アクティブ化または非アクティブ化されうる。1つの態様では、送信回路330aは、RATモジュール302a,302b,302c,302dのうちの1つに対して特定の構成要素を含みうる。例えば、RATモジュール302aは、OFDMを用いて無線通信を実施しうる一方、第2のRATモジュール302bは、CDMAを用いて無線通信を実施しうる。それゆえ、1つの送信回路330aは、OFDM通信のために構成された構成要素を含みうる一方、第2の送信回路330bは、CDMA通信のために構成された構成要素を含みうる。
【0034】
アクセス端末106はさらに、1または複数の受信回路340a,340b,340nを備える。受信回路340a,340b,340nはまた、アンテナ370aを介して無線通信を受信するように構成された1または複数の構成要素を有する受信チェーンとも称されうる。例えば、受信回路340aは、増幅器(図示せず)、アナログ・デジタル変換器(図示せず)、復調器(図示せず)のみならず、アンテナ370aを介して無線通信信号を受信および復調するためのその他の回路をも含みうる。いくつかのケースでは、RAT回路304は、受信回路340a,340b,340nを含みうる。ここで、おのおののRATモジュール302a,302b,302c,302dは、受信回路340a,340b,340nのうちの1つを含みうる。それゆえ、受信回路340a,340b,340nのおのおのは、RATモジュール302a,302b,302c,302dのうちの1つに関連付けられたラジオ・アクセス技法にしたがって受信するように構成されうる。いくつかのケースでは、アクセス端末106は、1つの受信回路340aを有しうる。別のケースでは、受信回路340a,340b,340nのうちの1または複数が、アクティブ化または非アクティブ化されうる。
【0035】
送信回路330a,330b,330nは、高周波数(HF)信号を処理し、ベースバンド信号に変換しうる。一方、受信回路340a,340b,340nは、受信した信号を、データ・バス317へ送出する前に処理し、バッファしうる。送信回路330a,330b,330nは、データ・バス317からのデータを、アクセス端末106へ送出する前に処理し、バッファしうる。プロセッサ/コントローラ320は、送信回路330a,330b,330nおよび受信回路340a,340b,340nのための異なる周波数帯域のための処理およびデータ・センシングのために、時間スロットを割り当てることによって、適切なタイミングを制御する。
【0036】
送信回路330a,330b,330nと受信回路340a,340b,340nのおのおのはそれぞれ、いくつかのアンテナ370a,370b,370nのうちの1つを介して送信および受信するように構成されうる。個々の送信回路330a,330b,330nおよび受信回路340a,340b,340nは、特定のアンテナ370a,370bまたは370nを介して、異なるラジオ・アクセス技法に関連付けられた情報を送信および受信しうる。例えば、音声とデータとの同時モードのために、1つの送信回路330aが、アンテナ370aを介して音声データを送信するために使用されうる一方、別の送信回路330bが、アンテナ370bを介して非音声データを送信するために使用されうる。別の方式で述べると、第1の送信回路330aは、アンテナ370aを介して1x音声データを送信および受信するために使用されうる一方、第2の送信回路330bは、アンテナ370bを介してデータ・オンリー(DO)LTEのために使用されうる。プロセッサ/コントローラ320は、アンテナ370a,370b,370nを介して、別の周波数からの信号を検出するように、および/または、処理するように、複数の送信回路330a,330b,330nおよび受信回路340a,340b,340nに対して指示する。アンテナ370a,370b,370nは、アクセス端末106内の異なる物理的な位置に配置されうる。例えば、アンテナ370a,370b,370nは、アクセス端末106の反対側(例えば、末端の)終点またはコーナにあるか、または、互いに隣接しうる。一般に、アンテナ370a,370b,370nは、所望されるように、または、デバイス設計にしたがって、同じような場所または異なる場所に配置されうる。
【0037】
送信回路330a,330b,330nまたは受信回路340a,340b,340nが送信または受信するように構成されたアンテナ370a,370b,370nを、コントローラ320が選択できるようにするために、スイッチ回路360が提供されうる。スイッチ回路360は、送信回路330a,330b,330nおよび受信回路340a,340b,340nに対応するM個の入力を、アンテナ370a,370b,370nに対応するN個の出力へ切り換えるように構成された回路を含みうる。
図3に図示されるように、3つの送信回路330a,330b,330n、3つの受信回路340a,340b,340n、および3つのアンテナ370a,370b,370nよりも多いことも、または、少ないこともありうる。一例として、スイッチ回路360は、クロスバー・スイッチ、または、その他の適切なスイッチ回路として構成されうる。
【0038】
コントローラ320は、送信回路330a,330b,330nおよび受信回路340a,340b,340nをそれぞれ、アンテナ370a,370b,370nからなる任意の組み合わせによって送信および受信するように切り換えるように構成されうる。
【0039】
いくつかの実施形態では、送信回路330a,330b,330nは、例えば外部モデムのように、アクセス端末106にプラグイン可能な外部回路として実施されうる。
【0040】
プロセッサ/コントローラ320は、データ・バス317のデータ管理の機能と、メモリ・ユニット308の命令内容を実行することを含む一般的なデータ処理の機能とを実行する。メモリ・ユニット308は、モジュールおよび/または命令群のセットを含みうる。以下に記載される実施形態において図示および説明されているようなアクセス端末106の処理ステップに対する特定の命令群は、メモリ・ユニット308の内容に含まれるさまざまな機能でコード化されうる。1つの実施形態では、メモリ・ユニット308はRAM(ランダム・アクセス・メモリ)回路である。例えばハンドオフ機能のようないくつかの通信デバイス機能は、ソフトウェア・ルーチン、モジュール、および/または、データ・セットである。メモリ・ユニット308は、揮発性タイプまたは不揮発性タイプの何れかでありうる別のメモリ回路(図示せず)に結び付けられうる。代案として、メモリ・ユニット308は、例えば、EEPROM(電気的に消去可能なプログラマブル読取専用メモリ)、EPROM(電気的にプログラム可能な読取専用メモリ)、ROM(読取専用メモリ)、ASIC(特定用途向け集積回路)、磁気ディスク、光ディスク、および、当該技術において周知であるその他のような異なる回路タイプからなりうる。さらに、メモリ・ユニット308は、揮発性タイプおよび/または不揮発性タイプであるメモリ回路およびASICの組み合わせでありうる。
【0041】
アクセス端末106はさらに、デバイス状態センサ350を含みうる。デバイス状態センサは、デバイスがどのように使用され、取り扱われ、および/または配置されるかにしたがって、デバイスの1または複数の状態またはモードを検出するように構成されうる。例えば、デバイス状態センサ350は、アクセス端末106に対するユーザまたはその他の物体の近接度を検出するように構成されうる近接度センサとして構成されうる。1つの実施形態では、デバイス状態センサ350は、複数の近接度センサを含む。複数の近接度センサのおのおのは、アンテナ370a,370b,370nに隣接して配置される。複数の近接度センサのおのおのは、物体が、それぞれのアンテナ370a,370b,370nに近接しているか(例えば、ブロックしているか)否かを検出するように構成される。デバイス状態センサ350はさらに、アクセス端末106のユーザに対するアクセス端末106の方位を検出するように構成された例えば加速度計のような方位センサを含みうるか、および/または、このような方位センサとして構成されうる。デバイス状態センサ350はさらに、アクセス端末106の一時的な状況または状態を検出するためのその他のタイプのセンサを含みうるか、および/または、このようなセンサとして構成されうる。1つの機能ブロックとして図示されているが、異なるタイプの複数のデバイス状態センサが含まれうる。デバイス状態センサ350からのフィードバックは、アクセス端末106の特定の動作モードを示しうる。
【0042】
本明細書および特許請求の範囲では、用語「回路」は、構成的な用語であって機能的な用語ではないと解釈されることが明確であるべきである。例えば、回路は、
図3に図示および記載されているように、処理セルおよび/またはメモリ・セル、モジュール、ユニット、ブロック等の形態で、例えば複数の集積回路構成要素のような回路構成要素の集合でありうる。
【0043】
個別に記載されているが、アクセス端末106に関して記載されている機能ブロックは、個別の構造要素である必要はないことが認識されるべきである。例えば、プロセッサ320、メモリ・ユニット308、およびRATモジュール302a,302b,302c,302dが、単一のチップ内に組み込まれうる。プロセッサ320は、さらに、または、代案において、例えばプロセッサ・レジスタのようなメモリを含みうる。同様に、機能ブロックのうちの1または複数、または、さまざまなブロックの機能の一部が、単一のチップに組み込まれうる。あるいは、特定のブロックの機能が、2または3以上のチップに実装されうる。
【0044】
図4は、いくつかの実施形態にしたがう、
図3に図示されているアクセス端末106の一部を示す機能ブロック図である。
図4に示すように、いくつかのケースでは、1つの送信回路330だけがアクティブでありうる。言い換えれば、アクセス端末106は、単一の送信回路330を用いるように構成されたモードにありうる。いくつかのケースでは、このモードは、アクティブである単一のRATモジュール302a,302b,302c,302dに対応しうる。
図4に図示されるように、コントローラ320は、第1のアンテナ370aまたは第2のアンテナ370bの何れかを介して通信するように、送信回路330を切り換えるように構成されうる。さらに、受信回路340aは、送信回路330によって使用されるものと同じアンテナ370aまたは370bを介して通信するように構成されているという点において、送信回路330に関連付けられうる。それゆえ、コントローラ320は、それぞれ第1のアンテナ370aまたは第2のアンテナ370bを介して送信および受信するように送信回路330および受信回路340aを切り換えるように構成されうる。別の方式で述べると、第1の受信回路340aは、送信回路330とともに切り換えられるように構成される。さらに、第2の受信回路340bは、送信回路330および第1の受信回路340aのために使用されていないアンテナ370aまたは370bのうちの何れかを介して通信するように構成されうる。第1の受信回路340aおよび第2の受信回路340bは、受信電力レベルを測定するように構成された測定回路342a,342bを含みうる。一例として、測定回路342a,342bは、受信自動利得制御(AGC)測定値を収集するように構成されうる。
【0045】
前述したように、複数の送信回路330a,330b,330cは、複数のアンテナ370a,370b,370nを用いて同時に送信しうる。しかしながら、アンテナ370bのパフォーマンスは、限定される訳ではないが、アクセス端末106におけるアンテナの配置、アンテナ370a,370b,370cに対する外部の物体の近接度、または、固有のアンテナ特性に関連する多くの要因のうちの何れか1つに基づいて、別のアンテナ370bよりも良好でありうる。さらに、動作中、いくつかの送信回路330a,330b,330cは、異なるデータ送信優先度または送信電力優先権を有しうる。本明細書に記載されたさまざまな実施形態のいくつかの態様は、アクセス端末106のパフォーマンスを向上するために、異なるアンテナ370a,370b,370nを介して送信するように送信回路330a,330b,330cを切り換えることに向けられている。例えば、優先度の最も高いデータを送信する送信回路330aが、最高のパフォーマンスを有するアンテナ370aを介して送信することが所望されうる。さらに、送信回路330aが、最高のパフォーマンスを有するアンテナ330bに接続されているのであれば、その他の送信回路電力要件が、向上されたパフォーマンスとなりうる。アクセス端末106の動作は、アンテナ・パフォーマンスに影響を与えうるので、本明細書に記載された実施形態によって提供されるように、送信回路330a,330b,330cをアンテナ370a,370b,370nに結合するための動的なシステムおよび方法を有することが所望されうる。
【0046】
図3および
図4に示すように、いくつかの動作状況は、アンテナ370a,370b,370nのうちの1または複数が感知されないという結果になりうるか、または、パフォーマンスが低減されるという結果になりうる。例えば、アクセス端末106の周囲を覆うユーザの手は、アンテナ370a,370b,370nのうちの1または複数を効果的に遮りうる。または、アンテナ370a,370b,370nが、理想的よりも劣る受信条件において動作するように、アクセス端末106が配置されうる。これらのシナリオは、受信した信号の電力レベルを下げうるので、もって、信号の受信および復調をより困難にする。アンテナ370a,370b,370nのうちの1または複数を遮ることはまた、送信回路330a,330b,330nが電力レベルを高める必要がありうるように合計信号強度を低減しうる。しかしながら、増加した送信電力レベルに関して、アクセス端末106は、規制ラジオ周波数(RF)安全要件に従いうる。アクセス端末106は、市場に投入される前に、特定のガイドライン内で動作することが要求されうる。例えば、人体の近くで動作するデバイスは、これらの電磁波がもたらす特有吸収率(“SAR”(Specific Absorption Rate))を決定するために評価される。SARは、損失媒体における質量単位毎の電磁気エネルギ吸収の時間レートであり、以下のように表現されうる。
【数1】
【0047】
ここで、E(r)は、ポイントrにおける外部電場であり、σ(r)およびρ(r)はそれぞれ、対応する等価電導度および質量密度である。1つの態様では、これらの安全ガイドラインは、送信電力レベルの量を制限しうる。
【0048】
一般に、SAR試験は、単一または複数の送信機を有するこのようなデバイスから、体内に吸収されたエネルギ量を評価する。1つの要件の下では、20cmを超える距離で動作するデバイスは、最大許容線量(“MPE”)計算または測定によって評価されうる。それゆえ、1または複数のアンテナ370a,370b,370nが人間の手またはその他の体の部分で遮られた場合、SAR制限を超えることを回避するために許容される最大送信電力レベルが著しく低減されうる。
【0049】
ユーザまたはその他の物体に対するアクセス端末106の位置に依存するその他の動作条件は、アンテナを遮ることによってさらにパフォーマンスを低下させうる。さらに、(例えば、ホット・スポットとしてアクセス端末106を用いる)いくつかの動作モードは、増加された電力レベルを必要としうる。これはさらに、規則制限にインパクトを与えうる。
【0050】
その他の要因に加えたさまざまな条件を考慮するために、本明細書に記載された、いくつかの実施形態のいくつかの態様は、複数のラジオ・アクセス技法を用いた同時通信および異なる動作モードのアクセス端末106パフォーマンスを最大化するために、送信アンテナ選択ダイバーシティを提供することに向けられる。1つの実施形態では、これは、手/体によって遮られることを緩和しうる。そして、パフォーマンスに対する最小コストで規制制限を満足し、良好な受信条件を可能にする方式で、アンテナを選択することを可能にする。さらに、1つの態様では、送信アンテナ選択ダイバーシティはさらに、干渉問題を緩和するために提供されうる。別の方式で述べると、実施形態は、最少の送信電力量で、目標サービス品質を提供するために、送信アンテナ選択ダイバーシティを提供することに向けられうる。
【0051】
1つの実施形態によれば、コントローラ320は、以下にさらに記載されるように、送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとの間のマッピングを動的に決定するための自律的な選択を実行するように構成されうる。別の実施形態では、以下にさらに記載されるように、送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとの間の、事前に決定されたマッピングが存在しうる。
【0052】
図3を参照して、複数のRATにしたがう複数の送信回路330a,330b,330nによる送信のケースにおいて、送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとの間のマッピングが提供されうる。アンテナ370a,370b,370nのためのマッピングは、前述したように、アクセス端末106のある動作モードに依存しうる。動作モードは、例えば、アクセス端末106へのユーザの近接度に対応しうる。同様に、動作モードは、デバイスの、検出された方位に対応しうる。前述もしたように、動作モードは、例えばアクセス端末106をモバイル・ホットスポットとして用いることのように、アクセス端末106の、ある通信機能が、アクティブ化されているか否かに対応しうる。さらに、前述した動作モードの任意の組み合わせが、別の動作モードにマップしうる。例えば、ユーザが電話呼出でアクセス端末106を使って、ユーザの耳の横に電話を置いている間、アクセス端末106aのモバイル・ホットスポットが同時にアクティブ化されうる。前述した動作モードは典型的である。アンテナおよび/またはデバイスのパフォーマンスに影響を与えうるその他任意の動作モードが検出されうる。そして、別のアンテナ370a,370b,370nを別の送信回路330a,330b,330nにマップするために使用されうる。前述したように、デバイス状態センサ350は、アンテナ370a,370b,370nのおのおのの隣に位置する近接度センサを含みうる。動作モードは、近接度センサからの状態情報を用いて、アンテナ370a,370b,370nのうちのどれが遮られているかに基づきうる。1つの実施形態では、近接度センサは、容量性近接センサでありうる。
【0053】
異なる動作モードを管理するために、決定された数の動作モード・インデクスが、アクセス端末106の動作モードのために定義されうる。おのおののインデクスは、デバイス状態インデクス(DSI)として記載されうる。おのおののDSIは、いくつかの動作モード、または、アクセス端末106によって検出された動作モードの組み合わせに対応しうる。
【0054】
送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとの間のマッピングはさらに、送信回路330a,330b,330nのうちのどれがアクティブであるかに依存しうる。さらに、送信回路330a,330b,330nは、第1の送信回路330aが第2の送信回路330bに対して優先度を有するといった優先度スキームにしたがって動作しうる。おのおのの送信回路330aの優先度は、例えば、送信されているデータのタイプに依存して、動作中に変動しうる。例えば、別の送信回路330bがデータのみを送信している期間中に、1つの送信回路330aがたまたま音声データを送信するようになった場合、送信回路330aは、この時間インタバル中、別の送信回路330bよりも高い優先度を割り当てられうる。別の時間インタバル中に、逆も生じうる。
【0055】
したがって、送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとの間のマッピングは、さらに、どの送信回路330aが優先度を有するかに依存しうる。例えば、最高の優先度を有する送信回路330aは、最高のパフォーマンスを提供するであろうアンテナ370aを用いて送信することができうる。このマッピングはさらに、(例えば、近接度センサが、アンテナ370aが遮られているが、アンテナ370bが遮られていないことを示すのであれば、)検出された状態にしたがって、どのアンテナ370a,370b,370nが遮られており、より良好に動作するのかを示す動作モード依存しうる。さらに、デバイス状態に依存して、送信回路330a,330b,330nは、マッピングのために考慮されうるいくつかのアンテナ370a,370b,370nのためのさまざまな優先権を有しうる。送信回路330a,330b,330nは、特定のラジオ・アクセス技法に関連付けられうるので、ラジオ・アクセス技法タイプは、アンテナ370a,370b,370nの優先度および優先権を決定しうることが認識されるべきである。
【0056】
さらに、ラジオ・アクセス技法モジュール302に関連付けられているおのおのの送信回路330aはそれぞれ、送信されたデータのタイプに基づいて、または、送信電力ニーズおよび安全規制に基づいて、異なるアンテナ370a,370b,370nのための優先権を有しうる。それゆえ、送信回路330a,330b,330n間のマッピングはさらに、異なる動作モードのためのアンテナ優先権に依存しうる。
【0057】
それゆえ、送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとの間のマッピングは、動作モード、アクティブな送信機の現在のセット、および、送信のための優先度に基づきうる。動作モード、送信回路優先度、およびアクティブな送信回路からなる可能な組み合わせのおのおのについて、送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとのマッピングが提供されうる。おのおのの組み合わせについてのマッピングが、例えばメモリ・ユニット308のようなメモリ内に格納されうる。それゆえ、動作モード、アクティブな送信回路330a,330b,330nのセット、または、優先度スキームのうちの何れかにおける変化は、コントローラ320に対して、動作モード、優先度スキーム、および、アクティブな送信回路330a,330b,330nの識別情報等の組み合わせに基づいた結果として得られる、予め格納されたマッピングを決定するようにトリガをかけうる。別の方式で述べると、1つの実施形態では、送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとの間の最適なマッピングを自律的に決定するのではなく、すべてのマッピングが、予め決定され、格納されうる。コントローラ320は、アクティブな送信回路330a,330b,330nの現在のセット、送信回路330a,330b,330nの送信優先度、および動作モードを検出した後、デバイスを切り換えるために、予め決定されたマッピングを使用する。1つの態様では、これは、送信回路330a,330b,330cをアンテナ370a,370b,370nへ切り換えるための自律的な手順を決定する必要性を回避しうる実施形態を可能にしうる。これは、向上したパフォーマンスと、現在の送信回路およびアンテナの数の増加に伴い自律的な決定を提供するために必要とされる複雑さの増加と比べて低減された複雑さと、を提供しうる。それゆえ、本明細書に記載された、いくつかの実施形態は、検出されたさまざまな動作条件に基づいて、送信回路330a,330b,330nのアンテナ370a,370b,370nへの予め定められたマッピングを考慮する。
【0058】
図5は、いくつかの実施形態にしたがって、どの送信回路330a,330b,330nがどのアンテナ370a,370b,370nを介して送信するのかを選択するための典型的な方法の実施のフローチャートである。送信回路330a,330b,330nを、異なるアンテナ370a,370b,370nに切り換える必要性は、例えば、ブロック502,504,506に図示されるように、コントローラ320が、(例えば、デバイス状態インデクスの変化のような)動作モードの変化を示すインジケーション、アクティブな送信回路330a,330b,330nの数およびセットの変化を示すインジケーション、および/または、送信回路優先度における変化を示すインジケーション、のうちの少なくとも1つを受信することに応じて決定/再評価されうる。コントローラ320が、変化を示すインジケーションを受信すると、ブロック508に図示されるように、動作モード、アクティブな送信回路330a,330b,330nの識別情報、および送信回路優先度にしたがって、格納されたマッピングに基づいて、送信回路330a,330b,330nを、選択されたアンテナ370a,370b,370nを介して送信するように切り換える。おのおののマッピングは、アンテナ/送信回路パフォーマンスを最大化するように提供されうる。さらに、これらマッピングはさらに、いくつかのパフォーマンス特性に基づきうる。例えば、パフォーマンス特性は、複数の送信回路330a,330b,330nのうちの少なくとも1つの送信電力レベル、複数のアンテナのうちの少なくとも2つのアンテナ370a,370b間の干渉量、送信回路のうちの少なくとも1つの目標サービス品質レベル、または、これら送信回路のうちの少なくとも1つの送信電力レベルの規制要件のうちの1または複数、およびこれらの組み合わせを含みうる。
【0059】
前述したように、マッピング・データまたは情報は、例えばメモリ・ユニット308のようなメモリに格納されうる。例えば、動作モード、優先度スキーム、およびアクティブな送信回路330a,330b,330nからなるさまざまな組み合わせのためのルックアップ・テーブルが提供されうる。ブロック510では、動作モード、優先度、またはアクティブな送信回路330a,330b,330nが変化することに応じて、送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとの間の切り換えが、マッピングに基づいて、必要とされているのであれば、コントローラ320は、決定されたマッピングに基づいて、対応するアンテナ370a,370b,370nを介して通信するように送信回路330a,330b,330nを切り換えうる。実施形態では、コントローラ320は、決定されたマッピングに基づいて、送信回路330a,330b,330nを切り換えて、それぞれのアンテナ370a,370b,370nに接続するように、切換回路360を制御しうる。
【0060】
送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとの間の格納されたマッピングは、ユーザによる動作前に、デバイスの工業設計によって決定されうる。例えば、このマッピングは、デバイスに関して選択されたアンテナ370a,370b,370nの空間的な構成、または、ユーザに対するデバイス/アンテナ370a,370b,370nの配置によって決定されうる。さらに、このマッピングは、アンテナ370a,370b,370nの特性に基づきうる。例えば、これら特性は、アンテナ370a,370b,370nの異なる効率および/または放射パフォーマンスを含みうる。マッピングはさらに、例えば、音声のみ、データのみ、または音声およびデータの同時のような無線広域ネットワーク(WWAN)シナリオに基づきうる。さらに、データよりも高い優先度を有する音声のような優先度もまた、マッピングを決定するために使用されうる。マッピングの一部は、ランタイム以前に決定されるので、動的マッピング・スキームの複雑さが低減されうる。
【0061】
予め設定されたマッピングは、異なるさまざまな動作条件の組み合わせを考慮しうる。一例として、RATモジュール302aに関連付けられた送信回路330a,330b,330nのためのアンテナ370a,370b,370nを選択するために予め決定されたマッピングは、2つのアンテナ370a,370bのうちの1つが遮られる(例えば、近接度センサによって検出される)事前にテストされたシナリオに基づき、デバイスは、音声と、データよりも高い優先度を有する音声を持つデータとを同時に実行する。ここでは、アンテナが、音声とデータとの両方をサポートする。予め決定されたマッピングは、音声データは、遮られていないアンテナ370aを使用し、非音声データは、アンテナ370bを使用することを示すであろう。このマッピングは、コントローラ320がこの条件を検出することに基づいてトリガされるだろう。
【0062】
マッピングが設定されると、アンテナ370a,370b,370nのおのおのの送信電力制限が決定されうる。送信電力制限は、その他の理由のため、または所望に応じて、SARコンプライアンスを達成するために、マッピングのおのおのの組み合わせにために提供されうる。以下にさらに詳細に記載されるように、RATのおのおのの特定の構成は、異なる送信電力制限を決定しうる。それゆえ、ブロック512では、コントローラ320は、動作モード、使用されているアンテナ、および/または、特定のRAT構成に基づいて、おのおののRATおよび対応する送信回路330a,330b,330nの電力送信制限を取得しうる。1つの態様では、おのおののRATモジュール302a,302b,302c,302dのコントローラ306は、特定のRATの電力送信制限を取得しうる。ブロック514では、コントローラ320(または、おのおののRAT306のコントローラ)は、送信電力制限にしたがって、電力送信電レベルを調節しうる。
【0063】
図5のブロック512,514によれば、いくつかの実施形態において、アクセス端末106は、動作モード、使用されているアンテナ、および、使用されているRATの現在の状態に基づいて、送信電力制限を指定するルックアップ・テーブル(LUT)に対するインデクスとして、DSIによって示される動作モードを提供しうる。例えば、送信電力制限は、RATのいくつかのチャネルについての、おのおののRATタイプ、使用されているアンテナ370a,370b,370n、RATタイプのおのおのの帯域クラス、RATのおのおのの構成(例えば、変調タイプ)等に基づいて、おのおののDSIについて決定されうる。さらに、類似のマッピングが、出願人の係属中の、2012年3月2日出願の特定の吸収率レート・コンプライアンスのための動的な送信電力制限バック・オフのためのシステムおよび方法(SYSTEMS AND METHODS FOR DYNAMIC TRANSMISSION POWER LIMIT BACK-OFF FOR SPECIFIC ABSORPTION RATE COMPLIANCE)と題された特許出願13/411,392号に記載されている。これは、その全体が参照によって本明細書に組み込まれている。電力送信制限は、前述された係属中の出願に記載されているものに加えてさらに、使用されているアンテナ370a,370b,370nに依存しうる。
【0064】
例えば、
図6は、いくつかの実施形態にしたがって、デバイス状態毎に提供される可能な異なる送信電力レベルの例を提供するための、異なるRATタイプのための異なるグループのLUTの例を示す。
図6では、ブロック602において、おのおののRATおよび対応する送信回路330a,330b,330nのためのLUTに、デバイス状態インデクスが提供される。ブロック620において、LUT604のグループは、第1のRAT/送信回路330a,330b,330nに関連付けられた電力送信レベルに対応する。さらに、ブロック606a,606bに図示されるように、特定のRAT/送信回路330a,330b,330nのおのおののアンテナ370a,370b,370nのLUTのグループが提供される。さらに、ブロック608a,608bに図示されるように、おのおののアンテナ370a,370b,370nおよびRATの帯域クラス毎のLUTのグループが提供される。さらに、
図6に図示される例では、ブロック610a−610dに図示されるようにRATのおのおのの帯域クラスのおのおののアップリンク・チャネルについてLUTが提供される。アクセス端末106がサポートしうる、任意の数のRAT技法タイプのためにLTEが提供される。ブロック630では、LUT612のグループは、RAT X/送信回路Xに関連付けられた電力送信レベルに対応する。ブロック614に図示されるように、RAT X/送信回路Xのために、おのおののアンテナ370a,370b,370nのLUTのグループがさらに提供される。ブロック616a,616bに図示されるように、RAT Xの帯域クラス毎のLUTのグループがさらに提供される。さらに、その後、RATのおのおのの帯域クラスのおのおののアップリンク・チャネルのためにLUTが提供されうる。さらに、LUTに対応するその他多くの通信パラメータ/特性が提供されうる。例えば、その他の特性は、以下にさらに詳しく説明されるように、変調タイプ、送信状態(例えば、トラフィック対システム・アクセス)、アップリンク・チャネル、呼出タイプ等を含みうる。さらに、RATのおのおののタイプは、おのおののRAT対応に特有の属性および特性にしたがって、それより多くのまたはそれより少ないLUTを有しうる。また、その他の通信特性/パラメータは、以下にさらに詳細に記載されるように、当業者によって決定されうる対応するLUTを有しうる。
【0065】
図7A−7Bは、デバイス状態インデクスにしたがって送信電力制限を決定するために使用されうる2つの典型的なルックアップ・テーブル700a,700bの例を図示する。
図7Aは、(異なる動作モードに対応する)9つの可能なデバイス状態インデクス値に対応するLUT700aを図示する例を示す。これらのおのおのは、いくつかの態様にしたがって、異なる送信電力制限に関連付けられている。
図7AにおけるLUT700aは、所与のRAT、アンテナ、帯域クラス、コンフィギュレーション、RAT送信状態、呼出タイプ、およびデバイス・モードのためのLUT700aに対応しうる。所与のRAT、アンテナ、帯域クラス、コンフィギュレーション、RAT送信状態、呼出タイプ、デバイス・モード、または、例えば温度のように送信電力に影響を与えるその他任意の特性のおのおのの組み合わせが、異なる値を持つ異なるLUT700aに対応しうる。さらに、ゼロであるDSIは、デフォルトの送信電力制限に対応しうる。それゆえ、DSI 1−8のみが、プロセッサ320によって選択可能でありうる。
図7Aに図示されるように、おのおののDSIによって指定される送信電力制限は、DSI値が増加すると線形的に減少する。
図7Bは、前述した通信パラメータ/特性の組み合わせにしたがって指定されうるさまざまな送信電力制限を示す9つの可能なDSI値に対応するLUT700bの別の例を与える。LUT700a,700bは、おのおののRATモードおよびその他のデバイス・モードの特性にしたがって、利用可能な送信電力制限に特定の範囲を選択する際の柔軟性を可能にしうる。LUT700a,700bのおのおの、または、本明細書に記載されたLUTのおのおのは、メモリ・ユニット308に格納されうる。LUT700a,700b、または、本明細書に記載されたLUTのうちの何れかは、おのおののRATのチップに位置するメモリ・ユニット308に格納されうるか、または、異なるRATタイプを制御するように構成された単一のチップに位置されうる。
【0066】
1つの実施形態によれば、LUTは、おのおののRATタイプのさまざまな通信特性/パラメータにしたがって、おのおののDSIに関連付けられた送信電力制限を決定するために提供されうる。
図8は、いくつかの実施形態にしたがって、所与のラジオ・アクセス技法タイプ、アンテナ、帯域クラス、コンフィギュレーション、およびアップリンク・チャネルのための送信電力制限を決定するためのルックアップ・テーブル800の一部の例を提供する。さらに、
図8は、おのおののDSIのための異なる送信電力制限設定のために可能な組み合わせの別の例を提供する。
図8におけるLUT800のおのおのの行は、可能な通信パラメータ/特性の異なる組み合わせに対応し、おのおののDSIの送信電力制限を示す。したがって、送信電力制限は、
図8に図示される列見出しの任意の組み合わせに基づきうる。
【0067】
いくつかの実施形態によれば、オリジナル機器製造者(OEM)またはその他のパーティは、デバイスの動作モードに基づいて、所望の送信電力制限を備えたテーブルを供給する機能を有しうる。これによって、例えば、OEMは、DSIに対応する送信電力制限を備えたテーブルを提供することが可能となりうる。OEMによってテーブルが提供されることを許可することによって、OEMは、RATによってサポートされている送信電力制限よりも高い送信電力制限を指定することを試みるようになりうる。
【0068】
コントローラ320は、送信回路330a,330b,330nを適切に管理するために、アンテナ370a,370b,370nのおのおののための送信電力制限をキャプチャするように構成されうる。
【0069】
それゆえ、前述したように、対応する動的な送信電力制限を伴う、送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとの間のマッピングが、複数のRATタイプについて提供されうる。例えば、本明細書に記載された実施形態は、例えば、1x、DO、GSM(およびEDGE/GPRS)、WCDMA/UMTS(およびHSPA/HSPA+)、LTE(FDDおよびTDD)、TD−SCDMA、WLAN等と連携して使用されうる。さらに、動的な送信電力制限と、おのおののRATにしたがって送信している送信回路330a,330b,330nとアンテナ370a,370b,370nとの間のマッピングとが、さまざまな同時RAT送信のためにサポートされうる。例えば、1x+DO、1x+LTE、1x+WLAN、DO+WLAN、GSM+WLAN、WCDMA/UMTS+WLAN、LTE+WLAN、TD−SCDMA+WLAN、1x+DO+WLAN、1x+LTE+WLAN、GSM+LTE、GSM+LTE+WLAN、1x+GSM、DO+GSM、GSM+GSM、GSM+WCDMA/UMTS、GSM+TD−SCDMA等の同時送信がサポートされうる。それゆえ、マッピングおよび電力制限が、これら組み合わせのおのおのについて提供されうる。
【0070】
別の実施形態では、コントローラ320は、さまざまな電力レベル測定値、現在の干渉シナリオに関する情報、またはその他の情報に基づいて、送信回路330a,330b,330cを動的および/または自律的にアンテナ370b,370c,370nへとどのように切り換えるのかを決定するように構成されうる。
【0071】
例えば、
図4を再び参照すると、いくつかのケースでは、少なくとも2つのアンテナ370a,370bを介して送信するために利用可能な1つのアクティブな送信回路330が存在しうる。このケースでは、前述した予め決定されたマッピングに加えて、コントローラ320は、アンテナ370a,370bの送信回路330へのマッピングを自律的に決定するように構成されうる。例えば、1つの実施形態では、アンテナのマッピングは、アンテナ370a,370bの受信電力レベルに基づく。1つのアンテナ370a,370bの1つの受信電力レベルが他のものよりも高いのであれば、このアンテナ370aまたは370bは、遮られていないか、少なくとも、より高いパフォーマンスを有しているので、送信回路330を用いて送信するために、より理想的なアンテナ370aまたは370bになるであろうことが推論されうる。1つの態様では、アンテナ370a,370bは、同じ電力送信制限を有するように設定されうる。別の態様によれば、マッピングを決定するために、異なる特性が使用されうる。
【0072】
確かに、いくつかの実施形態では、受信構成要素および送信構成要素は、静的構成または動的構成の何れかでペアとなりうる。例えば、1つの実施形態では、送信回路330および第1の受信回路340aは、同じアンテナ370aまたは370bを介してそれぞれ送信および受信するように構成されるように、ペアとされうる。別の第2の受信回路340bは、その他のアンテナ370aまたは370bを介して受信するように構成される。1つの態様では、送信回路330および第1の受信回路340aが第1のアンテナ370aを介して送信および受信するように構成されている一方、第2の受信回路340bが第2のアンテナ370bを介して受信するように構成されている場合、デフォルトまたは「ノミナル」の構成が定義されうる。このデフォルト構成にある間、第1のアンテナ370aは、感知されないとして検知されうる一方、第2のアンテナ370bは、第1のアンテナ370aの非感知量に対して感知されない。このケースでは、第2のアンテナ370bを介してそれぞれ送信および受信するために送信回路330および第1の受信回路340aが切り換えられるように、コントローラ320が、切換回路360を用いて、アンテナ370a,370bにおいて相互切換する。同様に、第1のアンテナ370aを介して受信するように、第2の受信回路340bが切り換えられる。
【0073】
非感知の検出は、第1および第2の受信回路340a,340bによって検出されるような受信電力レベルに基づいてなされうる。1つの態様では、受信電力レベルは、第1および第2の受信回路340a,340bからの受信自動利得制御(AGC)測定値を用いて取得されうる。1つの態様では、送信回路330と、第1の受信回路340aが、第1のアンテナ370aを介して送信および受信するように構成されているのであれば、コントローラ320は、第2のアンテナ370aの第2の受信電力レベルが、第1のアンテナ370bの第1の受信電力レベルよりも高いことを検出しうる。それに応じて、コントローラ320は、送信回路330と第1の受信回路340aとをそれぞれ、第2のアンテナ370bを介して送信および受信するように切り換える。コントローラ320は、第1のアンテナ370aを介して受信するように第2の受信回路340bを切り換える。あるいは、送信回路330および第1の受信回路340aが、第2のアンテナ370aを介して送信および受信するように構成されているのであれば、コントローラ320は、第1のアンテナ370bの第1の受信電力レベルが、第2のアンテナ370bの第2の受信電力レベルよりも高いことを検出しうる。それに応じて、コントローラ320は、送信回路330および第1の受信回路340aをそれぞれ、第1のアンテナ370aを介して送信および受信するように切り換える一方、第2の受信回路340bは、第2のアンテナ370bを介して受信するように切り換えられる。
【0074】
図9は、いくつかの実施形態にしたがって、送信回路330および第1の受信回路340aを、アンテナ370aまたは370bにマッピングするための典型的な方法900の実施のフローチャートである。コントローラ320は、ブロック904に図示されるように、ある時間インタバル(例えばR秒毎)にしたがって、第1のアンテナ370aに接続されている受信回路340aまたは340bの何れかを用いて、第1の受信電力レベルを測定するように構成される。コントローラ320は、ブロック906に図示されるように、同時に、または、それに加えて、第2のアンテナ370bに接続されている受信回路340aまたは340bの何れかを用いて、第2の受信電力レベルを測定しうる。コントローラ320は、第1および第2の受信回路340a,340bの測定回路342a,342bを介した受信電力レベルを示すインジケーションを受信するように構成されうる。
【0075】
第1および第2の受信電力レベルは、受信自動利得制御(AGC)測定値に基づきうる。受信AGCの場合、すべての測定/サンプルのために費やされる時間は、毎S秒である。データのみの場合、サンプリングは、S秒以内に、順方向リンク・パイロット・バースト持続時間中に行われうる。フィルタは、ブロック908,910に図示されるように、受信回路340a,340bの両方が、第1および第2の受信電力レベルをフィルタするために、測定回路342a,342bに含まれうる。例えば、フィルタは、ある時定数を持つシングル・ポール無限インパルス応答(IIR)フィルタでありうる。
【0076】
アンテナ370a,370bの第1および第2の受信電力レベルが取得され、フィルタされると、マッピングおよび対応する切り換えの決定は、コントローラ320によって実行されうる。切り換えるか切り換えないかの決定は、T秒(例えば、1乃至100秒の範囲)毎になされうる。それゆえ、ブロック912において、コントローラ320は、送信回路330および第1の受信回路340aがそれぞれ第1のアンテナ370aを介して送信および受信するように構成されているか否かを判定する。このケースでは、その後、第2のアンテナ370bを使用するように、送信回路330および第1の受信回路340aを切り換える必要性があるか否かが判定されうる。必要性があると判定されると、ブロック914において、コントローラ320は、第2の電力レベルが第1の電力レベルよりも大きいか否かと、これら2つの電力レベル間の差が、不均衡しきい値よりも大きいか否かとを判定する。不均衡しきい値は、切り換えが不必要になされていないことを保証するために提供されうる。例えば、これら2つの電力レベル間の差分が十分大きいのであれば、送信回路330および受信回路340a,340b間で、単にアンテナ370a,370bを切り換える必要性がありうる。例えば、コントローラ320は、これら2つのレベル間の差分が10dBよりも大きい場合にのみ切り換えるように構成されうる。1つの態様では、ブロック914の不均衡しきい値は、例えば熱雑音制限またはある受信電力フロアのような、第1のアンテナにおける第1の受信電力レベルの特性に依存しうる。しきい値の量は動的でありうる。そして、以下にさらに記載されるだろう。
【0077】
ブロック914において、条件が満足されない場合、切り換えは実行されない。ブロック914において、条件が満足される場合、コントローラ320は、第2のアンテナ370bを介してそれぞれ送信および受信するように、送信回路330および第1の受信回路340aを切り換える。これは、コントローラ320によって制御されうる切換回路360によって実行されうる。それに対応して、コントローラ320は、第1のアンテナ370aを介して受信するように、第2の受信回路340bを切り換える。それゆえ、コントローラ320は、最大の受信電力を持つアンテナ370aまたは370bが、最良の送信パフォーマンスを与えるであろうという推論に基づいて、パフォーマンスを高めるために、適切なアンテナ370aまたは370bを介して送信するように送信回路330を自律的に切り換える。いくつかの態様では、これは、送信回路330のパフォーマンスに対する顕著なインパクトを有しうる。
【0078】
送信回路330および第1の受信回路330が現在、第2のアンテナ370bを介して送信および受信するように構成されていることをコントローラ320が検出すると、コントローラ320は、ブロック918において、第1の受信電力レベルが、第2の受信電力レベルよりも大きいか否かと、これら2つの電力レベルの差分が、不均衡しきい値よりも大きいか否かとを判定する。この不均衡しきい値は、例えば熱雑音制限のような第2の受信電力レベルの特性に依存しうる。ブロック918の条件が満足されていないことをコントローラ320が検出すると、切り換えはなされない。ブロック918において条件が満足されているのであれば、コントローラ320は、第1のアンテナ370bを介して送信および受信するように送信回路330および第1の受信回路340aを切り換えるように構成される。それに対応して、コントローラ320は、第2のアンテナ370bを介して受信するように第2の受信回路340bを切り換えるように構成される。このプロセスは、更新された受信電力レベルが提供されるT秒(例えば、5秒)の各インタバルについて反復する。
【0079】
前述したように、実際の切り換えをトリガするための不均衡しきい値は、受信電力レベルにおける不均衡に関するさまざまな要因に依存しうる。このしきい値は、さまざまな受信特性または送信特性の関数でありうる。例えば、2つの受信電力レベルのうちの低い方が、受信電力フロアに接近すると、切り換えのためのしきい値が、下げられうる(すなわち、2つの電力レベル間の差分が小さいほど、その他のアンテナ370aまたは370bへの切り換えをトリガすることが必要とされる)。1つの態様では、受信電力フロアは、熱雑音制限に対応しうる。
【0080】
したがって、このしきい値は動的でありうる。そして、いくつかの要因に基づきうる。いくつかの実施形態では、動的な値のマッピングを可能にするために、不均衡しきい値がルックアップ・テーブル(LUT)から取得され、受信電力が受信電力フロアに近いか否かを評価または推論することを可能とする。不均衡しきい値はさらに、干渉レベルおよび熱レベルに基づきうる。いくつかのケースでは、LUTは、固定または「フラットな」しきい値を定義しうることがさらに認識されうる。
【0081】
図10Aは、いくつかの実施形態によれば、対応する受信電力レベルによってインデクスされたような不均衡しきい値を決定するために使用されうるLUT1000の例を示す。LUT1000の第1の列は、さまざまな受信電力レベルを提供する。第1の列の値の選択は、不均衡しきい値を制御または制限することを考慮しうる。第2の列は、受信電力レベルにしたがって不均衡しきい値を示す。動作条件に基づいてしきい値を動的に調節するために、例えば、前述したようなデバイス状態インデクス(DSI)によって決定されるような任意の数の動作モードのために異なるLUT1000が提供されうる。ここで、おのおののDSIは、異なる動作条件またはモードまたはそれらの組み合わせに対応する。
図10Aに図示されるLUT1000は、5つの異なる不均衡しきい値を示す。しかしながら、異なる任意の数の送信電力レベルが使用されうる。LUT1000は、メモリ・ユニット308に格納されうる。
【0082】
図10Bは、いくつかの実施形態にしたがって、アンテナ370aまたは370bの受信電力レベルに基づいて不均衡しきい値を決定するためにLUT1000がどのように使用されうるのかを例示するテーブル1002を図示する。受信電力レベルは、LUT1000において定義された受信電力レベルと比較される。受信電力レベルが、LUT1002によって定義されたような第1のレベルと第2のレベルとの間にあるのであれば、関連付けられた不均衡しきい値が適用されうる。その後、現在の受信電力レベルが、LUT1002によって定義されたような第2のレベルと第3のレベルとの間にあるのであれば、第2の受信電力レベルに関連付けられた、関連付けられた不均衡しきい値が適用されるという具合である。
【0083】
さらに、第1の受信電力レベルと第2の受信電力レベルとの両方が、しきい値未満であれば、コントローラ320は、前述したように、デフォルト構成に切り換えるように構成されうる。
【0084】
さらに、切り換えが起きると、それに応じて、アクセス端末106は、さまざまな動作を実行しうる。例えば、コントローラ320は、アクティブ・セット内のパイロットを求める探索の開始前に直ちに切り換えを実行するように構成されうる。さらに、コントローラ320が切り換えを行った後、コントローラ320はさらに、パイロット・フィルタをリセットする(すなわち、パイロット・フィルタを獲得モードに設定する)ように構成されうる。さらに、コントローラ320が切り換えを行った後、コントローラ320または受信回路340a,340bは、決定された期間、逆電力制御(RPC)コマンドを無視するように構成されうる。実際、コントローラ320は、RPC消去を宣言する(すなわち、送信電力を保持する)ように構成されうる。
【0085】
(例えば、特定のRATにしたがって、対応する送信回路330におって決定されうるような)異なる送信電力制限をアンテナ370a,370bが有するイベントでは、コントローラ320はさらに、関連付けられた送信電力制限に基づいて切り換えを行うように構成されうる。したがって、いつ/どのように切り換えを行うのかを決定するためのプロセスは、送信電力制限に依存しうる。それゆえ、切り換えは、受信電力レベルのみならず、前述したようにして決定されうる現在の送信電力制限のある関数でありうる。例えば、1つの実施形態では、送信回路330および第1の受信回路340aは、第1のアンテナ370aを介して送信および受信するように構成されうる。このケースでは、コントローラ320は、
・第1の受信電力レベルが、第2が受信電力レベルよりも大きく、
・第1のアンテナ370aの第1の送信電力制限と第2のアンテナ370bの第2の送信電力制限との差分に加えられた、第1の受信電力レベルと第2の受信電力レベルとの差分が、不均衡しきい値よりも大きい、
のであれば、第2のアンテナ370bを介して送信および受信するように送信回路330および受信回路340aをそれぞれ切り換えるように構成されうる。実施形態では、不均衡しきい値は、第1の受信電力レベルによってインデクスされたLUTによって決定されうる。
【0086】
同様に、送信回路330および第1の受信回路340aは、第2のアンテナ370bを介して送信および受信するように構成されうる。このケースでは、コントローラ320は、
・第1の受信電力レベルが、第2が受信電力レベルよりも大きく、
・第1のアンテナ370aの第1の送信電力制限と第2のアンテナ370bの第2の送信電力制限との差分に加えられた、第1の受信電力レベルと第2の受信電力レベルとの差分が、不均衡しきい値よりも大きい、
のであれば、第1のアンテナ370aを介して送信および受信するように送信回路330および受信回路340aをそれぞれ切り換えるように構成されうる。不均衡しきい値は、第1の受信電力レベルによってインデクスされたLUTによって決定されうる。
【0087】
ちょうど説明されたように、送信電力制限を用いることは、規格を緩和しうる。これによって、コントローラ320は、「他の」アンテナが、より高い送信電力制限を有する場合に切り換えを行うようになる。同様に、コントローラ320が切り換えを行う規格は、「その他の」アンテナが、より低い送信電力制限を有する場合、より厳密になりうる。
【0088】
図9乃至10を参照して前述された原理は、送信回路の数が1よりも多く、複数のアンテナを伴う場合、同様に適用されうる。したがって、コントローラ320は、複数の受信回路340a,340c,340nの受信電力レベルに基づいて、複数の送信回路330a,330b,330n(
図3)を自律的に切り換えるように構成されうる。
【0089】
図11は、いくつかの実施形態にしたがって、無線通信装置によって実施される典型的な方法1100の実施のフローチャートを図示する。この方法1100は、例えば、アクセス端末106として実現される無線通信装置において実施されうる。この方法1100は、アクセス端末106の要素に関して以下に記載されているが、当業者であれば、本明細書に記載されたブロックのうちの1または複数を実施するために、その他の構成要素が使用されうることを認識するだろう。
【0090】
ブロック1102では、第1のアンテナ370aの第1の受信レベルと、第2のアンテナ370bの第2の受信レベルとを示すインジケーションが受信される。1つの態様では、このインジケーションは、コントローラ320において受信されうる。ブロック1104では、第1のアンテナ370aの第1の受信電力レベルが、第2のアンテナ370bの第2の受信電力レベルよりも低いこと、および、第2の受信電力レベルと第1の受信電力レベルとの差分が、しきい値よりも大きいこととが検出されることに応じて、送信回路330および受信回路340aは、第1のアンテナ370aを介して無線通信を送信および受信することから、第2のアンテナ370bを介して無線通信を送信および受信することに切り換えられうる。1つの態様では、コントローラ320は、切換を実行するように切換回路360を制御しうる。
【0091】
図12は、いくつかの実施形態にしたがって、無線通信装置によって実施される典型的な方法1200の実施のフローチャートを示す。方法1200は、アクセス端末106として実現される無線通信装置において実施されうる。この方法1200は、アクセス端末106の要素に関して以下に記載されているが、当業者であれば、本明細書に記載されたブロックのうちの1または複数を実施するために、その他の構成要素が使用されうることを認識するだろう。
【0092】
ブロック1202では、無線通信装置の検出された動作モードと、複数の送信回路330a,330b,330nのうちのおのおののデータの優先度レベルとのうちの少なくとも1つを示すインジケーションが受信される。複数の送信回路330a,330b,330nのおのおのは、異なるラジオ・アクセス技法にしたがって送信するように構成されている。1つの態様では、このインジケーションは、コントローラ320によって受信されうる。ブロック1204では、複数の送信回路のうちの送信回路330a,330b,330nのおのおのは、無線通信装置の検出された動作モードと、これら送信回路のおのおののデータの優先度レベルとに基づいて、複数のアンテナ370a,370b,370nのうちの対応する1つを介して無線通信を送信するように選択的に切り換えられる。この切換は、コントローラ320によって実行されうる。
【0093】
図13は、いくつかの実施形態にしたがって、無線通信システム100内で適用されうる別の典型的な無線通信装置1300の機能ブロック図である。当業者であれば、無線通信デバイス1300は、例えば
図3に図示される構成要素のうちの何れか1つまたは複数のような、より多くの構成要素を有しうることを認識するだろう。図示された無線通信デバイス1300は、いくつかの実施形態のいくつかの顕著な特徴を記載するために役に立つ構成要素しか含んでいない。デバイス1300は、受信モジュール1302および送信モジュール1304を含んでいる。いくつかのケースでは、受信する手段は、受信モジュール1302を含みうる。いくつかのケースでは、送信する手段は、送信モジュール1304を含みうる。デバイス1300はさらに、第1のアンテナ1306および第2のアンテナ1308を含んでいる。デバイス1300はさらに、切換モジュール1310を含んでいる。切換モジュール1310は、
図11のブロック1102,1104に関して前述された機能のうちの1または複数を実行するように構成されうる。いくつかのケースでは、切り換える手段は、切換モジュール1310を含みうる。切換モジュールはコントローラ320でありうる。そして、切換回路360を含みうる。
【0094】
図14は、いくつかの実施形態にしたがって無線通信システム100内で適用されうる別の典型的な無線デバイス1400の機能ブロック図である。当業者であれば、例えば
図3に図示される構成要素のうちの何れか1または複数のようなより多くの構成要素を無線通信デバイス1400が有しうることを認識するであろう。図示された無線通信デバイス1400は、いくつかの実施形態のいくつかの顕著な特徴を記載するために役に立つ構成要素しか含んでいない。デバイス1400は、送信モジュール1402を含んでいる。いくつかのケースでは、送信する手段は、送信モジュール1402のうちの1つを含みうる。デバイス1400はさらに、複数のアンテナ1404を含んでいる。デバイス1400はさらに、切換モジュール1406を含んでいる。切換モジュール1406は、
図12のブロック1202,1204に関して前述された機能のうちの1または複数を実行するように構成されうる。いくつかのケースでは、切り換える手段は、切換モジュール1406を含みうる。切換モジュール1406はコントローラ320でありうる。そして、切換回路360を含みうる。
【0095】
ソフトウェアで実施される場合、これら機能は、コンピュータ読取可能な媒体上に格納されるか、あるいは、コンピュータ読取可能な媒体上の1または複数の命令群またはコードとして送信されうる。本明細書において開示された方法またはアルゴリズムのステップは、コンピュータ読取可能な媒体に存在しうるプロセッサ実行可能なソフトウェア・モジュールにおいて実施されうる。コンピュータ読取可能な媒体は、コンピュータ記憶媒体と通信媒体との両方を含む。これらは、コンピュータ・プログラムを、ある場所から別の場所へと移動するようにイネーブルされうる任意の媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされうる利用可能な任意の媒体である。このようなコンピュータ読取可能な媒体は、限定ではなく、例として、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶デバイス、または、所望されるプログラム・コードを、命令群およびデータ命令群の形態で伝送または格納するために使用され、かつ、コンピュータによってアクセスされうるその他任意の媒体を含みうる。さらに、いかなる接続も、コンピュータ読取可能媒体と適切に称される。本明細書で使用されるdiskおよびdiscは、コンパクト・ディスク(CD)、レーザ・ディスク、光ディスク、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイ・ディスクを含む。通常、diskは、データを磁気的に再生し、discは、レーザを用いて光学的にデータを再生する。前述した組み合わせもまた、コンピュータ読取可能な媒体の範囲内に含まれるべきである。さらに、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータ・プログラム製品に組み込まれうるマシン読取可能な媒体およびコンピュータ読取可能な媒体における命令群および/またはコードの1または任意の組み合わせまたはセットとして存在しうる。
【0096】
さらに、前述されたシステムおよび方法によって示されているように、本明細書における教示は、少なくとも1つの別のノードと通信するためのさまざまな構成要素を適用するノード(例えば、デバイス)へ組み込まれうる。
図15は、いくつかの実施形態にしたがって、ノード間の通信を容易にするために適用されうるいくつかのサンプル構成要素を図示する。特に、
図15は、複数入力複数出力(MIMO)システム1500の第1の無線デバイス1510(例えば、アクセス・ポイント)と第2の無線デバイス1550(例えば、アクセス端末)との簡略ブロック図である。第1のデバイス1510では、多くのデータ・ストリームのためのトラフィック・データが、データ・ソース1512から送信(TX)データ・プロセッサ1514へ提供される。
【0097】
いくつかの態様では、各データ・ストリームが、それぞれの送信アンテナを介して送信される。TXデータ・プロセッサ1514は、おのおののデータ・ストリームのために選択された特定の符号化スキームに基づいて、おのおののデータ・ストリームのトラフィック・データをフォーマットし、符号化し、インタリーブする。
【0098】
おのおののデータ・ストリームの符号化されたデータは、OFDM技法を用いてパイロット・データと多重化されうる。パイロット・データは一般に、既知の手法で処理される既知のデータ・パターンであり、チャネル応答を推定するために受信システムにおいて使用されうる。おのおののデータ・ストリームについて多重化されたパイロットおよび符号化されたデータは、データ・ストリームのために選択された特定の変調スキーム(例えば、BPSK、QPSK、M−PSK、またはM−QAM等)に基づいて変調(例えば、シンボル・マップ)され、変調シンボルが提供される。おのおののデータ・ストリームのデータ・レート、符号化、および変調は、プロセッサ1530によって実行される命令群によって決定される。データ・メモリ1532は、デバイス1510のプロセッサ1530またはその他の構成要素によって使用されるプログラム・コード、データ、またはその他の情報を格納しうる。
【0099】
すべてのデータ・ストリームの変調シンボルは、(例えば、OFDMのために)変調シンボルをさらに処理するTX MIMOプロセッサ1520に提供される。TX MIMOプロセッサ1520はその後、N
T個の変調シンボル・ストリームを、N
T個のトランシーバ(XCVR)1522A乃至1522Tへ提供する。いくつかの態様では、TX MIMOプロセッサ1520は、データ・ストリームのシンボルへ、および、このシンボルの送信がなされるアンテナへビーム・フォーミング重みを適用する。
【0100】
おのおののトランシーバ1522は、1または複数のアナログ信号を提供するために、それぞれのシンボル・ストリームを受信して処理し、さらには、MIMOチャネルを介した送信に適切な変調信号を提供するために、このアナログ信号を調整(例えば、増幅、フィルタ、およびアップコンバート)する。その後、トランシーバ1522A乃至1522TからのN
T個の変調信号が、N
T個のアンテナ1524A乃至1524Tからそれぞれ送信される。
【0101】
第2のデバイス1550では、送信された変調信号が、N
R個のアンテナ1552A乃至1552Rによって受信され、おのおののアンテナ1552からの受信信号が、それぞれのトランシーバ(XCVR)1554A乃至1554Rへ提供される。おのおのの受信機1554は、受信したそれぞれの信号を調整(例えば、フィルタ、増幅、およびダウンコンバート)し、この調整された信号をデジタル化してサンプルを提供し、さらにこのサンプルを処理して、対応する「受信された」シンボル・ストリームを提供する。
【0102】
その後、受信(RX)データ・プロセッサ1560は、N
R個のシンボル・ストリームをN
R個のトランシーバ1554から受信し、受信したこれらシンボル・ストリームを、特定の受信機処理技術に基づいて処理することによって、N
T個の「検出された」シンボル・ストリームが提供される。RXデータ・プロセッサ1560は、さらに、検出された各シンボル・ストリームを復調、デインタリーブ、および復号し、データ・ストリームのトラフィック・データを復元する。RXデータ・プロセッサ1560による処理は、デバイス1510においてTXデータ・プロセッサ1514およびTX MIMOプロセッサ1520によって実行されるものに対して相補的である。
【0103】
プロセッサ1570は、上述したように、どのプリコーディング行列を使用するのかを定期的に決定する。プロセッサ1570は、行列インデクス部およびランク値部を備えた逆方向リンク・メッセージを規定することができる。データ・メモリ1572は、第2のデバイス1550のプロセッサ1570またはその他の構成要素によって使用されるプログラム・コード、データ、およびその他の情報を格納しうる。
【0104】
逆方向リンク・メッセージは、通信リンクおよび/または受信されたデータ・ストリームに関するさまざまなタイプの情報を備えうる。その後、逆方向リンク・メッセージは、TXデータ・プロセッサ1538によって処理され、変調器1580によって変調され、トランシーバ1554A乃至1554Rによって調整され、デバイス1510へ送り戻される。TXデータ・プロセッサ1538はまた、データ・ソース1536から、多くのデータ・ストリームのトラフィック・データを受信する。
【0105】
デバイス1510では、第2のデバイス1550からの変調信号が、アンテナ1524によって受信され、トランシーバ1522によって調整され、復調器(DEMOD)1540によって復調され、RXデータ・プロセッサ1542によって処理されて、第2のデバイス1550によって送信された逆方向リンク・メッセージが抽出される。その後、プロセッサ1530が、ビーム・フォーミング重みを決定するためにどのプリコーディング行列を使用するのかを決定し、抽出されたメッセージを処理する。
【0106】
図15はまた、本明細書で教示されたようなアクセス制御動作を実行する1または複数の構成要素を含みうる通信構成要素を例示する。例えば、本明細書で教示されたように、他のデバイス(例えば、デバイス1550)と信号を送信/受信するために、アクセス制御構成要素1590が、デバイス1510のプロセッサ1530および/またはその他の構成要素と連携しうる。同様に、アクセス制御構成要素1592は、プロセッサ1570、および/または、デバイス1550のその他の構成要素と連携し、(例えば、デバイス1510のような)他のデバイスとの間と信号を送信/受信する。おのおののデバイス1510,1550について、記載された構成要素のうちの1または複数の機能が、単一の構成要素によって提供されうることが認識されるべきである。例えば、単一の処理構成要素が、アクセス制御構成要素1590およびプロセッサ1530の機能を提供し、単一の処理構成要素が、アクセス制御構成要素1592およびプロセッサ1570の機能を提供しうる。さらに、
図3に関して記述された装置1500の構成要素は、
図15の構成要素とともに組み込まれるか、
図15の構成要素へ組み込まれうる。
【0107】
本明細書において、例えば、「第1の」、「第2の」等のような指定を用いたいずれの参照も、一般に、これら要素の数も順序も限定しないことが理解されるべきである。むしろ、これら指定は、本明細書において、複数の要素または要素の事例を区別する従来の方法として使用されうる。したがって、第1の要素および第2の要素への参照は、2つのみの要素しか適用されていないことも、第1の要素が、ある方式において、第2の要素に先行することも意味していない。また、特に述べられていないのであれば、これら要素のセットは、1または複数の要素を含みうる。
【0108】
当業者であれば、情報および信号は、さまざまな異なる技術および技法のうちの何れかを用いて表されうることを理解するであろう。例えば、前述した説明を通じて参照されうるデータ、命令群、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場または磁性粒子、光学場または光学粒子、あるいはこれらの任意の組み合わせによって表現されうる。
【0109】
当業者であればさらに、本明細書で開示された態様に関連して記載されたさまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、およびアルゴリズム・ステップのうちの何れも、電子ハードウェア(例えば、デジタル実装、アナログ実装、あるいは、ソース・コーディングまたはその他いくつかの技術を用いて設計されうるこれら2つの組み合わせ)、命令群を組み込んだプログラムまたは設計コードからなるさまざまな形態(本明細書では、便宜上、「ソフトウェア」または「ソフトウェア・モジュール」として称されうる)、またはこれらの組み合わせとして実現されうることを認識するであろう。ハードウェアとソフトウェアとの相互置換性を明確に説明するために、さまざまな例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、これらの機能の観点から一般的に記載された。これら機能がハードウェアとしてまたはソフトウェアとして実現されるかは、特定の用途およびシステム全体に課せられている設計制約に依存する。当業者であれば、特定の用途のおのおのに応じて変化する方式で、前述した機能を実現しうる。しかしながら、この適用判断は、本発明の範囲からの逸脱をもたらすものと解釈されるべきではない。
【0110】
本明細書に開示された態様に関連して、および、
図1乃至15に関連して記載された例示的なさまざまな論理ブロック、モジュール、および回路は、集積回路(IC)、アクセス端末、またはアクセス・ポイント内に実装されうるか、集積回路(IC)、アクセス端末、またはアクセス・ポイントによって実行されうる。ICは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ、特定用途向けIC(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリート・ゲートまたはトランジスタ・ロジック、ディスクリート・ハードウェア構成要素、電子構成要素、光学構成要素、機械的構成要素、または、本明細書に記載された機能を実行するように設計されたこれら任意の組み合わせを含みうる。そして、ICの内部、ICの外部、またはその両方に存在するコードまたは命令群を実行しうる。論理ブロック、モジュール、および回路は、ネットワークの内部、または、デバイスの内部のさまざまな構成要素と通信するためのアンテナおよび/またはトランシーバを含みうる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサでありうるが、代わりに、従来技術によるプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステート・マシンでありうる。プロセッサは、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1または複数のマイクロプロセッサ、またはその他任意のこのような構成であるコンピューティング・デバイスの組み合わせとして実現されうる。これらモジュールの機能は、本明細書に教示されたようなその他の手法において実施されうる。(例えば、添付図面のうちの1または複数に関して)本明細書に記載された機能は、いくつかの態様において、添付された特許請求の範囲における機能のために同様に指定された「手段」に対応しうる。
【0111】
開示された任意の処理におけるステップの具体的な順序または階層は、サンプル・アプローチの例であることが理解される。設計選択に基づいて、これら処理におけるステップの具体的な順序または階層は、本開示のスコープ内であることを保ちながら、再構成されうることが理解される。同伴する方法請求項は、さまざまなステップの要素を、サンプル順で示しており、示された具体的な順序または階層に限定されないことが意味される。
【0112】
本開示において記載された実施形態に対するさまざまな修正は、当業者に容易に明らかになりうる。そして、本明細書に記載された一般的な原理は、本開示の範囲または精神から逸脱することなく、他の実施形態にも適用されうる。したがって、本開示は、本明細書に図示された実施形態に限定されるとは意図されていないが、本明細書に開示された請求項、原理、および新規の特徴と一貫した最も広いスコープを与えられるべきである。「典型的である」という用語は、「例、事例、または例示として役立つ」ことを意味するために排他的に使用される。本明細書で“典型的である”と記載されたあらゆる実施形態は、他の実施形態よりも好適であるとか有利であるとか解釈される必要は必ずしもない。
【0113】
個別の実施形態のコンテキストにおいて本明細書で記載されたいくつかの特徴は、単一の実施形態の組み合わせで実施されうる。逆に、単一の実施形態のコンテキストにおいて記載されたさまざまな特徴はまた、複数の実施形態で個別に、または、荷煮の適切なサブ組み合わせにおいて実施されうる。さらに、これら特徴は、いくつかの実施形態における動作として、および、最初に特許請求されたものとして記載されうるが、特許請求された組み合わせからの1または複数の特徴は、いくつかのケースでは、組み合わせから取り除かれ、特許請求された組み合わせは、サブ組み合わせまたはサブ組み合わせのバリエーションに向けられうる。
【0114】
同様に、これら動作は、特定の順序で図中に示されているが、これは、所望される結果を達成するために、このような動作が、図示された特定の順序または連続順で実行されることも、例示されたすべての動作が実行されることも、必要であるとは理解されるべきではない。ある状況では、マルチタスクおよび並行処理が有利でありうる。さらに、前述された実施形態におけるさまざまなシステム構成要素を分離することは、すべての実施形態においてこのような分離を必要とするとは理解されるべきではなく、記載されたプログラム構成要素およびシステムは、一般に、単一のソフトウェア製品内にともに組み込まれうるか、複数のソフトウェア製品にパッケージされうることが理解されるべきである。さらに、その他の実施形態は、以下に示す特許請求の範囲のスコープ内にある。いくつかのケースでは、特許請求の範囲において記載された動作は、別の順序で実行され、依然として所望の結果を達成しうる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 無線通信装置であって、
複数のアンテナと、
複数の送信回路と、ここで、前記複数の送信回路のおのおのは、異なるラジオ・アクセス技法にしたがって送信するように構成されている、
前記無線通信装置の検出された動作モードと、前記複数の送信回路のおのおののデータの優先度レベルとに基づいて、前記複数のアンテナのうちの対応する1つを介して無線通信を送信するように、前記複数の送信回路のおのおのを選択的に切り換えるように構成されたコントローラと、
を備える無線通信装置。
[2] 前記コントローラはさらに、前記検出された動作モードと前記優先度レベルの組み合わせについて、前記複数の送信回路の、前記複数のアンテナへの予め決定されたマッピングに基づいて選択的に切り換えるように構成された、[1]の無線通信装置。
[3] 前記予め決定されたマッピングを格納するように構成されたメモリ、をさらに備える[2]の無線通信装置。
[4] 前記複数の送信回路の、前記複数のアンテナへの予め決定されたマッピングは、前記動作モード、前記複数の送信回路のうちのアクティブな送信回路の現在のセット、前記アクティブな送信回路のセットの優先度レベル、および、前記複数の送信回路のおのおのの送信回路優先権、からなるおのおのの組み合わせについて固定されている、[2]の無線通信装置。
[5] 前記複数の送信回路のおのおのの優先権は、前記複数の送信回路のおのおのの電力制限に基づき、前記優先度レベルは、データ通信よりも高い優先度を有する音声通信またはデータ・オンリー通信に基づく、[4]の無線通信装置。
[6] 前記コントローラは、前記検出された動作モードを、決定された値にマップすることと、前記決定された値を、ルックアップ・テーブルに提供することとによって、前記予め決定されたマッピングに基づいて選択的に切り換えるように構成され、
前記ルックアップ・テーブルは、前記決定された値に基づいて、前記予め決定されたマッピングを提供するように構成された、[4]の無線通信装置。
[7] 前記コントローラはさらに、前記複数の送信回路のうちのどれがアクティブであるかに基づいて、選択的に切り換えるように構成された、[1]の無線通信装置。
[8] 前記複数のアンテナのおのおのに対する物体の近接度を感知するように構成された複数の近接度センサをさらに備え、
前記検出された動作モードは、前記複数の近接度センサの状態情報に少なくとも部分的に基づく、[1]の無線通信装置。
[9] 前記コントローラは、さらに前記無線通信装置のパフォーマンス特性に基づいて、前記複数のアンテナのうちの対応する1つを介して通信するように、前記複数の送信回路のおのおのを選択的に切り換えるように構成された、[1]の無線通信装置。
[10] 前記パフォーマンス特性は、前記複数の送信回路のうちの少なくとも1つの送信電力レベルと、前記複数のアンテナのうちの少なくとも2つのアンテナ間の干渉量と、前記複数の送信回路のうちの少なくとも1つの目標サービス品質レベルと、前記複数の送信回路のうちの少なくとも1つの送信電力レベルの規制要件とを備える、[9]の無線通信装置。
[11] 前記動作モードは、前記無線通信装置のユーザへの近接度と、前記無線通信装置の方位と、通信モードと、前記複数のアンテナのうちの何れかが遮られていることに基づく情報と、のうちの少なくとも1つに基づく、[1]の無線通信装置。
[12] 前記コントローラは、前記複数の送信回路のうちのアクティブな送信回路の数の変化と、前記複数の送信回路のおのおののデータの優先度レベルの変化と、前記無線通信装置の動作モードの変化と、のうちの少なくとも1つを示すインジケーションを受信することに応じて、選択的に切り換えるように構成された、[1]の無線通信装置。
[13] 前記ラジオ・アクセス技法タイプは、無線広域ネットワーク、無線ローカル・エリア・ネットワーク、音声通信を送信するための無線ネットワーク、データ通信を送信するための無線ネットワーク、またはこれらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つに対応する、[1]の無線通信装置。
[14] 無線通信装置において実施される方法であって、
前記無線通信装置の検出された動作モードと、複数の送信回路のおのおののデータの優先度レベルのうちの少なくとも1つを示すインジケーションを受信することと、ここで、前記複数の送信回路のおのおのは、異なるラジオ・アクセス技法にしたがって送信するように構成されている、
前記無線通信装置の検出された動作モードと、前記複数の送信回路のおのおののデータの優先度レベルに基づいて、前記複数の送信回路のおのおのを、複数のアンテナのうちの対応する1つを介して無線通信を送信するように選択的に切り換えることと、
を備える方法。
[15] 前記選択的に切り換えることは、前記検出された動作モードと、前記優先度レベルの組み合わせについて、前記複数の送信回路の、前記複数のアンテナへの予め決定されたマッピングに基づいて選択的に切り換えることを備える、[14]に記載の方法。
[16] 前記複数の送信回路の、前記複数のアンテナへの予め決定されたマッピングは、前記動作モード、前記複数の送信回路のうちのアクティブな送信回路の現在のセット、前記アクティブな送信回路のセットの優先度レベル、および、前記複数の送信回路のおのおのの送信回路優先権、からなるおのおのの組み合わせについて固定されている、[15]に記載の方法。
[17] 前記複数の送信回路のおのおのの優先権は、前記複数の送信回路のおのおのの電力制限に基づき、前記優先度レベルは、データ通信よりも高い優先度を有する音声通信、または、データ・オンリー通信に基づく、[16]に記載の方法。
[18] 前記検出された動作モードを、決定された値にマップすることと、
前記決定された値を、ルックアップ・テーブルに提供することとをさらに備え、
前記ルックアップ・テーブルは、前記決定された値に基づいて、前記予め決定されたマッピングを提供するように構成された、[15]に記載の方法。
[19] 前記選択的に切り換えることはさらに、前記複数の送信回路のうちのどれがアクティブであるかに基づいて選択的に切り換えることを備える、[14]に記載の方法。
[20] 前記動作モードは、前記複数のアンテナのおのおのに対する物体の近接度を感知するように構成された複数の近接度センサの状態情報に少なくとも部分的に基づく、[14]に記載の方法。
[21] 前記選択的に切り換えることはさらに、さらに前記無線通信装置のパフォーマンス特性に基づいて、前記複数の送信回路のおのおのを、前記複数のアンテナのうちの対応する1つを介して通信するように選択的に切り換えることを備える、[14]に記載の方法。
[22] 前記パフォーマンス特性は、前記複数の送信回路のうちの少なくとも1つの送信電力レベルと、前記複数のアンテナのうちの少なくとも2つのアンテナ間の干渉量と、前記複数の送信回路のうちの少なくとも1つの目標サービス品質レベルと、前記複数の送信回路のうちの少なくとも1つの送信電力レベルの規制要件とを備える、[21]に記載の方法。
[23] 前記動作モードは、前記無線通信装置のユーザへの近接度と、前記無線通信装置の方位と、通信モードと、前記複数のアンテナのうちの何れかが遮られていることに基づく情報と、のうちの少なくとも1つに基づく、[14]に記載の方法。
[24] 前記選択的に切り換えることは、前記複数の送信回路のうちのアクティブな送信回路の数の変化と、前記複数の送信回路のおのおののデータの優先度レベルの変化と、前記無線通信装置の動作モードの変化と、のうちの少なくとも1つを示すインジケーションを受信することに応じて、選択的に切り換えることを備える、[14]に記載の方法。
[25] 無線通信装置であって、
前記無線通信装置の検出された動作モードと、複数の送信回路のおのおののデータの優先度レベルのうちの少なくとも1つを示すインジケーションを受信する手段と、ここで、前記複数の送信回路のおのおのは、異なるラジオ・アクセス技法にしたがって送信するように構成されている、
前記無線通信装置の検出された動作モードと、前記複数の送信回路のおのおののデータの優先度レベルとに基づいて、複数のアンテナのうちの対応する1つによって無線通信を送信するように、前記複数の送信回路のおのおのを選択的に切り換える手段と、
を備える無線通信装置。
[26] 前記選択的に切り換える手段は、前記検出された動作モードと、前記優先度レベルの組み合わせについて、前記複数の送信回路の、前記複数のアンテナへの予め決定されたマッピングに基づいて、選択的に切り換える手段を備える、[25]の無線通信装置。
[27] 前記複数の送信回路の、前記複数のアンテナへの予め決定されたマッピングは、前記動作モード、前記複数の送信回路のうちのアクティブな送信回路の現在のセット、前記アクティブな送信回路のセットの優先度レベル、および、前記複数の送信回路のおのおのの送信回路優先権、からなるおのおのの組み合わせについて固定されている、[26]の無線通信装置。
[28] 前記検出された動作モードを、決定された値にマップする手段と、
前記決定された値を、ルックアップ・テーブルに提供する手段とをさらに備え、
前記ルックアップ・テーブルは、前記決定された値に基づいて、前記予め決定されたマッピングを提供するように構成された、[26]の無線通信装置。
[29] 前記選択的に切り換える手段はさらに、前記複数の送信回路のうちのどれがアクティブであるかに基づいて選択的に切り換える手段を備える、[25]の無線通信装置。
[30] 前記動作モードは、前記複数のアンテナのおのおのに対する物体の近接度を感知するように構成された複数の近接度センサの状態情報に少なくとも部分的に基づく、[25]の無線通信装置。
[31] 前記選択的に切り換える手段はさらに、さらに前記無線通信装置のパフォーマンス特性に基づいて、前記複数の送信回路のおのおのを、前記複数のアンテナのうちの対応する1つを介して通信するように選択的に切り換える手段を備える、[25]の無線通信装置。
[32] 前記動作モードは、前記無線通信装置のユーザへの近接度と、前記無線通信装置の方位と、通信モードと、前記複数のアンテナのうちの何れかが遮られていることに基づく情報と、のうちの少なくとも1つに基づく、[25]の無線通信装置。
[33] 前記選択的に切り換える手段は、前記複数の送信回路のうちのアクティブな送信回路の数の変化と、前記複数の送信回路のおのおののデータの優先度レベルの変化と、前記無線通信装置の動作モードの変化と、のうちの少なくとも1つを示すインジケーションを受信することに応じて、選択的に切り換える手段を備える、[25]の無線通信装置。
[34] コンピュータ・プログラム製品であって、
無線通信装置の検出された動作モードと、複数の送信回路のおのおののデータの優先度レベルのうちの少なくとも1つを示すインジケーションを受信するためのコードと、ここで、前記複数の送信回路のおのおのは、異なるラジオ・アクセス技法にしたがって送信するように構成されている、
前記無線通信装置の検出された動作モードと、前記複数の送信回路のおのおののデータの優先度レベルとに基づいて、複数のアンテナのうちの対応する1つによって無線通信を送信するように、前記複数の送信回路のおのおのを選択的に切り換えるためのコードと、
を備えるコンピュータ読取可能な媒体、を備えるコンピュータ・プログラム製品。
[35] 前記選択的に切り換えるためのコードは、前記検出された動作モードと、前記優先度レベルの組み合わせについて、前記複数の送信回路の、前記複数のアンテナへの予め決定されたマッピングに基づいて、選択的に切り換えるためのコードを備える、[34]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[36] 前記複数の送信回路の、前記複数のアンテナへの予め決定されたマッピングは、前記動作モード、前記複数の送信回路のうちのアクティブな送信回路の現在のセット、前記アクティブな送信回路のセットの優先度レベル、および、前記複数の送信回路のおのおのの送信回路優先権、からなるおのおのの組み合わせについて固定されている、[35]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[37] 前記選択的に切り換えるためのコードはさらに、前記複数の送信回路のうちのどれがアクティブであるかに基づいて選択的に切り換えるためのコードを備える、[34]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[38] 前記動作モードは、前記複数のアンテナのおのおのに対する物体の近接度を感知するように構成された複数の近接度センサの状態情報に少なくとも部分的に基づく、[34]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[39] 前記選択的に切り換えるためのコードはさらに、さらに前記無線通信装置のパフォーマンス特性に基づいて、前記複数の送信回路のおのおのを、前記複数のアンテナのうちの対応する1つを介して通信するように選択的に切り換えるためのコードを備える、[34]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[40] 前記動作モードは、前記無線通信装置のユーザへの近接度と、前記無線通信装置の方位と、通信モードと、前記複数のアンテナのうちの何れかが遮られていることに基づく情報と、のうちの少なくとも1つに基づく、[34]に記載のコンピュータ・プログラム製品。
[41] 前記選択的に切り換えるためのコードは、前記複数の送信回路のうちのアクティブな送信回路の数の変化と、前記複数の送信回路のおのおののデータの優先度レベルの変化と、前記無線通信装置の動作モードの変化と、のうちの少なくとも1つを示すインジケーションを受信することに応じて、選択的に切り換えるためのコードを備える、[34]に記載のコンピュータ・プログラム製品。