(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
(1.全体構成)
本発明の実施形態に係るサーバ装置100は、
図1に示すように、インターネット400に接続される。インターネット400には、サーバ装置100と、ショッパー端末201、202〜20m(以下、これらを総称して「ショッパー端末200」という)と、ショップ端末301、302〜30n(以下、これらを総称して「ショップ端末300」という)と、が接続されている。
【0017】
サーバ装置100は、電子市場のショッピングサイトにおいて検索されたアイテムのリストを、検索したショッパーに提供する装置である。また、サーバ装置100は、インターネット上で商品やサービスの売買が行われる電子市場を管理する機能を有していてもよい。
【0018】
ショッパー端末200は、電子市場においてショップが販売する商品の閲覧・購入を行うショッパーが使用する端末である。
【0019】
ショップ端末300は、電子市場において商品を販売するショップが使用する端末である。
【0020】
図2に、本願において、サーバ装置100とショッパー端末200との間で行われる通信の一例を示す。
【0021】
まず、あるショッパー端末201が、検索ワードが指定された要求を送信する(S1)。
【0022】
サーバ装置100は、要求を受け付けると検索ワードに対応づけられたアイテムを検索して、検索されたアイテムを含むリストを得る。そして、サーバ装置100は、リストを、要求を送信したショッパー端末201に送信する(S2)。
【0023】
ショッパー端末201は、受信したリストを画面に表示する(S3)。
【0024】
ショッパー端末201は、リスト内の各アイテムについて閲覧時間を計測する(S4)。
【0025】
ショッパー端末201は、計測した閲覧時間をサーバ装置100に送信する(S5)。
【0026】
サーバ装置100は、受信した閲覧時間に基づいて、リストを修正する(S6)。
【0027】
他のショッパー端末202が、検索ワードが指定された要求を送信する(S7)。
【0028】
サーバ装置100は、修正した新たなリストを、要求を送信したショッパー端末202に送信する(S8)。
【0029】
なお、サーバ装置100とショッパー端末200との通信は上記の例に限らず、例えば、サーバ装置100は、新たに要求を受け付けた後に、リストを修正するようにしてもよい。
【0030】
(2.情報処理装置の概要構成)
本発明の実施形態に係るサーバ装置100が実現される典型的な情報処理装置600の概要構成について説明する。
【0031】
情報処理装置600は、
図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)601と、ROM(Read Only Memory)602と、RAM 603と、記憶装置604と、NIC(Network Interface Card)605と、画像処理部606と、音声処理部607と、ディスプレイ608と、スピーカ609と、コントローラ610と、を備える。
【0032】
CPU 601は、情報処理装置600全体の動作を制御し、各構成要素と接続され、制御信号やデータをやりとりする。
【0033】
ROM 602には、情報処理装置600全体の動作制御に必要なオペレーティングシステムのプログラムや各種のデータが記録される。
【0034】
RAM 603は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、記憶装置604から読み出したプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0035】
記憶装置604は、ハードディスクやフラッシュメモリ等から構成され、情報処理装置600で処理するデータを記憶する。また、記憶装置604は、CD(Compact Disc)等の記録媒体からデータを読み出すデバイス等を備えるように構成されてもよい。
【0036】
NIC 605は、情報処理装置600をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、NIC 605を介して他の情報処理装置等とやりとりをする。
【0037】
画像処理部606は、記憶装置等から読み出されたデータをCPU 601や画像処理部606が備える画像演算プロセッサによって加工処理し、画像処理部606が備えるフレームメモリに記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、ディスプレイ608に出力される。
【0038】
音声処理部607は、記憶装置等から読み出されたデータをアナログ音声信号に変換し、スピーカ609から出力させる。
【0039】
コントローラ610は、ユーザからの指示入力を受け付ける。
【0040】
以下、上記情報処理装置600において実現されるサーバ装置100について、
図1乃至
図22を参照して説明する。情報処理装置600に電源が投入されると、実施形態に係るサーバ装置100として機能させるプログラムが実行され、実施形態に係るサーバ装置100が実現される。
【0041】
(3.実施形態1のサーバ装置の概要構成)
実施形態1のサーバ装置100は、タグを指定したユーザの閲覧時間に基づいてリストを修正するものである。
【0042】
実施形態1のサーバ装置100は、
図4に示すように、受付部101と、検索部102と、表示部103と、取得部104と、修正部105と、から構成される。
【0043】
本実施形態及び以下に示す実施形態において、CPU 601及びNIC 605が協働して、受付部101、検索部102、表示部103、及び、取得部104として機能する。また、CPU 601が修正部105として機能する。また、本実施形態及び以下に示す実施形態において、電子市場のショッパーを、タグを指定するユーザの例として、サーバ装置100の機能について説明する。
【0044】
受付部101は、端末から、タグを指定する要求を受け付ける。
【0045】
タグとは、例えば、電子市場で扱われる商品の特徴を示す語であり、ショップや電子市場の管理者が付与するものである。タグは、同じ商品について異なるショップ等が異なるタグを付与して販売することができる。
【0046】
例えば、ショッパーXが、サーバ装置100が提供するショッピングサイトにおいて、タグ“AAA”を指定して検索をかけると、受付部101は、ショッパーXのショッパー端末200からタグ“AAA”が指定された検索要求を受け付ける。
【0047】
検索部102は、受け付けられた要求に指定されたタグが付与されたアイテムを検索することにより、当該検索されたアイテムを含むリストを取得する。
【0048】
アイテムとは、例えば、電子市場で扱われる商品である。
【0049】
例えば、検索部102は、電子市場の商品を検索する検索エンジンに対しタグ“AAA”を検索ワードとして検索し、タグ“AAA”が付与された商品1、2〜45のリスト510(
図5)を取得する。リスト510には、商品1〜45の情報5001〜5045が含まれる。
【0050】
表示部103は、端末の画面に、取得されたリストを表示する。
【0051】
例えば、表示部103は、取得したリスト510を、ショッパーXのショッパー端末200に送信し、ショッパー端末200は、ショッパー端末200の画面にリスト510を表示する。
【0052】
取得部104は、画面内にてリストがスクロールされることによって、リストに含まれるアイテムのそれぞれが画面内に出現してから画面内から消失するまでの、端末における閲覧時間を取得する。
【0053】
例えば、ショッパー端末200の画面のブラウザ800が表示され、
図6に示すように、ブラウザ800内にリスト510の一部が表示される。
図6は、リスト510が最初にブラウザ800に表示された状態を示す。この状態では、商品1〜4についての情報5001〜5004がブラウザ800内に表示されている。そして、
図7は、スクロールにより、商品1の情報5001がブラウザ800から消えた様子を示す。このような場合、取得部104は、商品1の情報5001が、ブラウザ800に表示されてから(
図6)、ブラウザ800から消えるまで(
図7)までの時間を、閲覧時間として取得する。取得部104は、同様に、リスト510に含まれる商品2の情報5002、・・・、商品45の情報5045について閲覧時間を取得する。
【0054】
本実施形態に係るリストは、HTML(Hyper Text Markup Language)形式、又は、XHTML(Extensible Hyper Text Markup Language)形式で構成されているとし、JavaScript(登録商標)等のスクリプト言語で記載されたプログラムが指定されるとする。取得部104の機能は、当該プログラムがショッパー端末200のブラウザ上で動作することにより実現される。すなわち、当該プログラムが動作することにより、ショッパー端末200において閲覧時間が計測されて、サーバ装置100に送信され、取得部104がこれを取得する。
【0055】
取得部104は、例えば、閲覧時間情報DB 700に格納される閲覧時間情報テーブル700aに、閲覧時間に関する情報を登録する。閲覧時間情報DB 700はサーバ装置100が有していても良いし、外部の装置であっても良い。
【0056】
図8の閲覧時間情報テーブル700aには、指定されたタグ700a1と、タグから検索されたリストに含まれる商品の商品ID 700a2と、当該商品を販売するショップのショップID 700a3と、タグを指定したショッパーのショッパーID 700a4と、ショッパーによる閲覧時間(単位:秒)700a5と、が対応付けて登録されている。
【0057】
図8の閲覧時間情報テーブル700aの1行目は、タグ“AAA”に基づき検索されたリストには商品1(商品ID“1”)が含まれ、商品1はショップa1(ショップID“a1”)により販売され、タグを指定したショッパーX(ショッパーID“X”)による商品1の閲覧時間は“0.2”秒であることを示す。
【0058】
修正部105は、取得された閲覧時間が所定条件を満たすアイテムのタグに対する優先度を下げることにより、タグが指定された新たな要求が受け付けられることに起因して取得される新たなリスト内において当該所定条件を満たすアイテムの順位を下げ、もしくは、新たなリストから当該所定条件を満たすアイテムを削除する。
【0059】
所定条件とは、閲覧時間の値が所定の値より短いことを判定するための条件である。所定の値は、その値以下であると閲覧者の興味の度合いが低いと考えられる値であれば、どの様な値でも良い。例えば、所定の値は、人間が一つの情報を理解して反応するのに要すると考えられる時間(例えば、0.3秒)である。閲覧時間がこのような値より短いということは、アイテムを読み飛ばした、或いは、アイテムを認識したが、興味がなかったと考えることができる。したがって、所定条件を満たす閲覧時間のアイテムは、リストの閲覧者であるユーザの興味の度合いが低いものと考えられる。
【0060】
本実施形態において、所定条件は、0.3秒よりも短い、という条件であるとする。
【0061】
また、優先度とは、リストにおいて優先してアイテムを表示する度合いを示すものであり、優先度が低いと、そのアイテムは、リストにおいて目立たない、あるいは、リストが最初に画面に表示されてからアイテムがユーザに見えるようになるまでに時間がかかるように表示される。
【0062】
修正部105は、ショッパーXによる商品1〜45の閲覧時間が0.3秒より短い商品を特定する。例えば、商品1及び商品3の閲覧時間が0.3秒より短いとする。修正部105は、受付部101がショッパーXから再度、タグ“AAA”を指定した要求を受け付けると、リスト510の商品1及び商品3を最も下方に配置するよう、商品の並びを修正し、リスト520(
図9)を得る。なお、修正部105は、リスト510から商品1及び商品3を削除してもよい。
【0063】
そして、表示部103は、リスト520を、ショッパーXの端末に送信し、リスト520が画面に表示される。
【0064】
本実施形態によれば、タグに対応付けられるアイテムのリストを要求したユーザにとって、興味の度合いが高いアイテムを、リスト内において優先的に表示することができ、ユーザに有益なリストを提供することができる。
【0065】
なお、上記では、タグ“AAA”を検索したショッパーXの閲覧時間をリストの修正に用い、再度同じタグ“AAA”を検索したショッパーXに、修正したリストを提供する例を記したが、閲覧時間を求めたショッパーと、修正したリストが提供されるショッパーは異なっていてもよい。例えば、タグ“AAA”を検索したショッパーXの閲覧時間をリストの修正に用い、“AAA”を検索したショッパーYに、修正したリストを提供する。
【0066】
このような構成により、他のユーザの閲覧傾向に基づいて、リストを有益な内容に修正することができる。
【0067】
また、修正部105は、所定条件を満たすアイテムにリストが得られる起因となったタグを付与した付与者に、アイテムに付与されたタグを修正するよう促す。
【0068】
付与者とは、例えば、ショップや電子市場の管理者である。
【0069】
例えば、修正部105は、所定条件を満たした商品1に対してタグ“AAA”を付したショップa1に、商品1に対するタグ“AAA”について修正の必要があることを通知するメッセージ900(
図10)を送信する。同様に、修正部105は、所定条件を満たした商品3に対してタグ“AAA”を付したショップc3に対して、修正の必要があることを通知するメッセージを送信する。
【0070】
所定条件を満たす商品は、あるタグを指定して検索したショッパーにとっては、興味の度合いが低いものと見なすことができ、タグを指定した者が期待する商品ではなかった可能性が高い。これは、タグと商品との対応が、適当でない、または、誤っている可能性があるので、タグを付与したショップに修正を促す必要がある。
【0071】
本実施形態によれば、タグ付けの誤りの可能性があるアイテムを検出して、タグの修正を付与者に促すことができ、ユーザに、より有益なアイテムが含まれるリストの提供を図ることができる。
【0072】
(4.実施形態1のサーバ装置の動作)
本実施形態のサーバ装置100の動作について説明する。サーバ装置100は、例えば、電源が投入されると、
図11に示す制御処理を開始する。
【0073】
受付部101は、端末から、タグが指定された要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS101)。受付部101が、タグが指定された要求を受け付けたと判断すると(ステップS101;Yes)、検索部102は、当該タグが付与されたアイテムを検索して、当該アイテムが含まれるリストを取得する(ステップS102)。一方、受付部101が、タグが指定された要求を受け付けていないと判断すると(ステップS101;No)、そのまま待機する。
【0074】
例えば、受付部101が、ショッパーXのショッパー端末200から、タグ“AAA”が指定された要求を受け付けたとすると、検索部102は、検索エンジンに対しタグ“AAA”を検索ワードとして検索し、タグ“AAA”が付与された商品1、2〜45のリスト510(
図5)を取得する。一方、いずれのショッパー端末200からも要求を受け付けない場合は、そのまま待機する。
【0075】
修正部105は、要求に指定されたタグが、初めて指定されたタグであるか否かを判断する(ステップS103)。修正部105が、初めて指定されたタグであると判断すると(ステップS103;Yes)、表示部103は、得られたリストを端末の画面に表示させる(ステップS104)。そして、取得部104は、画面内にてリストがスクロールされることによって、リストに含まれるアイテムのそれぞれが画面内に出現してから画面内から消失するまでの、端末における閲覧時間を取得する(ステップS105)。
【0076】
一方、修正部105が、初めて指定されたタグでないと判断すると(ステップS103;No)、修正部105は、指定されたタグが付与されたアイテムの、過去に取得された閲覧時間に基づいて、リストを修正する(ステップS106)。そして、ステップS104に進む。
【0077】
例えば、タグ“AAA”が初めて指定されたタグである場合、表示部103は、取得したリスト510を、ショッパーXのショッパー端末200に送信し、ショッパー端末200は、ショッパー端末200の画面にリスト510を表示する。
【0078】
そして、取得部104は、ショッパー端末200の画面のブラウザ800にリスト510が表示され、リスト510に含まれる各商品の情報5001〜5045がブラウザ800内に出現してから消失するまでの時間を取得する。取得部104は、取得した閲覧時間を、タグ及びアイテム等に対応付けて、閲覧時間情報テーブル700aに登録する。
【0079】
一方、タグ“AAA”がショッパーXや他のショッパーにより過去に指定されたことのあるタグである場合、修正部105は、閲覧時間情報テーブル700aを参照して、タグ“AAA”に対応付けられた商品の閲覧時間を求める。そして、修正部105は、各商品の閲覧時間が所定条件を満たすか否かを判断する。修正部105は、所定条件を満たす閲覧時間の商品を、タグ“AAA”に基づいて得られたリスト510内で、表示に関する優先度を下げる等して、リスト510の修正をする。そして、表示部103は、修正されたリスト520(
図9)を、タグ“AAA”を指定したショッパーXのショッパー端末200に送信し、修正されたリストが表示される。
【0080】
そして、取得部104は、修正されたリストが表示されたショッパー端末200において、リストに含まれる各商品の情報の閲覧時間を取得する。
【0081】
(5.実施形態2のサーバ装置の概要構成)
実施形態2のサーバ装置100は、共通のタグを指定した複数のユーザの閲覧時間に基づいて、リストを修正するものである。
【0082】
実施形態2のサーバ装置100は、
図12に示すように、受付部101と、検索部102と、表示部103と、取得部104と、修正部105と、統計部106と、から構成される。本実施形態において、検索部102及び表示部103は、実施形態1と同様の機能を有する。以下、受付部101、取得部104、及び、修正部105の実施形態1と異なる機能、並びに、統計部106の機能について説明する。
【0083】
本実施形態及び以下に示す実施形態において、CPU 601が統計部106として機能する。
【0084】
受付部101は、複数の端末から要求を受け付ける。
【0085】
例えば、受付部101は、ショッパーX、Y、Z、W、V等のそれぞれのショッパー端末200から様々なタグが指定された要求を受け付ける。
【0086】
取得部104は、複数の端末の各々における閲覧時間を取得する。
【0087】
例えば、取得部104は、ショッパーX、Y、Z、W、V等のそれぞれのショッパー端末200において、各ショッパーが指定したタグから得られたリストに含まれる商品について、閲覧時間を取得する。
【0088】
取得部104は、例えば、閲覧時間情報DB 700に格納される閲覧時間情報テーブル700bに、複数のショッパーについて取得した閲覧時間に関する情報を登録する。また、取得部104は、リスト内の商品が選択されると、選択までの選択時間を取得するようにしてもよい。そして、取得した選択時間も閲覧時間情報テーブル700bに登録する。
【0089】
図13の閲覧時間情報テーブル700bには、指定されたタグ700b1と、タグから検索されたリストに含まれる商品の商品ID 700b2と、当該商品を販売するショップのショップID 700b3と、タグを指定したショッパーのショッパーID 700b4と、ショッパーによる閲覧時間(単位:秒)700b5と、選択時間(単位:秒)700b6と、が対応付けて登録されている。
【0090】
図13の閲覧時間情報テーブル700bの1行目は、タグ“AAA”に基づき検索されたリストには商品1(商品ID“1”)が含まれ、商品1はショップa1(ショップID“a1”)により販売され、タグを指定したショッパーX(ショッパーID“X”)による商品1の閲覧時間は“0.2”秒であり、選択時間は取得されていない(すなわち、商品1は選択されていない)ことを示す。
【0091】
統計部106は、閲覧時間についての統計値、及び、アイテムが選択されるまでの選択時間についての統計値を求める。
【0092】
統計部106が求める統計値は、平均、減衰平均、中央値、又は、最頻値である。
【0093】
統計部106は、共通するタグを指定する要求を発した複数の端末の各々における閲覧時間の複数の端末全体における統計値を求める。
【0094】
例えば、ショッパーX、Y、Zがそれぞれ、共通するタグ“AAA”を指定した要求を送信し、ショッパーW、Vはタグ“AAA”とは異なるタグを指定した要求を送信したとすると、統計部106は、ショッパーX、Y、Zについて取得された各商品の閲覧時間について統計値を求める。
【0095】
例えば、統計部106は、
図13の閲覧時間情報テーブル700bを参照して、ショッパーX、Y、Zによる商品1の閲覧時間の平均値、中央値、又は、最頻値を求める。或いは、統計部106は、商品1の閲覧時間の減衰平均を求める。ここで、減衰平均とは、より過去に求められたサンプル値ほど重み付けを軽くした平均である。例えば、ショッパーX、Y、Zの順に閲覧時間が得られたとすると、ショッパーXの閲覧時間に、0.8を乗じ、ショッパーYの閲覧時間に1.0を乗じ、ショッパーZの閲覧時間に1.2を乗じて、それらの和の平均を求める。
【0096】
また、統計部106は、画面に表示されたリストからいずれかのアイテムが選択された事例において、当該選択されたアイテムの選択時間の統計値を求める。
【0097】
例えば、アイテム(商品)が画面に出現してから選択されるまでの時間を選択時間とする。または、アイテムを含むリストが画面に表示されてから選択されるまでの時間を選択時間としてもよい。または、あるアイテムが選択された後、次のアイテムが選択されるまでの時間を次のアイテムの選択時間としてもよい。
【0098】
例えば、統計部106は、
図13の閲覧時間情報テーブル700bに記録されている選択時間の平均、減衰平均、中央値、又は、最頻値を求める。この統計値は、ショッパー毎に求めてもよいし、ショッパー全体で求めてもよい。
【0099】
修正部105は、選択時間の統計値を所定条件の閾値として、閲覧時間の統計値が所定条件を満たすか否かを判断する。
【0100】
例えば、選択時間の統計値が“5.0”秒と求められたとすると、修正部105は、所定条件の閾値を“5.0”秒とする。商品1の閲覧時間の統計値が“1.0”秒と求められたとすると、修正部105は、商品1の閲覧時間は、閾値“5.0”秒より短いので、所定条件を満たすと判断する。そして、修正部105は、所定条件を満たした商品1を、次に、タグ“AAA”が指定された検索が行われた際に提示するリストにおいて、表示の優先度を下げる、或いは削除する。
【0101】
本実施形態によれば、複数のユーザの興味の度合いを反映して、リスト内のアイテムの配置を修正することができる。
【0102】
また、代表的な選択時間よりも短い時間しかユーザにより見られなかったアイテムは、選択されない可能性が高い。よって、このようなアイテムの優先度を下げる或いは削除することにより、選択される可能性の高いアイテムを優先的に表示することができる。
【0103】
なお、統計部106は、複数の端末の各々の画面におけるスクロール方向の高さと、アイテムの閲覧時間と、から当該画面内における当該アイテムの移動速度を計算し、当該計算された移動速度の統計値を求めてもよい。
【0104】
例えば、リスト510に含まれる商品4の情報5004が、
図6に示すようにブラウザ800に表示されてから、ブラウザ800の上方に消えてゆくまでの閲覧時間が3秒であったとする。また、統計部106は、
図6の画面のスクロール方向の高さ801を“15cm”と求めたとする。この場合、統計部106は、商品4の情報5004の画面における移動速度を“5cm/秒”と求める。
【0105】
そして、修正部105は、移動速度の統計値が所定閾値より大きければ、所定条件を満たすと判断してもよい。
【0106】
例えば、統計部106は、タグ“AAA”を指定したショッパーX、Y、Zについて、各商品の移動速度を求め、求めた値から平均値等の統計値を求める。そして、修正部105は、タグ“AAA”及び他のタグから得られたリスト内におけるアイテムの移動速度の平均値を所定閾値とする。そして、修正部105は、所定閾値よりも商品の移動速度が大きい場合、すなわち、平均的な移動速度よりも早い場合、当該商品の優先度を下げる、又は削除する。なお、所定閾値となる移動速度はショッパー毎に求めてもよいし、全ショッパーについて求めてもよい。
【0107】
このような構成により、早く読み飛ばされているアイテムについて、表示の優先度を下げる或いは削除することができる。
【0108】
(6.実施形態2のサーバ装置の動作)
本実施形態のサーバ装置100の動作について説明する。なお、
図14のフローチャートのステップS201〜S205の処理は、
図11のフローチャートのステップS101〜S105の処理と同様である。したがって、これらの処理については省略する。
【0109】
ステップS203において、修正部105が、要求で指定されたタグが初めて指定されたタグでないと判断すると(ステップS203;No)、統計部106は、指定されたタグに対応付けられたアイテムであって、当該アイテムに対してこれまで求められた閲覧時間の統計値と、ステップS208で取得される選択時間の統計値とを求める(ステップS206)。
【0110】
例えば、統計部106は、
図13の閲覧時間情報テーブル700bを参照して、指定されたタグ“AAA”に対応付けられる商品毎に閲覧時間の平均、減衰平均、中央値、又は、最頻値を求める。
【0111】
また、統計部106は、
図13の閲覧時間情報テーブル700bを参照して、登録された選択時間の全サンプルの平均、減衰平均、中央値、又は、最頻値を求める。
【0112】
修正部105は、指定されたタグが付与されたアイテムの、過去に取得された閲覧時間の統計値に基づいて、リストを修正する(ステップS207)。
【0113】
例えば、修正部105は、選択時間の統計値を所定条件の閾値として、閲覧時間の統計値が所定条件を満たすか否かを判断し、所定条件を満たす商品をリストにおいて表示される優先度を下げる、あるいは、削除する。
【0114】
ステップS204の処理により、端末の画面にリストが表示されると、取得部104は、ステップS205の処理の後、選択時間を取得する(ステップS208)。
【0115】
例えば、リストが表示されているショッパー端末200において動作するプログラムが、リスト内のアイテムが選択されたか否かを判断し、アイテムが選択されると、当該アイテムがブラウザ内に出現してから選択されるまでの時間(選択時間)を取得して、サーバ装置100に送信する。取得部104は、送信された時間を受け取り、
図13の閲覧時間情報テーブル700bに登録する。
【0116】
(7.実施形態3のサーバ装置の概要構成)
実施形態3のサーバ装置100は、複数のユーザの閲覧時間に基づいてリストを修正するものである。
【0117】
実施形態3のサーバ装置100は、
図15に示すように、表示部103と、取得部104と、修正部105と、統計部106と、から構成される。
【0118】
表示部103は、複数の端末の各々の画面に、アイテムを含むリストを表示する。
【0119】
例えば、表示部103は、複数のショッパー端末200に、
図5に示すような、商品の情報を含むリスト510を送信し、それぞれのショッパー端末200のブラウザ800にリスト510が表示される。また、表示部103は、複数のショッパー端末200に、商品1〜25、商品46〜65の情報を含むリストを送信し、各ショッパー端末200のブラウザに当該リストが表示される。
【0120】
取得部104は、複数の端末の各々の画面内にてリストがスクロールされることによって、リストに含まれるアイテムの各々が画面内に出現してから画面内から消失するまでの、複数の端末の各々における閲覧時間を取得する。
【0121】
例えば、取得部104は、ショッパーXのショッパー端末200において、リスト510に含まれる商品1〜45の情報5001〜5045のそれぞれが、ブラウザ800に出現してからブラウザ800から消える迄の時間(閲覧時間)を取得する。同様に、リストが送信され画面に表示されたショッパー端末200において、リストに含まれる商品について閲覧時間を求める。例えば、商品1〜25、商品46〜65が含まれるリストがショッパーYのショッパー端末200に送信されたとすると、取得部104は、商品1〜25、商品46〜65の情報のそれぞれについて閲覧時間を取得する。
【0122】
統計部106は、リストに含まれるアイテムの各々について取得された閲覧時間の複数の端末全体における統計値を求める。
【0123】
例えば、統計部106は、複数のショッパーによる閲覧時間について、商品毎に平均、減衰平均、中央値、又は、最頻値等の統計値を求める。
【0124】
修正部105は、求められた統計値が所定条件を満たすアイテムのリスト内における順序を下げ、もしくは、当該所定条件を満たすアイテムをリストから削除することにより、リストを修正する。
【0125】
修正部105は、商品毎に求めた閲覧時間の統計値のそれぞれと所定条件の閾値を比較する。例えば、商品1について求めた閲覧時間の統計値が当該閾値よりも小さい場合、修正部105は、商品1が含まれるリストにおいて商品1の優先度を下げる、もしくは、削除する。
【0126】
修正されたリストは、例えば、ショッパー端末200において表示更新が行われると、表示されるようにしてもよいし、修正の処理が終了した後に自動的に更新されるようにしてもよい。
【0127】
本実施形態によれば、ユーザの興味の度合いが高いアイテムを、リスト内において優先的に表示することができ、ユーザに有益なリストを提供することができる。
【0128】
(8.実施形態3のサーバ装置の動作)
本実施形態のサーバ装置100の動作について説明する。サーバ装置100は、例えば、電源が投入されると、
図16に示す制御処理を開始する。
【0129】
表示部103は、リストを端末の画面に表示させる(ステップS301)。
【0130】
例えば、表示部103は、複数のショッパー端末200にリスト510を送信し、ショッパー端末200のブラウザ800にリスト510が表示される。
【0131】
取得部104は、複数の端末のそれぞれの画面に表示されたリストに含まれるアイテムの閲覧時間を取得する(ステップS302)。
【0132】
例えば、取得部104は、ショッパーXのショッパー端末200から、画面に表示されたリスト510に含まれる商品1〜45の情報5001〜5045のそれぞれについて閲覧時間を取得する。また、取得部104は、ショッパーYのショッパー端末200から、画面に表示されたリストに含まれる商品1〜25、46〜65の情報のそれぞれについて閲覧時間を取得する。
【0133】
統計部106は、リストに含まれるアイテムの各々について取得された閲覧時間の複数の端末全体における統計値を求める(ステップS303)。
【0134】
例えば、統計部106は、複数のショッパーによる閲覧時間について、商品毎に平均等を求める。
【0135】
修正部105は、求められた統計値が所定条件を満たすアイテムのリスト内における順序を下げ、もしくは、当該所定条件を満たすアイテムをリストから削除することにより、リストを修正する(ステップS304)。
【0136】
例えば、修正部105は、商品1について求めた閲覧時間の統計値と所定条件の閾値を比較する。そして、商品1について求めた閲覧時間の統計値が当該閾値よりも小さい場合、修正部105は、商品1が含まれるリストにおいて商品1の優先度を下げる。修正部105は、他の商品について求めた閲覧時間の統計値についても同様に処理する。
【0137】
(9.実施形態4のサーバ装置の概要構成)
実施形態4のサーバ装置100は、タグを指定したユーザの操作に基づいて、リストを修正するものである。
【0138】
実施形態4のサーバ装置100は、
図4に示すように、受付部101と、検索部102と、表示部103と、取得部104と、修正部105と、から構成される。
【0139】
受付部101は、端末から、タグを指定する要求を受け付ける。
【0140】
例えば、ショッパーXが、サーバ装置100を提供するショッピングサイトにおいて、タグ“パソコン”を指定して検索をかけると、受付部101は、ショッパーXのショッパー端末200からタグ“パソコン”が指定された検索要求を受け付ける。
【0141】
検索部102は、受け付けられた要求に指定されたタグが付与されたアイテムを検索することにより、当該検索されたアイテムを含むリストを取得する。
【0142】
例えば、検索部102は、電子市場の商品を検索する検索エンジンに対しタグ“パソコン”を検索ワードとして検索し、タグ“パソコン”が付与された商品のリスト530を取得する。このリストには、パソコンの商品の他に、マウスなどの周辺機器やブリーフケースなど、パソコンのタグが付与された様々な商品が含まれる。
【0143】
表示部103は、端末の画面に、取得されたリストを分割したページを表示する。
【0144】
例えば、表示部103は、リスト530に含まれる商品をブラウザ800の表示される1ページに任意の個数だけ含まれるように、リスト530を分割して各ページに表示する。例えば、リスト530に商品が45個含まれ、10個ずつに分けて表示する場合、表示部103は、ショッパーXのショッパー端末200の画面に、
図17に示すように、リスト530に含まれる10個の商品(商品の情報5101〜5110)を一つのページに表示する。
図18は、リスト530が最初にブラウザ800に表示された状態を示す。この状態から下方にスクロールすることにより、リスト530に含まれる商品のうち10個の商品全てを閲覧することができる(
図19)。
【0145】
また、下方にスクロールすると、
図19のように、リスト530の他の商品が含まれるページのページ番号が表示され、このページ番号が選択されると、表示部103は、選択されたページ番号が示すページを表示する。
【0146】
取得部104は、画面内におけるユーザの操作に基づいて、ページに含まれるアイテムの種類毎に閲覧順位を取得する。
【0147】
閲覧順位とは、一つのページ内に表示される商品について、ユーザにより閲覧された回数又は時間が多い順を示す。すなわち、閲覧順位が高い商品ほど、一つのページにおいて、その商品が他の商品よりもユーザにより閲覧されたことを示す。すなわち、閲覧順位が高い商品ほど、ユーザにとって興味のある商品であり、閲覧順位が低いほど、ユーザにとって興味のない商品であると考えられる。
【0148】
ここで、取得部104は、ページに含まれるアイテムがユーザにより選択された回数に基づいて、アイテムの種類毎に閲覧順位を取得することとする。
【0149】
例えば、
図18、19のように、一つのページにパソコン、マウス、ブリーフケースが表示される場合、取得部104は、パソコン1〜7が選択された回数の和を求める。同様に、マウス1〜2が選択された回数の和を求め、ブリーフケース1が選択された回数を求める。そして、取得部104は、求めた回数に基づいて、「パソコン」、「マウス」及び「ブリーフケース」の閲覧順位を求める。閲覧順位は、回数が多いほど、高くなる。
【0150】
なお、閲覧順位は選択された回数に基づいて取得することに限らない。例えば、商品が選択されてから、検索結果のページに戻ってくるまでの閲覧時間を計測して商品の種類毎の和を求め、この種類毎の計測時間が長いほど、高い閲覧順位を設定するようにしてもよい。
【0151】
また、画面内にてリストがスクロールされることによって、リストに含まれる商品のそれぞれが画面内に出現してから画面内から消失するまでの、端末における閲覧時間を計測して商品の種類毎の和を求め、この種類毎の閲覧時間が長いほど、高い閲覧順位を設定するようにしてもよい。
【0152】
修正部105は、ユーザからページを遷移する遷移要求を受け付けると、取得された種類毎の閲覧順位に基づき、リストに含まれるアイテムの表示順序を修正する。
【0153】
例えば、
図19において、ショッパーXがページ番号“2”を選択したとすると、ショッパー端末200からページ番号“2”への遷移要求が送信され、修正部105は、ページ番号“2”への遷移要求を受け付ける。「パソコン」、「マウス」及び「ブリーフケース」について1、2、3番という閲覧順位が取得部104により求められているとすると、修正部105は、リスト530において、「パソコン」の商品をリスト530の上方に配置し、「マウス」の商品を「パソコン」の下に配置し、さらに「ブリーフケース」の商品を「マウス」の下に配置するよう、リスト530を修正する。
【0154】
ここで、修正部105は、ユーザが未だ閲覧していないページに含まれるアイテムの表示順序を修正するようにしてもよい。
【0155】
例えば、ショッパーXはリスト530のうちページ番号“1”のページのみ閲覧しており、遷移先のページとしてページ番号“2”のページを選択したとする。また、リスト530のうちページ番号“2”のページ以降に含まれる商品が、
図20の部分530−1のように得られているとする。修正部105は、ページ番号“2”への遷移要求を受け付けると、ページ番号“1”において得られた閲覧順位に基づいて、部分530−1に含まれる商品のうち、「パソコン」の商品を部分530−1において上方に配置し、「マウス」の商品を「パソコン」の下に配置し、さらに「ブリーフケース」の商品を「マウス」の下に配置するよう、リスト530を修正し、ページ番号“1”のページに含まれていた商品のリスト530における表示順序は修正しない(
図21のリスト540)。
【0156】
そして、表示部103は、修正されたリストのうち遷移先のページに該当する部分を画面に表示する。
【0157】
例えば、リスト530がリスト540のように修正されると、表示部103は、リスト540のうちページ番号“1”のページ以外の商品が含まれる部分530−2の先頭から10個の商品を、ページ番号“2”のページに含ませて表示する。
【0158】
なお、同様に、ページ番号“2”のページにおけるユーザの操作に基づいて、閲覧順位が得られたとすると、修正部103は、ページ番号“3”のページ以降に含まれる商品の表示順序を修正する。
【0159】
また、ページ番号“2”のページで得られる閲覧順位は、ページ番号“1”のページにおいて選択された回数/閲覧時間に、ページ番号“2”のページにおいて選択された回数/閲覧時間を累積した回数/閲覧時間に基づいて求めてもよいし、ページ番号“2”のページにおいてのみ得られた回数/閲覧時間に基づいて求めてもよい。
【0160】
また、閲覧順位の低い種類の商品(例えば、マウスやブリーフケース)は、ユーザの興味がない商品の種類であるとして、リストから削除するようにしてもよい。例えば、閲覧順位が最下位の種類の商品や、閲覧順位が1位の種類と比較して、十分に少ないと見なした(例えば、選択された回数が10分の1)種類の商品をリストから削除する。
【0161】
また、一度選択されたある商品の種類が、それ以降、同種類の商品は選択されず、検索結果の閲覧が継続されている場合は、ユーザの興味がない(誤って選択した)商品の種類であるとして、表示順位を下げる或いは削除するようにしてもよい。
【0162】
本実施形態によれば、ユーザの閲覧情報を基に検索結果を動的に提示することができる。これにより、ユーザにとって興味がないと推測される商品は、検索結果において、下方に配置又は削除されるので、ユーザにとって検索結果を効率的に提示することができる。さらに、余計なページビューが発生しないため、通信量を低減させ、サーバの負荷を低減させることもできる。
【0163】
また、修正部105は、所定の回数以上の選択に基づいて閲覧順位が取得されると、当該閲覧順位に基づいて、表示順序を修正するようにしてもよい。
【0164】
例えば、所定の回数を5回以上とし、ページ番号“1”のページにおいて、商品が選択された回数の合計が5回以上の場合、修正部105は、この回数に基づいて得られた「パソコン」、「マウス」及び「ブリーフケース」の閲覧順位に基づいて、ページ番号“2”のページ以降に表示される商品の表示順序を修正する。
【0165】
このような構成によれば、検索によって得られたリストの表示内容に偏りがあり、ユーザの興味の度合いを正確に反映した閲覧順位が得られない場合に、そのような閲覧順位に基づいてアイテムの表示順序を修正してしまうことを防ぐことができる。
【0166】
また、修正部105は、選択された回数を基に取得した閲覧順位に基づいてアイテムの表示順序を修正することに加え、ページに含まれる商品の閲覧時間が所定条件を満たす商品については、リストの後方に移動させるようアイテムの表示順序を修正してもよい。
【0167】
実施形態1に記載したように、閲覧時間が所定条件を満たすアイテムは、ユーザの興味の度合いが低いものと考えられる。修正部105が、閲覧時間が所定条件を満たすアイテムはリストの後方へ移動させると、結果的に、閲覧時間が所定条件を満たさないアイテム、すなわち、ユーザの興味の度合いが相対的に高いアイテムは、リストの前方に表示される。このように、閲覧順位だけでなく、閲覧時間が所定条件を満たすか否かに基づいて、アイテムの表示順序を修正することにより、ユーザにとってより効率的に検索結果を提示することができる。
【0168】
なお、上記において、アイテムの種類は、商品の種類であるとしたが、これに限らず、例えば、同じ商品であってもメーカが異なる場合は、異なるアイテムの種類としてもよい。
【0169】
例えば、タグ“パソコン”を指定して検索をかけると、様々なメーカ製のパソコンがリストに表示される。例えば、リスト530のページ番号“1”のページにおいて(商品の情報5101〜5110)において、A社製のパソコンを5回選択し、B社製のパソコンを2回選択し、C社製のパソコンを1回選択し、D社製のパソコンを選択しなかったとすると、取得部104は、「A社製のパソコン」、「B社製のパソコン」、「C社製のパソコン」及び「D社製のパソコン」の閲覧順位を1、2、3、4番と取得する。そして、修正部105は、この閲覧順位に基づいて、リストを修正する。
【0170】
このような構成によれば、より詳細にユーザの興味を反映させた検索結果を提示することができる
【0171】
(10.実施形態4のサーバ装置の動作)
本実施形態のサーバ装置100の動作について説明する。サーバ装置100は、例えば、電源が投入されると、
図22に示す制御処理を開始する。
【0172】
受付部101は、端末から、タグが指定された要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS401)。受付部101が、タグが指定された要求を受け付けたと判断すると(ステップS401;Yes)、検索部102は、当該タグが付与されたアイテムを検索して、当該アイテムが含まれるリストを取得する(ステップS402)。一方、受付部101が、タグが指定された要求を受け付けていないと判断すると(ステップS401;No)、そのまま待機する。
【0173】
例えば、受付部101が、ショッパーXのショッパー端末200から、タグ“パソコン”が指定された要求を受け付けたとすると、検索部102は、検索エンジンに対しタグ“パソコン”を検索ワードとして検索し、タグ“パソコン”が付与された商品のリスト530(
図17)を取得する。一方、いずれのショッパー端末200からも要求を受け付けない場合は、そのまま待機する。
【0174】
表示部103は、端末の画面に、取得されたリストを分割したページのうち最初のページを表示する。(ステップS403)。
【0175】
例えば、表示部103は、ショッパーXのショッパー端末200の画面に、
図18に示すように、リスト530に含まれる最初の10個の商品が含まれるページ(ページ番号“1”)を表示する。
【0176】
取得部104は、画面内におけるユーザの操作を取得する(ステップS404)。
【0177】
例えば、取得部104は、ページ番号“1”のページに含まれる商品の種類毎に、選択された回数を取得する。
【0178】
修正部105は、ユーザからページを遷移する遷移要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS405)。修正部105が遷移要求を受け付けたと判断すると(ステップS405;Yes)、取得部104は、アイテムの種類毎に閲覧順位を取得する(ステップS406)。一方、修正部105が遷移要求を受け付けていないと判断すると(ステップS405;No)、ステップS404に戻る。
【0179】
例えば、修正部105は、ページ番号“2”のページへの遷移要求を受け付けると、取得部104は、それまでに取得したページ番号“1”のページにおける選択回数から、商品の種類毎の閲覧順位を取得する。一方、他のページへの遷移要求を受け付けずに、ページ番号“1”のページの閲覧が継続されている場合、取得部104は、引き続き、ページ番号“1”のページに含まれる商品の種類毎に、選択された回数を取得する。
【0180】
修正部105は、取得された種類毎の閲覧順位に基づき、リストに含まれるアイテムの表示順序を修正する(ステップS407)。
【0181】
例えば、「パソコン」、「マウス」及び「ブリーフケース」について1、2、3番という閲覧順位が取得部104により求められているとすると、修正部105は、ページ番号“1”において得られた閲覧順位に基づいて、ページ番号“2”のページ以降に含まれる商品のうち、「パソコン」の商品をリスト530のページ番号“2”以降に含まれる部分530−1(
図20)において上方に配置し、「マウス」の商品を「パソコン」の下に配置し、さらに「ブリーフケース」の商品を「マウス」の下に配置するよう、リスト530を修正し、ページ番号“1”のページに含まれていた商品のリスト530における表示順序は修正しない(
図21のリスト540)。
【0182】
表示部103は、修正されたリストのうち遷移先のページに該当する部分を画面に表示する(ステップS408)。
【0183】
例えば、表示部103は、リスト540の修正された部分530−2の先頭から10個の商品をページ番号“2”のページに含ませて表示する。
【0184】
なお、上記の各実施形態において、サーバ装置100が、電子市場での商品検索に用いられる例を示したが、サーバ装置100の適用はこのような形態に限らない。本願のサーバ装置は、アイテムが含まれるリストが生成されるあらゆる状況に適用可能である。
【0185】
また、上記実施形態の対応する各部は、互いに置換可能、又は、互いの機能を付加してもよい。
【0186】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
受付部101は、端末から、タグを指定する要求を受け付ける。検索部102は、受け付けられた要求に指定されたタグが付与されたアイテムを検索することにより、当該検索されたアイテムを含むリストを取得する。表示部103は、端末の画面に、取得されたリストを分割したページを表示する。取得部104は、画面内におけるユーザの操作に基づいて、ページに含まれるアイテムの種類毎に閲覧順位を取得する。修正部105は、ユーザからページを遷移する遷移要求を受け付けると、取得された種類毎の閲覧順位に基づき、リストに含まれるアイテムの表示順序を修正する。