(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6147923
(24)【登録日】2017年5月26日
(45)【発行日】2017年6月14日
(54)【発明の名称】ローミングのための多次元アルゴリズム
(51)【国際特許分類】
H04W 48/16 20090101AFI20170607BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20170607BHJP
【FI】
H04W48/16 132
H04W84/12
H04W48/16 110
H04W48/16 135
【請求項の数】29
【全頁数】45
(21)【出願番号】特願2016-520606(P2016-520606)
(86)(22)【出願日】2014年9月29日
(65)【公表番号】特表2016-535475(P2016-535475A)
(43)【公表日】2016年11月10日
(86)【国際出願番号】US2014058003
(87)【国際公開番号】WO2015053972
(87)【国際公開日】20150416
【審査請求日】2016年6月10日
(31)【優先権主張番号】14/048,464
(32)【優先日】2013年10月8日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】ホムチャウデュリ、サンディプ
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ、シュ
(72)【発明者】
【氏名】クマー、スメート
(72)【発明者】
【氏名】ラオ、ソハニ・ガネシュ
(72)【発明者】
【氏名】ハステッド、ポール
【審査官】
▲高▼橋 真之
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−079305(JP,A)
【文献】
特表2006−513600(JP,A)
【文献】
特表2006−525748(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0309815(US,A1)
【文献】
特開2010−028874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス通信のための方法において、
ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別し、前記初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別されることと、
少なくとも1つの付加的なメトリックを識別することと、
前記候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信することと、前記プローブ信号は、前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成され、
前記送信されたプローブ信号に応答する情報を受信することと、
前記初期のセットから、減少されたセットを識別し、前記減少されたセットは、前記受信された情報に含まれる前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報に基づいて識別され、ターゲットアクセスポイントを選択するのに使用されることと
を含む方法。
【請求項2】
前記少なくとも1つの付加的なメトリックは、
データスループットと、
電力消費レートと、
データパケット電力レベルと、
肯定応答パケット電力レベルと、
ネットワーク負荷と、
送信ビームフォーミングパラメータと、
複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、
空間時間ブロックコーディング(STBC)および/または低密度パリティ検査(LDPC)能力のパラメータとからなるグループのメンバーである請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別することは、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの付加的なメトリックを識別することと、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択することと、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さい候補アクセスポイントを前記初期のセットから廃棄することと、からなるグループからのうちの少なくとも1つのメンバーとを含む請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別することは、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別することと、
前記付加的なメトリックを組み合わせることと、
前記組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択することと
を含む請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記付加的なメトリックを組み合わせることは、
前記付加的なメトリックのうちの1つに関して、重み付けされたファクタを付加することで重み付けされた付加的なメトリックを適応させることを含む請求項4記載の方法。
【請求項6】
前記初期のメトリックは、ビーコン電力レベルを含む請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、前記ローミングスキャンをトリガすることをさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、前記ローミングスキャンをトリガすることをさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記初期のセットを識別するために、前記初期のメトリックとともにしきい値を使用することをさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項10】
通信デバイスにおいて、
ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別し、前記初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別され、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別するように構成されているローミングモジュールと、
前記候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信するように構成されている送信機と、前記プローブ信号は、前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成され、
前記送信されたプローブ信号に応答する情報を受信するように構成されている受信機と、を具備し、
前記ローミングモジュールは、前記受信された情報に含まれる前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報に基づいて、前記初期のセットから、減少されたセットを識別し、ターゲットアクセスポイントを選択するのに前記減少されたセットを使用するようにさらに構成されている通信デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも1つの付加的なメトリックは、
データスループットと、
電力消費レートと、
データパケット電力レベルと、
肯定応答パケット電力レベルと、
ネットワーク負荷と、
送信ビームフォーミングパラメータと、
複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、
空間時間ブロックコーディング(STBC)および/または低密度パリティ検査(LDPC)能力のパラメータとからなるグループのメンバーである請求項10記載の通信デバイス。
【請求項12】
前記ローミングモジュールは、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別し、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択するように構成されていることによって、
前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別するように構成されている請求項10記載の通信デバイス。
【請求項13】
前記ローミングモジュールは、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別し、
前記付加的なメトリックを組み合わせ、
前記組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択するように構成されていることによって、
前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別するように構成されている請求項10記載の通信デバイス。
【請求項14】
前記ローミングモジュールは、
前記付加的なメトリックのうちの1つに関して、重み付けされたファクタを付加することで重み付けされた付加的なメトリックを適応させるように構成されていることによって、
前記付加的なメトリックを組み合わせるように構成されている請求項13記載の通信デバイス。
【請求項15】
前記初期のメトリックは、ビーコン電力レベルを含む請求項10記載の通信デバイス。
【請求項16】
前記ローミングモジュールは、
前記初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、前記ローミングスキャンをトリガすることと、
前記初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、前記ローミングスキャンをトリガすることとからなるグループから、少なくとも1つを実行するようにさらに構成されている請求項10記載の通信デバイス。
【請求項17】
通信デバイスにおいて、
ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別し、前記初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別される手段と、
少なくとも1つの付加的なメトリックを識別する手段と、
前記候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信する手段と、前記プローブ信号は、前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成され、
前記送信されたプローブ信号に応答する情報を受信する手段と、
前記初期のセットから、減少されたセットを識別し、前記減少されたセットは、前記受信された情報に含まれる前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報に基づいて識別され、ターゲットアクセスポイントを選択するのに使用される手段と
を具備する通信デバイス。
【請求項18】
前記初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、前記ローミングスキャンをトリガする手段をさらに具備する請求項17記載の通信デバイス。
【請求項19】
前記少なくとも1つの付加的なメトリックは、
データスループットと、
電力消費レートと、
データパケット電力レベルと、
肯定応答パケット電力レベルと、
ネットワーク負荷と、
送信ビームフォーミングパラメータと、
複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、
空間時間ブロックコーディング(STBC)および/または低密度パリティ検査(LDPC)能力のパラメータとからなるグループのメンバーである請求項17記載の通信デバイス。
【請求項20】
前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別する手段は、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、前記少なくとも1つの付加的なメトリックを識別する手段と、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択する手段
と
を備える請求項17記載の通信デバイス。
【請求項21】
前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別する手段は、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別する手段と、
前記付加的なメトリックを組み合わせる手段と、
前記組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択する手段と
を備える請求項17記載の通信デバイス。
【請求項22】
前記付加的なメトリックを組み合わせる手段は、
前記付加的なメトリックのうちの1つに関して、重み付けされたファクタを付加することで重み付けされた付加的なメトリックを最適化する手段を備える請求項21記載の通信デバイス。
【請求項23】
前記初期のメトリックは、ビーコン電力レベルを含む請求項17記載の通信デバイス。
【請求項24】
前記初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、前記ローミングスキャンをトリガする手段をさらに具備する請求項17記載の通信デバイス。
【請求項25】
コンピュータ読取可能記憶媒体であって、
通信デバイスに、ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別させ、前記初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別されるためのコードと、
前記通信デバイスに、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別させるためのコードと、
前記通信デバイスに、前記候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信させるためのコードと、ここで、前記プローブ信号は、前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成され、
前記通信デバイスに、前記送信されたプローブ信号に応答する情報を受信させるためのコードと、
前記通信デバイスに、前記初期のセットから、減少されたセットを識別させ、前記減少されたセットは、前記受信された情報に含まれる前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報に基づいて識別され、ターゲットアクセスポイントを選択するのに使用されるためのコードと
を含むコンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項26】
前記コンピュータ読取可能記憶媒体は、
前記通信デバイスに、前記初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、前記ローミングスキャンをトリガさせるためのコードと、
前記通信デバイスに、前記初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、前記ローミングスキャンをトリガさせるためのコードとからなるグループからの少なくとも1つをさらに含む請求項25記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項27】
前記少なくとも1つの付加的なメトリックは、
データスループットと、
電力消費レートと、
データパケット電力レベルと、
肯定応答パケット電力レベルと、
ネットワーク負荷と、
送信ビームフォーミングパラメータと、
複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、
空間時間ブロックコーディング(STBC)および/または低密度パリティ検査(LDPC)能力のパラメータとからなるグループのメンバーである請求項25記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項28】
前記通信デバイスに、前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別させるためのコードは、
前記通信デバイスに、前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別させるためのコードと、
前記通信デバイスに、前記少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択させるためのコードと、
前記通信デバイスに、前記付加的なメトリックを組み合わさせ、前記組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択させるためのコードとからなるグループからの少なくとも1つとを含む請求項25記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
【請求項29】
前記通信デバイスに、前記付加的なメトリックを組み合わさせるためのコードは、
前記通信デバイスに、前記付加的なメトリックのうちの1つに関して、重み付けされたファクタを付加することで重み付けされた付加的なメトリックを適応させるためのコードを含む請求項28記載のコンピュータ読取可能記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【0001】
[0001]
本特許出願は、2013年10月8日に出願され、その譲受人に譲渡されている「ローミングのための多次元アルゴリズム」と題された、Homchaundhuri氏らによる米国特許出願番号第14/048,464号に対する優先権を主張する。
【0002】
[0002]
ワイヤレス通信ネットワークは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャスト、および、これらに類するもののような、さまざまな通信サービスを提供するために幅広く配備されている。これらのワイヤレスネットワークは、利用可能なネットワークリソースを共有することによって、複数のユーザをサポートすることができる多元接続ネットワークであってもよい。
【0003】
[0003]
ワイヤレス通信ネットワークは、多数のワイヤレスデバイスのための通信をサポートできるアクセスポイント(AP)のような、多数のネットワークデバイスを含んでいてもよい。ワイヤレスデバイスは、ネットワークデバイスと双方向に通信してもよい。例えば、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)において、ワイヤレスデバイス(例えば、局またはSTA)は、ダウンリンクおよびアップリンクを介してAPと通信してもよい。ダウンリンク(またはフォワードリンク)は、APからSTAへの通信リンクを指し、アップリンク(またはリバースリンク)は、STAからAPへの通信リンクを指す。
【0004】
[0004]
WLANまたはWi−Fiネットワークが、より普及するにつれ、ローミングは、ワイヤレス通信のためのいっそう重要なエリアになってきている。過去において、典型的な使用ケースシナリオは、同じオフィスフロア上に少数のAPが配備されている法人または企業の設定を伴っていた。しかしながら、今日では、モールや、劇場や、他の広い公衆空間およびプライベート空間におけるWi−Fi APの急増により、同じ地理的ロケーションにおけるAPとユーザの数は激増している。拡張したこれらのネットワークにより、移動性は大きく向上している一方、効果的にローミングして、適切なAPを関係付ける能力は、より難題になってきている。
【0005】
[0005]
説明する特徴は、一般的に、ワイヤレス通信のための1つ以上の改良された方法、デバイスおよび/またはシステムに関連している。
【0006】
[0006]
1つの態様において、担当APとの接続が低下したときに、アソシエーションに対して適切なAPを識別するために、ローミングのための多次元技術を、局によって使用してもよい。いったんローミングスキャンをトリガすると、局は、候補APの初期のセットを生成させてもよい。初期のメトリック(例えば、ビーコン信号強度)に少なくとも部分的に基づいて、初期のセットを識別してもよい。初期のセット中の候補APのうちの少なくとも1つに対して、局によってプローブ信号を送信してもよく、プローブ信号に応答した情報を受信してもよい。プローブ信号は、例えば、IEEE802.11仕様において規定されているようなプローブ要求である必要はない。候補の減少されたセットを識別する際の考慮のために、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別してもよく、プローブ信号は、付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成されていてもよい。この情報を局によって使用して、付加的なメトリックのうちの1つ以上における所望の基準を有する、初期のセット中のこれらの候補を選択してもよい。これらの候補は、減少されたセット中に含まれ、その後、局とのアソシエーションに対するターゲットAPを選択するのに、減少されたセットを使用する。
【0007】
[0007]
ワイヤレス通信のための方法は、ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別し、初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別されることを含んでいる。方法は、候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信することを含んでいる。方法は、送信されたプローブ信号に応答する情報を受信することも含んでいる。方法は、初期のセットから、減少されたセットを識別し、減少されたセットは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて識別され、ターゲットアクセスポイントを選択するのに使用されることをさらに含んでいる。方法は、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別することをさらに含み、プローブ信号は、少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成されている。少なくとも1つの付加的なメトリックは、データスループットと、電力消費レートと、データパケット電力レベルと、肯定応答パケット電力レベルと、アクセスポイント視線範囲と、送信ダイバーシティと、ネットワーク負荷(例えば、ネットワーク負荷履歴)と、低電力特徴と、送信ビームフォーミングパラメータと、複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、チャネル遅延拡散パラメータと、ブロッカーの存在および大きさのパラメータと、空間時間ブロックコーディング(STBC)および/または低密度パリティ検査(LDPC)能力のパラメータと、到着角変動とのうちの1つ以上を含んでいてもよい。
【0008】
[0008]
方法のいくつかの実施形態において、初期のセットから、減少されたセットを識別することは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別することと、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを初期のセットから選択することと、および/または、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さい候補アクセスポイントを初期のセットから廃棄することと、を含んでいる。いくつかの実施形態において、初期のセットから、減少されたセットを識別することは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別することと、付加的なメトリックを組み合わせることと、組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを初期のセットから選択することとを含んでいてもよい。
【0009】
[0009]
方法のいくつかの実施形態において、付加的なメトリックを組み合わせることは、重み付けされたファクタを、付加的なメトリックに適用することと、付加的なメトリックのうちの1つに関して、重み付けされた付加的なメトリックを適応させる(例えば、最適化するように試行する)こととを含んでいる。初期のメトリックは、ビーコン電力レベルを含んでいてもよい。方法は、初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、ローミングスキャンをトリガすることを含んでいてもよい。方法は、初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、ローミングスキャンをトリガすることを含んでいてもよい。方法は、初期のセットを識別するために、初期のメトリックとともに使用されるしきい値を適応させることをさらに含んでいる。
【0010】
[0010]
ワイヤレス通信のためのデバイスは、ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別し、初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別されるように構成されているローミングモジュールを含んでいる。デバイスは、候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信するように構成されている送信機も含んでいる。デバイスは、送信されたプローブ信号に応答する情報を受信するように構成されている受信機も含んでいてもよく、ローミングモジュールは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、初期のセットから、減少されたセットを識別し、ターゲットアクセスポイントを選択するのに減少されたセットを使用するようにさらに構成されている。ローミングモジュールは、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別し、少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するようにプローブ信号を構成するようにさらに構成されていてもよい。少なくとも1つの付加的なメトリックは、データスループットと、電力消費レートと、データパケット電力レベルと、肯定応答パケット電力レベルと、アクセスポイント視線範囲と、送信ダイバーシティと、ネットワーク負荷(例えば、ネットワーク負荷履歴)と、低電力特徴と、送信ビームフォーミングパラメータと、複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、チャネル遅延拡散パラメータと、ブロッカーの存在および大きさのパラメータと、STBCおよび/またはLDPC能力のパラメータと、到着角変動とのうちの1つ以上を含んでいてもよい。
【0011】
[0011]
デバイスのいくつかの実施形態において、ローミングモジュールは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別し、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを初期のセットから選択するように構成されていることによって、初期のセットから、減少されたセットを識別するように構成されている。いくつかの実施形態において、ローミングモジュールは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別し、付加的なメトリックを組み合わせ、組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを初期のセットから選択するように構成されていることによって、初期のセットから、減少されたセットを識別するように構成されている。ローミングモジュールは、重み付けされたファクタを、付加的なメトリックに適用し、付加的なメトリックのうちの1つに関して、重み付けされた付加的なメトリックを適応させるように構成されていることによって、付加的なメトリックを組み合わせるように構成されている。初期のメトリックは、ビーコン電力レベルを含んでいてもよい。ローミングモジュールは、初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、ローミングスキャンをトリガするように、および/または、初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、ローミングスキャンをトリガするようにさらに構成されていてもよい。
【0012】
[0012]
ワイヤレス通信のための装置は、ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別し、初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別される手段を含んでいる。装置は、候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信する手段を含んでいる。装置は、送信されたプローブ信号に応答する情報を受信する手段も含んでいる。装置は、初期のセットから、減少されたセットを識別し、減少されたセットは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて識別され、ターゲットアクセスポイントを選択するのに使用される手段もさらに含んでいる。装置は、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別する手段をさらに含んでいてもよく、プローブ信号は、少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成されていてもよい。少なくとも1つの付加的なメトリックは、データスループットと、電力消費レートと、データパケット電力レベルと、肯定応答パケット電力レベルと、アクセスポイント視線範囲と、送信ダイバーシティと、ネットワーク負荷(例えば、ネットワーク負荷履歴)と、低電力特徴と、送信ビームフォーミングパラメータと、複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、チャネル遅延拡散パラメータと、ブロッカーの存在および大きさのパラメータと、STBCおよび/またはLDPC能力のパラメータと、到着角変動とのうちの1つ以上を含んでいてもよい。
【0013】
[0013]
装置のいくつかの実施形態において、初期のセットから、減少されたセットを識別する手段は、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別する手段と、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを初期のセットから選択する手段とを含んでいる。いくつかの実施形態において、初期のセットから、減少されたセットを識別する手段は、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別する手段と、付加的なメトリックを組み合わせる手段と、組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを初期のセットから選択する手段とを含んでいる。付加的なメトリックを組み合わせる手段は、重み付けされたファクタを、付加的なメトリックに適用する手段と、付加的なメトリックのうちの1つに関して、重み付けされた付加的なメトリックを最適化する手段とを含んでいてもよい。初期のメトリックは、ビーコン電力レベルを含んでいてもよい。装置は、初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、ローミングスキャンをトリガする手段をさらに含んでいてもよい。装置は、初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、ローミングスキャンをトリガする手段をさらに含んでいてもよい。
【0014】
[0014]
コンピュータプログラムプロダクトは、少なくとも1つのコンピュータに、ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別させ、初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別されるためのコードを有する非一時的なコンピュータ読取可能媒体を含んでいる。非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、少なくとも1つのコンピュータに、候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信させるためのコードを有している。非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、少なくとも1つのコンピュータに、送信されたプローブ信号に応答する情報を受信させるためのコードも有する。非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、少なくとも1つのコンピュータに、初期のセットから、減少されたセットを識別させ、減少されたセットは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて識別され、ターゲットアクセスポイントを選択するのに使用されるためのコードをさらに有する。非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、少なくとも1つのコンピュータに、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別させるためのコードを有していてもよく、プローブ信号は、少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成されている。少なくとも1つの付加的なメトリックは、データスループットと、電力消費レートと、データパケット電力レベルと、肯定応答パケット電力レベルと、アクセスポイント視線範囲と、送信ダイバーシティと、ネットワーク負荷(例えば、ネットワーク負荷履歴)と、低電力特徴と、送信ビームフォーミングパラメータと、複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、チャネル遅延拡散パラメータと、ブロッカーの存在および大きさのパラメータと、STBCおよび/またはLDPC能力のパラメータと、到着角変動とのうちの1つ以上を含んでいてもよい。
【0015】
[0015]
コンピュータプログラムプロダクトのいくつかの実施形態において、少なくとも1つのコンピュータに、初期のセットから、減少されたセットを識別させるためのコードは、少なくとも1つのコンピュータに、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別させるためのコードと、少なくとも1つのコンピュータに、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを初期のセットから選択させるためのコードと、および/または、少なくとも1つのコンピュータに、付加的なメトリックを組み合わさせ、少なくとも1つのコンピュータに、組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを初期のセットから選択させるためのコードとを含んでいる。少なくとも1つのコンピュータに、付加的なメトリックを組み合わさせるためのコードは、少なくとも1つのコンピュータに、重み付けされたファクタを、付加的なメトリックに適用させるためのコードと、少なくとも1つのコンピュータに、付加的なメトリックのうちの1つに関して、重み付けされた付加的なメトリックを適応させるためのコードとを含んでいる。非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、少なくとも1つのコンピュータに、初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、ローミングスキャンをトリガさせるためのコードと、および/または、少なくとも1つのコンピュータに、初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、ローミングスキャンをトリガさせるためのコードとをさらに含んでいる。
【0016】
[0016]
先述のものは、後に続く詳細な説明をより良く理解できるように、開示にしたがった例の特徴および技術的利点を、かなり広く略述している。付加的な特徴および利点は、以降で説明されるだろう。開示している概念および特定の例を、本開示の同じ目的を成し遂げるために、他の構造を修正するためのベースとして、または、設計するためのベースとして容易に利用してもよい。このような均等の構造は、添付された特許請求の範囲の精神および範囲から逸脱するものではない。ここで開示する概念の特徴であると考えられる特徴は、これらの構成および動作の方法の両方に対して、関係する利点とともに、付随する図面に関連して考慮するとき、以下の説明からより良く理解されるだろう。図のそれぞれは、図示および説明のみの目的で提供されており、特許請求の範囲の限定の定義として提供されているものではない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
[0017]
本発明の本質および利点のさらなる理解は、以下の図面を参照して実現してもよい。添付された図面において、同様のコンポーネントまたは特徴は、同一の参照ラベルを有しているかもしれない。さらに、ダッシュと、同様のコンポーネント間を識別する第2のラベルとによって、参照ラベルを後続させることにより、同じタイプのさまざまなコンポーネントを識別してもよい。第1の参照ラベルのみを明細書中で使用した場合、第2の参照ラベルを問わず、同じ第1の参照ラベルを有する同様のコンポーネントのうちのいずれか1つに、説明は適用可能である。
【
図1】[0018]
図1は、さまざまな実施形態にしたがった、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)の例を図示しているダイヤグラムを示している。
【
図2A】[0019]
図2Aは、さまざまな実施形態にしたがった、ローミング決定の例を図示しているダイヤグラムを示している。
【
図2B】[0020]
図2Bは、さまざまな実施形態にしたがった、アソシエーションのための候補APの初期のセットを識別することの例を図示しているダイヤグラムである。
【
図2C】[0021]
図2Cは、さまざまな実施形態にしたがった、複数のメトリックを使用して、候補APのサブセットを識別することの例を図示しているダイヤグラムである。
【
図2D】[0022]
図2Dは、さまざまな実施形態にしたがった、候補APのサブセットから選択されたターゲットAPの例を図示しているダイヤグラムである。
【
図3】[0023]
図3は、さまざまな実施形態にしたがった、チャネルプローブを図示しているダイヤグラムを示している。
【
図4】[0024]
図4は、さまざまな実施形態にしたがった、ネットワーク負荷をプローブすることの例を図示しているダイヤグラムを示している。
【
図5A】[0025]
図5Aは、さまざまな実施形態にしたがった、ワイヤレス通信中で使用するためのデバイス(例えば、局)の例を図示しているダイヤグラムを示している。
【
図5B】[0025]
図5Bは、さまざまな実施形態にしたがった、ワイヤレス通信中で使用するためのデバイス(例えば、局)の例を図示しているダイヤグラムを示している。
【
図5C】[0026]
図5Cは、さまざまな実施形態にしたがった、チャネルプローブモジュールの例を図示しているダイヤグラムを示している。
【
図6】[0027]
図6は、さまざまな実施形態にしたがった、局アーキテクチャの例を図示しているブロックダイヤグラムを示している。
【
図7】[0028]
図7は、さまざまな実施形態にしたがった、APアーキテクチャの例を図示しているブロックダイヤグラムを示している。
【
図8】[0029]
図8は、さまざまな実施形態にしたがった、(例えば、局での)ローミングのための多次元アルゴリズムのための方法の例のフローチャートである。
【
図9】[0029]
図9は、さまざまな実施形態にしたがった、(例えば、局での)ローミングのための多次元アルゴリズムのための方法の例のフローチャートである。
【
図10】[0029]
図10は、さまざまな実施形態にしたがった、(例えば、局での)ローミングのための多次元アルゴリズムのための方法の例のフローチャートである。
【
図11】[0029]
図11は、さまざまな実施形態にしたがった、(例えば、局での)ローミングのための多次元アルゴリズムのための方法の例のフローチャートである。
【0018】
[0030]
説明する実施形態は、ローミングのための多次元技術を使用するワイヤレス通信のための方法、デバイスおよび装置に向けられている。1つの態様において、候補APの初期のセットは、ローミングスキャンを使用する局によって生成される。初期のメトリック(例えば、ビーコン信号強度)に少なくとも部分的に基づいて、初期のセットを識別してもよい。初期のセットにおける候補APのうちの少なくとも1つに対して、局によって、プローブ信号を送信してもよく、プローブ信号に応答して情報を受信してもよい。局は、その後、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、初期のセットからの減少されたセットを識別してもよく、減少されたセットを使用して、ターゲットAPを選択してもよい。少なくとも1つの付加的なメトリックを識別してもよく、プローブ信号は、付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成されていてもよい。減少されたセットにおける候補APを選択するときに、局によって、この情報を使用してもよい。デュアルバンドデバイスにおいて、評価の間に使用される時間量を適応させる(例えば、最適化する)ように、例えば、1よりも多いプローブ信号を、同時に(例えば、帯域間または帯域内で)送ってもよい。すなわち、候補APに対するサーチの評価において費やされるサーチスペースおよび時間を改善するために、同時のプローブ信号の数を選択してもよい。
【0019】
[0031]
このような技術を使用することは、WiFi APがより幅広く配備されている効果的なローミングを可能にする。従来のローミングアルゴリズムは、本質的に、非常にコンサバティブである傾向がある。例えば、従来のローミングアルゴリズムにおいて、APからのビーコンの(または、時々、パケットの)受信された信号強度表示(RSSI)または信号対ノイズ比(SNR)のみが監視されている。アルゴリズムは、その後、RSSIまたはSNRの不履行がある(例えば、ビーコンRSSIまたはBRSSIが、しきい値を下回る)とき、反応(すなわち、ローミングスキャンを開始)する。これは、APとの「粘着性の」接続を維持する局へつながる。媒体輻輳および媒体衝突を含むが、これに限定されない、しかし、しきい値を上回るRSSIまたはSNRを有する他のいくつかの要因が原因で、スループット中で測定された接続データ性能でさえ低下する。接続が大幅に低下して(例えば、低いBRSSIしきい値が不履行となって)初めて、局は、関係付けるための別のAPに対してスキャンすることを考慮する。
【0020】
[0032]
しかしながら、ビーコン信号のRSSIまたはSNRは強いが、リンクの、または、局の、スループットまたは他のいくつかのメトリックが、きわめて乏しいとき、インスタンスがあるかもしれない。隣接する基本サービスセット(BSS)からの干渉信号が、デバイスのアンテナ上で知覚される信号強度を増加させるかもしれない場合、これは、CSMAが配備されたネットワークにおいて、きわめて一般的である。
【0021】
[0033]
高速ローミング(IEEE802.11r)は、AP間のセキュリティキー転送のためのUMACトンネルプロトコルを提供することによって、ローミング時間を最小限にするように試行する。限定された基準のセット:RSSI、または、SNR、または、このいくつかの組み合わせ、の基準に、決定が少なくとも部分的に基づいているので、局が停滞してAPからムーブアウトするのみである問題に、このアプローチは取り組まない。この限定された基準の(または、一般的に信号特徴だけに少なくとも部分的に基づいていると仮定される一次元の)アプローチは、より適切なAPが利用可能であるとき、低下しているAPに局を接続し続けることである。現在のAPが、ローミングスキャンがトリガされるポイントまで低下しない限り、局は接続されたままである。その間に、より高い変調コーディングスキーム(MCS)によって生じるより高いパケットエラーレート(PER)を改良するように試行している間、MCSがより低くなるにつれて、局の性能は、継続してらせん降下するかもしれない。別の問題は、局でのビーコン信号のRSSI値は、(例えば、Bluetooth(登録商標)からの)同じ場所に配置された干渉の結果として、または、隠れたノードの存在の結果として、非常に紛らわしくなることである。
【0022】
[0034]
一般的に、従来のローミングアルゴリズムは、スループットやリンク品質や電力消費のような、他のシステムメトリックを考慮しないかもしれない。また、ビーコンRSSIを単に使用してローミング決定を行うことは、非常にコンサバティブなアプローチであり、これは、局のパフォーマンスを最適化することの代わりに、担当AP中の局の存在を長くすることに照準をあてている。プロセスにおいて、より高いスループットを、より低い電力を、または、両方の組み合わせを提供するかもしれない別のAPによって担当される可能性を、局は失うかもしれない。
【0023】
[0035]
ここで説明するローミングのための多次元技術は、アソシエーションに対する候補APを識別するために、チャネルプローブを使用することを含んでいてもよい。局を、ビーコン電力レベル(例えば、BRSSIまたはSNR)のみに依存させて、ローミング決定を行なうことの変わりに、局は、プロセスにおける他のメトリックを考慮してもよい。例えば、局は、APを、1つ以上のメトリックを最適化するAPと関係付けることを考慮してもよい。これらのメトリックのいくつかは、(1)最大のスループット(例えば、最大MCS);(2)スケジューリングされていない自動電力保存配信(UAPSD)、低電力特徴のIEEE802.11vスーツ、より高いDTIMカウントのような、ある低電力特徴の存在を含んでいる、より低い電力;(3)ユニキャストデータパケットのSNR/RSSI、または、肯定応答(ACK)フレームからのSNR/RSSI;(4)(より短いものがより良いかもしれない)APに対する最短の照準線(LOS)範囲;(5)送信チェーンの数、または、(より高いダイバーシティがより良いかもしれない)送信ダイバーシティ;(6)BSS負荷履歴;(7)送信ビームフォーミング(TxBF)と、マルチユーザ(MU)と、空間時間ブロックコーディング(STBC)および/または低密度パリティコード(LPDC)とに対するサポート;ならびに、(8)隣接するAPに向けた、または、隣接するAPからの移動性を検出する方法としての(チャネルプローブからの)到着角(AoA)変動;を含んでいるかもしれない。AoAとともに速度で、APへの/からの、方向および/または動きを検出することは、局が、その範囲/ドメインに入っていることを知ることによって、正しいAPを識別するのを助けてもよい。他の最新のメトリックは、ブロッカー信号の存在および量、チャネル遅延拡散、検出されたドップラーであることができ、これらのすべては、ビーコン受信の間に測定されるか、または、プローブ信号に対するターゲットAPからの応答から測定される。
【0024】
[0036]
別の態様において、他の特徴が、ここで説明したローミングのための多次元技術とともに含まれていてもよい。例えば、遅延/損失依存トラフィックに対するローミングの間にパケット損失を最適化するために、ネットワーク支援メトリックが、ローミングの間に含まれていてもよい。さらに、セキュリティコンテキスト移行と、同じ場所に配置されているAP(例えば、特定のチャネル占有の影響を緩和するために、および/または、異なる帯域の伝播特徴を利用するために、1または1より多い帯域に及んでいる、同じデバイス内にあるが1つより多い無線干渉を提供するAP)に関して重み付けされているプロセスにおいて負う遅延とに対して、ネットワーク支援を提供してもよい。セキュリティコンテキスト移行は迅速であるかもしれず、このようなデバイスによって提供されるBSS間でスイッチしているデバイス内のセキュリティコンテキストの、局所化されて統合されたビューを原因として、パケット損失やバッファリングやジッタに対する保証と、一時的なローミングのフェーズの間に受信されるパケットの移送のためのメカニズムとをもたらす特徴を提供することができる。グループの一部として統合して、共通のセキュリティ制御装置によって制御されるAPのうちのいくつかは、代替的に、互いの間でセキュリティコンテキストを通信するためのメカニズムおよびプロトコルを有し、そして、セキュリティコンテキスト移行に対する支援を提供するが、この移行の間にかかった時間と、一時的なフェーズの間に受信されたパケットとに対する保証を提供するかもしれず、または、提供しないかもしれない。いくつかのAPは、セキュリティコンテキスト移行に関する支援も、一時的なローミングフェースの間に負うパケット損失をバウンドする/緩和するためのメカニズムも提供しないかもしれない。
【0025】
[0037]
ローミングのための多次元アルゴリズムを使用するワイヤレス通信に対して、ここで説明したさまざまな技術を、WLANまたはWi−Fiネットワークに関して説明する。WLANまたはWi−Fiネットワークは、例えば、さまざまなIEEE802.11標準規格(例えば、IEEE802.11a/g、802.11n、802.11ac、802.11ah、等)において記述されているプロトコルに、少なくとも部分的に基づいているネットワークを指していてもよい。しかしながら、任意のワイヤレスネットワーク(例えば、セルラネットワーク)において、同一の技術または類似する技術も使用してもよい。例えば、セルラワイヤレスシステムや、ピアツーピアワイヤレス通信や、アドホックネットワークや、衛星通信システムや、他のシステムのような、さまざまなワイヤレス通信システムに対して、同一の技術または類似する技術を使用してもよい。用語「システム」および「ネットワーク」は、交換可能に使用することが多い。これらのワイヤレス通信システムは、コード分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、単一搬送波FDMA(SC−FDMA)および/または他の無線技術のような、さまざまな無線通信技術を用いてもよい。一般的に、ワイヤレス通信は、無線アクセス技術(RAT)と呼ばれる1つ以上の無線通信技術の標準化されたインプリメンテーションにしたがって行われる。無線アクセス技術を実現するワイヤレス通信システムまたはネットワークは、無線アクセスネットワーク(RAN)と呼んでもよい。
【0026】
[0038]
CDMA技術を用いる無線アクセス技術の例は、CDMA2000、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)等を含んでいる。CDMA2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856標準規格をカバーする。IS−2000リリース0およびAは、普通、CDMA20001X、1X等と呼ばれる。IS−856(TIA−856)は、普通、CDMA20001xEV−DO、高レートパケットデータ(HRPD)等と呼ばれる。UTRAは、ワイドバンドCDMA(WCDMA(登録商標))と、CDMAの他の変形とを含んでいる。TDMAシステムの例は、モバイル通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))のさまざまなインプリメンテーションを含んでいる。OFDMおよび/またはOFDMAを用いる無線アクセス技術の例は、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、進化型UTRA(E−UTRA)、Wi−Fi、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュOFDM等を含んでいる。UTRAとE−UTRAは、ユニバーサルモバイル電気通信システム(UMITS)の一部である。3GPP(登録商標)ロングタームエボリューション(LTE(登録商標))およびLTEアドバンスド(LTE−A)は、E−UTRAを使用するUMITの新たなリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、および、GSMは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と名付けられた組織の文書中に記述されている。CDMA2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と名付けられた組織からの文書中に記述されている。ここで説明している技術は、上述のシステムおよび無線技術とともに、他のシステムおよび無線技術に対して使用してもよい。
【0027】
[0039]
したがって、以下の説明は、例を提供し、特許請求の範囲において明らかにされている範囲や適用可能性やコンフィギュレーションを限定するものではない。開示の精神および範囲から逸脱することなく、議論したエレメントの機能および配置において、変更を行ってもよい。さまざまな実施形態は、適宜、さまざまな手順またはコンポーネントを省略して、代用して、または、追加してもよい。例えば、説明する方法は、説明したものとは異なる順序において実行してもよく、さまざまなステップを追加して、省略して、または、組み合わせてもよい。また、ある実施形態に関して説明する特徴は、他の実施形態において組み合わせてもよい。
【0028】
[0040]
図1は、WLANまたはWi−Fiネットワークの例を含むダイヤグラム100を示している。アクセスポイント(AP)105(すなわち、ネットワークデバイス)は、クライアントデバイス115とのIEEE802.11ネットワークのようなワイヤレスローカルエリアネットワークを発生させてもよい。クライアントデバイス115は、ワイヤレス局、局、または、STAとも呼ばれ、WLANのカバレッジエリア120内に分散されるか、または、配備されていてもよい。局115のそれぞれは、AP105のうちの1つと(通信リンク125を使用して)関係付けられて、通信していてもよい。各AP105は、そのエリア内の局115が典型的にAP105と通信できるように、カバレッジエリア120を有している。
図1中に示すように、局115は、1つより多いAP105によってカバーすることができ、したがって、どのAPがより適切な接続を提供するかに依存して、異なる回数で、異なるAPと関係付けることができる。互いに通信する局115のセットは、基本的なサービスセット(BSS)と呼ばれてもよい。拡張されたサービスセット(ESS)は、接続されたBSSのセットであり、(示されていない)分散システム(DS)を使用して、拡張されたサービスセットにおけるアクセスポイントに接続する。
【0029】
[0041]
局115と、その担当AP105との間の接続が低下するとき、局115は、ローミング動作(例えば、ローミングスキャン)を開始して、局115がアソシエーションに対して良い接続を確立できるAP候補のセットを、近くのAPから識別してもよい。いったん、候補のリストを識別すると、局115は、候補をランク付けして、まず、一番上の候補と関係付けようと試行してもよい。アソシエーション試行が働かない場合、局115は、新たなアソシエーションを確立できるまで、適切な候補のリストを下ってもよい。
【0030】
[0042]
ローミング動作の間、局115は、スキャンされたAPからビーコン信号を受信してもよく、AP候補を識別する必要がある情報の一部として、ビーコン信号からの情報(例えば、ビーコン信号強度またはBRSSI)を使用してもよい。しかしながら、局115は、他の基準、メトリックまたはパラメータを使用して、AP候補のリストまたはセットを識別するか、または、減少させてもよい。したがって、局115は、そのローミング動作の一部としてチャネルプローブを使用してもよく、これは、AP候補についてのマクロ条件をサンプリングすることを含んでいてもよく、適応させる(例えば、最適化する)ことになるメトリックに、少なくとも部分的に基づいて、候補の順序付けを確立してもよい。メトリック最適化は、どの候補がアソシエーションに対してより適切であるか決定を行うとき、より重く重み付けされるか、または、ランク付けされている1つ以上のメトリックを有することを指していてもよいが、これに限定する必要はない。他のメトリックよりも重く重み付けされているか、または、他のメトリックよりもランク付けされている、1つ以上のメトリックにしたがった候補のランク付けまたは順序付けも、メトリック最適化は指していてもよい。ランク付けの一番上か、一番上に近いこれらの候補は、アソシエーションに対して最適であると考慮してもよい。
【0031】
[0043]
ここで説明したように、ローミングのための多次元アルゴリズムは、ローミング決定を行う際の、複数の基準やメトリックやパラメータの使用を指していてもよく、ローミングをトリガすること、および/または、アソシエーションに対するAP候補を、識別すること、選択すること、ランク付けすること、および/または、順序付けすることを含んでいる。以下で説明する
図2A〜
図11は、ローミングのための多次元アルゴリズムを使用するさまざまな態様について、追加の詳細を提供している。
【0032】
[0044]
図2Aは、通信リンク225を通してAP105−aと関係付けられた局115−aを有するWLANを図示しているダイヤグラム200を示している。AP105−aは、局115−aと関係付けられていないいくつかのAP105−bを含むセット220の一部である。局115−aが、ローミング動作(例えば、アソシエーションに対する別のAPに対するサーチ)を開始するケースにおいて、AP105−bは、潜在的な候補である。局115−aは、
図1の局115の例であってもよい。同様に、AP105−aおよび105−bは、
図1のAP105の例であってもよい。
【0033】
[0045]
典型的に、AP105−aからのビーコン信号のBRSSIが低下して、しきい値(例えば、LOW_BRSSI_TH)より下に落ちたとき、局115−aは、ローミング動作を開始してもよい。この条件は、一般的に、アソシエーションに対して適切なAPを識別するために、さまざまなAPをスキャンするためのローミングアルゴリズムをトリガする。ローミングのための多次元アルゴリズムにおいて、低BRSSIを有することは、依然としてローミングスキャンをトリガしてもよいが、BRSSIが、担当AP(例えば、AP105−a)との強い接続を維持するのに十分に強いときでさえ、ローミングスキャンをトリガするかもしれない他の条件(例えば、基準、メトリックまたはパラメータ)があってもよい。
【0034】
[0046]
第1のシナリオにおいて、局115−aが、AP105−aとアイドル関係モード中にあるとき、2つのデバイス間に伴われるトラフィックはない。このシナリオにおいて、(BRSSI以外の)他のメトリックを使用して、ローミングスキャンを開始するか否かを決定してもよい。しかしながら、トラフィックの欠如のせいで、これらのメトリックは利用可能でないかもしれない。例えば、スループットやPERやMCSのような情報は、利用可能でないかもしれない。しかしながら、アイドル関係モードの間に利用可能であり、使用することができるメトリックがある。局115−aからAP105−aへの電力消費および範囲は既知であるかもしれず、BRSSIが十分に強いときでさえ、ローミングスキャンが行われるか否かを決定するのに使用してもよい。起こっているビーコンミスの数を、または、デバイスがビーコンを受信するために起きている付加的な早い時間量を、ビーコンのターゲットビーコン送信時間(TBTT)のドリフトを観察することによって、電力消費は間接的に測定できる。これらのファクタは、デバイスにおける増加された電力消費につながることがある一方、ビーコンRSSIは、依然としてトリガしきい値を上回るかもしれない。性能が所望のレベルを下回るかどうかを、そして、性能を改善するために異なるAPに対するアソシエーションを必要とするか否かを決定するために、これらのメトリックのうちのいずれかを、しきい値と比較してもよい。いくつかの実施形態において、これらの追加のメトリックを使用して、BRSSIしきい値を適応させて、その方法でローミングスキャンのトリガを制御してもよいことに留意すべきである。例えば、異なるAPへの変更が、低い性能メトリックを取り扱うかもしれないことを期待して、付加的なメトリックのうちの1つが低いとき、このような条件を使用して、BRSSIしきい値を調節して、より早いローミングスキャンをトリガしてもよい。
【0035】
[0047]
第2のシナリオにおいて、局115−aがAP105−aとのアクティブトラフィックモードにあるとき、2つのデバイス間で通信されているデータがある。このシナリオにおいて、(BRSSI以外の)他のメトリックを使用して、ローミングスキャンを開始するか否かを決定してもよい。例えば、使用できるメトリックは、現行のMCSと、関係するPERと、ACKパケットのSNR/RSSIと、BSS負荷と、チャネルリトライ試行(BSS負荷/輻輳の測定)とを含むが、これに限定する必要はない。これらのメトリックを使用して、BRSSIが十分に強いときでさえ、ローミングスキャンを行うことになるか否かを決定してもよい。これらのメトリックのちのいずれかを、しきい値と比較して、性能が望ましいレベルを下回っているかどうか、そして、異なるAPに対するアソシエーションが、性能を改善するのに必要とされているか否かを決定してもよい。いくつかの実施形態において、これらの追加のメトリックを使用して、BRSSIしきい値に適応させて、その方法でローミングスキャンのトリガを制御してもよいことに留意すべきである。例えば、異なるAPへの変更が、低い性能メトリックを取り扱うかもしれないことを期待して、付加的なメトリックのうちの1つが低いとき、このような条件を使用して、BRSSIしきい値を調節して、より早いローミングスキャンをトリガしてもよい。
【0036】
[0048]
上記で説明した両方のシナリオにおいて、担当AP105−aによって提供されたビーコン信号のRSSIを見ることによって、局115−aは、依然として、ローミングスキャン(例えば、異なるAPがアソシエーションに対する適切な候補かどうかを決定するために異なるAPをスキャンすること)を開始するか否かを決定してもよい。RSSIが、しきい値(例えば、LOW_RSSI_TRIGGER)よりも低いままであるとき、そして、少なくともある量のヒステリシス時間(例えば、LOW_RSSI_HYST)の間、そうであるとき、ローミングアルゴリズムを、局115−aによってトリガしてもよい。確定されたヒステリシス時間は、早い変化のシナリオをカバーしなくてもよいので、RSSIにおける変化の瞬時のレートに少なくとも部分的に基づいて、考慮されるヒステリシス時間の量を調節してもよい。
【0037】
[0049]
第2のシナリオにおいて、すなわち、アクティブトラフィックモードの間、ローミングトリガは、考慮される最適化ゴールに少なくとも部分的に基づいていてもよい。例えば、ゴールが高スループットを維持するか、または、達成することになるとき、局115−aは、サポートされる毎MCSに対して、良いRSSI条件において予期されるPERの(例えば、メモリ中で、または、ルックアップテーブル(LUT)の一部として)予め較正されたテーブルを維持していてもよい。このようなMCS−PERテーブルを、局115−aに対して予めロードしてもよく、いったん局115−aを用いて、提供するか、または、適応させてもよい。PERが、テーブル上で推定された値よりも悪いとき、ローミングスキャンをトリガしてもよい。いくつかのインスタンスにおいて、MCS−PERテーブルのエントリに許容範囲をもたらして、データRSSI(DRSSI)に少なくとも部分的に基づいて調節された許容範囲とともに、誤認トリガを阻止してもよい。
【0038】
[0050]
別の例において、アクティブトラフィックモードの間、電力セーブが最適化ゴールであるとき、局115−aは、より長い配信トラフィック表示メッセージ(DTIM)間隔を有するAPを探してもよい。より長い間隔は、局115−aが、より長い間、電力セーブモード中に残ることを可能にする。より小さいターゲットビーコン送信時間(TBTT)ジッタ、および/または、DTIMビーコンにおいて通知した、より小さいマルチキャスト/ブロードキャストパケット到着ジッタを履歴的に示しているAPも、局115−aは探してもよい。これらの条件は、一般的にタイムリーな方法で動作が生じるので、必要とされるよりも早く、局115−aが起きなくてもよいようにすることができてもよい。さらに、APが適切な時間でデータを送ることを止めない問題なしで、局115−aは、電力セーブモード中に残ることができるので、(APが、データを送るのを止めて、バッファを開始するために)PMビットエントリ表示の後に、より小さいパケットリークでAPも探してもよい。他のいくつかのインスタンスにおいて、局115−aは、これらのパケット交換を可能とするこれらのモードのような手順において、アドバタイズされたSTBCおよび/またはLDPCを有するAPを探してもよい。より多くのロバストリンクおよび拡張範囲、または、同じ範囲、より高いコーディング利得、これにより、パケットエラーおよび、これによるパケットリトライの確立を減少する。他のインスタンスにおいて、局115−aは、隣接する信号ブロッカーまたは低チャネル遅延拡散の最小量とともに到着するビーコン信号を有するAPを探してもよい。これらのメトリックのそれぞれは、より良い信号受信に対して好ましい。
【0039】
[0051]
図2Bは、局115−aとのアソシエーションに対する候補APの初期のセットを識別することの例を図示しているダイヤグラム200−aを示している。ローミングスキャンを実行した後、局115−aは、
図2Aのセット220をスキャンして、AP候補の初期のセット230を識別したとき、収集された情報を使用してもよい。1つのアプローチは、ローミングスキャンの間、収集されたBRSSI情報を使用して、担当AP105−aのBRSSIのしきい値内にあるBRSSIを有するこれらのAP105−bを識別することである。よって、担当AP105−aのものよりも大きなBRSSIを有する初期のセット230に対して適切ないくつかのAPがあってもよい。また、担当AP105−aのものよりも低いBRSSIを有する初期のセット230に対して適切なAPがあってもよい。より低いBRSSIを有するAPを適切であると考慮する1つの理由は、APが、付加的なメトリックに少なくとも部分的に基づいて、他の実行利益を提供するかもしれないことである。すなわち、担当AP105−aと比較したとき、わずかに低いRSSIとともにさえ、これらのAPは、より高いスループット、より小さな電力消費、または、両方の組み合わせを提供してもよい。いったん初期のセット230を識別すると、局115−aは、以下でさらに詳細に説明するチャネルプローブ技術を使用することによって、サーチスペースのさらなる低減(例えば、AP候補のプールのさらなる低減)を進めてもよい。
【0040】
[0052]
図2Cは、複数のメトリックを使用して、候補APのサブセットを識別することの例を図示しているダイヤグラム200−bを示している。初期のセット230を識別したあと、局115−aは、サブセット240に対する初期のセット230のさらなる低減のために、チャネルプローブの間収集された情報を使用してもよい。チャネルプローブは、局115−aが、これらのメトリックにしたがった候補APのプールを最適化することに興味がある1つ以上のメトリックについての情報を要求および/または取得できるようにする。例えば、局115−aは、データスループット(例えば、最大MCS)や、電力消費レートや、データパケット電力レベル(例えば、SNR/RSSI)や、ACKパケット電力レベル(例えば、SNR/RSSI)や、AP範囲や、送信ダイバーシティ(例えば、2×2、3×3ダイバーシティ)や、ネットワーク負荷(例えば、BSS負荷またはバックオフストール)または負荷履歴や、低電力特徴(例えば、UAPSD)や、送信ビームフォーミングパラメータや、ダウンリンク複数ユーザMIMOパラメータや、チャネル遅延拡散や、ブロッカーの存在や、STBC/LDPC使用や、到着角またはAOA変動についての情報を要求および/または取得してもよい。局115−aは、この情報を使用して、1つ以上のこれらのメトリックにおいてうまく実行する(例えば、しきいレベルよりも高い)初期のセット230中のこれらのAP候補を識別してランク付けしてもよい。いくつかのインスタンスにおいて、組み合わせたメトリックにおいて、うまく実行する初期のセット230中のこれらのAP候補を、識別してランク付けするために、局115−aは、複数のメトリックの性能を組み合わせてもよい。いくつかの実施形態において、適用される重みよりも、より重い重みか、またはより大きい重みを有するアソシエーションに対して、より重く考慮されるこれらのメトリックとともに、異なるメトリックに対して重み付けされたファクタを適用することにより、メトリックの組み合わせを実現してもよい。
【0041】
[0053]
いったんサブセット240が識別される(そして、使用される付加的なメトリックに少なくとも部分的に基づいて、候補が順序付けされ、または、ランク付けされる)と、局115−aは、アソシエーションを試行するために、候補APのうちの1つを選択するように進めてもよい。典型的に、最適なランク付けされた候補を、または、最高のランク付けされた候補を、まず試行して、その後、試行が失敗した場合、他のものを、順序またはランク付けにしたがって試行する。
図2Dは、通信リンク225−aを通して、サブセット240において、局115−aと、候補APのうちの1つとの間に確立される新たなアソシエーションを示している。
【0042】
[0054]
図3は、AP候補の初期のセットを減少させるためのメトリックについての情報を取得するのに使用される、チャネルプローブメカニズムを図示するダイヤグラム300を示している。チャネルプローブは、局(例えば、局115−a)が任意のAPにデータパケットを送って、アソシエーションまたは許可に対する必要性なしで、応答戻り(例えば、ACK)を受信することができるようにさせることに依存する。ACKの受信は、データパケットが送信される電力およびMCSにおいて、APが、データパケットのデコードに成功したことの表示であってもよい。しかしながら、関係しない局からフレームが発信された場合、いくつかのAPは、データフレームに応答しないかもしれない可能性がある。このようなケースにおいて、チャネルプローブは、このようなAPを選択するように適用されていないかもしれない。このようなAPに対して、他の公開アクションフレームを、プローブのために送ってもよい。したがって、チャネルプローブは、AP候補についての情報(例えば、基準、メトリック、パラメータ、測定値)を取得するのに使用できる。
【0043】
[0055]
図3において、局115−bおよびAP105−cは、ローミングのための多次元アルゴリズムの一部として、シグナリングを交換することを示されている。局115−bは、
図1、
図2A、
図2B、
図2Cおよび/または
図2Dの局115と115−aの例であってもよい。同様に、AP105−Cは、
図1、
図2A、
図2B、
図2Cおよび/または
図2Dの、AP105、AP105−aおよびAP105−bの例であってもよい。ブロック310では、局115−bは、ローミングスキャンをトリガして、潜在的なAP候補に対してスキャンすることを開始してもよい。ローミングスキャンは、実質的に、
図2Aに関して上記で説明したようなものであってもよい。ローミングスキャンの間、局115−bは、ビーコン信号320を、潜在的なAP候補(例えば、AP105−c)から受信してもよい。局115−bは、ビーコン信号320(例えば、BRSSI)から取得した情報を使用して、ブロック330でアソシエーションに対するAP候補の初期のセット(例えば、初期のセット230)を識別してもよい。このシナリオにおいて、AP105−cは、この初期のセットの一部である。
【0044】
[0056]
局115−bは、その後、1つ以上のメトリックについての情報を取得するために、プローブ信号340をAP105−cに送信してもよい。プローブ信号340に応答して、AP105−cは、局115−bに対し、応答信号350を送信してもよく、これは、プローブ信号340とともに示されたメトリックについての情報、またはプローブ信号340と関係付けられたメトリックについての情報(例えば、コンテンツ、パラメータ、またはこれに類するもの)を含んでいてもよい。ブロック360では、局115−bは、応答信号350を通して受信されたメトリック情報に少なくとも部分的に基づいて、AP候補のサブセットを識別してもよい。局115−bは、ブロック360で減少されたセットを作成したAP候補をランク付けするか、または、順序付けしてもよく、一番上の(最適な)AP候補をブロック370でアソシエーションに対するターゲットAPとして選択してもよい。
【0045】
[0057]
図3に関して上記で説明したものと同じメカニズムに、または、類似したメカニズムに、少なくとも部分的に基づいて、異なる基準やメトリックやパラメータに対するチャネルプローブを、より詳細に以下で説明するように実現してもよい。
【0046】
[0058]
最適なMCS選択に対するチャネルプローブを使用するとき、局(例えば、局115−a)は、あるMCSで、ダミーパケットを送信するか、または、送って、ACKを受信するのを待ってもよい。ACKを受信した場合、その後、AP−STAチャネルとも呼んでもよい候補APと局との間のチャネルは、そのMCSをサポートする。最高のMCSをサポートする候補APと局との間のチャネルを識別するまで、局はテストすることを継続してもよい。
【0047】
[0059]
オプション的に、局は、異なる漸進的に増加するMCSの短いフレーム間スペース(SIFS)バーストパケットを送信しても、または、送ってもよく、候補APによってデコードされるのに成功した最高のMCSを見つけるためにそれぞれのACKを収集してもよい。最高のMCSをサポートする候補AP−STAチャネルを、ターゲットAPとして選択してもよい。
【0048】
[0060]
最適な電力に対してチャネルプローブを使用するとき、局(例えば、局115−a)は、ある固定されたMCSと、あるバックオフ送信電力とで、APにパケットを送信して、または、送って、ACKを受信するのを待ってもよい。ACKを受信した場合、その後、AP−STAチャネルは、バックオフ送信電力で、その固定されたMCSをサポートする。最低の送信電力をサポートするAP−STAチャネルを識別するまで、局はテストすることを継続してもよい。
【0049】
[0061]
オプション的に、局は、固定されたMCSと、異なるバックオフ電力レベルとで、SIFSバーストパケットを送信するか、または、送ってもよく、APがサポートできる最低の送信電力を見つけるために、それぞれのACKを収集してもよい。所定のMCSに対して、最低の送信電力をサポートする候補AP−STAチャネルを、ターゲットAPとして選択してもよい。
【0050】
[0062]
MCSと電力との最適な組み合わせに対してチャネルプローブを使用するとき、局(例えば、局115−a)は、MCSと送信電力とを変化させるSIFSバーストパケットを送信するか、または、送ってもよい。局は、その後、最小の送信電力と最高のMCSとの両方に少なくとも部分的に基づいて、ターゲットAPに対するAP候補選択を適応させてもよい。
【0051】
[0063]
最適な視線(LOS)AP範囲に対してチャネルプローブを使用するとき、局(例えば、局115−a)は、APに送信されたパケットを、または、送られたパケットをタイムスタンプしてもよく、第1のパス到着補正を考慮にいれた検討とともに、APから受信されたACKもタイムスタンプしてもよい。これらのタイムスタンプを局によって使用して、異なるAPに対する往復時間遅延(RTTD)を決定して、局に最も近いAPを識別してもよい。局に対してより近い範囲におけるAPは、より低い送信電力をもたらしてもよく、信号をデコードするために理想的なチャネル特徴を、または、好ましいチャネル特徴を有していてもよい。
【0052】
[0064]
送信アンテナまたはアンテナチェーン(例えば、送信ダイバーシティ)の最適な数に対してチャネルプローブを使用するとき、局(例えば、局115−a)は、候補APからのビーコン信号を受信してもよく、ビーコン信号を使用して、(例えば、能力情報エレメントまたはIEからの)APの送信能力を決定するか、または、識別して、最高の数の送信アンテナまたはアンテナチェーンを有するAPを選択してもよい。APの送信(アンテナ)ダイバーシティが高ければ高いほど、APからのビーコン信号およびデータ信号の受信は良くなる。例えば、3×3送信ダイバ−シティスキームは、2×2送信ダイバーシティスキームよりも良い受信を、局で提供してもよい。
【0053】
[0065]
最適な高スループット/非常に高いスループット(HT/VHT)ACK SNR/RSSIに対してチャネルプローブを使用するとき、局(例えば、局115−a)は、ダミーHT/VHTパケットを送信するか、または、送って、そして、HT/VHT ACKを受信するのを待ってもよい。局は、HT/VHT ACK RSSIおよびSNRを測定してもよく、最高のHT/VHT ACK RSSIおよびSNRを提供するAPを、ターゲットAPに対して選択してもよい。
【0054】
[0066]
最適な到着角変動に対してチャネルプローブを使用するとき、局(例えば、局115−a)は、SIFSバーストされた連続的なフレームを送信するか、または、送って、到着角における変動を検出するために受信された応答からの到着角を(例えば、複数のアンテナを使用することによって)測定して、これにより、APに関して局の移動性および/または方向を決定してもよい。局がAPから移動している場合、他のメトリックは、そのAPに対して送別するかもしれなくても、そのAPが局との良い接続を提供して維持する可能性はより低いかもしれない。局が、APに向けて移動している場合、APが候補リスト中の最良のAPではなくても、APが、局との良い接続を提供して維持する可能性はより高い。
【0055】
[0067]
最適なネットワーク負荷に対してチャネルプローブを使用するとき、局(例えば、局115−a)は、ネットワークのチャネル干渉および衝突を決定する方法として、送信パケットの(例えば、受信されるACKがない)失敗の数の追跡を保ってもよい。いったんローミングスキャンを開始すると、局は、周期的に、ダミーパケットを候補APに送信するか、または、送って、これらのACKを受信するのを待ってもよい。ACKを見落とすことは、ネットワーク負荷が重過ぎることの表示であってもよく、局は、アソシエーションに対するターゲットAPに関する決定を行う際に、この情報を使用してもよい。
【0056】
[0068]
図4は、最適なネットワーク(例えば、BSS)負荷に対してチャネルプローブを使用する別の例を図示するダイヤグラム400を示している。
図4において、複数の局は、チャネルを通してフレームを送るように試行する。コンテンションのおかげで行われ、チャネルを取得するのに成功する前に再開始するバックオフストールの数は、チャネル負荷の表示または推定であってもよい。例えば、局Aは、第1の試行において、フレーム410を送信することができる。しかしながら、局Bおよび局Cは、フレーム420およびフレーム430を、それぞれ送る前に、2つのバックオフを必要とする。局Dは、フレーム440を送る前に1つのバックオフを必要とし、局Eは、フレーム450を送る前に4つのバックオフを必要とする。この例において、局Eは、送信のためのチャネルを取得する前に、より多くの試行を必要とするので、局Aの観点と比較した局Eの観点から、ネットワーク負荷は、より重い。このアプローチとともに、局所的なBSSにおけるチャネル輻輳を推定するための局所的なメカニズムを有する可能性があってもよい。このアプローチを、局によって使用して、近接/候補APにおけるBSS負荷を推定してもよい。
【0057】
[0069]
図5Aは、ローミングのための多次元アルゴリズムをサポートするワイヤレス通信における使用のための、デバイス115−Cを有するダイヤグラム500を示している。いくつかの実施形態において、デバイス115−Cは、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2Dおよび/または
図3を参照して説明している局115のうちの1つの、1つ以上の態様の例であってもよい。デバイス115−C、または、その一部分も、プロセッサであってもよい。デバイス115−Cは、受信機510、多次元ローミングモジュール520および/または送信機530を含んでいてもよい。これらのコンポーネントのうちのそれぞれは、互いに通信していてもよい。
【0058】
[0070]
いくつかの実施形態において、受信機510は、RF受信機であるか、または、RF受信機を含んでいてもよい。RF受信機は、異なる帯域に対して、別々の受信機を含んでいてもよい。例えば、RF受信機は、1つ以上のWi−F−帯域(例えば、2.4GHz、5GHz)における送信を受信するのに動作可能な受信機(すなわち、無線機またはモデムの一部)を含んでいてもよい。受信機510を使用して、
図1、
図2A、
図2B、
図2Cおよび/または
図2Dを参照して説明しているWLANまたはWi−Fiネットワークの1つ以上の通信リンクのような、ワイヤレス通信システムの1つ以上の通信リンクを通して、さまざまなタイプのデータおよび/または制御信号(すなわち、送信)を受信してもよい。
【0059】
[0071]
いくつかの実施形態において、送信機530は、RF送信機であるか、または、RF送信機を含んでいてもよい。RF送信機は、異なる帯域に対して、別々の送信機を含んでいてもよい。例えば、RF送信機は、1つ以上のWi−Fi帯域(例えば、2.4GHz、5GHz)において送信するのに動作可能な送信機(すなわち、無線機またはモデムの一部)を含んでいてもよい。送信機530を使用して、
図1、
図2A、
図2B、
図2Cおよび/または
図2Dを参照して説明している、WLANまたはWi−Fiネットワークの1つ以上の通信リンクを通して、さまざまなタイプのデータおよび/または制御信号(すなわち、送信)を送信してもよい。
【0060】
[0072]
いくつかの実施形態において、多次元ローミングモジュール520は、ローミングスキャンによって生成される候補APの初期のセット(例えば、初期のセット230)を識別するように構成されている。初期のセットを、初期のメトリック(例えば、ビーコン信号強度またはBRSSI)に少なくとも部分的に基づいて識別してもよい。多次元ローミングモジュール520および/または送信機530は、候補APの初期のセットのうちの少なくとも1つに、プローブ信号(例えば、プローブ信号340)を送信するように構成されていてもよい。多次元ローミングモジュール520および/または受信機510は、送信されたプローブ信号に応答する情報(例えば、応答信号350)を受信するように構成されていてもよい。多次元ローミングモジュール520は、初期のセットから、減少されたセット(例えば、減少されたセット240)を識別し、減少されたセットは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて識別され、アソシエーションに対してターゲットAPを選択するのに使用されるように構成されていてもよい。いくつかのインスタンスにおいて、多次元ローミングモジュール520は、これらのモードが、よりロバストなリンクと、拡張された範囲と、または、同じ範囲と、より高いコーディング利得とを可能にするこれらのパケット交換手順において、STBCおよび/またはLDPCをアドバタイズしたAPを探すように構成されていてもよく、これにより、パケットエラーの可能性、それゆえのパケットの再試行の可能性を低減させる。他のインスタンスにおいて、多次元ローミングモジュール520は、隣接する信号ブロッカーまたは低チャネル遅延拡散の最小量とともに到着する、ビーコン信号を有するAPを探してもよい。これらのメトリックのそれぞれは、より良い信号受信に対して好適である。
【0061】
[0073]
いくつかの実施形態において、多次元ローミングモジュール520は、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別するように構成されている。多次元ローミングモジュール520および/または送信機530は、少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するようにプローブ信号を構成してもよい。少なくとも1つの付加的なメトリックは、データスループット(例えば、最大のMCS)、電力消費レート、データパケット電力レベル(例えば、SNR/RSSI)、HT/VHT ACKフレームに対する肯定応答(ACK)パケット電力レベル(例えば、SNR/RSSI)、視線AP範囲、送信ダイバーシティ(例えば、2×2、3×3ダイバーシティ)、ネットワーク負荷(例えば、BSS負荷またはバックオフストール)、低電力特徴(例えば、UAPSD)、送信ビームフォーミングパラメータ、マルチユーザMIMOパラメータ、ブロッカーの存在、チャネル遅延拡散、STBC/LDPCに対するサポート、および、到着角またはAOAの変動のうちの1つ以上を含んでいてもよい。
【0062】
[0074]
いくつかの実施形態において、多次元ローミングモジュール520は、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加なメトリックを識別し、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補APを初期のセットから選択することによって、初期のセットから、減少されたセットを識別するように構成されている。いくつかの実施形態において、多次元ローミングモジュール520は、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別し、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さい候補APを初期のセットから廃棄することによって、初期のセットから、減少されたセットを識別するように構成されている。いくつかの実施形態において、多次元ローミングモジュール520は、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別し、付加的なメトリックを組み合わせ、組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補APを初期のセットから選択することによって、初期のセットから、減少されたセットを識別するように構成されている。付加的なメトリックを組み合わせることは、重み付けされたファクタを、付加的なメトリックに適用することと、付加的なメトリックのうちの1つに関して、重み付けされた付加的なメトリックを最適化することとを含んでいる。
【0063】
[0075]
いくつかの実施形態において、初期のメトリックは、ビーコン電力レベル(例えば、BRSSI)を含んでいる。多次元ローミングモジュール520は、初期のセットを識別するために、初期のメトリックとともに使用されるしきい値を適応させるように構成されていてもよい。さらに、初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、多次元ローミングモジュール520によって、ローミングスキャンをトリガしてもよい。例えば、アイドル関係モードの間、TBTTジッタや、より大きな早いRX起動や、より大きなマルチキャスト/ブロードキャストジッタや、AP視線範囲のような、直接的な方法または間接的な方法によって測定される、電力のようなメトリックを、ローミングスキャンをトリガするために、多次元ローミングモジュール520によって考慮してもよい。すなわち、動的に変化するイベントによって、ローミングスキャンをトリガしてもよい。アクティブトラフィックモードの間、MCSまたはスループット、ACKパケットのSNR/RSSI、および/または、ネットワーク負荷(例えば、BSS負荷)のようなメトリックを考慮して、ローミングスキャンをトリガしてもよい。さらに、初期のメトリックが、しきい値よりも高い(例えば、BRSSIレベルが、良い接続に対して十分である)とき、そして、少なくとも1つの付加的なメトリックが、しきい値よりも低い(例えば、PERレベルが低過ぎる)とき、多次元ローミングモジュール520によって、ローミングスキャンをトリガしてもよい。
【0064】
[0076]
図5Bは、ローミングのための多次元アルゴリズムをサポートする、ワイヤレス通信における使用のためのデバイス115−dを有するダイヤグラム500−aを示している。いくつかの実施形態において、デバイス115−dは、
図5Aのデバイス115−Cの例であってもよい。デバイス115−dまたはその一部分は、プロセッサであってもよい。デバイス115−dは、受信機510、多次元ローミングモジュール520−a、および/または、送信機530を含んでいてもよい。これらのコンポーネントのそれぞれは、互いに通信していてもよい。
【0065】
[0077]
受信機510と送信機530は、
図5Aに関して上記で説明している。多次元ローミングモジュール520−aは、
図5Aの多次元ローミングモジュール520の例であってもよく、トリガモジュール540、初期のAPセット識別モジュール550、および、APサブセット識別モジュール560を含んでいてもよい。APサブセット識別モジュール560は、メトリックモジュール561、チャネルプローブモジュール562、および、ターゲットAPモジュール563を含んでいてもよい。これらのコンポーネントのそれぞれは、互いに通信していてもよい。
【0066】
[0078]
トリガモジュール540は、ローミングスキャンをトリガすることと、開始することと、および/または、実行することと、ならびに、ローミングスキャン動作の一部として収集された情報を取り扱うこととに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0067】
[0079]
初期のAPセット識別モジュール550は、AP候補の初期のセット(例えば、初期のセット230)を識別することと、および/または、処理することとに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0068】
[0080]
APサブセット識別モジュール560は、AP候補(例えば、サブセット240)の初期のセットからのサブセットを識別することと、および/または、処理することと、ならびに、新たなアソシエーションを確立するためのサブセット中の候補のうちの1つを選択することとに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0069】
[0081]
メトリックモジュール561は、ローミングのための多次元アルゴリズムにおいて付加的なメトリックを識別することと、処理することと、使用することとに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0070】
[0082]
チャネルプローブモジュール562は、1つ以上のメトリックに対してチャネルプローブを実行することと、ならびに/あるいは、組み合わせと最適化とランク付けおよび/または動作の順序付けとを含んでいる、1つ以上のメトリックのチャネルプローブの一部として収集された情報を処理することとに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0071】
[0083]
ターゲットAPモジュール563は、新たなアソシエーションを確立するためのサブセット中の候補APのうちの1つを選択することに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0072】
[0084]
デバイス115−cおよび115−dのコンポーネントは、個々に、または、集合的に、ハードウェア中の適用可能な機能のうちのいくつかまたはすべてを実行するように適応されている、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)で実現してもよい。代替的に、1つ以上の集積回路上で、1つ以上の他の処理ユニット(またはコア)によって機能を実行してもよい。他の実施形態において、周知技術の任意の方法においてプログラムしてもよい他のタイプの集積回路(例えば、構造化された/プラットフォームASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および、他のセミカスタムIC)を使用してもよい。1つ以上の一般的なプロセッサまたはアプリケーション特有のプロセッサによって実行するためにフォーマットする、メモリ中で具現化された命令で、全体において、または、一部において、各ユニットの機能も実現してもよい。
【0073】
[0085]
図5Cは、
図5Bのチャネルプローブモジュール562の例である、チャネルプローブモジュール562−aを有するダイヤグラム500−bを示している。チャネルプローブモジュール562−aは、データスループットプローブモジュール570、電力消費レートプローブモジュール571、データパケット電力レベルプローブモジュール572、ACKパケット電力レベルプローブモジュール573、AP範囲プローブモジュール574、送信ダイバーシティプローブモジュール575、ネットワーク負荷プローブモジュール576、低電力特徴プローブモジュール577、送信(TX)ビームフォーミングパラメータプローブモジュール578、マルチユーザパラメータプローブモジュール579、AOA変動プローブモジュール580、メトリック組み合わせモジュール581、最適化およびランキングモジュール582、チャネル遅延推定モジュール583、ブロッカー推定モジュール584、および、STBC/LDPC検出器モジュール585を含んでいてもよい。
【0074】
[0086]
データスループットプローブモジュール570は、AP候補のサブセットを識別するために、データスループット(例えば、最大のMCS)を最適化するためのチャネルプローブに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0075】
[0087]
電力消費レートプローブモジュール571は、AP候補のサブセットを識別するために、電力消費レートを最適化するためのチャネルプローブに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0076】
[0088]
データパケット電力レベルプローブモジュール572は、AP候補のサブセットを識別するために、データパケット電力レベル(例えば、SNR/RSSI)を最適化するためのチャネルプローブに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0077】
[0089]
ACKパケット電力レベルプローブモジュール573は、AP候補のサブセットを識別するために、ACKパケット電力レベル(例えば、SNR/RSSI)を最適化するためのチャネルプローブに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0078】
[0090]
AP範囲プローブモジュール574は、AP候補のサブセットを識別するために、局とAPとの間の範囲を最適化するためのチャネルプローブに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0079】
[0091]
送信ダイバーシティプローブモジュール575は、AP候補のサブセットを識別するために、送信ダイバーシティを最適化する(例えば、局での受信を改良する)ためのチャネルプローブに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0080】
[0092]
ネットワーク負荷プローブモジュール576は、AP候補のサブセットを識別するために、ネットワーク(例えば、BSS)負荷を最適化するためのチャネルプローブに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0081】
[0093]
低電力特徴プローブモジュール577は、AP候補のサブセットを識別するために、低電力特徴(例えば、低電力特徴の、UAPSD、IEEE802.11cスーツ)を最適化するためのチャネルプローブに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0082】
[0094]
送信(TX)ビームフォーミングパラメータプローブモジュール578は、AP候補のサブセットを識別するために、TXビームフォーミングパラメータを最適化するためのチャネルプローブに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0083】
[0095]
マルチユーザパラメータプローブモジュール579は、AP候補のサブセットを識別するために、マルチユーザパラメータを最適化するためのチャネルプローブに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。いくつかのインスタンスにおいて、マルチユーザパラメータプローブモジュール579は、隣接信号ブロッカーまたは低チャネル遅延拡散の最小量とともに到着するビーコン信号を有するAPを探すことに関連した態様を取り扱うように構成されていてもよい。これらのメトリックのそれぞれは、より良い信号受信に対して好適である。
【0084】
[0096]
AOA変動プローブモジュール580は、AP候補のサブセットを識別するために、AOA変動を最適化するためのチャネルプローブに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0085】
[0097]
メトリック組み合わせモジュール581は、複数のメトリックまたは複数のメトリックに対応する情報を組み合わせることに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。どの候補が、アソシエーションに対してより適切かのような決定を行うとき、重み付けされたファクタの値が、より重いと考えられるメトリックの値よりも高い場合、組み合わせは、重み付けされたファクタを、異なるメトリックに適用することを含んでいてもよい。
【0086】
[0098]
最適化およびランキングモジュール582は、メトリック情報にしたがってAP候補を最適化すること、ランク付けすること、および/または、順序付けすることに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0087】
[0099]
チャネル遅延推定モジュール583は、チャネル遅延またはチャネル遅延拡散を推定することに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0088】
[0100]
ブロッカー推定モジュール584は、ブロッカー信号の存在を検出すること、および/または、ブロッカー信号の大きさ(例えば、値)を推定することに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0089】
[0101]
STBC/LDPC検出器モジュール585は、AP中のSTBCおよび/またはLDPCに対してアドバタイズされたサポートを検出することに関連した、少なくとも、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3および/または
図4に関して説明している態様を取り扱うように構成されていてもよい。
【0090】
[0102]
図6は、ローミングのための多次元アルゴリズムを使用するために構成されているワイヤレス端末または局115−eを図示しているダイヤグラム600を示している。局115−Cは、他のさまざまなコンフィギュレーションを有していてもよく、パーソナルコンピュータ(例えば、ラップトップコンピュータ、ネットブックコンピュータ、タブレットコンピュータ等)、小型携帯移動電話機、PDA、デジタルビデオレコーダー(DVR)、インターネットアプライアンス、ゲーミングコンソール、eリーダー等の一部に含まれているか、または一部であってもよい。局115−eは、移動体動作を促進させるために、小さなバッテリーのような(示されていない)内部の電源を有していてもよい。局115−eは、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、
図5Aおよび/または
図5Bの、局115の例であってもよい。局115−eは、
図1〜
図5Cに関して上記で説明した特徴および機能のうちの、少なくともいくつかを実現するように構成されていてもよい。
【0091】
[0103]
局115−eは、プロセッサ610と、メモリ620と、トランシーバ640と、アンテナ650と、多次元ローミングモジュール520−bとを含んでいてもよい。さらに、多次元ローミングモジュール520−bは、
図5Aおよび
図5Bの、多次元ローミングモジュール520と多次元ローミングモジュール520−aとの例であってもよい。これらのコンポーネントのそれぞれは、1つ以上のバス615を通して、直接的に、または、間接的に、互いに通信していてもよい。
【0092】
[0104]
メモリ620は、ランダムアクセスメモリ(RAM)と、読取専用メモリ(ROM)とを含んでいてもよい。メモリ620は、実行されたとき、プロセッサ610に、ローミングのための多次元アルゴリズムを取り扱うための、ここで説明したさまざまな機能を実行させるように構成されている命令を含んでいる、コンピュータ読取可能でコンピュータ実行可能なソフトウェア(SW)コード625を記憶していてもよい。代替的に、ソフトウェアコード625は、プロセッサ610によって直接的に実行可能でないかもしれないが、コンピュータに、(例えば、コンパイルされて、実行されたとき)ここで説明した機能を実行させるように構成されていてもよい。
【0093】
[0105]
プロセッサ610は、インテリジェントなハードウェアデバイス、例えば、中央処理ユニット(CPU)、マイクロコントローラ、ASIC等を含んでいてもよい。プロセッサ610は、トランシーバ640を通して受信された情報を処理してもよい。プロセッサ610は、アンテナ650を通して、送信のためのトランシーバ640に送るための情報を処理してもよい。プロセッサ610は、ローミングのための多次元アルゴリズムを取り扱うことのさまざまな態様を、単独で、または、多次元ローミングモジュール520−bと関連し、取り扱ってもよい。
【0094】
[0106]
トランシーバ640は、アクセスポイント(例えば、アクセスポイント105)と双方向に通信するように構成されていてもよい。トランシーバ640は、1つ以上の送信機と、1つ以上の別個の受信機として実現してもよい。トランシーバ640は、WLANまたはWi−Fiネットワークとの通信をサポートしてもよい。トランシーバ640は、パケットを変調して、送信のためのアンテナ650に変調されたパケットを提供して、アンテナ650から受信されたパケットを復調するように構成されているモデムを含んでいてもよい。
【0095】
[0107]
図6のアーキテクチャにしたがうと、局115−eは、通信マネージャー630をさらに含んでいてもよい。通信マネージャー630は、さまざまなネットワークデバイス(例えば、アクセスポイント)との通信を管理してもよい。通信マネージャー630は、1つ以上のバス615を通して、局115−eの他のコンポーネントのうちのいくつかまたはすべてと通信している、局115−eのコンポーネントであってもよい。代替的に、通信マネージャー630の機能性を、トランシーバ640のコンポーネントとして、コンピュータプログラムプロダクトとして、および/または、プロセッサ610の1つ以上の制御装置エレメントとして、実現してもよい。
【0096】
[0108]
多次元アルゴリズムモジュール520−bは、ローミング決定のための複数のメトリックを、基準を、または、パラメータを使用することに関連した、さまざまな態様を実行するように構成されていてもよい。さらに、多次元アルゴリズムモジュール520−bの機能性のうちのいくつかまたはすべてを、プロセッサ610によって、および/または、プロセッサ610に関連して、実行してもよい。
【0097】
[0109]
図7は、AP105−dを図示しているダイヤグラム700を示している。いくつかの実施形態において、AP105−dは、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、および/または、
図3のAP105の例であってもよい。AP105−dは、
図1〜
図3に関して上記で説明した特徴および機能のうちの少なくともいくつかを実現するように構成されていてもよい。AP105−dは、プロセッサ710、メモリ720、トランシーバ730およびアンテナ740を含んでいてもよい。AP105−dは、ネットワークデバイス通信モジュール760とネットワーク通信モジュール770とのうちの1つ、または、両方を含んでいてもよい。これらのコンポーネントのそれぞれは、1つ以上のバス715を通して、直接的に、または、間接的に、互いに通信していてもよい。
【0098】
[0110]
メモリ720は、RAMとROMとを含んでいてもよい。実行されたとき、ビーコン信号を送信するために、そして、局からのプローブ信号を受信して、このようなプローブ信号に応答するために、ここで説明したさまざまな機能を、プロセッサ710に実行させるように構成されている命令を含んでいる、コンピュータ読取可能でコンピュータ実行可能なソフトウェア(SW)コード725も、メモリ720は記憶していてもよい。代替的に、ソフトウェアコード725は、プロセッサ710によって直接的に実行可能でないかもしれないが、例えば、コンパイルされて実行されたとき、コンピュータに、ここで説明した機能を実行させるように構成されていてもよい。
【0099】
[0111]
プロセッサ710は、インテリジェントなハードウェアデバイス、例えば、CPU、マイクロコントローラ、ASIC等を含んでいてもよい。プロセッサ710は、トランシーバ730、ネットワークデバイス通信モジュール760、および/または、ネットワーク通信モジュール770を通して受信された情報を処理してもよい。プロセッサ710は、ネットワークデバイス通信モジュール760への、および/または、ネットワーク通信モジュール770への、アンテナ740を通した送信のために、トランシーバ730に送るための情報も処理してもよい。プロセッサ710は、単独でも、AP105−dの別のコンポーネントと接続していても、ビーコン信号を送信することと、局からのプローブ信号を受信することと、そして、このようなプローブ信号に応答することとのさまざまな態様を取り扱っていてもよい。
【0100】
[0112]
トランシーバ730は、送信のために、パケットを変調して、変調されたパケットをアンテナ740に提供して、アンテナ740から受信したパケットを復調するように構成されているモデムを含んでいてもよい。トランシーバ730は、1つ以上の送信機と、1つ以上の別個の受信機として、実現してもよい。トランシーバ730は、アンテナ740を介して、1つ以上の関係する局と双方向に通信するように構成されていてもよい。AP105−dは、複数のアンテナ740を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、AP105−dは、送信アンテナダイバーシティ(例えば、2×2ダイバーシティスキーム、3×3ダイバーシティスキーム)、TXビームフォーミング動作、および/または、マルチユーザ動作をサポートしていてもよい。AP105−dは、ネットワーク通信モジュール770を通して、ネットワーク780と通信していてもよい。いくつかのインスタンスにおいて、ネットワーク780は、WLANまたはWi−Fiネットワークの一部であってもよい。AP105−dは、ネットワークデバイス通信モジュール760、トランシーバ730、および/または、ネットワーク通信モジュール770を使用して、ネットワークデバイス105−eおよびネットワークデバイス105−fのような、他のネットワークデバイスと通信していてもよい。
【0101】
[0113]
図7のアーキテクチャにしたがうと、AP105−dは、通信マネージャー750をさらに含んでいてもよい。通信マネージャー750は、局(例えば、局115)との通信、および/または、他のネットワークデバイスとの通信を管理してもよい。通信マネージャー750は、バスまたはバス715を介して、AP105−dの他のコンポーネントのうちのいくつかまたはすべてと通信していてもよい。代替的に、通信マネージャー750の機能性を、トランシーバ730のコンポーネントとして、コンピュータプログラムプロダクトとして、および/または、プロセッサ710の1つ以上の制御装置エレメントとして実現してもよい。
【0102】
[0114]
図8は、ワイヤレス通信のための方法800の例を示しているフローチャートである。明確にするために、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、
図5A、
図5Bおよび/または
図6において示されている、局とデバイスとモジュールとのうちの1つを参照して、方法800を以下で説明している。1つの実施形態において、局のうちの1つは、以下で説明している機能を実行するための局の機能上のエレメントを制御するための1つ以上のコードのセットを実行してもよい。
【0103】
[0115]
ブロック805では、ローミングスキャンによって生成される候補APの初期のセット(例えば、初期のセット230)を識別する。初期のセットは、少なくとも部分的に初期のメトリック(例えば、ビーコン信号強度またはBRSSI)に基づいて識別される。
【0104】
[0116]
ブロック810では、候補APの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号(例えば、プローブ信号340)を送信してもよい。
【0105】
[0117]
ブロック815では、送信されたプローブ信号に応答する情報(例えば、応答信号350)を受信する。
【0106】
[0118]
ブロック820では、初期のセットから、減少されたセット(例えば、減少されたセット240)を識別し、減少されたセットは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて識別され、ターゲットAPを選択するのに使用される。
【0107】
[0119]
方法800のいくつかの実施形態において、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別し、プローブ信号は、少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成されている。少なくとも1つの付加的なメトリックは、データスループット(例えば、最大のMCS)、電力消費レート、データパケット電力レベル(例えば、SNR/RSSI)、肯定応答(ACK)パケット電力レベル(例えば、SNR/RSSI)、AP範囲、送信ダイバーシティ(例えば、2×2、3×3ダイバーシティ)、ネットワーク負荷(例えば、BSS負荷またはバックオフストール)または負荷履歴、低電力特徴(例えば、UAPSD)、送信ビームフォーミングパラメータ、マルチユーザMIMOパラメータ、チャネル遅延拡散パラメータ、ブロッカーの存在/大きさのパラメータ、STBC/LDPC能力パラメータ、および、到着角またはAOA変動のうちの1つ以上を含んでいてもよい。
【0108】
[0120]
方法800のいくつかの実施形態において、初期のセットから、減少されたセットを識別することは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別することと、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補APを初期のセットから選択することとを含んでいる。いくつかの実施形態において、初期のセットから、減少されたセットを識別することは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別することと、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さい候補APを初期のセットから廃棄することとを含んでいる。いくつかの実施形態において、初期のセットから、減少されたセットを識別することは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別することと、付加的なメトリックを組み合わせることと、組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補APを初期のセットから選択することとを含んでいる。付加的なメトリックを組み合わせることは、付加的なメトリックに対して、重み付けされたファクタを適用することと、付加的なメトリックのうちの1つに関して、重み付けされた付加的なメトリックを最適化することとを含んでいる。
【0109】
[0121]
方法800のいくつかの実施形態において、初期のメトリックは、ビーコン電力レベル(例えば、BRSSI)を含んでいる。初期のセットを識別するために、初期のメトリックとともに使用するしきい値を適応させてもよい。さらに、初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、ローミングスキャンをトリガしてもよい。例えば、ローミングスキャンをトリガするために、アイドル関係モード、電力、および/または、AP LOS範囲を考慮してもよい。アクティブトラフィックモードの間、MCSまたはスループット、ACKパケットのSNR/RSSI、および/または、ローミングスキャンをトリガするために、ネットワーク負荷(例えば、BSS負荷)を考慮してもよい。さらに、初期のメトリックは、しきい値よりも大きく(例えば、BRSSIレベルが、良い接続に対して十分である)、少なくとも1つの付加的なメトリックが、しきい値よりも低い(例えば、PERレベルが低過ぎる)とき、ローミングスキャンをトリガしてもよい。
【0110】
[0122]
図9は、ワイヤレス通信のための方法900の例を図示しているフローチャートである。明確にするために、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、
図5A、
図5B、
図5Cおよび/または
図6において示されている、局とデバイスとモジュールとのうちの1つを参照して、方法900を以下で説明する。1つの実施形態において、局のうちの1つは、1つ以上のコードのセットを実行して、以下で説明する機能を実行するための局の機能的なエレメントを制御してもよい。
【0111】
[0123]
ブロック905では、ローミングスキャンによって生成される候補APの初期のセット(例えば、初期のセット230)を識別する。初期のセットは、初期のメトリック(例えば、ビーコン信号強度またはBRSSI)に、少なくとも部分的に基づいて識別される。
【0112】
[0124]
ブロック910では、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別する。このようなメトリックの例は、最大のスループット、(低電力特徴のUAPSDやIEEE802.11スーツのような、ある低電力特徴の存在を含んでいる)より低い電力、データのSNR/RSSIまたはACKパケットのSNR/RSSI、APに対する(より短いものがより良い)最短範囲、(より高いダイバーシティがより良い)送信チェーンまたは送信ダイバーシティ、BSS負荷、TxBFまたはMUパラメータ、AoA変動、ブロッカー存在/大きさ、チャネル遅延拡散パラメータ、および/または、STBC/LPDC能力パラメータを含むが、これらに限定されない。
【0113】
[0125]
ブロック915では、候補APの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号(例えば、プローブ信号340)を送信し、プローブ信号は、少なくとも1つのメトリックに対応する情報を取得するように構成されている。
【0114】
[0126]
ブロック920では、送信されたプローブ信号に応答する少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報(例えば、応答信号350)を受信する。
【0115】
[0127]
ブロック925では、初期のセットから、減少されたセット(例えば、減少されたセット240)を識別する。減少されたセットは、受信された情報に、少なくとも部分的に基づいて識別され、ターゲットAPを選択するのに使用される。
【0116】
[0128]
図10は、ワイヤレス通信のための方法1000の例を図示しているフローチャートである。明確にするために、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、
図5A、
図5B、
図5Cおよび/または
図6において示されている、局とデバイスとモジュールとのうちの1つを参照して、方法1000を以下で説明する。1つの実施形態において、局のうちの1つは、1つ以上のコードのセットを実行して、以下で説明する機能を実行するための局の機能的なエレメントを制御してもよい。
【0117】
[0129]
ブロック1005では、初期のメトリックが、しきい値よりも大きく(例えば、BRSSIレベルが、良い接続のために十分である)、少なくとも1つの付加的なメトリックが、しきい値よりも小さい(例えば、PERレベルが低過ぎる)とき、ローミングスキャンをトリガする。
【0118】
[0130]
ブロック1010では、ローミングスキャンによって生成される候補APの初期のセット(例えば、初期のセット230)を識別する。初期のセットは、初期のメトリック(例えば、ビーコン信号強度またはBRSSI)に、少なくとも部分的に基づいて識別される。
【0119】
[0131]
ブロック1015では、候補APの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号(例えば、プローブ信号340)を送信してもよい。
【0120】
[0132]
ブロック1020では、送信されたプローブ信号に応答する情報(例えば、応答信号350)を受信する。
【0121】
[0133]
ブロック1025では、初期のセットから、減少されたセット(例えば、減少されたセット240)を識別し、減少されたセットは、受信された情報に少なくとも部分的に基づいて識別され、ターゲットAPを選択するのに使用される。
【0122】
[0134]
図11は、ワイヤレス通信のための方法1100の例を図示しているフローチャートである。明確にするために、
図1、
図2A、
図2B、
図2C、
図2D、
図3、
図5A、
図5B、
図5Cおよび/または
図6において示されている、局とデバイスとモジュールとのうちの1つを参照して、方法1100を以下で説明する。1つの実施形態において、局のうちの1つは、1つ以上のコードのセットを実行して、以下で説明する機能を実行するための局の機能的なエレメントを制御してもよい。
【0123】
[0135]
ブロック1105では、ローミングスキャンによって生成される候補APの初期のセット(例えば、初期のセット230)を識別する。初期のセットは、初期のメトリック(例えば、ビーコン信号強度またはBRSSI)に少なくとも部分的に基づいて識別される。
【0124】
[0136]
ブロック1110では、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別する。
【0125】
[0137]
ブロック1115では、候補APの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号(例えば、プローブ信号340)を送信してもよく、プローブ信号は、少なくとも1つのメトリックに対応する情報を取得するように構成されている。
【0126】
[0138]
ブロック1120では、送信されたプローブ信号に応答する少なくとも1つのメトリックに対応する情報(例えば、応答信号350)を受信する。
【0127】
[0139]
ブロック1125では、メトリックのうちの1つに関して最適化された、重み付けされたファクタを使用して、少なくとも1つのメトリックに対応する情報を組み合わせる。
【0128】
[0140]
ブロック1130では、初期のセットから、減少されたセット(例えば、減少されたセット240)を識別し、減少されたセットは、組み合わされた情報に少なくとも部分的に基づいて識別され、ターゲットAPを選択するのに使用される。
【0129】
[0141]
したがって、方法800、方法900、方法1000および方法1100は、ワイヤレス通信を提供してもよい。方法800、方法900、方法1000および方法1100のそれぞれは、ただ1つのインプリメンテーションであり、方法800、方法900、方法1000および方法1100の動作を、他のインプリメンテーションが可能であるように再アレンジするか、またはそうでなければ、修正してもよいことに留意すべきである。いくつかのインスタンスにおいて、方法800、方法900、方法1000および方法1100のうちの2つ以上の動作を組み合わせて、他のインプリメンテーションを生成させてもよい。
【0130】
[0142]
添付された図面に関連して上記で明らかにした詳細な説明は、例示的な実施形態を説明し、実現してもよい実施形態のみ、または、請求項の範囲内である実施形態のみを表しているのではない。この説明を通して使用する用語「例示的」は、「例、インスタンス、または、実例としての役割を果たすこと」を意味し、「好ましい」または「他の実施形態を超えて有利である」ことを意味しているのではない。詳細な説明は、説明した技術の理解を提供することを目的とした特定の詳細を含んでいる。しかしながら、これらの技術は、これらの特定の詳細なしに実行してもよい。いくつかのインスタンスにおいて、説明した実施形態の概念を曖昧にすることを避けるために、よく知られている構造およびデバイスをブロックダイヤグラム形態で示す。
【0131】
[0143]
さまざまな異なる技術および技法のうちのいずれかを使用して、情報および信号を表してもよい。上記の説明全体を通して参照した、例えば、データ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、および、チップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁粒、光界または光粒、あるいはこれらの任意の組み合わせによって表してもよい。
【0132】
[0144]
ここでの開示に関連して説明したさまざまな実例となるブロックおよびモジュールは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ASIC、FPGAまたは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいは、ここに説明した機能を実行するように設計されたこれらの任意の組み合わせで、実現または実行してもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替において、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置、または、状態機械であってもよい。プロセッサはまた、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つ以上のマイクロプロセッサ、または、他の何らかのこのようなコンフィギュレーションである、コンピューティングデバイスの組み合わせとして実現してもよい。
【0133】
[0145]
ここで説明した機能は、プロセッサにより実行されるハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または、これらの任意の組み合わせにおいて実現してもよい。プロセッサにより実行されるソフトウェア中で実現する場合、機能は、1つ以上の命令またはコードとしてコンピュータ読取可能媒体上に記憶されていてもよく、あるいは、1つ以上の命令またはコードとしてコンピュータ読取可能媒体上で記憶されるか、または、送信されてもよい。他の例およびインプリメンテーションは、開示の範囲および精神、添付された特許請求の範囲内にある。例えば、ソフトウェアの特質が原因で、プロセッサによって実行されるソフトウェアと、ハードウェアと、ファームウェアと、ハードワイヤリングと、または、これらのうちのいずれかの組み合わせを使用して、上記で説明した機能を実現できる。機能を実現する特徴は、機能の一部分を、異なる物理位置で実現するように分散されていることを含んでいる、さまざまなポジションに物理的に位置付けられていてもよい。また、ここで使用するように、特許請求の範囲において含まれている、「のうちの少なくとも1つ」によって始められるアイテムのリストにおいて使用する「または」は、例えば、「A、B、または、Cのうちの少なくとも1つ」のリストが、A、または、B、または、C、または、AB、または、AC、または、BC、または、ABC(すなわち、AとBとC)を意味するように、離接的なリストを示している。
【0134】
[0146]
コンピュータ読取可能媒体は、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を促進する任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体および通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用または特殊目的のコンピュータによってアクセスできる何らかの利用可能な媒体であってもよい。限定ではなく例として、コンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは、汎用または特殊目的のコンピュータまたは汎用または特殊目的のプロセッサによってアクセスできる命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを運ぶまたは記憶するために使用できる他の何らかの媒体を含むことができる。また、任意の接続は、コンピュータ読取可能媒体と適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、ウェブサイトから、サーバから、あるいは、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア線、デジタル加入者線(DSL)、または、赤外線や、無線や、マイクロ波のようなワイヤレス技術を使用している他の遠隔ソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア線、DSL、または、赤外線や、無線や、マイクロ波のようなワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。ここで使用するような、ディスク(Disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル汎用ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイ(登録商標)ディスクを含み、ディスク(disk)は通常、磁気的にデータを再生する一方で、ディスク(disc)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ読取可能媒体の範囲内に含まれている。
【0135】
[0147]
開示の先の説明は、当業者が開示を製造または使用することを可能にするために提供されている。開示に対するさまざまな修正は、当業者にとって容易に明らかとなり、ここで定義される一般的な原理は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく他のバリエーションに適用してもよい。この開示を通して、用語「例」または「例示」は、例またはインスタンスを示し、着目した例に対する任意の基本設定を意味しない、または、着目した例に対する任意の基本設定を必要としない。この開示を通して使用する用語「最適化」は、改良するように適応させることを意味していてもよいが、必ずしも、完全に最適な(例えば、最も好ましい)シナリオを生成させるための試行である必要はない。したがって、本開示は、ここで説明した例および設計に限定するためのものではなく、ここで開示される原理および新規の特徴と一致して最も広い範囲に一致させるべきである。
以下に、本願出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]ワイヤレス通信のための方法において、
ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別し、前記初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別されることと、
前記候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信することと、
前記送信されたプローブ信号に応答する情報を受信することと、
前記初期のセットから、減少されたセットを識別し、前記減少されたセットは、前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて識別され、ターゲットアクセスポイントを選択するのに使用されることとを含む方法。
[2]少なくとも1つの付加的なメトリックを識別することをさらに含み、
前記プローブ信号は、前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成され、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックは、
データスループットと、
電力消費レートと、
データパケット電力レベルと、
肯定応答パケット電力レベルと、
アクセスポイント視線範囲と、
送信ダイバーシティと、
ネットワーク負荷と、
低電力特徴と、
送信ビームフォーミングパラメータと、
複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、
チャネル遅延拡散パラメータと、
ブロッカーの存在および大きさのパラメータと、
空間時間ブロックコーディング(STBC)および/または低密度パリティ検査(LDPC)能力のパラメータと、
到着角変動とのうちの1つ以上を含む[1]記載の方法。
[3]前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別することは、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別することと、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択することと、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さい候補アクセスポイントを前記初期のセットから廃棄することと、からなるグループからのうちの少なくとも1つとを含む[1]記載の方法。
[4]前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別することは、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別することと、
前記付加的なメトリックを組み合わせることと、
前記組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択することとを含む[1]記載の方法。
[5]前記付加的なメトリックを組み合わせることは、
重み付けされたファクタを、前記付加的なメトリックに適用することと、
前記付加的なメトリックのうちの1つに関して、前記重み付けされた付加的なメトリックを適応させることとを含む[4]記載の方法。
[6]前記初期のメトリックは、ビーコン電力レベルを含む[1]記載の方法。
[7]前記初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、前記ローミングスキャンをトリガすることをさらに含む[1]記載の方法。
[8]前記初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、前記ローミングスキャンをトリガすることをさらに含む[1]記載の方法。
[9]前記初期のセットを識別するために、前記初期のメトリックとともに使用されるしきい値を適応させることをさらに含む[1]記載の方法。
[10]ワイヤレス通信のためのデバイスにおいて、
ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別し、前記初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別されるように構成されているローミングモジュールと、
前記候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信するように構成されている送信機と、
前記送信されたプローブ信号に応答する情報を受信するように構成されている受信機とを具備し、
前記ローミングモジュールは、前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、前記初期のセットから、減少されたセットを識別し、ターゲットアクセスポイントを選択するのに前記減少されたセットを使用するようにさらに構成されているデバイス。
[11]前記ローミングモジュールは、
少なくとも1つの付加的なメトリックを識別し、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように前記プローブ信号を構成するようにさらに構成され、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックは、
データスループットと、
電力消費レートと、
データパケット電力レベルと、
肯定応答パケット電力レベルと、
アクセスポイント視線範囲と、
送信ダイバーシティと、
ネットワーク負荷と、
低電力特徴と、
送信ビームフォーミングパラメータと、
複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、
チャネル遅延拡散パラメータと、
ブロッカーの存在および大きさのパラメータと、
空間時間ブロックコーディング(STBC)および/または低密度パリティ検査(LDPC)能力のパラメータと、
到着角変動とのうちの1つ以上を含む[10]記載のデバイス。
[12]前記ローミングモジュールは、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別し、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択するように構成されていることによって、
前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別するように構成されている[10]記載のデバイス。
[13]前記ローミングモジュールは、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別し、
前記付加的なメトリックを組み合わせ、
前記組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択するように構成されていることによって、
前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別するように構成されている[10]記載のデバイス。
[14]前記ローミングモジュールは、
重み付けされたファクタを、前記付加的なメトリックに適用し、
前記付加的なメトリックのうちの1つに関して、前記重み付けされた付加的なメトリックを適応させるように構成されていることによって、
前記付加的なメトリックを組み合わせるように構成されている[13]記載のデバイス。
[15]前記初期のメトリックは、ビーコン電力レベルを含む[10]記載のデバイス。
[16]前記ローミングモジュールは、
前記初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、前記ローミングスキャンをトリガすることと、
前記初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、前記ローミングスキャンをトリガすることとからなるグループから、少なくとも1つを実行するようにさらに構成されている[10]記載のデバイス。
[17]ワイヤレス通信のための装置において、
ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別し、前記初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別される手段と、
前記候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信する手段と、
前記送信されたプローブ信号に応答する情報を受信する手段と、
前記初期のセットから、減少されたセットを識別し、前記減少されたセットは、前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて識別され、ターゲットアクセスポイントを選択するのに使用される手段とを具備する装置。
[18]少なくとも1つの付加的なメトリックを識別する手段をさらに具備し、
前記プローブ信号は、前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成されている[17]記載の装置。
[19]前記少なくとも1つの付加的なメトリックは、
データスループットと、
電力消費レートと、
データパケット電力レベルと、
肯定応答パケット電力レベルと、
アクセスポイント視線範囲と、
送信ダイバーシティと、
ネットワーク負荷と、
低電力特徴と、
送信ビームフォーミングパラメータと、
複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、
チャネル遅延拡散パラメータと、
ブロッカーの存在および大きさのパラメータと、
空間時間ブロックコーディング(STBC)および/または低密度パリティ検査(LDPC)能力のパラメータと、
到着角変動とのうちの1つ以上を含む[18]記載の装置。
[20]前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別する手段は、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別する手段と、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択する手段とを備える[17]記載の装置。
[21]前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別する手段は、
前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、付加的なメトリックを識別する手段と、
前記付加的なメトリックを組み合わせる手段と、
前記組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択する手段とを備える[17]記載の装置。
[22]前記付加的なメトリックを組み合わせる手段は、
重み付けされたファクタを、前記付加的なメトリックに適用する手段と、
前記付加的なメトリックのうちの1つに関して、前記重み付けされた付加的なメトリックを最適化する手段とを備える[21]記載の装置。
[23]前記初期のメトリックは、ビーコン電力レベルを含む[17]記載の装置。
[24]前記初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、前記ローミングスキャンをトリガする手段をさらに具備する[17]記載の装置。
[25]前記初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、前記ローミングスキャンをトリガする手段をさらに具備する[17]記載の装置。
[26]コンピュータプログラムプロダクトにおいて、
非一時的なコンピュータ読取可能媒体を具備し、前記非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、
少なくとも1つのコンピュータに、ローミングスキャンによって生成される候補アクセスポイントの初期のセットを識別させ、前記初期のセットは、初期のメトリックに少なくとも部分的に基づいて識別されるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記候補アクセスポイントの初期のセットのうちの少なくとも1つに対して、プローブ信号を送信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記送信されたプローブ信号に応答する情報を受信させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記初期のセットから、減少されたセットを識別させ、前記減少されたセットは、前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて識別され、ターゲットアクセスポイントを選択するのに使用されるためのコードとを含むコンピュータプログラムプロダクト。
[27]前記非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、前記少なくとも1つのコンピュータに、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別させるためのコードをさらに含み、
前記プローブ信号は、前記少なくとも1つの付加的なメトリックに対応する情報を取得するように構成され、
前記少なくとも1つの付加的なメトリックは、
データスループットと、
電力消費レートと、
データパケット電力レベルと、
肯定応答パケット電力レベルと、
アクセスポイント視線範囲と、
送信ダイバーシティと、
ネットワーク負荷と、
低電力特徴と、
送信ビームフォーミングパラメータと、
複数ユーザの複数入力複数出力(MIMO)パラメータと、
チャネル遅延拡散パラメータと、
ブロッカーの存在および大きさのパラメータと、
空間時間ブロックコーディング(STBC)および/または低密度パリティ検査(LDPC)能力のパラメータと、
到着角変動とのうちの1つ以上を含む[26]記載のコンピュータプログラムプロダクト。
[28]前記少なくとも1つのコンピュータに、前記初期のセットから、前記減少されたセットを識別させるためのコードは、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記受信された情報に少なくとも部分的に基づいて、少なくとも1つの付加的なメトリックを識別させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記付加的なメトリックを組み合わさせ、前記少なくとも1つのコンピュータに、前記組み合わされた付加的なメトリックがしきい値よりも大きい候補アクセスポイントを前記初期のセットから選択させるためのコードとからなるグループからの少なくとも1つとを含む[26]記載のコンピュータプログラムプロダクト。
[29]前記少なくとも1つのコンピュータに、前記付加的なメトリックを組み合わさせるためのコードは、
前記少なくとも1つのコンピュータに、重み付けされたファクタを、前記付加的なメトリックに適用させるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記付加的なメトリックのうちの1つに関して、前記重み付けされた付加的なメトリックを適応させるためのコードとを含む[28]記載のコンピュータプログラムプロダクト。
[30]前記非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記初期のメトリックとは異なるメトリックに少なくとも部分的に基づいて、アイドル関係モードまたはアクティブトラフィックモードの間に、前記ローミングスキャンをトリガさせるためのコードと、
前記少なくとも1つのコンピュータに、前記初期のメトリックがしきい値よりも大きく、少なくとも1つの付加的なメトリックがしきい値よりも小さいとき、前記ローミングスキャンをトリガさせるためのコードとからなるグループからの少なくとも1つをさらに含む[26]記載のコンピュータプログラムプロダクト。