【実施例】
【0033】
つぎに本発明の第1の実施例による価格変更用ラベル貼付けシート10およびこれを用いた価格変更方法を
図1ないし
図4にもとづき説明する。ただし、
図13および
図14と同様の部分には同一符号を付し、その詳述はこれを省略する。
図1は、価格変更用ラベル貼付けシート10の説明図であって、
図1(1)は、価格変更用ラベル貼付けシート10の平面図、
図1(2)は、価格変更用ラベル貼付けシート10の側面図である。
価格変更用ラベル貼付けシート10は、商品の値札(前記タグ1A、
図14)に貼り付けて、この商品の価格の変更を表示可能とするものであって、シート本体11を有する。
【0034】
シート本体11は、任意の厚さを有する紙材や合成樹脂材によりこれを構成しており、図示の例では合成樹脂材による透明基材あるいは半透明基材を用いており、本体貼付け領域12と、ラベル貼付け領域13と、販売促進情報表示領域14と、を有する。
【0035】
本体貼付け領域12は、任意の粘着剤を塗工した本体粘着剤層15を有して、シート本体11を値札(タグ1A)の裏面(
図2(3)参照、後述)に貼り付け可能とする。
本体貼付け領域12には、不正貼替え防止用切込み16を設けている。不正貼替え防止用切込み16は図示の例では、単純な「×」印形状に切り込みを入れてあるが、本体貼付け領域12部分を無理にはがして不正に貼り替えようとすると本体貼付け領域12が破断してしまうような任意の形状の切込みを採用可能である。したがって、価格変更用ラベル貼付けシート10をタグ1Aから不正にはがして別の商品の値札に貼り付けて、不正に値引きを受けようとする行為を防止可能である。
【0036】
ラベル貼付け領域13は、本体貼付け領域12の下方側に隣接して位置するとともに、シート本体11における本体粘着剤層15側の面にこれを形成しており、商品の価格変更を表示する価格変更用ラベル17(
図2、後述)を貼り付けるための領域である。
したがって、タグ1Aの通常価格2などの表示面に合わせて価格変更による割引率6および変更価格7などを表示することができる。
このラベル貼付け領域13の大きさないし面積は、望ましくは価格変更用ラベル17より大きいことが必要であり、価格変更用ラベル17のまわりに透明なシート本体11が枠取りするように貼り付ければ、その貼付け態様自体が購入者へのアピール度を向上可能である。
したがって、一般的なタグ1Aとは異なる透明基材に価格変更用ラベル17を貼り付けることになり、価格変更用ラベル17が宙に浮いた感じに取り付けられることになるので、タグ1Aとは別異な感じを受ける価格変更表示を行って、その宣伝効果を増強することができる。
【0037】
販売促進情報表示領域14は、ラベル貼付け領域13のさらに下方側(本体貼付け領域12の反対側)に隣接するように位置して、シート本体11における本体粘着剤層15側の面にこれを形成している。
図示の例では、「SALE」のように、あるいは「お買い得品」や「特売」など、商品の販売促進につながる各種の販売促進情報18を固定情報として、シート本体11に目立つ色などであらかじめ印刷している。
【0038】
なお、シート本体11においては、本体貼付け領域12とラベル貼付け領域13との境界部に、ラベル貼付け領域13を本体貼付け領域12から切り離し可能なミシン目19を形成している。
したがって、商品のセール期間が終了した時点で、このミシン目19の部分でラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14をシール本体11(本体貼付け領域12)から切り離すことができ、通常価格2の表示に戻しても、本体貼付け領域12がタグ1Aの裏面側に残るのみで、タグ1Aの表面側自体には何らの変化もないので、作業性が良好であるとともに、体裁上にも問題はない。
【0039】
また、価格変更用ラベル貼付けシート10を取り扱いやすくするために、本体粘着剤層15に仮着する台紙20(剥離紙)を準備しておくこともできる。
とくに
図1(2)に示すように、本体粘着剤層15の部分が台紙20に貼り付いて、価格変更用ラベル貼付けシート10を台紙20に仮着している。
台紙20としては、単葉形態とした価格変更用ラベル貼付けシート10を一枚ずつ仮着する構成にしてもよいし、台紙20を帯状として複数枚の価格変更用ラベル貼付けシート10を仮着可能とすることもできる。
このような構成の価格変更用ラベル貼付けシート10は、標準品として大量に製造することができるとともに、任意の枚数を保管しておくことができ、後述するように、必要に応じて、かつタイミングよく、機動性をもって小売店の売場における価格変更処理に用いることができる。
【0040】
図2は、価格変更用ラベル貼付けシート10に価格変更用ラベル17を貼り付けて価格変更を行う処理の説明図であり、
図2(1)は、価格変更用ラベル貼付けシート10に価格変更用ラベル17を貼り付けた状態の平面図、
図2(2)は、価格変更用ラベル17付きの価格変更用ラベル貼付けシート10をタグ1Aに貼り付けた状態の平面図、
図2(3)は、価格変更用ラベル17付きの価格変更用ラベル貼付けシート10をタグ1Aに貼り付けた状態の側面図である。
とくに
図2(1)に示すように、台紙20から剥離した価格変更用ラベル貼付けシート10のラベル貼付け領域13(シート本体11の本体粘着剤層15側の面)に価格変更用ラベル17を貼り付ける。
価格変更用ラベル17は、可変情報としての前記割引率6および変更価格7などを適宜かつ適時印字表示しているもので、とくに
図2(3)に示すように、ラベル基材21と、ラベル粘着剤層22と、を有する。
【0041】
ラベル基材21は、任意の紙材あるいは合成樹脂材からこれを構成し、たとえば、その地色をタグ1Aのそれとは異なる色に色付けすることにより、価格変更用ラベル17を目立たせ、購入者へのアピール度を増強可能である。
ラベル粘着剤層22は、本体粘着剤層15と同様に任意の粘着剤を塗工しているもので、価格変更用ラベル17をラベル貼付け領域13に貼り付け可能とする。
なお、価格変更用ラベル貼付けシート10におけるラベル貼付け領域13に本体粘着剤層15と同様に粘着剤を塗工することにより、ラベル貼付け領域13に価格変更用ラベル17を貼り付け可能としてもよい。すなわち、販売促進情報表示領域14を除くシート本体11に粘着剤を塗工することにより、塗工工程の容易化はもちろん、台紙20への価格変更用ラベル貼付けシート10の仮着性を高めておくこともできる。
【0042】
なお、販売促進情報表示領域14は、これをシート本体11の表面側あるいは裏面側のいずれに設けてもよい。
すなわち、
図2(3)に示すように、ラベル貼付け領域13と同じ側の面(表面)に前記販売促進情報18(図中、実線)を設ける構成、あるいはラベル貼付け領域13と反対側の面に反転印刷した販売促進情報18A(図中、仮想線)を設けて透明なシート本体11を透過(透視)して販売促進情報18Aを正像として視認させる構成、さらには、ラベル貼付け領域13と反対側の全面に大きく印刷した販売促進情報18B(図中、仮想線)を設けてシート本体11の裏面側(ラベル貼付け領域13と反対側の面側)に販売促進情報18Bを表示可能とした構成などを必要に応じて選択することにより、販売促進効果に変化を期待することができる。
【0043】
価格変更用ラベル17への割引率6および変更価格7の印字を行うには、商品の売場に直接かつ手軽に携帯して操作可能な携帯式ラベル印字貼付け機23(
図3)、あるいは携帯式ラベル印字貼付け機23と同様な、小型の携帯式サーマルプリンター24(
図4)などを用いることが好ましい。
もちろん、店内の売場の状況や必要に応じて、その他の小型プリンターないしは卓上型プリンター(ともに図示せず)を用いることもできる。特に、プリンターを使用する場合は、バーコードなどの印字に適している。
図3は、携帯式ラベル印字貼付け機23の概略側断面図であって、携帯式ラベル印字貼付け機23は、左右一対の側板などによる機体本体25と、機体本体25に一体に形成したグリップ26と、グリップ26とともに握持および開放可能な操作レバー27と、ラベル供給部28と、印字部29と、移送部30と、剥離部31と、貼付け部32と、を有する。
【0044】
グリップ26と操作レバー27との間にスプリングなどによる付勢部材33を設けて、操作レバー27をレバー軸34のまわりに往復回動可能としている。
操作レバー27の先端部には、印字部29における前後一対の印字器35を取り付けてあり、印字器35の選択摘み36を適宜回転することにより任意の印字用活字37を選択可能としてある。
【0045】
ラベル供給部28は、帯状のラベル連続体38をロール状に保持し、印字部29および移送部30方向に帯状に繰り出し可能である。
ラベル連続体38は、帯状の台紙39に複数枚の前記価格変更用ラベル17(
図2)を仮着している。
【0046】
印字部29は、上記印字器35と、インキローラー40と、プラテン41と、を有する。
付勢部材33の付勢力に抗して、操作レバー27をグリップ26方向に握持することにより、プラテン41上のラベル連続体38(価格変更用ラベル17)に印字器35の印字用活字37を押し当てて、価格変更用ラベル17への二行印字(たとえば、
図2に示した割引率6および変更価格7)を行う。
なお、印字器35の数を増やして三行以上の印字を可能とし、より多くの可変情報を価格変更用ラベル17に印字可能とすることもできる。
【0047】
移送部30は、移送ローラー42を有し、ラベル供給部28からのラベル連続体38を印字部29、剥離部31および貼付け部32方向に所定ピッチで移送するとともに、剥離部31における転向ピン43において台紙39のみを後方に転向させ、価格変更用ラベル17を台紙39から剥離可能とする。
【0048】
貼付け部32は、貼付けローラー44を有し、転向ピン43部分で剥離されてきた価格変更用ラベル17を貼付けローラー44が押し当てることにより、任意の部位(価格変更用ラベル貼付けシート10のラベル貼付け領域13)に貼り付け可能とする。
【0049】
図4は、携帯式サーマルプリンター24の概略側断面図であって、携帯式サーマルプリンター24は、プリンターハウジング45と、ラベル供給部46と、印字部47と、剥離部48と、台紙巻取り部49と、操作部50と、を有する。
【0050】
プリンターハウジング45には、引っ掛け片51を設けて、作業者のベルトなどに携帯式サーマルプリンター24を引っ掛けて、携行、印字その他必要な作業を可能としている。
【0051】
ラベル供給部46には、サーマル紙52をロール状に保持し、印字部47方向に帯状に繰り出し可能とする。
サーマル紙52は、ラベル連続体38(
図3)と同様に、帯状の台紙53に、ラベル粘着剤層22付きのラベル片52A(価格変更用ラベル17に相当)を複数枚仮着しており、ラベル片52Aには感熱発色剤層(図示せず)を形成し、加熱により感熱発色を可能としてある。
なお、その他の小型あるいは卓上型プリンターなどにおいて熱転写インキリボンを用いる印字方式の場合には、感熱発色剤層を形成したラベル片52A(サーマル紙52)ではなく、一般的なラベル基材を用いることができる。
【0052】
印字部47は、サーマルヘッド54およびプラテンローラー55を有し、操作部50による印字データその他のコマンドの入力により、台紙53への印字データの供給とともにプラテンローラー55の回転により、サーマル紙52(ラベル片52A)に印字可能とする。
【0053】
台紙巻取り部49は、剥離部48における転向ピン56の部分で転向された台紙53を巻き取るもので、この転向により台紙53からラベル片52Aを剥離する。
剥離されたラベル片52Aを指で取って、任意の部位(価格変更用ラベル貼付けシート10のラベル貼付け領域13)に貼り付け可能とする。
【0054】
このように、携帯式ラベル印字貼付け機23(
図3)あるいは携帯式サーマルプリンター24(
図4)を用いて、店内の売場において機動的に価格変更用ラベル17あるいはラベル片52Aなどを作成準備することができる。
【0055】
こうした構成の価格変更用ラベル貼付けシート10、および携帯式ラベル印字貼付け機23(
図3)あるいは携帯式サーマルプリンター24(
図4)を用いて、商品の価格を変更する処理について述べる。
商品の割引率6および変更価格7を表示した価格変更用ラベル17(あるいはラベル片52A)をラベル貼付け領域13に貼り付けるとともに(
図2(1))、本体貼付け領域12において価格変更用ラベル貼付けシート10を値札1Aの裏面側下方部に貼り付ける(
図2(2)、
図2(3))。
【0056】
かくして、タグ1A自体には何らの変更を加えることなく、その下方部に価格変更用ラベル貼付けシート10を位置させることが可能となり、割引率6および変更価格7など購入者にとって必須の情報を価格変更用ラベル17(あるいはラベル片52A)により明確に表示可能とするとともに、販売促進情報表示領域14の販売促進情報18、18A、18Bによる販売促進情報の表示とも相俟って、購入者に商品の購入をアピールすることができる。
【0057】
なお、セール期間が終了すれば、ミシン目19においてラベル貼付け領域13(および販売促進情報表示領域14)を本体貼付け領域12から切り離し、タグ1Aによる表示を元に戻すことも容易かつ体裁もよい。
【0058】
図5は、本発明の第2の実施例による価格変更用ラベル貼付けシート60の説明図であって、
図5(1)は、価格変更用ラベル貼付けシート60の平面図、
図5(2)は、価格変更用ラベル貼付けシート60の側面図である。
価格変更用ラベル貼付けシート60においては、既述の価格変更用ラベル貼付けシート10(第1の実施例、
図1)に加えて、シート本体11の最下部に連続して透明な被覆領域61を設けている。
この被覆領域61は、ラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14の合計領域と合同であって、販売促進情報表示領域14に隣接するようにシート本体11の最下部に位置し、ラベル貼付け領域13側に折り畳んでラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14を被覆可能である。
【0059】
被覆領域61には、販売促進情報表示領域14との間の境界部に、スジ押しあるいはミシン目などによる折畳み線62を設けることにより、被覆領域61をラベル貼付け領域13側に向かう折畳み操作を容易にしている。
【0060】
被覆領域61には、シート本体11における前記本体粘着剤層15(
図1)と同じ面側に被覆粘着剤層63を設け、被覆領域61をラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14に貼り付けた状態で被覆可能とする。
なお、この被覆粘着剤層63は、被覆領域61をラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14に貼り付け可能であれば、被覆領域61全面ではなく、その一部にこれを形成すればよいものである。
【0061】
こうした構成の価格変更用ラベル貼付けシート60においても、既述の価格変更用ラベル貼付けシート10と同様にラベル貼付け領域13部分に価格変更用ラベル17(あるいはラベル片52A)を貼り付けることができるとともに、被覆領域61によりラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14を被覆して価格変更用ラベル17(あるいはラベル片52A)を保護することができる。
【0062】
すなわち
図6は、価格変更用ラベル貼付けシート60に価格変更用ラベル17を貼り付けて価格変更を行う処理の説明図であり、
図6(1)は、価格変更用ラベル貼付けシート60に価格変更用ラベル17を貼り付けた状態の平面図、
図6(2)は、被覆領域61を折り畳んでラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14を被覆した状態の平面図、
図6(3)は、価格変更用ラベル17付きの価格変更用ラベル貼付けシート60をタグ1Aに貼り付けた状態の平面図、
図6(4)は、価格変更用ラベル17付きの価格変更用ラベル貼付けシート60をタグ1Aに貼り付けた状態の側面図である。
図6(1)に示すように、前記価格変更用ラベル貼付けシート10(第1の実施例、
図1)と同様に、価格変更用ラベル貼付けシート60のラベル貼付け領域13に価格変更用ラベル17を貼り付ける。
【0063】
図6(2)に示すように、被覆領域61を折畳み線62の部分で折り畳んでラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14を被覆する。この被覆により、価格変更用ラベル17をラベル貼付け領域13からはがして不正に貼り替えようとする行為は事実上不可能となる。
さらに、価格変更用ラベル17における印字内容(割引率6、変更価格7)を、外部からのこすれ、水やその他の汚れなどから保護可能である。
【0064】
図6(3)に示すように、被覆領域61により保護された価格変更用ラベル17付きの価格変更用ラベル貼付けシート60を本体貼付け領域12における本体粘着剤層15によってタグ1Aの裏面側に貼り付ける。
【0065】
かくして、ラベル貼付け領域13上の価格変更用ラベル17を保護した状態で、価格変更用ラベル貼付けシート10の場合と同様に、価格変更用ラベル17により割引率6および変更価格7を表示した状態で、タグ1Aに価格変更用ラベル貼付けシート60を貼り付けることができる。
もちろん、セール期間が終了すれば、被覆領域61により保護された状態のラベル貼付け領域13(および販売促進情報表示領域14)をミシン目19において本体貼付け領域12から切り離し、タグ1Aによる表示を元に戻すことも容易かつ体裁もよい。
【0066】
なお本発明において、ラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14の互いの相対位置関係は任意である。
たとえば、
図7は、本発明の第3の実施例による価格変更用ラベル貼付けシート70の平面図であって、価格変更用ラベル貼付けシート70は、価格変更用ラベル貼付けシート60(
図5)におけるシート本体11に対するラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14の相対位置を逆転させている。
【0067】
すなわち、シート本体11は、その上方(前記吊下げ用孔5がある上部)から下方に向かって、本体貼付け領域12、販売促進情報表示領域14およびラベル貼付け領域13の順に領域分けしてある。
さらに、本発明における被覆領域としては、少なくともラベル貼付け領域13を被覆することができればよいものであって、ラベル貼付け領域13と合同の被覆領域71を設けている。
したがって、販売促進情報表示領域14およびラベル貼付け領域13を本体貼付け領域12から切り離すためのミシン目19は、本体貼付け領域12と販売促進情報表示領域14との間にこれを形成し、折畳み線62は、ラベル貼付け領域13と被覆領域71との間にこれを形成する。
【0068】
こうした構成の価格変更用ラベル貼付けシート70によっても、既述の価格変更用ラベル貼付けシート60(
図5)と同様に、ラベル貼付け領域13を被覆領域71により被覆保護しつつ、ラベル貼付け領域13上の価格変更用ラベル17により割引率6や変更価格7などの可変情報をタイミングよく作業性良好に表示およびその変更を行うことができる。
もちろん、販売促進情報表示領域14の位置やデザインを変化させることにより販売促進を図ることができる。
【0069】
図8は、本発明の第4の実施例による価格変更用ラベル貼付けシート80の平面図であって、価格変更用ラベル貼付けシート80では、ラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14をともにシート本体11に対して隣接させた位置に設けている。
【0070】
すなわち、価格変更用ラベル貼付けシート80における販売促進情報表示領域14は、ラベル貼付け領域13の側面にも隣接しており、図中、上下縦方向に延びる領域としてこれを設け、既述の価格変更用ラベル貼付けシート60(
図5)や価格変更用ラベル貼付けシート70(
図7)とは異なったデザインを採用している。
【0071】
したがって、価格変更用ラベル貼付けシート80では、横方向に並列するラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14をともに被覆する被覆領域81を設ける。
また、ラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14を本体貼付け領域12から切り離すためのミシン目19は、本体貼付け領域12とラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14との間にこれを形成するとともに、折畳み線62は、ラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14と被覆領域81との間にこれを形成する。もちろん、ラベル貼付け領域13のみを被覆するように被覆領域81を設けることもできる。
【0072】
こうした構成の価格変更用ラベル貼付けシート80によっても、既述の価格変更用ラベル貼付けシート60(
図5)および価格変更用ラベル貼付けシート70(
図7)と同様に、ラベル貼付け領域13を被覆領域81により被覆保護しつつ、ラベル貼付け領域13上の価格変更用ラベル17により割引率6や変更価格7などの可変情報をタイミングよく作業性良好に表示およびその変更を行うことができる。
【0073】
図9は、本発明の第5の実施例による価格変更用ラベル貼付けシート90の説明図であって、
図9(1)は、価格変更用ラベル貼付けシート90の平面図、
図9(2)は、価格変更用ラベル貼付けシート90の側面図である。
価格変更用ラベル貼付けシート90は、これを値札(タグ1A)の表面(
図10(2)参照、後述)側に貼り付け可能とする。
すなわち、価格変更用ラベル貼付けシート90における本体貼付け領域12は、シート本体11をタグ1Aの表面に貼り付け可能としているもので、ラベル貼付け領域13は、シート本体11における本体貼付け領域12の本体粘着剤層15側とは反対側の面にこれを形成している。
なお、この価格変更用ラベル貼付けシート90のシート本体11は、これを透明な基材から構成しておくことが望ましい。
【0074】
図10は、価格変更用ラベル貼付けシート90に価格変更用ラベル17を貼り付けて価格変更を行う処理の説明図であって、
図10(1)は、価格変更用ラベル17付きの価格変更用ラベル貼付けシート90をタグ1Aに貼り付けた状態の平面図、
図10(2)は、価格変更用ラベル17付きの価格変更用ラベル貼付けシート90をタグ1Aに貼り付けた状態の側面図である。
とくに
図10(1)に示すように、台紙20(
図9)から剥離した価格変更用ラベル貼付けシート90のラベル貼付け領域13(シート本体11の本体粘着剤層15とは反対側の面)に価格変更用ラベル17を貼り付けた状態で、本体粘着剤層15により本体貼付け領域12部分をタグ1Aの表面下方部に貼り付ける(
図10(2))。
【0075】
なお、販売促進情報表示領域14は、これをシート本体11の表面側あるいは裏面側のいずれに設けてもよい(
図2の場合と同様)。
すなわち、
図10(2)に示すように、ラベル貼付け領域13と同じ側の面(表面)に前記販売促進情報18(図中、実線)を設ける構成、あるいはラベル貼付け領域13と反対側の面に反転印刷した販売促進情報18A(図中、仮想線)を設けて透明なシート本体11を透過(透視)して販売促進情報18Aを正像として視認させる構成、さらには、ラベル貼付け領域13と反対側の全面に大きく印刷した販売促進情報18B(図中、仮想線)を設けてシート本体11の裏面側(ラベル貼付け領域13と反対側の面側)に販売促進情報18Bを表示可能とした構成などを必要に応じて選択することができる。
【0076】
こうした構成の価格変更用ラベル貼付けシート90によっても、既述の価格変更用ラベル貼付けシート10(
図1)などと同様に、ラベル貼付け領域13上の価格変更用ラベル17により割引率6や変更価格7などの可変情報をタイミングよく作業性良好に表示およびその変更を行うことができる。
さらに、商品のセール期間が終了した時点で、前記ミシン目19の部分でラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14をシール本体11(本体貼付け領域12)から切り離すことができ、通常価格2の表示に戻すことができる。
なお、本体貼付け領域12がタグ1Aの表面側下部に残ることになるが、本体貼付け領域12自体が透明であって、タグ1Aの表面自体に視覚的には大きな影響を及ぼすことはなく、体裁上にも問題は少ない。
【0077】
図11は、本発明の第6の実施例による価格変更用ラベル貼付けシート100の説明図であって、
図11(1)は、価格変更用ラベル貼付けシート100の平面図、
図11(2)は、価格変更用ラベル貼付けシート100の側面図である。
価格変更用ラベル貼付けシート100は、シート本体11の裏面側全面に本体粘着剤層15を設け、
図9の価格変更用ラベル貼付けシート90と同様に、値札(タグ1A)の表面(
図12(2)参照、後述)側に貼り付け可能である。ただし、価格変更用ラベル貼付けシート100は、既述の価格変更用ラベル貼付けシート90(第5の実施例、
図9)に加えて、シート本体11の最下部に連続する第2の販売促進情報表示領域101を設けている。
【0078】
この第2の販売促進情報表示領域101には、販売促進情報表示領域14の販売促進情報18と略同一の内容、すなわち商品の販売促進につながる各種の販売促進情報102が固定情報として、シート本体11にあらかじめ印刷している。
【0079】
この第2の販売促進情報表示領域101は、ラベル貼付け領域13の下方側に位置して、シート本体11における本体粘着剤層15側の反対側の面にこれを形成している。
また、第2の販売促進情報表示領域101は、ラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14の合計領域とほぼ合同であって、販売促進情報表示領域14に隣接するようにシート本体11の最下部に位置している。
【0080】
さらに、第2の販売促進情報表示領域101は、販売促進情報表示領域14との間の境界部に設けたスジ押しあるいはミシン目などによる折畳み線62により、第2の販売促進情報表示領域101をラベル貼付け領域13の反対側に折畳むことができる。そして、シート本体11の第2の販売促進情報表示領域101の裏面側に設けた本体粘着剤層15により、ラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14の裏面側に貼着することができる。
【0081】
図12は、価格変更用ラベル貼付けシート100に価格変更用ラベル17を貼り付けて価格変更を行う処理の説明図であって、
図12(1)は、価格変更用ラベル17付きの価格変更用ラベル貼付けシート100をタグ1Aに貼り付けた状態の平面図、
図12(2)は、価格変更用ラベル17付きの価格変更用ラベル貼付けシート100をタグ1Aに貼り付けた状態の側面図、
図12(3)は、価格変更用ラベル貼付けシート100をタグ1Aに貼り付けた状態をタグ1Aの裏面側から見た平面図である。
とくに
図12(1)に示すように、台紙20(
図11)から剥離した価格変更用ラベル貼付けシート100のラベル貼付け領域13(シート本体11の本体粘着剤層15とは反対側の面)に価格変更用ラベル17を貼り付けた状態で、本体粘着剤層15により本体貼付け領域12部分をタグ1Aの表面下方部に貼り付ける(
図12(2))。
【0082】
こうした構成の価格変更用ラベル貼付けシート100によっても、既述の価格変更用ラベル貼付けシート10(
図1)などと同様に、ラベル貼付け領域13上の価格変更用ラベル17により割引率6や変更価格7などの可変情報をタイミングよく作業性良好に表示およびその変更を行うことができる。
さらに、商品のセール期間が終了した時点で、前記ミシン目19の部分でラベル貼付け領域13および販売促進情報表示領域14をシール本体11(本体貼付け領域12)から切り離すことができ、通常価格2の表示に戻すことができる。
なお、本体貼付け領域12がタグ1Aの表面側下部に残ることになるが、本体貼付け領域12自体が透明であって、タグ1Aの表面自体に視覚的には大きな影響を及ぼすことはなく、体裁上にも問題は少ない。
【0083】
さらに、価格変更用ラベル貼付けシート100は、
図12(3)に示すように、タグ1Aの表面側の販売促進情報表示領域14に設けられた販売促進情報18だけではなく、タグ1Aの裏面側の第2の販売促進情報表示領域101にも販売促進情報18と略同一の内容である販売促進情報102を設けているので、タグ1Aの表裏両面からこの商品がセール品や割引対象品などであることをアピールでき、販売促進効果を高めることができる。