(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記の構造では、追従機構がタワー側コネクタを前記パレット側コネクタに近づける方向へ付勢するスプリングを有しているので、パレットがスプリングの復元力によって、所定の格納位置から位置ずれするおそれがある。
【0009】
具体的には、タワーには、通常、パレットを当該格納位置に固定するロック機構が上記の電気接続構造とは別に設けられている。ロック機構によってパレットが格納位置に固定された状態では、スプリングは若干収縮されており、このスプリングの復元力を利用してタワー側コネクタをパレット側コネクタへ押し付けて両コネクタの接続状態を維持させている。
【0010】
パレットを格納位置から引っ張り出す際には、ロック機構によるパレットの固定が解除されるが、このとき、パレットは、ロック機構による拘束が解除されて移動可能なフリーな状態になるので、当該パレットは、スプリングの復元力によって、所定の格納位置から位置ずれするおそれがある。
【0011】
そのような場合、パレットを引き出すための爪などの係合部材が当該パレットに形成された穴などの所定の被係合部に正常に係合することができず、パレットの移動動作に関して作業不良を起こすおそれがある。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、タワー側コネクタをパレット側コネクタに追従させる追従機構が有する弾性部材の付勢力によってパレットが所定の格納位置から位置ずれすることを防ぐことができる立体駐車装置用の電気接続構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の立体駐車装置用の電気接続構造は、自動車がパレットに搭載された状態でタワーの所定の格納位置に格納される立体駐車装置用の電気接続構造において、上記パレットに設けられるパレット側コネクタと、上記タワーに設けられて上記パレット側コネクタに接続されるタワー側コネクタと、前記タワー側コネクタを前記パレット側コネクタに押圧する方向へ付勢する第1弾性部材を有し、前記パレット側コネクタの変位に追従させて前記タワー側コネクタの変位を許容する追従機構と、前記タワー側コネクタと前記パレット側コネクタとが接続された状態において前記パレットを前記格納位置に保持する保持力を有し、前記パレットを前記格納位置から引き出して前記タワー側コネクタと前記パレット側コネクタとの接続を解除する操作力が作用したときに前記パレットの保持を解除する保持部とを備えていることを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、パレットを所定の格納位置に保持する保持部を備えているので、タワー側コネクタとパレット側コネクタとが接続された状態では、保持部の保持力によってパレットを格納位置に保持することができる。これによって、パレットが格納位置から位置ずれまたは離脱することを回避することができる。一方、パレットを移動させるときには、パレットを格納位置から引き出して前記タワー側コネクタと前記パレット側コネクタとの接続を解除する操作力を作用させることによって、保持部によるパレットの保持を解除することができる。
【0015】
また、前記保持部は、前記タワーに設けられているのが好ましい。
【0016】
この構成によれば、タワーにおけるタワー側コネクタが設置された場所に保持部を設置することによって、タワー側コネクタとパレット側コネクタとが接続された状態で、パレット側コネクタを有するパレットを格納位置に保持することができる。したがって、全てのパレットに保持部を設ける必要がなくなり、製造コストを低減することが可能である。
【0017】
また、前記保持部は、前記パレットが前記格納位置にあるときに、前記パレットの端部に吸着する磁石を備えているのが好ましい。
【0018】
この構成によれば、保持部が磁石を備えているので、前記パレットが前記格納位置にあるときに、磁石がパレットの端部に吸着してパレットを確実に保持することができる。しかも、このような保持部は、電気的に作動する機構を有しない簡易な構造であるので、製造コストおよびランニングコストを低減することが可能である。
【0019】
また、前記保持部は、前記磁石を前記パレットの端部に押圧する方向へ付勢する第2弾性部材をさらに備えているのが好ましい。
【0020】
この構成によれば、格納位置へ移動するパレットの端部がタワー側で静止している磁石に衝突するときの衝撃を第2弾性部材によって緩和することが可能である。これによって、磁石およびその周辺部の破損を防止することが可能である。
【0021】
前記磁石が前記格納位置にある前記パレットの端部に吸着した位置からさらに当該端部に押圧する方向へ移動することを規制する規制部材をさらに備えているのが好ましい。
【0022】
この構成によれば、磁石は、第2弾性部材の付勢力を受けて、格納位置にあるパレットの端部に吸着した位置からさらに当該端部に押圧する方向へ移動しようとしても、規制部材によって、その移動が規制されるので、第2弾性部材を有している構成においても、磁石がパレットの端部に吸着してパレットを所定の格納位置に確実に保持することができる。
【0023】
また、前記保持部は、前記パレット側に設けられたパレット側係合部と、前記タワー側に設けられ、前記パレット側係合部と係合可能な形状を有するタワー側係合部とを有するのが好ましい。
【0024】
この構成によれば、パレットが格納位置にあるときに、パレット側係合部とタワー側係合部とが互いに係合することによって、パレットを確実に保持することができる。しかも、このような保持部は、電気的に作動する機構を有しない簡易な構造であるので、製造コストおよびランニングコストを低減することが可能である。
【発明の効果】
【0025】
本発明の立体駐車装置用の電気接続構造によれば、タワー側コネクタをパレット側コネクタに追従させる追従機構を有する電気接続構造において、当該追従機構が有する弾性部材の付勢力によってパレットが所定の格納位置から位置ずれすることを防ぐことができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1および
図2は、本発明に係る電気接続構造を備えた立体駐車装置の実施形態を示している。該立体駐車装置は、自動車1が格納されるタワー2と、自動車1が搭載されるパレット3と、該パレット3を自動車の搬入位置と上記タワー2に設けられた所定の格納位置Pとの間で移動させる移送機構4とを有している。上記タワー2の左右には、自動車1を格納する上下複数段の格納部5がそれぞれ設けられている。パレット3は、自動車1を載せることが可能な大きさを有する板状の部材であり、磁石に吸着可能な材料、例えば、鋼板などの磁性体からなる板状部材で製造されている。また、
図2に示されるように、パレット3は、その側端部において、側方を向く側辺部3aと、側方突出部3bとを有する。側方突出部3bは、側辺部3aから側方、すなわちパレットの送り方向Yに突出する。
【0028】
上記移送機構4は、
図1の矢印Aに示すように、自動車1が搭載されたパレット3を、例えば地上部に設けられた搬入位置からタワー2に設けられた格納部5の設置位置まで昇降駆動するエレベータ装置と、
図1の矢印Bに示すように、上記格納部5上の格納位置Pにパレット3を横移動させる横送り装置とを有し、自動車1が搭載されたパレット3を上記搬入位置から格納位置Pに移動させて自動車1を格納するとともに、該格納位置から搬入位置にパレット3を移動させて自動車1を出庫可能な状態とするように構成されている。
【0029】
また、タワー2には、パレット3をタワー2内の所定の格納位置Pに固定するロック機構(図示せず)が設けられている。
【0030】
上記の横送り装置は、パレット3を搬送するための爪などの係合部材(図示せず)を備えている。一方、パレット3には、パレット3が所定の格納位置Pにあるときに上記の係合部材と係合可能な係合穴などの被係合部が形成されている。これら係合部材および被係合部の構造は、従来公知の立体駐車装置で用いられている構造が採用されている。
【0031】
図2〜3に示される立体駐車装置用の電気接続構造は、パレット3に設けられたパレット側カプラ101と、タワー2側に設けられたタワー側カプラ102とを備えている。
【0032】
パレット側カプラ101は、パレット側コネクタ6を備えている。
【0033】
タワー側カプラ102は、タワー2に設けられてパレット側コネクタ6に接続されるタワー側コネクタ7と、タワー側コネクタ7を一定範囲内で移動可能に支持する追従機構16と、パレット3を保持するための保持部40とを備えている。
【0034】
すなわち、
図2〜3に示されるように、上記パレット3にはパレット側カプラ101が固定され、当該パレット側カプラ101の構成要素であるパレット側コネクタ6は、パレット3上に設けられた図外の給電部に電気ケーブルを介して接続されている。それとともに、タワー2の各格納部5にはタワー側カプラ102が配設され、当該タワー側カプラ102の構成要素であるタワー側コネクタ7は、接続ケーブルなどを介して図外の電源に接続されている。そして、上記パレット3上に搭載された電気自動車(以下、単に自動車1という)のバッテリに対して充電を行うための電気接続構造が、上記パレット側カプラ101とタワー側カプラ102とにより構成されている。すなわち、上記自動車1に設けられた充電用コードの接続プラグを上記パレット3のコンセントに挿入した状態で、これらカプラ101、102のコネクタ6、7同士を接続することにより、立体駐車装置に設けられた上記電源と自動車1のバッテリとが電気的に接続されて該バッテリに対する充電が行われるようになっている。
【0035】
上記パレット側コネクタ6には、タワー側コネクタ7に形成された接続孔7aに挿入される接続端子6a(
図2〜3および
図5参照)が形成されている。そして、上記パレット3の側辺部3aに、上記パレット側コネクタ6が固定部材10を介して固定されている。該固定部材10には、上記パレット側コネクタ6を左右から挟持する挟持ブラケット11と、上記パレット側コネクタ6の外周を囲繞する周壁板12とが取り付けられている。上記両挟持ブラケット11の一方には、その先端面に上下一対の位置決めピン13が突設されるとともに、上記両挟持ブラケット11の他方には、その先端面に単一の位置決めピン13が突設されている。
【0036】
上記タワー側コネクタ7は、
図2に示されるように、タワー2の外周部を覆うように設置された外壁14と所定距離を隔ててその内方側に配設されたフレーム材15に、追従機構16を介して移動可能に支持されている。そして、自動車1が搭載されたパレット3が上記移送機構4のエレベータ装置により昇降駆動されて所定の格納部5の高さまで設置位置に移送された場合に、上記パレット3に設けられたパレット側コネクタ6と、上記タワー側コネクタ7とが、同一の直線上に並び、かつ、所定の距離を隔てて対向した状態となる位置に配設されている。
【0037】
追従機構16は、パレット側コネクタ6がタワー側コネクタ7に接続されたときにパレット3およびパレット側コネクタ6が変位するのに追従させてタワー側コネクタ7の変位を許容させる機構である。
【0038】
具体的には、追従機構16は、タワー2のフレーム材15に固定ボルト17を介して固定された支持ブラケット18と、該支持ブラケット18の起立壁18aに取り付けられた4個のブッシュ材19と、該ブッシュ材19によりそれぞれ後述するように傾動可能に支持された4本の支持バー20と、上記支持バー20の先端部に取り付けられた傾動自在継手22と、該傾動自在継手22により傾動可能に支持された支持プレート23と、当該支持プレート23に対してパレット3の送り方向(
図2および
図3の矢印Y方向)に離間して配置された可動プレート35と、当該可動プレート35を当該送り方向Yに移動自在に支持する支持バー36と、該可動プレート35をタワー2におけるパレット3を格納位置から送り出す側(すなわち、パレット側コネクタ6に近づく側)に向けて付勢する第1弾性部材21と、を有している。
【0039】
図3〜4に示されるように、上記追従機構16の可動プレート35におけるパレット側コネクタ6を向く側の面には、タワー側コネクタ7が取り付けられている。さらに可動プレート35には、上記タワー側コネクタ7を左右から挟持する挟持ブラケット24と、上記タワー側コネクタ7の外周部を囲繞する周壁板25とが取り付けられている。上記挟持ブラケット24の先端面には、タワー側コネクタ7の位置決めピン13が挿入される位置決め孔26が形成されている。また、上記周壁板25の先端部には、上記パレット側コネクタ6をタワー側コネクタ7に接続する際に両コネクタ6,7の位置ずれを修正する方向にタワー側コネクタ7およびそれに連結された可動プレート35等(可動プレート35、支持バー35および支持プレート23)を案内する先拡がり形状の傾斜面からなる案内部25aが設けられている。
【0040】
上記起立壁18aに取り付けられたブッシュ材19は、上記支持バー20の挿通孔と球面状の外周面を有する筒状の内筒体19aと、該内筒体19aを回動自在に支持する外筒体19bとにより構成されている。そして、内筒体19aは、その内周面において上記支持バー20と嵌合し、さらにその外周面において、当該内筒体19aが外筒体19bに保持された状態で回動変位することにより上記支持バー20の設置角度が変化することが許容されるようになっている。
【0041】
また、上記支持バー20の基端部には、
図3に示されるように、ストッパープレート27が取付ボルト28を介して取り付けられている。さらに、支持バー20の両側(すなわち、矢印X方向における両側)において、ストッパープレート27を支持バー20の後方(
図3の左側)へ押圧する押圧機構127が支持ブラケット18の起立壁18aに固定されている。押圧機構127は、例えば、シリンダと、シリンダに出没自在に挿入されたロッドと、当該ロッドをシリンダから出る方向へ付勢するバネなどの弾性部材とを有し、当該ロッドによってストッパープレート27を後方へ押圧する。押圧機構127がストッパープレート27を支持バー20の両側から後方へ常時押圧することにより、ストッパープレート27の固定された支持バー20は、パレット3の送り方向(
図2および
図3の矢印Y方向)に維持される。
【0042】
図2〜3に示されるように、可動プレート35は、支持プレート23に対してパレット3の送り方向(
図2および
図3の矢印Y方向)に離間して配置されている。支持バー36は、送り方向に延びるように配置されている。支持バー36の一方の端部は、取付ボルト37によって可動プレート35に連結され、他方の端部は、支持プレート23を貫通するとともに、取付ボルト39によってストッパプレート38に連結されている。
【0043】
第1弾性部材21は、コイルバネなどからなり、可動プレート35と支持プレート23との間に収縮された状態で配置されている。これにより、第1弾性部材21は、該可動プレート35をタワー2におけるパレット3を格納位置から送り出す側(すなわち、パレット側コネクタ6に近づく側)に向けて常時付勢する。そして、上記両コネクタ6,7の非接続状態では、上記第1弾性部材21の付勢力に応じて可動プレート35がタワー2におけるパレット3を格納位置から送り出す側(すなわち、パレット側コネクタ6に近づく側)に付勢されることにより、当該可動プレート35に対して支持バー36を介して連結されたストッパプレート38が支持プレート23に当接することにより、上記支持バー36の前方移動が規制された最前方位置に可動プレート35が保持されている。可動プレート35は、パレット側コネクタ6とタワー側コネクタ7とが接続されるときに、パレット3側の周壁板12によって押圧され、
図2の符号35Aが付された位置まで移動することが可能である。上記の第1弾性部材21が収縮することにより、タワー側コネクタ7はパレット側コネクタ6に追従して、
図2の左方向へ移動する。このとき、ストッパープレート38は、パレット側コネクタ6の移動に追従して、
図2の左方向へ移動し、支持プレート23から離間する。
【0044】
また、図示されないロック機構によってパレット3が格納位置Pに固定された状態では、可動プレート35は、
図6に示されるように、パレット3側の周壁板12によって押圧されて、初期状態の位置Iから押圧状態の位置IIへ移動し、それによって、第1弾性部材21は若干縮む。この第1弾性部材21の復元力を利用して、タワー側コネクタ7は、パレット側コネクタ6へ押し付けられ、両コネクタ6、7の接続状態が維持される。
【0045】
傾動自在継手22は、支持バー20に対して支持プレート23を傾動自在に連結する構成を有しており、例えば、支持バー20の先端部に取り付けられた本体部と、当該本体部内部に回転自在に収容された球部と、当該球部と支持プレート23とを連結する連結部とを有する。支持プレート23は、傾動自在継手22を介して支持バー20に傾動自在に連結されているので、支持バー20と支持プレート23との連結角度がタワー側コネクタ7における幅方向(
図3の矢印Xの方向)および高さ方向(
図2の矢印Zの方向)に変化することが許容される。
【0046】
保持部40は、タワー側コネクタ6と前記パレット側コネクタ7とが接続された状態(
図6参照)においてパレット3を格納位置Pに保持する保持力を有し、パレット3を格納位置Pら引き出してタワー側コネクタ6とパレット側コネクタ7との接続を解除する操作力が
図6の矢印Dの方向へ作用したときにパレット3の保持を解除する機構である。
【0047】
具体的には、保持部40は、
図2〜4に示されるように、複数の磁石41と、磁石41が取り付けられた取付板44と、取付板44を支持する支持バー43と、第2弾性部材42と、支持バー43(およびそれに連結された取付板44および磁石41)の矢印Y方向(すなわち、パレット3の送り方向)への移動量を規制する規制部材であるストッパープレート45と、第1ブラケット47と、第2ブラケット48とを備えている。
【0048】
磁石41は、円板状の永久磁石などからなり、取付板44のパレット3に対向する側(具体的には、パレット3の側方の端部から側方へ突出する側方突出部3bに対向する位置)に取付ボルト51によって固定されている。
図3に示されるように、磁石41は、タワー側コネクタ7における幅方向Xに並んで3個配置されている。
【0049】
取付板44は、第1ブラケット47の起立壁47aに対してパレット3の送り方向(
図2および
図3の矢印Y方向)に離間して配置されている。支持バー43は、送り方向Yに延びるように配置されている。支持バー43の一方の端部は、取付ボルト46によって取付板44に連結され、他方の端部は、起立壁47aを貫通するとともに、取付ボルト46によってストッパープレート45に連結されている。ストッパープレート45は、起立壁47aに当接することによって、磁石41が格納位置Pにあるパレット3の端部の側方突出部3bに吸着した位置からさらに当該端部の側方突出部3bに押圧する方向(
図6の矢印Dの方向)へ移動することを規制する規制部材として機能する。
【0050】
第2弾性部材42は、取付板44と起立壁47aとの間に収縮された状態で配置されている。これにより、第2弾性部材42は、磁石41が取り付けられた取付板44をタワー2におけるパレット3を格納位置から送り出す側(すなわち、パレット3の端部の側方突出部3bに押圧する方向)に向けて常時付勢する。第2弾性部材42は、圧縮コイルスプリングなどからなる。
【0051】
パレット3が所定の格納位置Pへ移動したときには、パレット3の端部の側方突出部3bが磁石41に吸着する。このとき、磁石41は、第2弾性部材42の付勢力によって、パレット3に吸着していない初期状態と同じ位置に維持される。
【0052】
第1ブラケット47は、上記の支持バー43を矢印Y方向に移動自在に支持する起立壁47aと、起立壁47aを支持する基板部47bとを有する。第2ブラケット48は、基板部48aと、下方突出部48bとを有する。第1ブラケット47の基板部47bは、取付ボルト49によって、第2ブラケット48の基板部48aに取り付けられている。第2ブラケット48の下方突出部48bは、取付ボルト50によって、支持ブラケット18の起立壁18aに取り付けられている。
【0053】
上記のように構成された保持部40では、
図6に示されるように、タワー側コネクタ7とパレット側コネクタ6とが接続された状態において、磁石41がパレット3の側方突出部3bに吸着することによって、パレット3を所定の格納位置P(
図1参照)に所定の保持力で保持する。また、パレット3を搬送するための爪などの係合部材(図示せず)がパレット3の被係合部(図示せず)に係合し、当該爪によって、パレット3を格納位置Pから引き出してタワー側コネクタ6とパレット側コネクタ7との接続を解除する操作力が作用したときにパレット3の保持を解除する。
【0054】
さらに、
図2〜3に示されるタワー側カプラ102には、上記タワー側コネクタ7が取り付けられた支持プレート23の下端部において、上記支持バー20の間に配設されて水平方向に延びる水平板29が設けられている。また、上記支持ブラケット18の取付基板18bには、上記水平板29を下方から支持することにより、上記支持プレート23およびタワー側コネクタ7等がその自重に応じて垂下した状態となるのを規制する昇降支持機構30が取り付けられている。
【0055】
上記昇降支持機構30は、
図2に示すように、支持ブラケット18の取付基板18b上に取り付けられた保持筒31と、該保持筒31により昇降可能に支持された昇降体32と、該昇降体32を上方に付勢する圧縮コイルばねからなる垂直弾性部材33と、保持筒31を収納するケーシング34とを備えている。ケーシング34には、昇降体32が出没可能な開口34aが形成されている。上記両コネクタ6,7が非接続状態となった通常時には、該垂直弾性部材33の付勢力に応じ、上記昇降体32に設けられたフランジ部32aがケーシング34の開口34aの周辺部に当接した上方位置に昇降体32が係止されている。そして、昇降体32の上部が上記水平板29の下面に当接することにより、水平板29は当該昇降体32によって支持される。これにより、水平板29は、通常時には、
図2に示すように、上記支持バー20が水平状態となった基準位置にタワー側コネクタ7およびそれを支持する支持プレート23等(すなわち、支持プレート23、可動プレート35、および支持バー36)の設置高さが保持されている。
【0056】
また、上記パレット側コネクタ6とタワー側コネクタ7とを接続する際、または両コネクタは6,7の接続状態において、上記パレット側コネクタ6からタワー側コネクタ7を下方に変位させる所定の押圧力が作用した場合には、上記垂直弾性部材33の付勢力に抗して上記昇降体32が下降することにより、上記タワー側コネクタ7および支持プレート23等はパレット側コネクタ6に追従して下降することが許容されるようになっている。
【0057】
上記のような構成を有する立体駐車装置のタワー2内に自動車1を格納して該自動車1のバッテリに充電する場合には、地上部の搬入位置に配置されたパレット3上に上記自動車1を搭載した後、該自動車1に設けられた充電用コードを充電用コードの接続プラグを上記パレット3に設けられたコンセントに挿入することにより、図外の電気ケーブルを介して上記自動車1のバッテリと接続する。この状態で、上記自動車1が搭載されたパレット3を、移送機構4のエレベータ装置により上昇させて上記タワー側コネクタ7が設けられた格納部5に対向する位置まで移送する。
【0058】
そして、
図2および
図3に示すように、上記パレット3に設けられたパレット側コネクタ6と、上記タワー2の格納部5に設けられたタワー側コネクタ7とを相対向させた状態で、上記パレット3を移送機構4の横送り装置によって格納部5上に横送し、該横送り動作に応じて上記パレット側コネクタ6とタワー側コネクタ7との位置ずれを修正した状態で、
図6に示されるように両コネクタ6,7を自動的に接続する。パレット3が格納位置Pに到達した瞬間には、パレット3の端部3の側方突出部3bが保持部40の磁石41に到達し、磁石41が
図6の左方向へ若干押され、それとともにストッパープレート45も磁石41に追従して
図6の左方向へ一時的に移動するが、第2弾性部材42の復元力によって、磁石41およびストッパープレート45は
図2の初期位置まで戻される。
【0059】
このとき、図示されないロック機構によってパレット3が格納位置Pに固定された状態では、
図6に示されるように追従機構16の第1弾性部材21は若干収縮され、この第1弾性部材21の復元力を利用して、タワー側コネクタ7をパレット側コネクタ6へ押し付けて両コネクタの接続状態を維持させている。
【0060】
このとき、保持部40は、
図6に示されるように、タワー側コネクタ7とパレット側コネクタ6とが接続された状態において、磁石41がパレット3の側方突出部3bに吸着することによってパレット3を所定の保持力で格納位置Pに保持する。
【0061】
保持部40がパレット3を格納位置Pに保持する保持力(すなわち、磁石41の吸着力)は、第1弾性部材21の付勢力よりも強くなるように設定されている。このため、ロック機構によるパレット3の固定が解除されたときに、パレット3が追従機構16の第1弾性部材21の復元力によって所定の格納位置Pから位置ずれまたは離脱しようとしても、磁石41がパレット3の側方突出部3bに吸着するとともに、取付板44および支持バー43を介して磁石41に連結されたストッパープレート45が起立壁47aに当接して、当該磁石41の側方突出部3bに向かう方向への移動を規制する。これにより、パレット3が所定の格納位置Pから位置ずれまたは離脱することを回避することができる。その結果、パレット3を横送りする横送り装置の爪などの係合部材が当該パレット3に形成された所定の被係合部に正常に係合して、パレット3を格納位置Pから引き出すことが可能になる。
【0062】
一方、パレット3を格納位置Pから移動させるときには、上記の爪などの係合部材を用いて、パレット3を格納位置Pからから引き出してタワー側コネクタと前記パレット側コネクタとの接続を解除する操作力(すなわち、保持部40の保持力よりも大きい操作力)を作用させることによって、保持部40によるパレット3の保持を解除することが可能である。
【0063】
また、上記格納部5に対向する位置にパレット3を移送した際に、タワー2等に製作誤差が生じ、またはパレット3に変形が生じる等により、上記パレット側コネクタ6がタワー側コネクタ7よりも下方に位置した状態となった位置ずれが生じている場合には、上記パレット3の横移動時に、パレット側コネクタ6の下方部に設けられた周壁板12の先端部を、上記タワー側コネクタ7の下方部に設けられた周壁板25の案内部25aに当接させることにより、これを下方に押圧する押圧力を作用させる。
【0064】
上記押圧力に応じてタワー側コネクタ7およびそれを支持する支持プレート23等を下方に変位させるとともに、上記支持バー20を傾斜させて上記タワー側コネクタ7およびそれを支持プレート23等を下降させることにより、上記両コネクタ6,7の位置ずれを修正して該両コネクタ6,7を適正に相対向させることができる。この状態で上記パレット3を、さらに横移動させることにより、上記タワー側コネクタ7の挟持ブラケット11に突設された位置決めピン13を、タワー側コネクタ7の挟持ブラケット24に形成された位置決め孔26に挿入し、上記パレット側コネクタ6に突設された接続端子6aと、タワー側コネクタ7に形成された接続孔7aとを正確に位置決めすることができる。
【0065】
なお、平面視において上記パレット側コネクタ6がタワー側コネクタ7に正対した位置から側方に位置ずれしている場合には、上記パレット3の横送り動作に応じ、パレット側コネクタ6の一側方部に設けられた周壁板12の先端部を、上記タワー側コネクタ7の一側方部に設けられた周壁板25の案内部25aに当接させ、
図3の矢印Xに示す方向に押圧する押圧力を作用させることにより、上記両コネクタ6,7の位置ずれを修正する。
【0066】
上記のようにパレット3の横送り動作に応じてパレット側コネクタ6とタワー側コネクタ7とを正確に位置決めした状態で、パレット側コネクタ6の接続端子6aをタワー側コネクタ7の接続孔7aに挿入して両コネクタ6,7を自動的かつ適正に接続することができる。
【0067】
また、上記両コネクタ6,7の接続状態でタワー2が振動してパレット3およびパレット側コネクタ6が揺れ動いた場合には、上記追従機構16において、上記第1弾性部材21を伸縮させるとともに、上記支持バー20を傾動変位させることにより、上記パレット側コネクタ6に応じ追従させてタワー側コネクタ7を変位させることが可能である。さらに、上記支持バー20を傾動可能に支持するブッシュ材19と、該支持バー20の先端部と上記支持プレート23とを屈曲可能に連結する傾動自在継手22とにより、上記タワー側コネクタ7の立設角度を保持しつつその平行移動を許容することが可能である。
【0068】
(特徴)
(1)
以上のように本実施形態の立体駐車装置用の電気接続構造では、パレット3を所定の格納位置Pに保持する保持部40を備えているので、タワー側コネクタ7とパレット側コネクタ6とが接続された状態では、保持部40の保持力によってパレット3を格納位置Pに保持することができる。これによって、パレット3が格納位置Pにあるときには、パレット3が追従機構16の第1弾性部材21の復元力によって、所定の格納位置Pから位置ずれまたは離脱することを回避することができる。
【0069】
例えば、上記実施形態では、図示されないロック機構によってパレット3が格納位置Pに固定された状態では、第1弾性部材21は若干収縮され、この第1弾性部材21の復元力を利用して、タワー側コネクタ7をパレット側コネクタ6へ押し付けて両コネクタ6、7の接続状態を維持させている。パレット3を格納位置Pから移動させる際、ロック機構によるパレット3の固定が解除されても、パレット3の側方突出部3bが保持部40の磁石41によって吸着されることによって、パレット3が格納位置Pに保持されている。したがって、パレット3は、第1弾性部材21の復元力によって、格納位置Pから位置ずれまたは離脱するおそれが回避される。
【0070】
これにより、パレット3を搬送するための爪などの係合部材が当該パレット3に形成された所定の被係合部に正常に係合することが可能になり、パレット3の移動動作に関して作業不良の発生を回避することができる。
【0071】
一方、パレット3を移動させるときには、上記の爪などの係合部材などを用いて、パレット3を格納位置Pからから引き出してタワー側コネクタ6とパレット側コネクタ7との接続を解除する操作力を作用させることによって、保持部40によるパレット3の保持を解除することができる。
【0072】
(2)
本実施形態の立体駐車装置用の電気接続構造では、保持部40がタワー2側に設けられているので、タワー2におけるタワー側コネクタ7が設置された場所に保持部40を設置することによって、タワー側コネクタ7とパレット側コネクタ6とが接続された状態で、パレット側コネクタ6を有するパレット3を格納位置に保持することができる。したがって、全てのパレット3に保持部40を設ける必要がなくなり、製造コストを低減することが可能である。
【0073】
(3)
本実施形態の立体駐車装置用の電気接続構造では、保持部40が磁石41を備えているので、パレット3が格納位置Pにあるときに、磁石41がパレット3の端部の側方突出部3bに吸着してパレット3を確実に保持することができる。しかも、このような保持部40は、電気的に作動する機構を有しない簡易な構造であるので、製造コストおよびランニングコストを低減することが可能である。
【0074】
(4)
本実施形態の立体駐車装置用の電気接続構造では、保持部40は、タワー側において第2弾性部材42を備えているので、第2弾性部材42によって、磁石41をパレット3の端部の側方突出部3bに押圧する方向へ付勢することができる。これにより、格納位置Pへ移動するパレット3の端部の側方突出部3bがタワー側で静止している磁石41に衝突するときの衝撃を第2弾性部材42によって緩和することが可能である。これによって、磁石41およびその周辺部の破損を防止することが可能である。
【0075】
(5)
本実施形態の立体駐車装置用の電気接続構造では、磁石41は、第2弾性部材42の付勢力を受けて、格納位置Pにあるパレット3の端部の側方突出部3bに吸着した位置からさらに当該端部の側方突出部3bに押圧する方向へ移動しようとしても、規制部材であるストッパープレート45によって、磁石41の移動が規制されるので、第2弾性部材42を有している構成においても、磁石41がパレット4の端部の側方突出部3bに吸着してパレット3を所定の格納位置Pに確実に保持することができる。
【0076】
(変形例)
なお、上記実施形態では、パレット3の全体が磁石に吸着可能な鋼板などの磁性体で製造されているが、本発明はこれに限定されるものではない。少なくとも磁石に対向する位置にあるパレット3の端部が磁性体で製造されていればよい。
【0077】
また、上記実施形態の保持部40は、磁石41をパレット3の端部の側方突出部3bに押圧する方向へ付勢する第2弾性部材42を備えているが、当該第2弾性部材42を省略することも可能である。また、磁石41をパレット3の送り方向Yに変位できないように、第1ブラケット47の起立壁47aなどに固定してもよい。
【0078】
さらに、上記の実施形態では、パレット3の側方突出部3bを吸着する磁石41を備えた保持部40を例に挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パレットを保持する構造であれば種々の態様の保持部を採用することが可能である。
【0079】
例えば、
図7(a)〜(c)に示される保持部は、タワー2(
図2参照)側に固定された支持ブラケット18の起立壁18aに取り付けられている。この保持部は、パレット3の側方突出部3bに係合可能な可動片61と、可動片61に対して側方突出部3bへ向かう方向へ付勢する弾性部材62と、支持バー63と、固定板64と、支持軸65と、取付板66とを備えている。
【0080】
可動片61は、上方に突出する突出部61aを有している。突出部61aは、一対の斜辺を有する山形またはアーチ形の形状を有する。可動片61の一方の端部は、水平方向に延びる支持軸65によって上下方向に回転できるように支持されている。支持軸65は、取付板66を介して支持ブラケット18の起立壁18aに取り付けられている。可動片61の先端側の端部61bは、突出部61aの下方側に折り曲げられ、支持バー63の上端部が連結されている。支持バー63の下端部63aは、起立壁18aに取り付けられた固定板64を貫通して当該固定板64の下方に位置している。下端部63aは、固定板64の貫通孔64aよりも幅広に形成されている。弾性部材62は、コイルスプリングなどからなり、可動片61の端部61bと固定板64との間に常時圧縮された状態で配置されている。
図7(a)に示されるように、可動片61および支持バー63は弾性部材62によって上方へ付勢されているが、支持バー63の下端部63aが固定板64aに当接することにより、可動片61および支持バー63の最も上方に移動可能な位置が規制される。
【0081】
上記のように構成された保持部では、
図7(a)〜(c)に示されるようにパレット3が格納位置へ移動するとき(すなわち、
図7における起立壁18aに近づく方向(左方向)へ移動するとき)には、パレット3の側方突出部3bが可動片61の突出部61aに当接することにより、弾性部材62の上向きの付勢力に抗しながら可動片61を下方へ押し下げる。側方突出部3bが突出部61aの頂点を通過した後は、弾性部材62の付勢力によって可動片61は、上方へ復帰していく。これにより、パレット3が格納位置にあるときには、パレット3の側方突出部3bは、可動片61の突出部61aに係合し、パレット3は保持部によって所定の保持力で保持される。一方、上記の爪などの係合部材などを用いて、パレット3に対して格納位置から離脱させる方向へ保持部の保持力よりも大きい操作力を作用させることによって、保持部によるパレット3の保持を解除することができる。
【0082】
また、本発明の他の変形例として、
図8に示されるように、一対の係合部71、72を備えた保持部を採用してもよい。すなわち、この保持部は、パレット3の側方端部3cに設けられたパレット側係合部71と、タワー2(
図2参照)側の支持ブラケット18の起立壁18a(に設けられたタワー側係合部72とを備えている。
【0083】
パレット側係合部71は、局部的に膨らんだ先端部71aを有している。パレット側係合部71の根元側端部は、パレット3の側方端部3cの外側面に連結されている。
【0084】
一方、タワー側係合部72は、ゴムまたは樹脂などの弾性変形可能な材料からなり、互いに上下に離間して対向する一対の爪部72aを有する。タワー側係合部72の内部には、パレット側係合部71の先端部71aを収容する空間部72cが形成されている。空間部72cは、一対の爪部72aの間の隙間72bを介して外部に連通している。タワー側係合部72は、一対の爪部72aの間の隙間72bがパレット3側を向くようにブラケット73を介してタワー側の支持ブラケット18の起立壁18aに固定されている。
【0085】
上記のように構成された保持部では、
図8に示されるようにパレット3が格納位置へ移動するとき(すなわち、
図8における起立壁18aに近づく方向へ移動するとき)には、パレット3側のパレット側係合部71の先端部71aがタワー側に固定されたタワー側係合部72の一対の爪部72aの隙間72bに挿入されることにより、タワー側係合部72の弾性力に抗しながら一対の爪部72aの隙間72bを押し広げる。先端部71aが隙間72bを通過した後は、一対の爪部72aはタワー側係合部72の弾性力によって初期位置まで復帰していく。これにより、パレット3が格納位置にあるときには、パレット3側のパレット側係合部71は、タワー側のタワー側係合部72に係合し、パレット3は保持部によって所定の保持力で保持される。一方、上記の爪などの係合部材などを用いて、パレット3に対して格納位置から離脱させる方向へ保持部の保持力よりも大きい操作力を作用させることによって、保持部によるパレット3の保持を解除することができる。
【0086】
上記のように、
図8に示される保持部では、パレット3が格納位置にあるときには、パレット側係合部71とタワー側係合部72とが互いに係合することによって、パレット3を確実に保持することができる。しかも、このような保持部は、電気的に作動する機構を有しない簡易な構造であるので、製造コストおよびランニングコストを低減することが可能である。なお、パレット側係合部71の構成とタワー側係合部72の構成とを互いに入れ替えた態様であってもよい。
【0087】
なお、上述の種々の態様の保持部は、タワー側コネクタ7の上側だけでなく、他の位置に1箇所または複数個所に配置してもよい。