(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6148124
(24)【登録日】2017年5月26日
(45)【発行日】2017年6月14日
(54)【発明の名称】ゴム押出成型用ダイ、タイヤ成型用ゴム部品、及び、タイヤ成型用ゴム部品の製造方法
(51)【国際特許分類】
B29C 47/12 20060101AFI20170607BHJP
B29K 21/00 20060101ALN20170607BHJP
B29L 9/00 20060101ALN20170607BHJP
B29L 30/00 20060101ALN20170607BHJP
【FI】
B29C47/12
B29K21:00
B29L9:00
B29L30:00
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-183159(P2013-183159)
(22)【出願日】2013年9月4日
(65)【公開番号】特開2015-47838(P2015-47838A)
(43)【公開日】2015年3月16日
【審査請求日】2016年5月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003148
【氏名又は名称】東洋ゴム工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084146
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100081422
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 光雄
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【弁理士】
【氏名又は名称】前堀 義之
(72)【発明者】
【氏名】一柳 友洋
【審査官】
辰己 雅夫
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−068119(JP,A)
【文献】
特開2005−349597(JP,A)
【文献】
特開2015−020359(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2011/0070325(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0271761(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C47/00−47/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2種類のゴムをそれぞれ後端面側から前端面側へと供給する複数の案内通路、及び、前記各案内通路によって供給されるゴムを合流させる合流部を有するプレダイと、
前記プレダイ内で合流されたゴムを吐出させる口金と、
を備え、
前記複数の案内通路は、前記プレダイの後端面側で合流する2つの案内通路を含み、
前記2つの案内通路のうち、一方の案内通路は、前端面側から水平方向に見て一部が開口するように構成され、他方の案内通路は、流動するゴムを前記一方の案内通路に対して直角の方向から衝突させるための鉛直面と、前端面側に向かって斜め方向にゴムを流動させる案内面とを備えるように構成されていることを特徴とするゴム押出成型用ダイ。
【請求項2】
前記他方の案内通路は、流動するゴムにより成型品の下面を形成するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のゴム押出成型用ダイ。
【請求項3】
前記プレダイの合流部は、同一水平面内に位置して、前記成形品の底面部分を構成する棚を有することを特徴とする請求項2に記載のゴム押出成型用ダイ。
【請求項4】
前記プレダイの合流部は、前記棚と前記通路との境界部分に、徐々に前記棚が位置する水平面へと近付く断面円弧状に突出した曲面で構成されている案内面を有することを特徴とする請求項3に記載のゴム押出成型用ダイ。
【請求項5】
前記プレダイの棚は、前記口金の開口部底面位置と同一水平面上に位置することを特徴とする請求項4に記載のゴム押出成型用ダイ。
【請求項6】
前記プレダイの合流部は、前記口金側に向かうに従って徐々に前記口金の開口部天井面に接近することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のゴム押出成型用ダイ。
【請求項7】
前記ゴムの流動方向に対する、前記プレダイの長さをL1、棚の長さをL2としたとき、次式が成立することを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載のゴム押出成型用ダイ。
(数1)
L2≧1/5×L1
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴム押出成型用ダイ、タイヤ成型用ゴム部品、及び、タイヤ成型用ゴム部品の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ゴム押出成型用ダイとして、例えば、次のような構成のものが公知である。
特許文献1には、ダイと、バックダイと、一体複合未加硫ゴム形成手段とを備えた押出ヘッドが開示されている。
【0003】
特許文献2には、ゴムの予成型のためのプリフォーマと、プリフォーマの下流側に隣接して配置されるダイプレートとを備えた押出ヘッドが開示されている。
【0004】
しかしながら、前記いずれのゴム押出成型用ダイであっても、異種ゴムを合流させるのに十分な距離を確保できる構成ではない。このため、ゴム同士の界面にエアが入り込んで界面の状態が安定しない(面粗度が悪化する)という問題が発生する恐れがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−106015号公報
【特許文献2】特開2012−81716号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、2種類以上のゴムを合体させて押出成型する際のゴム層間のエア入りを効果的に防止して界面の状態を安定させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するための手段として、
少なくとも2種類のゴムを
それぞれ後端面側から前端面側へと供給する複数の案内通路、及び、前記各案内通路によって供給されるゴムを合流させる合流部を有するプレダイと、
前記プレダイ内で合流されたゴムを吐出させる口金と、
を備え
、
前記複数の案内通路は、前記プレダイの後端面側で合流する2つの案内通路を含み、
前記2つの案内通路のうち、一方の案内通路は、前端面側から水平方向に見て一部が開口するように構成され、他方の案内通路は、流動するゴムを前記一方の案内通路に対して直角の方向から衝突させるための鉛直面と、前端面側に向かって斜め方向にゴムを流動させる案内面とを備えるように構成されているものである。
【0008】
この構成により、すなわち、合流部を有するプレダイにより、異種ゴムを合流させるのに十分な距離を確保することができる。したがって、異種ゴム間の界面の接合状態をエアの混入のない良好なものとして安定させることができる。
【0009】
前記他方の案内通路は、流動するゴムにより成型品の下面を形成するように構成されているのが好ましい
【0010】
この構成により、水平方向に流動する第1のゴムに対して通路を流動する第2のゴムを下方側から圧着するように供給することができる。したがって、これらゴム間の界面へのエアの混入をより一層効果的に防止することが可能となる。
【0011】
前記プレダイの合流部は、同一
水平面内に位置
して、前記成形品の底面部分を構成する棚を有することができる。したがって、これらゴム間の界面へのエアの混入をより一層効果的に防止することが可能となる。
【0012】
この構成により、合流した異種ゴムが、同一平面内に位置する棚を通過することで、密着性を高めながら流動状態を安定させることができる。
【0013】
前記プレダイの合流部は、前記棚と前記通路との境界部分に、徐々に前記棚が位置する水平面へと近付く
断面円弧状に突出した曲面で構成されている案内面を有するのが好ましい。
【0014】
この構成により、通路から棚へとゴムを流動させる際に、その流動状態をスムーズなものとして、ゴムを合流しやすくすることが可能となる。
【0015】
前記プレダイの棚は、前記口金の開口部底面位置と同一水平面上に位置するのが好ましい。
【0016】
この構成により、棚上で合流しながら流動する異種ゴムをスムーズに口金から吐出させることができる。
【0017】
前記プレダイの合流部は、前記口金側に向かうに従って徐々に前記口金の開口部天井面に接近するのが好ましい。
【0018】
この構成により、上方側を流動するゴムを下方側へと向かわせることで、より一層異種ゴム同士の接合状態を良好なものとすることができる。
【0019】
前記ゴムの流動方向に対する、前記プレダイの長さをL1、棚の長さをL2としたとき、次式が成立するのが好ましい。
【数1】
【0020】
また、本発明は前記課題を解決するための手段として、タイヤ成型用ゴム部品を、前記いずれかのゴム押出成型用ダイにより形成したものである。
【0021】
また、本発明は前記課題を解決するための手段として、タイヤ成型用ゴム部品の製造方法を、前記いずれかのゴム押出成型用ダイによりタイヤ成型用ゴムを形成するようにしたものである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、プレダイに合流部を形成することにより、少なくとも2種類のゴムを合流可能とする十分な距離を確保することができ、エアの混入を防止して界面の状態を安定させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本実施形態に係るゴム押出成型用ダイの概略断面図である。
【
図2】
図1のゴム押出成型用ダイによって形成されるタイヤ成型用ゴム部品の断面図である。
【
図3】他の本実施形態に係るゴム押出成型用ダイの概略断面図である。
【
図4】他の実施形態に係るタイヤ成型用ゴム部品の断面図である。
【
図5】他の実施形態に係るタイヤ成型用ゴム部品の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明に係る実施形態を添付図面に従って説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「側」、「端」を含む用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物、あるいは、その用途を制限することを意図するものではない。
【0025】
図1は、本実施形態に係るゴム押出成型用ダイ1の概略断面図である。ゴム押出成型用ダイ1は、図示しない3台の押出機からそれぞれ押し出された種類の異なるゴムを合流させて層状に重ね合わせて一体化し、タイヤ成型用ゴム部品として吐出させる。またゴム押出成型用ダイ1は、押出機側に接続されるプレダイ2と、その先端側に一体化される中口金3、さらにその先端に一体化される口金4とで構成されている。以下、ゴム押出成型用ダイ1の押出機側を後端側、その反対側を前端側として記載する。
【0026】
プレダイ2は、後端面から前端側に向かって図示しない3台の各押出機から押し出されたゴムをそれぞれ案内する第1案内通路5、第2案内通路6及び第3案内通路7を備える。第2案内通路6と第3案内通路7とは、本発明の合流部である第1合流通路8へと連通している。プレダイ2の前端面には、第1凹部9が形成され、そこには後述する中口金3が取り付けられている。第1合流通路8は中口金3の第2合流通路15へと連通している。
【0027】
第1案内通路5は、プレダイ2の後端面両側2箇所からそれぞれ徐々に下方側に向かって傾斜する2つの通路で構成されている。第1案内通路5は、中口金3の第2合流通路15に至るまで、第2案内通路6、第3案内通路7、及び、第1合流通路8と連通することはない。以下、第1案内通路5を介して供給されるゴムを第1ゴム10と記載する。
【0028】
第2案内通路6は、プレダイ2の後端面中央部に開口し、上面及び左右両側面によって囲まれ、下面側が第3案内通路7に連通する空間である。上面は、前端側に向かって徐々に下方側へと傾斜している。以下、第2案内通路6を介して供給されるゴムを第2ゴム11と記載する。
【0029】
第3案内通路7は、プレダイ2の後端面で、前記第2案内通路6に連続するように開口する第2凹部12で構成されている。第2凹部12の下方側は、前端側に向かって斜め上方へと供給される第3ゴム13の流動方向に沿う傾斜面で構成されている。また第2凹部12の前端側は上下方向に延びる鉛直面で構成されている。傾斜面と鉛直面とは断面円弧状の湾曲面でつながっている。これにより、第3ゴム13を斜め上方からスムーズに上方へと向かわせることができるようになっている。また第3ゴム13を鉛直面に沿って上方に流動させることにより、第2案内通路6を前端側に向かって水平方向に流動する第2ゴム11の下面に対してほぼ直角の方向から衝突させることが可能である。このため、第2ゴム11の下面に作用する第3ゴム13の圧力が高められ、エアの混入が防止される。
【0030】
第1合流通路8は、上面8a、両側面8b、及び、本発明に係る棚を構成する底面8cとで囲まれた空間である。上面8aは、前記第2案内通路6の上面に連続して前端側に向かって斜め下方へと延びている。両側面8bは、前記第2案内通路6の両側面に連続して前端側に向かって真っ直ぐに延びている。底面8cは、水平面(但し、明細書及び特許請求の範囲では、ほぼ水平な面を含む概念として記載している。)上に配置され、第3案内通路7との接続部分には案内面14が形成されている。案内面14は断面円弧状の曲面で、第3案内通路7を流動する第3ゴム13をスムーズに底面8c側へと流動させる。これにより、第2案内通路6から第1合流通路8へと流動する第2ゴム11との接合をスムーズに行わせることができるようになっている。
【0031】
前記第1合流通路8の底面8cは、前後方向の寸法をL2、プレダイ2の前後方向の寸法をL1としたとき、次式を満足するように決定している。
【数2】
【0032】
これにより、第2ゴム11と第3ゴム13とが合流してから水平方向に流動する距離を十分に確保することができる。
【0033】
中口金3は、前記プレダイ2の前端面に形成した第1凹部9に配置され、ネジ止め等によって取り付けられる。この取付状態では、中口金3はプレダイ2の前端面と面一となる。中口金3には、下面及び前後端面に開口する溝状の第2合流通路15が形成されている。第2合流通路15は後端面側から前端側に向かうに従って徐々に断面積を小さくするように形成されている。第2合流通路15の後端面での開口(入口)には、前記第1案内通路5と前記第1合流通路8とが連通している。
【0034】
口金4は、前記中口金3の前端面に配置され、ネジ止め等により取り付けられる。口金4には、下面及び前後端面に開口する溝状の通路4aが形成されている。
【0035】
前記構成からなるゴム押出成型用ダイ1から吐出されたタイヤ成型用ゴム部品は、
図2に示すように、第1ゴム10によって形成される両側のサイド層16、第2ゴム11によって形成される中間層17、及び、第3ゴム13によって形成されるベース層18が互いに接合された帯状のものである。
【0036】
前述の通り、中間層17を形成する第2ゴム11が水平方向(但し、明細書及び特許請求の範囲では、ほぼ水平な方向を含む概念として記載している。)に流動し、これに対してベース層18を形成する第3ゴム13が下方側から衝突するように供給される。また、第1合流通路8の底面8c(棚)には、第3案内通路7との境界部分に湾曲状の案内面14が形成されている。これにより、第3案内通路7から第1合流通路8への第3ゴム13の流動状態をスムーズなものとすることができる。このように、水平方向に流動する第2ゴム11に対して下方側から第3ゴム13を圧接させ、両ゴムの間に適度な圧力を作用させながら、第3ゴム13の流れをスムーズに水平方向へと変換することができるので、ゴム間の界面へのエアの混入を効果的に防止し、界面の状態を安定させることができる。
【0037】
また第2ゴム11と第3ゴム13とは上下方向に積層された状態で、水平方向に延びる第1合流通路8の底面8c(棚)を流動する。したがって、斜めに移動する場合等に比べて両ゴムの流動状態を安定させることができる。しかも、前述の通り、底面8cの長さL2には十分な距離が確保されている。しかもこのとき、第1合流通路8の上面が前端面側に向かって徐々に下方側へと傾斜しているので、第2ゴム11に対して下方側へと圧縮するように力を作用させることができる。このため、第2ゴム11と第3ゴム13の接合を、徐々に作用する圧力を高めながら、強固なものとすることができる。
【0038】
その後、中口金3で第1ゴム10が合流し、接合された第2ゴム11及び第3ゴム13の両側に形成される傾斜面に接合される。そして、口金4の通路を介して前方へと吐出させる。
【0039】
このようにして形成されたタイヤ成型用ゴム部品では、前述のように、中間層17とベース層18との間の界面がエアの混入のない安定した状態で接合される。表1に、ゴム押出成型用ダイ1の構成を種々変更した場合について比較実験を行った結果を示す。なお、ゴム界面精度については、目標とする界面精度に合致するものを100として評価した。
【0041】
比較例1は、第1合流通路8の底面8c(棚)及び上面8aがなく、第2ゴム及び第3ゴムがそれぞれ個別の通路を介して中口金へと供給される構成である。
比較例2は、第1合流通路8の底面8c(棚)の長さをプレダイ長さの1/6とした構成である。
実施例1は、第1合流通路8の底面8c(棚)の長さをプレダイ長さの1/5とし、第1合流通路8の底面8c(棚)に案内面を形成し、上面8aにより第2ゴムを上方から絞るようにした構成である。
実施例2は、第1合流通路8の底面8c(棚)の長さをプレダイ長さの4/5とした構成である。
実施例3は、第1合流通路8の底面8c(棚)の長さをプレダイ長さの4/5とし、第1合流通路8の底面8c(棚)に案内面を形成した構成である。
実施例4は、第1合流通路8の底面8c(棚)の長さをプレダイ長さの4/5とし、上面8aにより第2ゴムを上方から絞るようにした構成である。
実施例5は、第1合流通路8の底面8c(棚)の長さをプレダイ長さの4/5とし、第1合流通路8の底面8c(棚)に案内面を形成し、上面8aにより第2ゴムを上方から絞るようにした構成である。
【0042】
前記比較実験の結果、実施例1から5のいずれでもゴム層間のエア入りを防止することができた。これは、第1合流通路8の底面8c(棚)を設け、十分な長さを確保したためであると考えられる。また、界面の状態すなわちゴム界面精度は、目標界面の状態を100の指数で表した場合、第1合流通路8の底面8c(棚)の長さをプレダイ長さの1/5とするよりも4/5で、第1合流通路8の底面8c(棚)に案内面を形成しないよりもした方で、上面8aにより第2ゴムを上方から絞るようにしないよりもした方で、それぞれ得られる指数が大きくなった。つまり、これらの構成を変更することで、より一層ゴム層間へのエアの混入を防止することができ、良好な界面状態を得ることが可能となった。
【0043】
なお、本発明は、前記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
【0044】
例えば、前記実施形態では、第3ゴム13をプレダイ2内に形成した第3案内通路7を介して第2ゴム11に対して直角に合流させるようにしたが、
図3に示すように、斜めに合流させるようにしてもよい。
【0045】
また前記実施形態では、サイド層16、中間層17及びベース層18からなるタイヤ成型用ゴム部品を形成するためのゴム押出成型用ダイ1について説明したが、
図4に示すように、表面層19、中間層17及びベース層18からなる3層とすることもできる。この場合、表面層19は中口金3で合流させてもよいし、プレダイ2内で合流させてもよい。また
図5に示すように、中間層17を左右に2分割した第1中間層17aと第2中間層17bとで構成するようにしてもよい。これは、タイヤのインサイドとアウトサイドでゴムの剛性を相違させる場合等に有効である。
【0046】
また前記実施形態では、中口金3を設けるようにしたが、形成するタイヤ成型用ゴム部品として、例えば前述の
図4に示す3層構造のものを得ようとするのであれば、この中口金3は必ずしも必要ではない。
【符号の説明】
【0047】
1…ゴム押出成型用ダイ
2…プレダイ
3…中口金
4…口金
5…第1案内通路
6…第2案内通路
7…第3案内通路
8…第1合流通路
9…第1凹部
10…第1ゴム
11…第2ゴム
12…第2凹部
13…第3ゴム
14…案内面
15…第2合流通路
16…サイド層
17…中間層
18…ベース層
19…表面層