(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記切断開口手段は、前記フィルムの送り方向に対して刃先を上流側に向け、かつ前記フィルムの前記一側縁の通過経路中に臨ませて配置されたカット刃を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の縦型充填包装機。
扁平状に圧せられて内側面同士が密着しているチューブ状のフィルムを間欠送りで鉛直下向きに送りながら、内容物が充填されたフィルム包装袋を製造する、内容物入りフィルム包装袋の製造方法であって、
前記フィルムの一側縁を前記フィルムの長手方向に沿って切断し、開口部を形成する工程と、
前記開口部から前記フィルムの内側に侵入して前記フィルムの長さ方向に沿って下向きに延びるノズルを、前記開口部から前記フィルムの内側に挿入する工程と、
前記開口部への前記ノズルの挿入位置より下方で且つ前記ノズルの下端より上方において、前記フィルムの横方向にわたって前記ノズルの通過部分を除いて熱シールを行って前記フィルムに袋状の部分を形成する製袋シール工程と、
前記開口部への前記ノズルの挿入位置より下方で且つ前記ノズルの下端より上方において、前記開口部が形成された前記一側縁に前記フィルムの長手方向に沿って熱シールを行なって前記開口部を閉じる縦シール工程と、
前記ノズルの下端より下方において、前記製袋シール工程で前記フィルムの横方向に形成された第1の横シール部のうちの前記ノズルの通過部分に熱シールを行なって該ノズルの通過部分を封鎖する第1の封鎖シール工程と、
前記ノズルの下端より下方において、前記製袋シール工程で前記フィルムの横方向に形成された、前記第1の横シール部よりもフィルム送り方向上流側の第2の横シール部のうちの前記ノズルの通過部分に熱シールを行なって該ノズルの通過部分を封鎖する第2の封鎖シール工程と、
前記第1の封鎖シール工程と前記第2の封鎖シール工程の間で、前記第1及び第2の横シール部で区画された前記フィルムの前記袋状の部分の中へ前記ノズルの下端から前記内容物を充填する充填工程と、
を有し、
前記第1及び第2の封鎖シール工程では、前記製袋シール工程で前記ノズルの通過部分であった前記第1の横シール部の非接着部と、前記製袋シール工程で前記ノズルの通過部分を除いて形成された熱シール部の前記非接着部との隣接領域のみを加熱する内容物入りフィルム包装袋の製造方法。
前記充填工程では、前記ノズルの下端が前記第2の横シール部の前記ノズルの通過部分を通って前記フィルムの前記袋状の部分の中に位置し、該袋状の部分の中に前記内容物を、前記第2の横シール部の前記ノズルの通過部分を満たすまで充填する、請求項7から9のいずれか1項に記載の内容物入りフィルム包装袋の製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
現在、上記のインフレーションフィルムを用いた縦型充填包装機において、表面が突っ張るほどに水等の飲料を内部に目一杯まで入れたフィルム包装袋を製造することが検討されている。
【0008】
しかしながら、特許文献1、2に開示された従来の縦型充填包装機では、以下の理由で、飲料が目一杯詰まったフィルム包装袋を製造することは困難であった。
【0009】
従来の縦型充填包装機においては、内容物投入直前のチューブ状フィルムは、上方で送りローラで吊られ、横シール部(横シール機構で横方向に熱シールされた部分)を底部として縦方向に延びた状態である。このような状態で、ノズルによって、チューブ状フィルム内に内容物が投入される。この場合、製品として内容量を多く求められるほど内容物の投入量が多くなってフィルムの膨れ張りが生じるため、該チューブ状フィルムの周囲の熱シール部が折れて該チューブ状フィルムの両面に波打った部分が出来やすい(
図5(a)参照)。この状態で横シール部を形成すると、波打った部分がそのまま扁平に潰されて横シール部に皺が入り、製品としての袋の気密性を維持することが出来ない。
【0010】
また、内容物の定量性を向上させることや、包装袋中に空気が存在しないことを目的として、内容物が充填されたチューブ状フィルムを外側から挟んで内容物を分割するシゴキローラが、特許文献2に記載の縦型充填包装機に備えられている(特許文献2の
図6参照)。内容物はシゴキローラよりも上方の位置まで投入され、その後、一対のシゴキローラの間を閉じることで内容物がフィルム送り方向で分割される。シゴキローラを閉じた状態でシゴキローラを回転させて該フィルムを下方へ送ると、シゴキローラで挟まれつつ送られた該チューブ状フィルムの部分に、フィルム同士が密着して内容物が存在しない空部分が形成される。横シール機構は、この空部分で横シール部を形成する。このような方式により、定量性が向上し、内部に空気が混入しない包装袋が得られるようになっている。
【0011】
しかしながら、内容物が目一杯充填されたフィルム包装袋を製造する場合、この特許文献2に記載の縦型充填包装機は前述の波打った部分をそのままシゴキローラで潰すことになるので(
図5(b)参照)、横シール部に皺を内在させる虞がある。
【0012】
上記した横シール部の皺を抑制するには、横シールされる部分のフィルムを両外側に引っ張った状態で横シールを行う方法があるが、内容物の重量が多いと前記の波打った部分を解消させるために大きな引っ張り力が要る。その結果、大型の引っ張り駆動装置が必要とされ、またフィルムが損傷するかもしれない。
【0013】
また、袋の表面が突っ張るほどに液状内容物が目一杯まで充填されたフィルム包装袋を製造するために、特許文献1,2記載の技術ではフィルムに投入した内容物に極接近させて横シールを行う必要がある。このため、横シール部に内容物が内在して良好な熱シールが行われない虞があった。
【0014】
要するに従来技術では、横シール部に皺や内容物を内在させずに、液状内容物が目一杯まで充填されたフィルム包装袋を製造する思想は無かった。
【0015】
そこで本発明の目的は、食品や飲料などの内容物が目一杯充填されたフィルム包装袋を、袋製品としての密閉性を損なわないで製造する縦型充填包装機、および、該液状内容物入りフィルム包装袋の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の一つの態様は、扁平状に圧せられて内側面同士が密着しているチューブ状のフィルムを用いて内容物が充填されたフィルム包装袋を製造する縦型充填包装機に係る。
【0017】
この一つの態様による装置は、フィルム送り手段と、切断開口手段と、ノズルと、製袋シール機構と、縦シール機構と、封鎖シール機構と、を備える。
【0018】
フィルム送り手段は、フィルムを間欠送りで下向きに送る。切断開口手段は、該フィルム送り手段によるフィルムの送りに伴って、フィルムの一側縁を該フィルムの長手方向に沿って切断し、開口部を形成する。ノズルは、内容物を投入するために開口部からフィルムの内側に侵入して該フィルムの長さ方向に沿って下向きに延びる。製袋シール機構は、開口部へのノズルの挿入位置より下方に配置され、下向きに送られるフィルムの横方向にわたってノズルの通過部分を除いて熱シールを行ってフィルムに袋状の部分を形成する。
【0019】
縦シール機構は、開口部へのノズルの挿入位置より下方であってノズルの下端より上方に配置され、開口部が形成されたフィルムの一側縁に該フィルムの長手方向に沿って熱シールを行なって該開口部を閉じる。封鎖シール機構は、ノズルの下端より下方に配置され、製袋シール機構でフィルムの横方向に形成された横シール部のうちのノズルの通過部分に熱シールを行なって該ノズルの通過部分を封鎖する。
封鎖シール機構は、フィルムを通過可能な隙間を開けて対向配置された横ヒーターバーおよび横ヒーター受けバーを有し、横ヒーターバーは、横シール部のうちのノズルの通過部分であった非接着部と、ノズルの通過部分を除いて形成された熱シール部の非接着部との隣接領域のみを加熱する加熱ブロックを有し、該横ヒーター受けバーは、加熱ブロックの受け部である加熱受けブロックを有する。
【0020】
本発明の他の態様は、扁平状に圧せられて内側面同士が密着しているチューブ状のフィルムを間欠送りで鉛直下向きに送りながら、内容物が充填されたフィルム包装袋を製造する、内容物入りフィルム包装袋の製造方法に係る。
【0021】
この製造方法は、以下の工程、すなわち、
フィルムの一側縁をフィルムの長手方向に沿って切断し、開口部を形成する工程と、
開口部からフィルムの内側に侵入してフィルムの長さ方向に沿って下向きに延びるノズルを、開口部からフィルムの内側に挿入する工程と、
開口部へのノズルの挿入位置より下方において、フィルムの横方向にわたってノズルの通過部分を除いて熱シールを行ってフィルムに袋状の部分を形成する製袋シール工程と、
開口部へのノズルの挿入位置より下方で且つノズルの下端より上方において、開口部が形成されたフィルムの一側縁にフィルムの長手方向に沿って熱シールを行なって該開口部を閉じる縦シール工程と、
ノズルの下端より下方において、製袋シール工程でフィルムの横方向に形成された第1の横シール部のうちのノズルの通過部分に熱シールを行なって該ノズルの通過部分を封鎖する第1の封鎖シール工程と、
ノズルの下端より下方において、製袋シール工程でフィルムの横方向に形成された、第1の横シール部よりもフィルム送り方向上流側の第2の横シール部のうちのノズルの通過部分に熱シールを行なって該ノズルの通過部分を封鎖する第2の封鎖シール工程と、
第1の封鎖シール工程と第2の封鎖シール工程の間で、第1及び第2の横シール部で区画されたフィルムの袋状の部分の中へノズルの下端から内容物を充填する充填工程と、
を含む。
第1
及び第2の封鎖シール工程では、製袋シール工程でノズルの通過部分であった第1の横シール部の非接着部と、製袋シール工程でノズルの通過部分を除いて形成された熱シール部の非接着部との隣接領域のみを加熱する。
【0022】
上記の各態様の発明によれば、内容物が充填されるフィルム包装袋の上流側に縦方向に延在するチューブ状のフィルムには、すでに複数の横シール部が一定間隔で形成されている。内容物が充填される前から該フィルムの表裏面が複数の横シール部で接着されているので、製品に要求される内容物の重量が多くなってもフィルムに波打ち部分が出来にくい。したがって、内容物が目一杯充填されたフィルム包装袋を製造する場合において皺や内容物が内在しにくい横シールが行なえる。
【0023】
さらに、従来技術のように一つの横シール部を底部としたチューブ状フィルム内へ内容物が投入されるのではなく、外周辺に熱シール部がノズルの通過部分を除いて予め形成されているフィルム包装袋内へ内容物が投入される。このため、袋の表面が突っ張るほどに液状内容物をフィルム包装袋に目一杯まで充填することが容易である。
【0024】
本発明のこのような手法により、袋の表面が突っ張るほどに液状内容物を目一杯まで充填したフィルム包装袋を、袋製品としての密閉性を損なわないで製造することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、飲料のような液状内容物が目一杯充填されたフィルム包装袋を、袋製品としての密閉性を損なわないで製造することができる。包装材にインフレーションフィルムを用いているので衛生的にフィルム包装袋を製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態による縦型充填包装機の概略構成を示す正面図、
図2は、
図1の矢印A方向から見た縦型充填包装機の模式図である。
【0029】
この縦型充填包装機1は、インフレーションフィルム、すなわちインフレーション法によってチューブ状に成形された後に直ちに内側面同士が接するように扁平状に折り畳まれたフィルム2を用い、袋の表面が突っ張るほどに液状またはペースト状の内容物が目一杯まで充填されたフィルム包装袋を製造するものである。その内容物としては、液状またはペースト状の飲料や食品を挙げられる。
【0030】
充填包装機1は不図示のフィルム供給部を有し、該フィルム供給部ではフィルム2は開口が端になるようにロール状に巻かれて軸支されている。該フィルム供給部からフィルム2が繰り出され、弛みや蛇行がないように不図示の複数のローラを経由して、充填包装機1の上部に位置する第1のガイドローラ3に供給されるようになっている。第1のガイドローラ3でフィルム2の送り方向が鉛直方向下向きにされる。
【0031】
この第1のガイドローラ3の下方でフィルム2の製袋および内容物の充填が行われる。そのために充填包装機1は、送りローラ4を有し、第1のガイドローラ3を通過したフィルム2は、送りローラ4によって所定のフィルム搬送量の間欠送りで下向きに送られる。充填包装機1はさらに、フィルム2の送りに伴って、扁平状に折り畳まれたチューブ状のフィルム2の一側縁をフィルム2の長手方向に沿って切り開く切断開口手段であるカット刃5と、切り開かれたフィルム2の開口部2aからフィルム2内に液状またはペースト状の内容物を投入するノズル6と、を有する。
【0032】
フィルム切断用のカット刃5は、その刃先が、フィルム2の送り方向に対して上流側を向けて、フィルム2の一側縁部の通過経路中に臨ませて取付けられている。したがって、フィルム2の送りに伴い、カット刃5がフィルム2の一側縁部よりフィルム内側に入り込み、フィルム2の一側縁部がフィルム長手方向に沿って切断され、その一側縁部が切り開かれていく。カット刃5の下方には、切り開かれたフィルム2の開口部を広げた状態に維持するための手段(不図示)を備えているとよい。この手段を備えていると、カット刃5で切り開かれたフィルム2の開口部内にノズル6が侵入しやすくなる。
【0033】
ノズル6は、カット刃5の下方の位置でフィルム2の一側縁部からフィルム2の内側に侵入し、フィルム2の長さ方向に沿って下向きに延びている。ノズル6からは例えば飲料水が内容物として注入される。本実施形態では1本のノズル6を示したが、ノズルの数は、内容物の種類に応じて増減することができる。但し、複数本のノズル6を設置する場合、複数本のノズル6が一つの束にされた状態で、フィルム2の長さ方向に沿って配置されることが望ましい。
【0034】
さらに、充填包装機1は、縦方向に送られるフィルム2の横方向(幅方向)にわたってノズル6の通過部分を除いて熱シール(横シール)を行ってフィルム2に袋状の部分を形成する製袋シール機構7と、開口部2aが形成されたフィルム2の一側縁部にフィルム2の長手方向(縦方向)に沿って熱シールを行う縦シール機構8と、製袋シール機構7でフィルム2の横方向に形成された横シール部のうちのノズル6の通過部分に熱シールを行なって該ノズルの通過部分を封鎖する封鎖シール機構9と、内容物が封入されたフィルム包装袋10をフィルム2から切離す切離し機構11と、を有する。
【0035】
整袋シール機構7は、フィルム2の一側縁部よりフィルム内側にノズル6を挿入している位置よりも下方で、且つ縦シール機構8の上方の位置に配置されている。さらに整袋シール機構7は、フィルム2を間において対向配置された横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bを有する。横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bは、不図示の駆動源により対向移動され、これらでフィルム2を加圧および加熱することで、フィルム2が熱シールされる。加熱手段としてのヒーターは横ヒーターバー7aに内蔵される。
【0036】
整袋シール機構7は、前述したようにフィルム2の幅方向にわたってノズル6の通過部分を除いて熱シールを行ってフィルム2に袋状の部分を形成するものである。そのため、横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bは、これらの間にフィルム2を挟んだときに、フィルム2内を縦方向に延びるノズル6に干渉しない構成を有する。具体的に
図3(整袋シール機構7の構成例を
図1の縦方向から見た平面図)を参照すると、横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bはフィルム2の幅方向に沿って延び、かつ、フィルム2の幅方向以上の長さを有している。横ヒーターバー7aと横ヒーター受けバー7bを近接させたときにノズル6を押し潰さないために、横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bの、縦方向のノズル6が横切る部分は凹み71を有している。これにより、フィルム2の幅方向において、ノズル6と対応する部分は熱シールされず、ノズル6を通過可能とする。熱シールを良好にするため、横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bの、フィルム2と直接接触させる面にテフロン(登録商標)の層が設けられている。
【0037】
横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bはフィルム2の幅方向に一直線に延びる熱シールを行う形状を有する。しかし、横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bそれぞれの両端部を縦方向に張り出させてその両端部によって斜めや湾曲した熱シールを可能にしてもよい。これにより、横シール部2cの両端に対応するフィルム包装袋10のコーナー部を、直角以外に、斜めや丸い形状にすることができる。
【0038】
フィルム2に対するノズル6の挿入箇所と整袋シール機構7との間に第2のガイドローラ12の対が配置されている。これにより、横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bでフィルム2を挟み込むのに先立って、ノズル6の挿入で離れているフィルム2のフィルム内面同士をくっ付けることができる。
【0039】
横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bの直下には、それぞれ横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bでフィルム2を挟み込むのに先立って、フィルム2の幅方向両側部を保持しながらフィルム2を幅方向外側に引っ張る機構(不図示)が設けられていることが好ましい。このような引っ張り機構を設けることで、熱シール時に横ヒーターバー7aと横ヒーター受けバー7bとでフィルム2を挟み込む前にフィルム2がその幅方向に引っ張られるので、内容物の重量によりフィルム2の横シール部2cに皺が入るのを防ぐことができる。
【0040】
上記のような整袋シール機構7を用いて、フィルム2にノズル6の通過部分を除いて横シール部2cが形成されて、フィルム2が複数の袋状の部分(フィルム包装袋10)に区画される。この整袋の為のシール動作は、送りローラ4を使ったフィルム2の送りが停止している間に行われる。横シール部2cの形成後、フィルム2が送りローラ4により所定の長さP(送りローラ4の1回の作動によるフィルム搬送量)だけ下方へ送られたら、再び整袋シール機構7が作動するようになっている。
【0041】
縦シール機構8は、整袋シール機構7の下方で、且つ、送りローラ4の上方の位置に配置されている。縦シール機構8は、フィルム2の一側縁部が通過する領域においてフィルム2を間において対向配置される縦ヒーターバー8aおよび縦ヒーター受けバー8bを有する。縦ヒーターバー8aに加熱手段としてのヒーターが内蔵される。縦ヒーターバー8aおよび縦ヒーター受けバー8bの長さは、少なくとも前記の所定の長さPを有する。このような縦ヒーターバー8aと縦ヒーター受けバー8bで、フィルム2の開口した一側縁部を加圧および加熱することで、その一側縁部に沿ってフィルム2が熱シールされ、その一側縁部の開口が塞がる。つまり、フィルム2に縦シール部2dが形成される。これにより、横シール部2cのノズル通過部分を除いて周囲がシールされた矩形の袋状の部分(フィルム包装袋10)が出来る。熱シールを良好にするため、縦ヒーターバー8aおよび縦ヒーター受けバー8bの、フィルム2と直接接触する面にはテフロン(登録商標)の層が設けられている。
【0042】
この縦シールもまた、送りローラ4を使ったフィルム2の送りが停止している間に行われる。縦シール部の形成後、フィルム2が送りローラ4により所定の長さPだけ下方へ送られたら、再び縦シール機構8が作動するようになっている。
【0043】
縦シール機構8の下側には、第3のガイドローラ13の対が設けられている。この第3のガイドローラ13と前述した第2のガイドローラ12とにより、フィルム2の側端が縦シール機構8に対して位置ずれしないように、フィルム2の幅方向両側部が保持される。
【0044】
本実施形態では、縦シール機構8は整袋シール機構7の位置から下方へ前記の所定の長さPを隔てて設置されているが、縦シール機構8と整袋シール機構7の配置が逆であってもよい。しかし、送りローラ4は、製袋シール機構7の下方に、製袋シール機構7の位置から出来るだけ離して配置されていることが望ましい。製袋シール機構7によって形成された横シール部2cが十分に冷えてない状態で送りローラ4の駆動力を受けると、横シール部2cにローラ痕が付く虞があるからである。このため、本実施形態では縦シール機構8を整袋シール機構7と送りローラ4の間を配置している。
【0045】
また本実施形態の縦シール機構8は整袋シール機構7と一体に構成されていてもよい。つまり、縦シール機構8の縦ヒーターバー8aおよび縦ヒーター受けバー8bを、整袋シール機構7の横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bとそれぞれ一体化して、縦シールを整袋シール機構7の横シールと同時に行う構成であってもよい。
【0046】
なお、前述したように整袋シール機構7が、横シール部2cの両端に対応するフィルム包装袋10のコーナー部を斜めや丸い形状に形成する場合には、それらの形状にコーナー部を成形するカット機構を縦シール機構8に備えるとよい。
【0047】
封鎖シール機構9は、縦シール機構8の下方で、且つ、整袋シール機構7の位置から、送りローラ4の複数回の作動によるフィルム搬送量(
図1の例では5P)を隔てた位置に設置されている。封鎖シール機構9は、フィルム2を間において対向配置された横ヒーターバー9aおよび横ヒーター受けバー9bを有する。横ヒーターバー9aおよび横ヒーター受けバー9bは、不図示の駆動源により対向移動され、これらで、フィルム2の横シール部2cの、ノズル6の通過部分であった非接着部を加圧および加熱することで、その非接着部が熱シールされる。
【0048】
封鎖シール機構9について、具体的に
図4(封鎖シール機構9の構成例を
図1の縦方向から見た平面図)を参照すると、横ヒーターバー9aと横ヒーター受けバー9bは、フィルム2の幅方向に沿って延び、かつ、フィルム2の幅方向以上の長さを有している。横ヒーターバー9aは、前記の非接着部を熱シールする加熱手段としてのヒーターを内蔵するヒーターブロック9a1と、このヒーターブロック9a1の横方向両側に配置された2つの加圧ブロック9a2とを有する。横ヒーター受けバー9bは、ヒーターブロック9a1の受け部であるヒーター受けブロック9b1と、2つの加圧ブロック9a2の受け部である加圧受けブロック9b2とを有する。加圧ブロック9aおよび加圧受けブロック9b2の、フィルム2と直接接触させる面にシリコンゴムが設けられている。
製袋シール機構7によって既に熱シールされたフィルム部分を加圧ブロック9aおよび加圧受けブロック9b2で挟んだときに、そのシリコンゴムが該フィルム部分の損傷を防ぐ。
【0049】
ヒーターブロック9a1およびヒーター受けブロック9b1はともに、金属(例えばステンレス)のみで作製されている。その上、ヒーターブロック9a1およびヒーター受けブロック9b1は、加圧ブロック9aおよび加圧受けブロック9b2よりもフィルム2側に突き出ている。このような構成は、ヒーターブロック9a1とヒーター受けブロック9b1で前記の非接着部を挟んだときにフィルム内面どうしを堅く密着させて、前記の非接着部の隙間に充填されている飲料等の内容物をこの隙間から飛び散らせる作用を奏する。この作用により、飲料等の内容物が内在しない熱シール部を形成できる。
【0050】
加えて、横ヒーターバー9aおよび横ヒーター受けバー9bの位置には、それぞれ横ヒーターバー9aおよび横ヒーター受けバー9bでフィルム2を挟み込むのに先立って、フィルム2の幅方向両側部を保持しながらフィルム2を幅方向外側に引っ張る機構(不図示)が設けられていることが好ましい。横ヒーターバー9aと横ヒーター受けバー9bとでフィルム2を挟み込む前にフィルム2をその幅方向に引っ張ると、前記の非接着部の隙間が縮小されて該隙間から内容物を追い出すことができる。その上、内容物の重量によりフィルム2の横シール部2cに皺が入るのを防ぐこともできる。
【0051】
なお、フィルム2の、前記の非接着部を通って下方に延びているノズル6の下端6aは、周囲がシールされたフィルム包装袋10内に侵入している。本実施形態では、ノズル6の下端は、整袋シール機構7の位置を基準に4Pの距離を隔てた位置から封鎖シール機構9までの間に位置している。
【0052】
切離し機構11は、封鎖シール機構11の下方で、且つ、この封鎖シール機構11の位置から、送りローラ4の1回の作動によるフィルム搬送量(
図1の例ではP)を隔てた位置に配置されている。切離し機構11は、カッターバー11aとカッター受けバー11bを有する。カッターバー11aおよびカッター受けバー11bは、不図示の駆動源により対向移動される。整袋シール機構7および封鎖シール機構9によって形成された横シール部2cをフィルム2の幅方向全幅にわたって切断する刃(不図示)が、カッターバー11aの、カッター受けバーと対向する面に設けられている。カッター受けバー11bには、その刃を受け入れるための凹部(不図示)が形成されている。カッターバー11aをカッター受けバー11bに向けて移動し、フィルム2の横シール部2cをフィルム2の幅方向に沿って切断することで、フィルム2の最下端から、内容物入りのフィルム包装袋10が切り離される。
【0053】
上述した実施形態は、矩形袋の3辺に熱シール部が形成された3方シールタイプのフィルム包装袋10を製造する場合を示しているので、縦シール機構8はフィルム2の片側の縁部が通過する領域に設置されているだけである。しかし、矩形袋の4辺に熱シール部が形成された4方シールタイプのフィルム包装袋10を製造する場合はフィルム2のもう片側の縁部が通過する領域にも縦シール機構8が設置される。
【0054】
なお、製造するフィルム包装袋10に口栓を取付けたい場合、フィルム2の一の側縁部が通過する領域に口栓溶着ユニットを設置することが可能である。本実施形態において、口栓溶着ユニットは、例えば、カット刃5によって切り開かれたフィルム2の開口部2a側であって、未だ開口部2aが熱シールされていない製袋シール機構7と縦シール機構8の間の位置に設置可能である。その口栓溶着ユニットは、例えば、フィルム2を間において対向配置され、それぞれ水平方向に対向移動される2つの加圧プレートを有する。各加圧プレートは、それぞれ電熱ヒーター等の加熱手段を内蔵している。一方、口栓は、口栓本体にフランジ部を有し、各加圧プレートの互いの対向面には、加圧プレートを閉じたときにこのフランジ部を受け入れる凹部が、フランジ部の外形に合致した形状で形成されている。
【0055】
口栓がフィルム2の間に供給された後、不図示の駆動源で加圧プレートを閉じる。このことにより、口栓のフランジ部とフィルムが加圧されつつ加熱され、したがって、口栓は、フィルム2に挟まれた状態でフィルム2の一側縁部に熱溶着される。
【0056】
このように口栓をフィルム2の一側縁部に取付ける場合、縦シール機構8における縦ヒーターバー8aと縦ヒーター受けバー8bは、フィルム2を挟んだときに口栓と干渉しない構成を有することが好ましい。すなわち、そのフィルム2の一側縁部の、口栓が溶着されていない部位を加圧および加熱する構成であることが好ましい。
【0057】
[製造方法]
次に、
図1および
図2を参照して、本実施形態の縦型充填包装機1を用いて内容物入りフィルム包装袋を製造する工程について説明する。
【0058】
不図示のフィルム供給部にロール状に保持されたフィルム2は、送りローラ4の回転によって繰り出され、充填包装機1の上部の第1のガイドローラ3へ送られる。フィルム2は、製袋シール機構7、縦シール機構8および封鎖シール機構9による熱シールのため、一時的に送りを停止する必要があるので、間欠的に送られる。本実施形態は、送りローラ4の一回の作動によってフィルム2を搬送量Pだけ送られるとした。フィルム供給部は、間欠送りの際にフィルム2に加わる張力の変動を吸収するアキュームレータや、フィルム2の蛇行を矯正して送り方向を安定させるガイド機構などを含む。
【0059】
第1のガイドローラ3に送られたフィルム2は、まず、カット刃5によって、フィルム2の一側縁に沿って切り開かれ、さらに、ノズル6の外周面によって、切り開かれたフィルム60の開口部2aにおける間隔が広げられる。フィルム2は、インフレーション法によって製造されたフィルムであり、この時点で初めて、フィルム2の内側面が外気と触れる。
【0060】
フィルム2がさらに送られると、製袋シール機構7の横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bの間を通過する。ここでフィルム2の送りが一時停止され、横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bによって、フィルム2に、ノズル6の通過部分を除いて第1の横シール部2cが形成される。
【0061】
続いてフィルム2は搬送量Pだけ送られ、横ヒーターバー7aおよび横ヒーター受けバー7bによって、再びフィルム2に、ノズル6の通過部分を除いて第2の横シール部2cが形成される。これにより、フィルム2に矩形の袋状の部分(フィルム包装袋10)が区画される。
【0062】
このようにフィルム2に第1及び第2の横シール部2cがノズル6の通過部分を除いて形成されたら、フィルム2は再び搬送量Pだけ送られる。ここで縦シール機構8によって、フィルム2の一側端部の開口部2aが熱シールされる。これにより、ノズル6の通過部分を除いて周囲が閉じられたフィルム包装袋10が出来る。
【0063】
縦シール機構8での熱シール後、送りローラ4による数回の間欠送り(本例では3回)が終了すると、フィルム2に形成された第1の横シール部2cの、ノズル6の通過部分であった非接着部が、封鎖シール機構9によって熱シールされる。封鎖シール機構9によって熱シールを行うのに先立って、フィルム2の幅方向両側部を保持しながらフィルム2を幅方向外側に引っ張ることが好ましい。これにより、内容物の重量によりフィルム2の第1の横シール部2cに皺が入るのを防ぐことができる。
【0064】
これまでの操作により、第2の横シール部2cの一部のみを除いて全周が閉じられたフィルム包装袋10が出来る。このとき、ノズル6の下端は、フィルム2の第2の横シール部2cを通過して、フィルム包装袋10の内側に侵入している。
【0065】
勿論、第1の横シール部2cが縦シール機構8から封鎖シール機構9まで間欠送りされる間、フィルム2には第3番目以降の横シール部2cも順次形成されている。
【0066】
前記の非接着部が熱シールされたら、ノズル6からフィルム包装袋10内へ内容物が投入される。内容物は、第2の横シール部2cのノズル6の通過部分を満たすまで投入される。このとき、第2の横シール部2cの一部のみを除いて全周が閉じられたフィルム包装袋10の中へ内容物を入れている為、袋の表面が突っ張るほどに内容物を目一杯まで詰められる。
【0067】
内容物の投入後、フィルム2は送りローラ4によって再び搬送量Pだけ送られる。そして、フィルム2に形成された第2の横シール部2cの、ノズル6の通過部分であった非接着部が、封鎖シール機構9によって熱シールされる。このとき、フィルム2における前記の非接着部を金属製のヒーターブロック9a1と金属製のヒーター受けブロック9b1とで堅く挟み込む。これにより、前記の非接着部の隙間に充填されている飲料等の内容物をこの隙間から飛び散らせて、熱シール部に内容物が内在しないようにしている。また、封鎖シール機構9によって熱シールを行うのに先立って、フィルム2の幅方向両側部を保持しながらフィルム2を幅方向外側に引っ張ることが好ましい。これにより、内容物の重量によりフィルム2の第2の横シール部2cに皺が入るのを防ぐことができ、また、前記の非接着部の隙間から飲料等の内容物を追い出すこともできる。
【0068】
このようにして内容物が目一杯まで充填されたフィルム包装袋10が製造される。
【0069】
その後、フィルム2が搬送量Pだけ送られ、第2の横シール部2cが切離し機構11のカッターバー11aおよびカッター受けバー11bの間に達する。このとき、カッターバー11aがカッター受けバー11bに向けて移動され、横シール部2cがフィルム2の幅方向に沿って切断される。次いで、カッターバー11aをカッター受けバー11bから後退させることによって、カッターバー11aとカッター受けバー11bによるフィルム2の保持が解除され、フィルム2の最下端から、内容物入りのフィルム包装袋10が切り離されて落下する。
【0070】
また、上述した一連の動作を繰り返すことで、内容物入りのフィルム包装袋10を連続して製造することができる。
【0071】
以上に説明したように、本実施形態によれば、インフレーション法によって製造されたチューブ状のフィルム2を間欠送りで縦方向に搬送しながら、該フィルム2の一側縁部に縦シールを行なう。この縦シールを行う位置より上方の位置で、下向きに送られてくる該フィルム2の一側縁部を切り開き、その切り開かれた開口2aから該フィルム2内に内容物を投入するノズル6を挿入している。この開口2aは、前記の縦シールを行うときに閉じられる。
【0072】
これにより、フィルム2の内側と外気が連通するのは、カット刃5でフィルム2の一側縁部が切り開かれてから縦シール機構8により熱シールされるまでの間、すなわちカット刃5から縦シール機構8までの間の極めて限られた領域だけとなる。
【0073】
したがって、フィルム2の内側(フィルム包装袋10の内部)に異物や細菌等が侵入し難い極めて衛生的な条件で、内容物入りのフィルム包装袋10を製造することができる。
【0074】
前記の縦シールの後、従来技術(例えば特許文献1,2)の場合は、該フィルムの横方向に第1の横シール部を縦シール部と繋げて形成し、第1の横シール部を底部とした該フィルムの中に内容物を投入し、該フィルムに第2の横シール部を形成することで、内容物が充填されたフィルム包装袋をフィルムに作る方法がとられている。
【0075】
このような従来技術の製法では、一つの横シール部を底部として吊り下げられた状態のチューブ状フィルム内に内容物が投入される。この状態では、製品に要求される内容物の重量が多いほどフィルム2の膨れ張りが生じるため、周囲の熱シール部が折れてフィルム2の表面に波打った部分が出来やすい。このため、内容物投入後に第2の横シール部を形成するときに該横シール部に皺が入る虞があった。これを抑制するため、横シールされる部分のフィルムを両外側に引っ張った状態で横シールを行う方法があるが、内容物の重量が多いと前記の波打った部分を解消させるために大きな引っ張り力が要る。その結果、大型の引っ張り駆動装置が必要とされ、またフィルム2が損傷するかもしれない。
【0076】
また、袋の表面が突っ張るほどに液状内容物が目一杯まで充填されたフィルム包装袋を製造するために、従来技術ではフィルムに投入した内容物に極接近させて横シールを行う必要があるが、横シール部に内容物を内在させないようにすることは困難であった。
【0077】
このような従来技術に対して、本発明の場合、チューブ状のフィルム2を間欠送りで搬送しながら、上記のノズル6の挿入位置より下方の位置で、製袋シール機構7によって、フィルム2を個々の袋状部分(後にフィルム包装袋10となる部分)に区画する横シール部2cを、ノズル6の通過部分を除いて形成する。したがって、フィルム2の間欠送りに伴い、フィルム2に、ノズル6の通過部分を有する複数の横シール部2cが形成されていく。
【0078】
さらに、製袋シール機構7の下方で、該フィルム2の一側縁部に縦シールを行なう。前記の開口2aは、この縦シールを行うときに閉じられる。この結果、ノズル6の通過部分を除いて周囲に熱シール部が形成されたフィルム包装袋10が出来る。
【0079】
そして、吊り下がったフィルム2の最下部に位置するフィルム包装袋10内に内容物を投入する。内容物の投入の前には、フィルム2の最下部に位置するフィルム包装袋10の下側の横シール部2cの、ノズル6の通過部分であった非接着部2eを、封鎖シール機構8によって熱シールしておく。その内容物の投入の後には、このフィルム包装袋10の上側の横シール部2cの、ノズル6の通過部分であった非接着部2eを、封鎖シール機構8によって熱シールする。この結果、内容物が充填されたフィルム包装袋10がフィルム2に出来上がる。
【0080】
このような本発明では、内容物が投入されるフィルム包装袋10の上流側のフィルム2に、すでに複数の横シール部2cが一定間隔で形成されている。内容物が投入される前からフィルム2のおもて面側フィルムと裏面側フィルムが複数の横シール部2cで接着されているので、製品に要求される内容物の重量が多くなってもフィルム2に波打ち部分が出来にくい。
【0081】
さらに、従来技術のように一つの横シール部を底部としたチューブ状フィルム内へ内容物が投入されるのではなく、外周辺に熱シール部がノズル6の通過部分を除いて予め形成されているフィルム包装袋10内へ内容物が投入される。このため、袋の表面が突っ張るほどに液状内容物をフィルム包装袋10に目一杯まで充填することが容易である。
【0082】
その上、横シール部2cの、ノズル6の通過部分であった非接着部は横シール部全体に比して狭い部位である。この部位を両側から2つの金属ブロック(ヒーターブロック9a1およびヒーター受けブロック9b1)で堅く挟み込むことにより、この部分の隙間に介在した内容物をこの隙間から飛び散らせて、熱シール部に内容物が介在しないようにしている。さらに、2つの金属ブロックで挟み込む前に、横シールされる部分のフィルムを両外側に引っ張ることで、熱シール部に皺や内容物を内在させない作用を補助することができる。
【0083】
本発明のこのような手法により、袋の表面が突っ張るほどに液状内容物を目一杯まで充填したフィルム包装袋10を、袋製品としての密閉性を損なわないで製造することができる。
【0084】
なお、本実施形態では、フィルム2内を下向きに延びるノズル6はフィルム2の幅方向の略中央に位置しているが、特に、図示したノズル6の位置に本発明は限定されない。また、製造するフィルム包装袋10の形態について、液状内容物を目一杯まで充填すると製造過程で熱シール部に皺が入りやすい3方シールタイプおよび4方シールタイプのパウチ形態を例にとって説明した。しかし本発明は、その他の複雑な熱シール部の形状(例えば、丸形、ひし形、多角形など)を持つパウチ形態でも、液状内容物が目一杯まで充填されて熱シール部に皺が内在しない製品を製造できる。