(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検出ステップにおいて、実行情報の検出頻度が所定の頻度以下である機能については、前記素材情報で当該機能に対応づけられている素材を、前記使用されていない素材とみなす
ことを特徴とする請求項1記載の広告配信方法。
複数のユーザのうち一の商品を購入すると想定されるユーザに対し、前記商品の広告を配信する広告配信システムであって、サーバと、前記複数のユーザのそれぞれが有する家電機器から成り、
前記広告は、特定物を好まないユーザを対象とする商品についての広告であり、
前記サーバは、
前記複数のユーザのそれぞれが有する1以上の家電機器から、各家電機器により実行された機能を示す実行情報を収集する収集手段と、
前記各家電機器が有する機能と、前記機能で用いる素材との対応を示す素材情報を用いて、前記複数のユーザそれぞれについて、収集した実行情報で示される機能から使用されていない素材を検出する検出手段と、
検出した素材が前記特定物に一致する場合に、当該素材の検出の元になったユーザを、前記商品を購入すると想定されるユーザとして抽出し、抽出した前記ユーザが有する家電機器に前記広告を送信する送信手段と
を含むことを特徴とする広告配信システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<1.概要>
以下、本発明の一実施形態に係る広告配信システム1について図面を参照しながら説明する。広告配信システム1は、複数のユーザから広告の配信先として適切なユーザを選出して広告を配信するためのシステムである。広告配信システム1は、
図1に示すように、管理サーバ10、第1所有者機器群、第2所有者機器群、・・・、第N所有者機器群から成る。
【0011】
第1所有者機器群は、第1のユーザが有する機器群であり、第1機器30−1、第2機器30−2、第3機器30−3、第4機器30−4、第5機器30−5、購入用端末40、及びルータ50を含んで構成される。第2〜第N所有者機器群は、それぞれ第2〜第Nユーザが有する機器群であり、第1所有者機器群と同様に、複数の機器、購入用端末、及びルータから構成される。第2〜第N所有者機器群それぞれの動作は、第1所有者機器群と同様なので、以下の説明は、主に第1所有者機器群について行う。
【0012】
第1機器30−1、第2機器30−2、及び第3機器30−3は、それぞれ、ホームベーカリー、電子レンジ、においセンサ付エアコンである。また、第4機器30−4及び第5機器30−5は、いずれも換気扇である。これらの機器は、各機器が有する機能を実行する毎に、実行した機能を示す情報(以下「機器生成情報」という。)を生成し、管理サーバ10に送信する。機器生成情報は、機器が実行した機能自体、及び、機器が機能を実行することにより得られる計測結果など、機器が実行した機能に関する情報である。
【0013】
管理サーバ10は、広告配信業者が運営するサーバ装置である。広告配信業者は、広告主から、広告の対象である商品(以下「広告対象物」という。)を購入すると想定されるユーザを広告配信先として抽出して広告を配信するよう依頼される。ここで、広告は、特定物を好まない(使用を避けている)ユーザを対象とする広告対象物についての広告である。以下の説明において、特定物は一例として小麦であり、特定物を好まないユーザは、小麦アレルギーのユーザであるとする。そして、広告対象物は、特定物の代替品を用いた商品、一例として、小麦を用いず、小麦の代替品としての雑穀を用いて作られた雑穀ケーキであるとする。
【0014】
広告を配信するよう依頼された広告配信業者は、管理サーバ10が備える入力デバイス等を操作することにより、広告配信先となるユーザを抽出するために小麦を好まないユーザを抽出するよう管理サーバ10に指示する。管理サーバ10は、予め、小麦を好まないユーザを抽出するための条件が記載されたルール情報を保持している。管理サーバ10は、各機器が送信する機器生成情報を収集し、収集した機器生成情報に基づいて、各機器において使用されていない機能(以下「不使用機能」という。)を検出し、この検出結果とルール情報とを用いて、広告に適したユーザを抽出する。そして、管理サーバ10は、抽出したユーザの有する機器に対して広告を配信する。
<2.管理サーバ10>
<2−1.構成>
管理サーバ10は、コンピュータで実現されており、機能構成としては、
図2に示すように、入力部201、通信部202、記憶部203、時計部204及び制御部205を含んで構成される。
(1)入力部201
入力部201は、キーボード等の入力デバイスで実現されている。また、入力部201はユーザがキーボード等を操作することによって入力されるユーザ指示を取得し、取得したユーザ指示を制御部205に通知する機能を有する。
(2)通信部202
通信部202は、通信用LSIで実現されており、ネットワークを介してルータ50に接続される。通信部202は、ネットワーク及びルータ50を介して各所有者機器群に属する機器との間でデータの送受信を行う機能を有する。
(3)記憶部203
記憶部203は、フラッシュメモリ及びハードディスクドライブなどの不揮発性の記憶媒体で実現されており、データを記憶する機能を有する。記憶部203は、個人情報リスト241(
図4参照)、機種情報リスト242(
図5参照)、ユーザ所有機器リスト243、機器生成情報を含む機器動作情報のリストである機器動作情報リスト244(
図6及び
図7参照)、ルール情報リスト245(
図8参照)、広告配信先情報リスト246(
図11参照)、及びアドバイス画像247を記憶する。各リストの詳細については後述する。
(4)時計部204
時計部204は、リアルタイムクロックIC(Integrated Circuit)で実現されており、時計機能を有する。
(5)制御部205
制御部205は、プロセッサ及びメモリを含んで構成されており、管理サーバ10の全体動作を制御する機能を有する。ここで、制御部205の機能はメモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。
【0015】
制御部205は、機能構成としては、
図2に示すように、アドバイス情報生成部221、広告配信先情報生成部222、広告配信処理部223、ルール情報更新部224、及び、情報処理部225を含んで構成される。
(5−1)アドバイス情報生成部221
アドバイス情報生成部221は、アドバイス情報を生成する機能を有する。ここで、アドバイス情報は、ある機器について不使用機能が存在する場合に、この不使用機能が存在する旨を、この機器を有するユーザに対し周知するための情報である。アドバイス情報は、一例として
図11に示すような、お好み焼グリル機能が存在することを表すアドバイス画像1101を含む情報である。アドバイス画像1101は、お好み焼グリル機能を有する機器において、この機能が使用されていない場合に、この機器が有するディスプレイ等に表示される。
【0016】
各機能に対応するアドバイス画像(247)は、予め記憶部203に記憶されている。アドバイス情報生成部221は、不使用機能に対応するアドバイス画像を記憶部203から読み出し、このアドバイス画像を含むアドバイス情報を生成する。ここでアドバイス情報を機器に送信する理由について補足説明する。ある機器において不使用機能が存在する場合、この機能が使用されない理由として(理由1)ユーザがこの機能の使用を望んでいないため、(理由2)ユーザがこの機能の存在自体を知らないため、の2つが想定される。この不使用機能が存在する旨をユーザに周知することで、理由2によりユーザがこの機能を使用しない場合を大幅に減少させることができる。換言すれば、不使用機能の存在が理由1によるものである確率を向上させることができる。
【0017】
アドバイス情報生成部221による処理は、
図14のステップS1402と、その詳細である
図16のステップS1601〜S1603に相当する。
(5−2)広告配信先情報生成部222
広告配信先情報生成部222は、広告配信先情報リスト246を生成する機能を有する。ここで、広告配信先情報リスト246は、広告に適した広告配信先のリストである。
【0018】
広告配信先情報生成部222は、広告に対応するルール情報を用いて広告配信先情報リスト246を生成する。広告配信先情報リスト246を生成する処理は、
図17及び
図18に示している。
図17は、雑穀ケーキに関する広告に適した小麦アレルギーのユーザを広告配信先として抽出する処理を示す。また、
図18は、花粉対策マスクに関する広告に適した花粉アレルギーのユーザを広告配信先として抽出する処理を示す。
(5−3)広告配信処理部223
広告配信処理部223は、広告配信処理を行う機能を有する。ここで、広告配信処理は、広告配信先情報生成部222において抽出されたユーザが有する機器に、広告画像を表示させる処理である。広告画像は、
図12に示すような、ユーザに広告対象物の購入を促すための画像である。
図12に示す広告画像1201には「購入する」を示すボタン1221と、「購入しない」を示すボタン1222が表示される。「購入する」ボタンには、リンクとして、広告対象物の購入が可能なウェブサイト(以下「購入サイト」という。)のURL(Uniform Resource Locator)が設定されている。「購入する」ボタンがユーザにより押下された場合、このURLで示されるウェブサイトにリダイレクトされ、機器の有するディスプレイに、このウェブサイトのホームページ画像が表示されることになる。そしてユーザは、このウェブサイトにおいて広告対象物の購入処理を行う。
(5−4)ルール情報更新部224
ルール情報更新部224は、広告配信処理部223における広告対象物をユーザが購入したか否かに応じてルール情報を更新する機能を有する。ルール情報を更新する処理は、
図14のステップS1407に相当する。
(5−5)情報処理部225
情報処理部225は、制御部205が実行すべき処理のうち、上述のアドバイス情報生成部221、広告配信先情報生成部222、広告配信処理部223、及びルール情報更新部224により実行される処理以外の処理を実行する機能部である。情報処理部225は、主要な機能として、機器動作情報収集機能、及び、機器登録機能を有する。
(A)機器動作情報収集機能
情報処理部225は、各機器から機器動作情報を取得し、取得するごとに、時計部204が計測している現在日時を示す日時情報を生成する。そして、情報処理部225は、取得した機器動作情報と生成した日時情報とを対応づけて機器動作情報リストに記載する。機器動作情報収集機能に係る処理は、ステップS1401及びその詳細を示す
図15の処理に相当する。
(B)機器登録機能
情報処理部225は、各機器の制御部305から、ユーザID及び機器IDを含む登録要求を受信する。情報処理部225は、ユーザIDと機器IDとを対応づけてユーザ所有機器リスト243に記載する。
<2−2.データ構造>
以下、個人情報リスト241、機種情報リスト242、ユーザ所有機器リスト243、機器動作情報リスト244、ルール情報リスト245、及び広告配信先情報リスト246のそれぞれについて順に説明する。
(1)個人情報リスト241
個人情報リスト241は、
図4に示すように、広告配信システム1に含まれる機器を有する各ユーザについての個人情報を記載した一覧表である。個人情報リスト241は、予め、広告配信業者により作成されて、記憶部203に記憶される。個人情報リスト241に個人情報が記載されているユーザが、広告配信先の候補となる。
【0019】
個人情報リスト241に記載される各個人情報(401、402、・・・)は、ユーザIDと、連絡先とを含む。連絡先は、ユーザの氏名、住所及びメールアドレスから成る。ユーザIDは、各ユーザを識別するための識別情報である。
(2)機種情報リスト242
機種情報リスト242は、
図5に示すように、広告配信システム1に含まれる機器が属する機種それぞれについての情報(以下「機種情報」という。)を記載した一覧表である。機種情報には、機種ID、機種説明、及び、通知対象機能一覧が対応づけて記載される。
【0020】
機種IDは、機種を識別する識別情報である。ここで、機種IDと、各機器を識別する機器IDとの関係について説明する。各機器には、各機器を識別するための機器IDが付されており、機器IDの一部が機種IDとなっている。具体的には、機器IDが「DIDab」(a、bはそれぞれ自然数)の場合、「DID」は、機器IDであることを表す文字列であり、「a」が機種IDを示し、「b」が個別IDを示す。個別IDは、機器を個々に識別するためのIDであり、個別IDの値としては、機器IDがユニークになるような値が割り当てられる。機器に割り当てられた機器IDがDID21の場合であれば、この機器の機種IDは2であり、個別IDは1である。
【0021】
機種説明は、機種の名称を示す。機種IDが1である第1機種は、ホームベーカリーである。また、機種IDが2である第2機種は、電子レンジである。機種IDが3である第3機種は、においセンサ付エアコンである。機種IDが4である第4機種は、換気扇である。
【0022】
通知対象機能一覧は、各機器により機能が実行された場合に、実行された旨が通知される機能(以下「通知対象機能」という。)の一覧を示している。各機器は、通知対象機能と、通知対象機能以外の機能(例えば、電源オン・オフ機能など)を有している。通知対象機能については、この機能が実行された否かが広告配信先の抽出に用いられる。通知対象機能以外の機能については、広告配信先の抽出に関係ないため、機器により実行されたとしても機器生成情報は生成されない。
(3)ユーザ所有機器リスト243
ユーザ所有機器リスト243は、
図6に示すように、個人情報リスト241に個人情報が記載されている各ユーザが所有している機器に関する情報のリストである。ユーザ所有機器リスト243には、機器リスト601と購入用端末リスト602とが含まれる。機器リスト601には、ユーザIDと、そのユーザIDで識別されるユーザが所有する機器の機器IDとが対応づけて記載されている。購入用端末リスト602には、ユーザIDと、購入用端末情報とが対応づけて記載されている。ここで、購入用端末は、ユーザが広告対象物を購入するために用いる端末である。また、購入用端末情報は、対応づけられているユーザIDで識別されるユーザが所有する購入用端末と通信を行うための情報である。購入用端末情報は、一例として、購入用端末のIPアドレス(
図6中のADDR1、ADDR2)であるとする。
(4)機器動作情報リスト244
機器動作情報リスト244は、
図7及び
図8に示すように、各機器から受信した機器動作情報と、日時情報とを対応づけて記載した一覧表である。機器動作情報は、ユーザID、機器ID、及び機器生成情報を含む。ユーザIDは、機器動作情報を送信した機器を所有するユーザに割り当てられている識別情報である。機器IDは、機器動作情報を送信した機器に予め割り当てられている識別情報である。
【0023】
例えば、機器生成情報701は、機器IDがDID11である機器により実行された機能が、米粉パン作成機能であることを示している。また、機器生成情報702は、機器IDがDID32である機器により、におい検出機能が実行され、計測結果としてお好み焼きのにおいが検出されたことを示している。なお、
図7に示す機器生成情報に関し、機器が実行した機能自体、及び、機器が機能を実行することにより得られる計測結果のいずれを示しているかを区別するための情報は記載していないが、機器生成情報には、これらの区別を行うための情報が含まれているものとする。
【0024】
日時情報は、制御部205が、機器動作情報を取得したときに時計部204から読み出した日時を示す情報である。
【0025】
機器動作情報リスト244は、制御部205により作成され、更新される。制御部205は、各機器から機器動作情報を受信する毎に、時計部204から日時を読み出し、受信した機器動作情報と、読み出した日時を示す日時情報とを対応づけて、機器動作情報リスト244に記載する。
(5)ルール情報リスト245
ルール情報リスト245は、複数のユーザから、広告に適したユーザを抽出するために用いられるルール情報のリストである。1つのルール情報が1つの広告に対応している。
【0026】
図9に示す、ルール情報の一例であるルール情報901は、雑穀ケーキの広告に適したユーザを抽出するためのルール情報である。ここで、雑穀ケーキの広告に適したユーザとしては、小麦アレルギーのユーザを想定している。この想定に基づき、ルール情報901は、小麦を好まないユーザを抽出するためのルールとなっている。
【0027】
ルール情報には、1つ以上の抽出ルール(例えば、抽出ルール911、912及び913)が記載されている。また、抽出ルールには、ルール番号、機種ID、及び、条件情報が対応付けて記載されている。
【0028】
ルール番号は、抽出ルール(911、912、913)を識別するための番号である。機種IDは、条件情報により示される条件を適用する機器のIDを示す。条件情報は、機種IDで識別される機種に属する機器が満たすべき条件を示している。この条件情報は、機器動作情報リスト244に記載されている機器生成情報と対比される。
【0029】
ルール情報902は、花粉用マスクの広告に適したユーザを抽出するためのルール情報である。花粉用マスクの広告に適したユーザとしては、花粉アレルギーのユーザを想定している。
(6)広告配信先情報リスト246
広告配信先情報リスト246は、広告配信先情報生成部222により選出された、広告に適したユーザそれぞれについての個人情報を記載した一覧表である。広告配信先情報リスト246は、具体的には、
図10に示すように、個人情報リスト241から、広告に適したユーザに関する個人情報を抜き出して記載したものである。
<3.第1機器30−1〜第5機器30−5>
第1機器30−1は、第1所有者が有する家電機器であり、
図3に示すように、入力部301、通信部302、記憶部303、機能実行部304、制御部305、及び、表示部306を含んで構成される。また、第2機器30−2〜第5機器30−5は、それぞれ第1所有者が有する家電機器であり、第1機器30−1と同様の構成を備える。但し、機能実行部304は、各機器に特有な機能(ホームベーカリーにおける米粉パン作成機能、電子レンジにおけるあたため機能など)を実行する機能部であり、機種毎に実行する処理は異なっている。よって、以下では、主に第1機器30−1についての説明を行い、第2機器30−2〜第5機器30−5については、必要に応じて適宜補足説明を行う。
(1)入力部301
入力部301は、リモコン、リモコン信号の受光部、タッチパネル、キーパッド、機械的スイッチ等の入力デバイスから構成されている。入力部301は、ユーザが入力デバイスを操作することにより入力するユーザ指示を取得し、取得したユーザ指示を制御部305に通知する機能を有する。
(2)通信部302
通信部302は、通信用LSIで実現されている。通信部302は、ルータ50、ネットワークを介して管理サーバ10との間でデータの送受信を行う機能を有する。
(3)記憶部303
記憶部303は、フラッシュメモリ及びハードディスクドライブなどの不揮発性の記憶媒体で実現されており、データを記憶する機能を有する。記憶部303は、ユーザによって指定される各種の設定情報(例えば、エアコンにおける設定温度情報)など、自機器が動作するために必要な情報を記憶する。また、記憶部303は、自機器に割り当てられている機器ID、及び、自機器の所有者であるユーザを識別するユーザIDを記憶している。
【0030】
ここで、機器IDは、機器の製造時に、各機器に割り当てられて記憶部303に記憶される。ユーザIDは、機器の製造時には、記憶部303に記憶されていない。ユーザIDは、各機器のユーザが入力部301などを用いて入力することにより、各機器の制御部305に通知される。ユーザIDが通知された制御部305は、通知されたユーザIDを記憶部303に書き込む。なお、ユーザIDは、広告配信システム1を運営する広告配信業者などによって各ユーザに割り当てられる。割り当てられたユーザIDは、広告配信業者から郵送、ネットワーク通信などによって、各ユーザに通知される。
(4)機能実行部304
機能実行部304は、第1機器30−1〜第5機器30−5のそれぞれが有する個別の機能を実現する機能部である。機能実行部304は、第1機器30−1〜第5機器30−5のそれぞれで異なる機能を実現する。機能実行部304は、各機能を実行する毎に、実行した機能を示す機器生成情報を生成して制御部305に通知する。機器生成情報は、上述したように、機能実行部304が実行した機能自体、又は、機能実行部304が機能を実行することにより得られる計測結果など、機器が実行した機能に関する情報である。
【0031】
機能実行部304は、通知対象機能の一覧を示す情報を予め保持している。機能実行部304は、この通知対象機能の一覧を示す情報に記載されている機能を実行したときに機器生成情報を制御部305に通知し、通知対象機能の一覧を示す情報に記載されていない機能については、実行しても制御部305に対する通知は行わない。なお、機能実行部304が保持している、通知対象機能の一覧を示す情報は、上述した機種情報リスト242における通知対象機能一覧のうち、自機が属する機種の機種IDに対応づけられた通知対象機能一覧と同じものである。
【0032】
以下に、機能実行部304が有する機能について機器毎に説明する。
【0033】
(A)第1機器30−1の場合
第1機器30−1は、上述の通りホームベーカリーであり、この機器が備える機能実行部304は、一例として、米粉パン作成機能、小麦パン作成機能、もち作成機能、うどん作成機能、及びパスタ作成機能などを実現する。なお、第1機器30−1は、上記の機能以外にも、一般的なホームベーカリーが有する機能も備えており、それらの機能についても機能実行部304により実現されるものとする。
【0034】
(B)第2機器30−2の場合
第2機器30−2は、上述の通り電子レンジであり、この機器が備える機能実行部304は、一例として、お好み焼きグリル機能、ハンバーググリル機能、ケーキオーブン機能、シュークリームオーブン機能、パスタゆで機能、茶碗蒸しスチーム機能、あたため機能、及び解凍機能などを実現する。なお、第2機器30−2は、上記の機能以外にも、一般的な電子レンジが有する機能も備えており、それらの機能についても機能実行部304により実現されるものとする。
【0035】
(C)第3機器30−3の場合
第3機器30−3は、上述の通り、においセンサ付エアコンであり、この機器が備える機能実行部304は、一例として、冷房機能、暖房機能、温度設定機能、風向設定機能、風量設定機能、及び、におい検出機能を実現する。におい検出機能については、この機器の機能実行部304に含まれるにおいセンサにより実現される。においセンサは、お好み焼き、焼肉、焼鳥など、予め定められている複数の臭気測定対象について、においの検出が可能である。機能実行部304は、におい検出機能を実行した場合に、複数の臭気測定対象のうち、いずれのにおいを検出したかについて制御部305に通知する。なお、第3機器30−3は、上記の機能以外にも、一般的なエアコンが有する機能も備えており、それらの機能についても機能実行部304により実現されるものとする。
【0036】
(D)第4機器30−4、及び第5機器30−5の場合
第4機器30−4は、上述の通り、換気扇であり、この機器が備える機能実行部304は、一例として、換気機能を実現する。なお、第4機器30−4は、上記の機能以外にも、一般的な換気扇が有する機能も備えており、それらの機能についても機能実行部304により実現されるものとする。
【0037】
また、第5機器30−5は、第4機器30−4と同一の機種に属する機器である。第5機器30−5が備える機能実行部304の構成は、第4機器30−4が備える機能実行部304の構成と同様である。
(5)制御部305
制御部305は、プロセッサ及びメモリを含んで構成されており、第1機器30−1の全体動作を制御する機能を有する。制御部305が有する機能は、メモリに記憶されているプログラムをプロセッサが実行することにより実現される。以下、制御部305が有する主要な機能について説明する。
【0038】
(A)機器動作情報生成機能
制御部305は、機能実行部304から機能を示す機器生成情報を受信する。そして、受信した機器生成情報と、記憶部303に記憶されているユーザIDと機器IDとから成る機器動作情報を生成する。制御部305は、機器動作情報を、管理サーバ10に対し通信部302を用いて送信する。
【0039】
(B)登録要求機能
制御部305は、管理サーバ10に対し、記憶部303により保持されているユーザID及び機器IDを含む登録要求を送信する。
(6)表示部306
表示部306は、ディスプレイ及びディスプレイ制御LSIで構成されている。ディスプレイは一例として液晶ディスプレイである。ディスプレイ制御LSIは、メニュー画像など表示対象とする画像を表すデータを制御部305、機能実行部304から取得し、取得したデータにより表される映像をディスプレイに表示させる機能を有する。なお、表示部306については、必ずしも全ての機器が備えている必要は無い。
<4.購入用端末40、及びルータ50>
購入用端末40は、上述のようにスマートフォンであり、主要な機能としてネットワークを介して商取引を行うウェブサイトに接続し、商品購入処理を行う機能を有する。購入用端末40による商品購入処理は、
図19のステップS1921〜1926に相当する。
【0040】
商品購入処理において、購入用端末40は、管理サーバ10から送信される広告情報を受信すると、広告情報により示される広告画像(一例として
図12の広告画像1201)を生成し、自端末が備えるディスプレイに表示する。
【0041】
ユーザは、購入用端末40に表示される広告画像を見て、広告画像において表示される広告対象物を購入するか否か判断し、購入用端末40を操作して、広告画像に表示されている「購入する」ボタン、又は「購入しない」ボタンのいずれかを押下する。購入用端末40は、「購入する」ボタンが押下された場合には、「購入意思あり」を示す購入結果情報を管理サーバ10に送信し、「購入しない」ボタンが押下された場合には、「購入意思なし」を示す購入結果情報を管理サーバ10に送信する。なお、購入用端末40は、上記の機能以外にも、一般的なスマートフォンが有する機能も備えている。
【0042】
ルータ50は、異なるネットワーク同士を相互接続する機器である。ルータ50は、
図1に示すように、広告配信システム1において管理サーバ10が属する宅外のネットワークと、第1機器30−1〜第5機器30−5が属する宅内のネットワークとを相互接続している。以下の説明では、管理サーバ10と第1機器30−1〜第5機器30−5のいずれかとの間で通信が行われる場合、明示的に記載していなくてもルータ50を介して通信しているものとする。
<5.動作>
<5−1.広告配信処理>
以下、広告配信処理について説明する。広告配信処理は、
図14に示すように、機器動作情報収集処理(ステップS1401)、アドバイス情報表示処理(ステップS1402)、広告配信対象情報取得処理(ステップS1403)、ルール情報取得処理(ステップS1404)、広告配信先情報生成処理(ステップS1405)、広告配信処理(ステップS1406)、ルール情報更新処理(ステップS1407)、広告配信先情報生成処理(ステップS1408)から成る。
【0043】
ステップS1401の機器動作情報収集処理では、管理サーバ10の情報処理部225が、各機器から機器動作情報が送信される毎に、これを取得し、記憶部203に記憶されている機器動作情報リスト244(
図6及び
図7参照)に記載する。機器動作情報収集処理の詳細については、
図15に示している。機器動作情報収集処理は、広告配信業者が広告の配信依頼を受けているか否かにかかわらず常時行われる処理である。
【0044】
ステップS1402のアドバイス情報表示処理では、各ユーザが有する機器において、不使用機能がある場合に、そのユーザが有する機器のいずれかに、その機能の使用を促す表示を行う。アドバイス情報表示処理の詳細については、
図16に示している。
【0045】
ステップS1403の広告対象情報取得処理では、管理サーバ10が、広告配信先として抽出すべきユーザを特定する特定情報を取得する。具体的には、広告を配信するよう依頼された広告配信業者が、入力部201を操作することにより、「小麦を好まないユーザ」を示す特定情報を管理サーバ10に入力する。
【0046】
ステップS1404のルール情報取得処理では、管理サーバ10の制御部205が、記憶部203に記憶されているルール情報リスト245の中から、ステップS1403において取得した特定情報に対応するルール情報を読み出す。
【0047】
ステップS1405の広告配信先情報生成処理では、管理サーバ10の広告配信先情報生成部222が、ステップS1401で蓄積される機器動作情報リスト244と、ステップS1404で得られたルール情報とに基づき、広告の配信先となるユーザを抽出する。広告配信先情報生成処理の詳細については、
図17及び
図18に示している。
【0048】
ステップS1406の広告配信処理では、管理サーバ10が、広告の配信先となるユーザの有する機器の少なくとも1つ(一例として、購入用端末40)に、広告画像を含む広告情報を送信する。広告情報が配信されたユーザは、購入用端末40に表示される広告画像を参照し、広告対象物の購入処理を行う。この広告配信処理では、管理サーバ10は、広告対象物が実際に購入されたか否かを示す購入結果情報を、購入用端末40から取得する。広告配信処理の詳細については、
図19に示している。
【0049】
ステップS1407のルール情報更新処理では、管理サーバ10が、取得した購入結果情報を用いて、ルール情報の誤りを修正し、ルール情報を更新する処理を行う。ルール情報更新処理の詳細については後述する。
【0050】
ステップS1408の広告配信先情報生成処理は、ステップS1405と同様の処理である。但し、ステップS1408の処理が行われる前に、ステップS1407においてルール情報の更新がされている場合がある。ステップS1403で特定した特定情報と同じ特定情報に関する広告の配信を新たに依頼された場合には、この更新されたルールを用いて、広告配信先情報を生成することになる。その後、販売促進処理(ステップS1406)が実行され、その結果を用いてルール情報更新処理(ステップS1407)が実行され・・・というように繰り返される。
<5−2.機器動作情報収集処理>
以下、ステップS1401の機器動作情報収集処理の詳細について
図15を参照しながら説明する。
【0051】
ステップS1501において、各機器の機能実行部304は、各機能を実行する毎に、実行した機能を示す機器生成情報を生成して制御部305に通知する。
【0052】
ステップS1502おいて、制御部305は、記憶部303からユーザID、及び機器IDを読み出し、読み出したユーザID、機器ID、及び、通知された機器生成情報から成る機器動作情報を生成する。
【0053】
そして、ステップS1503において、制御部305は、生成した機器動作情報を、通信部302を用いて管理サーバ10に送信する。管理サーバ10は、機器動作情報を受信する。
【0054】
ステップS1521において、管理サーバ10は、記憶部203に記憶されている機器動作情報リスト244の、受信したユーザID、機器IDに対応する箇所に、受信した機器動作情報を記載する。
<5−3.アドバイス情報表示処理>
以下、ステップS1402のアドバイス情報表示処理の詳細について
図16を参照しながら説明する。
【0055】
ステップS1601において、管理サーバ10のアドバイス情報生成部221は、各ユーザの有する機器それぞれについて不使用機能を抽出する。不使用機能の抽出は、機種情報リスト242と機器動作情報リスト244とを解析して行う。具体的には、アドバイス情報生成部221は、各ユーザの有する機器それぞれについて、機種情報リストにおける、機器が属する機種に対応する通知対象機能一覧を読み出す。そして、通知対象機能一覧に記載されている機能のうち、機器動作情報リスト244における機器生成情報に記載されていない機能を、不使用機能として抽出する。
【0056】
ステップS1602において、アドバイス情報生成部221は、ステップS1601で抽出した不使用機能の使用を促すためのアドバイス情報を生成する。
【0057】
ステップS1603において、アドバイス情報生成部221は、アドバイス情報を、不使用機能が抽出された機器に対して送信する。不使用機能が抽出された機器は、アドバイス情報を受信する。
【0058】
ステップS1621において、アドバイス情報を受信した機器は、受信したアドバイス情報に基づきアドバイス画像を生成し、表示部306に表示させる。
<5−4.小麦アレルギーに係る広告配信先情報生成処理>
以下、小麦アレルギーに係る広告配信先情報生成処理について
図17を参照しながら説明する。
図17は、
図9に示すルール情報901に基づき広告配信先情報を生成する手順を示している。
【0059】
ステップS1701において、管理サーバ10の制御部205は、変数iに、機器動作情報リストの最初に記載されたユーザIDを代入する。例えば、
図7に示す機器動作情報リストの場合、変数iには、UID1が代入される。
【0060】
ステップS1702において、制御部205は、機器動作情報リスト244に、UID=i、MID=1であり、かつ、機器制御情報が「小麦パン作成」であるレコードが記載されているか否か判断する。記載されている場合(ステップS1702でYES)には、ステップS1706に進み、記載されていない場合(ステップS1702でNO)には、ステップS1703に進む。このステップS1702の処理は、ルール情報901に含まれる抽出ルール911の条件情報に記載された条件について判断する処理である。
【0061】
ステップS1703において、制御部205は、機器動作情報リスト244に、UID=i、MID=2であり、かつ、機器制御情報が「お好み焼グリル」であるレコードが記載されているか否か判断する。記載されている場合(ステップS1703でYES)には、ステップS1706に進み、記載されていない場合(ステップS1703でNO)には、ステップS1704に進む。このステップS1703の処理は、ルール情報901に含まれる抽出ルール912の条件情報に記載された条件について判断する処理である。
【0062】
ステップS1704において、制御部205は、機器動作情報リスト244に、UID=i、MID=3であり、かつ、機器制御情報が「におい検出(お好み焼)であるレコードが記載されているか否か判断する。記載されている場合(ステップS1704でYES)には、ステップS1706に進み、記載されていない場合(ステップS1704でNO)には、ステップS1705に進む。このステップS1704の処理は、ルール情報901に含まれる抽出ルール913の条件情報に記載された条件について判断する処理である。
【0063】
ステップS1705において、制御部205は、個人情報リスト241からUID=iであるレコードを読み出し、広告配信先情報リスト246に記載する。
【0064】
ステップS1706において、機器動作情報リスト244に、未だ処理対象としていないUIDがあるか否か判断する。判断結果が否定的である場合(ステップS1706でNO)には、処理を終了し、判断結果が肯定的である場合(ステップS1706でYES)には、ステップS1707に進む。
【0065】
ステップS1707において、変数iに、機器動作情報リスト244における未だ処理対象としていないUIDを代入する。そして、ステップS1702に進む。
【0066】
以上の処理により、小麦パン作成機能を備えたホームベーカリーを有するのにもかかわらず小麦パン作成機能を使用せず、お好み焼グリル機能を備えた電子レンジを有するのにもかかわらず、小麦を原材料とするお好み焼を調理するためのお好み焼きグリル機能を使用せず、自身が有するにおいセンサ付エアコンにおいてお好み焼のにおいが検出されていない、との条件を満たす、小麦アレルギーと推定されるユーザを広告配信先として抽出することができる。
<5−5.花粉アレルギーに係る広告配信先情報生成処理>
これまで、特定物としての小麦を好まないユーザを広告配信先として抽出し、特定物の代替品(雑穀)を用いて作った雑穀ケーキを広告対象物とする例について説明してきた。しかしながら、広告対象物は、特定物の代替品に限らず、特定物を回避するためのものであればよい。例えば、特定物が花粉であり、広告対象物が花粉対策マスクであり、広告配信先として花粉アレルギーのユーザを抽出してもよい。
【0067】
ここでは、花粉アレルギーに係る広告配信先情報生成処理について
図18を参照しながら説明する。
図18は、
図9に示すルール情報902に基づき広告配信先情報を生成する手順を示している。
【0068】
図18に示す各処理のうち、ステップS1801、ステップS1804〜S1806に示す処理は、上述の
図17におけるステップS1701、ステップS1705〜S1707に示す処理と同様の処理であるので説明を省略する。以下、ステップS1802、及びS1803についてのみ説明する。
【0069】
ステップS1802において、管理サーバ10の制御部205は、機器動作情報リスト244に、UIDがiであり、MIDが4であり、日時情報が3月〜5月を示し、機器制御情報が「換気」であるレコードが記載されているか否か判断する。記載されている場合(ステップS1802でYES)には、ステップS1805に進み、記載されていない場合(ステップS1802でNO)には、ステップS1803に進む。このステップS1802の処理は、ルール情報902に含まれる抽出ルール921の条件情報に記載された条件について判断する処理である。
【0070】
ステップS1803において、管理サーバ10の制御部205は、機器動作情報リストに、UIDがiであり、MIDが4であるレコードに関し、1月〜2月、6月〜12月の各月において、所定数以上のレコードが記載されているか否か判断する。判断結果が肯定的である場合(ステップS1803でYES)には、ステップS1804に進み、判断結果が否定的である場合(ステップS1803でNO)には、ステップS1805に進む。このステップS1803の処理は、ルール情報901に含まれる抽出ルール922の条件情報に記載された条件について判断する処理である。
【0071】
以上の処理により、花粉が多い期間(3月〜5月)において換気扇を用いないことで花粉が宅内に侵入するのを防ぎ、他の期間においては換気扇を用いて換気を行う、花粉アレルギーと推定されるユーザを広告配信先として抽出することができる。
<5−6.広告配信処理>
以下、管理サーバ10及び購入用端末40による広告配信処理について
図19を参照しながら説明する。
【0072】
ステップS1901において、管理サーバ10の広告配信処理部223は、広告情報を購入用端末40に送信する。広告情報は、ユーザに対し広告対象物について広告を行うための情報である。広告情報は、一例として広告画像1201を含む。
ここで、各ユーザと購入用端末40との対応づけは、購入用端末リスト602に記載されている。購入用端末40の制御部305は、広告情報を受信する。
【0073】
ステップS1921において、購入用端末40の制御部305は、受信した広告情報に基づき、広告画像を生成して、表示部306に表示させる。
【0074】
ステップS1922において、表示部306に表示される広告画像を見たユーザが、この広告画像にて表示される広告対象物を購入するか否か判断する。そして、ユーザが購入することを決めた場合、購入用端末40の入力部301を用いて、購入指示を入力する。この購入指示は、一例として、広告画像に表示されている「購入する」ボタンを押下することで行う。一方、ユーザが購入しないと決めた場合、購入用端末40の入力部301を用いて、非購入指示を入力する。この非購入指示は、一例として、広告画像に表示されている「購入しない」ボタンを押下することで行う。購入用端末40において、購入指示及び非購入指示は入力部301から制御部305へと通知される。
【0075】
制御部305は、非購入指示を受け取った場合(ステップS1922でNO)、「購入意思なし」を示す購入結果情報を管理サーバ10に送信し(ステップS1923)、処理を終了する。また、制御部305は、購入指示を受け取った場合(ステップS1922でYES)、「購入意思あり」を示す購入結果情報を管理サーバ10に送信する(ステップS1924)。
【0076】
ここで、広告画像1201の「購入する」ボタンには、リンクとして購入サイトのURLが設定されている。そして「購入する」ボタンが押下された場合、このURLで示されるウェブサイトにリダイレクトされ(ステップS1925)、表示部306は、このウェブサイトのホームページ画像を表示することになる。
【0077】
ステップS1926において、ユーザは、購入処理を行う。ユーザが購入サイトにおいて商品を購入する処理については周知であり、説明は省略する。
<5−7.ルール情報更新処理>
以下、ステップS1407のルール情報更新処理の詳細について説明する。ルール情報更新処理は、管理サーバ10のルール情報更新部224が、購入用端末40から「購入意思なし」を示す購入結果情報を受け取った場合に、ルールに誤りがあると推定し実行する。
【0078】
ルール情報の更新は、(a)ルール情報に記載された機種IDに属する機器について収集された機器生成情報であり、(b)いずれの抽出ルールにおいても検出の対象となっていない機器生成情報について、「この機器生成情報が検出されない」ことを抽出ルールとしてルール情報に追加することで行う。
【0079】
以下、ユーザIDがUID1であるユーザについて、購入結果情報が「購入意思なし」を示しているときに、機種情報リスト242が
図5に示す内容であり、機器動作情報リスト244が
図7に示す内容であった場合の例について説明する。
【0080】
この場合、上記(a)(b)により抽出される機器生成情報は、パスタゆで機能である。この場合、パスタゆで機能を実行しているユーザは、小麦アレルギーのユーザを対象とする商品を購入しないと推定されることになる。よって、
図13に示すように、ルール情報901に「パスタゆでを行っていない」との抽出ルール1301を追加して、新たなルール情報901とする。このように、ルール情報リストを更新することで、抽出されるユーザが広告配信先として適切である確率を向上させることができる。なお、ルール情報更新処理は、必ずしも行う必要はない。
<6.変形例>
以上、本発明に係る広告配信システムの実施形態を説明したが、例示した広告配信システムを以下のように変形することも可能であり、本発明が上述の実施形態で示した通りの広告配信システムに限られないことは勿論である。
【0081】
(1)上記実施形態では、管理サーバ10は、各機器における不使用機能を検出し、その検出した不使用機能をルール情報に照らし合わせて、広告配信先を選出していた。しかし、サーバ10は、検出した不使用機能に基づいて広告配信先として適切なユーザを選出できれば足りる。
【0082】
例えば、サーバ10は、ルール情報を用いなくてもよい。より具体的には、管理サーバ10は、機器の各機能について、予め、各機能と、各機能が不使用機能であると判断された場合に送信すべき広告とを対応づけておく。そして、各機器について不使用機能が検出された場合に、その不使用機能に予め対応づけられていた広告が、広告対象物に関する広告であるときに、その機器を有するユーザを広告配信先として選出することとしてもよい。
【0083】
(2)上記実施形態では、広告に適したユーザを抽出するためのルール情報として、ルール情報901及び902を例に説明したが、これらのルール情報の内容はあくまで一例である。ルール情報は、管理サーバ10において、各機器における不使用機能を検出し、その検出した不使用機能と照らし合わせることにより広告に適したユーザが抽出できるものであれば足りる。また、上記実施形態において、広告に適したユーザの一例として、小麦アレルギーのユーザ、花粉アレルギーのユーザなどを示したが、広告に適したユーザは、これらに限らない。
【0084】
また、上記実施形態では、ルール情報は、2個、及び3個の抽出ルールから構成されていたが、ルール情報は、広告に適したユーザが抽出できるよう構成されれば足りる。例えば、ルール情報が1個の抽出ルールから構成されてもよいし、4個以上の抽出ルールから構成されてもよい。
【0085】
また、ルール情報は、不使用機能が満たすべき条件のみから構成される必要はなく、使用された機能が満たす条件と組み合わせたものであってもよい。例えば、ルール情報901は、不使用機能が満たすべき条件である抽出ルール911、912と、使用された機能(におい検出機能)が満たすべき条件(お好み焼のにおいが検出されていない)である抽出ルール913とが組み合わされたものである。
【0086】
また、ルール情報における抽出ルールは、不使用機能が満たすべき条件に限らず、機器が有する検出機能、計測機能による検出結果、計測結果に基づき抽出される、機器において使用されていないものについて満たすべき条件を抽出ルールとして記載してもよい。この抽出ルールの一例は「使用されていないものが小麦である」である。
【0087】
また、管理サーバ10は、各機器から機器生成情報として、上述の実施形態で示したにおい検出機能による検出結果の他、機器周辺の温度、湿度、光度、料理に使用された油の量などの計測機能による計測結果、味覚センサ機能などによる検出結果などを収集することとしてもよい。また、管理サーバ10は、調理に関する機器から、使用された食材を検出した結果や、食器の重さや食品の重さを計測した結果などを収集することとしてもよい。
【0088】
(3)上記実施形態では、管理サーバ10は、不使用機能として、各機器において全く使用されていない機能を検出していたが、他の機能が使用される頻度よりも著しく低い頻度で用いられる機能についても、不使用機能であるとみなしてもよい。これにより、やむを得ず少ない回数だけ使用したが、ユーザが積極的に使用を望んでいないと想定し得る機能を、不使用機能として検出することができる。
【0089】
(4)上記実施形態では、管理サーバ10は、不使用機能として、各機器において1年を通じて全く使用されていない機能を検出していたが、1年のうちのある期間だけ使われていない機能を、不使用機能とみなしてもよい。そうすることで、特定の季節など、特定の期間において広告に適することとなるユーザを広告配信先として抽出することができる。
【0090】
また、1日のうちの特定の時間帯だけ使われていない機能を、不使用機能とみなしてもよい。そうすることで、夕方の時間帯など、特定の時間帯において広告に適することとなるユーザを広告配信先として抽出することができる。例えば、夕方に調理の機能を使用していないユーザを抽出することで、そのユーザは外食が多いと推定されることから、外食のための料理店について広告する広告配信情報を生成して、送信することができる。
【0091】
(5)上記実施形態では、管理サーバ10は、各機器から収集した全ての機器動作情報を用いて不使用機能の検出を行っていたが、収集した全ての機器動作情報を用いなくてもよい。例えば、直近の所定期間内に収集した機器動作情報を用いることとしてもよい。これにより、ユーザの直近の嗜好を反映して、広告配信先を選出することができる。
【0092】
一例として、直前の1ヶ月間に収集した機器動作情報を用いて、広告配信先を抽出する。そうすると、1ヶ月前にはアレルギーを有していたが、直近の1ヶ月の間にアレルギーが治っているユーザについては、広告配信先としては除外することができる。
【0093】
(6)上記実施形態では、管理サーバ10において、小麦アレルギーを持つユーザを抽出しているが、これに限らない。他のアレルギー、例えば、卵アレルギー、乳製品アレルギーなどを持つユーザを抽出してもよい。また、アレルギーに限らず、思想や宗教などから、特定の食品を食べることができないユーザを抽出してもよい。また、特定物に対するアレルギーを有するユーザ以外にも、カロリーを気にしている、病気であるなどのために特定物(例えば油)の使用を避けるユーザを抽出してもよい。
【0094】
(7)上記実施形態では、管理サーバ10は、各機器から収集した機器動作情報を用いて不使用機能を検出していた。しかしながら、収集した機器動作情報を用いて、使用されていない素材(以下「不使用素材」)を検出し、その不使用素材を特定物としてもよい。
【0095】
以下、不使用素材の検出手順の一例について説明する。管理サーバ10は、
図20に示す、通知対象機能と、その通知対象機能の実行の際に用いられる素材とを対応づけた素材情報表を予め記憶している。
【0096】
まず、管理サーバ10の制御部205は、上記実施形態に示した手順で不使用機能を抽出する(手順1)。次に、制御部205は、素材情報表を参照し、抽出された不使用機能に対応づけられている素材を抽出する(手順2)。最後に、制御部205は、抽出した素材のうち、機器により実行された他の機能に対応づけられていない素材を、特定物として抽出する(手順3)。
【0097】
ここで手順1〜手順3について具体的を挙げて補足説明する。例えば、手順1により、小麦パン作成機能が不使用機能として抽出されたものとする。また、収集した機器動作情報中の機器生成情報には、実行された機能として米粉パン作成機能、及び、もち作成機能が記載されていたとする。この場合、手順2により、手順1で抽出された不使用機能に対応づけられている素材として小麦、塩、砂糖、バター・・・が抽出される。ここで、手順2で抽出した素材である、小麦、塩、砂糖、バター・・・のうち、塩、砂糖、バター・・・は、米粉パン作成機能、及び、もち作成機能の少なくとも一方に対応づけられた素材である。よって、手順3において、制御部205は、不使用素材として「小麦」を抽出することになる。
【0098】
(8)上記変形例(7)では、全く使用されていない素材を不使用素材として抽出していた。しかしながら、使用されているのが所定量以下、所定の頻度以下である素材については不使用素材とみなすこととしてもよい。
【0099】
以下、使用されているのが所定量以下である素材、具体的には塩を不使用素材とみなす例について説明する。管理サーバ10の記憶部203は、
図21(a)に示すように、機種IDと、機器生成情報と、使用ポイントとを対応づけたポイント表を保持している。使用ポイントは、機器生成情報により示される機能で使用される塩の量に応じて予め規定された値である。一例として、米粉パン(普通)作成機能においては、普通の量の塩が用いられるので使用ポイントが3となっている。米粉パン(減塩)作成機能においては、少なめの塩が用いられるので使用ポイントが2となっている。もち作成機能においては、極少量の塩が用いられるので使用ポイントが1となっている。また、記憶部203は、
図21(b)に示したルール情報を保持している。このルール情報には、塩について、使用されたのが所定量以下である場合に不使用素材として抽出するための条件が記載されている。具体的には、1ヶ月の合計使用ポイントが10以下であるとの条件が記載されている。
【0100】
まず、管理サーバ10の制御部205は、直近の1ヶ月の間に収集した機器動作情報それぞれについて、機器動作情報中の機器生成情報が、ポイント表に記載されているか否か判断する。ポイント表に記載されている場合には、ポイント表において機器生成情報に対応づけられている使用ポイントを加算していく。制御部205は、
図21(b)のルール情報に記載の条件を満たす、すなわち使用ポイントの合計が10以下である場合に、塩を不使用素材として抽出する。
【0101】
そして、管理サーバ10は、不使用素材(本変形例の場合は塩)を特定物とした場合に、この特定物を好まないユーザを対象とする広告対象物についての広告を、不使用素材として塩が検出されたユーザに対し送信する。
【0102】
(9)上記実施形態及び変形例では、食品アレルギー、花粉アレルギーを持つユーザを抽出する例について説明したが、特定物についてアレルギーを持つユーザを抽出すれば足りる。例えば、特定物が、衣類などに使われている特定の素材(化学繊維など)であってもよい。この場合、管理サーバ10は、機器の1つである洗濯機から、特定の素材の衣類について用いられるべき機能(特定の素材専用の洗濯手順による洗濯機能、乾燥機能など)についての機器動作情報を収集したか否かを判断する。そして、この機器動作情報を収集していない場合に、その洗濯機のユーザが特定の素材についてアレルギーを持つと判断する。
【0103】
(10)上記実施形態では、商品についての広告を広告配信先に配信することとしたが、役務についての広告であってもよい。例えば、広告配信先として、機器において、油を用いた料理に関する機能が使用されていないユーザを抽出した場合に、そのユーザに対し、商品として、油をほとんど用いず作られた食品について広告してもよいし、役務として、そのような料理を提供する料理店や宿泊施設の提供についての広告を行ってもよい。
【0104】
(11)上記実施形態では、管理サーバ10は、各機器から受信する機器動作情報を機器毎に分けて蓄積していたが、不使用機能を検出できるよう蓄積できれば足りる。例えば、同じ機種に属する複数の機器については、機器の区別をせずに、1つの機器の機器動作情報として扱い、蓄積してもよい。
【0105】
(12)上記実施形態では、広告配信先はユーザを単位として選出していたが、家族や、会社などの団体を単位として選出してもよい。この場合、個人情報リストの代わりに、家族や会社の代表者に関する情報のリストを用いればよい。
【0106】
(13)上記実施形態では、購入用端末のユーザが商品の購入意思を示した場合には、ユーザは、広告画像に設定されたURLで示される購入サイトにおいて商品の購入を行っていたが、ユーザが商品を購入できれば足りる。例えば、管理サーバ10が、購入サイトを兼ねていてもよい。
【0107】
(14)上記実施形態では、ルール情報を更新する場合に、(a)ルール情報に記載された機種IDに属する機器について収集された機器生成情報であり、(b)いずれの抽出ルールにおいても検出の対象となっていない機器生成情報について、「この機器生成情報が検出されない」ことを抽出ルールとしてルール情報に追加することで行うこととした。しかしながら、この更新手順はあくまで一例であり、機器生成情報、及び不使用機能を用いてルールを更新し、更新後のルール情報により、抽出されるユーザが広告配信先と適切である確率を向上させ得る他の更新手順を用いて、ルール情報を更新してもよい。
【0108】
(15)上述の実施形態では、各機器は宅内に配置されているとしたが、配置場所を限定する必要は無く、管理サーバ10と通信できれば足りる。また、各機器と管理サーバ10とは、通信をする場合にルータ50を必ずしも介す必要はなく、直接通信してもよい。
【0109】
(16)上述の実施形態では、第1機器30−1〜第3機器30―3が、ホームベーカリー、電子レンジ、においセンサ付エアコンであり、第4機器30−4、第5機器30−5がいずれも換気扇である例について説明したが、管理サーバ10と通信可能であり、管理サーバ10に対し機器生成情報が送信可能な家電機器であれば足りる。上記以外の機器には、例えば、スマートフォン、シーリングライト、テレビ、BDプレーヤ、FAX送受信機、エアコン、オーブンレンジ、体組成計、ホームベーカリー、炊飯器、洗濯機、映像及び音声の記録再生装置、掃除機、空気清浄機、プリンタ、電気ポット、コーヒーメーカー、電話機、携帯電話機、目覚まし時計などがある。なお、これらの機器においては、各機器が有する機能を実現する機能実行部304の構成が相互に異なることになる。
【0110】
(17)上述の実施形態では、管理サーバ10は1台のコンピュータで実現されているとしたが、上述の実施形態において管理サーバ10について説明した機能を実現できるよう構成されれば足りる。例えば、管理サーバ10は複数のコンピュータ及び記憶装置などから構成されるクラウドであってもよい。
【0111】
(18)上述の実施形態で示した機器動作情報収集処理、アドバイス情報表示処理、広告配信対象情報取得処理、ルール情報取得処理、広告配信先情報生成処理、広告配信処理、ルール情報更新処理などの処理を管理サーバ10、及び第1機器30−1〜第5機器30−5のプロセッサ、及びそのプロセッサに接続された各種回路に実行させるための機械語或いは高級言語のプログラムコードからなる制御プログラムを、記録媒体に記録すること、又は各種通信路等を介して流通させ頒布することもできる。このような記録媒体には、ICカード、ハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、ROM、フラッシュメモリ等がある。流通、頒布された制御プログラムはプロセッサに読み出され得るメモリ等に格納されることにより利用に供され、そのプロセッサがその制御プログラムを実行することにより各実施形態で示したような各機能が実現されるようになる。なお、プロセッサは、制御プログラムを直接実行する他、コンパイルして実行或いはインタプリタにより実行してもよい。
【0112】
(19)上述の実施形態で示した各機能構成要素(入力部201、通信部202、記憶部203、時計部204、制御部205、アドバイス情報生成部221、広告配信先情報生成部222、広告配信処理部223、ルール情報更新部224、情報処理部225、入力部301、通信部302、記憶部303、機能実行部304、制御部305、及び表示部306など)は、その機能を実行する回路として実現されてもよいし、1又は複数のプロセッサによりプログラムを実行することで実現されてもよい。
【0113】
なお、上述の各機能構成要素は典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップされてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。更には、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
【0114】
(20)上述の実施形態及び各変形例を、部分的に組み合せてもよい。
<7.補足>
以下、更に本発明の一実施形態としての広告配信方法及び広告配信システムの構成及びその変形例と効果について説明する。
(1)本発明の一実施形態に係る広告配信方法は、複数のユーザのうち一の商品を購入すると想定されるユーザに対し、前記商品の広告を配信する広告配信システムが実行する広告配信方法であって、前記複数のユーザのそれぞれが有する1以上の家電機器から、各家電機器により実行された機能を示す実行情報を収集する収集ステップと、前記複数のユーザそれぞれについて、収集した実行情報と、前記各家電機器が有する機能とを解析して、使用されていない機能を検出する検出ステップと、検出した結果に基づいて前記商品を購入すると想定されるユーザを抽出し、抽出した前記ユーザが有する家電機器に前記広告を送信する送信ステップとを含む。
【0115】
この構成により、家電機器から収集した実行情報と直接的な関連性が低い商品の広告の配信先を決定することができる。なお、実行情報は、上記実施形態における機器生成情報に相当する。
(2)また、前記広告は、特定物を好まないユーザを対象とする商品についての広告であり、前記送信ステップにおいて、前記複数のユーザのうち自身の有する家電機器について、前記使用されていない機能のうちで、前記特定物を使用する機能が検出されていないユーザを抽出することとしてもよい。
【0116】
この構成により、家電機器から収集した実行情報と直接的な関連性が低い商品の広告の配信先として、特定物を好まないユーザを抽出することができる。
(3)また、前記広告配信方法は、さらに、前記検出ステップにおいて前記使用されていない機能が検出された場合に、当該検出がされた家電機器のユーザが有するいずれかの家電機器に、当該機能が存在することを表す表示を行わせる表示ステップを含むこととしてもよい。
【0117】
この構成により、家電機器において使用されていない機能について、ユーザがこの機能の存在自体を知らないために使用されなかったのではなく、ユーザがこの機能の存在を知っているにもかかわらず使用を望まなかったためである確率を向上させることができる。
(4)また、前記商品は、1年のうちの特定期間に有用であり、前記検出ステップにおいて、1年のうちの特定期間において使用されていない機能を検出することとしてもよい。
【0118】
この構成により、季節ものなど1年のうち特定期間において有用な商品の広告に適したユーザを抽出することができる。
(5)また、前記検出ステップにおいて、実行情報の検出頻度が所定の頻度以下である機能については、当該機能を、前記使用されていない機能とみなすこととしてもよい。
【0119】
この構成により、ユーザが使用を積極的に望んでいるのではないが、やむを得ず少ない頻度使用した機能についても、使用されていない機能とみなすので、このようなユーザについても抽出対象に加えることができ、特定物を好まないユーザをより適切に抽出することができる。
(6)また、前記検出ステップは、直近の所定期間内に収集された実行情報を用いるとしてもよい。
【0120】
この構成により、複数のユーザのうち一の商品を購入すると想定されるユーザを、ユーザの直近の機器操作に基づいて、より適切に抽出することができる。
(7)また、前記広告は、特定物を好まないユーザを対象とする商品についての広告であり、前記送信ステップにおいて、前記複数のユーザのうち自身の有する家電機器について、前記使用されていない機能に基づき前記特定物の使用頻度が低いユーザを抽出することとしてもよい。
【0121】
この構成により、ユーザが使用を積極的に望んでいるのではないが、やむを得ず少ない頻度、特定物を使用したユーザについても抽出対象に加えることができ、特定物を好まないユーザをより適切に抽出することができる。
(8)本発明の一実施形態に係る広告配信システムは、複数のユーザのうち一の商品を購入すると想定されるユーザに対し、前記商品の広告を配信する広告配信システムであって、サーバと、前記複数のユーザのそれぞれが有する家電機器から成り、前記サーバは、前記複数のユーザのそれぞれが有する1以上の家電機器から、各家電機器により実行された機能を示す実行情報を収集する収集手段と、前記複数のユーザそれぞれについて、収集した実行情報と、前記各家電機器が有する機能とを解析して、使用されていない機能を検出する検出手段と、検出した結果に基づいて前記商品を購入すると想定されるユーザを抽出し、抽出した前記ユーザが有する家電機器に前記広告を送信する送信手段とを含む。
【0122】
この構成により、家電機器から収集した実行情報と直接的な関連性が低い商品の広告の配信先を決定することができる。