【実施例】
【0106】
XVII.例示的な実施例
一部のギャンブリング・システムは、ゲームの結果(例えば、どのチームが勝つか、及び/又はどれくらいの差で勝つか)に対してユーザが賭けることを可能にする。ゲーミング・オペレータは、各結果に対して賭け得る潜在的な賭け手に対して、他に負けないオッズをオファーすることが可能であるように、ゲームの結果(例えば、勝ち、負け、ポイント・スプレッド)毎に、正確な確率を求めようとする。確率(及びオッズ)は、通常、各チーム、プレイヤ、コーチング・スタッフに関する履歴データなどの、ゲーム前に存在している情報、スポーツライターや他のコーチなどの専門家の評価及び意見、並びに、ゲームに関する他の公開及び専有の情報に基づいてゲームの開始前に求められる。例えば、一部のゲーミング・オペレータは、複雑な専有のコンピュータ・アルゴリズムを使用して、既存の統計情報及び他の情報に基づいてオッズを求める。オッズは、賭け手が結果の一方側で、又は他方側で賭けるにつれ、賭け期間中に変動し得る(例えば、多くの者が、チームAが勝つと賭け、少ない者が、チームBが勝つと賭けた場合、チームAが勝つとの賭けに対してオッズはより有利でなくなり得る)。
【0107】
その結果、オッズは、特定の結果に対して賭けるための、賭け手に対するゲーミング・オペレータの「価格」である(オッズが高いことは、賭け手にとって、価格がより低いという意味になる)。複数の賭け手に対して特定の結果に対するオッズをオファーするゲーミング・オペレータが複数存在している場合、ゲーミング・オペレータは、その賭けたドルに対する最高ペイアウトを求める賭け手を引き付ける他に負けない価格をオファーするよう互いに競争する。よって、ゲーミング・オペレータは、競争するゲーミング・オペレータによってオファーされるオッズに少なくとも部分的に基づいてオッズを求め得る。賭け挙動は、オッズにも影響を及ぼし得る。例えば、シカゴ・カブスがフィリーズとの次の試合に勝つとの賭けに対する高い需要は、その賭けの実効価格をつり上げ得る。よって、他の競争市場と同様に、オッズの判定は、多くの場合、市場に基づいてゲーミング・オペレータがそのオッズを調節するにつれ、ゲームの結果毎の「市場価格」を反映する。実効市場価格は、賭け市場が変動し、新たな適切な情報(試合の前日のカブスの主力投手の負傷など)が開示されるにつれ、経時的に変動し得る。特に、賭けの一方側に対して敗者によって賭けられた額は、賭けの反対側の勝者に対するペイアウトに組み入れるために使用することが可能である。よって、賭けのそれぞれの側に多くの賭け手が存在している大規模賭け市場では、ゲーミング・オペレータは、賭けの何れかの側の潜在的なペイアウトをバランスさせようとしてそのオッズを調節し得る。
【0108】
しかし、オッズの判定は多くの場合、コンセンサス「市場価格」を反映しない(例えば、市場参加者の数が限られているか、又は、市場が新たな適切な情報を安定的な市場価格に一致させるための時間が十分でない)。例えば、一部のゲーミング・オペレータは、試合中の成績パラメータ(特定の選手が、野球の試合で特定の打席で三振するか否かなど)にユーザが賭けることを可能にする。賭け市場は、通常、ゲーム中イベントの直前に手作業で開けられ、オッズは、多くの場合、「大急ぎで」手作業で求められる。別のゲーミング・オペレータが同様な賭けをオファーした場合、前述の賭けのすばやいタイミングは、オファーされた種々のオッズをゲ―ミング・オペレータ及び賭け手が比較することが阻止され得る。前述の場合、ゲーミング・オペレータは、全体的に、種々の結果の確率のオペレータの最善の評価に基づいて競争賭け市場の便益なしでオッズをオファーしようとし得る。
【0109】
潜在的なゲーム中賭け市場(例えば、特定の打席の結果に対する賭けの市場)を識別し、結果毎の正確な確率及びオッズを求め、賭け手に対するオッズをオファーし、賭け金を受け取り、結果を求め、次いで勝者に支払うには時間及び労力を要し得る。一部のシステムは、前述の動作の多くを「大急ぎで」手作業で行うことを必要とするため、労力が制限されると、ゲーミング・オペレータがオファーすることが可能なゲーム中の賭けの機会の数及び範囲が実質的に制限され得る。ゲーム中イベントに対する賭けは多くの場合、非常に短い期間における確率及びオッズの算出を必要とする。クォーターバックの負傷など、試合中に、新たな適切な情報が利用可能になる場合のゲーム中の結果の正確な確率を算出することが、より難しくなり得る。不正確なオッズは、不必要に高い価格(及び、よって、より少ない賭け手)、又は不必要に低い価格(勝者に対する不必要に高いペイアウトを意味する)につながり得る。
【0110】
本発明の種々の実施例では、システムは、特定の野球選手が特定の打席で三振するか否かなどのゲーム中イベントに対して、並びに/又は、どのチームが勝ち、及び/若しくはどれぐらいの差で勝つかなどの、より伝統的なゲーム結果に対してユーザが賭けることを可能にし得る。システムは、データ・フィード又は他のソースから一般的な試合情報(例えば、チーム名、選手のリスト、開始時間等)を自動的に受け取り得る。同じデータ・ソース(又は別のソース)から、システムは更に、経過時間、打撃ラインアップ、得点、エラー、投球情報(ストライク、ボール、ファウル)等などのリアルタイムの試合情報のストリームを自動的に受信し得る。
【0111】
三振などのイベント毎のオッズは、システム上に記憶されたアルゴリズム及びオッズ・データベースに基づいて算出し得る。アルゴリズムは、(選手の打率などの)リアル・スポーツからの情報を使用し得、ゲーム中イベントに基づいて更新し得る(例えば、バリー・ボンズが、同じ投手に対して4回三振した場合、その投手からヒットを打つことに対するオッズは減少し得る)。
【0112】
特定のギャンブリング・イベントが完了し次第(例えば、バリー・ボンズが、三振するか、又は本塁打を打つことにより、打席を終え次第)、システムはその賭けイベントに賭けられた賭け金を精算する。同時に(又は別の時点で)、システムは、別のイベント(例えば、次の打席)に対する賭けを開き得る。一実施例では、人間のオペレータは各イベント後の賭けをクリアする。例えば、人間のゲーミング・エージェントは、バリー・ボンズが三振した直後、「三振」を選択し得る。この動作により、システムは、バリー・ボンズの現在の打席に対する賭け全てを直ちに精算し、更に、次の賭けイベント(例えば、次の打者の打席の結果)に対する賭けを開き得る。他の実施例では、システムは、(三振のような)イベント結果をリアルタイムで求めるために自動化情報(例えば、データ・フィード)を使用し得る。一部の実施例では、人間のゲーミング・エージェントは、システムが正しい結果を識別し、賭け全てを適切に解決することを確実にするためにエラー訂正を支援し得る。
【0113】
ユーザは賭け金を賭け、さもなければ、任意のタッチ感応型賭けインタフェース・オーバレイにより、野球の試合などのイベントの生のTVフィードを表示するよう構成し得る、ゲーミング・テーブル又はモバイル・タッチ画面ゲーミング装置などのインタフェースを介してシステム及び他のユーザと相互作用し得る。一実施例では、バリー・ボンズがプレートに向かうと、ユーザがバリーの打席に関する特定の賭け金を選択し、賭けることを可能にする賭けインタフェース・オーバレイをトリガするようバリー・ボンズ(又は他の画像若しくはアイコン)の画像にタッチし得る。バリーがシングル・ヒットを打つことに賭けるために、ユーザは一塁の画像にタッチし得る(か、又は別の適切な入力を提供し得る)。
【0114】
システムの種々の実施例は、単一の試合又は他のイベント中の別々の多くのタイプの結果(特定の走者が特定の塁を盗むか、一イニングにおける得点数、投手が特定の投球でボールを投げるかストライクを投げるか等)に対するギャンブリングを可能にし得る。システムは、その特定のイベントの開始時間及び終了時間に基づいて各賭けイベントを開き、閉め得る。システムは、各種スポーツ、及び選挙(例えば、バラク・オバマが、来る2008年の大統領選挙においてニュー・ハンプシャーで勝つか否か)などの他のイベントにも適用することが可能である。本発明の種々の実施例は、同時に、又は重なり合う時点で別々の多くの賭け市場を管理し得る。各賭け市場は、他の賭け市場と無関係に、その特定の賭け市場の条件に応じて開け、閉め、解決し得る。
【0115】
種々の実施例は、例えば、スポーツや他のイベントに対するゲーム中ウェイジャー、ゲーム又は他のイベントの結果に対するウェイジャー等などの何れかのタイプのウェイジャーを含み得る。種々の実施例は、例えば、取引ベースのシステム、スポーツ・ブック・アルゴリズム及び/又は従業員によって設定されるウェイジャー・ライン等などの何れかのウェイジャーの当初及び/又は将来のオッズを求める何れかのシステム及び/方法を含み得る。種々の実施例は、例えば、集中化されたコンピュータ・システム、分散化されたコンピュータ・システム、1つ又は複数のサーバ、1つ又は複数のクライアント・コンピュータ、インパーソン・システム、チケット・システム、モバイル・システム等などのウェイジャーを賭け、かつ/又は管理する何れかのシステム及び/又は方法を含み得る。ウェイジャーのタイプ、オッズを求めるシステム及び方法、ウェイジャーを賭け、管理するシステム及び方法は、本明細書及び特許請求の範囲に援用する、Wager Market Creation and Managementと題する、Stormによる米国特許出願第12/258297号に記載されている。
【0116】
一部の実施例は、1つ又は複数の競争(competition)にウェイジャーを賭けるためのスポーツ・ブック又は他のベニューにおけるウェイジャーを含み得る。スポーツ・ブックにウェイジャーを賭けることができる一部の例示的な競争には、オート・レーシング、野球、バスケットボール、アメリカン・フットボール、ゴルフ、ホッケー、及び競馬が含まれ得る。各競争のタイプは、それに関連付けられた別々のオッズの組を有し得る。
【0117】
例えば、オート・レースでは、スポーツ・ブックには、個々の数名のドライバー及び/又はフィールドの(他の全ての)オプションのリストが載っている場合がある。フィールド及び/又は個々のドライバーそれぞれには、賭けのタイプ毎の特定のオッズに関連付けられ得る。例えば、ジェフ・ゴードンは4対1で載っており、ジェフ・バートンは15対1で載っており、ケーシー・アトウッドは100対1で載っている場合がある。バートン(15対1)に10ドルを賭け、バートンがレースに勝った場合、150ドル獲得し、賭けた10ドルが戻ってくるので、合計ペイオフは160ドルになる。ヘッドツーヘッドウェイジャーにおいて2名以上のドライバーが互いにペアリングされるマッチアップ・ウェイジャーも利用可能であり得る。前述のウェイジャーのオッズも提供し得る。例えば、マッチアップは、デール・ジャレット(マイナス145)をボビー・ラボンテ(プラス125)と競争させ得る。優勢のジャレットに145ドルを賭けた場合、ペイオフは、100ドルに、戻ってくる145ドルを加算した合計の245ドルになる。アンダードッグのラボンテに100ドルを賭けた場合、ペイオフは、125ドルに、戻ってくる100ドルを加算した合計の225ドルになる。例えば、レース中のコーションの数に対するオーバー/アンダー、レースに勝つ自動車製造業者、ゲーム中のウェイジャー等などの種々の他のウェイジャーも利用可能であり得る。
【0118】
例えば、野球では、スポーツ・ブックには、マッチアップそれぞれのチームそれぞれに関連付けられたオッズとともにチ―ムのマッチアップそれぞれが載っている場合がある。ウェイジャーが賭けられるチームがマッチアップに勝った場合、勝者に対するペイアウトはオッズに応じて変動し得る。一部の実施例では、野球のオッズは、マネー・ラインを使用して示される。
【0119】
マネー・ラインでは、オッズは特定のドル値(例えば、1ドル)に基づき得る。マネー・ラインでは、数字に先行する「マイナス」は、チームが優勢であることを示す。数字に先行する「プラス」はチームがアンダードッグであることを示す。例えば、ブレーブスのオッズが−120の場合、このことは、12ドルの賭け金により、10ドルが獲得され、22ドルがリターンとなるということを意味する。別の例では、ドジャースのオッズが+110の場合、このことは、10ドルの賭け金により、11ドルが獲得され、リターンが21ドルになるということを意味する。ダイム・ラインや20セント・ラインなどの各種マネー・ラインが存在し、前述の各種マネー・ラインを種々の実施例において使用し得る。前述の実施例では、マッチアップにおけるアンダードッグの価格は掲載されないことがあり得るが、アンダードッグにはハウス・ラインを使用し得る。種々の実施例は、種々の他のウェイジャー(例えば、合計得点に対するオーバー/アンダー、ラン・ライン、勝つ対象の複数のチームを賭け手が選択し得るパーレイ、試合中ウェイジャー等)を含み得る。
【0120】
マネー・ラインは賭けが進むにつれ、変わり得る。一部の実施例では、ウェイジャーの時点でマネー・ラインによって求められるオッズは、ウェイジャーの終わりにウェイジャーのペイアウトを行うために使用されるオッズであり得る。一部の実施例では、賭け期間の終了後のマネー・ラインは、ウェイジャーが賭けられた時点でマネー・ラインが異なっていてもウェイジャーのオッズを求めるために使用し得る。
【0121】
バスケットボールでは、例えば、スポーツ・ブックは野球と同様に運営され得る。一部の実施例では、チームがポイント・スプレッドで勝った場合にのみ、勝つ対象のチームに対する賭けが獲得されるようにポイント・スプレッドを使用し得る。一部の実施例では、オッズは、ウェイジャー全てについて同じであり得るが、ポイント・スプレッドは異なり得る。例えば、野球に関して上述したオッズにおける変動と同様に、より多くの賭け手が、勝つ対象のチームに賭けるにつれ、ポイント・スプレッドが増加し得る。一部の実施例は、オッズに対する変更と引き換えに、ポイント・スプレッドの「ティージング」(すなわち、ポイント・スプレッドの変更)を可能にし得る。パーレイ、合計ポイントに対するオーバー/アンダー、ゲーム中ウェイジャー等などの種々の他の実施例を一部の実施例に含め得る。
【0122】
例えば、ボクシングでは、スポーツ・ブックは、上記野球のマネー・ラインと同様なマネー・ラインを運営し得る。例えば、ホッケー及びアメリカン・フットボールでは、スポーツ・ブックは、上記バスケットボールのマネー・ラインと同様なマネー・ラインを運営し得る。
【0123】
例えば、ゴルフでは、スポーツ・ブックは、上記オート・レーシングと同様なウェイジャーイング方法及び/又はシステムを運営し得る。例えば、スポーツ・ブックには、個々の数名のゴルファー及びフィールドが載っている場合がある。各オプションは、賭けのタイプ(例えば、トーナメントの勝利に対する)毎のオッズに関連付けられ得る。例えば、タイガー・ウッズが2対1で載っており、トム・レーマンが25対1で載っており、ボブ・メイが100対1で載っている場合がある。25対1のレーマンに10ドルを賭け、レ―マンがトーナメントに勝った場合、ペイオフは、250ドルに、戻ってくる賭け金10ドルを加算した合計260ドルになる。スポ―ツ・ブックには、更に、2人以上のゴルファー間のマッチアップ・プロポジションも含まれ得る。一部の実施例では、前述のプロポジションにおいて、一ゴルファーを、2人以上のゴルファーとマッチングし得る。優勝スコアに対するオーバー/アンダー、何れかのゴルファーによる最少スコアに対するオーバー/アンダー、ゴルファーの最終順位に対するオーバー/アンダー、ゲーム中ウェイジャー等などの種々の他のウェイジャーを一部の実施例において含み得る。
【0124】
例えば、競馬では、スポーツ・ブックは、広範囲の賭けオプションを提供し得る。例えば、単勝(win)、2着払いの複勝(place)、3着払いの複勝(show)、1着・2着・3着の全部にわたる(across the board)、連勝単式(exacta)、連勝複式(quinella)、三連単(trifecta)、四連単(superfecta)、二重勝(daily double)、六重勝(pick six)等のウェイジャーイング・オプション、及び何れかのゲーム中ウェイジャーが利用可能であり得る。ウェイジャー・オプションそれぞれは、上述のものなどのマネー・ライン又は他のタイプのオッズ・システムに関連付けられ得る。
【0125】
上述の通り、一部の実施例は、選挙の結果、賞の受賞等などの、賭ける対象の種々のイベント又はプロポジションを含み得る。一部の実施例は、テレビ番組(例えば、サバイバー)のシーズン、ゲームのシーズンの結果等に対するウェイジャーを含み得る。一部の実施例は、他のカジノ・ゲーム(例えば、クラップ、ブラックジャック、スロット、ポーカー)に対するウェイジャーを含み得る。前述の賭けは、個々のゲームに対する賭け、他の人々に対する賭け、ゲームの統計に対する賭け、前述のゲームのトーナメントに対する賭け等を含み得る。種々のウェイジャー・タイプ及びオッズ・タイプの例は、限定でない例としてのみ表しており、種々の実施例は、何れかの所望のウェイジャー・タイプ及び/又はオッズ・タイプを含み得る。
【0126】
一部の実施例では、複数のスポーツ・ブックは、同じか、又は同様のウェイジャー・プロポジション(例えば、ベアーズが、特定のアメリカン・フットボールの試合に勝つこと)をオファーし得る。例えば、ギャンブリングが合法であるラスベガスや多くの他の管轄区域では、多くのカジノは自ら、スポーツ・ブックを運営している。前述のスポーツ・ブックそれぞれでは、賭け手は、同じか、又は同様のプロポジションに賭け得る。
【0127】
一部のスポーツ・ブックは、プロポジションのオッズを調整することにより、市場における顧客を獲得するために競争し得る。別のチームのファンよりも多くの、一チームのファンがそのスポーツ・ブックを訪ね、同様なウェイジャーを賭け、それにより、そのウェイジャーのオッズを変えるので、一部のスポーツ・ブックは、他のスポーツ・ブックとは異なるオッズを有し得る。一部の実施例は、一又は複数のスポーツ・ブックがオッズに関して通信することを可能にし得る。例えば、前述の通信は、スポーツ・ブックが、所望の市場のコンセンサス・オッズを確立することを可能にし得る。前述の実施例は、1つ又は複数のスポーツ・ブックが1つ又は複数のウェイジャーの責務を交換することを可能にし得る。例えば、前述の機能は、所望のバランスに達するためにプロポジションの側のウェイジャーの数をスポーツ・ブックが調節することを可能にし得る。
【0128】
図2は、中央システム203を介して相互作用する複数のスポーツ・ブック201の例を示す。中央システム203は、1つ又は複数の方法を行う旨の1つ又は複数の命令の組を実行するよう構成された1つ又は複数の計算装置を含み得る。中央システムを介した相互作用は、スポーツ・ブックの1つ又は複数においてオファーされるウェイジャーのコンセンサス・オッズを、スポーツ・ブックの1つ又は複数が確立することを可能にし得る。中央システムを介した相互作用は、1つ又は複数のウェイジャーの1つ又は複数の側のリスク・エクスポージャをスポーツ・ブックの1つ又は複数が調節することを可能にし得る。
図2の例は中央システムを含んでいるが、一部の実施例は前述のシステムを含んでいないことがあり得、かつ/又は、前述のシステムは別の機能を有し得るということを認識すべきである。例えば、一部の実施例は、分散化システム(例えば、ピアーツーピア・システム)を含み得、一部の実施例は、中央システムの動作を行うスポーツ・ブックを含み得、一部の実施例はスポーツ・ブックを制御する中央システムを含み得、かつ/又は、何れかの他の配置を、種々の実施例において必要に応じて使用し得る。
【0129】
図2に示すように、スポーツ・ブック203はそれぞれ、1つ又は複数のウェイジャーイング・インタフェース205を含み得る。ウェイジャーイング・インタフェースは、1つ又は複数のプロポジションに対してウェイジャーを賭け手が賭けることを可能にし得る。各プロポジションは、(例えば、マネー・ラインに)関連付けられたオッズを有し得る。ウェイジャーイング・インタフェースは、キオスク、コンピュータ端末、モバイル・ゲーミング装置、ホーム・コンピュータ、テラー、ゲーミング・テーブル等を含み得る。ウェイジャーイング・インタフェース205それぞれでは、賭け手は例えば、ウェイジャーを賭け、ウェイジャーに対するオッズを視て、ウェイジャーからの勝利金を回収し得る。
【0130】
図2に示すように、スポーツ・ブックはそれぞれ、1つ又は複数のコントローラ207を含み得る。コントローラ207は、ウェイジャーに関する監視、精算、規制、記録、検証等に関する何れかの所望の動作を行うよう構成されたウェージャーイング・サーバを含み得る。コントローラ207は、オッズを確立し、どのプロポジションに賭けるかを判定し、ウェイジャーに対するリスク許容度の所望のレベルを確立するよう構成し得る。コントローラは、オッズ・メーカ、カジノ・オペレータ、1つ又は複数のウェイジャーイング・インタフェース205等から(例えば、通信ネットワーク及び/又はインタフェースを介して)入力を受け取り得る。
【0131】
スポーツ・ブック201は、スポーツ・プロポジションに対する賭けを行い得るカジノにおける物理的な場所を含み得る。スポーツ・ブックは、物理的な場所に制限されないことがあり得るということを認識すべきである。一部の実施例は、モバイル装置からアクセスし得るスポーツ・ブック、オンライン・スポーツ・ブックなどの仮想スポーツ・ブックを含み得る。
図2の例証された例では、図の上部にあるスポーツ・ブックは一大陸にあり得、ページの下部にあるスポーツ・ブックは別の大陸にあり得る。一部の実施例が、何れかの場所における何れかの構成を有する何れかの数のスポーツ・ブックを含み得る。
【0132】
スポーツ・ブック201は、通信ネットワーク209を使用して、互いに、かつ/又は、中央システム203と通信し得る。前述の通信はそれぞれのコントローラ207によって制御され得る。
図2のような、集中化実施例では、前述の通信は、中央システム201との間の通信であり得る。分散化実施例では、前述の通信は、種々のスポーツ・ブック201間の通信であり得る。
【0133】
中央システム203は、スポーツ・ブック201との間で情報を受信し、かつ/又は送信し得る。中央システム203は、スポーツ・ブック201それぞれにおける種々のウェイジャーに対するオッズについての情報を受け取り得る。中央システム203は、受け取られたオッズに基づいて前述のウェイジャーに対するコンセンサス・オッズを求め得る。中央システム203は、コンセンサス・オッズの表示をスポーツ・ブック201の1つ又は複数に送信し得る。
【0134】
一部の実施例では、中央システム203は、1つ又は複数のスポーツ・ブックが競争する市場を判定し得る。前述の市場は、物理的な市場であり、かつ/又は、人口統計学上の市場であり得る。例えば、
図2の例証された実施例では、市場は、下部のスポーツ・ブックが一市場を形成し得、上部のスポーツ・ブックが第2の市場を形成し得るように、一大陸であり得る。市場は、大陸をまたがり得る人工統計学上の市場であり得、よって、一大陸におけるハイローラーのスポーツ・ブックは、別の大陸におけるハイローラーのスポーツ・ブックを有する市場を形成し得る。一部の実施例では、コンセンサス・オッズは、スポーツ・ブックが競争し得る所望の市場を反映し得る。
【0135】
スポーツ・ブック201は、中央システム203に前述の情報を要求し得る。中央システム203は、ゲーミング情報のフィードに関してサービスとして前述の情報を単独で提供し得る。スポーツ・ブック201は、中央システム203を運営し得る同じ所有者によって運営され得る。前述のコンセンサス・オッズ情報を受け取るスポーツ・ブックは、(例えば、コンセンサス・オッズに一致させるために)ウェイジャーのコンセンサス・オッズに基づいてウェイジャーについてオファーされるオッズを調節し得る。一部の実施例では、スポーツ・ブックは、1つ又は複数のスポーツ・ブックにおいてオファーされるオッズについての情報を要求し、かつ/又は受け取り、前述のオッズに基づいて、スポーツ・ブックにおけるウェイジャーのオッズをどのようにして調整するかを判定し得る。一部のスポーツ・ブックは、前述の個別化されたウェイジャー情報を伝播してはいけないが、コンセンサス形式での情報のみを伝播してよい旨を要求し得る。
【0136】
一部の実施例では、ウェイジャーに関連付けられたリスクのレベルが、オッズ・レベルでは(例えば、受け取られたコンセンサス・オッズでは)大きすぎるとスポーツ・ブック201は判定し得る。スポーツ・ブックは、ウェイジャーの1つ又は複数の側の責務の交換を容易にし得る。中央システム203は、スポーツ・ブックがウェイジャーの第1の側の責務を購入し、かつ/又はウェイジャーの第2の側の責務を他の1つ又は複数のスポーツ・ブックに売却し得る取引所としてふるまい得る。前述の取引所は、金融商品取引所と同様に運営され得る。前述の取引所は、ウェイジャーの一方側の責務に対するビッド及び/又はオファーを第1のスポーツ・ブックが出すことを可能にし得る。前述の取引所は、第2のスポーツ・ブックがビッド又はオファーをヒット若しくはリフトして、ウェイジャーの一方側の責務が取引所を介して移される取引に入ることを可能にし得る。取引所は、前述の取引の1つ又は複数のクリアリング機能を局所に、かつ/又は遠隔に行い得る。ウェイジャーの取引所に似たシステムの一例は、本明細書及び特許請求の範囲において参照によって援用する、System and method for wagering−based transferable financial instrumentsと題する、Asherによる米国特許第7233922号に記載されている。
【0137】
図3は、コンセンサス・オッズを求めるために一部の実施例で行い得る例示的な方法300を示す。前述の方法は、中央システム203により、スポーツ・ブック201により、かつ/又は、何れかの所望のエレメントによって行い得る。前述のコンセンサス・オッズは、スポーツ・ブックのオッズが、他のスポーツ・ブックによってオファーされるオッズに負けないようにウェイジャーのオッズを求めるために1つ又は複数のスポーツ・ブックによって使用し得る。前述のコンセンサス・オッズは、スポーツ・ブックが、ウェイジャーのオッズを他の方法で(例えば、オッズ・メーカを雇うことによって)求めなくてよいようにウェイジャーのオッズを求めるためにスポーツ・ブックによって使用し得る。前述のコンセンサスは、オッズを求め得るウェイジャーのプールを増やすことにより、上記ゲーム中ウェイジャーなどのテンポの速いウェイジャー及び/又は低流動性のオッズの確立を手助けするために使用し得る。一スポーツ・ブックからのオッズについての情報は、必要に応じて第1のスポーツ・ブックと競争するようその他のスポーツ・ブックにおけるオッズを調節するために別のスポーツ・ブックにおいて使用し得る。方法300はブロック301で開始し得る。
【0138】
ブロック303で示すように、一部の実施例は、ウェイジャーを賭け得る第1のウェイジャーイング・ベニューの識別を含み得る。前述のウェイジャーイング・ベニューは、スポーツ・ブックを含み得る。識別は、中央システムにおいて行うか、ウェイジャーイング・ベニューによって行うか、又はコンピュータによって行い得る。一部の実施例では、識別は、ウェイジャーイング・ベニューからの要求に応じて行い得る。一部の実施例では、識別は、ウェイジャーのオッズがコンセンサス・オッズとは異なるとの判定に応じて行い得る。一部の実施例では、識別は、ウェイジャーを賭け得るウェイジャーイング・ベニュー全ての識別を含み得る。単一のウェイジャーを一部の例で表しているが、一部の実施例では、同様か、又は/又は同一であり得る複数のウェイジャーを含み得るということを認識すべきである。例えば、第1のスプレッドを有する、バスケットボール・チームに対するウェイジャーは、別のスプレッドを有するバスケットボール・チームに対するウェイジャーと同じウェイジャーとみなし得る。一ウェイジャーにおける、何れかの他のウェイジャーとの変動があっても、一部の実施例の動作に望ましいように、何れのウェイジャーも同じウェイジャーとみなされ得る。一部の実施例では、ウェイジャーは、同じか、又は同様な、下にあるプロポジション(例えば、フィールドが勝つ、ベアーズが勝つ)を有し得、かつ/又は、同じか、若しくは別の関連基準(例えば、別のスプレッド、フィールドの別のメンバ、オーバー/アンダー・ベットの別々のレベル等)を有し得る。ウェイジャーにおける前述の逸脱を可能にすることにより、同様なウェイジャーのオッズの更に広いサンプリングを得ることができる。一部の実施例では、ウェイジャーは、コンセンサス・オッズを求める目的で、同じウェイジャーとみなされる前に同一又はほぼ同一であることが必要であり得る。ウェイジャーは、ゲーム中ウェイジャー、競争に対するウェイジャー、カジノ・ゲームに対するウェイジャー等を含み得る。
【0139】
一部の実施例は、第1のウェイジャーイング・ベニューにおいて賭け得るウェイジャーを識別し得る。ウェイジャーの識別は、ウェイジャーについての情報の(、ウェイジャーイング・ベニューに関連付けられたコンピュータ・システムや、第1のベニューにおけるウェイジャーイングを記録するカメラなどからの)受け取りを含み得る。
【0140】
ブロック305に示すように、一部の実施例は、それぞれの複数の表示を受信し得、それぞれの表示はそれぞれ、複数の第2のウェイジャーリング・ベニューのうちの個別のウェイジャーイング・ベニューにおけるウェイジャーのそれぞれのオッズを示し得る。第2のウェイジャーイング・ベニューは、他の1つ又は複数のスポーツ・ブックを含み得る。一部の実施例では、第1のウェイジャーイング・ベニューからのオッズも受け取り得る。一部の実施例では、前述の表示は、所望の場合、ウェイジャー及び/又は同様なウェイジャーのオッズが第2のウェイジャーイング・ベニューでどれくらいかを、方法を行う中央システム又は他のエレメントに対して識別し得る。一部の実施例では、表示は、オッズがベース・オッズに対して高いか低いかを識別する、ベース・オッズに対する相対的な表示であり得る。一部の実施例では、表示は、スプレッド、アンダードッグ、ゲーム中プロポジション、及び、オッズに加えるか、オッズの代わりとしての賭けの他の要素の表示を含み得る。各ベニューでオッズが連続的に、生フィードとして、及び必要に応じて変わるので、前述の表示は、中央システムによるクエリに応じて受け取り得る。
【0141】
ブロック307に示すように、一部の実施例は、第1のウェイジャーイング・ベニューが競合する市場を定義する第2のウェイジャーイング・ベニューの組を求める工程を含み得る。一部の実施例では、市場は、特定の都市又は街区におけるベニューなどの地域的市場を含み得る。一部の実施例では、市場は、特定の顧客に応ずるベニューなどの人口統計学上の市場を含み得る。市場は、何れかの具体性を有する何れかの所望のパラメータの組を含み得る。一部の実施例では、第2のウェイジャーリング・ベニューは全て、市場にあり得る。一例では、ハイローラーに応ずる一部のウェイジャーイング・ベニューは、やはりハイローラーに応ずる第1のウェイジャーリング・ベニューにより、市場を形成し得る。ウェイジャーイング・ベニューは、互いに地理的に離れた所に配置し得る。例えば、一部の実施例では、第1のウェイジャーイング・ベニューと同じ市場における第2のウェイジャーイング・ベニューの1つは別の大陸にあり得る。別の例では、ラスベガスのストリップ通りにある一部のウェイジャーイング・ベニューは、やはりラスベガスのストリップ通りにある第1のウェイジャーイング・ベニューにより、市場を形成し得る。
【0142】
ブロック309に示すように、一部の実施例は、第2のウェイジャーイング・ベニューの組の第2のウェイジャーイング・ベニューそれぞれにおいて、ウェイジャーのそれぞれのオッズに基づいてウェイジャーのコンセンサス・オッズを求める工程を含み得る。コンセンサスを求める工程は、受け取られたデータに対する何れかの数学的な算出を行う工程を含み得る。データは、一部の実施例では、第1のウェイジャーイング・ベニューでオファーされるオッズに関するデータを含み得る。一部の実施例では、データは、第1のウェイジャーイング・ベニューにおいてオファーされるオッズに関する情報を含まないことがあり得る。一部の実施例では、コンセンサスを求める工程は、代表値、平均値、中央値、最頻値、最高値、最低値を求める工程、及び/又は、何れかの所望の数式を適用する工程を含み得る。前述の求める工程は、周期的であるか、第2の1つ又は複数のベニューからの、更新されたオッズの受け取りに応じてか、又は、要求に応じて行い得る。
【0143】
一部の実施例は、第2のウェイジャーイング・ベニュー毎に市場に対する当該影響を求める工程を含み得る。前述の求める工程は、例えば、第1のウェイジャーイング・ベニューから影響の表示を受け取る工程、第1のウェイジャーイング・ベニューから市場におけるベニューのランキングを受け取る工程、顧客の人口統計、距離に基づいて類似度を算出する工程を含み得る。前述の求める工程は、1つ又は複数のウェイジャーイング・ベニューによって提供される情報、及び/又はその他の方法で収集される情報に基づいて行い得る。
【0144】
一部の実施例では、コンセンサスを求める工程は、前述の影響に基づいてコンセンサスを求める工程を含み得る。例えば、前述の影響は、市場に対して、より大きい影響を与えるベニューが、市場に対して、より小さい影響を与えるベニューよりも大きく重み付けされるようにコンセンサスを求めるための式における重みとして使用し得る。一部の実施例は、組の第2のウェイジャーイング・ベニューそれぞれにおけるウェイジャーのそれぞれのオッズそれぞれが、市場に対する第2のウェイジャーイング・ベニューのうちのそれぞれの第2のウェイジャーイング・ベニューの当該影響に比例するコンセンサス・オッズに対する影響を有するようにコンセンサス・オッズを求める工程を含み得る。
【0145】
一部の実施例では、ウェイジャーの他のエレメントに関するコンセンサスも求め得る。例えば、スプレッドに関するコンセンサスを求め得、フィールドのメンバに関するコンセンサスを求め得、オーバー/アンダー・ベットのレベルの関するコンセンサスを求め得る。一部の実施例では、コンセンサスを求める工程は、同じか、又は非常に類似しているウェイジャーが、類似度が少ないウェイジャーよりも算出において大きく重み付けられるように、所望のウェイジャーに対する類似度に基づいてウェイジャーを重み付ける工程を含み得る。
【0146】
ブロック311に示すように、一部の実施例は、第1のウェイジャーイング・ベニューに対するコンセンサス・オッズの表示を送信する工程を含み得る。表示は、一部の実施例では、中央システム又は何れかの所望の計算装置からスポーツ・ブックに送信し得る。表示は、要求に応じてか、コンセンサスを求める工程に応じてか、周期的に送信し得る。
【0147】
一部の実施例では、方法300はウェイジャーをオファーする工程を含む。前述のオファーは、第1のウェイジャーイング・ベニューからか、コンセンサス・オッズを求める何れかのシステムからか、オンライン・システムを介して行い得る。ウェイジャーは、コンセンサス・オッズ、及び/又は、個々のベニューにおけるオッズに関する情報などの何れかの他の情報に基づいてオファーし得る。一部の実施例では、ウェイジャーは、コンセンサス・オッズとともにオファーし得る。
【0148】
種々の例を、コンセンサス・オッズの点で表しているが、一部の実施例は、何れかの考えられるウェイジャーの何れかのエレメントに関する何れかのコンセンサスを求める工程を含み得るということを認識すべきである。コンセンサスは一部の実施例で送信し得るが、あるいは、かつ/又は更に、個々のベニューにおけるウェイジャーのオッズ又は他の要素についての個々の情報も送信し得る。前述の実施例は、広告及び/又は情報の目的で、受信側のベニューによって使用し得る。一部の実施例では、前述の情報を受信すること、及び/又は前述の情報が送信されないようにすることは、プレミアム・サービスであり得る。前述の情報は、要求に応じてか、周期的であるか、動作に応じて送信し得る。
【0149】
前述の実施例は、何れかの数のウェイジャーイング・ベニューにおける何れかの数のウェイジャー機会についての何れかのタイプの情報を収集する工程を含み得る。前述の実施例は、何れかの宛先に対して、ウェイジャーについての収集された情報についての何れかの情報を配布する工程を含み得る。前述の情報は、収集された情報、及び/又は、前述の情報の1つ又は複数に対する何れかの変換を含み得る。前述の配布は、ウェイジャーイング・ベニュー又は個人に対するサービスとして行い得る。前述の配布は、ウェブサイトを介して行い得る。前述の配布は、有償で宛先より行い得る。
【0150】
方法300はブロック313で終了し得る。方法300は、例としてのみ表しており、より多くの動作、より少ない動作、別の動作、違ったふうに順序付けされた動作等を伴う何れかの代替的な方法を一部の実施例において行い得るということを認識すべきである。
【0151】
図4は、スポーツ・ブックにより、ウェイジャーの責務を調整するために一部の実施例において行い得る例示的な方法400を示す。前述の方法は、中央システム203により、スポーツ・ブック201により、かつ/又は、何れかの所望のエレメントによって行い得る。前述の責務の調整は、例えば、所望のレベルでリスクを保つために使用し得るので、スポーツ・ブックは、多大な金額の損失の危険を冒すことなくウェイジャーのコンセンサス・オッズに基づいて他に負けないオッズをオファーし得る。ウェイジャーの一方側の責務は、金銭、ウェイジャーの他方側の責務等と交換し得る。ウェイジャーの責務は、1つのウェイジャーイング・ベニューから別のウェイジャーイング・ベニューに、かつ/又は、何れかの所望のソース又は宛先との間で交換し得る。方法400はブロック401で開始し得る。
【0152】
ウェイジャーの一方側の責務は、ウェイジャーの一方側の損失に基づいて金銭又は他の貴重品の法的な所有権を得る権利を含み得る。ウェイジャーの一方側の責務は、ウェイジャーの一方側の勝ちに基づいて支払を行う義務を含み得る。
【0153】
ブロック403に示すように、一部の実施例は、二者間のウェイジャー・プロポジションに対する所望のオッズを識別する工程を含み得る。二者間のウェイジャー・プロポジションは、野球の試合にどちらが勝つか、ゲーム中ウェイジャー等などの競争の結果を含み得る。一部の実施例は、何れかの数の側を伴うウェイジャーを含み得る。所望のオッズを識別する工程は、オッズを選択する工程、オッズの表示を受け取る工程、オッズを求める工程等を含み得る。オッズは、上記コンセンサス・オッズなどの、1つ又は複数のウェイジャーイング・ベニューによってオファーされるオッズに基づいたオッズを含み得る。前述の実施例は、方法300等により、コンセンサス・オッズを求める工程を含み得る。
【0154】
ブロック405に示すように、一部の実施例は、第1のウェイジャーイング・ベニューが責務を有する二者間のウェイジャー・プロポジションのそれぞれの側で賭けられた金額を求める工程を含み得る。前述の求める工程は、1つ又は複数のウェイジャーイング・インタフェース、1つ又は複数のウェイジャーイング・ベニュー等から情報を受け取る工程を含み得る。前述の求める工程は、ウェイジャーの当該結果が生じた場合に、ウェイジャーイング・ベニューが責務を有し得る金額を合計する工程を含み得る。前述の求める工程は、ウェイジャーの当該結果が生じた場合に、ウェイジャーイング・ベニューが所有し得る金額を合計する工程を含み得る。
【0155】
ブロック407に示すように、一部の実施例は、第1の側で賭けられた金額に基づいて二者間のウェイジャー・プロポジションの第1の側についての第1のウェイジャーイング・ベニューに対するリスク・エクスポージャのレベルを求める工程を含み得る。前述のリスク・エクスポージャのレベルは何れかの形態をとり得る。一例では、前述のリスク・エクスポージャのレベルは、ウェイジャーイング・ベニューが支払う義務を有し得る金額を含み得る。一部の実施例では、前述の求める工程は、ブロック405の動作に加えた動作を有しないことがあり得る。一部の実施例は、ブロック405を行った後、データベースから読み取る工程を含み得る。一部の実施例は、ブロック405の結果に対して1つ又は複数の算出を行う工程を含み得る。一部の実施例は、ウェイジャーの第1の側が、第1の側で賭けた金額に基づいて勝った場合に第1のウェイジャーイング・ベニューが支払う責務を有し得る第1の金額を求める工程を含み得る。
【0156】
ブロック409に示すように、一部の実施例は、第2の側で賭けられた金額に基づいて二者間のウェイジャー・プロポジションの第1の側についての第1のウェイジャーイング・ベニューに対するリスク・エクスポージャの相殺レベルを求める工程を含み得る。前述のリスク・エクスポージャのレベルは何れかの形態をとり得る。一例では、前述のリスク・エクスポージャのレベルは、ウェイジャーイング・ベニューが取得し得る金額を含み得る。一部の実施例では、前述の求める工程は、ブロック405の動作に加えた動作を有しないことがあり得る。一部の実施例は、ブロック405を行った後、データベースから読み取る工程を含み得る。一部の実施例は、ブロック405の結果に対して1つ又は複数の算出を行う工程を含み得る。一部の実施例は、ウェイジャーの第2の側が、第1の側で賭けた金額に基づいて勝った場合に第1のウェイジャーイング・ベニューが取得し得る第2の金額を求める工程を含み得る。
【0157】
ブロック411に示すように、リスク・エクスポージャの相殺レベル、及びリスク・エクスポージャのレベルに基づいた第1のウェイジャーイング・ベニューに対するリスク・エクスポージャの合計レベルが、所望のオッズにおいて大きすぎる旨を判定する工程を含み得る。リスク・エクスポージャの合計レベルを求める工程は、リスク・エクスポージャのレベル及びリスク・エクスポージャの相殺レベルに対する1つ又は複数の数学的算出を行う工程を含み得る。一部の実施例では、前述の算出は、リスク・エクスポージャから相殺リスク・エクスポージャを減算する工程を含み得る。一部の実施例では、所望のオッズにおいてレベルが大きすぎると判定する工程は、レベルが、特定の閾値を上回っていると判定する工程を含み得る。一部の実施例では、閾値は、所望のオッズでの期待される将来のウェイジャーに基づき得る。一部の実施例では、閾値は、ウェイジャーイング・ベニューにおいて賭けられる他のウェイジャーに基づき得る。例えば、一部の実施例では、ウェイジャーイング・ベニューは、ウェイジャーの特定の側で1百万ドルを超える合計リスクを有する場合、上記オッズでウェイジャーの上記側をオファーし続けることは、ウェイジャーイング・ベニューにとって大きすぎるリスクをもたらし得ると判定し得る。ウェイジャーに対する特定のオッズにおいてリスクのレベルが大きすぎると判定する何れかの方法を種々の実施例において使用し得る。一部の実施例は、第1のウェイジャーイング・ベニューがリスクにさらされる合計金額を第1の金額及び第2の金額に基づいて求める工程を含み得る。一部の実施例は、所望のオッズで合計金額が大きすぎると判定し得る。
【0158】
ブロック413に示すように、一部の実施例は、第1のウェイジャーイング・ベニューが責務を有する第1の側及び第2の側の少なくとも一方に賭けられる金額を調節するよう第2のウェイジャーイング・ベニューとの取引を容易にする工程を含み得る。一部の実施例では、前述の容易にする工程は、リスク・エクスポージャの合計レベルが大きすぎるとの判定に応じて行い得る。一部の実施例では、前述の容易にする工程は、取引所上の1つ又は複数のウェイジャーに対する取引の責務を含み得る。前述の責務は、他の1つ又は複数のウェイジャーイング・ベニュー及び/又は何れかの他の所望のエンティティと交換し得る。例えば、一部の実施例では、ウェイジャーの一方側の責務に対する買い注文又は売り注文を取引所に出し得る。取引所は買い手と売り手とをマッチングし、責務の交換をもたらす何れかの機能を行い得る。前述の取引は、所望のオッズでウェイジャーをオファーすることができるようにウェイジャーイング・ベニューがそのリスク・レベルを再調節することを可能にし得る。
【0159】
一部の実施例では、前述の容易にする工程は、ウェイジャー取引所上の第1の側に対するウェイジャーの責務を売る注文、及びウェイジャー取引所上の第2の側に対するウェイジャーの責務を買う注文のうちの少なくとも1つを出す工程を含み得る。交換する何れかのシステム又は方法により、前述の取引を行う何れかの方法を使用し得ると認識すべきである。一部の実施例では、ウェイジャーのブロックを取引し得る。一部の実施例では、ウェイジャーのブロックを取引し得る。一部の実施例では、ウェイジャーの一部分を取引し得る。一部の実施例では、ウェイジャーのオークションを開催し得る。一部の実施例では、株式取引所と同様なビッド、オファー、ヒット、及びテークを使用し得る。一部の実施例では、ダークプール取引システムを使用し得る。注文有効期限、執行又は取消、ストップ・ロス、及び/又は何れかの他の所望のオーダーを使用し得る。
【0160】
一部の実施例では、ウェイジャーに対する責務を負うために、第1のウェイジャーイング・ベニューは、別のウェイジャーイング・ベニューに支払うか、又は、別のウェイジャーイング・ベニューによって支払い得る。支払われる額は、ビッド処理、リバース・オークション、取引ベースのシステム等によって求め得る。一部の実施例では、第1のウェイジャーイング・ベニューが取引所を介して前述のオファーを行う場合、オファーの一部分は、第2の1つ又は複数のウェイジャーイング・ベニューによって満たされ得る。例えば、第2の10のウェイジャーイング・ベニューはそれぞれ、ウェイジャーの各10%の責務を負うことに同意し得る。一部の実施例では、取引所は、ウェイジャーの責務の変更に関するオファーに複数のウェイジャーイング・ベニューが関心を有していると判定した場合、マッチング要求を判定する先入先出法、マッチング要求を満たす比例法等を使用し得る。マッチング・エンジンは、取引所に対してマッチの要求を求めるために取引所によって使用され得る。
【0161】
一部の実施例は、所望のオッズでウェイジャーをオファーする工程を含み得る。例えば、方法400を行うウェイジャーイング・ベニューは、次いで、オッズにおいて許容可能なリスクのレベルに達した後、ウェイジャーをオファーし得る。
【0162】
種々の例を、所望のオッズの点で表しているが、一部の実施例は、何れかの考えられるウェイジャーの何れかのエレメントに関する何れかの要求を求める工程を含み得るということを認識すべきである。一部の実施例においてコンセンサスを使用し得るが、一部の実施例では、1つ又は複数のウェイジャーイング・ベニューからの個々の情報を使用し得るということを認識すべきである。
【0163】
方法400はブロック415で終了し得る。方法400は、例としてのみ表しており、より多くの動作、より少ない動作、別の動作、違ったふうに順序付けされた動作等を伴う何れかの代替的な方法を一部の実施例において行い得るということを認識すべきである。
【0164】
一部の実施例は、スポーツ・ブックの点で表しているが、種々の実施例は、例えば、遠隔コンピュータ端末、モバイル・ゲーミング装置、カジノ・テーブル、カジノの何れかの区域等などの何れかの所望のウェイジャーイング・ベニューを含み得る。特定のエレメントを有する種々の例示的なシステムを示し、説明しているが、種々の実施例では、何れかの機能を有する何れかのエレメントを備えた何れかのシステムを使用し得るということを認識すべきである。例示的な工程を有する方法の種々の例を説明しているが、種々の実施例は、何れかの順序の何れかの工程を有する何れかの方法を含み得るということを認識すべきである。
【0165】
XVIII.更なる実施例
A. 装置であって、
プロセッサと、
命令の組を記憶させたマシン読み取り可能な媒体と
を備え、上記命令は、上記プロセッサによって実行されると、上記装置に、
第1のウェイジャーイング・ベニューにおいて賭けられ得るウェイジャーを識別する工程と、
それぞれの複数の表示を受け取る工程であって、それぞれの表示がそれぞれ、複数の第2のウェイジャーイング・ベニューのうちのそれぞれの第2のウェイジャーイング・ベニューにおける上記ウェイジャーのそれぞれのオッズを示す工程と、
上記第2のウェイジャーイング・ベニュー毎に、上記第1のウェイジャーイング・ベニューが競争する市場に対するそれぞれの影響を求める工程と
を含む方法を行わせ、
コンセンサス・オッズを求める工程は、上記市場に対する上記第2のウェイジャーイング・ベニューのうちの上記それぞれの第2のウェイジャーイング・ベニューのそれぞれの影響に比例する、上記コンセンサス・オッズに対する影響を上記それぞれのオッズそれぞれが有するように上記第2のウェイジャーイング・ベニューそれぞれにおける上記ウェイジャーのそれぞれのオッズに基づいて、
上記コンセンサス・オッズの表示を上記第1のウェイジャーイング・ベニューに送信する工程を含む装置。
【0166】
B. 装置であって、
プロセッサと、
命令の組を記憶させたマシン読み取り可能な媒体と
を備え、上記命令は、上記プロセッサによって実行されると、上記装置に、
ウェイジャーを賭け得る第1のウェイジャーイング・ベニューを識別する工程と、
それぞれの複数の表示を受け取る工程であって、それぞれの表示がそれぞれ、複数の第2のウェイジャーイング・ベニューのうちのそれぞれの第2のウェイジャーイング・ベニューにおける上記ウェイジャーのそれぞれのオッズを示す工程と、
上記第1のウェイジャーイング・ベニューが競争する市場を規定する第2のウェイジャーイング・ベニューの組を求める工程と、
上記第2のウェイジャーイング・ベニューの組のうちの上記第2のウェイジャーイング・ベニューそれぞれにおける上記ウェイジャーの上記それぞれのオッズに基づいて上記ウェイジャーのコンセンサス・オッズを求める工程と、
上記コンセンサス・オッズの表示を上記第1のウェイジャーイング・ベニューに送信する工程と
を行わせる装置。
【0167】
B.1. B記載の装置であって、各ウェイジャーイング・ベニューがスポーツ・ブックを含む装置。
【0168】
B.2. B記載の装置であって、上記ウェイジャーがゲーム中ウェイジャーを含む装置。
【0169】
B.3. B記載の装置であって、上記ウェイジャーが競争に対するウェイジャーを含む装置。
【0170】
B.4. B記載の装置であって、上記市場が地域的市場を含む装置。
【0171】
B.5. B記載の装置であって、上記市場が人口統計学上の市場を含む装置。
【0172】
B.6. B記載の装置であって、上記第2のウェイジャーイング・ベニューの組が、上記第1のウェイジャーイング・ベニューとは別の大陸に配置された少なくとも1つのウェイジャーイング・ベニューを含む装置。
【0173】
B.7. B記載の装置であって、上記方法は更に、上記第1のウェイジャーイング・ベニューにおける上記ウェイジャーのオッズの表示を受け取る工程を更に含み、上記コンセンサス・オッズは更に、上記第1のウェイジャーイング・ベニューにおける上記ウェイジャーの上記オッズに基づく装置。
【0174】
B.8. B記載の装置であって、上記コンセンサス・オッズは、中間値オッズ、平均値オッズ、最頻値オッズ、最低値オッズ、最高値オッズ、及び数式に基づくオッズのうちの少なくとも1つを含む装置。
【0175】
B.9. B記載の装置であって、上記方法は、上記コンセンサス・オッズとともに、上記第1のウェイジャーイング・ベニューから上記ウェイジャーをオファーする工程を更に含む装置。
【0176】
B.10. B記載の装置であって、上記方法は、
上記第2のウェイジャーイング・ベニューの組毎に、上記市場に対するそれぞれの影響を求める工程と、
上記組の上記第2のウェイジャーイング・ベニューそれぞれにおける上記ウェイジャーの上記それぞれのオッズそれぞれが、上記市場に対する上記第2のウェイジャーイング・ベニューのうちの上記それぞれの第2のウェイジャーイング・ベニューの当該影響に比例する上記コンセンサス・オッズに対する影響を及ぼすように上記コンセンサス・オッズを求める工程と
を更に含む装置。
【0177】
C. 装置であって、
プロセッサと、
命令の組を記憶させたマシン読み取り可能な媒体と
を備え、上記命令は、上記プロセッサによって実行されると、上記装置に、
第1のウェイジャーイング・ベニューが責務を有する二者間のウェイジャー・プロポジションのそれぞれの側で賭けられる金額を求める工程と、
第1の側で賭けられる金額に基づいて上記ウェイジャーの第1の側が勝った場合に、支払う責務を上記第1のウェイジャーイング・ベニューが有し得る第1の金額を求める工程と、
上記第1の側で賭けられる上記金額に基づいて上記ウェイジャーの第2の側が勝った場合に上記第1のウェイジャーイング・ベニューが獲得し得る第2の金額を求める工程と、
上記第1の金額及び上記第2の金額に基づいて上記第1のウェイジャーイング・ベニューがリスクを冒す合計金額を求める工程と、
上記第1のウェイジャーイング・ベニューが競争する市場に対して上記第2のウェイジャーイング・ベニューそれぞれが及ぼす影響、及び複数の第2のウェイジャーイング・ベニューにおける上記ウェイジャーのオッズに基づいて上記ウェイジャーのコンセンサス・オッズを識別する工程と、
上記合計金額が上記コンセンサス・オッズにおいて大きすぎると判定する工程と、
上記合計金額が大きすぎるとの判定に応じて、ウェイジャー取引所の第2の側でのウェイジャーに対する責務を購入する注文、及び上記ウェイジャー取引所の第1の側でのウェイジャーに対する責務を売却する注文の少なくとも一方を出す工程と
を行わせる装置。
【0178】
D. 装置であって、
プロセッサと、
命令の組を記憶させたマシン読み取り可能な媒体と
を備え、上記命令は、上記プロセッサによって実行されると、上記装置に、
二者間のウェイジャー・プロポジションの所望のオッズを識別する工程と、
第1のウェイジャーイング・ベニューが責務を有する上記二者間のウェイジャー・プロポジションのそれぞれの側で賭けられる金額を求める工程と、
第1の側で賭けられる上記金額に基づいて上記二者間のウェイジャー・プロポジションの第1の側についての上記第1のウェイジャーイング・ベニューに対するリスク・エクスポージャのレベルを求める工程と、
第2の側で賭けられる上記金額に基づいて上記二者間のウェイジャー・プロポジションの上記第1の側についての上記第1のウェイジャーイング・ベニューに対するリスク・エクスポージャの相殺レベルを求める工程と、
上記リスク・エクスポージャの相殺レベル、及び上記リスク・エクスポージャのレベルに基づいて上記第1のウェイジャーイング・レベルに対するリスク・エクスポージャの合計レベルを求める工程と、
上記リスク・エクスポージャの合計レベルが大きすぎるとの判定に応じて、上記第1のウェイジャーイング・ベニューが責務を有する上記第1の側及び上記第2の側の少なくとも一方で賭けられる金額を調節するために第2のウェイジャーイング・ベニューとの取引を容易にする工程と
を行わせる装置。
【0179】
D.1. D記載の装置であって、各ウェイジャーイング・ベニューがスポーツ・ブックを含む装置。
【0180】
D.2. D記載の装置であって、上記ウェイジャーがゲーム中ウェイジャーを含む装置。
【0181】
D.3. D記載の装置であって、上記ウェイジャーが競争に対するウェイジャーを含む装置。
【0182】
D.3.1. D.3記載の装置であって、上記ウェイジャーの上記第1の側は第1のスポーツ・チームが特定のゲームに勝つことのウェイジャーを含み、上記ウェイジャーの上記第2の側は第2のスポーツ・チームが特定のゲームに勝つことのウェイジャーを含む装置。
【0183】
D.4. D記載の装置であって、上記リスク・エクスポージャのレベルは、上記ウェイジャーの上記第1の側が勝った場合に支払う責務を上記第1のウェイジャーイング・ベニューが有し得る金額を含み、上記相殺リスク・エクスポージャのレベルは、上記ウェイジャーの上記第2の側が勝った場合に上記第1のウェイジャーイング・ベニューが保有し得る金額を含み、上記リスク・エクスポージャの合計レベルが、上記リスク・エクスポージャのレベルから上記リスク・エクスポージャの相殺レベルを減算した結果を含む装置。
【0184】
D.5. D記載の装置であって、上記リスク・エクスポージャの合計レベルは、特定の閾値ドル額を上回った場合、大きすぎる装置。
D.6. D記載の装置であって、上記所望のオッズを識別する工程は、複数の第3のウェイジャーイング・ベニューにおける上記ウェイジャーのオッズに基づいてコンセンサス・オッズを求める工程を含む装置。
【0185】
D.6.1. D.6記載の装置であって、上記方法は、
それぞれの表示それぞれが、上記複数の第3のウェイジャーイング・ベニューのうちのそれぞれの第3のウェイジャーイング・ベニューにおける上記ウェイジャーのそれぞれのオッズを示す複数のそれぞれの表示を受け取る工程と、
上記第3のウェイジャーイング・ベニュー毎に、上記第1のウェイジャーイング・ベニューが競争する市場に対するそれぞれの影響を求める工程とを含み、
上記コンセンサス・オッズを求める工程は、第3のウェイジャーイング・ベニューそれぞれにおけるウェイジャーのそれぞれのオッズそれぞれが、市場に対する第3のウェイジャーイング・ベニューのうちのそれぞれの第3のウェイジャーイング・ベニューの当該影響に比例する上記コンセンサス・オッズに対する影響を及ぼすようにコンセンサス・オッズを求める工程を含む装置。
【0186】
D.7. D記載の装置であって、上記取引を容易にする工程は、ウェイジャー取引所上の上記第1の側でのウェイジャーに対する責務を売却する注文及び第2の側でのウェイジャーに対する責務を購入する注文の少なくとも一方を出す工程を含む装置。
【0187】
D.8. D記載の装置であって、上記方法は、上記所望のオッズとともに、上記第1のウェイジャーイング・ベニューから上記ウェイジャーをオファーする工程を更に含む装置。