特許第6148332号(P6148332)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6148332リポキトオリゴ糖誘導体と、殺センチュウ剤、殺虫剤又は殺真菌剤化合物とを含む活性化合物の組合せ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6148332
(24)【登録日】2017年5月26日
(45)【発行日】2017年6月14日
(54)【発明の名称】リポキトオリゴ糖誘導体と、殺センチュウ剤、殺虫剤又は殺真菌剤化合物とを含む活性化合物の組合せ
(51)【国際特許分類】
   A01N 43/16 20060101AFI20170607BHJP
   A01N 51/00 20060101ALI20170607BHJP
   A01N 63/00 20060101ALI20170607BHJP
   A01N 63/02 20060101ALI20170607BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20170607BHJP
   A01P 5/00 20060101ALI20170607BHJP
   A01P 7/00 20060101ALI20170607BHJP
   A01P 21/00 20060101ALI20170607BHJP
   A01C 1/06 20060101ALI20170607BHJP
   A01G 7/06 20060101ALI20170607BHJP
【FI】
   A01N43/16 A
   A01N51/00
   A01N63/00 F
   A01N63/02 E
   A01P3/00
   A01P5/00
   A01P7/00
   A01P21/00
   A01C1/06 Z
   A01G7/06 A
【請求項の数】11
【全頁数】46
(21)【出願番号】特願2015-513143(P2015-513143)
(86)(22)【出願日】2013年5月22日
(65)【公表番号】特表2015-518846(P2015-518846A)
(43)【公表日】2015年7月6日
(86)【国際出願番号】EP2013060452
(87)【国際公開番号】WO2013174836
(87)【国際公開日】20131128
【審査請求日】2016年3月25日
(31)【優先権主張番号】12356013.8
(32)【優先日】2012年5月22日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】61/669,691
(32)【優先日】2012年7月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507203353
【氏名又は名称】バイエル・クロップサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ベンティング,ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】マイスナー,ルース
(72)【発明者】
【氏名】フォルス,ジャン−ピエール
【審査官】 山本 昌広
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−512368(JP,A)
【文献】 特表2010−512367(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/125065(WO,A2)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0200571(US,A1)
【文献】 特表2011−517461(JP,A)
【文献】 特表2012−502100(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N 1/00−65/48
A01P 1/00−23/00
A01C 1/00−1/08
A01G 7/00−7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)式(I)の1つの化合物
【化1】

と、
(B)バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)又はその抽出物と、
(C)クロチアニジンと
を含む活性化合物の組合せであって、
前記組合せは、各活性化合物が単独の形態にあるか又は活性化合物が混合物の形態にある、活性化合物の組合せ。
【請求項2】
バチルス・フィルムスがバチルス・フィルムスI−1582株である、請求項1に記載の活性化合物の組合せ。
【請求項3】
増量剤及び/又は界面活性剤に加えて、請求項1又は2に記載の少なくとも1つの活性化合物の組合せを含むことを特徴とする組成物。
【請求項4】
殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺センチュウ剤、殺真菌剤、生長調整剤、除草剤、肥料、毒性緩和剤及び情報化学物質の群から選択される少なくとも1つの他の有効成分を含む請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の活性化合物の組合せ、又は請求項3又は4に記載の組成物が有害生物及び/又はその生息地に施用されることを特徴とする、有害生物を防除する方法(ただし、人間を治療する方法の場合を除く)。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の活性化合物の組合せ、又は請求項3又は4に記載の組成物が植物に施用されることを特徴とする、収量を増加させる又は植物の生長を刺激する方法。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の活性化合物の組合せと、増量剤及び/又は界面活性剤とを混合することを特徴とする、請求項3又は4に記載の組成物を生成する方法。
【請求項8】
有害生物の防除のための、請求項1又は2に記載の活性化合物の組合せ、又は請求項3又は4に記載の組成物の使用(ただし、人間を治療する方法の場合を除く)。
【請求項9】
植物収量を増加させる又は植物の生長を刺激するための、請求項1又は2に記載の活性化合物の組合せ、又は請求項3又は4に記載の組成物の使用。
【請求項10】
種子及び遺伝子組換え植物の種子の処理のための、請求項1又は2に記載の活性化合物の組合せ、又は請求項3又は4に記載の組成物の使用。
【請求項11】
植物又は遺伝子組換え植物の茎葉処理のための、請求項1又は2に記載の活性化合物の組合せ、又は請求項3又は4に記載の組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(A)リポキトオリゴ糖誘導体と、さらに殺センチュウ剤、殺虫剤、殺ダニ剤又は殺真菌剤化合物(B)とを含む活性化合物の組合せに関する。本発明はまた、追加的に殺センチュウ剤、殺虫剤、殺ダニ剤又は殺真菌剤化合物(C)をさらに含む活性化合物の組合せに関する。さらに、本発明は、有害有機物を治療的又は予防的又は根治的に防除する方法、収量を増加させる又は植物の生長を刺激する方法、種子又は植物の処理への本発明による組合せの使用、種子を保護する方法に関し、少なくとも処理済み種子には関連しない。
【背景技術】
【0002】
リポキトオリゴ糖(LCO)誘導体、その製剤、及び殺虫剤又は殺真菌剤化合物との組合せでのその使用は、国際公開WO2005/063784号、WO2008/071672号、WO2008/071674号及びWO2010/125065号に記載されている。にもかかわらず、本発明の組成物は上記特許出願には開示されなかった。Torque(商標)は、Novozymesによって販売されたLCO誘導体を含む製品である。
【0003】
例えば作用の範囲、毒性、選択性、施用量、残留物の形成、好ましい製剤の能力、収量の増加又は植物生長促進に関して、現代の作物保護組成物に必要とされる環境的及び経済的要件は絶えず増大し、さらに、例えば抵抗などに問題があり得るので、幾つかの領域で少なくとも上述の要件を満足するのに役立つ新しい組成物を開発するために、絶えず作業がされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、幾つかの態様で少なくとも上述した目的を達成する活性化合物の組合せ/組成物を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0005】
驚くことに、本発明による組合せは、原理的に予想された作用の範囲に追加的な拡張をもたらすばかりでなく、成分(A)、成分(B)、及び適用された場合は成分(C)の作用の範囲を2つの方法で拡大する相乗効果も達成することが判明した。第一に、作用を等しく良好に維持しながら、成分(A)、成分(B)、及び施用された場合は成分(C)の施用量が減少する。第二に、2つ又は3つの個々の化合物が、このような低い施用量範囲では無効であるか、効果が低くなった場合でも、組合せはなお高度の効率を達成する。これは使用時の安全性を向上させる。本発明による活性化合物の組合せは、さらなる驚くべき特性を有することもあり、それはより広義では相乗効果と呼ぶこともできる。例えば、有効範囲が他の植物病原体、例えば植物病害の抵抗性株まで広がること、活性化合物の施用量の減少、個々の化合物が活性を示さない、又は実質的に示さない施用量でも、本発明による活性化合物の組合せの補助で有害生物を十分防除すること、処方中又は使用中、例えば粉砕、篩掛け、乳化、溶解又は分散中の有利な挙動、改良された貯蔵安定性及び光安定性、有利な残留物形成、改良された薬物学的又は環境毒物学的挙動、改良された植物の特性、例えば生長の向上、収穫量の増加、根系発育の向上、葉面積の拡大、葉の緑化、苗条の強化、種子必要量の減少、植物毒性の低下、植物の防御系の動員、複数の植物との良好な適合性などである。したがって、本発明による活性化合物の組合せ又は組成物を使用することは、若い穀類の健康状態を維持することに大いに寄与し、これは例えば処理した穀物種子の越冬を増大させ、品質及び収量も保護する。さらに、本発明による活性化合物の組合せは、浸透作用の向上に寄与することもある。組合せの個々の化合物に十分な浸透特性がない場合でも、本発明による活性化合物の組合せは依然としてこの特性を有することがある。同様の方法で、本発明による活性化合物の組合せは、作用の残存性向上をもたらすことができる。
【0006】
したがって、本発明は以下を含む組合せを提供する。すなわち、
(A)式(I)の少なくとも1つの誘導体
【化1】

又はTorque(商標)
及び
(B)バチルス・フィルムス(Bacillus firmus)(特にI−1582株)又はその抽出物、パスツリア株又はその抽出物、アバメクチン、フルオピラム、チアメトキサン、チオジカーブ、シアントラニプロル、リナキシピル、フィプロニル、エチプロール、1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−{[5−(トリフルオロメチル)−2H−テトラゾル−2−イル]メチル}−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド、フルピラジフロン、メフェノキサム、セダキサン、フルキサピロキサド、ピラクロストロビン、イプコナゾル、アゾキシストロビン、チアベンダゾル、メチル・チオファナートに基づく生成物からなる群から選択される少なくとも1つの化合物Bである。
【0007】
Torque(商標)は、Novozymesが販売し、LCO(リポキトオリゴ糖)誘導体を含む生成物である。バチルス・フィルムスI−1582株(CNCM I−1582)は、殺センチュウ活性がある土壌からの細菌であり、Bayerが登録を申請している(指令91/414/CEEの付属書1)。SIVANTO(商標)は、Bayerが開発した化学物質等級のブテノリドからの有効成分フルピラジフロンを含有する殺虫剤である。シアントラニプロルはcyazypyr(商標)に見られる有効成分である。
【0008】
特定の実施形態では、バチルス・フィルムス又はその抽出物による生成物は、BioNeem(商標)又はVOTiVO(商標)、特にVOTiVO(商標)である。
【0009】
BioNeem(商標)は、AgoGreenが販売する生物学的殺センチュウ剤である。VOTiVO(商標)は、種子をセンチュウから保護するためのBayerが販売している製品である。VOTiVO(商標)は、天然の土壌細菌、すなわち植物の根系で生息し、生長するバチルス・フィルムス(I−1582株)に基づく製品である。VOTiVO(商標)は、Poncho(商標)と、又は任意の他の製品との関連で使用すると有利であり、その有効成分はクロチアニジンである。Poncho(商標)は、広範囲の昆虫防除のためにBayerが販売する組成物の系統(Poncho 1250、Poncho 650、Poncho 500、Poncho 250...)を指す。農薬クロチアニジンはPoncho(商標)の有効成分である。Poncho/VOTiVOの会合は特にセンチュウに対して使用される。特定の実施形態では、パスツリア株はパスツリア・ニシザワ(Pasteuria nishizawae)株又はパスツリア・レニフォルミス(Pasteuria reniformis)株である。
【0010】
特定の実施形態では、本発明による組合せは、殺センチュウ剤、殺虫剤、殺ダニ剤又は殺真菌剤である化合物Bとは異なる第三の化合物Cをさらに含む。
【0011】
特定の実施形態では、化合物Cは以下から選択される殺真菌性化合物である。
(1)エルゴステロール生合成の阻害物質、例えば(1.1)アルジモルフ(1704-28-5)、(1.2)アザコナゾル(60207-31-0)、(1.3)ビテルタノール(55179-31-2)、(1.4)ブロムコナゾル(116255-48-2)、(1.5)シプロコナゾル(113096-99-4)、(1.6)ジクロブトラゾル(75736-33-3)、(1.7)ジフェノコナゾル(119446-68-3)、(1.8)ジニコナゾル(83657-24-3)、(1.9)ジニコナゾル−M(83657-18-5)、(1.10)ドデモルフ(1593-77-7)、(1.11)酢酸ドデモルフ(31717-87-0)、(1.12)エポキシコナゾル(106325-08-0)、(1.13)エタコナゾル(60207-93-4)、(1.14)フェナリモル(60168-88-9)、(1.15)フェンブコナゾル(114369-43-6)、(1.16)フェンヘキサミド(126833-17-8)、(1.17)フェンプロピジン(67306-00-7)、(1.18)フェンプロピモルフ(67306-03-0)、(1.19)フルキンコナゾル(136426-54-5)、(1.20)フルルプリミドール(56425-91-3)、(1.21)フルシラゾル(85509-19-9)、(1.22)フルトリアホル(76674-21-0)、(1.23)フルコナゾル(112839-33-5)、(1.24)フルコナゾル・シス(112839-32-4)、(1.25)ヘキサコナゾル(79983-71-4)、(1.26)イマザリル(60534-80-7)、(1.27)硫酸アマザリル(58594-72-2)、(1.28)イミベンコナゾル(86598-92-7)、(1.29)イプコナゾル(125225-28-7)、(1.30)メトコナゾル(125116-23-6)、(1.31)ミクロブタニル(88671-89-0)、(1.32)ナフチフィン(65472-88-0)、(1.33)ヌアリモル(63284-71-9)、(1.34)オキシポコナゾル(174212-12-5)、(1.35)パクロブトラゾル(76738-62-0)、(1.36)ペフラゾエート(101903-30-4)、(1.37)ペンコナゾル(66246-88-6)、(1.38)ピペラリン(3478-94-2)、(1.39)プロクラゾル(67747-09-5)、(1.40)プロピコナゾル(60207-90-1)、(1.41)プロチオコナゾル(178928-70-6)、(1.42)ピリブチカーブ(88678-67-5)、(1.43)ピリフェノックス(88283-41-4)、(1.44)キンコナゾル(103970-75-8)、(1.45)シメコナゾル(149508-90-7)、(1.46)スピロキサミン(118134-30-8)、(1.47)テブコナゾル(107534-96-3)、(1.48)テルビナフィン(91161-71-6)、(1.49)テトラコナゾル(112281-77-3)、(1.50)トリアジメフォン(43121-43-3)、(1.51)トリアジメノール(89482-17-7)、(1.52)トリデモルフ(81412-43-3)、(1.53) トリフルミゾル(68694-11-1)、(1.54)トリフォリン(26644-46-2)、(1.55)トリチコナゾル(131983-72-7)、(1.56)ユニコナゾル(83657-22-1)、(1.57)ユニコン・アゾル・p(83657-17-4)、(1.58)ビニコナゾル(77174-66-4)、(1.59)ボリコナゾル、(137234-62-9)、(1.60)1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)シクロヘプタノール(129586-32-9)、(1.61)メチル1−(2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾル−5−カルボキシレート(110323-95-0)、(1.62)N’−{5−(ジフルオロメチル)−2−メチル−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(1.63)N−エチル−N−メチル−N’−{2−メチル−5−(トリフルオロメチル)−4−[3−(トリメチルシリル)プロポキシ]フェニル}イミドホルムアミド、(1.64)O−[1−(4−メトキシフェノキシ)−3,3−ジメチルブタン−2−イル]1H−イミダゾル−1−カルボチオエート(111226-71-2)。
【0012】
(2)複合体I又はIIの呼吸鎖の阻害物質、例えば(2.1)ビキサフェン(581809-46-3)、(2.2)ボスカリド(188425-85-6)、(2.3)カルボキシン(5234-68-4)、(2.4)ジフルメトリム(130339-07-0)、(2.5)フェンフラム(24691-80-3)、(2.6)フルオピラム(658066-35-4)、(2.7)フルトラニル(66332-96-5)、(2.8)フルキサピロキサド(907204-31-3)、(2.9)フラメトピル(123572-88-3)、(2.10)フルメシクロックス(60568-05-0)、(2.11)イソピラザム(シンエピマラセミ体1RS、4SR、9RSとアンチエピマラセミ体1RS、4SR、9SRの混合物)(881685-58-1)、(2.12)イソピラザム(アンチエピマラセミ体1RS、4SR、9SR)、(2.13)イソピラザム(アンチエピマ鏡像体1R、4S、9S)、(2.14)イソピラザム(アンチエピマ鏡像体1S、4R、9R)、(2.15)イソピラザム(シンエピマラセミ体1RS、4SR、9RS)、(2.16)イソピラザム(シンエピマ鏡像体1R、4S、9R)、(2.17)イソピラザム(シンエピマ鏡像体1S、4R、9S)、(2.18)メプロニル(55814-41-0)、(2.19)オキシカルボキシン(5259-88-1)、(2.20)ペンフルフェン(494793-67-8)、(2.21)ペンチオピラド(183675-82-3)、(2.22)セダキサン(874967-67-6)、(2.23)チフルザミド(130000-40-7)、(2.24)1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.25)3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.26)3−(ジフルオロメチル)−N−[4−フルオロ−2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]−1−メチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.27)Nー[1−(2,4−ジクロロフェニル)−1−メトキシプロパン−2−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド(1092400-95-7)、(2.28)5,8−ジフルオロ−N−[2−(2−フルオロ−4−{[4−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]オキシ}フェニル)エチル]キナゾリン−4−アミン(1210070-84-0)、(2.29)ベンゾビンジフルピル、(2.30)N−[(1S,4R)−9−(ジクロロメチレン)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.31)N−[(1R,4S)−9−(ジクロロメチレン)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル]−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.32)3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.33)1,3,5−トリメチル−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.34)1−メチル−3−(トリフルオルメチル)−N−(1,3,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.35)1−メチル−3−(トリフルオルメチル)−N−[(1S)−1,3,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.36)1−メチル−3−(トリフルオルメチル)−N−[(1R)−1,3,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.37)3−(ジフルオルメチル)−1−メチル−N−[(3S)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.38)3−(ジフルオルメチル)−1−メチル−N−[(3R)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.39)1,3,5−トリメチル−N−[(3R)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(2.40)1,3,5−トリメチル−N−[(3S)−1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル]−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド。
【0013】
(3)複合物IIIの呼吸鎖の阻害物質、例えば(3.1)アメトクトラジン(865318-97-4)、(3.2)アミスルブロム(348635-87-0)、(3.3)アゾキシストロビン(131860-33-8)、(3.4)シアゾファミド(120116-88-3)、(3.5)クメトキシストロビン(850881-30-0)、(3.6)クモキシストロビン(850881-70-8)、(3.7)ジモキシストロビン(141600-52-4)、(3.8)エネストロブリン(238410-11-2)、(3.9)ファモキサドン(131807-57-3)、(3.10)フェナミドン(161326-34-7)、(3.11)フェノキシストロビン(918162-02-4)、(3.12)フルオキサストロビン(361377-29-9)、(3.13)クレソキシム−メチル(143390-89-0)、(3.14)メトミノストロビン(133408-50-1)、(3.15)オリサストロビン(189892-69-1)、(3.16)ピコキシストロビン(117428-22-5)、(3.17)ピラクロストロビン、(175013-18-0)、(3.18)ピラモテストロビン(915410-70-7)、(3.19)ピラオキシストロビン(862588-11-2)、(3.20)ピリベンカルブ(799247-52-2)、(3.21)トリクロピリカルブ(902760-40-1)、(3.22)トリフロキシストロビン(141517-21-7)、(3.23)(2E)−2−(2−{[6−(3−クロロ−2−メチルフェノキシ)−5−フルオロピリミジン−4−イル]オキシ}フェニル)−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、(3.24)(2E)−2−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリジン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)エタンアミド、(3.25)(2E)−2−(メトキシイミノ)−N−メチル−2−{2−[(E)−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ}イミノ)メチル]フェニル}エタンアミド(158169-73-4)、(3.26)(2E)−2−{2−[({[(1E)−1−(3−{[(E)−1−フルオロ−2−フェニルエテニル]オキシ}フェニル)エチリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド(326896-28-0)、(3.27)(2E)−2−{2−[({[(2E,3E)−4−(2,6−ジクロロフェニル)ブト−3−エン−2−イリデン]アミノ}オキシ)メチル]フェニル}−2−(メトキシイミノ)−N−メチルエタンアミド、(3.28)2−クロロ−N−(1,1,3−トリメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル)ピリジン−3−カルボキシアミド(119899-14-8)、(3.29)5−メトキシ−2−メチル−4−(2−{[({(1E)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン}アミノ)オキシ]メチル}フェニル)−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾル−3−オン、(3.30)メチル(2E)−2−{2−[({シクロプロピル[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル}スルファニル)メチル]フェニル}−3−メトキシプロプ−2−エノエート(149601-03-6)、(3.31)N−(3−エチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシル)−3−(ホルミルアミノ)−2−ヒドロキシベンズアミド(226551-21-9)、(3.32)2−{2−[(2,5−ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}−2−メトキシ−N−メチルアセトアミド(173662-97-0)、(3.33)(2R)−2−{2−[(2,5−ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}−2−メトキシ−N−メチルアセトアミド(394657-24-0)。
【0014】
(4)有糸分裂及び細胞分裂の阻害物質、例えば(4.1)ベノミル(17804-35-2)、(4.2)カルベンダジム(10605-21-7)、(4.3)クロルフェナゾル(3574-96-7)、(4.4)ジエトフェンカルブ(87130-20-9)、(4.5)エタボキサム(162650-77-3)、(4.6)フルオピコリド(239110-15-7)、(4.7)フベリダゾル(3878-19-1)、(4.8)ペンシクロン(66063-05-6)、(4.9)チアベンダゾル(148-79-8)、(4.10)チオファナート−メチル(23564-05-8)、(4.11)チオファナート(23564-06-9)、(4.12)ゾキサミド(156052-68-5)、(4.13)5−クロロ−7−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン(214706-53-3)、(4.14)3−クロロ−5−(6−クロロピリジン−3−イル)−6−メチル−4−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリダジン(1002756-87-7)。
【0015】
(5)多部位作用を有することが可能な化合物、例えば(5.1)ボルドー液(8011-63-0)、(5.2)カプタホール(2425-06-1)、(5.3)カプタン(133-06-2)、(5.4)クロロタロニル(1897-45-6)、(5.5)水酸化銅(20427-59-2)、(5.6)ナフテン酸銅(1338-02-9)、(5.7)酸化銅(1317-39-1)、(5.8)塩基性塩化銅(1332-40-7)、(5.9)硫酸銅(2+)(7758-98-7)、(5.10)ジクロロフルアニド(1085-98-9)、(5.11)ジチアノン(3347-22-6)、(5.12)ドジン(2439-10-3)、(5.13)ドジン遊離塩基、(5.14)フェルバム(14484-64-1)、(5.15)フルオロホルペト(719-96-0)、(5.16)フロペト(133-07-3)、(5.17)グアザチン(108173-90-6)、(5.18)酢酸グアザチン、(5.19)イミノクタジン(13516-27-3)、(5.20)イミノクタジンアルベシル酸(169202-06-6)、(5.21)イミノクタジン三酢酸(57520-17-9)、(5.22)マンカッパー(53988-93-5)、(5.23)マンコゼブ(8018-01-7)、(5.24)マネブ(12427-38-2)、(5.25)メチラム(9006-42-2)、(5.26)メチラム亜鉛(9006-42-2)、(5.27)オキシン銅(10380-28-6)、(5.28)プロパミジン(104-32-5)、(5.29)プロピネブ(12071-83-9)、(5.30)ポリ硫化カルシウムを含む硫黄及び硫黄製剤(7704-34-9)、(5.31)チラム(137-26-8)、(5.32)トリフルアニド(731-27-1)、(5.33)ジネブ(12122-67-7)、(5.34)ジラム(137-30-4)。
【0016】
(6)宿主防御を誘発することができる化合物、例えば(6.1)アシベンゾラ−S−メチル(135158-54-2)、(6.2)イソチアニル(224049-04-1)、(6.3)プロベナゾル(27605-76-1)、(6.4)チアジニル(223580-51-6)。
【0017】
(7)アミノ酸及び/又はタンパク質生合成の阻害物質、例えば(7.1)アンドプリム(23951-85-1)、(7.2)ブラス−チシジン−S(2079-00-7)、(7.3)シプロジニル(121552-61-2)、(7.4)カスガマイシン(6980-18-3)、(7.5)カスガマイシン塩酸塩水和物(19408-46-9)、(7.6)メパニピリム(110235-47-7)、(7.7)ピリメタニル(53112-28-0)、(7.8)3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン(861647-32-7)。
【0018】
(8)ATP産生の阻害物質、例えば(8.1)酢酸フェンチン(900-95-8)、(8.2)塩化フェンチン(639-58-7)、(8.3)水酸化フェンチン(76-87-9)、(8.4)シルチオファム(175217-20-6)。
【0019】
(9)細胞壁合成の阻害物質、例えば(9.1)ベンチアバリカルブ(177406-68-7)、(9.2)ジメトモルフ(110488-70-5)、(9.3)フルモルフ(211867-47-9)、(9.4)イプロバリカルブ(140923-17-7)、(9.5)マンジプロパミド(374726-62-2)、(9.6)ポリオキシン(11113-80-7)、(9.7)ポリオキソリム(22976-86-9)、(9.8)バリダマイシンA(37248-47-8)、(9.9)バリフェナレート(283159-94-4; 283159-90-0)。
【0020】
(10)脂質及び膜合成の阻害物質、例えば(10.1)ビフェニル(92-52-4)、(10.2)クロロネブ(2675-77-6)、(10.3)ジクロラン(99-30-9)、(10.4)エジフェンホス(17109-49-8)、(10.5)エトリジアゾル(2593-15-9)、(10.6)ヨードカルブ(55406-53-6)、(10.7)イプロベンホス(26087-47-8)、(10.8)イソプロチオラン(50512-35-1)、(10.9)プロパモカルブ(25606-41-1)、(10.10)塩酸プロパモカルブ(25606-41-1)、(10.11)プロチオカルブ(19622-08-3)、(10.12)ピラゾホス(13457-18-6)、(10.13)キントゼン(82-68-8)、(10.14)テクナゼン(117-18-0)、(10.15)トルクロホス−メチル(57018-04-9)。
【0021】
(11)メラニン生合成の阻害物質、例えば(11.1)カルプロパミド(104030-54-8)、(11.2)ジクロサイメト(139920-32-4)、(11.3)フェノキサニル(115852-48-7)、(11.4)フタリド(27355-22-2)、(11.5)ピロキロン(57369-32-1)、(11.6)トリシクラゾル(41814-78-2)、(11.7)2,2,2−トリフルオロエチル{3−メチル−1−[(4−メチルベンゾイル)アミノ]ブタン−2−イル}カルバメート(851524-22-6)。
【0022】
(12)核酸合成の阻害物質、例えば(12.1)ベナラキシル(71626-11-4)、(12.2)ベナラキシル−M(キララキシル)(98243-83-5)、(12.3)ブピリメート(41483-43-6)、(12.4)クロジラコン(67932-85-8)、(12.5)ジメチリモル(5221-53-4)、(12.6)エチリモル(23947-60-6)、(12.7)フララキシル(57646-30-7)、(12.8)ヒメキサゾル(10004-44-1)、(12.9)メタラキシル(57837-19-1)、(12.10)メタラキシル−M(メフェノキサム)(70630-17-0)、(12.11)オフラース(58810-48-3)、(12.12)オキサジキシル(77732-09-3)、(12.13)オキソリン酸(14698-29-4)。
【0023】
(13)シグナル伝達の阻害物質、例えば(13.1)クロゾリネート(84332-86-5)。(13.2)フェンピクロニル(74738-17-3)、(13.3)フルジオキソニル(131341-86-1)、(13.4)イプロジオン(36734-19-7)、(13.5)プロシミドン(32809-16-8)、(13.6)キノキシフェン(124495-18-7)、(13.7)ビンクロゾリン(50471-44-8)。
【0024】
(14)脱共役剤として作用することができる化合物、例えば(14.1)ビナプアクリル(485-31-4)、(14.2)ジノカプ(131-72-6)、(14.3)フェリムゾン(89269-64-7)、(14.4)フルアジナム(79622-59-6)、(14.5)メプチルジノカプ(131-72-6)。
【0025】
(15)他の化合物、例えば(15.1)ベンチアゾル(21564-17-0)、(15.2)ベトキサジン(163269-30-5)、(15.3)カプシマイシン(70694-08-5)、(15.4)カルボン(99-49-0)、(15.5)キノメチオナート(2439-01-2)、(15.6)ピリオフェノン(クラザフェノン)(688046-61-9)、(15.7)カフラネブ(11096-18-7)、(15.8)シフルフェンアミド(180409-60-3)、(15.9)シモキサニル(57966-95-7)、(15.10)シプロスルファミド(221667-31-8)、(15.11)ダゾメット(533-74-4)、(15.12)デバカルブ(62732-91-6)、(15.13)ジクロロフェン(97-23-4)、(15.14)ジクロメジン(62865-36-5)、(15.15)ジフェンゾクワット(49866-87-7)、(15.16)硫化ジフェンゾクワットメチル(43222-48-6)、(15.17)ジフェニルアミン(122-39-4)、(15.18)エコマート、(15.19)フェンピラザミン(473798-59-3)、(15.20)フルエトオーバ(154025-04-4)、(15.21)フルオロイミド(41205-21-4)、(15.22)フルスルファミド(106917-52-6)、(15.23)フルチアニル(304900-25-2)、(15.24)フォセチル−アルミニウム(39148-24-8)、(15.25)フォセチル−カルシウム、(15.26)フォセチル−ナトリウム(39148-16-8)、(15.27)ヘキサクロロベンゼン(118-74-1)、(15.28)イルママイシン(81604-73-1)、(15.29)メタスルホカルブ(66952-49-6)、(15.30)メチルイソチオシアネート(556-61-6)、(15.31)メトラフェノン(220899-03-6)、(15.32)ミルジオマイシン(67527-71-3)、(15.33)ナタマイシン(7681-93-8)、(15.34)ニッケルジメチルジチオカルバメート(15521-65-0)、(15.35)ニトロサル−イソプロピル(10552-74-6)、(15.36)オクチリノン(26530-20-1)、(15.37)オ
キサモカルブ(917242-12-7)、(15.38)オキシフェンチイン(34407-87-9)、(15.39)ペンタクロロフェノール及び塩(87-86-5)、(15.40)フェノスリン、(15.41)亜リン酸及びその塩(13598-36-2)、(15.42)プロパモカルブ−フォセチレート、(15.43)プロパノシン−ナトリウム(88498-02-6)、(15.44)プロキナジド(189278-12-4)、(15.45)ピリモルフ(868390-90-3)、(15.45e)(2E)−3−(4−t−ブチルフェニル)−3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1−(モルフォリン−4−イル)プロプ−2−エン−1−オン(1231776-28-5)、(15.45z)(2Z)−3−(4−t−ブチルフェニル)−3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1−(モルフォリン−4−イル)プロプ−2−エン−1−オン(1231776-29-6)、(15.46)ピロリニトリン(1018-71-9)、(15.47)テブフロキン(376645-78-2)、(15.48)テクロフタラム(76280-91-6)、(15.49)トルニファニド(304911-98-6)、(15.50)トリアゾキシド(72459-58-6)、(15.51)トリクルアミド(70193-21-4)、(15.52)ザリルアミド(84527-51-5)、(15.53)(3S,6S,7R,8R)−8−ベンジル−3−[({3−[(イソブチリルオキシ)メトキシ]−4−メトキシピリジン−2−イル}カルボニル)アミノ]−6−メチル−4,9−ジオキソ−1,5−ジオキソナン−7−イル2−メチルプロパノエート(517875-34-2)、(15.54)1−(4−{4−[(5R)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾル−3−イル]−1,3−チアゾル−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−1−イル]エタノン(1003319-79-6)、(15.55)1−(4−{4−[(5S)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾル−3−イル]−1,3−チアゾル−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−1−イル]エタノン(1003319-80-9)、(15.56)1−(4−{4−[5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾル−3−イル]−1,3−チアゾル−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−1−イル]エタノン(1003318-67-9)、(15.57)1−(4−メトキシフェノキシ)−3,3−ジメチルブタン−2−イル1H−イミダゾル−1−カルボキシレート(111227-17-9)、(15.58)2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)ピリジン(13108-52-6)、(15.59)2,3−ジブチル−6−クロロチエノ[2,3−d]ピリミジン−4(3H)−オン(221451-58-7)、(15.60)2,6−ジメチル−1H,5H−[1,4]ジチイノ[2,3−c:5,6−c’]ジピロル−1,3,5,7(2H,6H)−テトロン、(15.61)2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−1−イル]−1−(4−{4−[(5R)−5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾル−3−イル]−1,3−チアゾル−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(1003316-53-7)、(15.62)2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−1−イル]−1−(4−{4−[(5S)−5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾル−3−イル]−1,3−チアゾル−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(1003316-54-8)、(15.63)2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−1−イル]−1−{4−[4−(5−フェニル−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾル−3−イル)−1,3−チアゾル−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(1003316-51-5)、(15.64)2−ブトキシ−6−ヨード−3−プロピル−4H−クロメン−4−オン、(15.65)2−クロロ−5−[2−クロロ−1−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−4−メチル−1H−イミダゾル−5−イル]ピリジン、(15.66)2−フェニルフェノール及び塩(90-43-7)、(15.67)3−(4,4,5−トリフルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン(861647-85-0)、(15.68)3,4,5−トリクロロプロピリジン−2,6−ジカルボニトリル(17824-85-0)、(15.69)3−[5−(4−クロロフェニル)−2,3−ジメチル−1,2−オキサゾリジン−3−イル]ピリジン、(15.70)3−クロロ−5−(4−クロロフェニル)−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メチルピリダジン、(15.71)4−(4−クロロフェニル)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,6−ジメチルピリダジン、(15.72)5−アミノ−1,3,4−チアジアゾル−2−チオール、(15.73)5−クロロ−N’−フェニル−N’−(プロプ−2−イン−1−イル)チオフェン−2−スルホノヒドラジド(134-31-6)、(15.74)5−フルオロ−2−[(4−フルオロベンジル)オキシ]ピリミジン−4−アミン(1174376-11-4)、(15.75)5−フルオロ−2−[4−(メチルベンジル)オキシ]ピリミジン−4−アミン(1174376-25-0)、(15.76)5−メチル−6−オクチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン、(15.77)エチル(2Z)−3−アミノ−2−シアノ−3−フェニルプロプ−2−エノエート、(15.78)N’−(4−{[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]オキシ}−2,5−ジメチルフェニル)−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.79)N−(4−クロロベンジル)−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イロキシ)フェニル]プロパンアミド、(15.80)N−[(4−クロロフェニル)(シアノ)メチル]−3−[3−メトキシ−4−(プロプ−2−イン−1−イロキシ)フェニル]プロパンアミド、(15.81)N−[(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)メチル]−2,4−ジクロロピリジン−3−カルボキシアミド、(15.82)N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2,4−ジクロロピリジン−3−カルボキシアミド、(15.83)N−[1−(5−ブロモ−3−クロロピリジン−2−イル)エチル]−2−フルオロ−4−ヨードピリジン−3−カルボキシアミド、(15.84)N−{(E)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド(221201-92-9)、(15.85)N−{(Z)−[(シクロプロピルメトキシ)イミノ][6−(ジフルオロメトキシ)−2,3−ジフルオロフェニル]メチル}−2−フェニルアセトアミド(221201-92-9)、(15.86)N’−{4−[(3−t−ブチル−4−シアノ−1,2−チアゾル−5−イル)オキシ]−2−クロロ−5−メチルフェニル}−N−エチル−N−メチルイミドホルムアミド、(15.87)N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル)−1,3−チアゾル−4−カルボキシアミド(922514-49-6)、(15.88)N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−N−[(1R)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]−1,3−チアゾル−4−カルボキシアミド(922514-07-6)、(15.89)N−メチル−2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−1−イル]アセチル}ピペラジン−4−イル)−N−[(1S)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタリン−1−イル]−1,3−チアゾル−4−カルボキシアミド(922514-48-5)、(15.90)ペンチル{6−[({[(1−メチル−1H−テトラゾル−5−イル)(フェニル)メチリデン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン−2−イル}カルバメート、(15.91)フェナジン−1−カルボン酸、(15.92)キノリン−8−オル(134-31-6)、(15.93)キノリン−8−オルサルフェート(2:1)(134-31-6)、(15.94)t−ブチル{6−[({[(1−メチル−1H−テトラゾル−5−イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン−2−イル}カルバメート。
【0026】
(16)他の化合物、例えば(16.1)1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−N−[2’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.2)N−(4’−クロロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.3)N−(2’、4’−ジクロロビフェニル−2−イル)−3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.4)3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.5)N−(2’,5’−ジフルオロビフェニル−2−イル)−1−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.6)3−(ジフルオロメチル)−1−メチル−N−[4’−(プロプ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.7)5−フルオロ−1,3−ジメチル−N−[4’−(プロプ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.8)2−クロロ−N−[4’−(プロプ−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキシアミド、(16.9)3−(ジフルオロメチル)−N−[4’−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1−メチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.10)N−[4’−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.11)3−(ジフルオロメチル)−N−(4’−エチニルビフェニル−2−イル)−1−メチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.12)N−(4’−エチニルビフェニル−2−イル)−5−フルオロ−1,3−ジメチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.13)2−クロロ−N−(4’−エチニルビフェニル−2−イル)ピリジン−3−カルボキシアミド、(16.14)2−クロロ−N−[4’−(3,3−ジメチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキシアミド、(16.15)4−(ジフルオロメチル)−2−メチル−N−[4’−(トリフルオロメチル)ビフェニル−2−イル]−1,3−チアゾル−5−カルボキシアミド、(16.16)5−フルオロ−N−[4’−(3−ヒドロキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.17)2−クロロ−N−[4’−(3−ヒドロキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキシアミド、(16.18)3−(ジフルオロメチル)−N−[4’−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1−メチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.19)5−フルオロ−N−[4’−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]−1,3−ジメチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド、(16.20)2−クロロ−N−[4’−(3−メトキシ−3−メチルブト−1−イン−1−イル)ビフェニル−2−イル]ピリジン−3−カルボキシアミド、(16.21)(5−ブロモ−2−メトキシ−4−メチルピリジン−3−イル)(2,3,4−トリメトキシ−6−メチルフェニル)メタノン、(16.22)N−[2−(4−{[3−(4−クロロフェニル)プロプ−2−イン−1−イル]オキシ}−3−メトキシフェニル)エチル]−N2−(メチルスルホニル)バリンアミド(220706-93-4)、(16.23)4−オキソ−4−[(2−フェニルエチル)アミノ]ブタン酸、(16.24)ブト−3−イン−1−イル{6−[({[(Z)−(1−メチル−1H−テトラゾル−5−イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン−2−イル}カルバメート、(16.25)4−アミノ−5−フルオロピリミジン−2−オル(中割球形態:6−アミノ−5−フルオルピリミジン−2(1H)−オン)、(16.26)プロピル3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート。
【0027】
クラス(1)〜(16)に挙げた全ての混合の相手は、その官能基によって可能である場合、任意選択で適切な塩基又は酸と塩を形成する。
【0028】
他の特定の実施形態では、化合物Cは以下から選択される殺虫剤、殺センチュウ剤又は殺ダニ剤化合物である。
【0029】
(1)アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害物質、例えば
カルバメート、例えばアラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メトミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカルブ、プロポクスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリアザメート、トリメタカルブ、XMC、及びキシリルカルブ、又は
有機リン酸塩、例えばアセフェート、アザメチホス、アジンホス−エチル、アジンホス−メチル、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロルメホス、クロルピリホス、クロルピリホス−メチル、クマホス、シアノホス、デメトン−S−メチル、ダイアジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、ジスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファムフール、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イミシアホス、イソフェンホス、イソプロピルO−(メトキシアミノチオ−ホスホリル)サリチレート、イソキサチオン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、オメトエート、オキシデメトン−メチル、パラチオン、パラチオン−メチル、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスメト、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホス−メチル、プロフェノホス、プロペタンホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、キナルホス、スルホテプ、テブピリムホス、テメホス、テフブホス、テトラクロルビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、及びバミドチオン。
【0030】
(2)GABA作動性塩化物チャネル拮抗物質、例えば、
シクロジエン有機塩素、例えばクロルデン及びエンドスルファン、又は
フェニルピラゾル(フィプロール)、例えばエチプロール及びフィプロニル。
【0031】
(3)ナトリウムチャネルモジュレータ/電圧依存性ナトリウムチャネルブロッカー、例えば
ピレスロイド、例えばアクリナトリン、アレスリン、d−シス−トランスアレスリン、d−トランスアレスリン、ビフェントリン、バイオアレスリン、バイオアレスリンS−シクロペンテニル異性体、バイオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ−シフルトリン、シハロトリン、ラムダ−シハロトリン、ガンマ−シハロトリン、シペルメトリン、アルファ−シペルメトリン、ベータ−シメルペトリン、シータ−シメルペトリン、ツェータ−シペルメトリン、シフェノトリン[(1R)−トランス異性体]、デルタメトリン、エンペントリン[(EZ)−(1R)異性体)、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメトリン、タウ−フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、カデトリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)−トランス異性体]、プラレトリン、ピレトリン(除虫菊)、レスメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、テトラメトリン、テトラメトリン[(1R)異性体]、トラロメトリン、及びトランスフルトリン、又は
DDT、又はメトキシクロル、
【0032】
(4)ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)作動物質、例えば
ネオニコチノイド、例えばアセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、及びチアメトキサム、又は、
ニコチン、又は
スルホキサフロル。
【0033】
(5)ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アロステリック活性化物質、例えば
スピノシン、例えばスピネトラム及びスピノサド。
【0034】
(6)塩素チャネル活性化物質、例えば
アベルメクチン/ミルベマイシン、例えばアバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、レピメクチン、及びミルベメクチン。
【0035】
(7)幼若ホルモン模倣物、例えば
幼若ホルモン類似体、例えばヒドロプレン、キノプレン、及びメトプレン、又は
フェノキシカルブ、又はピリプロキシフェン。
【0036】
(8)様々な非特異的(多部位)阻害物質、例えば
ハロゲン化アルキル、例えば臭化メチル及び他のハロゲン化アルキル、又は
クロロピクリン、又はフッ化スルフリル、又はホウ砂、又は吐酒石。
【0037】
(9)選択的同翅類摂食ブロッカー、例えばピメトロジン、又はフロニカミド。
【0038】
(10)ダニ生長阻害物質、例えばクロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、及びジフロビダジン、又は
エトキサゾル。
【0039】
(11)昆虫中腸膜の微生物撹乱物質、例えばバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)の亜種イスラエレンシス(israelensis)、バチルス・チューリンゲンシスの亜種アイザワイ(aizawai)、バチルス・チューリンゲンシスの亜種クルスタキ(kurstaki)、バチルス・チューリンゲンシスの亜種テネブリオニス(tenebrionis)、及びB.t穀物タンパク質:Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry1A.105、Cry2Ab、Vip3A、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34Ab1/35Ab1、又は
バチルス・スファエリクス(Bacillus sphaericus)。
【0040】
(12)ミトコンドリアATP合成の阻害物質、例えばジアフェンチウロン、又は
有機スズ殺ダニ剤、例えばアゾシクロチン、シヘキサチン、及び酸化フェンブタスズ、又は
プロパルギット、又はテトラジフォン。
【0041】
(13)プロトン勾配の混乱を介した酸化的リン酸化の脱共役剤、例えばクロルフェナピル、DNOC、及びスルフラミド。
【0042】
(14)ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)チャネルブロッカー、例えばベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオシクラム、及びチオスルタップ−ナトリウム。
【0043】
(15)キチン生物合成の阻害物質、タイプ0、例えばビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フロシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テフルベンズロン、及びトリ−フルムロン。
【0044】
(16)キチン生物合成の阻害物質タイプ1、例えばブプロフェジン。
【0045】
(17)脱皮攪乱物質、例えばシロマジン。
【0046】
(18)エクジソン受容体作用物質、例えばクロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、及びテブフェノジド。
【0047】
(19)オクトパミン受容体作動物質、例えばアミトラズ。
【0048】
(20)ミトコンドリア複合体III電子伝達阻害物質、例えばヒドラメチルノン、又はアセキノシル、又はフルアクリピリム。
【0049】
(21)ミトコンドリア複合体I電子伝達阻害物質、例えば
METI殺ダニ剤、例えばフェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ピリダベン、テブフェンピラド、及びトルフェンピラド、又は
ロテノン(デリス)。
【0050】
(22)電圧依存性ナトリウムチャネルブロッカー、例えばインドキサカルブ、又はメタフルミゾン。
【0051】
(23)アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害物質、例えば
テトロン酸及びテトラム酸誘導体、例えばスピロジクロフェン、スピロメシフェン、及びスピロテトラマト。
【0052】
(24)ミトコンドリア複合体IV電子伝達阻害物質、例えば
ホスフィン、例えばリン化アルミニウム、リン化カルシウム、ホスフィン、及びリン化亜鉛、又は
シアン化物。
【0053】
(25)ミトコンドリア複合体II電子伝達阻害物質、例えばベータ−ケトニトリル、誘導体、例えばシラノピラフェン及びシフルメトフェン。
【0054】
(28)リアノジン受容体モジュレータ、例えば
ジアミド、例えばクロラントラリニプロール、シアントラニリプロール、及びフルベンジアミド。
【0055】
未知又は不確実な作用機序を有する他の有効成分、例えばアミドフルメト、アザジラクチン、ベンクロチアズ、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロモプロピレート、キノメチオナート、クリオライト、ジコホール、ジフロビダジン、フルエンスルホン、フルフェネリム、フルフィプロル、フルオピラム、フフェノジド、イミダクロチズ、イプロジオン、メペルフルスリン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、テトラメチルフルトリン、及びオンドメタン;バチルス・フィルムスに基づくさらに別の生成物(CNCMI−1582株又はその抽出物、例えばVOTiVO(商標)、BioNemなどを含むが、これらに限定されない)又は以下の公知の活性化合物のうち1つ:3−ブロモ−N−{2−ブロモ−4−クロロ−6−[(1−シクロプロピルエチル)カルバモイル]フェニル}−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド(WO2005/077934号から公知である)、4−{[(6−ブロモピリジン−3−イル)メチル](2−フルオロメチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644号から公知である)、4−{[(6−フルオロピリジン−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644号から公知である)、4−{[(2−クロロ−1,3−チアゾル−5−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644号から公知である)、4−{[(6−クロルピリジン−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115644号から公知である)、フルピラジフロン、4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643号から公知である)、4−{[(5,6−ジクロロピリジン−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115646号から公知である)、4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリジン−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(WO2007/115643号から公知である)、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588号から公知である)、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−オン(EP−A−0539588号から公知である)、{[1−(6−クロロピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデン}シアンアミド(WO2007/149134号から公知である)及びそのジアステレオ異性体{[(1R)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデン}シアンアミド(A)及び{[(1S)−1−(6−クロロピリジン−3−イル)エチル](メチル)オキシド−λ−スルファニリデン}シアンアミド(B)(これもWO2007/149134号から公知である)さらにジアステレオ異性体A群と呼ばれる(WO2010/074747号、WO2010/074751号から公知である)ジアステレオ異性体[(R)−メチル(オキシド){(1R)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−λ−スルファニリデン]シアンアミド(A1)及び[(S)−メチル(オキシド){(1S)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−λ−スルファニリデン]シアンアミド(A2)、ジアステレオ異性体B群と呼ばれる(これもWO2010/074747号、WO2010/074751号から公知である)[(R)−メチル(オキシド){(1S)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−λ−スルファニリデン]シアンアミド(B1)及び[(S)−メチル(オキシド){(1R)−1−[6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル]エチル}−λ−スルファニリデン]シアンアミド(B2)、及び11−(4−クロロ−2,6−ジメチルフェニル)−12−ヒドロキシ−1,4−ジオキサ−9−アザジスピロ[4.2.4.2]テトラデク−11−エン−10−オン(WO2006/089633号から公知である)、3−(4’−フルオロ−2,4−ジメチルビフェニル−3−イル)−4−ヒドロキシ−8−オキサ−1−アザスピロ[4.5]デク−3−エン−2−オン(WO2008/067911号から公知である)、1−{2−フルオロ−4−メチル−5−[(2,2,2−トリフルオルエチル)スルフィニル]フェニル}−3−(トリフルオロメチル)−1H−1,2,4−トリアゾル−5−アミン(WO2006/043635号から公知である)、[(3S,4aR,12R,12aS,12bS)−3−[(シクロプロピルカルボニル)オキシ]−6,12−ジヒドロキシ−4,12b−ジメチル−11−オキソ−9−(ピリジン−3−イル)1,3,4,4a,5,6,6a,12,12a,12b−デカヒドロ−2H,11H−ベンゾ[f]ピラノ[4,3−b]クロメン−4−イル]メチルシクロプロパンカルボキシレート(WO2008/066153号から公知である)、2−シアノ−3−(ジフルオロメチル)−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド(WO2006/056433号から公知である)、2−シアノ−3−(ジフルオロメチル)−N−メチルベンゼンスルホンアミド(WO2006/100288号から公知である)、2−シアノ−3−(ジフルオロメトキシ)−N−エチルベンゼンスルホンアミド(WO2005/035486号から公知である)、4−[ジフルオロメトキシ]−N−エチル−N−メチル−1,2−ベンゾチアゾル−3−アミン1,1−ジオキシド(WO2007/057407号から公知である)、N−[1−(2,3−ジメチルフェニル)−2−(3,5−ジメチルフェニル)エチル]−4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾル−2−アミン(WO2008/104503号から公知である)、{1’−[(2E)−3−(4−クロロフェニル)プロプ−2−エン−1−イル]−5−フルオロスピノ[インドール−3,4−ピペリジン]−1(2H)−イル}(2−クロロピリジン−4−イル)メタノン(WO2003/106457号から公知である)、3−(2,5−ジメチルフェニル)−4−ヒドロキシ−8−メトキシ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デク−3−エン−2−オン(WO2009/049851号から公知である)、3−(2,5−ジメチルフェニル)−8−メトキシ−2−オキソ−1,8−ジアザスピロ[4.5]デク−3−エン−4−イルエチルカルボネート(WO2009/049851号から公知である)、4−(ブト−2−イン−1−イロキシ)−6−(3,5−ジメチルピペリジン−1−イル)−5−フルオロピリミジン(WO2004/099160号から公知である)、(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(3,3,3−トリフルオロプロピル)マロノニトリル(WO2005/063094号から公知である)、(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(3,3,4,4,4−ペンタフルオロブチル)マロノニトリル(WO2005/063094号から公知である)、8−[2−(シクロプロピルメトキシ)−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−3−[6−(トリフルオロメチル)ピリダジン−3−イル]−3−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(WO2007/040280号から公知である)、フルメトキン、PF1364(CAS登録番号1204776−60−2)(JP2010/018586号から公知である)、5−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾル−3−イル]−2−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)ベンゾニトリル(WO2007/075459号から公知である)、5−[5−(2−クロロピリジン−4−イル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾル−3−イル]−2−(1H−1,2,4−トリアゾル−1−イル)ベンゾニトリル(WO2007/075459号から公知である)、4−[5−(3,5−ジクロロフェニル)−5−(トリフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾル−3−イル]−2−メチル−N−{2−オキソ−2−[(2,2,2−トリフルオルエチル)アミノ]エチル}ベンズアミド(WO2005/085216号から公知である)、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}−1,3−オキサゾル−2(5H)−オン、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}−1,3−オキサゾル−2(5H)−オン、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](エチル)アミノ}−1,3−オキサゾル−2(5H)−オン、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](メチル)アミノ}−1,3−オキサゾル−2(5H)−オン(全てWO2010/005692号から公知である)、N−[4−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メトキシプロパン−2−イル)−3−イソブチルフェニル]−N−イソブチリル−1,3,5−トリメチル−1H−ピラゾル−4−カルボキシアミド(WO2002/096882号から公知である)、メチル2−[2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾル−5−イル]カルボニル}アミノ)−5−クロロ−3−メチルベンゾイル]−2−メチルヒドラジンカルボキシレート(WO2005/085216号から公知である)、メチル2−[2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾル−5−イル]カルボニル}アミノ)−5−シアノ−3−メチルベンゾイル]−2−エチルヒドラジンカルボキシレート(WO2005/085216号から公知である)、メチル2−[2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾル−5−イル]カルボニル}アミノ)−5−シアノ−3−メチルベンゾイル]−2−メチルヒドラジンカルボキシレート(WO2005/085216号から公知である)、メチル2−[3,5−ジブロモ−2−({[(3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾル−5−イル]カルボニル}アミノ)ベンゾイル]−1,2−ジエチルヒドラジンカルボキシレート(WO2005/085216号から公知である)、メチル2−[3,5−ジブロモ−2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾル−5−イル]カルボニル}アミノ)ベンゾイル]−2−エチルヒドラジンカルボキシレート(WO2005/085216号から公知である)、(5RS,7RS;5RS,7SR)−1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロ−7−メチル−8−ニトロ−5−プロポキシイミダゾ[1,2−a]ピリジン(WO2007/101369号から公知である)、2−{6−[2−(5−フルオロピリジン−3−イル)−1,3−チアゾル−5−イル]ピリジン−2−イル}ピリミジン(WO2010/006713号から公知である)、2−{6−[2−(ピリジン−3−イル)−1,3−チアゾル−5−イル]ピリジン−2−イル}ピリミジン(WO2010/006713号から公知である)、1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−{[5−(トリフルオロメチル)−1H−テトラゾル−1−イル]メチル}−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド(WO2010/069502号から公知である)、1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−{
[5−(トリフルオロメチル)−2H−テトラゾル−2−イル]メチル}−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド(WO2010/069502号から公知である)、N−[2−(t−ブチルカルバモイル)−4−シアノ−6−メチルフェニル]−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−3−{[5−(トリフルオロメチル)−1H−テトラゾル−1−イル]メチル}−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド(WO2010/069502号から公知である)、N−[2−(t−ブチルカルバモイル)−4−シアノ−6−メチルフェニル]−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−3−{[5−(トリフルオロメチル)−2H−テトラゾル−2−イル]メチル}−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド(WO2010/069502号から公知である)、(1E)−N−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−N’−シアノ−N−(2,2−ジフルオロエチル)エタンイミドアミド(WO2008/009360号から公知である)、N−[2−(5−アミノ−1,3,4−チアジアゾル−2−イル)−4−クロロ−6−メチルフェニル]−3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド(CN102057925号から公知である)、及びメチル2−[3,5−ジブロモ−2−({[3−ブロモ−1−(3−クロロピリジン−2−イル)−1H−ピラゾル−5−イル]カルボニル}アミノ)ベンゾイル]−2−エチル−1−メチルヒドラジンカルボキシレート(WO2011/049233号から公知である)。
【0056】
本明細書でその「一般名」で規定される有効成分は、周知であり、例えば殺虫剤マニュアル(「The Pesticide Manual」第14版、British Crop Protection Council、2006)に記載されているか、インターネット(例えばhttp://www.alanwood.net/pesticides)で検索することができる。
【0057】
特定の実施形態では、上記他の殺センチュウ剤、殺虫剤、殺ダニ剤又は殺真菌剤化合物Cは、バチルス・フィルムス又はその抽出物(特にI−1582株又はその抽出物、BioNeem又VOTiVO(商標))、パスツリア株(特にパスツリア・ニシザワエ株又はパスツリア・レニフォルミス株)又はその抽出物、アバメクチン、フルオピラム、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、シアントラニリプロール、リナキシピル、フィプロニル、エチプロール、1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−{[5−(トリフルオロメチル)−2H−テトラゾル−2−イル]メチル}−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド、フルピラジフロン、メタラキシル、メフェノキサム、メタラキシルM、ペンフルフェン、セダキサン、フルキサピロキサド、プロチオコナゾル、テブコナゾル、フルジオキシニル、トリフロキシストロビン、ピラクロストラビン、イプコナゾル、アザイキシストロビン、チアベンダゾル、メチル−チオファナートに基づく生成物からなる群から選択される。
【0058】
特定の実施形態では、本発明の組合せは、本明細書で述べたような式(I)の化合物A又はTorque(商標)と、バチルス・フィルムス又はその抽出物(特にI−1582株又はその抽出物、BioNeem又はVOTiVO(商標))、パスツリア株(特にパスツリア・ニシザワエ株又はパスツリア・レニフォルミス株)又はその抽出物、アバメクチン、フルオピラム、チアメトキサム、チオジカルブ、シアントラニリプロール、リナキシピル、フィプロニル、エチプロール、1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−{[5−(トリフルオロメチル)−2H−テトラゾル−2−イル]メチル}−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド、フルピラジフロン、メフェノキサム、セダキサン、フルキサピロキサド、ピラクロストロビン、イプコナゾル、アゾキシストロビン、チアベンダゾル、メチル−チオファナートに基づく生成物からなる群から選択される活性化合物Bと、で構成される。
【0059】
特定の実施形態では、本発明の組合せは、本明細書で述べたような式(I)の化合物A又はTorque(商標)と、バチルス・フィルムス又はその抽出物(特にI−1582株又はその抽出物、BioNeem又はVOTiVO(商標))、アバメクチン、パスツリア株(特にパスツリア・ニシザワエ株又はパスツリア・レニフォルミス株)又はその抽出物、フルオピラム、チアメトキサム、チオジカルブ、シアントラニリプロール、リナキシピル、フィプロニル、エチプロール、1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−{[5−(トリフルオロメチル)−2H−テトラゾル−2−イル]メチル}−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド、フルピラジフロン、メフェノキサム、セダキサン、フルキサピロキサド、ピラクロストロビン、イプコナゾル、アゾキシストロビン、チアベンダゾル、メチル−チオファナートに基づく生成物からなる群から選択される活性化合物Bと、殺センチュウ剤、殺虫剤、殺ダニ剤又は殺真菌剤である、化合物Bとは異なる化合物Cと、で構成される。
【0060】
特定の実施形態では、本発明の組合せは、本明細書で述べたような式(I)の化合物A又はTorque(商標)と、バチルス・フィルムス又はその抽出物(特にI−1582株又はその抽出物、BioNeem又はVOTiVO(商標))、アバメクチン、パスツリア株(特にパスツリア・ニシザワエ株又はパスツリア・レニフォルミス株)又はその抽出物、フルオピラム、チアメトキサム、チオジカルブ、シアントラニリプロール、リナキシピル、フィプロニル、エチプロール、1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−{[5−(トリフルオロメチル)−2H−テトラゾル−2−イル]メチル}−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド、フルピラジフロン、メフェノキサム、セダキサン、フルキサピロキサド、ピラクロストロビン、イプコナゾル、アゾキシストロビン、チアベンダゾル、メチル−チオファナートに基づく生成物からなる群から選択される活性化合物Bと、化合物Bとは異なる活性化合物Cと、で構成され、化合物Cは、バチルス・フィルムス又はその抽出物(特にI−1582株又はその抽出物、BioNeem又はVOTiVO(商標))、アバメクチン、パスツリア株(特にパスツリア・ニシザワエ株又はパスツリア・レニフォルミス株)又はその抽出物、フルオピラム、クロチアニジン、イミダクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、シアントラニリプロール、リナキシピル、フィプロニル、エチプロール、1−(3−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−シアノ−2−メチル−6−(メチルカルバモイル)フェニル]−3−{[5−(トリフルオロメチル)−2H−テトラゾル−2−イル]メチル}−1H−ピラゾル−5−カルボキシアミド、フルピラジフロン、メタラキシル、メフェノキサム、メタラキシルM、ペンフルフェン、セダキサン、フルキサピロキサド、プロチオコナゾル、テブコナゾル、フルジオキシニル、トリフロキシストロビン、ピラクロストロビン、イプコナゾル、アゾキシストロビン、チアベンダゾル、メチル−チオファナートに基づく生成物からなる群から選択される。
【0061】
特定の実施形態では、本発明の組合せは、a)本明細書で述べたような式(I)の化合物A又はTorque(商標)と、b)バチルス・フィルムス又はその抽出物に基づく生成物とを含む。
特定の実施形態では、本発明の組合せは、a)本明細書で述べたような式(I)の化合物A又はTorque(商標)と、b)バチルス・フィルムス又はその抽出物に基づく生成物と、c)クロチアニジンとを含む。
特定の実施形態では、本発明の組合せは、a)本明細書で述べるような式(I)の化合物Aと、b)バチルス・フィルムス又はその抽出物に基づく生成物とを含む。
特定の実施形態では、本発明の組合せは、a)本明細書で述べるような式(I)の化合物Aと、b)バチルス・フィルムス又はその抽出物に基づく生成物と、c)クロチアニジンとを含む。
【0062】
特定の実施形態では、本発明の組合せは、a)本明細書で述べるような式(I)の化合物A又はTorque(商標)と、b)VOTiVO(商標)とを含む。
特定の実施形態では、本発明の組合せは、a)本明細書で述べるような式(I)の化合物A又はTorque(商標)と、b)VOTiVO(商標)と、c)クロチアニジンとを含む。
特定の実施形態では、本発明の組合せは、a)本明細書で述べるような式(I)の化合物Aと、b)VOTiVO(商標)とを含む。
特定の実施形態では、本発明の組合せは、a)本明細書で述べるような式(I)の化合物Aと、b)VOTiVO(商標)と、c)クロチアニジンとを含む。
【0063】
本発明の文脈では、クロチアニジンはPoncho(商標)、すなわちBayerが販売する農薬製品を使用することによって提供すると有利である。クロチアニジンはPoncho(商標)の有効成分である。
【0064】
本発明による活性化合物の組合せ中の活性化合物が、特定の重量比率で存在する場合、その相乗効果は特に顕著である。しかし、活性化合物の組合せ中の活性化合物の重量比は、比較的広範囲で変化させることができる。
本発明による組合せでは、化合物(A)及び(B)は、1/1〜1/1010、1/1〜1/10、1/10〜1/10、1/10〜1/10、1/10〜1/10という範囲のA/Bの相乗効果がある重量比で存在することが好ましい。
【0065】
本発明による組合せでは、化合物(A)、(B)及び(C)は、1/1/1〜1/1010/1011、1/1/10〜1/10/1010、1/10/10〜1/10/10、1/10/10〜1/10/10、1/10/10〜1/10/10という範囲のA/B/Cの相乗効果がある重量比で存在することが好ましい。
【0066】
本発明による組合せを種子の処理に使用する場合、化合物(A)は、種子100kgに対して10−4〜10mg、10−3〜10mg、又は10−2〜10mgという相乗効果がある濃度で施用できることが好ましく、化合物(B)は、種子100kgに対して10−2〜10g、10−1〜10g、1〜10gの相乗効果がある濃度で施用できることが好ましく、化合物(C)は、存在する場合、種子100kgに対して10−1〜10g、1〜10g、10〜10gの相乗効果がある濃度で施用できることが好ましい。
【0067】
化合物(A)又は化合物(B)が互変異性型で存在し得る場合、このような化合物は以上で、及び以下でも、適宜、個々のケースで特に言及していない場合でも、対応する互変異性型を含むものと理解される。
【0068】
少なくとも1つの塩基中心を有する化合物(A)又は化合物(B)は、例えば鉱酸などの強無機酸、例えば過塩素酸、硫酸、硝酸、亜硝酸、リン酸又はハロゲン化水素酸で、非置換、置換、例えばハロ置換などの強有機カルボン酸、C−C−アルカンカルボン酸、例えば酢酸、飽和又は不飽和ジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸及びフタル酸、ヒドロキシカルボン酸、例えばアスコルビン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸及びクエン酸、又は安息香酸で、又は非置換又は置換、例えばハロ置換などの有機スルホン酸、C−C−アルカン−又はアリルスルホン酸、例えばメタン−又はp−トルエン−スルホン酸で、例えば酸付加塩を形成することができる。少なくとも1つの酸根を有する化合物(A)又は化合物(B)は、例えば塩基で塩を、例えばアルカリ金属又はアルカリ性土類金属塩などの金属塩、例えばナトリウム、カリウム又はマグネシウム塩を、又はモルフォリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ−、ジ−又はトリ−低級アルキルアミンなどのアンモニア又は有機アミン、例えばエチル−、ジエチル−、トリエチル−又はジメチル−プロピル−アミン、又はモノ−、ジ−又はトリ−ヒドロキシ−低級アルキルアミン、例えばモノ−、ジ−又はトリ−エタノールアミンで塩を形成することができる。また、任意選択で対応する分子内塩を形成することができる。本発明の文脈では、農芸化学的に有利な塩が優先する。遊離形で、及びその塩の形態で化合物(A)又は化合物(B)の間に密接な関係があることを鑑みて、以上及び以下で遊離化合物(A)又は遊離化合物(B)又はその塩に言及した場合、それは適宜、及び都合上、それぞれ対応する塩又は遊離化合物(A)又は遊離化合物(B)も含むものと理解されたい。化合物(A)又は化合物(B)及びその塩の互変異性体にも同じことが当てはまる。
【0069】
本発明によれば、「組合せ」という表現は、例えば1つの「レディーミックス」の形態として、「タンクミックス」のように単独の活性化合物の別個の製剤から構成された組合せ噴霧混合物として、及び、連続的にすなわち数時間又は数日などの十分短期間に次々に施用される単独の有効成分を組み合わせた使用として、化合物(A)及び(B)、又は(A)、(B)及び(C)の様々な組合せを表す。化合物(A)、(B)、及び最終的に(C)を施用する順番は、本発明を作用させるのに本質的ではないことが好ましい。
【0070】
本発明はさらに、本発明による活性化合物の組合せを含み、望ましくない微生物を駆除/防除する組成物に関する。組成物は、農業的に適切な添加物、溶媒、担体、界面活性剤又は増量剤を含む殺真菌、殺虫、殺ダニ又は殺センチュウ組成物であることが好ましい。
【0071】
さらに、本発明は、望ましくない微生物を駆除する方法で、本発明による活性化合物の組合せを植物病原性真菌、昆虫又はセンチュウ及び/又はその生育地に施用することを特徴とする方法に関する。
【0072】
本発明はさらに、本発明による活性化合物の組合せを含み、収量を増加させる、又は植物生長を促進する組成物に関する。
【0073】
さらに、本発明は、収量を増加させる、又は植物生長を促進する方法で、本発明による活性化合物の組合せを植物に施用することを特徴とする方法に関する。
【0074】
本発明によれば、担体は、施用性の向上のために、特に植物又は植物の一部分又は種子に施用するために、活性化合物と混合又は組み合わせた天然又は合成、有機又は無機物質を意味すると理解されたい。担体は固体又は液体でよく、通常は不活性であり、農業に使用するのに適するものである。
【0075】
適切な固体又は液体担体は、例えばカオリン、粘土、滑石、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又は珪藻土などのアンモニウム塩及び天然土壌鉱物、及び細かく分割したシリカ、アルミナ及び天然又は合成ケイ酸塩、樹脂、ワックス、固体肥料、水、アルコール、特にブタノール、有機溶媒、鉱物油及び植物油などの土壌合成鉱物、及びその誘導体でもある。このような担体の混合物を使用することも可能である。顆粒に適切な固体担体は、例えば方解石、大理石、軽石、海泡石、苦灰石などの粉砕及び分割した天然鉱物、及び無機及び有機粗挽き粉、及びおがくず、ヤシ殻、トウモロコシの穂軸及びタバコの茎などの有機材料の顆粒もある。
適切な液化気体増量剤又は担体は、周囲温度で、及び大気圧未満で気体状である液体で、例えばブタン、プロパン、窒素及び二酸化炭素などのエアゾル噴霧体である。
製剤には、粉末、顆粒及びラテックスの形態のカルボキシメチルセルロース及び天然及び合成ポリマーなどの粘着付与剤、例えばガムアラビック、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、又はさもなければケファリン及びレシチンなどの天然リン脂質、及び合成リン脂質を使用することができる。他に可能な添加剤は鉱物及び植物油及びワックスであり、任意選択で改質される。
使用する増量剤が水である場合、例えば補助溶媒として有機溶媒を使用することも可能である。適切な液体溶媒は基本的に、芳香族化合物、例えばキシレン、トルエン又はアルキルナフタレン、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素、例えばクロロベンゼン、クロロエチレン又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサン又はパラフィン、例えば鉱物油留分、鉱物及び植物油、アルコール、例えばブタノール又はグリコール、及びそのエーテル及びエステル、ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えばジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシド、及び水もある。
【0076】
本発明による組成物は、例えば界面活性剤など、追加の他の成分を含むことができる。適切な界面活性剤は、イオン性又は非イオン性特性を有する乳化剤、分散剤又は湿潤剤、又はこれらの界面活性剤の混合物である。その例には、ポリアクリル酸の塩、リグノスルホン酸の塩、フェノルスルホン酸又はナフタレンスルホン酸の塩、脂肪族アルコール又は脂肪族酸又は脂肪族アミンを有する酸化エチレンの重合縮合体、置換フェノール(好ましくはアルキルフェノール又はアリルフェノール)、スルホコハク酸エステル塩、タウリン誘導体(好ましくはタウリン酸アルキル)、ポリエトキシ化アルコール又はフェノールのリン酸エステル、ポリオールの脂肪族エステル、及び硫酸塩、スルホン酸塩及びリン酸塩を含む化合物の誘導体がある。活性化合物の1つ及び/又は不活性担体の1つが水中で不溶性である場合、及び水中で施用する場合は、界面活性剤の存在が必要である。界面活性剤の割合は、重量で本発明による組成物の5パーセントと40パーセントの間である。
無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタン、紺青などの着色剤、及びアリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料などの有機染料、及び鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデン及び亜鉛の塩などの微量養分を使用することが可能である。
適宜、例えば保護コロイド、結合剤、接着剤、増粘剤、揺変性物質、浸透剤、安定剤、金属イオン封鎖剤、錯体形成剤などの他の追加的成分も存在してよい。一般的に、活性化合物を、製剤目的で通常使用される任意の固体又は液体添加剤と組み合わせることができる。
【0077】
一般的に、本発明による組成物は、本発明による活性化合物の組合せの0.05〜99重量パーセント、0.01〜98重量パーセント、好ましくは0.1〜95重量パーセント、特に好ましくは0.5〜90重量パーセントを構成し、非常に好ましくは10〜70重量パーセントを構成する。
【0078】
本発明による活性化合物の組合せ又は組成物は、このように使用する、又はその個々の物理的及び/又は化学的特性に応じて、その製剤の形態又はそこから調製される使用形態で、例えばエアロゾル、カプセル懸濁液、低温で曇る濃縮物、高温で曇る濃縮物、カプセル化した顆粒、微細顆粒、種子を処理する流動性濃縮物、すぐ使用できる溶液、飛散性粉末、乳化性濃縮物、水中油型乳剤、油中水型乳剤、マクロ顆粒、微粒剤、油中分散性粉末、油中混和性流動性濃縮物、油中混和性液体、泡、ペースト剤、農薬被覆種子、懸濁濃縮物、懸濁乳化濃縮物、可溶性濃縮物、懸濁液、水和剤、可溶性粉末、粉塵及び顆粒、水溶性顆粒又は錠剤、種子を加工する水溶性粉末、水和剤、活性化合物を含浸した天然生成物及び合成物質、及びポリマー物質中及び種子の被覆材料中のマイクロカプセル化、及び極微量の低温で曇る及び高温で曇る製剤の形態で使用することができる。
【0079】
言及した製剤は、本来知られている方法で、例えば活性化合物又は活性化合物の組合せを少なくとも1つの添加剤と混合することによって調製することができる。適切な添加剤は全て従来の製剤助剤であり、例えば有機溶媒、増量剤、溶媒又は希釈剤、固体担体及び充填剤、界面活性剤(アジュバント、乳化剤、分散剤、保護コロイド、水和剤及び粘着付与剤など)、分散剤及び/又は結合剤又は固定剤、保存剤、染料及び顔料、脱泡剤、無機及び有機増粘剤、撥水剤、適宜乾燥剤及びUV安定剤、ギベレリン及び水、及び他の加工助剤などである。各ケースで調製する製剤のタイプに応じて、例えば湿式粉砕、乾燥粉砕又は顆粒化などの他の加工ステップが必要となることがある。
【0080】
本発明による組成物は、すぐに使用でき、適切な装置で植物又は種子に施用することができる組成物ばかりでなく、使用前に水で希釈しなければならない市販の濃縮物も含む。
【0081】
本発明による活性化合物の組合せは、(市販の)製剤中に、及び殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺センチュウ剤、殺真菌剤、生長調節剤、除草剤、肥料、毒性緩和剤及び情報化学物質などの他の(公知の)活性化合物との混合物として、これらの製剤から調製される使用形態で存在することができる。
【0082】
活性化合物又は組成物を用いた植物及び植物の一部分の本発明による処理は、直接実行する、又は従来の処理方法を使用してその周囲、生育又は保存空間に作用することによって、例えば液浸、噴霧、微粒化、灌漑、蒸発、散粉、曇り、全面散布、発泡、塗布、散布、灌水(灌注)、点滴灌漑によって、及び繁殖材料、特に種子の場合、さらに乾燥種子処理用粉末、種子処理用溶液、スラリ処理用水溶性粉末として、外皮形成によって、1つ又は複数の層で被覆することなどによって実行する。さらに、微量法によって活性化合物を施用する、又は活性化合物自体の活性化合物製剤を土壌中に注入することが可能である。
【0083】
本発明はさらに、種子を処理する方法を含む。本発明はさらに、先行するパラグラフで述べた方法の1つにより処理した種子に関する。
【0084】
本発明による活性化合物又は組成物は、種子の処理に特に適している。有害生物によって作物に引き起こされる損傷の大きい部分は、保存中又は播種後、さらに植物の発芽中及び発芽後に種子の感染によって引き起こされる。この段階は特に重大である。というのは、生長する植物の根及び苗条は特にデリケートであり、小さい損傷でさえ植物の死につながることがある。したがって、適切な組成物を使用することにより、種子及び発芽植物を保護することに大きな関心がある。例えば種子と接触して収量又は植物生長を促進することができる化合物など、活性化合物があることにも大きな関心がある。
【0085】
植物の種子を処理することによる有害生物の防除は長らく知られており、絶え間ない改善のテーマである。しかし、種子の処理は必然的に一連の問題を伴い、それは常に満足できる方法で解決できるとは限らない。したがって、播種後又は植物の出芽後に作物保護剤を追加で施用しない、又は追加の施用を少なくとも大幅に軽減する種子及び発芽植物保護方法を開発することが望ましい。種子及び発芽植物に対して有害生物による攻撃からの最大の保護を提供するが、使用する活性化合物による植物自体への損傷はないような方法で、使用する活性化合物の量を最適化することがさらに望ましい。特に、種子を処理する方法は、使用する作物保護剤を最小限にしながら、種子及び発芽植物に最適な保護を達成するために、遺伝子組換え植物の固有特性も考慮しなければならない。
【0086】
したがって、本発明はまた、特に、本発明による組成物で種子を処理することによって、有害生物からの攻撃に対して種子及び発芽植物を保護する方法に関する。本発明はまた、有害生物に対して種子及び発芽植物を保護するための種子の処理に本発明による組成物を使用することにも関する。さらに、本発明は、有害生物に対して保護するために本発明による組成物で処理した種子に関する。
【0087】
本発明はまた、特に、本発明による組成物で種子を処理することによって、植物の収量を増加させる、又は植物の生長を促進する方法にも関する。本発明はまた、植物の収量を増加させる、又は植物の生長を促進するために種子を処理する本発明による組成物の使用にも関する。さらに、本発明は、本発明による組成物で処理した種子に関する。
【0088】
出芽後の植物を損傷する有害生物の防除は、主に作物保護組成物で土壌及び植物の地上部を処理することによって実行される。作物保護組成物が環境及び人及び動物の健康に及ぼす可能性がある影響に関して懸念があることから、施用する活性化合物の量を低減する努力がされている。
【0089】
本発明の利点の1つは、本発明の組成物の特に全体に浸透する特性により、これらの組成物で種子を処理すると、種子自体ばかりでなく、その結果である出芽後の植物も有害生物から保護することである。この方法で、播種時、又はその直後に作物を即座に処理しなくてよい。
【0090】
特に、この種子から生長する植物が病害虫に対して作用するタンパク質を発現することができる遺伝子導入種子にも、本発明による混合物を使用できることも有利であると見なされる。このような種子を本発明による活性化合物の組合せ又は組成物で処理することにより、例えば殺虫性タンパク質を発現することによっても、特定の病害虫を防除することができる。驚くべきことに、ここでさらなる相乗効果が認められる。病害虫による攻撃に対する保護の有効性が追加的に増大するのである。
【0091】
本発明による組成物は、農業、温室、森林、又は園芸又はブドウ栽培に使用する任意の植物種の種子の保護に適している。特に、これは穀物(小麦、大麦、ライムギ、ライコムギ、雑穀、オートムギなど)、メイズ(トウモロコシ)、綿、ダイズ、米、ジャガイモ、ヒマワリ、豆類、コーヒー、ビート(例えばサトウダイコン及び飼料用ビート)、落花生、アブラナ、ケシ、オリーブ、ココナツ、カカオ、サトウキビ、タバコ、野菜(トマト、キュウリ、タマネギ及びレタスなど)、芝及び花卉(以下も参照)の種子の形態を取る。穀物(小麦、大麦、ライムギ、ライコムギ、及びオートムギなど)、メイズ(トウモロコシ)及び米の種子の処理が特に重要である。
【0092】
本発明によれば、全ての植物及び植物の一部分を処理することができる。植物とは、望ましい及び望ましくない野生植物、栽培変種及び植物変種などの全ての植物及び植物集団を意味する(植物変種又は植物育種家の権利によって保護可能であるか否かを問わない)。栽培変種及び植物変種とは、倍加半数体、原形質体融合、ランダム及び定方向突然変異、分子又は遺伝子マーカを使用することによって、又は生体工学及び遺伝子工学方法によってなど、1つ又は複数の生物工学的方法によって補助又は補足することができる従来の繁殖及び育種方法によって取得される植物とすることができる。植物部分とは、苗条、葉、花及び根などの植物の地上及び地下部分及び器官の全てを意味し、これにより例えば葉、針状葉、茎、枝、花、子実体、果実及び種子、さらに根、球茎及び根茎も挙げられる。作物及び植物性及び生殖繁殖物質、例えば挿し木、子実体、根茎、匍匐枝及び種子も植物部分に属する。
【0093】
本発明による方法で保護することができる植物には、主要な畑作物、例えばトウモロコシ、ダイズ、綿、アブラナ属脂肪種子、例えばアブラナ(例えばキャノーラ)、カブ、カラシナ(例えばマスタード)、及びブラシカ・カリナタ(Brassica carinata)、米、小麦、サトウダイコン、サトウキビ、オートムギ、ライムギ、大麦、雑穀、ライコムギ、亜麻、つる植物、及び様々な植物学的分類の様々な果物及び野菜、例えばバラ属種(例えばリンゴ及びナシなどの種子果実であるが、アプリコット、サクランボ、アーモンド及びモモなどの石果、イチゴなどの液果類もある)、リベシオイダエ属種(Ribesioidae sp.)、ジュグランダセア属種(Juglandacee sp.)、ベツラセアエ属種(Betulaceae sp.)、アナカルジアセアエ属種(Anacardiaceae sp.)、ファガセアエ属種(Fagaceae sp.)、モラセアエ属種(Moraceae sp.)、オレアセアエ属種(Oleaceae sp.)、アクチニダセアエ属種(Actinidaceae sp.)、ラウラセアエ属種(Lauraceae sp.)、ムサセアエ属種(Musaceae sp.)(例えばバナナの木及び栽植)、ルビアセアエ属種(Rubiaceae sp.)(例えばコーヒー)、テアセアエ属種(Theaceae sp.)、ステルクリアセア属種(Sterculiceae sp.)、ルタセアエ属種(Rutaceae sp.)(例えばレモン、オレンジ及びグレープフルーツ);ソラナセアエ属種(Solanaceae sp.)(例えばトマト、ジャガイモ、コショウ、ナス)、リリアセアエ属種(Liliaceae sp.)、コンポジチアエ属種(Compositiae sp.)(例えばレタス、アーティチョーク及びチコリ−ルートチコリ、エンダイブ又はコモンチコリを含む)、ウンベリフェラエ属種(Umbelliferae sp.)(例えばニンジン、パセリ、セロリ及びセルリアック)、ククルビタセアエ属種(Cucurbitaceae sp.)(例えばキュウリ−ピクルス用キュウリ、カボチャ、スイカ、ヒョウタン及びメロンを含む)、アリアセアエ属種(Alliaceae sp.)(例えばタマネギ及びニラネギ)、クルシフェラエ属種(Cruciferae sp.)
(例えば白キャベツ、赤キャベツ、ブロッコリ、カリフラワ、芽キャベツ、体菜、コールラビ、ラディッシュ、ホースラディッシュ、コショウソウ、白菜)、レグミノサエ属種(Leguminosae sp.)(例えばラッカセイ、エンドウ及びビーンズビーンズ−つるマメ及びソラマメなど)、ケノポジアセアエ属種(Chenopodiaceae sp.)(例えばマンゴールド、フダンソウ、ホウレンソウ、ビートルート)、マルバセアエ属(Malvaceae)(例えばオクラ)、アスパラガセアエ属(Asparagaceae)(例えばアスパラガス);園芸及び林野作物、観賞植物、さらにこれらの作物の遺伝子操作した相同体を列挙することができる。
【0094】
特定の実施形態では、本発明による組合せを使用して、トウモロコシ、ダイズ又はワタ、又はその種子を処理する。
【0095】
本発明による処理方法は、遺伝子操作した生物(GMO)、例えば植物又は種子の処理に使用することができる。遺伝子操作植物(又は遺伝子組換え植物)は、非相同遺伝子が安定的にゲノムに組み込まれている植物である。「非相同遺伝子」という表現は基本的に、植物の外側で提供又は構築され、細胞核、葉緑体又はミトコンドリアゲノムに導入されると、関連するタンパク質又はポリペプチドを発現するか、植物中に存在する他の遺伝子を下方制御又は沈黙させることによって(例えばアンチセンス技術、共防除技術又はRNA干渉−RNAi−技術を使用して)、形質転換された植物に新しい、又は改良された農学的又は他の特性を与える遺伝子を意味する。ゲノム内に位置する非相同遺伝子は、導入遺伝子とも呼ばれる。植物ゲノム内のその特定の位置によって画定される導入遺伝子は、形質転換又は遺伝子導入事象と呼ばれる。
【0096】
植物種又は植物栽培品種、その位置及び生長条件(土壌、気候、植物生長期間、養分)に応じて、本発明による処理は、超加成的(「相乗」)効果ももたらすことができる。したがって、例えば本発明により使用することができる活性化合物及び組成物の施用量減少及び/又は有効範囲の拡大及び/又は活性の増大、植物生長の向上、高温又は低温に対する耐性の向上、渇水又は水又は土壌塩含有に対する耐性の向上、開花能力の増大、収穫の容易化、成熟促進、収穫収量の増加、果実の大型化、植物の高さの増大、葉の緑色の深まり、開花の繰り上げ、収穫生産物の品質向上及び/又は栄養価の向上、果実内の糖濃度の上昇、収穫生産物の貯蔵安定性及び/又は加工性の向上が可能であり、これは実際に予測された効果を上回る。
【0097】
特定の施用量で、本発明による活性化合物の組合せは、植物内の強化効果も有することができる。したがって、望ましくない微生物による攻撃に対する植物の防御系を動員するのにも適切である。これは、適宜、例えば真菌に対する本発明による組合せの活性を向上させる理由の1つとなり得る。植物強化(抵抗誘発)物質は、本発明の文脈で、後に望ましくない微生物が接種された場合に、処理された植物がそれらの微生物に対して有意の程度の抵抗を示すような方法で、植物の防御系を刺激することができる物質又は物質の組合せという意味であると理解されたい。この場合、望ましくない微生物は、植物病原性真菌、細菌及びウィルスの意味であると理解されたい。したがって、本発明による物質は、処理後の特定の期間内に上述した病原体による攻撃に対して植物を保護するために使用することができる。保護が有効である期間は通常、活性化合物で植物を処理した後1〜10日間、好ましくは1〜7日間にわたる。
【0098】
本発明により処理することが好ましい植物及び植物栽培品種は、(育種及び/又はバイオテクノロジー的手段によって取得されたか否かにかかわらず)これらの植物に特に有利で有用な形質を与える遺伝物質を有する全ての植物を含む。
【0099】
これも本発明により処理することが好ましい植物及び植物栽培品種は、1つ又は複数の生物的ストレスに対する抵抗性がある。すなわち、上記植物は、センチュウ、昆虫、ダニ、植物病理学的真菌、細菌、ウィルス及び/又はウィロイドなどの動物及び微生物の有害生物に対する防御が優れている。
センチュウ抵抗性植物の例が、例えば米国特許出願第11/765,491号、第11/765,494号、第10/926,819号、第10/782,020号、第12/032,479号、第10/783,417号、第10/782,096号、第 11/657,964号、第12/192,904号、第11/396,808号、第12/166,253号、第12/166,239号、第12/166,124号、第12/166,209号、第11/762,886号、第12/364,335号、第11/763,947号、第12/252,453号、第12/209,354号、第12/491,396号又は第12/497,221号に記載されている。
【0100】
これも本発明により処理することができる植物及び植物栽培品種は、1つ又は複数の非生物的ストレスに対する抵抗性がある。非生物的ストレス条件には、例えば渇水、低温曝露、熱曝露、浸透圧ストレス、構造、土壌塩分度の上昇、鉱物質曝露の増加、オゾン曝露、強力光曝露、窒素栄養素利用可能性の制約、リン栄養素利用可能性の制約、日陰回避が含まれ得る。
【0101】
これも本発明により処理することができる植物及び植物栽培品種は、収量強化特性を特徴とする植物である。上記植物の収量増加は、例えば水利用効率、保水効率、窒素利用の改善、炭素同化作用の強化、光合成の改善、発芽効率向上及び成熟促進などの、植物生理学、生長及び発現性の改良の結果とすることができる。収量はさらに、早期開花、雑種生育のための開花管理、実生強勢、植物の大きさ、節間数及び距離、根の生長、種子のサイズ、果実のサイズ、鞘のサイズ、鞘又は穂の数、鞘又は穂当たりの種子数、種子質量、種子充填の強化、種子散乱の低減、鞘裂開の防除及び耐倒伏性を含むが、これらに限定されない植物構築性の(ストレス及び非ストレス条件下での)改良の影響を受けることがある。他の収量特性には、炭水化物含量、タンパク質含量、油の含量及び組成物などの種子組成物、栄養価、抗栄養化合物の減少、加工性改良及び貯蔵安定性の向上が含まれる。
【0102】
本発明により処理することができる植物は、一般的に収量、強勢、健康状態、及び生物的及び非生物的ストレスに対する耐性をもたらすヘテロシス、すなわち雑種強勢の特徴を既に発現している雑種植物である。このような植物は通常、同系繁殖雄性不捻親系統(雌性親)を他の同系繁殖雄性不捻親系統(雄性親)と交雑させることによって作製される。雑種種子は通常、雄性不捻植物から収穫され、栽培者に販売される。雄性不捻植物は、時には(例えばトウモロコシでは)雄穂除去、すなわち雄生殖器(又は雌花)の機械的除去によって生産することができるが、より典型的には雄性不捻性は、植物ゲノムにおける遺伝的決定基の結果である。その場合、また特に種子が、雑種植物から収穫される所望の生産物である場合、雑種植物における雄性捻性を確実に完全回復することが通常は有用である。このことは、雄性不捻性の原因となる遺伝的決定基を有する雑種植物において、雄性捻性を回復することができる適正な捻性回復遺伝子を、雄性親が確実に有することによって達成することができる。雄性不捻性の遺伝的決定基は、細胞質内に位置することがある。細胞質雄性不捻性(CMS)の例は、例えばアブラナ属種において記載されている(WO92/05251号、WO95/09910号、WO98/27806号、WO05/002324号、WO06/021972号及びUS6,229,072号)。しかし雄性不捻性の遺伝的決定基は、細胞核ゲノム内にも位置することがある。雄性不捻植物は、遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー方法によっても獲得することができる。雄性不捻植物を獲得する特に有用な手段がWO89/10396号に記載され、そこで例えばバルナーゼなどのリボヌクレアーゼが雄しべ内のタペート組織細胞中に選択的に発現する。したがって、捻性は、バルスターなどのリボヌクレアーゼ阻害剤がタペート組織細胞中に発現することによって回復することができる(例えばWO91/02069)。
【0103】
本発明により処理することができる植物又は植物栽培頻出(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー方法によって獲得される)は、除草剤耐性植物、すなわち1つ又は複数の所与の除草剤に対して耐性が与えられた植物である。このような植物は、遺伝的形質転換によって、又はこのような除草剤耐性を付与する突然変異を含む植物の選択によって獲得することができる。
【0104】
除草剤耐性植物は、例えばグリフォセート耐性植物、すなわち除草剤グリフォセート又はその塩に対する耐性が与えられた植物である。植物には、様々な手段でグリフォセートに対する耐性を与えることができる。例えば、グリフォセート耐性植物は、酵素5−エノールピルビルシキメート−3−ホスフェートシンターゼ(EPSPS)をコード化した遺伝子によって植物を形質転換することにより獲得することができる。このようなEPSPS遺伝子の例は、細菌サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)のAtoA遺伝子(突然変異株CT7)(Cmai他、1983、Science 221、370-371)、細菌アグロバクテリウム属種(Agrobacterium sp.)のCP4遺伝子(Barry他、1992、Curr. Topics Plant Physiol. 7、139-145)、ペチュニアEPSPSをコード化する遺伝子(Shah他、1986、Science 233、478-481)、トマトEPSPSをコード化する遺伝子(Gasser他、1988、J. Biol. Chem. 263、4280-4289)、又はオヒシバ属EPSPSをコード化する遺伝子(WO01/66704号)である。これは、例えばEP0837944号、WO00/66746号、WO00/66747号又はWO02/26995号に記載されているように、突然変異EPSPSでもよい。グリフォセート耐性植物は、米国特許第5,776,760号及び第5,463,175号に記載されているように、グリフォセートオキシド・レダクターセ酵素をコード化する遺伝子を発現させることによって獲得することもできる。グリフォセート耐性植物は、例えばWO02/36782号、WO03/092360号、WO05/012515号及びWO07/024782号に記載されているように、グリフォセートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコード化する遺伝子を発現させることによって獲得することもできる。グリフォセート耐性植物は、例えばWO01/024615号又はWO03/013226号に記載されているように、上述した遺伝子の天然産生突然変異体を含む植物を選択することによって獲得することもできる。グリフォセート耐性を与えるEPSPS遺伝子を発現する植物は、例えば米国特許出願第11/517,991号、第10/739,610号、第12/139,408号、第12/352,532号、第11/312,866号、第11/315,678号、第12/421,292号、第11/400,598号、第11/651,752号、第11/681,285号、第11/605,824号、第12/468,205号、第11/760,570号、第11/762,526号、第11/769,327号、第11/769,255号、第11/943801号又は第12/362,774号に記載されている。デカルボキシラーゼ遺伝子などのグリフォセート耐性を与える他の遺伝子を含む植物は、例えば米国特許出願第11/588,811号、第11/185,342号、第12/364,724号、第11/185,560号又は第12/423,926号に記載されている。
【0105】
他の除草剤耐性植物は例えば、ビアラホス、ホスフィノトリシン又はグルフォシネートのような酵素グルタミンシンセターゼを阻害する除草剤に対する耐性を与えられた植物である。このような植物は、除草剤を脱毒性化する酵素、又は阻害に対する耐性がある突然変異グルタミンシンセターゼ酵素を発現することにより、獲得することができ、米国特許出願第11/760,602号に記載されている。1つのこのような効率的脱毒性化酵素は、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(ストレプトマイセス属種(Streptomyces species)からの棒状又は小塊条タンパク質など)をコード化する酵素である。外因性ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物が、例えば米国特許第5,561,236号、第5,648,477号、第5,646,024号、第5,273,894号、第5,637,489号、第5,276,268号、第5,739,082号、第5,908,810号及び第7,112,665号に記載されている。
【0106】
他の除草剤耐性植物も、酵素ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に耐性が与えられた植物である。ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼは、パラ−ヒドロキシフェニルピルベート(HPP)をホモゲンチセートに変換する反応を触媒する酵素である。HPPD−阻害剤に耐性がある植物は、WO96/38567号、WO99/24585号,WO99/24586号,WO2009/144079号、WO2002/046387号又はUS6,768,044号に記載されているように、天然産生の耐性HPPD酵素をコード化する遺伝子により、又は突然変異HPPD酵素をコード化する遺伝子により形質転換することができる。HPPD阻害剤に対する耐性は、HPPD阻害剤による自生HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチセートの生成を可能にする特定の酵素をコード化する遺伝子により植物を形質転換することによっても獲得することができる。このような植物及び遺伝子が、WO99/34008号及びWO02/36787号に記載されている。HPPD阻害剤に対する植物の耐性は、WO2004/024928号に記載されているように、HPPD耐性酵素をコード化する遺伝子に加えて、プリフェネートデヒドロゲナーゼ(PDH)活性を有する酵素をコード化する遺伝子によって植物を形質転換することによっても改善することができる。さらに、植物は、WO2007/103567号及びWO2008/150473号に示されるCYP450酵素のように、HPPD阻害剤を代謝又は分解することができる酵素をコード化する遺伝子をそのゲノムに付加することによって、HPPD阻害剤除草剤に対する耐性を向上させることができる。
【0107】
さらに別の除草剤耐性植物は、アセトラクターゼ合成酵素(ALS)阻害剤に対する耐性が与えられた植物である。公知のALS阻害剤には、例えばスルホニル尿素、イミダゾリノン、トリアゾロピリミジン、ピリミジニオキシ(チオ)ベンゾエート、及び/又はスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン除草剤が含まれる。ALS酵素(アセトヒドロキシ酸合成酵素AHASとしても知られる)における様々な突然変異体は、例えばTranel及びWright(2002、Weed Science 50:700-712)に、しかし米国特許第5,605,011号、第5,378,824号、第5,141,870号及び第5,013,659号にも記載されているように、様々な除草剤及び除草剤群に耐性を与えることが知られている。スルホニル尿素耐性植物及びイミダゾリノン耐性植物の産生は、米国特許第5,605,011号;第5,013,659号;第5,141,870号;第5,767,361号;第5,731,180号;第5,304,732号;第4,761,373号;第5,331,107号;第5,928,937号;及び第5,378,824号;及び国際特許公開WO96/33270号に記載されている。他のイミダゾリノン耐性植物も、例えばWO2004/040012号、WO2004/106529号、WO2005/020673号、WO2005/093093号、WO2006/007373号、WO2006/015376号、WO2006/024351号、及びWO2006/060634号に記載されている。他のスルホニル尿素及びイミダゾリノン耐性植物も、例えばWO07/024782号及び米国特許出願第61/288958号に記載されている。
【0108】
イミダゾリノン及び/又はスルホニル尿素に対する耐性がある他の植物は、例えばダイズについては米国特許第5,084,082号、米についてはWO97/41218号、サトウダイコンについては米国特許第5,773,702号及びWO99/057965号、レタスについては米国特許第5,198,599号、又はヒマワリについてはWO01/065922号に記載されているように、突然変異誘発、除草剤の存在下での細胞培養物の選択、又は突然変異育種によって獲得することができる。
【0109】
これも本発明により処理することができる植物又は植物栽培品種(遺伝子工学のような植物バイオテクノロジー方法によって獲得される)は、昆虫抵抗性遺伝子組換え植物、すなわち特定の標的昆虫による攻撃に対する抵抗性を与えられた植物である。このような植物は、遺伝的形質転換によって、又はこのような昆虫抵抗性を与える突然変異を含む植物を選択することによって獲得することができる。
【0110】
本明細書で使用する「昆虫抵抗性遺伝子組換え植物」には、以下のいずれかをコードするコード配列を含む少なくとも1つの導入遺伝子を含む任意の植物が含まれる。
1)http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/のオンラインでバチルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)毒素命名にて、Crickmore他(1998、Microbiology and Molecular Biology Reviews, 62: 807-813)によって列挙され、Crickmore他(2005)によって更新された殺虫性結晶タンパク質のようなバチルス・ツリンギエンシス又はその殺虫性部分からの殺虫剤性結晶タンパク質、又はその殺虫性部分、例えばタンパク質クラスCry1Ab、Cry1Ac、Cry1B、Cry1C、Cry1D、Cry1F、Cry2Ab、Cry3Aa、又はCry3Bbのタンパク質又はその殺虫性部分(例えばEP1999141号及びWO2007/107302号)、又は例えば米国特許出願第12/249,016号に記載されているような合成遺伝子によってコード化されたこのようなタンパク質、又は
2)Cry34及びCry35結晶タンパク質から構成される二元性毒素(Moellenbeck他、2001、Nat. Biotechnol. 19: 668-72;Schnepf他、2006、Applied Environm. Microbiol. 71、1765-1774)、又はCry1A又はCry1Fタンパク質及びCry2Aa又はCry2Ab又はCry2Aeタンパク質から構成された二元性毒素(米国特許出願第12/214,022号及びEP08010791.5号)などの、バチルス・ツリンギエンシス又はその一部からの第2の他の結晶タンパク質が存在する状態で殺虫性であるバチルス・ツリンギエンシスの結晶タンパク質又はその一部分、又は
3)上記1)のタンパク質の混成体又は上記2)のタンパク質の混成体、例えばトウモロコシ事象MON89034によって産生されるCry1A.105タンパク質などの、バチルス・ツリンギエンシスからの様々な殺虫性結晶タンパク質の一部分を含む混成殺虫性タンパク質(WO2007/027777号)、又は
4)トウモロコシ事象MON863又はMON88017のCry3Bb1タンパク質、又はトウモロコシ事象MIR604のCry3Aタンパク質のように、標的昆虫種に対する殺虫性活性を向上させるために、及び/又は影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、及び/又はクローン化又は形質転換の間にコード化DNA中に導入される変化の故に、幾つかの、特に1個〜10個のアミノ酸が別のアミノ酸で置換されている上記1)〜3)のいずれか1つのタンパク質、又は
5)http://www.lifesci.sussex.ac.uk/home/Nei;_Crickmore/Bt/vip.htm1に列挙された植物性殺虫性(VIP)タンパク質のような、バチルス・ツリンギエンシス又はバチルス・セレウス(Bacillus cereus)からの殺虫性分泌タンパク質、又はその殺虫性部分、例えばVIP3Aaタンパク質クラスからのタンパク質、又は
6)VIP1A及びVIP2Aタンパク質から構成される二元性毒素のような、バチルス・ツリンギエンシス又はバチルス・セレウスからの第2の分泌タンパク質の存在下で、殺虫性であるバチルス・ツリンギエンシス又はバチルス・セレウスからの分泌タンパク質(WO94/21795号)、又は
7)上記1)のタンパク質の混成体又は上記2)のタンパク質の混成体のように、バチルス・ツリンギエンシス又はバチルス・セレウスからの様々な分泌タンパク質からの部分を含む混成殺虫性タンパク質、又は
8)ワタ事象COT102のVIP3Aaのように、標的昆虫種に対する殺虫性活性を向上させるために、及び/又は影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、及び/又はクローン化又は形質転換の間にコード化DNA中に(なお殺虫性タンパク質をコード化している間に)導入される変化の故に、幾つかの、特に1個〜10個のアミノ酸が別のアミノ酸で置換されている上記5)〜7)のいずれか1つのタンパク質、又は
9)VIP3及びCry1A又はCry1Fから構成される二元性毒素(米国特許出願第61/126083号及び第61/195019号)、又はVIP3タンパク質及びCry2Aa又はCry2Ab又はCry2Aeタンパク質から構成された二元性毒素(米国特許出願第12/214,022号及びEP08010791.5号)のような、バチルス・ツリンギエンシスからの結晶タンパク質の存在下で殺虫性であるバチルス・ツリンギエンシス又はバチルス・セレウスからの分泌タンパク質、又は
10)標的昆虫種に対する殺虫性活性を向上させるために、及び/又は影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、及び/又はクローン化又は形質転換の間にコード化DNA中に(なお殺虫性タンパク質をコード化している間に)導入される変化の故に、幾つかの、特に1個〜10個のアミノ酸が別のアミノ酸で置換されている上記9)のタンパク質。
【0111】
言うまでもなく、本明細書で使用する昆虫抵抗性遺伝子組換え植物には、上記分類1〜10のいずれか1つのタンパク質をコード化する遺伝子の組合せを含む任意の植物も含まれる。1つの実施形態では、昆虫抵抗性植物は、様々な標的昆虫種を対象とする様々なタンパク質を使用する場合に影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡張するために、又は同じ標的昆虫種に対して殺虫性であるが、昆虫における異なる受容体結合部位に結合するなどの異なる作用機序を有する様々なタンパク質を使用することによって、植物に対する昆虫抵抗性の発現を遅らせるために、上記分類1〜10のいずれか1つのタンパク質をコード化する2つ以上の導入遺伝子を含有する。
【0112】
本明細書で使用する「昆虫抵抗性遺伝子組換え植物」には、例えばWO2007/080126号、WO2006/129204号、WO2007/074405号、WO2007/080127号及びWO2007/035650号に記載されたように、植物害虫に摂取された場合にこの害虫の生長を阻害する二本鎖RNAが発現すると生成される配列を含む少なくとも1つの導入遺伝子を含む任意の植物がさらに含まれる。
【0113】
これも本発明により処理することができる植物又は植物栽培品種(遺伝子工学のような植物バイオテクノロジー方法によって獲得される)は、非生物的ストレスに対する耐性を有する。このような植物は、遺伝的形質転換によって、又はこのようなストレス抵抗性を付与する突然変異を含む植物を選択することによって獲得することができる。特に有用なストレス耐性植物には、以下が含まれる。
1)WO00/04173号、WO/2006/045633号、EP04077984.5号、又はEP06009836.5号に記載されるように、植物細胞又は植物細胞中のポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現及び/又は活性を低下させることができる導入遺伝子を含む植物。
2)WO2004/090140号に記載されるように、植物又は植物細胞のPARGコード化遺伝子の発現及び/又は活性を低下させることができるストレス耐性強化導入遺伝子を含む植物。
3)例えばEP04077624.7号、WO2006/133827号、PCT/EP07/002433号、EP1999263号、又はWO2007/107326号に記載されたように、ニコチンアミターゼ、ニコチネートホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドシンセターゼ又はニコチンアミドホスホリボシルトランフェラーゼを含む、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド回収合成経路の植物機能性酵素をコード化するストレス耐性強化導入遺伝子を含む植物。
【0114】
これも本発明により処理することができる植物又は植物栽培品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー方法によって獲得される)は、以下のような収穫生産物の量、品質及び/又は貯蔵安定性の変化、及び/又は収穫生産物の特定成分の特性の変化を示す。
1)特別な用途に対する適合性が向上するように、野生型植物細胞又は植物における合成デンプンと比較して、その物理化学的特徴において、特にアミロース含量又はアミロース/アミロペクチン比、分岐の程度、平均鎖長、側鎖分布、粘性挙動、ゲル化強度、デンプン粒径及び/又はデンプン粒形態が変化する変性デンプンを合成する遺伝子組換え植物。変性デンプンを合成する上記遺伝子組換え植物は、例えばEP0571427号、WO95/04826号、EP0719338号、WO96/15248号、WO96/19581号、WO96/27674号、WO97/11188号、WO97/26362号、WO97/32985号、WO97/42328号、WO97/44472号、WO97/45545号、WO98/27212号、WO98/40503号、WO99/58688号、WO99/58690号、WO99/58654号、WO00/08184号、WO00/08185号、WO00/08175号、WO00/28052号、WO00/77229号、WO01/12782号、WO01/12826号、WO02/101059号、WO03/071860号、WO2004/056999号、WO2005/030942号、WO2005/030941号、WO2005/095632号、WO2005/095617号、WO2005/095619号、WO2005/095618号、WO2005/123927号、WO2006/018319号、WO2006/103107号、WO2006/108702号、WO2007/009823号、WO00/22140号、WO2006/063862号、WO2006/072603号、WO02/034923号、EP06090134.5号、EP06090228.5号、EP06090227.7号、EP07090007.1号、EP07090009.7号、WO01/14569号、WO02/79410号、WO03/33540号、WO2004/078983号、WO01/19975号、WO95/26407号、WO96/34968号、WO98/20145号、WO99/12950号、WO99/66050号、WO99/53072号、US6,734,341号、WO00/11192号、WO98/22604号、WO98/32326号、WO01/98509号、WO01/98509号、WO2005/002359号、US5,824,790号、US6,013,861号、WO94/04693号、WO94/09144号、WO94/11520号、WO95/35026号、WO97/20936号に開示されている。
2)非デンプン炭化水素ポリマーを合成する、又は遺伝子操作していない野生型植物と比較して変化した特性を有する非デンプン炭化水素ポリマーを合成する遺伝子組換え植物。その例には、EP0663956号、WO96/01904号、WO96/21023号、WO98/39460号、及びWO99/24593号に開示されたようなイヌリン及びレバン型のポリフルクトースを産生する植物、WO95/31553号、US2002031826号、US6,284,479号、US5,712,107号、WO97/47806号、WO97/47807号、WO97/47808号及びWO00/14249号に開示されたようなアルファ−1,4−グルカンを産生する植物、WO00/73422号に開示されたようなアルファ−1.6分岐アルファ−1,4−グルカンを産生する植物、例えばWO00/47727号、WO00/73422号、EP06077301.7号、US5,908,975号及びEP0728213号に開示されたようなアルターナンを産生する植物がある。
3)例えばWO2006/032538号、WO2007/039314号、WO2007/039315号、WO2007/039316号、JP2006304779号、及びWO2005/012529号に開示されたような、ヒアルロナンを産生する遺伝子組換え植物。
4)米国特許出願第12/020,360号及び第61/054,026号に記載されたような、「高可溶性固体含有率」、「低刺激性」(LP)及び/又は「長期貯蔵性」(LS)のような特徴を有するタマネギなどの遺伝子組換え植物又は混成植物。
【0115】
これも本発明により処理することができる植物又は植物栽培品種(遺伝子工学のような植物バイオテクノロジー方法によって獲得することができる)は、繊維特徴が変化したワタなどの植物である。このような植物は、遺伝的形質転換によって、又はこのような繊維特徴の変化を与える突然変異を含む植物を選択することによって獲得することができ、以下が含まれる。
a)WO98/00549号に記載されたようなセルロースシンセターゼ遺伝子の変化した形態を含むワタなどの植物。
b)WO2004/053219号に記載されたようなrsw2又はrsw3相同性核酸の変化した形態を含むワタなどの植物。
c)WO01/17333号に記載されたようなスクロースリン酸合成酵素の発現を増大させたワタなどの植物。
d)WO02/45485号に記載されたようなスクロース合成酵素の発現を増大させたワタなどの植物。
e)WO2005/017157号に記載されているように、又はEP08075514.3号又は米国特許第61/128,938号に記載されているように、例えば繊維選択的β−1,3−グルカナーゼの下方制御により、繊維細胞の基部にある原形質連絡ゲート開閉のタイミングを変更するワタなどの植物。
f)WO2006/136351号に記載されているように、例えばnodCを含むN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子及びキチン合成酵素遺伝子により、反応性を変更した繊維を有するワタなどの植物。
【0116】
これも本発明により処理することができる植物又は植物栽培品種(遺伝子工学のような植物バイオテクノロジー方法によって獲得することができる)は、油のプロフィール特徴が変化したアブラナ又は関連するアブラナ属植物などの植物である。このような植物は、遺伝的形質転換によって、又はこのような変化した油のプロフィール特徴を与える突然変異を含む植物を選択することによって獲得することができ、以下が含まれる。
a)例えばUS5,969,169号、US5,840,946号又はUS6,323,392号又はUS6,063,947号に記載されたように、高いオレイン酸含有率を有する油を産生するアブラナ植物などの植物。
b)US6,270,828号、US6,169,190号又はUS5,965,755号に記載されたように、低いリノレン酸含有率を有する油を産生するアブラナ植物などの植物。
c)例えば米国特許第5,434,283号又は米国特許出願第12/668303号に記載されたように、低レベルの飽和脂肪酸を有する油を産生するアブラナ植物などの植物。
【0117】
これも本発明により処理することができる植物又は植物栽培品種(遺伝子工学のような植物バイオテクノロジー方法によって獲得することができる)は、実こぼれ特徴が変化したアブラナ又は関連するアブラナ属植物などの植物である。このような植物は、遺伝的形質転換によって、又はこのような変化した実こぼれ特徴を与える突然変異を含む植物を選択することによって獲得することができ、米国特許出願第61/135,230号、WO09/068313号及びWO10/006732号に記載されたように、実こぼれを遅延又は減少させるアブラナ植物などの植物を含む。
【0118】
本発明により処理することができる特に有用な遺伝子組換え植物は、形質転換事象、又は形質転換事象の組合せを含む植物であり、米国における米国農務省(USDA)の動植物検疫局(APHIS)に対して非規制状態を求める請願が認可されるか、保留中であるかにかかわらず、このような請願の主題である。この情報は何時でも、APHIS(4700 River Road Riverdale, MD 20737, USA)から、例えばそのインターネットサイト(URL http://www.aphis.usda.gov/brs/not_reg.html)で容易に入手可能である。本出願の出願期日に、APHISにより係留中である、又はAPHISにより認可された非規制状態を求める請願は、以下の情報を含むものであった。
−請願:請願の識別番号。形質転換事象の技術的記述は、APHISから取得可能である個々の請願文書中に、例えばAPHISのウェブサイトで、この請願番号を参照することにより見ることができる。これらの記述は、参照により本明細書に組み込まれる。
−請願の延長:延長が要求されている以前の請願への参照。
−組織:請願を提出している実体の名称。
−規制対象物:当該の植物種。
−遺伝子導入表現型:形質転換事象によって植物に付与される形質。
−形質転換事象又は系統:非規制状態が要請されている1つ又は複数の事象(1つ又は複数の系統と表されることもある)の名称。
−APHIS文書:請願に関してAPHISによって公表された、又はAPHISに要求することができる様々な文書。
【0119】
単独の形質転換事象又は形質転換事象の組合せを含む追加の特に有用な植物は、例えば様々な国又は地域の規制当局のデータベースにリストアップされている(例えばhttp://gmoinfo.jrc.it/gmp_browse.aspx 及びhttp://www.agbios.com/dbase.php参照)。
【0120】
本発明により処理することができる特に有用な遺伝子組換え植物は、形質転換事象、又は形質転換事象の組合せを含む植物であり、例えば様々な国又は地域の規制当局のデータベースにリストアップされ、それには事象1143−14A(ワタ、昆虫防除、非寄託、WO2006/128569号に記載)、事象1143−51B(ワタ、昆虫防除、非寄託、WO2006/128570号に記載)、事象1445(ワタ、除草剤耐性、非寄託、US−A2002−120964号又はWO02/034946号に記載)、事象17053(米、除草剤耐性、PTA−9843として寄託、WO2010/117737号に記載)、事象17314(米、除草剤耐性、PTA−9844として寄託、WO2010/117735号に記載)、事象281−24−236(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−6233として寄託、WO2005/103266号又はUS−A2005−216969号に記載)、事象3006−210−23(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−6233として寄託、US−A2007−143876号又はWO2005/103266号に記載)、事象3272(トウモロコシ、品質形質、PTA−9972として寄託、WO2006/098952号又はUS−A2006−230473号に記載)、事象40416(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA−11508として寄託、WO2011/075593号に記載)、事象43A47(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA−11509として寄託、WO2011/075595号に記載)、事象5307(トウモロコシ、昆虫防除、ATCCPTA−9561として寄託、WO2010/077816号に記載)、事象ASR−368(ベントグラス、除草剤耐性、ATCCPTA−4816として寄託、US−A2006−162007号又はWO2004/053062号に記載)、事象B16(トウモロコシ、除草剤耐性、非寄託、US−A2003−126634号に記載)、事象BPS−CV127−9(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB41603号として寄託、WO2010/080829号に記載)、事象CE43−67B(ワタ、昆虫防除、DSMACC2724として寄託、US−A2009−217423号又はWO2006/128573号に記載)、事象CE44−69D(ワタ、昆虫防除、非寄託、US−A2010−0024077号に記載)、事象CE44−69D(ワタ、昆虫防除、非寄託、WO2006/128571号に記載)、事象CE46−02A(ワタ、昆虫防除、非寄託、WO2006/128572号に記載)、事象COT102(ワタ、昆虫防除、非寄託、US−A2006−130175号又はWO2004/039986号に記載)、事象COT202(ワタ、昆虫防除、非寄託、US−A2007/067868号又はWO2005/054479号に記載)、事象COT203(ワタ、昆虫防除、非寄託、WO2005/054480号に記載)、事象DAS40278(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCCPTA−10244として寄託、WO2011/022469号に記載)、事象DAS−59122−7(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA11384として寄託、US−A2006−070139号に記載)、事象DAS−59132(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、非寄託、WO2009/100188号に記載)、事象DAS68416(ダイズ、除草剤耐性、ATCCPTA−10442として寄託、WO2011/066384号又はWO2011/066360号に記載)、事象DP−098140−6(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCCPTA−8296として寄託、US−A2009−137395号又はWO2008/112019号に記載)、事象DP−305423−1(ダイズ、品質形質、非寄託、US−A2008−312082号又はWO2008/054747号に記載)、事象DP−32138−1(トウモロコシ、雑種形成システム、ATCCPTA−9158として寄託、US−A2009−0210970号又はWO2009/103049号に記載)、事象DP−356043−5(ダイズ、除草剤耐性、ATCCPTA−8287として寄託、US−A2010−0184079号又はWO2008/002872号に記載)、事象EE−1(ナス、昆虫防除、非寄託、WO2007/091277号に記載)、事象FI117(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209031として寄託、US−A2006−059581号又はWO98/044140号に記載)、事象GA21(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209033として寄託、US−A2005−086719号又はWO98/044140号に記載)、事象GG25(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209032として寄託、US−A2005/188434号又はWO98/044140号に記載)、事象GHB119(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCFTA−8398として寄託、WO2008/151780号に記載)、事象GHB614(ワタ、除草剤耐性、ATCCPTA−6878として寄託、US−A2010−050282号又はWO2007/017186号に記載)、事象GJ11(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCC209030として寄託、US−A2005−188434号又はWO98/044140号に記載)、事象GMRZ13(サトウダイコン、ウィルス抵抗性、NCIMB41601として寄託、WO2010/076212号に記載)、事象H7−1(サトウダイコン、除草剤耐性、NCIMB41158又はNCIMB41159として寄託、US−A2004−172669号又はWO2004/074492号に記載)、事象JOPLIN1(小麦、病害耐性、非寄託、US−A2008−064032号に記載)、事象LL27(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB41658として寄託、WO2006/108674号又はUS−A2008−320616号に記載)、事象LL55(ダイズ、除草剤耐性、NCIMB41660として寄託、WO2006/108675号又はUS−A2008−196127号に記載)、事象LLcotton25(ワタ、除草剤耐性、ATCCPTA−3343として寄託、WO03/013224号又はUS−A2003−097687号に記載)、事象LLRICE06(米、除草剤耐性、ATCC−23352として寄託、US6,468,747号又はWO00/026345号に記載)、事象LLRICE601(米、除草剤耐性、ATCCPTA−2600として寄託、US−A2008−2289060号又はWO00/026356号に記載)、事象LY038(トウモロコシ、品質形質、ATCCPTA−5623として寄託、US−A2007−028322号又はWO2005/061720号に記載)、事象MIR162(トウモロコシ、昆虫防除、PTA−8166として寄託、US−A2009−300784号又はWO2007/142840号に記載)、事象MIR604(トウモロコシ、昆虫防除、非寄託、US−A2008−167456号又はWO2005/103301号に記載)、事象MON15985(ワタ、昆虫防除、ATCCPTA−2516として寄託、US−A2004−250317号又はWO02/100163号に記載)、事象MON810(トウモロコシ、昆虫防除、非寄託、US−A2002−102582号に記載)、事象MON863(トウモロコシ、昆虫防除、ATCCPTA−2605として寄託、WO2004/011601号又はUS−A2006−095986号に記載)、事象MON87427(トウモロコシ、受粉抑制、ATCCPTA−7899として寄託、WO2011/062904号に記載)、事象MON87460(トウモロコシ、ストレス耐性、ATCCPTA−8910として寄託、WO2009/111263号又はUS−A2011−0138504号に記載)、事象MON87701(ダイズ、昆虫防除、ATCCPTA−8194として寄託、US−A2009/130071号又はWO2009/064652号に記載)、事象MON87705(ダイズ、品質形質−除草剤耐性、ATCCPTA−9241として寄託、US−A2010−0080887号又はWO2010/037016号に記載)、事象MON87708(ダイズ、除草剤耐性、ATCCPTA9670として寄託、WO2011/034704号に記載)、事象MON87754(ダイズ、品質形質、ATCCPTA−9385として寄託、WO2010/024976号に記載)、事象MON87769(ダイズ、品質形質、ATCCPTA−8911として寄託、US−A2011−0067141号又はWO2009/102873号に記載)、事象MON88017(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA−5582として寄託、US−A2008−028482号又はWO2005/059103号に記載)、事象MON88913(ワタ、除草剤耐性、ATCCPTA−4854として寄託、WO2004/072235号又はUS−A2006−059590号に記載)、事象MON89034(トウモロコシ、昆虫防除、ATCCPTA−7455として寄託、WO2007/140256号又はUS−A2008−260932号に記載)、事象MON89788(ダイズ、除草剤耐性、ATCCPTA−6708として寄託、US−A2006−282915号又はWO2006/130436号に記載)、事象MS11(アブラナ、受粉抑制−除草剤耐性、ATCCPTA−850又はPTA−2485として寄託、WO01/031042号に記載)、事象MS8(アブラナ、受粉抑制−除草剤耐性、ATCCPTA−730として寄託、WO01/041558号又はUS−A2003−188347号に記載)、事象NK603(トウモロコシ、除草剤耐性、ATCCPTA−2478として寄託、US−A2007−292854号に記載)、事象PE−7(米、昆虫防除、非寄託、WO2008/114282号に記載)、事象RF3(アブラナ、受粉抑制−除草剤耐性、ATCCPTA−730として寄託、WO01/041558号又はUS−A2003−188347号に記載)、事象RT73(アブラナ、除草剤耐性、非寄託、WO02/036831号又はUS−A2008−070260号に記載)、事象T227−1(サトウダイコン、除草剤耐性、非寄託、WO02/44407号又はUS−A2009−265817号に記載)、事象T25(トウモロコシ、除草剤耐性、非寄託、US−A2001−029014号又はWO01/051654号に記載)、事象T304−40(ワタ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA−8171として寄託、US−A2010−077501号又はWO2008/122406号に記載)、事象T342−142(ワタ、昆虫防除、非寄託、WO2006/128568号に記載)、事象TC1507(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、非寄託、US−A2005−039226号又はWO2004/099447号に記載)、事象VIP1034(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、ATCCPTA−3925として寄託、WO03/052073号に記載)、事象32316(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−11507として寄託、WO2011/084632号に記載)、事象4114(トウモロコシ、昆虫防除−除草剤耐性、PTA−11506として寄託、WO2011/084621号に記載)が含まれる。
【0121】
本発明の文脈では、本発明による活性化合物の組合せ又は組成物は単独で、又は適切な製剤で種子に施用される。種子は、処理がいかなる損傷も引き起こさないように十分安定している状態で処理することが好ましい。一般的に、種子の処理は収穫と播種の間の任意の時点で実行することができる。通常、使用される種子は植物から分離され、果実の穂軸、殻、茎、皮、毛又は肉から外される。したがって、例えば収穫し、洗浄して、重量で15%未満の含水率まで乾燥した種子を使用することが可能である。あるいは、乾燥後に例えば水などで処理し、次に再度乾燥した種子を使用することも可能である。
【0122】
種子を処理する場合は、通常、種子の出芽が悪影響を受けない、又はその結果の植物が損傷を受けないような方法で、種子に施用する本発明による組成物の量及び/又は他の添加剤の量を選択するという注意を払わなければならない。これは特に、特定の施用量で植物毒性効果を有することがある活性化合物の場合に留意しなければならない。
【0123】
本発明による組成物は直接、すなわち、他の成分を含まず、希釈することもなく施用することができる。一般的に、組成物は適切な製剤の形態で種子に施用することが好ましい。種子を処理するための適切な製剤及び方法は当業者に知られており、例えば以下の文書、すなわちUS4,272,417A号、US4,245,432A号、US4,808,430A号、US5,876,739A号、US2003/0176428A1号、WO2002/080675A1、WO2002/028186A2号に記載されている。
【0124】
本発明により使用することができる活性化合物の組合せは、溶液、乳剤、懸濁液、粉末、泡、スラリ又は種子の他の被覆材料のような従来の種子粉衣製剤、及びULV製剤にも変換することができる。
【0125】
これらの製剤は、活性化合物又は活性化合物の組合せを従来の添加剤に、例えば従来の増量剤及び溶媒又は希釈剤、着色剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、脱泡剤、保存剤、二次増粘剤、接着剤、ギベレリン、及び水などにも混合することによって公知の方法で調製される。
【0126】
本発明により使用することができる種子粉衣製剤中に存在してもよい適切な着色剤には、このような目的のための慣例的な全ての着色剤が含まれる。水に難溶性の顔料、及び水に可溶性の染料の両方を使用することができる。言及できる例には、ローダミンB、C.I.ピグメントレッド112、及びC.I.ソルベントレッド1の呼称で知られている着色剤が含まれる。
【0127】
本発明により使用することができる種子粉衣製剤中に存在してもよい適切な湿潤剤には、濡れを促進し、農業用有効物質の製剤中に慣例的である全ての物質が含まれる。ジイソプロピル−又はジイソブチルナフタレン−スルホネートのようなアルキルナフタレン−スルホネートの使用が可能であることが好ましい。
【0128】
本発明により使用することができる種子粉衣製剤中に存在してもよい適切な分散剤及び/又は乳化剤には、有効農薬物質の製剤中に慣例的である全ての非イオン性、アニオン性及びカチオン性分散剤が含まれる。非イオン性又はアニオン性分散剤、又は非イオン性又はアニオン性分散剤の混合物の使用が可能であることが好ましい。特に適切な非イオン性分散剤はエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック重合体、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、及びトリスチリルフェノールポリグリコールエーテル、及びそのリン酸処理又は硫酸処理誘導体である。特に適切なアニオン性分散剤はリグノスルホネート、ポリアクリル塩及びアリルスルホネート−ホルムアルデヒド濃縮物である。
【0129】
本発明により使用する種子粉衣製剤中に存在してもよい脱泡剤には、農芸化学的に有効な化合物の製剤中に慣例的である全ての発泡阻害化合物が含まれる。シリコーン脱泡剤、ステアリン酸マグネシウム、シリコーン乳剤、長鎖アルコール、脂肪酸及びその塩、さらに有機フッ素系化合物及びその混合物を使用することが好ましい。
【0130】
本発明により使用する種子粉衣製剤中に存在してもよい保存剤には、農薬組成物中にこのような目的で使用することができる全ての化合物が含まれる。例示により、ジクロロフェン及びベンジルアルコールヘミホルマルを挙げることができる。
【0131】
本発明により使用する種子粉衣製剤中に存在してもよい二次増粘剤には、農薬組成物中にこのような目的で使用することができる全ての化合物が含まれる。セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、多糖類、例えばキサンタンガム又はVガム、改質粘土、層状ケイ酸塩、例えばアタパルジャイト及びベントナイト、及び超微粒子状ケイ酸が好ましい。
【0132】
本発明により使用する種子粉衣製剤中に存在してもよい適切な接着剤には、種子粉衣に使用することができる全ての慣例的結合剤が含まれる。ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール及びチロースを好ましいと言うことができる。
【0133】
本発明により使用する種子粉衣製剤中に存在してもよい適切なギベレリンは、ギベレリンA1、A3(=ギベレリン酸)、A4及びA7であることが好ましく、ギベレリン酸を使用することが特に好ましい。複数のギベレリンが知られている(R. Wegler「Chemie der Pflanzenschutz- and Schad-lingsbekampfungsmittel」[作物保護剤及び殺虫剤の化学]第2巻、Springer verlag、1970、pp.401-412参照)。
【0134】
本発明により使用することができる種子粉衣製剤は、多種多様なタイプのいずれかの種子を処理するために直接、又は事前に水で希釈した後に使用することができる。本発明により使用することができる種子粉衣製剤又はその希釈製剤は、遺伝子組換え植物の種子の粉衣にも使用することができる。この状況で、発現によって形成された物質との相互作用で相乗効果も生じることがある。
【0135】
本発明により使用することができる種子粉衣製剤で、又は水を添加することによってそれから調製される製剤で種子を処理するために適切な混合機器には、粉衣に一般的に使用することができる全ての混合機器が含まれる。粉衣の場合に採用される特定の手順は、種子を混合機に導入すること、そのままで、又は事前に水で希釈した後に特に望ましい量の種子粉衣製剤を追加すること、及び製剤が種子上に均一に分布するまで混合を実行することを含む。任意選択で、その後に乾燥操作がある。
【0136】
本発明による活性化合物又は組成物は、強力な微生物活動を有し、作物の保護及び材料の保護において、真菌及び細菌のような望ましくない微生物の防除に使用することができる。
【0137】
作物保護では、殺カビ剤をネコブカビ綱、卵菌綱、ツボカビ綱、接合菌綱、子嚢菌綱、担子菌綱、及び不完全菌綱の防除に使用することができる。
【0138】
作物保護では、殺菌剤をシュードモナス科、根生菌科、腸内細菌科、コリネバクテリア科及びストレプトミセス科の防除に使用することができる。
【0139】
本発明による組成物は、有害成分の治療的又は予防的防除に使用することができる。したがって、本発明はまた、種子、植物又は植物の一部分、果実又は植物が生長する土壌に施用される本発明による活性化合物の組合せ又は組成物を使用して、有害生物を防除する治療的及び予防的方法にも関する。植物又は植物の一部分、果実又は植物が生長する土壌に施用することが好ましい。
【0140】
作物を保護する際に有害生物を駆除するための本発明による組成物は、有効であるが植物毒性ではない量の本発明による化合物を含む。「有効であるが植物毒性ではない量」とは、植物の病害を防除する、又は完全に無効化するのに十分である本発明による組成物の量であるが、それと同時に目立った植物毒性の症状を呈さない量を意味するものとする。これらの施用量は通常、広範囲に変化することがあり、その量は幾つかの要因、例えば有害生物、植物又は作物、気候条件、及び本発明による組成物の成分に依存する。
【0141】
活性化合物は、植物の病害を防除するために必要な濃度で、植物による耐性が十分にあるという事実により、植物の空中部分、栄養繁殖材料及び種子、及び土壌を処理することができる。
【0142】
本発明によれば、全ての植物及び植物の部分を処理することが可能である。本明細書では、植物とは望ましい及び望ましくない野生植物又は作物植物(自然発生の作物植物を含む)などの全ての植物及び植物集団を意味するものと理解されたい。作物植物は、従来の育種及び最適化方法によって、又はバイオテクノロジー及び遺伝子工学的方法又はこれらの方法の組合せによって獲得することができる植物とすることができ、遺伝子組換え植物、及び植物変種の保護権利によって保護することができる、又は保護することができない植物栽培品種を含む。植物の部分とは、苗条、葉、花、及び根のような植物の全ての地上及び地下部分及び器官を意味するものと理解され、その例として挙げられるのは葉、針状葉、茎、樹幹、花、子実体、果実及び種子、及び根、塊茎及び根茎である。植物の部分は、収穫された材料及び栄養繁殖及び生殖繁殖材料、例えば実生、塊茎、根茎、挿し木及び種子も含む。苗条、葉、花及び根のような植物、及び植物の地上及び地下部分及び器官の処理が好ましく、その例として挙げられるのは葉、針状葉、茎、樹幹、花及び果実である。
【0143】
本発明の活性化合物は、良好な植物耐性及び温血動物に有利な毒性、及び環境がこれに十分耐性があるということと組み合わせて、植物及び植物の器官を保護し、収穫の収量を増加させ、収穫材料の品質を改善するのに適切である。これは作物保護剤として使用できるので好ましい。これらは、通常の感受性及び抵抗性がある種に対して、及び全て又は一部の発育段階に対して有効である。
【0144】
本発明により処理することができる植物として、以下の植物を挙げることができる。すなわち、ワタ、亜麻、ブドウ、果実、野菜、例えばロサセアエ属種(例えばリンゴ及びナシなどの種子果実であるが、アプリコット、サクランボ、アーモンド及びモモなどの石果、及びイチゴなどの液果類もある)、リベシオイダエ属種(Ribesioidae sp.)、ジュグランダセア属種(Juglandaceae sp.)、ベツラセアエ属種(Betulaceae sp.)、アナカルジアセアエ属種(Anacariaceae sp.)、ファガセアエ属種(Fagaceae sp.)、モラセアエ属種(Moraceae sp.)、オレアセアエ属種(Oleaceae sp.)、アクチニダセアエ属種(Actinidaceae sp.)、ラウラセアエ属種(Lauraceae sp.)、ムサセアエ属種(Musaceae sp.)(例えばバナナの木及び栽植)、ルビアセアエ属種(Rubiaceae sp.)(例えばコーヒー)、テアセアエ属種(Theaceae sp.)、ステルクリアセア属種(Sterculicee sp.)、ルタセアエ属種(Rutaceae sp.)(例えばレモン、オレンジ及びグレープフルーツ)、ソラナセアエ属種(Solanaceae sp.)(例えばトマト)、リリアセアエ属種(Liliaceae sp.)、アステラセアエ属種(Asteraceae sp.)(例えばレタス)、ウンベリフェラエ属種(Umbelliferae sp.)、クルシフェラエ属種(Cruciferae sp.)、ケノポジアセアエ属種(Chenopodiaceae sp.)、ククルビタセアエ属種(Cucurbiaceae sp.)(例えばキュウリ)、アリアセアエ属種(Alliaceae sp.)(例えばタマネギ及びニラネギ)、ラピリオナセアエ属種(Papilionaceae sp.)(例えばエンドウ)、主要作物、例えばグラミネアエ属種(Gramineae sp.)(例えばメイズ、芝、穀物、例えば小麦、ライムギ、米、大麦、オートムギ、雑穀及びライコムギ)、アステラセアエ属種(Asteraceae sp.)(例えばヒマワリ)、ブラシカセアエ属種(Brassicaceae sp.)(例えば白キャベツ、赤キャベツ、ブロッコリ、カリフラワ、芽キャベツ、体菜、コールラビ、ガーデンラディッシュ、さらにアブラナ、カラシナ、ホースラディッシュ及びコショウソウ)、マメ科種(Fabacae sp.)(例えばマメ、エンドウ、ラッカセイ)、パピリオナセアエ属種(Papilionaceae sp.)(例えばダイズ)、ソラナセアエ属種(Solanaceae sp.)(例えばジャガイモ)、ケノポジアセアエ属種(Chenopodiaceae sp.)(例えばサトウダイコン、飼料用ビート、フダンソウ、ビートルート)、庭園及び森林の作物及び花卉、及び各ケースでこれらの植物の遺伝子操作した変種である。
【0145】
既に上述したように、本発明により全ての植物及びその部分を処理することが可能である。好ましい実施形態では、野生植物種及び植物栽培品種、又は交雑又は原形質体融合などの従来の生物学的育種方法で獲得したもの、及びその部分が処理される。他の好ましい実施形態では、遺伝子工学方法によって獲得された遺伝子組換え植物及び植物栽培品種は、適宜、従来の方法(遺伝子操作した生物)と組み合わせて、その部分とともに処理される。「部分」、「植物の部分」及び「植物部分」という用語は、以上で説明されている。各ケースで市販されている、又は使用中である植物栽培品種の植物を、本発明により処理することが特に好ましい。植物栽培品種とは、従来の育種によって、突然変異誘発によって、又は遺伝子組み換えDNA技術によって獲得されている新規の特性(「形質」)を有する植物を意味するものと理解されたい。それは栽培品種、生物型又は遺伝子型でよい。
【0146】
材料を保護する際に、有害生物による感染及び破壊に対して技術材料を保護するために本発明を使用することができる。
【0147】
技術材料とは、本明細書の状況で、工学技術に使用するために準備されている非生物材料であると理解される。例えば、本発明の有効材料によって微生物学的変化又は破壊に対して保護される技術材料は、接着剤、ニカワ、紙及び厚紙、織物、カーペット、皮、木材、塗料及びプラスチック製品、冷却用潤滑剤及び微生物によって感染又は破壊されることがある他の材料とすることができる。保護されるべき材料の文脈には、生産工場及び建物の部分、例えば冷却回路、冷却及び加熱システム、空調及び換気システムもあり、これらは有害生物、特に真菌及び/又は微生物の増殖から悪影響を受けることがある。本発明の文脈で、技術材料として挙げることが好ましいのは接着剤、ニカワ、紙及び厚紙、皮、木材、塗料、冷却用潤滑剤及び熱交換用液体であり、特に好ましいのは木材である。本発明による組合せは、腐食、変色及び脱色、又はカビ発生のような不都合な影響を防止することができる。本発明による活性化合物の組合せ及び組成物は、対象、特に海水又は汽水と接触している船体、篩、網、建物、埠頭及び信号設備のコロニ形成に対して保護するために同様に使用することができる。
【0148】
本発明による処理方法は、有害生物、特に真菌及び微生物の攻撃に対して貯蔵商品を保護する分野にも使用することができる。本発明によれば、「貯蔵商品」という用語は、植物又は動物起源及びその加工した形態の天然物質を指すものと理解され、これは自然の生活環から取得されており、長期的保護が望ましい。植物又はその部分、例えば茎、葉、塊茎、種子、果実又は穀粒のような植物起源の貯蔵商品は、収穫したばかりの状態で、又は予備乾燥、加湿、微粉砕、磨砕、圧縮又は焙煎のような加工した形態で保護することができる。貯蔵商品の定義には、建設用材木、電気パイロン及び防壁のように、荒削りの材木の形態であるか、家具又は木材から作成した物質のように完成した製品の形態かにかかわらず、材木も入る。動物起源の貯蔵商品は皮革、毛皮、毛髪などである。本発明による組合せは、腐食、変色又はカビなどの不都合な影響を防止することができる。「貯蔵商品」は、好ましくは植物起源の天然物質及びその加工した形態、さらに好ましくは果実及びその加工した形態、例えばナシ状果、石果、小果樹及び柑橘系果実及びその加工した形態を指すものと理解される。
【0149】
本発明により処理することができる真菌症の幾つかの病原体を例示によって挙げることができるが、以下に限定されるものではない。
【0150】
ウドンコ病の病原体、例えばブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)などのブルメリア種(Blumeria species)、例えばポドスファエラ・レウコトリカ(Podosphaera leucotricha)などのポドスファエラ種(Podosphaera species)、例えばスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)などのスファエロテカ種(Sphaerotheca species)、例えばウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator)などのウンシヌラ種(Uncinula species)などに起因する病害;
さび病の病原体、例えばギムノスポランギウム・サビナエ(Gymnosporangiumu sabinae)などのギムノスポランギウム種(Gymnosporangiumu species)、例えばヘミレイア・バスタトリクスなどのヘミレイア種(Hemileia species)、例えばファコソプラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)及びファコソプラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae)などのファコソプラ種(Phakopsora species)、例えばプッシニア・レコンジテ(Puccinia recondita)又はプッシニア・トリチシナ(Puccinia triticia)などのプッシニア種(Puccinia species)、例えばウロミセス・アペンジクラツス(Uromyces appendiculatus)などのウロミセス種(Uromyces species)などに起因する病害;
卵菌類、例えばブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae)などのブレミア種(Bremia species)、例えばペロノスポラ・ピシ又はプロノスポラ・ブラシカエ(P. brassicae)などのプロノスポラ種(Peronospora species)、例えばフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)などのフィトフトラ種(Phytophthora species)、例えばプラズモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)などのプラズモパラ種(Plasmopara species)、例えばシュードペロノスボラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)又はシュードペロノスボラ・クベンシス(Pseudoperonospora cubensis)などのシュードペロノスボラ種(Pseudoperonospora species)、例えばピシウム・ウルチムム(Pythium ultimum)などのピチウム種(Pythium species)などの群の病原体に起因する病害;
例えばアルテルナリア・ソラニ(Alternnaria solani)などのアルテルナリア種(Alternaria species)、例えばセルコスポラ・ベチコラ(Cerospora beticola)などのセルコスポラ種(Cercospora species)、例えばクラジオスポリウム・ククメリヌム(Cladiosporium cucumerinum)などのクラジオスポリウム種(Cladiosporium species)、例えばコクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus)(分生子形態:ドレクスレラ(Drechslera)、異名;ヘルミントスポリウム(Helminthosporium))などのコクリオボルス種(Cochliobolus species)、例えばコレトトリクム・リンデムチアヌム(Colletotrichum lindemuthanium)などのコレトトリクム種(Colletotrichum species)、例えばシクロコニウム・オレヌアギヌム(Cycloconium oleaginum)などのシクロコニウム種(Cycloconium species)、例えばジアポルテ・シトリ(Diaporthe citri)などのジアポルテ種(Diaporthe species)、例えばエルシノエ・ファウセッチイ(Elsince fawcettii)などのエルシノエ種(Elsinoe species)、例えばグロエオスポリウム・ラエチコロル(Gloeosporiumu laeticolor)などのグロエオスポリウム(Gloeosporium species)、例えばグロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata)などのグロメレラ種(Glomerella species)、例えばグイグナルジア・ビドウェリイ(Guignardia bidwelli)などのグイグナルジア種(Guignardia species)、例えばレプトスファエリア・マクランス(Leptosphaeria maculans)などのレプトスファエリア種(Leptosphaeria species)、例えばマグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea)などのマグナポルテ種(Magnaporthe species)、例えばミクロドチウム・ニバレ(Microdochium nivale)などのミクロドチウム種(Microdochium species)、例えばミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)及びM.フィジエンシス(M. fijiensis)などのミコスファエレラ種(Mycosphaerella species)、例えばファエオスファエリア・ノドルム(Phaeosphaeria nodorum)などのファエオスファエリア種(Phaeosphaeria species)、例えばピレノホラ・テレス(Pyrenophora teres)などのピレノホラ種(Pyrenophora species)、例えばラムラリア・コロ−シグニ(Ramularia collo-cygni)などのラムラリア種(Ramularia species)、例えばリンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis)などのリンコスポリウム種(Rhynchosporium species)、例えばセプトリア・アピイ(Septoria apii)などのセプトリア種(Septoria species)、例えばチフラ・インカルナタ(Typhula incarnata)などのチフラ種(Typhula species)、例えばベンツリア・イナエクアリス(Venturia inaequalis)などのベンツリア種(Venturia species)などに起因する葉汚斑病及び葉枯病;
例えばコルチシウム・グラミネアルム(Corticium graminearum)などのコルチシウム種(Corticium species)、例えばフラリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)などのフサリウム種(Fusalium species)、例えばガエウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis)などのガエウマンノミセス種(Gaeumannomyces species)、例えばリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)などのリゾクトニア種(Rhizoctonia species)、例えばタペシア・アクホルミス(Tapesia acuformis)などのタペシア種(Tapesia species)、例えばチエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola)などのチエラビオプシス種(Thielaviopsis species)など起因する根及び茎の病害;
例えばアルテルナリア属種(Alternaria spp.)などのアルテルナリア種(Alternaria species)、例えばアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)などのアスペルギルス種(Aspergillus species)、例えばクラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioiides)などのクラドスポリウム種(Cladosporium species)、例えばクラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea)などのクラビセプス種(Claviceps species)、例えばフサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)などのフサリウム種(Fusalium species)、例えばジベレラ・ゼアエ(Gibberrella zeae)などのジベレラ種(Gibberella species)、例えばモノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis)などのモノグラフェラ種(Monographella species)、例えばセプトリア・ノドルム(Septoria nodorum)などのセプトリア種(Septoria species)などに起因する穂及び円錐花序(メイズの穂軸を含む)の病害;
例えばスファセロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reiliana)などのスファエロテカ種(Sphacelotheca species)、例えばチレチア・カリエス(Tilletia caries)、T.コントロベルサ(T. controversa)などのチレリア種(Tilletia species)、例えばウロシスチス・オクルタ(Urocystis occulta)などのウロシスチス種(Urocystis species)、例えばウスチラゴ・ヌダ(Ustilago nuda)、U.ヌダ・トリチシ(U. nuda tritici)などのウスチラゴ種(Ustilago species)などの黒穂菌類に起因する病害;
例えばアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus)などのアスペルギルス種(Aspergillus species)、例えばボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)などのボトリチス種(Botrytis species)、例えばペニシリウム・エクスパンスム(Penicillium expansum)及びP.プルプロゲヌム(P. purpurogenum)などのペニシリウム種(Penicillium species)、例えばスクレロチニア・スクレオチオルム(Sclerotinia sclerotiorum)などのスクレロチニア種(Sclerotinia species)、例えばベルチシリウム・アルボアトルム(Verticilium alboatrum)などのベルチシリウム種(Verticilium species)などに起因する果実の腐敗;
例えばフサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum)などのフサリウム種(Fusarium species)、例えばフィトフトラ・カクトルム(Phytophthora cactorum)などのフィトフトラ種(Phytophthora species)、例えばピチウム・ウルチマム(Pythium ultimum)などのピチウム種(Pythium species)、例えばリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)などのリゾクトニア種(Rhizoctonia species)、例えばスクレロチウム・ロルフシイ(Sclerotium rolfsii)などのスクレロチウム種(Sclerotium species)などに起因する種子及び土壌が媒介する腐敗及び萎凋病、及び実生の病害;
例えばネクトリア・ガリゲナ(Nectria galligena)などのネクトリア種(Nectria species)などに起因する癌性病害、えい瘤及び天狗巣病;
例えばモニリニア・ラキサ(Monilinia laxa)などのモニリニア種(Monilinia species)などに起因する萎凋病;
例えばタフリナ・デフォルマンス(Taphrina deformans)などのタフリナ種(Taphrina species)に起因する葉、花及び果実の奇形;
例えばフェオモニエラ・クラミドスポラ(Phaemoniella clamydospora)及びフェオアクレモニウム・アレオフィルム(Phaeoacremonium aleophilum)及びファミチポリア・メディテラネア(Fomitiporia mediterranea)などのエスカ種(Esca species)などに起因する木質植物の変性病害;
例えばボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)などのボトリチス種(Botlytis species)などに起因する花及び種子の病害;
例えばリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani)などのリゾクトニア種(Rhizoctonia species)、例えばヘルミントスポリウム・ソラニ(Helminthosporium solani)などのヘルミントスポリウム種(Helminthosporium species)などに起因する植物塊茎の病害;
例えばザントモナス・キャンペストリス・バソバー・オリゼ(Xanthomonas campestris pv. oryzae)などのザントモナス種(Xanthomonas species)、
例えばシュードモナス・シリンガエ・パソバー・ラクリマンス(Pseudomonas syringae pv. lachrymans)などのシュードモナス種(Pseudomonas species)、例えばエルウィニア・アミロボーラ(Erwinia amylovora)などのエルウィニア種(Erwinia species)などの細菌病原体に起因する病害。
【0151】
以下のダイズの病害を防除することが好ましい。
【0152】
黒斑病(アルテルナリア属種アトランス・テヌイシマ(Alternaria spec. atrans tenuissima))、炭疽病(コレトトリクム・グロエオスポロイデス・デマチウム変種トルンカツム(Colletotrichum gloeosporoides dematium var. truncatum))、褐紋病(セプトリア・グリシネス(Septoria glycines))、紫斑病(セルコスポラ・キクチイ(Cercospora kikuchii))、コネアポラ葉枯病(コアネホラ・インフンジブリフェラ・トリスポラ(Choanephora infundibulifera trispora (異名)))、黒砂病(ダクツリオホラ・グリシネス(Dactuliophora glycines))、べと病(ペロノスポラ・マンシュリカ(Peronospora manshurica))、ドレクスレラ胴枯病(ドレクスレラ・グリシニ(Drechslera glycini))、斑点病(セルコスポラ・ソジナ(Cercospora sojina))、そばかす病(レプトスファエルリナ・トリフォリイ(Leptosphaerulina trifolii))、暗色褐斑病(フィルロスチクタ・ソジャエコラ(Phyllosticta sojaecola))、黒点病(フォモプシス・ソジャエ(Phomopsis sojae))、うどんこ病(ミクロスファエラ・ジフサ(Microsphaera diffusa))、ピレノカエタ斑点病(ピレノカエタ・グリシネス(Pyrenochaeta glycines))、葉腐病、湿潤性褐斑病及び蜘蛛の巣病(リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani))、さび病(ファコプソラ・パチリジ(Phakopsora pachyrhizi)、ファコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae))、黒星病(スファセロマ・グリシネス(Sphaceloma glycines))、輪紋病(ステムフィリウム・ボトリオスム(Stemphylium botryosum))、褐色輪紋病(コリネスポラ・カシコラ(Corynespora cassiicola))などに起因する葉、茎、莢及び種子の真菌症;
例えば黒色根腐病(カロネクトリア・クロタラリアエ(Calonectria crotalariae))、炭腐病(マクロフォミナ・ファゼオリナ(Macrophomina phaseolina))、赤カビ病又は萎凋病、根腐病及び莢腐病及び葉節褐腐病(フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フサリウム・オルトセラス(Fusarium orthoceras)、フサリウム・セミテクツム(Fusarium semitectum)、フサリウム・エキセチ(Fusarium equiseti))、
ミコレプトジスクス根腐病(ミコレプトジスクス・テレストリス(Mycoleptodiscus terrestris))、根腐病(ネオコスモスポラ・バシンフェクタ(Neocosmopspora vasinfecta))、莢及び葉枯病(ジアポルテ・ファゼオロルム(Diaporthe phaseolorum))、茎枯病(ジアポルテ・ファゼオロルム変種カウリボラ(Diaporthe phaseolorum var. caulivora))、疫病(フィトフトラ・メガスペルマ(Phytophthora megasperma))、落葉病(フィアロホラ・グレガタ(Phialophora gregata))。腐敗病(ピチウム・アファニデルマツム(Pythium aphanidermatum)、ピチウム・イレグラレ(Pythium irregulare)、ピチウム・デバリアヌム(Pythium debaryanum)、ピチウム・ミリオチルム(Pythium myriotylum)、ピチウム・ウルチムム(Pythum ultimum))、リゾクトニア根腐病、茎腐病及び立枯病(リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani))、スクレロチニア茎腐病(スクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum))、スクレロチニア白絹病(スクレロチニア・ロルフシイ(Sclerotinia rolfsii))、チエラビオプシス根腐病(チエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola))などに起因する根及び茎の真菌症。
【0153】
上述した生物の耐性菌を防除することも可能である。
【0154】
挙げることができる産業材料を劣化又は変化させることができる微生物は、例えば細菌、真菌、酵母、藻類、及び粘性生物である。本発明による活性化合物は、真菌、特にかび、木材変色性及び木材破壊性かび(担子菌)に対して、及び粘性生物及び藻類に対して作用することが好ましい。例として以下の属の微生物を挙げることができる。すなわち、アルテルナリア・テヌイス(Alternaria tenuis)などのアルテルナリア(Alternaria)、黒色アスペルギルス(Aspergillus niger)などのアスペルギルス(Aspergillus)、カエトミウム・グルボスム(Chaetomium globosum)などのカエトミウム(Chaetomium)、コニオホラ・ペウタナ(Coniophora peutana)などのコニオホラ(Coniophora)、レンチヌス・チグリヌス(Lentinus tigrinus)などのレンチヌス(Lentinus)、ペニシリウム・グラウカム(Penicillium glaucum)などのペニシリウム(Penicillium)、ポリポルス・ヴェルシコロル(Polyporus versicolor)などのポリポルス(Polyporus)、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)などのアウレオバシジウム(Aureobasidium)、スクレロフォマ・ピチオフィラ(Sclerophoma pityophila)などのスクレロフォマ(Sclerophoma)、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)などのトリコデルマ(Trichoderma)、大腸菌などのエシェリキア(Escherichia)、緑膿菌などのシュードモナス(Pseudomonas)、黄色ブドウ球菌などのブドウ球菌。
【0155】
また、本発明による式(I)又はTorque(商標)の化合物も、非常に良好な抗真菌性活性を有する。これらは特に皮膚糸状菌及び酵母、カビ及び2相性真菌(例えばカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・グラブラタ(Gandida glabrata)などのカンジダ種に対する)及び有毛表皮糸状菌、黒色アスペルギルス及びアスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)などのアスペルギルス種、毛瘡白癬菌などの白癬菌種、マイクロスポロン・カニス(Microsporon canis)及びオードウイニイ(audouinii)などのマイクロスポロン種(Microsporon species)に対する非常に広範囲の抗真菌性活性を有する。これらの真菌のリストは、対象となり得る糸状菌の範囲を決して限定するものではなく、例示にすぎない。
【0156】
本発明による化合物を施用する場合、施用量は広い範囲内で変更することができる。本発明による処理の方法で通常施用される活性化合物の用量/施用量は、通常、以下であることが有用である。
・植物の部分、例えば葉の処理(茎葉処理)の場合:0.1〜10,000g/ha、好ましくは10〜1,000g/ha、さらに好ましくは50〜300g/haで、灌注又は点滴施用の場合、特に岩綿又は真珠岩のような不活性物質を使用する間、用量はさらに減少させることができる。
・種子処理の場合:種子100kg当たり2〜200g、好ましくは種子100kg当たり3〜150g、さらに好ましくは種子100kg当たり2.5〜25g、さらに好ましくは種子100kg当たり2.5〜12.5g。
・土壌処理の場合:0.1〜10,000g/ha、好ましくは1〜5,000g/ha。
【0157】
本明細書で示す用量は、本発明による方法の例示として与えられている。当業者には、特に処理すべき植物又は作物の性質に従い、施用量の適応方法が知られている。
【0158】
本発明による組合せは、有害生物及び/又は病害虫及び/又は植物病原性真菌及び/又は微生物に対する処理の後、特定の時間範囲内で植物を防御するために使用することができる。防御が有効である時間範囲は、組合せを用いた植物の処理後、通常は1〜28日、好ましくは1〜14日、さらに好ましくは1〜10日、さらに好ましくは1〜7日、又は植物繁殖材料の処理後、最大200日にわたる。
【0159】
植物及び収穫した植物材料、したがってそこから作成された食品及び動物飼料中のカビ毒の含有率を減少させるために、本発明による他の組合せ及び組成物も使用することができる。特に以下のカビ毒を特定することができるが、以下は排他的ではない。デオキシニバレノール(DON)、ニバレノール、15−Ac−DON、3−Ac−DON、T2−及びHT2−毒素、フモニシン、ゼアラレノン・モニリオフォルミン、フサリン、ジアセトキシシルペノール(DAS)、ボーベリシン、エニアチン、フサロプロリフェリン、フサレノール、オクラトキシン、パツリン、麦角アルカロイド及びアフラトキシン、これらは例えば以下の菌類病害に起因する。すなわち、フサリウム・アクミナツム(Fusarium acuminatum)などのフサリウム種(Fusarium spec.)、F.アベナセウム(F. Avenaceum)、F.クルークウエレンセ(F. crookwellense)、F.クルモルム(F. culmorum)、F.グラミネアルム(F. graminearum)(ギベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae))、F.エキセチ(F. equiseti)、F.フジコロイ(F. fujikoroi)、F.ムサルム(F. musarum)、F.オキシスポルム(F. oxysporum)、F.プロリフェラツム(F. proliferatum)、F.ポアエ(F. poae)、F.シュードグラミネアルム(F. pseudograminearum)、F.サンブシヌム(F. sambucinum)、F.シルピ(F. scirpi)、F.セミテクツム(F. semitectum)、F.ソラニ(F. solani)、F.スポロトリコイデス(F. sporotrichoides)、F.ラングセチアエ(F. langsethiae)、F.サブグルチナンス(F. subglutinans)、F.トリシンクツム(F. tricinctum)、F.ベルチシリオイデス(F. verticillioides)などであるが、アスペルギルス種、ペニシリウム種、麦角病菌、スタキボトリス種などもある。
【0160】
本発明はさらに、殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺センチュウ剤、殺真菌剤、生長調整剤、除草剤、肥料、毒性緩和剤及び情報化学物質の群から選択される少なくとも1つの他の有効成分を含む、本明細書で定義されるような組成物に関する。
【0161】
特に、本明細書で開示した殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺センチュウ剤、殺真菌剤、生長調整剤、除草剤、肥料、毒性緩和剤及び情報化学物質のリストで、上記他の有効成分を選択することができる。
【0162】
本発明はさらに、有害生物を防除する、及び/又は収量を増加させる、及び/又は生長を刺激する方法に関し、本明細書で定義されるような活性化合物の組合せが、有害生物及び/又はその生息地に施用されることを特徴とする。
【0163】
本発明はさらに、有害生物を防除する、及び/又は収量を増加させる、及び/又は生長を刺激する組成物を生産するプロセスに関し、本明細書で定義されるような活性化合物の組合せが増量剤及び/又は界面活性剤と混合されることを特徴とする。
【0164】
本発明はさらに、有害生物を防除する、及び/又は収量を増加させる、及び/又は生長を刺激するために、本明細書で定義されるような活性化合物の組合せを使用することに関する。
【0165】
本発明はさらに、遺伝子組換え植物を処理するために本明細書で定義されるような活性化合物の組合せを使用することに関する。
【0166】
本発明はさらに、種子及び遺伝子組換え植物の種子を処理するために本明細書で定義されるような活性化合物の組合せを使用することに関する。
【0167】
本発明はさらに、植物又は遺伝子組換え植物の茎葉処理のために本明細書で定義されるような活性化合物の組合せを使用することに関する。
【0168】
本発明による活性化合物の組合せの先進の活性は、以下の実施例から明白である。
活性化合物の組合せの活性が、個々に施用された場合に活性化合物の合計活性を超える場合、常に相乗効果が存在する。2つの活性化合物の所与の組合せについて予測される活性は、以下のように計算することができる(Colby, S.R.、「"Calculating Synergistic and Antagonistic Responses of Herbicide Combinations」、Weeds 1967、15、20-22参照)。
Xが、活性化合物Aをxppm(又はg/ha)の施用量で施用した場合の効力であり、
Yが、活性化合物Bをyppm(又はg/ha)の施用量で施用した場合の効力であり、
Eが、活性化合物A及びBをそれぞれxppm及びyppm(又はg/ha)の施用量で施用した場合の効力である場合、下式になる。
【数1】
【0169】
実際の活性が計算値を超えた場合、組合せの活性は超加成的である。すなわち相乗効果が存在する。この場合、実際に観察された効力は、上式から計算される予想効力(E)の値より大きくなければならない。
【0170】
相乗効果を実証する他の方法は、Tammesの方法である(Neth. J. Plant Pathの「Isoboles, a graphic representation of synergism in pesticides」、1964、70、73-80を参照)。
【0171】
本発明は以下の実施例によって例示される。しかし、本発明は実施例に限定されない。
【0172】
実施例1:メイズの実生苗条の重量
メイズの種子を20℃及び70%の湿度の温室内でローム質の砂で11日間生育させる。
11日後に実生を地面より上で切断し、新鮮重を測定する。化合物は以下の濃度で施用する。
Poncho(商標)(有効成分としてクロチアニジンを含む殺虫剤製品):クロチアニジン250μg/殻粒;
VOTiVO(商標)(天然の土壌細菌バチルス・フィルムス(I−1582株)に基づく製品):50μg/殻粒;
式(I)の化合物A:0.01μg/殻粒。
【化2】
【0173】
施用後11日で試験を評価する。100%は、苗条重量が未処理対照標準の苗条重量に対応することを意味する。この場合の効力は、未処理対照標準と比較した苗条重量の追加%を意味する。
【表1】