【実施例】
【0128】
実験の部
【0129】
出発原料のアピキサバンエチルエステルは、WO2007/001385の実施例5に従って製造されうる。
【0130】
実施例1:アピキサバンエチルエステルからの式(V)のアピキサバン1,2−プロピレングリコールヘミソルベートの製造
【化20】
【0131】
窒素によって不活性化されたオートクレーブにおいて、アピキサバンエチルエステル(15g、1.0当量)及びプロピレングリコール(1,2−プロパンジオール、135mL)を入れ、容器を6時間、p=4バール及びT=80/85℃でアンモニアを用いて加圧した。次にその混合物を丸底フラスコに移し、45/50℃に冷却し、水(85mL)で希釈した。さらに2時間、T=45/50℃で撹拌後、その懸濁液を10時間、20/25℃に冷却し、ろ過した。湿潤固形物を水(2×30mL)で洗浄した。固形物を8時間、T=75℃で真空下で乾燥させ、式(V)のアピキサバン1,2−プロピレングリコールヘミソルベートを得た(13.3g、0.86当量)。融点195℃。
1H−NMR (400MHz, CDCl
3, ppm),
δ: 7.49 (d, J=9Hz, 2H), 7.35 (d, J=8Hz, 2H), 7.28 (d, J=8Hz, 2H), 6.95 (d, J=9Hz, 2H), 6.91 (s, 1H), 5.91 (s, 1H), 4.13 (t, J=8Hz, 2H), 3.84 (bs, 3H + 0.5H CH プロピレングリコール), 3.62 (bm, 2H + 0.5H OH プロピレングリコール), 3.39 (bm, J=8Hz, 2H + 0.5H OH プロピレングリコール), 2,57 (bs, 2H + 1H CH
2 プロピレングリコール), 1.95 (bs, 4H), 1.14 (d, J=6.4Hz, 1.5H CH
3 プロピレングリコール). 13C NMR及びDEPT 135 NMR (100 MHz, CDCl
3, ppm),δ: 170.3 (C), 163.8 (C), 159.9 (C), 157.4 (C), 141.4 (C), 140.7 (C), 140.0 (C), 133.4 (C), 132.5 (C), 126.8 (CH), 126.2 (CH), 126.5 (CH), 125.9 (CH), 113.8 (CH), 68.3 (CH), 68.1 (CH
2), 55.6 (CH
3), 51.6 (CH
2), 51.2 (CH
2), 32.8 (CH
2), 23.5 (CH
2), 21.4 (CH
2), 21.3 (CH
2), 18.8 (CH
3). ESI−MS m/z=460 ([M+H]
+)。 IR (ATR, cm
−1): 3447, 3145, 2940, 2860, 1687, 1631, 1543, 1512, 1465, 1441, 1401, 1380, 1350, 1326, 1297, 1243, 1170, 1144, 1111, 1027, 1016, 982, 945, 831, 812, 761, 705。X−RPD (2θ°): 6.6°, 7.6°, 8.1°, 9.9°, 11.7°, 12.7°, 13.7°, 14.5°, 15.1°, 15.6°, 16.3°, 16.9°, 17.2°, 17.9°, 18.2°, 19.5°, 20.0°, 20.5°, 20.8°, 21.4°, 22.8°, 23.8°, 24.8°, 25.5°, 29.0°, 31.2°, 33.0°。
【0132】
WO2007/001385の実施例6の改訂を多数回実施したが、アピキサバン形態N−1のシードを加えることなく、常に式(V)のアピキサバン1,2−プロピレングリコールへミソルベートを提供した。
【0133】
これは、アピキサバン形態I,すなわち、アピキサバン1,2−プロピレングリコールへミソルベートを形態N−1での種まきなしに得た、特許公報WO2013/119328の技術と一致している。
【0134】
実施例2:アピキサバン1,2−プロピレングリコールヘミソルベートからのアピキサバン形態N−1の製造−形態N−1の種まきなし
【化21】
【0135】
丸底フラスコに、アピキサバン1,2−プロピレングリコールへミソルベート(10g、1.0当量)及びエタノール(400mL)を入れ、その混合物を4時間、加熱還流した。その懸濁液をゆっくりと20/25℃に冷却し、8時間、この温度で撹拌し、次にエタノールで洗浄してろ過した(2×20mL)。湿った固体を8時間、75℃で真空下で乾燥させ、8.1gのアピキサバンN−1形態(0.87当量)を得た。融点237℃。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d
6, ppm), δ : 7.74 (s, 1H), 7.53 (d, J=12Hz, 2H), 7.47 (s, 1H), 7.37 (d, J=8Hz, 2H), 7.30 (d, J=12Hz, 2H), 7.02 (d, J=8Hz, 2H), 4.07 (t, J=8Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.61 (t, J=4Hz, 2H), 3.23 (t, J=8Hz, 2H), 2.41 (t, J=4Hz, 2H), 1.87 (m, 4H)。
13C−NMR及びDEPT 135 NMR (100 MHz, DMSO−d
6, ppm), δ : 169.3 (C), 163.7 (C), 159.6 (C), 157.1 (C), 142.0 (C), 141.9 (C), 140.3 (C), 133.5 (C), 133.1 (C), 127.3 (C), 126.8 (CH), 126.5 (CH), 125.7 (CH), 113.9 (CH), 56.0 (CH3), 51.3 (CH
2), 33.1 (CH
2), 23.5 (CH
2), 21.5 (CH
2), 21.4 (CH
2)。ESI−MS m/z=460 ([M+H]
+)。
【0136】
実施例3:アピキサバン形態N−1の特性
EtOH中での結晶化によって得られたアピキサバン形態N−1は、いくつかの技術によって特徴付けられた。
【0137】
FT−IR
FTIRスペクトルをビームスプリッタKBrシステム、励起源としての35mW He-Neレーザー及びDTGS KBr検出器を備えたサーモニコレットネクサス(Thermo Nicolet Nexus)870 FT−IRを使用して記録した。スペクトルは、4cm
−1の分解能で32スキャンで取得された。
IR (KBr): ν = 3483 (m), 3311 (m), 2909 (m), 2866 (W), 1683 (s), 1630 (s), 1595 (s), 1519 (m), 1295 (m), 1256 (m), 975 (m), 848 (s), 813 (m), 668 (m), 467 (m) cm
−1(
図2参照)。
【0138】
DSC
DSC分析は、メトラー(Mettler)DSC822
eで記録された。1.6770mgのサンプルをピンホール蓋を有する40μLのアルミニウムるつぼ中に秤量し、窒素下(50mL/分)で10℃/分で30〜300℃に加熱した。
【0139】
形態N−1は、DSC分析によって測定される235.68℃(融解エンタルピー−106.66J/g)で開始する融点に相当する吸熱の鋭いピークによって特徴づけられる(10℃/分)。
【0140】
TGA
熱重量分析は、熱重量分析器メトラー(Mettler)TGA/SDTA851
eで記録された。4.2206mgのサンプルをピンホール蓋を有する70μLのアルミニウムるつぼ中に秤量し、窒素下で(50mL/分)、10℃/分で、30〜400℃に加熱した。
形態N1のTG分析は、融点(130℃と230℃の間)前に、0.23%の重量損失を示す。重量のこの損失は、EtOHの痕跡の除去に由来する可能性がある。
【0141】
X−RPD
XRPD分析が、ブラッグ−ブレンターノ幾何学におけるCu Kα放射線でPANalytical X’Pert回折計を使用して実施された。システムは、一次元、リアルタイムの複数のストリップ検出器が装備される。回折図は、毎分17.6°の走査速度で3°から40°(2θ)まで記録された(
図5参照)。選択されたピークの一覧(1%以上の相対強度を有するピークのみを示す):
【表2】
【0142】
米国特許第7396932B2号において、形態N−1はSCXR及び
13C SSNMRによって記載された。SCXRのデータ(単位セル、対称及び原子位置)を使用して、XRPDは、水銀プログラムを使用してシミュレートされた。実施例2で得られた実験XRPDとこのシミュレートされたXRPDの比較により、アピキサバンN−1形態の形成を確認した。
【0143】
カール・フィッシャー
カール・フィッシャー分析は、メトローム(Metrohm)787 KF Trinitoを用いて記録された。生成物は、MeOHに溶解された。2つのサンプルを以下の反応物を使用して分析した:Hydranal−Composite 5 (Riedel de Haen Ref. 34805), Hydranal Methanol Rapid (Riedel de Haen Ref. 37817)及びHydranal Water Standard 1.0 (係数を計算するために使用されるRiedel de Haen Ref. 34828)。
【0144】
実施例2で製造された形態N−1の水分含量は、0.9%である。
【0145】
実施例4:より大きな規模でのアピキサバン1,2−プロピレングリコールへミソルベートからのアピキサバン形態N−1の製造−形態N−1の種まきによる
【化22】
【0146】
実施例1で製造したように、温度計及び機械的撹拌機を有する三口丸底フラスコに式(V)のアピキサバン1,2−プロピレングリコールへミソルベート(85.1g;171mmol)、及びEtOH/水(2:1)(850mL、10容量)の混合液を加えた。得られた懸濁液は形態N−1で種まきされ(実施例2で製造したように)、それを50℃で加熱した。その混合物を2.5時間、50℃で保ち、次にそれを室温に冷却した。スラリーを2〜3時間、室温で撹拌した。固体は、焼結漏斗(多孔性2―非常に良いろ過)を用いてろ過され、EtOH:水(2:1)(170mL、2容量)、水(170mL、2容量)で洗浄し、一晩、50℃で真空下で乾燥した。アピキサバン形態N−1は、オフホワイト粉末として得られた(65.4g、83%収率)。
1H−NMR分析は、生成物が0.13%の残留エタノールを含むことを示す。K.F.0.1%。化学的純度が、HPLCにより決定された:99.4%。出発アピキサバン1,2−プロピレングリコールヘミソルベートは、98.3%の純度を有した。
【0147】
95.2%の純度を有するアピキサバン1,2−プロピレングリコールヘミソルベートから出発する上記手順を繰り返して、アピキサバン形態N−1は、99.5%の純度を有して製造された。
【0148】
実施例5:Rが−CH
2CH
2−である式(II)の化合物の合成
【化23】
【0149】
アピキサバンエチルエステル(10.0g、1.0当量)、二塩基性リン酸カリウム(K
2HPO
4、17.8g、5.0当量)及びエチレングリコール(1,2−エタンジオール、70mL)の混合物を10時間、T=75℃に加熱し、次に室温に冷却した。水(70mL)及びジクロロメタン(70mL)を入れ、得られた二相溶液を10分間、室温で撹拌した。相を分離し、有機相を分子篩で処理し、残留水を除去し、次に減圧下で残留物に濃縮した。得られた固体をさらに精製することなく使用した(9.0g、0.87当量)。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d
6, ppm), δ: 7.52 (d, J=12 Hz, 2H), 7.37 (d, J=8 Hz, 2H), 7.30(d, J=8 Hz, 2H), 7.03 (d, J=12 Hz, 2H), 4.98(t, J=4 Hz, 1H), 4.35 (t, J=4 Hz, 2H), 4.09(t, J=4 Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.74 (dd, J
1=4 Hz, J
2=4 Hz, 2H), 3.60 (t, J=4 Hz, 2H), 3.24(t, J=4 Hz, 2H), 2.40 (t, J=4 Hz, 2H), 1.85 (m, 4H)。
13C−NMR及びDEPT 135 NMR (100 MHz, DMSO−d
6, ppm), δ : 169.4(C), 162.0(C), 159.8(C), 156.9(C), 141.9(C), 140.2(C), 139.0(C), 133.5(C), 132.9(C), 127.4 (CH), 127.2(CH), 126.8(CH), 126.5(CH), 114.0(CH), 66.8(CH
2), 59.5(CH
2), 56.0(CH
3), 51.3(CH
2), 51.2(CH
2), 33.1(CH
2), 23.5(CH
2), 21.6(CH
2), 21.4(CH
2)。ESI−MS m/z=505 ([M+H]
+)。
実施例6:Rが−CH(CH
3)
2CH
2−及び−CH
2CH(CH
3)−である式(II)の化合物の合成
【化24】
【0150】
アピキサバンエチルエステル(30.0g、1.0当量)、二塩基性リン酸カリウム(K
2HPO
4、53.4g、5.0当量)及びプロピレングリコール(1,2−プロパンジオール、210mL)の混合物を10時間、T=75℃に加熱し、次に室温に冷却した。水(210mL)及びジクロロメタン(210mL)を入れ、得られた二相溶液を10分間、室温で撹拌した。相を分離し、有機相を分子篩で処理し、残留水を除去し、次に減圧下で残留物に濃縮した。得られた固体は、2つの異性体(
1H-NMRの特徴づけでそれぞれ異性体A及び異性体Bとよばれる)の1:2の混合物であり、さらに精製することなく使用した(25.2g、0.79当量)。
1H−NMR (400 MHz, DMSO−d
6, ppm), δ: 7.52 (m, 3H (2H 異性体A及び2H 異性体B)), 7.37 (m, 3H (2H異性体A及び2H異性体B)), 7.30 (m, 3H (2H異性体A及び2H異性体B)), 7.03 (m, 3H (2H異性体A及び2H異性体B)), 5.12 (m, 0.5H (1H異性体A), 4.96 (m, 1.5H (1H異性体A及び1H異性体B)), 4.20 (m, 2H (2H異性体B)), 4.11 (m, 3H (2H異性体A及び2H異性体B)), 3.98 (m, 1H (1H異性体B)), 3.83 (m, 4.5H (3H異性体A及び3H異性体B)), 3.61 (m, 3H (2H 異性体A及び2H異性体B)), 3.26 (m, 3H (2H異性体A及び2H異性体 B)), 1.88 (m, 6H (4H異性体 A及び4H異性体B)), 1.29 (d, J=4 Hz, 1.5H (3H異性体A)), 1.17 (d, J=4 Hz, 3H (3H異性体 B))。
13C−NMR (100 MHz, DMSO−d
6, ppm), δ: 169.4, 161.8, 161.6, 159.8, 156.9, 141.9, 140.2, 139.3, 139.0, 133.5, 133.0, 127.3, 127.2, 126.8, 126.5, 114.0, 72.7, 69.9, 64.5, 64.1, 56.0, 51.3, 51.2, 33.1, 23.5, 21.7, 21.4, 20.5, 16.9 (2つの異性体のシグナルのいくつかの重複が観察された)。ESI−MS m/z=519 ([M+H]
+)。
【0151】
IR (ATR, cm
−1): 3329, 2934, 2839, 1708, 1673, 1627, 1592, 1511, 1438, 1403, 1372, 1325, 1301, 1252, 1172, 1144, 1054, 1021, 988, 949, 832, 788, 699。X−RPD (2θ°): 6.7°, 8.2°, 8.5°, 8.9°, 10.5°, 11.1°, 11.6°, 12.1°, 13.0°, 15.3°, 15.9°, 16.8°, 17.2°, 17.9°, 19.3°, 20.1°, 20.4°, 21.3°, 22.8°, 23.2°, 23.8°, 24.5°, 25.4°, 27.9°, 30.3°。
【0152】
実施例7:Rが−CH
2CH
2OCH
2CH
2−である式(II)の化合物の合成
【化25】
【0153】
アピキサバンエチルエステル(10.0g、1.0当量)、二塩基性リン酸カリウム(K
2HPO
4、17.8g、5.0当量)及びジエチレングリコール(70mL)の混合物を10時間、T=75℃に加熱し、次に室温に冷却した。水(70mL)及びジクロロメタン(70mL)を入れ、得られた二相溶液を10分間、室温で撹拌した。相を分離し、有機相を分子篩で処理し、残留水を除去し、次に減圧下で残留物に濃縮した。得られた固体をさらに精製することなく使用した(10.5g、0.93当量)。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d
6, ppm),δ: 7.53 (d, J=8Hz, 2H), 7.37 (d, J=8Hz, 2H), 7.30 (d, J=8Hz, 2H), 7.03 (d, J=8Hz, 2H), 4.65 (t, J=4Hz, 1H), 4.45 (m, 2H), 4.10 (d, J=4Hz, 2H), 3.83 (s, 3H), 3.77 (m, 2H), 3.53 (m, 4H), 7.53 (d, J=8Hz, 2H), 3.24 (d, J=8Hz, 2H), 2.41 (m, 2H), 1.86 (m, 4H)。
13C−NMR及びDEPT 135 NMR (100 MHz, DMSO−d
6, ppm),
δ: 169.4 (C), 161.8 (C), 159.8 (C), 156.9 (C), 141.9 (C), 140.2 (C), 138.8 (C), 133.5 (C), 132.9 (C), 127.5 (C), 127.2 (CH), 126.8 (CH), 126.5 (CH), 114.0 (CH), 72.8 (CH
2), 68.7 (CH
2), 64.3 (CH
2), 60.7 (CH
2), 56.0 (CH
3), 51.3 (CH
2), 51.2 (CH
2), 33.1 (CH
2), 23.5 (CH
2), 21.6 (CH
2), 21.4 (CH
2)。ESI−MS m/z=549 ([M+H]
+)。KF=0.06%。
【0154】
実施例8:Rが−CH
2CH
2−である式(II)の化合物からのアピキサバン形態N−1の合成
【化26】
【0155】
窒素によって不活性化されたオートクレーブに、実施例5の化合物(Rが−CH
2CH
2−である式(II)の化合物、8.0g、1.0当量)及びプロピレングリコール(1,2−プロパンジオール、80mL)を入れ、容器を6時間、p=4バール及びT=80/85℃でアンモニアを用いて加圧した。次にその混合物を丸底フラスコに移し、溶解するまで加熱し、水(16mL)で希釈した。さらに2時間T=95/100℃で撹拌後、さらなる水を加え(48mL)、その溶液をアピキサバンN−1形態で種まきした(実施例2又は4で製造したように)。その懸濁液をT=95/100℃で2時間撹拌し、室温に冷却し、エタノール(16mL)で希釈した。T=20/25℃で3時間の撹拌後、スラリーをろ過し、湿ったケーキを水で洗浄した(2×8mL)。固形物を8時間、T=65℃で真空下で乾燥させ、アピキサバンN−1形態(6.7g、0.92当量)を得た。融点237℃。
1H-NMR (400MHz, DMSO-d
6, ppm),
δ: 7.74 (s, 1H), 7.53 (d, J=12Hz, 2H), 7.47 (s, 1H), 7.37 (d, J=8Hz, 2H), 7.30 (d, J=12Hz, 2H), 7.02 (d, J=8Hz, 2H), 4.07 (t, J=8Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.61 (t, J=4Hz, 2H), 3.23 (t, J=8Hz, 2H), 2.41 (t, J=4Hz, 2H), 1.87 (m, 4H)。
13C-NMR及びDEPT 135 NMR (100 MHz, DMSO-d
6, ppm),δ: 169.3 (C), 163.7 (C), 159.6 (C), 157.1 (C), 142.0 (C), 141.9 (C), 140.3 (C), 133.5 (C), 133.1 (C), 127.3 (C), 126.8 (CH), 126.5 (CH), 125.7 (CH), 113.9 (CH), 56.0 (CH
3), 51.3 (CH
2), 33.1 (CH
2), 23.5 (CH
2), 21.5 (CH
2), 21.4 (CH
2)。ESI-MS m/z=460 ([M+H]
+)。KF=0.08%。
【0156】
実施例9:Rが−CH(CH
3)
2CH
2−及び−CH
2CH(CH
3)−である式(II)の化合物からのアピキサバン形態N−1の合成
【化27】
【0157】
窒素によって不活性化されたオートクレーブにおいて、実施例6の化合物(Rが−CH(CH
3)
2CH
2−及び-CH
2CH(CH
3)−である式(II)の化合物、11g、1.0当量)及びプロピレングリコール(1,2−プロパンジオール、100mL)を入れ、容器を6時間、p=4バール及びT=80/85℃でアンモニアを用いて加圧した。次にその混合物を丸底フラスコに移し、溶解するまで加熱し、水(20mL)で希釈した。さらに2時間T=95/100℃で撹拌後、さらなる水(60mL)を加え、その溶液をアピキサバンN−1形態で種まきした。その懸濁液をT=95/100℃で2時間、撹拌し、室温に冷却し、エタノール(20mL)で希釈した。T=20/25℃で3時間の撹拌後、スラリーをろ過し、湿ったケーキを水で洗浄した(2×10mL)。固形物を8時間、T=65℃で真空下で乾燥させ、アピキサバンN−1形態(8.6g、0.88当量)を得た。融点237℃。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d
6, ppm),
δ: 7.74 (s, 1H), 7.53 (d, J=12Hz, 2H), 7.47 (s, 1H), 7.37 (d, J=8Hz, 2H), 7.30 (d, J=12Hz, 2H), 7.02 (d, J=8Hz, 2H), 4.07 (t, J=8Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.61 (t, J=4Hz, 2H), 3.23 (t, J=8Hz, 2H), 2.41 (t, J=4Hz, 2H), 1.87 (m, 4H)。
13C−NMR及びDEPT 135 NMR (100 MHz, DMSO−d
6, ppm),
δ: 169.3 (C), 163.7 (C), 159.6 (C), 157.1 (C), 142.0 (C), 141.9 (C), 140.3 (C), 133.5 (C), 133.1 (C), 127.3 (C), 126.8 (CH), 126.5 (CH), 125.7 (CH), 113.9 (CH), 56.0 (CH
3), 51.3 (CH
2), 33.1 (CH
2), 23.5 (CH
2), 21.5 (CH
2), 21.4 (CH
2)。ESI−MS m/z=460 ([M+H]
+)。KF=0.05%。
【0158】
実施例10:Rが−CH
2CH
2OCH
2CH
2−である式(II)の化合物からのアピキサバン形態N−1の合成
【化28】
【0159】
窒素によって不活性化されたオートクレーブにおいて、実施例7の化合物(Rが−CH
2CH
2OCH
2CH
2−である式(II)の化合物、9.0g、1.0当量)及びプロピレングリコール(1,2−プロパンジオール、105mL)を入れ、容器を6時間、p=4バール及びT=80/85℃でアンモニアを用いて加圧した。次にその混合物を丸底フラスコに移し、溶解するまで加熱し、水(20mL)で希釈した。さらに2時間T=95/100℃で撹拌後、さらなる水(60mL)を加え、その溶液をアピキサバンN−1形態で種まきした。その懸濁液をT=95/100℃で2時間、撹拌し、室温に冷却し、エタノール(20mL)で希釈した。T=20/25℃で3時間の撹拌後、スラリーをろ過し、湿ったケーキを水で洗浄した(2×10mL)。固形物を8時間、T=65℃で真空下で乾燥させアピキサバンN−1形態(6.5g、0.86当量)を得た。融点237℃。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d6, ppm),
δ: 7.74 (s, 1H), 7.53 (d, J=12Hz, 2H), 7.47 (s, 1H), 7.37 (d, J=8Hz, 2H), 7.30 (d, J=12Hz, 2H), 7.02 (d, J=8Hz, 2H), 4.07 (t, J=8Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.61 (t, J=4Hz, 2H), 3.23 (t, J=8Hz, 2H), 2.41 (t, J=4Hz, 2H), 1.87 (m, 4H)。
13C NMR及びDEPT 135 NMR (100 MHz, DMSO−d
6, ppm),δ: 169.3 (C), 163.7 (C), 159.6 (C), 157.1 (C), 142.0 (C), 141.9 (C), 140.3 (C), 133.5 (C), 133.1 (C), 127.3 (C), 126.8 (CH), 126.5 (CH), 125.7 (CH), 113.9 (CH), 56.0 (CH
3), 51.3 (CH
2), 33.1 (CH
2), 23.5 (CH
2), 21.5 (CH
2), 21.4 (CH
2)。 ESI−MS m/z=460 ([M+H]
+)。KF=0.06%。
【0160】
実施例11:Rが−CH
2CH
3である式(III)の化合物(WO2007/0001385の実施例6)からのアピキサバン形態N−1の合成−比較例
【化29】
【0161】
窒素によって不活性化されたオートクレーブにおいて、アピキサバンエチルエステル(65g、1.0当量)及びプロピレングリコール(1,2−プロパンジオール、455mL)を入れ、容器を6時間、p=4バール及びT=80/85℃でアンモニアを用いて加圧した。次にその混合物を丸底フラスコに移し、プロピレングリコール(65mL)でオートクレープを洗浄し、溶解するまで加熱し、水(130mL)で希釈した。さらに2時間T=95/100℃で撹拌後、さらなる水(390mL)を加え、その溶液をアピキサバンN−1形態で種まきした。その懸濁液をT=95/100℃で2時間、撹拌し、室温に冷却し、エタノール(130mL)で希釈した。T=20/25℃で3時間の撹拌後、スラリーをろ過し、湿ったケーキを水で洗浄した(2×130mL)。固形物を8時間、T=65℃で真空下で乾燥させアピキサバンN−1形態(56.0g、0.917当量)を得た。融点237℃。
1H−NMR (400MHz, DMSO−d
6, ppm),
δ: 7.74 (s, 1H), 7.53 (d, J=12Hz, 2H), 7.47 (s, 1H), 7.37 (d, J=8Hz, 2H), 7.30 (d, J=12Hz, 2H), 7.02 (d, J=8Hz, 2H), 4.07 (t, J=8Hz, 2H), 3.82 (s, 3H), 3.61 (t, J=4Hz, 2H), 3.23 (t, J=8Hz, 2H), 2.41 (t, J=4Hz, 2H), 1.87 (m, 4H)。
13C−NMR及びDEPT 135 NMR (100 MHz, DMSO−d
6, ppm),
δ: 169.3 (C), 163.7 (C), 159.6 (C), 157.1 (C), 142.0 (C), 141.9 (C), 140.3 (C), 133.5 (C), 133.1 (C), 127.3 (C), 126.8 (CH), 126.5 (CH), 125.7 (CH), 113.9 (CH), 56.0 (CH
3), 51.3 (CH
2), 33.1 (CH
2), 23.5 (CH
2), 21.5 (CH
2), 21.4 (CH
2)。ESI−MS m/z=460 ([M+H]
+)。KF=0.08%。
【0162】
実施例12:アピキサバンエチルエステルからアピキサバンの合成と比較される式(II)の化合物からのアピキサバンの合成の反応速度。発明の効果。
【0163】
アピキサバンは、式(II)の化合物(実施例9、実施例10又は実施例11で記載されるような)又は先行技術の方法にしたがって、アピキサバンエチルエステル(比較例11で記載されるような)から得られることができる(またWO2007/0001385の実施例6を参照)。
しかしながら、反応速度は、式(II)の化合物、例えば、Rが−CH
2CH(CH
3)−及び−CH(CH
3)
2CH
2−である式(II)の化合物(
図1及び表1におけるプロピレングリコールエステルと呼ばれる)から出発する場合、かなり早い。
【0164】
図1に示されるように、反応完了(変換>99%)は、出発原料としてプロピレングリコールエステルを使用して3時間以内に到達され(
図1の三角形)、一方、それは、アピキサバンエチルエステルから同じ変換値に達するまで、正確に同じ反応条件下で、少なくとも6時間かかる(
図1の円)。
【0165】
また、6時間後に集められたデータを比較して、アピキサバンの量は、それがプロピレングリコールエステルから製造される場合、より高い(99.25%対98.95%)。
【0166】
詳細データは、アピキサバンへのプロピレングリコールエステルの変換の動力学的研究について、及びアピキサバンへのアピキサバンエチルエステルの変換について、表1にまとめた。
【表3】
データは、HPLC変換として表される。
【0167】
実施例13:典型的なプロセス中間体及び不純物である、Rが−CH(CH
3)
2CH
2−(異性体A)及び−CH
2CH(CH
3)−(異性体B)である式(II)の化合物の同定及び定量化のためのHPLC法
【0168】
実施例10に記載されるように、式(II)の化合物、特にRが−CH
2CH(CH
3)−及び−CH(CH
3)
2CH
2−である式(II)の化合物はまた、上記実施例で記載される本発明の方法によって得られる単離されるアピキサバン生成物において見られる典型的な不純物である。
【0169】
この種は、以下のHPLC法を介して同定及びモニターされることができた:
【0170】
クロマトグラフィー条件:
カラム:XBridge C18 150×4.5mm 3.5μm
カラム温度:40℃
移動相A:H
2O ミリQ(MilliQ)/メタノール 90/10
移動相B:アセトニトリル/メタノール 90/10
勾配:時間(分) %A %B
0 83.5 16.5
20 5.5 94.5
25 5.5 94.5
ポストラン:7分
流量:1.0mL/分
検出器:UV a 252 nm
注入量:5μL
実行時間:25分
サンプル希釈液:CH
2Cl
2/EtOH/H
2O 1:5:4
上記の条件を適用すると、予想保持時間は、以下に示す通りである:
【表4】
【0171】
アピキサバンへの式(II)の化合物の量は、面積率で決定される。