【文献】
「吉宗」,パチスロ必勝ガイド2004年4月号増刊 吉宗 究極攻略,株式会社白夜書房,2004年 4月 1日,第15巻, 第5号,p.29-43
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記画像制御手段は、前記画像表示装置の前面側が全て遮蔽された場合に、当該全て遮蔽された状態に合わせた画像表示を行うと共に、前記画像表示装置の前面側の全てが視認可能にされた場合に、当該全て視認可能な状態に合わせた画像表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(遊技機10)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向も、遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、
図1を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
【0018】
(回転リール62)
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62(正面から向かって左側の左回転リール64、中央の中回転リール66、右側の右回転リール68)の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を、図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
【0019】
(リールユニット60)
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記駆動モータ及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。
【0020】
(演出装置70)
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させる演出装置70が形成されている。この演出装置70は、前扉14に配置されているものであって、スピーカー72と、画像表示装置84と、演出用ランプ78とを備えている。なお、回転リール62は、通常、遊技進行のために用いられるが、遊技の進行を停止している状態において、通常の回転動作とは異なる挙動による演出(いわゆるリール演出)を示すことにより演出装置70の一種としても使用される。
【0021】
(スピーカー72)
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
(画像表示装置84)
前記画像表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための表示デバイスであり、動画を含んだ映像の表示を行うための液晶表示装置を有する演出ユニットを構成するものである。
【0022】
(演出用ランプ78)
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
【0023】
つぎに、
図1乃至
図15を用いて、シャッター装置90について説明する。
(シャッター装置90)
シャッター装置90は、特に
図1に示すように、画像表示装置84の前面側に設けられる。
また、シャッター装置90は、
図1乃至
図15に示すように、画像表示装置84の上側を遮蔽する上側遮蔽板91と、下側を遮蔽する下側遮蔽板92と、画像表示装置84の左右に対向するように配設されたガイドフレーム93と、上側遮蔽板91を上下動させる移動装置94と、上側遮蔽板91を回転させる上側回転装置95と、下側遮蔽板92を回転させる下側回転装置96とを備える。
【0024】
(上側遮蔽板91)
上側遮蔽板91は、上下方向に隙間なく配置されることにより、画像表示装置84の上側を遮蔽するものであり、複数枚、本実施の形態では、3枚の遮蔽板により構成される。
すなわち、3枚の遮蔽板は、特に
図2、
図3及び
図12に示すように前後方向に配置され、3枚の遮蔽板のうち、一番前側に配置される第1遮蔽板91aが下側を遮蔽し、中間に配置される第2遮蔽板91bが中間を遮蔽し、後ろ側に配置される第3遮蔽板91cが上側を遮蔽するように構成されている。
なお、上側遮蔽板91は、画像表示装置84の上側を遮蔽する場合に限定されず、下側や、右側、左側であっても良いし、又、上側遮蔽板91の枚数は、3枚に限定されず、2枚又は4枚以上であっても良い。
【0025】
また、上側遮蔽板91は、無色透明な透過性素材で構成されている。
なお、上側遮蔽板91は、無色透明である場合に限定されず、有色透明であっても良いし、又、全てが透明である場合に限定されず、一部分が透明であっても良い。
【0026】
上側遮蔽板91は、特に
図4に示すように、長方形の平板状に構成され、画像表示装置84の左右方向の両端に支軸91dを備え、後述するように、当該支軸91dで前面側に回転可能に構成される。そして、当該回転により、画像表示装置84を遮蔽する直立状態と画像表示装置84を視認可能にする水平状態とに移行可能に構成されている。
【0027】
上側遮蔽板91の表面には、特に
図4に示すように、画像表示装置84の左右方向の両端側に向けた突部91eを平行するように複数備えている。
なお、突部91eに限定されず、溝部であっても良い。すなわち、上側遮蔽板91の表面に凹凸線が形成されていれば良い。
また、上側遮蔽板91の両端には、特に
図15に示すように、当該上側遮蔽板と直交する向きに突出し、後述する開閉レバー95eの押下アーム95fにより押し下げられる作用軸91fを備えている。
なお、本実施の形態では、作用軸91fは上側遮蔽板91が直立状態にある場合に、前側に向けて突出するように形成されているが、逆向き、すなわち、後ろ側に向けて突出するように形成されていても良い。この場合には、後述する押下アーム95fにより押し上げられることにより、上側遮蔽板91が回転される。
【0028】
また、後述するように、上側遮蔽板91の両端には、特に
図15に示すように、上側遮蔽板91と直交する向き(上側遮蔽板91が直立状態にある場合に、後ろ向き)に突出し、上側遮蔽板91を上方に収納する際に上方の遮蔽板を持ち上げるための係合片91gを備えている。
また、上側遮蔽板91は、特に
図1乃至
図3及び
図12に示すように、画像表示装置84の上端側に前後方向に重ねられることで収納可能に構成されている。
【0029】
(下側遮蔽板92)
下側遮蔽板92は、画像表示装置84の下側を遮蔽するものであり、上側遮蔽板91と合わせて、画像表示装置84の前面側を全て遮蔽可能な、本実施の形態では、1枚の遮蔽板により構成される。
なお、下側遮蔽板92は、画像表示装置84の下側を遮蔽する場合に限定されず、上側や、右側、左側であっても良い。
また、下側遮蔽板92は、無色透明な透過性素材で構成されている。
なお、下側遮蔽板92は、無色透明である場合に限定されず、有色透明であっても良いし、又、全てが透明である場合に限定されず、一部分が透明であっても良い。
【0030】
下側遮蔽板92は、特に
図4に示すように、長方形の平板状に構成され、画像表示装置84の左右方向の両端に支軸92aを備え、後述するように、当該支軸92aで前面側に回転可能に構成される。そして、当該回転により、画像表示装置84を遮蔽する直立状態と画像表示装置84を視認可能にする水平状態とに移行可能に構成されている。
また、下側遮蔽板92の大きさと、上側遮蔽板91の3枚の遮蔽板を合わせた大きさとは、下側遮蔽板92が小さくなるように形成されている。
【0031】
下側遮蔽板92の表面には、特に
図4に示すように、画像表示装置84の左右方向の両端側に向けた突部92bを平行するように複数備えている。
なお、突部92bに限定されず、溝部であっても良い。すなわち、下側遮蔽板92の表面に凹凸線が形成されていれば良い。
【0032】
(移動装置94)
移動装置94は、第2制御手段352により制御される上側遮蔽板91を上下動させる機構であり、具体的には、特に
図1及び
図4に示すように、画像表示装置84の左右にそれぞれ対向するように配設されたガイドフレーム93の対向面に設けられた上下方向に長さの異なる複数の溝状のガイドレール94aに沿って、モータ94kの駆動により上側遮蔽板91を上下動(第2視認状態と第2遮蔽状態との間で移行)させるものである。
【0033】
移動装置94は、主として、ガイドレール94a、ベルト94e、シャフト94j、モータ94k(移動)から構成される。
ガイドレール94aは、特に
図4及び
図12乃至
図14に示すように、前後方向に離間して、上側遮蔽板91と同じ数、本実施の形態では、3本設けられ、前側から順に、第1ガイドレール94bが第1遮蔽板91a、第2ガイドレール94cが第2遮蔽板91b、第3ガイドレール94dが第3遮蔽板91cにそれぞれ対応されており、対応する遮蔽板の移動量に応じて、第1ガイドレール94bが下方向に最も長くなるように形成されている。
そして、各ガイドレール94aには、上側遮蔽板91の支軸91dと、後述する上側回転装置95のバネ受け部材95mのガイド突部95nが嵌まり込み、上側遮蔽板91が上下動される際のレールとなっている。
なお、第1ガイドレール94bには、後述するように、第1遮蔽板91aの支軸91dとベルト94eのスライダー94gとが接続可能にするためにスリット94lを設けている。
【0034】
ベルト94eは、特に
図2乃至
図11に示すように、左右のガイドフレーム93の外側面の上下に配置されたプーリー94fに掛けるように設けられ、モータ94kの回転に伴って回転するものである。
また、ベルト94eには、特に
図4に示すように、第1ガイドレール94bに設けられた線状のスリット94lを通して第1遮蔽板91aの支軸91dを回転可能に保持する穴部94mを備えたスライダー94gが固定されている。すなわち、スライダー94gがベルト94eの回転に伴って上下動することにより、第1遮蔽板91aが上下動するように構成されている。なお、後述するように、第2遮蔽板91b、第3遮蔽板91cは、スライダー94gではなく、第1遮蔽板91aの上下動に伴って移動するように構成されている。また、スライダー94gは、ガイドフレーム93の外側面の上下に配置された上下位置検出センサー94h,94iにより位置を検出されることにより第1遮蔽板91aの位置が分かるように構成されている。
【0035】
シャフト94jは、特に
図2乃至
図11に示すように、上側のプーリー94fに連結され、右側のガイドフレーム93に設けられたモータ94kの回転に伴って回転し、右側のベルト94eの回転に合わせるように、左側のベルト94eを回転させるものである。
モータ94kは、駆動されることにより、上側のプーリー94fを回転させるものである。当該回転に伴って、上述したように、ベルト94eとシャフト94jが回転し、上側遮蔽板91が上下動される。
【0036】
(上側回転装置95)
上側回転装置95は、後述する第3制御手段342により制御される上側遮蔽板91を回転させる機構であり、当該回転により、上側遮蔽板91を画像表示装置84を遮蔽する直立状態(第2遮蔽状態)と画像表示装置84を視認可能にする水平状態(第3視認状態)とに移行可能にさせるものである。
上側回転装置95は、主として、モータ95a(上側回転)、開閉ロッド95c、開閉レバー95e、バネ95j、バネ受け部材95mから構成される。
【0037】
モータ95aは、上側遮蔽板91を回転させるものであり、クランク95bを通して、開閉ロッド95cに連結されている。
開閉ロッド95cは、特に
図3、
図4及び
図6に示すように、左側のガイドフレーム93の外側面に配置され、上側がモータ95aのクランク95bと連結され、モータ95a(上側回転)の回転を開閉レバー95eに伝達するものである。
また、開閉ロッド95cには、特に
図3、
図4及び
図6に示すように、上側遮蔽板91に対応する位置に、開閉レバー95eを回転可能に保持する穴部95dを備えている。
【0038】
開閉レバー95eは、
図2及び
図11乃至
図15に示すように、上側遮蔽板91の遮蔽板毎に対応するように設けられ、左側のガイドフレーム93の内側面に回転可能に固定され、モータ95a(上側回転)の回転に伴って回転することにより、上側遮蔽板91の作用軸91fを押し下げるものである。当該押し下げにより、上側遮蔽板91が前面側に回転される。
また、開閉レバー95eには、特に
図12乃至
図15に示すように、一端側に上側遮蔽板91の作用軸91fを押し下げる押下アーム95fと、他端側に左側のガイドフレーム93に設けられた円弧状のスリット95qを通して開閉ロッド95cに接続される接続アーム95gとを備えている。
【0039】
また、第1遮蔽板91aに対応するように設けられた開閉レバー95eには、特に
図12乃至
図15に示すように、左側のガイドフレーム93の内側面に配置された回転検出センサー95iにより検出されることにより開閉レバー95eの回転が分かるようにセンサー用片部95hが設けられている。
バネ95jは、特に
図4及び
図15に示すように、上側遮蔽板91の遮蔽板毎に対応するように設けられ、開閉レバー95eにより上側遮蔽板91の作用軸91fが押し下げられている状態以外では、当該上側遮蔽板91を画像表示装置84を遮蔽する直立状態にする方向に力を加えるねじりコイルバネである。
また、バネ95jは、特に
図15に示すように、上側遮蔽板91の支軸91dを囲うように配置されるコイル部95kと、バネ受け部材95mに保持される2個の腕部95lとを備えている。
【0040】
バネ受け部材95mは、特に
図2乃至
図15に示すように、上側遮蔽板91の遮蔽板毎に対応するように設けられ、バネ95jの2個の腕部95lを保持するものである。
また、特に
図15に示すように、バネ受け部材95mの一端側には、ガイドレール94aに嵌り込み、上側遮蔽板91の移動に伴ってガイドレール94aを移動するガイド突部95nを備え、両端側には、上側と下側とに位置する遮蔽板に対応するバネ受け部材95mと引っ掛けることで接続される接続突部95oを備えている。すなわち、上述したようにスライダー94gがベルト94eの回転に伴って下方向に移動することにより第1遮蔽板91aが下方向に移動するが、第2遮蔽板91bは、第1遮蔽板91aに対応するように設けられたバネ受け部材95mの接続突部95oによって第2遮蔽板91bに対応するように設けられたバネ受け部材95mの接続突部95oが引っ掛けられ、下方向に引っ張られることによって下方向に移動し、第3遮蔽板91cも同様に、第2遮蔽板91bに対応するように設けられたバネ受け部材95mの接続突部95oによって第3遮蔽板91cに対応するように設けられたバネ受け部材95mの接続突部95oが引っ掛けられ、下方向に引っ張られることによって下方向に移動する。
【0041】
(下側回転装置96)
下側回転装置96は、後述する第1制御手段351により制御される下側遮蔽板92を回転させる機構であり、当該回転により、下側遮蔽板92を画像表示装置84を遮蔽する直立状態(第1遮蔽状態)と画像表示装置84を視認可能にする水平状態(第1視認状態)とに移行可能にさせるものである。
下側回転装置96は、主として、モータ96a(下側回転)、開閉ロッド96cから構成される。
【0042】
モータ96aは、下側遮蔽板92を回転させるものであり、クランク96bを通して、開閉ロッド96cに連結されている。
開閉ロッド96cは、特に
図2乃至11に示すように、右側のガイドフレーム93の外側面に配置され、レバー部96dを通して、モータ96a(下側回転)の回転を下側遮蔽板92に伝達するものである。開閉ロッド96cのレバー部96dは、レバー部96dの回転軸96eにおいて、下側遮蔽板92の支軸91dと連結されている。
また、開閉ロッド96cには、特に
図2及び
図4に示すように、右側のガイドフレーム93の外側面に配置された回転検出センサー96fにより検出されることにより下側遮蔽板92の回転が分かるようにセンサー用片部96gが設けられている。
【0043】
つぎに、
図2乃至
図15を用いて、移動装置94、上側回転装置95、下側回転装置96の動作について説明する。
(移動装置94の動作)
移動装置94は、後述する第2制御手段352により制御され、モータ94kを回転させることにより、上側のプーリー94fを回転させ、右側のベルト94eを
図2の時計回りに回転させる。当該ベルト94eの回転がシャフト94jを介して左側のベルト94eに伝わることで、左側のベルト94eも右側のベルト94eと同期するように回転される。
【0044】
ベルト94eの回転により、
図2に示す状態から
図7に示す状態及び
図5に示す状態へとスライダー94gが下方向へ移動し、スライダー94gに接続されている第1遮蔽板91aが第1ガイドレール94bに沿って下方向に移動される。当該第1遮蔽板91aの下方向への移動に伴い、第1遮蔽板91aに対応するように設けられたバネ受け部材95mの接続突部95oによって、第2遮蔽板91bに対応するように設けられたバネ受け部材95mの接続突部95oが引っ掛けられ、下方向に引っ張られることにより第2遮蔽板91bが第2ガイドレール94cに沿って下方向へ移動される。また、第3遮蔽板91cも第2遮蔽板91bと同様に、第2遮蔽板91bに対応するように設けられたバネ受け部材95mの接続突部95oによって、第3遮蔽板91cに対応するように設けられたバネ受け部材95mの接続突部95oが引っ掛けられ、下方向に引っ張られることにより第3遮蔽板91cが第3ガイドレール94dに沿って下方向へ移動される。
そして、上下位置検出センサー94iにより検出されることで最も下方向まで移動して、上側遮蔽板91が全て閉じたと判断される。
【0045】
また、
図5及び
図9に示すように、第3遮蔽板91cを下方向へ移動させることにより第2遮蔽状態になるが、
図7に示すように、上側遮蔽板91の下方向への移動の量を制御して、途中で停止させることにより、画像表示装置84の前面側が遮蔽される領域の大きさを変更させることも可能である。
【0046】
また、上方向への移動は、モータ94kを逆回転させることにより、上側のプーリー94fを逆回転させ、右側のベルト94eを
図2の反時計回りに回転させる。当該ベルト94eの回転により、
図5に示す状態から
図8に示す状態及び
図2に示す状態へとスライダー94gが上方向へ移動し、スライダー94gに接続されている第1遮蔽板91aが上方向に移動される。当該第1遮蔽板91aの上方向への移動に伴い、第1遮蔽板91aの両端に設けられた係合片91gが第2遮蔽板91bの係合片91gの根元側を前側から引っ掛けて、第1遮蔽板91aと共に上方向へ持ち上げて移動される。また、第3遮蔽板91cも第2遮蔽板91bと同様に、第2遮蔽板91bの両端に設けられた係合片91gが第3遮蔽板91cの係合片91gの根元側を前側から引っ掛けて、第2遮蔽板91bと共に上方向へ持ち上げて移動される。
【0047】
かかる上方向への移動により、上側遮蔽板91は、
図2、
図3、
図10及び
図12に示すように、画像表示装置84の上端側に前後方向に重ねて収納させることにより第2視認状態になるが、
図8に示すように、上側遮蔽板91の上方向への移動の量を制御して、途中で停止させることにより、画像表示装置84の前面側が遮蔽される領域の大きさを変更させることも可能である。
すなわち、上方向への移動と下方向への移動の量を制御することにより、第2視認状態と第2遮蔽状態以外の、遮蔽される領域の大きさの異なる状態を自在に作り出すことができるように構成されている。
【0048】
(上側回転装置95の動作)
上側回転装置95は、後述する第3制御手段353により制御され、モータ95aを回転させることにより、クランク95bを
図6の反時計回りに回転させ、開閉ロッド95cを上方向に持ち上げる。当該開閉ロッド95cが持ち上がることで接続アーム95gを介して開閉レバー95eが
図5の時計回りに回転され、
図11、
図14及び
図15に示すように、押下アーム95fが上側遮蔽板91の作用軸91fを押し下げる。
作用軸91fが押し下げられたことにより、上側遮蔽板91が上側を前側に傾けるように回転される。
そして、回転検出センサー95iにより検出される(具体的には、回転前は回転検出センサー95iによりセンサー用片部95hが検出されているが、回転されることにより回転検出センサー95iにより検出されないこととなる)ことで上側遮蔽板91が回転されたと判定される。
【0049】
また、モータ95aを逆回転させることにより、クランク95bを
図11の状態から
図6の時計回りに回転させ、開閉ロッド95cを下方向に下げる。当該開閉ロッド95cが下がることで接続アーム95gを介して開閉レバー95eが
図11の反時計回りに回転され、押下アーム95fが上側遮蔽板91の作用軸91fの押し下げをやめる。押下アーム95fに押し下げられなくなった上側遮蔽板91の作用軸91fは、バネ95jの復元力により上側遮蔽板91を回転させ、元に戻す。
そして、回転検出センサー95iによりセンサー用片部95hが検出されることにより、上側遮蔽板91が回転していないことが判定される。
【0050】
(下側回転装置96の動作)
下側回転装置96は、後述する第1制御手段351により制御され、モータ96aを回転させることにより、クランク96bを
図9の時計回りに回転させ、開閉ロッド96cを下げる。当該開閉ロッド96cが下がることでレバー部96dが回転軸96eで
図9の時計回りに回転し、
図10に示すように、下側遮蔽板92が回転される。
そして、回転検出センサー96fにより検出される(具体的には、回転前は回転検出センサー96fによりセンサー用片部96gが検出されているが、回転されることにより回転検出センサー96fにより検出されないこととなる)ことで下側遮蔽板92が回転されたと判定される。
【0051】
また、モータ96aを逆回転させることにより、クランク96bを
図10の反時計回りに回転させ、開閉ロッド96cを持ち上げる。当該開閉ロッド96cが持ち上がることでレバー部96dが回転軸96eで
図10の反時計回りに回転し、
図9に示すように、下側遮蔽板92が回転される。
そして、回転検出センサー96fによりセンサー用片部96gが検出されることにより、下側遮蔽板92が画像表示装置84を遮蔽していないことが判定される。
【0052】
(操作部30)
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として後述するメダル投入口38からあらかじめメダルを投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
【0053】
(ストップスイッチ50)
前記メダル投入口38の下には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。この精算スイッチ36の左側には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
【0054】
(スタートスイッチ40)
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するマックスベットスイッチ34の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。
【0055】
(マックスベットスイッチ34)
このスタートスイッチ40の上には、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34が設けられている。
なお、マックスベットスイッチ34に加えて、又はマックスベットスイッチ34に代えて、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチを設けてもよい。
【0056】
(チャンススイッチ32)
このストップスイッチ50の上側には、チャンススイッチ32が設けられている。チャンススイッチ32は、ボタン状に構成され、各種の演出中において使用するものである。
【0057】
(貯留払出手段24等)
前記前扉14の下部の後方向(奥方向)には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払出手段24(
図17参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
【0058】
(メダル払出口28等)
前記前扉14の下部には、所定の場合に貯留払出手段24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0059】
(遊技の流れの説明)
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、後述するメイン制御手段200の各遊技状態に対応した抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果にもとづいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組合せによって、当選した役を構成する図柄61の組合せが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組合せが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
【0060】
なお「有効ライン86」は後述の停止図柄判定手段230の判定対象となるラインを意味し、後述する小役の「入賞」等は有効ライン86上に役に対応した図柄61の組合せが揃うことを意味する。本実施の形態の有効ライン86は、各回転リール62の中段を直線的に結んだ1本のみからなるものである。
【0061】
(図柄61)
図16に示すように、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の表面には、「赤7」、「青7」、「バー1」、「バー2」、「リプレイ1」、「リプレイ2」、「ベル」、「スイカ1」、「スイカ2」、「チェリー」の複数の種々の図柄61が形成されている。
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、
図16の図柄61の番号(コマ番号)は、回転リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。
【0062】
(制御装置100)
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて遊技状態を制御するメイン制御手段200と、このメイン制御手段200からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出状態を制御するサブ制御手段300とを備えている。メイン制御手段200とサブ制御手段300との間の通信は、メイン制御手段200側からサブ制御手段300側に信号を一方向で送信する「一方向通信」に設定され、「交互通信」を行っていない。
【0063】
メイン制御手段200は、マックスベットスイッチ34、精算スイッチ36、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60及び貯留払出手段24の作動を制御する。サブ制御手段300は、メイン制御手段200、チャンススイッチ32から信号を入力し、画像表示装置84等の演出装置70の作動を制御する。サブ制御手段300の出力側には、演出装置70としてのスピーカー72、画像表示装置84、演出用ランプ78、シャッター装置90の移動装置94、上側回転装置95、下側回転装置96の各パーツが接続されている。
【0064】
また、図示していないが、メイン制御手段200を有するメイン基板と、サブ制御手段300を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御手段200は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御手段300は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
【0065】
メイン制御手段200及びサブ制御手段300は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0066】
(メイン制御手段200)
メイン制御手段200は、役抽選手段210、リール制御手段220、停止図柄判定手段230、払出制御手段240、遊技制御手段250、送信手段260の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
【0067】
以上の構成をもって、メイン制御手段200は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、回転リール62がすべて停止したときに停止図柄61の判定を行い、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御手段200は、遊技を制御するためのものであって、遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
【0068】
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86(
図1参照)が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、マックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段210により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。
【0069】
本実施の形態では、役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、移行役(遊技状態の移行を伴う役)が設けられている。
回転リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサーにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
【0070】
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
このとき、有効ライン86上に所定の図柄61の組合せが揃うと、当該図柄61の組合せに対応した処理が行われる。本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に予め定められた図柄61の組合せが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組合せが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
【0071】
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組合せが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
【0072】
(役抽選手段210)
役抽選手段210は、役抽選により出現確率の異なる複数種類の役抽選結果、すなわち「ハズレ」を含めて「小役」の当否を決定するものである。
すなわち、役抽選手段210は、メイン制御手段200が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。役抽選手段210は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類としてノーマル状態用、通常状態用、RT状態用、内部当選中状態用、ボーナス状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御手段200の「ROM」上に記憶されている。役抽選手段210は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段210による処理は、後述するステップS11(
図27参照)において行われる。
【0073】
(リール制御手段220)
リール制御手段220は、メイン制御手段200が備える手段であり、各回転リール62の回転を停止させるためのものである。リール制御手段220は、役抽選手段210の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置とにもとづいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、リール制御手段220による処理は、後述するステップS12(
図27参照)において行われる。
【0074】
(停止図柄判定手段230)
停止図柄判定手段230は、メイン制御手段200が備える手段であり、すべての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄61の組合せを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。なお、停止図柄判定手段230による処理は、後述するステップS13(
図27参照)において行われる。
【0075】
(遊技制御手段250)
遊技制御手段250は、遊技状態を制御するものである。
具体的には、遊技制御手段250は、
図18に示すように、大別すると、一般遊技制御手段270及びボーナス遊技制御手段280の各手段を有する。
【0076】
(一般遊技制御手段270)
一般遊技制御手段270は、「一般遊技状態」の進行を制御するものである。ここで、「一般遊技状態」には、
図19を用いて後述するが、「ノーマル状態」、「通常状態」、「RT状態」及び「内部当選中状態」を含む。
具体的には、一般遊技制御手段270は、ノーマル状態制御手段271、通常状態制御手段272、RT制御手段273及び内部当選中状態制御手段274を備える。
(ノーマル状態制御手段271)
ノーマル状態制御手段271は、「ノーマル状態」(非RT)を制御するものである。
ここで、「非RT」は、「RT」の非作動状態を意味する。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT」に移行すると、再遊技に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。「RT」は、「RT1」〜「RT3」の3種類があり、「RT2」が最も高確率で、残る「RT1」と「RT3」とは、「RT2」より再遊技確率が低く、ほぼ等しく設定されている。
(通常状態制御手段272)
通常状態制御手段272は、「通常状態」(RT1)を制御するものである。「ノーマル状態」から「通常状態」に移行すると、「RT」が作動し、このときの「RT1」は、「RT2」より再遊技役の当選確率が低く設定されている。
【0077】
(RT制御手段273)
RT制御手段273は、「RT状態」(RT2)を制御するものである。
「RT状態」は、いわゆる「リプレイタイム」とよばれ、再遊技役の当選確率が「通常状態」(RT1)よりも高確率に設定され、「高確率状態」(RT2)にある。
(内部当選中状態制御手段274)
内部当選中状態制御手段274は、「内部当選中状態」(RT3)を制御するものである。「RT状態」から「内部当選中状態」に移行すると、このときの「RT3」は、「RT2」より再遊技役の当選確率が低く設定されている。
【0078】
(ボーナス遊技制御手段280)
ボーナス遊技制御手段280は、「ボーナス遊技状態」を制御するものである。
「ボーナス遊技状態」は、「内部当選中状態」に「ボーナス図柄」を揃えることで移行し、いわゆる「RB1」が連続作動し、所定の枚数を超えるメダルの払い出しで終了し、「ノーマル状態」に移行する。
【0079】
(送信手段260)
送信手段260は、サブ制御手段300へ信号を送信するためのものである。
【0080】
(サブ制御手段300)
サブ制御手段300は、受信手段310、前兆遊技制御手段320、AT制御手段330、画像制御手段340及びシャッター装置制御手段350の各手段を有する。
【0081】
以上の構成をもって、サブ制御手段300は、演出の有無、態様を決定し、遊技の状態に応じた演出を制御する手段として機能することとなる。
具体的には、サブ制御手段300は、ランプ78を駆動するためのLED駆動回路(図示せず)に対してLEDの点灯や消灯を規定するデータを出力したり、スピーカー72から音を出力するための音声出力回路(図示せず)に対して出力する音声を規定するデータを出力したり、画像表示装置84を駆動するための液晶制御基板(図示せず)に対して出力する映像データを規定するデータを出力したりする。
【0082】
(受信手段310)
受信手段310は、送信手段260からの信号を受信するものである。
【0083】
(前兆遊技制御手段320)
前兆遊技制御手段320は、「前兆遊技」を制御するものである。
「前兆演出」は、
図20に示すように、「通常遊技」に含まれ、「通常遊技」には、「通常状態」と本「前兆遊技」とを有する。「前兆遊技」は、「通常遊技」より遊技者に有利な「AT状態」への移行の「前兆」となる遊技であり、大別すると、「AT状態」への移行が確定している場合と、未確定で「通常状態」に戻る可能性のある場合とが含まれている。「前兆遊技」は、演出の上から「通常状態」と比較すると、異なる演出が行われ、「AT状態」への移行の期待感を遊技者が持つことができるようにしている。なお、「前兆遊技制御手段320」を、サブ制御手段300側に配置したAT制御手段330により制御したが、これに限定されず、「前兆遊技」の全部又は一部をメイン制御手段200側で制御させてもよい。
【0084】
(AT制御手段330)
AT制御手段330は、「AT状態」を制御するためのものである。
「AT状態」は、いわゆる「アシストタイム」ともよばれ、当該「AT状態」に移行すると、当選した小役の押し順が報知される遊技(AT)が開始され、報知された押し順に従ってストップスイッチ50を操作することで、当選した小役の図柄の組み合わせを停止表示させることができる。このため、成立した小役に対応する所定枚数のメダルが払い出される。また、「AT状態」は、本実施の形態では、サブ制御手段300側で制御され、このとき、メイン制御手段200側のRT制御手段273で制御される「RT状態」(RT2)に移行すると、「ART」状態となる。「ART」状態は、「RT状態」(再遊技確率の高確率状態)で、且つ「AT状態」の遊技状態をいう。
【0085】
なお、「AT状態」を、サブ制御手段300側に配置したAT制御手段330により制御したが、これに限定されず、「AT状態」の全部又は一部をメイン制御手段200側で制御させてもよい。
【0086】
(画像制御手段340)
画像制御手段340は、画像表示装置84に画像を表示可能なものである。
画像制御手段340は、後述する
図21乃至
図26に示すように、シャッター装置90により遮蔽されている部分と遮蔽されていない部分とに合わせて、画像表示装置84の表示領域を分割し、当該分割された表示領域にそれぞれ異なる表示をさせるようにしている。
すなわち、画像制御手段340は、画像表示装置84の前面側が全て遮蔽された場合に、当該全て遮蔽された状態に合わせた画像表示を行うと共に、画像表示装置84の前面側の全てが視認可能にされた場合に、当該全て視認可能な状態に合わせた画像表示を行い、又、画像表示装置84の前面側の一部が遮蔽された場合には、遮蔽された当該部分と遮蔽されていない他の部分とに合わせて画像表示を行う。
【0087】
また、後述するように、シャッター装置90は、上側遮蔽板91の移動の量を制御することにより、特に
図22乃至
図24に示すように、画像表示装置84の前面側が遮蔽される領域の大きさを変更することができるように構成されており、画像制御手段340は、シャッター装置90により遮蔽される画像表示装置84の領域の大きさに合わせて、画像表示装置84の表示領域を分割し、当該分割された表示領域にそれぞれ異なる表示をさせる。
【0088】
(シャッター装置制御手段350)
シャッター装置制御手段350は、受信手段310により受信した信号や、サブ制御手段300により決定された演出に基づいて、シャッター装置を制御するものである。
なお、遊技者がチャンススイッチ32などを操作することにより、シャッター装置90を可動させるようにしても良い。
【0089】
また、シャッター装置制御手段350には、
図17に示すように、第1制御手段351、第2制御手段352、第3制御手段353を有する。
(第1制御手段351)
第1制御手段351は、下側回転装置96を制御するものである。
具体的には、第1制御手段351は、下側遮蔽板92を、当該下側遮蔽板の長手方向に設けられた支軸92aで前面側に回転させることで、特に
図2、
図9、
図11、
図13及び
図22に示す画像表示装置84の前面側の一部を視認可能な第1視認状態と視認不可能な特に
図5,
図10及び
図25に示す第1遮蔽状態とに制御させている。
【0090】
(第2制御手段352)
第2制御手段352は、移動装置94を制御するものである。
具体的には、上側遮蔽板91を、特に
図5、
図9及び
図13に示す画像表示装置84の前面側の一部を遮蔽した第2遮蔽状態から、いずれかの方向に移動して前後方向に重ねて収納することで、特に
図10及び
図12に示す第2遮蔽状態と画像表示装置84の前面側の一部に当該上側遮蔽板91が存在しない第2視認状態とに制御させている。
また、第2制御手段352は、上側遮蔽板91の移動の量を制御することにより、
図7及び
図8に示すように、画像表示装置84の前面側が遮蔽される領域の大きさを変更することができるように構成されている。
【0091】
(第3制御手段353)
第3制御手段353は、上側回転装置95を制御するものである。
具体的には、第3制御手段353は、上側遮蔽板91を、特に
図11、
図13及び
図14に示すように、第2遮蔽状態から、当該上側遮蔽板91の長手方向に設けられた支軸91dで前面側に回転することで、当該第2遮蔽状態と画像表示装置84の前面側の一部を視認可能な第3視認状態とに制御させている。
【0092】
(
図19を用いた遊技状態の説明)
つぎに、
図19を用いて「遊技状態」について説明する。
「遊技状態」は、メイン制御手段200により管理され、
図19に示すように、大別すると、「一般遊技状態」と、「ボーナス遊技状態」とがある。「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT」に移行すると、再遊技に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。「RT」は、「RT1」〜「RT3」の3種類があり、「RT2」が最も高確率で、残る「RT1」と「RT3」とは、「RT2」より再遊技確率が低く、ほぼ等しく設定されている。
【0093】
「一般遊技状態」は、一般遊技制御手段270により制御され、「ノーマル状態」(非RT)と、「通常状態」(RT1)と、「RT状態」(RT2)と、「内部当選中状態」(RT3)とがある。ここで、「RT」は、いわゆる「リプレイタイム」の略語であり、「RT」に移行すると、再遊技に当選する抽選確率、すなわち再遊技確率が高くなる。「RT」は、「RT1」〜「RT3」の3種類があり、「RT2」が最も高確率で、残る「RT1」と「RT3」とは、「RT2」より再遊技確率が低く、ほぼ等しく設定されている。
【0094】
「ノーマル状態」は、ノーマル状態制御手段271により管理され、「ボーナス遊技状態」の終了後に移行する。
【0095】
「通常状態」は、通常状態制御手段272により管理され、いわゆる「RT1移行図柄」の成立時に「ノーマル状態」から移行する。
すなわち、メイン制御手段200が、「ノーマル状態」の場合には、サブ制御手段300サブがAT状態になることはないため、押し順「ベル」に当選しても、押し順が報知されず、押し順「ベル」が入賞せずに、「通常状態」に移行する。
なお、「ボーナス遊技状態」から、「ノーマル状態」に移行した場合は、押し順「ベル」に当選した場合も、一時的或いは意図的に押し順が報知されず、押し順「ベル」が入賞せずに、「通常状態」に移行する。
【0096】
「RT状態」は、RT制御手段273により管理され、いわゆる「RT2移行図柄」の成立時に移行し、再遊技確率の高確率状態である。
すなわち、メイン制御手段200が、「RT状態」の場合には、サブ制御手段300がAT状態になっているため、押し順が報知されるが、ARTの終了条件(本実施の形態では、例えばゲーム数を消化)が成立すると、サブ制御手段300が非ATになる。そのため、押し順「ベル」に当選しても、押し順が報知されず、押し順「ベル」が入賞せずに、「通常状態」に移行する。
【0097】
「内部当選中状態」は、内部当選中状態制御手段274により管理され、「ノーマル状態」「通常状態」及び「RT状態」中に、ボーナスに当選すると、移行する。
【0098】
「ボーナス遊技状態」は、ボーナス遊技制御手段280により管理され、「内部当選中状態」に「ボーナス図柄」を揃えることで移行し、
図18に示すボーナス遊技制御手段280により制御される。「ボーナス遊技状態」に移行すると、いわゆる「RB1」が連続作動し、所定の枚数を超えるメダルの払い出しで終了する。「RB1」は、複数回、例えば2回の入賞又は複数回、例えば2回の遊技で終了する。
【0099】
(
図20を用いた演出状態の説明)
つぎに、
図20を用いて「演出状態」について説明する。
「演出状態」は、主としてサブ制御手段300により管理され、
図20に示すように、「通常遊技」、「AT状態」がある。「演出状態」を、主としてサブ制御手段300により管理したが、これに限定されず、メイン制御手段200とサブ制御手段300とが協同して管理するようにしてもよい。
「通常遊技」には、「通常状態」、「前兆遊技」がある。
なお、「通常遊技」として、「通常状態」及び「前兆遊技」とを例示したが、これらに限定されない。
【0100】
(通常状態の説明)
「通常状態」は、後述する「前兆遊技」を除いた状態である。
【0101】
(前兆遊技の説明)
「前兆遊技」は、図示しないが、いわゆる「本前兆」と、偽りのいわゆる「ガセ前兆」との2種類があり、「ガセ前兆」の場合には所定ゲーム数を消化した後、「通常状態」へ戻る。「本前兆」の場合には、予め決定されたゲーム数を消化すると、「AT状態」に移行する。
【0102】
(AT状態)
「AT状態」は、「通常遊技」より遊技者に有利な遊技である。「AT状態」は、主としてサブ制御手段300により管理され、サブ制御手段300側からみると、AT制御手段330による「AT状態」にある。
【0103】
(画面例1の説明)
つぎに、
図21乃至
図24を用いて、画像制御手段340により制御される画像を表示させた画面の一例を示す。
なお、このような画像を表示させる場合に限定されない。
まず、
図21に示すように、シャッター装置90を、第1制御手段351による第1遮蔽状態と、第2制御手段352による第2遮蔽状態に制御させる。そして、画像制御手段340により、すだれの画像Sを画像表示装置84の全体に表示し、当該すだれに隠れる人物の画像Hをシルエット(影)で表した画像を表示する。
なお、シルエット(影)部分を斜線で表している。
ここで、すだれの画像Sは、上側遮蔽板91の突部91eと下側遮蔽板92の突部92bと合わされることで立体感を持たせられ、遊技者に、上側遮蔽板91と下側遮蔽板92とを画像表示装置84の前にあるすだれのように見せる演出が行われる。
【0104】
つぎに、
図22に示すように、第1制御手段351により、下側遮蔽板92を回転させて第1視認状態にした後、画像制御手段340によりすだれの画像Sは上側遮蔽板91に重なる部分(3枚分)に表示し、人物の画像Hは、上側遮蔽板91に重なる部分だけシルエット(影)で表す。
そして、
図23に示すように、第2制御手段352により、上側遮蔽板91を上に移動させ、画像制御手段340により2枚分の上側遮蔽板91に重なる部分にすだれの画像Sを表示し、上側遮蔽板91に重なる部分だけ人物の画像Hをシルエット(影)で表す。
その後、
図24に示すように、第2制御手段352により、上側遮蔽板91をさらに上に移動し、第2視認状態にさせて、人物の顔まで表示し、
図24(a)に示すように、人物の画像Hが、例えば、笑顔の場合は、当選や有利な状態であることを示唆し、
図24(b)に示すように、例えば、泣き顔の場合は、ハズレであることを示唆するようにしている。
また、
図24に示すように第2視認状態にさせた後に結果を示唆する画像を表示する場合に限定されず、
図21に示すように第1遮蔽状態と第2遮蔽状態とに戻した後に人物の画像Hをシルエット(影)で表すようにして、ハズレであること示唆するようにしても良い。
【0105】
また、第2制御手段352により上側遮蔽板91を上に移動させる際に、1枚分に満たない移動量での上下動を繰り返すことにより、結果を遅らせて、じらすようにしても良い。
なお、上側遮蔽板91と下側遮蔽板92を徐々に制御して画像を表示する場合に限定されず、第1制御手段351により下側遮蔽板92を回転させるとともに、第3制御手段353により上側遮蔽板91を回転させて、一度に見られるようにしても良いし、又、第1制御手段351、第2制御手段352、第3制御手段353の制御の様々なパターンを組み合わせても良い。
【0106】
(画面例2の説明)
つぎに、
図25乃至
図26を用いて、画像制御手段340により制御される画像を表示させた画面の他の一例を示す。
なお、このような画像を表示させる場合に限定されない。
まず、
図25に示すように、シャッター装置90を、第1制御手段351による第1遮蔽状態に制御させる。そして、画像制御手段340により、クレーンの画像Kを下側遮蔽板92に遮蔽されていない部分に表示し、下側遮蔽板92に遮蔽されている部分に、すだれの画像Sと、当該すだれに隠れる景品の画像Gをシルエット(影)で表した画像を表示する。
なお、シルエット(影)部分を斜線で表している。
【0107】
つぎに、クレーンの画像Kが下がってきてシルエット表示されている景品の画像Gをつかむような画像を表示し、その後、
図26に示すように、第1制御手段351により、下側遮蔽板92を回転させ、第1視認状態にさせて、景品の画像Gを表示し、
図26(a)に示すように、景品の画像Gが、例えば、「当」の場合は、当選や有利な状態であることを示唆し、
図26(b)に示すように、例えば、「ハズレ」の場合や、景品をつかめなかった画像が表示された場合などは、ハズレであることを示唆するようにしている。
【0108】
(その他の画面例の説明)
その他に、図示しないが、画像表示装置84の表示領域を上下に分けて上と下との2個に分割して表示することや、左右に分けて左と右との2個に分割して表示することも可能である。
また、画像表示装置84の表示領域を上と中と下との3個に分割して表示することや、左と中と右との3個に分割して表示することも可能である。
また、画像表示装置84の表示領域を上下左右に分けて左上と左下、右上と右下との4個に分割して表示することも可能である。
なお、画像表示装置84の表示領域の分割表示については、上記のものに限定されず、又、上記の分割表示を組み合わせて表示することも可能である。
また、分割された表示領域の境目を徐々に移動させて表示を行うことや、3個に分割されていた表示領域を2個に分割して表示することも可能である。
【0109】
(
図27を用いた遊技の基本的な流れの説明)
図27に示すフローチャートにもとづいて、メイン制御手段200が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
【0110】
ステップS10において、メイン制御手段200により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御手段200により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップS11に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、当該ステップS10を繰り返し実行する。
【0111】
なお、このステップS10の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御手段200により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(2又は3)に達しているか否かの判定が行われる。
ステップS11において、役抽選手段210により、役抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御手段200からサブ制御手段300へ送信される。役抽選処理が終了すると、次のステップS12に進む。
【0112】
ステップS12において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、メイン制御手段200により、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、リール制御手段220により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する停止操作順番は、メイン制御手段200に形成された所定の記憶領域に記憶されるとともに、その後の処理にて読み出される。
【0113】
また、全ての停止操作終了後、メイン制御手段200の送信手段260からサブ制御手段300の受信手段310へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、全ての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップS13に進む。
ステップS13において、停止図柄判定手段230により、有効ライン86上の図柄61の組合せに対して所定の役の図柄61の組合せが揃っているか否かの入賞等の判定処理が行われる。ここで、入賞等の判定処理の判定結果のデータは、メイン制御手段200からサブ制御手段300へ送信される。そして、判定処理が終わると、次のステップS14に進む。
【0114】
ステップS14において、払出制御手段240により、停止図柄判定手段230の判定結果に対応した払出処理等が行われる。なお、判定結果、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理を終了する。
【0115】
(実施の形態の補足的な説明)
上記実施の形態は、以下の技術思想を包含する特徴点を含むものである。
すなわち、画像を表示可能な画像表示装置84と、前記画像表示装置84に画像を表示可能な画像制御手段340とを備え、前記画像制御手段340は、前記画像表示装置84の表示領域を複数個に分割し、当該分割された表示領域にそれぞれ異なる表示をさせることを特徴とする。
【0116】
(1−2)第1の特徴点と実施の形態との対応関係
第1の特徴点と実施の形態との対応関係は、次の通りである。
ここで、「画像表示装置84の表示領域を複数個に分割」には、画像表示装置84の表示領域を上下に分けて上と下との2個、左右に分けて左と右との2個に分割することや、上と中と下との3個、左と中と右との3個に分割することや、上下左右に分けて左上と左下、右上と右下との4個に分けることなどを含むがこれに限定されない。
【0117】
(1−3)第1の特徴点の作用効果
第1の特徴点によれば、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第1の特徴点によれば、遊技に応じて、表示領域毎に種々の演出表示を行うことができ、演出のバリエーションを豊かにし、興趣に富んだ演出をすることが可能な遊技機を提供することができる。
【0118】
(2)第2の特徴点
(2−1)第2の特徴点の構成
第2の特徴点は、上記した第1の特徴点に加え、次の通りである。
すなわち、前記画像制御手段340は、前記分割された表示領域の大きさを変更することができるように構成され、当該変更された表示領域の大きさに合わせて画像を表示するようにしていることを特徴とする。
【0119】
(2−2)第2の特徴点と実施の形態との対応関係
ここで、「分割された表示領域の大きさを変更する」には、分割された表示領域の境目を徐々に移動していくことや、3個に分割されていた表示領域を2個に分割すること等が含まれるが、これに限定されない。
【0120】
(2−3)第2の特徴点の作用効果
第2の特徴点の発明によれば、上記した第1の特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第2特徴点によれば、遊技に応じて、表示領域毎の大きさの変更に伴って、演出のバリエーションを豊かにし、興趣に富んだ演出をすることが可能な遊技機を提供することができる。
【0121】
(3)第3の特徴点
(3−1)第3の特徴点の構成
第3の特徴点は、上記した第1又は第2の特徴点に加え、次の通りである。
すなわち、前記画像表示装置84の少なくとも一部又は全てを遮蔽可能な透過性素材で構成された遮蔽装置を備え、前記画像制御手段340は、前記遮蔽装置により遮蔽されている部分と遮蔽されていない部分とに合わせて、前記画像表示装置84の表示領域を分割し、当該分割された表示領域にそれぞれ異なる表示をさせることを特徴とする。
【0122】
(3−2)第3の特徴点と実施の形態との対応関係
第3の特徴点と実施の形態との対応関係は、次の通りである。
ここで、「遮蔽装置」には、遮蔽板を複数枚備えるシャッター装置90が含まれ、遮蔽板には、画像表示装置84の下側に配置される1枚の下側遮蔽板92と、画像表示装置84の上側に配置される3枚の上側遮蔽板91を含むが、これに限定されない。
【0123】
(3−3)第3の特徴点の作用効果
第3の特徴点の発明によれば、上記した第1又は第2の特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第3特徴点によれば、遮蔽装置と画像表示装置とが連動した演出が可能となり、演出のバリエーションを豊かにし、興趣に富んだ演出をすることが可能な遊技機を提供することができる。
【0124】
(4)第4の特徴点
(4−1)第4の特徴点の構成
第4の特徴点は、上記した第3の特徴点に加え、次の通りである。
すなわち、前記画像制御手段340は、前記画像表示装置84の前面側が全て遮蔽された場合に、当該全て遮蔽された状態に合わせた画像表示を行うと共に、前記画像表示装置84の前面側の全てが視認可能にされた場合に、当該全て視認可能な状態に合わせた画像表示を行うことを特徴とする。
【0125】
(4−2)第4の特徴点の作用効果
第4の特徴点の発明によれば、上記した第3の特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第4の特徴点によれば、透過性素材で構成された遮蔽装置を通して視認可能な画像表示装置84に表示される画像と遮蔽装置の存在しない状態の画像表示装置84に表示される画像とを用いて演出することにより、演出のバリエーションを豊かにし、興趣に富んだ演出をすることが可能な遊技機を提供することができる。
【0126】
(5)第5の特徴点
(5−1)第5の特徴点の構成
第5の特徴点は、上記した第3又は4の特徴点に加え、次の通りである。
すなわち、前記遮蔽装置は、前記画像表示装置84の前面側を遮蔽可能な領域の大きさを変更することができるように構成され、前記画像制御手段340は、前記遮蔽装置の遮蔽可能な領域の大きさに合わせて、前記画像表示装置84の表示領域を分割し、当該分割された表示領域にそれぞれ異なる表示をさせることを特徴とする。
【0127】
(5−2)第5の特徴点の作用効果
第5の特徴点によれば、上記した第3又は4の特徴点の作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
すなわち、第5の特徴点によれば、遮蔽装置の制御に伴い画像表示装置84の表示領域を分割した演出をすることが可能となり、演出のバリエーションを豊かにし、興趣に富んだ演出をすることが可能な遊技機を提供することができる。
【0128】
(その他)
上記実施の形態は、以下の技術思想を包含する特徴点を含むものである。
第1に、画像を表示可能な画像表示装置84と、前記画像表示装置84の前面側を全て遮蔽可能な透過性素材で構成された遮蔽板を複数枚備えるシャッター装置90とを備え、前記複数枚の遮蔽板のうち、端部に配置される少なくとも1枚の遮蔽板、例えば下側遮蔽板92を、当該遮蔽板の長手方向に設けられた支軸92aで前面側に回転させることで、前記画像表示装置84の前面側の一部を視認可能な第1視認状態と視認不可能な第1遮蔽状態とに制御可能な第1制御手段351と、他の遮蔽板、例えば上側遮蔽板91を、前記画像表示装置84の前面側の一部を遮蔽した第2遮蔽状態から、いずれかの方向、例えば上方に移動して前後方向に重ねて収納することで、当該遮蔽状態と前記画像表示装置84の前面側の一部に当該他の遮蔽板が存在しない第2視認状態とに制御可能な第2制御手段352と、他の遮蔽板を、前記第2遮蔽状態から、当該遮蔽板の長手方向に設けられた支軸91dで前面側に回転することで、当該第2遮蔽状態と前記画像表示装置84の前面側の一部を視認可能な第3視認状態とに制御可能な第3制御手段353と、前記第1制御手段351、第2制御手段352、第3制御手段353による制御状態に応じて、前記画像表示装置84に画像を表示可能な画像制御手段340とを備え、前記画像制御手段340は、前記第1視認状態の場合には、前記少なくとも1枚の遮蔽板により遮蔽される前記画像表示装置84の前面側の一部に表示される画像と、それ以外の部分に表示される画像とを異ならせて表示し、前記第2遮蔽状態の場合には、前記他の遮蔽板により遮蔽される前記画像表示装置84の前面側の一部に表示される画像と、それ以外の部分に表示される画像とを異ならせて表示するようにしていることを特徴とする。
【0129】
かかる第1の特徴点によれば、シャッター装置90を少なくとも1枚の遮蔽板(例えば下側遮蔽板92)と他の遮蔽板(例えば上側遮蔽板91)とで構成し、当該少なくとも1枚の遮蔽板と他の遮蔽板との制御を別々に行うことで、シャッター装置90の開閉時間を短縮することが可能である。
また、少なくとも1枚の遮蔽板と他の遮蔽板の制御を別々に行うことで、少なくとも1枚の遮蔽板と他の遮蔽板との一方のみと画像表示装置84に表示される画像とが連動した演出や、少なくとも1枚の遮蔽板と他の遮蔽板との両方と画像表示装置84に表示される画像とが連動した興趣に富んだ演出が可能である。
すなわち、下側遮蔽板92が第1遮蔽状態で、上側遮蔽板91が第2視認状態である場合に、
図25に示すような下側遮蔽板92により遮蔽される部分には、遮蔽されていない部分には表示されないすだれの画像Sなどを表示したり、下側遮蔽板92が第1視認状態で、上側遮蔽板91が第2遮蔽状態である場合に、
図22に示すような上側遮蔽板91により遮蔽される部分には、遮蔽されていない部分とは異なり、人物の画像Hをシルエット(影)で表示したりする演出が可能である。
【0130】
第2に、上記した第1に加え、前記画像制御手段は、前記第1制御手段による前記第1遮蔽状態と、前記第2制御手段による前記第2遮蔽状態とにより、前記画像表示装置の前面側が全て遮蔽された場合に、当該全て遮蔽された状態に合わせた画像表示を行うと共に、前記第1制御手段による前記第1視認状態と、前記第3制御手段による前記第2視認状態とにより、前記画像表示装置の前面側の全てが視認可能にされた場合に、当該全て視認可能な状態に合わせた画像表示を行うことを特徴とする。
かかる第2の特徴点によれば、上記の第1の特徴点に加え、
図21に示すような第1遮蔽状態と第2遮蔽状態とにより全て遮蔽された場合には、すだれの画像Sを表示領域の全てに表示し、人物の画像Hを全てシルエット(影)で表示ようにし、
図24に示すように第1視認状態と第2視認状態とにより全て視認可能とされた場合には、すだれの画像Sを消して、人物の画像Hをシルエット(影)を用いないで表示するような興趣に富んだ演出が可能である。
【0131】
第3に、上記した第1又は第2に加え、前記第2制御手段は、前記移動の量を制御することにより、前記画像表示装置の前面側が遮蔽される領域の大きさを変更することができるように構成されており、前記画像制御手段は、前記第2制御手段による前記移動の量に応じて、前記他の遮蔽板により遮蔽される前記画像表示装置の前面側の一部に表示される画像と、それ以外の部分に表示される画像とを異ならせて表示するようにしていることを特徴とする。
かかる第3の特徴点によれば、上記の第1又は第2の特徴点に加え、
図22や
図23に示すような上側遮蔽板91により画像表示装置84が遮蔽される領域の大きさの変更に連動して、画像表示装置84に表示されるすだれの画像Sや人物の画像Hのシルエット(影)を表示させる興趣に富んだ演出が可能である。