(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6148761
(24)【登録日】2017年5月26日
(45)【発行日】2017年6月14日
(54)【発明の名称】商品販売機
(51)【国際特許分類】
G07F 7/02 20060101AFI20170607BHJP
G07F 9/10 20060101ALI20170607BHJP
A47F 3/04 20060101ALI20170607BHJP
F25D 11/00 20060101ALI20170607BHJP
【FI】
G07F7/02 Z
G07F9/10 101Z
A47F3/04 L
A47F3/04 C
A47F3/04 Z
F25D11/00 101E
F25D11/00 101C
【請求項の数】15
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-96319(P2016-96319)
(22)【出願日】2016年5月12日
(62)【分割の表示】特願2015-89447(P2015-89447)の分割
【原出願日】2011年6月29日
(65)【公開番号】特開2016-154046(P2016-154046A)
(43)【公開日】2016年8月25日
【審査請求日】2016年5月13日
(31)【優先権主張番号】12/828,345
(32)【優先日】2010年7月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391026058
【氏名又は名称】ザ コカ・コーラ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Coca‐Cola Company
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ロエケンズ,ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】カーペンティア,バート
(72)【発明者】
【氏名】パス,デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】クライン,マイケル
【審査官】
大谷 謙仁
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2004/017268(WO,A2)
【文献】
特開平03−035394(JP,A)
【文献】
国際公開第2010/008611(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 7/02
A47F 3/04
F25D 11/00
G07F 9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直シュートを備える温度制御された区画であって、前記垂直シュートはその内部に温度制御された製品を格納するようになされている、温度制御された区画と、
前記温度制御された区画と連絡する販売モジュールと、
前記販売モジュールと連絡する識別モジュールであって、前記温度制御された製品に対応する周囲温度の製品を認識するようになされている識別モジュールと、を備え、
前記販売モジュールは、前記識別モジュールと連絡して置かれ前記識別モジュールで認識された前記周囲温度の製品に応じて、前記温度制御された製品を販売するように動作する、商品販売機。
【請求項2】
前記識別モジュールは、前記温度制御された区画の上部に位置付けられる、請求項1に記載の商品販売機。
【請求項3】
前記認識された周囲温度の製品を前記垂直シュートに移送するようになされた移送機構をさらに備える、請求項1または請求項2のいずれかに記載の商品販売機。
【請求項4】
前記移送機構は、前記垂直シュートの上部に沿って前記認識された周囲温度の製品を移送するようになされている、請求項3に記載の商品販売機。
【請求項5】
前記販売モジュールは、前記識別モジュールおよび販売ポートと連絡する内部移送システムを備える、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の商品販売機。
【請求項6】
前記内部移送システムは、前記認識された周囲温度の製品を前記垂直シュートの上部に沿って移送するようになされている、請求項5に記載の商品販売機。
【請求項7】
前記温度制御された区画は、加熱/冷却モジュールを備える、請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の商品販売機。
【請求項8】
支払モジュールをさらに備える、請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の商品販売機。
【請求項9】
前記識別モジュールは、前記温度制御された製品に対応すると認識されない周囲温度の製品を拒絶するようさらになされている、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の商品販売機。
【請求項10】
垂直シュートを備える温度制御された区画であって、前記垂直シュートはその内部に温度制御された製品を格納するようになされている、温度制御された区画と、
前記温度制御された区画と連絡する販売モジュールと、
前記販売モジュールと連絡する識別モジュールであって、前記温度制御された製品に対応する周囲温度の製品を認識するようになされている識別モジュールと、を備え、
前記識別モジュールは、前記温度制御された製品に対応すると認識されない周囲温度の製品を拒絶するようさらになされている、商品販売機。
【請求項11】
前記識別モジュールは、前記温度制御された区画の上方に位置付けられる、請求項10に記載の商品販売機。
【請求項12】
前記販売モジュールは、前記識別モジュールと、前記温度制御された区画と、販売ポートとに連絡する内部移送システムを備え、
前記内部移送システムは、前記周囲温度の製品を前記垂直シュートに移送するようになされている、請求項10または請求項11のいずれかに記載の商品販売機。
【請求項13】
前記内部移送システムは、前記認識された周囲温度の製品を前記垂直シュートの上部に沿って移送するようになされている、請求項12に記載の商品販売機。
【請求項14】
前記温度制御された区画は、加熱/冷却モジュールを備える、請求項10乃至請求項13のいずれか一項に記載の商品販売機。
【請求項15】
前記販売モジュールは、前記識別モジュールと連絡して置かれ前記識別モジュールで認識された前記周囲温度の製品に応じて、前記温度制御された製品を販売するように動作する、請求項10乃至請求項14のいずれか一項に記載の商品販売機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0101] 本出願は、概して、冷却器や他のタイプの製品自動販売機などの商品販売機に関し、より詳細には、前面開口式の冷却器の特徴を有し、ガラス扉の商品販売機のエネルギー効率が向上した商品販売機に関する。
【背景技術】
【0002】
[0102] 一般的には、前面開口式の冷却器は、消費者の手が届く範囲内に多数の製品が入った冷却した開口筐体を有する。この迅速で容易に利用でき、しかも冷却器に入った冷却製品に近いことにより、前面開口冷却器は周囲温度の製品よりも冷えた製品を好む消費者の購買衝動をしばしば刺激する。その結果、前面開口冷却器は通常、同じサイズおよび/または同様の設置および/または製品が棚に周囲温度で保管されている従来のガラス扉の商品販売機等に比べて多くの販売量を提供する。
【0003】
[0103] しかし、従来の前面開口冷却器の一つの欠点は、冷却器が、扉または他のタイプの絶遠された前面空間がないため、同じサイズのガラス扉の商品販売機より数倍多くのエネルギーを消費することである。そのため、前面開口の冷却器により一般にもたらされる高い販売収入は、高いエネルギーコストを埋め合わせたり、または正当化することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0104] したがって、前面開口冷却器のように購買衝動を促してより利用し易く、しかしガラス扉の商品販売機等のようにエネsルギーコストを減少させる、改良型の前面開口冷却器または他のタイプの商品販売機が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[0105] よって本出願は、本明細書に記載されるような商品販売機を提供する。商品販売機は、少なくとも1つの周囲温度の製品が入っている周囲温度の区画と、少なくとも1つの温度制御された製品が入っている温度制御された区画と、温度制御された区画と連絡する販売モジュールを備え、販売モジュールは、販売モジュール内に配置された周囲温度の製品に応じて、温度制御された製品を販売するようになされている。
【0006】
[0106] 周囲温度の区画はいくつかの周囲温度の区画棚を有してもよく、温度制御された区画は1つ以上の温度制御された棚を有してもよい。販売モジュールは、各周囲温度の製品を識別する識別モジュールを有してもよく、販売モジュールは、識別モジュールにより識別される周囲温度の製品に対応する温度制御された製品を販売する。
【0007】
[0107] 販売モジュールは、識別モジュールおよび販売シュートと連絡する内部移送システムを有してもよい。温度制御された区画は、複数のカラムが上に載った1つ以上の温度制御された棚を有してもよく、販売モジュールは、複数の柱の周りに配置された複数のカラムコンベヤーベルトを有してもよい。販売モジュールは、複数のカラムコンベヤーベルトと連絡する1つ以上の横方向コンベヤーベルトを有する。温度制御された区画は、複数の垂直シュートを有してもよく、販売モジュールは、複数の垂直シュートの周りに配置された上部コンベヤーベルトを有してもよい。
【0008】
[0108] 温度制御された区画は加熱/冷却モジュールを有してもよい。周囲温度の区画は、温度制御された区画から離れていることがある。周囲温度の区画は開口区画および/または販売区画を有してもよい。
【0009】
[0109] 周囲温度の区画は、閉じた区画であって、扉と、当該区画内の周囲温度の製品を見ることを可能にする透明部分とを有する閉じた区間を有してもよい。商品販売機はさらに支払モジュールを備えてもよく、扉は使用者が前記支払モジュールを使用して支払操作を完了した時のみアクセス可能である。
【0010】
[0110] 本出願はさらに、いくつかの温度制御された製品を販売する方法を提供する。その方法は、周囲温度の区画内のいくつかの周囲温度の製品を提供するステップと、温度制御された区画内のいくつかの温度制御された製品を提供するステップと、周囲温度の製品のうちの選択された1つの製品を識別するステップと、周囲温度の製品のうちの選択された1つの製品を温度制御された区画へ移動させるステップと、周囲温度の製品のうちの選択された1つの製品に対応する温度制御された製品のうちの1つの製品を販売するステップとを含んでもよい。周囲温度の製品を提供するステップは、いくつかの周囲温度の製品を開口区画または販売区画に設けるステップを含んでもよい。温度制御された製品は冷却されたまたは加熱された製品であり得る。
【0011】
[0111] 本出願はさらに、商品販売機をさらに提供する。商品販売機は、いくつかの周囲温度の製品棚上に配置されたいくつかの周囲温度の製品を有する開口区画と、1つ以上の温度制御された棚上に配置されたいくつかの温度制御された製品を有する温度制御された区画と、識別モジュールと、温度制御された区画と連絡する販売モジュールとを含んでもよい。識別モジュールは、周囲温度の製品のうちの1つの製品を識別し、販売モジュールは、識別モジュールにより決定された周囲温度の製品に対応する温度制御された製品のうちの1つの製品を販売してもよい。
【0012】
[0112] 販売モジュールは、識別モジュールおよび販売シュートと連絡する内部移送システムを含んでもよい。温度制御された区画は加熱/冷却モジュールを含んでもよい。開口区画は温度制御された区画から離れていることがある。
【0013】
[0113] 本出願の、これらのおよび他の特徴および改良は、数枚の図面と添付の特許請求の範囲と共に以下の詳細な説明を検討することにより、当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】[0114]
図1は本明細書に記載した商品販売機の一実施形態の斜視図である。
【
図3】[0116]
図3は
図1の商品販売機で使用できる内部移送システムの斜視図である。
【
図4】[0117]
図4は
図1の商品販売機で使用できる内部移送システムの他の実施形態の斜視図である。
【
図5】[0118]
図5は
図1の商品販売機で使用できる内部移送システムのさらに他の実施形態の斜視図である。
【
図6】[0119]
図6は本明細書に記載される商品販売機の他の実施形態の概略図である。
【
図7】[0120]
図7は
図6の商品販売機の一実施形態の斜視図である。
【
図8】[0121]
図8は本明細書に記載される商品販売機のさらに他の実施形態の概略図である。
【
図9】[0122]
図9は本明細書に記載される商品販売機のまた別の実施形態の概略図である。
【
図10】[0123]
図10は本明細書に記載される商品販売機の製品を販売する多数のステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[0124] 本出願は、任意の数の製品10を販売または他の用途に提供することに関する。例示の目的のみで、瓶20の形態の製品10が示されているが、製品10は瓶、缶、袋、箱、包装された品物および/または任意のタイプの固いまたは柔軟性のあるパッケージを含むが、これに制限されない、任意のタイプまたはサイズの容器を含むことを理解されたい。製品10は飲料、食品、非食品、消費財、および/または、棚に配置されおよび/または販売される任意のタイプの製品10を含む。本出願の範囲は、ここで使用することを目的とした製品10の性状によって何ら制限されない。同様に、人がここで使用するのは冷却した製品10であるが、ここでの製品10は周囲温度、冷蔵、冷凍、加熱又はいかなる所望の温度又は状態でもよいことが理解されるであろう。
【0016】
[0125] 以下でより詳細に説明するように、ここでの製品10は、周囲温度の製品30および温度制御された製品40の形式をとってもよい。周囲温度の製品30と温度制御された製品40は同一の製品10でもそうでなくてもよい。他の製品の種類もここでは使用可能である。
【0017】
[0126]
図1および2は、本明細書で記載され得る商品販売機100を示す。商品販売機100は1つ以上の開口または周囲温度の区画110を含んでもよい。各周囲温度の区画110は多数の開口または周囲温度の区画棚120を含んでもよい。任意の数の周囲温度の区画棚120が使用可能である。同様に、周囲温度の区画棚120はいかなる所望の形状または大きさでもよい。任意の数の製品10を周囲温度の区画棚120に置くことが可能である。ここでは平坦な棚が示されているが、周囲温度の区画棚120は角度のある棚、重力で供給される棚、ネック型追跡チューブ、製品シュート等の製品10を支持するいかなる構造でもよい。同様に、垂直のカラムおよび従来の自動販売カラムを使用してもよい。少なくとも周囲温度の区画110の前面は、周囲温度の区画棚120上の製品10へのスムーズなアクセスを可能にする。
【0018】
[0127] ここで記載される周囲温度の区画110は一般に周囲温度であり、そのため温度制御がされていない。同様に、その中の製品10は周囲温度であってもよい。しかし、周囲温度の区画110の全部または一部は、加熱、冷却、又は少なくとも一時的に所望の温度制御されることが可能である。
【0019】
[0128] 商品販売機100は、温度制御された区画130を含むこともできる。温度制御された区画130は包囲および/または絶縁されている。温度制御された区画130は任意の数の温度制御された棚140を有することができる。温度制御された棚140はいかなる所望の形状、大きさ、または方向性を有していてもよい。温度制御された棚140が1つのみ示されているが、任意の数の棚140が使用可能である。ここでは平坦な棚が示されているが、温度制御された棚140は角度のある棚、重力で供給される棚、ネック型追跡チューブ、製品シュート等の製品10を支持するいかなる構造でもよい。同様に、垂直のカラムおよび従来の自動販売カラムを使用してもよい。温度制御された区画130は商品販売機100と一体化したものとして
図1および
図2に示されているが、本明細書にされるように、温度制御された区画130は、例えば伝統的な店の棚または容器等の上の周囲温度の製品10を温度制御された区画130と組み合わせて使用可能とする独立したユニットとして作動してもよいことを理解されたい。
【0020】
[0129] 周囲温度の棚120の数は一般に温度制御された棚140の数より多いが、必ずしもそうではない。温度制御された区画130は冷凍、冷却、周囲温度、温暖または高温からの所望の温度であってもよい。温度制御された区画130は従来の加熱/冷却モジュール150等と連絡可能である。複数の温度を有する、複数の温度制御された区画130がここでは使用可能である。温度制御された区画130は周囲温度の区画110の下に位置すると示されているが、温度制御された区画130は周囲温度の区画110の上、横、あるいは以下に説明するように区画110から離れて配置されてもよい。
【0021】
[0130] 温度制御された区画130および/または周囲温度の区画110は、スキャナーまたは他のタイプの識別モジュール160を含んでもよい。スキャナーモジュール160はバーコードスキャナー、RFIDタグスキャナー、光電池および/または製品10の上のしるしを読み、製品10の形状を認識し、あるいは製品10を識別する任意のタイプの装置を含む。あるいは、製品10の認識は、消費者が製品選択ボタン等を押すことなどにより入力または表示される。他のタイプの選択ボタンもここで使用可能である。スキャナーモジュール160は、温度制御された区画130に隣接しているものとして示されているが、スキャナーモジュール160は任意の都合の良い場所に位置していてもよい。スキャナーモジュール160は、全体として商品販売機100と共に使用されることを意図していない製品10を拒絶する。
【0022】
[0131] 商品販売機100は販売モジュール170を含むこともできる。販売モジュール170は販売ポート180を含む。販売ポート180は、温度制御された区画130およびスキャナーモジュール160に隣接しているものとして示されているが、販売モジュール170は任意の都合の良い位置に位置していてもよい。
【0023】
[0132] 販売モジュール170は内部移送システム190を含んでもよい。内部移送システム190は、スキャナーモジュール160またはその他の位置から、温度制御された区画130内またはその他の位置まで製品10を移送してもよい。内部移送システム190は、製品10を販売ポート180またはその他まで所望の通りに移送することもできる。任意の数の内部移送システム構造がここで使用可能である。
【0024】
[0133]
図3は、コンベヤーベルトシステム200としての内部移送システム190の実施形態を示す。温度制御された棚140は、製品10が載せられた多数のカラム210に分割され得る。それぞれのカラム210またはそのいくつかは、その周りに配置されたカラムコンベヤーベルト220または同様のタイプの製品駆動手段を有してもよい。カラムコンベヤーベルト220は横方向のコンベヤーベルト230または同様のタイプの製品駆動手段と連絡可能である。この実施形態では、横方向のコンベヤーベルト230は、温度制御された区画130の後ろに位置することができる。他の自動販売機の構造がここで使用可能である。
【0025】
[0134] 使用時、カラムコンベヤーベルト220の1つは、スキャナーモジュール160から選択された周囲温度の製品130を搬送し、それを横方向のベルト230またはその他に搬送してもよい。その後、横方向のベルト230は、温度制御のため、製品30をカラム210の1つに搬送してもよい。同様に、カラムベルト220は、その対応する温度制御された製品40を、重力またはその他により販売ポート180またはその他へ届けることができる。他の販売手順もここで使用可能である。
【0026】
[0135]
図4は、コンベヤーベルトおよびシュートシステム240としての内部移送システムのさらなる実施形態を示す。コンベヤーベルトおよびシュートシステム240は、多数のカラム210と、横方向のコンベヤーベルト230または同様のタイプの駆動手段とを備えたカラムコンベヤーベルト220を有することもできる。この場合、横方向のコンベヤーベルト230はスキャナーモジュール160の周りに位置してもよい。他の配置もここでは使用可能である。シュート250は棚140の下に位置し、販売ポート180と連絡する。他の販売構造もここでは使用可能である。
【0027】
[0136] 使用時、横方向のコンベヤーベルト230は、スキャナーモジュール160から、選択した周囲温度の製品30を取り除き、それを温度制御のため適切なカラム210へ搬送することができる。その後、カラムコンベヤーベルト220は、対応する温度制御された製品40を重力またはその他によりシュート250に分配しながら、周囲温度の製品30をカラム210に配置することができる。また、位置決めバー260が、選択された周囲温度の製品30を適切なカラム210に押し込んでもよい。他の販売手順もここで使用可能である。
【0028】
[0137]
図5は、垂直の製品システム270としての内部移送システムのさらなる実施形態を示す。垂直の製品システム270は、温度制御された区画130の上部に位置するスキャナーモジュール160を含んでもよい。垂直の製品システム270は上部のコンベヤー280を含む一方、温度制御された区画130は、それと連絡する温度制御された棚140としての多数の垂直シュート290を含んでもよい。他の販売構造もここで使用可能である。
【0029】
[0138] 使用時、選択された周囲温度の製品30は、スキャナーモジュール160により読み出され、その後、上部のコンベヤー280に沿って移動しシュート290の1つに入ってもよい。同様に、対応する温度制御された製品40がシュート290から落下し重力またはその他により販売ポート180に入ってもよい。代わりに、多数の角度のある棚140が使用され、上部のコンベヤー280が周囲温度の製品30を棚140の1つの後部に搬送し、温度制御された製品40が棚140の1つの前部から出されるようにしてもよい。垂直の移送システムもここで使用可能である。他の販売手順もここで使用可能である。
【0030】
[0139]
図6および7は、商品販売機300のさらなる実施形態を示す。この実施形態では、商品販売機300は、温度制御された区画130から離れた周囲温度の区画110を備えたモジュール式であってもよい。スキャナーモジュール160は、温度制御された区画130の一部として示されているが、スキャナーモジュール160は、任意の都合の良い場所に位置することができる。同様に、加熱/冷却モジュール150は、温度制御された区画130内に位置するものとして示されているが、所望の通り他のどの場所でも配置可能である。さらに、温度制御された区画130のみでも使用可能である。他の構造もここで使用可能である。
【0031】
[0140]
図8は、商品販売機310のさらなる実施形態を示す。商品販売機310は周囲温度の区画110の代わりに販売区画320を含んでもよい。販売区画320は、選択パネルおよび支払装置といった従来の販売制御器330を含む。消費者は販売区画320で製品の選択をする。販売区画320は、周囲温度の製品30を、温度制御された区画130および/またはスキャナーモジュール160へ搬送してもよい。対応する温度制御された製品40が上記のように販売される。販売区画320は周囲温度または任意の所望の温度である。
図9に示されるように、商品販売機340は、温度制御された区画130から離れた販売区画320を備えたモジュール式であってもよい。他の構造もここで使用可能である。
【0032】
[0141] 他の実施形態では、商品販売機310が、前面ガラスの冷却機に似ているが、周囲温度で作動する周囲温度の前面ガラスの区画を有してもよい。商品販売機310の前面ガラスの部分は、温度制御された区画130と一体化されるまたは単に近くに位置し、また、有効な取引の完了に応じて扉が支払モジュールを経由して開くことを許容する支払動作に応答してアクセス可能である。
【0033】
[0142]
図10は、消費者に製品10を提供することにおいて、本明細書で使用されるいくつかの処理工程のフローチャートを示す。処理は、消費者が商品販売機に近づくステップ400から始まる。ステップ410で、消費者は、周囲温度の区画110の周囲温度の区画棚120の1つから製品10の1つ、即ち、選択された周囲温度の製品30を取り出ことができる。ステップ420で、消費者は、選択した周囲温度の製品30をスキャナーモジュール160に置くことができる。ステップ430で、スキャナーモジュール160は、その中の製品30を認識する。製品30が認識されれば、処理は、ステップ440へと続く。そうでなければ、処置は終了する。ステップ440では、内部の移送システム190は、温度制御されかつ選択された周囲温度の製品30に対応する、温度制御された製品40を販売ポート180に届けることができる。ステップ450で、内部の移送システム190は、周囲温度の製品30を、温度制御のためかつのちに温度制御された製品40として使用するため、温度制御された区画130内の適切なカラム210に配置することができる。この方法はステップ460で終了する。他の方法もここで使用可能である。
【0034】
[0143] 商品販売機100は、少なくともある程度の製品「純粋性」の提供、即ち、他のいかなる製品10またはブランドも拒絶されるよう、単一のブランド、一連のブランド、または特定の企業のブランドのスキャナーモジュール160による認識を行う。これは例えば、所定の製品のみを認識するようになされそれによって他の全てのものを初期設定により拒絶するスキャナーモジュール160により達成され得る。さらに、その中の製品10の比率は一つのブランドまたは一つの企業の比率であり、ある比率は他のブランドまたは企業のものである可能性がある。許可された「純粋性」比率を強化するため、スキャナーモジュール160は、さらに、温度制御された区画130内に異なる製品10の在庫を維持するカウンター機構を含み、もし温度制御された区画130内のそれらの比率が所定の限界を超えたら、ある製品10を拒絶することも可能である。いかなる比率もここで使用可能である。同様に、製品10の残りが、周囲温度の区画110および温度制御された区画130内で分かってもよく、あるいは分からなくてもよい。
【0035】
[0144] よって、商品販売機100の使用は、周囲温度の区画110の使用により与えられる前面開口の冷却器にしばしば発見される購買衝動を提供する。しかし、商品販売機100は、比較的小型の温度制御された区画130の使用及び周囲温度の区画110について一般的な温度制御の欠落を前提として、ガラス扉の商品販売機に通常見られるエネルギー効率(及びさらに大きな効率の可能性)も提供することができる。
【0036】
[0145] さらに、スキャナーモジュール160を販売ポート180の真上に配置することは、消費者に楽しい「即時の冷却」の体験を与える。即ち、周囲温度の製品30が所望の温度に即時に冷却され、温度制御された製品140となったように思わせることができる。よって、商品販売機100は購買衝動、エネルギー効率、および改良された楽しい消費者体験を提供する。
【0037】
[0146] 上記のことは本出願のある実施形態のみに関し、以下の特許請求の範囲およびその均等物に規定されるように、発明の一般的な趣旨および範囲を逸脱せずに、多数の変更および修正が当業者によりここで行うことができることは明らかである。